JP4013690B2 - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無段変速機の変速制御装置に関し、特に入出力ディスクの回転周期に基づく変速制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から車両の変速機として、ベルト式やトロイダル型の無段変速機が知られている。これらの無段変速機は、目標変速比と変速比との偏差に応じて、この偏差がなるなるように制御するもので、例えば特公平6−103067号公報が知られている。この公報には、目標変速比と変速比との偏差を算出し、該偏差をなくす方向に、前記偏差の大きさに応じて変速アクチュエータの駆動速度を指令している。これにより、定常偏差を取り除くことができるよう構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、変速比が、無段変速機の入力回転数と出力回転数との比で演算されており、前記入力回転数は、それぞれの回転軸に同期して発生されるパルス信号の周期で演算される場合、回転数が小さくなったときに下記に示す問題が発生する虞がある。
【0004】
すなわち、図14(a)に示すように、変速比の更新周期が制御周期よりも短い場合は、制御周期ごとに変速アクチュエータの駆動速度が更新されるため、偏差の補償が早い。しかし、変速比の更新周期が制御周期より長くなると、制御周期ごとに駆動速度が更新されない。このとき変速アクチュエータは、次に変速比が更新されるまで、前回更新時の変速比の偏差に応じた速度で駆動し続ける。すると、図14(b)に示すように、変速アクチュエータが必要以上に動きすぎて、偏差が|a|→|b|→|c|と広がる可能性がある。これに起因して、仮に偏差が広がった場合、次に変速比が更新されたときの制御タイミング以降で、変速アクチュエータは動きすぎた分だけ戻される。しかしながら、次の更新周期もまた長い場合、今度は逆方向に動きすぎて、逆方向の偏差が広がる可能性がある。結果として、変速比のハンチングが起きる可能性があり、熱や変速の違和感が発生する可能性がある。
【0005】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、変速比の更新周期が長くなったとしても、安定した変速制御を達成することが可能な無段変速機の変速制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、与えられる電気信号に応じて変位する変速アクチュエータと、該変速アクチュエータにより駆動され、変速比を連続的に変更可能な無段変速機と、該無段変速機の入力回転に同期したパルス信号の周期を検出する入力周期検出手段と、前記無段変速機の出力回転に同期したパルス信号の周期を検出する出力周期検出手段と、検出された入力周期及び出力周期との比から変速比を演算する変速比演算手段と、目標変速比を設定する目標変速比設定手段と、設定された目標変速比と演算された変速比との偏差を算出する偏差算出手段と、算出された偏差の大きさに応じて駆動速度指令値を演算し、該駆動速度により前記偏差がなくなる方向へ変速アクチュエータを駆動する速度制御手段と、を備えた無段変速機の変速制御装置において、変速アクチュエータ変位指令値に基づいて変速アクチュエータを駆動する変位制御手段と、前記変速比の更新周期が前記速度制御手段の制御周期より長いかどうかを判断し、前記更新周期が前記制御周期より短いときは前記速度制御手段を選択し、前記制御周期より長いときは前記変位制御手段を選択する変速制御選択手段と、を設けたことを特徴とする。
【0007】
【発明の効果】
本発明では、更新周期が速度制御手段の制御周期より長いときは変位制御手段が選択されることで、制御周期内で変速比の更新が行われない場合であっても、変速アクチュエータが駆動し続けることがなく、変位指令値により変位が停止する。このため、必要以上に変速アクチュエータが変位することがなくなり、変速比のハンチングが減少し、熱の発生や変速の違和感を抑制することができる。
また、速度制御手段で最も速く駆動速度が更新できる間は速度指令値として、制御周期ごとに駆動速度が更新できなくなってからは変位指令値に切り換えるため、必要以上に変速アクチュエータが変位することがなくなり、変速比のハンチングが減少し、熱や変速の違和感の発生を抑制できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるトロイダル型無段変速機10(以下TCVTと記載する)のスケルトン図を示し、図2はTCVT10の断面、および変速制御系の構成を示すものである。
【0009】
図1中左側に設けられる動力源としての図外のエンジン回転が、トルクコンバータ12を介してTCVT10に入力される。このトルクコンバータ12は、一般によく知られるように、ポンプインペラ12a、タービンランナ12bおよびステータ12cを備え、特に本実施の形態1のトルクコンバータ12ではロックアップクラッチ12dが設けられている。また、トルクコンバータ12の出力回転軸14と同軸上に配置されるトルク伝達軸16が設けられ、該トルク伝達軸16に第1トロイダル変速部18と第2トロイダル変速部20とがタンデム配置されている。
【0010】
これら第1,第2トロイダル変速部18,20は、それぞれの対向面がトロイド曲面に形成される一対の第1入力ディスク18a,第1出力ディスク18bおよび第2入力ディスク20a,第2出力ディスク20bと、これら第1入出力ディスク18a,18bおよび第2入出力ディスク20a,20bのそれぞれの対向面間に摩擦接触されるパワーローラ18c,18dおよび20c,20dとによって構成される。
【0011】
第1トロイダル変速部18は、トルク伝達軸16の図中左方に配置されると共に、第2トロイダル変速部20は、トルク伝達軸16の図中右方に配置され、かつ、それぞれの第1入力ディスク18aおよび第2入力ディスク20bは互いに内側に配置されている。
【0012】
一方、第1,第2出力ディスク18b,20bは、トルク伝達軸16に相対回転可能に嵌合された出力ギア28にスプライン嵌合され、第1,第2出力ディスク18b,20bに伝達された回転力は、この出力ギア28及びこれに噛合される入力ギア30aを介してカウンターシャフト30に伝達され、更に、回転力出力経路を介して図外の出力軸に伝達される。
【0013】
第1入力ディスク18aの外側にはローディングカム装置34が設けられている。このローディングカム装置34には、前後進切換装置40を介してトルクコンバータ12の出力回転が入力され、この入力トルクに応じた押付力がローディングカム装置34によって発生されるようになっている。尚、ローディングカム装置34のローディングカム34aは、トルク伝達軸16に相対回転可能に嵌合されると共に、スラストベアリング36を介してトルク伝達軸16に係止される。
【0014】
また、第2入力ディスク20aとトルク伝達軸16の図中右方端部との間に皿ばね38が設けられている。従って、ローディングカム装置34で発生される押圧力は、第1入力ディスク18aに作用すると共に、トルク伝達軸16及び皿ばね38を介して第2入力ディスク20aにも作用し、かつ、皿ばね38によって発生される予圧力は、第2入力ディスク20aに作用すると共に、トルク伝達軸16およびローディングカム装置34を介して第1入力ディスク18aにも作用するようになっている。
【0015】
前後進切換装置40は、ダブルピニオン方式の遊星歯車機構42と、この遊星歯車機構42のキャリア42aを出力回転軸14に締結可能なフォワードクラッチ44と、遊星歯車機構42のリングギア42bをハウジング22に締結可能なリバースブレーキ46とによって構成されている。
【0016】
前後進切換装置40では、フォワードクラッチ44を締結すると共に、リバースブレーキ46を解放することにより、エンジン回転と同方向の回転がTCVT10に入力され、かつ、フォワードクラッチ44を解放してリバースブレーキ46を締結することにより、逆方向の回転が入力されるようになっている。
【0017】
第1トロイダル変速部18および第2トロイダル変速部20に設けられたパワーローラ18c,18d及び20c,20dは、中心軸Cに対称に配置されている。そして、それぞれのパワーローラは変速制御装置としての変速制御弁56及び油圧アクチュエータ50を介して、車両運転条件に応じて傾転され、これにより第1,第2入力ディスク18a,20aの回転を無段階に変速して第1,第2出力ディスク18b,20bに伝達する。
【0018】
図2はTCVT10の変速制御を行う油圧系の機械的構成図である。パワーローラ20cはトラニオン23により背面から支持されている。トラニオン23は油圧サーボ50のサーボピストン51と連結しており、油圧サーボ50内のシリンダ50a内の油と50b内の油の差圧により軸方向に変位する。
【0019】
シリンダ50a,50bは、それぞれシフトコントロールバルブ56のHi側ポート56HiとLow側ポート56Lowに接続されている。このシフトコントロールバルブ56はバルブ内のスプール56Sが変位することにより、ライン圧をHi側ポート56Hi又はLow側ポート56Lowに流し、他方のポートからドレーン56Dへ油を流出させることで油圧サーボ内の差圧を変化させる。スプール56Sは、ステップモータ52及び後述するプリセスカム55とリンク構造で連結している。
【0020】
プリセスカム55は、4体のトラニオンのうち1体に取り付けられており、パワーローラ20aの上下方向変位とパワーローラの傾転角度をリンクの変位に変換する。スプール56Sの変位は、ステップモータ変位とプリセスカム55で伝えられる(フィードバックされる)変位により決定される。
【0021】
TCVT10は、トラニオン23を平衡点から上下に変位させることにより、パワーローラ20cと入出力ディスク20a,20bの回転方向ベクトルに差異が発生し、このベクトル差によって傾転することで変速する。変速の定常時には、パワーローラ20c及びトラニオン23の変位は平衡点に戻り、スプール56Sの変位も中立点でバルブが閉じた状態となっている。また、複数のトラニオン23には、それぞれ傾転角を規制する傾転ストッパ24が設けられている。これにより、パワーローラの過度の傾転を防止している。
【0022】
前進時において、プリセスカム55は、パワーローラ20cの傾転角度をスプール56Sの変位に負帰還し、傾転角度の目標値とのズレを補償する。また、同時にパワーローラ20c及びトラニオン23の平衡点からの変位もスプール56Sの変位に負帰還する。これにより、変速過渡状態においてダンピングの効果を与え、変速のハンチングを抑制している。
【0023】
ここで、変速の到達点はステップモータ52の変位で決まるものであり、その一連の変速過程を以下に示す。ステップモータ変位を変化させることでスプール56Sが変位してバルブが開く。これによりサーボピストン51の差圧が変化することでトラニオン23が平衡点から軸方向に変位することでパワーローラが傾転する。パワーローラの傾転角度がステップモータ変位に対応した時点でスプール56Sは中立点に戻り変速が終了する。
【0024】
一方、後退時においては、パワーローラの上下方向変位に対する傾転方向が、前進時とは異なる。これにより、プリセスカム55は、パワーローラ20cの傾転角度をスプール56Sの変位に正帰還することによるので、後退時において、傾転角度がステップモータ変位に対応した点で平衡せず、ステップモータ変位に対する傾転角度の特性は不安定となる。
【0025】
図3は、変速制御装置を備えたTCVT10の構成図である。上述したように、実施の形態1の機械的構成では、前進時、ステップモータ変位に対する傾転角度の特性は安定となり、後退時、ステップモータ変位に対する傾転角度の特性は不安定となる。このため、前進時の変速の管理や、後退時の変速比の安定化には、変速比の電子的フィードバック制御を用いて、変速比を制御する。入力ディスク回転数センサ84は、入力ディスク18a,21aの何れか1つの回転に同期して発生するパルス信号を、周期計測もしくは周波数計測して入力ディスク回転数を検出する。出力ディスク回転数センサ83は、出力ディスク18b,21bの何れか1つの回転に同期して発生するパルス信号を、周期計測もしくは周波数計測して出力ディスク回転数を検出する。
【0026】
トラニオン変位センサ86は、変位センサ等を用いて、中立点からのトラニオン変位を検出する。アクセル踏み込み量センサ88は、ロータリエンコーダ等を用いてアクセル踏み込み量を検出する。シフトレンジ81からは、運転者の選択したシフトレンジのレンジ信号(Dレンジ、Rレンジ等)を検出する。
【0027】
マイクロコンピュータを主体に構成された変速制御装置80は、入力ディスク回転数と、出力ディスク回転数と、トラニオン変位と、アクセル踏み込み量と、レンジ信号とを入力して、ステップモータ52の指令値を演算する。
【0028】
図4は変速制御装置80において実行される変速制御を表すブロック図である。
【0029】
入力周期検出手段100では、入力ディスク回転センサ84からパルス信号を入力し、該パルス信号をトリガとする割り込みジョブとして、入力回転周期Tidを演算する。
【0030】
出力周期検出手段101では、出力ディスク回転センサ83からパルス信号を入力し、該パルス信号をトリガとする割り込みジョブとして、出力回転周期Todを演算する。
【0031】
変速比演算手段102では、入力回転周期Tidと出力回転周期Todとから、式(1)に示す関係を用いて変速比検出値icを演算する。
(式1)
Figure 0004013690
ここで、iidは入力回転1回転あたりに発生するパルス数である。
【0032】
目標変速比設定手段103では、車速VSPとアクセル踏み込み量APSとから目標変速比ic を演算する。まず、車速VSPとアクセル踏み込み量APSとから、図5に示すマップを用いて、到達エンジン回転数ωteを求める。ここで、車速VSPは、出力ディスク回転周期Todと車速VSPとの関係を示す下記の式(2)を用いて、出力ディスク回転周期Todから算出する。
(式2)
Figure 0004013690
ここで、kvはファイナルギア比やタイヤ半径から決まる定数である。
【0033】
次に、到達エンジン回転数ωteと出力ディスク回転周期Todとから、式(3)に示す関係を用いて到達CVT変速比ictを算出する。
(式3)
Figure 0004013690
最後に、到達CVT変速比ictから、例えば式(4)に示すローパスフィルタを用いて目標変速比ic を算出する。
(式4)
Figure 0004013690
ここで、Crは変速感等を考慮して決める時定数に相当する定数である。
【0034】
偏差算出手段104では、目標変速比ic *と変速比icから、式(5)に示す関係を用いて偏差eを演算する。
(式5)
Figure 0004013690
変速制御選択手段105では、変速比の更新周期がある所定周期より長いかどうかを判断し、更新周期が所定周期より短いときは速度制御手段105を選択し、所定周期より長いときは変位制御手段106を選択する。変速比の更新周期は、入力ディスク回転周期もしくは出力ディスク回転周期とする。
【0035】
以下、更新周期に応じて速度指令と変位指令を切り換える利点について説明する。変速アクチュエータ駆動速度vを入力とし、変速アクチュエータ変位uとトラニオン変位yと傾転角度φとを状態量として、TCVT10の動特性は、式(6)から式(8)で表される。
(式6)
Figure 0004013690
(式7)
Figure 0004013690
(式8)
Figure 0004013690
ここで、fはφとωcoとの非線形関数、a1,a2,bはTCVT10の機械的諸元で決まる定数、gは変速制御弁のバルブゲイン、φoは傾転角度の基準角度、uoはステップモータの基準変位である。
【0036】
fは次式で表される。
(式9)
Figure 0004013690
ここで、θ,fdは、TCVT10の形状で決まる定数、ωodは出力ディスク回転数である。出力ディスク回転数ωodと出力回転パルス周期Todとの関係は、次式で表される。
(式10)
Figure 0004013690
ここで、iodは出力回転1回転あたりに発生するパルス数である。
【0037】
式(9),(10)から、fは、出力回転数が高いほど、すなわち出力回転パルス周期が短いほど大きい。これにより、式(6),(7)で表される変速アクチュエータ変位uに対する傾転角度φ(変速比)の応答は、出力回転数が高いほど速い。また、式(8)から、変速アクチュエータ速度に対する変速アクチュエータ変位は積分特性となり、変速アクチュエータの駆動速度は有限であるため、図9に示すように、目標アクチュエータ変位に実際のアクチュエータ変位が到達するまでに時間遅れがある。この時間遅れのために、図10に示すように、目標変速アクチュエータ変位u*に対する傾転角度φ(変速比)の応答は遅れる。この遅れは、入出力回転数が低く、変速アクチュエータ変位uに対する傾転角度φ(変速比)の応答が遅いときには影響が少ない(図10(a)参照)が、入出力回転数が高く、応答が速いときには遅れが無視できない(図10(b)参照)。
また、入出力ディスク回転の検出周期から変速比の更新周期は決まり、入出力ディスク回転数が低いほど変速比の更新周期は長い。
【0038】
以上の理由から、図11に示すように、入出力ディスク回転数が低いときは、変速アクチュエータ変位の時間遅れの影響が少なく、変速比の更新周期は長いので、変位指令を行った方が変位指令値以上にアクチュエータ変位が変化しないため、偏差の拡大が抑えられる。一方、入出力ディスク回転数が高いときは、変速アクチュエータ変位の時間遅れの影響が大きく、変速比の更新周期は短いので、変速アクチュエータの遅れを考慮できる速度指令を行った方がよい。
【0039】
ここで、例えば、所定周期は、速度制御手段106の制御周期とすればよい。
これにより、速度制御手段106で最も速く駆動速度が更新できる間は速度指令値とし、制御周期ごとに駆動速度が更新できなくなってからは変位指令値に切り換えるため、必要以上に変速アクチュエータが変位することがなくなり、変速比のハンチングが減少し、熱や変速の違和感の発生を抑制できる(請求項5に対応)。
【0040】
速度制御手段106では、偏差eを入力して、ステップモータ52へ、ステップモータ速度指令値vを出力する。例えば、次式で表されるPID制御器を用いて、目標変速比と変速比との偏差を補償する。
(式11)
Figure 0004013690
ここで、kPv,kDv,kIvはPID制御器の制御ゲイン、sはラプラス演算子である。
fは、式(4)に示すように、出力ディスク回転数ωcoの正負に合わせて正負が変わり、前進時に共に正とする。また、a1,a2,bは前進時に、ステップモータ変位uに対する傾転角度φの特性が安定となるように設定されている。
【0041】
これにより、式(6),(7)で表されるステップモータ変位uに対する傾転角度φの特性は、前進時に安定となり、後退時に不安定となる。この正負の変化に応じて、PID制御器の制御ゲインを変更する必要がある。前進用の制御ゲインを用いたPID制御を前進用速度制御、後退用の制御ゲインを用いたPID制御を後退用速度制御と呼ぶ。これらは、シフトレンジからのレンジ信号に合わせて、Dレンジ(2レンジ、1レンジも含む)なら前進用速度制御、Rレンジなら後退用速度制御を選択する。
【0042】
変位制御手段107では、次式で表されるPI制御器を用いて、目標変速比と変速比との偏差を補償し、変位指令値uをステップモータ52へ出力する。
(式12)
Figure 0004013690
ここで、kPu,kIuはPI制御器の制御ゲインである。これにより、必要以上にステップモータ52が変位することがなく、目標変速比と変速比との偏差を補償することができる。
【0043】
変速比の更新周期が長いと、偏差の更新周期も長くなり、制御周期毎に積分を行うと、積分値が拡大する。そこで、変速比の更新周期が長いほど、積分ゲインkIuは小さくすると、積分値の拡大による変位指令値が必要以上に大きくなることはなく、目標変速比と変速比との偏差を補償しながら、変速比のハンチングを抑制することができる。
【0044】
以下、変速制御装置で演算する変速制御装置の一例を、図6のフローチャートに基づいて説明する。この変速制御演算は、ある所定の制御周期、例えば20ms毎に実行される。
【0045】
ステップS1では、入力ディスク回転センサから入力ディスク回転周期Tidを検出する。
【0046】
ステップS2では、出力ディスク回転センサから出力ディスク回転周期Todを検出する。
【0047】
ステップS3では、入力ディスク回転数Tidと出力ディスク回転数Todとから、式(1)を用いて、変速比icを演算する。このとき、変速比の更新周期Ticは、TidとTodとの長い方とする。もしくは、前回の制御タイミングから今回の制御タイミングまで入力ディスク回転パルス信号と出力ディスク回転パルス信号のいずれかによる割り込みが発生せず、入力ディスク回転周期と出力ディスク回転周期とのいずれかが更新されていない場合、TicをTsより大きな値に設定する。
【0048】
ステップS4では、アクセル踏み込み量センサでアクセル踏み込み量APSを読み込む。
【0049】
ステップS5では、出力ディスク回転周期Todから、式(2)を用いて、車速VSPを演算する。
【0050】
ステップS6では、まず、アクセル踏み込み量APSと車速VSPとから、図9の変速マップを用いて、到達エンジン回転数ωteを求める。次に、到達エンジン回転数ωteと出力ディスク回転周期Todから、式(3)を用いて到達CVT変速比ictを算出する。そして、到達CVT変速比ictから、式(4)に示すローパスフィルタを用いて目標変速比ic *を算出する。
【0051】
ステップS7では、レンジ信号を検出する。
【0052】
ステップS8では、flagが0かどうかを判断し、flag=0のときはステップS9に進み、flag=1のときはステップS12に進む。
【0053】
ステップS9では、速度制御として、式(11)を用いて、レンジ信号に応じた進行方向の制御を行う。つまり、Dレンジなら前進用の制御ゲインを用いた制御、Rレンジならば後退用の制御ゲインを用いた制御を行う。ステップモータ52へは駆動速度を指令する。
【0054】
ステップS10では、変速比更新周期Ticが制御周期Tsより長いかを判定し、長いときはステップS11へ進み、短いときは本制御タイミングの変速制御を終了する。
【0055】
ステップS11では、変位制御に切り換えると判断して、flag=1とする。
【0056】
ステップS12では、変位制御として、式(12)を用いて、レンジ信号に応じた進行方向の制御を行う。つまり、Dレンジなら前進用の制御ゲインを用いた制御、Rレンジならば後退用の制御ゲインを用いた制御を行う。ステップモータへは変位を指令する。
【0057】
ステップS13では、変速比の更新周期Ticが制御周期Tsより短いかどうかを判断し、短いときはステップS14へ進み、長いときは本制御タイミングの変速制御を終了する。
【0058】
ステップS14では、速度制御に切り換えると判断して、flag=0とする。
【0059】
図7は実施の形態1におけるステップS9の速度制御を表すフローチャートである。
【0060】
ステップS101では、偏差eを読み込む。
【0061】
ステップS102では、Dレンジ(1,2レンジ含む)かどうかを判断し、DレンジであればステップS103へ進み、それ以外はステップS104へ進む。
【0062】
ステップS103では、前進用制御ゲインを選択する。
【0063】
ステップS104では、Rレンジかどうかを判断し、RレンジであればステップS105へ進み、それ以外は本制御を終了する。
【0064】
ステップS105では、後退用制御ゲインを選択する。
【0065】
ステップS106では、速度指令値を演算する。
【0066】
ステップS107では、変速アクチュエータに速度指令値を出力する。
【0067】
図8は実施の形態1におけるステップS12の変位制御を表すフローチャートである。
【0068】
ステップS201では、偏差eを読み込む。
【0069】
ステップS202では、変速比の更新周期を読み込む。
【0070】
ステップS203では、更新周期に応じた制御ゲインを演算する。
【0071】
ステップS204では、変位指令値を演算する。
【0072】
ステップS205では、ステップモータ52に変位指令値を出力する。
【0073】
以上説明したように、実施の形態1における無段変速機の変速制御装置にあっては、変速比の更新周期に応じて、速度制御,変位制御を切り換えることで、ステップモータ変位の時間遅れの影響を排除することができる。
【0074】
また、変位制御を行う際、変速比と目標変速比との偏差に応じてステップモータ52へ指令することで、変位制御のときも、変速比のハンチングを起こすことなく偏差の補償が可能となる。
【0075】
また、変速比の更新周期が長いほど、偏差の積分値に乗ずるゲインを小さくすることで、変速比の更新周期が長くなっても、積分値の拡大によって変位指令値が必要以上に大きくなることがなく、偏差を補償しながら、変速のハンチングを抑制することができる。
【0076】
また、所定周期として、速度制御手段の制御周期としたことで、制御周期毎に変速比が更新されなくなっても速度指令を続けて、必要以上に変速アクチュエータが変位することが無くなり、変速比のハンチングが減少し、熱や変速の違和感の発生を抑制することができる。
【0077】
(実施の形態2)
図12は本発明の実施の形態2の変位制御を表すフローチャートである。尚、基本的構成は実施の形態1と同様であるため、異なる点についてのみ説明する。
【0078】
ステップS301では、偏差eを読み込む。
【0079】
ステップS302では、Dレンジ(1,2レンジ含む)かどうかを判断し、DレンジであればステップS303へ進み、それ以外はステップS304へ進む。
【0080】
ステップS303では、前進用制御ゲインを選択する。
【0081】
ステップS304では、Rレンジかどうかを判断し、RレンジであればステップS305へ進み、それ以外は本制御を終了する。
【0082】
ステップS305では、後退用制御ゲインを選択する。
【0083】
ステップS306では、変位指令値を演算する。
【0084】
ステップS307では、ステップモータ52に変位指令値を出力する。
【0085】
速度制御手段106と同様に、車両の進行方向に応じて、PI制御器の制御ゲインを変更する。前進用の制御ゲインを用いたPI制御を前進用変位制御、後退用の制御ゲインを用いたPI制御を後退用変位制御と呼ぶ。これらは、シフトレンジからのレンジ信号に合わせて、Dレンジ(2レンジ,1レンジも含む)なら前進用変位制御、Rレンジなら後退用変位制御を選択することで、安定した変位制御を達成することができる。
【0086】
(実施の形態3)
図13は本発明の実施の形態3の変位制御を表すフローチャートである。尚、基本的構成は実施の形態1と同様であるため、異なる点についてのみ説明する。
【0087】
ステップS401では、Rレンジかどうかを判断し、Rレンジの時はステップS404へ進み、それ以外はステップS402へ進む。
【0088】
ステップS402では、変速比からパワーローラの傾転角φoを演算する。
【0089】
ステップS403では、式(13)により最減速比に対応した変位指令値を演算する。
【0090】
ステップS404では、偏差eを読み込む。
【0091】
ステップS405では、後退用制御ゲインを読み込む。
【0092】
ステップS406では、式(12)により変位指令値を演算する。
【0093】
ステップS407では、変速アクチュエータに変位指令値を出力する。
【0094】
すなわち、前進時はステップモータ変位uに対する傾転角度φの特性が安定であり、低速時の目標変速比は最減速比であるため、PI制御は行わず、変位指令値は最減速比に対応したステップモータ変位uIとして変速比のフィードバック制御を行わなくてもよい。これにより、変速比は最減速比近傍に安定に保持され変速比のハンチングは発生しない。
【0095】
平衡状態では、dy/dt=0,y=0であるので、式(2)から、最減速比の傾転角度をφIとして、uIは次式で得られる。
(式13)
Figure 0004013690
(他の実施の形態)
その他の例として、実施の形態1では、変位制御において、積分ゲインkIuを更新周期に応じて小さくしていたが、例えば所定の更新周期よりも長いときは、積分ゲインkIuをゼロとしてもよい。
また、実施の形態3では、後退時には偏差eを読み込み、後退用制御ゲインを設定して変位制御を行ったが、一般的に後退時は最減速比であっても問題がないため、後退時、減速側に変速比を発散させ、傾転方向減速側のストッパにあてた状態としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1におけるトロイダル型無段変速機を表すスケルトン図である。
【図2】 実施の形態1におけるトロイダル型無段変速機の断面、および変速制御系の構成を表す概略図である。
【図3】 実施の形態1におけるトロイダル型無段変速機の変速制御装置を備えた制御系を含む構成図である。
【図4】 実施の形態1におけるトロイダル型無段変速機の制御系を表すブロック図である。
【図5】 実施の形態1におけるアクセル開度毎の車速と到達エンジン回転数の関係を表すマップである。
【図6】 実施の形態1におけるトロイダル型無段変速機の変速制御装置の制御内容を表すフローチャートである。
【図7】 実施の形態1における変速アクチュエータの速度制御を表すフローチャートである。
【図8】 実施の形態1における変速アクチュエータの変位制御を表すフローチャートである。
【図9】 実施の形態1におけるアクチュエータ指令とアクチュエータ変位との関係を表すタイムチャートである。
【図10】 実施の形態1におけるアクチュエータ変位と変速比との関係を表すタイムチャートである。
【図11】 実施の形態1におけるアクチュエータ速度,アクチュエータ変位及び変速比と目標変速比との偏差の関係を表すタイムチャートである。
【図12】 実施の形態2における変速アクチュエータの変位制御を表すフローチャートである。
【図13】 実施の形態3における変速アクチュエータの変位制御を表すフローチャートである。
【図14】 従来技術における制御周期と偏差との関係を表すタイムチャートである。
【符号の説明】
10 トロイダル型無段変速機(TCVT)
12 トルクコンバータ
12a ポンプインペラ
12b タービンランナ
12c ステータ
12d ロックアップクラッチ
14 出力回転軸
16 トルク伝達軸
18,20 トロイダル変速部
22 ハウジング
23 トラニオン
24 傾転ストッパ
28 出力ギア
30 カウンターシャフト
30a 入力ギア
34 ローディングカム装置
36 スラストベアリング
40 前後進切換装置
42 遊星歯車機構
44 フォワードクラッチ
46 リバースブレーキ
50 油圧サーボ
51 サーボピストン
52 ステップモータ
53,54 リンク
55 プリセスカム
56 シフトコントロールバルブ
56S スプール
56D ドレーン
60 変速制御コントローラ
70 ライン圧供給弁
71 ドレーン解放弁
80 変速制御装置
81 シフトレンジ
82 パワーローラ回転数センサ
83 出力ディスク回転数センサ
84 入力ディスク回転数センサ
86 トラニオン変位センサ
88 アクセル踏み込み量センサ

Claims (4)

  1. 与えられる電気信号に応じて変位する変速アクチュエータと、
    該変速アクチュエータにより駆動され、変速比を連続的に変更可能な無段変速機と、
    該無段変速機の入力回転に同期したパルス信号の周期を検出する入力周期検出手段と、
    前記無段変速機の出力回転に同期したパルス信号の周期を検出する出力周期検出手段と、
    検出された入力周期及び出力周期との比から変速比を演算する変速比演算手段と、
    目標変速比を設定する目標変速比設定手段と、
    設定された目標変速比と演算された変速比との偏差を算出する偏差算出手段と、
    算出された偏差の大きさに応じて駆動速度指令値を演算し、該駆動速度により前記偏差がなくなる方向へ変速アクチュエータを駆動する速度制御手段と、
    を備えた無段変速機の変速制御装置において、
    変速アクチュエータ変位指令値に基づいて変速アクチュエータを駆動する変位制御手段と、
    前記変速比の更新周期が前記速度制御手段の制御周期より長いかどうかを判断し、前記更新周期が前記制御周期より短いときは前記速度制御手段を選択し、前記制御周期より長いときは前記変位制御手段を選択する変速制御選択手段と、
    を設けたことを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  2. 請求項1に記載の無段変速機構の変速制御装置において、
    前記変位制御手段は、前記偏差に応じた変速アクチュエータ変位を変速アクチュエータへ指令することを特徴とする無段変速機の変速比制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の無段変速機の変速制御装置において、
    前記変位制御手段は、前記偏差と前記偏差の積分値とに応じて変速アクチュエータ変位を演算し、該変速比の更新周期が長いほど、該偏差の積分値に乗ずるゲインを小さくすることを特徴とする無段変速機の変速比制御装置。
  4. 請求項1に記載の無段変速機の変速制御装置において、
    前記変位制御手段は、最減速比に対応した変速アクチュエータ変位を変速アクチュエータへ指令することを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
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