JP2002061375A - オーバハング部材及びその施工構造 - Google Patents

オーバハング部材及びその施工構造

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JP2002061375A
JP2002061375A JP2000251421A JP2000251421A JP2002061375A JP 2002061375 A JP2002061375 A JP 2002061375A JP 2000251421 A JP2000251421 A JP 2000251421A JP 2000251421 A JP2000251421 A JP 2000251421A JP 2002061375 A JP2002061375 A JP 2002061375A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 突出壁の下面の施工が容易であると共に外観
意匠性に優れた突出壁を形成でき,建物の内部への水分
の流れ込みを防止することができるオーバハング部材及
びその施工構造を提供すること。 【解決手段】 オーバハング部材2は,建物の側壁にお
ける突出壁1の側面と下面との角部10に取り付けら
れ,外側面20にはL字状の出隅材3を取り付けるため
に使用される。オーバハング部材2は,基板部21と,
折曲がり部22と,嵌入凹部23を有する支承部24
と,背面部25と,排水孔261を有するスペーサ26
とを有している。背面部25は,折曲がり部22を伝っ
て落ちる水分を排出する排出穴251を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,建物の側壁における突出壁の側
面と下面との角部に取り付けられ,外側面にL字状の出
隅材を取り付けるためのオーバハング部材及びその施工
構造に関する。
【0002】
【従来技術】ところで,建物の側壁におけるベランダ等
の突出壁の側面及び下面によって形成される角部は,建
物の外部に曝され,外観意匠性が重視される部分であ
る。例えば,図8に示すごとく,上記角部90において
は,突出壁9の下面には軒天材91を施工し,突出壁9
の側面には胴縁92との間にスペーサ93を介在させて
外壁板94を釘等の固定具95により胴縁92に取り付
けている。このとき,軒天材91の先端部911を外壁
板94の裏面941にできるだけ近づけて,外壁板94
の裏面941と軒天材91の先端部911との間に隙間
が生じないようにしている。また,外壁板94の下端部
942を軒天材91より下方に突出させて施工してい
る。
【0003】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来の突
出壁9の角部90の施工構造には以下のような問題点が
ある。即ち,上記従来の施工構造によると,上記外壁板
94の下端部942の突出長さは,外壁板94の施工の
状態によってバラツキが出てしまう恐れがある。そのた
め,外観意匠性を損ねるおそれがある。また,上記軒天
材91は,その先端部911が外壁板94の裏面941
の位置に合うように長さを調整しておく必要がある。そ
のため,軒天材91の施工を困難にしている。
【0004】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,突出壁の下面の施工が容易であると共に
外観意匠性に優れた突出壁を形成でき,建物の内部への
水分の流れ込みを防止することができるオーバハング部
材及びその施工構造を提供しようとするものである。
【0005】
【課題の解決手段】請求項1に記載の発明は,建物の側
壁における突出壁の側面と下面との角部に取り付けら
れ,外側面にはL字状の出隅材を取り付けるためのオー
バハング部材であって,上記オーバハング部材は,上記
建物の胴縁に固定される基板部と,上記突出壁の下面の
下方において,上記基板部から上記建物側に向けて下方
に傾斜する折曲がり部と,該折曲がり部の先端に設けら
れ,上記出隅材の先端部を嵌入する嵌入凹部を有する支
承部と,上記折曲がり部の先端から上記突出壁の下面に
当接するように上方に向けて形成された背面部とを有し
ており,該背面部は,上記折曲がり部を伝って落ちる水
分を排出する排出穴を有していることを特徴とするオー
バハング部材にある。
【0006】本発明において最も注目すべきことは,上
記オーバハング部材は,上記基板部,上記折曲がり部,
上記支承部及び上記背面部を有しており,該背面部は上
記排出穴を有していることである。
【0007】次に,本発明の作用効果につき説明する。
本発明においては,上記オーバハング部材は,上記基板
部,折曲がり部及び支承部を有している。そして,上記
出隅材を上記突出壁の角部に施工するに当っては,オー
バハング部材の基板部を突出壁の側面に固定した胴縁に
固定し,該オーバハング部材の上記嵌入凹部に出隅材の
L字状の下部における先端部を嵌入する。これにより,
出隅材を突出壁の角部に容易に配置することができる。
【0008】また,上記出隅材を取り付ける前には,上
記突出壁の下面の外壁板である軒天材の施工を行う。つ
まり,出隅材は,軒天材の表面において施工される。そ
のため,軒天材の上記角部に位置する端部は,オーバハ
ング部材及び出隅材によって,その表面を覆われる。そ
のため,軒天材の端部は意匠表面に露出することがな
く,従来のように軒天材の端部の位置を正確に合わせる
必要がない。それ故,上記突出壁の下面の施工が容易で
あると共に,突出壁の外観意匠性が優れている。
【0009】また,上記オーバハング部材の背面部は,
雨水等の水分を排出するための排出穴を有している。そ
のため,出隅材の上方に隣接する外壁板の裏面に沿って
落下する水分を,建物の外部に容易に排出することがで
きる。そのため,水分が軒天材の裏面に浸入することを
防止することができ,建物の内部に水分が流れ込むこと
を防止することができる。
【0010】次に,請求項2に記載の発明のように,上
記オーバハング部材は,上記基板部の裏面に上記胴縁と
の間の間隙を調整するスペーサを有していることが好ま
しい。これにより,上記建物の胴縁とオーバハング部材
の基板部との間に所定の間隔を設けることができる。ま
た,上記スペーサと上記基板部との合計厚みを,上記出
隅材の上方に隣接する外壁板を胴縁に取り付けている施
工金具の高さとほぼ同じにして,出隅材の側部の意匠表
面を上記外壁板の意匠表面と揃えることができ,外観意
匠性が向上する。
【0011】次に,請求項3に記載の発明のように,上
記スペーサは,上記出隅材に隣接する外壁板の裏面に沿
って落ちる水分を,上記折曲がり部へ排水する複数の排
水孔を有していることが好ましい。これにより,上記外
壁板の裏面に沿って落ちる水分は,上記スペーサの排出
孔を通って上記折曲がり部の上面に落下し,該折曲がり
部を伝って上記背面部の排出穴に導かれ,該排出穴から
外部に排出される。そのため,上記突出壁の角部の内部
において,水分が堆積してしまうことを防止することが
できる。
【0012】次に,請求項4に記載の発明のように,上
記オーバハング部材の上記背面部は,上記突出壁の下面
に当接する当接部を有していることが好ましい。これに
より,上記オーバハング部材を上記突出壁の角部に施工
する際,該オーバハング部材を突出壁の下面に容易に当
接させることができ,オーバハング部材を突出壁の下部
に沿って整然と配設することができる。
【0013】次に,請求項5に記載の発明のように,上
記オーバハング部材の上記支承部は,その先端部分に上
記出隅材の先端部における下面を掛止するための突起部
を有していることが好ましい。これにより,上記出隅材
を確実にオーバハング部材に掛止することができる。そ
のため,出隅材の施工後に,該出隅材が横方向あるいは
外方向にずれてしまうことを防止することができる。
【0014】次に,請求項6に記載の発明のように,上
記オーバハング部材は,上記支承部を上記嵌入凹部とは
反対側に延長した延長部を有すると共に,該延長部の先
端に上記背面部を立設してなり,また,上記排出穴は上
記延長部に設けてあることが好ましい。これにより,オ
ーバハング部材の上記折曲がり部の先端部における強度
が向上すると共に,折曲がり部を伝って落ちる水分を,
上記排出穴より外部に容易に排出することができる。
【0015】次に,請求項7に記載の発明は,建物の側
壁における突出壁の側面と下面との角部に取り付けたオ
ーバハング部材と,該オーバハング部材の外側面に取り
付けたL字状の出隅材とを有するオーバハング部材の施
工構造であって,上記オーバハング部材は,上記建物の
胴縁に固定される基板部と,上記突出壁の下面の下方に
おいて,上記基板部から上記建物側に向けて下方に傾斜
する折曲がり部と,該折曲がり部の先端に設けられ,上
記出隅材の先端部を嵌入する嵌入凹部を有する支承部
と,上記折曲がり部の先端から上記突出壁の下面に当接
するように上方に向けて形成された背面部とを有してお
り,かつ,該背面部は,上記折曲がり部を伝って落ちる
水分を排出する排出穴を有しており,かつ,上記オーバ
ハング部材は,上記背面部を上記突出壁の下面に当接さ
せた状態で,上記基板部を上記胴縁に固定してあり,上
記出隅材はその先端部を上記嵌入凹部に嵌入させて上記
オーバハング部材に取り付けてあることを特徴とするオ
ーバハング部材の施工構造にある。
【0016】次に,本発明の作用効果につき説明する。
本発明においては,オーバハング部材の基板部を上記胴
縁に固定し,該オーバハング部材の上記嵌入凹部に出隅
材のL字状の下部における先端部を嵌入する。これによ
り,出隅材を突出壁の角部に容易に施工することができ
る。
【0017】また,上記出隅材は軒天材の表面において
施工される。そのため,軒天材の上記角部に位置する端
部は,オーバハング部材及び出隅材によって,その表面
を覆われる。そのため,軒天材の端部は意匠表面に露出
することがなく,従来のように軒天材の端部の位置を正
確に合わせる必要がない。それ故,上記突出壁の下面の
施工が容易であると共に,突出壁の外観意匠性が優れて
いる。また,上記オーバハング部材の背面部における排
出穴により,建物の内部に水分が流れ込むことを防止す
ることができる。
【0018】次に,請求項8に記載の発明のように,上
記オーバハング部材は,上記基板部の裏面に上記胴縁と
の間の間隙を調整するスペーサを有しており,該スペー
サは,上記出隅材に隣接する外壁板の裏面に沿って落ち
る水分を,上記オーバハング部材の上記折曲がり部へ排
水する複数の排水孔を有していることが好ましい。
【0019】これにより,上記建物の胴縁とオーバハン
グ部材の基板部との間に所定の間隔を設けることができ
る。また,上記スペーサと上記基板部とによる厚みを,
上記出隅材の上方に隣接する外壁板を胴縁に取り付けて
いる施工金具の高さとほぼ同じにして,出隅材の意匠表
面を上記外壁板の意匠表面と揃えることができる。
【0020】また,上記外壁板の裏面に沿って落ちる水
分は,上記スペーサの排出孔を通って上記折曲がり部の
上面に落下し,該折曲がり部を伝って上記背面部の排出
穴に導かれ,該排出穴から外部に排出される。そのた
め,上記突出壁の角部の内部に水分が流れ込むことを防
止することができる。
【0021】次に,請求項9に記載の発明のように,上
記オーバハング部材は,上記支承部を上記嵌入凹部とは
反対側に延長した延長部を有すると共に,該延長部の先
端に上記背面部を立設してなり,また,上記排出穴は上
記延長部に設けてあることが好ましい。これにより,オ
ーバハング部材の上記折曲がり部の先端部における強度
が向上する。また,折曲がり部を伝って落ちる水分を,
上記排出穴より外部に容易に排出することができる。
【0022】次に,請求項10に記載の発明のように,
上記基板部を上記胴縁に固定する固定具は,上記スペー
サを貫通していることが好ましい。これにより,上記出
隅材を上記オーバハング部材に固定すると同時に,上記
突出壁の角部に施工することができる。そのため,それ
らの角部への施工が容易である。
【0023】次に,請求項11に記載の発明のように,
上記出隅材の上方に隣接する外壁板は固定具により胴縁
に固定してなり,該固定具は上記オーバハング部材にお
けるスペーサを貫通していることが好ましい。これによ
り,上記出隅材の上方に隣接する外壁板を施工金具等を
用いることなく,施工することができる。また,出隅材
の側部の意匠表面と外壁板の意匠表面を容易に揃えるこ
とができる。
【0024】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明の実施形態例にかかるオーバハング部材及びその
施工構造につき,図1〜図4を用いて説明する。図1に
示すごとく,本例におけるオーバハング部材2は,建物
の側壁における突出壁1の側面と下面との角部10に取
り付けられ,外側面20にはL字状の出隅材3を取り付
けるために使用される。
【0025】上記オーバハング部材2は,上記建物の胴
縁4に固定される基板部21と,上記突出壁1の下面の
下方において,基板部21から建物側に向けて下方に傾
斜する折曲がり部22とを有している。また,オーバハ
ング部材2は,折曲がり部22の先端に設けられ,出隅
材3の先端部311を嵌入する嵌入凹部23を有する支
承部24と,折曲がり部22の先端から突出壁1の下面
に当接するように上方に向けて形成された背面部25と
を有している。また,背面部25は,折曲がり部22を
伝って落ちる水分を排出する排出穴251を有してい
る。
【0026】以下に,これを詳説する。図2(a)に示
すごとく,上記オーバハング部材2は,上記基板部21
の裏面211に上記胴縁4との間の間隙を調整するスペ
ーサ26を有している。このスペーサ26は,上記出隅
材3に隣接する外壁板51の裏面511に沿って落ちる
水分を(図1参照),上記折曲がり部22の上面に落下
させるための複数の排水孔261を有している。
【0027】また,上記オーバハング部材2の上記背面
部25は,上記突出壁1の下面に当接する当接部252
を有しており,オーバハング部材2の上記支承部24
は,その先端部分に上記出隅材3の先端部311におけ
る下面を掛止するための突起部241を有している。こ
の突起部241は,オーバハング部材2を形成する板材
を上記支承部24の先端において折り返して形成するこ
とができる。
【0028】上記スペーサ26は,上下方向に排出孔2
61を有するプラスチック材よりなる。このスペーサ2
6とオーバハング部材2の基板部21とによる厚みは,
出隅材3に隣接する外壁板51を施工している施工金具
53の高さとほぼ同じになっている。なお,オーバハン
グ部材2は,図3(a)に示すごとく,スペーサ26が
半円状の排水孔261を有していてもよく,図3(b)
に示すごとく,スペーサ26が1枚の板からジグザグ状
に折り曲げて形成した排水孔261を有していてもよ
い。
【0029】また,本例においては,上記施工金具53
の高さは約5mm,上記基板部21及びスペーサ26に
よる厚みも約5mmとしている。このようにして,外壁
板51,52の裏面511と胴縁4の表面,及び出隅材
3の側部32の裏面321と胴縁4の表面との間の間隙
を約5mmとすることにより,外壁板51,52及び出
隅材3の施工が容易になると共に,外壁板51,52の
裏面511に沿って落ちる水分の排出が容易になる。ま
た,上記排出穴251は,直径約5mmの穴としてい
る。
【0030】図2(b)に示すごとく,出隅材3は,窯
業系建築板よりなり,下部31と側部32とを有するL
字状に形成されており,その角部33は外観意匠性を考
慮した面取りがなされている。また,上記外壁板51,
52も窯業系建築板である。本例においては,上記出隅
材3の下部31及び側部32並びに外壁板51,52の
厚みは約18mmとしている。なお,この他にも,これ
らには例えば12mm,16mm,25mmの厚みのも
のを使用することができる。
【0031】なお,上記オーバハング部材2は,金属
板,アルミニウム板又は鋼板により製作されている。ま
た,その長さは約1.5〜3.0mであり,突出壁1の
長さに合わせて繋ぎ合わせて施工される。また,出隅3
及び外壁板51,52の長さは,1.8〜3.0mであ
り,突出壁1の長さに合わせて繋ぎ合わせて施工され
る。
【0032】次に,上記オーバハング部材2及び上記出
隅材3の施工構造について説明する。図1に示すごと
く,オーバハング部材2は,上記背面部25を上記突出
壁1の下面に当接させた状態で,基板部21を上記胴縁
4に固定してあり,出隅材3は,その先端部311を上
記嵌入凹部23に嵌入させてオーバハング部材2に取り
付けている。
【0033】上記オーバハング部材2の背面部25にお
ける当接部252は,上記突出壁1の下面を形成する軒
天材8の表面81に当接しており,この当接部252と
軒天材8の表面82との隙間から雨水等の水分が浸入し
ないようになっている。また,オーバハング部材2の上
記支承部24における突起部241は,出隅材3の下部
31の先端部311における下面を掛止しており,出隅
材3が横方向あるいは手前方向にずれないようにしてい
る。
【0034】上記オーバハング部材2の基板部21及び
スペーサ26は,出隅材3の側部32における裏面32
1と該出隅材3の上方に隣接する外壁板51の裏面51
1とに跨って配置されている。そして,出隅材3を固定
する釘又はビスである固定具61は,出隅材3の側部3
1における意匠表面322から基板部21及びスペーサ
26を貫通して,建物の胴縁4に到達している。また,
オーバハング部材2は,固定具63により横胴縁42に
固定されている。
【0035】一方,外壁板51を固定する釘又はビスで
ある固定具62は,外壁板51の意匠表面512から基
板部21及びスペーサ26を貫通して,建物の胴縁4に
到達している。外壁板51の下端面513と出隅材3の
側部32における上端面323との間には,外部から雨
水等が浸入しないようにコーキング材63が施してあ
る。
【0036】上記基板部21と出隅材3の裏面321,
及び基板部21と外壁板51の裏面511との間には,
横貼ジョイナー64が配置されている。この横貼ジョイ
ナー64は,出隅材3及び外壁板51の横ずれを防止す
ると共に,外壁板51の裏面511に沿って落下する水
分が,外壁板51の裏面511又は出隅材3の裏面32
1に浸透しないようにしている。
【0037】また,突出壁1における胴縁4は,上下に
施工された縦胴縁41と横方向に施工された横胴縁42
を有している(図4参照)。また,突出壁1の側面にお
いて,躯体7と縦胴縁41との間には,室内側に水分が
浸入することを防止する防水紙65が配置されている。
この防水紙65は,突出壁1の下方においては,縦胴縁
41の裏面から横胴縁42の表面に出して配置されてい
る。こうすることにより,上記外壁板51の裏面511
に沿って落下する水分を,防水紙65の表面に落下さ
せ,オーバハング部材2の折曲がり部22の上面に誘導
することができるようになっている。
【0038】また,上記出隅材3の上方に隣接する外壁
板51の上方,及び外壁板51の更に上方に位置する外
壁板52は,施工金具53により上記縦胴縁41に施工
されている。上記基板部21とスペーサ26とによる厚
みは,施工金具53の高さとほぼ同じであるため,上記
出隅材3の意匠表面322と外壁板51の意匠表面51
2とは略同一面となっている。また,軒天材8の突出壁
1の角部10に位置する端部82は,オーバハング部材
2及び出隅材3によって,その表面を覆われている。
【0039】次に,上記オーバハング部材2及び上記出
隅材3の施工方法について説明する。上記オーバハング
部材2及び上記出隅材3の施工を行う前には,まずは突
出壁1の下面に軒天材8の施工を行う。次に,上記軒天
材8の端部82の表面81に上記オーバハング部材2の
背面部25を当接させながら,オーバハング部材2を横
胴縁42へ釘又はビスである固定具63により固定す
る。次に,出隅材3の下部の先端部311をオーバハン
グ部材2の嵌入凹部23に嵌入し,オーバハング部材2
の外側面20に合わせる。
【0040】次に,出隅材3の側部32の意匠表面32
2から,固定具61を上記基板部21及びスペーサ26
を貫通させて,上記突出壁1に取り付けられた横胴縁4
2に到達させる。こうして,出隅材3及びオーバハング
部材2を突出壁1の側面に固定する。
【0041】次に,外壁板51の意匠表面512から,
外壁板51の上下方向の位置を調節するようにして,出
隅材3の上端面323と外壁板51の下端面513との
間に任意の隙間631を空けて,固定具62を上記基板
部21及びスペーサ26を貫通させて,上記突出壁1に
取り付けられた縦胴縁41に到達させる。こうして,外
壁板51を突出壁1の側面に固定する。以降は,施工金
具53を外壁板51の上方に配置して縦胴縁41に固定
し,施工金具53を介して他の外壁板52を順次上方に
施工していく。
【0042】次に,本例の作用効果につき説明する。本
例においては,オーバハング部材2は,基板部21,折
曲がり部22及び支承部24を有している。そして,出
隅材3を突出壁1の角部10に施工するに当っては,オ
ーバハング部材2の基板部21を突出壁1の側面に固定
された胴縁4に固定し,オーバハング部材2の嵌入凹部
23に出隅材3の下部31における先端部311を嵌入
する。これにより,出隅材3を突出壁1の角部10に容
易に配置することができる。
【0043】また,上記出隅材3を取り付ける前には,
突出壁1の下面における軒天材8の施工を行う。つま
り,出隅材3は,軒天材8の表面81において施工され
る。そのため,軒天材8の上記角部10に位置する端部
82は,オーバハング部材2及び出隅材3によって,そ
の表面81を覆われる。そのため,軒天材8の端部82
は意匠表面に露出することがないので,従来のように軒
天材8の端部82の位置を正確に合わせなくてもよい。
それ故,突出壁1の下面の施工が容易であると共に,突
出壁1の外観意匠性が良好である。
【0044】また,上記スペーサ26は排水孔261を
有しており,上記背面部25は排出穴251を有してい
る。そのため,上記外壁板51,52の裏面511に沿
って落ちる水分W(図2参照)は,排水孔261を通っ
て上記折曲がり部22の上面に落下する。そして,水分
Wは,折曲がり部22を伝って上記背面部25の排出穴
251に導かれ,排出穴251から外部に排出される。
そのため,上記突出壁1の角部10の内部に水分が流れ
込むことを防止することができる。
【0045】実施形態例2 本例においては,図5,図6に示すごとく,上記オーバ
ハング部材2は,上記支承部24を上記嵌入凹部23を
形成している側と反対側に延長した延長部27を有して
いる。また,延長部27の先端に上記背面部25を立設
してなり,また,上記排出穴251は上記延長部27に
設けてある。その他は上記実施形態例1と同様である。
【0046】本例においては,オーバハング部材2の上
記折曲がり部22の先端部における強度が向上する。ま
た,折曲がり部22の上面を伝って落ちる水分を,延長
部27において上下方向に明けられた上記排出穴251
より,外部に容易に排出することができる。その他,上
記実施形態例1と同様の作用効果を得ることができる。
【0047】実施形態例3 本例は,図7に示すごとく,上記オーバハング部材2
が,その裏面211にスペーサ26を有していない例で
ある。これは,主に上記出隅材3および外壁板51の厚
みが12mm〜16mmと小さい場合の施工構造であ
り,外壁板51を施工金具を使用せず直接縦胴縁41に
施工する際の施工構造である。そして,外壁板51と防
水紙65との間に入ってきた水分は,オーバハング部材
2の基板部21と防水紙65との間を落下し,折曲がり
部22を経て排出穴251より排出される。その他は上
記実施形態例1と同様である。
【0048】上記オーバハング部材2は,その裏面21
1にスペーサ26を有していないことにより,施工金具
を使用せずに外壁板51の施工を行う直接釘打ち施工の
場合にも対応することができる。その他,上記実施形態
例1と同様の作用効果を得ることができる。
【0049】
【発明の効果】上述のごとく,本発明によれば,突出壁
の下面の施工が容易であると共に外観意匠性に優れた突
出壁を形成でき,建物の内部への水分の流れ込みを防止
することができるオーバハング部材及びその施工構造を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,オーバハング部材の施
工構造を示す説明図。
【図2】実施形態例1における,(a)オーバハング部
材を示す斜視図,(b)出隅材を示す斜視図。
【図3】実施形態例1における,他のスペーサを示す図
で,(a)半円状の排水孔を有するもの,(b)ジグザ
グ状の排水孔を有するものを示す斜視図。
【図4】実施形態例1における,胴縁の配置を示す説明
図。
【図5】実施形態例2における,オーバハング部材の施
工構造を示す説明図。
【図6】実施形態例2における,オーバハング部材を示
す斜視図。
【図7】実施形態例3における,オーバハング部材の施
工構造を示す説明図。
【図8】従来例における,突出壁の角部の施工構造を示
す説明図。
【符号の説明】
1...突出壁, 10...角部, 2...オーバハング部材, 21...基板部, 22...折曲がり部, 23...嵌入凹部, 24...支承部, 25...背面部, 251...排出穴, 26...スペーサ, 261...排水孔, 3...出隅材,

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の側壁における突出壁の側面と下面
    との角部に取り付けられ,外側面にはL字状の出隅材を
    取り付けるためのオーバハング部材であって,上記オー
    バハング部材は,上記建物の胴縁に固定される基板部
    と,上記突出壁の下面の下方において,上記基板部から
    上記建物側に向けて下方に傾斜する折曲がり部と,該折
    曲がり部の先端に設けられ,上記出隅材の先端部を嵌入
    する嵌入凹部を有する支承部と,上記折曲がり部の先端
    から上記突出壁の下面に当接するように上方に向けて形
    成された背面部とを有しており,該背面部は,上記折曲
    がり部を伝って落ちる水分を排出する排出穴を有してい
    ることを特徴とするオーバハング部材。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記オーバハング部
    材は,上記基板部の裏面と上記胴縁との間の間隙を調整
    するスペーサを有していることを特徴とするオーバハン
    グ部材。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,上記スペーサ
    は,上記出隅材に隣接する外壁板の裏面に沿って落ちる
    水分を,上記折曲がり部へ排水する複数の排水孔を有し
    ていることを特徴とするオーバハング部材。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項において,
    上記オーバハング部材の上記背面部は,上記突出壁の下
    面に当接する当接部を有していることを特徴とするオー
    バハング部材。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項において,
    上記オーバハング部材の上記支承部は,その先端部分に
    上記出隅材の先端部における下面を掛止するための突起
    部を有していることを特徴とするオーバハング部材。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項において,
    上記オーバハング部材は,上記支承部を上記嵌入凹部と
    は反対側に延長した延長部を有すると共に,該延長部の
    先端に上記背面部を立設してなり,また,上記排出穴は
    上記延長部に設けてあることを特徴とするオーバハング
    部材。
  7. 【請求項7】 建物の側壁における突出壁の側面と下面
    との角部に取り付けたオーバハング部材と,該オーバハ
    ング部材の外側面に取り付けたL字状の出隅材とを有す
    るオーバハング部材の施工構造であって,上記オーバハ
    ング部材は,上記建物の胴縁に固定される基板部と,上
    記突出壁の下面の下方において,上記基板部から上記建
    物側に向けて下方に傾斜する折曲がり部と,該折曲がり
    部の先端に設けられ,上記出隅材の先端部を嵌入する嵌
    入凹部を有する支承部と,上記折曲がり部の先端から上
    記突出壁の下面に当接するように上方に向けて形成され
    た背面部とを有しており,かつ,該背面部は,上記折曲
    がり部を伝って落ちる水分を排出する排出穴を有してお
    り,かつ,上記オーバハング部材は,上記背面部を上記
    突出壁の下面に当接させた状態で,上記基板部を上記胴
    縁に固定してあり,上記出隅材はその先端部を上記嵌入
    凹部に嵌入させて上記オーバハング部材に取り付けてあ
    ることを特徴とするオーバハング部材の施工構造。
  8. 【請求項8】 請求項7において,上記オーバハング部
    材は,上記基板部の裏面と上記胴縁との間の間隙を調整
    するスペーサを有しており,該スペーサは,上記出隅材
    に隣接する外壁板の裏面に沿って落ちる水分を,上記オ
    ーバハング部材の上記折曲がり部へ排水する複数の排水
    孔を有していることを特徴とするオーバハング部材の施
    工構造。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8において,上記オーバハ
    ング部材は,上記支承部を上記嵌入凹部とは反対側に延
    長した延長部を有すると共に,該延長部の先端に上記背
    面部を立設してなり,また,上記排出穴は上記延長部に
    設けてあることを特徴とするオーバハング部材の施工構
    造。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9のいずれか一項におい
    て,上記基板部を上記胴縁に固定する固定具は,上記ス
    ペーサを貫通していることを特徴とするオーバハング部
    材の施工構造。
  11. 【請求項11】 請求項7〜10のいずれか一項におい
    て,上記出隅材の上方に隣接する外壁板は固定具により
    胴縁に固定してなり,該固定具は上記オーバハング部材
    におけるスペーサを貫通していることを特徴とするオー
    バハング部材の施工構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008127930A (ja) * 2006-11-24 2008-06-05 Misawa Homes Co Ltd 外壁開口部構造
JP2016056654A (ja) * 2014-09-12 2016-04-21 株式会社ハウゼコ 軒天井用水切構造体

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