JP2002061370A - 建築用壁部における目地シールの施工方法 - Google Patents

建築用壁部における目地シールの施工方法

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JP2002061370A
JP2002061370A JP2000253074A JP2000253074A JP2002061370A JP 2002061370 A JP2002061370 A JP 2002061370A JP 2000253074 A JP2000253074 A JP 2000253074A JP 2000253074 A JP2000253074 A JP 2000253074A JP 2002061370 A JP2002061370 A JP 2002061370A
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joint
masking tape
sealing material
primer
wall
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JP2000253074A
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Kunio Futai
國男 二井
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TOKAI SHISUI KOGYO KK
Original Assignee
TOKAI SHISUI KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスキングテープを剥がした後に、カッタ切
断等の特別な作業を必要とすることなく、優れた美観を
簡単に得ることが出来る、新規な目地シール施工方法を
提供することを目的とする。 【解決手段】 不定形シ−リング材26が完全硬化する
まで養生した後にマスキングテープ24を剥がすため
に、マスキングテープ24を剥がす際にマスキングテー
プ24の表面に付着した不定形シーリング材26によっ
て発生するヒゲ状のバリを可及的に防止することが出来
るのである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、目地を有する建築物の壁に関す
る技術に係り、特に、建築物の壁を構成する壁部材間に
おける目地シール施工方法等に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、建築物の外壁や屋内の内壁に
は、サイディング,ALC,ガラス,PC板,タイル等
のパネル材や打ち継いで一体化されたブロック,レン
ガ,鉄筋コンクリート等が用いられている。ここにおい
て、サイディング,ALC,ガラス,PC板,タイル等
のパネル材を壁部材として用いた場合には隣接する壁部
材間に目地が発生し、また、打ち継いで一体化されたブ
ロック,レンガ,鉄筋コンクリート等を壁部材として用
いた場合には、打ち継ぎ部分に目地が発生する。これら
の目地部分においては、何れも、防水等の目的でシール
施行が行われている。
【0003】このような建築物の壁部における目地シー
ル構造の一種として、従来から特開平8−93085号
公報等に記載されているような不定形シーリング材を用
いた目地シール構造が、知られている。かかる目地シー
ル構造は、特開平11−256735号公報等に記載の
定形シーリング材を用いた目地シール構造に比して、不
定形シーリング材の接着によって高い防水性を得ること
が出来ると共に、施工上の目地寸法や部品形状のばらつ
き等にも容易に対処して防水性を確保することが可能で
あることから、広く採用されている。
【0004】ところで、このような不定形シーリング材
による目地シールの施工は、一般に、目地を形成する壁
部材の端縁部にプライマを塗布した後に、目地へ不定形
シーリング材を注入、充填することによって行われる
が、その際、不定形シーリング材の目地からのはみ出し
による壁部表面の汚れを防止すると共に、不定形シーリ
ング材の端縁部を蛇行しないできれいに揃えるために、
目地を挟んだ両側に配された壁部材の端縁部にマスキン
グテープを貼着した後、不定形シーリング材を目地に注
入する。そして、不定形シーリング材の注入後、速やか
にマスキングテープを剥がすことにより、目地シール構
造が完成せしめられることとなる。
【0005】ところが、このような従来の施工方法で
は、マスキングテープを剥がす際に、マスキングテープ
の表面に付着した不定形シーリング材が引っ張られて餅
状にちぎられるようにして延び切られることから、多数
のヒゲ状のバリが生ずることを避けられず、仕上りの壁
部表面の意匠性が低下してしまうという問題があった。
また、マスキングテープを剥がした後には、発生したヒ
ゲ状のバリをカッタ等を用いて取り除く作業が必要とな
るために、作業効率が大幅に低下してしまうという問題
もあった。
【0006】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、マスキングテープを剥がした後に、カッタ
切断等の特別な作業を必要とすることなく、優れた美観
を簡単に得ることが出来る、新規な目地シール施工方法
を提供することを目的とする。
【0007】すなわち、JASS 8−1993(日本
建築学会建築工事標準仕様書・同解説 防水工事)に記
載されているように、不定形シーリング材を目地に注入
後、速やかにマスキングテープを剥がす従来の施工方法
に従うと上述の如きヒゲ状のバリが発生するという問題
点があり、この問題点について、本発明者が鋭意検討し
たところ、マスキングテープを剥がす時期と、採用する
不定形シーリング材の材質が、ヒゲ状のバリ発生に大き
な影響を与えるであろうという知見を得るに至った。
【0008】そして、このようにして得られた知見に基
づいて、本発明者が更なる検討と実験,研究を重ねた結
果、本発明を完成するに至ったのである。
【0009】
【解決手段】以下、このような課題を解決するために為
された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各
態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の
組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至
は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることな
く、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの
記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づ
いて認識されるものであることが理解されるべきであ
る。
【0010】先ず、目地シール施工方法に関する本発明
の第一の態様は、複数の壁部材によって構成された建築
物壁部において、隣接して配された壁部材間の目地に不
定形シーリング材を注入して、該目地部分の隙間を塞ぐ
目地シールを施工するに際して、前記目地を挟んで位置
せしめられた各壁部材における端部の表面側縁部に対し
てマスキングテープを貼り付けた後、かかる目地に対し
て、シリコーン系,変成シリコーン系,ポリサルファイ
ド系および変成ポリサルファイド系の何れかの1成分形
または2成分形の不定形シーリング材を充填し、かかる
不定形シーリング材が完全硬化するまで養生した後に、
前記マスキングテープを剥がすことを、特徴とする。
【0011】このような本態様に従う目地シール施工方
法に従えば、上述の如き特定の材質の不定形シ−リング
材を採用し、かかる不定形シーリング材が完全硬化する
まで養生した後にマスキングテープを剥がすことによっ
て、マスキングテープを剥がす際にマスキングテープの
表面に付着した不定形シーリング材によって発生するヒ
ゲ状のバリを可及的に防止することが出来るのである。
なお、このような効果は、不定形シーリング材として適
当な材質を用いると共に、それを完全硬化させることに
より、不定形シーリング材の破断伸びを充分に小さくす
ることが出来ると共に、剪断的な破断強度を小さくする
ことが出来たことに基づくものと解せられる。
【0012】ここでいう不定形シーリング材の完全硬化
とは、不定形シーリング材が十分な弾性を発揮し得るま
で硬化した状態であって、好ましくは最終的に発揮され
る弾性復元性の8割以上、より好ましくは9割以上の弾
性復元性を発揮し得るまで硬化した状態をいう。
【0013】また、施工箇所に応じて、不定形シーリン
グ材を適宜に選択して採用する。例えば、シリコーンシ
ーリング材の1成分形(高モジュラス形)は、ガラス方
立工法、ガラス突付け、ガラス留めに好適に採用され
る。また、シリコーンシーリング材の1成分形(低モジ
ュラス形)およびシリコーンシーリング材の2成分形
は、金属製笠木目地、建具周囲、ガラス留めに好適に採
用される。更に、ポリサルファイドシーリング材の2成
分形は、建具周囲、コンクリート壁目地、石目地、タイ
ル目地、プレキャストコンクリートカーテンウォール目
地およびガラス留めに好適に採用される。また、変性シ
リコーンシーリング材の2成分形は、建具周囲、コンク
リート壁目地、石目地、タイル目地、プレキャストコン
クリートカーテンウォール目地に好適に採用される。更
に、変性シリコーンシーリング材の1成分形は、建具周
囲、コンクリート壁目地、石目地、タイル目地に好適に
採用される。
【0014】また、不定形シーリング材の完全硬化後の
破断強度が大き過ぎたり、逆に小さ過ぎたりすると、マ
スキングテープを剥がした際の不定形シーリング材の端
縁部の切断面が直線的になり難く、特に完全硬化後の破
断強度が大きすぎるとマスキングテープの表面に付着し
た不定形シーリング材によってマスキングテープを剥が
す作業が困難となったり、マスキングテープが破断して
しまう可能性もある。ここにおいて、本態様では、シリ
コーン系,変成シリコーン系,ポリサルファイド系およ
び変成ポリサルファイド系の何れかの1成分形または2
成分形の不定形シーリング材を採用したことによって、
不定形シーリング材の完全硬化後にマスキングテープを
容易に剥がすことが可能となったのであり、また、マス
キングープによって不定形シーリング材の端縁部を直線
的にそろった切断面とすることが出来るのである。
【0015】また、本発明の第二の態様は、前記第一の
態様に従う目地シール施工方法において、前記マスキン
グテープとして、粘着力が220gf/10mm以下で
あり、且つ引張強度が4.0kgf/15mm以上のも
のを採用することを、特徴とする。このような本態様に
従う目地シール施工方法においては、マスキングテープ
を剥がす際にマスキングテープが途中で切れたり、マス
キングテープをサイディングから剥がしにくい等といっ
た不具合が可及的に回避され得て、マスキングテープを
剥がす際の作業性が向上される。また、マスキングテー
プの粘着力は、特に90〜220gf/10mmが好ま
しく、より好適には90〜175gf/10mmとされ
る。なお、かかる粘着力は、マスキングテープが貼着さ
れる壁部材の表面形状や性状によって、適宜に選択され
得る。更にまた、マスキングテープの引張強度は、4.
0〜10.0kgf/15mmが好ましく、より好適に
は5.5〜10.0kgf/15mmとされる。なお、
上記数値は、JIS−Z−0237に従う試験値とす
る。また、マスキングテープにおけるこのような特性
は、例えば、合成樹脂製のテープ基材よりも和紙やクレ
ープ紙等の紙質系のテープ基材を採用することによって
有利に実現され得、更に、接着剤としても油質系のもの
よりもアクリル系のものを採用することによって有利に
実現される。
【0016】さらに、本発明の第三の態様は、前記第一
または第二の態様に従う目地シール工法において、前記
不定形シーリング材の充填後、直ちにヘラ仕上げするこ
とによって、前記マスキングテープ上に付着した不定形
シーリング材を除去することを、特徴とする。このよう
な本態様に従う目地シール工法においては、予めヒゲ状
のバリの原因となるマスキングテープの表面に付着した
不定形シーリング材をヘラで取り除くことにより、マス
キングテープを剥がす時に生じるヒゲ状のバリをより効
果的に防止することが出来る。特に、本態様において
は、はじめに発泡ウレタンやゴム弾性体等の弾性材乃至
は軟質材で形成されたヘラを使用して第一の除去工程を
行い、続いて、金属や硬質樹脂等の剛性材乃至は硬質材
で形成されたヘラを使用して最終除去工程を行うことが
望ましく、それによって不定形シーリング材を除去する
際のマスキングテープの破断や破れといった不具合をよ
り有利に防止することが可能となって施工作業性の向上
等が図られ得る。
【0017】また、従来から、複数の壁部材によって構
成された建築物壁部において、隣接して配された壁部材
間の目地に不定形シーリング材を注入して、その目地部
分の隙間を塞ぐ目地シールを施工するに際して、不定形
シーリング材が注入,充填される目地部分の表面に対し
て、不定形シーリング材の注入前に刷毛等によりプライ
マを塗布し、その後、マスキングテープを壁部材の目地
側端部に貼着し、不定形シーリング材を目地に注入,充
填するのであるが、その際に、プライマとして無色透明
のプライマを使用すると、プライマの塗布が確認できな
いためにプライマの塗り忘れや、同じ箇所にもう一度プ
ライマを塗布してしまうといった不具合や無駄が生じる
おそれがあった。特に、プライマを塗り忘れると不定形
シーリング材の壁部材に対する接着力が十分に得られな
い為に、目地シール構造の防水性が低下するといった問
題が生じるのであり、それ故、プライマの塗り忘れ防止
は目地シール施工方法において大きな問題となっていた
のである。
【0018】そこで、本発明は、プライマの塗り忘れを
防止することの出来るマスキングテープを提供すること
も目的とする。
【0019】すなわち、マスキングテープに関する本発
明の特徴とするところは、複数の壁部材によって構成さ
れた建築物壁部において、目地を挟んで位置せしめられ
た前記壁部材の端部にプライマを塗布する前に、それら
各壁部材における端部の表面側縁部に貼り付けられて、
かかる目地に充填される不定形シーリング材の該壁部材
表面への付着を防止するマスキングテープであって、前
記プライマ中の成分と反応して変色する反応成分を付着
せしめて、該プライマが塗布されることによって変色す
るようにしたことを、特徴とする。
【0020】このような本発明に従う構造とされたマス
キングテープにおいては、プライマ中の成分と反応して
変色する反応成分を付着せしめたことにより、プライマ
が塗布されることによってマスキングテープが変色する
ために、プライマの塗布を容易に、且つ、速やかに確認
することができ、プライマの塗り忘れが可及的に防止さ
れるのである。なお、マスキングテープに付着させる反
応成分としては、プライマの中にすでに含まれている成
分と反応する成分であっても良いし、新たにプライマの
中に入れる成分と反応する成分であっても良く、例え
ば、pHの変化を利用して変色する反応成分等を採用す
ることが出来る。また、反応成分のマスキングテープへ
の付着は、必要に応じて適当な接着成分や浸透成分と混
合されて、塗布や浸漬、吹き付け等の他、テープ基材の
成形材への練りこみや混入等、各種手法によって実現さ
れ得る。
【0021】また、このマスキングテープは、前記第一
乃至第三の態様に従う目地シール施工方法に用いられる
マスキングテープとしても、好適に採用される。
【0022】さらに、本発明は、複数の壁部材によって
構成された建築物壁部において、目地を挟んで位置せし
められた前記壁部材の端部の表面側縁部に対してマスキ
ングテープを貼り付け、それら各壁部材における端部に
プライマを塗布した後、かかる目地に対して不定形シー
リング材を充填することによって目地シールを行うに際
して、前記プライマ中の成分と反応して変色する反応成
分を、前記マスキングテープに付着せしめて、該プライ
マを塗布した後、該マスキングテープの変色を確認する
目地シール施工方法も特徴とする。
【0023】このような目地シール施工方法に従えば、
マスキングテープの変色を確認することによってプライ
マの塗り忘れが防止できるために、不定形シーリング材
の壁部材に対する所期の接着力を安定して得ることが可
能となり、目的とする目地シール構造の防水性を高い信
頼性で確保することができる。
【0024】
【発明の実施形態】以下、本発明を更に具体的に明らか
にするために、本発明の実施形態について、図面を参照
しつつ、詳細に説明する。
【0025】先ず、図1〜3には、本発明の一実施形態
としての目地シール施工方法の工程図が示されている。
この目地シール施工方法は、建築物壁部を構成する壁部
材としてのサイディング10,10の間に形成された目
地12をシール施工する方法である。
【0026】より詳細には、サイディング10は、建築
用壁板であって略矩形平板形状を有しており、窯業系や
木質系、或いは金属系などの従来から公知の各種の材質
のものが採用可能である。そして、このようなサイディ
ング10を用いて建築物の壁を形成するに際しては、図
1に示されるように、先ず、建築物の構造材に固設され
た基材14に対して一つのサイディング10を固定した
後、そのサイディング10の一方の端縁部から、サイデ
ィング10と基材14の間にハットジョイナ16の一方
の端縁部18を差し込むように挟み込んで組み付ける。
このハットジョイナ16は、サイディング10の長手方
向に延びる長手帯板状の金属板によって形成されてお
り、その幅方向中央部分には、表側に凸状の突出部20
が形成されていると共に、幅方向両側には平板形状の端
縁部18,18が一体形成されている。なお、このハッ
トジョイナ16は、例えば、長手帯状の金属板をプレス
成形することによって容易に形成することができる。そ
の後、ハットジョイナ16の他方の端縁部18の上に他
のサイディング10を重ね合わせて、そのサイディング
10を基材14に固定するようにして取り付ける。これ
によって、サイディング10,10の端面22,22の
間に隙間状の目地12が形成される。
【0027】続いて、各サイディング10の目地側端部
の表面に対して、それぞれ、マスキングテープ24を貼
着する。なお、マスキングテープ24の材質等は、サイ
ディング10の材質等に応じて従来から公知のものが適
宜に選択,採用される。その際、マスキングテープ24
の粘着力としては、好ましくは90〜220gf/10
mm、より好ましくは90〜175gf/10mmのも
のが、また、引張強度としては、好ましくは4.0〜1
0.0kgf/15mm、より好ましくは5.5〜1
0.0kgf/15mmのものが好適に採用される。
【0028】そして、各サイディング10の目地側端部
の表面にマスキングテープ24を貼着した後に、図2に
示すように、2枚のサイディング10,10の端縁部間
の目地12に対して、不定形シーリング材26を注入す
る。また、かかる不定形シーリング材26の注入前に、
不定形シーリング材26が注入される部分の表面、即
ち、サイディング10,10の端面22,22に対し
て、プライマ−を刷毛等により塗布する。続いて、不定
形シーリング材26を、目地12に対して、シールガン
等を用いて上側(壁面の表側)から注入、充填する。こ
れによって、サイディング10,10が、不定形シーリ
ング材26によって接着されて相互に固定される。な
お、この不定形シーリング材26の表面は、必要に応じ
てへら等で均されて、サイディング10の表面と略面一
か僅かに凹んだ状態とされる。また、不定形シーリング
材26としては、サイディング10の材質や使用する場
所,条件等により異なるが、特に、完全硬化した後の性
質を考慮して、シリコーン系,変成シリコーン系,ポリ
サルファイド系および変成ポリサルファイド系の何れか
の1成分形または2成分形のシーリング材が好適に採用
される。なお、ここでいう不定形シーリング材26の完
全硬化というのは、不定形シーリング材26が十分な弾
性を発揮し得るまで硬化した状態をいうのであり、好ま
しくは最終的に発揮される弾性復元性の8割以上、より
好ましくは9割以上の弾性復元性を発揮し得るまで硬化
した状態をいう。
【0029】また、不定形シーリング材26を目地12
に充填した後のヘラ均し作業を行う場合には、好適に
は、マスキングテープ24の表面に付着した不定形シー
リング材26を、先ず、合成樹脂製のヘラで簡単に除去
する。続いて、金属製のヘラで残った不定形シーリング
材26を完全に除去する。その後、不定形シーリング材
26が完全硬化するまで養生する。そして、不定形シー
リング材26が完全硬化したら、目地側端部の表面に貼
り付けたマスキングテープ24を剥がす。これにより、
図3に示されているような目的とする目地シール構造2
8とされる。
【0030】上述の如き目地シール施工方法において
は、特定の材質の不定形シーリング材を採用したことに
加えて、不定形シ−リング材26が完全硬化するまで養
生した後にマスキングテープ24を剥がすようにしたこ
と等から、マスキングテープ24を剥がす際にマスキン
グテープ24の表面に付着した不定形シーリング材26
によって発生するヒゲ状のバリを可及的に防止すること
が出来ると共に、マスキングテープを剥がす際に直線的
な切断面で容易に切断され得るのであり、それ故、仕上
り後の意匠性に優れた建築物の壁部を優れた施工作業性
をもって得ることが出来るのである。
【0031】特に、本実施形態においては、マスキング
テープ24の粘着力および引張強度が、それぞれ、特定
範囲に設定されていることによって、マスキングテープ
24を剥がす際のマスキングテープ24の破断等が防止
されて、また、マスキングテープ24を容易に、且つ、
速やかに剥がすことが可能となって、良好な施工作業性
が実現され得るのである。
【0032】さらに、本実施形態においては、ヒゲ状の
バリの原因となるマスキングテープ24の表面に付着し
た不定形シーリング材26が、予めヘラで取り除かれる
ことから、マスキングテープ24を一層容易に剥がすこ
とが出来ると共に、ヒゲ状のバリの発生もより効果的に
防止され得るのである。
【0033】以上、本発明の一実施形態としての目地シ
ール施工方法について詳述してきたが、これはあくまで
も例示であって、本発明は、かかる実施形態における具
体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるもので
ない。
【0034】例えば、前記実施形態において、マスキン
グテープとして、プライマ中の成分と反応して変色する
反応成分を付着せしめたマスキングテープを採用するこ
とも可能である。それによって、プライマを塗布した際
に、マスキングテープがプライマ中の成分と反応して変
色することにより、プライマの塗布を確認でき、プライ
マの塗り忘れを未然に防ぐことが出来るのであり、以
て、不定形シーリング材の壁部材に対する接着力を十分
に得ることが可能となって、目地シール構造の防水性を
高い信頼性をもって確保することができるのである。
【0035】また、ハットジョイナ16の形状は、前記
実施形態のような構造に限定されるものではなく、ま
た、必ずしも設ける必要はない。
【0036】加えて、前記実施形態では、サイディング
(外壁)に対して本発明を適用したものの一具体例を示
したが、その他、本発明は、内壁やコンクリート壁等、
建築物壁部を構成する様々な壁部材に対して、適用可能
である。
【0037】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもない。
【0038】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
の目地シール施工方法においては、特定の材質の不定形
シーリング材を採用したことに加えて、不定形シ−リン
グ材が完全硬化するまで養生した後にマスキングテープ
を剥がすようにしたことにより、マスキングテープを剥
がす際にマスキングテープの表面に付着した不定形シー
リング材によって目地シール部分に発生するヒゲ状のバ
リを可及的に防止することが出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての目地シール施工方
法の不定形シール材を注入する前の段階を示す斜視図で
ある。
【図2】本発明の一実施形態としての目地シール施工方
法の不定形シール材を注入した後の段階を示す斜視図で
ある。
【図3】本発明の一実施形態としての目地シール施工方
法の完了した状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 サイディング 12 目地 24 マスキングテープ 26 不定形シーリング材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の壁部材によって構成された建築物
    壁部において、隣接して配された壁部材間の目地に不定
    形シーリング材を注入して、該目地部分の隙間を塞ぐ目
    地シールを施工するに際して、 前記目地を挟んで位置せしめられた各壁部材における端
    部の表面側縁部に対してマスキングテープを貼り付けた
    後、かかる目地に対して、シリコーン系,変成シリコー
    ン系,ポリサルファイド系および変成ポリサルファイド
    系の何れかの1成分形または2成分形の不定形シーリン
    グ材を充填し、かかる不定形シーリング材が完全硬化す
    るまで養生した後に、前記マスキングテープを剥がすこ
    とを特徴とする目地シール施工方法。
  2. 【請求項2】 前記マスキングテープとして、粘着力が
    220gf/10mm以下であり、且つ引張強度が4.
    0kgf/15mm以上のものを採用する請求項1に記
    載の目地シール施工方法。
  3. 【請求項3】 前記不定形シーリング材の充填後、直ち
    にヘラ仕上げすることによって、前記マスキングテープ
    上に付着した不定形シーリング材を除去する請求項1又
    は2に記載の目地シール施工方法。
  4. 【請求項4】 複数の壁部材によって構成された建築物
    壁部において、目地を挟んで位置せしめられた前記壁部
    材の端部にプライマを塗布する前に、それら各壁部材に
    おける端部の表面側縁部に貼り付けられて、かかる目地
    に充填される不定形シーリング材の該壁部材表面への付
    着を防止するマスキングテープであって、 前記プライマ中の成分と反応して変色する反応成分を付
    着せしめて、該プライマが塗布されることによって変色
    するようにしたことを特徴とするマスキングテープ。
  5. 【請求項5】 複数の壁部材によって構成された建築物
    壁部において、目地を挟んで位置せしめられた前記壁部
    材の端部の表面側縁部に対してマスキングテープを貼り
    付け、それら各壁部材における端部にプライマを塗布し
    た後、かかる目地に対して不定形シーリング材を充填す
    ることによって目地シールを行うに際して、 前記プライマ中の成分と反応して変色する反応成分を、
    前記マスキングテープに付着せしめて、該プライマを塗
    布した後、該マスキングテープの変色を確認することを
    特徴とする目地シール施工方法。
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