JP2002060878A - 成形性に優れたエンボス加工板 - Google Patents

成形性に優れたエンボス加工板

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JP2002060878A
JP2002060878A JP2000248266A JP2000248266A JP2002060878A JP 2002060878 A JP2002060878 A JP 2002060878A JP 2000248266 A JP2000248266 A JP 2000248266A JP 2000248266 A JP2000248266 A JP 2000248266A JP 2002060878 A JP2002060878 A JP 2002060878A
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Tetsuya Masuda
哲也 増田
Kenji Noda
研二 野田
Takeo Sakurai
健夫 櫻井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄肉軽量化したAl合金製エンボス加工板に
ついて、エンボス加工板の諸特性を低下させずに、プレ
ス成形などの成形性を向上させたAl合金製エンボス加工
板を提供することを目的とする。 【解決手段】 アルミニウム合金製薄板の片面または
両面方向に、多数のエンボス成形による凹凸を格子状の
配列に設けたエンボス加工板であって、凹凸の頂点を結
んだ格子X の一辺の距離l a 、l b 乃至l c 、l d が5
〜15mmで、かつ凹凸の高さh1、h2を1 〜2.5mm とするこ
とである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
〔発明の詳細な説明〕
【0002】
【従来の技術】自動車などの輸送機車体の軽量化のため
に、従来の鋼材に代わって、Al合金材が用いられるよう
になっている。
【0003】例えば、自動車など輸送機の、触媒コンバ
ーター、マフラー周辺の排気案内部分、トランスミッシ
ョン部分、エンジンのマウント周辺等に設けられる、断
熱や遮熱のためのヒートインシュレータと称されるカバ
ー (遮蔽材) として、また、フード、ルーフ、ドアなど
のアウター用パネル材の内側に設ける遮音乃至緩衝材と
して、従来の溶融亜鉛メッキ鋼板などに代えて、Al合金
製エンボス加工板の適用が検討されている。
【0004】Al合金製エンボス加工板は、基本的に、平
板状パネルの片面または両面方向に、多数のエンボス成
形による凹凸を設けたものである。この凹凸によって、
同じ板厚の平板状パネルに比して、高剛性化ができ、薄
肉軽量化が図れるとともに、表面積の増加による放熱性
や、凹凸による断熱乃至遮熱性も期待できる特徴を有す
る。
【0005】従来から、0.4 〜0.5mm 厚のAl合金製エン
ボス加工板を、前記ヒートインシュレータとして、金型
により製品形状にプレス成形した例が、特開2000-13672
0 号公報等に開示されている。
【0006】また、特開平8-296423号公報等には、Al合
金製には限らないが、平板状パネルに、多数のエンボス
成形による凸部を設けたエンボス加工板を、消音器の外
筒として、半割り筒状体に曲げ加工した例が開示されて
いる。
【0007】更に、特許第2960402 号公報等には、Al合
金製には限らないが、壁面の内装パネルなどとして、平
板状パネルの両面方向に、多数の凹凸を千鳥状に設け、
振動や騒音を抑制した軽量型高剛性パネルが開示されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら優れた
特徴を有するAl合金製エンボス加工板も、その凹凸の存
在ゆえに、使用される製品の複雑形状に成形しにくいと
いう問題を有する。
【0009】より具体的には、前記ヒートインシュレー
タは、製品形状として、周縁部に平坦なフランジ部を有
するとともに、長手方向に一定の間隔でビードを設け
た、全体が山形の複雑な形状をしている。このため、平
板状のAl合金製エンボス加工板から上記ヒートインシュ
レータを製作するためには、金型によりプレス成形する
必要がある。また、前記消音器の外筒などは、平板状Al
合金製エンボス加工板を筒状体に曲げ加工する必要があ
る。
【0010】なお、前記特許第2960402 号公報のよう
に、壁面の内装パネルなどとして、Al合金製エンボス加
工板を用いる場合には、前記プレス成形や曲げ成形は不
要であるため、成形性の問題は生じない。
【0011】しかし、平板状Al合金製エンボス加工板
を、前記製品形状にプレス成形や曲げ加工する場合、凹
凸の高さや間隔によっては、また、凹凸を設ける際のエ
ンボス加工時の加工硬化によって、エンボス加工板に割
れや、割れの原因となるシワが生じやすいという実用上
の問題があった。そして、成形高さ (製品高さ) が高く
なるに従い、エンボス加工板に予め設けている凹凸形状
を潰さずに、前記製品形状に成形することも難しいとい
う実用上の問題もあった。
【0012】これは、Al合金材が、鋼材などに比して、
曲げも含めた成形性が劣るために、エンボス加工のない
平板や形材の場合でも、製品形状に成形する際に、割れ
やシワが生じやすいことにも起因している。
【0013】また、Al合金製エンボス加工板が、更なる
軽量化のために、0.4mm 未満の板厚に薄肉化される傾向
にあり、このように薄肉化されるほど、前記成形時の割
れやシワが発生しやすくなることにも起因している。
【0014】従来、Al合金製エンボス加工板の素材側か
らの成形性改善の提案はなく、成形条件の側を改善して
いたのが実情である。勿論、成形条件の側を改善工夫す
れば、Al合金製エンボス加工板の成形は可能である。し
かし、このためには、個々の製品形状やエンボス加工板
の条件に応じて、成形の各条件を変えた、解析や試作な
どの、試行錯誤を繰り返さざるを得ないという問題があ
る。
【0015】また、この成形条件の検討によっても、成
形が難しい場合には、製品の成形高さを低くしたり、コ
ーナー部の曲率を大きくするなど、製品形状の側を設計
変更するか、あるいはエンボス加工板の凹凸を小さくせ
ざるを得ないという問題につながる。そして、この場
合、製品のデザインや性能、あるいはエンボス加工板の
性能が犠牲にならざるを得ない。
【0016】したがって、本発明の目的は、特に、薄肉
軽量化したAl合金製エンボス加工板について、エンボス
加工板の諸特性を低下させずに、プレス成形などの成形
性を向上させたAl合金製エンボス加工板を提供しようと
するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明請求項1 の要旨は、アルミニウム合金製薄板
の片面または両面方向に、多数のエンボス成形による凹
凸を格子状の配列に設けたエンボス加工板であって、凹
凸の頂点を結んだ格子の一辺の距離が5 〜15mmで、かつ
凹凸の高さが1 〜2.5mm であることとする。
【0018】本発明で言う、多数のエンボス成形による
凹凸は、格子状の規則的な配列をなすべく、交差する2
方向に沿って、それぞれ凹凸パターンが繰り返される平
面的乃至二次元的パターンとして設けられる。
【0019】図1(a)は、Al合金製薄板 1a の両面方向
に、多数のエンボス成形による凹凸を格子状の配列に設
けたエンボス加工板を示す斜視図である。図1(a)におい
て、エンボスの配列は、凹部B と凸部A とが (他の凹部
は黒丸、他の凸部は白丸で図示) 格子状の規則的な配列
をなすように設けている。
【0020】そして、本発明で言う格子X は、隣り合う
凸部A の頂点同士あるいは隣り合う凹部B の頂点同士を
結んだ直線によって、区画された領域を意味する。ま
た、本発明で言う凹凸の頂点を結んだ格子X の一辺と
は、凸部A あるいは凹部B の頂点同士を結んだ前記直線
に相当する。
【0021】本発明では、エンボス加工板において、図
1(a)でいう、前記格子X の一辺の距離l a 、l b 乃至l
c 、l d (エンボス間ピッチとも言う) を、5 〜15mmの
範囲とする。なお、格子1 の一辺の距離l a とl b 同士
あるいはl c とl d 同士を、必ずしも同じ値とする必要
はなく、5 〜15mmの範囲から適宜選択して異ならせても
良い。
【0022】更に、本発明では、例えば図1(b)のA1、図
2 のA2など、前記凸部同士の頂点、あるいは、図1 のB
、B1など、凹部同士の頂点、同士を結んだ格子1 の一
辺の距離(la ) を5 〜15mmの範囲とするとともに、これ
ら凹凸の高さ (図1(b)のh1、図2 のh2、h3) を1 〜2.5m
m とする。なお、凹凸の高さとは板面の最も高い位置か
ら最も低い位置までの距離である。
【0023】なお、エンボスの凹凸断面形状は、適宜の
形状が選択可能である。図1 に示すような、なだらかな
山形状の凹凸、あるいは、台形状などの他の形状の凹凸
などの、通常の凹凸断面形状が適宜選択される。
【0024】この請求項1 のように、エンボス成形によ
る凹凸の頂点間距離と、凹凸の高さを上記範囲とするこ
とにより、薄肉軽量化したAl合金製エンボス加工板につ
いて、曲げ剛性などの諸特性を低下させずに、プレス成
形などの成形性を向上させることが可能である。
【0025】したがって、前記ヒートインシュレータの
ような複雑な形状をした製品であっても、前記成形時の
割れやシワを発生させずに成形が可能となる。
【0026】また、本発明請求項2 の要旨のように、前
記格子状の配列の中央部に、更に凹部または凸部を設け
ることによって、エンボス加工板の板厚が0.4mm 未満と
薄くても、曲げ剛性を向上させることができる。
【0027】このため、請求項3 の要旨のように、エン
ボス加工板の板厚が0.4mm 未満であり、曲げ剛性が、同
じ板厚の平板素材の曲げ剛性の1.5 倍以上であるよう
な、ヒートインシュレータ (請求項5 に記載) などへの
製品化が可能である。
【0028】また、本発明エンボス加工板に用いるAl合
金は、本発明請求項4 の要旨のように、AA 3000 系Al合
金から選択されることが好ましい。これらのAl合金は、
成形性に優れかつ高強度で、かつ板の製造がしやすい点
で、本発明エンボス加工板に好適に使用される。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明エンボス加工板の実
施態様について、具体的に説明する。
【0030】(凹凸の設け方)前記図1(a)のC-C 線断面図
である図1(b)に示すように、図1 の実施態様では、凸部
A1は全てAl合金製薄板 1a の上方向に向かって設けら
れ、また、凸部A1、A1の間 (前記格子の中央部) には、
更に凹部B1がAl合金製薄板1 の下方向に向かって設けら
れ、Al合金製薄板 1a の両面方向に凹凸を形成してい
る。
【0031】この図1(a)、(b) のエンボス加工板では、
本発明請求項2 の要旨のように、凸部A 、A が形成する
格子の中央部に凹部B 、あるいは凹部B 、B が形成する
格子の中央部に凸部A を設けることによって、Al合金製
薄板 1a の直線部分をなくしている。この結果、エンボ
ス加工板の板厚が0.4mm 未満と薄くても、曲げ剛性を向
上させることができる。
【0032】また、図2(a)のエンボス加工板では、凸部
A2は全てAl合金製薄板 1b の上方向に向かって設けら
れ、凸部A2、A2の間 (前記格子の中央部) は、凹凸がな
い、直線部2 を形成し、Al合金製薄板1 の片面方向に凹
凸を形成している。
【0033】図2(b)のエンボス加工板は、前記図2(a)の
エンボス加工板の、凸部A2、A2の間(前記格子の中央部)
に、更に凸部A3をAl合金製薄板 1c の上方向に向かっ
て設け、Al合金製薄板1 の片面方向に凹凸を形成してい
るものである。なお、これら凹凸を設けるエンボス加工
自体は、常法により行う。
【0034】(凹凸の頂点を結んだ格子の一辺の距離)本
発明エンボス加工板では、凹凸の頂点を結んだ格子の一
辺の距離( 図1 のl a 、l b 乃至l c 、l d ) を5 〜15m
mの範囲とする。エンボス間ピッチが5mm 未満では、エ
ンボス加工の際の局所的な加工硬化が大きくなる。この
ため、成形性が低下し、特に、板厚が0.4mm 未満のエン
ボス加工板では、成形高さが小さい場合にでも、割れや
割れにつながるしわが生じ易くなるし、凹凸も潰れやす
くなる。一方、エンボス間ピッチが15mmを越えた場合、
曲げ剛性が低下し、特に、板厚が0.4mm 未満のエンボス
加工板で、同じ板厚の平板素材曲げ剛性の1.5 倍以上の
曲げ剛性が得られない。
【0035】(凹凸の高さ)また同じく、本発明エンボス
加工板では、凹凸の高さを1 〜2.5mm の範囲とする。凹
凸の高さが1mm 未満では、曲げ剛性が低下し、特に、板
厚が0.4mm 未満のエンボス加工板で、同じ板厚の平板素
材曲げ剛性の1.5 倍以上の曲げ剛性が得られない。一
方、凹凸の高さが2.5mm を越えた場合、エンボス加工の
際の局所的な加工硬化が大きくなる。このため、成形性
が低下し、特に、板厚が0.4mm 未満のエンボス加工板で
は、成形高さが小さい場合にでも、割れや割れにつなが
るしわが生じ易くなる。また、エンボス加工板成形時
に、凹凸が潰れやすくなる。
【0036】なお、一般的にも、エンボス間ピッチが小
さいほど、成形性や曲げ剛性が向上することが言われて
いる。しかし、これらは、特に、板厚が0.4mm 未満のエ
ンボス加工板において、エンボス加工時の板の加工硬化
による成形時の割れや、割れの原因となるシワの発生、
あるいは成形時の凹凸形状の潰れの傾向が著しくなるこ
とを全く考慮していない。
【0037】(適用Al合金)次に、本発明エンボス加工板
で用いるAl合金は、通常、強度や成形性に優れたAA乃至
JIS 3000系、5000系、6000系等のAl合金が適宜から選択
して用いられる。この中でも、特に、板の製造がしやす
く、製造コストも安価な3000系Al合金が好適である。
【0038】(実施例1)板厚0.3mm の3004Al合金の平板
に対し、表1 に示す条件のエンボス加工 (凹凸) を、図
2(a)に示す断面形状で、平板の片面方向に設けた。そし
て、これらのエンボス加工板の曲げ剛性を評価した。こ
れらの結果を表1 に示す。
【0039】曲げ剛性は、エンボス加工板より、幅30m
m、長さ200mの試験片を採取し、一端を固定し、他端に
荷重を負荷して、弾性変形時の荷重を曲げ剛性として測
定した。そして、比較のための平板の曲げ剛性に比し
て、1.5 倍以上に曲げ剛性が向上したものを、エンボス
加工板の実用的な意味で曲げ剛性が向上したと認めた。
【0040】また、これらのエンボス加工板をプレス成
形して成形限界高さ(mm)により成形性を評価した。これ
らの結果も表1 に示す。
【0041】プレス成形は、図3 に要部を模式的に示
す、プレス機を用い、成形ブランクサイズ100mm ×100m
m 角としたエンボス加工板1 に一般防錆油を塗油し、ポ
ンチ5の径を33mmφ、肩半径R p 3mm 、ダイス6 の径を4
0mmφ、肩半径R d 6mm にて、しわ押さえ板3 とスペー
サー4 によって、ダイフェース面のクリアランスC1を、
各エンボス加工板の凹凸高さと板厚を含めた大きさにと
った条件で行った。そして、比較のための平板の成形限
界高さ(mm)に比して、50% 以上向上したものを、エンボ
ス加工板の実用的な意味で成形性が向上したと認めた。
【0042】表1 から明らかな通り、凹凸の頂点を結ん
だ格子の一辺の距離が5 〜15mmで、かつ凹凸の高さが1
〜2.5mm の本発明範囲内である発明例No.1〜6 は、平板
の曲げ剛性に比して、1.5 倍以上に曲げ剛性が向上し、
かつ、成形限界高さ(mm)も平板の比較例No.11 に比し
て、50% 以上向上している。
【0043】これに対し、上記凹凸の頂点を結んだ格子
の一辺の距離および/ または凹凸の高さが、本発明範囲
外である比較例No.7〜10は、上記発明例に比して、曲げ
剛性および/ または成形限界高さ(mm)での成形性が著し
く劣る。
【0044】より具体的には、凹凸頂点間距離が本発明
範囲内であっても、凹凸高さが高過ぎる比較例No.9は、
エンボス加工時の変形量が大きくなって、加工硬化量が
大きくなり、上記発明例に比して、特に成形限界高さ(m
m)での成形性が著しく劣る。
【0045】また、凹凸頂点間距離が本発明範囲内であ
っても、凹凸高さが低過ぎる比較例No.10 は、凹凸によ
る曲げ剛性が小さく、上記発明例に比して、曲げ剛性が
著しく劣る。
【0046】また、凹凸高さが本発明範囲内であって
も、凹凸頂点間距離が大き過ぎる比較例No.7は、凹凸に
よる曲げ剛性が小さく、上記発明例に比して、曲げ剛性
が著しく劣る。そして更に、エンボス加工時の肉余り量
が少ないので、上記発明例に比して、成形限界高さ(mm)
での成形性も劣り、平板の比較例No.11 並であった。
【0047】また、凹凸高さが本発明範囲内であって
も、凹凸頂点間距離が小さ過ぎる比較例No.8は、エンボ
ス加工時の変形量が大きくなって、加工硬化量が大きく
なり、上記発明例に比して、特に成形限界高さ(mm)での
成形性が著しく劣り、平板の比較例No.11 並であった。
【0048】
【表1】
【0049】(実施例2)実施例1 と同じく、板厚0.3mm
の3004Al合金の平板に対し、エンボスの凹凸頂点間距離
が10mm、凸部高さが2mm のエンボス加工 (凹凸) を、図
2(a)に示す断面形状で、平板の片面方向に設けた。更
に、発明例No.12 、13として、このエンボス加工板の凸
部A2の中央部(格子状の配列の中央部)に、図2(b)に示
す断面形状のように、かつ、表2 に示すように高さ条件
を変えた凸部A3を設けた。また更に、発明例No.14 、15
として、このエンボス加工板の凸部A2の中央部(格子状
の配列の中央部)に、図1(b)に示す断面形状のように、
かつ、表2 に示すように高さ条件を変えた凹部B1を設け
た。
【0050】そして、これらのエンボス加工板の曲げ剛
性を評価するとともに、エンボス加工板をプレス成形し
て成形限界高さ(mm)により成形性を評価した。これらの
結果を表2 に示す。
【0051】表2 から明らかな通り、同一方向の凸部A3
を更に設けた発明例No.12 、13は、平板の曲げ剛性に比
して、1.5 倍以上曲げ剛性が向上している。
【0052】また、逆方向に凹部B1を更に設けた発明例
No.14 、15は、平板の曲げ剛性や加工性に比して、曲げ
剛性と成形限界高さ(mm)での成形性が共に向上してい
る。
【0053】
【表2】
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、薄肉軽量化したAl合金
製エンボス加工板について、エンボス加工板の諸特性を
低下させずに、プレス成形などの成形性を向上させたAl
合金製エンボス加工板を提供することができる。このた
め、輸送機などへのAl合金製エンボス加工板の用途を大
きく拡大するものであり、工業的な価値が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンボス加工板の一実施態様を示
し、図1(a)は斜視図、図1(b)は断面図である。
【図2】本発明に係るエンボス加工板の別の実施態様を
示し、図2(a)は直線部を形成した態様、図2(b)は直線部
をなくした態様を示す、断面図である。
【図3】本発明に係るエンボス加工板のプレス成形を示
す断面模式図である。
【符号の説明】
1:Al合金製薄板、A:凸部、B:凹部、l:凹凸の頂点を結ん
だ格子の一辺の距離、h:凹凸の高さ、

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム合金製薄板の片面または両
    面方向に、多数のエンボス成形による凹凸を格子状の配
    列に設けたエンボス加工板であって、凹凸の頂点を結ん
    だ格子の一辺の距離が5 〜15mmで、かつ凹凸の高さが1
    〜2.5mm である、成形性に優れたエンボス加工板。
  2. 【請求項2】 前記格子状の配列の中央部に、更に凹部
    または凸部を設けた請求項1に記載の成形性に優れたエ
    ンボス加工板。
  3. 【請求項3】 前記エンボス加工板の板厚が0.4mm 未満
    であり、曲げ剛性が同じ板厚の平板素材の曲げ剛性の1.
    5 倍以上である請求項2または3に記載の成形性に優れ
    たエンボス加工板。
  4. 【請求項4】 前記アルミニウム合金として、AA 3000
    系アルミニウム合金を用いる請求項1乃至3のいずれか
    1項に記載の成形性に優れたエンボス加工板。
  5. 【請求項5】 前記エンボス加工板がヒートインシュレ
    ータ用である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の成
    形性に優れたエンボス加工板。
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