JPS6213092B2 - - Google Patents

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JPS6213092B2
JPS6213092B2 JP53129831A JP12983178A JPS6213092B2 JP S6213092 B2 JPS6213092 B2 JP S6213092B2 JP 53129831 A JP53129831 A JP 53129831A JP 12983178 A JP12983178 A JP 12983178A JP S6213092 B2 JPS6213092 B2 JP S6213092B2
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press
coining
shape
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JP53129831A
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Takatoshi Suzuki
Hideo Tachikawa
Noboru Komatsu
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は部分的に強化されたプレス成形品およ
びその製造方法に関するものである。
近年、省エネルギーという社会的要求に応え
て、自動車メーカー各社を中心に製品の軽量化へ
の関心が高まつている。
この軽量化の一つとしてプレス成形用鋼板に高
強度鋼板、つまり高張力鋼板を使用し、板厚を下
げ軽量化を計ろうとする試みが有力視されてい
る。しかしながら、こうした鋼板の強度向上は素
材のコストアツプといつた問題ばかりでなく、プ
レス成形性や溶接性といつた諸問題が伴う。
本発明は、上記のごとき高張力鋼板ではなく、
JIS規格のSPCのごとき成形性に優れた鋼板、つ
まり軟鋼板を用いたプレス成形品につき、上記軽
量化と強度向上を図ることを目的として成された
ものである。
即ち、本発明は、所望の形状に成形され、少な
くとも一部分に圧印加工による加工硬化を施して
なる、板厚み0.4ないし4mmの軟鋼板のプレス成
形品であつて、上記加工硬化部分は、軟鋼板の片
面のみに圧印加工によつて形成された互いに独立
した多数の凹部と凸部とが形成され、該凹部にお
いて、その深さは圧印加工を施す前の軟鋼板の板
厚みの5ないし50%であり、その合計面積は凹部
と凸とにより構成される加工硬化部分の面積の7
〜70%であり、またその平面形状の寸法は最小寸
法巾が0.05mm、最大寸法巾が7mmであり、上記凸
部の平面形状の寸法は最小寸法巾が0.05mm、最大
寸法巾が5mmであることを特徴とするものであ
る。
しかして、本発明によれば、プレス成形品の素
材が成形性に優れた軟鋼板であるため、任意の形
状に成形されたプレス成形品を提供することがで
きる。また、上記圧印加工によつて形成された凹
凸により、軟鋼板の強度が向上するので、板厚が
薄く軽量な軟鋼板を用いたプレス成形品であつて
も、その強度が高い。即ち、軟鋼板は成形し易い
という利点があるが、一方軟鋼板であるために、
強度が低い。増してや軽量化のために0.4ないし
4mmという薄い板厚みの軟鋼板を用いると、プレ
ス成形品全体の強度が低下する。しかし、本発明
は上記圧印加工による加工硬化を行なつているの
で、軽量で強度の高いプレス成形品を提供できる
のである。また、圧印加工する前に比べて、強度
が10%以上向上したプレス成形品を提供できる。
次に、本発明の製造方法は、板厚み0.4ないし
4mmの軟鋼板をプレス成形してプレス成形品を製
造するにあたり、型面に相互に独立する多数の加
工突起を有し、各加工突起の型面上の平面形状は
最小巾0.05mm、最大外形寸法が7mmであり、相隣
る加工突起間の非加工部分の間隔が0.05mmないし
5mmである間隙を有し、さらに加工突起の型面上
の全面積と非加工部分である間隙の面積との比が
7:93ないし70:30であるポンチにより、 プレス成形工程の前後またはプレス成形工程中
に、成形品において強化を必要とする金属板部分
の一部または全部の一面に圧印を加え 軟鋼板の前記一面にポンチの加工突起の圧印に
よる軟鋼板板厚の5%ないし50%の深さの凹部
と、該加工突起間の間隙に金属の塑性流動により
盛り上つた凸部とを形成することにより、ポンチ
の圧印部分を部分的に加工硬化せしめることを特
徴とする方法に係るものである。
しかして、本方法によれば、前記のごとき優れ
たプレス成形品を製造することができる。
本発明において、プレス成形品の対象となる金
属板は前記のごとく、JIS規格のSPCのごとき成
形性に優れた鋼板、つまり軟鋼板である。
以下、説明の都合上、該軟鋼板を金属板と称す
る。
一般に金属板のプレス成形品においては、曲率
半径の小なる部分あるいは複雑な形状にプレス成
形された部分は、それらの形状効果により、通常
人が手でたたく程度の力では変形を生じない。し
かしながら、プレス成形品の平坦な部分あるいは
成形部の曲率半径が極めて大なる部分の面積が大
きい場合には、前記の人の手でたたく程度の力で
もへこみが生ずることがある。自動車の車体を例
にとつてみると、車体部分の成形品に用いる金属
板の板厚を減少させ車体の軽量化を進めてゆく
と、ヘツドランプの周辺部分のように複雑な形状
に成形した部分、あるいはフエンダー部のように
曲率半径が比較的小さい成形部分は、人間の手に
よる押圧あるいは殴打によつて凹みを生ずること
はないが、屋根部分、ドア部分など比較的大面積
にわたり曲率半径が大または平面の部分は、人間
の手による押圧あるいは殴打によつて凹みを生ず
ることがある。即ち同じ材質同じ板厚の鋼板によ
り自動車ボデイをプレス成形しても、ボデイの強
度を損わないで板厚を減少させてゆくにつれ、フ
エンダー部にはへこみを生じない程度の力でルー
フ部あるいはドア外板にへこみを生ずることにな
り、さりとてルーフ部あるいはドア外板に板厚の
厚い鋼板を使用することは、車体の軽量化の目的
に反するほか、材料の手当や車体の組立ての面で
も厄介である。
本発明の金属板プレス成形品は、上述のように
曲率半径の大なる成形部分あるいは殆ど平面に近
い成形部分に圧印加工による凹部と凸部とを該金
属板の一面に形成することにより、該部分に人間
の手による押圧あるいは殴打によつてへこみを生
ずることのないような加工硬化の効果を生ぜし
め、プレス成形品の軽量化を図ることを目的とす
るものである。
そして本発明において圧印加工による凹部と凸
部とを形成せしめるのは金属板の一面のみであ
り、他面は金属板自体の平滑面を保持せしめるも
のであるから、自動車の車体のように外面に塗装
処理を施すプレス成形品にあつては、金属板の内
面に圧印加工による凹部と凸部とを形成せしめた
プレス成形品により車体の外板を構成せしめると
きは、車体外面の被塗装面は金属板自体の平滑面
が保たれているから、塗装面は従来のプレス成形
品と何ら異るところなく美麗に仕上げられる。
さらに本発明において成形面の少くとも一部分
に圧印加工により形成される多数の凹部と該凹部
間に形成される凸部とよりなる加工硬化部分は、
該凹部のそれぞれが独立して相互に隣接するよう
に配置され、各凹部の金属板面上における平面形
状は最小寸法が0.05mm以上最大寸法が7mm以下
で、深さは加工硬化を施されない金属板表面より
測つて金属板の板厚の5%ないし50%になるよう
に形成され、かつ該凹部の全面積は加工硬化を施
した加工硬化部分の面積の7%ないし70%を占め
るものとする。これら凹部と凹部の間には該凹部
の形成による金属の塑性流動により加工前の金属
板表面より盛り上つた凸部が形成されており、該
凸部の金属板面上における巾は最小0.05mm以上最
大5mmを超えないものとする。
凹部の金属板表面上における形状は、三角形、
矩形または正方形のように角ばつた形状のもの、
五またはそれ以上の角隅部を有する多角形状、円
状、楕円状その他類似円形状のように角ばらない
形状のものなどが好ましく、その他Y字形、十字
形またはこれに類似の線状溝の交わる形状のもの
であつてもよく、その凹部の溝はその巾Wが最小
巾は0.05mm以上、最大寸法は7mm以下のそれぞれ
が独立のものであればよい。
また凹部と凸部とを形成する圧印加工による加
工硬化部分の全面積中凹部の占める面積が7%以
下では凸部の盛り上りによる加工硬化が少く十分
な金属板強化の効果を得られず、凹部の占める面
積が70%に達すれば強化はその最上限に近くそれ
以上の面積比としても効果の増大は期待できな
い。
添付図面において、第1図および第2図は本発
明のプレス成形品の実施例のそれぞれの一部正面
図を示し、第1図に示す実施例は凹部の金属板表
面上における形状が正方形のもの、第2図は同じ
く円形のものを示す。第3図は他の実施例におけ
るプレス成形品の一部拡大断面図であつて、これ
らの図中1は凹部、2は該凹部1の圧印加工に基
き金属板の加工前の表面3より素材の盛り上りに
より形成された凸部を示す。
第3図に示す実施例は凹部1の断面形状を底部
の面積を表面開口部の面積よりも小とし、凹部1
の側壁4を斜面としたものである。本発明におい
て凹部の側壁を斜面とした場合には、凹部の面積
は凹部の底部と凸部の表面との垂直距離の1/2の
高さにおける金属板の表面と平行な面上での凹部
の面積とする。また凹部の深さHは前記垂直距離
をいい、該凹部の深さが金属板の板厚の5%以下
では板厚に対し十分な強化の効果は得られず、50
%を超えると加工に費用を要し経済的でない。
次に本発明のプレス成形品の製造方法について
述べると、本発明方法は、型面に相互に独立する
多数の加工突起と相隣る加工突起間に非加工部分
の間隙とを有するポンチによつて、金属板のプレ
ス成形加工の前または後あるいはプレス成形加工
中に金属板の一面に圧印加工を施すことにより金
属板のポンチによる加工部分を加工硬化せしめた
プレス成形品を得ることを目的とし、該ポンチの
加工突起の平面形状を最小巾0.05mm最大外形寸法
を7mmとし、加工突起間の前記間隙を0.05mmない
し5mmとし、かつ加工突起の型面上の全面積と非
加工部分である間隙の部分の面積との比が7:93
ないし70:30としたポンチにより、金属板の板厚
の1%ないし50%の深さの凹部を前記加工突起に
より金属板表面に圧印により形成せしめるととも
に、前記加工突起間の間隙の部分に金属の塑性流
動により盛り上らせ、金属板表面の凹部間に盛り
上りによる凸部を形成せしめることを特徴とする
ものである。
本発明に使用される金属板はプレス成形が可能
でかつ加工により加工硬化あるいは歪時効等によ
り金属板の強度が増加する種類の金属板であれば
良い。例えば、特に成形性にすぐれた冷延薄鋼板
(例えば、JIS 規格 のSPCCのごとき軟鋼板の
一種)である。ここで薄鋼板とは板厚0.4〜4mm
の鋼板をいう。
金属板の加工硬化をもたらす圧印成形工程は、
その圧印成形を受ける部分が通常のプレス成形工
程で変形を受けない場合には通常のプレス成形工
程の前中、後のいずれでもよい。しかし、圧印成
形を受ける部分が通常のプレス成形工程で変形、
特に伸びとか収縮を受ける場合には圧印成形工程
は通常のプレス成形工程の後にする必要がある。
これは圧印成形工程を通常の成形工程の前に置く
場合には、圧印成形工程での加工により加工硬化
して被成形板の成形性が変化した部分を含む板を
通常のプレス成形工程にかけることになる。この
ため圧印成形を受けた部分が他の部分と比較して
スプリングバツクが大きいとか、伸びが悪いため
に亀裂が生じる等の不都合が起る場合がある。圧
印成形と通常のプレス成形とを同時に行う場合に
は圧印成形の凸部の加工突起により被成形板の伸
び、収縮等の変形がおさえられ、通常のプレス成
形で達成すべき変形が達成されず、意図しない部
分の変形が生じたり亀裂が発生したりする等の不
都合が生じる。圧印成形工程を通常のプレス成形
工程の後に行う場合には、上記した不都合は生じ
ない。
本発明方法において使用するポンチの一実施例
の断面図を第4図に示す。10はポンチの本体で
あり、11は型面に形成した独立の加工突起、1
2は該加工突起間に形成した非加工部分である間
隙であり、13は金属板の非加工硬化部分に当接
される型面を示す。
図に明らかに示されているように、加工突起間
に形成した間隙12の底部は型面13より深く形
成され、ポンチの型面が金属板表面に圧印された
とき、加工突起11により金属板表面に凹部を形
成し、間隙12内に金属の塑性流動によつて金属
板の非加工硬化部分の表面より盛り上る凸部を形
成すべく構成されている。
図においてポンチ型面における金属板の非加工
硬化部分に当接する型面13に対応する面積部分
Aと、金属板に加工硬化を施すべき加工突起11
を有する主要部分Bとの間の遷移部分Cは、加工
突起11の高さは他の加工突起の高さと同一と
し、加工硬化にあたつてすべての加工突起が同時
に金属板に圧印されるようにして加工硬化部分の
延展を防止するとともに遷移部分Cにおける金属
の塑性流動による盛り上りを許容する凹所15を
形成せしめてある。
第4図に示す実施例のように加工突起11の側
壁14を斜面とすると、圧印加工において金属の
塑性流動による盛り上りと、圧印加工後のポンチ
と金属板の剥離の面で都合がよい。このように加
工突起の側壁を斜面とする場合には、加工突起の
ポンチ型面上における面積は、加工突起の高さの
1/2の点における型面に平行な面内における加工
突起の断面積とする。
加工突起の型面上の平面形状の最小巾を0.05
mm、加工突起間の間隙を0.05mm以上としたのは、
これ以下では加工突起による圧印加工によつて金
属板の表面に凹部と凸部とを形成させて加工硬化
せしめることが困難であり、また加工突起の最大
外形寸法を7mm、間隙を5mm以下としたのは、こ
れ以上の大寸法としてもプレス成形用金属板の板
厚を減少させながら強化を施す目的には無意味と
なつてくるからである。
また圧印加工による凹部の形成を金属板の板厚
の5%以上としたのは、5%以下では加工硬化が
少く、50%以上とすれば圧印加工に要するエネル
ギーが莫大となる代りに加工硬化は増大せず、か
つ圧印加工を施す面の裏面の金属板表面に圧印加
工の影響が現われ、金属板表面の平滑度を失いひ
いては塗装や鍍金を施した場合にも表面の粗面が
そのまま現われるおそれがある。
またポンチの圧印加工型面上の加工突起の占め
る面積と非加工部分である間隙の部分の面積との
比を7:93ないし70:30としたのは、プレス成形
品の加工硬化部の全面積中凹部の占める面積が7
%以下では加工硬化が少く、70%に達すれば強化
はその最上限に近くそれ以上の面積比としても効
果の増大は期待できないことに基づく。
本発明方法において加工硬化が最も強化し得る
のは、ポンチで金属板表面を圧印したとき、ポン
チの加工突起により金属板表面に凹部が圧印加工
され、凹部の形成による塑性流動により金属が加
工突起間の間隙および前記遷移部分の凹所を埋
め、ダイス型面の形状がほぼ完全に金属板表面に
転写される加工を施すときである。第3図は第4
図のダイスにより圧印加工された金属板表面を示
す。
加工突起の頂部形状が一辺1mmの正方形で、か
つ一つの加工突起とそれに隣接する加工突起の間
隔が1mmであり、加工突起が基盤目状に配列した
圧印成形凸型を用いて厚さ0.8mmの冷延鋼板に圧
印加工を施した場合の成形加工板におけるくぼみ
深さ(mm)および板厚に対するくぼみ深さの
(%)と永久たわみ1.0mm時の荷重(P1.0)(Kg)
との関係を第5図の白丸で示す。ここで永久たわ
み1.0mm時の荷重(P1.0)とは、巾20mmの上記成
形加工板を支点間距離40mm、その中央をポンチで
押圧する曲げ試験において、ポンチが成形加工板
を1mm押し下げた時の荷重をいう。第5図中、く
ぼみ深さ0mmは圧印成形がなされていない板の荷
重(板の強度)を示す。第5図より圧印加工によ
り凹部のくぼみ深さが増加するにつれ成形加工板
の荷重(強度)が増加するのがわかる。くぼみ深
さの割合が5%程度で荷重は約15%、くぼみ深さ
30%で荷重は約45%増加する。この荷重の増加
(強度の向上)は鋼板の加工硬化に起因するもの
と考えられる。
圧印成形により加工硬化を与えたプレス成形品
を加熱して歪み時効を与えることによりプレス成
形品はさらに強化される。この歪み時効はほとん
ど全ての鉄系材料に認められるが、銅、アルミニ
ウムには歪み時効の効果はない。歪み時効を与え
る加熱温度は100゜〜250℃、加熱時間は10〜60分
が適当である。この加熱工程はプレス成形品が焼
付塗装される場合にはこの焼付時の加熱を利用し
てもよい。
第5図に、厚さ0.8mmの冷延鋼板を上述した圧
印成形凸型で圧印成形をした成形加工板にさらに
170℃で20分間加熱して歪み時効を与えた成形加
工板の荷重P1.0を黒丸で示す。冷延鋼板の場合
には、170℃20分間の加熱で歪み時効に起因する
と判断される約10%の荷重増加がみられる。
今までの説明で通常のプレス成形加工として述
べたものは、絞り加工、張り出し加工、曲げ加工
を主とするもので、これらに剪断加工、打抜き加
工、トリミング加工が組み合わされたものであ
る。ごく代表的な通常のプレス成形は、まず、ロ
ール状コイルから剪断加工により成形品1個分の
鋼板に切断する工程、この鋼板をダイ、しわ押え
およびポンチにより一定の形状に絞る絞り加工工
程、不用な周縁部を取り除くトリミング加工工程
よりなる。本発明の特色をなす圧印加工はこれら
の工程の前、中あるいは後になされる。通常のプ
レス成形でトリミング工程が通常最後になり、ト
リミング工程はあまり大きな荷重を必要としない
ことから、トリミング工程と比較的大きな荷重を
必要とする圧印工程とを同時に実施することは工
程数を減少するという点から好ましい事である。
以下、実施例により説明する。
軟鋼板の一種である厚さ0.8mmの冷延鋼板コイ
ル(JIS規格のSPCC)を通常のプレス加工ライ
ンにより、一連の剪断、絞り、トリミング加工を
施し、第6図に示すドア外板を成形した。
次に圧印加工型として、縦方向に25個、横方向
に250個の加工突起を碁盤目状に配列した凸型と
該凸型とほぼ同一寸法の型面が平坦な凹型を準備
した。この凸型1の一部断面を第4図に示す。こ
の凸型加工突起11は一辺(P)が1mmの正方形
状の平坦な頂部を有し、その高さ(H)は0.3mm
である。また加工突起11は台形状をなし、その
側壁14の立上り角度(a)は四周ともに60゜で
ある。さらに全ての相隣接する加工突起間で形成
される間隙部の頂部巾(Q)は1mmである。これ
らの加工突起群の最外周に位置する加工突起21
の外周部にはその加工突起21の最頂部より連続
する巾が6mmの傾斜部15が形成され、さらにそ
の外周部に金属板の非加工硬化部の表面に当接す
べき巾が20mmの平坦な型面部13が設けられて、
そのポンチの型面を形成している。従つて、この
凸型の型面は縦、横102×552mmである。またその
高さは100mmである。圧印加工型の凹型は型面が
平坦な縦、横、高さ102×552×100のブロツク状
の型である。
この圧印成形型の凹型の型面に上記ドア外板の
表側面を合せ、ドア外板の反対側裏側面に凸型の
型面を合せ静圧的に約650トンの荷重をかけ第6
図の破線で示すドア外板の中央部3ケ所に圧印加
工を行なつた。いずれの圧印加工部分も凹部の深
さが約0.1mmであつた。また圧印加工された反対
面のドア外板表側面は、圧縮荷重により押圧され
た部分が平滑化されて光沢が増しているのが観察
されたが、それ以外に大きな形状の変化は認めら
れなかつた。また、このドア外板の強度は厚さ
0.9mmの鋼板でドア外板を従来のプレス加工法の
みで形成した対象品と同一あるいは少し強度的に
強いものであつた。この圧印加工されたドア外板
は、その後、電着塗装による下塗り、中塗り、上
塗りを重ね、約170℃で約45分間加熱された。こ
の加熱による歪時効によりドア外板の強度はさら
に増加したが同一塗装条件で塗装した板厚0.9mm
のドア外板の対象物品との相対的強度には変化は
なかつた。また圧印成形によるドア外板の表側面
での塗装に対する影響はほとんど認められなかつ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は本発明プレス成形品の加工硬
化面の正面図、第3図は本発明のプレス成形品の
加工硬化面の要部断面図、第4図は本発明方法に
おいて使用する圧印加工用の型面の要部断面図、
第5図は本発明方法により冷延鋼板に圧印加工を
施した場合、圧印加工後その鋼板に歪時効を与え
た場合の圧印加工の深さと鋼板の曲げ強度の関係
を示す線図、第6図は本発明によるドア外板に用
いるプレス成形品である。 図中1および2は金属板表面に圧印加工により
形成した凹部および凸部、3は非加工硬化面の金
属板表面、11および12は圧印加工用型におけ
る加工突起および加工突起間の間隙部をそれぞれ
示すものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 所望の形状に成形され、少なくとも一部分に
    圧印加工による加工硬化を施してなる、板厚み
    0.4ないし4mmの軟鋼板のプレス成形品であつ
    て、 上記加工硬化部分は、軟鋼板の片面のみに圧印
    加工によつて形成された互いに独立した多数の凹
    部と凸部とが形成され、 該凹部において、その深さは圧印加工を施す前
    の板厚みの5ないし50%であり、その合計面積は
    凹部と凸部とにより構成される加工硬化部分の面
    積の7〜70%であり、またその平面形状の寸法は
    最小寸法巾が0.05mm、最大寸法巾が7mmであり、 上記凸部の平面形状の寸法は最小寸法巾が0.05
    mm、最大寸法巾が5mmである、 ことを特徴とするプレス成形品。 2 凹部の平面形状は、一辺が0.05mmないし5mm
    の三角形、矩形または正方形であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項に記載のプレス成形
    品。 3 凹部の平面形状は、最小内のり寸法が0.05mm
    であり、最大内のり寸法が7mmである五またはそ
    れ以上の多隅部を有する多角形あるいは円形、楕
    円形その他の類似円形状であることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項に記載のプレス成形品。 4 凹部の平面形状は、Y字形、十字形またはこ
    れらに類似する線状溝の交わる形状のものであ
    り、各線状溝の巾は0.05mm以上であり、かつその
    外形が直径7mmの円内にあることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項に記載のプレス成形品。 5 板厚み0.4ないし4mmの軟鋼板の少なくとも
    一部分に印圧加工を施して該加工により加工硬化
    を行なわせたプレス成形品を製造する方法であつ
    て、 型面に相互に独立する多数の圧印用加工突起を
    有し、各加工突起の型面状の平面形状は最小巾
    0.05mm、最大外形寸法が7mmであり、相隣る加工
    突起間の非加工部分の間隙が0.05mmないし5mmで
    ある間隙を有し、さらに加工突起の型面上の全面
    積と非加工部分である間隙の部分面積との比が
    7:93ないし70:30である圧印加工用ポンチを用
    い、 プレス成形品の前または後あるいはプレス成形
    工程中に、成形品において加工強化を必要とする
    軟鋼板部分の片面のみに、上記圧印加工用ポンチ
    による圧印加工を施し、 軟鋼板の前記片面に、圧印加工用ポンチの加工
    突起により形成された上記軟鋼板板厚の5ないし
    50%の深さの凹部と、該加工突起間の間隙におい
    て金属の塑性流動により盛り上つた凸部とを形成
    することにより、 少なくとも一部分に加工硬化を施したプレス成
    形品を得ることを特徴とするプレス成形品の製造
    方法。 6 圧印加工用のポンチの加工突起の平面形状
    は、三角形、四角形またはそれ以上の角隅部を有
    する多角形、円形、楕円形または類似円形あるい
    はY字、十字等線の交叉する形状のものであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第5項に記載のプ
    レス成形品の製造方法。
JP12983178A 1978-10-21 1978-10-21 Press molding product and production thereof Granted JPS5557327A (en)

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