JP6551637B1 - プレス部品の製造方法、プレス成形装置、及びプレス成形用の金属板 - Google Patents

プレス部品の製造方法、プレス成形装置、及びプレス成形用の金属板 Download PDF

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Abstract

側面視で見たときに、フランジ部側に凸となるように湾曲した形状を有する断面ハット型形状の成形部品に対する成形不良を低減し得るプレス成形技術を提供する。縦壁部形成位置(13)及びフランジ部形成位置(14)に、長手方向に沿って連続する凹凸形状を有し、凹凸形状の板厚方向の振幅が縦壁部(3)とフランジ部(4)との境界に対応する位置に向かうほど大きくなる波打ち形状を有する中間成形品(40)に、金属板(10)をプレス成形する第1の成形工程(9A)と、中間成形品(40)に曲げ加工を施す第2の成形工程(9B)とを有する。中間成形品(40)における縦壁部(3)とフランジ部(4)との境界に対応する位置での長手方向の線長と、プレス部品形状(1)での縦壁部(3)とフランジ部(4)との境界の長手方向の線長とが一致若しくは近づける。

Description

本発明は、側面視で見て長手方向に沿ってフランジ部側に凸(天板部側に凹)となった湾曲部を1以上有するハット型断面形状のプレス部品の製造に関する技術である。本発明は、特に、側面視で天板部側に湾曲した部分を有する自動車骨格部品の製造に好適な技術である。
自動車骨格部品は、例えば、天板部と、天板部の左右幅方向にそれぞれ連続する縦壁部及びフランジ部を有し、かつ、側面視で見たときに長手方向で湾曲した湾曲部を有する形状となっている。このような自動車骨格部品を平坦な金属板からプレス成形で製造する場合、部品の一部に割れやシワが生じ、成形不良を起こす可能性がある。さらに、離型後の成形が弾性回復により寸法精度が低下するなどの問題も生じるおそれがある。
特に近年の自動車骨格部品は、車体軽量化と衝突安全性の両方をともに達成するために、薄肉の高張力鋼板の使用が増加している。しかし、金属板の材料強度(引張強度)が増加するにつれて金属板の延性は低下し、プレス成形後の製品でスプリングバックが大きくなる。このため、高張力鋼板を単純にプレス成形した場合、割れやシワ、スプリングバックといった問題が顕在化している。
例えば、天板部と、それに連続する縦壁部及びフランジ部を有し、かつ、側面視で見たときにフランジ部側に凸(天板部側に凹)となるように湾曲した湾曲部形状を少なくとも一カ所以上有する部品形状では、天板部側での材料の余りによってシワが発生したり、フランジ部側では材料が不足することで割れが発生したりする。更に、スプリングバックに伴う断面の開きと共に、天板部とフランジ部に発生する長手方向の応力差に起因して側面視で見た湾曲部形状の湾曲が緩くなる(湾曲の曲率が小さくなる)方向に部品長手方向の端部が落ち込むような寸法精度の不良も発生しやすい。これらの成形不良に対して、従来、いくつかの対策技術が提案されている。
長手方向に、側面視で見てフランジ側に凸(天板部側に凹)になるよう湾曲部を有するプレス部品形状における、離型後のスプリングバックへの対策として、例えば特許文献1に記載の技術がある。特許文献1では、長手方向全体に渡って断面がフランジに向かって末広がりになるように、縦壁部に段差を設けることで部品全体としての剛性を上げる方法が提案されている。
特許第4021793号公報
しかし、特許文献1では、縦壁部に段差形状を設ける必要があるため、目的とするプレス部品形状の断面が大きく変わる可能性があり、プレス成形への適用範囲に限界がある。
本発明は、上記のような課題に着目してなされたものであり、側面視で見たときに、フランジ部側に凸となるように湾曲した形状を少なくとも一カ所以上有する断面ハット型形状の成形部品を割れやシワ、寸法精度低下といった成形不良を低減し得るプレス成形技術を提案することを目的とする。
本発明者は、天板部と、それに連続する縦壁部およびフランジ部を有し、かつ、側面視で見たときに、フランジ部側に凸(天板部側に凹)となるように湾曲した形状を少なくとも一カ所以上有するプレス部品形状を、割れ、シワなく成形でき、かつ、スプリングバックを抑制可能なプレス成形方法について、鋭意検討を行った。その検討の結果、本発明者は、割れやシワ、スプリングバックの発生要因応力である天板部の材料の余り及びフランジ部の材料の不足は、プレス部品形状に成形する工程の前工程において、所定の場所に予め張出し成形を行い、材料の不足が想定される線長を稼いでおくことで低減可能であるという知見を得た。
本発明は、このような知見に基づきなされたものである。
課題を解決するために、本発明の一態様は、天板部の幅方向両側に縦壁部及びフランジ部を有する断面ハット型形状であり、且つ、上記天板部の長手方向に沿った1又は2以上の箇所に、側面視で見て上記フランジ部側に凸となるように湾曲した湾曲部を有するプレス部品形状のプレス部品を、金属板をプレス成形して製造するプレス部品の製造方法であって、上記縦壁部及びフランジ部となる領域に対し波打ち形状が形成された中間成形品に、上記金属板をプレス成形する第1の成形工程と、上記中間成形品に曲げ加工を施して、上記プレス部品形状での上記天板部と縦壁部との間の稜線及び上記縦壁部とフランジ部の間の稜線を形成する第2の成形工程と、を有し、上記波打ち形状は、長手方向に沿って並ぶ凹凸形状を有し、その凹凸形状の板厚方向の振幅が、上記天板部と上記縦壁部との境界に対応する位置から上記縦壁部と上記フランジ部との境界に対応する位置に向かうにつれて大きくなる形状であり、上記中間成形品における上記縦壁部と上記フランジ部との境界に対応する位置での長手方向の線長と、上記プレス部品形状での上記縦壁部と上記フランジ部との境界の長手方向の線長との線長差が、上記プレス部品形状での上記縦壁部と上記フランジ部との境界の長手方向の線長の一割以下となるように、上記波打ち形状を設定することを要旨とする。
また、本発明の一態様は、上記の態様のプレス部品の製造方法における、第2の成形工程で使用するプレス成形装置であって、金属板を稜線部位置で曲げて縦壁部及びフランジ部を曲げ成形するための曲げ刃を有する上型と、パンチを有する下型とを有し、上記曲げ刃は、プレス方向に対して0度以上90度以下の範囲で設定された角度で移動して、上記曲げ成形を行う構成であることを要旨とする。
また、本発明の一態様は、天板部の幅方向両側に縦壁部及びフランジ部を有する断面ハット型形状であり、且つ、天板部の長手方向に沿った1又は2以上の箇所に、側面視で見て上記フランジ部側に凸となるように湾曲した湾曲部を有するプレス部品形状に成形される、プレス成形用の金属板であって、上記縦壁部及びフランジ部となる領域に、長手方向に沿って連続する凹凸形状を有し、上記凹凸形状の板厚方向の振幅が、上記天板部と上記縦壁部との境界に対応する位置から上記縦壁部と上記フランジ部との境界に対応する位置に向かうにつれて大きくなる波打ち形状を有し、上記縦壁部と上記フランジ部との境界に対応する位置での長手方向の線長と、上記プレス部品形状での上記縦壁部と上記フランジ部との境界の長手方向の線長との線長差が、上記プレス部品形状での上記縦壁部と上記フランジ部との境界の長手方向の線長の一割以下となるように、上記波打ち形状が設定されている、プレス成形用の金属板である。
本発明の態様によれば、側面視で見たときに、フランジ部側に凸となるように湾曲した形状を少なくとも一カ所以上有する断面ハット型形状の成形部品について、割れやシワ、寸法精度低下といった成形不良を低減して製造可能となる。そして、本発明の態様によれば、例えば、天板部とフランジ部の長手方向の応力差に起因するスプリングバックを抑制することが可能となる。
本発明に基づく実施形態に係るプレス部品形状と形状パラメータを示す図であって、(a)が斜視図、(b)は断面形状、(c)は側面図である。 本発明の適用が可能なプレス部品形状の一例を示す図である。 本発明に基づく実施形態に係る成形工程の例を示す図である。 金属板の他の例を示す図である。 制御点の設定例を示す図である。 制御点の変位例とそのスプライン線の例を示す図である。 中間成形品の例を示す図であって、(a)は斜視図、(b)はそのA−A′断面図、(c)はそのB−B′断面図である。 凹凸形状の他の例を示す図である。 第1の成形工程で使用する金型の例を示す図である。 第2の成形工程で使用する金型の例を示す図である。 曲げ加工時の曲げ刃の移動方向の例を示す図である。 第3の成形加工に使用した金型を示す図である。 従来の曲げ成形用の金型を示す図である。 従来の曲げ成形時の成形性評価の図である。 本発明に基づく成形時の成形性評価の図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
ここで、以下の説明では、図1に示すような、天板部2と、天板部2の左右幅方向両側にそれぞれ連続する縦壁部3及びフランジ部4を有する断面ハット型形状であって、かつ、側面視で見たときに、長手方向に沿ってフランジ部側が凸に(天板部側が凹)となるように湾曲したプレス部品形状1に、金属板をプレス成形する場合を例に挙げて説明する。
本発明は、図1に示したような、側面視で見たときに、フランジ部側に凸となるように長手方向全体が湾曲した形状のみに限定されない。本発明は、天板部側に凸となる湾曲形状と天板部側に凹となる湾曲形状とを有する複合したプレス部品形状や、フランジ部側に凸となる湾曲部の形状が二カ所以上存在するプレス部品形状であっても適用することができる。また、本発明は、長手方向に沿ってフランジ部側が凸に(天板部側が凹)となるように湾曲した湾曲部に連続して、長手方向に沿って直線状に延びる直線部を有するプレス部品形状であっても適用可能である。なお、直線部自体は、曲げ成形の際に、長手方向の線長が変化しないか、変化が少ない部分である。図2に、本発明が適用可能なプレス部品形状1の一例を示す。
<金属板10>
本実施形態のプレス成形に用いる金属板10の形状について特に制約はない。例えば、金属板形状として、目的とするプレス部品形状1を平面に展開した展開形状や、単純な長方形の板形状を採用すれば良い。本説明では長方形の金属板10を使用した例で説明する。
また、金属板10の材質についても特に限定はないが、本実施形態は、高強度材、特に材料の引張強度が590MPa以上の鋼材からなる金属板である場合に、好適に効果を奏する。
<成形方法>
本実施形態に係るプレス部品の製造方法は、図3に示すように、少なくとも第1の成形工程9Aと第2の成形工程9Bとを有する。本実施形態では、金属板10に長方形形状の板材を用いるため、第2の成形工程9B後に、トリミング工程を有する。金属板10として展開形状の板材を使用した場合には、必ずしもトリミング工程は必要ない。
また、第2の成形工程9Bでの曲げ成形の精度を向上させる目的で、第2の成形工程9Bよりも前の処理として、稜線前加工工程を有しても良い。稜線前加工工程は、図4に示すように、天板部2と縦壁部3との間の稜線6に対応する位置16及び縦壁部3とフランジ部4の間の稜線7に対応する位置17の少なくとも一つの位置に対し、対応する稜線に沿った方向に延びるビード形状20、21若しくは折り目形状を、金属板10に対し少なくとも1つ以上形成する工程である。この稜線前加工工程は、第1の成形工程9Aのときに行っても良いし、第1の成形工程9Aの前後の別工程として設けてもよい。
図4では、ビード形状20、21を付与する場合を例示しているが、ビード形状20、21の代わりに、折り目形状を設けても良い。また、一部にビード形状20、21を設け、他の部分に折り目形状を設けるように、ビード形状20、21と折り目形状とを併用しても良い。また、稜線位置のうちの一部の稜線にだけビード形状20、21又は折り目形状を形成しても良い。また、一つの稜線の全長に渡ってビード形状又は折り目形状を形成する必要はなく、稜線に沿って断続的に形成してもよい。稜線の全長の一部にビード形状20、21を形成する場合には、例えば合算したビード形状20、21の長さが、対応する稜線の全長の1/3以上となるようにすることが好ましい。
また、寸法精度を更に高めたい場合や、部品に対し必要な形状(エンボス形状など)を付与したい場合には、第2の成形工程9Bの次工程として、例えばリストライクを目的とした成形工程を追加しても構わない。
<第1の成形工程9A>
第1の成形工程9Aでは、長方形の金属板10に張出し成形を施し、中間成形品40を作製する。
中間成形品40は、縦壁部3及びフランジ部4となる領域(縦壁部形成位置13及びフランジ部形成位置14)に、長手方向に沿って連続する凹凸形状を有し、その凹凸形状の板厚方向の振幅が、天板部2と縦壁部3との境界に対応する位置から縦壁部3とフランジ部4との境界7に対応する位置に向かうにつれて大きくなる波打ち形状を、金属板10に形成した部品である。
(波打ち形状)
波打ち形状は、縦壁部3とフランジ部4との境界7に対応する位置17での長手方向の線長と、プレス部品形状1での縦壁部3とフランジ部4との境界(稜線7)の長手方向の線長との線長差が、プレス部品形状1での縦壁部3とフランジ部4との境界の長手方向の線長の一割以下となるように設定(設計)する。例えば、波打ち形状について、振幅の大きさや凹凸からなる波の数を調整することで線長の増加を稼ぐ。
本実施形態では、縦壁部形成位置13及びフランジ部形成位置14の領域の全面に対し波打ち形状を形成する場合を例に説明するが、長手方向の一部の領域にだけ波打ち形状を形成しても良い。ただし、波打ち形状を形成する領域の長手方向の長さが短いほど、振幅を高くしたり、波のピッチを短くしたりする必要がある。このため、波打ち形状は、金属板10の長手方向の長さの2/3以上の範囲に設けることが好ましい。また、各凹凸の振幅の高さや波の間隔は等間隔とする必要は無い。ただし、各凹凸の振幅の高さや波の間隔を等間隔とする方が、波打ち形状のための型形成などが容易となる。
ここで、本実施形態では、第1の成形工程9Aで成形される金属板10として、金属板10の長手方向の長さが、目的とするプレス部品形状1の天板部2の長手方向長さと同じ長さの板を使用する場合を例に挙げて説明する。但し、本実施形態の製造方法は、金属板10の長手方向の長さが、目的とするプレス部品形状1の天板部2の長手方向長さと異なっていても適用可能である。
金属板10を目的とするプレス部品形状1に成形しようとすると、図1(c)に示すように、目的とするプレス部品形状1において、天板部2での長手方向の線長と、フランジ部4での長手方向の線長とには差が生じる。プレス部品形状1での天板部2の長手方向の線長L1は下記(1)式で求められる。ここで、目的とするプレス部品形状1における縦壁の高さをH(mm)、天板部2の長手方向の曲率半径をR(mm)、側面視で見たときの湾曲部の長手方向の曲り角度をα(度)とする。
L1 =2πR×(α/360) ・・・(1)
同様に、プレス部品形状1でのフランジ部4の長手方向の線長L2は下記(2)式で求められる。
L2 =2π(R+H)×(α/360) ・・・(2)
したがって、目的とするプレス部品形状1において、天板部2とフランジ部4で生じる線長の差分ΔLは、次の式で表される。
ΔL =L2 −L1 =2πH×(α/360) ・・・(3)
これに基づき、本実施形態では、フランジ部4側において、上記の線長ΔLを稼ぐために必要な、第1の成形工程9Aにおける中間成形品40の形状(波打ち形状)を設計(設定)する。
なお、波打ち形状の成形方法は、以下に示す設計方法に限定されない。中間成形品40における縦壁部3とフランジ部4との境界7に対応する位置17での長手方向の線長と、プレス部品形状1での縦壁部3とフランジ部4との境界7の長手方向の線長との線長差が、プレス部品形状1での縦壁部3とフランジ部4との境界7の長手方向の線長の一割以下となるように、波打ち形状が設計できれば、他の方法によって波打ち形状を設計しても良い。なお、凹凸形状からなる波形は、曲率が急峻する曲率急峻部がない輪郭形状の方が好ましい。またその輪郭形状は、曲線のみで形成する必要は無く、一部に直線部分を有していても良い。
まず、プレス成形される長方形の金属板10の面を、図5に示すように、天板部形成位置12、縦壁部形成位置13、及びフランジ部形成位置14の領域に仮想的に分割する。
このとき、本実施形態では、金属板10の長手方向の長さは、目的とするプレス部品形状1における天板部2の長さと等しい長さに設定した。このため、天板部形成位置12では、材料の過不足がないので、線長を稼ぐための張出し形状の付与は不要である。
一方で、縦壁部3は、平板形状の金属板10を目的とするプレス部品形状1に成形することで、天板部2との境界6からフランジ部4との境界7に向かうにつれて、長手方向に沿った線長が徐々に増加することになる。
本実施形態では、このことを考慮して、中間成形品40では、天板部2と縦壁部3の境界6から縦壁部3とフランジ部4の境界7に向かって、つまり幅方向に沿って長手方向の線長が徐々に増加するような形状を金属板に付与することが考えた。この際に、縦壁部3とフランジ部4の境界7となる位置17での長手方向の線長が、天板部2の線長よりも上記ΔLだけ長くなるように設計する。すなわち、縦壁部3とフランジ部4の境界7となる位置17での長手方向の線長と、プレス部品形状1における縦壁部3とフランジ部4の境界7での長手方向の線長との線長差が、プレス部品形状1における縦壁部3とフランジ部4の境界7での長手方向の線長の一割以下、好ましくは0.5割以下となるように設定する。
このような、2つの条件を満たすような形状を付与するために、本実施形態では、縦壁部形成位置13及びフランジ部形成位置14の領域に対し、フランジ部形成位置14で一番振幅が大きくなるような凹凸の繰り返しからなる波打ち形状を付与する。
次に、その波打ち形状の具体的な設計例を説明する。
本設計は、縦壁部3とフランジ部4の境界7となる位置17において、長手方向に沿った複数の凹凸を有する波打ち形状によって、必要な線長ΔLを稼ぐように設計する。
まず、図5に示すように、目的とするプレス部品形状1における縦壁部3とフランジ部4の境界7に対応する位置17に沿って、2n+1個(nは1以上の整数)の制御点30を等間隔に設定する。図5では、手前側の領域側だけ図示して説明するが、奥側の領域についても、同様に波打ち形状を付与して線長を稼ぐ。また制御点30を設ける間隔は、必ずしも等間隔に設定する必要はない。
また、隣り合う制御点30の間が部品長さの10%以上となるように設計して、複数の制御点30を配列させることが好ましい。
次に、この複数の制御点30における、長手方向に沿った偶数位置若しくは奇数位置の制御点30を板厚方向に変位させる。つまり、この制御点30を一つ飛ばしに金属板10の板厚方向に向けて変位させる。この例では、変位させる制御点の変位方向を、交互に逆方向へ変位させた場合を例示しているが、変位させる制御点の変位方向を全て同方向としても良い。その後に、その2n+1個の制御点30全てをスプライン曲線で滑らかに結んだ線31を作成する。本実施形態では、変位させる各制御点30の変位量を一定の場合で例示するが、各変位量が異なっていても良い。例えば、湾曲部中央に近いほど変位量が大きくなるように設定しても良い。
なお、フランジ部形成位置14においては、例えば、外縁に向けて、つまり幅方向に沿って凹凸の振幅が一定となるように設定する。
次に、上記のスプライン曲線で作成した線31と、天板部2と縦壁部3の境界6となる位置16とを幅方向で滑らかにつなぐ面によって波打ち形状の面形状を設計する。なお、天板部2と縦壁部3の境界6で波の振幅はゼロである。これによって、凹凸形状の板厚方向の振幅が、天板部2と縦壁部3との境界に対応する位置から縦壁部3とフランジ部4との境界に対応する位置に向かうにつれて大きくなる波打ち形状となる。ここで、天板部2と縦壁部3との境界に対応する位置から縦壁部3とフランジ部4との境界に対応する位置に向かう方向は、天板部形成位置12の幅方向でも良いし、その幅方向に対し、予め設定した角度だけ長手方向に傾いた方向であっても良い。要は、縦壁部形成位置13を幅方向に交差する方向であればよい。
例えば図6に示すように、3個の凹凸形状(波形形状)を作成する場合は、7個の制御点30を設定し、制御点30のうちの端点は固定して、一つ飛ばしに制御点30を一定距離だけ板厚方向へ変位させて、縦壁部形成位置13とフランジ部形成位置14との境界での凹凸形状(波形形状)を決定する。この条件により設計した中間成形品40の形状を図7に示す。
また、波打ち形状)は、図7で示した形状の他に、図8に示すように、凹凸の方向が反転した形状や、凹凸形状が反周期ずれた形状、凸形状若しくは凹形状のみで構成された形状や、凹凸の数が変化した形状、また、凹凸形状の振幅がそれぞれ変化した形状を有していても良い。波打ち形状)は、上記ΔLの線長が稼げていればよい。
(第1の成形工程9A用の金型)
上記のように設計された中間成形品40を成形するための金型を図9に示す。
第1の成形工程9Aで使用する金型は例えば、ダイ50で構成される上型と、パンチ52及び目的とするプレス部品形状1における天板部2の部分をダイ50と共に挟圧するしわ押え51で構成される下型を有する金型である。
そして、平坦な形状を有する金属板10の天板部形成位置12を、上型のダイ50と下型のしわ押え51で挟圧した後、更に上型を下降させて、ダイ50とパンチ52によって、縦壁部形成位置13及びフランジ部形成位置14に、上記設計した波打ち形状からなる凹凸の形状を張出し成形する。
<第2の成形工程9B>
第2の成形工程9Bは、第1の成形工程9Aで成形された中間成形品40に曲げ加工を施して、目的とするプレス部品形状1での天板部2と縦壁部3との間の稜線6及び縦壁部3とフランジ部4の間の稜線7を形成して、中間成形品40を目的のプレス部品形状1に成形する工程である。
第2の成形工程9Bでは、例えば図10に示されるような稜線部位置を曲げ加工するダイ60及び曲げ刃61で構成される上型とパンチ63で構成される下型を有する曲げ成形金型を使用する。
この曲げ成形金型では、パンチとダイで金属板10の天板部形成位置12を挟圧した状態で、左右の曲げ刃61をパンチに向けて成形下死点まで移動させることで、縦壁部3及び縦壁部3を曲げ成形する。
このとき、曲げ刃61は、図11に示すように、通常のプレス角度に対して、パンチ63から離れる方向に向けて0度以上90度以下、好ましくは0度以上45度の範囲の角度γ、更に好ましくは5度以上40度以下の範囲の角度γで移動することで成形を行うように構成することが好ましい。
(作用その他)
(1)本実施形態のプレス部品の製造方法では、縦壁部3及びフランジ部4となる領域に、長手方向に沿って連続する凹凸形状を有し、その凹凸形状の板厚方向の振幅が、天板部2と縦壁部3との境界6に対応する位置16から縦壁部3とフランジ部4との境界7に対応する位置17に向かうにつれて大きくなる波打ち形状が形成された中間成形品40に、金属板10をプレス成形する第1の成形工程9Aと、中間成形品40に曲げ加工を施して、プレス部品形状1での天板部2と縦壁部3との間の稜線6及び縦壁部3とフランジ部4の間の稜線7を形成する第2の成形工程9Bと、を有する。そして、中間成形品40における縦壁部3とフランジ部4との境界7に対応する位置17での長手方向の線長と、プレス部品形状1での縦壁部3とフランジ部4との境界7の長手方向の線長との線長差が、プレス部品形状1での縦壁部3とフランジ部4との境界7の長手方向の線長の一割以下となるように、波打ち形状を設定する。
この構成によれば、側面視で見たときに、フランジ部側に凸となるように湾曲した形状を少なくとも一カ所以上有する断面ハット型形状の成形部品について、割れやシワ、寸法精度低下といった成形不良を低減して製造可能となる。そして、本発明の態様によれば、例えば、天板部2とフランジ部4の長手方向の応力差に起因するスプリングバックを抑制することが可能となる。
(2)このとき、縦壁部3の垂直高さをH(mm)、側面視で見てプレス部品形状1における湾曲部で天板部2が成す角度をα(度)としたとき、第1の成形工程9Aにおいて、中間部品における縦壁部3とフランジ部4との境界に対応する位置での長手方向の線長が、中間部品を成形する前の金属板の当該位置の長手方向の線長よりも、下記式で定義されるΔLだけ長くなるように、波打ち形状を設定することが好ましい。
0.9×2πH×(α/360) ≦ ΔL ≦ 1.1×2πH×(α/360)
この構成によれば、より確実に割れやシワ、寸法精度低下といった成形不良を低減して製造可能となる。
(3)また、波打ち形状は、縦壁部3とフランジ部4との境界7に対応する位置17の長手方向に沿って、n個(n≧3)の制御点30を設定し、その偶数位置若しくは奇数位置の制御点30を板厚方向に変位させた後に、そのn個の制御点30をスプライン曲線などで滑らかに結んだ線を、縦壁部3とフランジ部4との境界7に対応する位置17での凹凸形状とし、スプライン曲線などで結んだ線31と、天板部2と縦壁部3の境界線に対応する線31とを幅方向で滑らかにつなぐ面形状となるように波打ち形状を設定する。
この構成によれば、簡易に目的とする波打ち形状を設定することができる。
(4)本実施形態のプレス部品の製造方法では、第2の成形工程9Bよりも前の処理で、天板部2と縦壁部3との間の稜線6に対応する位置16及び縦壁部3とフランジ部4の間の稜線7に対応する位置17の少なくとも一つの位置に対し、対応する稜線に沿った方向に延びるビード形状20、21若しくは折り目形状を、少なくとも1つ以上形成する。
この構成によれば、第2の成形工程9Bでの成形性が向上する。
(5)第2の成形工程9Bで使用するプレス成形装置として、金属板10を稜線部位置で曲げて縦壁部3及びフランジ部4を曲げ成形するための曲げ刃61を有する上型と、パンチ63を有する下型とを有し、曲げ刃61を、プレス方向に対して0度以上90度以下の範囲で設定された角度γで移動して、曲げ成形を行う構成である。
この構成によれば、第2の成形工程9Bでの曲げ成形を成形性良く実施可能となる。
(6)曲げ成形の金属板10として、縦壁部3及びフランジ部4となる領域に、長手方向に沿って連続する凹凸形状を有し、凹凸形状の板厚方向の振幅が、天板部2と縦壁部3との境界に対応する位置から縦壁部3とフランジ部4との境界に対応する位置に向かうにつれて大きくなる波打ち形状を有し、縦壁部3とフランジ部4との境界7に対応する位置17での長手方向の線長と、プレス部品形状1での縦壁部3とフランジ部4との境界7の長手方向の線長との線長差が、プレス部品形状1での縦壁部3とフランジ部4との境界7の長手方向の線長の一割以下となるように、波打ち形状が設定されている、プレス成形用の金属板10を採用する。
この構成によれば、通常の曲げ成形による加工の成形性を向上させることが可能となる。
次に本実施形態の実施例を説明する。
1180MPa級冷延鋼板(板厚1.4mm)を想定して、図1に示すような形状を有する部品のプレス成形解析を行った。
本実施例において、部品形状1を規定する形状パラメータは以下のように設定した。
<断面形状パラメータ>
天板部幅W :100mm
縦壁高さH :50mm
縦壁角度θ :10度
フランジ長さf:30mm
<平面視曲がりパラメータ>
曲がり角度α :30度
天板部曲率半径R :1000mm
成形に使用する金属板10は、長手方向の長さが目的とするプレス部品形状1における天板部2の長手方向長さと等しくなるように設定した。具体的には、上記の(1)式に基づき、金属板10の長手方向長さを523.6mmとした。また、幅は約260mmとした。
次に、目的とするプレス部品形状1におけるフランジ部4の長さを、上記の(2)式から求めると549.8mmであった。
したがって、中間成形品40において、縦壁部形成位置13とフランジ部形成位置14の境界での長手方向の長さがΔL=26.2mm長くなるような中間成形品40を設計することとした。
上記計算で求めた線長を稼ぐため、図6に示したように、天板部2の位置から見て上に凸、下に凸、上に凸となるような凹凸形状を、縦壁部形成位置13及びフランジ部形成位置14の領域に長手方向に沿って3個設計した。凹凸形状の振幅はいずれの凹凸においても26mmで統一した。このときの、縦壁部形成位置13とフランジ部形成位置14の境界での線長は約550mmであり、上記計算で求めた必要な線長とほぼ同等である。
次に、図9に示す金型を使用して金属板10の成形解析を行い、中間成形品40を取得した。この成形解析において、しわ押え力は50tonとした。
次に第2の成形工程9Bにおいて、中間成形品40を図10に示す曲げ成形金型で曲げ成形解析を実施した。本成形では、稜線を曲げる曲げ刃61は、プレス方向に対して30度だけ傾いた角度で曲げるカム機構を用いて成形した。また、このときのパッド圧力は5tonとした。
さらに、第3の成形工程として、断面の開きを引き起こすスプリングバックを抑制するため、図12に示すようなリストライク成形用金型での成形解析を第2の成形工程9Bの後に実施した。このリストライク金型は、ダイ70で構成される上型とパンチ71で構成される下型からなり、天板部2に隣接する曲げ部にC12程度の面取り形状を付与することで、断面の開きの抑制を図ったものである。
また、本発明に基づく工法に対する比較例として、従来から行われているパッド曲げ成形による成形解析も合わせて実施した。このときに使用したパッド曲げ成形用の金型を図13に示す。パッド曲げ成形金型はダイ80及びパッド81で構成される上型と、パンチで構成される下型からなり、上型を下降させながら天板部形成位置12をパッド81とパンチ82で挟圧しながら稜線を曲げる成形方法であり、パッド圧力は5tonとした。
上記条件で成形解析を実施し、従来のパッド曲げ成形、及び本発明に基づく工法での成形下死点における成形性の評価分布をそれぞれ求めてみた。
その成形性の評価分布によると、従来の曲げ成形では、プレス部品形状1の天板部2で材料が余ってしまうため、図14に示すように、シワ傾向の評価となっている。更に天板部2と隣接する曲げ稜線の両端付近では割れ傾向も確認された。
一方で、本発明に基づく工法では、図15に示すように、天板部2のシワ傾向及び割れ傾向発生せずに成形することができた。
次に、従来パッド曲げ及び本発明に基づく工法での成形下死点における長手方向の板厚中心応力分布をそれぞれ求めてみた。
従来のパッド曲げ成形においては、天板部2に大きな圧縮応力(長手方向中央部側で−1.134E)が作用し、反対にフランジ部4には大きな引張応力(長手方向中央部側で1.009E)が作用していた。一方で、本発明に基づく工法では、天板部2の圧縮応力が大きく低減し長手方向中央部側で−861.7となり、更にフランジ部4の引張応力はほとんど発生せず長手方向中央部側で455.9と低い値となっていた。
続いて、従来のパッド曲げ成形及び本発明に基づく工法での離型後における目的とするプレス部品形状1からの乖離量分布をそれぞれ求めてみた。
従来のパッド曲げ成形で成形した部品では、天板部2とフランジ部4で長手方向の板厚中心応力に大きな差が発生していたことに起因して、長手方向の端部が落ち込むように大きくスプリングバックした。一方で、本発明に基づく工法では、天板部2とフランジ面の長手方向の板厚中心応力差が大きく減少したことによって、長手方向端部が持ち上がるようなスプリングバックが、従来のパッド曲げ成形で成形した部品に比べて、大きく抑制されたことを確認した。
ここで、発明に基づく例では、第3の成形工程を有する場合であったが、この第3の工程を行わない場合であっても、天板部2のシワ傾向及び割れ傾向発生せずに成形でき、従来の曲げ成形で成形する場合に比べて、離型後における目的とするプレス部品形状1からの乖離量も小さいことを確認した。
ここで、本願が優先権を主張する、日本国特許出願2018−034571(2018年 2月28日出願)の全内容は、参照により本開示の一部をなす。ここでは、限られた数の実施形態を参照しながら説明したが、権利範囲はそれらに限定されるものではなく、上記の開示に基づく各実施形態の改変は当業者にとって自明なことである。
1 プレス部品形状
2 天板部
3 縦壁部
4 フランジ部
6、7 境界(稜線)
9A 第1の成形工程
9B 第2の成形工程
10 金属板
12 天板部形成位置
13 縦壁部形成位置
14 フランジ部形成位置
20、21 ビード形状
30 制御点
31 スプライン曲線
40 中間成形品

Claims (8)

  1. 天板部の幅方向両側に縦壁部及びフランジ部を有する断面ハット型形状であり、且つ、上記天板部の長手方向に沿った1又は2以上の箇所に、側面視で見て上記フランジ部側に凸となるように湾曲した湾曲部を有するプレス部品形状のプレス部品を、金属板をプレス成形して製造するプレス部品の製造方法であって、
    上記縦壁部及びフランジ部となる領域に対し波打ち形状が形成された中間成形品に、上記金属板をプレス成形する第1の成形工程と、
    上記中間成形品に曲げ加工を施して、上記プレス部品形状での上記天板部と縦壁部との間の稜線及び上記縦壁部とフランジ部の間の稜線を形成する第2の成形工程と、を有し、
    上記波打ち形状は、長手方向に沿って並ぶ凹凸形状を有し、その凹凸形状の板厚方向の振幅が、上記天板部と上記縦壁部との境界に対応する位置から上記縦壁部と上記フランジ部との境界に対応する位置に向かうにつれて大きくなる形状であり、
    上記中間成形品における上記縦壁部と上記フランジ部との境界に対応する位置での長手方向の線長と、上記プレス部品形状での上記縦壁部と上記フランジ部との境界の長手方向の線長との線長差が、上記プレス部品形状での上記縦壁部と上記フランジ部との境界の長手方向の線長の一割以下となるように、上記波打ち形状を設定することを特徴とするプレス部品の製造方法。
  2. 上記縦壁部の垂直高さをH(mm)、側面視で見て上記プレス部品形状における上記湾曲部で天板部が成す角度をα(度)としたとき、
    第1の成形工程において、上記中間成形品における上記縦壁部と上記フランジ部との境界に対応する位置での長手方向の線長が、上記中間成形品を成形する前の金属板での当該位置の長手方向の線長よりも、下記式で定義されるΔLだけ長くなるように上記波打ち形状を設定することを特徴とする請求項1に記載したプレス部品の製造方法。
    0.9×2πH×(α/360) ≦ ΔL ≦ 1.1×2πH×(α/360)
  3. 上記波打ち形状は、上記縦壁部と上記フランジ部との境界に対応する位置の長手方向に沿って並ぶようにn個(n≧3)の制御点を設定し、その複数の制御点のうちの偶数位置若しくは奇数位置の制御点を板厚方向に変位させた後に、そのn個の制御点を滑らかに結んだ線を、上記縦壁部と上記フランジ部との境界に対応する位置での凹凸形状とし、
    上記滑らかに結んだ線と、上記天板部と縦壁部の境界線に対応する線とを幅方向で滑らかにつなぐ面形状となるように上記波打ち形状を設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載したプレス部品の製造方法。
  4. 上記第2の成形工程よりも前の処理で、上記天板部と上記縦壁部との間の稜線に対応する位置及び上記縦壁部と上記フランジ部の間の稜線に対応する位置の少なくとも一つの位置に対し、対応する稜線に沿った方向に延びるビード形状若しくは折り目形状を、少なくとも1つ以上形成することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載したプレス部品の製造方法。
  5. 上記プレス成形される金属板は、引張強度が590MPa以上の鋼材であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載したプレス部品の製造方法。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載したプレス部品の製造方法における、第2の成形工程で使用するプレス成形装置であって、
    金属板を稜線部位置で曲げて縦壁部及びフランジ部を曲げ成形するための曲げ刃を有する上型と、パンチを有する下型とを有し、
    上記曲げ刃は、プレス方向に対して0度以上90度以下の範囲で設定された角度で移動して、上記曲げ成形を行う構成であることを特徴とするプレス成形装置。
  7. 天板部の幅方向両側に縦壁部及びフランジ部を有する断面ハット型形状であり、且つ、上記天板部の長手方向に沿った1又は2以上の箇所に、側面視で見て上記フランジ部側に凸となるように湾曲した湾曲部を有するプレス部品形状に成形される、プレス成形用の金属板であって、
    上記縦壁部及びフランジ部となる領域に、長手方向に沿って連続する凹凸形状を有し、上記凹凸形状の板厚方向の振幅が、上記天板部と上記縦壁部との境界に対応する位置から上記縦壁部と上記フランジ部との境界に対応する位置に向かうにつれて大きくなる波打ち形状を有し、
    上記縦壁部と上記フランジ部との境界に対応する位置での長手方向の線長と、上記プレス部品形状での上記縦壁部と上記フランジ部との境界の長手方向の線長との線長差が、上記プレス部品形状での上記縦壁部と上記フランジ部との境界の長手方向の線長の一割以下となるように、上記波打ち形状が設定されている、プレス成形用の金属板。
  8. 請求項7に記載の金属板に曲げ加工を施して、上記プレス部品形状での上記天板部と縦壁部との間の稜線及び上記縦壁部とフランジ部の間の稜線を成形するプレス部品の製造方法であって、
    金属板を稜線部の位置で曲げて縦壁部及びフランジ部を曲げ成形するための曲げ刃を、プレス方向に対して0度以上90度以下の範囲で設定された角度で移動させることを特徴とするプレス部品の製造方法。
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