JP2002060782A - 粒状油脂およびその製造方法 - Google Patents

粒状油脂およびその製造方法

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JP2002060782A
JP2002060782A JP2000248051A JP2000248051A JP2002060782A JP 2002060782 A JP2002060782 A JP 2002060782A JP 2000248051 A JP2000248051 A JP 2000248051A JP 2000248051 A JP2000248051 A JP 2000248051A JP 2002060782 A JP2002060782 A JP 2002060782A
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fats
oils
oil
starch
granular
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Hajime Fukuda
元 福田
Yoko Doi
陽子 土井
Hidemi Ono
秀美 大野
Nobumasa Tanaka
信正 田中
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Nippon Starch Chemical Co Ltd
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Nippon Starch Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室温にて液状の油脂にも適用できる、油の滲
み出しのない粒状油脂の製造方法および粒状油脂を提供
する。 【解決方法】 高吸油性多孔質粉体及び部分分解澱粉に
油脂類を吸着させ、これをさらに押出造粒し、粒状油脂
を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒状油脂及びその
製造方法に関するものである。食品、医薬、化粧品、農
薬に利用できる。
【0002】
【従来の技術】従来、粒状油脂の製造方法としては、室
温で固形の油脂を低温で粉砕して粒状化するか、油脂を
融点以上に加熱溶融し低温室内に噴霧する方法がある。
また、油脂と油脂包含用基材およびポリオールを混合し
造粒する方法が提案されている(特許第2601300
号)。また、高吸油性多孔質粉体に油脂を吸着させ粉体
とする方法が提案されている(特開昭59−76538
号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記方法のうち、前者
は、室温で固形の油脂にしか適用できない。また、表面
に油脂が露出しているため、油脂の種類によっては、粒
状油脂同士が、保存中に固結する欠点がある。特許第2
601300号の粒状油脂は、ポリオールを含むため、
ポリオールの甘味が混入する。特開昭59−76538
号のものは、粉体であるため、粒状物よりも流動性が悪
い。また、圧力がかかった場合、油脂の滲み出しがあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決するため、鋭意研究の結果、高吸油性多孔質粉
体および部分分解澱粉に油脂類を吸着させ、これをさら
に押し出し造粒することにより、油脂の滲み出しのない
粒状油脂が製造できることを発見し、本発明を完成し
た。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で用いる高吸油性多孔質粉
体としては、アラビアガムや大豆多糖類等の粉体、部分
分解澱粉をエクストルーダー等のパフさせる装置により
多孔質化した粉体、澱粉分解物をドラムドライヤーにて
乾燥した粉体等が挙げられる。特に、澱粉分解物をドラ
ムドライヤーにて乾燥した粉体は吸油能が高いため好適
に用いることができる。
【0006】澱粉分解物をドラムドライヤーにて乾燥し
た粉体の製造法としては、馬鈴薯澱粉、コーンスター
チ、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉、米澱粉、アマ
ランサス澱粉等の天然澱粉、それらのエーテル化、エス
テル化、架橋等の澱粉誘導体のいずれか1種以上を、常
法により、酵素又は酸により分解した溶液を、ドラムド
ライヤーにて乾燥し粉末化する方法が挙げられる。市場
で容易に入手できるものとしては、オイルキュー(日澱
化學株式会社製)が挙げられる。
【0007】本発明で用いる部分分解澱粉としては、酸
分解澱粉や酸化澱粉が挙げられる。酸分解澱粉は、馬鈴
薯澱粉、コーンスターチ、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、サ
ゴ澱粉、米澱粉、アマランサス澱粉等の天然澱粉、それ
らのエーテル化、エステル化、架橋等の澱粉誘導体のい
ずれか1種以上を、塩酸、硫酸、硝酸等の鉱酸を用いて
湿式で反応させて得られる。酸化澱粉は、馬鈴薯澱粉、
コーンスターチ、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉、
米澱粉、アマランサス澱粉等の天然澱粉、それらのエー
テル化、エステル化、架橋等の澱粉誘導体のいずれか1
種以上を、次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素、次亜塩
素酸カルシウム等を用いてアルカリ中で反応させること
によって得られる。
【0008】高吸油性多孔質粉体に対する部分分解澱粉
の使用比率は、50〜200質量%(以下、%とする)
が好ましい。50%以下であると、造粒工程時の高吸油
性多孔質粉体と油脂と水の混合物の粘着力が非常に高
く、操作性が非常に悪くなる。また、製造した粒状油脂
に充分な強度が得られない。比率が200%以上になる
と,高吸油性多孔質粉体と部分分解澱粉に対して混合で
きる油脂の量が少なくなる。また熱湯での溶解性が悪く
なる。
【0009】本発明で用いる油脂類としては、植物油、
動物油、シーズニングオイル、油状有機物質等が挙げら
れる。
【0010】造粒方法としては、押出造粒法が最も適し
ている。攪拌造粒法、流動層造粒法等の造粒方法では、
製造された粒状油脂の強度が低いため、適していない。
【0011】粒状油脂の製造方法としては、高吸油性多
孔質粉体及び部分分解澱粉に油脂類を1〜200%、好
ましくは1〜100%混合撹拌すると、高吸油性多孔質
粉体及び部分分解澱粉に油脂類が吸着され粉状となる。
室温で固形の油脂類は、融点以上の温度にて液状にし
て、混合することが好ましい。この混合物を、さらに常
法により押出造粒すると、本発明の粒状油脂が得られ
る。例えば、上記混合物に水を10〜50%混合し、必
要ならば加熱溶解した酸化澱粉、デキストリン等のバイ
ンダーを添加し、混練する。その後、押出造粒機にて造
粒し、乾燥後、必要な長さに切断する。
【0012】以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0013】<実施例1>高吸油性多孔質粉体としてオ
イルキュー100質量部(以下、部とする)と、部分分
解澱粉として酸化馬鈴薯澱粉(濃度25%の粘度(50
℃、BM型粘度計30rpm)が90cpsのもの)1
00部に大豆油70部を混合撹拌し、粉体に油をよく吸
着させた。これに水40部を添加、混練し、径1.0m
mのダイを持つ前押し出し式スクリュー型押出造粒機に
て造粒した。50℃のエアーバスで乾燥後、長さ約2.
0mmに切断した。この粒状油脂は、油脂の滲み出しが
無く、壊れにくいしっかりしたものであった。また、熱
湯100mlに5g投入すると、数分で完全に溶解し水
面に油が浮いた。
【0014】<実施例2>オイルキュー100部と、酸
化馬鈴薯澱粉(濃度25%の粘度(50℃、BM型粘度
計30rpm)が90cpsのもの)50部に50℃の
温浴で融かしたパーム油100部を混合撹拌後、室温で
放冷し、粉体を得た。これに酸化馬鈴薯澱粉(濃度25
%の粘度(50℃、BM型粘度計30rpm)が90c
psのもの)10%水溶液40部を添加混合し、よく混
練し、実施例1と同様の操作で粒状油脂を製造した。こ
の粒状油脂は、油脂の滲み出しが無く、壊れにくい、し
っかりしたものであった。また、熱湯100mlに5g
投入すると、数分で完全に溶解し水面に油が浮いた。
【0015】<実施例3>高吸油性多孔質粉体として、
ソヤファイブ−S−LN1(大豆多糖類、不二製油株式
会社製)100部と、酸化馬鈴薯澱粉(濃度25%の粘
度(50℃、BM型粘度計30rpm)が90cpsの
もの)100部に大豆油50部を混合攪拌し、粉体に油
をよく吸着させた。これに酵素分解デキストリン(還元
糖量(以下、DEとする)=14)10%水溶液20部
を添加混練し、実施例1と同様の操作で粒状油脂を製造
した。この粒状油脂は、油脂の滲み出しが無く、壊れに
くい、しっかりしたものであった。また、水100ml
に5g投入すると、数分で完全に溶解し水面に油が浮い
た。
【0016】<比較例1>オイルキュー100部に、大
豆油35部を混合撹拌し、粉体に油をよく吸着させた。
これに酵素分解デキストリン(DE=14)10%水溶
液20部を添加混練したところ,粘着性の非常に高いも
のとなり、径1.0mmのダイを持つ前押し出し式スク
リュー型押出造粒機では造粒できなかった。
【0017】<比較例2>酸化馬鈴薯澱粉(濃度25%
の粘度(50℃、BM型粘度計30rpm)が90cp
sのもの)100部に、50℃の温浴で融かしたパーム
油100部を混合撹拌後、室温まで放冷した。酸化馬鈴
薯澱粉が油脂を吸着しきれず、全体が一つの固まりとな
り、押出造粒できなかった。
【0018】<比較例3>酸化馬鈴薯澱粉(濃度25%
の粘度(50℃、BM型粘度計30rpm)が90cp
sのもの)100部に、大豆油35部を混合撹拌後、実
施例1と同様の操作で粒状油脂を製造した。熱湯100
mlに5g投入すると、一部溶解するが完全には溶解せ
ず、少し白濁した。
【0019】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、油の滲み出しのない、しっかりとした粒状油脂がで
きる。室温にて液状の油脂類にも適用できる。また、ポ
リオールを使用しないため、ポリオールの甘味が油脂に
混入することがない。また、水又は熱湯により、速やか
に溶解する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/36 A23D 9/00 514 (72)発明者 田中 信正 大阪府大阪市淀川区三津屋北3丁目3番29 号 日澱化學株式会社内 Fターム(参考) 4B026 DC06 DG01 DG11 DL03 DP10 DX08 4C076 AA31 AA32 BB01 CC40 EE30A EE38A FF02 FF05 FF07 GG10 GG12 4H059 BA17 BB15 BB22 BB45 BB51 BC03 BC13 BC45 BC46 CA21 CA56 DA16 DA26

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高吸油性多孔質粉体および部分分解澱粉に
    油脂類を吸着させ、これを押出造粒して得られる粒状油
    脂。
  2. 【請求項2】高吸油性多孔質粉体及び部分分解澱粉に油
    脂類を吸着させ、これを押出造粒することを特徴とする
    粒状油脂の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2226062A1 (de) * 2009-03-06 2010-09-08 Linde AG Verfahren zur Herstellung von Kosmetika
JP2012096226A (ja) * 2010-10-08 2012-05-24 Matsutani Chem Ind Ltd 吸油性組成物、その製造方法、及び吸油性組成物の使用方法。
CN109414059A (zh) * 2016-07-04 2019-03-01 日本烟草产业株式会社 吸附剂、具有该吸附剂的吸烟物品用过滤嘴、及具有该吸烟物品用过滤嘴的吸烟物品
US11089803B2 (en) 2014-12-22 2021-08-17 Conopco, Inc. Granular food composition comprising gas

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