JP2002060495A - ポリビニルアルコール系樹脂水溶液の製造方法 - Google Patents
ポリビニルアルコール系樹脂水溶液の製造方法Info
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Abstract
であっても未溶解物のないポリビニルアルコール系樹脂
水溶液の製造方法を提供すること。 【解決手段】 上下循環流発生型撹拌翼を備えた溶解缶
中で含水ポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキを
溶解するにあたり、水蒸気を吹き込むポリビニルアルコ
ール系樹脂水溶液の製造方法。
Description
ール系樹脂水溶液の製造方法に関し、更に詳しくは、成
形物、フィルム、シート、糸等、特には偏光膜や位相差
膜等に最適なポリビニルアルコール系フィルムに加工す
るためのポリビニルアルコール系樹脂水溶液の製造方法
に関するものである。
ムは、ポリビニルアルコール系樹脂を溶媒に溶解し混練
した原液を、溶液流延法(キャスティング法)により製
膜して製造される。ポリビニルアルコール系樹脂を溶媒
に溶解する方法としては、例えば、密閉したタンク内を
加温しながら撹拌してポリビニルアルコールを溶解する
方法(特開平5−301239号公報)や、2軸押出機
を用いてポリビニルアルコールを溶媒で溶解するととも
に混練・脱泡する方法(特開平5−305642号公
報)が提案されている。
の固形分濃度15〜50重量%といった高濃度のものを
得るには、上記特開平5−301239号公報開示技術
では、撹拌不足により、未溶解物が発生したり、系内で
の濃度分布にバラツキが生じたりする等、均一な濃度に
調整することが難しい等の問題点があり、又、特開平5
−305642号公報開示技術では、2軸押出機を用い
て溶解するため熱や剪断により着色等の劣化を招いた
り、上記と同様、未溶解物が発生したり、系内での濃度
分布にバラツキが生じる等、均一な濃度調整が難しい等
の問題点があった。
いて、高濃度のポリビニルアルコール系樹脂水溶液であ
っても、未溶解物のない、ポリビニルアルコール系樹脂
水溶液の製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、上下循環
流発生型撹拌翼を備えた溶解缶中で含水ポリビニルアル
コール系樹脂ウェットケーキを溶解するにあたり、水蒸
気を吹き込むポリビニルアルコール系樹脂水溶液の製造
方法が上記目的に合致することを見出し、本発明を完成
した。
溶解するポリビニルアルコール系樹脂に対して0.5〜
5倍量(重量換算)であることが好ましく、更に、水蒸
気を缶底より吹き込み、樹脂温度が40〜80℃となっ
た時点で、撹拌を開始することが好ましい。又、水蒸気
を缶底より吹き込み、樹脂温度が90〜100℃となっ
た時点で、缶内を加圧することも好ましい。
ール系樹脂粉末を洗浄して酢酸ナトリウムを除去後、脱
水した、含水率50重量%以下のポリビニルアルコール
系樹脂ウェットケーキを溶解することが均一な溶解を行
う点で好ましい。
明する。本発明で用いられるポリビニルアルコール系樹
脂としては、通常、酢酸ビニルを重合したポリ酢酸ビニ
ルをケン化して製造されるが、本発明では必ずしもこれ
に限定されるものではなく、少量の不飽和カルボン酸
(塩、エステル、アミド、ニトリル等を含む)、炭素数
2〜30のオレフィン類(エチレン、プロピレン、n−
ブテン、イソブテン等)、ビニルエーテル類、不飽和ス
ルホン酸塩等、酢酸ビニルと共重合可能な成分を含有し
ていても良い。又、ポリビニルアルコール系樹脂にシリ
ル基を含有させたものでも良く、シリル化剤を用いて後
変性させたり、シリル基含有オレフィン性不飽和単量体
と共重合しケン化させたり、等の方法が挙げられる。シ
リル基含有オレフィン性不飽和単量体としてはビニルシ
ラン、(メタ)アクリルアミド−アルキルシラン等が挙
げられる。
度は特に限定されないが、中でも1000〜7000が
好ましく、特には1200〜6000が好ましく、更に
は1400〜5000が好ましい。かかる重合度が10
00未満では光学フィルムとする場合に充分な光学性能
が得られず、7000を越えると偏光膜とする場合に延
伸が困難となり工業的な生産が難しくなり好ましくな
い。
化度は80モル%以上であることが好ましく、特には8
5〜100モル%、更には98〜100モル%が好まし
い。かかるケン化度が80モル%未満では光学フィルム
とする場合に充分な光学性能が得られず好ましくない。
要に応じて、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリ
ン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポ
リエチレングリコール等、一般的に使用される可塑剤を
ポリビニルアルコール系樹脂に対して30重量%以下、
好ましくは3〜25重量%、更に好ましくは5〜20重
量%含有される。該可塑剤が30重量%を越えるとフィ
ルム強度が劣り好ましくない。
ン性、カチオン性の界面活性剤、中でも特に好ましくは
ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテル等の剥離剤
をポリビニルアルコール系樹脂に対して5重量%以下、
好ましくは0.001〜3重量%、更に好ましくは0.
001〜2重量%含有される。該剥離剤が5重量%を越
えるとフィルム表面外観が不良となり好ましくない。
脂を用いて、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液を製造
するわけであるが、以下にその製造方法を説明する。ま
ず、上記ポリビニルアルコール系樹脂は、酢酸ナトリウ
ムを除去するためその粉末を洗浄する。洗浄に当たって
は、メタノールあるいは水で洗浄されるが、メタノール
で洗浄する方法では溶剤回収などが必要になるため、水
で洗浄する方法がより好ましい。
系樹脂ウェットケーキを溶解するわけであるが、そのま
ま水に溶解すると所望する高濃度の水溶液が得られない
ため、一旦脱水を行うことが好ましい。脱水方法は特に
限定されないが遠心力を利用した方法が一般的である。
かかる洗浄及び脱水により、含水率50重量%以下、好
ましくは30〜45重量%の含水ポリビニルアルコール
系樹脂ウェットケーキとすることが好ましい。該含水率
が50重量%を越えると所望する水溶液濃度にすること
が難しくなり好ましくない。
ル系樹脂ウェットケーキを溶解し、ポリビニルアルコー
ル系樹脂水溶液となる。本発明においては、かかる含水
ポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキを溶解する
あたり、上下循環流発生型撹拌翼を備えた溶解缶中で行
い、水蒸気を吹き込むことを最大の特徴とするものであ
る。
て大型翼を備えた撹拌翼が好ましく、特には住友重機械
工業(株)社製のマックスブレンド型翼、神鋼パンテッ
ク(株)社製のフルゾーン型翼等が好適に用いられる。
但し、これらに限定されない。撹拌翼の形状は特に限定
されないが、翼の直径(d)/溶解缶の内径(D)が
0.5〜0.8程度のものが好ましい。又、必要に応じ
て、溶解缶の側壁面に、回転軸方向に沿う複数本の邪魔
板を間隔をおいて配設することが好ましい。
解缶中で上記含水ポリビニルアルコール系樹脂ウェット
ケーキを溶解するにあたり、水蒸気を吹き込むわけであ
るが、かかる水蒸気を吹き込むにあたり、所望する濃度
となるように水を加えることも好ましい。又、必要に応
じて可塑剤、添加剤を添加してもよい。該水蒸気の吹き
込み量は、溶解するポリビニルアルコール系樹脂に対し
て0.5〜5倍量(重量換算)が好ましく、吹き込み時
間は0.5〜3時間が好ましい。吹き込み量が0.5倍
量未満では溶解不充分となり、5倍量を越えるとドレン
量が多くなりすぎて所望する濃度にならず好ましくな
い。又、水蒸気を吹き込む際は、缶底より吹き込むこと
が好ましいがこれに限らず側面等から吹き込んでも良
い。
80℃、好ましくは45〜70℃となった時点で、撹拌
を開始することが均一溶解ができる点で好ましく、樹脂
温度が40℃未満ではモーターの負荷が大きくなり、8
0℃を越えるとポリビニルアルコール系樹脂の固まりが
できて均一な溶解ができなくなり好ましくない。
〜100℃、好ましくは95〜100℃となった時点
で、缶内を加圧することも均一溶解ができる点で好まし
く、樹脂温度が90℃未満では未溶解物ができ好ましく
ない。
ったところで、水蒸気の吹き込みを終了し、0.5〜3
時間撹拌を続け、溶解が行われる。溶解後は、所望する
濃度となるように濃度調整が行われる。かかる水溶液の
濃度調整に当たっては、缶の中の液を一部抜き出し、循
環させながらプロセス屈折率計(K−PATENTSK
社製)を用いて濃度測定を行う。
リビニルアルコール系樹脂水溶液の濃度は15〜60重
量%であることが好ましく、特に好ましくは17〜55
重量%、更に好ましくは20〜50重量%である。かか
る濃度が15重量%未満では乾燥負荷が大きくなり生産
能力が劣り、60重量%を越えると粘度が高くなりすぎ
て均一な溶解ができず好ましくない。
拌翼、特にはマックスブレンド型翼又はフルゾーン型翼
を備えた溶解缶中で含水ポリビニルアルコール系樹脂ウ
ェットケーキを溶解するに当たり、水蒸気を吹き込むた
め、濃度15〜60重量%といった高濃度のポリビニル
アルコール系樹脂水溶液であっても未溶解物のない、均
一な濃度のポリビニルアルコール系樹脂水溶液が得ら
れ、成形物、フィルム、シート、糸等、特には偏光膜や
位相差膜等に最適なポリビニルアルコール系フィルムに
加工するためのポリビニルアルコール系樹脂水溶液とな
る。
樹脂水溶液を用いてポリビニルアルコール系フィルムを
製造するに当たっては、該ポリビニルアルコール系樹脂
水溶液に脱泡処理が施された後、製膜される。脱泡処理
方法としては静置脱泡や多軸押出機による脱泡等が挙げ
られ、適宜選択される。
コール系樹脂水溶液をT型スリットダイを用いてドラム
型ロール又はエンドレスベルト上で流延製膜され、乾燥
される。その後、必要に応じて更に乾燥、熱処理、調湿
が行われ、ポリビニルアルコール系フィルムとなる。
ッキ処理又は鏡面処理した、直径2〜4mのドラムを該
ドラムの内温80〜100℃に調整してその上で乾燥さ
せる方法、該ドラムを通過させた後、表面をハードク
ロムメッキ処理又は鏡面処理した、直径0.2〜2mの
ロール(1〜30本)を温度60〜100℃に調整して
通過させる方法、一対のロール間に保持されたベルト
(長さ:20〜100m、表面:鏡面処理)の途中に乾
燥機を設け、該乾燥機を通過させる方法等が挙げられ、
又、かかる、、の方法を適宜組み合わせて行うこ
ともできる。
メッキ処理又は鏡面処理した、直径0.2〜2mのロー
ル(1〜30本)を温度60〜180℃に調整して通過
させる方法、フローティング型ドライヤー(長さ:2
〜10m、温度80〜180℃)にて行う方法等が挙げ
られる。
度65〜95%RHに調湿された室内を通過させる方
法、ヒラノテクシード(株)社製「フリューデック
ス」を用いた蒸気凝縮法による方法等が挙げられる。
特に偏光膜用として非常に有効であり、以下、偏光膜の
製造方法について説明する。偏光膜の製造方法として
は、かかるポリビニルアルコール系フィルムを延伸して
ヨウ素あるいは二色性染料の溶液に浸漬し染色するか、
延伸と染色を同時に行うか、ヨウ素あるいは二色性染料
により染色して延伸するかした後、ホウ素化合物処理す
る方法が挙げられる。又、染色した後ホウ素化合物の溶
液中で延伸する方法等もあり、適宜選択して用いること
ができる。
系フィルムの膜厚としては、30〜100μmが好まし
く、更には40〜90μmで、30μm以下では延伸が
難しく、100μm以上では膜厚精度が低下して好まし
くない。
(未延伸フィルム)は次に延伸及び染色、ホウ素化合物
処理が施される。延伸と染色更にホウ素化合物処理は別
々に行っても同時に行っても良いが、本発明では染色工
程、ホウ素化合物処理工程の少なくとも一方の工程中に
一軸延伸を実施することが望ましい。
3.5〜6倍延伸することが望ましい。この際、前記と
直角方向にも若干の延伸(幅方向の収縮を防止する程度
あるいはそれ以上の延伸)を行っても差し支えない。延
伸時の温度条件は40〜170℃から選ぶのが望まし
い。更に、かかる延伸倍率は最終的に上記の範囲に設定
されれば良く、延伸操作は一段階段のみならず、製造工
程の任意の範囲の段階に実施すれば良い。
は二色性染料を含有する液体を接触させることによって
行われる。通常は、ヨウ素−ヨウ化カリの水溶液が用い
られ、ヨウ素の濃度は0.1〜2g/l、ヨウ化カリの
濃度は10〜50g/l、ヨウ素/ヨウ化カリの重量比
は20〜100が適当である。染色時間は30〜500
秒程度が実用的である。処理浴の温度は5〜50℃が好
ましい。水溶媒以外に水と相溶性のある有機溶媒を少量
含有させても差し支えない。接触手段としては浸漬、塗
布、噴霧等の任意の手段が適用できる。
合物によって処理される。ホウ素化合物としてはホウ
酸、ホウ砂が実用的である。ホウ素化合物は水溶液又は
水−有機溶媒混合液の形で濃度0.5〜2モル/l程度
で用いられ、液中には少量のヨウ化カリを共存させるの
が実用上望ましい。処理法は浸漬法が望ましいが勿論塗
布法、噴霧法も実施可能である。処理時の温度は50〜
70℃程度、処理時間は5〜20分程度が好ましく、又
必要に応じて処理中に延伸操作を行っても良い。
面又は両面に光学的に等方性の高分子フィルム又はシー
トを保護膜として積層接着して用いることもできる。か
かる保護膜としては、例えば、セルローストリアセテー
ト、セルロースジアセテート、ポリカーボネート、ポリ
メチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエーテルス
ルホン、ポリアリーレンエステル、ポリ−4−メチルペ
ンテン、ポリフェニレンオキサイド等のフィルム又はシ
ートが挙げられる。
て、上記保護膜の代わりに、その方面又は両面にウレタ
ン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレア樹脂等の硬化性樹脂
を塗布し、積層させることもできる。
保護膜あるいは硬化性樹脂を積層したもの)は、その一
方の表面に必要に応じて、透明な感圧性接着剤層が通常
知られている方法で形成されて、実用に供される場合も
ある。該感圧性接着剤層としてはアクリル酸エステル、
例えばアクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸メチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等とα−モノ
オレフィンカルボン酸、例えばアクリル酸、マレイン
酸、イタコン酸、メタクリル酸、クロトン酸等との共重
合物(アクリルニトリル、酢酸ビニル、スチロールの如
きビニル単量体を添加したものも含む。)を主体とする
ものが、偏光フィルムの偏光特性を阻害することがない
ので特に好ましいが、これに限定されることなく、透明
性を有する感圧性接着剤であれば使用可能で、例えばポ
リビニルエーテル系、ゴム系等でもよい。
計、ワープロ、パソコン、携帯情報端末機、自動車や機
械類の計器類等の液晶表示装置、サングラス、防目メガ
ネ、立体メガネ、表示素子(CRT、LCD等)用反射
低減層、医療機器、建築材料、玩具等に用いられる。
に説明する。尚、例中「部」、「%」とあるのは特に断
りのない限り重量基準である。
しながら、重合度1700、ケン化度99.7モル%の
ポリビニルアルコール系樹脂(a−1)40kgを加え
15分間撹拌を続けた。その後一旦水を抜いた後、更に
水200kgを加え15分間撹拌した。得られたスラリ
ーをスーパーデカンタ(巴工業社製)により脱水し、含
水率40%、ナトリウム含有量1500ppmのポリビ
ニルアルコール系樹脂ウェットケーキ(A−1)を得
た。
トケーキ(A−1)70kgを、マックスブレンド型翼
(住友重機械社製)を備えた溶解缶に入れ、可塑剤とし
てグリセリン4.2kg、剥離剤としてポリオキシエチ
レンアルキルアミノエーテル42g、水10kgを加
え、缶底から水蒸気を吹き込み、内部樹脂温度が50℃
になった時点で撹拌(回転数:5rpm)を行い、内部
樹脂温度が100℃になった時点で系内を加圧し、15
0℃まで昇温した後、水蒸気の吹き込みを停止し(水蒸
気の吹き込み量は合計75kg)、30分間撹拌(回転
数:20rpm)を行い均一に溶解した後、濃度調整に
より45%濃度のポリビニルアルコール系樹脂水溶液
(可塑剤、剥離剤も固形分として含む)を得た。得られ
たポリビニルアルコール系樹脂水溶液は均一な水溶液で
あり、未溶解物は見られなかった。
しながら、重合度2600、ケン化度99.7モル%の
ポリビニルアルコール系樹脂(a−2)36kgを加え
15分間撹拌を続けた。その後一旦水を抜いた後、更に
水180kgを加え15分間撹拌した。得られたスラリ
ーをスーパーデカンタ(巴工業社製)により脱水し、含
水率40%、ナトリウム含有量1800ppmのポリビ
ニルアルコール系樹脂ウェットケーキ(A−2)を得
た。
トケーキ(A−1)60kgを、マックスブレンド型翼
(住友重機械社製)を備えた溶解缶に入れ、可塑剤とし
てグリセリン3.6kg、剥離剤としてポリオキシエチ
レンアルキルアミノエーテル36g、水20kgを加
え、缶底から水蒸気を吹き込み、内部樹脂温度が50℃
になった時点で撹拌(回転数:5rpm)を行い、内部
樹脂温度が100℃になった時点で系内を加圧し、15
0℃まで昇温した後、水蒸気の吹き込みを停止し(水蒸
気の吹き込み量は合計75kg)、30分間撹拌(回転
数:20rpm)を行い均一に溶解した後、濃度調整に
より35%濃度のポリビニルアルコール系樹脂水溶液
(可塑剤、剥離剤も固形分として含む)を得た。得られ
たポリビニルアルコール系樹脂水溶液は均一な水溶液で
あり、未溶解物は見られなかった。
に変更した以外は同様に行い、43%濃度のポリビニル
アルコール系樹脂水溶液(可塑剤、剥離剤も固形分とし
て含む)を得た。得られたポリビニルアルコール系樹脂
水溶液は均一な水溶液であり、未溶解物は見られなかっ
た。
社製)をフルゾーン型翼(神鋼パンテック社製)(撹拌
の回転数:5rpm)に変更した以外は同様に行い、4
5%濃度のポリビニルアルコール系樹脂水溶液(可塑
剤、剥離剤も固形分として含む)を得た。得られたポリ
ビニルアルコール系樹脂水溶液は均一な水溶液であり、
未溶解物は見られなかった。
わりに水を25kg加えた以外は同様に行い、ポリビニ
ルアルコール系樹脂水溶液を得た。得られたポリビニル
アルコール系樹脂水溶液は、濃度45%(可塑剤、剥離
剤も固形分として含む)であったが、未溶解物が見られ
た。
ジダー翼による撹拌を行った以外は同様に行い、ポリビ
ニルアルコール系樹脂水溶液を得た。得られたポリビニ
ルアルコール系樹脂水溶液は、濃度45%(可塑剤、剥
離剤も固形分として含む)であったが、未溶解物が見ら
れた。
溶液の製造方法は、上下循環流発生型撹拌翼を備えた溶
解缶中で含水ポリビニルアルコール系樹脂ウェットケー
キを溶解するに当たり、水蒸気を吹き込むため、高濃度
のポリビニルアルコール系樹脂水溶液であっても、未溶
解物のない、均一な濃度のポリビニルアルコール系樹脂
水溶液が得られ、成形物、フィルム、シート、糸等、特
には偏光膜や位相差膜等に最適なポリビニルアルコール
系フィルムに加工するためのポリビニルアルコール系樹
脂水溶液として有用である。
Claims (7)
- 【請求項1】 上下循環流発生型撹拌翼を備えた溶解缶
中で含水ポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキを
溶解するにあたり、水蒸気を吹き込むことを特徴とする
ポリビニルアルコール系樹脂水溶液の製造方法。 - 【請求項2】 上下循環流発生型撹拌翼がマックスブレ
ンド型翼又はフルゾーン型翼であることを特徴とする請
求項1記載のポリビニルアルコール系樹脂水溶液の製造
方法。 - 【請求項3】 水蒸気の吹き込み量が、溶解するポリビ
ニルアルコール系樹脂に対して0.5〜5倍量(重量換
算)であるを特徴とする請求項1又は2記載のポリビニ
ルアルコール系樹脂水溶液の製造方法。 - 【請求項4】 水蒸気を缶底より吹き込み、樹脂温度が
40〜80℃となった時点で、撹拌を開始することを特
徴とする請求項1〜3いずれか記載のポリビニルアルコ
ール系樹脂水溶液の製造方法。 - 【請求項5】 水蒸気を缶底より吹き込み、樹脂温度が
90〜100℃となった時点で、缶内を加圧することを
特徴とする請求項1〜4いずれか記載のポリビニルアル
コール系樹脂水溶液の製造方法。 - 【請求項6】 ポリビニルアルコール系樹脂粉末を洗浄
して酢酸ナトリウムを除去後、脱水した、含水率50重
量%以下のポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキ
を溶解することを特徴とする請求項1〜5いずれか記載
のポリビニルアルコール系樹脂水溶液の製造方法。 - 【請求項7】 得られるポリビニルアルコール系樹脂水
溶液の濃度が15〜60重量%であることを特徴とする
請求項1〜6いずれか記載のポリビニルアルコール系樹
脂水溶液の製造方法。
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