JP2002060308A - 動物及び有害昆虫の駆除及び忌避剤並びに徐放材 - Google Patents

動物及び有害昆虫の駆除及び忌避剤並びに徐放材

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JP2002060308A
JP2002060308A JP2000247676A JP2000247676A JP2002060308A JP 2002060308 A JP2002060308 A JP 2002060308A JP 2000247676 A JP2000247676 A JP 2000247676A JP 2000247676 A JP2000247676 A JP 2000247676A JP 2002060308 A JP2002060308 A JP 2002060308A
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Masayoshi Yoshikawa
正吉 吉川
Mitsuhiro Hineno
光弘 日根野
Kotai Tamagawa
甲泰 玉川
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JUKANKYO KOJO JUMOKU SEIBUN RI
JUKANKYO KOJO JUMOKU SEIBUN RIYO GIJUTSU KENKYU KUMIAI
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JUKANKYO KOJO JUMOKU SEIBUN RI
JUKANKYO KOJO JUMOKU SEIBUN RIYO GIJUTSU KENKYU KUMIAI
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アリやシロアリなどの有害昆虫に加え、カラ
スやネコ等の動物に対して優れた忌避作用や殺虫作用を
示す動物及び有害昆虫の駆除及び忌避剤、及び長期間に
わたって効果を持続し続けることができるとともに、極
めて容易に調製することができる徐放材を提供すること
にある。 【解決手段】 レモングラス油、ラベンダー油、オレン
ジ油、シトロネロール、ゲラニオール、シトラール、テ
ルピネオール、オイゲノール、植物乾留液のうちの一種
以上からなることを特徴とする動物及び有害昆虫の駆除
及び忌避剤、及び有効成分を含浸した担体と水硬性基材
からなることを特徴とする徐放材とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は動物及び有害昆虫の
駆除及び忌避剤並びに徐放材に係り、その目的は、アリ
やシロアリなどの有害昆虫に加え、カラスやネコ等の動
物に対して優れた忌避作用や殺虫作用を示す動物及び有
害昆虫の駆除及び忌避剤、及び長期間にわたって効果を
持続し続けることができるとともに、極めて容易に調製
することができる徐放材を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】一般に、家屋における有害生物として
は、シロアリ類、ダニ類等を挙げることができる。イエ
シロアリ,ヤマトシロアリ,ダイコクシロアリ,アメリ
カカンザイシロアリなどのシロアリ目に属するシロアリ
類は、床下などに発生して家屋の柱などの木材部を食害
して被害を与え、場合によっては、電線や通信ケーブル
にまで被害を及ぼすことが知られている。また、コナダ
ニ類,ホコリダニ類,ツメダニ類,ヒョウダニ類などの
ダニ類は、タタミやカーペット或いは寝具やぬいぐるみ
等において繁殖する。これらは、不快感を与えるととも
に、皮膚疾患を引き起こし、しかも、アトピー性皮膚炎
や喘息等のアレルギー症状の原因の一つと言われてい
る。従来から、このような有害生物の駆除及び忌避を目
的とした、有効成分を基材に含浸させた徐放材が存在し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
徐放材において用いられる有効成分は、ホキシム、クロ
ルピリホスなどの有機リン系殺虫剤、プロポキサー、バ
ッサなどのカルバメート系殺虫剤、アレスリン、パーメ
スリンなどのピレスロイド系殺虫剤等の化学合成殺虫剤
であった。これらの化学合成殺虫剤は長期間使用し続け
ると、耐性を有する有害生物が出現するために効果が長
続きせず、より強力な薬剤を使用しなければならないと
いう問題点が存在した。また、これらの化学合成殺虫剤
は、自然には分解されにくく残留性が高いという問題点
も存在した。
【0004】また、従来の徐放材は、配合される有効成
分の徐放性に劣るために、効果が長期間持続しないとい
う問題点が存在した。しかも、従来の徐放材は、のり等
の結合剤を添加して成型された後に加熱乾燥することに
より製造されていた。このために、揮発性の高い有効成
分を添加することが困難であるという問題点が存在し
た。
【0005】一方、特に人口が密集した都会では、カラ
ス、ネコ等の動物が餌を確保するために生ゴミが集まる
ゴミ置場やゴミ箱に大量に群がる光景をしばしば目にす
ることがある。カラス、ネコ等の動物はゴミ袋をくいち
ぎって中のゴミをその周囲に散乱させるために、ゴミ置
場やゴミ箱の周囲は汚くなり衛生的にも好ましいもので
はなかった。そこで、カラスやネコ等の動物による被害
をくい止めるために、ゴミ置場の周囲をネットで覆い隠
すことが行われている。
【0006】ゴミ置場の周囲をネットで覆うことによ
り、カラス等による被害を最小限にくい止めることはで
きるが、住宅密集地において専用のゴミ置場を設置する
場所を確保できないような箇所では、ネットによりゴミ
をしっかりと覆うことはできず、また、ゴミを出す際に
その都度ネットにより覆い隠すことは面倒であった。ま
た、カラスやネコ等に対して効果のある忌避剤等を使用
することも考えられるが、屋外においてカラスやネコ等
の比較的大きな動物に対して十分な忌避作用を示す薬剤
は存在していなかった。
【0007】即ち、本発明の解決課題は、アリやシロア
リなどの有害昆虫に加え、カラスやネコ等の動物に対し
て優れた忌避作用や殺虫作用を示す動物及び有害昆虫の
駆除及び忌避剤、及び長期間にわたって効果を持続し続
けることができるとともに、極めて容易に調製すること
ができる徐放材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
レモングラス油、ラベンダー油、オレンジ油、シトロネ
ロール、ゲラニオール、シトラール、テルピネオール、
オイゲノール、植物乾留液のうちの一種以上からなるこ
とを特徴とする動物及び有害昆虫の駆除及び忌避剤に関
する。請求項2に係る発明は、有効成分を含浸した担体
と水硬性基材からなることを特徴とする徐放材に関す
る。請求項3に係る発明は、粉炭が配合されてなること
を特徴とする請求項2に記載の徐放材に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】まず、本発明に係る動物及び有害
昆虫の駆除及び忌避剤について説明する。本発明に係る
動物及び有害昆虫の駆除及び忌避剤は、以下、具体的に
説明する精油、揮発性香料、又は植物乾留液のうちの一
種以上からなる。
【0010】精油としては、レモングラス油、ラベンダ
ー油、オレンジ油から選択された1種以上が用いられ
る。レモングラス油は、イネ科に属するオガルカヤ属
(Cymbopogon)の植物を水蒸気蒸留して得られる揮発性
香料であり、本発明においては、俗に東インド型と呼ば
れるC.flexuosus Stapf から得られるものであっても、
また俗に西インド型と呼ばれるC.citralus Stapfから得
られるものであっても、いずれも好適に用いることがで
きる。また、その成分は、シトラール、シトロネラー
ル、カプリンアルデヒド、メチルヘプテノン、リナロー
ル、ゲラニオール、リモネン、ジペンテン等である。
【0011】ラベンダー油は、シソ科に属するLavandul
a officinakis Chaix et Villars、又はこの変種の花穂
を水蒸気蒸留又は溶剤抽出することにより得られる精油
である。その成分は、酢酸リナリル、L−リナロール、
ゲラニオール、ラバンズロール、ネロール、d−ボルネ
オール、酢酸ボルニル、シネオール、α−ピネン、カリ
オフィレン、β−オシメン、n−アミルエチルケトン、
フルフラール、アミルアルコール等である。
【0012】オレンジ油は、ミカン科に属する植物の果
皮を圧搾して得られる精油であり、その成分は、d−リ
モネン、カプリンアルデヒド、シトラール、リナロー
ル、ノニルアルコール、テルピネオール、オーラプテン
等である。
【0013】また、揮発性香料としては、シトロネロー
ル、ゲラニオール、シトラール、テルピネオール、オイ
ゲノールから選択された1種以上が用いられる。シトロ
ネロールは、次式1(化1)で示されるテルピノレン型
のほか、リモネン型、或いはそれぞれの光学異性体であ
るd−体、L−体も好ましく用いることができる。さら
に本発明においては、これらの1種又は2種以上からな
る混合物を用いることもできる。
【0014】
【化1】
【0015】ゲラニオールは、次式2(化2)で示され
るテルピノレン型のほか、リモネン型も好ましく用いる
ことができ、また本発明においては、これらの1種又は
2種からなる混合物を用いることもできる。
【0016】
【化2】
【0017】シトラールは、次式3(化3)で示される
テルピノレン型のほか、リモネン型、或いはそれぞれの
幾何異性体であるα−体、β−体も好ましく用いること
ができる。さらに本発明においては、これらの1種又は
2種以上からなる混合物を用いることもできる。
【0018】
【化3】
【0019】テルピネオールは、次式4(化4)で示さ
れるα−テルピネオール、次式5(化5)で示されるβ
−テルピネオール、次式6(化6)で示されるγ−テル
ピネオールのいずれも好ましく用いることができる。ま
た、α−テルピネオールは、光学異性体であるd−体、
L−体、又はこの混合物も好ましく用いることができ
る。さらに本発明においては、これらの1種又は2種以
上からなる混合物を用いることもできる。
【0020】
【化4】
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】次式7(化7)で示されるオイゲノール
は、チョウジ油、カッシア油、ピメント油、ベイ油等に
含まれている。
【0024】
【化7】
【0025】さらに、本発明に係る動物及び有害昆虫の
駆除及び忌避剤として植物乾留液が用いられる。植物乾
留液とは、植物を乾留した際に得られる液体成分のこと
であり、具体的には、広葉樹や針葉樹等の木材を乾留し
た際に得られる木酢液や竹類を乾留した際に得られる竹
酢液等を例示することができる。植物乾留液を製造する
際に用いられる植物は特に限定されず、例えば、広葉樹
として、ブナ科(Fagaceae)ナラ属(Quercus)に属する
カシ類やナラ類、ウバメガシ(Quercus phillyra eoide
s )、クヌギ(Quercus acutissima)、クリ(Castanea
crenata)等を、針葉樹として、カラマツ(Larix kaem
pferi )、スギ(Cryptomeria japonica)、ヒノキ(Ch
amaecyparis obtusa)、アカマツ(Pinus densiflor
a)、クロマツ(Pinus thunbergii)等を、竹類とし
て、イネ科(Gramineae)等を例示することができる。ま
た、植物乾留液の製造方法は特に限定されず、木材を炭
化する際に発生する燻煙を冷却して得る方法等を例示す
ることができる。さらに、本発明においては、前述のよ
うな植物乾留液を用いることもできるが、植物乾留液を
約1ヵ月以上静置貯蔵することにより得られる、テルペ
ン油等の軽油からなる上層、タールや樹脂類等からなる
沈殿層、水溶性成分である精製植物乾留液からなる中間
層の各層もそれぞれ使用することができる。特に本発明
においては、沈殿層である木酢タール又は竹酢タールを
用いることが好ましい。
【0026】本発明に係る動物及び有害昆虫の駆除及び
忌避剤は、ネコ、イヌ、カラス、ネズミ、モグラ等の動
物に対する優れた忌避作用を有する。また、シロアリ、
アリ、ダンゴムシ、ハダニ類、カメムシ、アブラムシ等
の有害昆虫に対する優れた忌避作用及び殺虫作用を有
し、このような有害昆虫を駆除することができる。しか
も、これら動物及び有害昆虫の駆除及び忌避剤は、残留
性が低く、人体に対する安全性が高いために、使用する
場所を選ばず、例えば、ゴミ置場やゴミ箱、塀の周囲等
の屋外、床下、軒先等の家屋周辺、タンスや押入れ等の
屋内、或いは農業用として畑や農作物に対しても使用す
ることもできる。
【0027】次に、本発明に係る徐放材について説明す
る。本発明に係る徐放材は、有効成分を含浸した担体と
水硬性基材からなる。担体に含浸させる理由は、有効成
分を担体に含浸させることにより、有効成分の除放性に
優れるからである。また、水硬性基材を用いる理由は、
水硬性基材が水分を吸収して硬くなり、これにより有効
成分の徐放性をさらに高めることができるからである。
また水硬性基材を用いることにより、粒状や粉状に成型
する際に加熱乾燥する必要がなくなり、揮発性の高い有
効成分も使用することが可能となる。
【0028】本発明に係る徐放材において用いられる有
効成分は特に限定されず、前述したような精油、揮発性
香料、植物乾留液のほか、例えば、精油としては、ヒバ
油、ヒノキ油、アニス油、バーチ油、カルダモン油、カ
シア油、カシー油、シダーウッド油、ヒノキ油等を、揮
発性香料としては、シトロネラール、L−メントール、
p−メンタン、α−ピネン、d−リモネン、シネオー
ル、ファルネソール、アニスアルデヒド、クミンアルデ
ヒド等を例示することができる。また、従来から徐放材
に用いられている忌避剤、殺虫剤などを有効成分として
配合することができる。
【0029】担体としては、上記したような有効成分を
含浸できるものであれば特に限定されず、珪藻土、アル
ミナ、ゼオライト、シリカゲル、粉状炭等の無機質多孔
粒体を例示することができ、特に珪藻土を用いることが
好ましい。この理由は、珪藻土は有効成分である油性物
質の吸着性に優れるために、有効成分を含浸した後も粘
度が上昇せずにサラサラとしており、徐放材を容易に製
造することができるからである。
【0030】有効成分を担体に含浸させる方法は特に限
定されず、有効成分が含まれる溶液に担体を浸漬して含
浸させる方法等を例示することができる。また、有効成
分を担体に含浸させる際に用いられる有効成分と担体の
量は特に限定されないが、有効成分1重量部に対して、
担体を0.3〜3重量部、好ましくは0.5〜2重量部
となるように調整するとよい。
【0031】このようにして調製された、有効成分を含
浸した担体(以下、単に含浸体とする)に水硬性基材を
配合して略均一になるまで攪拌混合した後に所要の形態
に圧縮成型することにより、本発明に係る徐放材とする
ことができる。用いられる水硬性基材は、水と混合する
とスラリーとなり一定時間経過後に硬化する物質であれ
ば特に限定されず、セッコウ、水硬性石灰、ポルトラン
ドセメント、マグネシアセメント等を例示することがで
き、これらの一種又は二種以上を混合して使用すること
もできる。特に、本発明においては、水硬性基材とし
て、セッコウを用いることが好ましく、焼セッコウ(C
aSO4 ・0.5H2 O)を用いることが望ましい。ま
た、水硬性基材の配合量は特に限定されないが、有効成
分1重量部に対して0.2〜5重量部、好ましくは1〜
3重量部となるように調整するとよい。
【0032】さらに、本発明に係る徐放材は、以上説明
した必須成分の他、粉状炭を配合することができる。配
合される粉状炭としては、木炭や竹炭或いは活性炭など
を粒体状又は粉末状に調製したものを例示することがで
きる。粉状炭の粒度は特に限定されないが、0.01〜
1mm、好ましくは0.05〜0.1mmに調製すると
よい。また、粉状炭の配合量は特に限定されないが、有
効成分1重量部に対して、0.01〜0.5重量部とな
るように調整すればよい。
【0033】さらに、本発明においては、徐放材におい
て通常用いられる各種添加剤、例えば着色剤、香料等を
適宜任意に配合することができる。本発明に係る徐放材
の形態は特に限定されるものではなく、例えば、粒状、
円柱状、角形等の所要の形態に成型すればよい。また、
大きさも特に限定されず、例えば、粒状に成型する場合
は直径2mm以上となるように、円柱状に成型する場合
は直径2mm〜15mm、高さ3mm〜30mmとなる
ように、角形に成型する場合は縦、横、高さとも1cm
〜10cmとなるように調整すればよい。
【0034】本発明に係る徐放材は、水硬性基材が用い
られているために、水分を徐々に吸収することにより、
徐々に硬化して有効成分の徐放性を高めることができ
る。このために、屋外で使用する場合でも効果を長期間
に亘って維持することができる。また、従来のように成
型する際に加熱乾燥する必要が無くなり、このために揮
発性の高い有効成分であっても使用することが可能とな
る。また、有効成分を含浸する担体、特に珪藻土は油性
物質の吸着性に優れ、得られる含浸体は粘度が低くサラ
サラとしているために、容易に製造することができる。
さらに、粉粒炭を配合した場合は、過剰に揮発した有効
成分を粉粒炭が吸着することによって、より徐放性を高
めることができる。また、粉粒炭は吸湿性の面において
も優れているために、例えば、床下等の多湿の環境下に
おいては、調湿作用を発揮することもできる。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
る。但し、本発明は以下の実施例により何ら限定される
ものではない。
【0036】(実施例1〜5の試料の調製)レモングラ
ス油1Kgを珪藻土1.5Kgに混合して含浸させた後
に、焼セッコウ2.5Kgを加えよく混合した。これ
を、ディスクペレッター(株式会社ダルトン製、F−5
/11−175型)により直径3mm、長さ3〜8mm
のペレット状に成型して実施例1の試料とした。同様の
方法により、ラベンダー油、オレンジ油、木酢液、木酢
タールを用いて、それぞれ実施例2〜5の試料とした。
【0037】(実施例6〜9の試料の調製)シトロネロ
ール100gを珪藻土500gに混合して含浸させた後
に、焼セッコウ600gを加えよく混合した。これを、
ディスクペレッター(株式会社ダルトン製、F−5/1
1−175型)により直径3mm、長さ3〜8mmのペ
レット状に成型して実施例6の試料とした。同様の方法
により、ゲラニオール、シトラール、テルピネオールを
用いて、それぞれ実施例7〜9の試料とした。
【0038】(実施例10の試料の調製)オイゲノール
100gを珪藻土500gに混合して含浸させた後に、
焼セッコウ600gを加えよく混合した。これに直径
0.05mm以下のヤシガラ粉炭を加えよく混合した後
に、ディスクペレッター(株式会社ダルトン製、F−5
/11−175型)により直径3mm、長さ3〜8mm
のペレット状に成型して実施例10の試料とした。
【0039】(比較例の試料の調製)珪藻土500gに
焼セッコウ600gを加えよく混合した後に、ディスク
ペレッター(株式会社ダルトン製、F−5/11−17
5型)により直径3mm、長さ3〜8mmのペレット状
に成型して比較例の試料とした。
【0040】(試験例1;ネコに対する忌避試験)ま
ず、窓を開け放した12畳の部屋に、図1の模式図に示
されるように、直径20cmの円を12個略均等な配置
となるように設けた。この円の中心付近には猫用の餌を
それぞれ5gづつ置き、この円の円周上には上記調製し
た実施例1〜10の各試料を、図1に示される番号と対
応する箇所にそれぞれ置いた。この部屋に供餌後6時間
経過したネコ3匹(オス1匹、メス2匹)を自由に出入
りできるようにし、ネコの行動を2時間観察した。尚、
図1中における番号の記載されていない円周上には比較
例の試料を置いた。
【0041】2時間経過後、2か所の比較例の試料が置
かれた箇所の餌は無くなっていた。また、実施例10の
試料が置かれた箇所の餌は約1/3に減少していた。そ
の他の各実施例の試料が置かれた箇所の餌は殆ど減少し
ていなかった。また、ネコの行動を観察した結果による
と、特に実施例1,5,8の各試料が強い忌避作用を有
していた。
【0042】(試験例2;アリ、ダンゴムシ等の昆虫に
対する忌避試験)庭の雨のかからない軒下のセメントの
上に30cmの間隔をおいて餌として魚の粉砕物を約2
gづつ合計12か所に置いた。この餌を中心とした半径
約10cmの円を描くように上記調製した実施例1〜1
0の試料をそれぞれ10gづつ略均一に置いて、また残
りの2か所には比較例の試料をそれぞれ10gづつ略均
一に置いて、アリやダンゴムシ等の昆虫の接食行動を観
察した。
【0043】2か所の比較例の試料が置かれた箇所の餌
には、10分経過後にはアリが群がった。一方、実施例
1〜10の各試料が置かれた餌には、2時間経過した後
であってもアリ等の昆虫は全く寄りつかなかった。ま
た、ダンゴムシもアリと同様に比較例の試料が置かれた
箇所の餌に寄りついたが、実施例1〜10の各試料が置
かれた餌には、全く寄りつかなかった。
【0044】(試験例3;イエシロアリに対する忌避試
験)図2の模式図に示されるように、内径13mmのガ
ラス管に、ガラス管の下端から、50mm長さのダンボ
ールスティック層(5)、20mm長さの8%寒天層
(32)、50mm長さの上記調製した実施例1〜10
及び比較例の試料の層(4)、20mm長さの8%寒天
層(31)、10mm長さのアカマツ砕片層(2)を順
次詰めて調製した試験装置のダンボールスティック層
(5)内に、イエシロアリの働き蟻100匹及び兵隊蟻
10匹を放して、ガラス管の両端をゴム栓(1)により
密閉した。イエシロアリが各実施例及び比較例の試料の
層(4)にどの程度侵入するかを測定した。
【0045】結果を表1に示す。尚、表1中の数値の単
位はmmであり、また、()内の数値は、実施例又は比
較例の試料の層(4)の下層部の寒天層(32)内にお
ける穿孔距離(最大値20mm)である。
【表1】
【0046】表1の結果の通り、比較例の試料は一日目
で全てのシロアリがエサのアカマツ破片層(2)に侵入
した。これに対して、各実施例の試料はシロアリに対す
る優れた殺虫性、忌避性を有することが分かる。特に、
木酢タール、シトロネロール、ゲラニオール、シトラー
ルが優れた忌避性を有することが、また、テルピネオー
ル、オイゲノールが優れた殺虫性を有することが分か
る。
【0047】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明に係る動物及
び有害昆虫の駆除及び忌避剤は、シロアリ、アリ、ダン
ゴムシ、ダニ類、カメムシ、アブラムシ等の有害昆虫に
対する優れた忌避及び殺虫作用を有するために有害昆虫
を駆除することができる。また、ネコ、イヌ、カラス、
ネズミ、モグラ等の動物に対する優れた忌避作用を有す
る。
【0048】本発明に係る徐放材は、水硬性基材が用い
られているために、水分を徐々に吸収して徐々に硬化す
ることにより有効成分の徐放性を高めることができる。
また、従来のように成型する際に加熱乾燥する必要が無
くなり、このために揮発性の高い有効成分であっても使
用することが可能となる。また、有効成分を含浸する担
体、特に珪藻土は油性物質の吸着性に優れ、得られる含
浸体は粘度が低くサラサラとしているために、容易に製
造することが可能である。さらに、粉粒炭をさらに配合
した場合は、過剰に揮発した有効成分を粉粒炭が吸着す
ることによって、徐放性をさらに高めることができる。
また、粉粒炭は吸湿性の面においても優れているため
に、調湿効果を発揮することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例1における各試料の配置を示した模式図
である。
【図2】試験例3で用いた試験装置の模式図である。
【符号の説明】
1・・・ゴム栓 2・・・アカマツ砕片層 31・・・寒天層 32・・・寒天層 4・・・試料層 5・・・ダンボールスティック層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01N 31/02 A01N 31/02 31/04 31/04 31/06 31/06 31/16 31/16 35/02 35/02 37/02 37/02 Fターム(参考) 2B121 AA02 AA07 AA16 CA02 CA52 CA60 CA61 CC02 CC22 CC25 FA08 FA13 FA15 4H011 AC06 AE02 BA01 BB03 BB05 BB06 BB22 BC18 BC20 DA03 DC10 DD05 DG05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レモングラス油、ラベンダー油、オレン
    ジ油、シトロネロール、ゲラニオール、シトラール、テ
    ルピネオール、オイゲノール、植物乾留液のうちの一種
    以上からなることを特徴とする動物及び有害昆虫の駆除
    及び忌避剤。
  2. 【請求項2】 有効成分を含浸した担体と水硬性基材か
    らなることを特徴とする徐放材。
  3. 【請求項3】 粉炭が配合されてなることを特徴とする
    請求項2に記載の徐放材。
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