JP2002055633A - エレクトロルミネッセンス表示装置およびその製造方法 - Google Patents

エレクトロルミネッセンス表示装置およびその製造方法

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JP2002055633A JP2000244457A JP2000244457A JP2002055633A JP 2002055633 A JP2002055633 A JP 2002055633A JP 2000244457 A JP2000244457 A JP 2000244457A JP 2000244457 A JP2000244457 A JP 2000244457A JP 2002055633 A JP2002055633 A JP 2002055633A
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light emitting
organic
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Haruhisa Hashimoto
治寿 橋本
Hisao Haku
久雄 白玖
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/18Tiled displays

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  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の表示パネルを接合して1つの表示装置
を構成する場合に、発光部を劣化させることなく、隣接
する表示パネルの接合部を目立たなくすることができる
エレクトロルミネッセンス表示装置およびその製造方法
を提供する。 【解決手段】 有機EL表示装置1は4枚の小型パネル
2a〜2dを接合面A,Bで接合することにより構成さ
れる。各小型パネル2a〜2dはガラス基板8a〜8
d、複数の走査画素電極5a〜5d、有機EL発光層7
a〜7d、信号画素電極6a〜6dおよび封止層9を備
える。各小型パネル2a〜2dの接合面B側において信
号画素電極6a〜6dの端面60が接合面Bの近傍の走
査画素電極5a〜5dの側面50を接合面B側に越えな
いように形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の表示パネル
を接合して構成されるエレクトロルミネッセンス表示装
置およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報機器の多様化に伴い、一般に
使用されているCRT(陰極線管)に比べて消費電力が
少ない平面表示素子に対するニーズが高まってきてい
る。このような平面表示素子の1つとして、高効率、薄
型、軽量、低視野角依存性等の特徴を有するエレクトロ
ルミネッセンス(以下、ELと略す)素子が注目され、
このEL素子を用いたディスプレイの研究開発が活発に
行われている。このようなEL素子には、無機材料から
なる発光層を有する無機EL素子と、有機材料からなる
発光層を有する有機EL素子とがある。
【0003】無機EL素子は、一般に発光部に高電界を
作用させ、電子をこの高電界中で加速して発光中心に衝
突させることにより、発光中心を励起させて発光させる
自発光型の素子である。
【0004】一方、有機EL素子は、電子注入電極とホ
ール注入電極とからそれぞれ電子とホールとを発光部内
へ注入し、注入された電子およびホールを発光中心で再
結合させて有機分子を励起状態にし、この有機分子が励
起状態から基底状態へと戻るときに蛍光を発生する自発
光型の素子である。この有機EL素子は、発光材料であ
る蛍光物質を選択することにより発光色を変化させるこ
とができ、マルチカラー、フルカラー等の表示装置への
応用に対する期待が高まっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の有機EL素子
は、現在のところ、デジタルカメラや携帯電話等の小型
ディスプレイへの応用が進んでいる段階であり、パーソ
ナルコンピュータやテレビジョン等の中・大型ディスプ
レイへの応用は困難と考えられている。例えば、アクテ
ィブディスプレイの場合、大面積に多数のポリシリコン
TFT(薄膜トランジスタ)を作製することが困難であ
り、また、パッシブディスプレイの場合でも、大面積で
均一に有機膜を形成することが困難である。
【0006】このため、小型の有機ELパネルを複数枚
組み合わせることにより大型の有機EL表示装置を作製
しようとする試みがある。この場合、単純に小型パネル
を組み合わせたのでは、各小型パネル間の接合部が目立
ち、良好な表示画面を得ることができない。
【0007】一方、液晶ディスプレイ装置では、小型パ
ネル間の接合部を目立たなくするため、R、G、Bの3
つの表示ドットを1画素とし、隣接するパネル端部に位
置する画素の間の距離をブラックストライプの幅に一致
させることが報告されている(シャープ技法 第69号
1997年12月 p.81−84)。接合側の辺
は、ダイシング装置にて切断後、さらに切断面を研磨す
ることにより切断精度を向上させている。
【0008】しかしながら、このような加工方法は、内
部の液晶が漏れないようにパネル端部をシールし、パネ
ル端部に位置する画素からパネル端部までの距離が長く
なる液晶ディスプレイ装置に特有のものであり、このよ
うなシール構造を有さないEL表示装置にそのまま適用
することはできない。すなわち、ダイシング加工時およ
び研磨時に発生する熱や、加工時に発生する切削かけら
(チッピング)および酸化セリウム等の研磨材を除去す
るために水を用いる場合、加工面から侵入した水分の影
響により金属からなる電極が酸化したり、電極が有機材
料または無機材料からなる発光層との界面で剥離するこ
とにより発光部が劣化する。その結果、ダークスポット
が発生し、発光素子として機能しなくなる。
【0009】本発明の目的は、複数の表示パネルを接合
して1つの表示装置を構成する場合に、発光部を劣化さ
せることなく、かつ隣接する表示パネルの接合部を目立
たなくすることができるエレクトロルミネッセンス表示
装置およびその製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明に係るエレクトロルミネッセンス表示装置は、複数
の表示パネルを接合して構成されるエレクトロルミネッ
センス表示装置であって、複数の表示パネルの各々は、
第1の基板上に互いに交差するように配置された複数の
第1の電極層および複数の第2の電極層を備え、複数の
第1の電極層と複数の第2の電極層との交差部に発光部
が設けられ、複数の第1の電極層は金属酸化物からな
り、複数の第2の電極層は金属からなり、複数の表示パ
ネルの接合部側において複数の第2の電極層の端面が第
1の基板の接合部側の側辺から内側に離れて位置するも
のである。
【0011】本発明に係るエレクトロルミネッセンス表
示装置においては、各表示パネルの接合部側において複
数の第2の電極層の端面が第1の基板の接合部側の側辺
から内側に離れて位置するため、加工により形成される
各表示パネルの接合面と金属からなる第2の電極層の端
面との間に十分な距離を確保することができる。それに
より、各表示パネルの接合面の加工時に接合面から侵入
する水分の影響により第2の電極層が酸化すること、お
よび第2の電極層が発光部との界面で剥離することが防
止される。その結果、第2の電極層の劣化を低減するこ
とができるとともに、接合面の加工時における発光部の
特性の低下を防止することができる。
【0012】また、外観においても、接合部近傍に金属
からなる第2の電極層が存在しないことにより、接合部
近傍での金属光沢が抑制され、接合部近傍での違和感を
減らすことができる。その結果、隣接する表示パネルの
接合部が目立たなくなる。
【0013】複数の表示パネルの各々は、第1の基板上
の複数の第1の電極層、複数の第2の電極層および発光
部を被覆する封止層をさらに備えてもよい。
【0014】この場合、各第1の基板の接合面と第2の
電極層の端面との間に封止層が介在することにより、第
2の電極層の劣化をさらに低減することが可能になると
ともに、接合面の加工時における発光部の特性の低下を
さらに防止することができる。
【0015】複数の表示パネルの接合部側において複数
の第2の電極層の端面が、接合部近傍の第1の電極層の
外側の側面を接合部側に越えないことが好ましい。
【0016】この場合、加工により形成される各表示パ
ネルの接合面と金属からなる第2の電極層の端面との間
にさらに十分な距離を確保することができる。それによ
り、水分の侵入による第1の電極層の劣化を著しく低減
することができるとともに、接合面の加工時における発
光部の特性の低下をさらに十分に防止することができ
る。
【0017】また、外観においても、表示パネルの接合
部近傍において複数の第2の電極層の端面が接合部近傍
の第1の電極層の外側の側面を越えないことにより、隣
接する表示パネルの接合部に沿った領域での金属光沢が
抑制され、接合部近傍での違和感をさらに減らすことが
できる。その結果、隣接する表示パネルの接合部がより
目立たなくなる。
【0018】発光部は、有機材料または無機材料からな
る発光層を含んでもよい。この場合、隣接する表示パネ
ルの接合部が目立たない大面積の有機または無機エレク
トロルミネッセンス表示装置が実現される。
【0019】発光部が有機材料からなる発光層を含む場
合には、各表示パネルの接合面の加工時に、特に水分の
影響を受けやすい有機材料からなる発光層の劣化が防止
される。
【0020】複数の表示パネルの各々は、複数の第1の
電極層、複数の第2の電極層および発光部を挟み込むよ
うに第1の基板に対向する第2の基板をさらに備えても
よい。
【0021】この場合、各表示パネルの接合面の加工時
に、表示パネルを支持する治具により第1の電極層、第
2の電極層および発光部が損傷を受けることが防止され
る。
【0022】複数の表示パネルの各々は、パッシブ型エ
レクトロルミネッセンス表示パネルまたはアクティブ型
エレクトロルミネッセンス表示パネルであってもよい。
この場合、隣接する表示パネルの接合部が目立たない大
面積のパッシブ型またはアクティブ型のエレクトロルミ
ネッセンス表示装置が実現される。
【0023】第2の発明に係るエレクトロルミネッセン
ス表示装置の製造方法は、複数の表示パネルを接合して
構成されるエレクトロルミネッセンス表示装置の製造方
法であって、複数の基板の各々上に互いに交差するよう
に配置された複数の第1の電極層および複数の第2の電
極層を形成するとともに複数の第1の電極層と複数の第
2の電極層との交差部に発光部を設けることにより複数
の表示パネルを形成するステップと、各表示パネルの端
部を加工することにより各表示パネルに接合面を形成す
るステップと、複数の表示パネルの接合面を接合するス
テップとを備え、複数の表示パネルの接合部側において
複数の第2の電極層の端面が基板の接合部側の側辺に対
して内側に離れた位置に形成されるものである。
【0024】本発明に係るエレクトロルミネッセンス表
示装置の製造方法によれば、各表示パネルの接合部側に
おいて複数の第2の電極層の端面が基板の接合部側の側
辺から内側に離れて位置するため、加工により形成され
る各表示パネルの接合面と金属からなる第2の電極層の
端面との間に十分な距離を確保することができる。それ
により、各表示パネルの接合面の加工時に接合面から侵
入する水分の影響により第2の電極層が酸化すること、
および第2の電極層が発光部との界面で剥離することが
防止される。その結果、第2の電極層の劣化を低減する
ことができるとともに、接合面の加工時における発光部
の特性の低下を防止することができる。
【0025】また、外観においても、接合部近傍に金属
からなる第2の電極層が存在しないことにより、接合部
近傍での金属光沢が抑制され、接合部近傍での違和感を
減らすことができる。その結果、隣接する表示パネルの
接合部が目立たなくなる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るエレクトロル
ミネッセンス表示装置の一例として有機エレクトロルミ
ネッセンス(以下、ELと略す)表示装置について説明
する。
【0027】図1は本発明の一実施の形態によるパッシ
ブ型有機EL表示装置の構成を示す模式的平面図であ
る。なお、本発明は、発光部として耐熱性および耐湿性
に劣る有機材料を使用した有機EL表示装置に特に有用
であるが、同様の構造を有する無機EL表示装置にも適
用することができる。
【0028】図1に示す有機EL表示装置1は、4枚の
小型パネル2a〜2dを備える。各小型パネル2a〜2
dは、走査画素電極用駆動回路3a〜3d、信号画素電
極用駆動回路4a〜4d、複数の走査画素電極5a〜5
d、複数の信号画素電極6a〜6dおよび複数の発光部
70を備える。
【0029】各小型パネル2a〜2dには、走査画素電
極用駆動回路3a〜3dに接続された複数の走査画素電
極5a〜5dが一定間隔で配列され、また、信号画素電
極用駆動回路4a〜4dに接続された複数の信号画素電
極6a〜6dが走査画素電極5a〜5dと直交する方向
に配列されている。複数の走査画素電極5a〜5dと複
数の信号画素電極6a〜6dの各交点に発光部70が形
成される。通常のモノクロパネルでは、一つの発光部が
一画素となり、フルカラーパネルでは、R、G、Bの3
色を発光する3種類の発光部が用いられ、3種類の発光
部を一単位として一画素が構成される。
【0030】走査画素電極用駆動回路3a〜3dは、小
型パネル2a〜2dの一辺に配置され、信号画素電極用
駆動回路4a〜4dは小型パネル2a〜2dの他の一辺
に配置されている。走査画素電極用駆動回路3a〜3d
および信号画素電極用駆動回路4a〜4dは、表示した
い画素に対応する発光部70を形成する走査画素電極5
a〜5dおよび信号画素電極6a〜6dへ駆動信号を出
力する。それにより、当該発光部70が発光し、各小型
パネル2a〜2dのみで表示駆動が可能になっている。
【0031】有機EL表示装置1は、図示のように、走
査画素電極5a〜5dおよび信号画素電極6a〜6dの
各々が連続的に配置されるように、接着剤により小型パ
ネル2a〜2dを4枚貼り合わせて所望の大きさに大型
化したものである。この場合、上下左右の各駆動回路3
a〜3d,4a〜4dを同期させて各電極5a〜5d,
6a〜6dを駆動することにより、1枚の大型パネルと
して1つの画面を表示することができる。
【0032】例えば、横640ドット×縦480ドット
のVGA(Video Graphics Array)仕様の10インチの
モノクロ表示装置を作製する場合、画素数が横320ド
ット×縦240ドットで画素ピッチが約300μmの5
インチの小型パネル2a〜2dを4枚貼り合わせればよ
い。フルカラー表示装置では、R、G、Bの3種類の発
光部を一単位として一画素を構成する。
【0033】なお、小型パネルを貼り合わせる枚数は、
4枚に特に限定されず、1つの表示装置を構成すること
ができれば、他の枚数であってもよい。
【0034】図2は図1の有機EL表示装置の中央部の
概略平面図である。また、図3は図2におけるX−X線
断面図、図4は図3に示すC部の拡大断面図である。図
5は図2におけるY−Y線断面図、図6は図5に示すD
部の拡大断面図である。
【0035】図3〜図6に示すように、小型パネル2a
〜2dは、ガラス基板8a〜8d、複数の走査画素電極
5a〜5d、有機EL発光層7a〜7d、信号画素電極
6a〜6d、および封止層9を備える。
【0036】走査画素電極5a〜5dは小型パネル2
a,2bと小型パネル2c,2dとの接合面Bと平行に
延び、信号画素電極6a〜6dは小型パネル2a,2c
と小型パネル2b,2dとの接合面Aと平行に延びてい
る。
【0037】走査画素電極5a〜5dと信号画素電極6
a〜6dとの交差部における走査画素電極5a〜5d、
有機EL発光層7a〜7dおよび信号画素電極6a〜6
dが図1の発光部70を構成する。
【0038】走査画素電極5a〜5dは、例えば、厚さ
800ÅのITO(インジウム−錫酸化物)等の透明金
属酸化物からなり、ホール注入電極として機能する。信
号画素電極6a〜6dは、例えば、厚さ3000ÅのM
gIn等の仕事関数の小さい金属材料からなり、電子注
入電極として機能する。
【0039】有機EL発光層7a〜7dは、走査画素電
極5a〜5d上に形成されたホール注入層と、ホール注
入層上に形成されたホール輸送層と、ホール輸送層上に
形成された発光層とからなる。ホール注入層は、例え
ば、厚さ1000Åのトリフェニルアミン誘導体(MT
DATA)からなる。ホール輸送層は、例えば、厚さ2
00Åのジアミン誘導体(TPD)からなる。発光層
は、例えば、厚さ200Åのアルミニウムキノリノール
錯体にキナクリドンをドープしたものからなる。
【0040】上記の各層は、真空度を1×10-4Pa以
下にして抵抗加熱ボートまたは蒸着セルを用いた真空蒸
着法により形成することができる。このようにして形成
された発光部7a,7bは、5〜10Vの駆動電圧を印
加することにより100〜300cd/m2 の輝度で発
光する。
【0041】封止層9は、同様に真空蒸着法を用いて酸
化珪素皮膜を蒸着するか、またはエポキシ系の樹脂を塗
布することにより形成される。
【0042】図2および図6に示すように、本実施の形
態の有機EL表示装置1においては、接合面B側の信号
画素電極6a〜6dの端面60が接合面Bの近傍の走査
画素電極5a〜5dの側面50を接合面B側に越えない
ように形成されている。
【0043】このような構造により、加工により形成さ
れた接合面BとMgIn等の金属材料からなる信号画素
電極6a〜6dとの間に十分な距離を確保することがで
きるとともに、ガラス基板8a〜8dの側面と信号画素
電極6a〜6dの端面60との間に耐湿性に優れる封止
層9を介在させることができる。
【0044】それにより、各小型パネル2a〜2dの接
合面Bの加工時に接合面Bから侵入する水分の影響によ
りMgIn等の金属材料からなる信号画素電極6a〜6
dが酸化したり、信号画素電極6a〜6dが有機EL発
光層7a〜7dとの界面で剥離することが防止される。
その結果、信号画素電極6a〜6dの劣化を低減するこ
とができるとともに、接合面Bの加工時における発光部
70の特性の低下を防止することができる。
【0045】さらに、有機EL表示装置1の外観におい
ても、むしろ接合面Bの近傍に金属膜が存在しないこと
により、接合部近傍での金属光沢(キラキラ感)をなく
すことができ、接合部近傍での違和感を減らすことがで
きる。その結果、隣接する小型パネル2a〜2dの接合
部が目立たなくなる。
【0046】なお、本実施の形態では、信号画素電極6
a〜6dの端面60が接合面Bの近傍の走査画素電極5
a〜5dの側面50と同じ位置に形成されているが、接
合面Bと信号画素電極6a〜6dの端面60との間に十
分な距離が確保される場合には、信号画素電極6a〜6
dの端面60が走査画素電極5a〜5dの側面50から
接合面B側に越えてもよい。
【0047】次に、図1の有機EL表示装置1の製造方
法について説明する。図7は図1の有機EL表示装置1
における小型パネルの接合面の加工方法を示す概略断面
図である。図7には小型パネル2aの接合面の加工方法
が示されるが、他の小型パネルの接合面の加工方法も同
様である。
【0048】まず、ガラス基板8a上に、ITO等の透
明金属酸化物からなる走査画素電極5a、有機材料から
なる有機EL発光層7aおよびMgIn等の金属材料か
らなる信号画素電極6aを蒸着法により順に形成する。
【0049】信号画素電極6aの形成の際には、ガラス
基板8a上の端に位置する走査画素電極5aの側面50
からガラス基板8aの側辺までの領域をメタルマスク等
を用いて被覆することにより、図2に示したように、走
査画素電極6aの端面60が走査画素電極5aの側面5
0を越えないように蒸着面積を制御する。
【0050】その後、走査画素電極5a、有機EL発光
層7aおよび信号画素電極6a上に封止層9を形成す
る。このようにして、小型パネル2aを作製する。同様
にして、他の小型パネル2b〜2dを作製する。
【0051】次に、図7に示すように、ダイシング装置
の刃11により小型パネル2aの端部を切断し、接合面
を形成する。その後、小型パネル2aの接合面を高精度
な貼り合わせが可能なように高精度研磨材で平滑に研磨
仕上げする。高精度研磨材としては、酸化セリウムを用
いる。この場合、発熱を抑制するとともに切削かけらお
よび研磨材を除去するために水を流しながら切断および
研磨を行う。他の小型パネル2b〜2dについても同様
に端部の切断および研磨を行う。
【0052】さらに、図4および図6に示すように、接
着剤21を用いて小型パネル2a〜2dの接合面を接合
するとともに、ガラス基板8a〜8dの全面を補強用ガ
ラス基板10に接合する。接着剤21としては、可視光
の波長領域でガラスの屈折率に近い光学特性を有する紫
外線硬化型接着剤、高分子系接着剤等を用いる。
【0053】図8は図1の有機EL表示装置1における
信号画素電極の端部の加工方法の他の例を示す概略斜視
図である。図8には、走査画素電極5aおよび有機EL
発光層7aは図示していない。
【0054】ガラス基板8a上に、ITO等の透明金属
酸化物からなる走査画素電極5aおよび有機材料からな
る有機EL発光層7aを形成およびパターニングした
後、図8に示すように、MgIn等の金属材料からなる
信号画素電極6aをガラス基板8aの一端から他端まで
形成する。その後、エキシマレーザ22のレーザビーム
を反射鏡23、レンズ24等により構成される光学系を
用いて絞った状態でガラス基板8a上の信号画素電極6
aに照射し、ガラス基板8a上の側辺に沿った所定幅の
領域の信号画素電極6aを除去する。この場合、エキシ
マレーザ22としては、例えば波長310nmのXeC
lエキシマレーザ(パワー密度100mJ/cm2 )等
を用いる。
【0055】このようにして、図2および図6に示した
ように、信号画素電極6aの端面60がガラス基板8a
上の端に位置する走査画素電極5aの側面50を越えな
いように信号画素電極6aの端部を加工する。
【0056】他の小型パネル2b〜2dにおける信号画
素電極6aの端部の加工方法も、図8に示した小型パネ
ル2aにおける信号画素電極6aの端部の加工方法と同
様である。
【0057】その後、走査画素電極5a、有機EL発光
層7aおよび信号画素電極6a上に耐湿性に優れる封止
層9を形成する。
【0058】図9は小型パネルの他の例を示す模式的断
面図である。図9の例では、小型パネル2aの表面にも
ガラス基板25が接合されている。この場合にも、接合
面B側において信号画素電極6aの端面60が接合面B
の近傍の走査画素電極5aの側面50を接合面B側に越
えないように形成されている。
【0059】大面積化によりガラス基板の加工長さまた
は加工厚みが増加し、ガラス基板の表面に対して垂直な
接合面を形成することが困難になり、より一層加工条件
が厳しくなるような場合には、図9の例のように、走査
画素電極5a、有機EL発光層7a、信号画素電極6a
および封止層9が2枚のガラス基板8a,25で挟み込
まれた構造としてもよい。これにより、走査画素電極5
a、有機EL発光層7aおよび信号画素電極6aに損傷
を与えることなく、小型パネル2aを治具で支持しつつ
接合面を加工することができる。
【0060】上記の実施の形態では、パッシブ型有機E
L表示装置について説明したが、本発明は、各画素にT
FT(薄膜トランジスタ)を備えたアクティブ型有機E
L表示装置にも同様に適用することができる。
【0061】図10は本発明の他の実施の形態によるア
クティブ型有機EL表示装置の構成を示す模式的平面図
である。
【0062】図10において、有機EL表示装置1a
は、4枚の小型パネル2a〜2dを備える。各小型パネ
ル2a〜2dには、有機EL発光層からなる複数の発光
部71が設けられている。各発光部71には、TFTが
接続されている。図10においては、太い実線で示され
る領域にTFTが設けられている。
【0063】各小型パネル2a〜2dの走査画素電極5
a〜5dは、TFTのドレイン電極に接続されている。
TFTのドレイン電極は発光部71のホール注入電極に
接続されている。また、各小型パネル2a〜2dの信号
画素電極6a〜6dは、TFTのゲート電極に接続され
ている。
【0064】本実施の形態の有機EL表示装置1aにお
いても、図1〜図6に示した有機EL表示装置1と同様
に、信号画素電極6a〜6dのマスク工程または図8に
示したエキシマレーザ22を用いた加工により、接合面
B側において信号画素電極6a〜6dの端面が接合面B
の近傍の走査画素電極5a〜5dの側面を越えないよう
に形成されている。
【0065】このような構造により、加工により形成さ
れた接合面BとMgIn等の金属材料からなる信号画素
電極6a〜6dとの間に十分な距離を確保することがで
きるとともに、ガラス基板8a〜8dの側面と信号画素
電極6a〜6dの端面との間に耐湿性に優れる封止層を
介在させることができる。
【0066】それにより、各小型パネル2a〜2dの接
合面Bの加工時に接合面Bから侵入する水分の影響によ
りMgIn等の金属材料からなる信号画素電極6a〜6
dが酸化したり、信号画素電極6a〜6dが有機EL発
光層7a〜7dとの界面で剥離することが防止される。
その結果、信号画素電極6a〜6dの劣化を低減するこ
とができるとともに、接合面Bの加工時における発光部
71の特性の低下を防止することができる。
【0067】さらに、有機EL表示装置1aの外観にお
いても、むしろ接合面Bの近傍に金属膜が存在しないこ
とにより、接合部近傍での金属光沢(キラキラ感)をな
くすことができ、接合部近傍での違和感を減らすことが
できる。その結果、隣接する小型パネル2a〜2dの接
合部が目立たなくなる。
【0068】
【実施例】ここで、実施例および比較例の有機EL表示
装置を作製し、特性を評価した。実施例の有機EL表示
装置は図1〜図6に示した構造を有し、比較例の有機E
L表示装置は図11に示す構造を有する。図11は比較
例の有機EL表示装置の中央部の概略平面図である。
【0069】実施例および比較例の有機EL表示装置に
おいては、走査画素電極5a〜5dがITOからなり、
信号画素電極6a〜6dがMgInからなる。
【0070】図11に示すように、比較例の有機EL表
示装置においては、MgInからなる信号画素電極6a
〜6dが接合面Bの近傍の走査画素電極5a〜5dの側
面50を越えて接合面Bまで延びている。
【0071】実施例の有機EL表示装置においては、加
工により形成される接合面BとMgInからなる信号画
素電極6a〜6dの端面60との間の距離が十分に確保
され、かつガラス基板8a〜8dの接合面Bと信号画素
電極6a〜6dの端面60との間に耐湿性に優れる封止
層9が介在することにより、信号画素電極6a〜6dの
劣化を著しく低減することができるとともに、加工時に
おける発光部70の特性の低下を防止することができ
た。外観においても、接合面Bの近傍に金属材料からな
る信号画素電極6a〜6dが存在しないことにより、接
合面Bの近傍での金属光沢(キラキラ感)が抑制され、
接合面Bの近傍での違和感を減らすことができた。その
結果、隣接する小型パネル2a〜2dの接合部が目立た
なくなった。
【0072】これに対して、比較例の有機EL表示装置
においては、接合面Bの加工時に接合面Bから発光部に
水分が侵入し、水分の影響によりMgInからなる信号
画素電極6a〜6dが酸化したり、信号画素電極6a〜
6dが有機EL発光層7a〜7dの有機材料との界面で
剥離することにより、ダークスポットが発生した。それ
により、接合面Bの近傍の画素において各画素の有効発
光面積が0〜30%になった。その結果、小型パネル2
a〜2dの接合部が他の部分に比べて目立ってしまい、
1枚の大型パネルとしての体裁をなさなくなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるパッシブ型有機E
L表示装置の構成を示す模式的平面図である。
【図2】図1の有機EL表示装置の中央部の概略平面図
である。
【図3】図2におけるX−X線断面図である。
【図4】図3に示すC部の拡大断面図である。
【図5】図2におけるY−Y線断面図である。
【図6】図5に示すD部の拡大断面図である。
【図7】図1の有機EL表示装置における小型パネルの
接合面の加工方法を示す概略断面図である。
【図8】図1の有機EL表示装置における信号画素電極
の端部の加工方法の他の例を示す概略斜視図である。
【図9】小型パネルの他の例を示す模式的断面図であ
る。
【図10】本発明の他の実施の形態によるアクティブ型
有機EL表示装置の構成を示す模式的平面図である。
【図11】比較例の有機EL表示装置における中央部の
概略平面図である。
【符号の説明】
1,1a 有機EL表示装置 2a〜2d 小型パネル 3a〜3d 走査画素電極用駆動回路 4a〜4d 信号画素電極用駆動回路 5a〜5d 走査画素電極 6a〜6d 信号画素電極 7a〜7d 有機EL発光層 8a〜8d ガラス基板 9 封止層 10 補強用ガラス基板 50 側面 60 端面 70,71 発光部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/14 H05B 33/14 A Fターム(参考) 3K007 AB13 AB15 BA06 CA01 CB01 DA00 DB03 EB00 FA01 FA02 5C094 AA31 AA60 BA03 BA27 CA19 CA30 DA09 HA08 5G435 AA13 AA14 AA18 BB05 KK05 KK10 LL07 LL08 LL14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の表示パネルを接合して構成される
    エレクトロルミネッセンス表示装置であって、 前記複数の表示パネルの各々は、第1の基板上に互いに
    交差するように配置された複数の第1の電極層および複
    数の第2の電極層を備え、前記複数の第1の電極層と前
    記複数の第2の電極層との交差部に発光部が設けられ、
    前記複数の第1の電極層は金属酸化物からなり、前記複
    数の第2の電極層は金属からなり、前記複数の表示パネ
    ルの接合部側において前記複数の第2の電極層の端面が
    前記第1の基板の接合部側の側辺から内側に離れて位置
    することを特徴とするエレクトロルミネッセンス表示装
    置。
  2. 【請求項2】 前記複数の表示パネルの各々は、前記第
    1の基板上の前記複数の第1の電極層、前記複数の第2
    の電極層および前記発光部を被覆する封止層をさらに備
    えたことを特徴とする請求項1記載のエレクトロルミネ
    ッセンス表示装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の表示パネルの接合部側におい
    て前記複数の第2の電極層の端面が、前記接合部近傍の
    前記第1の電極層の外側の側面を前記接合部側に越えな
    いことを特徴とする請求項1または2記載のエレクトロ
    ルミネッセンス表示装置。
  4. 【請求項4】 前記発光部は、有機材料または無機材料
    からなる発光層を含むことを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載のエレクトロルミネッセンス表示装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の表示パネルの各々は、前記複
    数の第1の電極層、前記複数の第2の電極層および前記
    発光部を挟み込むように前記第1の基板に対向する第2
    の基板をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載のエレクトロルミネッセンス表示装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の表示パネルの各々は、パッシ
    ブ型エレクトロルミネッセンス表示パネルまたはアクテ
    ィブ型エレクトロルミネッセンス表示パネルであること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のエレクト
    ロルミネッセンス表示装置。
  7. 【請求項7】 複数の表示パネルを接合して構成される
    エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法であっ
    て、 複数の基板の各々上に互いに交差するように配置された
    複数の第1の電極層および複数の第2の電極層を形成す
    るとともに前記複数の第1の電極層と前記複数の第2の
    電極層との交差部に発光部を設けることにより複数の表
    示パネルを形成するステップと、 各表示パネルの端部を加工することにより各表示パネル
    に接合面を形成するステップと、 前記複数の表示パネルの接合面を接合するステップとを
    備え、 前記複数の表示パネルの接合部側において前記複数の第
    2の電極層の端面が前記基板の接合部側の側辺に対して
    内側に離れた位置に形成されることを特徴とするエレク
    トロルミネッセンス表示装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002103663A1 (en) * 2001-06-13 2002-12-27 Sony Corporation Tie-ring type display device, and method of manufacturing the display device
JP2006208902A (ja) * 2005-01-31 2006-08-10 Seiko Epson Corp 表示装置、その製造方法、及び電子機器

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