JP2002054718A - ギヤ伝動構造 - Google Patents

ギヤ伝動構造

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JP2002054718A
JP2002054718A JP2000243901A JP2000243901A JP2002054718A JP 2002054718 A JP2002054718 A JP 2002054718A JP 2000243901 A JP2000243901 A JP 2000243901A JP 2000243901 A JP2000243901 A JP 2000243901A JP 2002054718 A JP2002054718 A JP 2002054718A
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gear
transmission
turning
shift
shaft
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JP2000243901A
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English (en)
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Nobuo Yuki
宣夫 幸
Futoshi Ikeda
太 池田
Tomoya Matsubayashi
松林  智也
Masayuki Kumagai
熊谷  雅行
Ryosuke Hirai
良介 平井
Yuji Kato
裕治 加藤
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シフトギヤをスムーズにかみ合わせ操作でき
とともに安価に得られるギヤ伝動構造を提供する。 【解決手段】 シフトギヤ11を取付け孔11aによ
り、回転軸の断面小判形の部分7aに外嵌してある。シ
フトギヤ11の取付け孔11aを鼓形に形成し、シフト
ギヤ11が回転軸に対して設定回転角aだけ相対回転す
るように構成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シフトギヤがスラ
イド操作されて係脱する伝動ギヤを備えているギヤ伝動
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】上記ギヤ伝動構造において、一般に、シ
フトギヤおよび伝動ギヤの歯の幅方向での端に面取りを
設け、シフトギヤを伝動ギヤに係合させる際、ギヤのバ
ックラッシを利用して両ギヤがかみ合うようにしてい
た。すなわち、シフトギヤと伝動ギヤの歯が当接し合っ
ても、ギヤのバックラッシによってシフトギヤと伝動ギ
ヤとの間に回転方向での位置ずれを発生させ、これによ
って両ギヤがかみ合うようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】面取りとバックラッシ
とを利用しても、シフトギヤと伝動ギヤの回転速度差が
大きい場合には、両ギヤがかみ合いにくくなっていた。
本発明の目的は、シフトギヤと伝動ギヤの速度差が比較
的大きくても両ギヤが比較的スムーズにかみ合うととも
に比較的安価に得られるギヤ伝動構造を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明の
ように、シフトギヤがスライド操作されて係脱する伝動
ギヤを備えているギヤ伝動構造において、前記シフトギ
ヤ又は伝動ギヤを支持する回転軸のシフトギヤ又は伝動
ギヤが外嵌する軸部分を断面小判形に形成して、シフト
ギヤ又は伝動ギヤと、回転軸とを一体回転自在に係合さ
せるとともに、前記シフトギヤ又は伝動ギヤの前記軸部
分に外嵌する取付け孔を前記回転軸の軸芯に沿う方向視
で両端側が中心部より幅広の鼓形に形成して、シフトギ
ヤ又は伝動ギヤが回転軸に対して設定回転角だけ相対回
転することを可能にしてあると、その設定回転角を適切
に設定することにより、伝動に必要な強度を支軸やギヤ
に具備させながら、シフトギヤを伝動ギヤに係合させる
際にシフトギヤ又は伝動ギヤが支軸に対して相対回転し
て、シフトギヤと伝動ギヤが位置ずれし合う回転角度を
従来の角度より大にし、シフトギヤと伝動ギヤの回転速
度差が大きい場合でも、かつ、シンクロメッシュなどの
かみ合い促進手段を採用しなくても、シフトギヤと伝動
ギヤとがスムーズにかみ合うようにできる。
【0005】請求項2に記載の発明のように、シフトギ
ヤがスライド操作されて係脱する伝動ギヤを備えている
ギヤ伝動構造において、前記シフトギヤ又は伝動ギヤを
支持する回転軸と、シフトギヤ又は伝動ギヤとを、スプ
ライン部どうしの係合によって一体回転自在に係合させ
るとともに、回転軸のスプライン部、および、シフトギ
ヤ又は伝動ギヤのスプライン部を、かみ合い間隙を具備
して係合し合うように構成して、シフトギヤ又は伝動ギ
ヤが回転軸に対して設定回転角だけ相対回転することを
可能にしてあると、その設定回転角を適切に設定するこ
とにより、伝動に必要な強度を支軸やギヤのスプライン
部に具備させながら、シフトギヤを伝動ギヤに係合させ
る際にシフトギヤ又は伝動ギヤが支軸に対して相対回転
して、シフトギヤと伝動ギヤが位置ずれし合う回転角度
を従来の角度より大にし、シフトギヤと伝動ギヤの回転
速度差が大きい場合でも、かつ、シンクロメッシュなど
のかみ合い促進手段を採用しなくても、シフトギヤと伝
動ギヤとがスムーズにかみ合うようにできる。
【0006】したがって、請求項1に係る発明によって
も、請求項2に係る発明によっても、シフトギヤと伝動
ギヤの回転速度差が小さい場合でも、大きい場合でも、
シフトギヤと伝動ギヤをスムーズにかみ合わせて、極力
所望のタイミングでスムーズに伝動を入り切りしたり変
速したりできる。しかも、鼓孔を有する小判形式とか、
かみ合い間隙を有するスプライン形式のギヤ取付け構造
を採用するだけの簡単な構造で済み、シンクロメッシュ
などのかみ合い促進手段を採用するに比して安価に得ら
れる。
【0007】
【発明の実施の形態】図1に示すように、エンジンEの
出力軸1の回動力をベルトテンションクラッチで成る主
クラッチ2を介して主変速装置としての静油圧式無段変
速装置3の油圧ポンプの入力軸3aに伝達するように構
成してある。この無段変速装置3のケーシングが連結し
ているミッションケース4の内部において、前記無段変
速装置3の油圧モータの出力軸3bの回動力を、副変速
装置Mのシフトギヤ5が付いている入力軸6に伝達する
とともに、この副変速装置Mの出力軸7が一体回転自在
に支持している3個の変速ギヤの中央に位置する変速ギ
ヤ8によって前記出力軸7の回動力を直進伝動ギヤ9に
伝達するように構成し、前記副変速装置Mの前記出力軸
7の両端部に一体回転自在に支持されているシフトギヤ
11を備える旋回伝動機構10により、前記直進伝動ギ
ヤ9を支持している回転軸9aの直進伝動ギヤ9の両横
側に位置する部位に相対回転自在に取付けてある旋回ギ
ヤ19a,19bに前記出力軸7の回動力を伝達するよ
うに構成してある。前記直進伝動ギヤ9と、前記一対の
旋回ギヤ19a,19bの一方の左旋回ギヤ19aとを
左操向クラッチ機構20によって選択して左走行駆動ギ
ヤ30aに連結することにより、直進伝動ギヤ9や左旋
回ギヤ19aの回動力を左走行駆動ギヤ30aに伝達
し、この左走行駆動ギヤ30aによって伝動ギヤ31
a,32a、クローラ駆動軸33aを介して左側のクロ
ーラ式走行装置34aを駆動するように構成してある。
前記直進伝動ギヤ9と、前記一対の旋回ギヤ19a,1
9bの他方の右旋回ギヤ19bとを右操向クラッチ機構
20によって選択して右走行駆動ギヤ30bに連結する
ことにより、直進伝動ギヤ9や右旋回ギヤ19bの回動
力を右走行駆動ギヤ30bに伝達し、この右走行駆動ギ
ヤ30bによって伝動ギヤ31b,32b、クローラ駆
動軸33bを介して右側のクローラ式走行装置34bを
駆動するように構成し、もって、コンバインの走行伝動
装置を構成してある。
【0008】図1などに示すように、前記旋回伝動機構
10は、前記一対のシフトギヤ11と、この一対のシフ
トギヤ11の左側のシフトギヤ11が係脱する入力ギヤ
13aを一端側に一体回動自在に備え、他端側に前記左
旋回ギヤ19aにかみ合っている出力ギヤ13bを一体
回動自在に備えているとともにミッションケース4によ
ってベアリング14a,14bを介して回転自在に支持
されている中間伝動軸13と、前記一対のシフトギヤ1
1の右側のシフトギヤ11が係脱する入力ギヤ13aを
一端側に一体回動自在に備え、他端側に前記右旋回ギヤ
19bにかみ合っている出力ギヤ13bを他端側に一体
回動自在に備えているとともにミッションケース4によ
ってベアリング14a,14bを介して回転自在に支持
されている中間伝動軸13とによって構成してある。
【0009】図3などに示すように、前記出力軸7を、
副変速装置Mの前記3個の変速ギヤ8に対しても、出力
軸7とベアリングとの間に位置するカラーK1に対して
も、変速ギヤどうしの間や変速ギヤと前記カラーK1と
の間に設けた位置決めカラーK2に対してもスプライン
係合していることによって、ミッションケース4に対し
て摺動するように構成し、一方のシフトギヤ11にフォ
ーク部が相対回転自在に係合しているシフトフォーク1
5を、このシフトフォーク15のボス部15aが外嵌し
ているフォーク支軸16に沿わせて摺動操作すると、左
右のシフトギヤ11が出力軸7と共に摺動し、シフトフ
ォーク15をボス部15aの内部に設けてある位置決め
ボール15bがフォーク支軸16に設けてある3本の位
置決め環状溝16a〜16cの左端の位置決め環状溝1
6aに係入した逆転位置にすると、左右いずれのシフト
ギヤ11もこれに対応する中間伝動軸13の入力ギヤ1
3aにかみ合い、出力軸7の回動力が左側の中間伝動軸
13によって逆転されて左旋回ギヤ19aに、右側の中
間伝動軸13によって逆転されて右旋回ギヤ19bにそ
れぞれ伝達され、左右いずれの旋回ギヤ19a,19b
も直進伝動ギヤ9とは逆の回転方向に駆動される状態に
なる。シフトフォーク15を前記位置決めボール15b
が3本の位置決め環状溝16a〜16cの中央の位置決
め環状溝16bに係入した中立位置にすると、左右いず
れのシフトギヤ11もこれに対応する中間伝動軸13の
入力ギヤ13aから外れ、出力軸13から左右の旋回ギ
ヤ19a,19bへの動力伝達が絶たれる状態になる。
シフトフォーク15を前記位置決めボール15bが3本
の位置決め環状溝16a〜16cの右端の位置決め環状
溝16cに係入した減速位置にすると、左右いずれのシ
フトギヤ11もこれに対応する方の旋回ギヤ19a,1
9bにかみ合い、出力軸7の回動力が左側のシフトギヤ
11によって左旋回ギヤ19aに、右側のシフトギヤ1
1によって右側の旋回ギヤ19bにそれぞれ伝達され
て、左右いずれの旋回ギヤ19a,19bも直進伝動ギ
ヤ9と同一の回転方向に駆動される状態になる。このと
き、シフトギヤ11と旋回ギヤ19a,19bとの間の
ギヤ比の関係により、左右の旋回ギヤ19a,19bの
回転速度は、直進伝動ギヤ9の回転速度より低速にな
る。
【0010】図3などに示すように、前記一対の中間伝
動軸13の一端側に旋回ブレーキ12を取付けてある。
左側の中間伝動軸13に取付けてある旋回ブレーキ12
も、右側の中間伝動軸13に取付けてある旋回ブレーキ
12も、ミッションケース4の中間伝動軸13の一端側
を支持している部分4aに設けた固定側ブレーキ体12
aと、中間伝動軸13の端部に取付けた可動側ブレーキ
体12bとによって構成してある。図3、図5に示すよ
うに、固定側ブレーキ体12aは、孔周りが全周にわた
って周方向に凹凸である非円形のブレーキ孔12cを備
えるようしてミッションケース4とは別部品に形成して
前記ミッションケース部分4aの組み付け孔に嵌め込ん
で止め輪12dによって外れ止めされるようにし、か
つ、前記組み付け孔の直線部分を形成しているミッショ
ンケース部分4bとの係合によってミッションケース部
分4aに回転不能に固定されるようにしたリング部材に
よって構成してある。可動側ブレーキ体12bは、外周
面が固定側ブレーキ体12aのブレーキ孔12cに相似
した凹凸面に成っている非円形部12eを一端側に備え
た非円形部材によって構成してあるとともに、中間伝動
軸13にスプライン係合によって一体回転および摺動自
在に取付けてある。可動側ブレーキ体12bの他端側に
フォーク部17aが相対回転および一体摺動自在に係合
している操作フォーク17によって可動側ブレーキ体1
2bを摺動操作することにより、これの前記非円形部1
2eが固定側ブレーキ体12aのブレーキ孔12cに出
入りするように構成してある。
【0011】これにより、左右いずれの旋回ブレーキ1
2も、操作フォーク17をこれの回転支軸部17bの軸
芯まわりで揺動操作することによって可動側ブレーキ体
12bを摺動操作し、これの非円形部12eが固定側ブ
レーキ体12aのブレーキ孔12cに入り込むと、これ
らの非円形のために可動側ブレーキ体12bと固定側ブ
レーキ体12aとが相対回転不能に係合することによ
り、中間伝動軸13、出力ギヤ13bを介して旋回ギヤ
19a,19bにブレーキを掛けるようにブレーキ入り
になり、可動側ブレーキ体12bの非円形部12eが固
定側ブレーキ体12aのブレーキ孔12cから抜け出る
と、可動側ブレーキ体12bと固定側ブレーキ体12a
との相対回転が可能になることにより、旋回ギヤ19
a,19bのブレーキを解除するようにブレーキ切りに
なる。
【0012】図4、図6に示すように、前記シフトギヤ
11を摺動操作するシフトフォーク15のボス部15a
に操作ピン40によって遊端側が係合しているフォーク
操作レバー41の基端側を回転支軸42によってミッシ
ョンケース4に回動自在に支持させるとともに、この回
転支軸42のミッションケース外に突出している端部に
伝動切り換えアーム43の基端側を一体回動自在に取付
けて、この伝動切り換えアーム43によってシフトフォ
ーク15を摺動操作できるように構成するとともに、前
記伝動切り換えアーム43と、前記左右の旋回ブレーキ
12それぞれの前記操作フォーク17の回転支軸部17
bのミッションケース外に突出している端部に基端側を
一体回動自在に取付けたブレーキ操作アーム44とをリ
ンク機構45によってモード選択レバー46に連動させ
てある。
【0013】前記モード選択レバー46は、運転部に揺
動自在に設けるとともに緩旋回位置Kと、ブレーキ旋回
位置Bと、超信地旋回位置Sとの三つの操作位置に切り
換え操するように構成してある。モード選択レバー46
を緩旋回位置Kに操作すると、その操作力とリンク機構
45の作用とのために、伝動切り換えアーム43がシフ
トフォーク15を前記減速伝動位置に切り換え操作し、
ブレーキ操作アーム44が可動側ブレーキ体12bを切
り側に操作する。モード選択レバー46をブレーキ旋回
位置Bに操作すると、その操作力とリンク機構45の作
用とのために、伝動切り換えアーム43がシフトフォー
ク15を前記中立位置に切り換え操作し、ブレーキ操作
アーム44が可動側ブレーキ体12bを入り側に操作す
る。モード選択レバー46を超信地旋回位置Sに操作す
ると、その操作力とリンク機構45の作用とのために、
伝動切り換えアーム43がシフトフォーク15を前記逆
転伝動位置に切り換え操作し、ブレーキ操作アーム44
が可動側ブレーキ体12bを切り側に操作する。
【0014】これにより、モード選択レバー46を緩旋
回位置Kに切り換えると、左右のシフトギヤ11がこれ
に対応する方の旋回ギヤ19a,19bにかみ合い、旋
回伝動機構10が出力軸7の回動力を左側のシフトギヤ
11によって左旋回ギヤ19aに、右側のシフトギヤ1
1によって右側の旋回ギヤ19bにそれぞれ伝達すると
ともに、シフトギヤ11と旋回ギヤ19a,19bとの
間のギヤ比の関係によって減速して伝達するように低速
伝動状態になり、左右の旋回ギヤ19a,19bを直進
伝動ギヤ9と同一の回転方向に直進伝動ギヤ9より低速
で回動させる。このとき、左右の旋回ブレーキ12は切
りになり、旋回ギヤ19a,19bに対するブレーキ作
用を解除する。
【0015】モード選択レバー46をブレーキ旋回位置
Bに切り換えると、左右のシフトギヤ11が中間伝動軸
13の入力ギヤ13aからも旋回ギヤ19a,19bか
らも外れ、旋回伝動機構10が出力軸7から左右の旋回
ギヤ19a,19bへの伝動を絶つように切り状態にな
る。このとき、左右の旋回ブレーキ12が入りになり、
左右の旋回ギヤ19a,19bにブレーキを掛ける。
【0016】モード選択レバー46を超信地回位置Sに
切り換えると、左右のシフトギヤ11が中間伝動軸13
の入力ギヤ13aにかみ合い、旋回伝動機構10が出力
軸7の回動力を左側の中間伝動軸13によって左側の左
旋回ギヤ19aに、右側の中間伝動軸13によって右側
の旋回ギヤ19bにそれぞれ逆転させて伝達するように
逆転伝動状態になり、左右の旋回ギヤ19a,19bを
直進伝動ギヤ9とは逆の回転方向に回動させる。このと
き、左右の旋回ブレーキ12が切りになり、旋回ギヤ1
9a,19bに対するブレーキ作用を解除する。
【0017】図1などに示すように、前記左操向クラッ
チ機構20も、前記右操向クラッチ機構20も、走行駆
動ギヤ30a,30bにかみ合う伝動ギヤ21を備える
とともに前記回転軸9aに相対回転および摺動自在に外
嵌している筒形の伝動体22と、この伝動体22の一端
側と前記直進伝動ギヤ9との間に設けたかみ合いクラッ
チ23と、前記伝動体22の他端側と前記旋回ギヤ19
a,19bとの間に設けた湿式で多板型の摩擦クラッチ
24とによって構成してある。
【0018】伝動体22の摩擦クラッチ24が位置する
方の端部の内側に設けたクラッチばね25が伝動体22
を直進伝動ギヤ9の方に摺動付勢することによって、か
み合いクラッチ23を入り側に切り換え付勢し、かつ、
摩擦クラッチ24を切り側に切り換え付勢するように構
成し、伝動体22の摩擦クラッチ24と伝動ギヤ21の
間に位置する部位にフォーク部が相対回転自在に係合し
ているとともにミッションケース4によって揺動自在に
支持されている操作フォーク26を揺動操作することに
より、この操作力と、前記クラッチばね25による操作
力とのために、伝動体22が摺動して摩擦クラッチ24
を切りに操作しながらかみ合いクラッチ23を入りに操
作する直進位置と、かみ合いクラッチ23も摩擦クラッ
チ24も切りに操作する第1旋回位置と、かみ合いクラ
ッチ23を切りに操作しながら摩擦クラッチ24を入り
に操作する第2旋回位置とに切り換わるように構成して
ある。このように伝動体22が摺動して直進位置、第1
旋回位置、第2旋回位置のいずれの操作位置になって
も、伝動ギヤ21や走行駆動ギヤ30a,30bの歯幅
の大きさと伝動体22の摺動ストロークの大きさとの設
定により、伝動ギヤ21は走行駆動ギヤ30a,30b
にかみ合った状態を維持している。
【0019】これにより、左操向クラッチ機構20およ
び右操向クラッチ機構20は、伝動体22を直進位置に
切り換え操作することにより、走行駆動ギヤ30a,3
0bを伝動ギヤ21、伝動体22、かみ合いクラッチ2
3を介して直進伝動ギヤ9に連動させるように直進用入
り状態になり、直進伝動ギヤ9からの回動力によって走
行装置34a,34bを駆動することを可能にする。伝
動体22を第1旋回位置に切り換え操作することによ
り、走行駆動ギヤ30a,30bの直進駆動ギヤ9およ
び旋回ギヤ19a,19bに対する伝動を絶つように旋
回用切り状態になり、走行装置34a,34bを中立状
態にする。伝動体22を第2旋回位置に切り換え操作す
ることにより、走行駆動ギヤ34a,34bを伝動ギヤ
21、伝動体22、摩擦クラッチ24を介して旋回ギヤ
19a,19bに連動させるように旋回用入り状態にな
り、旋回ギヤ19a,19bからの回動力によって走行
装置34a,34bを駆動したり、旋回ブレーキ12に
よって走行装置34a,34bにブレーキを掛けること
を可能にする。
【0020】図2に示すように、左操向クラッチ機構2
0および右操向クラッチ機構20において、伝動体22
を操作するフォーク26の回転支軸26aのミッション
ケース外に突出している端部にフォーク操作アーム50
の基端部を一体回動自在に取付けるとともに、このフォ
ーク操作アーム50を、ミッションケース4の外部に設
けた単動形の油圧シリンダ51と、この油圧シリンダ5
1を短縮側に付勢するスプリング(図示せず)とによっ
て揺動操作するように構成して、前記油圧シリンダ51
によって伝動体22を摺動操作できるように構成してあ
る。左操向クラッチ機構20の前記油圧シリンダ51
と、右操向クラッチ機構20の前記油圧シリンダ51と
に一つの電磁操作式の制御弁52を介して油圧ポンプP
から作動油を供給するように構成し、両油圧シリンダ5
1,51にドレン油路53を接続するとともに、このド
レン油路53が備えている可変リリーフ弁54の操作部
と、前記制御弁52の操作部とを連係機構55によって
1本の操向レバー56に連係させてある。
【0021】前記操向レバー56は、運転部に機体横方
向に揺動操作できるように設けるとともに中立位置N
と、この中立位置Nより左側に揺動した左第1旋回位置
L1と、この左第1 旋回位置L1よりもさらに左側に揺
動した左第2旋回位置L2と、中立位置Nよりも右側に
揺動した右第1旋回位置R1と、この右第1旋回位置R
1よりもさらに右側に揺動した右第2旋回位置R2とに
切り換え操作するように構成してある。
【0022】操向レバー56を中立位置Nに操作する
と、連係機構55が制御弁52を中立位置に操作し、左
操向クラッチ機構20の油圧シリンダ51も、右操向ク
ラッチ機構20の油圧シリンダ51も伝動体22を直進
位置に操作する。
【0023】操向レバー56を左第1旋回位置L1に操
作すると、連係機構55が制御弁52を左旋回位置に操
作し、右操向クラッチ機構20の油圧シリンダ51が駆
動されず、左操向クラッチ機構20の油圧シリンダ51
が伸張側に駆動されて伝動体22を左旋回ギヤ19aの
方に摺動操作する。このとき、連係機構55が可変リリ
ーフ弁54を開放側に操作し、伝動体22が第1旋回位
置に到達すると、ドレン油路53が油圧シリンダ51か
ら作動油を抜いて油圧シリンダ51のそれ以上の伸張を
停止させる。これにより、右操向クラッチ機構20の伝
動体20が直進位置になり、左操向クラッチ機構20の
伝動体22が第1旋回位置になる。
【0024】操向レバー56を左第2旋回位置L2に操
作すると、連係機構55が制御弁52を左旋回位置に操
作し、右操向クラッチ機構20の油圧シリンダ51が駆
動されず、左操向クラッチ機構20の油圧シリンダ51
が伸張側に駆動されて伝動体22を左旋回ギヤ19aの
方に摺動操作する。このとき、連係機構55が可変リリ
ーフ弁54を絞り側に操作し、ドレン油路53のリリー
フ圧が高くなり、油圧シリンダ51が伝動体22を第1
旋回位置よりもさらに左旋回ギヤ19aの方に摺動操作
することが可能になる。これにより、右操向クラッチ機
構20の伝動体22が直進位置になり、左操向クラッチ
機構20の伝動体22が第2旋回位置になる。
【0025】操向レバー56を右第1旋回位置R1に操
作すると、連係機構55が制御弁52を右旋回位置に操
作し、左操向クラッチ機構20の油圧シリンダ51が駆
動されず、右操向クラッチ機構20の油圧シリンダ51
が伸張側に駆動されて伝動体22を右旋回ギヤ19bの
方に摺動操作する。このとき、連係機構55が可変リリ
ーフ弁54を開放側に操作し、伝動体22が第1旋回位
置に到達すると、ドレン油路53が油圧シリンダ51か
ら作動油を抜いて油圧シリンダ51のそれ以上の伸張を
停止させる。これにより、左操向クラッチ機構20の伝
動体22が直進位置になり、右操向クラッチ機構20の
伝動体22が第1旋回位置になる。
【0026】操向レバー56を右第2旋回位置R2に操
作すると、連係機構55が制御弁52を右旋回位置に操
作し、左操向クラッチ機構20の油圧シリンダ51が駆
動されず、右操向クラッチ機構20の油圧シリンダ51
が伸張側に駆動されて伝動体22を右旋回ギヤ19bの
方に摺動操作する。このとき、連係機構55が可変リリ
ーフ弁54を絞り側に操作し、ドレン油路53のリリー
フ圧が高くなり、油圧シリンダ51が伝動体22を第1
旋回位置よりもさらに右旋回ギヤ19bの方に摺動操作
することが可能になる。これにより、左操向クラッチ機
構20の伝動体22が直進位置になり、右操向クラッチ
機構20の伝動体22が第2旋回位置になる。
【0027】つまり、モード選択レバー46によって旋
回伝動機構10を切り換え操作して旋回モードを緩旋回
とブレーキ旋回と超信地旋回のモードに切り換え、操向
レバー56によって左操向クラッチ機構20と右操向ク
ラッチ機構20とを操作して機体操向を行うのである。
すなわち、モード選択レバー46を緩旋回位置K、ブレ
ーキ旋回位置B、超信地旋回位置Sのいずれに操作して
あっても、操向レバー56を中立位置Nに操作すると、
左操向クラッチ機構20も右操向クラッチ機構20も直
進用入り状態になり、左走行駆動ギヤ30aも右走行駆
動ギヤ30bも直進伝動ギヤ9に連動されてこの直進伝
動ギヤ9によって駆動され、左右の走行装置34a,3
4bが等しい駆動方向に等しい駆動速度で駆動されて機
体が直進する。また、操向レバー56を左第1旋回位置
L1、右第1旋回位置R1に操作すると、左操向クラッ
チ機構20と右操向クラッチ機構20のうち、操向レバ
ー56の操作方向とは反対側の操向クラッチ機構20が
直進用入り状態に維持されて、この操向クラッチ機構2
0に対応する方の走行駆動ギヤ30a,30bが直進伝
動ギヤ9によって駆動され、左操向クラッチ機構20と
右操向クラッチ機構20のうち、操向レバー56の操作
方向に等しい側の操向クラッチ機構20が旋回用切り状
態になって、この操向クラッチ機構20に対応する方の
走行駆動ギヤ30b,30aが直進伝動ギヤ9にも旋回
駆動ギヤ19b,19aにも連動しない中立状態にな
り、操向レバー56の操作方向とは反対側の走行装置3
4a,34bが直進走行時と等しい駆動速度で駆動さ
れ、操向レバー56の操作方向に等しい側の走行装置3
4a,34bが中立状態になり、機体が操向レバー56
の操作方向に等しい方向に中立状態の走行装置34a,
34bの方を旋回中心にして旋回する。
【0028】モード選択レバー46を緩旋回位置Kに操
作した場合、緩旋回モードになる。すなわち、旋回伝動
機構10が低速伝動状態になり、シフトギヤ11と旋回
ギヤ19a,19bとのかみ合いによって出力軸7の回
動力を左右の旋回ギヤ19a,19bに伝達する。この
緩旋回モードで、操向レバー56を左第2旋回位置L
2、右第2旋回位置R2に操作すると、左操向クラッチ
機構20と右操向クラッチ機構20のうち、操向レバー
56の操作方向とは反対側の操向クラッチ機構20が直
進用入り状態に維持され、この操向クラッチ機構20に
対応する方の走行駆動ギヤ30a,30bが直進伝動ギ
ヤ9によって駆動されて操向レバー56の操作方向とは
反対側の走行装置34a,34bが直進走行時と等しい
速度で駆動され、左操向クラッチ機構20と右操向クラ
ッチ機構20のうち、操向レバー56の操作方向に等し
い側の操向クラッチ機構20が旋回用入り状態になり、
この操向クラッチ機構20に対応する方の走行駆動ギヤ
30b,30aが旋回駆動ギヤ19b,19bに連動さ
れてこの旋回駆動ギヤ19b,19bによって駆動さ
れ、操向レバー56の操作方向に等しい側の走行装置3
4aが操向レバー56の操作方向とは反対側の走行装置
34bと等しい駆動方向にこの走行装置34bより低速
で駆動され、これによる左右走行装置34a,34bの
速度差によって、機体が操向レバー56の操作方向に等
しい方向に緩旋回する。
【0029】モード選択レバー46をブレーキ旋回位置
Bに操作した場合、ブレーキ旋回モードになる。すなわ
ち、旋回伝動機構10が制動状態になり、左右の旋回ギ
ヤ19a,19bにこれに対応する旋回ブレーキ12に
よってブレーキを掛ける。このブレーキ旋回モードで、
操向レバー56を左第2旋回位置L2、右第2旋回位置
R2に操作すると、左操向クラッチ機構20と右操向ク
ラッチ機構20のうち、操向レバー56の操作方向とは
反対側の操向クラッチ機構20が直進用入り状態に維持
され、この操向クラッチ機構20に対応する方の走行駆
動ギヤ30a,30bが直進伝動ギヤ9によって駆動さ
れ、左操向クラッチ機構20と右操向クラッチ機構20
のうち、操向レバー56の操作方向に等しい側の操向ク
ラッチ機構20が旋回用入り状態になり、この操向クラ
ッチ機構20に対応する方の走行駆動ギヤ30a,30
bが旋回駆動ギヤ19a,19bに連動されてこの旋回
駆動ギヤ19a,19bを介して旋回ブレーキ12によ
って制動され、操向レバー56の操作方向とは反対側の
走行装置34a,34bが直進走行時と等しい速度で駆
動され、操向レバー56の操作方向に等しい側の走行装
置34a,34bにブレーキが掛かり、これによって、
機体が操向レバー56の操作方向に等しい方向に制動状
態の走行装置34a,34bの方を旋回内側にして信地
旋回する。
【0030】モード選択レバー46を超信地旋回位置S
に操作した場合、超信地旋回モードになる。すなわち、
旋回伝動機構10が逆転伝動状態になり、出力軸7の回
動力を中間伝動軸13によって逆転させて左右の旋回ギ
ヤ19a,19bに伝達する。この超信地旋回モード
で、操向レバー56を左第2旋回位置L2、右第2旋回
位置L2に操作すると、左操向クラッチ機構20と右操
向クラッチ機構20のうち、操向レバー56の操作方向
とは反対側の操向クラッチ機構20が直進用入り状態に
維持され、この操向クラッチ機構20に対応する方の走
行駆動ギヤ30a,30bが直進伝動ギヤ9によって駆
動され、左操向クラッチ機構20と右操向クラッチ機構
20のうち、操向レバー56の操作方向に等しい側の操
向クラッチ機構20が旋回用入り状態になり、この操向
クラッチ機構20に対応する方の走行駆動ギヤ30b,
30aが旋回駆動ギヤ19b,19aに連動されてこの
旋回駆動ギヤ19b,19aによって駆動され、操向レ
バー56の操作方向とは反対側の走行装置34b,34
aと、操向レバー56の操作方向に等しい側の走行装置
34a,34bとが互いに逆方向に駆動され、これによ
って、機体が操向レバー56の操作方向に等しい方向に
超信地旋回する。
【0031】前記左右のシフトギヤ11の出力軸7への
取付けは、図3、図7に示す取付け構造に基づいて行っ
てある。すなわち、シフトギヤ11を取付け孔11aに
よって出力軸7の断面形状が小判形の軸部分7aに外嵌
するとともに、シフトギヤ11の両横側で出力軸7に取
付けた止め輪7bによって、シフトギヤ11がミッショ
ンケース4に対して出力軸7と共に移動するようにシフ
トギヤ11の位置決めを行ってある。シフトギヤ11の
取付け孔11aを、出力軸7の軸芯に沿う方向視におい
て中心部の横幅W1が前記軸部分7aの横幅にほぼ等し
く、両端側の横幅W2が中心部の横幅W1より大である
鼓形に形成し、シフトギヤ11と出力軸7とが設定回転
角aだけ相対回転し、軸部分7aの両側面の一部分7c
とシフトギヤ11とが当接して一体回転するように構成
してある。前記設定回転角aとしては、シフトギヤ11
を中間伝動軸13の入力ギヤ13aや旋回ギヤ19a,
19bに係合操作する際、シフトギヤ11の歯と、入力
ギヤ13aや旋回ギヤ19a,19bの歯とが当接し合
った場合でも、各ギヤ11,13a,19a,19bの
幅方向での端に設けてある面取りによるカム作用のため
にシフトギヤ11が出力軸7に対して相対回転し、これ
によって、シフトギヤ11の歯が入力ギヤ13aや旋回
ギヤ19a,19bの歯どうしの間に入り込みやすくな
る回転角を設定してある。この設定回転角aとしては、
好ましくは、次の如く設定する。 前記設定回転角a≧360/Z (ただし、Z=シフト
ギヤ11の歯数) すると、回転角aの範囲内で相手ギヤとかみ合うことに
なる。
【0032】図1に示す如く前記出力軸7の一端側に駐
車ブレーキ60を取付けてある。図3に示すように、こ
の駐車ブレーキ60は、前記旋回ブレーキ12を覆うよ
うに形成してションケース4に取付けたブレーキカバー
61の外側に配置してあることによってミッションケー
ス4の外部に位置しているブレーキドラム62と、この
ブレーキドラム62の内部に位置するブレーキシューと
を備える内拡式ブレーキに構成してあり、ブレーキレバ
ー63を軸芯63aまわりで揺動操作すると、ブレーキ
カムが回動操作され、ブレーキシューが拡径操作されて
ブレーキドラム62の内周面に圧接して摩擦制動を与え
るように入りになったり、ブレーキシューが縮径操作さ
れてブレーキドラム62の制動を解除するように切りに
なる。
【0033】ブレーキドラム62は、このブレーキドラ
ム62のボス部に一端側の角軸部が一体回動自在に係合
し、他端側が前記出力軸7の端部に外嵌するとともにス
プラインかみ合いによって一体回動自在に係合している
連結筒軸64によって出力軸7に一体回動自在に連結し
ている。これにより、駐車ブレーキ60は、連結筒軸6
4,出力軸7、変速ギヤ8、直進伝動ギヤ9、かみ合い
クラッチ23、伝動体22、伝動ギヤ21を介して走行
駆動ギヤ30a,30bにブレーキを掛けることによ
り、左右の走行装置34a,34bにブレーキを掛け
る。
【0034】図5などに示すように、出力軸7の前記連
結筒軸64にスプラインかみ合いしている部分7dを断
面小判形に形成することにより、連結筒軸64の内部を
ミッションケース4の内部空間に連通させる油通路64
aを、連結筒軸64の内部の出力軸7の両横側に形成し
てある。これにより、出力軸7が前記旋回伝動機構10
の切り換え操作のために摺動操作されると、連結筒軸6
4に対して摺動して出入りするが、このとき、出力軸7
の連結筒軸64に対する摺動に伴って、潤滑油が前記油
通路64aを通って連結筒軸64の内部に容易に流入し
たり、連結筒軸64の内部から容易に流出して出力軸7
の出入りの抵抗になりくく、出力軸7をスムーズに摺動
させて切り換え操作が軽くスムーズに行える。
【0035】〔別実施形態〕図8は、別の実施形態を備
えるシフトギヤ11の取付け構造を示し、この取付け構
造にあっては、シフトギヤ11を出力軸7に外嵌し、シ
フトギヤ11の両横側で出力軸7に取付けた止め輪7b
によって、シフトギヤ11がミッションケース4に対し
て出力軸7と共に移動するようにシフトギヤ11の位置
決めを行ってあるとともに、シフトギヤ11と出力軸7
とをこれらのスプライン部11b,7eどうしの係合に
よって一体回転自在に係合させてある。シフトギヤ11
のスプライン部11bも、出力軸7のスプライン部7e
も、図8に示すスプラインに構成してある。通常ならば
隣接し合う一対の歯7f,11cどうしの間に1 本の歯
が存在することになる状態に構成してある。すなわち、
通常のスプラインならば図9に示す如きピッチで歯7
f,11cが存在し、シフトギヤ11の歯11cと、出
力軸7の歯7fとが両側面がわでほとんど接触し合って
伝動する状態にかみ合うが、この通常スプラインの歯が
一本とばしで存在せず、シフトギヤ11の歯11cと、
出力軸7の歯7fとが両側面の一方で接触し、他方でか
み合い隙間KSを具備して伝動する状態にかみ合うよう
に構成してある。これにより、シフトギヤ11は、出力
軸7に対して前記かみ合い隙間KSによって決まる設定
回転角aだけ相対回転する。この設定回転角aとして、
シフトギヤ11を中間伝動軸13の入力ギヤ13aや旋
回ギヤ19a,19bに係合操作する際、シフトギヤ1
1の歯と、入力ギヤ13aや旋回ギヤ19a,19bの
歯とが当接し合った場合でも、各ギヤの幅方向での端に
設けてある面取りによるカム作用のためにシフトギヤ1
1が出力軸7に対して相対回転し、これによって、シフ
トギヤ11の歯が入力ギヤ13aや旋回ギヤ19a,1
9bの歯どうしの間に入り込みやすくなる回転角を設定
してある。
【0036】前記かみ合い隙間KSを備えさせるには、
上記実施形態の如く歯が一本とばしであるスプラインに
構成する手段を採用するほか、転移スプラインに構成す
る手段を採用して実施してもよい。
【0037】上記各実施形態に示した如く、断面小判形
の軸部分と鼓形の取付け孔とで成る取り付け構造や、か
み合い間隙を具備するスプライン係合による取付け構造
をシフトギヤ11の方に設ける他、中間伝動軸13の入
力ギヤ13aの方や、旋回ギヤ19a,19bの方に設
けて実施してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの走行伝動装置の概略図
【図2】操向クラッチ機構の操作構造を示す説明図
【図3】シフトギヤ、駐車ブレーキの配設部の断面図
【図4】シフトギヤ操作部の断面図
【図5】旋回ブレーキ操作部の断面図
【図6】モード選択レバーによるシフトギヤおよび旋回
ブレーキの操作の説明図
【図7】シフトギヤ取付け構造の断面図
【図8】別の実施形態を備えるシフトギヤ取付け構造の
断面図
【図9】通常のスプライン構造を示す説明図
【符号の説明】
7 回転軸 7a 軸部分 7e 回転軸のスプライン部 11 シフトギヤ 11a 取付け孔 11b スプライン部 13a,19a,19b 伝動ギヤ a 設定回転角 KS かみ合い隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松林 智也 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 熊谷 雅行 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 平井 良介 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 加藤 裕治 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 3J028 EA01 EA07 EB25 EB33 EB35 EB37 EB42 EB53 EB62 FA11 FA22 FB06 FC32 FC42 FC68 GA13 3J030 AA04 BB01 BD01 BD04 CA10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シフトギヤがスライド操作されて係脱す
    る伝動ギヤを備えているギヤ伝動構造であって、 前記シフトギヤ又は伝動ギヤを支持する回転軸のシフト
    ギヤ又は伝動ギヤが外嵌する軸部分を断面小判形に形成
    して、シフトギヤ又は伝動ギヤと、回転軸とを一体回転
    自在に係合させるとともに、前記シフトギヤ又は伝動ギ
    ヤの前記軸部分に外嵌する取付け孔を前記回転軸の軸芯
    に沿う方向視で両端側が中心部より幅広の鼓形に形成し
    て、シフトギヤ又は伝動ギヤが回転軸に対して設定回転
    角だけ相対回転することを可能にしてあるギヤ伝動構
    造。
  2. 【請求項2】 シフトギヤがスライド操作されて係脱す
    る伝動ギヤを備えているギヤ伝動構造であって、 前記シフトギヤ又は伝動ギヤを支持する回転軸と、シフ
    トギヤ又は伝動ギヤとを、スプライン部どうしの係合に
    よって一体回転自在に係合させるとともに、回転軸のス
    プライン部、および、シフトギヤ又は伝動ギヤのスプラ
    イン部を、かみ合い間隙を具備して係合し合うように構
    成して、シフトギヤ又は伝動ギヤが回転軸に対して設定
    回転角だけ相対回転することを可能にしてあるギヤ伝動
    構造。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013512829A (ja) * 2010-11-25 2013-04-18 金華職業技術学院 稲麦用コンバインのスピン旋回走行変速装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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