JP2002053848A - 撥水性材料及び塗料 - Google Patents

撥水性材料及び塗料

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JP2002053848A
JP2002053848A JP2000242914A JP2000242914A JP2002053848A JP 2002053848 A JP2002053848 A JP 2002053848A JP 2000242914 A JP2000242914 A JP 2000242914A JP 2000242914 A JP2000242914 A JP 2000242914A JP 2002053848 A JP2002053848 A JP 2002053848A
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Japan
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water
organosiloxane
graft copolymer
polyurethane
fluororesin
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JP2000242914A
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English (en)
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Tadao Nakaya
忠雄 仲矢
Michiaki Hida
道昭 飛田
Takao Yamauchi
隆夫 山内
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Taiho Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Taiho Kogyo Co Ltd
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  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撥水性のみならず、高い水はけ性
を有し、緩斜面であっても水滴が留まりにくい表面を形
成することのできる撥水性材料及び塗料を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 ポリウレタンとオルガノシロキサ
ンとのグラフト共重合体と、フッ素樹脂とを含有するこ
とを特徴とする撥水性材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撥水性材料及び塗
料に関し、さらに詳しくは、表面に撥水性と、水はけ性
を与える塗料として利用することができ、ポリウレタン
とオルガノシロキサンとのグラフト共重合体を含む撥水
性材料及び塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の塗装面に、ワックス等の撥水性
材料をコーティングすることにより、雨水との接触面積
を低下させて、水むらを生じにくくするとともに、汚れ
を付着しにくくしている。
【0003】自動車のボディ側面等の垂直に近い塗装面
においては、水滴は近傍の水滴と結合して大きな水滴と
なり、自然落下していく。しかし、自動車のボンネット
等の緩斜面上では、水滴が塗装表面にとどまることにな
る。この残った水滴は、日光が当たった時にレンズとし
て働き、塗装を早く痛める要因となる。また水滴中に含
まれていた固形分が水分の蒸発後、汚れとして残留する
ことになる。
【0004】したがって、塗装面の美観を保つために
は、表面の撥水性が良いだけでなく、緩斜面上であって
も、水滴が残りにくく、水はけ性が良いことが要求され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記の
点である。すなわち、撥水性のみならず、高い水はけ性
を有し、緩斜面であっても水滴が留まりにくい表面を形
成することのできる撥水性材料及び塗料を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明は、(1)ポリウレタンとオルガノシロキサン
とのグラフト共重合体と、フッ素樹脂とを含有すること
を特徴とする撥水性材料であり、また、本発明の他の態
様は、(2)ポリウレタンとオルガノシロキサンとのグ
ラフト共重合体と、光触媒とを含有することを特徴とす
る撥水性材料であり、また、他の態様は、(3)ポリウ
レタンとオルガノシロキサンとのグラフト共重合体と、
オルガノシロキサンとを含有することを特徴とする撥水
性材料であり、また、他の態様は、(4)ワックスを含
有することを特徴とする(3)に記載の撥水性材料であ
り、また、他の態様は、(5)ブタジエンオリゴマーと
フッ化物オリゴマーとのグラフト共重合体と、ブタジエ
ンオリゴマーと、ジオール類と、ジイソシアネート類と
によって生成されるポリウレタンを含有することを特徴
とする撥水性材料であり、また、他の態様は、(1)〜
(5)のいずれか一つの撥水性材料を含むことを特徴と
する塗料である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、上記のとおりのポリウ
レタンとオルガノシロキサンとのグラフト共重合体と、
フッ素樹脂とを含有することを特徴とする撥水性材料で
ある。
【0008】ポリウレタンは、重量平均分子量10,0
00〜200,000であることが望ましい。ポリウレ
タンは、一般的に知られた様々な方法によって、製造す
ることができるが、分子量1,000〜4,000のア
タクチックブタジエンオリゴマーをジイソシアネートと
ジオールの存在下でウレタン化したものが好ましい。
【0009】オルガノシロキサンとしては、Si−O結
合の繰り返し単位nが5〜200であり、ビニルモノマ
ーが結合したビニルモノマー含有オルガノシロキサンを
挙げることができる。
【0010】オルガノシロキサン中に存在するビニルモ
ノマーとしては、ビニル基、アクリレート基、メタアク
リレート基等を挙げることができる。
【0011】ポリウレタンにグラフトするオルガノシロ
キサンの比率は、ポリウレタン(V):オルガノシロキ
サン(V)=3:1〜10:1の範囲であることが望ま
しい。
【0012】このグラフト共重合体に添加されるフッ素
樹脂としては、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポ
リトリフルオロエチレン、ポリジフルオロエチレン、及
びポリモノフルオロエチレン等のポリエチレンの水素の
一部又は全部がフッ素又はトリフルオロメチル基等のフ
ッ素含有メチル基で置換されたのと同等の構造を有する
フッ素樹脂、ポリクロロトリフルオロエチレン等のポリ
エチレンの水素の一部又は全部がフッ素及び塩素で置換
されたのと同等の構造を有するフッ素樹脂が挙げられ
る。特にその中でも水素が全てフッ素に置換されたのと
同等の構造を有するポリテトラフルオロエチレンが好ま
しい。なお、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹
脂は、例えば、テトラフルオロエチレン等のフッ素含有
モノマーを重合することにより容易に得ることができ
る。
【0013】このフッ素樹脂の重量平均分子量は、50
0〜500,000の範囲であることが好ましい。フッ
素樹脂の形状は、分散性を考慮するとパウダー状である
ことが好ましい。パウダー状のフッ化物ポリマーの二次
平均粒径は、1〜10μmの範囲であることが好まし
い。なお、フッ化物ポリマーの一次平均粒子径は、通
常、0.2〜0.3μmである。
【0014】グラフト共重合体へのフッ素樹脂パウダー
の添加量は、グラフト共重合体に対して多くとも20重
量%である。特に5〜20重量%であることが好まし
い。
【0015】グラフト共重合体へのフッ素樹脂パウダー
の分散は、固形物であるグラフト共重合体に直接フッ素
樹脂パウダーを添加し、混合することにより実現でき
る。均一に分散させるために超音波ホーン等の超音波装
置や通常の攪拌機を使用してもよい。
【0016】ポリウレタンとオルガノシロキサンとのグ
ラフト共重合体にフッ素樹脂パウダーを分散させてなる
撥水性材料は、溶媒に溶解することにより、塗料として
用いることができる。該溶媒としては、グラフト共重合
体を溶解できる有機溶媒であればいずれの溶媒も選択す
ることができる。
【0017】さらに、本発明の他の実施態様として、フ
ッ素樹脂と共に、又はフッ素樹脂に代えてオルガノシロ
キサンを添加することもできる。
【0018】グラフト共重合体に添加することのできる
オルガノシロキサンには、−(SiR2O)n−の一般式
で表わされる環状及び鎖状のポリオルガノシロキサンも
含まれる。
【0019】添加されるオルガノシロキサンの重量平均
分子量は、1,000〜500,000である。添加さ
れるオルガノシロキサンは、パウダー状、及びオイル状
等いずれの形状であってもよい。分散性を考慮するとオ
イル状、パウダー状であることが好ましい。パウダー状
のオルガノシロキサンの平均粒径は、通常0.2〜20
μmであるのが望ましい。
【0020】グラフト共重合体へのオルガノシロキサン
の添加量は、フッ素樹脂に代えて添加する場合は、グラ
フト共重合体に対して多くとも20重量%であり、特に
5〜20重量%であることが好ましい。フッ素樹脂と共
にオルガノシロキサンを添加す場合は、グラフト共重合
体に対してフッ素樹脂とオルガノシロキサンとの合計量
が20重量%を超えないように添加する。
【0021】さらに、グラフト共重合体に、オルガノシ
ロキサンと共にワックスを添加することもできる。ワッ
クスとしては、植物ワックス、動物ワックス、石油ワッ
クス、鉱物ワックス等の天然ワックスの他、ポリエチレ
ンワックス、塩素化ナフタレンワックス等の合成ワック
スが挙げられる。
【0022】ワックスは、トルエン等の溶剤に溶解して
から、グラフト共重合体に添加される。ワックスの添加
量は、グラフト共重合体に対して多くとも30重量%で
あり、特に1〜10重量%であることが好ましい。
【0023】さらに、グラフト共重合体には、フッ素樹
脂に代えて光触媒を分散させることもできる。光触媒
は、光を吸収して、そのエネルギーを光を吸収しない反
応物に与えて反応を起こさせるものをいい、例えば、酸
化チタンや酸化亜鉛等の酸化物、ポルフィリン、フタロ
シアニン、ルテニウム錯体等の金属錯体等が挙げられ
る。中でも、酸化チタンが好ましい。
【0024】グラフト共重合体に対する光触媒の添加量
は、通常0.1〜30重量%である。
【0025】この光触媒には、表面の水はけ性を高める
効果だけでなく、表面における酸素の吸着、脱離反応を
促進し、表面の抗菌効果、光沢維持効果がある。
【0026】光触媒をグラフト共重合体に分散させた撥
水剤を用いたコーティング膜は、2層構造等の複数層構
造とすることができる。2層構造等の複数層構造にする
ことにより水はけ効果が増大する。
【0027】さらに、本発明の撥水剤は、分子量1,0
00〜4,000のアタクチックブタジエンオリゴマー
の一部に、フッ素樹脂をグラフトしたものを原料とする
ポリウレタンであったもよい。フッ素樹脂をグラフトし
たブタジエンオリゴマ−をウレタン化することによっ
て、オルガノシロキサンをグラフトしなくとも、水はけ
性が向上する。
【0028】グラフトするフッ素樹脂は、前記ポリテト
ラフルオロエチレン等を使用することができる。
【0029】ブタジエンオリゴマーにグラフトさせるフ
ッ素樹脂の比率は、ブタジエンオリゴマー:フッ素樹脂
=3:1〜10:1の範囲であることが好ましい。
【0030】このポリウレタンにさらに、オルガノシロ
キサン、フッ素樹脂、光触媒等を添加することも可能で
ある。
【0031】上記のグラフト共重合体又はポリウレタン
は、適当な溶媒に溶解することにより、塗料として用い
ることができる。このような塗料は、塗装面の水はけ性
を改質することができる。
【0032】前記グラフト共重合体を含む撥水性材料及
び塗料は、溶媒を選択することで、金属、セラミック、
ガラス、プラスチック等あらゆる表面に塗布することが
可能である。
【0033】この撥水剤を塗布した表面は、撥水性が高
いだけでなく、水はけ性がよいので、緩斜面であって
も、水滴が流れ落ちやすく、また、平面であっても、少
しの風によって水滴が飛ばされ、水滴が残りにくい性質
を持つ。水滴が残りにくいので表面に汚れが付着しにく
くなり、美観が保たれる。また、屋根に塗布した場合、
冬場において、着雪氷しにくくなり、着雪した場合で
も、水はけ性がよいので、力をあまり使わなくても簡単
に雪降ろしすることができる。さらに、光触媒を含有す
る撥水剤については、表面に抗菌性が付与される。
【0034】かかる撥水剤は、建物の外壁や屋根、窓ガ
ラスのコーティング、自動車のボディの塗装面、ガラス
のコーティング、傘の表面加工、浴室、トイレ、洗面
所、台所等の金属、プラスチック、ホーロー、陶器等で
できた水回り品の表面加工、台所用品の表面加工等に広
く利用することができる。
【0035】
【実施例】<合成例1(アタクチックブタジエンオリゴ
マーのウレタン化)>玉付き冷却管と攪拌羽根を取り付
けた1000mlの四つ口フラスコにアタクチックブタ
ジエンオリゴマー G2000(日本曹達(株)製、分
子量1930)183.4gとジメチルアセトアミド/
トルエン=1/4(V/V)混合溶媒257mlとを充
填し2時間超音波を当て溶解した。
【0036】続いて、窒素ガスを流しながら、ジメチル
アセトアミド/トルエン=1/4(V/V)混合溶媒1
28ml中に溶解した分子量250.3のメチレンジイ
ソシアネート(MDI)47.5gを攪拌しつつ添加し
た。その後、オイルバスで温度を70〜75℃に上げ、
強く攪拌しながら1時間反応させた。
【0037】続いて、ジメチルアセトアミド45ml中
に溶解した分子量90のブタンジオール8.98gを1
5分かけて添加し、温度を105〜115℃に上げた直
後にさらに、ジメチルアセトアミド/トルエン=1/4
(V/V)混合溶媒45ml中に溶解した分子量250
のジラウリン酸ジ−nブチル錫0.92gを15分かけ
て添加し、昇温後1時間30分反応させた。
【0038】室温まで放冷した後、大量のメタノール中
に上記反応物を投入した。沈殿物を3回メタノール洗浄
し、ろ過後1時間真空乾燥し、白色の弾性固まりの生成
物を得た。生成物のIRチャートは図1に示す通りであ
る。
【0039】<合成例2(ポリウレタンとオルガノシロ
キサンとのグラフト重合反応、ポリウレタン:オルガノ
シロキサンのグラフト比3:1)>200mlのナスフ
ラスコに下記の配合の材料を溶解した後窒素ガスで大気
を充分置換して密栓した。 合成例1で生成したポリウレタン 24.0g オルガノシロキサン (X24−8201:n=25、片末端メタクリレート、信越化学工業(株)製 ) 8ml AIBN(α、α’−アゾビスイソブチロニトリル) 0.48g MEK(メチルエチルケトン) 114ml 温浴中で70℃7時間振盪し反応させた後、室温に戻し
反応物の一部をメタノールに投入する。3回メタノール
洗浄した後、30分間真空乾燥させて白色弾性固まりの
生成物を得た。生成物のIRチャートは図2に示す通り
である。残りの反応物は、粉体配合に供した。
【0040】<合成例3〜5(ポリウレタンとオルガノ
シロキサンとのグラフト重合反応、ポリウレタン:オル
ガノシロキサンのグラフト比を4:1、5:1、10:
1)>グラフト比が4:1、5:1、10:1になるよ
うに配合を変化させた点を除き、合成例2と同様の方法
で生成物を得た。配合は表1に示すとおりである。生成
物のIRチャートは図3〜5に示す通りである。
【0041】<合成例6〜7(アタクチックブタジエン
オリゴマーとフッ素樹脂のオリゴマーとのグラフト共重
合体のウレタン化)> 《合成例6 (グラフト共重合体の合成)》200ml
のナスフラスコに下記の配合の材料を溶解した後窒素ガ
スで大気を充分置換して密栓し、温浴中で70℃4時間
振盪し反応させグラフト共重合体を得た。 アタクチックブタジエンオリゴマー(G1000:日本曹達製、分子量1000 ) 6.0g フッ化物オリゴマー(M1820:ダイキン工業(株)製、分子量532) 1.0ml AIBN(α、α’−アゾビスイソブチロニトリル) 0.8g ジオキサン 40ml 《合成例7(ブロックウレタンの合成)》玉付き冷却管
と攪拌羽根を取り付けた300mlの四つ口フラスコに
合成例6で得たグラフト共重合体37.3gとアタクチ
ックブタジエンオリゴマー(G1000:日本曹達製、
分子量1000)7.6gとを充填し2時間超音波を当
て溶解した。
【0042】続いて、窒素ガスを流しながら、トルエン
/ N,N−ジメチルホルムアミド=4/1(V/V)
混合溶媒12.7ml中に溶解した分子量250.3の
メチレンジイソシアネート(MDI)4.23gを攪拌
しながら添加した。オイルバスで温度を70〜75℃に
上げ、強く攪拌しながら1時間反応させた。
【0043】続いて、ジメチルアセトアミド4.3ml
中に溶解した分子量90のブタンジオール0.84gを
10分かけて添加し、温度を105〜115℃に上げた
直後にさらに、トルエン/DMAC=4/1(V/V)
混合溶媒4.3ml中に溶解した分子量250のジラウ
リン酸ジ−nブチル錫0.08gを10分かけて添加
し、昇温後1時間30分反応させた。
【0044】室温まで放冷した後、大量のメタノール中
に上記反応物の一部を投入した。沈殿物を3回メタノー
ル洗浄し、ろ過後1時間真空乾燥し、淡黄色の弾性固ま
りの生成物を得た。IRチャートは図6に示す通りであ
る。
【0045】<合成例8 (ポリウレタンとオルガノシ
ロキサンとのグラフト重合反応、ポリウレタン:オルガ
ノシロキサンのグラフト比3:1)>200mlのナス
フラスコに下記の配合の材料を溶解した後窒素ガスで大
気を充分置換して密栓した。 ポリウレタン(合成例1、U20−1) 31.5g オルガノシロキサン (X24−8201:n=25、片末端メタクリレート、信越化学工業(株)製 ) 10.5ml AIBN(α、α’−アゾビスイソブチロニトリル) 0.42g ジオキサン 150ml 温浴中で70℃16時間振盪し反応させた後、室温に戻
し反応物の一部をメタノールに投入する。3回メタノー
ル洗浄した後、30分間真空乾燥させて白色弾性固まり
の生成物を得た。生成物のIRチャートは図7に示す通
りである。残りの反応物は、後の配合に供した。
【0046】
【表1】
【0047】(実施例1〜16〈前記グラフト共重合体
にフッ素系樹脂を配合〉)合成例2〜5のグラフト共重
合体に対して、それぞれ5、10、15、20重量%の
PTFE粉体(ルブロンL2、ダイキン工業(株)製)
を配合し、超音波ホーンで5分間分散し実施例1〜16
を作成した。 風洞試験 試験片の作成 200×200×5(mm)のガラス板を10mm幅の
ビニールテープで十文字に区切り4等分し、各区分され
た面に実施例1〜16の生成物をメチルエチルケトンに
溶解させた分散液を塗布してガラス面をコートした。4
〜5時間自然乾燥させた後、60℃のオーブン内で一晩
乾燥させ試験片とした。
【0048】水滴飛散速度の測定 整流した空気の吹き出し口に水平に対して30度の角度
で、上記試験片を取りつける。ビニールテープで4分割
された上記試験片のそれぞれ中央には、所定量の水滴
(1.8〜2μl。各実施例毎に水滴の量が相違する
が、いずれも前記液滴量の範囲内にある。)を一滴付着
させる。続いて吹き出し口から空気を吹き出し、水滴が
上方に動き出すまで徐々に風速を上げていく。水滴が動
き出した瞬間の風速を水滴飛散速度として測定した。水
滴飛散速度が低い程、水はけ性が高いことになる。測定
結果は、表2に示した。
【0049】
【表2】
【0050】(実施例17)合成例8で得たグラフト共
重合体反応物に対して重量比で2.2:1の割合で光触
媒液を配合した。この光触媒液は、コルコート(株)製
のST−K200(商品名)を17.7倍に希釈してな
るTiO2含有液である。
【0051】(実施例18)合成例7の反応液を塗布後
乾燥させた上にさらに実施例17の液を塗布し、2層構
造とした。
【0052】(実施例19)合成例8で得たグラフト共
重合体に対して、二次平均粒径5μmのPTFT粉体
(ルブロンL2、ダイキン工業(株)製)10重量%添
加し、超音波ホーンで5分間分散させた。
【0053】(実施例20)合成例8で得たグラフト共
重合体に対して、二次平均粒径5μmのPTFE粉体
(ルブロンL2、ダイキン工業(株)製)10重量%及
び平均粒径5μmのシロキサン粉体(KMP597、信
越化学工業(株)製)10%を添加し、超音波ホーンで
5分間分散させた。
【0054】(実施例21)合成例8で得たグラフト共
重合体に対して、平均粒径5μmのシロキサン粉体(K
MP597、信越化学工業(株)製)及びカルナバワッ
クス1号(3.9g/30mlトルエン溶解品)5%を
添加し、超音波ホーンで5分間分散させた。 風洞試験 試験片の作成 200×200×5(mm)のガラス板を10mm幅の
ビニールテープで十文字に区切り4等分し、各区分され
た面に合成例6〜7、実施例17〜21の生成物をジオ
キサンに溶解させた分散液を塗布してガラス面をコート
した。4〜5時間自然乾燥させた後、60℃のオーブン
内で一晩乾燥させ試験片とした。
【0055】水滴飛散速度の測定 整流した空気の吹き出し口に水平に対して30度の角度
で、上記試験片を取りつける。4分割された上記試験片
の各中央には、所定量の水滴を一滴(1.8〜2μm、
試験毎に液滴の量が異なるが、いずれも前記範囲内の量
である。)付着させる。続いて吹き出し口から空気を吹
き出し、水滴が上方に動き出すまで徐々に風速を上げて
いく。水滴が動き出した瞬間の風速を水滴飛散速度とし
て測定した。水滴飛散速度が低い程、水はけ性が高いこ
とになる。測定結果は、表3に示した。
【0056】接触角の測定 コンタクトアングルメータ(協和界面化学(株)製、タ
イプQ1)により、接触角を測定した。 水滴滑落角の測定 一定量の水滴(10μl、50μl)を水平に置かれた
基板上に滴下した後、基板の角度を徐々に上げていき、
水滴が滑落するときの臨界角を測定する。
【0057】
【表3】
【0058】
【発明の効果】フッ素樹脂を配合したポリウレタンとオ
ルガノシロキサンとのグラフト共重合体を塗布した表面
は、撥水性が高く、さらに水はけ性が向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る合成例1のポリウレタンのIR
チャート図
【図2】 本発明に係る合成例2のポリウレタンとオル
ガノシロキサンとのグラフト共重合体のIRチャート図
【図3】 本発明に係る合成例3のポリウレタンとオル
ガノシロキサンとのグラフト共重合体のIRチャート図
【図4】 本発明に係る合成例4のポリウレタンとオル
ガノシロキサンとのグラフト共重合体のIRチャート図
【図5】 本発明に係る合成例5のポリウレタンとオル
ガノシロキサンとのグラフト共重合体のIRチャート図
【図6】 本発明に係る合成例7のポリウレタンのIR
チャート図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 83/10 C08L 83/10 91/06 91/06 C09D 127/12 C09D 127/12 175/04 175/04 183/10 183/10 191/06 191/06 Fターム(参考) 4H020 BA12 BA32 BA34 4J002 AE033 BB033 BB133 BB143 BB153 BD12X BN14X BN17W BN20X CK05W CP17W GH00 4J038 CD092 CD122 CP111 DG192 DL151 NA07 PB05 PB07 PC02 PC03 PC08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリウレタンとオルガノシロキサンとの
    グラフト共重合体と、フッ素樹脂とを含有することを特
    徴とする撥水性材料。
  2. 【請求項2】 ポリウレタンとオルガノシロキサンとの
    グラフト共重合体と、光触媒とを含有することを特徴と
    する撥水性材料。
  3. 【請求項3】 ポリウレタンとオルガノシロキサンとの
    グラフト共重合体と、オルガノシロキサンとを含有する
    ことを特徴とする撥水性材料。
  4. 【請求項4】 ワックスを含有することを特徴とする請
    求項3に記載の撥水性材料。
  5. 【請求項5】 ブタジエンオリゴマーとフッ素樹脂オリ
    ゴマーとのグラフト共重合体と、ブタジエンオリゴマー
    と、ジオール類と、ジイソシアネート類とによって生成
    されるポリウレタンを含有することを特徴とする撥水性
    材料。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一つの撥水性材
    料を含むことを特徴とする塗料。
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