JP2002053024A - 車両挙動検出装置 - Google Patents

車両挙動検出装置

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JP2002053024A
JP2002053024A JP2000241099A JP2000241099A JP2002053024A JP 2002053024 A JP2002053024 A JP 2002053024A JP 2000241099 A JP2000241099 A JP 2000241099A JP 2000241099 A JP2000241099 A JP 2000241099A JP 2002053024 A JP2002053024 A JP 2002053024A
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JP
Japan
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yaw rate
yaw
sensor
failure
vehicle
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JP2000241099A
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English (en)
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Mitsuo Sasaki
光雄 佐々木
Masamichi Imamura
政道 今村
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率的に複数のセンサの故障を検出可能とす
ることにより、故障検出効率を高めてコストダウンを図
ること。 【解決手段】 ヨーレイトセンサ12と横Gセンサ13
と舵角センサ15とを備え、各センサ12,13,15
からの入力に基づいて車両の挙動を検出する車両挙動検
出装置において、各センサ12,13,15からの信号
に対してそれぞれ所定の処理を行って共通単位であるヨ
ーレイト信号を形成する共通単位信号形成処理を実行
し、さらに、これら共通単位信号を相互に比較して相関
性の有無を判断し、この相関性の有無に基づいて各セン
サ12,13,15の故障の有無を検出する故障検出処
理を実行する故障検出手段を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両挙動検出装置
に関し、特に、車両挙動検出装置におけるセンサの故障
検出技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両挙動に応じ、車両が過オーバ
ステア状態や過アンダステア状態となったときに、所望
の車輪に制動力を発生させたり、あるいは所望の車輪を
転舵させたり、あるいは駆動力配分を変化させたりし
て、車両をニュートラルステア方向に戻すヨーモーメン
トを発生させて車両の挙動を安定させる車両運動制御装
置が提案されている。このような車両運動制御装置にあ
っては、車両挙動を検出する車両挙動検出装置が設けら
れている。この車両挙動検出装置において車両挙動の誤
検出が成されると、その誤検出に基づいて誤制御が成さ
れるおそれがあり、好ましいものではない。そこで、車
両挙動検出装置にあっては、車両挙動を正確に検出する
ことが重要であるとともに、センサの故障を早期に発見
することが必要となる。このため車両挙動を検出するセ
ンサの故障を検出する技術が提案されている。このよう
な従来技術としては、例えば、特開平4−133825
号公報に記載されているものが知られている。この従来
技術は、車両の各輪の車輪速から車両のヨーモーメント
を推定し、この推定したヨーモーメントと、ヨー加速度
センサの検出値とを比較し、両者の差が所定以上となっ
た状態が所定時間を超えて継続されると、ヨー加速度セ
ンサが故障していると判定するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術にあっては、車輪速に基づいて車両のヨーの推
定を行い、これに基づいてセンサの故障判断を行ってい
たために、以下に述べるような解決すべき課題を有して
いた。 a)車両の挙動を検出するセンサとしては、ヨーレイト
センサや舵角センサや横Gセンサなどの複数のセンサが
設けられているが、従来技術で故障を検出できるのは、
ヨーレイトセンサのみであり、他のセンサの故障を検出
するには、さらに他の故障検出装置を設ける必要があ
り、コストアップを招く。 b)悪路を走行した際には、車輪速にノイズが混入して
ヨー推定に誤差が生じる結果、故障の誤検出を行うおそ
れがある。 c)車両が横滑りしている走行状態では、ヨー推定に必
須のファクタである疑似車体速が、実際よりも低めに算
出されるため、推定ヨーが実際よりも高めに算出される
ことになる。これに対し、車両が横滑りしている状態で
は、ヨー加速度センサの検出値は低くなりがちであり、
両値の差が大きくなり、故障の誤検出を行うおそれがあ
る。 d)制動時にあっては、左右で車輪速が異なることが多
く、左右の車輪速の差に基づいて求めるヨー推定値が、
非制動時と異なり故障の誤検出を招くおそれがあり、制
動中に故障判断を行うことは難しい。特に、この問題
は、左右輪が異なる路面摩擦係数(路面μ)であるいわ
ゆるスプリットμ路において制動を行った場合に顕著で
ある。
【0004】本願発明は、上述の従来の問題点に着目し
て成されたもので、効率的に複数のセンサの故障を検出
可能とすることにより、故障検出効率を高めてコストダ
ウンを図ること、ならびに、悪路の影響による誤検出や
車両横滑の影響による誤検出や制動の影響による誤検出
が生じ難くして故障検出精度の向上を図ることを目的と
している。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、車両のヨー方向の運動量
を検出するヨーレイトセンサと、車両の横方向の加速度
を検出する横Gセンサと、運転者の操舵量を検出する舵
角センサと、を備え、各センサからの入力に基づいて車
両の挙動を検出する車両挙動検出装置において、前記ヨ
ーレイトセンサ、横Gセンサ、舵角センサからの信号に
対してそれぞれ所定の処理を行って共通単位信号を形成
する共通単位信号形成処理を実行し、さらに、これら共
通単位信号を相互に比較して相関性の有無を判断し、こ
の相関性の有無に基づいて各センサの故障の有無を検出
する故障検出処理を実行する故障検出手段が設けられて
いることを特徴とする手段とした。また、請求項2に記
載の発明は、請求項1に記載の車両挙動検出装置におい
て、前記故障検出手段における共通単位信号形成処理
は、共通単位信号をヨーレイトとし、ヨーレイトセンサ
からの信号によりヨーレイトYAWを形成し、横Gセン
サからの信号をヨーレイトに換算して横G推定ヨーレイ
トYAW(YG)を形成し、舵角センサからの信号をヨ
ーレイトに換算して舵角推定ヨーレイトYAW(ANG
L)を形成する処理であることを特徴とする。請求項3
に記載の発明は、請求項2に記載の車両挙動検出装置に
おいて、前記故障検出手段は、ヨーレイトYAWと舵角
推定ヨーレイトYAW(ANGL)とを比較して両者間
の相関性の有無を判断する第1比較手段と、横G推定ヨ
ーレイトYAW(YG)と舵角推定ヨーレイトYAW
(ANGL)とを比較して両者間の相関性の有無を判断
する第2比較手段と、ヨーレイトYAWと横G推定ヨー
レイトYAW(YG)とを比較して両者間の相関性の有
無を判断する第3比較手段とを備え、前記故障検出処理
は、第1比較手段によりヨーレイトYAWと舵角推定ヨ
ーレイトYAW(ANGL)との間で相関性が無いと判
断するとともに、第2比較手段により横G推定ヨーレイ
トYAW(YG)と舵角推定ヨーレイトYAW(ANG
L)との間で相関性が有ると判断した場合には、ヨーレ
イトセンサが故障していると判断し、第1比較手段によ
りヨーレイトYAWと舵角推定ヨーレイトYAW(AN
GL)との間で相関性が有ると判断するとともに、第2
比較手段により横G推定ヨーレイトYAW(YG)と舵
角推定ヨーレイトYAW(ANGL)との間で相関性が
無いと判断した場合には、横Gセンサが故障していると
判断し、第1比較手段によりヨーレイトYAWと舵角推
定ヨーレイトYAW(ANGL)との間で相関性が無い
と判断するとともに、第2比較手段により横G推定ヨー
レイトYAW(YG)と舵角推定ヨーレイトYAW(A
NGL)との間で相関性が無いと判断し、かつ、第3比
較手段によりヨーレイトYAWと横G推定ヨーレイトY
AW(YG)との間で相関性が有ると判断したときに
は、舵角センサが故障していると判断することを特徴と
する。請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の車両
挙動検出装置において、前記故障検出手段の各比較手段
は、ヨーレイトYAW、横G推定ヨーレイトYAW(Y
G)、舵角推定ヨーレイトYAW(ANGL)の間の差
分を算出し、さらに、この差分が所定の差分しきい値を
超えた状態が所定時間継続して上回ったか否かにより相
関性の有無を判断することを特徴とする。請求項5に記
載の発明は、請求項3に記載の車両挙動検出装置におい
て、前記故障検出手段の各比較手段は、ヨーレイトYA
W、横G推定ヨーレイトYAW(YG)、舵角推定ヨー
レイトYAW(ANGL)の間の差分を算出し、さら
に、この差分が所定の差分しきい値を超えた回数をカウ
ントし、予め設定された時間内におけるカウント数が所
定の頻度しきい値を超えたか否かにより相関の有無を判
断することを特徴とする。
【0006】また、請求項6に記載の発明は、請求項4
または5に記載の車両挙動検出装置において、タイヤグ
リップ力を検出するタイヤグリップ検出手段が設けら
れ、前記故障検出手段は、タイヤグリップ力の発生領域
が非線形域と判断されたときには、前記故障検出処理に
おける相関性判断において、差分が差分しきい値を超え
ていると判断するのをキャンセルすることを特徴とす
る。請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の車両挙
動検出装置において、前記タイヤグリップ検出手段は、
前記故障検出手段が、ヨーレイトセンサと横Gセンサの
故障を判断しているときは、舵角センサの舵角信号と車
体速度とからタイヤグリップ力特性を求め、前記故障検
出手段が、舵角センサの故障を判断しているときは、ヨ
ーレイトセンサが検出するヨーレイトYAWと横Gセン
サが検出する横加速度と車体速度とからタイヤグリップ
力特性を求めることを特徴とする。
【0007】請求項8に記載の発明は、請求項4ないし
7に記載の車両挙動検出装置において、前記第2比較手
段は、前記差分しきい値よりも小さな値のバンク判断用
しきい値が設定され、前記差分が差分しきい値は超えな
いがバンク判断用しきい値を超える場合は、バンク走行
用カウンタをカウントし、バンク走行用カウンタのカウ
ント値が所定のバンク用カウント判断時間内で所定のバ
ンク判断用しきい値を超えた場合は、バンク路走行と判
断するバンク路判断手段が設けられていることを特徴と
する。請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の車両
挙動検出装置において、前記バンク路判断手段がバンク
路走行と判断したときは、車両挙動検出装置の検出に基
づく制御を禁止あるいは制限する信号を出力することを
特徴とする。請求項10に記載の発明は、請求項9に記
載の車両挙動検出装置において、前記バンク路判断手段
がバンク路走行判断終了から所定時間は、車両挙動検出
装置の検出に基づく制御を禁止あるいは制限する信号を
出力することを特徴とする。
【0008】請求項11に記載の発明は、請求項4ない
し10に記載の車両挙動検出装置において、前記差分し
きい値を、車両の運動性を制御する車両運動制御実行中
には非車両運動制御中に比べて高い値に変更する差分し
きい値変更手段が設けられていることを特徴とする。請
求項12に記載の発明は、請求項11に記載の車両挙動
検出装置において、前記差分しきい値変更手段は、前記
差分しきい値を、車両運動制御実行終了後所定時間、非
車両運動制御中に比べて高い値に変更することを特徴と
する。
【0009】請求項13に記載の発明は、請求項1ない
し12に記載の車両挙動検出装置において、前記車両挙
動検出装置の電源が、OFF状態からON状態となった
とき、所定時間の間、前記故障判断を禁止することを特
徴とする。請求項14に記載の発明は、請求項1ないし
13に記載の車両挙動検出装置において、前記故障検出
手段には、ヨーレイトセンサからの信号と舵角センサか
らの信号とに基づいて後退状態を検出する後退判断部が
設けられ、前記後退判断部が後退状態と判断したときに
は、故障検出処理による故障判断を禁止することを特徴
とする。請求項15に記載の発明は、請求項14に記載
の車両挙動検出装置において、車両の後退走行を検出す
る後退検出手段が設けられ、 この後退検出手段が後退
走行を検出するとともに、前記故障検出手段の後退判断
部が後退状態と判断したときに、故障検出処理による故
障判断を禁止することを特徴とする。
【0010】請求項16に記載の発明は、請求項1ない
し15に記載の車両挙動検出装置において、前記故障検
出処理による故障検出が所定時間継続されたときに最終
的に故障と判断する冗長判断処理を実行する再故障判断
部が設けられていることを特徴とする。請求項17に記
載の発明は、請求項16に記載の車両挙動検出装置にお
いて、前記再故障判断部は、センサの故障が複数検出さ
れたときにのみ冗長判断処理を行うことを特徴とする。
請求項18に記載の発明は、請求項17に記載の車両挙
動検出装置において、前記再判断処理部による冗長判断
処理は、通常の故障検出処理にかける時間よりも長い時
間をかけて行うことを特徴とする。
【0011】請求項19に記載の発明は、請求項1ない
し18に記載の車両挙動検出装置において、前記故障検
出手段として、ヨーレイトセンサ、横Gセンサ、舵角セ
ンサのそれぞれの故障状態を検出する単独の故障検出部
がそれぞれ設けられ、各単独の故障検出を実行した後
に、前記故障検出処理を行うことを特徴とする。
【0012】
【発明の作用および効果】本発明では、故障検出手段
は、まず、共通単位信号形成処理を実行し、ヨーレイト
センサと横Gセンサと舵角センサとの3つのセンサの検
出値から、それぞれ共通の単位の信号を形成する。この
共通単位信号としては、例えばヨーレイトを共通単位と
したり、横Gを共通単位としたり、舵角を共通単位とし
たりすることができる。次に、故障検出手段は、ヨーレ
イトセンサ、横Gセンサ、舵角センサのそれぞれから形
成した共通単位信号を相互に比較して相関性の有無を判
断し、この相関性の有無に基づいて各センサの故障の有
無を検出する。すなわち、共通単位信号を形成している
ため、すべてのセンサが正常である場合は、全ての共通
単位信号が、ほぼ等しくなり、相関性が有ることにな
る。それに対し、いずれかのセンサに異常がある場合、
この異常なセンサの出力から形成した共通単位信号は、
他の正常なセンサの出力から形成した共通単位信号と相
関性が無いのに対して、正常なセンサから形成した共通
単位信号どうしは相関性が有る状態となる。したがっ
て、相関性の有無から各センサの故障の有無を検出する
ことができる。以上のように、本発明では、1つの故障
検出装置により、ヨーレイトセンサ、横Gセンサ、舵角
センサの異常を総合的に検出することができ、高い異常
検出効率を得ることができる。加えて、これら複数のセ
ンサの出力を相関させて異常を検出するために、誤検出
の可能性を低減させて故障検出精度の向上を図ることが
でき、さらに、故障検出に車輪速センサの出力を用いな
いようにしたために、悪路などにおけるノイズの影響を
受けることが無く、これによっても故障検出精度の向上
を図ることができる。請求項2に記載の発明は、共通単
位信号をヨーレイトとし、ヨーレイトセンサからの信号
によりヨーレイトYAWを形成し、横Gセンサからの信
号をヨーレイトに換算して横G推定ヨーレイトYAW
(YG)を形成し、舵角センサからの信号をヨーレイト
に換算して舵角推定ヨーレイトYAW(ANGL)を形
成する。車両を操舵した場合、各センサの出力信号は、
舵角→横G→ヨーレイトの順に現れる。したがって、ヨ
ーレイトが発生しているときには、既に、舵角と横Gと
の信号が得られているために、ヨーレイトセンサにより
ヨーレイトを検出している時点では、横Gセンサおよび
舵角センサの出力に推定値を用いる必要が無いととも
に、横Gおよび舵角から推定ヨーレイトを算出する時間
も確保することができる。したがって、故障検出を実行
する際の時間的遅れを少なくして、制御応答性を確保す
ることができる。ちなみに、舵角を共通単位信号として
用いた場合、舵角が最初に発生する信号であるため、横
Gならびにヨーレイトとしては、推定値を用いる必要が
あり、この推定値からさらに舵角を算出することになる
ため、故障検出精度を高く確保することが難しい。ま
た、横Gを共通単位信号として用いた場合、悪路などに
あっては、直進していても横Gが発生するため、共通単
位信号として用いることが難しい。
【0013】また、上記請求項2に記載の発明にあって
は、故障検出を行う際には、請求項3に記載の発明のよ
うに、第1比較手段によりヨーレイトYAWと舵角推定
ヨーレイトYAW(ANGL)との間で相関性が無いと
判断するとともに、第2比較手段により横G推定ヨーレ
イトYAW(YG)と舵角推定ヨーレイトYAW(AN
GL)との間で相関性が有ると判断した場合には、ヨー
レイトセンサが故障していると判断し、第1比較手段に
よりヨーレイトYAWと舵角推定ヨーレイトYAW(A
NGL)との間で相関性が有ると判断するとともに、第
2比較手段により横G推定ヨーレイトYAW(YG)と
舵角推定ヨーレイトYAW(ANGL)との間で相関性
が無いと判断した場合には、横Gセンサが故障している
と判断し、第1比較手段によりヨーレイトYAWと舵角
推定ヨーレイトYAW(ANGL)との間で相関性が無
いと判断するとともに、第2比較手段により横G推定ヨ
ーレイトYAW(YG)と舵角推定ヨーレイトYAW
(ANGL)との間で相関性が無いと判断し、かつ、第
3比較手段によりヨーレイトYAWと横G推定ヨーレイ
トYAW(YG)との間で相関性が有ると判断したとき
には、舵角センサが故障していると判断する。このよう
に、第1比較手段による、ヨーレイトYAWと舵角推定
ヨーレイトYAW(ANGL)または横G推定ヨーレイ
トYAW(YG)の比較を基本とすることにより、上述
した時間的余裕を確保でき、検出精度ならびに応答性を
確保することが容易となる。
【0014】また、故障検出手段の各比較手段において
相関性の有無を判断するにあたり、請求項4に記載の発
明では、ヨーレイトYAW、横G推定ヨーレイトYAW
(YG)、舵角推定ヨーレイトYAW(ANGL)の間
の差分を算出し、さらに、この差分が所定の差分しきい
値を超えた所定時間継続して上回ったか否かにより相関
性の有無を判断する。また、請求項5に記載の発明で
は、ヨーレイトYAW、横G推定ヨーレイトYAW(Y
G)、舵角推定ヨーレイトYAW(ANGL)の間の差
分が所定の差分しきい値を超えた回数をカウントし、予
め設定された時間内におけるカウント数が所定の頻度し
きい値を超えたか否かにより相関の有無を判断する。以
上のように、請求項4に記載の発明ならびに請求項5に
記載の発明は、各ヨーレイトの差分を差分しきい値にと
比較し、さらに、この差分しきい値を超えたら直ちに相
関性無しと判断するのではなく、差分しきい値を超えた
時間、あるいは頻度により相関性の有無を判断するもの
である。したがって、センサの出力にノイズが重畳した
場合のような極めて短期間の出力異常では、相関性無し
と判断することはなく、ノイズの重畳などの影響を排除
して、高い故障検出精度を得ることができる。
【0015】請求項6に記載の発明では、タイヤグリッ
プ力検出手段が検出するタイヤグリップ力に基づき、タ
イヤグリップ力の発生領域が非線形領域では、各ヨーレ
イトの差分が差分しきい値を超えていると判断するのを
キャンセルするものであり、この時、故障と判定するこ
とはない。したがって、車両が横滑り状態となって、各
センサの出力値が相関をとれない状態となったときに
は、故障判断がキャンセルされて、このような車両の横
滑り状態における故障誤検出を防止することができる。
よって、検出精度の向上を図ることができる。しかも、
タイヤグリップ力の発生領域が非線形領域であるとき
に、差分が差分しきい値を超えていると判断するのをキ
ャンセルするだけであり、タイヤグリップ力の発生領域
が線形域に入れば、差分しきい値を超えているとの判断
は即時再開される。すなわち、故障判断において、請求
項4に記載のような継続時間の計測や、請求項5に記載
のような頻度のカウントを行う場合、この計測やカウン
トが一時的にキャンセルされるだけで、その後、線形域
に戻れば、この計測やカウントが即時再開される。した
がって、故障判断が完全に中止されることはなく、信頼
性の向上を図ることができる。なお、請求項7に記載の
発明では、タイヤグリップ検出手段は、故障検出手段が
ヨーレイトセンサと横Gセンサの故障を判断していると
きは、舵角センサの舵角信号と車体速度とからタイヤグ
リップ力特性を求め、故障検出手段が舵角センサの故障
を判断しているときは、ヨーレイトセンサが検出するヨ
ーレイトYAWと横Gセンサが検出する横加速度と車体
速度とからタイヤグリップ力特性を求めるようにする。
このように検出対象となるセンサの出力に基づいてタイ
ヤグリップ力特性を求めることをしないようにすること
で、故障による異常信号に基づいて異常判断を実行して
誤判断することを防止することができる。よって、検出
精度の向上を図ることができる。
【0016】請求項8に記載の発明にあっては、バンク
路やカント路などのように車幅方向で傾斜した路面を走
行した場合、横Gセンサは、この路面の傾斜を受けて出
力がシフトする。このとき、直進走行状態である場合、
第2比較手段において、横G推定ヨーレイトYAW(Y
G)と舵角推定ヨーレイトYAW(ANGL)との比較
を行うと、横Gセンサと舵角センサの両方が正常である
ときには、路面傾斜による横Gセンサの出力シフト分が
差分となる。この差分は、差分しきい値は超えないがバ
ンク判断用しきい値を超えることとなり、バンク路判断
手段は、差分が所定のバンク用カウント判断時間内で所
定のバンク判断用しきい値を超えた場合は、バンク路走
行と判断する。このように、請求項8に記載の発明にあ
っては、バンク路やカント路などのような傾斜路面を走
行した場合には、的確にこれを検出することができる。
さらに、請求項9に記載の発明にあっては、バンク路判
断手段がバンク路走行と判断したときは、車両挙動検出
装置の検出に基づく制御を禁止あるいは制限する信号を
出力し、また、請求項10に記載の発明にあっては、バ
ンク路判断手段がバンク路走行判断終了から所定時間
は、車両挙動検出装置の検出に基づく制御を禁止あるい
は制限する信号を出力する。したがって、バンク路など
のような傾斜路面において横Gセンサが出力の影響を受
けても、この影響に基づく制御が禁止あるいは制限され
て、誤制御の実行を防止することができる。
【0017】また、請求項11に記載の発明は、車両の
運動性を制御する車両運動制御実行中には、故障検出手
段において差分しきい値変更手段は、差分しきい値を非
車両運動制御中に比べて高い値に変更する。すなわち、
車両運動制御を実行しているときには、車両が横滑り状
態になりやすく、このような場合には、差分が差分しき
い値を超える状態にもなりやすい。したがって、このよ
うな場合には、差分しきい値を高く設定して、不感帯を
拡げ、故障の誤検出を防止する。よって、誤検出が防止
されて、検出精度を高めることができる。また、請求項
12に記載の発明では、車両運動制御実行中に加え、車
両運動制御実行終了後所定時間にも差分しきい値を非車
両運動制御中に比べて高い値に変更する。なお、この場
合、差分しきい値は、車両運動制御実行時とは異ならせ
ても良い。
【0018】一般に、車両挙動検出装置の各センサは、
一般的に電源がON状態となってから出力が安定するま
で時間を要す。そこで、請求項13に記載の発明では、
電源がOFF状態からON状態となって、所定時間の間
は、故障判断を禁止する。したがって、各センサの出力
が不安定な状態の間は、故障検出が禁止されて、出力不
安定による誤判断を防止することができる。
【0019】後退走行時には、舵角とヨーレイトの向き
が逆転する。したがって、交代時において直進時と同じ
ように故障判定を行うと、正常であるのに故障と判定す
る可能性が高くなる。そこで、請求項14に記載の発明
では、後退判断部において、ヨーレイトセンサからの信
号と舵角センサからの信号とに基づいて後退状態を検出
し、後退状態と判断したときには、故障検出処理による
故障判断を禁止する。よって、後退を原因とした誤検出
を防止することができる。加えて、後退走行時には車両
の速度が高くなく、よって、発生する横Gやヨーレイト
も小さくなり、高い精度で故障検出を行うのは難しい。
したがって、このような後退走行時には、故障判断を禁
止することにより、故障検出精度の向上を図ることがで
きる。また、請求項15では、車両の後退走行を検出す
る後退検出手段と、請求項14に記載の発明の後退判断
部との両方が後退状態と判断したときに、故障検出処理
による故障判断を禁止する。車両においては、シフトレ
バーのポジションを検出するスイッチが設けられてお
り、元々このスイッチに基づいて後退を検出してバック
ランプを点灯させるなどしており、このような従来から
設けられている構成により後退走行を検出することがで
きる。しかしながら、このスイッチが故障するおそれが
あり、このスイッチのみに基づいて後退の判断を行うの
は信頼性に欠ける。そこで、本発明のように、既存の構
成を利用できる後退検出手段と、故障検出手段に設けた
後退判断部との2つの判断に基づいて後退判断を行うこ
とで、信頼性を高めることができる。
【0020】請求項16に記載の発明では、故障検出手
段における故障検出処理により故障検出が所定時間継続
されたときに、再故障判断部が冗長処理を行って最終的
に故障と判断する。したがって、ノイズが重畳したり、
車両が横滑り状態となり各センサの相関関係が乱れたり
するなどして、一時的に故障検出処理により故障と判断
されても、最終的には故障判断されることがないもの
で、このような誤検出を排除して故障検出精度を高める
ことができる。請求項17に記載の発明では、再故障判
断部は、センサの故障が複数検出されたときのみ冗長判
断処理を行う。すなわち、車両が横滑りするような運転
を行った場合には、一時的に、センサの相関関係が崩れ
て複数のセンサが故障すると判断されることが高い。ま
た、複数のセンサに同時に故障が発生することも確率的
には低い。そこで、このように複数のセンサが故障した
場合は、走行状態に基づく一時的なものであることを疑
って、上記冗長制御を行って、故障の誤検出を行うこと
を防止する。また、請求項18に記載の発明では、複数
のセンサが故障と判断された場合、通常の故障検出処理
にかける時間よりも長い時間をかけて、再判断処理部に
よる冗長判断処理を実行する。したがって、車両が横滑
りすることによる誤検出の疑いが低い、単数のセンサに
おいて異常が発生した場合には、短時間にこれを故障と
判断するのに対して、車両が横滑りすることによる誤検
出の疑いが高い、複数のセンサにおいて異常が発生した
場合には、ゆっくりと時間をかけて確実に故障判断を行
う。これにより、通常時は短時間に故障検出を行うよう
にしながら、走行異常に基づく誤検出は高い精度で防止
することができ、よって、車両挙動検出装置の信頼性向
上を図ることができる。請求項19に記載の発明では、
故障検出手段の単独の故障検出部において、ヨーレイト
センサ、横Gセンサ、舵角センサのそれぞれの故障状態
の検出を実行した後に、相互の信号の相関性に基づく故
障検出処理を実行する。したがって、各センサの断線や
短絡などの異常は、単独の故障検出部により検出するこ
とができ、また、各センサ出力のシフトのような微妙な
出力異常による故障は、各センサの出力の相互比較によ
り検出することができる。よって、自己診断により検出
できる故障は早期に発見し、そうでない微妙な故障は、
時間をかけて高い精度で検出することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。 (実施の形態1)実施の形態1の車両挙動検出装置は、
請求項1ないし19に記載の発明のうち請求項4、1
0、16〜18に記載のものを除く発明に対応してい
る。図2は本発明実施の形態1の車両挙動検出装置を有
したブレーキ制御装置を示すブレーキ回路図である。図
において、MCはマスタシリンダでありブレーキペダル
BPを踏み込むとブレーキ回路1,2を介してブレーキ
液をホイルシリンダWCに向けて供給する周知のもので
ある。なお、マスタシリンダMCにはブレーキ液を貯留
するリザーバRESが設けられている。
【0022】前記ブレーキ回路1,2はいわゆるX配管
と呼ばれる接続構造となっている。すなわち、ブレーキ
回路1は、左前輪のホイルシリンダWC(FL)と右後
輪のホイルシリンダWC(RR)とを結び、ブレーキ回
路2は、右前輪のホイルシリンダWC(FR)と左後輪
のホイルシリンダWC(RL)とを結ぶよう構成されて
いる。
【0023】前記ブレーキ回路1,2の途中には、アウ
ト側ゲート弁3が設けられている。このアウト側ゲート
弁3は、ブレーキ回路1,2の連通・遮断を切り替える
常開のソレノイド弁である。前記アウト側ゲート弁3に
は、マスタシリンダMC側(以下、これを上流という)
からホイルシリンダWC側(以下、これを下流という)
へのブレーキ液の流通のみを許容する一方弁3aが並列
に設けられている。
【0024】また、前記ブレーキ回路1,2において、
アウト側ゲート弁3の下流にはソレノイド駆動の常開の
ON・OFF弁からなる流入弁5が設けられ、さらに、
この流入弁5よりも下流位置とリザーバ7とを結ぶリタ
ーン通路10の途中にはソレノイド駆動の常閉のON・
OFF弁からなる流出弁6が設けられている。
【0025】さらに、前記ブレーキ回路1,2には、マ
スタシリンダMC以外の液圧源としてポンプ4が接続さ
れている。すなわち、このポンプ4は、運転者が制動操
作を行っていないときのブレーキ液圧源となるととも
に、ABS制御を実行したときの戻しポンプを兼ねるも
のである。このポンプ4は、モータ8により作動するプ
ランジャポンプであって、2つのプランジャ4p,4p
を備えるとともに、それぞれのプランジャ4p,4pで
吸入・吐出を行うポンプ室4rが、枝分かれされた吸入
回路4a,4bを介して前記ブレーキ回路1,2におい
てアウト側ゲート弁3よりも上流の位置と、前記リザー
バ7とに接続されている。一方、吐出回路4cが、前記
ブレーキ回路1,2において、前記アウト側ゲート弁3
と流入弁5との間の位置に接続されている。また、前記
吸入回路4bには、ブレーキ液がリザーバ7の方向へ流
れるのを防止する逆止弁4dが設けられている。なお、
前記流入弁5,流出弁6,リザーバ7,リターン回路1
0,吸入回路4bによりABSユニットが構成されてお
り、制動時に車輪ロックが生じそうになったときには、
必要に応じて、流入弁5を閉じるとともに流出弁6を開
弁してホイルシリンダWCの減圧を行ったり、流入弁5
と流出弁6の両方を閉弁させてホイルシリンダWCの液
圧保持を行ったり、流入弁5を開くとともに流出弁6を
閉じて増圧を行ったりすることができる。
【0026】また、前記吸入回路4aには、この吸入回
路4aの連通・遮断を切り替えるイン側ゲート弁9が設
けられている。このイン側ゲート弁9は、常閉のソレノ
イドバルブにより構成されている。
【0027】前記2つのゲート弁3,9、流入弁5、流
出弁6およびモータ8の作動は、図1に示す制動制御手
段CUにより制御される。この制動制御手段CUは、車
輪速センサ11,ヨーレイトセンサ12,横Gセンサ1
3,前後Gセンサ14,舵角センサ15に接続され、こ
れらのセンサからの入力に基づいて本発明の実施の形態
としての車両挙動検出装置(図示省略)において車両挙
動を検出するとともに、検出した車両挙動に応じて、後
述するABS制御や車両運動制御を実行する。
【0028】ABS制御は、周知の制御であり、これを
簡単に説明すると、本実施の形態では、車輪速センサ1
1からの入力に基づいて制動時の車輪ロックを判断し、
車輪がロックしそうな状態になったら、ホイルシリンダ
圧を減圧させて車輪ロックを回避した後、その対象とな
る車輪の車輪速が、車体速よりも所定値だけ低い、制動
に最も有効な速度となるように適宜、減圧・保持・増圧
を行うものである。このABS制御におけるホイルシリ
ンダ圧の減圧・保持・増圧は、減圧は、流入弁5を閉弁
させるとともに流出弁6を開弁させ、保持の場合は、両
弁5,6を閉弁させ、増圧の場合は、流入弁5を開弁さ
せるとともに流出弁6を閉弁させることにより行う。ま
た、減圧の際には、ホイルシリンダWCのブレーキ液が
リザーバ7に逃がされるが、このリザーバ7に溜まった
ブレーキ液は、ポンプ4の作動に基づいて随時ブレーキ
回路1,2に戻される。
【0029】また、本実施の形態では、車両運動制御を
実行する。この車両運動制御は、検出した車両挙動に基
づいて、例えば車両旋回時などにおいて過オーバステア
状態や過アンダステア状態となった場合に、所望の鈴に
制動力を発生させて車両をニュートラルステア状態に戻
す方向のヨーモーメントを発生させ車両運動の安定化を
図る制御である。なお、この車両運動制御自体は、本実
施の刑のように制動力を発生させるものの他、後輪ある
いはさらに前輪の舵角を必要に応じて変化させるもの
や、左右の駆動力配分を変化させるものもある。
【0030】上述の車両運動制御を実行する際には、イ
ン側ゲート弁9を開弁させるとともにポンプ4を作動さ
せて、ブレーキ液をブレーキ回路1,2に吐出させる。
そして、この状態で、流入弁5を開弁状態に流出弁6を
閉弁状態に維持させると(両弁5,6に通電しない状態
に維持する)、ホイルシリンダ圧が増圧され、一方、こ
の状態でアウト側ゲート弁3を開弁すると、ブレーキ回
路1,2のブレーキ液がマスタシリンダMC側に逃がさ
れて減圧が成される。なお、本実施の形態にあっては、
アウト側ゲート弁3の開弁量をPWM制御により調整す
ることで減圧量を調整する一方、モータ8の駆動をPW
M制御することにより増圧量を調整し、この増圧量およ
び減圧量の調整によりホイルシリンダ圧を制御するもの
である。あるいは、この車両運動制御にあっても、AB
S制御と同様に、流入弁5と流出弁6との開閉に基づい
て、ホイルシリンダ圧の増圧・保持・減圧を行うこと
も、もちろん可能である。
【0031】次に、本実施の形態の車両挙動検出装置に
おける要部である、図3に示す故障検出手段21につい
て説明する。前記故障検出手段21は、前記制動制御手
段CUの内部に設けられ、図示のように、ヨーレイトセ
ンサ12の故障をチェックする単独チェック部21a
と、横Gセンサ13の故障を単独でチェックする単独チ
ェック部21bと、舵角センサ15の故障を単独でチェ
ックする単独チェック部21cと、ヨーレイトセンサ1
2の出力の0点補正を行う0点補正部21dと、横Gセ
ンサ13の出力の0点補正を行う0点補正部21eと、
横Gセンサ13の出力をヨーレイトに変換した横G推定
ヨーレイトYAW(YG)を形成する共通単位信号形成
処理を実行するYAW推定部21fと、舵角センサ15
の出力をヨーレイトに変換した舵角推定ヨーレイトYA
W(ANGL)を形成する共通単位信号形成処理を実行
するYAW推定部21gと、これら3つのセンサ12,
13,15の出力を相互に比較して故障判断を行う故障
検出処理を実行する相互故障判断部21hとを備えてい
る。なお、各単独チェック部21a,21b,21c
は、それぞれ、各センサ12,13,15の断線や短絡
などの異常を、電圧あるいは電流により検出するもので
ある。すなわち、断線や短絡が発生した場合には、各セ
ンサ12,13,15に流れる電圧値や電流値が通常値
に比べて大きく変化するため、これを検出することがで
きるもので、このように電圧や電流により断線や短絡を
検出する手段は従来から知られている。また、相互故障
判断部21hにあっては、このような断線や短絡以外の
出力値が微妙に正常状態からずれるような単独チェック
部21a,21b,21cでは、検出することのできな
い故障を検出するものである。
【0032】ここで、各YAW推定部21f,21gに
おけるYAWの推定について説明する。まず、舵角と車
体速からヨーレイトYAWを推定する方法について説明
する。 β:車体横滑り角、βf:フロントタイヤ横滑り角、β
r:リアタイヤ横滑り角、δ:フロントタイヤ舵角、T
F:フロントトレッド、TR:リアトレッド、If:車
両重心点〜フロントタイヤ軸間距離、Ir:車両重心点
〜リアタイヤ軸間距離、Qn:各輪制動力、SFn:各
輪サイドフォース、Iz:車両ヨー慣性モーメント、
m:車両質量、V:車体速、Kf:フロント輪コーナリ
ングスティフネス、Kr:リア輪コーナリングスティフ
ネス、Fmax:各輪タイヤ垂直荷重、SLIPn:各
輪スリップ率、SLIPlin:タイヤ線形域スリップ
率、Yg:横向き加速度、とした場合、車両運動方程式
は、下記の数式1,数式2のように表すことができる。
【数式1】
【数式2】 上記式において、δを微少として、cosδ=1,si
nδ=δと仮定する。また、SF1=SF2=Kfβ
f、SF3=SF4=Krβr、βf=β+(lf/
V)(dψ/dt)−δ、βr=β−(lr/V)(d
ψ/dt)として整理すると、上記数式1,数式2は下
記の数式3,数式4となる。
【数式3】
【数式4】 ただし、QT=(TF/2)(Q2−Q2)+(TR/
2)(Q3−Q4) ここで、数式3,数式4をラプラス変化すると下記の数
式5,数式6となる。
【数式5】
【数式6】 さらに、上記数式5,数式6を△ψ(S)についてと
き、双一次変換を行い推定ヨーレイト△ψ(t)を算出
すると、下記の数式7となる。
【数式7】 次に、横加速度Ygからヨーレイトを推定する方法につ
いて説明する。車両が定常走行をしていると仮定する
と、dβ/dt=0である。 dβ/dt=(Yg/V)−△ψyg=0 よって、 △ψyg=(Yg/V) となる。
【0033】以上の方法を用いて、YAW推定部21f
において、横加速度Ygからヨーレイトを推定し(これ
を横G推定ヨーレイトYAW(YG)とする)、YAW
推定部21gにおいて、舵角δからヨーレイトを推定す
る(これを舵角推定ヨーレイトYAW(ANGL)とす
る)。以上の処理が、特許請求の範囲の共通単位信号形
成処理に相当する。
【0034】前記相互故障判断部21hにあっては、図
4の構成概略図に示すように、ヨーレイトセンサ12で
検出したヨーレイトYAWと、横Gセンサ13の出力に
基づいて形成した横G推定ヨーレイトYAW(YG)
と、舵角センサ15の出力に基づいて形成した舵角推定
ヨーレイトYAW(ANGL)とから、それぞれの差分
絶対値△TR1,△TR2,△TR3を求め、これに基
づいて相互監視による故障検出処理を実行する。
【0035】以下に、フローチャートに基づいて故障検
出処理を実行する。まず、舵角センサ15の故障検出処
理の流れについて図5〜図7のフローチャートにより説
明する。まず、ステップ101では、ヨーレイトセンサ
12の検出値であるヨーレイトYAWと舵角センサ15
の検出値から形成した舵角推定ヨーレイトYAW(AN
GL)との差の絶対値である第1差分△TR1を、 △TR1=|YAW−YAW(ANGL)| により求める。続くステップ102では、横Gセンサ1
3の検出値から形成した横G推定ヨーレイトYAW(Y
G)と、前記舵角推定ヨーレイトYAW(ANGL)と
の差の絶対値である第2差分△TR2を、 △TR2=|YAW(YG)−YAW(ANGL)| により求める。
【0036】続くステップ103〜106は、故障検出
を実行する条件が整っているか否かを判定し、条件が整
っている場合に限りステップ107以降の故障検出に進
み、故障検出条件が整っていない場合には、今回の流れ
では故障検出を実行することなく流れを終了する。ここ
で、まずステップ103では、タイヤのグリップ力の線
形域による走行状態か否かを判定し、タイヤグリップ力
が線形域にあるときのみ、次のステップ104に進み、
グリップ力が線形域にない場合は、タイヤが横滑りして
いて正確な故障検出を行うことができないため、流れを
終了する。なお、このステップ103におけるグリップ
力の判定の詳細については図8のフローチャートに基づ
いて後述する。次にステップ104では、舵角センサ1
5の中立0点が算出済みであるか否か判定し、算出済み
である場合に限りステップ105に進み、算出済みでな
い場合には1回の流れを終了する。ちなみに、図外のス
テアリングホイールの中立付近にフォトカプラが設けら
れており、0度、360度、720度でONになる。し
たがって、このフォトカプラからの出力に基づいて中立
0点を算出する。次のステップ105では、図外のイグ
ニッションスイッチをONとして、装置が起動してから
1秒以上経過して、各検出信号が立ち上がり済みか否か
判定し、1秒以上経過していればステップ106に進
み、1秒未満であれば1回の流れを終了する。ステップ
106では、車速が10km/h以上であるか否か判定
し、10km/h以上の場合にステップ107に進み、
車速が10km/h未満の場合には、横加速度YGやヨ
ーレイトYAWなどが十分に発生していないとして、1
回の流れを終える。
【0037】上述の故障検出条件が成立している場合に
進むステップ107〜115は、第1差分△TRに基づ
く故障判定用の第1差分しきい値TR(TH)1および
第2差分しきい値TR(TH)2の設定を行う。ここで
は、まずステップ107において、車両運動制御の実行
中か否か判定し、実行中にはステップ114に進み、非
実行中にはステップ108に進んで、車両運動制御の終
了から所定時間(ここでは3秒以内)であるか否か判定
し、3秒以内の場合はステップ110に進み、3秒より
も経過している場合にはステップ112に進む。すなわ
ち、車両運動制御の非実行時であり、車両運動制御の終
了から所定時間経過している場合には、ステップ11
2、113と進んで、第1差分しきい値TR(TH)1
=A、第2差分しきい値TR(TH)2=Dに設定し、
車両運動制御の非実行時であるが、車両運動制御の終了
から3秒以内の場合は、第1差分しきい値TR(TH)
1=C、第2差分しきい値TR(TH)2=Fに設定
し、車両運動制御の実行時には、第1差分しきい値TR
(TH)1=B、第2差分しきい値TR(TH)2=E
に設定する。なお、上述したステップ107〜115の
処理を実行する部分が、特許請求の範囲の差分しきい値
変更手段に相当し、本実施の形態における上記A〜Fの
値は、図9のしきい値テーブル図に示すとおりであり、
第1差分しきい値TR(TH)1は、車両挙動制御の非
実行時に小さく設定され、車両運動制御の実行時ならび
に車両運動制御の終了から3秒以内は、大きく設定され
る。また、第2差分しきい値TR(TH)2に関して
は、いずれの場合も共通の値を用いるようにしている。
【0038】次に、ステップ116〜120では、第1
差分△TR1が第1差分しきい値TR(TH)1以上と
なる頻度を求める処理を行う。まず、ステップ116に
おいて、第1差分△TR1が、第1差分しきい値TR
(TH)1であるか否か判定し、△TR1≧TR(T
H)1の場合はステップ117に進み、△TR1<TR
(TH)1の場合はステップ123に進む。ステップ1
17では、第1タイマT1のカウントタイマ値が予め設
定された99(これは約1秒に相当する)に達したか否
か判定し、設定値99に達しない場合は、ステップ11
8に進んで、第1差分△TR1が第1差分しきい値TR
(TH)1を超えた回数をカウントする第1カウンタF
C1のカウントを1だけ追加する。また、ステップ11
7において設定値99に達した場合は、ステップ119
に進んで、第1タイマT1のカウントタイマ値を0にリ
セットするとともに、第1カウンタFC1のカウント値
を0にリセットする。以上により、所定時間(約1秒)
の間に、第1差分△TR1が第1差分しきい値TR(T
H)1を何回超えたかカウントして、その頻度を求め
る。
【0039】ステップ121では、上述のように第1カ
ウンタFC1においてカウントした第1差分△TR1が
第1差分しきい値TR(TH)1を超えた回数が、予め
設定された第1頻度しきい値FFTH1以上となったか
否か判定し、この第1頻度しきい値FFTH1を超えた
場合には、ステップ122に進みヨーレイトセンサ12
と舵角センサ15の出力に相関がとれていないことを示
す第1異常判定フラグFLF1を=1にセットする。す
なわち、第1差分△TR1が第1差分差分しきい値TR
(TH)1を超えた回数が第1頻度しきい値FFTH1
を超えるということは、ヨーレイトセンサ12の出力と
舵角センサ15の出力との相関がとれていないことを示
し、両センサ12,15のいずれかの出力に異常がある
ことを示す。
【0040】次に、ステップ123に進むが、このステ
ップ123〜127は、所定時間内に、第2差分△TR
2が第2差分差分しきい値TR(TH)2未満である頻
度を求める処理を行う。ステップ123では、△TR2
<TR(TH)2であるか否か判定し、△TR<TR
(TH)2の場合はステップ124に進んで、第2タイ
マT2が、設定値99(1秒に相当する)に達したか否
か判定し、設定値99に達していない場合は、第2頻度
しきい値FFTH2のカウントを1だけ追加する。ま
た、ステップ124において、第2タイマT2のカウン
ト値が設定値99に達した場合は、ステップ126およ
び127に進んで、第2タイマT2のカウント値を0に
リセットするとともに第2頻度しきい値FFTH2のカ
ウント値を0にリセットする。
【0041】次に、ステップ128では、上述のように
第2カウンタFC2においてカウントした第2差分△T
R2が第2差分しきい値TR(TH)2を超えない回数
が、予め設定された第2頻度しきい値FFTH2以上と
なったか否か判定し、この第2頻度しきい値FFTH2
を超えた場合には、ステップ129に進んで、第2異常
判定フラグFLF12=1にセットする。すなわち、第
2差分△TR2が第2差分しきい値TR(TH)2を超
えない回数が、予め設定された第2頻度しきい値FFT
H2以上である場合、横Gセンサ13と舵角センサ15
との出力の相関がとれていることを示す。続くステップ
130では、第1異常判定フラグFLF1と第2異常判
定フラグFLF2の両方が1にセットされているか否か
判定し、両方ともセットされている場合には、ステップ
131に進んで、ヨーレイトセンサ12の出力に異常が
あることを示すヨーレイトセンサ異常フラグYAWFL
AG=1にセットするとともに、ヨーレイトセンサ異常
カウンタFCS1=1にセットする。一方、ステップ1
30において、第1異常判定フラグFLF1と第2異常
判定フラグFLF2のいずれか一方がセットされていな
い場合には、ヨーレイト異常カウンタFCS1=0にリ
セットする。すなわち、第1・第2両異常判定フラグF
LF1,FLF2の両方がセットされている場合という
のは、ヨーレイトセンサ12の出力と舵角センサ15の
出力との相関がとれていない一方、舵角センサ15と横
Gセンサ13との出力は相関がとれていることを示して
いる。したがって、ヨーレイトセンサ12の出力に異常
があると判断することができる。また、ヨーレイトセン
サ異常フラグYAWFLAGは、一旦=1にセットされ
ると、イグニッションスイッチをOFFするまでずっと
=1にセットされたままとなり、その間、フェールラン
プを点灯させるなどして運転者にこれを知らせる。それ
に対して、ヨーレイトセンサ異常カウンタFCS1は、
一旦=1にセットされても、その後、ステップ130に
おいてNOと判断されると、=0にリセットされるが、
その状態はイグニッションスイッチを切っても維持され
る。したがって、ヨーレイトセンサ12の故障時には、
ディーラーなどに車両を持ち込んだ際には、このヨーレ
イトセンサ異常カウンタFCS1により異常をチェック
することができる。また、上述したステップ106〜1
32の処理が特許請求の範囲の故障検出処理に相当す
る。
【0042】ここで、前述したステップ103における
タイヤグリップ力の線形域判断について、図8のフロー
チャートにより説明する。この図8のフローチャートに
示す線形域判断を実行する部分が特許請求の範囲のタイ
ヤグリップ検出手段に相当する。まず、ステップ181
において、車速に対応したダイヤグリップ力の線形域と
非線形域とを分ける舵角しきい値ANGLTHをマップ
から参照し、続くステップ182において、現在の舵角
ANGLの絶対値を比較値ABANGLとする。続くス
テップ183において、比較値ABANGLが舵角しき
い値ANGLTH未満であるか否か判定し、舵角しきい
値ANGLTH未満であればタイヤグリップ力が線形域
であるとしてステップ184に進んで、線形域フラグC
UPOKを1にセットし、ABABGL≧ANGLTH
の場合は、セットを行うことなく処理を終える。以上の
ように、ヨーレイトセンサ12の異常判断の場合は、舵
角センサ15の出力ならびに車速に基づいてタイヤグリ
ップ力の線形判断を行う。また、この図8に示す線形判
断は、横Gセンサ13について異常判断を行う場合にも
行う。すなわち、異常判断の対象となっていないセンサ
を用いて、タイヤグリップ力の線形判断を行うものであ
る。
【0043】次に、横Gセンサ13の異常検出について
図10〜図12のフローチャートに基づいて説明する。
この場合も、上記ヨーレイトセンサ12の異常判断と同
様に各センサ12,13,15の出力の相関に基づいて
判断を行うものであり、図5〜図7に示したフローチャ
ートにおける処理と同じ処理を行うステップについて
は、同じステップ番号を付けることで説明を省略する。
ステップ101,102において第1差分△TR1,第
2差分△TR2を求める点、ならびにステップ103〜
106において、故障検出を実行する条件が整っている
か否かを判定し、条件が整っている場合に限りステップ
107以降の故障検出に進み、故障検出条件が整ってい
ない場合には、今回の流れでは故障検出を実行すること
なく流れを終了する点は、上述したとおりであるので説
明を省略する。
【0044】また、故障検出条件が成立している場合、
さらにステップ107,108において、車両運動制御
の実行中か否か、車両運動制御の終了から所定時間(こ
こでは3秒以内)であるか否かを判定するのも上述した
ヨーレイトセンサ12の場合と同様である。ここで、車
両運動制御の非実行時であり、車両運動制御の終了から
所定時間経過している場合には、ステップ212、21
3と進んで、第3差分しきい値TR(TH)3=H、第
4差分しきい値TR(TH)4=Kに設定し、車両運動
制御の非実行時であるが、車両運動制御の終了から3秒
以内の場合は、第3差分しきい値TR(TH)3=G、
第4差分しきい値TR(TH)4=Jに設定し、車両運
動制御の実行時には、第3差分しきい値TR(TH)3
=I、第4差分しきい値TR(TH)4=Lに設定す
る。上述のしきい値G〜Lの値は、図9のしきい値テー
ブル図に示すとおりであり、第3差分しきい値TR(T
H)3は、車両挙動制御の非実行時には小さな値に設定
され、車両運動制御の実行時ならびに車両運動制御の終
了から3秒以内は、非実行時よりも大きく設定される。
また、第4差分しきい値TR(TH)4に関しては、い
ずれの場合も共通の値を用いるようにしている。また、
以上のステップ107,108,210〜215の処理
を実行する部分が差分しきい値変更手段に相当する。
【0045】次に、図11に示すステップ216〜22
8の流れについて説明するが、この処理も、ヨーレイト
センサ12の場合のステップ116〜128における故
障検出処理と基本的には同様であるので簡単に説明す
る。ステップ216〜222では、ヨーレイトセンサ1
2の出力であるヨーレイトYAWと舵角センサ15の出
力から得た舵角推定ヨーレイトYAW(ANGL)との
間の差分である第1差分△TR1が、第3差分しきい値
TR(TH)3未満である頻度を第3カウンタFC3の
カウント値として求め、この第3カウンタFC3のカウ
ント値が第3頻度しきい値FFTH3以上である場合に
は、ヨーレイトセンサ12の出力と舵角センサ15の出
力との相関がとれていることを示す第3異常判定フラグ
FLF3=1にセットする。また、ステップ223〜2
29では、横Gセンサ13の出力から得た横G推定ヨー
レイトYAW(YG)と舵角センサ15の出力から得た
舵角推定ヨーレイトYAW(ANGL)との差分である
第2差分△TR2が、第4差分しきい値TR(TH)4
を超えている頻度を第4カウンタFC4のカウント値と
してもとめ、この第4カウンタFC4のカウント値が第
4頻度しきい値FFTH4以上となったら横Gセンサ1
3と舵角センサ15の出力に相関がとれていないことを
示す第4異常判定フラグFLF4=1にセットする。続
くステップ230では、第3異常判定フラグFLF3と
第4異常判定フラグFLF4の両方が1にセットされて
いるか否か判定し、両方ともセットされている場合に
は、ステップ231に進んで、横Gセンサ13の出力に
異常があることを示す横Gセンサ異常フラグYGFLA
G=1にセットするとともに、横Gセンサ異常カウンタ
FCS2=1にセットする。一方、ステップ230にお
いて、NOと判定された場合には、ステップ232に進
んで、横Gセンサ異常カウンタFCS2=0にリセット
する。すなわち、第3・第4異常判定フラグFLF3,
FLF4の両方がセットされている場合というのは、横
Gセンサ13の出力と舵角センサ15の出力との相関が
とれていない一方、舵角センサ15とヨーレイトセンサ
12との出力は相関がとれていることを示している。し
たがって、横Gセンサ13の出力に異常があると判断す
ることができる。
【0046】次に、舵角センサ15の異常検出について
図13〜図15のフローチャートに基づいて説明する。
この場合も各センサ12,13,15の出力の相関に基
づいて判断を行う。ステップ101,102において第
1差分△TR1,第2差分△TR2を求める点、ならび
にステップ103〜106において、故障検出を実行す
る条件が整っているか否かを判定し、条件が整っている
場合に限りステップ107以降の故障検出に進み、故障
検出条件が整っていない場合には、今回の流れでは故障
検出を実行することなく流れを終了する点は、上述した
とおりであるので説明を省略する。さらに、舵角センサ
15の故障を検出する場合には、ステップ102に続く
ステップ301において、ヨーレイトセンサ12の出力
であるヨーレイトYAWと横Gセンサ13の出力から得
られた横G推定ヨーレイトYAW(YG)との差分であ
る第3差分△TR3を求めている。
【0047】また、故障検出条件が成立している場合、
さらにステップ107,108において、車両運動制御
の実行中か否か、車両運動制御の終了から所定時間(こ
こでは3秒以内)であるか否かを判定して差分しきい値
を設定する差分しきい値変更手段に相当する処理を実行
する点も上述したヨーレイトセンサ12の場合と同様で
ある。ここで、車両運動制御の非実行時であり、車両運
動制御の終了から所定時間経過している場合には、ステ
ップ305,306,307進んで、第5差分しきい値
TR(TH)5=N、第6差分しきい値TR(TH)6
=Q、第7差分しきい値TR(TH)7=Uに設定し、
車両運動制御の非実行時であるが、車両運動制御の終了
から3秒以内の場合は、第5差分しきい値TR(TH)
5=M、第6差分しきい値TR(TH)6=P、第7差
分しきい値TR(TH)7=Sに設定し、車両運動制御
の実行時には、第5差分しきい値TR(TH)5=O、
第6差分しきい値TR(TH)6=R、第7差分しきい
値TR(TH)7=Vに設定する。上述のしきい値M〜
Vの値は、図9のしきい値テーブル図に示すとおりであ
り、第5差分しきい値TR(TH)5ならびに第6差分
しきい値TR(TH)6は、車両挙動制御の非実行時に
小さく設定され、車両運動制御の実行時ならびに車両運
動制御の終了から3秒以内は、大きく設定されている。
また、第7差分しきい値TR(TH)7に関しては、い
ずれの場合も共通の値を用いるようにしている。
【0048】次に、図14および図15に示す流れの処
理では、上述したのと同様に差分がしきい値を超える頻
度に基づいて故障の有無の判断を行う点では共通してい
るので、これを簡単に説明する。ステップ311〜31
7では、ヨーレイトセンサ12の出力であるヨーレイト
YAWと舵角センサ15の出力から得た舵角推定ヨーレ
イトYAW(ANGL)との間の差分である第1差分△
TR1が第5差分しきい値TR(TH)5を超える頻度
が、第5頻度しきい値FFTH5以上となっているか否
か判定し、超えている場合にはヨーレイトセンサ12の
出力と舵角センサ15の出力との相関がとれていないこ
とを示す第5異常判定フラグFLF5=1にセットす
る。ステップ318〜324では、横Gセンサ13の出
力から得た横G推定ヨーレイトYAW(YG)と舵角セ
ンサ15の出力から得た舵角推定ヨーレイトYAW(A
NGL)との差分である第2差分△TR2が、第6差分
しきい値TR(TH)6を超えている頻度が第6頻度し
きい値FFTH6以上となっているか否か判定し、超え
ている場合には、横Gセンサ13と舵角センサ15の出
力に相関がとれていないことを示す第6異常判定フラグ
FLF6=1にセットする。さらに、ステップ325〜
331では、ヨーレイトセンサ12の出力であるヨーレ
イトYAWと横Gセンサ13の出力から得た横G推定ヨ
ーレイトYAW(YG)との間の差分である第3差分△
TR3が、第7差分しきい値TR(TH)7未満である
頻度が第7頻度しきい値FFTH7以上である場合に
は、ヨーレイトセンサ12の出力と横Gセンサ13の出
力との相関がとれていることを示す第7異常判定フラグ
FLF7=1にセットする。続くステップ332では、
第5異常判定フラグFLF5と第6異常判定フラグFL
F6と第7異常判定フラグFLF7の全てが1にセット
されているか否か判定し、全てセットされている場合に
は、ステップ333に進んで、舵角センサ15の出力に
異常があることを示す舵角センサ異常フラグANGLF
LAG=1にセットするととも、舵角センサ異常フラグ
FCS3=1にセットする。一方、ステップ332にお
いて、NOと判定された場合は、ステップ334に進ん
で、舵角センサ異常フラグFCS3=0にリセットす
る。すなわち、第5〜第7異常判定フラグFLF5,F
LF6,FLF7の全てがセットされている場合という
のは、ヨーレイトセンサ12と舵角センサ15との相関
がとれておらず、横Gセンサ13の出力と舵角センサ1
5の出力との相関もとれておらず、一方、ヨーレイトセ
ンサ12と横Gセンサ13との相関がとれていることを
示している。したがって、舵角センサ15の出力に異常
があると判断することができる。
【0049】また、この舵角センサ15の故障検出の場
合、ステップ103におけるタイヤグリップ力の線形域
判断の具体的処理が上述したのとは異なるため、これに
ついて説明する。すなわち、上述したヨーレイトセンサ
12や横Gセンサ13の故障検出の場合は、タイヤグリ
ップ力の線形特性判断を舵角ANGLに基づいて行って
いたが、ここでは舵角センサ15が故障判断対象である
ため、それ以外の出力を用いてタイヤグリップ力の線形
判断を行う必要がある。図16はヨーレイトセンサ12
の出力と横Gセンサ13の出力を用いてタイヤグリップ
力の線形判断を行う流れを示すもので、ステップ351
では、予め設定されている関数あるいはマップにより横
加速度ygと車速VXとに基づいて線形域と非線形域と
を判定するしきい値YAWTHを求める。次に、ステッ
プ352では、ヨーレイトセンサ12が検出するヨーレ
イトYAWの絶対値が前記しきい値YAWTH未満であ
るか否か判定し、未満である場合には線形域であると判
定して、線形域フラグANCUPONを1にセットす
る。
【0050】さらに、本実施の形態では、バンク判断を
行い、バンク路を走行していると判断した場合には、横
Gセンサ13の故障検出を中止するとともに、車両運動
制御を中止するバンク路判断手段が設けられている。こ
こで、まず、バンク判断の考え方について説明する。旋
回半径rのバンク角θのバンク路を走行する車両のセン
サが検出する横加速度YGおよびヨーレイトYAWは、
下記の式により表すことができる。 YG=(VX2/cosθ)−g・sinθ YAW=(VX・r)・cosθ これらの式より、バンク路における横加速度とヨーレイ
トの関係は下式に示すとおりとなる。 YG=VX・YAW−g・sinθ これを図示すると、図17に示すようになるもので、現
実的なバンク角・ヨーレイト(例えばθ=40deg、
YAW=20deg/s)において制限することとする
と、同図において縦線部分がバンク領域と推定すること
ができる。
【0051】このバンク判断処理の流れについて図18
〜図20のフローチャートにより説明する。なお、この
バンク判断処理は、図10〜図12に示した横Gセンサ
13の故障検出の流れと共通する処理が多いものであ
り、この故障検出処理における処理ステップと共通する
処理を行うステップについては、同じ符号を付けること
で説明を省略する。ステップ101,102において第
1差分△TR1,第2差分△TR2を求める点、ならび
にステップ103〜106において、故障検出を実行す
る条件が整っているか否かを判定し、条件が整っている
場合に限りステップ107以降の故障検出に進み、故障
検出条件が整っていない場合には、今回の流れでは故障
検出を実行することなく流れを終了する点は、図10に
示した横Gセンサ13の故障検出の流れと同様であるの
で説明を省略する。
【0052】また、故障検出条件が成立している場合、
さらにステップ107,108において、車両運動制御
の実行中か否か、車両運動制御の終了から所定時間(こ
こでは3秒以内)であるか否かを判定するのも上述した
横Gセンサ13の場合と同様である。ここで、車両運動
制御の非実行時であり、車両運動制御の終了から所定時
間経過している場合には、ステップ212およびステッ
プ412に進んで、第3差分しきい値TR(TH)3=
H、バンク路判断用しきい値TRB(TH)=Yに設定
し、車両運動制御の非実行時であるが、車両運動制御の
終了から3秒以内の場合は、ステップ210およびステ
ップ411に進んで、第3差分しきい値TR(TH)3
=G、バンク路判断用しきい値TRB(TH)=Zに設
定し、車両運動制御の実行時には、ステップ214およ
び413に進んで、第3差分しきい値TR(TH)3=
I、バンク路判断用しきい値TRB(TH)=Xに設定
する。上述のしきい値G〜IおよびZ〜Xの値は、図9
のしきい値テーブル図に示すとおりであり、バンク路判
断用しきい値TRB(TH)は、車両挙動制御の非実行
時に最も小さく、車両運動制御の終了から3秒以内が次
に小さく、車両運動制御の実行時が最も大きな値となる
よう設定されており、また、このバンク路判断用しきい
値TRB(TH)は、常に第3差分しきい値TR(T
H)3よりも小さな値に設定されている。
【0053】次に、図19のステップ216〜222
は、図11に示した処理と全く同じ流れであり、ヨーレ
イトYAWと舵角推定ヨーレイトYAW(ANGL)の
差分である第1差分△TR1が、第3差分しきい値TR
(TH)3未満である頻度が第3異常頻度しきい値FF
TH3を超えた場合には、ヨーレイトセンサ12の出力
と舵角センサ15の出力とが相関していることを示す異
常判断フラグFLF3を1にセットする。また、ステッ
プ423〜429では、横G推定ヨーレイトYAW(Y
G)と舵角推定ヨーレイトYAW(ANGL)との差分
である第2差分△TR2が、バンク路判断用しきい値T
RB(TH)以上となる頻度がバンク路判断しきい値F
FBTHを超えて、横Gセンサ13の出力と舵角センサ
15の出力とが相関していない場合、バンク仮フラグB
AFLを1にセットする。さらに、ステップ430にお
いて、異常判断フラグFLF3とバンク仮フラグBAF
Lの両方がセットされている場合、すなわち、異常判断
フラグFLF3がセットされ、ヨーレイトセンサ12の
出力と舵角センサ15の出力が相関関係にあり、バンク
仮フラグBAFLがセットされ、横Gセンサ13の出力
と舵角センサ15の出力とが所定の範囲で相関していな
い場合、バンク路であるとしてバンク路フラグBANK
FL=1にセットする。このバンク路フラグBANKF
Lの設定に応じ、制動制御手段CUにおいて車両運動制
御を実行する部分では、車両運動制御を禁止し、また、
相互故障判断部21hにおいても、故障検出を、このバ
ンク路フラグBANKFLが1に設定されている間、禁
止する。あるいは、それに加えてバンク路フラグBAN
KFLが0にリセットされた後、所定の短時間の間、禁
止するようにしてもよい。また、車両運動制御を実行す
るしきい値を高めて制御を制限するようにしても良い。
【0054】さらに、本実施の形態では、後退走行時に
あっても、相互故障判断部21hにおける故障判断を禁
止する。図21は、後退時の制御に関する。ステップ5
01では、舵角センサ15が検出する舵角ANGLの符
号と、ヨーレイトセンサ12が検出するヨーレイトYA
Wの符号とが異符号か否かを判定し、異符号の場合は、
後退の第1段階の判断を行ってステップ502に進む。
この後退判断を行う部分が、特許請求の範囲の後退判断
部に相当する。なお、この時、相互故障判断部21hに
おいて、ヨーレイトセンサ12ならびに舵角センサ15
は正常と判断されているものとする。ステップ502で
は、図外のシフトレバーの基部に設けられているシフト
ポジションに対応するスイッチの1つであるバックスイ
ッチ、あるいは後退時に点灯する図外のバックランプが
ONとなっているか否か判定し、ONとなっている場合
には、後退走行を行っていると最終判断を行ってステッ
プ503に進んで、相互故障判断部21hにおける故障
判断を停止する。この後退判断を行う部分が特許請求の
範囲の後退検出手段に相当する。後退走行時には、ヨー
レイトと舵角との関係が反転し、相関関係が前進時に比
べて逆転するが、この場合は、故障判断を中止すること
により誤判断を防止するものである。一方、ステップ5
02においてバックスイッチあるいはバックランプがO
Nではない場合には、バックスイッチあるいはバックラ
ンプスイッチなどのシフト位置に関係する信号の信頼性
が低いとして、ステップ504に進んで運動制御を中止
し、さらにステップ505に進んで図外のワーニングラ
ンプを点灯させる処理を行う。このように、本実施の形
態では、後退に関するスイッチ関係の不具合も検出す
る。
【0055】実施の形態の作用以上説明してきたよう
に、本実施の形態では、ヨーレイトセンサ12,横Gセ
ンサ13,舵角センサ15の信号からヨーレイトYA
W,横G推定ヨーレイトYAW(YG),舵角推定ヨー
レイトYAW(ANGL)を形成して、それぞれ共通の
単位とし、各センサ12,13,15がそれぞれ正常で
あるなら、これらの値がほぼ一致するのに対し、いずれ
かに故障が発生した場合には、これらの相関関係が崩れ
ることになる。よって、ヨーレイトYAWと舵角推定ヨ
ーレイトYAW(ANGL)との間で相関性が無く、横
G推定ヨーレイトYAW(YG)と舵角推定ヨーレイト
YAW(ANGL)との間で相関性がある場合には、ヨ
ーレイトセンサ12が故障していると判断する。また、
ヨーレイトYAWと舵角推定ヨーレイトYAW(ANG
L)との間で相関性があり、横G推定ヨーレイトYAW
(YG)と舵角推定ヨーレイトYAW(ANGL)との
間で相関性がない場合には、横Gセンサ13が故障して
いると判断する。また、ヨーレイトYAWと舵角推定ヨ
ーレイトYAW(ANGL)との間で相関性が無く、か
つ、横G推定ヨーレイトYAW(YG)と舵角推定ヨー
レイトYAW(ANGL)との間でも相関性が無く、一
方、ヨーレイトYAWと横G推定ヨーレイトYAW(Y
G)との間では相関性がある場合には、舵角センサ15
が故障していると判断する。このように、本実施の形態
では、従来のように車輪速センサ11の出力からヨーレ
イトを作成するのではなく、ヨーレイトセンサ12,横
Gセンサ13,舵角センサ15の出力から共通の単位の
信号を形成して相互の相関性に基づいて故障判断するよ
うにしたため、1つの装置により3つのセンサの故障を
検出でき、効率性に優れる。また、車輪速に起因したノ
イズの混入による不具合を解消することができる。
【0056】さらに、本実施の形態では、タイヤグリッ
プ力が非線形域にあって、車体が横滑り状態であり、各
センサ12,13,15の相関性が得られないおそれが
ある場合、舵角の中立0点算出以前であって、舵角セン
サ15の出力補正が終わっていない場合、イグニッショ
ンスイッチのONから1秒未満しか経過しておらず、各
センサ12,13,15の出力が安定していないおそれ
がある場合、車速が10km/h未満で、ヨーレイトセ
ンサ12や横Gセンサ13の出力が微少な範囲である場
合は、故障検出を行わないようにしているため、上記の
ような不適切な状態において故障検出を行って誤検出を
行うことを防止して、高い故障検出精度を得ることがで
きる。加えて、本実施の形態では、タイヤグリップの非
線形域判断において、故障検出対象以外のセンサの出力
を使ってこの判断を行うようにしている。よって、故障
しているかどうかわからない値に基づいて非線形域判断
を行わないため、高い判断精度が得られる。
【0057】また、本実施の形態では、各信号YAW,
YAW(YG),YAW(ANGL)の相関性を比較す
るにあたり、相互の差分△TRnが差分しきい値TR
(TH)nを超える頻度に基づいて相関性を判断してい
るため、車体の横滑りのような一時的な変動や、ノイズ
の重畳などの影響を排除することができ、制御精度の向
上を図ることができる。さらに、本実施の形態では、差
分しきい値TR(TH)nを、非車両運動制御中と、車
両運動制御中と、車両運動制御終了直後とで変化させ、
車両運動制御中や車両運動制御終了直後には、非車両運
動制御中である通常時に比べて、大きな値としている。
すなわち、車両運動制御中や、その終了直後は、車両が
横滑り状態となるように車両姿勢変化が大きく、この場
合、各センサ12,13,15の出力が正常であって
も、相関性が低い状態となり得る。そこで、このような
状態では、差分しきい値TR(TH)の値を大きくし
て、差分がよほど大きくならないと異常としてカウント
しないようにすることにより、誤検出を防止する。
【0058】また、本実施の形態では、第1差分△TR
1,第2差分△TR2に基づいてバンク判断を行い、バ
ンク判断時あるいはバンク判断がなされている間には、
車両運動制御を中止するようにしている。このように、
故障検出で形成した信号を用い、故障判断に処理を加え
るだけでバンク判断を行うため、効率的にバンク判断を
行うことができるとともに、バンク判断時には車両運動
制御を中止することにより、誤制御を防止して走行安定
性の向上を図ることができる。
【0059】(実施の形態2)次に、実施の形態2につ
いて説明する。この実施の形態2は、実施の形態1で示
した故障判断に加え、さらに、確認のための再判断を行
う、再判断部を追加した例であり、請求項16および1
8に記載の発明に対応している。
【0060】まず、構成について説明する。図22は、
実施の形態2の車両挙動検出装置を適用したブレーキ制
御装置の要部を示すブロック図であり、故障検出手段6
21は、故障判断を再度実行する再故障判断部21j
と、相互故障判断部21hの判断結果と再故障判断部2
1jの判断結果とのいずれを選択するかを決定する判断
結果選択部21kとを備えていることを特徴とする。ま
た、判断結果選択部21kの出力はフェイルセーフ実行
部622に入力される。
【0061】まず、再故障判断部21jにおける再判断
処理の流れを図23のフローチャートにより説明する
と、ステップ601では、各故障フラグAYWFLA
G,YGFLAG,ANGLFLAGのいずれかが=1
にセットされたか否か判定し、セットされていない場合
はこの1回の流れを終了するが、セットされている場合
は、ステップ602に進む。ステップ602では、故障
判断が複数のセンサに対して成されているか単数のセン
サについて成されているか判定し、単数の場合はステッ
プ611に進み、複数の場合はステップ603に進む。
【0062】ステップ603では、故障判定状態にある
センサの異常カウンタFCSnを読み込む。この異常カ
ウンタFCSnは、n=1がヨーレイトセンサ異常カウ
ンタに対応し、n=2が横Gセンサ異常カウンタに対応
し、n=3が舵角センサ異常カウンタに対応している。
続くステップ604では、異常カウンタFCSn=1で
あるか否か判定し、1の場合は1回の流れを終えるが、
2以上の場合はステップ605に進む。ステップ605
〜607では、再判断タイマTRnが設定値である49
9をカウントするまでカウントを続ける。この499を
カウントする時間は、約5秒に相当し、相互故障判断部
21hにおける判断時間の約5倍に相当する。ステップ
608では、再判断タイマTRnが再判断しきい値FR
THn以上となったか否か判定し、TRn≧FRTHn
の場合はステップ609に進んで、相互故障判断部21
hにおける故障判断、すなわち各故障フラグAYWFL
AG,YGFLAG,ANGLFLAGのセットは正し
いと判断する。一方、ステップ608においてTRn<
FRTHnの場合は、ステップ610に進み、相互故障
判断部21hにおける判断が間違っている可能性が高い
として、現時点では、故障していると結論は出さずに各
故障フラグAYWFLAG,YGFLAG,ANGLF
LAGを0にリセットし、再度、相互故障判断部21h
における故障判断、ならびに再故障判断部21jにおけ
る故障判断を実行する。
【0063】次に、故障判断が1つのセンサについて成
されている場合、ステップ611に進んで異常カウンタ
FCS1を読み込み、続くステップ612において、異
常カウンタFCS1=1であるか否か判定し、異常カウ
ンタFCS1=1の場合は、ステップ613〜615に
より、タイマTR1のカウントが499となるまで、カ
ウントを追加する。そして、ステップ616において、
再判断タイマTR1が、再判断しきい値FRTH1以上
となったか否か判定し、TR1≧FRTH1の場合は、
ステップ617に進んで、相互故障判断部21hにおけ
る故障判断を正しいものとし、一方、TR1<FRTH
1の場合は、ステップ618に進んで、相互故障判断部
21hにおける故障判断が間違っている可能性があると
して、各故障フラグAYWFLAG,YGFLAG,A
NGLFLAGを0にリセットし、再度、相互故障判断
部21hによる故障判断、ならびに再故障判断部21j
による故障判断を行う。
【0064】前記再故障判断部21jにおいて、相互故
障判断部21hの判断が正しいと判断された場合に限
り、判断結果選択部21kは、フェイルセーフ実行部6
22に向けて故障判断結果を出力する。また、フェイル
セーフ実行部622は、最終的な故障判断が成された場
合には、車両運動制御の実行を禁止する。
【0065】以上のように、実施の形態2にあっては、
各故障フラグAYWFLAG,YGFLAG,ANGL
FLAGがセットされたときには、フェールランプは点
灯させるが、本当にセンサが故障しているとして車両運
動制御を禁止するのは、さらに、故障判定が、その約5
倍の時間続けて維持された場合としている。これによ
り、誤検出を防止することができる。
【0066】また、このような再判断は、複数のセンサ
について故障と判断されたときのみ行うようにしても良
い。
【0067】(実施の形態3)次に、実施の形態3につ
いて説明する。この実施の形態3は、差分しきい値TR
を非運動制御中と運動制御中と運動制御終了から所定時
間内とで変化させる他例であり、これを図24のフロー
チャートにより説明すると、ステップ701では、車両
運動制御が実行状態から非実行状態に切り替わったか否
か判定し、非実行状態に切り替わったらステップ702
に進んで、ディレイフラグDFL=1にセットし、差分
しきい値TR(TH)n=TR(TH)nとする。
【0068】車両運動制御が実行状態から非実行状態に
切り替わったのでない場合は、ステップ701から70
4に進んで、ディレイフラグDFL=1にセットされて
いるか否か判定し、DFL=1の場合、すなわち車両運
動制御の終了直後の場合は、ステップ705に進んで、
ディレイタイマDT1をカウントアップし、さらにステ
ップ706に進んで、ディレイタイマDT1のカウント
値が予め設定された値299以上となったか(約3秒が
経過したか否か)判定し、DT1≧299の場合はステ
ップ707に進んで、ディレイタイマDT1=0にリセ
ットし、続くステップ708でディレイフラグDFL=
0にリセットし、さらにステップ709において、差分
しきい値TR(TH)n=γとする。一方、ステップ7
06において、DT1<299の場合は、ステップ71
0に進んで、差分しきい値TR(TH)n=αに設定す
る。
【0069】さらに、ステップ704において、ディレ
イフラグDFL=1にセットされていない場合は、ステ
ップ711に進んで、現在、車両運動制御中であるか否
か判定し、車両運動制御中の場合はステップ712に進
んで、差分しきい値TR(TH)n=βに設定し、車両
運動制御中でない場合は、ステップ713に進んで差分
しきい値TR(TH)n=γに設定する。ここで、α≧
β>γとする。
【0070】したがって、本実施の形態3にあっては、
通常走行である非車両運動制御時には、ステップ701
→704→711→713の流れとなって、差分しきい
値TR(TH)n=γと最小値に設定される。次に、運
動制御を開始すると、ステップ701→704→711
→712の流れとなって、差分しきい値TR(TH)n
=βと中間値あるいは最大値に設定される。その後、車
両運動制御を終了すると、ステップ701→702→7
03の流れに基づいて差分しきい値TR(TH)n=β
が維持され、さらに、次からはステップ701→704
→705→706→710と流れて、差分しきい値TR
(TH)n=αと最大値に設定される。この差分しきい
値TR(TH)n=αは、ディレイタイマDT1が設定
値である299をカウントされるまで維持される。ま
た、ディレイタイマDT1が299を超えると、ステッ
プ701→704→705→706→707→708→
709の流れに基づいて、差分しきい値TR(TH)n
=γに戻され、その後は、非車両運動制御時の流れとな
って、差分しきい値TR(TH)n=γとなる。
【0071】以上図面により実施の形態について説明し
てきたが、本発明は上記実施の形態の構成に限定される
ものではない。例えば、実施の形態では、相関性の有無
を差分△TRnが差分しきい値TR(TH)nを超える
頻度に基づいて判断したが、請求項4に記載の発明のよ
うに、差分が差分しきい値を超える継続時間により相関
性を判断するようにしても良い。また、実施の形態で
は、制動力により車両運動を制御する装置の車両挙動検
出装置を示したが、ヨーレイトセンサ、横Gセンサ、舵
角センサを有して車両挙動を検出する装置であれば、他
の装置にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の車両挙動検出装置を適用したブ
レーキ制御装置のシステム図である。
【図2】実施の形態1の車両挙動検出装置を有したブレ
ーキ制御装置を示すブレーキ回路図である。
【図3】実施の形態1における故障検出手段を示すブロ
ック図である。
【図4】実施の形態1の要部の概略図である。
【図5】実施の形態1におけるヨーレイトセンサの故障
検出の流れを示すフローチャートである。
【図6】実施の形態1におけるヨーレイトセンサの故障
検出の流れを示すフローチャートである。
【図7】実施の形態1におけるヨーレイトセンサの故障
検出の流れを示すフローチャートである。
【図8】実施の形態1におけるヨーレイトセンサおよび
横Gセンサの故障判断時のタイヤの線形域判断の流れを
示すフローチャートである。
【図9】差分しきい値を示す図である。
【図10】実施の形態1における横Gセンサの故障検出
の流れを示すフローチャートである。
【図11】実施の形態1における横Gセンサの故障検出
の流れを示すフローチャートである。
【図12】実施の形態1における横Gセンサの故障検出
の流れを示すフローチャートである。
【図13】実施の形態1における舵角センサの故障検出
の流れを示すフローチャートである。
【図14】実施の形態1における舵角センサの故障検出
の流れを示すフローチャートである。
【図15】実施の形態1における舵角センサの故障検出
の流れを示すフローチャートである。
【図16】実施の形態1における舵角センサの故障判断
時のタイヤ線形域判断の流れを示すフローチャートであ
る。
【図17】バンク路判断の説明図である。
【図18】バンク路判断の流れを示すフローチャートで
ある。
【図19】バンク路判断の流れを示すフローチャートで
ある。
【図20】バンク路判断の流れを示すフローチャートで
ある。
【図21】後退判断の流れを示すフローチャートであ
る。
【図22】実施の形態2における故障検出手段を示すブ
ロック図である。
【図23】実施の形態2における再故障判断の流れを示
すフローチャートである。
【図24】実施の形態3における差分しきい値変更の流
れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ブレーキ回路 2 ブレーキ回路 3 アウト側ゲート弁 3a 一方弁 4 ポンプ 4r ポンプ室 4a 吸入回路 4b 吸入回路 4d 逆止弁 4 プランジャ 5 流入弁 6 流出弁 7 リザーバ 8 モータ 9 イン側ゲート弁 10 リターン通路 11 車輪速センサ 12 ヨーレイトセンサ 13 センサ 15 舵角センサ 21 故障検出手段 21a 単独チェック部 21b 単独チェック部 21c 単独チェック部 21d 0点補正部 21e0点補正部 21fYAW 推定部 21gYAW 推定部 21h 相互故障判断部 21j 再故障判断部 21k 判断結果選択部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01P 21/00 B62D 101:00 // B62D 101:00 111:00 111:00 113:00 113:00 137:00 137:00 G01P 15/00 J Fターム(参考) 2F029 AA02 AC12 2F105 AA02 BB01 BB20 3D032 CC33 DA03 DA24 DA25 DA29 DA33 EB16 EB17 FF01 3D046 BB01 BB21 BB28 DD04 HH08 HH21 HH25 HH26 HH36 HH49 JJ02 JJ05 KK09 KK11 LL23 LL37 LL50 MM06 MM09 MM14 MM15

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のヨー方向の運動量を検出するヨー
    レイトセンサと、 車両の横方向の加速度を検出する横Gセンサと、 運転者の操舵量を検出する舵角センサと、を備え、 各センサからの入力に基づいて車両の挙動を検出する車
    両挙動検出装置において、 前記ヨーレイトセンサ、横Gセンサ、舵角センサからの
    信号に対してそれぞれ所定の処理を行って共通単位信号
    を形成する共通単位信号形成処理を実行し、さらに、こ
    れら共通単位信号を相互に比較して相関性の有無を判断
    し、この相関性の有無に基づいて各センサの故障の有無
    を検出する故障検出処理を実行する故障検出手段が設け
    られていることを特徴とする車両挙動検出装置。
  2. 【請求項2】 前記故障検出手段における共通単位信号
    形成処理は、共通単位信号をヨーレイトとし、ヨーレイ
    トセンサからの信号によりヨーレイトYAWを形成し、
    横Gセンサからの信号をヨーレイトに換算して横G推定
    ヨーレイトYAW(YG)を形成し、舵角センサからの
    信号をヨーレイトに換算して舵角推定ヨーレイトYAW
    (ANGL)を形成する処理であることを特徴とする請
    求項1に記載の車両挙動検出装置。
  3. 【請求項3】 前記故障検出手段は、ヨーレイトYAW
    と舵角推定ヨーレイトYAW(ANGL)とを比較して
    両者間の相関性の有無を判断する第1比較手段と、横G
    推定ヨーレイトYAW(YG)と舵角推定ヨーレイトY
    AW(ANGL)とを比較して両者間の相関性の有無を
    判断する第2比較手段と、ヨーレイトYAWと横G推定
    ヨーレイトYAW(YG)とを比較して両者間の相関性
    の有無を判断する第3比較手段とを備え、 前記故障検出処理は、第1比較手段によりヨーレイトY
    AWと舵角推定ヨーレイトYAW(ANGL)との間で
    相関性が無いと判断するとともに、第2比較手段により
    横G推定ヨーレイトYAW(YG)と舵角推定ヨーレイ
    トYAW(ANGL)との間で相関性が有ると判断した
    場合には、ヨーレイトセンサが故障していると判断し、 第1比較手段によりヨーレイトYAWと舵角推定ヨーレ
    イトYAW(ANGL)との間で相関性が有ると判断す
    るとともに、第2比較手段により横G推定ヨーレイトY
    AW(YG)と舵角推定ヨーレイトYAW(ANGL)
    との間で相関性が無いと判断した場合には、横Gセンサ
    が故障していると判断し、 第1比較手段によりヨーレイトYAWと舵角推定ヨーレ
    イトYAW(ANGL)との間で相関性が無いと判断す
    るとともに、第2比較手段により横G推定ヨーレイトY
    AW(YG)と舵角推定ヨーレイトYAW(ANGL)
    との間で相関性が無いと判断し、かつ、第3比較手段に
    よりヨーレイトYAWと横G推定ヨーレイトYAW(Y
    G)との間で相関性が有ると判断したときには、舵角セ
    ンサが故障していると判断することを特徴とする請求項
    2に記載の車両挙動検出装置。
  4. 【請求項4】 前記故障検出手段の各比較手段は、ヨー
    レイトYAW、横G推定ヨーレイトYAW(YG)、舵
    角推定ヨーレイトYAW(ANGL)の間の差分を算出
    し、さらに、この差分が所定の差分しきい値を超えた状
    態が所定時間継続して上回ったか否かにより相関性の有
    無を判断することを特徴とする請求項3に記載の車両挙
    動検出装置。
  5. 【請求項5】 前記故障検出手段の各比較手段は、ヨー
    レイトYAW、横G推定ヨーレイトYAW(YG)、舵
    角推定ヨーレイトYAW(ANGL)の間の差分を算出
    し、さらに、この差分が所定の差分しきい値を超えた回
    数をカウントし、予め設定された時間内におけるカウン
    ト数が所定の頻度しきい値を超えたか否かにより相関の
    有無を判断することを特徴とする請求項3に記載の車両
    挙動検出装置。
  6. 【請求項6】 タイヤグリップ力を検出するタイヤグリ
    ップ検出手段が設けられ、 前記故障検出手段は、タイヤグリップ力の発生領域が非
    線形域と判断されたときには、前記故障検出処理におけ
    る相関性判断において、差分が差分しきい値を超えてい
    ると判断するのをキャンセルすることを特徴とする請求
    項4または5に記載の車両挙動検出装置。
  7. 【請求項7】 前記タイヤグリップ検出手段は、前記故
    障検出手段が、ヨーレイトセンサと横Gセンサの故障を
    判断しているときは、舵角センサの舵角信号と車体速度
    とからタイヤグリップ力特性を求め、前記故障検出手段
    が、舵角センサの故障を判断しているときは、ヨーレイ
    トセンサが検出するヨーレイトYAWと横Gセンサが検
    出する横加速度と車体速度とからタイヤグリップ力特性
    を求めることを特徴とする請求項6に記載の車両挙動検
    出装置。
  8. 【請求項8】 前記第2比較手段は、前記差分しきい値
    よりも小さな値のバンク判断用しきい値が設定され、 前記差分が差分しきい値は超えないがバンク判断用しき
    い値を超える場合は、バンク走行用カウンタをカウント
    し、バンク走行用カウンタのカウント値が所定のバンク
    用カウント判断時間内で所定のバンク判断用しきい値を
    超えた場合は、バンク路走行と判断するバンク路判断手
    段が設けられていることを特徴とする請求項4ないし7
    に記載の車両挙動検出装置。
  9. 【請求項9】 前記バンク路判断手段がバンク路走行と
    判断したときは、車両挙動検出装置の検出に基づく制御
    を禁止あるいは制限する信号を出力することを特徴とす
    る請求項8に記載の車両挙動検出装置。
  10. 【請求項10】 前記バンク路判断手段がバンク路走行
    判断終了から所定時間は、車両挙動検出装置の検出に基
    づく制御を禁止あるいは制限する信号を出力することを
    特徴とする請求項9に記載の車両挙動検出装置。
  11. 【請求項11】 前記差分しきい値を、車両の運動性を
    制御する車両運動制御実行中には非車両運動制御中に比
    べて高い値に変更する差分しきい値変更手段が設けられ
    ていることを特徴とする請求項4ないし10に記載の車
    両挙動検出装置。
  12. 【請求項12】 前記差分しきい値変更手段は、前記差
    分しきい値を、車両運動制御実行終了後所定時間、非車
    両運動制御中に比べて高い値に変更することを特徴とす
    る請求項11に記載の車両挙動検出装置。
  13. 【請求項13】 前記車両挙動検出装置の電源が、OF
    F状態からON状態となったとき、所定時間の間、前記
    故障判断を禁止することを特徴とする請求項1ないし1
    2に記載の車両挙動検出装置。
  14. 【請求項14】 前記故障検出手段には、ヨーレイトセ
    ンサからの信号と舵角センサからの信号とに基づいて後
    退状態を検出する後退判断部が設けられ、前記後退判断
    部が後退状態と判断したときには、故障検出処理による
    故障判断を禁止することを特徴とする請求項1ないし1
    3に記載の車両挙動検出装置。
  15. 【請求項15】 車両の後退走行を検出する後退検出手
    段が設けられ、 この後退検出手段が後退走行を検出するとともに、前記
    故障検出手段の後退判断部が後退状態と判断したとき
    に、故障検出処理による故障判断を禁止することを特徴
    とする請求項14に記載の車両挙動検出装置。
  16. 【請求項16】 前記故障検出処理による故障検出が所
    定時間継続されたときに最終的に故障と判断する冗長判
    断処理を実行する再故障判断部が設けられていることを
    特徴とする請求項1ないし15に記載の車両挙動検出装
    置。
  17. 【請求項17】 前記再故障判断部は、センサの故障が
    複数検出されたときにのみ冗長判断処理を行うことを特
    徴とする請求項16に記載の車両挙動検出装置。
  18. 【請求項18】 前記再判断処理部による冗長判断処理
    は、通常の故障検出処理にかける時間よりも長い時間を
    かけて行うことを特徴とする請求項17に記載の車両挙
    動検出装置。
  19. 【請求項19】 前記故障検出手段として、ヨーレイト
    センサ、横Gセンサ、舵角センサのそれぞれの故障状態
    を検出する単独の故障検出部がそれぞれ設けられ、各単
    独の故障検出を実行した後に、前記故障検出処理を行う
    ことを特徴とする請求項1ないし18に記載の車両挙動
    検出装置。
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