JP2002051753A - 麦若葉由来の素材を含む青汁食品 - Google Patents

麦若葉由来の素材を含む青汁食品

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JP2002051753A
JP2002051753A JP2000245346A JP2000245346A JP2002051753A JP 2002051753 A JP2002051753 A JP 2002051753A JP 2000245346 A JP2000245346 A JP 2000245346A JP 2000245346 A JP2000245346 A JP 2000245346A JP 2002051753 A JP2002051753 A JP 2002051753A
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wheat
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wheat young
juice
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Shinji Tsuzaki
慎二 津崎
Kinya Takagaki
欣也 高垣
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Toyo Shinyaku Co Ltd
Original Assignee
Toyo Shinyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 青汁の素材と麦若葉由来の素材とを組み合わ
せ、嗜好性に優れた食品を得ることにある。 【解決手段】 麦若葉由来の素材と、青汁の素材とし
て、アブラナ科植物、セリ科植物、アスパラガス、ホウ
レン草、ニガウリ、シソ、シュンギク、ニワトコ、ハコ
ベ、ヨモギのいずれか1種または2種以上とを配合し、
嗜好性に優れた食品とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、麦若葉由来の素材
と青汁の素材とを含有する食品に関する。
【0002】
【従来の技術】青汁の原料となるアブラナ科植物、セリ
科植物、アスパラガス、ホウレン草、ニガウリ、シソ、
シュンギク、ニワトコ、ハコベ、ヨモギなどの植物に
は、ビタミン類、ミネラル類、タンニン類などの多くの
栄養素や機能性成分が含まれており、これらを摂取する
ことは、非常に健康によい。しかしながら、これらの植
物の多くは苦味や青臭さが強く、嗜好性に劣るため、大
衆に飲用されにくい。そこで、嗜好性を高めて、飲み易
くするために、これまでにもいろいろな方法がとられて
いる。
【0003】一方、麦若葉は、ビタミン類、ミネラル
類、食物繊維に富み、抗高血圧効果、有害物質の吸着、
腸内環境の改善、コレステロールの吸収抑制、食後血糖
値の急上昇防止、スーパーオキサイドディスムターゼ
(SOD)を活性化するなどの効果を有しており、しか
も嗜好性ある健康食品として注目を浴びている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明におけ
る課題は、青汁の素材と麦若葉由来の素材とを組み合わ
せることにより相乗効果によって、嗜好性に優れ、栄養
素や機能性成分を豊富に含有する食品を得ることにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明の請求項1記載の食品は、麦若葉由来の素材
と、青汁の素材とを含むものである。また、本発明の請
求項2記載の食品は、前記麦若葉由来の素材が、GAB
A富化処理されたものである。また、本発明の請求項3
記載の食品は、前記青汁の素材が、アブラナ科植物、セ
リ科植物、アスパラガス、ホウレン草、ニガウリ、シ
ソ、シュンギク、ニワトコ、ハコベ、ヨモギのいずれか
1種または2種以上であるものである。また、本発明の
請求項4記載の食品は、前記アブラナ科植物が、ケー
ル、ブロッコリー、キャベツ、小松菜、大根の葉、クレ
ソンまたはナズナのいずれか1種または2種以上である
ものである。そして、本発明の請求項5記載の食品は、
前記セリ科植物が、セリ、パセリ、人参の葉、またはセ
ロリであるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
青汁の原料となる植物には、ビタミン類、ミネラル類、
タンニン類などの多くの栄養素や機能性成分が含まれて
おり、これらを摂取することは、非常に健康によい。そ
こで、本発明の麦若葉由来の素材を含む青汁食品は、麦
若葉の素材とアブラナ科植物、セリ科植物、アスパラガ
ス、ホウレン草、ニガウリ、シソ、シュンギク、ニワト
コ、ハコベ、ヨモギのいずれか1種または2種以上とを
組み合わせることで、苦味や不快臭をなくして、飲み易
くすることができる。
【0007】本発明において用いられる麦若葉由来の素
材としては、麦若葉末、麦若葉の細片化物およびその乾
燥粉末、麦若葉搾汁およびその乾燥粉末、麦若葉のエキ
スおよびその乾燥粉末などがある。これらの原料として
は、例えば、大麦、小麦、ライ麦、えん麦、ハト麦など
の若葉(茎を含んでも良い)が用いられ、その内で大麦
が特に好ましく用いられる。
【0008】また、本発明において用いられる麦若葉由
来の素材は、GABA富化処理されたものが好ましい。
GABAは、γ−アミノ酪酸(γ−aminobuty
ric acid)の略称であり、生体内でグルタミン
酸の脱炭酸によって生成されるアミノ酸の一種である。
麦若葉をGABA富化処理する方法としては、以下のも
のがある。麦若葉、麦若葉の細片化物または搾汁など
に、赤外線処理、嫌気処理および保温処理の工程を単独
または、複数組み合わせて施す方法がある。赤外線処理
の一例としては、被処理物を水分が蒸発しないように密
閉した状態で、400W程度の赤外線放射装置を用いて
20〜50℃、好ましくは25〜45℃で、10分間〜
24時間、好ましくは30分間〜6時間保持する。嫌気
処理とは、ほとんど酸素を含まないか無酸素の気体で処
理することを意味しており、真空状態で処理することも
含んでいる。この方法で用いられる気体としては、二酸
化炭素ガス、窒素ガスが好ましい。このような雰囲気下
で、20〜50℃、好ましくは25〜40℃で、10分
〜72時間、好ましくは3〜24時間保持する。保温処
理の一例としては、密閉条件下で20〜50℃、好まし
くは30〜45℃の温風を当て、30分間〜24時間、
好ましくは30分間〜6時間保持する。または、20〜
50℃、好ましくは30〜45℃の温水で、30分間〜
24時間、好ましくは30分間〜6時間保持する。
【0009】なお、上記のGABA富化処理の他に、麦
若葉をグルタミン酸溶液に浸漬するか、麦若葉の細片化
物または搾汁の溶液にグルタミン酸を添加することによ
り、GABAを富化することもできる。麦若葉由来の物
質に内在している酵素の作用により、グルタミン酸がG
ABAに変化し、GABA含有量が増加するのである。
【0010】グルタミン酸溶液は、グルタミン酸のみな
らず、グルタミン酸ナトリウム、グルタミン酸カリウ
ム、グルタミン酸カルシウム等のグルタミン酸の塩を用
いて調製することができる。また、グルタミン酸やその
塩を含有する食品素材によっても調製することができ
る。グルタミン酸やその塩を含有する食品素材として
は、例えば、昆布、ワカメなどの海藻、シイタケ、マイ
タケのようなキノコ類、かつお(かつお節を含む)、い
わしなどの魚類、あさり、しじみなどの貝類、米、小
麦、大豆(これらの胚芽を含む)、茶葉、桑葉、野菜
(例えば、トマト)、柑橘類(中果皮、じょうのう膜)
などが挙げられる。このように、グルタミン酸および/
またはその塩を比較的高濃度に含む食品素材が好ましく
用いられる。このような食品素材には、可食性タンパク
質に酵素処理、加熱処理などを施してグルタミン酸を遊
離または生成させたものなども含まれる。
【0011】グルタミン酸やその塩を含有する食品素材
は、そのままの形態で、麦若葉の細片化物もしくは搾
汁、または麦若葉を浸漬する溶液に添加してもよく、必
要に応じて細片化するか、あるいは食品素材を搾汁し
て、または水溶液として麦若葉の細片化物もしくは搾
汁、または浸漬溶液に添加してもよい。また、これらの
食品素材の乾燥粉末を麦若葉の細片化物もしくは搾汁ま
たは浸漬溶液に添加してもよい。また、これらの食品素
材に含まれる成分を、必要に応じて加熱して溶出し、浸
漬溶液などへ添加してもよい。あるいは、溶出した成分
の乾燥粉末を麦若葉の細片化物もしくは搾汁または浸漬
溶液に添加してもよい。例えば、グルタミン酸を含有す
る食品素材が、乾燥昆布である場合、乾燥昆布を細片化
して麦若葉の細片化物もしくは搾汁、または浸漬溶液に
添加、攪拌されることにより、効率的にGABAが増加
される。
【0012】GABA富化処理中の麦若葉の細片化物も
しくは搾汁、または浸漬溶液の温度については、特に限
定しないが、グルタミン酸からGABAへの変換を触媒
する酵素が失活されない範囲で行われるのが好ましく、
通常20〜50℃、より好ましくは25〜40℃で行わ
れる。GABA富化処理中の細片化物もしくは搾汁、ま
たは浸漬溶液のpHは、適宜調整してもよい。pHの調
整は、GABA富化処理を促進させる目的と製品の色を
鮮やかな緑色にする目的で行われる。pHの調整方法
は、pH調整剤を用いる方法でよく、通常3.5〜9.
0、好ましくは4.0〜7.0、より好ましくは5.0
〜6.0である。また、pHをアルカリ性側に調整すれ
ば、麦若葉を酸性で処理したものおよび未処理のものと
比較して、鮮やかな緑色を呈するようになる。pH4以
下で処理を行うと、GABA富化効率が低下する場合が
あるのに加え、麦若葉が褐色になるためあまり好ましく
ない。
【0013】GABAの富化処理の時間は、10分〜2
4時間行うのがよい。30分以上行えば、GABA含有
量は飛躍的に増加する。GABAの富化処理に用いられ
るグルタミン酸の量は、富化させたいGABAの量に応
じて、適宜調整すればよい。通常は、グルタミン酸もし
くはその塩は、麦若葉の細片化物または搾汁の0.01
〜40重量%、好ましくは0.2〜20重量%、より好
ましくは0.5〜10重量%添加するのがよい。
【0014】グルタミン酸溶液にビリドキサールリン
酸、食塩などの無機塩化物を添加するか、または、有機
酸もしくはATPなどの阻害剤が反応系から取り除かれ
ることによって、GABA富化効率を高めることもでき
る。さらに、本発明において、GABA富化処理を施し
た麦若葉など、またはGABA富化処理を施していない
麦若葉などに対して、ブランチングや蒸煮ではなくマイ
クロウェーブを照射する処理を行えばGABAの含量の
減少を防ぐことができる。
【0015】GABA富化処理された麦若葉もしくは細
片化物または搾汁は、そのままでもよいし、ブランチン
グ、蒸煮、マイクロウェーブ照射処理、赤外線処理、嫌
気処理などの工程を、単独または複数組み合わせること
によって、加熱保温した後に、必要に応じて冷却処理を
施し、乾燥し、粉末化することができる。上記乾燥工程
は、粉末の水分含量が10%以下、好ましくは5%以下
になるように行う。例えば、処理後の麦若葉の細片化物
や搾汁などを熱風乾燥、高圧蒸気乾燥、電磁波乾燥、噴
霧乾燥、凍結乾燥などの方法を用いて乾燥することによ
り行う。加熱による乾燥は、好ましくは50〜80℃、
より好ましくは55〜65℃にて、加熱により葉の緑色
が変色しない温度および時間内で行う。また、必要に応
じて、デキストリン、シクロデキストリン、デンプン、
マルトースなどの賦形剤などを添加して噴霧乾燥するこ
ともできる。
【0016】得られた麦若葉の細片化物や搾汁の乾燥物
を、さらに粉末化することにより乾燥粉末が得られる。
粉砕は、クラッシャー、ミル、ブレンダー、石臼などを
用いて行われる。乾燥粉末は、必要に応じて篩にかけら
れ、例えば、30〜250メッシュの篩を通過するもの
が用いられる。粒径が250メッシュより小さいと食品
素材や医薬品原料としたときに、さらなる加工が行われ
難いことがある。粒径が30メッシュより大きいと、他
の食品素材との均一な混合が妨げられる。乾燥後の粉末
は、通常の気流殺菌、高圧殺菌、加熱殺菌などの方法に
より、殺菌してもよい。
【0017】本発明で用いられる青汁の素材として、処
理対象となる可食性緑色植物は、緑色の葉または茎(以
下、葉茎という)を有する栽培食用植物に限らず、緑色
の葉茎を持つ食用可能な野草類や薬用植物、通常は葉茎
を食用としない緑色の葉茎をもつ果菜類、根菜類、穀
類、果実などの植物、緑色の食用可能な藻類などが包含
される。具体的には、アブラナ科植物、セリ科植物、ク
マ笹の葉、ハト麦、玄米、ホウレン草、レタス、シュン
ギク、ヨモギ、キュウリ、ニガウリ、ピーマン、コンフ
リー葉、甘草、アルファルファ、エビスグサ、ルイボス
の葉、大豆、クローバー、柿の葉、松の葉、イチョウの
葉、ウコン、クコ、杜仲の葉、羅布麻の葉、ぎん茶、ス
ピルリナ、アスパラガス、シソ、ニワトコ、ハコベ、モ
ロヘイヤ、クロレラなどの1種または2種以上の混合物
が用いられる。
【0018】また、本発明で用いられるアブラナ科植物
には、ケール、ブロッコリー、キャベツ、小松菜、大根
の葉、白菜、水菜、クレソン、ナズナ、山葵、マメグン
バイ、イヌガラシなどの1種または2種以上の混合物が
用いられる。そして、本発明で用いられるセリ科植物に
は、セリ、パセリ、人参の葉、セロリ、アシタバ、ミツ
バ、ノダケ、ウイキョウなどの1種または2種以上の混
合物が用いられる。
【0019】ところで、GABAは、脳の血流を改善
し、酸素供給量を増加させて、そして脳代謝を亢進させ
る働きを持つことから、脳卒中、頭部外傷後遺症、脳動
脈後遺症による頭痛・耳鳴り・意欲低下などの治療に利
用されている。
【0020】麦若葉末に含まれるGABAの量は、その
調製方法によって異なり、従来法(特許2544302
号)により調製された麦若葉末に含まれるGABAの量
は、多くとも約10mg/100gである。これに対し
て、従来のブランチングや蒸煮処理ではなくマイクロウ
ェーブ処理を施した本発明におけるGABAを保持され
るように調製された麦若葉末は、少なくとも20mg/
100g以上のGABAを含み、従来法によるものと比
較して、通常10倍以上、好ましくは20倍以上、より
好ましくは50倍以上、すなわち通常100mg/10
0g以上、好ましくは200mg/100g以上、より
好ましくは500mg/100g以上のGABAを含
む。
【0021】本発明におけるGABA富化処理された麦
若葉末は、少なくとも50mg/100g以上のGAB
Aを含み、GABAが保持されるように調製された麦若
葉末よりもGABAを多く含み、通常2倍以上、好まし
くは5倍以上、より好ましくは10倍以上、すなわち通
常200mg/100g以上、好ましくは1000mg
/100g以上、より好ましくは2000mg/100
g以上のGABAを含む。
【0022】上記のようにして得られた麦若葉搾汁末に
含まれるGABAの量は、その調製方法によって異な
り、従来法に準じて得られた麦若葉搾汁末に含まれるG
ABAの含量は、多くとも約50mg/100gであ
る。
【0023】本発明におけるGABAを保持するように
調製された麦若葉搾汁末は、少なくとも100mg/1
00g以上のGABAを含み、従来法により調製される
ものと比較して、通常5倍以上、好ましくは10倍以
上、より好ましくは20倍以上、すなわち通常250m
g/100g以上、好ましくは500mg/100g以
上、より好ましくは1000mg/100g以上のGA
BAを含む。
【0024】本発明におけるGABA富化処理された麦
若葉搾汁末は、少なくとも250mg/100g以上の
GABAを含み、GABAが保持されるように調製され
た麦若葉搾汁末と比較して、通常2倍以上、好ましくは
5倍以上、より好ましくは10倍以上、すなわち通常5
00mg/100g以上、好ましくは1250mg/1
00mg以上、より好ましくは2500mg/100g
以上のGABAを含む。なお、これらのGABA含量
は、乾燥粉末処理の影響をほとんど受けない。
【0025】ところで、本発明で用いられる青汁の素材
として、処理対象となる可食性緑色植物は、できる限り
新鮮なうちに処理することが望ましく、また貯蔵品を使
用する場合には、低温貯蔵、減圧脱水貯蔵、亜硫酸ガス
や亜硫酸塩処理などの変色、変質防止手段を講じたもの
を用いるのが好ましい。原料植物は十分に洗浄して付着
物を洗い落とし、所望に応じて次亜塩素酸の如き殺菌剤
を用いて滅菌処理し、さらに十分に水洗し、さらに場合
によっては、適当な大きさに細く切られる。
【0026】また、本発明で用いられるアブラナ科植物
のケールは、キャベツの改良種である。その葉にはビタ
ミンU、Cが多く含まれており、食用することで、胃炎
や胃潰瘍の予防、肝機能や便秘の改善に有効である。ま
た、本発明で用いられるセリ科の植物のアシタバには、
フラボノイド、ビタミンB12や鉄分が多く含まれてお
り、動脈硬化、便秘や貧血に有効である。
【0027】また、本発明で用いられるクマ笹は、その
葉にトリテルペン類が含まれており、清涼、解熱、止
渇、利尿薬などに有効である。また、本発明で用いられ
る甘草は、その根茎にはグルクロン酸が多く含まれてお
り、胃潰瘍、胃炎などに有効である。
【0028】つぎに、麦若葉由来の素材は、天然の麦若
葉が含有するビタミン類、ミネラル類、食物繊維などの
機能を損なわない量を用いられて、上記のような青汁の
素材のいずれか1種または2種以上と混合され、嗜好性
の優れた健康食品として製造される。麦若葉由来の素材
と青汁の素材との配合割合は、1:50〜50:1(重
量比)の範囲であり、好ましくは1:20〜20:1
(重量比)の範囲であり、より好ましくは1:2〜2:
1(重量比)の範囲である。また、本発明の麦若葉由来
の素材を含む青汁食品は、粉末状の麦若葉に対して、粉
末状または汁状の青汁の素材を混合してもよいし、麦若
葉の搾汁に対して粉末状または汁状の青汁の素材を混合
してもよい。
【0029】このような麦若葉由来の素材を含む青汁食
品は、その形状または、個人の好みに応じて、そのまま
食してもよく、水、お湯、牛乳などに溶かして飲んでも
よく、または、その成分を抽出させてから飲んでもよ
い。
【0030】以下、具体例を示す。この例に用いた麦若
葉末を、以下のように調整した。約30cmに成長した
大麦の若葉を摘み取り、水洗して水切りを行い、長さ約
10cmに切り揃えた。切り揃えた大麦若葉100g
を、食塩7.5g、重曹7.5gを含む1リットルの熱
水(95℃)に投入し、3分間、熱水処理した。熱水処
理した麦若葉を直ちに2〜7℃の冷水に移し、約5分間
浸漬して冷却した。冷却後、約45秒間遠心して脱水
し、水分含量が5%以下となるように乾燥機中で60℃
にて6時間乾燥した。これを石臼で粉砕して200メッ
シュを90%が通過する程度に粉砕して麦若葉末を得
た。
【0031】また、この例に用いた麦若葉搾汁を、以下
のように調整した。大麦若葉を切り揃え、食塩7.5
g、重曹7.5gを含む1リットルの熱水で処理した
後、直ちに2〜7℃の水に5分間浸漬し、冷却した。冷
却後、約45秒間遠心して脱水した。次いで、ミキサー
で粉砕して搾汁し、ろ過して繊維分を除いた搾汁を得
た。
【0032】また、切り揃えた大麦若葉を、ビニール袋
に入れ、空気を抜いた後に窒素を充填し、これをインキ
ュベーター内で40℃にて6時間静置して、嫌気処理
(GABA富化処理)した。ついで、GABA富化処理
した麦若葉を1分間マイクロウェーブ処理した。マイク
ロウェーブ処理の条件は、500Wの出力装置を用い
て、2450MHzで照射するものとした。これを水分
含量が5%以下となるように、乾燥機中、60℃にて6
時間乾燥し、さらに石臼で200メッシュを90%が通
過する程度に粉砕して、GABA富化処理された大麦若
葉粉末を得た。また、上記のように大麦若葉をマイクロ
ウェーブ処理した後、ミキサーで粉砕し、さらに遠心、
濾過して繊維分を除いた搾汁を得た。
【0033】つぎに、この例に用いた青汁の素材となる
植物の粉末を、以下のように調整した。青汁の素材とな
る植物を水洗して水切りを行い、青汁の素材となる植物
100gを、食塩7.5g、重曹7.5gを含む1リッ
トルの熱水(95℃)に投入し、3分間、熱水処理し
た。熱水処理した青汁の素材となる植物を直ちに2〜7
℃の冷水に移し、約5分間浸漬して冷却した。冷却後、
約45秒間遠心して脱水し、水分含量が5%以下となる
ように乾燥機中で60℃にて6時間乾燥した。これを石
臼で粉砕して200メッシュを90%が通過する程度に
粉砕して青汁の素材となる植物の粉末を得た。
【0034】また、この例に用いた青汁の素材となる植
物の搾汁を、以下のように調整した。青汁の素材となる
植物を、食塩7.5g、重曹7.5gを含む1リットル
の熱水で処理した後、直ちに2〜7℃の水に5分間浸漬
し、冷却した。冷却後、約45秒間遠心して脱水した。
次いで、ミキサーで粉砕して搾汁し、ろ過して繊維分を
除いた搾汁を得た。
【0035】上記のようにして調製された麦若葉末また
は麦若葉搾汁は、上記のようにして調整された青汁の素
材となる植物の粉末、搾汁のいずれかと配合され、食品
とされた。
【0036】つぎに、粉末試料2gを200mlの水に
懸濁したもの、または搾汁試料20mlを180mlの
水に懸濁したものを用意した。粉末試料が2種類の場合
は、各1gずつの混合物とし、搾汁試料が2種類の場合
は、各10mlずつの混合物とした。試料の配合を表1
に示す。
【0037】上記のようにして調製された試料を、男女
各5人ずつに飲用してもらい、その時の嗜好性評価試験
を行った。嗜好性の評価は、つぎのように点数化するこ
とで行った。美味しく飲用できる・・・4点、違和感なく
飲むことができる・・・3点、青汁臭いが飲むことができ
る・・・2点、青汁臭くてとても飲めない・・・1点として、
10人の被験者の平均点を算出した。結果を表1に示
す。
【0038】
【表1】
【0039】表1の結果から、青汁の素材となる植物
と、麦若葉由来の素材を組み合わせることにより、青汁
の素材となる植物の飲みにくさを大幅に改善することが
できた。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の食品は、
麦若葉由来の素材と、青汁の素材とを含むことにより、
青汁の素材の飲みにくさを大幅に改善することができ
た。
【0041】また、本発明の食品は、麦若葉由来の素材
が、GABA富化処理されることにより、GABA富化
処理されていない麦若葉由来の素材よりも、青汁の素材
の飲みにくさを改善することができた。
【0042】また、本発明の食品は、青汁の素材が、ア
ブラナ科植物、セリ科植物、アスパラガス、ホウレン
草、ニガウリ、シソ、シュンギク、ニワトコ、ハコベ、
ヨモギのいずれか1種または2種以上を配合されたもの
であるから、この食品を飲用することにより、食物繊
維、ビタミン類、ミネラル類、タンニン類などの多くの
栄養素や機能性成分を摂取することができる。
【0043】また、本発明の食品は、アブラナ科植物
が、ケール、ブロッコリー、キャベツ、小松菜、大根の
葉、クレソンまたはナズナのいずれか1種または2種以
上を配合されたものであるから、この食品を飲用するこ
とにより、ビタミン類、タンパク質、鉄分などを豊富に
摂取することができる。
【0044】そして、本発明の食品は、セリ科植物が、
セリ、パセリ、人参の葉、またはセロリのいずれか1種
または2種以上を配合されたものであるから、この食品
を飲用することにより、ビタミン類を豊富に摂取するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A23L 2/52 A23L 2/00 B 2/38 F Fターム(参考) 4B016 LC02 LC07 LE05 LG05 LG08 LG10 LG16 LP01 LP02 LP06 LP13 4B017 LC02 LC03 LG07 LG15 LP01 4B018 LB08 LE05 MD53 MD61 ME11 ME14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 麦若葉由来の素材と、青汁の素材とを含
    むことを特徴とする食品。
  2. 【請求項2】 前記麦若葉由来の素材が、GABA富化
    処理されたものであることを特徴とする請求項1記載の
    食品。
  3. 【請求項3】 前記青汁の素材が、アブラナ科植物、セ
    リ科植物、アスパラガス、ホウレン草、ニガウリ、シ
    ソ、シュンギク、ニワトコ、ハコベ、ヨモギのいずれか
    1種または2種以上であることを特徴とする、請求項1
    または2記載の食品。
  4. 【請求項4】 前記アブラナ科植物が、ケール、ブロッ
    コリー、キャベツ、小松菜、大根の葉、クレソンまたは
    ナズナのいずれか1種または2種以上であることを特徴
    とする、請求項3記載の食品。
  5. 【請求項5】 前記セリ科植物が、セリ、パセリ、人参
    の葉、またはセロリである請求項3記載の食品。
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