JP2002045842A - 手術室の排液自動排出システム - Google Patents

手術室の排液自動排出システム

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JP2002045842A
JP2002045842A JP2001125643A JP2001125643A JP2002045842A JP 2002045842 A JP2002045842 A JP 2002045842A JP 2001125643 A JP2001125643 A JP 2001125643A JP 2001125643 A JP2001125643 A JP 2001125643A JP 2002045842 A JP2002045842 A JP 2002045842A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特別な作業を要することなく、しかも騒音を
発生させることもなく、手術室内で生ずる排液を自動的
に排出し得るシステムを提供する。 【解決手段】 手術室20内に備えられる貯留槽10の
流出口28に、吸引手段14,42,46が接続された
流通管路12を接続せしめ、該貯留槽10内における排
液の貯留量が増加して、該貯留量が第一の規定量に達し
た際に、該吸引手段14,42,46にて該貯留槽10
内の排液を吸引して、前記流出口28から流出せしめ、
流通管路12の末端に設けられた排出口を通じて外部に
排出する一方、かかる吸引による排液の流出により、該
貯留槽10内における排液の貯留量が減少して、該貯留
量が第二の規定量に達した際に、該吸引手段14,4
2,46による吸引を停止して、該貯留槽10内からの
排液の流出を停止せしめるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、手術室の排液自動排出システム
に係り、特に、手術室内で生ずる排液を、所定の管路を
通じて吸引して、外部に自動的に排出するためのシステ
ムに関するものである。
【0002】
【背景技術】一般に、病院等の手術室内では、手術中に
使用される各種の液剤や患者の血液、或いは手術の前後
における室内の清掃時に使用される洗浄水等、様々な排
液が生ずるが、それら手術室内で生ずる排液中には、手
術によって摘出乃至は切除された患部組織や肉片等の固
形物や感染性の病原菌等が含まれている恐れがあるた
め、そのような排液を生活排水等の一般的な排液と共に
外部(院外)に排出することが出来ないのである。それ
故に、手術室内で生ずる排液は、通常、バケツ等の容器
に集められて手術室外に運び出され、そこで、その容器
内の排液に対して、殺菌処理や濾過処理等の適当な処理
が個々に施されるか、或いは手術室外に設置された処理
槽内に一旦貯留され、この貯留槽内でまとめて適当な処
理が施された後、外部に排出されるようになっている。
【0003】ところが、従来では、そのような手術室内
で生ずる排液を処理して排出するための作業が、大きな
負担となる場合があった。
【0004】すなわち、例えば、前立腺肥大症の内視鏡
手術等は、術者の視野を確保するために、患部に大量の
灌流液を掛け流しながら施術されることとなるが、その
際、この灌流液は、全て、血液や患部組織等が混ざった
排液となって、術者の足元等に置かれたバケツ等の容器
に集められ、そして、かかる容器内の排液が満量となる
度に、看護婦等の補助者等によって、容器が交換される
こととなる。このため、かくの如き大量の排液が生ずる
手術を行う場合にあっては、補助者等が、手術中におい
て、術者の補助作業を行いながら、常に、容器内の排液
の量に注意を払う必要があり、また、容器の交換作業を
何度も行わなければならず、それが、補助者等にとって
大きな負担となっていたのである。しかも、手術後にお
いても、排液が収容された多数の容器を、前述のように
して、手術室から運び出し、それらの容器内の排液に対
して適当な処理を施した後、排出する必要があり、その
際にも、多大な労力が要される作業が強いられていたの
である。
【0005】そこで、このような手術室内で生ずる排液
の排出作業の負担を解消乃至は軽減するために、歯科の
診療時に生ずる排液の排出システムを利用することが考
えられる。つまり、診察室内の診台上に乗せられた患者
の口腔内に間欠的に噴射される水や該患者の唾液等の比
較的に少量の排液を、所定の吸引装置により該患者の口
腔内から連続的に吸引して、診療室から外部に排出す
る、所謂バキュームシステムを手術室に設置するのであ
る。
【0006】しかしながら、実際に、かかるバキューム
システムを手術室に設置する場合にあっては、前述の如
き手術等において大量に発生する排液を迅速に吸引し得
るように、より大きな吸引力を発揮する吸引装置が用い
られることとなり、そうすると、排液を吸引せずに空気
のみを吸引している空運転の状態で、吸引口において大
きな吸引音が発生し、それが、密閉された手術室内では
より大きな騒音となって、手術や清掃作業等の妨げとな
るといった極めて大きな問題が惹起されることとなるの
である。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述せる如き事
情を背景にして為されたものであって、その解決課題と
するところは、手術室内で生ずる排液を、面倒な手間や
大きな労力が要される作業を何等行うことなく、外部に
自動的に排出することが出来、しかも、排液の排出時に
おいて、手術室内で行われる各種の作業の妨げとなるよ
うな騒音の発生が可及的に解消乃至は抑制され得るよう
にした手術室の排液自動排出システムを提供することに
ある。
【0008】
【解決手段】そして、本発明にあっては、かかる課題の
解決のために、手術室内で生ずる排液を該手術室内から
外部に自動的に排出するためのシステムにおいて、
(a)前記手術室内に備えられて、前記排液を貯留する
と共に、該貯留された排液を流出口を通じて流出せしめ
る貯留槽と、(b)該貯留槽の前記流出口に接続され
て、該貯留槽から該流出口を通じて流出せしめられた前
記排液を流通せしめる流通管路を含み、該流通管路が該
貯留槽の流出口に接続される側とは反対側に設けられた
排出口を通じて、該流通管路内を流通する該排液を前記
手術室の外部に排出する排出流路と、(c)前記貯留槽
内における前記排液の貯留量の増加により、該貯留量が
第一の規定量に達した際に、該貯留槽内の排液を前記排
出流路の前記流通管路を通じて吸引して、該貯留槽の前
記流出口から流出せしめる一方、かかる吸引による流出
に伴う該貯留槽内における排液の貯留量の減少によっ
て、該貯留量が第二の規定量に達した際に、該吸引を停
止して、該流出口からの排液の流出を停止せしめる吸引
手段とを含むことを特徴とする手術室の排液自動排出シ
ステムを、その要旨とするものである。
【0009】要するに、本発明に従う手術室の排液自動
排出システムにあっては、手術室内で生ずる排液が、一
旦、貯留槽に貯留されるものの、この貯留槽内に貯留せ
しめられた排液が、吸引手段の吸引によって、貯留槽内
から流通管路を含む排出流路内に流出せしめられ、更
に、この排出流路の排出口を通じて外部に排出されるよ
うになっているところから、かかる吸引手段の吸引を継
続させておけば、貯留槽内が排液で満たされることがな
く、それによって、例えば、大量の排液が生ずる手術中
に、補助者等が、貯留槽内の排液の量に注意を払う必要
や、貯留槽を一々交換する必要が有利に解消され得るの
であり、また、手術後において、排液で満たされた貯留
槽を手術室の外に運び出す必要も効果的に皆無ならしめ
られ得るのである。
【0010】しかも、本発明に係る手術室の排液自動排
出システムにおいては、貯留槽内における排液の貯留量
の増加により、その貯留量が第一の規定量に達した際
に、貯留槽内の排液が、貯留槽の流出口に接続された排
出流路の流通管路を通じて、吸引手段により吸引され
て、貯留槽から流出せしめられる一方、この吸引手段の
吸引による流出に伴う貯留槽内における排液の貯留量の
減少によって、その貯留量が第二の規定量に達した際
に、吸引手段による吸引が停止されて、貯留槽からの排
液の流出が停止せしめられるようになっているところか
ら、例えば、吸引手段の吸引による貯留槽内からの排液
の流出によって、貯留槽内の排液の液位が、貯留槽の流
出口の形成位置よりも所定寸法だけ高い位置となるまで
低下せしめられた際の排液の貯留量を前記第二の規定量
とすれば、吸引手段が排液を吸引せずに空気のみを吸引
する空運転状態となることが避けられ得るのであり、そ
れによって、吸引手段の吸引力の大小に拘わらず、該吸
引手段の吸引口となる貯留槽の流出口等において、大き
な吸引音が生ぜしめられるようなことが効果的に防止さ
れ得るのである。
【0011】従って、かくの如き本発明に従う手術室の
排液自動排出システムによれば、手術室内で生ずる排液
を、面倒な手間や大きな労力が要される作業を何等行う
ことなく、外部に自動的に排出することが出来るのであ
り、その上、排液の排出時において、手術や清掃作業
等、手術室内で行われる各種の作業の妨げとなるような
騒音の発生が、極めて効果的に且つ確実に解消乃至は抑
制され得ることとなるのである。
【0012】なお、このような本発明に従う手術室の排
液自動排出システムの好ましい態様の一つによれば、前
記排出流路における前記排液の流通方向下流側に、前記
流通管路内を流通せしめられる排液と、該排液と共に流
通せしめられる空気とを分離して、該分離された空気を
前記吸引手段に送り出す一方、該分離された排液を前記
排出口を通じて外部に排出せしめる分離手段が設けられ
て、該排出流路が、それら分離手段と流通管路とを含ん
で構成される。かくの如き構成によれば、吸引手段に排
液が送り出されるようなことが確実に回避され得、それ
によって、吸引手段内への排液の混入に起因する該吸引
手段の汚染や故障或いは使用寿命の低下等の数々の弊害
の発生が効果的に防止され得るのである。
【0013】また、本発明に従う手術室の排液自動排出
システムの別の有利な態様の一つによれば、前記排出流
路の前記流通管路内を洗浄する洗浄液を該流通管路内に
供給する供給手段と、前記貯留槽内における前記排液の
貯留量とは無関係に前記吸引手段の吸引を停止せしめる
停止信号の入力によって、前記洗浄液が前記供給手段か
ら前記流通管路内に供給されて、該流通管路内の洗浄が
行われると共に、かかる洗浄液の供給開始から所定時間
の経過後に、該洗浄液の供給が停止せしめられるように
前記供給手段を制御する一方、該洗浄液の供給の停止か
ら所定時間の経過後に、前記吸引手段の吸引が、前記貯
留槽内における前記排液の貯留量とは無関係に停止せし
められるように該吸引手段を制御する制御手段とを、更
に含んで構成されることとなる。
【0014】このような構成を有する手術室の排液自動
排出システムにおいては、手術室内からの排液の排出の
終了後に、流通管路内に供給される洗浄液により、逐
次、流通管路内が自動的に洗浄されることになるため、
排液の流通によって流通管路の内壁に付着せしめられた
排液中の様々な固形物や汚染物質が、特別な作業を何等
行うことなく、流通管路の内壁から有利に除去され得る
のであり、それによって、流通管路内の排液の良好な流
通状態が、何等の作業負担を課せられることなく極めて
安定的に確保され得るのである。
【0015】さらに、本発明に従う手術室の排液自動排
出システムの更に別の望ましい態様の一つによれば、前
記供給手段と前記吸引手段が、前記制御手段により、前
記停止信号の入力に基づいて制御されている間に、前記
貯留槽内における前記排液の貯留量に応じた作動を前記
吸引手段に行わせる作動信号が該制御手段に入力される
ことにより、該停止信号の入力に基づく該供給手段と該
吸引手段の該制御手段による制御が解消される一方、該
供給手段が、該制御手段により該作動信号の入力に基づ
いて制御されて、前記貯留槽内における前記排液の貯留
量に応じた作動が、該吸引手段において再び開始される
ように構成される。このような構成を採用すれば、手術
室内からの排液の排出の終了後において自動的に行われ
る流通管路内の洗浄処理の完了を待たずして、手術室内
で生ずる排液を、再び自動的に排出することが可能とな
るのであり、それによって、より優れた使用性が発揮さ
れ得ることとなるのである。
【0016】更にまた、本発明に従う手術室の排液自動
排出システムの他の好ましい態様の一つによれば、前記
洗浄液として、電解液の電気分解によって得られる強ア
ルカリ性イオン水が用いられることとなる。これによっ
て、排液の流通によって流通管路の内壁に付着せしめら
れた様々な固形物や汚染物質の中でも、特にタンパク質
や脂質等が、該内壁から確実に除去せしめられ得て、流
通管路内がより良好に洗浄され得るのであり、また、そ
のような流通管路の内壁に付着せしめられたタンパク質
や脂質等に対する各種雑菌の繁殖が抑えられ得、その結
果として、かかる雑菌の繁殖に伴う異臭の発生等が、極
めて効果的に防止され得ることとなるのである。
【0017】また、本発明に従う手術室の排液自動排出
システムの更に他の有利な態様の一つによれば、電解液
の電気分解により得られる強酸性イオン水を、前記排出
流路の、前記排出口よりも前記排液の流通方向上流側に
おいて、該排出流路内に導入する強酸性イオン水導入手
段と、電解液の電気分解により得られる強アルカリ性イ
オン水を、前記強酸性イオン水の前記排出流路内への導
入が行われていないときに、該排出流路の前記流通管路
における前記排液の流通方向上流側において、該流通管
路内に導入する強アルカリ性イオン水導入手段とを更に
含み、前記排出流路内に導入された前記強酸性イオン水
を、該排出流路内を流通する前記排液中に混入せしめる
ことにより、該排液を殺菌する一方、前記流通管路内に
導入された強アルカリ性イオン水を該流通管路内に流通
せしめることにより、該流通管路内を洗浄するように構
成される。
【0018】このような構成を有する手術室の排液自動
排出システムにおいては、排出流路内に、微生物に対し
て優れた殺菌力を発揮する強酸性イオン水が導入され
て、該排出流路内を流通せしめられる排液中に、かかる
強酸性イオン水が混入せしめられるようになっていると
ころから、排液中において、病原菌等の微生物が確実に
死滅せしめられ得て、該排液が効果的に殺菌され得るの
であり、また、そのような強酸性イオン水が排出流路内
に導入されていないときに、該排出流路の流通管路内を
洗浄する強アルカリ性イオン水が流通管路内に導入され
るようになっているため、該強アルカリ性イオン水が強
酸性イオン水と接触せしめられて中和されるようなこと
が有利に回避されつつ、該強アルカリ性イオン水にて流
通管路内が確実に洗浄され得るのである。しかも、その
ような強酸性イオン水と強アルカリ性イオン水とが、強
酸性イオン水導入手段と強アルカリ性イオン水導入手段
とにより、排出流路と流通管路内とにそれぞれ導入せし
められるようになっていることによって、特別な作業を
行うことなく、殺菌剤としての強酸性イオン水を排液中
に混入せしめ得ると共に、洗浄剤としての強アルカリ性
イオン水を流通管路内に流通せしめることが出来るので
ある。
【0019】従って、かくの如き本発明に従う手術室の
排液自動排出システムによれば、手術室内で生ずる排液
を極めて有利に排出し得るばかりでなく、かかる排液と
それが流通せしめられる流通管路とが効果的に且つ確実
に浄化され得るのであり、その上、そのような排液と流
通管路の浄化処理が、余分が作業負担を要することな
く、極めて効率的に実施され得るのである。
【0020】さらに、かかる本発明に従う手術室の排液
自動排出システムの別の望ましい態様の一つによれば、
電解液を電解せしめて強酸性イオン水を陽極側に生成せ
しめる一方、強アルカリ性イオン水を陰極側に生成せし
める強電解水生成手段を更に含み、前記強酸性イオン水
導入手段が、前記強電解水生成手段の陽極側から前記強
酸性イオン水を導いて、前記排出流路内に導入するよう
に構成される一方、前記強アルカリ性イオン水導入手段
が、前記強電解水生成手段の陰極側から前記強アルカリ
性イオン水を導いて、前記流通管路内に導入するように
構成されることとなる。
【0021】かくの如き構成を有する手術室の排液自動
排出システムによれば、上述の如く、排液に対して優れ
た殺菌作用を示す強酸性イオン水と、流通管路に対して
良好な洗浄力を発揮する強アルカリ性イオン水とが、強
電解水生成手段において、電解液を電解するだけで、極
めて簡単に且つ1回の操作で陽極側と陰極側とに同時に
生成せしめられるようになっているところから、排液を
殺菌するための殺菌剤や流通管路を洗浄するための洗浄
剤等をわざわざ別個に準備する必要が皆無ならしめられ
得、以て手術室内で生ずる排液と流通管路の浄化処理
が、より一層効率的に実施され得ることとなるのであ
る。
【0022】ところで、本発明にあっては、手術室内で
生ずる排液を可及的に小さな音で、効率的に排出するこ
とが出来、しかも、手術室に対して、特別な設置工事等
を何等要することなく、極めて簡単に且つ迅速に設置す
ることが出来る手術室の排液排出システムを提供せんと
する技術的課題の解決のために、手術室内で生ずる排液
を該手術室内から排出するためのシステムにおいて、
(a)前記手術室内において移動可能に構成されて、前
記排液を貯留すると共に、該貯留された排液を流出口を
通じて流出せしめる貯留槽と、(b)該貯留槽の前記流
出口に接続されて、該貯留槽から該流出口を通じて流出
せしめられた前記排液を流通せしめる流通管路を含み、
該流通管路の貯留槽接続側とは反対側に設けられた排出
口を通じて、該流通管路内を流通する該排液を排出せし
める、配設位置の変化可能な排出流路と、(c)前記貯
留槽内における前記排液の貯留量の増加により、該貯留
量が第一の規定量に達した際に、該貯留槽内の排液を前
記排出流路の前記流通管路を通じて吸引して、該貯留槽
の前記流出口から流出せしめる一方、かかる吸引による
流出に伴う該貯留槽内における排液の貯留量の減少によ
って、該貯留量が第二の規定量に達した際に、該吸引を
停止して、該流出口からの排液の流出を停止せしめる吸
引手段と、(d)該吸引手段を前記手術室内若しくは手
術室外の所定位置に配置せしめ得るように、該吸引手段
を移動させるための移動手段とを含むことを特徴とする
手術室の排液排出システムをも、その要旨とするもので
ある。
【0023】すなわち、このような本発明に従う手術室
の排液排出システムにあっても、貯留槽内に一旦貯留せ
しめられた排液が、吸引手段の吸引によって、貯留槽内
から排出流路内に流出せしめられ、更に、排出流路の排
出口を通じて排出されるようになっているところから、
手術室内で生ずる排液を、面倒な手間や大きな労力が要
される作業を何等行うことなく、排出することが出来る
のである。
【0024】また、この本発明に従う手術室の排液排出
システムにおいては、貯留槽内の排液の貯留量が第一の
規定量に達した際に、貯留槽内の排液が、吸引手段によ
り吸引されて、貯留槽から流出せしめられる一方、その
ような貯留槽からの流出によって、貯留槽内における排
液の貯留量が第二の規定量に達した際に、吸引手段によ
る吸引が停止されて、貯留槽からの排液の流出が停止せ
しめられるようになっているところから、例えば、貯留
槽内の排液の液位が、貯留槽の流出口の形成位置よりも
所定寸法だけ高い位置となるまで低下せしめられた際の
排液の貯留量を前記第二の規定量とすれば、吸引手段に
よる貯留槽内の空気の吸込みに伴う大きな吸引音の発生
が有利に防止され得るのであり、それによって、排液の
排出時に、手術や清掃作業等、手術室内で行われる各種
の作業の妨げとなるような騒音が生ずるようなことが、
極めて効果的に且つ確実に解消乃至は抑制され得ること
となるのである。
【0025】そして、本発明に従う手術室の排液排出シ
ステムにあっては、特に、貯留槽が、手術室内において
移動可能に構成されると共に、吸引手段が、移動手段に
て、手術室内若しくは手術室外の所定位置に配置せしめ
られ得るように、移動可能に構成され、更に、排出流路
が、配置位置が変化せしめられ得るように構成されてい
るところから、排液排出システム全体の配置位置が変化
可能に構成され得るのであり、それによって、かかる排
液排出システムを、手術室に対して、特別な設置工事等
を何等行なうことなく、極めて簡単に且つ迅速に設置す
ることが出来るのである。
【0026】なお、このような本発明に従う手術室の排
液排出システムの好ましい態様の一つによれば、前記排
出流路における前記排液の流通方向下流側に、前記流通
管路内を流通せしめられる排液と、該排液と共に流通せ
しめられる空気とを分離して、該分離された空気のみを
前記吸引手段に送り出す分離手段が設けられて、該排出
流路が、それら分離手段と流通管路とを含んで構成され
ると共に、かかる分離手段が、該分離手段を手術室内若
しくは手術室外の所定位置に配置せしめ得るように移動
させるための移動機構にて、移動可能とされることとな
る。このような構成を採用すれば、吸引手段の排液の混
入により生ずる、該吸引手段の汚染や故障或いは使用寿
命の低下等の数々の弊害の発生が効果的に防止され得る
と共に、排液排出システムを手術室に簡単に且つ迅速に
設置出来るといった優れた特徴が、有利に確保され得る
のである。
【0027】また、かかる本発明に従う手術室の排液排
出システムの有利な別の態様の一つによれば、前記貯留
槽内における前記排液の貯留量が前記第一の規定量に達
した際に、該貯留槽内の排液を、該貯留槽の前記流出口
から流出せしめる一方、かかる流出により、該貯留槽内
における排液の貯留量が第二の規定量に達した際に、該
流出口からの排液の流出を停止せしめるように、前記吸
引手段による、前記排出流路の前記流通管路を通じての
該貯留槽内の排液の吸引及びその停止を制御する制御手
段を更に有して構成されると共に、かかる制御手段が、
該制御手段を手術室内若しくは手術室外の所定位置に配
置せしめ得るように移動させるための移動機構にて、移
動可能とされることとなる。このような構成を採用する
ことにより、吸引手段が確実に制御され得て、吸引手段
の吸引音による騒音の発生が、より効果的に防止され得
ると共に、排液排出システムを手術室に簡単に且つ迅速
に設置出来るといった優れた特徴が、有利に確保され得
るのである。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明に係る手術室の排液自動排出シ
ステムの具体的な構成について、図面を参照しつつ、詳
細に説明することとする。
【0029】先ず、図1には、本発明に従う構成を有す
る手術室の排液自動排出システムが概略的に示されてい
る。かかる図1からも明らかなように、この排液自動排
出システムは、手術室内で生ずる排液を貯留する貯留槽
10と、該貯留槽10に接続され、該貯留槽10内から
流出せしめられた排液が流通せしめられる流通管路とし
ての排液吸引用配管12と、該排液吸引用配管12の貯
留槽10への接続側とは反対側に接続され、該排液吸引
用配管12を通じて貯留槽10内の排液を吸引するブロ
ワ14とを有して、構成されている。
【0030】より具体的には、かかる排液自動排出シス
テムを構成する貯留槽10は、所定の容積をもって、上
方に開口する本体16と、該本体16の上側開口部を覆
蓋する蓋体18とを有して成っており、手術室20内の
手術台22の下方に設置されている。そして、この貯留
槽10の蓋体18には、上方に向かって広がるロート2
4が取り付けられており、手術台22上で所定の手術が
行われた際に使用される各種の液剤や患者の血液等、手
術中に発生する排液が、このロート24によって集めら
れ、蓋体18のロート24の取付口を通じて、貯留槽1
0の本体16内に流入せしめられて、該本体16内で貯
留せしめられるようになっている。また、このロート2
4の管状の取付部内には、ロート24にて集められる排
液中の固形物を可及的に捕捉するためのメッシュ26
が、取り外し可能に挿入されている。更に、かかる貯留
槽10の本体16の底部には、該本体16内に貯留され
た排液を該本体16内から流出させるための流出口28
が設けられている。
【0031】なお、この貯留槽10の本体16の大きさ
や形状は、特に限定されるものではないが、ここでは、
内法の直径が300mmで、内法の深さが300mmと
された円筒形状を呈し、手術室20内で生ずる排液を集
めるのに従来から使用される一般的なバケツ等の容器よ
りも一周り小さな大きさとされている。また、図1、及
び後述する図2、図3においては、貯留槽10の構造を
容易に理解し得るように、本体16の大きさが実際より
も大きく誇張されて示されていることが、理解されるべ
きである。
【0032】一方、排液吸引用配管12は、貯留槽10
が設置される手術室20と、前記ブロワ14が設置され
る、手術室20とは別室の機械室30との間に連続して
延びるように配設されている。そして、かかる排液吸引
用配管12が、手術室20内に延び出した一端部におい
て、貯留槽10の本体16に設けられた前記流出口28
に接続されている一方、機械室30内に延び出した他端
部において、該機械室30内に設置された分離手段とし
ての分離器32を介して、ブロワ14に接続されてい
る。なお、この分離器32は、従来と同様な構造をもっ
て構成されており、排液吸引用配管12内を流通せしめ
られる排液と空気とを分離して、排液から分離された空
気を、排気パイプ34を通じてブロワ14に送り出す一
方、排液を、先端部に排出口(図示せず)が設けられた
排液パイプ36内に送り出すように構成されている。
【0033】かくして、ここでは、ブロワ14の作動に
伴って、本体16内に貯留された排液が、排液吸引用配
管12を通じて吸引せしめられて、本体16の流出口2
8から排液吸引用配管12内に流出せしめられ、排液吸
引用配管12内をブロワ14側に向かって流通せしめら
れるようになっており、更に、この排液吸引用配管12
内を流通せしめられる排液が、分離器32の排液パイプ
36を通じて、その排出口から外部に排出されるように
なっているのである。
【0034】ところで、このような排液の排出構造を有
する本実施形態においては、特に、貯留槽10の本体1
6の側壁部に、上限及び下限の二つのレベルセンサ3
8,40が、上下に所定距離を隔てて位置するように配
設されている。この上限及び下限レベルセンサ38,4
0は、何れも、貯留槽10における本体16内の排液の
貯留量を検出するもので、特に、上限レベルセンサ38
は、前記ロート24にて集められて本体16内に貯留さ
れた排液の量が徐々に増加して、本体16内の排液の液
面が、図1において二点鎖線:アの位置にまで達した
際、つまり、本体16内の排液の貯留量が第一の規定量
に達した際に、上限値検出信号を出力し得るようになっ
ている。また、下側レベルセンサ40は、排液が流出口
28を通じて本体16内から排液吸引用配管12に流出
せしめられることにより、本体16内に貯留された排液
の量が徐々に減少して、本体16内の排液の液面が、図
1において二点鎖線:イの位置にまで達した際、つま
り、本体16内の排液の貯留量が第二の規定量に達した
際に、下限値検出信号を出力し得るように構成されてい
るのである。
【0035】そして、そのような貯留槽10の本体16
内に設けられた上限及び下限レベルセンサ38,40
は、手術室20内に設置されたアウトレットボックス4
2の制御部44に対して電気的に接続されている。ま
た、このアウトレットボックス42は、電磁バルブ46
を有しており、この電磁バルブ46に対して、貯留槽1
0の本体16から延び出した排液吸引用配管12が接続
されている。そして、かかるアウトレットボックス42
の制御部44には、レベルセンサ用制御回路と電磁バル
ブ用制御回路とが設けられており、それらの制御回路に
よって、上限及び下限レベルセンサ38,40から出力
される上限値検出信号と下限値検出信号とに基づいて、
電磁バルブ46の開閉が行われるようになっているので
ある。
【0036】すなわち、ここでは、貯留槽10の本体1
6内における排液の貯留量が0の状態や、該貯留量が少
なく、排液の液面が図1において二点鎖線:アの位置に
まで達しない状態では、電磁バルブ46が閉鎖されたま
まとされて、貯留槽10の本体16内からの排液の吸引
が停止せしめられたままの状態が維持されるようになっ
ている。そして、前記ロート24にて排液が集められ
て、本体16内の排液の貯留量が増加し、排液の液面が
図1において二点鎖線:アの位置にまで達する貯留量の
上限値となった際に、アウトレットボックス42の制御
部44において、上限レベルセンサ38から上限値検出
信号が入力されることにより、電磁バルブ46が開放せ
しめられて、貯留槽10の本体16内からの排液の吸引
が開始され、以て、排液が、本体16内から流出せしめ
られて排液吸引用配管12内を流通せしめられ、分離器
32と排液パイプ36を経て、排出口から外部に排出さ
れるようになっている。そしてまた、そのような吸引に
よる排液の本体16内からの流出によって、該本体16
内の排液の貯留量が減少し、排液の液面が図1において
二点鎖線:イの位置にまで達する貯留量の下限値となっ
た際に、アウトレットボックス42の制御部44におい
て、下限レベルセンサ40から下限値検出信号が入力さ
れることにより、電磁バルブ46が閉鎖せしめられて、
本体16内からの排液の吸引が停止せしめられるように
なっているのである。このことから明らかなように、本
実施形態では、ブロワ14と、アウトレットボックス4
2の制御部44と、排液吸引用配管12に設けられた電
磁バルブ46とによって、吸引手段が構成されているの
である。
【0037】なお、このようなアウトレットボックス4
2の制御部44による排液の吸引制御は、アウトレット
ボックス42の操作部48に設けられた、上限及び下限
レベルセンサ38,40と電磁バルブ46とブロワ14
の運転の起動及び停止を行う電源スイッチ50に対する
ON操作によって開始されるようになっており、また、
かかる電源スイッチ50のOFF操作によって解消され
るようになっている。更に、かかるアウトレットボック
ス42の操作部48には、上限及び下限レベルセンサ3
8,40の検出信号の入出力とは無関係に、電磁バルブ
46を強制的に開放せしめる電磁バルブ強制作動用スイ
ッチ52が設けられており、この電磁バルブ強制作動用
スイッチ52をON操作することによって、貯留槽10
における本体16内の排液の貯留量が前述せる如き下限
値以下となっても、本体16内の排液が継続的に吸引せ
しめられ、以て、本体16内の排液量を0と為し得るよ
うになっているのである。
【0038】また、本実施形態においては、図示しない
所定の給水ポンプや上水道等に接続されて、真水からな
る洗浄水が流通せしめられる洗浄水供給パイプ54と、
大気を取り入れる大気取入口(図示せず)を有し、空気
が流通せしめられる空気導入パイプ56とが、機械室3
0内を経て、排液吸引用配管12に向かって延び、該排
液吸引用配管12の排液流通方向の上流側部位に接続せ
しめられている。更に、それら洗浄水供給パイプ54と
空気導入パイプ56における機械室30内の配管部分に
は、それぞれ電磁弁58,60が設けられており、それ
ら電磁弁58,60が、何れも、機械室30内に設置さ
れた、ブロワ14の運転をON/OFF制御する制御装
置62に対して電気的に接続されている。そして、洗浄
水供給パイプ54に設けられた電磁弁58と空気導入パ
イプ56に設けられた電磁弁60の開閉が、制御装置6
2によるブロワ14の運転のON/OFF制御に付随し
て、制御されるようになっているのである。
【0039】すなわち、ここでは、制御装置62が、手
術室20内に設置された前記アウトレットボックス42
の制御部44に対して電気的に接続されており、アウト
レットボックス42の操作部48に設けられた前記電源
スイッチ50がON操作されて、そのON信号が、アウ
トレットボックス42の制御部44から制御装置62に
入力された際に、その時点で、ブロワ14が即座に起動
せしめられ、また、該電源スイッチ50がOFF操作さ
れて、そのOFF信号が、該制御部44から制御装置6
2に入力された際には、それに内蔵されたタイマ(図示
せず)によって、その信号の入力時点から、ブロワ14
が10分間だけ運転が継続された後、停止されるよう
に、ブロワ14の運転が、制御装置62にて制御される
ようになっている。そして、洗浄水供給パイプ54と空
気導入パイプ56の電磁弁58,60は、前記OFF信
号がアウトレットボックス42の制御部44から制御装
置62に入力された時点で、即座に開放せしめられ、そ
の後、5分間経過した後に閉鎖せしめられるように、制
御装置62による開閉制御が行われるようになっている
のである。
【0040】従って、本実施形態においては、貯留槽1
0における本体16内の排液が全て流出せしめられて、
該本体16内の排液の貯留量が0となった後等に、アウ
トレットボックス42の操作部48の電源スイッチ50
をOFF操作することにより、その時点から、5分の間
だけ、排液吸引用配管12内に、洗浄水供給パイプ54
と空気導入パイプ56から洗浄水と空気が供給乃至は導
入せしめられて、ブロワ14の吸引により排液吸引用配
管12内をブロワ14側に向かって流通せしめられるよ
うになっており、以て排液吸引用配管12内が該洗浄水
によって洗浄せしめられるようになっているのである。
なお、このとき、洗浄水が空気と共に排液吸引用配管1
2内に供給されるところから、洗浄水が、ブロワ14に
よって、より良好に且つ確実に吸引され得るようになっ
ているのである。また、ブロワ14の運転継続時間と電
磁弁58,60の開放時間は、制御装置62に内蔵され
たタイマの設定時間を変えることによって、自由に変更
せしめられ得るようになっている。
【0041】さらに、ここでは、この制御装置62によ
る電磁弁58,60の開閉制御により洗浄水と空気とが
排液吸引用配管12内に供給されている最中に、アウト
レットボックス42の操作部48の電源スイッチ50が
ON操作された場合には、そのような制御装置62によ
る電磁弁58,60の開閉制御が解消されて、洗浄水に
よる排液吸引用配管12内の洗浄が、中途で停止せしめ
られ、前述せる如きアウトレットボックス42の制御部
44による排液の吸引制御が、優先して再開されるよう
になっている。これによって、排液吸引用配管12内の
洗浄水による洗浄処理の完了を待たずして、貯留槽10
の本体16内からの排液の吸引操作が再開され得るので
あり、以てより優れた使用性が発揮され得るようになっ
ているのである。なお、このときには、制御装置62に
内蔵されたタイマはリセットされることとなる。また、
本実施形態においては、貯留槽10の本体16内に貯留
された排液中に、従来から一般的に使用される殺菌剤を
投入することによって、排液の殺菌が行われることとな
る。
【0042】このように、本実施形態にあっては、手術
室20内で、手術中に生ずる排液が、貯留槽10の本体
16内に一旦貯留された後、この本体16内から排液吸
引用配管12を通じてブロワ14により吸引せしめら
れ、排液吸引用配管12のブロワ14側に設けられた分
離器32と排液パイプ36を経て、該排液パイプ36の
末端に設けられた排出口から外部に自動的に排出せしめ
られ得るようになっているのであり、それによって、排
液を外部に排出するために要される様々な作業から、極
めて効果的に開放され得るのである。
【0043】しかも、本実施形態においては、貯留槽1
0における本体16内の排液が増加して、その貯留量
が、任意に定められた上限値に達した時点から、排液の
吸引が開始されて、排液が本体16内から流出せしめら
れ、また、そのような吸引による本体16内からの流出
により、本体16内における排液の貯留量が、任意に定
められた下限値に達した時点で、排液の吸引が停止せし
められるようになっているところから、手術中において
排液を吸引せしめている最中に、本体16内の排液量が
0となった状態で、ブロワ14が空気のみを吸引する空
運転せしめられることが避けられ得るのであり、それに
よって、ブロワ14の吸引口となる本体16の流出口2
8等において、大きな吸引音が生ぜしめられるようなこ
とが効果的に防止され得るのである。
【0044】従って、このような本実施形態によれば、
手術室20内で手術中に生ずる排液を、面倒な手間や大
きな労力が要される作業を何等行うことなく、外部に自
動的に排出することが出来るのであり、その上、排液の
排出時において、手術の妨げとなるようなブロワ14の
吸引音等の騒音の発生が、極めて効果的に防止され得る
こととなるのである
【0045】また、かかる本実施形態においては、排液
吸引用配管12のブロワ14側に分離器32が配設さ
れ、この分離器32で、排液吸引用配管12内の排液と
空気とが分離されて、ブロワ14に空気のみが送り出さ
れるようになっているところから、ブロワ14内に排液
が入り込み、それに起因して、ブロワ14が汚染された
り故障したりすることが有利に回避され得るのである。
【0046】さらに、本実施形態にあっては、アウトレ
ットボックス42の操作部48に設けられた電源スイッ
チ50をOFF操作するだけで、排液吸引用配管12内
が、洗浄水供給パイプ54から供給される洗浄水によっ
て自動的に洗浄されるようになっているところから、排
液の流通によって、排液吸引用配管12の内壁に、排液
中に混入せしめられる様々な固形物や汚染物質等が付着
せしめられても、特別な洗浄作業を行うことなく、それ
らを排液吸引用配管12の内壁から有利に除去され得る
のであり、以て、排液吸引用配管12内の排液の流通状
態が、何等の作業負担を課せられることなく、良好に維
持され得るのである。
【0047】ところで、前記実施形態では、洗浄水供給
パイプ54から洗浄水が、排液吸引用配管12内に供給
され、該配管12内を流通せしめられることにより、排
液吸引用配管12内の洗浄が自動的に行われ、また、そ
れとは別に、貯留槽10の本体16内の排液中に所定の
殺菌剤が投入されることにより、排液の殺菌が行われる
ようになっていたが、図2に示される如き構成を採用す
れば、そのような排液吸引用配管12の洗浄と、排液の
殺菌とを、より有利に行うことが可能となる。なお、か
かる図2及び後述する図3においては、前記実施形態と
同様な構造を有する部材及び部位については、図2及び
図3中、それぞれ、前記実施形態と同一の符号を付すこ
とにより、その詳細な説明は省略した。
【0048】すなわち、ここでは、機械室30内に、強
電解水生成手段としての強電解水生成装置64が設置さ
れており、この強電解水生成装置64から、強アルカリ
性イオン水供給パイプ66と強酸性イオン水供給パイプ
68とが機械室30外に向かって延び出して、排液吸引
用配管12の排液流通方向の上流側部位に接続せしめら
れている。かかる強電解水生成装置64は、特開平9−
173359号公報に示される如きものと同様な構造を
有するものであり、強電解水生成装置64内に供給され
た電解液を電解して、該装置64の陰極が設けられた陰
極側反応室(図示せず)内で、脱タンパク作用及び脱脂
作用に優れた強アルカリ性イオン水を生成する一方、陽
極が設けられた陽極側反応室(図示せず)内で、微生物
に対する殺菌作用に優れた強酸性イオン水を生成し得る
ように構成されている。そして、強アルカリ性イオン水
供給パイプ66と強酸性イオン水供給パイプ68は、陰
極側反応室と陽極側反応室にそれぞれ接続されており、
それらの反応室内で生成された強アルカリ性イオン水と
強酸性イオン水とを、排液吸引用配管12の前記排液流
通方向上流側部位に供給し得るように構成されているの
である。
【0049】また、それら強アルカリ性イオン水供給パ
イプ66と強酸性イオン水供給パイプ68の機械室30
内の配管部位には、電磁弁70,72が設けられてお
り、この電磁弁70,72の開閉が、機械室30内に設
置された前記制御装置62によって制御されるようにな
っている。つまり、強アルカリ性イオン水供給パイプ6
6に設けられた電磁弁70は、前記洗浄水供給パイプ5
4に設けられた電磁弁58と同様に、制御装置62によ
るブロワ14の運転のON/OFF制御に付随して、開
閉制御されるようになっており、また、強酸性イオン水
供給パイプ68に設けられた電磁弁72は、強アルカリ
性イオン水供給パイプ66に設けられた電磁弁70が閉
鎖せしめられている際に開放せしめられ、その反対に、
強アルカリ性イオン水供給パイプ66の電磁弁70が開
放せしめられている際に閉鎖せしめられるように、開閉
制御されるようになっているのである。
【0050】これによって、本実施形態では、貯留槽1
0における本体16内の排液が全て流出せしめられて、
該本体16内の排液の貯留量が0となった後等に、アウ
トレットボックス42の操作部48の電源スイッチ50
をOFF操作することにより、排液吸引用配管12内
に、強アルカリ性イオン水が所定時間(ここでは5分
間)だけ供給され、この強アルカリ性イオン水の脱タン
パク作用及び脱脂作用により、排液吸引用配管12の内
壁に付着せしめられたタンパク室や脂質等が除去され
て、排液吸引用配管12が、効果的に洗浄され得るよう
になっている。また、強アルカリ性イオン水が排液吸引
用配管12内に供給されていないときに、強酸性イオン
水が排液吸引用配管12内に供給されて、該排液吸引用
配管12内を流通せしめられる排液中に混入せしめられ
得、以て強酸性イオン水が強アルカリ性イオン水にて中
和されることなく、該強酸性イオン水の殺菌により、排
液が確実に殺菌され得るようになっているのである。こ
のことから明らかなように、本実施形態においては、強
アルカリ性イオン水導入手段が、強アルカリ性イオン水
供給パイプ66とそれに設けられた電磁弁70とにて構
成されており、また、強酸性イオン水導入手段が、強酸
性イオン水供給パイプ68とそれに設けられた電磁弁7
2とにて構成されているのである。
【0051】かくして、本実施形態においては、単に、
真水からなる洗浄水にて洗浄する場合に比して、より優
れた洗浄力をもって、排液吸引用配管12内が洗浄され
得るのであり、また、貯留槽10内の排液中に、わざわ
ざ殺菌剤等を投入する等の余分な作業を何等行うことな
く、排液が、効率的に殺菌され得ることとなるのであ
る。
【0052】しかも、ここでは、排液吸引用配管12内
を洗浄する強アルカリ性イオン水と、排液を殺菌する強
酸性イオン水とが、強電解水生成装置64において電解
液を電解するだけで、極めて簡単に且つ1回の操作で陽
極側反応室内と陰極側反応室内とに同時に生成せしめら
れるようになっているところから、洗浄剤と殺菌剤とを
わざわざ別個に準備する必要が皆無ならしめられ得、以
て排液吸引用配管12内の洗浄と手術室20内で生ずる
排液の殺菌とが、より一層効率的に実施され得るのであ
る。
【0053】次に、図3には、配置位置が変化可能に構
成された手術室の排液排出システムが、概略的に示され
ている。
【0054】すなわち、ここでは、貯留槽10の各脚部
74に、キャスタ76がそれぞれ取り付けられているこ
とによって、貯留槽10が、自由に移動可能とされてい
る。また、貯留槽10の本体16内から流出せしめられ
た排液が流通せしめられる排液吸引用配管12は、屈曲
が容易な柔軟性を有するチューブにて形成されると共
に、両端部において、貯留槽10の流出口28と分離器
32に接続される以外は何等の部材にも支持乃至は固定
されない状態で配置されていることによって、貯留槽1
0や分離器32から取り外された状態において単独で持
ち運ばれて、配置位置が容易に変化可能とされており、
また、貯留槽10と分離器32に対する接続状態下にあ
っても、それら貯留槽10と分離器32の移動に伴っ
て、配置位置が簡単に変えられ得るように構成されてい
る。
【0055】さらに、かかる排液吸引用配管12を介し
て貯留槽10に接続された、分離手段たる分離器32
と、排気パイプ34を介して該分離器32に接続され、
排液吸引用配管12を通じて貯留槽10内の排液を吸引
する吸引手段としてのブロワ14と、該ブロワ14や貯
留槽10、分離器32に対してそれぞれ電気的に接続さ
れた、制御手段たるアウトレットボックス42とが、台
車78上に載置されており、以て、それら分離器32と
ブロワ14とアウトレットボックス42とが、台車78
の移動に伴って移動せしめられ得るようになっている。
つまり、ここでは、吸引手段を移動させるための移動手
段と、制御手段を移動せしめるための移動機構、更には
分離手段を移動させるための移動機構が、台車78にて
構成されているのである。
【0056】かくして、本実施形態では、貯留槽10、
排液吸引用配管12、分離器32、ブロワ14、及びア
ウトレットボックス42からなる自動排液システムの全
体が、その使用に際して、所定の手術室20内に容易に
配置され得ると共に、使用後に、手術室20外に手間な
く運び出されて、所定の収納場所や、別の手術室20内
に配置され得るようになっているのである。
【0057】また、このような本実施形態においては、
貯留槽10の本体16における側壁部の高さ方向中間部
に、レベルセンサ80が、一つだけ取り付けられてい
る。そして、このレベルセンサ80は、前記実施形態に
示された上限レベルセンサ38と同様に、前記ロート2
4にて集められて本体16内に貯留された排液の量が徐
々に増加して、本体16内の排液の液面が、図3におい
て二点鎖線:アの位置にまで達した際、つまり、本体1
6内の排液の貯留量が第一の規定量に達した際に、該貯
留量が所定量以上に増加したことを検出する貯流量増加
検出信号を出力し得るようになっており、また、排液が
流出口28を通じて本体16内から排液吸引用配管12
に流出せしめられて、本体16内の排液の貯流量が減少
し、該排液の液面が図3における二点鎖線:アの位置を
下回った際に、該貯流量が減少していることを示す貯留
量減少検出信号を出力し得るようになっている。
【0058】さらに、そのような貯留槽10の本体16
内に設けられたレベルセンサ80は、前記アウトレット
ボックス42の制御部44に対して電気的に接続されて
おり、また、このアウトレットボックス42の制御部4
4には、レベルセンサ用制御回路と所定のタイマ装置が
内蔵されている。
【0059】そして、ここでは、レベルセンサ80から
の貯流量増加検出信号がアウトレットボックス42の制
御部44に入力せしめられることにより、ブロワ14が
作動せしめられて、貯留槽10の本体16内に貯留され
た排液が、流出口28と排液吸引用配管12を通じて、
分離器32側に向かって吸引される一方、レベルセンサ
80からの貯流量減少検出信号がアウトレットボックス
42の制御部44に入力せしめられることにより、タイ
マ装置が作動し、そして、このタイマ装置により所定の
時間が計測された時点で、ブロワ14が停止せしめられ
て、貯留槽10の本体16内からの排液の吸引が停止せ
しめられるようになっている。
【0060】なお、本実施形態では、貯留槽10の本体
16内からの排液の吸引によって、該本体16内の排液
の貯留量が減少し、排液の液面が図3において二点鎖
線:イの位置にまで達した際、つまり、本体16内の排
液の貯流量が、0とはならない、所定の下限値となる第
二の規定量に達した際に、ブロワ14が停止せしめられ
るように、タイマ装置の計測時間が設定されている。ま
た、排液吸引用配管12を通じて分離器32内に導かれ
た排液は、該分離器32内で、該排液と共に吸引される
空気と分離されて、該分離器32内に貯留され、更に、
該分離器32に設けられた、図示しない排出口を通じて
系外に排出されるようになっている。
【0061】このように、本実施形態においても、手術
室20内で生ずる排液が、貯留槽10内に一旦貯留され
た後、排液吸引用配管12を通じて吸引されて、分離器
32内に導かれ、更にそこから排出されるようになって
いるところから、貯留槽10から排液を排出させるため
に従来において実施されていた面倒な作業から有利に開
放され得るのであり、それによって、該排液が、面倒な
手間や大きな労力を要することなく、効率的に排出され
得るのである。
【0062】なお、ここでは、貯留槽10内から吸引さ
れた排液が分離器32内に貯留されるようになっていた
が、例えば、分離器32の排出口(図示せず)に、手術
室20の外部に延び出す排出流路を設けて、分離器32
内に導入される排液を、手術室20の外部に自動的に排
出させるように為しても良い。そうすることによって、
分離器32内に貯留された排液を人力にて排出する手間
も有利に省かれ得ることとなる。
【0063】また、かかる本実施形態にあっては、貯留
槽10内のからの排液の吸引が、該貯留槽10内の排液
の貯流量が0とならないように間欠的に行なわれるよう
になっているため、貯留槽10内から空気のみが吸引さ
れるようなことが避けられ得て、貯留槽10の流出口2
8等において、大きな吸引音が生ぜしめられることが有
利に解消され得るのであり、その結果として、排液の排
出時に、手術室20内での作業の妨げとなるような騒音
の発生が、極めて効果的に防止され得るのである。
【0064】そして、本実施形態においては、特に、排
液自動排液システムの全体が、その使用に際して、所定
の手術室20内に容易に配置され得ると共に、使用後
に、手術室20外に手間なく運び出されて、所定の収納
場所や、別の手術室20内に配置され得るようになって
いるところから、特別な設置工事等を何等行なうことな
く、かかる排液自動排出システムを、所望の手術室20
に、極めて簡単に且つ迅速に設置することが出来るので
ある。
【0065】以上、本発明の具体的な構成について詳述
してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであっ
て、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受
けるものではない。
【0066】例えば、前記第一及び第二の実施形態で
は、吸引手段が、ブロワ14とアウトレットボックス4
2の制御部44と排液吸引用配管12に設けられた電磁
バルブ46とにて構成されていたが、各種のポンプ等の
ブロワ14以外の吸引装置とアウトレットボックス42
の制御部44と電磁バルブ46とにて、若しくは外部か
らの入力信号に基づいて作動/停止を制御する制御部を
内蔵した各種の吸引装置にて、吸引手段を構成すること
も、勿論可能である。
【0067】また、前記第一及び第二の実施形態では、
排液吸引用配管12の排液流通方向の下流側に分離器3
2が接続される一方、その上流側に、洗浄水供給パイプ
54、若しくは強アルカリ性イオン水供給パイプ66や
強酸性イオン水供給パイプ68等が接続されていたが、
それらのものは、本発明において必須のものではなく、
省略しても何等差し支えないのである。
【0068】さらに、前記第一及び第二の実施形態で
は、一つの手術室20内に設置された一つの貯留槽10
に対して排液吸引用配管12が接続されていたが、例え
ば、排液吸引用配管12を、一つの手術室20内に複数
個設置された貯留槽10のそれぞれに接続したり、複数
の手術室20内にそれぞれ、一つずつ、或いは複数個ず
つ設置された貯留槽10に接続するように為しても良い
のである。なお、複数の手術室20内にそれぞれ設置さ
れた貯留槽10に、排液吸引用配管12を接続して、そ
れらの貯留槽10内から排液を吸引するようにした場合
には、例えば、前記実施形態に示されるように、洗浄水
供給パイプ54や強アルカリ性イオン水供給パイプ66
等から所定の洗浄液が排液吸引用配管12内に供給され
ている最中に、何れかの手術室20内のアウトレットボ
ックス42における操作部48の電源スイッチ50がO
N操作された際に、それらの洗浄液の供給が直ちに停止
されて、貯留槽10内に排液の貯留量に基づく吸引制御
が再開されるように構成されていることが、好ましい。
これによって、より優れた使用性が発揮され得ることと
なる。
【0069】また、前記第三の実施形態では、貯留槽1
0の各脚部74にキャスタ76が設けられて、単独で移
動可能とされている一方、分離器32とブロワ14とア
ウトレットボックス42とが台車78上に載置されて、
それらが共に移動可能とされていたが、分離器32とブ
ロワ14とアウトレットボックス42のそれぞれの下部
や脚部にキャスタ76やコロ等の転動部材等を取り付け
て、それらが、それぞれ単独で移動せしめられ得るよう
に構成しても良く、或いは貯留槽10を、分離器32と
ブロワ14とアウトレットボックス42が載置される台
車78や、その他の運搬部材等の上に載置して、排液排
出システムを構成する装置の全てが、一緒に移動せしめ
られ得るように為すことも、勿論可能である。つまり、
吸引手段を移動させるための移動手段や、分離手段及び
制御手段をそれぞれ移動させるための移動機構の構造
は、前記例示のものに、何等限定されるものではないの
である。
【0070】加えて、前記実施形態では、本発明を、手
術室内で手術中に生ずる各種の液剤や患者の血液等の排
液の排出システムに対して適用したものの具体例を示し
たが、本発明は、手術の前後において、例えば手術室内
の洗浄による清掃等に際して生ずる排液等、手術室内で
発生せしめられる全ての排液の排出システムとして、有
利に適用され得るものであることは、勿論である。
【0071】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、
言うまでもないところである。
【0072】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に従う、手術室の排液排出システムによれば、手術室
内で生ずる排液を、面倒な手間や大きな労力が要される
作業を何等行うことなく、排出することが出来るのであ
り、その上、排液の排出時において、手術室内で行われ
る各種の作業の妨げとなるような騒音の発生が、極めて
効果的に且つ確実に解消乃至は抑制され得ることとなる
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う手術室の排液自動排出システムの
一例を概略的に示す説明図である。
【図2】本発明に従う手術室の排液自動排出システムの
別の例を概略的に示す図1に対応する図である。
【図3】本発明に従う手術室の排液排出システムの一例
を概略的に示す図1に対応する図である。
【符号の説明】
10 貯留槽 12 排液吸引用
配管 14 ブロワ 20 手術室 28 流出口 32 分離器 38 上限レベルセンサ 40 下限レベル
センサ 42 アウトレットボックス 46 電磁バルブ 54 洗浄水供給パイプ 56 空気導入パ
イプ 58,60 電磁弁 62 制御装置 76 キャスタ 78 台車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // A61G 12/00 A61G 12/00 W

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 手術室内で生ずる排液を該手術室内から
    外部に自動的に排出するためのシステムにして、 前記手術室内に備えられて、前記排液を貯留すると共
    に、該貯留された排液を流出口を通じて流出せしめる貯
    留槽と、 該貯留槽の前記流出口に接続されて、該貯留槽から該流
    出口を通じて流出せしめられた前記排液を流通せしめる
    流通管路を含み、該流通管路の貯留槽接続側とは反対側
    に設けられた排出口を通じて、該流通管路内を流通する
    該排液を前記手術室の外部に排出する排出流路と、 前記貯留槽内における前記排液の貯留量の増加により、
    該貯留量が第一の規定量に達した際に、該貯留槽内の排
    液を前記排出流路の前記流通管路を通じて吸引して、該
    貯留槽の前記流出口から流出せしめる一方、かかる吸引
    による流出に伴う該貯留槽内における排液の貯留量の減
    少によって、該貯留量が第二の規定量に達した際に、該
    吸引を停止して、該流出口からの排液の流出を停止せし
    める吸引手段とを、含むことを特徴とする手術室の排液
    自動排出システム。
  2. 【請求項2】 前記排出流路における前記排液の流通方
    向下流側に、前記流通管路内を流通せしめられる排液
    と、該排液と共に流通せしめられる空気とを分離して、
    該分離された空気を前記吸引手段に送り出す一方、該分
    離された排液を前記排出口を通じて外部に排出せしめる
    分離手段が設けられて、該排出流路が、それら分離手段
    と流通管路とを含んで構成されている請求項1に記載の
    手術室の排液自動排出システム。
  3. 【請求項3】 前記排出流路の前記流通管路内を洗浄す
    る洗浄液を該流通管路内に供給する供給手段と、前記貯
    留槽内における前記排液の貯留量とは無関係に前記吸引
    手段の吸引を停止せしめる停止信号の入力によって、前
    記洗浄液が前記供給手段から前記流通管路内に供給され
    て、該流通管路内の洗浄が行われると共に、かかる洗浄
    液の供給開始から所定時間の経過後に、該洗浄液の供給
    が停止せしめられるように前記供給手段を制御する一
    方、該洗浄液の供給の停止から所定時間の経過後に、前
    記吸引手段の吸引が、前記貯留槽内における前記排液の
    貯留量とは無関係に停止せしめられるように該吸引手段
    を制御する制御手段とを、更に含んで構成されている請
    求項1又は請求項2に記載の手術室の排液自動排出シス
    テム。
  4. 【請求項4】 前記供給手段と前記吸引手段が、前記制
    御手段により、前記停止信号の入力に基づいて制御され
    ている間に、前記貯留槽内における前記排液の貯留量に
    応じた作動を前記吸引手段に行わせる作動信号が該制御
    手段に入力されることにより、該停止信号の入力に基づ
    く該供給手段と該吸引手段の該制御手段による制御が解
    消される一方、該供給手段が、該制御手段により該作動
    信号の入力に基づいて制御されて、前記貯留槽内におけ
    る前記排液の貯留量に応じた作動が、該吸引手段におい
    て再び開始されるようになっている請求項3に記載の手
    術室の排液自動排出システム。
  5. 【請求項5】 前記洗浄液が、電解液の電気分解によっ
    て得られる強アルカリ性イオン水である請求項3又は請
    求項4に記載の手術室の排液自動排出システム。
  6. 【請求項6】 電解液の電気分解により得られる強酸性
    イオン水を、前記排出流路の、前記排出口よりも前記排
    液の流通方向上流側において、該排出流路内に導入する
    強酸性イオン水導入手段と、電解液の電気分解により得
    られる強アルカリ性イオン水を、前記強酸性イオン水の
    前記排出流路内への導入が行われていないときに、該排
    出流路の前記流通管路における前記排液の流通方向上流
    側において、該流通管路内に導入する強アルカリ性イオ
    ン水導入手段とを更に含み、前記排出流路内に導入され
    た前記強酸性イオン水を、該排出流路内を流通する前記
    排液中に混入せしめることにより、該排液を殺菌する一
    方、前記流通管路内に導入された強アルカリ性イオン水
    を該流通管路内に流通せしめることにより、該流通管路
    内を洗浄するように構成されている請求項1又は請求項
    2に記載の手術室の排液自動排出システム。
  7. 【請求項7】 電解液を電解せしめて強酸性イオン水を
    陽極側に生成せしめる一方、強アルカリ性イオン水を陰
    極側に生成せしめる強電解水生成手段を更に含み、前記
    強酸性イオン水導入手段が、前記強電解水生成手段の陽
    極側から前記強酸性イオン水を導いて、前記排出流路内
    に導入するように構成される一方、前記強アルカリ性イ
    オン水導入手段が、前記強電解水生成手段の陰極側から
    前記強アルカリ性イオン水を導いて、前記流通管路内に
    導入するように構成されている請求項6に記載の手術室
    の排液自動排出システム。
  8. 【請求項8】 手術室内で生ずる排液を排出するための
    システムにして、 前記手術室内において移動可能に構成されて、前記排液
    を貯留すると共に、該貯留された排液を流出口を通じて
    流出せしめる貯留槽と、 該貯留槽の前記流出口に接続されて、該貯留槽から該流
    出口を通じて流出せしめられた前記排液を流通せしめる
    流通管路を含み、該流通管路の貯留槽接続側とは反対側
    に設けられた排出口を通じて、該流通管路内を流通する
    該排液を排出せしめる、配設位置の変化可能な排出流路
    と、 前記貯留槽内における前記排液の貯留量の増加により、
    該貯留量が第一の規定量に達した際に、該貯留槽内の排
    液を前記排出流路の前記流通管路を通じて吸引して、該
    貯留槽の前記流出口から流出せしめる一方、かかる吸引
    による流出に伴う該貯留槽内における排液の貯留量の減
    少によって、該貯留量が第二の規定量に達した際に、該
    吸引を停止して、該流出口からの排液の流出を停止せし
    める吸引手段と、 該吸引手段を前記手術室内若しくは手術室外の所定位置
    に配置せしめ得るように、該吸引手段を移動させるため
    の移動手段とを、含むことを特徴とする手術室の排液排
    出システム。
  9. 【請求項9】 前記排出流路における前記排液の流通方
    向下流側に、前記流通管路内を流通せしめられる排液
    と、該排液と共に流通せしめられる空気とを分離して、
    該分離された空気のみを前記吸引手段に送り出す分離手
    段が設けられて、該排出流路が、それら分離手段と流通
    管路とを含んで構成されると共に、かかる分離手段が、
    該分離手段を手術室内若しくは手術室外の所定位置に配
    置せしめ得るように移動させるための移動機構にて、移
    動可能とされている請求項8に記載の手術室の排液排出
    システム。
  10. 【請求項10】 前記貯留槽内における前記排液の貯留
    量が前記第一の規定量に達した際に、該貯留槽内の排液
    を、該貯留槽の前記流出口から流出せしめる一方、かか
    る流出により、該貯留槽内における排液の貯留量が第二
    の規定量に達した際に、該流出口からの排液の流出を停
    止せしめるように、前記吸引手段による、前記排出流路
    の前記流通管路を通じての該貯留槽内の排液の吸引及び
    その停止を制御する制御手段を更に有して構成されると
    共に、かかる制御手段が、該制御手段を手術室内若しく
    は手術室外の所定位置に配置せしめ得るように移動させ
    るための移動機構にて、移動可能とされている請求項8
    又は請求項9に記載の手術室の排液排出システム。
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