JP2002045741A - ブームスプレヤにおける乗降のためのブーム昇降装置 - Google Patents

ブームスプレヤにおける乗降のためのブーム昇降装置

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JP2002045741A
JP2002045741A JP2000233332A JP2000233332A JP2002045741A JP 2002045741 A JP2002045741 A JP 2002045741A JP 2000233332 A JP2000233332 A JP 2000233332A JP 2000233332 A JP2000233332 A JP 2000233332A JP 2002045741 A JP2002045741 A JP 2002045741A
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getting
seat
driver
spraying device
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JP2000233332A
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English (en)
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Akihiro Kubo
昭博 久保
Susumu Yamamoto
進 山本
Toshiaki Kasahara
敏章 笠原
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行機体の前部に散布装置を、後部に動力噴
霧装置を配設し、散布装置は、中央ブームと、その両端
に折り畳み自在に連設した側方ブームとを昇降自在に設
けることにより構成すると共に、散布作業をしないとき
には、側方ブームを走行機体の側面に折り畳み収納すべ
く構成してなるブームスプレヤにおいて、走行機体への
乗降の際に、側方ブームが乗降空間に干渉しないように
する。 【解決手段】 走行機体(2)の運転席(18)へ乗降する乗
降ステップ(15)の近傍に、散布装置(3)を昇降させるブ
ーム昇降装置(28)を操作するための操作部(31)を設け、
運転席(18)への乗降時に、同操作部(31)でブーム昇降装
置(28)を操作することにより、折り畳んだ側方ブーム(2
5L,25R)を運転席(18)への乗降に支障とならない位置に
上昇させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ブームスプレヤ
における乗降のためのブーム昇降装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ブームスプレヤの構造は、主に前
後車輪により走行可能に構成した走行機体と、その前部
に配設した散布装置と、その後部に配設した動力噴霧装
置とより構成されており、散布装置は、運転席後方に配
設した薬液タンクからの薬液をブームのノズルから散布
するようにしている。
【0003】かかる薬液散布のためのブームは、走行機
体の前方に横架状に配設した中央ブームと、その両端に
折り畳み自在に延設した左右の側方ブームとにより構成
されている。しかも、かかる中央ブームと側方ブームと
を一体に構成支持するブーム支持フレームと、走行機体
の機体フレームとの間には平行リンクを介設し、また、
機体フレームと平行リンクとの間には、油圧シリンダを
介設し、同シリンダの作動によってブーム全体を平行リ
ンクの作動を介して昇降するように構成し、薬液散布の
高さの位置を調節できるようにした装置が開発されてい
る。
【0004】他方、かかる装置では、薬液散布作業時以
外においては走行に支障のないように側方ブームを走行
機体の側面に沿った状態に折り畳み収納するように構成
されている。
【0005】しかも、機体側方に側方ブームを折り畳む
に際しては、走行機体の後車輪と干渉しないように、更
には、折り畳んだ側方ブームの後端が走行機体の最後端
より突出しないように側方ブーム始端の回動枢軸を傾倒
させて配設し、側方ブームを機体前方の下部から機体後
方の上部に後方上がりの尻上がり傾斜状に折り畳むよう
に構成している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
側方ブームを走行機体の両側面に沿って後方上がりの尻
上がり傾斜状に折り畳んだ状態では、運転席のステップ
両側方に側方ブームが位置することになるため、丁度、
側方ブームが運転席からの乗降空間に干渉した状態とな
り、作業者は乗降する際、側方ブームの下をかいくぐっ
て乗降することになり、きわめて不便であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、走行
機体の前部に散布装置を、後部に動力噴霧装置を配設
し、散布装置は、中央ブームと、その両端に折り畳み自
在に連設した側方ブームとを昇降自在に設けることによ
り構成すると共に、散布作業をしないときには、側方ブ
ームを走行機体の側面に折り畳み収納すべく構成してな
るブームスプレヤにおいて、走行機体の運転席へ乗降す
る乗降ステップの近傍に、散布装置を昇降操作するため
の操作部を設け、運転席への乗降時に同操作部の操作を
することにより、折り畳んだ側方ブームを運転席への乗
降に支障とならない位置に上昇すべく構成してなるブー
ムスプレヤにおける乗降のためのブーム昇降装置を提供
せんとするものである。
【0008】また、本発明は、折り畳んだ側方ブームを
運転席への乗降に支障とならない位置に上昇するための
操作は、走行機体の始動スイッチのオフ操作でも行える
ように構成していることにも特徴を有する。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明では、薬液散布作業を行
う場合は、走行機体の前部に昇降自在に配設した散布装
置により薬液を散布する。
【0010】散布装置は、中央ブームとその両端に折り
畳み自在に連設した側方ブームとにより構成しており、
散布作業時には、中央ブームの両端に側方ブームを一直
線に伸延し、走行機体の前部において、中央ブームと側
方ブームが横一直線の横架状となるようにセットし、走
行しながらブームの散布ノズルから薬液を散布してい
く。
【0011】散布の高さの調整は、散布装置と走行機体
との間に介設した電動シリンダによりブームを昇降する
ことにより行うものであり、通常は、運転席の近傍に配
設した昇降操作部にて行う。
【0012】一方、散布作業時以外、例えば、路上走行
や走行機体の収納時には、側方ブームを中央ブームの両
端で尻上がり傾斜状に折り畳んで、走行機体の側面に沿
った状態に収納する。かかる収納状態では、作業者が運
転席へ乗降する際に側方ブームが支障となるため、乗降
ステップの近傍に設けた操作部を乗降の際に操作し、平
行リンクを介して散布装置を電動シリンダにより上昇さ
せ中央ブームと共に側方ブームを上昇させて、尻上がり
傾斜状の側方ブームが乗降空間と干渉しないようにした
ものであり、かかる構成とすることにより、乗降しなが
ら側方ブームの上昇や元の位置への復元操作が行え、収
納した散布装置が乗降に支障とならないようにしたもの
である。
【0013】更には、運転席に設けた始動スイッチのオ
フ操作によっても、電動シリンダにより中央ブームと共
に側方ブームの上昇操作が行えるようにしており、従っ
て、尻上がり傾斜状の側方ブームを折り畳み収納した後
に、運転席に着座したまま走行機体のエンジンを停止す
るため始動スイッチをオフ操作すると、電動シリンダが
作動して平行リンクが上昇作動し、同時に尻上がり傾斜
状の側方ブームも上昇して運転席から降りるのに何ら支
障とならない状態となるものであり、他方、乗降ステッ
プから降りた後に、走行機体外側の乗降ステップの操作
部を操作すると、上昇したままの側方ブームは元の尻上
がり傾斜状の位置に復元することになるものであり、乗
降ステップの近傍に設けた操作部の操作と、始動スイッ
チのオフ操作との組み合わせにより、更に便利に側方ブ
ームの収納や乗降のための上昇降下操作が行えるもので
ある。
【0014】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する
と、図1及び図2及び図3は本発明にかかるブームスプ
レヤ1の全体側面図及び平面図及び正面図を示すもので
あり、防除作業を行う走行作業車であるブームスプレヤ
1は、乗用型の走行機体2と、薬液噴霧に関わる散布装
置3及び動力噴霧装置4とから構成される。散布装置3
は、走行機体2の前部に配設され、動力噴霧装置4は後
部に配設される。
【0015】走行機体2の機体前端より後方に向けて、
左右一対の機体フレーム5L,5Rが平行に延設されてい
る。同機体フレーム5L,5Rの前部下方には前車輪6,6を
支承し、後部下方に後車輪7,7が支承されている。
【0016】また、機体前部の機体フレーム5L,5R上に
はエンジン8を被覆するボンネット9が配設されてい
る。同ボンネット9後方の操作コラム10上には操作パネ
ル11が設けられており、上方には運転ハンドル12が設け
られている。
【0017】更に、操作パネル11には、散布装置3の昇
降操作を行う昇降操作部19、及びエンジン8を始動する
ためのスタータ13が設けられている。この操作パネル11
下方より後方に向けて、機体フレーム5L,5R上にはステ
ップ14を設けている。
【0018】ステップ14の左右両側縁部下方には、ステ
ップ14へ乗降するための乗降ステップ15を垂設してお
り、同乗降ステップ15は、数段の梯子状に形成し、下端
は、ステップ14と地面との中間位置にまで延設した状態
としている。しかも、梯子状の乗降ステップ15は、ステ
ップ14の外側端部より外方に広がる傾斜状に延設し、下
端は、少なくとも前車輪位置より内側に位置するように
している。
【0019】一方、ステップ14の下部には、後述する電
動シリンダ30,30の電源となったり、走行機体2の始動
時のスタータ13を作動させる電源となったり、そのほか
電装関係の電源とするためのバッテリー16が配設されて
いる。
【0020】また、機体フレーム5L,5R後部上には薬液
タンク17が配設されており、同薬液タンク17の前部中央
には運転席18が形成されて、同薬液タンク17によって側
部と後部を取り囲まれるように載置されている。
【0021】本実施例では、操作パネル11に設けた昇降
操作部19とは別に、散布装置3の昇降操作を行う操作部
31を設けており、同操作部31は、取付ブラケット22を介
して、前記乗降ステップ15を形成する前後側支柱15a,15
bのうち後側支柱15bに付設しており、しかも、操作部31
の位置は、薬液タンク17の下方で、且つ薬液タンク17の
左側端面より内方に配設して、薬液タンク17の外面より
突出しないように設けている。
【0022】従って、同操作部31が運転席18への乗降の
際に邪魔にならないと共に、薬液タンク17が屋根代わり
となり、上方からの雨水や泥が操作部31にさらされない
という効果を有する。
【0023】加えて、操作部31は、ステップ14の外側端
部より外方に広がる傾斜状に垂設した乗降ステップ15に
取り付けているため、操作部31の操作面も傾斜してやや
上向き状態とすることにより、操作部31の操作がより行
いやすいように構成することができる。
【0024】また、操作部31には、上昇スイッチ32及び
下降スイッチ33を上下二段に設けており、上昇スイッチ
32を押すと、散布装置3を上昇させることができ、下降
スイッチ33を押すと散布装置3を下降させることができ
るようにしている。図中、39は操作部31の電源スイッチ
である。
【0025】なお、本実施例においては、操作部31をボ
タンスイッチ形式にしているが、操作部31の形態はこれ
に限らず、例えば、図4に他実施例として示すように、
レバースイッチ形式の操作部31'にしてもよい。この操
作部31'には一本の操作レバー59を設けており、操作レ
バー59を押し上げると、散布装置3を上昇させることが
でき、逆に、操作レバー59を引き下げると、散布装置3
を下降させることができるようにしている。
【0026】また、本実施例においては、左右側乗降ス
テップ15のうち、左側の乗降ステップ15のみに操作部31
を取り付けているが、左右両側の乗降ステップ15に操作
部31を配設する場合もある。この場合、走行機体2の左
右どちらか一方が壁などの障害物に接近していて、障害
物側の操作部31が使用不可能であったとしても、もう一
方側の操作部31を使用して、散布装置3を昇降操作する
ことができる。
【0027】前記機体フレーム5L,5R後端には、後方へ
向けて延出しているサブフレーム20L,20Rが固設されて
いる。加えて、サブフレーム20L,20Rの前後方中途部に
は、平面視U字形状、正面視L字形状の橋架部材21が配
設されて、同サブフレーム20L,20R間を橋架連結してい
る。そして、動力噴霧装置4が橋架部材21上に載置され
ており、動力噴霧装置4がサブフレーム20L,20Rによっ
て走行機体2に支持される構成となっている。
【0028】次に、散布装置3について説明する。同散
布装置3は、薬液散布用のブーム23から薬液を散布する
ように構成されており、図2に示すように、同ブーム23
は走行機体2の前方の中央ブーム24及び、同中央ブーム
24の両端に枢支して、折り畳み可能に側方に延設される
左右の側方ブーム25L,25R等から構成されている。そし
て、同ブーム23には薬液を散布するための複数のノズル
26が一定間隔を置いて配設される。
【0029】左右の側方ブーム25L,25Rを中央ブーム24
の両端と枢支連結するに際しては、支点軸27を斜めに配
設することにより、側方ブーム25L,25Rを折り畳んで収
納した場合には、側方ブーム25L,25Rが尻上がり傾斜状
に折り畳み収納されると共に、側方ブーム25L,25Rを伸
ばした場合には、中央ブーム24と一直線上にセットでき
るように構成している。
【0030】このように側方ブーム25L,25Rを尻上がり
傾斜状に折り畳み収納するのは、側方ブーム25L,25Rの
後端が走行機体2の後端から可及的に突出しないように
するためである。しかし、この尻上がり傾斜状に折り畳
み収納した状態では、丁度、側方ブーム25L,25Rが運転
席18側方の乗降ステップ15近傍を横切って、乗降空間と
干渉した位置に収納されることになる。
【0031】かかる散布装置3は、散布位置の高さを調
整するために、ブーム昇降装置28により昇降自在に構成
されている。すなわち、ブーム昇降装置28は、中央ブー
ム24と機体フレーム5L,5Rの前部との間を平行リンク29
により連結すると共に、同平行リンク29の一方と機体フ
レーム5L,5Rの間に電動シリンダ30,30を介装して、同電
動シリンダ30,30のシリンダロッド34を伸縮させること
によってブーム23を上下昇降可能に構成している。この
際、ブーム昇降装置28の操作は、前記操作パネル11に配
設した昇降操作部19で行う。なお、電動シリンダ30,30
は、前述したように、走行機体2の機体フレーム5L,5R
の中央下方に配設したバッテリー16を電源としている。
【0032】このように、通常は、散布位置の高さを調
整するために散布装置3の昇降操作を行うが、本発明で
は、乗降に支障とならないように、昇降操作部19とは別
の操作部31で散布装置3の昇降を行うことに要旨があ
る。
【0033】すなわち、乗降時に、折り畳み収納状態の
側方ブーム25L,25Rを、運転席18への乗降に支障となら
ない位置に上昇させるために、散布位置調整のための昇
降操作部19とは別に、乗降ステップ15の近傍にもブーム
昇降装置28の操作部31を配設している。
【0034】そして、運転席18への乗降時に同操作部31
でブーム昇降装置28を操作できると共に、同操作部31を
操作することによって、散布装置3を運転席18への乗降
に支障とならない位置に上昇させることが可能となり、
しかも、上昇させた散布装置3は、操作部31を操作する
ことによって下降させて、元の位置に復元することが可
能となるように構成している。
【0035】すなわち、図1、図8に示すように、乗降
ステップ15の近傍の操作部31に設けた上昇・下降スイッ
チ32,33を押すと、バッテリー16よりブーム昇降装置28
の電動シリンダ30,30に電流が印加されるようにしてお
り、上昇スイッチ32を押した場合には、電動シリンダ3
0,30のシリンダロッド34が伸長して平行リンク29が上昇
すると共に、同平行リンク29に連動して、散布装置3の
側方ブーム25L,25Rが中央ブーム24と一緒に折り畳み収
納状態のまま上昇し、図1、図8において一点鎖線で示
す散布装置3の位置、すなわち、運転席18への乗降に支
障のない位置まで上昇するようにしている。
【0036】また、下降スイッチ33を押した場合には、
電動シリンダ30,30のシリンダロッド34が収縮して平行
リンク29が下降すると共に、同平行リンク29に連動し
て、散布装置3の側方ブーム25L,25Rが中央ブーム24と
一緒に折り畳み収納状態のまま下降し、図1、図8にお
いて実線で示す散布装置3の定位置まで下降するように
している。
【0037】このように、乗降ステップ15の近傍に操作
部31を配設することによって、作業者が、走行機体2上
からも、走行機体2外からも、散布装置3を昇降操作す
ることができるようにしており、従って、運転席18への
乗降時に同操作部31を操作することができ、折り畳んだ
側方ブーム25L,25Rを乗降の支障とならない位置に上昇
させることができる。
【0038】また、本実施例においては、散布装置3の
ブーム23を昇降させるシリンダとして電動シリンダ30,3
0を用いているので、油圧シリンダと違って走行機体2
のエンジン8停止後であってもブーム23を昇降させるこ
とができ、通常、エンジン8が停止した状態で行う運転
席18への乗降において、ブーム昇降装置28を使用するこ
とができる。
【0039】ブーム23を水平制御する構成としては、中
央ブーム24の左右及び中央をブーム昇降装置28に対して
枢支して左右傾倒可能に支持し、同中央ブーム24とブー
ム昇降装置28の間には水平制御用シリンダ47を介装して
いる。
【0040】次に、ブーム23の開閉機構について説明す
る。
【0041】図2、図3に示すように、中央ブーム24に
対して側方ブーム25L,25Rを回動し、同側方ブーム25L,2
5Rが、折り畳み収納状態、あるいは一直線の散布状態と
なるようにセットする機構は、左右で同一のものであ
る。従って、ここでは図5、図6を用いて左方での開閉
機構について説明する。
【0042】中央ブーム24の左右両端にはブラケット3
5,35を枢支しており、更に同ブラケット35は正面視
「コ」形状のブラケット36と固着している。また、側方
ブーム25Lの基端には、同じく正面視「コ」形状のブラ
ケット37を固着している。ブラケット37はブラケット36
の内側に配設され、ブラケット36,37相互を支点軸27が
上下方向に貫通し、側方ブーム25Lは中央ブーム24に対
して前後方向回動可能に構成されている。
【0043】前述したように、支点軸27は、折り畳み収
納状態の側方ブーム25L,25Rを尻上がり状に傾斜させる
ために、機体フレーム5L,5Rの垂直方向から走行機体2
の前方方向に向かって傾倒している。従って、ブラケッ
ト35に固着している正面視「コ」形状のブラケット36、
及び側方ブーム25Lの基端に固着している正面視「コ」
形状のブラケット37も、支点軸27と同様に機体フレーム
5L,5Rの垂直方向から走行機体2の前方方向に向かって
傾倒させており、両ブラケット36,37の横片に対して
は、支点軸27は垂直に貫通した状態となっている。
【0044】中央ブーム24の左右両端部後方にはそれぞ
れアクチュエータ38,38が配設されている。アクチュエ
ータ38はシリンダロッド38a、本体となるシリンダチュ
ーブ38b、駆動源となるモータ38cより構成されている。
同シリンダチューブ38bに隣接してモータ38cが配設され
ており、同シリンダチューブ38b内にモータ38cの駆動に
より伸縮するシリンダロッド38aを挿設している。
【0045】側方ブーム25L前部の機体内向き側にブラ
ケット40を固着しており、同ブラケット40とシリンダロ
ッド38a伸長側先端の相互を支点軸41が貫通している。
そして、同支点軸41周りにシリンダチューブ38b及び側
方ブーム25Lを相対回転可能に構成している。
【0046】中央ブーム24左右両端部の機体内向き側に
は支持部材42,42が同中央ブーム24に固着しており、同
支持部材42は上下方向に延出する支点軸43を軸支してい
る。同支点軸43は支持部材42上方でアーム44にも軸支さ
れており、中央ブーム24及びアーム44を支点軸43周りに
相対回転可能に構成している。アーム44の後端及びシリ
ンダチューブ38bは支点軸45を軸支しており、アーム44
及びシリンダチューブ38bを相対回転可能に構成してい
る。
【0047】また、中央ブーム24の左右両端部の機体外
向き側には、付勢手段であるコイルばね46,46が配設さ
れており、同コイルばね46にはフック46a,46bが設けら
れている。同コイルばね46の機体中心向き側に配設され
るフック46aは、中央ブーム24機体外向き側に固着して
いる連結部材48を介して同中央ブーム24に連結されてい
る。
【0048】前記アーム44前端では支点軸49を軸支して
おり、同アーム44下方でコイルばね46の機体外向き側に
配設されるフック46bを掛着している。
【0049】以上構成により、同シリンダチューブ38b
を駆動してシリンダロッド38aを伸縮させるにしたが
い、側方ブーム25Lを前後方向に回動させる。そして、
コイルばね46及びシリンダチューブ38bは中央ブーム24
の両端位置よりも内側に配置されるので、シリンダチュ
ーブ38bを縮小させて側方ブーム25Lを収納した状態で
は、アクチュエータ38は中央ブーム24と側方ブーム25L
に囲まれた内側に配置されて保護される。
【0050】また、ブラケット35には機体内向き側にス
トッパ50、機体外向き側にストッパ51が固設され、側方
ブーム25Lの回動範囲を制限している。またアーム44中
央部下面にはストッパ52が固設されており、アーム44後
端の機体外向きへ回動時には、同ストッパ52が支持部材
42の後端と接触することで、アーム44の回動範囲を制限
している。
【0051】また、アーム44は梃子として機能する。つ
まり、アーム44は、支点軸43を支点とし、シリンダチュ
ーブ38bと接続する支点軸45を力点、コイルばね46と接
続する支点軸49を荷重点とする第一種の梃子を構成して
いるのである。
【0052】側方ブーム25L,25Rを作業位置に展開して
いる際に、側方ブーム25L,25Rが何らかの障害物に衝突
した際には、衝突した側方ブーム(側方ブーム25L、25R
のいずれか、もしくは双方)は前記ストッパ50の許容す
る範囲まで回動して衝突吸収を行う。前記構成により、
シリンダチューブ38bの駆動によるシリンダロッド38aの
短縮なしに側方ブーム25Lが後方へ回動する際には、コ
イルばね46の付勢力に抗しながら、前記支点軸43周りに
シリンダチューブ38bが機体中心向き側へ移動する。こ
のコイルばね46の付勢力に逆らうことで、同ブームに加
えられた衝撃の吸収が行われる。
【0053】また、ノズル取付角度調整機構について説
明すると、図7に示すように、中央ブーム24及び左右の
側方ブーム25L,25Rを構成するブーム材53は、断面略矩
形状に形成しており、ブーム材53には取付ステー54を介
してパイプ55が平行に付設されており、パイプ55には、
動力噴霧装置4からの薬液が供給される。
【0054】パイプ55には、パイプ接続部56を介してノ
ズル26が連通突設されており、従って、パイプ接続部56
の取付角度を自由に変更することにより、ノズル26はパ
イプ55を回動中心として噴霧方向を変更できるように構
成されている。
【0055】また、補助ブーム上下調節機構について説
明すると、図1に示すように、側方ブーム25L,25R後端
上部には回動支点57が設けられており、それぞれ同側方
ブーム25L,25Rに対応して補助ブーム58L,58Rが回動可能
に構成されている。図1に示す状態は収納位置である。
【0056】次に、上記したブームスプレヤ1における
散布装置3のブーム23の昇降操作について説明する。
【0057】散布作業時においては、側方ブーム25L,25
Rを開いて、同側方ブーム25L,25Rと中央ブーム24とが一
直線になるようにし、走行しながらブーム23のノズル26
から薬液を散布していく。
【0058】薬液の散布の高さを調整する際に行うブー
ム23の昇降操作では、操作パネル11に配設した昇降操作
部19を操作することにより、ブーム昇降装置28の電動シ
リンダ30,30を介してブーム23を昇降させている。
【0059】一方、非散布作業時、例えば路上走行時や
収納時には、側方ブーム25L,25Rを中央ブーム24の両側
で折り畳んで、走行機体2の側面に沿った状態に収納す
る。このとき、側方ブーム25L,25Rが走行機体2の後車
輪7,7と干渉しないように、更には、側方ブーム25L,2
5Rの後端が走行機体2の後端から可及的に突出しないよ
うに、同側方ブーム25L,25Rを走行機体2の前方下部か
ら走行機体2の後方上部にかけて後方上がりの尻上がり
傾斜状に折り畳むように構成している。
【0060】このように側方ブーム25L,25Rを尻上がり
傾斜状に折り畳み収納した状態においては、作業者が運
転席18へ乗降する際に側方ブーム25L,25Rが支障となる
ため、乗降ステップ15の近傍に設けた操作部31を乗降の
際に操作して、ブーム昇降装置28の電動シリンダ30,30
を介してブーム23を上昇させて、折り畳んだ側方ブーム
25L,25Rを乗降の支障とならない位置へと変位させる。
以下に、運転席18への乗降の際に行うブーム23の昇降操
作について説明する。
【0061】まず、走行機体2の運転席18へ乗り込む場
合には、走行機体2外から乗降ステップ15の近傍に設け
た操作部31の上昇スイッチ32を押して、ブーム23を乗降
に支障のない位置まで上昇させる。この操作によって、
作業者は運転席18に容易に乗ることができ、その後の薬
液の散布作業に支障のないようにすることができる。
【0062】このとき、ブーム23は運転席18に乗るため
に上昇させたままの状態なので、操作部31に設けた下降
スイッチ33を押す、もしくは、操作パネル11に配設した
昇降操作部19を操作してブーム23を下降させ、ブーム23
を定位置に戻す。
【0063】次に、走行機体2の運転席18に乗り込んで
散布作業を行った後に、運転席18から降りる場合は、折
り畳んだブーム23が降りるのに支障のある位置にあるた
め、操作部31に設けた上昇スイッチ32を押す、もしく
は、昇降操作部19を操作して、ブーム23を降りるのに支
障のない位置まで上昇させる。この操作によって、作業
者は運転席18から容易に降りることが可能になる。
【0064】更にその次には、運転席18から降りた後
に、今度は、運転席18から降りるために上昇させたまま
のブーム23を定位置に戻すために、走行機体2外から操
作部31に設けた下降スイッチ33を押して、ブーム23を下
降させる。
【0065】また、他実施例としてのブーム23の昇降操
作について説明する。すなわち、ブーム23の上昇操作を
始動スイッチであるスタータ13のオフ操作によっても行
えるようにし、薬液の散布作業を終え、ブーム23の側方
ブーム25L,25Rを折り畳んで収納状態とした後にスター
タ13をオフ操作して走行機体2のエンジンスイッチを切
ると、このオフ操作に連動してバッテリー16から電動シ
リンダ30,30に電流が印可され、電動シリンダ30,30のシ
リンダロッド34が伸長して平行リンク29が上昇し、同平
行リンク29に連動して散布装置3のブーム23も上昇し
て、作業者が運転席18から容易に降りることができるよ
うにしたものである。
【0066】このように、運転席18でスタータ13のオフ
操作を行うと、自動的にブーム23の上昇が行え、そのま
ま走行機体2から降りることができると共に、走行機体
2外からのブーム23の操作は、乗降ステップ15近傍の操
作部31で行うことができるので、スタータ13のオフ操作
によるブーム上昇操作と、乗降ステップ13近傍の操作部
31のブーム昇降操作とを組み合わせることにより、作業
者がブーム23を走行機体2への乗降に支障のない位置に
自由に変位させることができ、操作効率を向上できるも
のである。
【0067】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、運転席へ乗降
する乗降ステップの近傍にも散布装置を乗降操作する操
作部を設けたので、作業者が運転席から降りる際には、
運転席において従来の昇降操作を行い、あるいは、乗降
ステップまで移動して、その場で操作部を操作して散布
装置を上昇せしめ、ステップから降りるのに支障のない
高位置に側方ブームを変位させるものであり、ステップ
から降りた後は、走行機体外から操作部を再度操作して
側方ブームを元の位置に降下操作するものである。他
方、作業者が機体外から運転席へ乗る際には、乗降ステ
ップまで近づき、その場で操作部を操作して散布装置を
上昇せしめて、側方ブームを乗るのに支障のない高位置
に変位させるものであり、ステップに乗り込んだ後に
は、運転席において従来の昇降操作を行い、あるいは、
操作部を再度操作して上昇した側方ブームを元の位置に
復元するものであり、従って、散布装置の側方ブームを
折り畳み収納していても、作業者の乗降に全く支障にな
らず、作業効率の向上に貢献できる効果がある。
【0068】請求項2の発明によれば、折り畳んだ側方
ブームを運転席の乗降に支障とならない位置に上昇する
ための操作を、走行機体の始動スイッチのオフ操作でも
行えるように構成したので、走行機体のエンジンスイッ
チを切ると同時に側方ブームが上昇して、運転席から降
りる際に側方ブームが支障とならず、また、走行機体外
からの昇降操作は乗降ステップの近傍の操作部を用いる
ことができるので、運転席からの乗り降りが煩雑となら
ない効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブームスプレヤの全体側面図である。
【図2】ブームスプレヤの全体平面図である。
【図3】ブームスプレヤの全体正面図である。
【図4】他実施例としての操作部を示す側面図である。
【図5】中央ブームの左部を示す平面図である。
【図6】中央ブームの左部を示す正面図である。
【図7】ノズル取付角度調整機構を示す断面図である。
【図8】操作部とブーム昇降装置との関係を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 ブームスプレヤ 2 走行機体 3 散布装置 4 動力噴霧装置 15 乗降ステップ 18 運転席 24 中央ブーム 25L,25R 側方ブーム 31 操作部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笠原 敏章 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ー農機株式会社内 Fターム(参考) 2B121 CB03 CB33 CB47 CB56 FA02 FA04 4D074 AA05 BB06 CC24 CC60

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体(2)の前部に散布装置(3)を、
    後部に動力噴霧装置(4)を配設し、散布装置(3)は、中
    央ブーム(24)と、その両端に折り畳み自在に連設した側
    方ブーム(25L,25R)とを昇降自在に設けることにより構
    成すると共に、散布作業をしないときには、側方ブーム
    (25L,25R)を走行機体(2)の側面に折り畳み収納すべく
    構成してなるブームスプレヤ(1)において、 走行機体(2)の運転席(18)へ乗降する乗降ステップ(15)
    の近傍に、散布装置(3)を昇降操作するための操作部(3
    1)を設け、運転席(18)への乗降時に同操作部(31)の操作
    をすることにより、折り畳んだ側方ブーム(25L,25R)を
    運転席(18)への乗降に支障とならない位置に上昇すべく
    構成してなるブームスプレヤ(1)における乗降のための
    ブーム昇降装置。
  2. 【請求項2】 折り畳んだ側方ブーム(25L,25R)を運転
    席(18)への乗降に支障とならない位置に上昇するための
    操作は、走行機体(2)の始動スイッチのオフ操作でも行
    えるように構成してなる請求項1記載のブームスプレヤ
    (1)における乗降のためのブーム昇降装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003235429A (ja) * 2002-02-20 2003-08-26 Iseki & Co Ltd 薬液噴霧装置
JP2013153717A (ja) * 2012-01-31 2013-08-15 Iseki & Co Ltd 作業車両
JP2017001475A (ja) * 2015-06-08 2017-01-05 井関農機株式会社 作業車
CN108739762A (zh) * 2018-07-12 2018-11-06 东风井关农业机械有限公司 植保机、喷杆装置及其应用
JP2020150910A (ja) * 2019-03-22 2020-09-24 株式会社クボタ 薬剤散布機

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