JP2002045002A - 水田除草機 - Google Patents

水田除草機

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JP2002045002A JP2000236874A JP2000236874A JP2002045002A JP 2002045002 A JP2002045002 A JP 2002045002A JP 2000236874 A JP2000236874 A JP 2000236874A JP 2000236874 A JP2000236874 A JP 2000236874A JP 2002045002 A JP2002045002 A JP 2002045002A
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忠良 鋤柄
Isamu Niwa
勇 丹羽
Yoshihiro Ueda
上田  吉弘
Yasunari Nakao
康也 中尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 植付け苗条の間で作用する条間除草機構6A
と、植付け苗条における株間に作用する株間除草機構6
Bとからなる除草装置6を、乗用走行機体1の後部に昇
降自在に連結してなる水田除草機において、良好な株間
除草を行えるようにする。 【解決手段】 除草装置6に備えた接地センサ16が設
定された所定の接地状態に維持されるように、接地セン
サ16の上下変位に基づいて除草装置6を昇降させる昇
降制御手段を備え、条間除草機構6Aを接地センサ16
より後方に配備するとともに、この条間除草機構6Aよ
りも前方に株間除草機構6Bを配備してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、田植えが済んだ水
田における除草作業を行うための水田除草機に関する。
【0002】
【従来の技術】上記水田除草機としては、例えば、特開
2000−41410号公報および特開2000−41
411号公報で開示されているように、植付け苗条の間
で作用する条間除草機構と、植付け苗条における株間に
作用する株間除草機構とからなる除草装置を乗用走行機
体の後部に昇降自在に連結してなる水田除草機が知られ
ている。この水田除草機では、条間除草機構は、横軸心
周りに回転駆動される複数の除草ロータを植付け苗条の
間において作用するように横方向に並列配備して構成さ
れるとともに、株間除草機構は、縦軸心周りに回転駆動
される複数本の除草タインを各植付け苗条の株間におい
て作用するように横方向に並列配備して構成されてお
り、かつ、除草装置全体を接地センサの上下変位に基づ
いて昇降制御することで除草装置の田面に対する作用高
さを安定維持するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の水田除草機
は、条間除草と株間除草を一挙に能率よく行うことがで
きる利点を有するものであるが、株間除草性能の面で改
良の余地があった。すなわち、条間除草機構は植付け苗
条の間で作用するので田面に多少深く作用しても特に支
障はないが、植付け苗条の株間に作用する株間除草機構
は作用深さが大きいと植わっている苗を倒して浮き苗に
してしまうおそれがあり、余り深く作用させることがで
きないものである。
【0004】ところで、提案されている上記水田除草機
における除草装置は、条間除草機構の後方に株間除草機
構を配備した構成であり、走行機体が水田における耕盤
の凹凸などによって前後に傾斜すると、昇降制御によっ
て除草装置が所定高さに復帰するまでの間は、機体後部
に位置する除草機構も田面に対して上下に傾動すること
になる。この場合、機体最後部に位置する株間除草機構
は条間除草機構よりも大きく上下動することになり、田
面への作用深さが過小あるいは過大となって、株間除草
がうまく行われなかったり、植付け苗に強く接触して浮
き苗を発生させてしまうおそれがあった。
【0005】また、提案されている上記水田除草機にお
いては、昇降自在かつローリング自在な除草装置を田面
に安定よく追従させるために、左右中央に位置する接地
センサに対して左右両側にサイドフロートを配備すると
ともに、接地センサおよびサイドフロートの支持高さを
人為的に変更することで、除草装置の田面に対する基準
高さを変更して、除草深さを調節することができるよう
に構成されてはいるのであるが、接地センサの支持高さ
変更調節と左右のサイドフロートの支持高変更調節とを
それぞれ別個に行わなければならない構造となってお
り、除草作用深さの調節が煩わしいものとなっていた。
【0006】また、提案されている上記水田除草機にお
いては、株間除草機構が、直流モータによって縦軸心周
りに回転駆動される複数本の除草タインを各植付け苗条
の株間において作用するように横方向に並列配備して構
成されていたために、処理条数が多くなるほど使用する
直流モータの数も多くなり、コスト高になるものであっ
た。
【0007】本発明は、このような実情に着目してなさ
れたものであって、提案構造における上記不具合を解消
して良好な除草を行うことのできる水田除草機を提供す
ることを主たる目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】〔請求項1に係る発明の
構成、作用および効果〕
【0009】(構成) 請求項1に係る発明は、植付け
苗条の間で作用する条間除草機構と、植付け苗条におけ
る株間に作用する株間除草機構とからなる除草装置を乗
用走行機体の後部に昇降自在に連結してなる水田除草機
において、前記除草装置に備えた接地センサが設定され
た所定の接地状態に維持されるように、接地センサの上
下変位に基づいて前記除草装置を昇降させる昇降制御手
段を備え、前記条間除草機構を前記接地センサより後方
に配備するとともに、この条間除草機構よりも前方に前
記株間除草機構を配備してあることを特徴とする。
【0010】(作用) 上記構成によると、走行機体が
水田における耕盤の凹凸などによって前後に傾斜した場
合、昇降制御によって除草装置が所定高さに復帰するま
での間は、機体後部に位置する除草機構も田面に対して
上下に傾動することになるが、この除草装置は、条間除
草機構が最後部に位置し、それより前方に株間除草機構
が位置しているので、株間除草機構の上下動は条間除草
機構の上下動より少ないものとなる。また、株間除草機
構を前後方向において接地センサの支持位置に接近させ
て配置できるので、株間除草機構の田面に対する高さが
安定したものとなる。なお、機体最後部に位置する条間
除草機構は株間除草機構よりも大きく上下動することに
なるが、植付け苗条の間で植付け苗に触れることのない
条間除草機構は作用深さが除草可能な深さにありさえす
れば、多少大きく深さ変動があっても作業に支障はな
い。
【0011】(効果) 従って、請求項1に係る発明に
よると、機体の前後傾斜に伴って機体後部の除草装置が
前後に傾動しても、株間除草機構の作用深さの変動が少
ないものとなり、植付け苗に悪影響を及ぼすことなく良
好な株間除草機能を発揮させることができるようになっ
た。
【0012】〔請求項2に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0013】(構成) 請求項2に係る発明は、植付け
苗条の間で作用する条間除草機構と、植付け苗条におけ
る株間に作用する株間除草機構とからなる除草装置を、
乗用走行機体の後部に昇降自在かつローリング自在に連
結してなる水田除草機において、前記除草装置に備えた
接地センサが設定された所定の接地状態に維持されるよ
うに、接地センサの上下変位に基づいて前記除草装置を
昇降させる昇降制御手段を備え、前記接地センサを前記
除草装置の左右中央部位に配備するとともに、除草装置
の左右部位にサイドフロートを配備し、前記除草装置に
対して前記接地センサおよびサイドフロートの支持高さ
を同時に変更する調節レバーを装備してあることを特徴
とする。
【0014】(作用) 上記構成によると、単一の調節
レバーを操作して接地センサおよびサイドフロートの支
持高さを同時に変更することで、除草装置の田面に対す
る作用深さを変更調節することができる。
【0015】(効果) 従って、請求項2に係る発明に
よると、単一の調節レバーを操作するだけで、簡単容易
に除草装置の作用深さを調節することができ、雑草の繁
茂具合などに応じた適切な作用深さでの除草作業を行う
ことができるようになった。
【0016】〔請求項3に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0017】(構成) 請求項3に係る発明は、植付け
苗条の間で作用する条間除草機構と、植付け苗条におけ
る株間に作用する株間除草機構とからなる除草装置を、
乗用走行機体の後部に昇降自在に連結してなる水田除草
機において、横軸心周りに回転駆動される複数の除草ロ
ータを植付け苗条の間において作用するように横方向に
並列配備して前記条間除草機構を構成するとともに、左
右に往復駆動される横長の可動枠に、各植付け苗条に対
応して複数本づつ除草タインを垂設して前記株間除草機
構を構成してあることを特徴とする。
【0018】(作用) 上記構成によると、除草ロータ
を任意の数だけ同軸に並列配備することで所望の条数の
条間除草機構を構成することができるとともに、全部の
除草ロータを単一の駆動機構で駆動することができる。
また、複数本づつの除草タイン群を任意の数だけ並列し
て任意の長さの可動枠に装着することで、所望の条数の
株間除草機構を構成することができるとともに、可動枠
を介して全部の除草タインを単一の駆動機構で駆動する
ことができる。
【0019】(効果) 従って、請求項3に係る発明に
よると、作業条数にかかわらず駆動構造を共用でき、低
コストで所望の作業条数の除草装置を構成することがで
き、実用上有効となる。
【0020】〔請求項4に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0021】(構成) 請求項4に係る発明は、請求項
3記載の発明の水田除草機において、各除草タインを独
立して上下調節可能に前記可動枠に垂設してある。
【0022】(作用) 上記構成によると、全条におい
て除草タインの作用深さを同等に変更できることはもち
ろんのこと、条単位で除草タインの作用深さを変えた
り、同じ条において除草タインごとに作用深さを変える
ことも可能となる。
【0023】(効果) 従って、請求項4に係る発明に
よると、請求項3記載の発明の上記効果をもたらすとと
もに、雑草の繁茂具合に対応した除草タイン作用深さを
設定して株間除草を効率よく行うことが可能となる。
【0024】〔請求項5に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0025】(構成) 請求項5に係る発明は、請求項
3または4に記載の発明の水田除草機において、前記可
動枠を左右に2分割するとともに、左右の各可動枠を対
向して左右に往復駆動するよう構成してある。
【0026】(作用) 上記構成によると、可動枠を左
右に往復駆動する際、2分割された左右の各、可動枠が
対向して左右に往復動するので、左右重量バランスの崩
れや振動の発生が抑えられ、除草装置がローリング自在
に支持されていても、左右重量バランスの崩れによって
除草装置が左右に傾動するようなことはない。
【0027】(効果) 従って、請求項5に係る発明に
よると、請求項3または4記載の発明の上記効果をもた
らすとともに、全幅で均一な除草機能を発揮させること
ができ、かつ、静粛な運転が可能となる。
【0028】〔請求項6に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0029】(構成) 請求項6に係る発明は、請求項
3〜5のいずれか一項に記載の発明の水田除草機におい
て、外端側の除草ロータを脱着自在に構成するととも
に、前記、可動枠の左右の外端部を折り畳み可能に構成
してある。
【0030】(作用) 上記構成によると、外端側の除
草ロータを取り外すとともに、可動枠の左右の外端部を
折り畳んで外端側の除草タインを格納することで、作業
幅を小さくすることができる。
【0031】(効果) 従って、請求項6に係る発明に
よると、請求項3〜5のいずれか一項に記載の発明の上
記効果をもたらすとともに、簡単に除草作業条数を増減
して、植付けを行った田植機の条数に応じた作業条数で
の除草を好適に行うことができる。
【0032】〔請求項7に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0033】(構成) 請求項7に係る発明は、請求項
3〜6のいずれか一項に記載の発明の水田除草機におい
て、各植付け苗条に対応して複数本づつ配備される除草
タインを左右に並列して配備するとともに、隣接する除
草タインを前後に位置ずれして配置してある。
【0034】(作用) 上記構成によると、前進移動し
ながら左右に隣接する除草タインがそれぞれ異なった前
後位置において左右に往復移動することで、除草タイン
の左右往復周期を特に短くしなくても掻き残し領域少な
く走査することになる。また、左右に隣接する除草タイ
ンの左右方向での間隔が小さくても、隣接する除草タイ
ンの絶対間隔は大きいものとなり、田面に掻き取られて
浮き上がった雑草が除草タインに亘って引っ掛かること
なく隣接する除草タインの間から後方にすり抜けてゆ
く。
【0035】(効果) 従って、請求項7に係る発明に
よると、比較的低周期で除草タインを左右に往復駆動す
ることで振動の発生を抑制しながらも、植付け条に沿っ
て掻き残し領域少なく走査することができ、請求項3〜
6のいずれか一項に記載の発明の上記効果をもたらすと
ともに、低振動で効率良く株間除草を行うことができ
る。
【0036】〔請求項8に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0037】(構成) 請求項8に係る発明は、請求項
3〜7のいずれか一項に記載の発明の水田除草機におい
て、最外端の除草ロータを脱着自在に構成するととも
に、最外端の植付け苗条に対する除草タインの横外方
に、最外端の除草ロータの作用域と重複する作用域を有
する除草タインを装備してある。
【0038】(作用) 上記構成によると、田植機によ
る先の植付け行程における一端側の植付け条と、隣接す
る次の植付け行程における一端側の植付け条との間隔、
いわゆる隣接条間が、複数条植え田植機の植付け機構同
士の間隔によって定まる植付け条間より小さく設定して
植付けられた水田においては、前記隣接条間に作用する
最外端の除草ロータが隣接条の苗に接触して掻き取って
しまうおそれがある。そこで、このような場合には、最
外端の除草ロータを取り外して、この最外端の除草ロー
タの作用域と重複する作用域を有する除草タインによっ
て前記隣接条間の除草を行う。
【0039】(効果) 従って、請求項8に係る発明に
よると、請求項3〜7のいずれか一項に記載の発明の上
記効果を期待できるとともに、隣接条間が狭い植付け形
態の水田においても、植付け苗を掻き取ることなく隣接
条間の除草を良好に行うことが可能となる。
【0040】〔請求項9に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0041】(構成) 請求項9に係る発明は、請求項
3〜8のいずれか一項に記載の発明の水田除草機におい
て、前記乗用走行機体における後輪の後方に位置する除
草ロータの前方に、前方に向かう先細り形状に構成され
た分草体を配備してある。
【0042】(作用) 上記構成によると、乗用走行機
体の後輪は植付け苗条の間を通過することになるが、柔
らかい水田においては後輪の通過跡に形成された溝に向
けて泥が流動することで、後輪通過跡の左右両脇の苗が
溝側に傾きやすくなる。このように左右の苗が互いに内
向きに傾いた状態の条間に除草ロータが来ると、除草ロ
ータの前に分草カバーが配置されていても、この分草カ
バーで左右の苗をうまく分草することができずに、分草
カバーの下をくぐって通過した苗が除草ロータに巻き込
まれてしまうことがある。ここで、後輪の後方に位置す
る除草ロータの前方に、前方に向かう先細り形状に構成
された分草体を配備しておくことで、互いに内向きに傾
いた左右の苗は先細り形状の分草体によって無理無く左
右に押し分け分草され、除草ロータに触れることなく通
過してゆくことになる。
【0043】(効果) 従って、請求項9に係る発明に
よると、請求項3〜8のいずれか一項に記載の発明の上
記効果を期待できるとともに、乗用走行機体の後輪の通
過によって左右の苗が内向きに傾いてしまうような水田
においても、これら苗を除草ロータで掻き取ってしまう
ようなことなく良好に条間除草を行うことが可能となっ
た。
【0044】〔請求項10に係る発明の構成、作用およ
び効果〕
【0045】(構成) 請求項10に係る発明は、請求
項3〜9のいずれか一項に記載の発明の水田除草機にお
いて、前記除草タインの下端部に後向き片持ち状の除草
作用部を連設するとともに、この除草作用部の平面視形
状を蛇行形状にしてある。
【0046】(作用) 上記構成によると、除草タイン
の下端部に後向き片持ち状の除草作用部は、その前後長
さの幅でもって田面を左右に掻きながら前進移動して条
間の雑草を浮き上がらせるのであるが、除草作用部が左
右方向にも幅を持った蛇行形状となっているので、前進
移動によっても田面を掻く機能を発揮する。
【0047】(効果) 従って、請求項10に係る発明
によると、請求項3〜9のいずれか一項に記載の発明の
上記効果を期待できるとともに、蛇行形状の除草作用部
を有する除草タインが前後左右に複雑に田面を掻いて効
率良く株間の除草を行うことができるようになった。
【0048】
【発明の実施の形態】図1に、本発明に係る水田除草機
の全体側面が示されている。この水田除草機は、操向前
輪2と後輪3とを備えた4輪駆動型の乗用走行機体1の
後部び、油圧シリンダ4によって駆動される平行四連リ
ンク構造の昇降リンク機構5を介して除草装置6が昇降
自在に連結された構造となっており、この例の場合、前
記除草装置6は8条の除草作業を行う仕様に構成されて
いる。
【0049】前記乗用走行機体1は、乗用田植機の走行
機体が利用されており、機体前部に搭載したエンジン7
出力が静油圧式無段変速装置(HST)8に軸伝達され
て変速された後、後部ミッションケース9入力されて、
左右の後輪3に伝達されるとともに、後輪3への伝動系
から分岐した変速動力が前車軸ケース10を介して左右
の前輪2に伝達されるようになっている。ここで、図9
に示すように、左右の前輪2および後輪3は、それぞれ
4条の植付け苗Fを跨ぐトレッドに設定されている。
【0050】図2、図3、および、図4に示すように、
前記昇降リンク機構5の後端には、レバー11の操作に
よって連結および解除可能なフック式のヒッチ機構12
が備えられており、このヒッチ機構12に、除草装置6
の前部に備えた連結フレーム13が脱着自在に連結され
ている。この連結フレーム13は中抜きの矩形枠状に構
成されており、その下部に設けたボス14に前後軸心P
周りにローリング自在に角パイプ材からなる横長の主フ
レーム15が支持され、この主フレーム15に、8条仕
様の条間除草機構6Aと株間除草機構6Bとが前後に並
べて装着されるとともに、株間除草機構6Bが条間除草
機構6Aの前側に位置するように配備されている。
【0051】なお、図8に示すように、連結フレーム1
3の後面左側(図では右側)には一対の接当ゴム41が
取付けられており、これら接当ゴム41が前記主フレー
ム15の上面あるいは主フレーム15に連設したフレー
ム部分15sの側面に接当することによって、主フレー
ム15の最大ローリング角度が左右それぞれ数度程度に
制限されている。また、図2および図6に示すように、
主フレーム15から前方に突設した支持枠42の左右部
位には、左右一対の接当ゴム43がローリング用の前後
軸心Pの左右両側に位置させて装備されており、昇降リ
ンク機構5を介して除草装置6が所定の高さまで大きく
上昇されると、左右の接当ゴム43が昇降リンク機構5
における左右のロアーリンク5aの下面にそれぞれ接当
して、除草装置6のローリングが阻止されるようになっ
ている。
【0052】前記主フレーム15の左右方向中央部位に
は、後述のように昇降制御用の接地センサとして機能す
るセンターフロート16が備えられるとともに、主フレ
ーム15の左右部位には6条の植付け苗Fを跨ぐ間隔を
もってサイドフロート17が備えられ、これらセンター
フロート16と左右のサイドフロー17トによって除草
装置6全体が接地支持されるとともに、主フレーム15
の左右箇所と連結フレーム13に亘ってバネ18が張設
され、除草装置6全体が左右水平姿勢に弾性的に安定保
持されるようになっている。
【0053】また、前記主フレーム15の中央部上方に
はベベルギヤケース21が設けられ、このベベルギヤケ
ース21から前方に突出させた入力軸22と、乗用走行
機体1の後部から後方に向けて延出された作業用動力伝
達軸23とが自在継ぎ手24を介して連結され、この入
力軸21に伝達された動力で条間除草機構6Aと株間除
草機構6Bとが後述のように駆動されるようになってい
る。
【0054】なお、前記作業用動力伝達軸23は、除草
装置6に代えて苗植付け装置が連結された際に、これへ
の動力伝達に利用されるものであり、乗用走行機体1に
おける走行伝動系から分岐された動力が取出されるとと
もに、株間を調節するための株間変速が可能となってい
る。従って、除草装置6を連結した場合にも、この株間
変速を利用して作業用動力伝達軸23を変速すること
で、除草装置6を任意の速度で駆動することが可能とな
っている。
【0055】以下に、前記条間除草機構6Aと株間除草
機構6Bの構造を詳細に説明する。
【0056】〔条間除草機構6A〕
【0057】前記条間除草機構6Aは、図9、図11に
示すように、横軸心周りに前向き回転される9個の除草
ロータ31を、植付け苗Fの条間に位置するように条間
ピッチと同ピッチで並列配備して構成されたものであ
り、チェーンケース32と支持枠33との遊端部に亘っ
て水平に軸支され、チェーンケース32の下端から取出
された回転動力で各除草ロータ31が回転駆動されるよ
うになっている。
【0058】なお、除草ロータ31群のうち、チェーン
ケース32および支持枠33が位置する条間に作用する
除草ロータ31だけは、チェーンケース32および支持
枠33の左右に分割されたものに構成されている。な
お、この分割による空隙部分だけ除草できない領域が形
成されてしまうが、チェーンケース32および支持枠3
3を後輪3が通過する条間に位置させて、後輪3で条間
の雑草を踏んで田面に埋め込んでしまうので、この分割
形の除草ロータ31が位置する条間での除草を未処理域
なく行うことができるようになっている。
【0059】前記チェーンケース32および支持枠33
の基部は、前記主フレーム15の後方上部に横架連結し
た丸パイプ材からなる補助フレーム25の左右両端に連
結支持されるとともに、チェーンケース32の基部と前
記ベベルギヤケース21とが丸パイプ製の伝動ケース2
6で連結され、ベベルギヤケース21の横向き出力軸2
7から取出された動力が伝動ケース26内に挿通配備し
た伝動軸28を介してチェーンケース32に伝達され
て、除草ロータ31群がダウンカット方向に回転駆動さ
れるようになっている。
【0060】標準幅の前記除草ロータ31は、図7、図
12に示すように、チェーンケース32からの動力によ
って駆動される回転軸34に外嵌連結したディスク35
の周方向6個所に、レーキ状に板金プレス成形された幅
広の除草爪36を取付けて構成されたものであり、ま
た、後輪通過跡に作用する分割形の除草ロータ31は、
チェーンケース32および支持枠33の両側において回
転軸34に外嵌連結したディスク35に幅狭の除草爪3
6を連結して構成されている。また、8条の植付け苗条
の外側の条間、いわゆる隣接条間に作用する最外端の除
草ロータ31(e)は、8条植え仕様の田植機による植
付け行程と同じ行程で除草機を往復走行させることで、
隣接条間を往復通過することになるので、この往復通過
で隣接条間の除草を過不足なく行えるように、標準幅よ
りも小幅のものとしている。
【0061】また、前記補助フレーム25には、左右一
対のブラケット37介して、除草ロータ31群を上方か
ら覆う泥除けカバー38が取付けられ、条間除草機構6
Aの作動によって発生した泥の飛沫が周囲に飛散して、
植付け苗Fを汚損するのが防止されている。また、前記
主フレーム15には、各除草ロータ31が条間を移動す
る際に、植付け苗Fが除草ロータ31に巻き込まれるの
を回避するために、平面視形状が後ろ向きコの字状に形
成された分草板39が取付けられるとともに、後輪通過
跡に作用する除草ロータ31に対する分草板39のみの
前部下端には、前方に向かう先細り形状に構成された分
草体40が突設されている。この分草体40は、後輪3
の通過跡に泥が流れ込むことによって後輪通過跡の両側
の植付け苗Fが互いに内向きに傾いた状態となった場
合、内向きに傾いた植付け苗Fを左右に押し分けて分草
板に円滑に導くよう機能する。
【0062】〔株間除草機構6B〕
【0063】前記株間除草機構6Bは、図4、図7、図
9、図11、および、図15に示すように、線材を下向
きに垂設してなる除草タイン51を左右に往復移動する
可動枠52に取付けて構成されたものであり、植付け苗
Fの各条ごとに3本づつ作用するように8組の除草タイ
ン51群が左右に並列して配備されている。
【0064】前記可動枠52は左右一対配備されてお
り、各可動枠52が、主フレーム15に上端を支点a,
b周りに左右揺動自在に枢支連結された左右一対の吊り
下げリンク53,54の下端に、平行4連リンク状に枢
支連結されるとともに、吊り下げリンク53,54対の
うちの一方が、主フレーム15の中央近くの上部に配備
した株間除草用駆動部55の偏心回動ピン56に押し引
きロッド57,58を介して連動連結されており、偏心
回動ピン56の回動に伴って吊り下げリンク53,54
が揺動駆動されることで、両可動枠52が略平行に、か
つ、互いに対向する方向に左右移動するよう構成されて
いる。
【0065】前記株間除草用駆動部55の偏心回動ピン
56は、前記ベベルギヤケースの入力軸22に備えた駆
動側プーリ59にベルト60を介して巻き掛け増速連動
された従動側プーリ61の前面に設けられており、ベル
ト60にテンションローラ62を圧接あるいは離間させ
てベルト60を緊張あるいは弛緩することで、株間除草
機構6Bを作動あるいは停止させるテンション式の株間
除草クラッチ63が構成されている。また、図15に示
すように、テンションローラ62を支持したテンション
アーム64は、バネ65によって常にクラッチ入り方向
に揺動付勢されており、テンションアーム64に連設し
たクラッチレバー66をバネ65に抗して揺動操作し
て、株間除草用駆動部55の背部に備えたレバーガイド
67の係合凹部68に係止することで、株間除草クラッ
チ63をクラッチ切り状態に切換え保持することができ
るようになっている。
【0066】図17に示すように、前記可動枠52は、
断面形状が下向きコの字状の板金枠材で構成されてお
り、その前後の下端縁の折返し辺52a,52bに形成
した切欠きkに各除草タイン51を係入するとともに、
除草タイン51の上端側に屈曲形成した連結部51bを
1本のボルト69で締付け固定するとともに、連結部5
1bの範囲内で上下に位置調節可能となっている。
【0067】また、図17、図18に示すように、除草
タイン51の下端部には、除草作用部51aが後向き片
持ち状に屈折して連設されるとともに、この除草作用部
51aの平面視形状が蛇行形状となっており、除草作用
部51aの前方への移動によっても田面を掻いて除草機
能を発揮するようになっている。また、各植付け苗条ご
とに3本づつ並列配備された除草タイン51は、中央の
除草タイン51が可動枠52の前面側にボルト締め連結
されるのに対して、左右2本の除草タイン51は可動枠
52の後面側にボルト締め連結され、平面視で三角状に
配置され、除草タイン51同士の絶対間隔が大きく形成
されている。
【0068】以上のように構成された除草装置6は、以
下のようにして自動昇降制御されるようになっている。
【0069】図22に示すように、主フレーム15の中
央部位から前方にステー70が突設され、このステー7
0の下部に、上下の平行リンク71,72を介してセン
サ支持ブラケット73が平行上下動可能に支持されると
ともに、このセンサ支持ブラケット73の下端に一体連
結した支持アーム73aの後端に、接地センサとしての
センターフロート16の後部が支点c周りに上下揺動可
能に連結支持されている。また、支持アーム73aの前
端に、センターフロート16の前部が屈伸リンク74を
介して横振れが規制された状態で支持されている。
【0070】また、図24に示すように、主フレーム1
5の左右部位から前方にステー75が突設され、このス
テー75の下部に、上下の平行リンク76,77を介し
てフロート支持ブラケト78が支持されるとともに、こ
のフロート支持ブラケト78の下端に、サイドフロート
17の後部が支点d周りに上下揺動可能に連結支持され
ている。また、フロート支持ブラケット78から前方に
延出した支持アーム78aの前端に、サイドフロート1
7の前部がバネ79を介して吊り下げ支持されるととも
に、支持アーム78aがサイドフロート17から立設し
た上下長孔付きの案内板80に挿通されて、サイドフロ
ート17の横振れが規制されている。
【0071】図22、図23に示すように、前記センサ
支持ブラケット73の側面にはポテンショメータ81が
取付けられ、その作動レバー81aの先端と接地センサ
16の前部とがセンサロッド82で連動連結され、接地
センサ16の上下揺動量に応じた検出信号がポテンショ
メータ81から出力されるようになっている。さらに、
作動レバー81aから上方に向けて延出したロッド83
がフロート支持ブラケット73の上部に挿通支持される
とともに、このロッド83に外嵌装着したセンサバネ8
4によって接地センサ16が下方に弾性押圧されてい
る。なお、センサロッド82には初期圧縮したストロー
ク吸収用バネ85が外嵌装着されており、作動レバー8
1aが上方揺動限界に達した後、さらに接地センサ16
が上方変位した際に、ストローク吸収用バネ85が圧縮
変形してその過剰ストロークを吸収するようになってい
る。
【0072】そして、図22中に示すように、ポテンシ
ョメータ81からの検出信号は制御装置86に入力さ
れ、予め設定されている基準値(不感帯を含む)と比較
され、検出信号が基準値から外れると、その外れた方向
およびその偏差に応じて前記油圧シリンダ4の作動を司
る電磁制御弁87が作動制御され、除草装置6が上昇あ
るいは下降されるようになっている。
【0073】例えば、除草装置6が田面に対して設定高
さにあり、接地センサ16に働く接地荷重が設定範囲内
にあると、ポテンショメータ81からの検出信号は基準
値範囲内にあり、電磁制御弁87は中立に保たれてい
る。ここで、機体に沈下や後ろ下がり傾斜などの原因で
除草装置6が田面に対して沈下しかかって、接地センサ
16の接地荷重が設定値範囲より大きくなると、接地セ
ンサ16はセンサバネ84を圧縮変形させながら上方に
揺動変位し、ポテンショメータ81の作動レバー81a
が上方に作動して電磁制御弁87が上昇側に切換えら
れ、油圧シリンダ4が伸長駆動されて除草装置6が上昇
する。この上昇によって接地センサ16に働く接地荷重
が減少し、接地荷重が設定値範囲内に復帰して作動レバ
ー81aが元の基準位置にまで戻ると電磁制御弁87が
中立になって上昇制御が停止する。
【0074】逆に、機体の上昇や前下がり傾斜などの原
因で除草装置6が田面に対して浮上しかかって、接地セ
ンサ16の接地荷重が設定値範囲より小さくなると、接
地センサ16はセンサバネ84の弾性力および自重によ
って下方に揺動変位し、ポテンショメータ81の作動レ
バー81aが下方に作動して電磁制御弁87が下降側に
切換えられ、油圧シリンダ4が短縮駆動されて除草装置
6が下降する。この下降によって接地センサ16に働く
接地荷重が増大し、接地荷重が設定値範囲内に復帰して
作動レバー81aが元の基準位置にまで戻ると電磁制御
弁87が中立になって下降制御が停止する。
【0075】ここで、前記制御装置86には、ポテンシ
ョメータで構成された感度調節器88が接続されてい
る。この感度調節器88は、乗用走行機体1の運転部近
くに配備されており、ダイヤル式に操作することで、ポ
テンショメータ81からの検出信号に対比させる基準値
を調節するよう構成されている。例えば、感度調節器8
8を調節範囲の中間にセットした時の接地センサ16の
設定姿勢が前後にほぼ水平であるとすると、感度調節器
88を敏感側に調節した場合には接地センサ16の制御
中立時における設定姿勢は前下がり側に変更され、逆
に、鈍感側に調節した場合には接地センサ16の設定姿
勢は前上がり側に変更されることになる。
【0076】感度調節器88を敏感側に調節して接地セ
ンサ16の設定姿勢を前下がり側に変更すると、接地セ
ンサ16における接地域の前端が変更前よりも前方に移
動し、接地荷重を受けやすくなるとともに、センサバネ
84が長くなって、センサバネ84による接地センサ1
6の下向き付勢荷重、つまり、センサ荷重が小さくな
る。従って、感度調節器88を敏感側に調節すると、接
地センサ16は調節前よりも小さい接地荷重で制御中立
状態となり、泥の柔らかい水田でも良好に除草装置6の
浮沈を感知して好適に昇降制御を行うことができる。ま
た、小さい接地荷重で安定するので、その分、除草装置
6の田面に対する作用深さが調節前よりも若干浅くな
る。
【0077】逆に、感度調節器88を鈍感側に調節して
接地センサ16の設定姿勢を前上がり側に変更すると、
接地センサ16における接地域が支点c側に後退するこ
とになって接地荷重を受けにくくなるとともに、センサ
バネ84が短くなってセンサ荷重が大きくなる。従っ
て、感度調節器87を鈍感側に調節すると、接地センサ
16は調節前よりも大きい接地荷重で制御中立状態とな
り、泥の硬い水田でも過剰に昇降制御が行われることを
抑制して、除草装置6の高さを安定させることができ
る。また、大きい接地荷重で安定するので、その分、除
草装置6の田面に対する作用深さが調節前よりも若干深
くなる。
【0078】上記のように、水田の泥硬さに対応して感
度調節器88を調節することに伴って、除草装置6の田
面に対する作用深さを若干変更することができるが、雑
草の根張り具合に応じて、作用深さを以下のようにして
調節することが可能となっている。
【0079】すなわち、前記主フレーム15の中央部位
および左右部位に突設された前記ステー70,75に亘
って操作軸89が回動可能に挿通支持されるとともに、
接地センサ支持用の平行リンク71,72の内の下側の
平行リンク72の基部、および、センターフロート支持
用の平行リンク76,77の内の下側の平行リンク77
の基部が前記操作軸89に連結固定されており、図2
5、26に示すように、この操作軸89から前方上方に
向けて延出した調節レバー90を揺動操作して、主フレ
ーム15に備えたレバーガイド91のガイド溝92に形
成したノッチ92aに選択係止固定することで、センタ
ーフロート16および左右のサイドフロート17の高さ
を同時に変更し、もって、田面に対する除草装置6の基
準高さを更調節して除草作用深さを調節することができ
るようになっている。
【0080】除草作業は、苗植付けの後、数回行われる
ことになり、植付け後の経過日数によって苗Fおよび雑
草の根張り具合が異なるので、株間除草機構6Bによっ
て苗Fを掻き取ることなく、かつ、雑草だけを掻き取る
ことのできるように作用深さを調節する。
【0081】図9は、8条仕様での標準的な除草作業形
態の概略平面を示し、条間除草機構6Aの各除草ロータ
31がダウンカット方向に回転駆動されながら条間を前
進移動することで、各条間に生えている雑草が掻き取ら
れて田面に浮かされ、また、株間除草機構6Bの除草タ
イン51が左右に往復駆動されながら植付け苗条に沿っ
て前進移動することで、各植付け苗条の株間に生えてい
る雑草だけが掻き取られて田面に浮かされてゆく。
【0082】ここで、株間除草機構6Bにおける最外端
の除草ロータ31(e)は脱着自在に構成されるととも
に、最外端の植付け苗条に対する除草タイン51の横外
方に、最外端の除草ロータ31(e)の作用域と重複す
る作用域を有する2本の除草タイン51(e)が装備さ
れており、この除草タイン51(e)は、以下のような
作業形態で利用される。つまり、図9において、田植機
による先の植付け行程における一端側の植付け苗条と、
隣接する次の植付け行程における一端側の植付け苗条と
の条間隔、いわゆる隣接条間Waが、複数条植え田植機
の植付け機構同士の間隔によって定まる標準の条間Wよ
り小さく設定して植付けられた水田においては、前記隣
接条間Waに作用する最外端の除草ロータ31(e)が
隣接条の苗Fに接触して掻き取ってしまうおそれがあ
る。そこで、このような場合には、図10に示すよう
に、最外端の除草ロータ31(e)を取り外して、この
最外端の除草ロータ31(e)の作用域と重複する作用
域を有する除草タイン51(e)によって標準の条間W
より小さい隣接条間Waの除草を行うのである。
【0083】また、この除草装置6は、8条用の仕様に
構成されたものであるが、以下のように構成部材の一部
を仕様変更することで、図27および図28に示す6条
仕様として使用することができるようになっている。つ
まり、図13に示すように、8条仕様での外から2番目
の除草ロータ31を取り外して、そのあとに最外端の除
草ロータ31(e)を取付けることで、条間除草機構6
Aを6条仕様にすることができる。
【0084】この場合、図14に示すように、主フレー
ム15の左右両端側部分15(e)は、支点f周りに折
り上げ格納可能に枢支連結されるとともに、挿抜自在な
連結ピン93によって主フレーム15の主部に対して直
線状に連結されており、連結ピン93を抜いて左右両端
側部分15(e)を、図14中の仮想線で示すように、
最外端の分草板39と共に支点f周りに折り上げ格納
し、抜き取った連結ピン93を固定側ブラケット94の
ピン孔95に挿入することで、折り上げ格納姿勢に固定
することができる。
【0085】また、図3、図12に示すように、泥除け
カバー38の外端側部分38(e)は、支点g周りに折
り上げ格納可能に枢支連結されるとともに、ノブ付きボ
ルト96によって泥除けカバー38の主部に対して直線
状に連結されており、ノブ付きボルト96を弛めて締付
け連結を解除することで、図13に示すように、外端側
部分38(e)を泥除けカバー38の主部の上に折り上
げて、接当ゴム97を介して載せ付け支持するようにな
っている。
【0086】また、図19に示すように、各可動枠52
における外端側部分52(e)も、支点h周りに折り上
げ格納可能に枢支連結されるとともに、挿抜自在な連結
ピン98によって可動枠52の主部に対して直線状に連
結されており、連結ピン98を抜いて外端側部分52
(e)を、図21に示すように、最外端の植付け苗条に
作用する除草タイン51,51(e)と共に折り上げ格
納し、抜き取った連結ピン98を固定側ブラケット99
のピン孔100に挿入することで、折り上げ格納姿勢に
固定することができ、これによって、株間除草機構6B
も6条仕様にすることができる。なお、可動枠52にお
ける外端側部分52(e)のブラケット101にはノブ
付きボルト102が装着されており、外端側部分52
(e)が可動枠52の主部に対して直線状に連結された
際に、図20に示すようにノブ付きボルト102を十分
締め込むことで、ピン連結部のガタを吸収することがで
きるようになっている。
【0087】なお、本発明は、以下のような形態で実施
することもできる。 請求項1に係る発明において、前記条間除草機構6
Aおよび株間除草機構6Bの形態はいかなるものでもよ
く、例えば、株間除草機構6Bを、除草タインが縦軸心
周りに回転駆動されるものにしてもよい。 除草タイン51の下部に後向き片持ち状に屈折して
連設された除草作用部51aは直線的なものであっても
よい。また、図29、図30に示すように、蛇行形状あ
るいは直線形状の除草作用部51aを少し後ろ下がり傾
斜させてもよく、これによると、除草作用部51aで雑
草を一層引っ掛けやすくなる。 前記株間除草機構6Bにおける可動枠52を全幅に
亘って一連に構成してもよい。 乗用走行機体1あるいは除草装置6の左右傾斜を検
出して、この検出結果に基づいて除草装置6を田面に平
行となるようにローリング制御するように、除草装置6
を電動モータなどのアクチュエータで強制ローリングさ
せるように構成するもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水田除草機の全体側面図
【図2】除草装置の側面図
【図3】除草装置の全体平面図
【図4】除草装置の全体正面図
【図5】除草装置の中央付近の平面図
【図6】除草装置の中央付近の正面図
【図7】除草装置の要部を拡大した側面図
【図8】除草装置におけるフレーム構造の中央付近を示
す正面図
【図9】8条仕様に構成された除草装置の標準的な除草
作業形態を示す概略平面図
【図10】8条仕様に構成された除草装置の特別な除草
作業形態を示す概略平面図
【図11】除草装置の駆動構造を示す展開正面図
【図12】8条仕様にセットされた条間除草機構の一端
部側を示す正面図
【図13】6条仕様にセットされた条間除草機構の一端
部側を示す正面図
【図14】条間除草機構におけるフレーム構造の一端部
側を示す正面図
【図15】株間除草機構の駆動構造を示す正面図
【図16】株間除草機構用のクラッチ構造を示す正面図
【図17】株間除草機構の除草タイン取付け構造を示す
分解斜視図
【図18】除草タインの横断平面図
【図19】8条仕様にセットされた株間除草機構の一端
部側を示す正面図
【図20】図19におけるA−A断面図
【図21】6条仕様にセットされた株間除草機構の一端
部側を示す正面図
【図22】昇降制御用の接地センサの側面図
【図23】昇降制御用の接地センサの正面図
【図24】サイドフロートの側面図
【図25】フロート高さ調節操作部の側面図
【図26】フロート高さ調節操作部の平面図
【図27】6条仕様に構成された除草装置の全体正面図
【図28】6条仕様に構成された除草装置の全体配置構
成を示す概略平面図
【図29】別実施形態の除草タインを示す側面図
【図30】別実施形態の除草タインを示す平面図 1 乗用走行機体 3 後輪 6 除草装置 6A 条間除草機構 6B 株間除草機構 31 除草ロータ 31(e) 最外端の除草ロータ 40 分草体 51 除草タイン 51(e) 除草タイン 52 可動枠 90 調節レバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市川 友彦 埼玉県大宮市日進町1丁目40番地2 生物 系特定産業技術研究推進機構内 (72)発明者 戸崎 紘一 埼玉県大宮市日進町1丁目40番地2 生物 系特定産業技術研究推進機構内 (72)発明者 宮原 佳彦 埼玉県大宮市日進町1丁目40番地2 生物 系特定産業技術研究推進機構内 (72)発明者 鋤柄 忠良 愛知県岡崎市矢作町字西林寺38番地 鋤柄 農機株式会社内 (72)発明者 丹羽 勇 愛知県岡崎市矢作町字西林寺38番地 鋤柄 農機株式会社内 (72)発明者 上田 吉弘 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 中尾 康也 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 折本 正樹 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 樫井 秋雄 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 2B034 AA07 BA07 BB01 BB08 BC06 BG02 HA16 HA21 HB10 HB12 HB16 HB24 HB27 HB42 2B041 AA17 AB05 AC07 BA08 2B304 KA11 LA02 LA10 LB05 LB16 LC04 MA02 MB02 MC08 PB06 QB14 QC03 QC05 RA07 RA11 RA23

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植付け苗条の間で作用する条間除草機構
    と、植付け苗条における株間に作用する株間除草機構と
    からなる除草装置を、乗用走行機体の後部に昇降自在に
    連結してなる水田除草機において、 前記除草装置に備えた接地センサが設定された所定の接
    地状態に維持されるように、接地センサの上下変位に基
    づいて前記除草装置を昇降させる昇降制御手段を備え、
    前記条間除草機構を前記接地センサより後方に配備する
    とともに、この条間除草機構よりも前方に前記株間除草
    機構を配備してあることを特徴とする水田除草機。
  2. 【請求項2】 植付け苗条の間で作用する条間除草機構
    と、植付け苗条における株間に作用する株間除草機構と
    からなる除草装置を、乗用走行機体の後部に昇降自在か
    つローリング自在に連結してなる水田除草機において、 前記除草装置に備えた接地センサが設定された所定の接
    地状態に維持されるように、接地センサの上下変位に基
    づいて前記除草装置を昇降させる昇降制御手段を備え、
    前記接地センサを前記除草装置の左右中央部位に配備す
    るとともに、除草装置の左右部位にサイドフロートを配
    備し、前記除草装置に対して前記接地センサおよびサイ
    ドフロートの支持高さを同時に変更する調節レバーを装
    備してあることを特徴とする水田除草機。
  3. 【請求項3】 植付け苗条の間で作用する条間除草機構
    と、植付け苗条における株間に作用する株間除草機構と
    からなる除草装置を、乗用走行機体の後部に昇降自在に
    連結してなる水田除草機において、 横軸心周りに回転駆動される複数の除草ロータを植付け
    苗条の間において作用するように横方向に並列配備して
    前記条間除草機構を構成するとともに、左右に往復駆動
    される横長の可動枠に、各植付け苗条に対応して複数本
    づつ除草タインを垂設して前記株間除草機構を構成して
    あることを特徴とする水田除草機。
  4. 【請求項4】 各除草タインを独立して上下調節可能に
    前記可動枠に垂設してある請求項3記載の水田除草機。
  5. 【請求項5】 前記可動枠を左右に2分割するととも
    に、左右の各可動枠を対向して左右に往復駆動するよう
    構成してある請求項3または4記載の水田除草機。
  6. 【請求項6】 外端側の除草ロータを脱着自在に構成す
    るとともに、前記可動枠の左右の外端部を折り畳み可能
    に構成してある請求項3〜5のいずれか一項に記載の水
    田除草機。
  7. 【請求項7】 各植付け苗条に対応して複数本づつ配備
    される除草タインを左右に並列して配備するとともに、
    隣接する除草タインを前後に位置ずれして配置してある
    請求項3〜6のいずれか一項に記載の水田除草機。
  8. 【請求項8】 最外端の除草ロータを脱着自在に構成す
    るとともに、最外端の植付け苗条に対する除草タインの
    横外方に、最外端の除草ロータの作用域と重複する作用
    域を有する除草タインを装備してある請求項3〜7のい
    ずれか一項に記載の水田除草機。
  9. 【請求項9】 前記乗用走行機体における後輪の後方に
    位置する除草ロータの前方に、前方に向かう先細り形状
    に構成された分草体を配備してある請求項3〜8のいず
    れか一項に記載の水田除草機。
  10. 【請求項10】 前記除草タインの下端部に後向き片持
    ち状の除草作用部を連設するとともに、この除草作用部
    の平面視形状を蛇行形状にしてある請求項3〜9のいず
    れか一項に記載の水田除草機。
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