JP2002043640A - 超伝導接合素子及びその製造方法 - Google Patents

超伝導接合素子及びその製造方法

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JP2002043640A
JP2002043640A JP2000230863A JP2000230863A JP2002043640A JP 2002043640 A JP2002043640 A JP 2002043640A JP 2000230863 A JP2000230863 A JP 2000230863A JP 2000230863 A JP2000230863 A JP 2000230863A JP 2002043640 A JP2002043640 A JP 2002043640A
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superconducting
layer
junction
superconducting layer
recess
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JP2000230863A
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Tsunehiro Namigashira
経裕 波頭
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International Superconductivity Technology Center
Fujitsu Ltd
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International Superconductivity Technology Center
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超伝導接合素子及びその製造方法に関し、集
積化及び平坦性を向上した超伝導接合回路を容易に実現
できるようにする。 【解決手段】 例えばLSATからなる基板21に形成
された下部電極22E或いは配線などのパターンをなす
凹所21Aと、該凹所21Aを埋める第一の超伝導層2
2と、該第一の超伝導層22の一部に接合を生成する為
の斜面、即ち、ランプ22Rを形成する為に掘り込まれ
た溝25と、該溝25を埋めて第一の超伝導層22との
間に接合を生成する第二の超伝導層26とを備えてなる
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信用ルーター、
AD(analog−digital)変換器、磁束計
(SQUID)、サンプラーなど、通信、コンピュー
タ、計測などの分野に適用して有効な超伝導接合素子及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図12乃至図14は従来の超伝導接合を
作製するプロセスを説明する為の工程要所に於ける超伝
導接合を表す要部切断側面図及び要部説明図(図13の
み)であり、以下、これ等の図を参照しつつ説明する。
【0003】図12参照 12−(A) 加工していない平坦な基板1を用意する。
【0004】12−(B) 基板1上に第一の超伝導層2を形成する。
【0005】12−(C) 第一の超伝導層2上に絶縁層3を形成する。
【0006】絶縁層3上にレジスト・パターン4を形成
する。
【0007】図13参照 13−(A) レジスト・パターン4をマスクとして絶縁層3をメサ・
エッチングし、絶縁層3をマスクとして第一の超伝導層
2のメサ・エッチングを行ってランプ2Rをもつ下部電
極2Eを形成する。
【0008】図14参照 14−(A) 全面に第二の超伝導層5を形成する。
【0009】14−(B) 第二超伝導層5をパターニングして上部電極5Eを形成
する。
【0010】前記したところから明らかなように、従来
の技術に依って作製した超伝導接合に於いて、下部電極
2Eは、必要な部分、即ち、上部電極5Eとの間で超伝
導接合を生成するのに必要な部分のみでなく、あらゆる
方向に向かってランプ2Rが延び出る形状となるので、
超伝導接合回路の集積度の向上、最終的な超伝導接合回
路の平坦化、超伝導接合回路と配線など他のパターンと
の同時形成などは困難である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、集積化及
び平坦性を向上した超伝導接合回路を容易に実現できる
ようにする。
【0012】
【課題を解決するための手段】図1乃至図4は本発明の
原理を説明する為の工程要所に於ける超伝導接合を表す
要部切断側面図及び要部説明図(図3のみ)であり、以
下、これ等の図を参照しつつ説明する。
【0013】図1参照 1−(A) 平坦な絶縁性基板11を用意する。
【0014】1−(B) 絶縁性基板11の回路形成予定部分に凹所11Aを形成
する。
【0015】1−(C) 全面に第一の超伝導層12を堆積する。
【0016】図2参照 2−(A) 表面を平坦化することで、凹所11A内に在る第一の超
伝導層12のみを残して他を除去し、その残った第一の
超伝導層12は、凹所11A内に埋め込まれて下部電極
12E及び配線などを構成する。
【0017】2−(B) 全面に絶縁層13を形成してから、接合形成予定部分、
従って、ランプ形成予定部分に対応する箇所に開口14
Aをもつレジスト層14を形成する。
【0018】図3参照 3−(A) レジスト層14をマスクに絶縁層13を斜めエッチング
し、その絶縁層13をマスクに下部電極12E及び絶縁
性基板11の斜めエッチングを行って両側面が傾斜して
いる溝15を形成する。
【0019】この溝15内に表出された下部電極12E
の端面が超伝導接合を生成する為のランプ12Rであ
る。
【0020】図3の(B)は、図3の(A)に見られる
実線の楕円で囲んだ部分を取り出して示した要部斜面図
であって、凹所11A内に埋め込まれた下部電極12E
並びに下部電極12Eを斜めエッチングすることで生成
されたランプ12Rが明瞭に表されている。尚、図は絶
縁層13を透視した状態で描いてある。
【0021】図4参照 4−(A) 全面に第二の超伝導層16を形成する。
【0022】4−(B) 第二の超伝導層16を平坦化することで、溝15内に在
る第二の超伝導層からなる上部電極16Eのみを残して
他を除去する。
【0023】従って、残された第二の超伝導層からなる
上部電極16Eは溝15内に埋め込まれた状態となり、
そして、第一の超伝導層からなる下部電極12Eのラン
プ12Rとの間で超伝導接合を生成する。
【0024】前記したところから明らかなように、本発
明では、第一の超伝導層が超伝導回路パターンの凹所に
埋め込まれて平坦化されていることに起因し、超伝導接
合を形成する為の諸層の積層プロセスが進行しても突出
した部分は生成され難く、表面平坦性を維持することが
できるので最終的な配線層を容易に形成することが可能
であり、また、超伝導接合を生成する為のランプが必要
な箇所のみに形成されていることに起因し、超伝導接合
パターンの間隔は小さくすることが可能になって集積度
は向上する。
【0025】
【発明の実施の形態】図5乃至図7は本発明に於ける実
施の形態1を説明する為の工程要所に於ける超伝導接合
を表す要部切断側面図であり、以下、これ等の図を参照
しつつ説明する。
【0026】図5(A)参照 5−(1) 平坦なLSAT(LaSrAlTaOX )からなる基板
21を用意する。
【0027】図5(B)参照 5−(2) リソグラフィ技術に於けるレジスト・プロセスを適用す
ることに依り、厚さ1〔μm〕程度のレジスト・パター
ンを形成してからArイオンを用いたイオン・ミリング
法を適用することに依り、イオン加速電圧300
〔V〕、イオン電流20〔mA〕として基板21の下部
電極などの形成予定部分に深さ200〔nm〕の凹所2
1Aを形成する。
【0028】図5(C)参照 5−(3) レーザ・アブレーション法を適用することに依り、全面
に厚さが220〔nm〕のYBCO(YBa2 Cu3
7-x )からなる第一の超伝導層22を堆積する。
【0029】図6(A)参照 6−(1) 化学的機械研磨(chemical mechanic
al polishing:CMP)法を適用すること
に依り、基板21上に在る第一の超伝導層22を研磨し
て平坦化することで、凹所21A内に在る第一の超伝導
層からなる下部電極22Eなどを残して他を除去する。
従って、下部電極22Eは凹所21A内に埋め込まれた
状態となる。
【0030】図6(B)参照 6−(2) レーザ・アブレーション法を適用することに依り、全面
に酸化インジウム(In2 3 )からなる厚さ200
〔nm〕の層間絶縁層23を形成する。
【0031】6−(3) リソグラフィ技術に於けるレジスト・プロセスを適用す
ることに依り、接合形成予定部分、従って、ランプ形成
予定部分に対応する箇所に開口24Aをもつレジスト層
24を形成する。
【0032】図6(C)参照 6−(4) レジスト層24をマスクに絶縁層23を斜めエッチング
し、その絶縁層23をマスクに下部電極22E及び基板
21の斜めエッチングを行って両側面が傾斜している溝
25を形成する。
【0033】この溝25内に表出された下部電極22E
の端面が超伝導接合を生成する為のランプ22Rであ
る。
【0034】ところで、前記斜めエッチングを実施する
場合、イオン・ミリング法やECR(electron
cyclotron resonance)プラズマ
・エッチング法などを適用するのであるが、その場合、
下部電極22Eに於けるランプ22R面にダメージ・バ
リヤ層が自然発生的に生成される。
【0035】図7(A)参照 7−(1) レーザ・アブレーション法を適用することに依り、全面
に厚さが220〔nm〕のYBCOからなる第二の超伝
導層26を堆積する。
【0036】図7(B)参照 7−(2) リソグラフィ技術に於けるレジスト・プロセスを適用す
ることに依り、上部電極パターンのレジスト膜を形成す
る。
【0037】7−(3) Arイオンを用いたイオン・ミリング法を適用すること
に依り、イオン加速電圧300〔V〕、イオン電流20
〔mA〕の条件で前記レジスト膜をマスクとして第二の
超伝導層26をエッチングして上部電極26Eを形成す
る。
【0038】前記した工程説明から明らかであるが、工
程6−(4)で形成される下部電極22Eに於ける超伝
導接合を生成する為のランプ22Rは、必要な箇所のみ
に生成され、従来の技術に依った場合のように四方に延
び出るようなことはなく、従って、下部電極22Eを含
む下層の超伝導回路パターンの集積度を高くすることが
でき、下層電極22Eも含め、超伝導回路パターンを幅
が狭い線状にすることができる。
【0039】図8は本発明に於ける実施の形態2を説明
する為の工程要所に於けるる超伝導接合を表す要部切断
側面図であり、以下、これ等の図を参照しつつ説明す
る。
【0040】実施の形態2に依る超伝導接合は、構造上
の違いから、実施の形態1に見られる層間絶縁層23は
設ける必要がないことなどの点で実施の形態1と相違し
ている。
【0041】実施の形態2に於いては、用いる材料の相
違はあるが、加工のプロセスからすると、実施の形態1
に於ける工程5−(1)乃至工程6−(5)と殆ど同じ
であるから、その次の工程から説明する。
【0042】図8(A)参照 8−(1) 図には、MgOからなる基板21にNBCOからなる下
部電極22Eなどが埋め込まれ、また、下部電極22E
には両側面にランプ22Rを生成させた溝25を形成し
た状態の超伝導接合が示されている。尚、実施の形態2
では、実施の形態1と異なり、層間絶縁層は用いない。
【0043】図8(B)参照 8−(2) レーザ・アブレーション法を適用することに依り、全面
に厚さが200〔nm〕のNBCOからなる第二の超伝
導層26を堆積する。
【0044】図8(C)参照 8−(3) CMP法を適用することに依り、第二の超伝導層26を
研磨して平坦化することで、溝25内に在る第二の超伝
導層からなる上部電極26Eを残して他を除去する。従
って、下部電極22Eと共に上部電極26Eも基板21
内に埋め込まれた構造となる。
【0045】前記した工程に依って作製された実施の形
態2の超伝導接合が実施の形態1の超伝導接合と相違す
る点は、上部電極26Eまでもが基板21内に埋め込ま
れて表面が完全に平坦化されているので、超伝導接合回
路を多層に形成する場合に有効である。
【0046】また、ランプ22Rを生成する為に形成す
る溝25のパターンを適切に設計することで、第二の超
伝導層26を上部電極26Eに連なる埋め込み配線とし
て延在させることができ、その場合、基板21が絶縁層
として働くから、層間絶縁層などは不要であって、回路
の形成工程を少なくすることができる。
【0047】更にまた、表面が平坦であるから、その上
層に絶縁層を介して磁場の遮断やインダクタンスの低減
に有効なグランドプレーンを形成したり、超伝導配線を
埋め込んだ絶縁層を形成して超伝導回路を多層化するこ
とも容易である。
【0048】図9乃至図11は本発明に於ける実施の形
態3を説明する為の工程要所に於けるる超伝導接合を表
す要部切断側面図であり、以下、これ等の図を参照しつ
つ説明する。
【0049】実施の形態3に依る超伝導接合は、回路を
多層に形成する点で既出の実施の形態と相違している
が、LSATからなる基板21にYBCOからなる第一
の超伝導層22を埋め込んで表面を平坦化するまでの工
程は、実施の形態1と全く変わりないので説明を省略
し、その次の工程から説明する。
【0050】図9(A)参照 9−(1) レーザ・アブレーション法を適用することに依り、第一
の超伝導層22が埋め込まれた基板21の表面に厚さ5
00〔nm〕のセリア(CeO2 )からなる絶縁層31
を形成する。
【0051】尚、CeO2 からなる絶縁層31を形成す
る技術としては、レーザ・アブレーション法の他にスパ
ッタリング法を適用することもできる。
【0052】図9(B)参照 9−(2) Arイオンを用いたイオン・ミリング法を適用すること
に依り、イオン加速電圧300〔V〕、イオン電流20
〔mA〕として絶縁層31の下部電極の形成予定部分及
び配線の形成予定部分に深さ200〔nm〕の凹所31
A(第一の凹所)及び凹所31B(第二の凹所)を形成
する。
【0053】図9(C)参照 9−(3) レーザ・アブレーション法を適用することに依り、全面
に厚さが220〔nm〕のYBCOからなる下部電極用
超伝導層32を堆積する。
【0054】図10(A)参照 10−(1) CMP法を適用することに依り、下部電極用超伝導層3
2の一部、即ち、絶縁層31上に在る部分を研磨し且つ
平坦化することで、凹所31A内に在る下部電極用超伝
導層からなる下部電極32E及び配線32Lなどを残し
て他を除去する。
【0055】図10(B)参照 10−(2) レーザ・アブレーション法を適用することに依り、全面
にCeO2 からなるからなる厚さ200〔nm〕の層間
絶縁層33を形成する。
【0056】尚、CeO2 からなる層間絶縁層33を形
成する技術としては、レーザ・アブレーション法の他に
スパッタリング法を適用しても良い。
【0057】10−(3) リソグラフィ技術に於けるレジスト・プロセスを適用す
ることに依り、接合形成予定部分、従って、ランプ形成
予定部分に対応する箇所に開口34Aをもつレジスト層
34を形成する。
【0058】図10(C)参照 10−(4) レジスト層34をマスクに層間絶縁層33を斜めエッチ
ングし、その層間絶縁層33をマスクに下部電極32E
及び絶縁層31の斜めエッチングを行って両側面が傾斜
している溝35を形成する。
【0059】この溝35内に表出された下部電極32E
の端面が超伝導接合を生成する為のランプ32Rであ
る。
【0060】尚、この場合も、斜めエッチングを実施す
るには、前記同様、イオン・ミリング法やECRプラズ
マ・エッチング法などを適用するので、下部電極22E
に於けるランプ22R面にダメージ・バリヤ層が自然発
生的に生成される。
【0061】図11(A)参照 11−(1) レーザ・アブレーション法を適用することに依り、全面
に厚さが220〔nm〕のYBCOからなる上部電極用
超伝導層36を堆積する。
【0062】尚、YBCOからなる上部電極用超伝導層
36を形成する技術としては、レーザ・アブレーション
法の他にスパッタリング法を適用しても良い。
【0063】図11(B)参照 11−(2) リソグラフィ技術に於けるレジスト・プロセスを適用す
ることに依り、上部電極パターンのレジスト膜を形成す
る。
【0064】11−(3) Arイオンを用いたイオン・ミリング法を適用すること
に依り、イオン加速電圧300〔V〕、イオン電流20
〔mA〕の条件で前記レジスト膜をマスクとして上部電
極用超伝導層36をエッチングして上部電極36Eを形
成する。
【0065】実施の形態3に依る超伝導接合では、基板
21に埋め込まれた第一の超伝導層22をグランドプレ
ーンとして用いたり、回路の配線として使用することが
できるので、高集積化した場合であっても、全体として
余裕があるパターンにすることが可能であり、そして、
上部電極36Eを平坦化して、上部にもグランドプレー
ン層や超伝導回路を積層することができる。
【0066】前記説明した各実施の形態では、基板とし
てLSATやMgOを挙げたが、この他にSrTi
3 、Al2 3 などを用いることができ、そして、こ
れ等の基板にバッファ層を成膜して用いることは任意で
ある。
【0067】また、超伝導体材料もYBCOやNBCO
の他にYbBa2 Cu3 7-X 或いはHoBa2 Cu3
7-X などを用いることができる。
【0068】更にまた、絶縁層には、In2 3 やCe
2 の他にLSAT、MgO、SrTiO3 、Al2
3 などを用いても良い。
【0069】本発明に於いては、前記説明した実施の形
態を含め、多くの形態で実施することができ、以下、そ
れを付記として例示する。
【0070】(付記1)絶縁基板或いは絶縁層などの絶
縁体(例えばLSATやMgOからなる基板、或いは、
CeO2 からなる絶縁層など)に形成された下部電極
(例えば下部電極22E)のパターンをなす第一の凹所
(例えば凹所21A)と、該第一の凹所を埋める第一の
超伝導層(例えば第一の超伝導層22)と、該第一の超
伝導層の一部に接合を生成する為の斜面(例えばランプ
22R)を形成する為に掘り込まれた溝(例えば溝2
5)と、該溝を埋め上部電極として第一の超伝導層との
間に接合を生成する第二の超伝導層(例えば第二の超伝
導層26)とを備えてなることを特徴とする超伝導接合
素子。
【0071】(付記2)表面が平坦化され前記第二の超
伝導層が前記溝に埋め込まれてなること(例えば図8参
照)を特徴とする(付記1)記載の超伝導接合素子。
【0072】(付記3)第一の超伝導層と第二の超伝導
層とで生成された接合を含む層の表面及び裏面の少なく
とも一方の面に形成されたグランドプレーン層(例えば
基板21及び第一の超伝導層22からなる層:図9或い
は図11参照)を備えてなることを特徴とする(付記
1)記載の超伝導接合素子。
【0073】(付記4)前記第一の超伝導層(例えば下
部電極用超伝導層32:図9参照)と前記第二の超伝導
層(例えば上部電極用超伝導層36:図11参照)とで
生成された接合を含む層(例えば絶縁層31:図9参
照)と同一層に配線パターンをなす第二の凹所(例えば
第二の凹所31B:図9参照)が形成されると共に前記
第一の超伝導層の一部が埋め込まれて形成された配線
(例えば配線32L)を備えてなることを特徴とする
(付記1)記載の超伝導接合素子。
【0074】(付記5)絶縁層或いは絶縁基板などの絶
縁体(例えばLSATやMgOからなる基板、或いは、
CeO2 からなる絶縁層など)に下部電極(例えば下部
電極22E)のパターンをなす凹所(例えば凹所21
A)を形成する工程と、次いで、第一の超伝導層(例え
ば第一の超伝導層22)を形成してから平坦化して該凹
所を該第一の超伝導層で埋める工程と、次いで、該超伝
導層の一部に接合を生成する為の斜面(例えばランプ2
2R)を形成する為に溝(例えば溝25)を掘り込む工
程と、次いで、該溝を埋め上部電極として第一の超伝導
層との間に接合を生成する第二の超伝導層(例えば第二
の超伝導層26)を形成する工程とを含んでなることを
特徴とする超伝導接合素子の製造方法。
【0075】
【発明の効果】本発明に依る超伝導接合及びその製造方
法に於いては、絶縁体に下部電極や配線などのパターン
をなす凹所が形成され、その凹所を第一の超伝導層で埋
め、第一の超伝導層に溝を形成することで第一の超伝導
層の一部に接合を生成する為の斜面が形成され、その溝
を第二の超伝導層で埋めて第一の超伝導層との間に接合
を生成させている。
【0076】前記したところから明らかなように、本発
明では、第一の超伝導層が超伝導回路パターンの凹所に
埋め込まれて平坦化されていることに起因し、超伝導接
合を形成する為の諸層の積層プロセスが進行しても突出
した部分は生成され難く、表面平坦性を維持することが
できるので最終的な配線層を容易に形成することが可能
であり、また、超伝導接合を生成する為のランプが必要
な箇所のみに形成されていることに起因し、超伝導接合
パターンの間隔は小さくすることが可能になって集積度
は向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する為の工程要所に於ける
超伝導接合を表す要部切断側面図である。
【図2】本発明の原理を説明する為の工程要所に於ける
超伝導接合を表す要部切断側面図である。
【図3】本発明の原理を説明する為の工程要所に於ける
超伝導接合を表す要部説明図である。
【図4】本発明の原理を説明する為の工程要所に於ける
超伝導接合を表す要部切断側面図である。
【図5】本発明に於ける実施の形態1を説明する為の工
程要所に於ける超伝導接合を表す要部切断側面図であ
る。
【図6】本発明に於ける実施の形態1を説明する為の工
程要所に於ける超伝導接合を表す要部切断側面図であ
る。
【図7】本発明に於ける実施の形態1を説明する為の工
程要所に於ける超伝導接合を表す要部切断側面図であ
る。
【図8】本発明に於ける実施の形態2を説明する為の工
程要所に於ける超伝導接合を表す要部切断側面図であ
る。
【図9】本発明に於ける実施の形態3を説明する為の工
程要所に於ける超伝導接合を表す要部切断側面図であ
る。
【図10】本発明に於ける実施の形態3を説明する為の
工程要所に於ける超伝導接合を表す要部切断側面図であ
る。
【図11】本発明に於ける実施の形態3を説明する為の
工程要所に於ける超伝導接合を表す要部切断側面図であ
る。
【図12】従来の超伝導接合を作製するプロセスを説明
する為の工程要所に於ける超伝導接合を表す要部切断側
面図である。
【図13】従来の超伝導接合を作製するプロセスを説明
する為の工程要所に於ける超伝導接合を表す要部説明図
である。
【図14】従来の超伝導接合を作製するプロセスを説明
する為の工程要所に於ける超伝導接合を表す要部切断側
面図である。
【符号の説明】
21 基板 21A 凹所 22 第一の超伝導層 22E 下部電極 22R ランプ 23 層間絶縁層 24 レジスト層 24A 開口 25 溝 26 第二の超伝導層 26E 上部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M113 AA06 AA16 AA23 AA37 AD36 AD37 AD42 AD56 AD67 AD68 BA01 BA04 BB07 BC01 BC04 BC08 BC22 CA34

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基板或いは絶縁層などの絶縁体に形成
    された下部電極のパターンをなす第一の凹所と、該第一
    の凹所を埋める第一の超伝導層と、該第一の超伝導層の
    一部に接合を生成する為の斜面を形成する為に掘り込ま
    れた溝と、該溝を埋め上部電極として第一の超伝導層と
    の間に接合を生成する第二の超伝導層とを備えてなるこ
    とを特徴とする超伝導接合素子。
  2. 【請求項2】表面が平坦化され前記第二の超伝導層が前
    記溝に埋め込まれてなることを特徴とする請求項1記載
    の超伝導接合素子。
  3. 【請求項3】第一の超伝導層と第二の超伝導層とで生成
    された接合を含む層の表面及び裏面の少なくとも一方の
    面に形成されたグランドプレーン層を備えてなることを
    特徴とする請求項1記載の超伝導接合素子。
  4. 【請求項4】前記第一の超伝導層と前記第二の超伝導層
    とで生成された接合を含む層と同一層に配線パターンを
    なす第二の凹所が形成されると共に前記第一の超伝導層
    の一部が埋め込まれて形成された配線を備えてなること
    を特徴とする請求項1記載の超伝導接合素子。
  5. 【請求項5】絶縁層或いは絶縁基板などの絶縁体に下部
    電極のパターンをなす凹所を形成する工程と、次いで、
    第一の超伝導層を形成してから平坦化して該凹所を該第
    一の超伝導層で埋める工程と、次いで、該超伝導層の一
    部に接合を生成する為の斜面を形成する為に溝を掘り込
    む工程と、次いで、該溝を埋め上部電極として第一の超
    伝導層との間に接合を生成する第二の超伝導層を形成す
    る工程とを含んでなることを特徴とする超伝導接合素子
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014022519A (ja) * 2012-07-17 2014-02-03 Saitama Univ 超伝導トンネル接合を用いたフォトン検出器
JP2019536261A (ja) * 2016-11-15 2019-12-12 ノースロップ グラマン システムズ コーポレイションNorthrop Grumman Systems Corporation 超伝導デバイスの製造方法
US10763419B2 (en) 2017-06-02 2020-09-01 Northrop Grumman Systems Corporation Deposition methodology for superconductor interconnects
US10985059B2 (en) 2018-11-01 2021-04-20 Northrop Grumman Systems Corporation Preclean and dielectric deposition methodology for superconductor interconnect fabrication

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