JP2002043511A - インバータ制御モジュール - Google Patents
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Abstract
ッチング素子にサージ電圧が印加され、スイッチング素
子に破壊が発生してしまう。 【解決手段】セラミック基板2の両主面に対向配置され
た2本のパワーライン3a、3bと、前記セラミック基
板2の一方主面に配置された3本の出力ライン4a、4
b、4cと、前記パワーライン3a及び各出力ライン4
a、4b、4cに搭載されている複数個のスイッチング
素子5と、前記パワーライン3a上のスイッチング素子
5を各出力ライン4a、4b、4cに接続する第1の接
続手段6と、セラミック基板2に設けた貫通孔8内を通
過し、各出力ライン4a、4b、4c上に搭載されてい
るスイッチング素子5をパワーライン3bに接続する第
2の接続手段7とから成り、前記貫通孔8周囲に金属枠
体9を被着させた。
Description
御するためのインバータ制御モジュールに関するもので
ある。
ンバータ制御モジュールは、一般に、セラミック基板の
一主面に直流電源が供給される2本のパワーライン及び
3相交流電源を出力する3本の出力ラインを被着形成し
たセラミック回路基板と、前記一方のパワーラインと各
出力ライン上に搭載されている複数のスイッチング素子
と、前記一方のパワーライン上に搭載された各スイッチ
ング素子と各出力ラインとを電気的接続する金属細線よ
りなる第1の接続手段と、各出力ライン上に搭載された
各スイッチング素子と他方のパワーラインとを電気的接
続する金属細線よりなる第2の接続手段とにより構成さ
れている。
2本のパワーラインを外部電源に、出力ラインを3相モ
ータ等に接続し、外部電源より2本のパワーライン間に
20A以上の直流電源を供給するとともに各スイッチン
グ素子のオン・オフを少しずつずらせながら繰り返し行
なわせることによって出力ラインを介し3相モータ等に
3相交流電源が供給されることとなる。
BT(Insulated Gate Bipolor
Transistor)等が一般に用いられている。
されるセラミック回路基板は、一般に酸化アルミニウム
質焼結体から成るセラミック基板の表面にメタライズ金
属層を所定パターンに被着させるとともに該メタライズ
金属層にパワーラインや出力ラインとなる銅等の金属回
路板を銀ロウ等のロウ材を介しロウ付けすることによっ
て形成されており、具体的には、酸化アルミニウム、酸
化珪素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の原料粉
末に適当な有機バインダー、可塑剤、溶剤等を添加混合
して泥漿状と成すとともにこれを従来周知のドクターブ
レード法やカレンダーロール法等のテープ成形技術を採
用して複数のセラミックグリーンシートを得、次に前記
セラミックグリーンシート上にタングステンやモリブデ
ン等の高融点金属粉末に適当な有機バインダー、溶剤を
添加混合して得た金属ペーストをスクリーン印刷法等の
印刷技術を採用することによって所定パターンに印刷塗
布し、次に前記金属ペーストが所定パターンに印刷塗布
されたセラミックグリーンシートを必要に応じて上下に
積層するとともに還元雰囲気中、約1600℃の温度で
焼成し、セラミックグリーンシートと金属ペーストを焼
結一体化させて表面にメタライズ金属層を有する酸化ア
ルミニウム質焼結体から成るセラミック基板を形成し、
最後に前記セラミック基板に被着されているメタライズ
金属層上にパワーラインや出力ラインとなる銅等の金属
回路板を間に銀ロウ等のロウ材を挟んで載置させるとと
もにこれを還元雰囲気中、約900℃の温度に加熱して
ロウ材を溶融させ、該溶融したロウ材でメタライズ金属
層と金属回路板とを接合することによって製作されてい
る。
モジュールにおいては、2本のパワーラインがインダク
タンスを有しており、2本のパワーライン間に20A以
上の直流電源を供給するとともに各スイッチング素子の
オン・オフを少しずつずらせて出力ラインを介して3相
モータ等に3相交流電源を供給する際、前記パワーライ
ンのインダクタンスによってスイッチング素子のオン・
オフ時に定格電圧より高いサージ電圧が発生してしま
い、その結果、前記サージ電圧によってスイッチング素
子に過電圧がかかり、スイッチング素子を破壊してイン
バータ制御モジュールを安定して信頼性よく作動させる
ことができないという欠点を有していた。
るとともに各々のパワーラインに流れる電流の方向を逆
とし、2本のパワーライン間に相互インダクタンスを発
生させるとともに該相互インダクタンスによって2本の
パワーラインが有するインダクタンスを低減することが
提案されている。
配置させた場合、パワーラインには20A以上という非
常に大きな電流が流れ600V以上の電圧がかかること
から、パワーライン間に放電が発生し、セラミック回路
基板にショートが発生してインバータ制御モジュールの
作動信頼性を損なうという欠点が誘発されてしまう。
制御モジュールを図3、図4に示すようにセラミック基
板32と、該セラミック基板32の両主面に対向配置さ
れ、流れる電流の方向が逆である2本のパワーライン3
3a、33bと、前記セラミック基板32の一方主面に
配置された3本の出力ライン34a、34b、34c
と、前記セラミック基板32の一方主面に形成されてい
るパワーライン33a及び各出力ライン34a、34
b、34cに搭載されている複数個のスイッチング素子
35と、前記パワーライン32a上のスイッチング素子
35を各出力ライン34a、34b、34cに接続する
第1の接続手段36と、前記セラミック基板32に設け
た貫通孔38内を通過し、各出力ライン34a、34
b、34c上に搭載されているスイッチング素子35を
セラミック基板32の他方主面に形成されているパワー
ライン33bに接続する第2の接続手段37とで形成す
ることが考えられる。
ば、2本のパワーライン33a、33bを間にセラミッ
ク基板32を挟んで対向配置させるとともに各々のパワ
ーライン33a、33bに流れる電流の方向を逆とした
ことから2本のパワーライン33a、33b間に相互イ
ンダクタンスを効率良く発生させるとともに該相互イン
ダクタンスによって2本のパワーライン33a、33b
が有するインダクタンスを大きく低減させることがで
き、これによって2本のパワーライン33a、33b間
に20A以上の直流電源を供給するとともに各スイッチ
ング素子35のオン・オフを少しずつずらせて出力ライ
ン34a、34b、34cより3相モータ等に3相交流
電源を供給する際、スイッチング素子35のオン・オフ
時に前記2本のパワーライン33a、33bが有するイ
ンダクタンスに起因して定格電圧より高いサージ電圧が
発生することはなく、その結果、スイッチング素子35
に過電圧がかかり、スイッチング素子35が破壊するの
を有効に防止してインバータ制御モジュールを安定、か
つ信頼性よく作動させることが可能となる。
3bはその間に絶縁性に優れたセラミック基板32が介
在していることからパワーライン33a、33bに20
A以上という非常に大きな電流を流し600V以上の電
圧がかかったとしてもパワーライン33a、33b間に
は放電が発生し、パワーライン33a、33b間にショ
ートを発生させることはなく、これによってインバータ
制御モジュールの作動を高信頼性となすことが可能とな
る。
インバータ制御モジュールは、セラミック基板32が酸
化アルミニウム質焼結体からなり、その熱膨張係数が約
6.5×10-6/℃であるのに対し、パワーライン33
a、33b及び出力ライン34a、34b、34cは銅
等からなり、熱膨張係数が約18×10-6/℃で、大き
く相違することからスイッチング素子35が作動時に熱
を発生し、この熱がセラミック基板32とパワーライン
33a、33b及び出力ライン34a、34b、34c
に作用した場合、セラミック基板32とパワーライン3
3a、33b及び出力ライン34a、34b、34cと
の間に両者の熱膨張係数の相違に起因する大きな熱応力
が発生するとともにこれがセラミック基板32に設けた
貫通孔39の周囲に集中して作用し、その結果、セラミ
ック基板32の貫通孔38周囲にクラックや割れが発生
してインバータ制御モジュールとしての信頼性が大きく
低下してしまうという解決すべき課題を有していた。
で、その目的はサージ電圧印加によるスイッチング素子
の破壊、2本のパワーライン間での放電及びセラミック
基板の割れ等を有効に防止し、直流電源を3相交流電源
に確実、かつ長期間にわたって変換することができるイ
ンバータ制御モジュールを提供することにある。
モジュールは、セラミック基板と、該セラミック基板の
両主面に対向配置され、流れる電流の方向が逆である2
本のパワーラインと、前記セラミック基板の一方主面に
配置された3本の出力ラインと、前記セラミック基板の
一方主面に形成されているパワーライン及び各出力ライ
ンに搭載されている複数個のスイッチング素子と、前記
パワーライン上のスイッチング素子を各出力ラインに接
続する第1の接続手段と、セラミック基板に設けた貫通
孔内を通過し、各出力ライン上に搭載されているスイッ
チング素子をセラミック基板の他方主面に形成されてい
るパワーラインに接続する第2の接続手段とから成り、
前記セラミック基板の貫通孔周囲にパワーライン及び出
力ラインに対し独立する金属枠体を被着させたことを特
徴とするものである。
は、前記金属枠体の幅寸法が0.5mm以上であること
を特徴とするものである。
ば、2本のパワーラインを間にセラミック基板を挟んで
対向配置させるとともに各々のパワーラインに流れる電
流の方向を逆としたことから2本のパワーライン間に相
互インダクタンスを効率良く発生させるとともに該相互
インダクタンスによって2本のパワーラインが有するイ
ンダクタンスを大きく低減させることができ、これによ
って2本のパワーライン間に20A以上の直流電源を供
給するとともに各スイッチング素子のオン・オフを少し
ずつずらせて出力ラインより3相モータ等に3相交流電
源を供給する際、スイッチング素子のオン・オフ時に前
記2本のパワーラインが有するインダクタンスに起因し
て定格電圧より高いサージ電圧が発生することはなく、
その結果、スイッチング素子に過電圧がかかり、スイッ
チング素子が破壊するのを有効に防止してインバータ制
御モジュールを安定、かつ信頼性よく作動させることが
可能となる。
絶縁性に優れたセラミック基板が介在していることから
パワーラインに20A以上という非常に大きな電流を流
し600V以上の電圧がかかったとしてもパワーライン
間に放電が発生し、セラミック回路基板にショートを発
生させることはなく、これによってインバータ制御モジ
ュールの作動を高信頼性となすことが可能となる。
よれば、セラミック基板に貫通孔を設け、該貫通孔内に
セラミック基板の一方主面に配置された各出力ラインに
搭載されているスイッチング素子とセラミック基板の他
方主面に形成されているパワーラインとを接続する第2
の接続手段を通過させたことからスイッチング素子とパ
ワーラインとを接続する第2の接続手段がセラミック基
板の外周より外側に大きくはみ出してインバータ制御モ
ジュールを大型化させることはなく、その結果、インバ
ータ制御モジュールを小型のものとなすことが可能とな
る。
ルによれば、セラミック基板の一方主面に配置された各
出力ラインに搭載されているスイッチング素子とセラミ
ック基板の他方主面に形成されているパワーラインとを
接続する第2の接続手段が通過するセラミック基板に設
けた貫通孔周囲にパワーライン及び出力ラインに対して
独立する金属枠体を幅0.5mm以上として被着させた
ことから貫通孔周囲の機械的強度が金属枠体によって補
強され、その結果、スイッチング素子が作動時に熱を発
生し、この熱によってセラミック基板とパワーライン及
び出力ラインとの間に大きな熱応力が発生するとともに
これがセラミック基板に設けた貫通孔の周囲に集中作用
したとしてもセラミック基板の貫通孔周囲にクラックや
割れが発生することはなく、これによってインバータ制
御モジュールの信頼性を大幅に向上させることができ、
インバータ制御モジュールを長期間にわたり安定に作動
させることが可能となる。
施例に基づき詳細に説明する。図1および図2は、本発
明のインバータ制御モジュールの一実施例を示し、セラ
ミック基板2の両主面に2本のパワーライン3a、3b
を対向配置させるとともに一方主面に3本の出力ライン
4a、4b、4cを配置したセラミック回路基板1とス
イッチング素子5とから構成されており、セラミック基
板2の一方主面に形成されているパワーライン3a及び
各出力ライン4a、4b、4c上にスイッチング素子5
を搭載し、パワーライン3a上のスイッチング素子5を
各出力ライン4a、4b、4cに第1の接続手段6を介
して接続するとともに各出力ライン4a、4b、4c上
に搭載されているスイッチング素子5をセラミック基板
2の他方主面に形成されているパワーライン3bに第2
の接続手段7を介して接続することによって形成されて
いる。
板2はパワーライン3a、3b及び出力ライン4a、4
b、4c及びパワーライン3a、出力ライン4a、4
b、4c上に搭載されるスイッチング素子5を支持する
支持部材として作用し、窒化珪素質焼結体、窒化アルミ
ニウム質焼結体、炭化珪素質焼結体、アルミニウム質焼
結体等のセラミック絶縁体で形成されている。
素質焼結体から成る場合、窒化珪素、酸化アルミニウ
ム、酸化マグネシウム、酸化イットリウム等の原料粉末
に適当な有機バインダー、可塑剤、溶剤を添加混合して
泥漿状となすとともに該泥漿物を従来周知のドクターブ
レード法やカレンダーロール法を採用することによって
セラミックグリーンシート(セラミック生シート)を形
成し、次に前記セラミックグリーンシートに適当な打ち
抜き加工を施し、所定形状となすとともに必要に応じて
複数枚を積層して成形体となし、しかる後、これを窒素
雰囲気等の非酸化性雰囲気中、1600乃至2000℃
の高温で焼成することによって製作される。
面に1本のパワーライン3aと3本の出力ライン4a、
4b、4cが、他方主面に1本のパワーライン3bが活
性金属ロウ材等の接着材を介してロウ付け取着されてい
る。
される直流電源をスイッチング素子5に供給する作用を
なし、また出力ライン4a、4b、4cはスイッチング
素子5のオン・オフにより変換された3相交流電源を外
部の3相モータ等に供給する作用をなす。
本の出力ライン4a、4b、4cは銅やアルミニウム等
の金属材料から成り、銅やアルミニウム等のインゴット
(塊)に圧延加工法や打ち抜き加工法等、従来周知の金
属加工法を施すことによって、例えば、厚さが500μ
mで、所定パターン形状に製作される。
び3本の出力ライン4a、4b、4cのセラミック基板
2への接着は、例えば、銀ロウ材(銀:72重量%、
銅:28重量%)やアルミニウムロウ材(アルミニウ
ム:88重量%、シリコン:12重量%)等にチタンや
タングステン、ハフニウム及び/またはその水素化物の
少なくとも1種を2乃至5重量%添加した活性ロウ材を
使用することによって行なわれ,具体的にはセラミック
基板2の表面に間に活性金属ロウ材を挟んでパワーライ
ン3a、3b及び出力ライン4a、4b、4cを載置さ
せ、次にこれを真空中もしくは中性、還元雰囲気中、所
定温度(銀ロウ材の場合は約900℃、アルミニウムロ
ウ材の場合は約600℃)で加熱処理し、活性金属ロウ
材を溶融せしめるとともにセラミック基板2の表面とパ
ワーライン3a、3b及び出力ライン4a、4b、4c
の下面とを接合させることによって行われる。
ック基板2を窒化珪素質焼結体や窒化アルミニウム質焼
結体、炭化珪素質焼結体等の熱伝達率が60W/m・K
以上のセラミック絶縁体で形成しておくとスイッチング
素子5が作動時に多量の熱を発生した際、その熱をセラ
ミック基板2が効率良く吸収するとともに大気中に良好
に放出してスイッチング素子5を常に適温となし、スイ
ッチング素子5を常に安定、かつ正常に作動させること
が可能となる。従って、前記セラミック基板2は窒化珪
素質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体、炭化珪素質焼
結体等の熱伝達率が60W/m・K以上のセラミック絶
縁体で形成しておくことが好ましい。
ライン4a、4b、4cはこれを無酸素銅で形成してお
くと、該無酸素銅はロウ付けの際に銅の表面が銅中に存
在する酸素により酸化されることなく活性金属ロウ材と
の濡れ性が良好となり、セラミック基板2への活性金属
ロウ材を介しての接合が強固となる。従って、前記パワ
ーライン3a、3b及び出力ライン4a、4b、4cは
これを無酸素銅で形成しておくことが好ましい。
ライン4a、4b、4cはその表面にニッケルから成る
良導電性で、かつ耐蝕性及びロウ材に対する濡れ性が良
好な金属をメッキ法により被着させておくと、パワーラ
イン3a、3b及び出力ライン4a、4b、4cの酸化
腐蝕を有効に防止しつつパワーライン3a、3b及び出
力ライン4a、4b、4cにスイッチング素子5や外部
電源、外部の3相モータ等を半田等のロウ材を介して極
めて強固に接続させることができる。従って、前記前記
パワーライン3a、3b及び出力ライン4a、4b、4
cはその表面にニッケルから成る良導電性で、かつ耐蝕
性及びロウ材に対する濡れ性が良好な金属をメッキ法に
より被着させておくことが好ましい。
ク基板2の一方主面に配置されたパワーライン3a及び
各出力ライン4a、4b、4c上に複数のスイッチング
素子5が搭載されており、かつパワーライン3a上に搭
載されたスイッチング素子5はワイヤ等からなる第1の
接続手段6を介して各出力ライン4a、4b、4cに、
また出力ライン4a、4b、4c上に搭載されたスイッ
チング素子5はワイヤ等からなる第2の接続手段7を介
してセラミック基板2の他方主面に配置されたパワーラ
イン3bに電気的に接続されている。
sulated Gate Bipolor Tran
sistor)等の素子が用いられており、電流のオ
ン、オフを制御し、各スイッチング素子5のオン・オフ
を少しずつずらせることによってパワーライン3a、3
bより供給された直流電源を3相の交流電源に変換し出
力ライン4a、4b、4cに供給する作用をなす。
手段7は、アルミニウムやアルミニウム−珪素合金から
なる、例えば直径が300μmの金属細線(ワイヤ)か
らなり、従来周知のワイヤーボンディング法等の接合技
術を用いることによって、パワーライン3a上に搭載さ
れたスイッチング素子5と各出力ライン4a、4b、4
cに、また出力ライン4a、4b、4c上に搭載された
スイッチング素子5とセラミック基板2の他方主面に配
置されたパワーライン3bに接続される。
ては、2本のパワーライン3a、3bを間にセラミック
基板2を挟んで対向配置させるとともにパワーライン3
a、3bに流れる電流の方向を逆としておくことが重要
である。
セラミック基板2を挟んで対向配置させるとともにパワ
ーライン3a、3bに流れる電流の方向を逆としておく
と2本のパワーライン3a、3b間に相互インダクタン
スが効率良く発生し、この発生した相互インダクタンス
によって2本のパワーライン3a、3bの各々が有する
インダクタンスを大きく低減させ、その結果、2本のパ
ワーライン3a、3b間に20A以上の直流電源を供給
するとともに各スイッチング素子5のオン・オフを少し
ずつずらせて出力ライン4a、4b、4cより3相モー
タ等に3相交流電源を供給する際、スイッチング素子5
のオン・オフ時に前記2本のパワーライン3a、3bが
有するインダクタンスに起因して定格電圧より高いサー
ジ電圧が発生することはなく、これによってスイッチン
グ素子5に過電圧がかかり、スイッチング素子5が破壊
するのを有効に防止してインバータ制御モジュールを安
定、かつ信頼性よく作動させることが可能となる。
はその間に絶縁性に優れたセラミック基板2が介在して
いることからパワーライン3a、3bに20A以上とい
う非常に大きな電流を流し600V以上の電圧がかかっ
たとしてもパワーライン3a、3b間に放電が発生し、
セラミック回路基板1にショートを発生させることはな
く、これによってインバータ制御モジュールの作動を高
信頼性となすことが可能となる。
2mmを超えると2本のパワーライン3a、3b間に相
互インダクタンスを効率良く発生させるのが困難とな
り、また0.2mm未満となるとセラミック基板2の機
械的強度が劣化してインバータ制御モジュールとしての
信頼性が低下してしまう危険性がある。従って、前記セ
ラミック基板2はその厚みを0.2mm乃至2mmの範
囲としておくことが好ましい。
が10kV/mm未満となるとセラミック基板2の厚み
が、例えば、0.2mmの薄いものとなったときにパワ
ーライン3a、3b間に放電が生じ、セラミック回路基
板1にショートが発生してしまう危険性がある。従っ
て、前記セラミック基板2はその耐電圧を10kV/m
m以上としておくことが好ましい。
おいては、セラミック基板2に貫通孔8を形成しておく
こと、前記貫通孔8内に各出力ライン4a、4b、4c
上に搭載されているスイッチング素子5とセラミック基
板2の他方主面に形成されているパワーライン3bとを
接続する第2の接続手段7を通過させること、前記貫通
孔8の周囲にパワーライン3a及び出力ライン4a、4
b、4cに対して独立する金属枠体9を被着させること
も重要である。
し、該貫通孔8内に各出力ライン4a、4b、4c上に
搭載されているスイッチング素子5とセラミック基板2
の他方主面に形成されているパワーライン3bとを接続
する第2の接続手段7を通過させた場合、スイッチング
素子5とパワーライン3bとを接続する第2の接続手段
7がセラミック基板2の外周より外側に大きくはみ出し
てインバータ制御モジュールを大型化させることはな
く、その結果、インバータ制御モジュールを小型のもの
となすことが可能となる。
2の一方主面に配置されたパワーライン3aと出力ライ
ン4a、4b、4cとの間で出力ライン4a、4b、4
cに近接した位置に形成され、その直径は3mm以上
で、前述のセラミック基板2となるセラミックグリーン
シートに予め打ち抜き加工法により所定の大きさの孔を
あけておくことによって形成される。
aもしくは出力ライン4a、4b、4cに対して独立す
る金属枠体9を被着させておくと該金属枠体9が貫通孔
8周囲の機械的強度を補強し、その結果、スイッチング
素子5が作動時に熱を発生し、この熱によってセラミッ
ク基板2とパワーライン3a及び出力ライン4a、4
b、4cとの間に大きな熱応力が発生するとともにこれ
がセラミック基板2に設けた貫通孔8の周囲に集中作用
したとしてもセラミック基板2の貫通孔周囲にクラック
や割れが発生することはなく、これによってインバータ
制御モジュールの信頼性を大幅に向上させることがで
き、インバータ制御モジュールを長期間にわたり安定に
作動させることが可能となる。
属材料よりなり、パワーライン3aや出力ライン4a、
4b、4cと同様の方法によってセラミック基板2の貫
通孔8周囲に被着される。
5mm未満と小さいものとなると貫通孔8周囲の機械的
強度を十分に補強することができずセラミック基板2と
パワーライン3a及び出力ライン4a、4b、4cとの
間に発生する大きな熱応力によって貫通孔8周囲にクラ
ックや割れ等が発生してしまう危険性がある。従って、
前記金属枠体9はその幅寸法を0.5mm以上と大きく
しておくことが好ましい。
被着させ、該絶縁膜で金属枠体9を被覆しておくと金属
枠体9に第1の接続手段6や第2の接続手段7が複数接
触して第1の接続手段6と第2の接続手段7との間に電
気的短絡が生じるのを有効に防止することができる。従
って、前記金属枠体9はその表面に絶縁膜を被着させ、
該絶縁膜で金属枠体9を被覆しておくことが好ましい。
合、絶縁膜の材料としては耐熱性、絶縁性に優れたポリ
イミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリテトラフルオロエチレ
ン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリフェニ
レン樹脂、メラミン樹脂の少なくとも1種が好適に使用
され、例えば、金属枠体9の表面に液状のエポキシ樹脂
前駆体をスクリーン印刷法等により所定厚みに印刷塗布
し、しかる後、前記エポキシ樹脂前駆体を熱処理し、所
定の重合反応を起こさせ熱硬化させることによって金属
枠体9の表面に被着される。
によれば、2本のパワーライン3a、3bを外部電源
に、出力ライン4a、4b、4cを3相モータ等に接続
し、外部電源より2本のパワーライン3a、3b間に2
0A以上の直流電源を供給するとともに各スイッチング
素子5のオン・オフを少しずつずらせながら繰り返し行
なわせることによって出力ライン4a、4b、4cから
3相の交流電源が導出され、これによってインバータ制
御モジュールとして機能する。
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば
種々の変更は可能である。
れば、2本のパワーラインを間にセラミック基板を挟ん
で対向配置させるとともに各々のパワーラインに流れる
電流の方向を逆としたことから2本のパワーライン間に
相互インダクタンスを効率良く発生させるとともに該相
互インダクタンスによって2本のパワーラインが有する
インダクタンスを大きく低減させることができ、これに
よって2本のパワーライン間に20A以上の直流電源を
供給するとともに各スイッチング素子のオン・オフを少
しずつずらせて出力ラインより3相モータ等に3相交流
電源を供給する際、スイッチング素子のオン・オフ時に
前記2本のパワーラインが有するインダクタンスに起因
して定格電圧より高いサージ電圧が発生することはな
く、その結果、スイッチング素子に過電圧がかかり、ス
イッチング素子が破壊するのを有効に防止してインバー
タ制御モジュールを安定、かつ信頼性よく作動させるこ
とが可能となる。
絶縁性に優れたセラミック基板が介在していることから
パワーラインに20A以上という非常に大きな電流を流
し600V以上の電圧がかかったとしてもパワーライン
間に放電が発生し、セラミック回路基板にショートを発
生させることはなく、これによってインバータ制御モジ
ュールの作動を高信頼性となすことが可能となる。
よれば、セラミック基板に貫通孔を設け、該貫通孔内に
セラミック基板の一方主面に配置された各出力ラインに
搭載されているスイッチング素子とセラミック基板の他
方主面に形成されているパワーラインとを接続する第2
の接続手段を通過させたことからスイッチング素子とパ
ワーラインとを接続する第2の接続手段がセラミック基
板の外周より外側に大きくはみ出してインバータ制御モ
ジュールを大型化させることはなく、その結果、インバ
ータ制御モジュールを小型のものとなすことが可能とな
る。
ルによれば、セラミック基板の一方主面に配置された各
出力ラインに搭載されているスイッチング素子とセラミ
ック基板の他方主面に形成されているパワーラインとを
接続する第2の接続手段が通過するセラミック基板に設
けた貫通孔周囲にパワーライン及び出力ラインに対して
独立する金属枠体を幅0.5mm以上として被着させた
ことから貫通孔周囲の機械的強度が金属枠体によって補
強され、その結果、スイッチング素子が作動時に熱を発
生し、この熱によってセラミック基板とパワーライン及
び出力ラインとの間に大きな熱応力が発生するとともに
これがセラミック基板に設けた貫通孔の周囲に集中作用
したとしてもセラミック基板の貫通孔周囲にクラックや
割れが発生することはなく、これによってインバータ制
御モジュールの信頼性を大幅に向上させることができ、
インバータ制御モジュールを長期間にわたり安定に作動
させることが可能となる。
を示す平面図である。
である。
である。
である。
Claims (2)
- 【請求項1】セラミック基板と、該セラミック基板の両
主面に対向配置され、流れる電流の方向が逆である2本
のパワーラインと、前記セラミック基板の一方主面に配
置された3本の出力ラインと、前記セラミック基板の一
方主面に形成されているパワーライン及び各出力ライン
に搭載されている複数個のスイッチング素子と、前記パ
ワーライン上のスイッチング素子を各出力ラインに接続
する第1の接続手段と、セラミック基板に設けた貫通孔
内を通過し、各出力ライン上に搭載されているスイッチ
ング素子をセラミック基板の他方主面に形成されている
パワーラインに接続する第2の接続手段とから成り、前
記セラミック基板の貫通孔周囲にパワーライン及び出力
ラインに対し独立する金属枠体を被着させたことを特徴
とするインバータ制御モジュール。 - 【請求項2】前記金属枠体の幅寸法が0.5mm以上で
あることを特徴とする請求項1に記載のインバータ制御
モジュール。
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JP2002057281A (ja) * | 2000-08-11 | 2002-02-22 | Kyocera Corp | インバータ制御モジュール |
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