JP2002040715A - トナーの製造方法 - Google Patents

トナーの製造方法

Info

Publication number
JP2002040715A
JP2002040715A JP2000229318A JP2000229318A JP2002040715A JP 2002040715 A JP2002040715 A JP 2002040715A JP 2000229318 A JP2000229318 A JP 2000229318A JP 2000229318 A JP2000229318 A JP 2000229318A JP 2002040715 A JP2002040715 A JP 2002040715A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
monomer composition
polymerizable
monomer
composition
dispersion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000229318A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4122690B2 (ja
Inventor
Hiroshi Yamamoto
寛 山本
Kazuhiro Sato
一宏 佐藤
Makoto Watanabe
渡辺  誠
Hidetoshi Azuma
秀敏 東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Zeon Co Ltd filed Critical Nippon Zeon Co Ltd
Priority to JP2000229318A priority Critical patent/JP4122690B2/ja
Priority to US09/912,502 priority patent/US6534233B1/en
Publication of JP2002040715A publication Critical patent/JP2002040715A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4122690B2 publication Critical patent/JP4122690B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/0802Preparation methods
    • G03G9/0804Preparation methods whereby the components are brought together in a liquid dispersing medium
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/0802Preparation methods
    • G03G9/0804Preparation methods whereby the components are brought together in a liquid dispersing medium
    • G03G9/0806Preparation methods whereby the components are brought together in a liquid dispersing medium whereby chemical synthesis of at least one of the toner components takes place

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重合性単量体中での着色剤等の分散がより均
一且つ安定で、印字特性が良好なトナーを効率よく製造
する方法を提供する。 【解決手段】 重合性単量体を含む分散媒体中に着色剤
を、メディア型分散機を用いて、撹拌体の先端速度を3
〜20m/s、滞留時間を0.03〜0.5時間で分散
させ単量体組成物Aを得、重合性単量体を含む分散媒体
中に帯電制御剤を分散若しくは溶解し単量体組成物Bを
得、重合性単量体を含む分散媒体中に離型剤を分散若し
くは溶解し単量体組成物Cを得、 単量体組成物Aと単
量体組成物Bと単量体組成物Cとを重合性単量体を含む
分散媒体に混合または分散し重合性組成物Dを得る工程
と、分散安定剤を含む水系分散媒体中で該重合性組成物
Dを液滴化する造粒工程と、該組成物を分散安定剤を含
む水系分散媒体中で液滴に造粒し、該液滴を重合して着
色重合体粒子を得、その粒子に外添剤を添加してトナー
を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法等によって形成される静電荷像を現像するための
トナーの製造方法に関し、さらに詳しくは、粒径分布が
狭く、印字カブリが少ないトナーを効率よく製造するこ
とができる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置や静電記録装置等において
使用されるトナーは、種々の方法で製造されている。例
えば、熱可塑性樹脂中に、着色剤、帯電制御剤、オフセ
ット防止剤等を溶融混練して均一に分散させた後、粉砕
し、所望の粒径になるように分級する方法(いわゆる粉
砕法)や、着色剤などを含有する単量体組成物の液滴を
重合し、必要に応じて会合(凝集)させて、直接にトナ
ー粒子を製造する方法(いわゆる重合法)が知られてい
る。この重合法では、着色剤などを含有する単量体組成
物の液滴を如何に均一微細化するかによって、得られる
トナー粒子の特性が左右される。単量体組成物を調製す
る方法として、メディア型分散機を用いて、初期粘度の
10倍以上の粘度変化をさせる程度に分散させる方法
(特開平6−75429号公報)が提案されている。し
かし、粘度変化がこれほどまでに大きく変化するように
分散させた分散液を重合しても、得られるトナーは粒径
分布が広く、長期間の運転において感光体カブリや紙カ
ブリを起こしてしまって画像特性が低下することがあっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、粒径
分布が狭く、カブリが少ないトナーを効率よく製造する
方法を提供することにある。本発明者らは、重合法によ
るトナーの製造方法における諸問題を克服するために鋭
意研究した結果、重合性単量体中に着色剤等を分散する
工程を、メディア型分散機を用いて、特定の回転速度お
よび滞留時間で行うことによって、粒径分布が狭く、カ
ブリを起こさないトナー粒子を効率よく安定的に製造し
得ることを見いだし、その知見に基づいて本発明を完成
するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、重合性単量体を含む分散媒体中に、メディア型分散
機を用いて、撹拌体の先端速度を3〜20m/s、滞留
時間を0.03〜0.5時間で着色剤を分散させ単量体
組成物Aを得る分散工程と、分散安定剤を含む水系分散
媒体中で該組成物Aを液滴化する造粒工程と、該液滴を
重合して着色重合体粒子を得る重合工程とを含むトナー
の製造方法が提供される。また、本発明によれば、重合
性単量体を含む分散媒体(A)中に着色剤を分散し単量
体組成物Aを得る分散工程と、重合性単量体を含む分散
媒体(B)中に帯電制御剤を分散若しくは溶解し単量体
組成物Bを得る工程と、重合性単量体を含む分散媒体
(C)中に離型剤を分散若しくは溶解し単量体組成物C
を得る工程と、単量体組成物Aと単量体組成物Bと単量
体組成物Cとを重合性単量体を含む分散媒体(D)に分
散し重合性組成物Dを得る工程と、分散安定剤を含む水
系分散媒体中で該重合性組成物Dを液滴化する造粒工程
と、該液滴を重合して着色重合体粒子を得る重合工程と
を含むトナーの製造方法が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法は、重合性単量
体を含む分散媒体中に、メディア型分散機を用いて、撹
拌体の先端速度を3〜20m/s、滞留時間を0.03
〜0.5時間で着色剤を分散させ単量体組成物Aを得る
分散工程と、分散安定剤を含む水系分散媒体中で該組成
物Aを液滴化する造粒工程と、該液滴を重合して着色重
合体粒子を得る重合工程を含むものである。
【0006】本発明製法の分散工程で用いるメディア型
分散機は、ステーター2と撹拌体7とからなり、ステー
ターには、単量体組成物Aを導入する口1と排出する口
6とがあり、撹拌体が回転可能にステーター内に配置さ
れ、ステーターと撹拌体とで形成される空間にメディア
が充填され、回転する撹拌体によってメディアが動くよ
うになっている。メディア型分散機には、ステーターの
形状や置き方によって、横置型円筒式、縦置型円筒式、
逆三角形状式などの形式がある。図1に横置型円筒式メ
ディア型分散機を、図2に縦置型円筒式メディア型分散
機を、図3に逆三角形状のアニュラー式メディア型分散
機を示した。前記メディア型分散機の具体的なものとし
て、アトライタ(三井三池製)、マイティミル(井上製
作所製)、ダイヤモンドファインミル(三菱重工製)、
ダイノミル(シンマルエンタープライゼス製)、アペッ
クスミル(コトブキ技研製)等を挙げることができる。
これらのうち、横置型のダイノミルは粘度変化を抑えて
良好な分散ができるので、本発明の製法に好適である。
【0007】メディアとしては、耐摩耗性に優れたビー
ズが用いられる。メデイアの直径は、通常、0.5mm
以上、好ましくは0.5〜10mm、さらに好ましくは
0.5〜3mmである。ビーズの密度は、通常、3g/
cm以上、好ましくは4.5g/cm以上である。
ビーズの材質は、ジルコンやジルコニアなどの高硬度の
セラミックス;スチールなどの高硬度金属が好適に用い
られる。メディアの充填量は、粉砕効率を考慮すると、
通常、50〜90容積%であり、好ましくは60〜85
容積%である。
【0008】本発明においては、撹拌体の先端速度を3
〜20m/s、好ましくは8〜20m/sにすることが
必要である。また本発明においては、メディア型分散機
で分散される単量体組成物Aの滞留時間を0.03〜
0.5時間、好適には0.05〜0.3時間にする。こ
の回転速度と滞留時間とにすることによって、帯電量分
布に優れ、印字カブリを起こさないトナーを得ることが
可能になる。
【0009】本発明の好適な製法においては、メディア
型分散機を通過する単量体組成物Aの供給量を、分散機
内のみかけ線速で、通常0.05〜2m/分、好ましく
は0.1〜1m/分にする。みかけ線速をこの範囲内に
するために、メディア型分散機から排出された単量体組
成物Aを分散機導入口に循環させることもできる。ま
た、分散機内に滞留する単量体組成物Aの量は、通常1
0〜50容量%、好ましくは15〜40容量%である。
また、分散機内での単量体組成物Aの温度は、通常0〜
50℃、好ましくは20〜45℃である。この温度範囲
にすることによって、帯電量分布に優れ、印字カブリの
起きないトナーがより容易に得られる。本発明の好適な
製法においては、分散後に得られる単量体組成物Aの粘
度が、分散する前の粘度(初期粘度)の10倍未満、好
ましくは1〜8倍である。粘度変化を抑えることによっ
て、帯電量分布に優れたトナーが得られやすくなる。
【0010】本発明に用いる分散媒体は重合性単量体を
含有するものである。該重合性単量体の主成分としてモ
ノビニル系単量体を挙げることができる。この重合性単
量体が重合され、重合体粒子中の結着樹脂成分となる。
モノビニル系単量体の具体例としては、スチレン、4−
メチルスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単
量体;アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン
酸単量体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エ
チルヘキシル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プ
ロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチル
ヘキシル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどの不
飽和カルボン酸エステル単量体;アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド
等の不飽和カルボン酸の誘導体;エチレン、プロピレ
ン、ブチレン等のエチレン性不飽和モノオレフィン;塩
化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル等のハロゲン
化ビニル単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の
ビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチル
エーテル等のビニルエーテル;ビニルメチルケトン、メ
チルイソプロペニルケトン等のビニルケトン系単量体;
2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニル
ピロリドン等の含窒素ビニル単量体;等のモノビニル系
単量体が挙げられる。これらのモノビニル系単量体は、
単独で用いてもよいし、複数の単量体を組み合わせて用
いてもよい。これらのモノビニル系単量体のうち、スチ
レン系単量体、不飽和カルボン酸単量体、不飽和カルボ
ン酸エステル、不飽和カルボン酸の誘導体などが好まし
く、特にスチレン系単量体とエチレン性不飽和カルボン
酸エステルが好適に用いられる。
【0011】これらのモノビニル系単量体とともに任意
の架橋性モノマーを重合性単量体として用いると、定着
性、特にオフセット性が向上する。架橋性モノマーとし
ては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレ
ン、及びこれらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エ
チレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコ
ールジメタクリレート等の多官能エチレン性不飽和カル
ボン酸エステル;N,N−ジビニルアニリン、ジビニル
エーテル;3個以上のビニル基を有する化合物;等を挙
げることができる。これらの架橋性モノマーは、それぞ
れ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることが
できる。本発明では、架橋性モノマーを、モノビニル系
単量体100重量部に対して、通常、0.05〜5重量
部、好ましくは0.1〜2重量部の割合で用いることが
望ましい。
【0012】また、本発明では、重合性単量体としてマ
クロモノマーを使用することができる。マクロモノマー
は、分子鎖の末端にビニル重合性官能基を有するもの
で、数平均分子量が、通常、1,000〜30,000
のオリゴマーまたはポリマーである。マクロモノマー分
子鎖の末端に有するビニル重合性官能基としては、アク
リロイル基、メタクリロイル基などを挙げることがで
き、共重合のしやすさの観点からメタクリロイル基が好
適である。マクロモノマーの量は、モノビニル系単量体
100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部、
好適には0.03〜5重量部、さらに好適には0.05
〜1重量部である。この範囲であれば保存性と定着性と
の良好なバランスが得られる。
【0013】前記分散媒体には着色剤が分散される。着
色剤は、一般にトナー用の着色剤として周知の染料や顔
料を使用することができる。黒色着色剤として、カーボ
ンブラック、ニグロシンベースの染顔料類;コバルト、
ニッケル、四三酸化鉄、酸化鉄マンガン、酸化鉄亜鉛、
酸化鉄ニッケル等の磁性粒子;などを挙げることができ
る。カーボンブラックを用いる場合、一次粒径が20〜
40nmであるものを用いると良好な画質が得られ、ま
たトナーの環境への安全性も高まるので好ましい。カラ
ートナー用の着色剤は、イエロー着色剤、マゼンタ着色
剤、シアン着色剤などがある。イエロー着色剤として
は、アゾ系顔料、縮合多環系顔料等の化合物が用いられ
る。具体的にはC.I.ピグメントイエロー3、12、
13、14、15、17、62、65、73、83、9
0、93、97、120、138、155、180及び
181等が挙げられる。
【0014】マゼンタ着色剤としては、アゾ系顔料、縮
合多環系顔料等の化合物が用いられる。具体的にはC.
I.ピグメントレッド48、57、58、60、63、
64、68、81、83、87、88、89、90、1
12、114、122、123、144、146、14
9、163、170、184、185、187、20
2、206、207、209、251、C.I.ピグメ
ントバイオレット19、等が挙げられる。シアン着色剤
としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、ア
ントラキノン化合物等が利用できる。具体的にはC.
I.ピグメントブルー2、3、6、15、15:1、1
5:2、15:3、15:4、16、17、及び60等
が挙げられる。これら着色剤は、全重合性単量体(着色
重合体粒子を得るために使用される重合性単量体の総
量)100重量部に対して、通常、0.1〜50重量
部、好ましくは1〜20重量部の割合で用いられる。単
量体組成物A中の分散媒体の量は40〜99重量%、好
ましくは70〜95重量%である。
【0015】さらに、着色剤のトナー粒子中への均一分
散化を目的として、オレイン酸、ステアリン酸等の滑
剤;シラン系またはチタン系カップリング剤等の分散助
剤;極性基含有高分子分散助剤;などを単量体組成物A
中に存在させてもよい。このような滑剤や分散助剤は、
着色剤の重量を基準として、通常、1/1000〜1/
2程度の割合で用いられる。本発明における分散工程後
の分散媒体中の着色剤等の平均分散粒径は、1μm以下
であることが好ましく、0.5μm以下であることがよ
り好ましい。
【0016】本発明の製造方法においては、得られるト
ナー粒子の特性を調整するために、帯電制御剤、分子量
調整剤、離型剤などの他の配合剤を含有させることがで
きる。これら配合剤は、前記同様の分散媒体に着色剤と
は別個に分散若しくは溶解させることができ、又は前記
単量体組成物Aに分散若しくは溶解させることができ
る。本発明の製法においては、帯電制御剤を前記同様の
分散媒体に、メディア型分散機を必要に応じて用いて、
分散させ単量体組成物Bを得、離型剤を前記同様の分散
媒体に溶解させ若しくはメディア型分散機を必要に応じ
て用いて、分散させ単量体組成物Cを得、次いで単量体
組成物Aと単量体組成物Bと単量体組成物Cとを前記同
様の分散媒体に、メディア型分散機を必要に応じて用い
て、混合または分散し重合性組成物Dを得ることが特に
好ましい。
【0017】本発明に用いられる帯電制御剤として、各
種の正帯電性又は負帯電性の帯電制御剤を用いることが
可能である。例えば、カルボキシル基または含窒素基を
有する有機化合物の金属錯体、含金属染料、ニグロシン
等が挙げられる。より具体的には、スピロンブラックT
RH(保土ヶ谷化学社製)、T−77(保土ヶ谷化学社
製)、ボントロンS−34(オリエント化学社製)ボン
トロンE−84(オリエント化学社製)、ボントロンN
−01(オリエント化学社製 )、コピーブルー−PR
(クラリアント社製)等の帯電制御剤及び/または4級
アンモニウム(塩)基含有共重合体、スルホン酸(塩)
基含有共重合体等の帯電制御樹脂を用いることができ
る。上記帯電制御剤は、全重合性単量体100重量部に
対して、通常0.01〜10重量部、特に0.03〜8
重量部用いることが好ましい。単量体組成物B中におけ
る分散媒体の量は70〜99重量%、好ましくは75〜
95重量%である。
【0018】離型剤としては、例えば、低分子量ポリエ
チレン、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリブチレ
ンなどの低分子量ポリオレフィンワックス類;分子末端
酸化低分子量ポリプロピレン、分子末端をエポキシ基に
置換した低分子量末端変性ポリプロピレン及びこれらと
低分子量ポリエチレンのブロックポリマー、分子末端酸
化低分子量ポリエチレン、分子末端をエポキシ基に置換
した低分子量ポリエチレン及びこれらと低分子量ポリプ
ロピレンのブロックポリマーなどの末端変性ポリオレフ
ィンワックス類;キャンデリラ、カルナウバ、ライス、
木ロウ、ホホバなどの植物系天然ワックス;パラフィ
ン、マイクロクリスタリン、ペトロラクタムなどの石油
系ワックス及びその変性ワックス;モンタン、セレシ
ン、オゾケライト等の鉱物系ワックス;フィッシャート
ロプシュワックスなどの合成ワックス;ペンタエリスリ
トールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテト
ラパルミテート、ペンタエリスリトールテトララウレー
トなどのペンタエリスリトールエステルやジペンタエリ
スリトールヘキサミリステート、ジペンタエリスリトー
ルヘキサパルミテート、ジペンタエリスリトールヘキサ
ラウレートなどのジペンタエリスリトールエステル等多
官能エステル化合物;など1種あるいは2種以上が例示
される。
【0019】これらのうち、合成ワックス、末端変性ポ
リオレフィンワックス類、石油系ワックス及びその変性
ワックス、多官能エステル化合物などが好ましい。多官
能エステル化合物のなかでも示差走査熱量計により測定
されるDSC曲線において、昇温時の吸熱ピーク温度が
30〜200℃、好ましくは50〜180℃、60〜1
60℃の範囲にあるペンタエリスリトールエステルや、
同吸熱ピーク温度が50〜80℃の範囲にあるジペンタ
エリスリトールエステルなどの多価エステル化合物が、
トナーとしての定着−剥離性バランスの面で特に好まし
い。とりわけ分子量が1000以上であり、スチレン1
00重量部に対し25℃で5重量部以上溶解し、酸価が
10mg/KOH以下であるジペンタエリスリトールエ
ステルは、定着温度低下に著効を示す。吸熱ピーク温度
は、ASTM D3418−82によって測定された値
である。上記離型剤は、全重合性単量体100重量部に
対して、通常0.1〜20重量部、特に1〜15重量部
用いることが好ましい。単量体組成物C中における分散
媒体の量は70〜99重量%、好ましくは75〜95重
量%である。
【0020】分子量調整剤としては、例えば、t−ドデ
シルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オ
クチルメルカプタンなどのメルカプタン類;四塩化炭
素、四臭化炭素などのハロゲン化炭化水素類;を例示す
ることができる。これらの分子量調整剤は、単量体組成
物A〜Cのいずれかに含有させてもよいし、重合開始前
に重合性組成物に添加してもよいし、若しくは、重合反
応の途中で反応系に添加してもよい。上記分子量調整剤
は、全重合性単量体100重量部に対して、通常0.0
1〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部用いる。
【0021】本発明製法の造粒工程では、前記分散工程
によって得られた単量体組成物Aを、好ましくは単量体
組成物Aと単量体組成物Bと単量体組成物Cとを前記同
様の分散媒体に混合または分散して得られる重合性組成
物Dを、分散安定剤を含む水系分散媒体中で、液滴化す
る。本発明に用いる水系分散媒体は、水を主成分する分
散媒であり、これに分散安定剤が含まれているものであ
る。分散安定剤としては、硫酸バリウム、硫酸カルシウ
ムなどの硫酸塩;炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウムなどの炭酸塩;リン酸カルシウムなどのリ
ン酸塩;酸化アルミニウム、酸化チタン等の金属酸化
物; 水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸
化第二鉄等の金属水酸化物;ポリビニルアルコール、メ
チルセルロース、ゼラチン等水溶性高分子;アニオン性
界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤等
を挙げることができる。これらのうち、金属化合物、特
に難水溶性の金属水酸化物のコロイドを含有する分散安
定剤は、重合体粒子の粒径分布を狭くすることができ、
画像の鮮明性が向上するので好適である。特に架橋性モ
ノマーを共重合させなかった場合には、難水溶性金属水
酸化物のコロイドを含有する分散剤が、重合中の重合体
粒子の分散安定性ならびに、トナーの定着性と保存性と
を改善するために好適である。
【0022】難水溶性金属水酸化物のコロイドを含有す
る分散安定剤は、その製法による制限はないが、水溶性
多価金属化合物の水溶液のpHを7以上に調整すること
によって得られる難水溶性の金属水酸化物のコロイド、
特に水溶性多価金属化合物と水酸化アルカリ金属塩との
水相中の反応により生成する難水溶性の金属水酸化物の
コロイドを用いることが好ましい。本発明に用いる難水
溶性金属化合物のコロイドは、個数粒径分布D50(個
数粒径分布の50%累積値)が0.5μm以下で、D9
0(個数粒径分布の90%累積値)が1μm以下である
ことが好ましい。コロイドの粒径が大きくなると重合の
安定性が崩れ、またトナーの保存性が低下することがあ
る。分散安定剤は、全重合性単量体100重量部に対し
て、通常、0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜1
0重量部の割合で使用する。この割合が少ないと充分な
重合安定性を得ることが困難であり、凝集物が生成し易
くなる。逆に、この割合が多いとトナー粒径が細かくな
りすぎるので好ましくないことがある。
【0023】本発明に用いる水系分散媒体には、分散安
定剤の他に、水溶性の有機化合物、あるいは無機化合物
が含有されていてもよい。特に水溶性オキソ酸塩が含有
されていると、粒径分布がシャープになり好ましい。水
溶性オキソ酸塩としては、ホウ酸塩、リン酸塩、硫酸
塩、炭酸塩、ケイ酸塩、硝酸塩等が挙げられ、好ましく
はケイ酸塩、ホウ酸塩又はリン酸塩が、特に好ましくは
ホウ酸塩が挙げられる。ホウ酸塩としては、テトラヒド
ロホウ酸ナトリウム、テトラヒドロホウ酸カリウム;四
ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム十水和物、メタ
ホウ酸ナトリウム、メタホウ酸ナトリウム四水和物、ペ
ルオキソホウ酸ナトリウム四水和物、メタホウ酸カリウ
ム、四ホウ酸カリウム八水和物などが挙げられる。リン
酸塩としては、ホスフィン酸ナトリウム一水和物、ホス
ホン酸ナトリウム五水和物、ホスホン酸水素ナトリウム
2.5水和物、リン酸ナトリウム十二水和物、リン酸水
素二ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム十二水和物、
リン酸二水素ナトリウム一水和物、リン酸二水素ナトリ
ウム二水和物、ヘキサメタリン酸ナトリウム、次リン酸
ナトリウム十水和物、二リン酸ナトリウム十水和物、二
リン酸二水素二ナトリウム、二リン酸二水素二ナトリウ
ム六水和物、三リン酸ナトリウム、cyclo−四リン
酸ナトリウム、ホスフィン酸カリウム、ホスホン酸カリ
ウム、ホスホン酸水素カリウム、リン酸カリウム、リン
酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、二リン酸カ
リウム三水和物、メタリン酸カリウムなどが挙げられ
る。ケイ酸塩としては、、メタケイ酸ナトリウム、メタ
ケイ酸ナトリウム9水和物、水ガラス、オルトケイ酸ナ
トリウムなどが挙げられる。水溶性オキソ酸塩の量は、
難水溶性無機化合物コロイド100重量部に対して、通
常0.1〜1000重量部、好ましくは1〜100重量
部である。水溶性オキソ酸塩は、溶解させて水系分散媒
体中に含有させる。
【0024】単量体組成物A若しくは重合性組成物Dを
水系分散媒体中で液滴にする方法は、特に限定されな
い。通常は高速撹拌装置などを用いて、単量体組成物を
強撹拌して得る。例えば、TKホモミキサー(特殊機化
工業社製)に代表されるタービン型撹拌機、エバラマイ
ルダー(荏原製作所社製)に代表される同心上に配置さ
れた櫛歯形状の回転子及び固定子を高速で回転させて、
その回転子内側から固定子外側に分散液を流通させて回
転子と固定子との間隙で分散液を撹拌させる装置、クレ
アミックスCLM−0.8S(エム・テクニック社製)
に代表される高速で回転するローターとそれを取り囲む
スクリーンにより生じるせん断力、衝突力、圧力変動、
キャビテーション及びポテンシャルコアの作用によって
造粒する装置、TKフィルミックス(特殊機化工業社
製)に代表される液を遠心力によって造粒槽側壁に押し
付けて、液膜を形成し、該液膜に超高速で回転する撹拌
具の先端が触れることによって造粒する装置などを用い
て液滴にされる。液滴粒径は、重合後に得られる着色重
合体粒子とほぼ同じ大きさに造粒される。液滴粒径は、
通常0.5〜15μm、好ましくは1〜10μmであ
る。水系分散媒体中で造粒された組成物A若しくはD中
の重合性単量体は重合開始剤で重合され、それによって
着色重合体粒子が得られる。重合反応は、通常のポリマ
ー重合条件によって行うことができる。また、粒径を大
きくするために、重合反応後、強撹拌して重合体粒子を
会合(凝集)させてもよい。
【0025】重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過
硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;4,4’−アゾビス
(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビス(2−アミ
ジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス−2−メ
チル−N−1,1’−ビス(ヒドロキシメチル)−2−
ヒドロキシエチルプロピオアミド、2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾ
ビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(1−シ
クロヘキサンカルボニトリル)等のアゾ化合物;メチル
エチルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、ア
セチルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、ラウロイ
ルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチル
パーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパ
ーブチルネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシ2
−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレ
ート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、ジ−イソプ
ロピルパーオキシジカーボネート、ジ−t−ブチルパー
オキシイソフタレート、1,1’,3,3’−テトラメ
チルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t
−ブチルパーオキシイソブチレート等の過酸化物類など
を例示することができる。また、これら重合開始剤と還
元剤とを組み合わせたレドックス開始剤を挙げることが
できる。このうち、使用される重合性単量体に可溶な油
溶性の開始剤を選択することが好ましく、必要に応じて
水溶性の開始剤を油溶性開始剤と併用することもでき
る。上記重合開始剤は、全重合性単量体100重量部に
対して、通常0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜
15重量部、更に好ましくは0.5〜10重量部用い
る。重合開始剤は、単量体組成物A若しくは重合性組成
物Dに予め添加することができるが、必要に応じて、造
粒工程終了後に添加することもできる。
【0026】着色重合体粒子が得られた後、該粒子表面
にさらに重合体(シェル重合体)を被せることができ
る。重合体を被せる方法としては、着色重合体粒子を得
た反応液に、被覆重合に使用する単量体(シェル用単量
体)を添加させて、引き続き重合する方法や、一旦、着
色重合体粒子を得た後、任意の重合体成分を添加して当
該粒子に重合体成分を吸着または固着させる方法などが
ある。着色重合体粒子をシェル重合体に比較して軟質な
もの(例えば、ガラス転移温度の低いもの)にした、コ
ア・シェル型重合体粒子によってトナーを製造した場合
には、低温定着性と高温保存性とのバランスが良好な、
いわゆるカプセルトナーを得ることもできる。
【0027】重合若しくはシェル重合体を被覆させた
後、該重合体粒子は、洗浄、脱水、乾燥される。洗浄に
おいては、粒子中の残留金属(イオン)量を低減するよ
うにするのが望ましい。特にマグネシウムやカルシウム
などの金属(イオン)が粒子中に残留していると、高湿
条件下では吸湿を起こしトナーの流動性を低下させたり
画質に悪影響を及ぼすことがある。こうしたトナー中に
残留したマグネシウムやカルシウム(以下、単に残留金
属という)の含有量が少ないものは、高温高湿条件下で
も、1分間に30枚以上を印刷できる高速機で高い印字
濃度、カブリのない良好な画質を与えることができる。
残留金属量は、好ましくは170ppm以下、より好ま
しくは150ppm以下、特に好ましくは120ppm
以下である。残留金属を低減させるには、例えば、粒子
を洗浄脱水するときに、連続式ベルトフィルターやサイ
ホンピーラー型セントリヒュージなどの洗浄脱水機など
を用いて脱水、洗浄、そして乾燥する。乾燥後の粒子
は、必要に応じて分級することができる。
【0028】本発明の製造方法によって得られる好適な
トナーは、実質的に球形であり、体積平均粒径(dv)
は1〜10μm、好ましくは3〜8μmであり、体積平
均粒径と個数平均粒径(dn)の比(dv/dn)は1
〜1.5、好ましくは1〜1.3であり、粒子の絶対最
大長を直径とした円の面積(Sc)を粒子の実質投影面
積(Sr)で割った値(Sc/Sr)は1〜1.3の範
囲であり、かつBET比表面積(A)[m/g]、個
数平均粒径(dn)[μm]及び真比重(D)の積(A
×dn×D)は5〜10の範囲のものであるのが望まし
い。特に好ましいトナーは、120℃での溶融粘度が1
0万ポイズ以下、好ましくは0.1〜10万ポイズ、よ
り好ましくは1〜8万ポイズである。粘度測定はフロー
テスターを用いて測定すればよい。このような溶融粘度
を持つトナーによれば高速での印刷によっても高画質が
実現する。
【0029】さらに着色重合体粒子に外添処理を行うこ
とができる。粒子の表面に添加剤(以下、外添剤とい
う)を付着、埋設等させることによって、粒子の帯電
性、流動性、保存安定性などを調整することができる。
外添剤としては、無機粒子、有機酸塩粒子、有機樹脂粒
子などが挙げられる。無機粒子としては、二酸化ケイ
素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化
錫、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムなどが
挙げられる。有機酸塩粒子としては、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウムなどが挙げられる。有機樹
脂粒子としては、メタクリル酸エステル重合体粒子、ア
クリル酸エステル重合体粒子、スチレン−メタクリル酸
エステル共重合体粒子、スチレン−アクリル酸エステル
共重合体粒子、シェルがメタクリル酸エステル共重合体
でコアがスチレン重合体で形成されたコアシェル型粒子
などが挙げられる。これらのうち、無機粒子、特に二酸
化ケイ素粒子が好適である。また、これらの粒子表面を
疎水化処理することができ、疎水化処理された二酸化ケ
イ素粒子が特に好適である。外添剤の量は、特に限定さ
れないが、着色重合体粒子100重量部に対して、通
常、0.1〜6重量部である。外添剤は2種以上を組み
合わせて用いても良い。外添剤を組み合わせて用いる場
合には、平均粒子径の異なる無機粒子同士または無機粒
子と有機樹脂粒子を組み合わせる方法が好適である。外
添剤を前記重合体粒子に付着させるには、通常、外添剤
と着色重合体粒子とをヘンシェルミキサーなどの混合器
に仕込み、撹拌して行う。
【0030】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例
のみに限定されるものではない。なお、実施例及び比較
例中の部及び%は、特に断りのない限り、重量基準であ
る。本実施例において行った評価方法は以下のとおりで
ある。 (粒径、粗粉と微粉の割合)重合体粒子(トナー粒子)
の体積平均粒径(dv)、個数平均粒径(dp)、粗粉
割合および微粉割合は、マルチサイザー(ベックマン・
コールター社製))により測定した。この測定は、アパ
ーチャー径:100μm、媒体:イソトンII、濃度:
10%、測定粒子個数:100000個の条件で行っ
た。この測定装置を用いて得られる体積平均粒径の積算
カーブより16μm以上の割合を粗粉割合(体積%)と
して求め、個数平均粒径の積算カーブより5μm以下の
割合を微粉割合(個数%)として求めた。 (画像評価)非磁性一成分現像方式のプリンター(12
枚機)を環境条件:23℃、50%湿度の条件下でー昼
夜放置後、初期から連続印字を行い、一定枚数になった
時点でハーフトーンの印字をさせて、印字濃度とカブリ
を評価した。最終印字枚数は10000枚行った。印字
濃度が良好:○、やや劣る:△、劣る:×、として判定
した。また、カブリ評価=良好:○、やや劣る:△、劣
る:×、として判定した。
【0031】実施例1 スチレン80部に、カーボンブラック(三菱化学社製、
商品名「#25B」)20部を添加し混合した後、該混
合液を、図1に示すようなオーバーフロー型の横置円筒
式メディア型分散機を用いて、撹拌体の先端速度を約9
m/s、滞留時間を0.1時間で、メディアとして直径
1.5mm、密度7.4g/cmのスチール製ビーズ
を、充填量75容積%で充填し、メディア型分散機を通
過する混合液の供給量を分散機内のみかけ線速で0.1
6m/分、分散機内温度を約35℃の条件で、分散する
前の粘度(初期粘度)の約4倍の粘度になるように分散
して単量体組成物Aを得た。分散前と後の単量体組成物
Aの粘度はそれぞれ22mPa・sと86mPa・sで
あった。別個に、スチレン90部に、帯電制御剤(保土
ヶ谷化学社製、商品名:スピロンブラックTRH)10
部を上記と同じ条件で分散し単量体組成物Bを得た。さ
らに別個に、スチレン90部に、離型剤(フィッシャー
トロプシュワックス、サゾール社製、商品名「パラフリ
ント スプレイ 30」、吸熱ピーク温度:100℃)
10部を上記と同じ条件で分散し単量体組成物Cを得
た。
【0032】単量体組成物A 35部(#25Bを7部
含有)、単量体組成物B 10部(スピロンブラックT
RHを1部含有)及び単量体組成物C 20部(パラフ
リント スプレイ 30を2部含有)を混合し、スチレ
ン28部、n−ブチルアクリレート17部、ポリメタク
リル酸エステルマクロモノマー(東亜合成化学工業社
製、商品名「AA6」、Tg=94℃)0.3部、ジビ
ニルベンゼン0.5部及びt−ドデシルメルカプタン
1.2部を添加し、混合タンクで混合した。この時の初
期粘度は10mPa・sであった。次いで上記と同じ条
件で分散処理を行なって重合性組成物Dを得た。処理後
の粘度は41mPa・sであった。
【0033】他方、イオン交換水250部に塩化マグネ
シウム10.2部を溶解した水溶液に、イオン交換水5
0部に水酸化ナトリウム6.2部を溶解した水溶液を攪
拌下で徐々に添加して、水酸化マグネシウムコロイド液
を調製した。生成した上記コロイドの粒径分布をマイク
ロトラック粒径分布測定器(日機装株式会社製)で測定
したところ、粒径は、D50(個数粒径分布の50%累
積値)が0.35μmで、D90(個数粒径分布の90
%累積値)が0.84μmであった。このマイクロトラ
ック粒径分布測定器による測定は、測定レンジ=0.1
2〜704μm、測定時間=30秒、媒体=イオン交換
水の条件で行った。
【0034】水酸化マグネシウムコロイド液に、前述の
重合性組成物Dを添加し、液滴が安定するまで攪拌した
後、そこにt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノ
エート6部を添加した。この液を、回転子の回転数が1
2,000rpmのエバラマイルダーMDM303V
(荏原製作所社製)に、流量120リットル/Hrで、
5回繰り返し、供給して液滴造粒処理した。この造粒し
た重合性組成物水分散液を、攪拌翼を装着した反応器に
入れ、85℃で重合反応を開始させ、反応温度を90℃
に保持して4時間重合を継続した後、反応を停止し、重
合体粒子の水分散液を得た。重合体粒子の水分散液を、
撹拌しながら、硫酸により洗浄(25℃、10分間)し
て、pHを6以下にした。この水分散液を濾過、水洗
浄、脱水し、固形分を濾過分離した。固形分を、乾燥機
にて45℃で2日間乾燥し、着色重合体粒子を得た。前
記着色重合体粒子100部に、疎水化処理した平均粒子
径14nmのシリカ(日本アエロジル社製;商品名「R
X200」)0.8部を添加し、ヘンシェルミキサーを
用いて混合して、電子写真用トナーを得た。評価結果を
表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】実施例2 実施例1において、撹拌体の先端速度を約17m/s、
滞留時間を0.26時間に変更して分散させた。単量体
組成物Aの初期粘度は22mPa・s、処理後の粘度は
180mPa・sであった。重合性組成物Dの初期粘度
は15mPa・s、処理後の粘度は86mPa・sであ
った。評価結果を表1に示す。
【0037】比較例1 実施例1において、撹拌体の先端速度を約22m/s、
滞留時間を0.02時間に変更して分散させた。単量体
組成物Aの初期粘度は22mPa・s、処理後の粘度は
54mPa・sであった。重合性成組成物Dの初期粘度
は8mPa・s、処理後の粘度は28mPa・sであっ
た。評価結果を表1に示す。 比較例2 実施例1において、撹拌体の先端速度を約2m/s、滞
留時間を0.70時間に変更して分散させた。単量体組
成物Aの初期粘度は22mPa・s、処理後の粘度は3
8mPa・sであった。重合性組成物Dの初期粘度は8
mPa・s、処理後の粘度は21mPa・sであった。
評価結果を表1に示す。
【0038】
【発明の効果】本発明の製法によれば、帯電量分布に優
れ、印字カブリを起こさないトナーを効率よく得ること
ができる。このトナーは高速印刷機や高速複写機に好適
に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 横置型円筒式メディア型分散機の一例を示す
概念図である。
【図2】 縦置型円筒式メディア型分散機の一例を示す
概念図である。
【図3】 アニュラー式メディア型分散機の一例を示す
概念図である。
【符号の説明】
1・・導入口 2・・ステーター 6・・排出口 7・・撹拌体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東 秀敏 山口県徳山市那智町2−1 日本ゼオン株 式会社徳山工場内 Fターム(参考) 2H005 AA06 AA21 AB06 CA13 CA14 DA01 EA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性単量体を含む分散媒体中に、メデ
    ィア型分散機を用いて、撹拌体3〜20m/s、滞留時
    間を0.03〜0.5時間で、着色剤を分散させ単量体
    組成物Aを得る分散工程と、 分散安定剤を含む水系分散媒体中で該組成物Aを液滴化
    する造粒工程と、 該液滴を重合して着色重合体粒子を得る重合工程とを含
    むトナーの製造方法。
  2. 【請求項2】 分散後に得られる単量体組成物Aの粘度
    が、分散前の粘度の10倍未満である請求項1記載のト
    ナーの製造方法。
  3. 【請求項3】 分散機内で分散される単量体組成物Aの
    温度を0〜50℃にする請求項1記載のトナーの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 重合性単量体を含む分散媒体(A)中に
    着色剤を分散し単量体組成物Aを得る分散工程と、 重合性単量体を含む分散媒体(B)中に帯電制御剤を分
    散若しくは溶解し単量体組成物Bを得る工程と、 重合性単量体を含む分散媒体(C)中に離型剤を分散若
    しくは溶解し単量体組成物Cを得る工程と、 単量体組成物Aと単量体組成物Bと単量体組成物Cとを
    重合性単量体を含む分散媒体(D)に分散し重合性組成
    物Dを得る工程と、 分散安定剤を含む水系分散媒体中で該重合性組成物Dを
    液滴化する造粒工程と、 該液滴を重合して着色重合体粒子を得る重合工程とを含
    むトナーの製造方法。
  5. 【請求項5】 分散後に得られる重合性組成物Dの粘度
    が、分散前の粘度の10倍未満である請求項4記載のト
    ナーの製造方法。
JP2000229318A 2000-07-28 2000-07-28 トナーの製造方法 Expired - Fee Related JP4122690B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000229318A JP4122690B2 (ja) 2000-07-28 2000-07-28 トナーの製造方法
US09/912,502 US6534233B1 (en) 2000-07-28 2001-07-26 Method for producing toner

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000229318A JP4122690B2 (ja) 2000-07-28 2000-07-28 トナーの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002040715A true JP2002040715A (ja) 2002-02-06
JP4122690B2 JP4122690B2 (ja) 2008-07-23

Family

ID=18722462

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000229318A Expired - Fee Related JP4122690B2 (ja) 2000-07-28 2000-07-28 トナーの製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6534233B1 (ja)
JP (1) JP4122690B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006208825A (ja) * 2005-01-28 2006-08-10 Nippon Zeon Co Ltd 重合トナーの製造方法
US7267918B2 (en) 2003-06-20 2007-09-11 Sharp Kabushiki Kaisha Toner and method of manufacturing toner
JP2009186571A (ja) * 2008-02-04 2009-08-20 Canon Inc トナー粒子の製造方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07276361A (ja) * 1994-04-12 1995-10-24 Kuraudo:Kk 熱可塑性廃プラスチックの脱臭溶融装置
WO2005122700A2 (ja) * 2004-06-22 2005-12-29 Zeon Corp 重合トナーの製造方法
US7682768B2 (en) * 2005-01-28 2010-03-23 Zeon Corporation Production process of polymerized toner

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3232062A1 (de) * 1982-08-28 1984-03-01 Agfa-Gevaert Ag, 5090 Leverkusen Elektrostatographischer suspensionsentwickler und verfahren zu dessen herstellung
JP3010331B2 (ja) 1992-08-26 2000-02-21 キヤノン株式会社 静電荷像現像用重合トナーの製造方法
US5567566A (en) * 1996-02-22 1996-10-22 Xerox Corporation Latex processes
US6132919A (en) 1996-11-06 2000-10-17 Nippon Zeon Co., Ltd. Polymerized toner and production process thereof
US6203957B1 (en) * 1999-01-29 2001-03-20 Dianippon Ink And Chemicals, Inc. Spherical toner particle

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7267918B2 (en) 2003-06-20 2007-09-11 Sharp Kabushiki Kaisha Toner and method of manufacturing toner
JP2006208825A (ja) * 2005-01-28 2006-08-10 Nippon Zeon Co Ltd 重合トナーの製造方法
JP4639824B2 (ja) * 2005-01-28 2011-02-23 日本ゼオン株式会社 重合トナーの製造方法
JP2009186571A (ja) * 2008-02-04 2009-08-20 Canon Inc トナー粒子の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4122690B2 (ja) 2008-07-23
US6534233B1 (en) 2003-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4111035B2 (ja) 重合トナーの製造方法
JP3195362B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法
JP2006030760A (ja) 静電像現像用トナー
JP4032595B2 (ja) トナーの製造方法
JP4122690B2 (ja) トナーの製造方法
JP2006113616A (ja) トナー
JP2002221824A (ja) 重合法によるトナーの製造方法
JP2014524054A (ja) 重合トナーおよびその製造方法
JP4207383B2 (ja) トナーの製造方法
JP4867499B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法
JP2006221203A (ja) トナーの製造方法
JP2003177571A (ja) トナー及びトナーの製造方法
JP3972709B2 (ja) 重合トナーの製造方法
JP4224922B2 (ja) 重合体粒子水分散液の製造方法
JP6825621B2 (ja) 静電荷像現像用マゼンタトナー
JP2005292492A (ja) 重合トナーの製造方法
JP2007322687A (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法
JP2001255694A (ja) トナーの製造方法
JP3817403B2 (ja) 電子写真用現像剤の製造方法
JP4158005B2 (ja) トナーの製造方法
JP2002148855A (ja) トナーの製造方法
JP2003316069A (ja) 重合法トナーおよびその製造方法
JP2008257276A (ja) トナーの製造方法
JP4134789B2 (ja) トナー及びトナーの製造方法
JP2002278150A (ja) トナーの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060307

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080222

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080408

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080421

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4122690

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110516

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130516

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130516

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140516

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees