JP2002040354A - 光スキャナ - Google Patents

光スキャナ

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JP2002040354A
JP2002040354A JP2000227482A JP2000227482A JP2002040354A JP 2002040354 A JP2002040354 A JP 2002040354A JP 2000227482 A JP2000227482 A JP 2000227482A JP 2000227482 A JP2000227482 A JP 2000227482A JP 2002040354 A JP2002040354 A JP 2002040354A
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torsion bar
optical scanner
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rotation
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Kazunari Tokuda
一成 徳田
Yoshiro Nishimura
芳郎 西村
Masahiro Katashiro
雅浩 片白
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 激しい衝撃や振動を受けた場合でも、破損や
特性変化を防止できる光スキャナを提供する。 【解決手段】 本実施の形態に従った光スキャナ10
は、反射面を有する可動板20と、1対の板ばね状のト
ーションバー30により可動板20を開口41中に揺動
可能に支持する支持体40と、可動板20の表面の外周
に沿って設けられているコイル5と、支持体40の表面
に固定されている1対の永久磁石6と、可動板20に対
面して設けられている制限部材7とを有している。制限
部材7は、支持体40においてコイル側の表面に設けら
れているコイル側制限部材70と、反射面側の表面に固
定されている反射面側制限部材71とを有している。制
限部材7が、可動板20の所定量以上の変位を防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可動板が支持体に
対してトーションバーにより支持され、トーションバー
を回動軸として可動板を回動することにより光をスキャ
ンする方式の光スキャナに関する。
【0002】
【従来の技術】上述した如き方式の光スキャナは、例え
ば、特開平10−123449号公報により広く知られ
ている。
【0003】特開平10−123449号公報の光スキ
ャナ1は、図11中に示されている如く、可動板2と、
1対の板ばね状のトーションバー3により可動板2を揺
動可能に支持する支持体4と、可動板2の外周に沿って
設けられているコイル5とが半導体製造プロセスを利用
して一体に形成されており、支持体4に2個の永久磁石
6を固定した構成になっている。1対のトーションバー
3は、軸心が一致するように直線状に配置されている。
コイル5の両端は、1対のトーションバー3上を通り、
支持体4上に引き出されており、支持体4上に1対の給
電パッド5aを構成している。コイル5の1対の給電パ
ッド5aからコイル5に電流を印加することによって、
永久磁石6により形成された磁界の中で電流がローレン
ツ力を発生させ、これにより可動板2は1対のトーショ
ンバー3を回動軸とした揺動(回動)を行う。可動板2
の裏面(コイル5が設けられている面に対して反対側の
表面)に反射面を形成されており、該反射面に外部から
光を入射させることにより、光スキャナとして用いられ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記光スキャナは落下
するなどして強い衝撃や振動を受けると、以下に示すよ
うな動作をする。
【0005】以下、図12を参照しながら上記光スキャ
ナが落下して衝撃を受けた際にトーションバーが受ける
力について説明する。
【0006】まず、可動板2が中立位置ある光スキャナ
1が、可動板2の表面が水平な状態で、水平な床面に対
して落下する第1の方向の落下について図12(a)を
用いて説明する。なお、前記中立位置とは、可動板2が
1対のトーションバー3により、支持体4に対して同一
平面に支持されている状態を示している。この中立位置
において、1対のトーションバー3も支持体4に対して
同一平面で互いの軸心が一致するような状態に保たれて
いる。
【0007】前記第1の方向の落下が行われると、光ス
キャナ1が前記床面に衝突した瞬間に、可動板2には、
可動板2の質量に落下による加速度を乗じた慣性力が加
わる。このとき可動板2は、図12(a)に示すよう
に、可動板2の表面に対して直交する方向に変位する。
前記慣性力が過大な場合は、1対のトーションバー3に
許容以上の応力が発生し、トーションバー3が紙面にお
いて下方に伸び又は曲げられて永久変形が生じ、光スキ
ャナ1に破損や特性変化が生じる可能性がある。このよ
うにことで、光スキャナ1に破損や特性変化が生じると
可動板2に所望の揺動を行わせることが出来ず、所望の
光の走査が行えなくなる。
【0008】可動板2が中立位置ある光スキャナ1が、
1対のトーションバー3を水平にし可動板2を、水平な
床面Hに対して垂直にし、可動板2の重心と回動軸の軸
心とが一致していない状態で、矢印Fで示す如く落下す
る不一致状態第2の方向の落下について図12(b)及
び(b’)を用いて説明する。
【0009】前記不一致状態第2の方向の落下が行われ
ると、光スキャナ1が前記床面Hに衝突した瞬間に、可
動板2には、第1の方向の落下と同様に慣性力が加わ
る。ここで、可動板2の重心が可動板2の回転軸と一致
していないため、前記慣性力が回転軸に対してモーメン
トとして作用する。従って、トーションバー3に伸び及
びねじれによる変形を起こし、図12(b’)に矢印R
で示すように、可動板2は、回動軸回りの回動方向へ変
位する。慣性力が過大な場合は、この変位によりトーシ
ョンバー3は、伸び及びねじれにより永久変形が生じ、
光スキャナ1に破損や特性変化が生じる可能性がある。
【0010】可動板2が中立位置において、光スキャナ
1が、1対のトーションバー3の軸心及び可動板2を水
平面に対して垂直にし、可動板2の重心と回動軸の軸心
とが一致していない状態で、矢印Fで示す如く水平な床
面に対して落下する不一致状態第3の方向の落下につい
て図12(c)及び(c’)を用いて説明する。
【0011】前記不一致状態第3の方向の落下が行われ
ると、光スキャナ1が前記床面Hに衝突した瞬間に、可
動板2には、第1の方向の落下と同様に慣性力が加わ
る。このため、トーションバー3が伸び及び曲げによる
変形を起こし、図12(c’)に示すように、可動板2
は、回動軸に沿った面が支持体4に対して傾斜するよう
に変位する。慣性力が過大な場合は、この変位によりト
ーションバー3は、伸び及び曲げにより永久変形が生
じ、光スキャナ1が、破損や特性変化が生じる可能性が
ある。
【0012】以上は、可動板2の重心と回動軸の軸心と
が一致していない場合の説明であるが、以下、可動板2
の重心と回動軸の軸心とが一致している場合の説明を行
う。
【0013】可動板2が中立位置にある光スキャナ1
が、1対のトーションバー3を水平にし、可動板2の表
面を垂直にし、可動板2の重心と回動軸の軸心とが一致
している状態で、水平な床面に対して落下する一致状態
第2の方向の落下について図12(d)を用いて説明す
る。
【0014】前記一致状態第2の方向の落下が行われる
と、可動板2には、光スキャナ1が前記床面に衝突した
瞬間に、第1の方向の落下と同様に慣性力が加わる。こ
のため、図12(d)に示すように、可動板2は垂直方
向に変位する。慣性力が過大な場合は、この変位により
トーションバー3は、伸びにより永久変形が生じ、光ス
キャナ1に破損や特性変化が生じる可能性がある。
【0015】可動板2が中立位置にある光スキャナ1
が、1対のトーションバー3を垂直にし可動板2の表面
を垂直にした状態で、水平な床面に対して落下する一致
状態第3の方向の落下ついて図12(e)を用いて説明
する。
【0016】前記一致状態第3の方向の落下が行われる
と、可動板2には、光スキャナ1が前記床面に衝突した
瞬間に、第1の方向の落下と同様に慣性力が加わる。こ
のため、図12(e)に示すように、可動板2はトーシ
ョンバー3の軸方向に変位する。慣性力が過大な場合
は、この変位によりトーションバー3は、伸び又は圧縮
により永久変形が生じ、光スキャナ1に破損や特性変化
が生じる可能性がある。
【0017】上述のように、可動板2が所定の可動域を
超えて過度に変位すると、トーションバー3が塑性変形
を生じたり、亀裂を生じたりして、破損してしまう可能
性があり、そして、光スキャナ1の可動板2の揺動する
特性が変わる可能性を有している。本発明は上記欠点に
鑑みてなされたものであり、激しい衝撃や振動を受けた
場合でも、破損や特性変化を防止できる光スキャナを提
供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、目的
を達成するために、本発明の光スキャナは、下記の如く
構成されている。
【0019】本発明の光スキャナは、可動板が支持体に
対してトーションバーにより支持され、該トーションバ
ーを回動軸として該可動板が回動する光スキャナーにお
いて、衝撃が加わった時に該可動板と物理的に接触し
て、該可動板の所定量以上の変位を制限する制限部材
を、該可動板の表面から所定距離離れた位置に備えてい
ることを特徴としている。
【0020】上記構成により、この光スキャナは、衝撃
が加わった時に、可動板が所定量以上の変位をしようと
しても、所定量以上の変位を制限する制限部材を備えて
いるため、可動板が、制限部材に当たり、それ以上の変
位することが防止される。このためトーションバーに発
生する応力を一定以下に抑えることができ、トーション
バーが塑性変形を生じたり、亀裂を生じたりして、光ス
キャナに破損や特性変化をしてしまうことを防ぐことが
出来る。なお、前記制限部材を、前記可動板の本来の動
作である回動をする場合において、可動板が前記制限部
材に接触することはなく、可動板の本来の動作である回
動は妨げない。
【0021】また、前記制限部材は、中立位置の前記可
動板の表面から、該表面に対し垂直な方向に所定距離離
れた位置に設けられており、前記可動板の回動軸回りの
変位を制限するように構成することが可能である。
【0022】上記構成により、この光スキャナは、衝撃
が加わった時に、可動板が回動軸に対して所定量以上に
回動しようとしても、可動板の回動変位を制限する部材
を備えているため、可動板が、制限部材に当たりそれ以
上に変位することが防止される。このためトーションバ
ーに発生する応力を一定以下に抑えることが出来、上記
変位による光スキャナに破損や特性変化を防ぐことがで
きる。
【0023】また、前記制限部材は、中立位置における
前記可動板の表面の少なくとも一方に対面し、該表面か
ら該表面に対し垂直な方向に所定距離離れた位置に設け
られており、該表面に対して垂直な方向における該可動
板の変位を制限するように構成することが可能である。
【0024】上記構成により、この光スキャナは、衝撃
が加わった時に、可動板が、可動板の表面に対して垂直
方向に所定量以上に変位しようとしても、前記垂直方向
への変位を制限する部材を備えているため、可動板が、
制限部材に当たりそれ以上に変位することが防止され
る。このためトーションバーに発生する応力を一定以下
に抑えることが出来、上記変位による光スキャナの破損
や特性変化を防ぐことができる。
【0025】また、前記制限部材は、前記可動板におい
て前記回動軸と直交する方向の端部から、中立位置にお
ける前記可動板の表面と平行な方向で、且つ可動板の回
動軸と直交する方向に、所定距離離れた位置に設けられ
ており、中立位置における前記可動板の表面と平行な方
向で、且つ前記可動板の回動軸と直交する方向の変位を
制限するように構成することが可能である。
【0026】上記構成により、この光スキャナは、衝撃
が加わった時に、可動板が、中立位置における前記可動
板の表面と平行な方向で、且つ前記可動板の回動軸と直
交する方向に所定量以上に変位しようとしても、上記の
方向への変位を制限する部材を備えているため、可動板
が、制限部材に当たりそれ以上に変位することが防止さ
れる。このためトーションバーに発生する応力を一定以
下に抑えることが出来、上記変位による光スキャナの破
損や特性変化を防ぐことができる。
【0027】また、前記制限部材は、前記可動板の回動
軸方向の端部から、前記回動軸方向に所定距離離れた位
置に設けられており、前記可動板の回動軸方向の変位を
制限するように構成することが可能である。
【0028】上記構成により、この光スキャナは、衝撃
が加わった時に、可動板が、可動板の回動軸方向に所定
量以上に変位しようとしても、上記の方向への変位を制
限する部材を備えているため、可動板が、制限部材に当
たりそれ以上に変位することが防止される。このためト
ーションバーに発生する応力を一定以下に抑えることが
出来、上記変位による光スキャナの破損や特性変化を防
ぐことができる。
【0029】また、前記制限部材は、中立位置の前記可
動板の表面から、該表面に対し垂直な方向に所定距離離
れた位置に設けられており、前記可動板の回動軸回りの
変位を制限する回動変位制限部と、中立位置における前
記可動板の表面の少なくとも一方に対面し、該表面から
該表面に対し垂直な方向に所定距離離れた位置に設けら
れており、該表面に対して垂直な方向における該可動板
の変位を制限する垂直変位制限部と、を有することも可
能である。
【0030】上記構成により、この光スキャナは、衝撃
が加わった時に、可動板が、可動板の回動軸回りに、及
び可動板の表面に垂直に所定量以上に変位しようとして
も、上記の各方向への変位を制限する部材を備えている
ため、可動板が上記各方向の変位制限部材に当たりそれ
以上に変位することが防止される。このためトーション
バーに発生する応力を一定以下に抑えることが出来、上
記変位による光スキャナの破損や特性変化を防ぐことが
できる。
【0031】また、前記可動板は、第1の可動板と、第
1の可動板を開口中に収容する第2の可動板とを有して
おり、前記トーションバーが、第1のトーションバーと
第2のトーションバーとを有しており、該第1のトーシ
ョンバーが、該第1の可動板を第1のトーションバーを
回動軸として回動可能に該第2の可動板に接続し、該第
2のトーションバーが、該第2の可動板を第2のトーシ
ョンバーを回動軸として前記第1の可動板の回動方向と
直交する方向に回動可能に前記支持体に接続し、前記制
限部材が、中立位置の前記第1の可動板の表面から、該
表面に対し垂直な方向に所定距離離れた位置に設けられ
ており、前記第1及び第2の可動板の少なくとも一方の
回動軸回りの変位を制限するように構成することが可能
である。
【0032】上記の構成により、制限部材が、前記第1
及び第2の可動板の少なくとも一方の回動軸回りの変位
を制限するため、衝撃が加わった時に、第1及び第2の
可動板の少なくとも一方が、上記各回動軸回りの回動方
向への所定量を超えて変位しようとしたとしても、上述
のように変位された第1及び第2の可動板の少なくとも
一方の可動板は、前記制限部材に当たってそれ以上の変
位することが防止される。このためトーションバーに発
生する応力を一定以下に抑えることが出来、上記変位に
よる光スキャナの破損や特性変化を防ぐことができる。
【0033】また、前記可動板は、第1の可動板と、第
1の可動板を開口中に収容する第2の可動板とを有して
おり、前記トーションバーが、第1のトーションバーと
第2のトーションバーとを有しており、該第1のトーシ
ョンバーが、該第1の可動板を第1のトーションバーを
回動軸として回動可能に該第2の可動板に接続し、該第
2のトーションバーが、該第2の可動板を第2のトーシ
ョンバーを回動軸として前記第1の可動板の回動方向と
直交する方向に回動可能に前記支持体に接続し、前記制
限部材が、中立位置における前記第1の可動板の表面の
少なくとも一方に対面し、前記第1及び第2の可動板の
回動軸の交差する点を通り、該表面から該表面に対し垂
直な方向に所定距離離れた位置に設けられ、該表面に対
して垂直な方向における該第1の可動板の変位を制限す
るように構成することが可能である。
【0034】上記の構成により、制限部材が、第1の可
動板の少なくとも一方の表面に対して垂直な方向におけ
る第1の可動板の変位を制限するため、衝撃が加わった
時に、第1の可動板が、前記第1の可動板の表面に対し
て垂直な方向における所定量を超えた変位をしようとし
たとしても、第1の可動板が、前記制限部材に当たって
それ以上の変位することが防止される。このため第1及
び第2のトーションバーに発生する応力を一定以下に抑
えることが出来、上記変位による光スキャナの破損や特
性変化を防ぐことができる。
【0035】さらに、制限部材が、第1の可動板の回動
軸と第2の可動板の回動軸との交点(通常幾何学的形状
の中心と一致)に配置されているため、第1及び第2の
可動板の本来の動作である回動をする場合において、前
記第1及び第2の可動板が前記制限部材に接触すること
はなく、前記第1及び第2の可動板の本来の動作である
回動は妨げない。
【0036】前記可動板は、第1の可動板と、第1の可
動板を開口中に収容する第2の可動板とを有しており、
前記トーションバーが、第1のトーションバーと第2の
トーションバーとを有しており、該第1のトーションバ
ーが、該第1の可動板を第1のトーションバーを回動軸
として回動可能に該第2の可動板に接続し、該第2のト
ーションバーが、該第2の可動板を第2のトーションバ
ーを回動軸として前記第1の可動板の回動方向と直交す
る方向に回動可能に前記支持体に接続し、前記制限部材
が、中立位置における前記第2の可動板の表面の少なく
とも一方に対面し、前記第2の可動板の表面から、第2
のトーションバーの軸を通り前記第2の可動板の表面に
対し垂直な方向に所定距離離れた位置に設けられ、前記
第2の可動板の表面に対して垂直な方向における前記第
2の可動板の変位を制限するように構成することが可能
である。
【0037】上記の構成により、制限部材が、第2の可
動板の少なくとも一方の表面に対して垂直な方向におけ
る前記第2の可動板の変位を制限するため、衝撃が加わ
った時に、第2の可動板が、第2の可動板の少なくとも
一方の表面に対して垂直な方向における所定量を超えた
変位をしようとしたとしても、第2の可動板が、前記制
限部材に当たってそれ以上の変位することが防止され
る。このため第1及び第2トーションバーに発生する応
力を一定以下に抑えることが出来、上記変位による光ス
キャナの破損や特性変化を防ぐことができる。
【0038】さらに、前記制限部材は、第2の可動板の
回動軸上に配置されているため、第2の可動板の本来の
動作である回動をする場合において、前記第2の可動板
が前記制限部材に接触することはない。このため、前記
制限部材は、第2の可動板の本来の動作である回動を妨
げない。
【0039】また、前記可動板は、第1の可動板と、第
1の可動板を開口中に収容する第2の可動板とを有して
おり、前記トーションバーが、第1のトーションバーと
第2のトーションバーとを有しており、該第1のトーシ
ョンバーが、該第1の可動板を第1のトーションバーを
回動軸として回動可能に該第2の可動板に接続し、該第
2のトーションバーが、該第2の可動板を第2のトーシ
ョンバーを回動軸として前記第1の可動板の回動方向と
直交する方向に回動可能に前記支持体に接続し、前記制
限部材が、中立位置の前記第1の可動板の表面から所定
距離離れた位置に設けられており、前記第1及び第2の
可動板の少なくとも一方の回動軸回りの変位を制限する
回動制限部と中立位置における前記第1の可動板の表面
の少なくとも一方に対面し、前記第1及び第2の可動板
の回動軸の交差する点を通り、該表面から該表面に対し
垂直な方向に所定距離離れた位置に設けられ、該表面に
対して垂直な方向における該第1の可動板の変位を制限
する第1の垂直変位制限部と、上記第1の可動板の表面
と同一側の前記第2の可動板の表面に対面し、前記第2
の可動板の表面から、第2のトーションバーの軸を通り
前記第2の可動板の表面に対し垂直な方向に所定距離離
れた位置に設けられ、前記第2の可動板の表面に対して
垂直な方向における前記第2の可動板の変位を制限する
第2の垂直変位制限部と、を有することも可能である。
【0040】上記の構成により、回動制限部が、前記第
1及び第2の可動板の少なくとも一方の回動軸回りの変
位を制限するため、衝撃が加わった時に、第1及び第2
の可動板の少なくとも一方が、上記各回動軸回りの回動
方向への所定量を超えて変位しようとしたとしても、上
述のように変位された第1及び第2の可動板の少なくと
も一方が前記回動制限部に当たってそれ以上の変位する
ことが防止される。このためトーションバーに発生する
応力を一定以下に抑えることが出来、光スキャナの破損
や特性変化を防ぐことができる。
【0041】そして、第1の垂直変位制限部が、第1の
可動板の少なくとも一方の表面に対して垂直な方向にお
ける第1の可動板の変位を制限するため、衝撃が加わっ
た時に、第1の可動板が、前記第1の可動板の表面に対
して垂直な方向における所定量を超えた変位をしようと
したとしても、第1の可動板が、前記第1の垂直変位制
限部に当たってそれ以上の変位することが防がれる。こ
のため第1及び第2のトーションバーに発生する応力を
一定以下に抑えることが出来、上記変位による光スキャ
ナの破損や特性変化を防ぐことができる。
【0042】さらに、第1の垂直変位制限部が、第1の
可動板の回動軸と第2の可動板の回動軸との交点(通常
幾何学的形状の中心と一致)に配置されているため、第
1及び第2の可動板の本来の動作である回動をする場合
において、前記第1及び第2の可動板が前記第1の垂直
変位制限部に接触することはなく、第1及び第2の可動
板の本来の動作である回動は妨げない。
【0043】そして、前記第2の垂直変位制限部が、前
記第1の可動板の表面と同一側の第2の可動板の表面に
対して垂直な方向における前記第2の可動板の変位を制
限するため、衝撃が加わった時に、第2の可動板が、第
2の可動板の少なくとも一方の表面に対して垂直な方向
における所定量を超えた変位をしようとしたとしても、
第2の可動板が、前記第2の垂直変位制限部に当たって
それ以上の変位することが防がれる。このため第1及び
第2トーションバーに発生する応力を一定以下に抑える
ことが出来、上記変位による光スキャナの破損や特性変
化を防ぐことができる。
【0044】さらに、前記第2の垂直変位制限部は、第
2の可動板の回動軸上に配置されているため、第2の可
動板の本来の動作である回動をする場合において、前記
第2の可動板が前記第2の垂直変位制限部に接触するこ
とはない。このため、前記制限部材は、第2の可動板の
本来の動作である回動を妨げない。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至10を参照しなが
ら本発明の種々の実施の形態について説明する。
【0046】(第1の実施の形態) (構成)まず、第一の実施の形態に従った光スキャナ1
0について図1(a)及び図1(b)を参照して説明す
る。図1(a)は、本実施の形態に従った光スキャナ1
0を示す斜視図である。図1(b)は、図1(a)の光ス
キャナ10を裏側から見た斜視図である。
【0047】光スキャナ10は、反射面を有する可動板
20と、同軸に配置された1対の板ばね状のトーション
バー30により可動板20を開口41中に揺動可能に支
持する支持体40と、可動板20の表面の外周に沿って
設けられているコイル5と、コイル5と同一側の支持体
40の表面に固定されている1対の永久磁石6と、可動
板20に対面して設けられている制限部材7とを有して
いる。可動板20、トーションバー30、及び支持体4
0は、半導体製造プロセスを利用して一体的に形成さ
れ、ねじり揺動体を形成しているが、可動板20が所望
の揺動をし得るならば、各構成部材は、別体で構成さ
れ、接着剤などの接着手段により該ねじり揺動体を形成
することも可能である。
【0048】可動板20は、所定の厚さを有する長方形
の板状に形成されており、一方の表面には金などがコー
ティングされて反射面が形成されており、他方の面には
コイル5が外周に沿って設けられている。光スキャナ1
0は、前記反射面に外部から光を入射させることによ
り、光を走査する。なお、可動板20の形状は、所望の
揺動が可能であり、所望の光の走査が行えるならば、円
形や多角形や他の矩形形状のような他の形状でも構わな
い。
【0049】1対のトーションバー30は、弾性部材を
有しており、夫々の一端が可動板20の正反対の2辺の
夫々の略中央のコイル側の表面に接続され、夫々の他端
が支持体40の正反対の2辺の夫々の中央部のコイル側
の表面に接続されている。1対のトーションバー30
は、互いに軸心が一致するように直線状に延びていて、
夫々の一端が接続されている可動板20の2辺に対して
垂直で、可動板20の同一平面内に配置されている。な
お、1対のトーションバー30は、単に可動板20を支
持体40に対して揺動可能に支持していればよく、可動
板20における接続箇所は任意に選定し得るが、好まし
くは、トーションバー30の回動中心線の延長が可動板
20の重心を通る。
【0050】支持体40は、可動板20を所定の間隔を
開けて収容し得る開口41を有した枠状に形成されてい
る。そして、支持体40は、前述のように接続されてい
る1対のトーションバー30により開口41中で1対の
トーションバー30回りに可動板20を揺動可能に支持
している。
【0051】前述のように可動板20の表面の外周に沿
って設けられているコイル5は、両端部が一方のトーシ
ョンバー30上を通り、支持体40上に引き出されて1
対の給電パッド5aを構成している。コイル5が通って
いる、可動板20、トーションバー30,及び支持体4
0の表面には、ポリイミドフィルムが被覆されている。
本実施の形態において、上述したようにコイル5が通る
各構成部材の表面には、前記ポリイミドフィルムが被覆
されているが、所望の絶縁効果を発揮するならば、他の
絶縁被膜が被覆されていてもかまわない。また、コイル
5は、可動板20の表面の外周に沿って設けられている
が、光スキャナ10が、所望の光の走査が行えるならば
配置において限定されることはない。
【0052】一対の永久磁石6は、可動板20において
1対のトーションバー30の回動軸と直交する方向に位
置している2辺に向き合うよう支持体40上に設けられ
ている。1対の永久磁石6は、前述のように配置されて
いるが、可動板20上のコイル5と協働して光スキャナ
10の所望の光の走査が行えるならば配置において限定
されることはない。
【0053】1対の永久磁石6の間に、略直方体形状の
コイル側制限部材70が配置されている。コイル側制限
部材70において、可動板20の回動中心線に沿った方
向に延出し支持体40の表面に対し垂直な面(以後、軸
沿い側面とする)は、この1対の永久磁石6に固定され
ており、前記永久磁石6を介してコイル側制限部材70
が、支持体40に固定されている。なお、コイル側制限
部材70は、上記のように軸沿い側面に1対の永久磁石
6を固定してから、1対の永久磁石6を支持体40に固
定することで、永久磁石6のコイル5に対する相対的な
位置を確定することが容易になる。また、可動板20と
対面するコイル側制限部材70の面(以後、下面とす
る)には、可動板20の回動中心線上の両端に向かい、
垂直に突出している突部である1対の垂直変位制限部7
aが設けられている。また、コイル側制限部材70の前
記下面において垂直変位制限部7a以外の部分は、回動
変位制限部7bを規定している。
【0054】垂直変位制限部7aは、可動板20の回動
中心線に沿ったコイル側制限部材70の下面の両端に設
けられているが、前記回動中心線に沿ってコイル側制限
部材70の下面全体に配置されることも可能であるし、
前記回動中心線に沿って、相互間に間隔を空けて複数配
置されることも可能である。また、コイル側制限部材7
0は、略直方体形状に形成されているが、他の多角柱
や、円柱などでもよく、形状において限定されることは
ない。
【0055】図1(b)に示すように、支持体40にお
いてコイル側制限部材70が配置されているのとは反対
側の表面(可動板20の反射面側に対応する支持体40
の表面)に橋状の反射面側制限部材71が、配置されて
いる。反射面側制限部材71の下面(図1(b)におい
ては上側の面)は、中央部に開口71aを有している。
開口71aは、光スキャナ10が光の走査を行う際に、
可動板20の反射面に入射する光LIを遮らず、前記反
射面により反射された光LRにより所望の走査を行うに
十分な大きさを有している。反射面側制限部材71にお
いて可動板20に対面する面には、可動板20の回動中
心線に沿った両端に向かい、垂直に突出している突部で
ある1対の垂直変位制限部7aが設けられている。ま
た、反射面側制限部材71において可動板20に対面す
る面には、垂直変位制限部7a以外の部分が、回動変位
制限部7bを規定している。なお、反射面側制限部材7
1は、四角形状の橋状に形成されているが、垂直変位制
限部7a及び回動変位制限部7bの少なくとも一方を有
し、光の走査時に可動板20の反射面への光の入射と前
記反射面からの反射光の出射とを許容し得る開口71a
とを有し得るならば、形状において限定されることはな
い。
【0056】コイル側制限部材70及び反射面側制限部
材71の各々の垂直変位制限部7a及び回動変位制限部
7bは、1対のトーションバー30を回動軸とした可動
板20の所望の揺動(回動)を妨げないように、可動板
20の対応する表面との間に所定の間隔があけられてい
る。
【0057】まず、突形状の垂直変位制限部7aの頂点
と可動板20の対応する表面との間の間隔は、可動板2
0の所望の揺動(回動)を妨げなければ限定されること
はないが、好ましくは0mmより大きく0.2mm以下
である。前記間隔の最小値は0mmより大きくなければ
ならない。何故ならば、間隔が0mmであるということ
は、垂直変位制限部7aの頂点と可動板20の対応する
表面とが接しているということであり、この接触が生じ
させる摩擦抵抗が可動板20のスムーズな揺動(回動)
を妨げるからである。
【0058】また、回動変位制限部7bと可動板20の
対応する表面との間隔は、可動板20の所望の揺動(回
動)を妨げなければ限定されることはないが、好ましく
は0.5mmである。
【0059】なお、上述の可動板20の対応する表面に
対する垂直変位制限部7a及び回動変位制限部7bの間
隔の最大値は、トーションバー30の弾性変形の結果と
して生じるトーションバー30内の応力がトーションバ
ー30の構成材料の許容応力を越えないという条件によ
って決められる。
【0060】(動作)ここで上述した第1の実施の形態
に従った光スキャナ10の動作について説明する。
【0061】光スキャナ10は、給電パッド5aからコ
イル5に駆動電流を供給すると、永久磁石6により形成
された磁界の中で前記電流がローレンツ力である電磁力
を発生させ、これにより可動板20は1対のトーション
バー30を回動軸とした揺動(回動)を行う。この揺動
(回動)は、可動板20において前記電磁力が回動軸か
ら等距離の場所に逆方向に働くいわゆる偶力となるため
に生じる。トーションバー30のねじり剛性と可動板2
0の慣性モーメントによって決まる固有の共振周波数に
合致した周波数の交流電流をコイル5に供給すると可動
板20は最も効率よく回動軸(トーションバー30)回
りに揺動(回動)する。
【0062】本実施形態に従った光スキャナ10は、落
下などによって激しい衝撃や振動を受けた場合において
以下に示す動作をする。
【0063】まず、光スキャナ10が図12(a)を参
照しながら前述のような第1の方向の落下をした場合に
ついて説明する。このとき、可動板20には、光スキャ
ナ10が前記床面に衝突した瞬間に、可動板20の質量
に落下による加速度を乗じた慣性力が加わり、図12
(a)に示されているように可動板20は支持体40に
対して垂直な方向に変位する。このとき、本実施の形態
に従った光スキャナ10の可動板20は、図2(a)に
概略的に示すように下方に位置するコイル側制限部材7
0又は反射面側制限部材71の垂直変位制限部7aに接
触する。この接触により、可動板20は、垂直方向にこ
れ以上変位することが防止され、1対のトーションバー
30には、許容以上の応力が発生せず、紙面において下
方へのトーションバー30の伸びによる永久変形が生じ
ることが防止される。
【0064】光スキャナ10が図12(b)を参照しな
がら前述した不一致状態第2の方向の落下をした際も、
図2(b)に示すように可動板20が、垂直な方向に所
定範囲を超えて変位する前に下方のコイル側制限部材7
0又は反射面側制限部材71の垂直変位制限部7aの少
なくとも一方に接触して垂直方向にこれ以上変位するこ
とが防止されるとともに、回動軸(トーションバー3
0)回りの回動を所定の回動範囲から超える前に、コイ
ル側制限部材70及び反射面側制限部材71の回動変位
制限部7bと接触し、トーションバー30には、許容以
上の応力が発生せず、トーションバー30のねじれ及び
伸びによる永久変形が生じることが防止される。
【0065】光スキャナ10が図12(c)を参照しな
がら前述したに示した不一致状態第3の方向の落下をし
た際も、図2(c)に示すように可動板20が、回動中
心線に沿った部分が支持体40に対して傾斜するような
変位が所定の揺動範囲から超える前に、コイル側制限部
材70及び反射面側制限部材71の垂直変位制限部7a
と接触し、トーションバー30には、許容以上の応力が
発生せず、トーションバー30の下方への伸びによる永
久変形が生じることが防止される。
【0066】このため再び光スキャナ10を使用するに
際して、光スキャナ10が、可動板20に所望の揺動
(回動)を行わせ、所望の光の走査を行うことが出来
る。
【0067】ここで、上述したように、可動板20が過
度の力を受けた際の、可動板20の変位を制限部材7の
コイル側制限部材70及び反射面側制限部材71の垂直
変位制限部7a及び回動変位制限部7bによって制限さ
れることで、トーションバー30内で起こる応力低減効
果について図3を参照して説明する。
【0068】図3は、梁が曲げられた時に梁の長手方向
中心線に沿った各位置の剪断力及び曲げモーメントの分
布を示す図である。
【0069】トーションバー30は支持体40(紙面に
対して左)と可動板20(紙面に対して右)とで両端を
固定されている長さlの梁と考えることが出来る。この
梁の一端が軸線に対してδだけ変位したとする。このと
き、梁に剪断力Fと曲げモーメントMが生ずる。剪断力
Fはこの梁の長手方向中心線に沿って一定であり、大き
さは F=12EIδ/l3 である。また曲げモーメントMは両端で最大値となり大
きさは Mmax=6EIδ/l2 となる。ただし、E:はりの材質のヤング率、I:梁の
断面2次モーメントとする。
【0070】梁の長手方向中心線に沿った方向における
各点に生ずる応力はF,M、及び梁の断面形状と関連し
ており、断面形状が一定ならばF,Mが小さいほど応力
も小さい。ここで、F,Mは梁の一端に対する他端の変
位δに比例している。従って、δを小さくすればF,M
は小さくなり梁に生ずる応力も小さくなる。従って、こ
のδを制限するのが可動板20の変位を制限する制限部
材7の役割となる。ここで、制限部材7が、δをどこま
でで制限するかは、可動板20と制限部材7との間隔に
より決まる。式から明らかなように梁の応力を小さくす
るには可動板20の変位が小さい程良いため、可動板2
0と制限部材7との間隔は、可動板20の所定の揺動
(回動)を接触により妨げない程度に小さく選定され
る。
【0071】このため、本発明の光スキャナには、可動
板の変位を制限する制限部材が設けられているため、ト
ーションバーには、許容以上の応力が発生せず、トーシ
ョンバーの永久変形を防ぐことが出来る。
【0072】また、可動板20と、制限部材7との間隔
は、最大どれだけ大きく出来るのかは、式から分かるよ
うに梁の長さl、断面2次モーメントI(梁の断面形状
で決まる)、によって変わり、材料の許容応力によって
も変わる。本発明の可動板と制限部材との間隔は、トー
ションバーの材料、形状、大きさを変えることで、任意
に選定し得る。
【0073】このように、本実施形態の光スキャナ10
によれば、落下するなどの強い衝撃や振動を受けても、
これによるトーションバー30の伸びやねじりを原因と
した可動板20の変位をより小さく抑えることができ、
光スキャナ10の破損や特性変化を防止することができ
る。
【0074】(第2の実施の形態)以下に、図4及び図
5(a)乃至図5(c)を参照して、本発明の第2の実
施の形態に従った光スキャナ11の構成を説明する。な
お、光スキャナ11において前述した本発明の第1の実
施の形態に従った光スキャナ10の構成部材と同じ構成
部材は、この光スキャナ10の同じ構成部材を指摘した
参照符号を使用して指摘し、詳細な説明は省略する。
【0075】図4は光スキャナ11の概略的な上面図で
あり、説明のために、コイル側制限部材70の図示は省
略している。図5(a)は、図4中の切断線A−Aに沿
った光スキャナ11の断面図である。図5(b)は、図
4中の切断線B−Bに沿った光スキャナ11の断面図で
ある。図5(c)は、図4中の切断線C−Cに沿った光
スキャナ11の断面図である。
【0076】本実施の形態の光スキャナ11の制限部材
7のコイル側制限部材70及び反射面側制限部材71の
夫々は、第1の実施の形態と同様に1対の垂直変位制限
部7aと、回動変位制限部7bとを有している。光スキ
ャナ11はさらに、可動板20の回動中心線と直交し支
持体40と同一面内における可動板20の軸直交側面方
向の変位を制限する側面方向変位制限部7cと、また、
前記回動中心線に沿った方向で支持体40と同一面内に
おける可動板20の変位を制限する軸方向変位制限部7
dと、をさらに有している。
【0077】可動板20の反射面側制限部材71におい
て、1対の垂直変位制限部7aの間には、図4中に破線
で示されている長方形状のスリットである開口71bが
設けられている。開口71bは、光スキャナ10が光の
走査を行う際に、可動板20の反射面に入射する光を遮
らず、所望の光の走査を行うに十分な大きさを有してい
る。
【0078】側面方向変位制限部7cは、図5(a)中
に示されているように、可動板20の回動中心線と直交
する方向における可動板20の2つの辺20aと、この
2つの辺20aに対応する支持体40の2つの辺との間
に、コイル側制限部材70と反射面側制限部材71との
夫々から、相互に接近するように垂直に延び、互いに接
触して可動板20の上記2つの辺20aに対して垂直な
面72を規定している。側面方向変位制限部7cの面7
2と可動板20の対応する辺20aとの間隔は、可動板
20と側面方向変位制限部材7cの面72との間の空気
の流れの影響を考慮しなければならない。すなわち、こ
れらの間の層流境界層の厚さが0.05mm程度であ
り、間隔がこれより小さいと空気の粘性の影響が現れ、
スクイーズ効果(液体を狭い隙間から押し出す時の抵抗
力)の影響が大きくなり、可動板20が揺動(回動)し
にくくなってしまうため、0.05mm以上が望まし
い。また、側面方向変位制限部7cは、互いに接触し
て、可動板20の2つの辺20aに対して垂直な面72
を規定しているが、可動板20の回動中心線と直交する
方向における可動板20の変位を制限し得るならば、互
いに接触していなくともよく、また可動板20の2つの
辺20aに対して垂直でなくともよく、形状において限
定されることはない。
【0079】軸方向変位制限部7dは、図5(c)中に
示されているように反射面側制限部材71から、可動板
20の表面に対して直交する方向に延出して、可動板2
0の回動中心線に沿った方向における2つの辺20b
と、この2つの辺20bに対応する支持体40の2つの
辺との間の隙間に突入している。軸方向変位制限部7d
と可動板20の対応する辺20bとの間隔も、可動板2
0と側面方向変位制限部材7cの面72との間の空気の
流れの影響を考慮しなければならない。すなわち、これ
らの間の層流境界層の厚さが0.05mm程度であり、
間隔がこれより小さいと空気の粘性の影響が現れ、スク
イーズ効果(液体を狭い隙間から押し出す時の抵抗力)
の影響が大きくなり、可動板20が揺動(回動)しにく
くなってしまうため、0.05mm以上が望ましい。ま
た、可動板20の回動中心線方向に沿った変位を制限し
得るならば、可動板20の表面に対して直交する方向に
延出していなくともよく、形状において限定されること
はない。また、本実施の形態において、軸方向変位制限
部7dは、反射面側制限部材71から延出しているが、
上記構成と同様にコイル側制限部材70から延出させる
ことも可能である。
【0080】(動作)ここで上述した第2の実施の形態
に従った光スキャナ11の動作について説明する。本実
施形態に従った光スキャナ11は、落下などによって激
しい衝撃や振動を受けた場合において以下に示す動作を
する。
【0081】まず、光スキャナ11が図12(a)中に
示されているような第1の方向の落下をした場合につい
て説明する。光スキャナ11が前記第1の方向の落下に
より過度の衝撃を受けると、可動板20は、図2(a)
を参照しながら前述した第1の実施の形態の光スキャナ
の場合と同様に、制限部材7のコイル側制限部材70又
は反射面側制限部材71の垂直変位制限部7aに接触す
る。この接触により、垂直方向に可動板20がこれ以上
変位することが防止され、1対のトーションバー30に
は、許容以上の応力が発生せず、トーションバー30の
下方への伸びによる永久変形が生じることが防止され
る。
【0082】同様に、光スキャナ11が図12(b)中
に示されているような不一致状態第2の方向の落下によ
り過度の衝撃を受けると、図2(b)を参照しながら前
述した第1の実施の形態の光スキャナ10の場合と同様
に可動板20が、コイル側制限部材70又は反射面側制
限部材71の垂直変位制限部7aに接触して、可動板2
0から所定の範囲を超えて変位するのが防止されるとと
もに、可動板20が回動中心線回りの回動を所定の回動
範囲から超える前に、コイル側制限部材70及び反射面
側制限部材71の回動変位制限部7bと接触し、トーシ
ョンバー30には、許容以上のねじり応力が発生せず、
トーションバー30のねじれによる永久変形が生じるこ
とが防がれる。
【0083】そして、光スキャナ11が図12(c)中
に示されているような不一致状態第3の方向の落下によ
り過度の衝撃を受けると、図2(c)を参照しながら前
述した第1の実施の形態の光スキャナ10の場合と同様
に可動板20の変位が所定の揺動範囲から超える前に、
コイル側制限部材70及び反射面側制限部材71の垂直
変位制限部7aと接触し、トーションバー30には、許
容以上の応力が発生せず、トーションバー30の伸びに
よる永久変形が生じることが防止される。
【0084】また、光スキャナ11が図12(d)中に
示されているような一致状態第2の方向の落下により過
度の衝撃を受けると、図5(d)に示すように、可動板
20の回動中心線と直交する方向に可動板20が変位し
たとしても、可動板20のこの変位が所定の範囲から超
える前に、2つの側面方向変位制限部7cのいずれかの
面72に可動板20の2つの辺20aのいずれかが接触
し、トーションバー30には、許容以上の応力が発生せ
ず、前記回動中心線に直交する方向のトーションバー3
0の伸びによる永久変形が生じることが防止される。
【0085】そして、光スキャナ11が図12(e)中
に示されているような一致状態第3の方向の落下により
過度の衝撃を受けると、図5(e)中に示すように、可
動板20の回動中心線に沿った方向に可動板20が変位
したとしても、可動板20のこの変位が所定の範囲から
超える前に、可動板20の2つの辺20bのいずれかが
対応する軸方向変位制限部7dと接触し、トーションバ
ー30には、許容以上の応力が発生せず、上記回動中心
線に沿った方向のトーションバー30の伸びによる永久
変形が生じることが防止される。
【0086】このため再び光スキャナ11の使用に際し
て、光スキャナ11が、可動板20に所望の揺動(回
動)を行わせ、所望の光の走査を行うことが出来る。
【0087】(第3の実施の形態) (構成)以下に、図6を参照して、本発明の第3の実施
の形態に従った光スキャナ12を説明する。なお、光ス
キャナ12において前述した本発明の第2の実施の形態
に従った光スキャナ11の構成部材と同じ構成部材は、
この光スキャナ11の同じ構成部材を指摘した参照符号
を使用して指摘し、詳細な説明は省略する。
【0088】第3の実施の形態に従った光スキャナ12
が前述の第2の実施の形態に従った光スキャナ11と異
なっているのは、側面方向変位制限部7cにおいて可動
板20の辺20aと対応している面72’が円弧面に形
成されていることである。この円弧状の面72’は、可
動板20が回動中心線回りに回動したときに、可動板端
部が描く円弧状の軌跡と略同じであり、上記円弧状の軌
跡から所定の間隔を空けて離間している。前記所定の間
隔は、可動板20の所望の揺動(回動)を妨げなければ
限定されることはないが、好ましくは、0.05〜0.
5mmである。
【0089】(動作)ここで上述した第3の実施の形態
に従った光スキャナ12の動作について説明する。本実
施形態に従った光スキャナ12は、前述の第1の方向の
落下、不一致状態第2並びに第3の方向の落下、又は一
致状態第3の方向の落下などによって激しい衝撃や振動
を受けた場合において、第2の実施の形態と同様に動作
する。
【0090】そして、本実施の形態の光スキャナ11が
前述した一致状態第2の方向の落下により過度の衝撃を
受けると、図12(d)に示すような可動板20の回動
中心線と直交する方向に可動板20が変位する。しか
し、可動板20の変位が所定の範囲から超える前に、可
動板20の2辺のいずれかが、対応する側面方向変位制
限部7cの円弧状の面72’と接触し、トーションバー
30には、許容以上の応力が発生せず、トーションバー
30の回動中心線に直交する方向の伸びによる永久変形
が生じることが防止される。上述のように側面方向変位
制限部7cの面72’が円弧状になっているので、上記
回動中心線に対して直交する方向と、上記回動中心線回
りの回動変位との合成の可動板20の変位がどのような
合成比で生じても、可動板20の辺20aと側面方向変
位制限部7cの面72’との間の距離が常に一定である
ので第2の実施の形態のように面72が垂直である場合
に比べ、面72’のように円弧状である場合の方が上記
回動中心線と直交する方向における可動板の変位をより
小さく抑えることができる。
【0091】(第4の実施の形態) (構成)以下に、図7、図8(a)及び図8(b)を参
照して、本発明の第4の実施の形態に従った光スキャナ
13を説明する。なお、光スキャナ13において前述し
た本発明の第1の実施の形態に従った光スキャナ10の
構成部材と同じ構成部材は、この光スキャナ10の同じ
構成部材を指摘した参照符号を使用して指摘し、詳細な
説明は省略する。
【0092】図7は、反射面側から見た光スキャナ13
の上面図である。図8(a)は、図7中の切断線A−A
に沿った光スキャナ13の断面図である。図8(b)
は、図7中の切断線B−Bに沿った光スキャナ13の断
面図である。
【0093】本実施の形態の光スキャナ13は、第1の
実施の形態の光スキャナ11と同様な構成であるが、反
射面側制限部材71’が異なっている。
【0094】本実施の形態の光スキャナ13の反射面側
制限部材71’は、第1の実施の形態の反射面側制限部
材71とは異なり、開口71aを有していない。このた
め、本実施の形態の光スキャナ13は、可動板20の反
射面に光を入射させるために、反射面側制限部材71’
が光学素子を有している。このため、反射面側制限部材
71’は、光学用樹脂ポリメチルメタアクリレート(P
MMA)により成形されており、集光作用を有する凸状
の曲面71cを可動板20と対面する側の面とその反対
側の面との二面(紙面において上下面)を有している。
反射面側制限部材71’において支持体40と対面する
周辺部は、肉厚のフランジ71dに形成されており、フ
ランジ71dにおいて支持体40と対面する部分が支持
体40に接着されている。可動板20と対面する反射面
側制限部材71’の表面において、中立位置における可
動板20の表面に垂直で可動板20の回動中心線を含む
両端に中立位置の可動板20の表面に対して垂直な方向
における変位を制限する垂直変位制限部7aが一体的に
形成されている。また、可動板20と対面した前記表面
の垂直変位制限部7a以外の部分が、自身の回動中心線
回りの可動板20の回動変位を制限する回動変位制限部
7bを規定している。
【0095】(動作)ここで本実施の形態に従った光ス
キャナ13の動作について説明する。
【0096】光スキャナ13は、図示しない光源から発
された発散光束が光学素子である反射面側制限部材7
1’を透過して可動板20の反射面上に集光され、前記
反射面で反射して再び反射面側制限部材71’を透過し
て出射される。光スキャナ13は、可動板20が回動す
ることにより、光を走査することが出来る。
【0097】なお、本実施形態に従った光スキャナ13
は、落下などによって激しい衝撃や振動を受けた場合に
おいて、第1の実施の形態の光スキャナ10と同様な動
作をする。
【0098】(第5の実施の形態) (構成)以下に、図9及び図10を参照して、本発明の
第5の実施の形態に従った光スキャナ14を説明する。
図9(a)は、光スキャナ14の概略的な上面図であ
り、説明のために、反射面側制限部材の図示は省略して
いる。図9(b)は、図9(a)中の切断線B−Bに沿
った光スキャナ14の断面図である。図9(c)は、図
9(a)中の切断線C−Cに沿った光スキャナ14の断
面図である。
【0099】本実施の形態の光スキャナ14は、図9
(a)中に示すように、反射面21aを有する第1の可
動板21と、1対の板ばね状の第1のトーションバー3
1により第1の可動板21を開口22a中に揺動可能に
支持する第2の可動板22と、1対の板ばね状の第2の
トーションバー32により第2の可動板22を開口41
中に揺動可能に支持する支持体40と、第1及び第2の
可動板21,22に対面して設けられている制限部材7
と、を有している。また、第2のトーションバー32の
回動中心線に沿った方向の支持体40の両辺に配置され
ている1対の永久磁石61と、第1のトーションバー3
1の回動中心に沿った方向の支持体40の両辺に配置さ
れている1対の永久磁石62とを有している。さらに、
第1の可動板21と第2の可動板22において反射面2
1aとは反対側の面の外周に沿ってそれぞれ独立して設
けられているコイル(図示省略)を有している。そして
第1の可動板21のコイルの両端は、1対の第1のトー
ションバー31の一方若しくは両方及び第2の可動板2
2のための1対の第2のトーションバーの一方若しくは
両方を介して支持体40上に引き出されており、図示さ
れていない1対の第1の給電パッドを構成している。ま
た、第2の可動板22のコイルの両端は、1対の第2の
トーションバー32の他方若しくは両方を介して支持体
40に引きだされており、支持体40上に図示されてい
ない1対の第2の給電パッドを構成している。
【0100】第1及び第2の可動板21,22、第1及
び第2のトーションバー31,32、及び支持体40
は、半導体製造プロセスを利用して一体的に形成され、
ねじり揺動体を形成しているが、第1の可動板21が所
望の揺動をし得るならば、第1及び第2の可動板21,
22、第1及び第2のトーションバー31,32、及び
支持体40は、別体で構成され、接着剤などの公知の接
着手段により該ねじり揺動体を形成することも可能であ
る。
【0101】第1の可動板21は、所定の厚さを有する
略正方形の板状に形成されており、一方の表面には金な
どがコーティングされて反射面21aが形成されてお
り、他方の面には前述のコイルが外周に沿って設けられ
ている。光スキャナ14は、反射面21aに外部から光
を入射させるとともに第1の可動板21を揺動(回動)
させることにより、反射面21aからの反射光を走査す
る。なお、第1の可動板21の形状は、所望の揺動が可
能であり、所望の光の走査が行えるならば、円形や他の
矩形形状のような他の形状でも構わない。
【0102】なお、1対の第1のトーションバー31
は、単に第1の可動板21を揺動可能に支持していれば
よいが、好ましくは、1対の第1のトーションバー31
は、弾性部材を有しており、夫々の一端が第1の可動板
21の対応する一辺の略中央のコイル側の表面に接続さ
れ、夫々の他端が第2の可動板22の一辺の略中央のコ
イル側の表面に接続されている。1対の第1のトーショ
ンバー31は、互いに軸心が一致するように直線状に配
置されており、第1の可動板21の上記一辺に対して直
交し、さらに軸心が第1の可動板21の表面に対して平
行に延びて、第1の可動板21の重心を通っている。
【0103】第2の可動板22は、第1の可動板21を
所定の間隔を開けて収容し得る開口22aを有した枠状
に形成されている。そして、第2の可動板22は、前述
のように開口22aの2辺が、第1のトーションバー3
1と接続され、1対の第1のトーションバー31により
第1の可動板21を揺動(回動)可能に支持している。
【0104】1対の第2のトーションバー32は、弾性
部材を有しており、第1のトーションバー31と直交
し、夫々の一端が第2の可動板22の対応する一辺の略
中央のコイル側の表面に接続され、夫々の他端が支持体
40の対応する一辺の中央部のコイル側の表面に接続さ
れている。なお、1対の第2のトーションバー32は、
単に第2の可動板22を支持体40に対して揺動(回
動)可能に支持していればよいが、好ましくは、1対の
第2のトーションバー32は、互いに軸心が一致するよ
うに直線状に配置されており、夫々が第2の可動板22
の上記一辺に対して直交し、さらに第2の可動板22の
表面に対して平行に延び、この1対の第2のトーション
バー32の軸心が、第1の可動板21の重心と第2の可
動板22の重心とを通るように配置される。
【0105】本実施の形態において、上述したようにコ
イル51,52が通る各構成部材、即ち第1及び第2の
可動板21,22、第1及び第2のトーションバー3
1,32、そして支持体40、の表面は、前記ポリイミ
ドフィルムが被覆されているが、所望の絶縁効果を発揮
するならば、他の絶縁皮膜が被覆されていてもかまわな
い。前記コイルは、第1及び第2の可動板21,22の
夫々の表面の外周に沿って設けられているが、光スキャ
ナ14が、所望の光の走査が行えるならば配置において
限定されることはない。
【0106】上述した如く構成された前記ねじり揺動体
により、第1の可動板21が、支持体40に対して、第
1のトーションバー31を回動軸とする回動方向と、第
2の可動板22を介して前記回動方向と直交する方向の
第2のトーションバー32を回動軸とする回動方向とに
回動し得る。すなわち、第1の可動板21が2次元的に
回動し得る。
【0107】制限部材7は、ポリアセタール樹脂で成形
されており、支持体40においてコイルが設けられてい
る側の表面に設けられているコイル側制限部材70を有
している。
【0108】このコイル側制限部材70は、略直方体形
状に形成されている。コイル側制限部材70において、
第1の可動板21の回動中心線(第1のトーションバー
31)に沿った方向の両端面には、1対の永久磁石62
が固定されている。また、コイル側制限部材70の外周
部の支持体40と対面している面が、支持体40に固定
されている。コイル側制限部材70において、第2の可
動板22の回動中心線(第2のトーションバー32)に
沿った方向の両端面には、1対の永久磁石61が固定さ
れ、このもう1対の永久磁石61を介してもコイル側制
限部材70は、支持体40に固定されている。コイル側
制限部材70は、支持体40に固定される前に、上記の
ように2対の両端面に2対の永久磁石61,62を固定
することで、前記コイルに対する2対の永久磁石61,
62の相対的な位置を確定することが容易になる。
【0109】コイル側制限部材70において、第1の可
動板21と対面する部分には、第1の可動板21におい
て第1の可動板21の回動中心線と第2の可動板22の
回動中心線との交点に向かって突出している突部である
第1の垂直変位制限部7a’が設けられている。そし
て、コイル側制限部材70において、第2のトーション
バー32の軸心に沿って、コイル側制限部材70の第2
の可動板22の2辺と対面する部分には、第2の可動板
22に向かって突出している突部である1対の第2の垂
直変位制限部7a”が設けられている。コイル側制限部
材70において、第1及び第2の可動板21,22に対
面している面で第1及び第2の垂直変位制限部7a’、
7a”以外は、回動変位制限部7bを規定している。
【0110】反射面側制限部材71は、橋状に形成され
ており、支持体40においてコイル側制限部材70が配
置されているのとは反対の表面(第1の可動板21の反
射面21a側の表面)に固定されている。反射面側制限
部材71は、四角形状に形成されており、中央部に開口
71aを有している。開口71aは、光スキャナ14が
光の走査を行う際に、第1の可動板21の反射面21a
に入射する光を遮らず、反射面21aにおける反射光で
所望の走査を行うのに十分な大きさを有している。
【0111】反射面側制限部材71において第2の可動
板22と対面する表面には、第2のトーションバー32
の軸心に沿って、1対の第2のトーションバーの32に
隣接した位置において、第2の可動板22の部分に向か
って夫々突出している突部である1対の第2の垂直変位
制限部7a”が設けられている。また、反射面側制限部
材71において第1及び第2の可動板21,22と対面
している表面は、第2の垂直変位制限部7a”以外の部
分が、回動変位制限部7bを規定している。
【0112】第1の垂直変位制限部7a’、第2の垂直
変位制限部7a”、及び回動変位制限部7bは、第1及
び第2の可動板21,22の所望の揺動(回動)を妨げ
ないように、第1及び第2の可動板21,22の対応す
る表面との間に所定の間隔が空けられている。
【0113】第1及び第2の垂直変位制限部7a’、7
a”の頂点と、第1及び第2の可動板21,22の対応
する表面との間隔は、第1及び第2の可動板21,22
の所望の揺動(回動)を妨げなければ限定されることは
ないが、好ましくは0mmより大きく0.2mm以下で
ある。前記間隔の最小値は0mmより大きくなければな
らない。何故ならば、間隔が0mmであるということ
は、第1及び第2の垂直変位制限部7a’、7a”と第
1及び第2の可動板21,22の対応する表面とが接し
ているということであり、摩擦抵抗が第1及び第2の可
動板21,22のスムーズな動きを妨げるからである。
【0114】また、回動変位制限部7bと第1及び第2
の可動板21,22の対応している表面との間隔は、第
1及び第2の可動板21,22の所望の揺動を妨げなけ
れば限定されることはないが、好ましくは0.5mmで
ある。
【0115】なお、第1及び第2の可動板21,22の
対応する表面に対する突形状の第1及び第2の垂直変位
制限部7a’、7a”、及び回動変位制限部7bの間隔
の最大値は、第1及び第2のトーションバー31,32
の夫々の弾性変形の結果として生じる第1及び第2のト
ーションバー31,32内の応力が第1及び第2のトー
ションバー31,32の構成材料の許容応力を越えない
という条件によって決められる。
【0116】(動作)ここで上述した第5の実施の形態
に従った光スキャナ14の動作について説明する。
【0117】光スキャナ14は、前述した図示されてい
ない給電パッドから第1の可動板21の為の前述した図
示されていないコイルに駆動電流を供給すると、第1の
可動板21に近い方の1対の永久磁石61により形成さ
れた磁界の中で上記電流がローレンツ力である電磁力を
発生させ、これにより第1の可動板21は1対の第1の
トーションバー31を回動軸とした揺動(回動)を行
う。この揺動(回動)は、上記電磁力が第1の可動板2
1の回動中心線から等距離の場所に逆方向に働くいわゆ
る偶力として作用することにより生じる。また、光スキ
ャナ14は、前述した図示されていない給電パッドから
第2の可動板22の為の前述した図示されていないコイ
ルに駆動電流が供給される。そして、光スキャナ14
は、第1の可動板21からは遠い方のもう1対の永久磁
石62により形成された磁界の中で上記電流がローレン
ツ力である電磁力を発生させる。これにより第2の可動
板22は、1対の第2のトーションバー32を回動軸と
した揺動(回動)を行う。この揺動(回動)は、上記電
磁力が第2の可動板22の回動中心線から等距離の場所
に逆方向に働くいわゆる偶力として作用することにより
生じる。
【0118】光スキャナ14は、第1のトーションバー
31のねじり剛性と第1の可動板21の慣性モーメント
によって決まる固有の共振周波数に合致した周波数の交
流電流を、第2の可動板22の為のコイルに供給すると
第2の可動板22は最も効率よく回動中心線回りに揺動
(回動)する。
【0119】また、第2のトーションバー32のねじり
合成と第2の可動板22の慣性モーメントによって決ま
る固有の共振周波数に合致した周波数の交流電流を、第
1の可動板21の為のコイルに供給すると第1の可動板
21は最も効率よく回動中心線回りに揺動(回動)す
る。
【0120】光スキャナ14は、この第1及び第2の可
動板21,22の揺動(回動)により、2次元的に光を
走査することが可能である。
【0121】なお、本実施の形態において、1対の永久
磁石61は、第2の可動板22の回動中心線に沿った方
向において相互に夫々対面するように配置されており、
1対の永久磁石62は第1の可動板21の回動中心線に
沿った方向において相互に対面するように配置されてい
る。1対の永久磁石61は、第1の可動板21に対して
上記もう1対の永久磁石62より近接して配置されてい
る。しかしながら、第1及び第2の永久磁石の配置は、
第1及び第2の可動板21,22に所望の駆動力を与え
られるならば、限定されるものではないが、各コイルと
協働する永久磁石は、他の永久磁石(当該コイルと協働
しない永久磁石)よりも協働するコイルに近接して配置
されることが好ましい。このことは、本実施の形態にお
いては、第1の可動板21の為のコイルと協働する1対
の永久磁石61は、上記コイルと協働しないもう1対の
永久磁石62より、上記コイルに近接して配置させるこ
とが好ましいことを示している。
【0122】本実施形態に従った光スキャナ14は、落
下などによって激しい衝撃や振動を受けた場合において
以下に示す動作をする。
【0123】まず、光スキャナ14が図12(a)を参
照して、前述した第1の方向の落下をした場合について
説明する。この第1の方向の落下をした場合、第1及び
第2の可動板21,22には、光スキャナ14が床面に
衝突した瞬間に、第1及び第2の可動板21,22の質
量に落下による加速度を乗じた慣性力が加わり、第1及
び第2の可動板21,22は、第1及び第2の可動板2
1,22の表面に対して垂直な方向に変位する。このと
き、本実施の形態に従った光スキャナ14の第1及び第
2の可動板21,22は、図10(a)に示すように、
制限部材7のコイル側制限部材70の第1及び第2の垂
直変位制限部7a’,7a”に接触するか、又は反射面
側制限部材71の第2の垂直変位制限部7a”に接触す
る。この接触により、第1及び第2の可動板21,22
は、垂直方向にこれ以上変位することが防がれ、2対の
第1及び第2のトーションバー31,32には、許容以
上の応力が発生せず、第1及び第2のトーションバー3
1,32には下方への伸びによる永久変形が生じること
が防止される。コイル側制限部材70の第1の垂直変位
制限部7a’は、第1の可動板21において、第1の可
動板21の2次元的な揺動(回動)に関わらず、この揺
動(回動)時に動かない第1の可動板21の回動中心線
と第2の可動板22の回動中心線との交点(通常幾何学
的形状の中心と一致)に対向して配置されているため、
第1の可動板21の2次元的な所定の揺動を邪魔するこ
とはない。
【0124】同様に、1対の第1のトーションバー31
が水平であるような不一致状態第2の方向の落下をした
際は、図10(b)に示すように第1の可動板21が、
反射面側制限部材71及びコイル側制限部材70の少な
くともいずれか1方の回動変位制限部7bに接触し、第
2の可動板22が、第2の垂直変位制限部7a”に接触
する。これらの接触により、第1及び第2の可動板2
1,22は、所定の回動範囲及び所定の移動範囲を超え
る前に変位が制限され、第1及び第2のトーションバー
31,32には、許容以上の応力が発生せず、第1及び
第2のトーションバー31,32のねじりや伸びによる
永久変形が生じることが防止される。
【0125】そして、1対の第1のトーションバー31
が垂直であるような不一致状態第3の方向の落下をした
際は、図10(c)に示すように、第2の可動板22
が、反射面側制限部材71及びコイル側制限部材70の
回動変位制限部7bに接触する。この接触により、第1
及び第2の可動板21,22は、所定の回動範囲及び移
動範囲を超える前に変位が制限され、第1及び第2のト
ーションバー31,32には、許容以上の応力が発生せ
ず、第1及び第2のトーションバー31,32のねじり
や伸びによる永久変形が生じることが防止される。この
ため上述した落下後に再び光スキャナ14を使用するに
際して、光スキャナが、第1及び第2の可動板21,2
2に所望の揺動(回動)を行わせ、所望の光の走査を行
うことが出来る。
【0126】本発明の光スキャナにおいては、可動板の
変位を制限する制限部材の材質はポリアセタールの成形
品またはポリメチルメタアクリレー(PMMAの成形品
としたが、粘弾性体であれば他の材料や構造でも良く、
ポリカーボネートなどの別のプラスチック成形材料によ
る成形品でもよい。また、プラスチック成形品ではな
く、アルミダイキャストなどの金属の母材で形成し、表
面に有機ポリマーをコートした物でも良い。
【0127】なお、本発明の光スキャナの落下につい
て、第1の方向、不一致状態並びに一致状態第2及び第
3の方向の落下のみ説明しているが、他の方向において
光スキャナが落下した場合においても、可動板が過度に
変位せぬように、変位に対応した制限部材が、可動板の
過度の変位を防止する。
【0128】これまで、いくつかの実施の形態について
図面を参照しながら具体的に説明したが、本発明は、上
述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨
を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
【0129】
【発明の効果】本発明は、激しい衝撃や振動を受けた場
合でも、破損や特性変化を防止できる光スキャナを提供
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の第1の実施の形態に従った
光スキャナを示す斜視図であり;(b)は、図1の
(a)に示されている光スキャナを反対側から見た斜視
図である。
【図2】(a)は、図1の光スキャナが第1の方向の落
下をした際の制限部材の作用を示す概略的な断面図であ
り;(b)は、図1の光スキャナが不一致状態第2の方
向の落下をした際の制限部材の作用を示す概略的な断面
図であり;(c)は、図1の光スキャナが不一致状態第
3の方向の落下をした際の制限部材の作用を示す概略的
な断面図である。
【図3】図3は、梁が曲げられた時に梁の長手方向中心
線に沿った各位置の剪断力及び曲げモーメントの分布を
示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に従った光スキャナ
の概略的な上面図である。
【図5】(a)は、図4中の切断線A−Aに沿った断面
図であり;(b)は、図4中の切断線B−Bに沿った断
面図であり;(c)は、図4中の切断線C−Cに沿った
断面図であり(d)は、図4の光スキャナが一致状態第
2の方向の落下をした際の制限部材の作用を示す概略的
な断面図である。(e)は、図4の光スキャナが一致状
態第2の方向の落下をした際の制限部材の作用を示す概
略的な断面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に従った光スキャナ
の概略的な断面図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態に従った光スキャナ
の上面図である。
【図8】(a)は、図7中の切断線A−Aに沿った断面
図であり;(b)は、図7中の切断線B−Bに沿った断
面図である。
【図9】(a)は、本発明に従った第5の実施の形態に
従った光スキャナの概略的な上面図であり;(b)は、
図9(a)の切断線B−Bに沿った断面図であり;
(c)は、図9(a)の切断線C−Cに沿った断面図で
あり;
【図10】(a)は、図9(a)に示されている光スキ
ャナが、第1の方向の落下をした際の制限部材の作用を
示す概略的な断面図であり;(b)は、図9(a)に示
されている光スキャナが、第1のトーションバーが水平
に配置された状態で、不一致状態第2の方向の落下をし
た際の制限部材の作用を示す概略的な断面図であり;
(c)は、図9(a)に示されている光スキャナが、第
2のトーションバーが水平に配置された状態で、不一致
状態第3の方向の落下をした際の制限部材の作用を示す
概略的な断面図である。
【図11】従来の光スキャナを示す斜視図である。
【図12】(a)は、図11の従来の光スキャナが第1
の方向の落下をした際のトーションバーの変形の様子を
示す概略的な断面図であり;(b)は、図11の従来の
光スキャナが不一致状態第2の方向の落下をした際の様
子を示す概略的な断面図であり;(b’)は、図11の
従来の光スキャナが不一致状態第2の方向の落下をした
際のトーションバーの変形の様子を示す概略的な斜視図
であり;(c)は、図11の従来の光スキャナが不一致
状態第3の方向の落下をした際の様子を示す概略的な断
面図であり;(c’)は、図11の従来の光スキャナが
不一致状態第3の方向の落下をした際のトーションバー
の変形の様子を示す概略的な断面図であり;(d)は、
図11の従来の一致状態第2の方向の落下をした際のト
ーションバーの変形の様子を示す概略的な上面図であ
り;(e)は、図11の従来の一致状態第3の方向の落
下をした際のトーションバーの変形の様子を示す概略的
な上面図である。
【符号の説明】
10、11、12、13、14 光スキャナ 20 可動板 21 第1の可動板 22 第2の可動板 30 トーションバー 31 第1のトーションバー 32 第2のトーションバー 40 支持体 5、51、52 コイル 6、61、62 永久磁石 7 制限部材 7a 垂直変位制限部 7b 回動変位制限部 7c 側面方向変位制限部 7d 軸方向変位制限部 7a’ 第1の垂直変位制限部 7a” 第2の垂直変位制限部 70 コイル側制限部材 71 反射面側制限部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片白 雅浩 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H041 AA12 AB14 AC05 AZ02 2H045 AB06 AB16 BA02 BA12 DA41

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動板が支持体に対してトーションバー
    により支持され、該トーションバーを回動軸として該可
    動板が回動する光スキャナーにおいて、 衝撃が加わった時に該可動板と物理的に接触して、該可
    動板の所定量以上の変位を制限する制限部材を、該可動
    板の表面から所定距離離れた位置に備えていることを特
    徴とする光スキャナ。
  2. 【請求項2】 前記制限部材は、中立位置の前記可動板
    の表面から、該表面に対し垂直な方向に所定距離離れた
    位置に設けられており、前記可動板の回動軸回りの変位
    を制限することを特徴とする請求項1に記載の光スキャ
    ナ。
  3. 【請求項3】 前記制限部材は、中立位置における前記
    可動板の表面の少なくとも一方に対面し、該表面から該
    表面に対し垂直な方向に所定距離離れた位置に設けられ
    ており、該表面に対して垂直な方向における該可動板の
    変位を制限することを特徴とする請求項1に記載の光ス
    キャナ。
  4. 【請求項4】 前記制限部材は、前記可動板において前
    記回動軸と直交する方向の端部から、中立位置における
    前記可動板の表面と平行な方向で、且つ可動板の回動軸
    と直交する方向に、所定距離離れた位置に設けられてお
    り、中立位置における前記可動板の表面と平行な方向
    で、且つ前記可動板の回動軸と直交する方向の変位を制
    限することを特徴とする請求項1に記載の光スキャナ。
  5. 【請求項5】 前記制限部材は、前記可動板の回動軸方
    向の端部から、前記回動軸方向に所定距離離れた位置に
    設けられており、前記可動板の回動軸方向の変位を制限
    することを特徴とする請求項1に記載の光スキャナ。
  6. 【請求項6】 前記制限部材は、 中立位置の前記可動板の表面から、該表面に対し垂直な
    方向に所定距離離れた位置に設けられており、前記可動
    板の回動軸回りの変位を制限する回動変位制限部と、 中立位置における前記可動板の表面の少なくとも一方に
    対面し、該表面から該表面に対し垂直な方向に所定距離
    離れた位置に設けられており、該表面に対して垂直な方
    向における該可動板の変位を制限する垂直変位制限部
    と、を有することを特徴とする請求項1に記載の光スキ
    ャナ。
  7. 【請求項7】 前記可動板は、第1の可動板と、第1の
    可動板を開口中に収容する第2の可動板とを有してお
    り、 前記トーションバーが、第1のトーションバーと第2の
    トーションバーとを有しており、 該第1のトーションバーが、該第1の可動板を第1のト
    ーションバーを回動軸として回動可能に該第2の可動板
    に接続し、 該第2のトーションバーが、該第2の可動板を第2のト
    ーションバーを回動軸として前記第1の可動板の回動方
    向と直交する方向に回動可能に前記支持体に接続し、 前記制限部材が、中立位置の前記第1の可動板の表面か
    ら、該表面に対し垂直な方向に所定距離離れた位置に設
    けられており、前記第1及び第2の可動板の少なくとも
    一方の回動軸回りの変位を制限することを特徴とする請
    求項1に記載の光スキャナ。
  8. 【請求項8】 前記可動板は、第1の可動板と、第1の
    可動板を開口中に収容する第2の可動板とを有してお
    り、 前記トーションバーが、第1のトーションバーと第2の
    トーションバーとを有しており、 該第1のトーションバーが、該第1の可動板を第1のト
    ーションバーを回動軸として回動可能に該第2の可動板
    に接続し、 該第2のトーションバーが、該第2の可動板を第2のト
    ーションバーを回動軸として前記第1の可動板の回動方
    向と直交する方向に回動可能に前記支持体に接続し、 前記制限部材が、中立位置における前記第1の可動板の
    表面の少なくとも一方に対面し、前記第1及び第2の可
    動板の回動軸の交差する点を通り、該表面から該表面に
    対し垂直な方向に所定距離離れた位置に設けられ、該表
    面に対して垂直な方向における該第1の可動板の変位を
    制限することを特徴とする請求項1に記載の光スキャ
    ナ。
  9. 【請求項9】 前記可動板は、第1の可動板と、第1の
    可動板を開口中に収容する第2の可動板とを有してお
    り、 前記トーションバーが、第1のトーションバーと第2の
    トーションバーとを有しており、 該第1のトーションバーが、該第1の可動板を第1のト
    ーションバーを回動軸として回動可能に該第2の可動板
    に接続し、 該第2のトーションバーが、該第2の可動板を第2のト
    ーションバーを回動軸として前記第1の可動板の回動方
    向と直交する方向に回動可能に前記支持体に接続し、 前記制限部材が、中立位置における前記第2の可動板の
    表面の少なくとも一方に対面し、前記第2の可動板の表
    面から、第2のトーションバーの軸を通り前記第2の可
    動板の表面に対し垂直な方向に所定距離離れた位置に設
    けられ、前記第2の可動板の表面に対して垂直な方向に
    おける前記第2の可動板の変位を制限することを特徴と
    する請求項1に記載の光スキャナ。
  10. 【請求項10】 前記可動板は、第1の可動板と、第1
    の可動板を開口中に収容する第2の可動板とを有してお
    り、 前記トーションバーが、第1のトーションバーと第2の
    トーションバーとを有しており、 該第1のトーションバーが、該第1の可動板を第1のト
    ーションバーを回動軸として回動可能に該第2の可動板
    に接続し、 該第2のトーションバーが、該第2の可動板を第2のト
    ーションバーを回動軸として前記第1の可動板の回動方
    向と直交する方向に回動可能に前記支持体に接続し、 前記制限部材が、中立位置の前記第1の可動板の表面か
    ら所定距離離れた位置に設けられており、前記第1及び
    第2の可動板の少なくとも一方の回動軸回りの変位を制
    限する回動制限部と中立位置における前記第1の可動板
    の表面の少なくとも一方に対面し、前記第1及び第2の
    可動板の回動軸の交差する点を通り、該表面から該表面
    に対し垂直な方向に所定距離離れた位置に設けられ、該
    表面に対して垂直な方向における該第1の可動板の変位
    を制限する第1の垂直変位制限部と、 上記第1の可動板の表面と同一側の前記第2の可動板の
    表面に対面し、前記第2の可動板の表面から、第2のト
    ーションバーの軸を通り前記第2の可動板の表面に対し
    垂直な方向に所定距離離れた位置に設けられ、前記第2
    の可動板の表面に対して垂直な方向における前記第2の
    可動板の変位を制限する第2の垂直変位制限部と、を有
    することを特徴とする請求項1に記載の光スキャナ。
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