JP2002037961A - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

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JP2002037961A JP2000229037A JP2000229037A JP2002037961A JP 2002037961 A JP2002037961 A JP 2002037961A JP 2000229037 A JP2000229037 A JP 2000229037A JP 2000229037 A JP2000229037 A JP 2000229037A JP 2002037961 A JP2002037961 A JP 2002037961A
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永井  三津子
Hirohide Sakaguchi
博英 坂口
Masanori Sugawara
正紀 菅原
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岸  正夫
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薫 上野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】作業性と硬化物の機械特性が高度にバランス
し、しかも十分な硬化速度を有しかつ硬化物が耐候性に
優れ、複層ガラス用シーリング材に好適に用いることが
できるゴム組成物を提供すること。 【解決手段】(A)分子中に特定構造の加水分解性シリ
ル基を含有するシリル基含有エチレン・α−オレフィン
・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム、(B)炭酸カ
ルシウム、および(C)タルクを含有するゴム組成物が
提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(A)加水分解性
シリル基を含有するシリル基含有エチレン・α−オレフ
ィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム、(B)炭
酸カルシウムおよび(C)タルクを含有するゴム組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】反応性ケイ素基を含有する飽和炭化水素
系重合体は、室温においても水分により反応性ケイ素基
の加水分解反応に引き続くシロキサン結合の形成によっ
て架橋し、ゴム状硬化物が得られるので、複層ガラス用
シーリング材や建築用弾性シーラント等に用いられてい
る。この建築用弾性シーラントの充填剤には、一般的に
膠質炭酸カルシウムや重質炭酸カルシウム等の炭酸カル
シウムが用いられている。膠質炭酸カルシウムを充填し
たシーラント用組成物はチクソ性が高く、糸ひき性が小
さくいので作業性に優れる。硬化物は、建築用シーラン
トに適した低モジュラス・高伸びの引張特性を示す。一
方、重質炭酸カルシウムは、増量剤として用いられてい
る。
【0003】複層ガラス用シーリング材は、低モジュラ
スと高伸びが必要とされる建築用シーリング材とは反対
に、ガラスを支えるだけの高モジュラスと高硬度を有す
ることが必要とされる。従って、複層ガラス用シーリン
グ材には、強度や硬度などの機械特性と良好な作業性を
両立することが重要である。しかし、上記反応性ケイ素
基を含有する飽和炭化水素系重合体を用いた場合には、
これらの特性を両立させることができない。
【0004】特開平10−316804号公報では、作
業性と機械的特性の両立させる課題を解決したものとし
て、反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系重合体に、
炭酸カルシウムとタルクを配合した硬化性組成物を提案
している。しかしながら、この提案された硬化性組成物
は作業性と機械的特性が必ずしも十分に両立していな
い。さらに硬化速度、硬化物の耐候性においても必ずし
も満足の行くものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、作業
性と硬化物の機械特性が高度にバランスし、しかも十分
な硬化速度を有しかつ硬化物が耐候性に優れ、複層ガラ
ス用シーリング材に好適に用いることができるゴム組成
物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、次のゴム組成
物である。 1.(A)分子中に下記一般式(1)で示される加水分
解性シリル基を含有するシリル基含有エチレン・α−オ
レフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム、
【化5】 (式中、Rは炭素数1〜12の1価の炭化水素基、Xは
ハイドライド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシル
オキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、
アミノオキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカ
プト基およびアルケニルオキシ基より選ばれる加水分解
性基を示し、mは0、1または2の整数である。) (B)炭酸カルシウム、および(C)タルクを含有する
ゴム組成物。 2.シリル基含有エチレン・α−オレフィン・非共役ポ
リエンランダム共重合体ゴムが下記一般式(2)または
(3)
【化6】 (式中、Rは炭素数1〜12の1価の炭化水素基、R1
は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基、R2
水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、R3は水素
原子または炭素数1〜10のアルキル基、Xはハイドラ
イド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシルオキシ
基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノ
オキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカプト基
およびアルケニルオキシ基より選ばれる加水分解性基で
あり、mは0、1または2の整数であり、nは0〜10
の整数である。)で示される少なくとも1種のシリル基
含有単位を有する上記1に記載のゴム組成物。 3.シリル基含有エチレン・α−オレフィン・非共役ポ
リエンランダム共重合体ゴムが下記一般式(4)および
/または(5)
【化7】 (式中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキ
ル基、R2は水素原子または炭素数1〜5のアルキル
基、R3は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基
を示し、nは0〜10の整数である。)で示される少な
くとも1種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物を非
共役ポリエンとするエチレン・α−オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴムに下記一般式(6)
【化8】 (式中、Rは炭素数1〜12の1価炭化水素基、Xはハ
イドライド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシルオ
キシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、ア
ミノオキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカプ
ト基およびアルケニルオキシ基より選ばれる加水分解性
基を示し、mは0、1または2の整数である。)で示さ
れるケイ素化合物を反応させて、上記共重合体ゴムの二
重結合に上記ケイ素化合物のSiH基を付加させたもの
である上記1または2に記載のゴム組成物。 4.Xがアルコキシル基である上記1〜3のいずれかに
記載のゴム組成物。 5.(B)成分の炭酸カルシウムが、膠質炭酸カルシウ
ムおよび/または重質炭酸カルシウムである上記1〜4
のいずれかに記載のゴム組成物。 6.(A)成分100重量部に対して、(B)成分を5
〜500重量部、および(C)成分を5〜300重量部
を含有する上記1〜5のいずれかに記載のゴム組成物。 7.(D)成分として、シランカップリング剤0.1〜
20重量部をさらに含有する上記6に記載のゴム組成
物。 8.上記1〜7のいずれかに記載のゴム組成物を含有す
る複層ガラス用シーリング材組成物。 9.(A)上記一般式(1)で表される加水分解性シリ
ル基を含有する主鎖に実質的に不飽和二重結合を含まな
い有機重合体、(B)炭酸カルシウム、および(C)タ
ルクを含有してなる架橋可能なゴム組成物であって、電
気・電子部品、輸送機、土木・建築、医療またはレジャ
−の用途に用いられるゴム組成物。 10.電気・電子部品の用途が、重電部品、弱電部品、
電気・電子機器の回路や基板のシーリング材、ポッティ
ング材、コーティング材もしくは接着剤;電線被覆の補
修材;電線ジョイント部品の絶縁シール材;OA機器用
ロール;振動吸収剤;またはゲルもしくはコンデンサの
封入材である上記9に記載のゴム組成物。 11.シーリング材が、冷蔵庫、冷凍庫、洗濯機、ガス
メーター、電子レンジ、スチームアイロンまたは漏電ブ
レーカー用のシール材として用いられる上記10に記載
のゴム組成物。 12.ポッティング材が、トランス高圧回路、プリント
基板、可変抵抗部付き高電圧用トランス、電気絶縁部
品、半導電部品、導電部品、太陽電池またはテレビ用フ
ライバックトランスをポッティングするために用いられ
る上記10に記載のゴム組成物。 13.コーティング材が、高電圧用厚膜抵抗器もしくは
ハイブリッドICの回路素子;HIC;電気絶縁部品;
半導電部品;導電部品;モジュール;印刷回路;セラミ
ック基板;ダイオード、トランジスタもしくはボンディ
ングワイヤーのバッファー材;半導電体素子;または光
通信用オプティカルファイバーをコーティングするため
に用いられる上記10に記載のゴム組成物。 14.接着剤が、ブラウン管ウェッジ、ネック、電気絶
縁部品、半導電部品または導電部品を接着するために用
いられる上記10に記載のゴム組成物。 15.輸送機の用途が、自動車、船舶、航空機または鉄
道車輛の用途である上記9に記載の架橋可能なゴム組成
物。 16.自動車の用途が、自動車エンジンのガスケット、
電装部品もしくはオイルフィルター用のシーリング材;
イグナイタHICもしくは自動車用ハイブリッドIC用
のボッティング材;自動車ボディ、自動車用窓ガラスも
しくはエンジンコントロール基板用のコーティング材;
またはオイルパンのガスケット、タイミングベルトカバ
ーのガスケット、モール、ヘッドランプレンズ、サンル
ーフシールもしくはミラー用の接着剤である上記15に
記載のゴム組成物。 17.船舶の用途が、配線接続分岐箱、電気系統部品も
しくは電線用のシーリング材;または電線もしくはガラ
ス用の接着剤である上記15に記載のゴム組成物。 18.土木・建築の用途が、商業用ビルのガラススクリ
ーン工法の付き合わせ目地、サッシとの間のガラス周り
目地、トイレ、洗面所もしくはショーケースにおける内
装目地、バスタブ周り目地、プレハブ住宅用の外壁伸縮
目地、サイジングボード用目地に使用される建材用シー
ラント;複層ガラス用シーリング材;道路の補修に用い
られる土木用シーラント;金属、ガラス、石材、スレー
ト、コンクリートもしくは瓦用の塗料・接着剤;または
粘着シート、防水シートもしくは防振シートに用いられ
る上記9に記載のゴム組成物。 19.医療の用途が、医薬用ゴム栓、シリンジガスケッ
トもしくは減圧血管用ゴム栓用のシール材料である上記
9に記載のゴム組成物。 20.レジャーの用途が、スイミングキャップ、ダイビ
ングマスクもしくは耳栓用のスイミング部材;またはス
ポーツシューズもしくは野球グローブ用のゲル緩衝部材
である上記9に記載のゴム組成物。 21.(A)上記一般式(1)で表される加水分解性シ
リル基を含有する主鎖に実質的に不飽和二重結合を含ま
ない有機重合体、(B)炭酸カルシウム、および(C)
タルクを含有してなる架橋可能なゴム組成物からなるシ
ーリング材。 22.(A)上記一般式(1)で表される加水分解性シ
リル基を含有する主鎖に実質的に不飽和二重結合を含ま
ない有機重合体、(B)炭酸カルシウム、および(C)
タルクを含有してなる架橋可能なゴム組成物からなるポ
ッティング材。 23.(A)上記一般式(1)で表される加水分解性シ
リル基を含有する主鎖に実質的に不飽和二重結合を含ま
ない有機重合体、(B)炭酸カルシウム、および(C)
タルクを含有してなる架橋可能なゴム組成物からなるコ
ーティング材。 24.(A)上記一般式(1)で表される加水分解性シ
リル基を含有する主鎖に実質的に不飽和二重結合を含ま
ない有機重合体、(B)炭酸カルシウム、および(C)
タルクを含有してなる架橋可能なゴム組成物からなる接
着剤。
【0007】以下、本発明についてさらに詳しく説明す
る。 (A)成分であるシリル基を含有するシリル基含有エチ
レン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合
体ゴム(以下、「シリル基含有共重合体ゴム」と称する
こともある)は上記一般式(1)で示される加水分解性
シリル基を含有するものであり、好ましくは非共役ポリ
エンに由来する構造単位が上記一般式(4)または
(5)で示される少なくとも1種の末端ビニル基含有ノ
ルボルネン化合物よりなるエチレン・α−オレフィン・
非共役ポリエンランダム共重合体ゴムの側鎖または末端
に上記一般式(1)で示されるシリル基を含有するもの
である。
【0008】一般式(1)中、Rは、非置換または置換
の炭素数1〜12の1価炭化水素基であり、好ましくは
脂肪族不飽和結合を有さないもので、例えばメチル、エ
チル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキシル等
のアルキル基、フェニル、トリル等のアリール基など
や、これらの炭素原子に結合した水素原子の一部または
全部をフッ素原子等のハロゲン原子などで置換した基が
挙げられる。また、Xはハイドライド基、ハロゲン基、
アルコキシル基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、
アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、チオアルコキ
シ基、アミノ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ
基より選ばれる基を示す。これらの中ではアルコキシル
基、特に炭素数1〜4のアルコキシル基が好ましい。m
は0、1または2の整数であり、好ましくは0または1
である。なお、一般式(2)、(3)、および(6)に
おけるR、X、mも上記と同様である。
【0009】シリル基含有共重合体ゴム1分子中シリル
基の数は1個以上であり、その数の平均は0.1〜10
個あることが好ましい。分子中に含まれるシリル基の数
が0.1個未満になると、硬化性が不充分になり、良好
なゴム弾性が得られなくなることがある。
【0010】本発明の加水分解性シリル基を含有するシ
リル基変性エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン
ランダム共重合体ゴムの製造方法は特に制限されない
が、特に好ましくは非共役ポリエンが上記一般式(4)
または(5)で示される少なくとも1種の末端ビニル基
含有ノルボルネン化合物よりなるエチレン・α−オレフ
ィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムに上記一般
式(6)で示されるケイ素化合物をハイドロシリレーシ
ョン反応させる方法が好ましい。
【0011】上記一般式(6)で示されるケイ素化合物
と反応させられるエチレン・α−オレフィン・非共役ポ
リエンランダム共重合体ゴムは、エチレンと、炭素原子
数3〜20のα−オレフィンと、非共役ポリエンとのラ
ンダム共重合体である。このような炭素原子数3〜20
のα−オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、
1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デ
セン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセ
ン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサ
デセン、1−ヘプタデセン、1−ノナデセン、1−エイ
コセン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−
ドデセン、12−エチル−1−テトラデセンなどが挙げ
られる。中でも、炭素原子数3〜10のα−オレフィン
が好ましく、特にプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−オクテンなどが好ましく用いられる。これらの
α−オレフィンは、単独で、あるいは2種以上組み合わ
せて用いられる。
【0012】本発明で好ましく用いられる非共役ポリエ
ンは、上記一般式(4)または(5)で表わされる末端
ビニル基含有ノルボルネン化合物である。一般式(4)
において、nは0ないし10の整数である。R1は水素
原子または炭素原子数1〜10のアルキル基であり、R
1の炭素原子数1〜10のアルキル基としては、具体的
には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、
t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、t−
ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシ
ル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基な
どが挙げられる。R2は水素原子または炭素原子数1〜
5のアルキル基である。R2の炭素原子数1〜5のアル
キル基の具体例としては、上記R1の具体例のうち、炭
素原子数1〜5のアルキル基が挙げられる。一般式
(5)において、R3は水素原子または炭素原子数1〜
10のアルキル基である。R3のアルキル基の具体例と
しては、上記R1のアルキル基の具体例と同じアルキル
基を挙げることができる。なお、上記一般式(2)にお
けるR1、nは上記一般式(4)のR1、nと同様であ
り、上記一般式(3)におけるR3は上記一般式(5)
のR3と同様である。
【0013】上記一般式(4)または(5)表わされる
ノルボルネン化合物としては、具体的には、5−メチレ
ン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネ
ン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−
(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチ
ル−2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(4−
ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−
3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセ
ニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−4−ペ
ンテニル)−2−ノルボルネン、5−(2,3−ジメチ
ル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−エ
チル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(6−
ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(3−メチル−
5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(3,4−
ジメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−
(3−エチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、
5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネン、5−(2
−メチル−6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−
(1,2−ジメチル−5−ヘキセシル)−2−ノルボル
ネン、5−(5−エチル−5−ヘキセニル)−2−ノル
ボルネン、5−(1,2,3−トリメチル−4−ペンテニ
ル)−2−ノルボルネンなど挙げられる。このなかで
も、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチレン−2
−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボ
ルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5
−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−
ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(6−ヘプテニ
ル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2
−ノルボルネンが好ましい。これらのノルボルネン化合
物は、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いるこ
とができる。
【0014】上記ノルボルネン化合物たとえば5−ビニ
ル−2−ノルボルネンの他に、本発明の目的とする物性
を損なわない範囲で、以下に示す非共役ポリエンを併用
することもできる。このような非共役ポリエンとして
は、具体的には、1,4−ヘキサジエン、3−メチル−
1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエ
ン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチ
ル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタ
ジエン等の鎖状非共役ジエン;メチルテトラヒドロイン
デン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレ
ン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノ
ルボルネン、5−ビニリデン−2−ノルボルネン、6−
クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネ
ン、ジシクロペンタジエン等の環状非共役ジエン;2,
3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチ
リデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2
−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン等のトリエン
などが挙げられる。
【0015】上記のような諸成分からなるエチレン・α
−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体は、以
下のような組成を有している。 (i)エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィン
とのモル比(エチレン/α−オレフィン) エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴムは、(a)エチレンで導かれる単位と(b)
炭素原子数3〜20のα−オレフィン(以下単にα−オ
レフィンということがある)から導かれる単位とを、4
0/60〜95/5、好ましくは50/50〜90/1
0、さらに好ましくは55/45〜85/15、特に好
ましくは60/40〜80/20のモル比〔(a)/
(b)〕で含有している。このモル比が上記範囲内にあ
ると、耐熱老化性、強度特性およびゴム弾性に優れると
ともに、耐寒性および加工性に優れた加硫ゴム成形体を
提供できるゴム組成物が得られる。
【0016】(ii)ヨウ素価 エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴムのヨウ素価は、0.5〜50(g/100
g)、好ましくは0.8〜40(g/100g)、さら
に好ましくは1〜30(g/100g)、特に好ましく
は1.5〜25(g/100g)である。ここで、ヨウ
素価は上記一般式(4)および/または一般式(5)で
示される末端ビニル基含有ノルボルネンに由来する構造
単位に含まれる二重結合の量に相当する値である。この
ヨウ素価が上記範囲内にあると、加水分解性シリル基を
所望の含有量に調整でき、しかも耐圧縮永久歪み性に優
れるとともに、耐環境劣化性(耐熱老化性)に優れた加
硫ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。ヨウ
素価が50を超えると、コスト的に不利になるので好ま
しくない。 (iii)極限粘度 エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴムの135℃デカリン中で測定した極限粘度
〔η〕は、0.001〜2dl/g、好ましくは0.0
1〜2dl/g、さらに好ましくは0.05〜1dl/
g、特に好ましくは0.05〜0.7dl/g、最も好
ましくは0.1〜0.5dl/gであることが望まし
い。この極限粘度〔η〕が上記範囲内にあると、強度特
性および耐圧縮永久歪み性に優れた架橋ゴム成形体を提
供できる、流動性に優れたゴム組成物が得られる。
【0017】(iv)分子量分布(Mw/Mn) エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴムのGPCにより測定した分子量分布(Mw/
Mn)は、3〜100、好ましくは3.3〜75、さら
に好ましくは3.5〜50である。この分子量分布(M
w/Mn)が上記範囲内にあると、加工性に優れるとと
もに、強度特性に優れた架橋ゴム成形体を提供できるゴ
ム組成物が得られる。
【0018】エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエ
ンランダム共重合体ゴムは、下記化合物(H)および
(I)を主成分として含有する触媒の存在下に、重合温
度30〜60℃、特に30〜59℃、重合圧力4〜12
kgf/cm2、特に5〜8kgf/cm2、非共役ポリ
エンとエチレンとの供給量のモル比(非共役ポリエン/
エチレン)0.01〜0.2の条件で、エチレンと、炭
素原子数3〜20のα−オレフィンと、上記一般式
(4)または(5)で表わされる末端ビニル基含有ノル
ボルネン化合物とをランダム共重合することにより得ら
れる。共重合は、炭化水素媒体中で行なうのが好まし
い。
【0019】(H)VO(OR)n3-n(式中、Rは炭
化水素基であり、Xはハロゲン原子であり、nは0また
は1〜3の整数である)で表わされる可溶性バナジウム
化合物、またはVX4(Xはハロゲン原子である)で表
わされるバナジウム化合物。上記可溶性バナジウム化合
物(H)は、重合反応系の炭化水素媒体に可溶性の成分
であり、具体的には、一般式 VO(OR)abまたは
V(OR)cd(式中、Rは炭化水素基であり、0≦a
≦3、0≦b≦3、2≦a+b≦3、0≦c≦4、0≦
d≦4、3≦c+d≦4)で表わされるバナジウム化合
物、あるいはこれらの電子供与体付加物を代表例として
挙げることができる。より具体的には、VOCl3、V
O(OC25)Cl2、VO(OC262Cl、VO
(O−iso−C37)Cl2、VO(O−n−C49)C
2、VO(OC253、VOBr3、VCl4、VOC
3、VO(O−n−C493、VCl3・2OC612
OHなどを例示することができる。
【0020】(I)R’mAlX’3-m(R’は炭化水素
基であり、X’はハロゲン原子であり、mは1〜3であ
る)で表わされる有機アルミニウム化合物。上記有機ア
ルミニウム化合物(I)としては、具体的には、トリエ
チルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリイソ
プロピルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;
ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウ
ムブトキシド等のジアルキルアルミニウムアルコキシ
ド;エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアル
ミニウムセスキブトキシド等のアルキルアルミニウムセ
スキアルコキシド;R0.5Al(OR10.5などで表わ
される平均組成を有する部分的にアルコキシ化されたア
ルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムクロリド、
ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウム
ブロミド等のジアルキルアルミニウムハライド;エチル
アルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセス
キクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミド等のア
ルキルアルミニウムセスキハライド、エチルアルミニウ
ムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリド、ブチ
ルアルミニウムジブロミド等のアルキルアルミニウムジ
ハライドなどの部分的にハロゲン化されたアルキルアル
ミニウム;ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルア
ルミニウムヒドリド等のジアルキルアルミニウムヒドリ
ド、エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニ
ウムジヒドリド等のアルキルアルミニウムジヒドリドな
どの部分的に水素化されたアルキルアルミニウム;エチ
ルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウム
ブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミ
ドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化された
アルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
【0021】上記化合物(H)のうち、VOCl3で表
わされる可溶性バナジウム化合物と、上記化合物(I)
のうち、Al(OC252Cl/Al2(OC253
Cl3のブレンド物(ブレンド比は1/5以上)を触媒
成分として使用すると、ソックスレー抽出(溶媒:沸騰
キシレン、抽出時間:3時間、メッシュ:325)後の
不溶解分が1%以下であるエチレン・α−オレフィン・
非共役ポリエンランダム共重合体ゴムが得られるので好
ましい。また、上記共重合の際に使用する触媒として、
いわゆるメタロセン触媒たとえば特開平9−40586
号公報に記載されているメタロセン触媒を用いても差し
支えない。
【0022】次に、上記エチレン・α−オレフィン・非
共役ポリエンランダム共重合体ゴムに対し上記一般式
(6)で示されるケイ素化合物をハイドロシリレーショ
ン反応(ヒドロシリル化反応)させるてシリル基変性エ
チレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム
を製造する方法について述べる。
【0023】上記一般式(6)におけるXで示される加
水分解性基の例について説明する。ハイドライド基は水
素原子である。ハロゲン基としては、例えば塩素原子、
フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。アル
コキシル基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、プロポキシブトキシ基、イソプロポキシ
基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−
ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、フ
ェノキシ基等が挙げられる。アシルオキシ基としては、
例えばアセトキシ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられ
る。ケトキシメート基としては、アセトキシメート基、
ジメチルケトキシメート基、ジエチルケトキシメート
基、シクロヘキシルケトキシメート基等が挙げられる。
アミド基としては、ジメチルアミド基、ジエチルアミド
基、ジプロピルアミド基、ジブチルアミド基、ジフェニ
ルアミド基等が挙げられる。酸アミド基としては、カル
ボン酸アミド基、マレイン酸アミド基、アクリル酸アミ
ド基、イタコン酸アミド基等が挙げられる。チオアルコ
キシ基としては、例えばチオメトキシ基、チオエトキシ
基、チオプロポキシ基、チオイソプロポキシ基、sec
−チオブトキシ基、tert−チオブトキシ基、チオペ
ンチルオキシ基、チオヘキシルオキシ基、チオフェノキ
シ基等が挙げられる。アミノ基としては、ジメチルアミ
ノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチ
ルアミノ基、ジフェニルアミノ基等が挙げられる。これ
らのなかでは、アルコキシル基が好ましい。
【0024】上記一般式(6)のケイ素化合物として
は、具体的には、トリクロロシラン、メチルジクロロシ
ラン、ジメチルクロロシラン、エチルジクロロシラン、
ジエチルクロロシラン、フェニルジクロロシラン、ジフ
ェニルクロロシラン等のハロゲン化シラン類;トリメト
キシシラン、トリエトキシシラン、メチルジメトキシシ
ラン、エチルジメトキシシラン、ブチルジメトキシシラ
ン、メチルジエトキシシラン、エチルジエトキシシラ
ン、ブチルエトキシシラン、フェニルジメトキシシラン
等のアルコキシシラン類;トリアセトキシシラン、メチ
ルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシシラン等
のアシロキシシラン類;トリス(アセトキシメート)シ
ラン、ビス(ジメチルケトキシメート)メチルシラン、
ビス(メチルエチルケトキシメート)メチルシラン、ビ
ス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシラン等の
ケトキシメートシラン類;アミノオキシシラン、トリア
ミノオキシシラン等のアミノオキシシラン類等が挙げら
れる。これらの中では特にアルコキシシラン類が望まし
い。
【0025】上記一般式(6)のケイ素化合物の使用量
は、これと反応するエチレン・α−オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴム中の二重結合1モル当た
りに対して0.01〜5モル、好ましくは0.05〜3
モルとすることが好ましい。
【0026】反応は、遷移金属錯体の触媒を使用して行
うことが好ましい。触媒としては、例えば白金、ロジウ
ム、コバルト、パラジウムおよびニッケルから選ばれる
VIII属遷移金属錯体化合物が有効に使用される。こ
れらの中では特に塩化白金酸、白金オレフィン錯体のよ
うな白金系触媒が好ましい。この場合、触媒の使用量は
触媒量であるが、好ましくは反応物に対して金属単位と
して0.1〜10000ppm、より好ましくは1〜1
000ppm、特に好ましくは20〜200ppmであ
る。このハイドロシリレーション反応の好適な温度は3
0〜180℃、好ましくは60〜150℃である。ま
た、必要に応じて加圧下で反応させてもよい。反応時間
は10秒から10時間程度である。
【0027】なお、溶剤は使用してもしなくてもよい
が、使用する場合はエーテル類、炭化水素類のような不
活性溶剤が好ましい。
【0028】上記ハイドロシリレーション反応により、
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム中の非共役ポリエンに由来する二重結合に一
般式(6)で示されるケイ素化合物のSiH基が付加
し、例えば非共役ポリエンが上記一般式(4)または
(5)である場合、上記一般式(2)あるいは(3)で
示されるシリル基含有単位が生成する。
【0029】なお、反応に際して、上記一般式(6)で
示されるケイ素化合物と共に下記式(7)で示される片
末端水素変性シロキサンを付加させて、シロキサンの特
徴である耐候性、滑り性、ガス透過性を付与することも
可能である。
【0030】
【化9】
【0031】(式中、R4は非置換または置換の炭素数
1〜12の1価の炭化水素基であり、特にアルキル基で
あることが好ましい。また、pは5〜200、特に好ま
しくは10〜150の整数である。)
【0032】本発明のゴム組成物中、シリル基含有共重
合体ゴムの含有率は10%以上が好ましく、20%以上
がより好ましく、30%以上がとくに好ましい。本発明
のゴム組成物においては、組成物の良好な作業性(糸ひ
き性)と該組成物の硬化物の高い機械特性、特に硬度を
両立するために、(B)成分である炭酸カルシウムと
(C)成分であるタルクの2種類のフィラーが配合され
る。
【0033】(B)成分の炭酸カルシウムには、天然の
チョーク(白亜)、石灰石、大理石などを機械的に粉砕
・加工した重質炭酸カルシウムと、石灰石等の原料を用
いて化学反応によって湿式で製造される軽質炭酸カルシ
ウムがある。軽質炭酸カルシウムの中でも、製造条件の
制御によりコロイド状の極微細粒子とした炭酸カルシウ
ムは特に膠質(コロイド)炭酸カルシウムと呼ばれてい
る。これらの炭酸カルシウムの中でも、低コストの重質
炭酸カルシウムと、作業性(糸ひき性)改善効果の大き
い膠質炭酸カルシウムを用いるのが好ましい。これらは
単独で用いてもよく、併用してもよい。
【0034】重質炭酸カルシウムの粉砕方法には乾式法
と湿式法があるが、湿式粉砕品は本発明のゴム組成物の
貯蔵安定性を悪化させることが多いために好ましくな
い。本発明に用いる炭酸カルシウムは、表面処理剤を用
いて表面処理を施した炭酸カルシウムであることがより
好ましい。表面処理炭酸カルシウムを(B)成分として
用いた場合、本発明の組成物の接着性などを改善し、作
業性改善効果がより向上する。
【0035】前記の表面処理剤としては脂肪酸、脂肪酸
石鹸、脂肪酸エステルなどの有機物や各種界面活性剤、
および、シランカップリング剤やチタネートカップリン
グ剤などの各種カップリング剤が用いられる。具体例と
しては、カプロン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプ
リン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸等の
脂肪酸と、それら脂肪酸のナトリウム、カリウム等の
塩、そして、それら脂肪酸のアルキルエステルが挙げら
れる。界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル硫酸エステルや長鎖アルコール硫酸
エステル等と、それらのナトリウム塩、カリウム塩等の
硫酸エステル型陰イオン界面活性剤、また、アルキルベ
ンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、パ
ラフィンスルホン酸、α−オレフィンスルホン酸、アル
キルスルホコハク酸等と、それらのナトリウム塩、カリ
ウム塩等のスルホン酸型陰イオン界面活性剤等が挙げら
れる。
【0036】前記の表面処理剤の処理量は、炭酸カルシ
ウムに対して、0.1〜20重量%の範囲で処理するの
が好ましく、1〜5重量%の範囲で処理するのがより好
ましい。処理量が0.1重量%未満の場合には、作業
性、接着性と耐候安定性の改善効果が十分でないことが
あり、20重量%を越えると該硬化性組成物の貯蔵安定
性が低下することがある。
【0037】(B)成分の配合量は、(A)成分100
重量部に対して、5〜500重量部の範囲で使用するの
が好ましく、20〜350重量部の範囲で使用するのが
より好ましく、40〜200重量部の範囲で使用するの
がとくに好ましい。配合量が5重量部未満の場合には、
組成物の作業性(糸ひき性)改善効果が十分でないこと
があり、500重量部を越えるとゴム組成物の接着性が
低下することがある。(B)成分は単独で使用しても良
いし、2種以上併用しても良い。
【0038】(C)成分のタルクは、滑石と呼ばれる原
石を機械的に粉砕・加工・分級により得られる無機充填
剤であり、マグネシウムシリケート(3MgO・4Si
2・H2O)を主成分としている。本発明に用いるタル
クは、無処理タルクでもよく、表面処理剤を用いて表面
処理を施したタルクでもよい。表面処理タルクを(C)
成分として用いた場合、本発明のゴム組成物の貯蔵安定
性を改善する。
【0039】前記の表面処理剤としては、先述の炭酸カ
ルシウムの表面処理剤と同一のもの等があげられる。
(C)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対し
て、5〜300重量部の範囲で使用するのが好ましく、
20〜200重量部の範囲で使用するのがより好まし
く、40〜150重量部の範囲で使用するのがとくに好
ましい。配合量が5重量部未満では、ゴム組成物の硬化
物の機械特性の改善効果が十分でないことがあり、30
0重量部を越えるとゴム組成物の接着性が低下すること
がある。本発明の(C)成分は単独で使用してもよい
し、2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0040】本発明のゴム組成物には、(B)炭酸カル
シウムと(C)タルク以外の充填剤として、種々の充填
剤を配合することができる。このような充填剤として
は、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含
水ケイ酸およびカーボンブラックのような補強性充填
剤;珪藻土、焼成クレー、クレー、酸化チタン、ベント
ナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛及び
活性亜鉛華等のような充填剤;ガラス繊維およびフィラ
メントのような繊維状充填剤が使用できる。
【0041】本発明のゴム組成物には、(D)成分とし
てシランカップリング剤を配合することができる。シラ
ンカップリング剤は、被着体や基材とシリル基含有共重
合体ゴムの硬化物との接着強度を向上させる。シランカ
ップリング剤は、加水分解性基が結合したケイ素原子を
含む基(以下加水分解性ケイ素基という)およびそれ以
外の官能基を有する化合物である。この加水分解性ケイ
素基の例としては、前記一般式(6)で表される基の内
Xが加水分解性基である物を挙げることができる。具体
的には、加水分解性基として既に例示した基を挙げるこ
とができるが、メトキシ基、エトキシ基等が加水分解速
度の点から好ましい。加水分解性基の個数は、2個以上
が好ましく、特に3個以上が好ましい。
【0042】加水分解性ケイ素基以外の官能基として
は、1級、2級、3級のアミノ基、メルカプト基、エポ
キシ基、カルボキシル基、ビニル基、イソシアネート
基、イソシアヌレート、ハロゲン等を例示できる。これ
らの内、1級、2級、3級のアミノ基、エポキシ基、イ
ソシアネート基、イソシアヌレート等が好ましく、イソ
シアネート基、エポキシ基が特に好ましい。
【0043】加水分解性ケイ素基とそれ以外の官能基
は、アルキレン基、アリーレン基等の炭化水素基で結合
されていればよいが、特にそれらに限定されるものでは
ない。シランカップリング剤の分子量は、500以下、
特に300以下であることが好ましい。シランカップリ
ング剤の具体例としては、γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(2−アミノ
エチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2
−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエト
キシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピル
メチルジエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメ
トキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、N−ベンジル−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン等のアミノ基含有シラン類;
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルメチルジエトキシシラン等のメルカプト基含有シラン
類;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リエトキシシラン等のエポキシ基含有シラン類;β−カ
ルボキシエチルトリエトキシシラン、β−カルボキシエ
チルフェニルビス(2−メトキシエトキシ)シラン、N
−β−(カルボキシメチル)アミノエチル−γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン等のカルボキシシラン類;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−アクロイルオキシプロピルメチルトリエ
トキシシラン等のビニル型不飽和基含有シラン類;γ−
クロロプロピルトリメトキシシラン等のハロゲン含有シ
ラン類;トリス(トリメトキシシリル)イソシアヌレー
ト等のイソシアヌレートシラン類;γ−イソシアネート
プロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピル
メチルジエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピル
メチルジメトキシシラン等のイソシアネート基含有シラ
ン類等を挙げることができる。また、これらを変性した
誘導体である、アミノ変性シリルポリマー、シリル化ア
ミノポリマー、不飽和アミノシラン錯体、ブロックイソ
シアネートシラン、フェニルアミノ長鎖アルキルシラ
ン、アミノシリル化シリコーン、シリル化ポリエステル
等もシランカップリング剤として用いることができる。
【0044】本発明に用いるシランカップリング剤は、
(A)成分であるシリル基含有共重合体ゴム100重量
部に対し、0.1〜20重量部の範囲で使用される。特
に、0.5〜10重量部の範囲で使用するのが好まし
い。上記シランカップリング剤は1種類のみで使用して
もよいし、2種類以上混合使用してもよい。本発明のゴ
ム組成物にはシランカップリング剤以外の接着性付与剤
も用いることができる。
【0045】本発明のゴム組成物には、シラノール縮合
反応を促進する硬化触媒を配合するのが望ましい。この
ような硬化触媒としては、従来公知のものを広く使用で
きる。その具体例としては、例えばテトラブチルチタネ
ート、テトラプロピルチタネート等のチタン酸エステル
類;シブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエー
ト、ジブチルスズジアセテート、オクチル酸スズ、ナフ
テン酸スズ等のスズカルボン酸塩類;シブチルスズオキ
サイドとフタル酸エステルとの反応物;シブチルスズジ
アセチルアセトナート;アルミニウムトリスアセチルア
セトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテー
ト、ジイソプロポシアルミニウムエチルアセトアセテー
ト等の有機アルミニウム化合物類;ジルコニウムテトラ
アセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナ
ート等のキレート化合物類;オクチル酸鉛;ブチルアミ
ン、オクチルアミン、ジブチルアミン、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、
ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレ
イルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、
ジエチルアミノプロピルアミン、キシレンジアミン、ト
リエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジ
ン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノ
ール、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル
−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕ウンデセン−7(DBU)等のアミン系
化合物、或いはこれらのカルボン酸等との塩;過剰のポ
リアミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド
樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成
物;アミノ基を有するシランカップリング剤、例えばγ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミ
ノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン等の
シラノール縮合触媒、更には他の酸性触媒、塩基性触媒
等の公知のシラノール縮合触媒等が挙げられる。これら
の触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよ
い。
【0046】硬化触媒を用いる場合、その配合量は、
(A)成分100重量部当り、通常0.1〜20重量部
程度、好ましくは1〜10重量部程度がよい。(A)成
分に対する硬化触媒の配合量が少な過ぎると、得られる
ゴム組成物の硬化速度が遅くなり、一方多過ぎると、得
られる硬化物の引張特性等の物性が低下するので、いず
れも好ましくない。
【0047】本発明のゴム組成物には、更に接着性改良
剤、物性調整剤、保存安定性改良剤、可塑剤、老化防止
剤、紫外線吸収剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止
剤、光安定剤、アミン系ラジカル連鎖禁止剤、リン系過
酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤等の各種添加剤を適
宜添加できる。
【0048】ここで、接着性改良剤としては、上記した
(D)成分であるシランカップリング剤以外の一般に用
いられている接着剤やその他の化合物を用いることがで
きる。このような接着性改良剤の具体例としては、フェ
ノール樹脂、エポキシ樹脂、クマロン−インデン樹脂、
ロジンエステル樹脂、テルペン−フェノール樹脂、α−
メチルスチレン−ビニルトルエン共重合体、ポリエチル
メチルスチレン、アルキルチタネート類、芳香族ポリイ
ソシアネート等を挙げることができる。接着性改良剤を
配合する場合、その配合量は、(A)成分100重量部
当り、1〜50重量部程度が好ましく、5〜30重量部
程度がより好ましい。保存安定性改良剤としては、例え
ば珪素原子に加水分解性基が結合した化合物やオルト有
機酸エステル等を挙げることができる。このような保存
安定性改良剤の具体例としては、メチルトリメトキシシ
ラン、メチルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラ
ン、エチルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシ
ラン、トリメチルイソブトキシシラン、トリメチル(n
−ブトキシ)シラン、n−ブチルトリメトキシシランや
オルトギ酸メチル等を挙げることができる。保存安定性
改良剤を配合する場合、その配合量としては、(A)1
00重量部当り、0.5〜2重量部程度が好ましく、1
〜10重量部程度がより好ましい。
【0049】可塑剤も特に限定されるものではなく、通
常用いられている可塑剤がいずれも使用できるが、本発
明のゴム組成物に配合される各種成分と相溶性のよいも
のが好ましい。このような可塑剤の具体例としては、例
えばポリブテン、水添ポリブデン、エチレン・α−オレ
フィンオリゴマー、α−メチルスチレンオリゴマー、ビ
フェニル、トリフェニル、トリアリールジメタン、アル
キレントリフェニル、液状ポリブタジエン、水添液状ポ
リブタジエン、アルキルジフェニル、部分水素添加ター
フェニル、パラフィン油、ナフテン油、アタクチックポ
リプロピレン等の炭化水素系化合物類;塩化パラフィン
類;ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ
(2−エチルヘキシル)フタレート、ブチルベンジルフ
タレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等のフタ
ル酸エステル類;ジオクチルアジペート、ジオクチルセ
バケート等の非芳香族2塩基酸エステル類;ジエチレン
グリコールベンゾエート、トリエチレングリコールジベ
ンゾエート等のポリアルキレングリコールのエステル
類;トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェー
ト等のリン酸エステル類等が挙げられる。これらは単独
で用いてもよく、2種以上併用してもよい。これらの中
で不飽和基を有さない炭化水素系化合物類(具体的には
水添ポリブデン、水添液状ポリブタジエン、パラフィン
油、ナフテン油、アタクチックポリプロピレン等)が、
本発明組成物に配合される各種成分との相溶性が良好で
あり、またゴム組成物の硬化速度への影響が小さく、し
かも得られる硬化物の耐候性が良好となり、且つ安価な
ため、好ましい。
【0050】これらの可塑剤は、エチレン・α−オレフ
ィン・非共役ポリエン共重合体ゴムに反応性珪素基を導
入する際に、反応温度の調節、反応系の粘度の調節等の
目的で溶剤の代りに用いてもよい。
【0051】可塑剤を配合する場合、その配合量は、
(A)成分100重量部当り、10〜500重量部程度
が好ましく、20〜300重量部程度がより好ましい。
【0052】上記老化防止剤としては、通常用いられて
いる公知の老化防止剤、例えば硫黄系老化防止剤、ラジ
カル禁止剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。硫黄系老化
防止剤としては、例えばメルカプタン類、メルカプタン
の塩類、スルフィドカルボン酸エステル類やヒンダード
フェノール系スルフィド類を含むスルフィド類、ポリス
ルフィド類、ジチオカルボン酸塩類、チオウレア類、チ
オホスフェイト類、スルホニウム化合物、チオアルデヒ
ド類、チオケトン類、メルカプタール類、メルカプトー
ル類、モノチオ酸類、ポリチオ酸類、チオアミド類、ス
ルホキシド類等が挙げられる。硫黄系老化防止剤の具体
例としては、メルカプタン類である2−メルカプトベン
ゾチアゾール、メルカプタンの塩類である2−メルカプ
トベンゾチアゾールの亜鉛塩、スルフィド類である4,
4'−チオ−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノ
ール)、4,4'−チオ−ビス(2−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、2,2'−チオ−ビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−
ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)スルフィド、テ
レフタロイルジ(2,6−ジメチル−4−t−ブチル−
3−ヒドロキシベンジル)スルフィド、フェノチアジ
ン、2,2'−チオ−ビス(4−オクチルフェノール)ニ
ッケル、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリ
ルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオ
ネート、ジトリデシルチオジプロピオネート、ジステア
リルβ,β'−チオジブチレート、ラウリル−ステアリ
ルチオジプロピオネート、2,2−チオ〔ジエチル−ビ
ス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェノール)プロピオネート〕、ポリスルフィド類である
2−ベンゾチアゾールジスルフィド、ジチオカルボン酸
塩類であるチンクジブチルジチオカルバメート、チンク
ジエチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオ
カルバメート、チンクジ−n−ブチルジチオカルバメー
ト、ジブチルアンモニウムジブチルジチオカルバメー
ト、チンクエチル−フェニル−ジチオカルバメート、チ
ンクジメチルジオカルバメート、チオウレア類である1
−ブチル−3−オキシ−ジエチレン−2−チオウレア、
ジ−o−トリル−チオウレア、エチレンチオウレア、チ
オホスウェイト類であるトリラウリルトリチオホスフェ
イト等を挙げることができる。このような硫黄系老化防
止剤は、他の老化防止剤に比べて本発明のゴム組成物に
用いた場合、主鎖の熱による分解劣化を大巾に防止する
ことができ、表面タック(べとつき)の発生等を防止す
ることができる。
【0053】上記ラジカル禁止剤としては、例えば2,
2−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕メタン等のフェノール系ラジカル禁止剤や、フェニ
ル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N'
−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチ
アジン、N,N'−ジフェニル−p−フェニレンジアミン
等のアミン系ラジカル禁止剤等が挙げられる。上記紫外
線吸収剤としては、例えば2−(2'−ヒドロキシ−
3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ン)セバケート等が挙げられる。上記老化防止剤を配合
する場合、その配合量は、(A)成分100重量部当
り、0.1〜20重量部程度が好ましく、1〜10重量
部程度がより好ましい。
【0054】本発明の炭酸カルシウムとタルクとの併用
効果は、前述の各種添加剤が添加された場合も同様に認
められる。すなわち、本発明のゴム組成物が建築用弾性
シーリング剤や複層ガラス用シーリング剤、SSG工法
用シーリング材、および、網入りガラスや合わせガラス
端面(切断部)の防錆・防水用封止材などに用いられた
場合、該充填剤の添加により、それらシーリング剤の作
業性(糸ひき性)を改善するとともに機械特性(硬度)
も改善することができる。
【0055】本発明のゴム組成物は、上記各成分を、イ
ンターミックスミキサー、プラネタリーミキサー、バン
バリーミキサー、ニーダー、2本ロールなどの混練り機
を使用して、均一に混練することにより調製することが
できる。また、本発明のゴム組成物の硬化は、硬化速度
が速いので、室温〜200℃で数分間〜数日間で行われ
る。特に、空気中の水分と反応させ、架橋させるのが好
ましい。
【0056】(ゴム組成物およびその用途)本発明のゴ
ム組成物である加水分解性シリル基含有エチレン・α−
オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムを
(A)成分とするゴム組成物を含めて、前記一般式
(1)で表される加水分解性シリル基を含有する、主鎖
に実質的に不飽和結合を含まない有機重合体は、電気・
電子部品、輸送機、土木・建築、医療またはレジャーの
用途などに用いられる。
【0057】電気・電子部品の用途としては、具体的に
は、重電部品、弱電部品、電気・電子機器の回路や基板
のシーリング材、ポッティング材、コーティング材もし
くは接着材;電線被覆の補修材;電線ジョイント部品の
絶縁シール材;OA機器用ロール;振動吸収剤;または
ゲルもしくはコンデンサの封入材などが挙げられる。
【0058】上記シーリング材は、たとえば冷蔵庫、冷
凍庫、洗濯機、ガスメーター、電子レンジ、スチームア
イロン、漏電ブレーカー用のシール材として好適に用い
られる。
【0059】上記ポッティング材は、たとえばトランス
高圧回路、プリント基板、可変抵抗部付き高電圧用トラ
ンス、電気絶縁部品、半導電部品、導電部品、太陽電池
またはテレビ用フライバックトランスをポッティングす
るために好適に用いられる。
【0060】上記コーティング材は、たとえば高電圧用
厚膜抵抗器もしくはハイブリッドIC等の各種回路素
子;HIC、電気絶縁部品;半導電部品;導電部品;モ
ジュール;印刷回路;セラミック基板;ダイオード、ト
ランジスタもしくはボンディングワイヤー等のバッファ
ー材;半導電体素子;または光通信用オプティカルファ
イバーをコーティングするために好適に用いられる。
【0061】上記接着剤は、たとえばブラウン管ウェッ
ジ、ネック、電気絶縁部品、半導電部品または導電部品
を接着するために好適に用いられる。上記輸送機の用途
としては、自動車、船舶、航空機または鉄道車輛の用途
がある。
【0062】自動車の用途としては、たとえば自動車エ
ンジンのガスケット、電装部品もしくはオイルフィルタ
ーのシーリング材;イグナイタHICもしくは自動車用
ハイブリッドICのボッティング材;自動車ボディ、自
動車用窓ガラス、エンジンコントロール基板のコーティ
ング材;またはオイルパンもしくはタイミングベルトカ
バー等のガスケット、モール、ヘッドランプレンズ、サ
ンルーフシール、ミラー用の接着剤などが挙げられる。
【0063】船舶の用途としては、たとえば配線接続分
岐箱、電気系統部品もしくは電線用のシーリング材;電
線もしくはガラス用の接着剤などが挙げられる。上記の
土木建築の用途としては、たとえば商業用ビルのガラス
スクリーン工法の付き合わせ目地、サッシとの間のガラ
ス周り目地、トイレ、洗面所もしくはショーケース等に
おける内装目地、バスタブ周り目地、プレハブ住宅用の
外壁伸縮目地、サイジングボード用目地に使用される建
材用シーラント;複層ガラス用シーリング材;道路の補
修に用いられる土木用シーラント;金属、ガラス、石
材、スレート、コンクリートもしくは瓦用の塗料・接着
剤;または粘着シート、防水シートもしくは防振シート
などが挙げられる。
【0064】上記の医療の用途としては、たとえば医薬
用ゴム栓、シリンジガスケット、減圧血管用ゴム栓など
が挙げられる。上記のレジャーの用途としては、たとえ
ばスイミングキャップ、ダイビングマスク、耳栓等のス
イミング部材;スポーツシューズ、野球グローブ等のゲ
ル緩衝部材などが挙げられる。
【0065】本発明のゴム組成物は、電気・電子部品、
輸送機、土木建築、レジャー等の用途において、シーリ
ング材(シール材)、ポッティング材、コーティング
材、接着剤として好適に用いることができる。
【0066】
【発明の効果】本発明のゴム硬化性組成物は、(A)分
子中に上記一般式(1)で示される加水分解性シリル基
を含有するシリル基含有エチレン・α−オレフィン・非
共役ポリエンランダム共重合体ゴム、(B)炭酸カルシ
ウム、および(C)タルクを含有しているので、作業性
と硬化物の機械的特性が高度にバランスし、硬化速度も
十分であり、しかも硬化物の耐候性が優れる。従って、
複層ガラス用シーリング材に好適に用いることができる
他、上記した建築用弾性シーリング剤、SSG工法用シ
ーリング材、網入りガラスや合わせガラス端面(切断
部)の防錆、防水用封止材などに用いることができる。
【0067】
【発明の実施の形態】以下、実施例および比較例によっ
て本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定さ
れるものではない。
【0068】製造例1 〔シリル基含有エチレン・プロピレン・5−ビニル−2
−ノルボルネンランダム共重合体ゴムの製造〕撹拌羽根
を備えた実質内容積100リットルのステンレス製重合
器(撹拌回転数=250rpm)を用いて、連続的にエ
チレンとプロピレンと5−ビニル−2−ノルボルネンと
の三元共重合を行なった。重合器側部より液相へ毎時ヘ
キサンを60リットル、エチレンを2.5kg、プロピ
レンを4.0kg、5−ビニル−2−ノルボルネンを3
80gの速度で、また、水素を700リットル、触媒と
してVO(OC252Clを45ミリモル、Al(E
t)1.5Cl1.5を315ミリモルの速度で連続的に供給
した。以上に述べたような条件で共重合反応を行なう
と、エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボル
ネンランダム共重合体ゴムが均一な溶液状態で得られ
た。その後、重合器下部から連続的に抜き出した重合溶
液中に少量のメタノールを添加して重合反応を停止さ
せ、スチームストリッピング処理にて重合体を溶媒から
分離したのち、55℃で48時間真空乾燥を行った。上
記のようにして得られたエチレン・プロピレン・5−ビ
ニル−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴムは、エチ
レン含量68モル%、ヨウ素価10、極限粘度〔η〕
0.2dl/g、分子量分布(Mw/Mn)15であっ
た。
【0069】製造されたエチレン・プロピレン・5−ビ
ニル−2−ノルボルネン共重合体ゴム 100gに2%
塩化白金酸のトルエン溶液0.3gを加え、メチルジメ
トキシシラン1.5gを仕込み、120℃で2時間反応
させた。反応後、過剰のメチルジメトキシシランと溶剤
を留去したところ、ジメトキシメチルシリル基含有共重
合体ゴム101.5gが得られた。
【0070】実施例1〜2、比較例1〜3 製造例で得られたジメトキシシリル基含有共重合体ゴム
と、パラフィン系プロセスオイル(出光興産(株)製、
商品名ダイアナプロセスPS−32)、膠質炭酸カルシ
ウム(白石工業(株)製、商品名EDS−D10A)、
重質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製、商品名
スノーライトSS)、タルク(富士タルク工業(株)
製、商品名タルクLMR)、Na2SO4・10H2
(和光純薬製)、および、γ−イソシアネートプロピル
トリエトキシシラン(日本ユニカー(株)製、商品名シ
ランカップリング剤Y−9030)を表1に示す重量部
加え、三本ペイントロールでよく混練して主剤とした。
【0071】上記の主剤を用いてヘラ作業を行い、その
際の糸ひき性を評価した。さらに、上記の主剤に、硬化
触媒としてジブチルスズビスアセチルアセトナート(日
東化成(株)製、商品名ネオスタンU−220)を40
4:2の重量比で秤量し、手混ぜ混練した。充分混練し
た後、配合物中の泡をスパチュラで押しつぶしながら、
テフロン(登録商標)のシートを敷いたアルミの型枠
(厚み:2mm)に充填し、シート状サンプルをオーブ
ン中で硬化させた。養生条件はいずれも、23℃×7日
+50℃×7日である。養生後、シート状硬化物をJI
S K 6251−1993「加硫ゴムの引張試験方
法」に従って、3号形ダンベル用型枠で打ち抜き、温度
23℃、湿度50±10%の恒温室中、引張速度500
mm/minの条件で、島津オートグラフAG−200
0Aを用いて行った。
【0072】硬度測定用硬化物は以下の方法により作製
した。上記の主剤に硬化触媒(日東化成(株)製、商品
名ネオスタンU−220)を404:2の重量比で秤量
して充分混練した後、テフロンシートを敷いた寸法12
×12×50mmの型枠に充填し、標準養生(23℃×
7日+50℃×7日)した後に得られる直方体のサンプ
ルを用いて硬化物硬度の値を測定した。この棒状硬化物
の硬度をJIS K6301−1975規定のスプリン
グ式硬さ試験A形に準じて、島津製作所(株)製島津ゴ
ム硬度計200形を用いて測定した。測定は5点行い、
その平均値を表示した。
【0073】配合組成と、主剤の粘度(10rpm)、
糸ひき性、ダンベル引張試験、硬度測定、硬化速度、耐
候性の評価結果を表1に示す。糸ひき性評価結果は以下
の基準に従った。 ○:糸ひきが小さく、へら仕上げが容易である。 ×:糸ひきが大きく、へら仕上げが困難である。 また、表1中のM50、Tmax、Emaxとは、それ
ぞれ、50%引張応力、最大引張応力、最大荷重時の伸
びを表す。
【0074】硬化速度、耐候性は下記の方法に従った。 ・硬化速度:上記の主剤と触媒の配合物を用いて、室温
での膜張性を測定した。 すなわち硬化速度:(膜張性) 組成物をモールド(20×80×5mm)に満たし23
℃、50%RHの条件で24時間硬化させた後に剰し、
硬化部をスプリングが弱いダイヤルゲージで0.1mm
まで測厚する。 (評価) 硬化部が<1mm × 硬化部が≧1mm ○
【0075】・耐候性:促進耐候試験:JIS B 7
753準拠 サンシャイン・カーボンアーク・ウェザロメーター 照射・降雨サイクル:120分照射/18分降雨 ブラックパネル温度:63±2℃ 槽内温度:40±2℃ 照射時間:500時間後の表面状態を観察した。 (評価) ○:亀裂溶解部分なし △:僅かに小さな亀裂または僅かな溶解部分あり ×:亀裂または溶解部分あり
【0076】結果を表1に示した。
【0077】比較例4〜8 特開平10−316804号公報の段落〔0049〕〜
〔0055〕に記載される方法に従って反応性ケイ素基
を有するイソブチレンポリマーを合成した。上記実施例
1〜2および比較例1〜3において、ジメトキシシリル
基含有共重合体ゴムに代えて反応性ケイ素基を有するイ
ソブチレンポリマーを用いる他は、各々実施例1〜2お
よび比較例1〜3と同様に行ない、各種物性を評価し
た。結果を表2に示した。
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】
【0080】表1および表2に示される結果から以下の
ことが明らかである。シリル基含有共重合体ゴムを用い
た実施例1〜2は、作業性に優れ、しかも硬化物の機械
的強度、硬度に優れ、両者が高度にバランスしている。
さらには耐候性、硬化速度も十分である。シリル基含有
共重合体ゴムを用いてはいるものの、炭酸カルシウムあ
るいはタルクを配合していない比較例1〜3は両者のバ
ランスに劣る。また、シリル基含有共重合体ゴムを用い
ない比較例4〜8は、両者のバランスが悪く、耐候性お
よび硬化速度のいずれかに劣る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/34 C08K 3/34 4J040 5/541 C09D 183/04 4J100 C09D 183/04 C09J 7/00 4M109 C09J 7/00 183/04 183/04 C09K 3/10 G C09K 3/10 Q Z F16J 15/10 Y F16J 15/10 X C08K 5/54 H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31 (72)発明者 菊地 義治 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 (72)発明者 有野 恭臣 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 (72)発明者 永井 三津子 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 (72)発明者 坂口 博英 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 菅原 正紀 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 岸 正夫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 上野 薫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 阿部 孝司 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 関根 道夫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 Fターム(参考) 3J040 EA16 FA05 FA06 HA15 4H017 AA03 AB07 AB15 AC05 AD03 AD05 AD06 AE03 AE04 AE05 4J002 BB051 BB151 BB201 DE236 DJ047 EX038 EX068 EX078 EX088 FD016 FD017 FD208 GH00 GJ02 GM00 GQ00 GQ01 4J004 AA05 AA07 AB04 FA04 FA08 4J038 CA091 CB031 CB091 CB101 CB111 GA01 GA15 HA286 HA536 KA08 MA14 MA15 NA01 NA03 NA24 PA18 PA19 PB02 PB05 PB07 PB09 PC02 PC03 PC04 PC08 4J040 DA031 DA111 DA121 DA131 GA02 GA31 HD30 KA30 KA42 LA01 LA06 LA07 MA02 MA04 MA05 MA06 MA10 NA05 NA12 NA15 NA19 4J100 AA02P AA03Q AA04Q AA15Q AA16Q AA17Q AA19Q AA21Q AS15R AU21R BA77H BC27R CA05 CA31 HA37 HA61 HC78 HC79 JA01 JA03 JA28 JA43 JA44 JA50 JA57 JA64 JA67 4M109 AA02 BA03 CA05 EA20 EC01 EC09 EC15 EC20 GA10

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)分子中に下記一般式(1)で示さ
    れる加水分解性シリル基を含有するシリル基含有エチレ
    ン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体
    ゴム、 【化1】 (式中、Rは炭素数1〜12の1価の炭化水素基、Xは
    ハイドライド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシル
    オキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、
    アミノオキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカ
    プト基およびアルケニルオキシ基より選ばれる加水分解
    性基を示し、mは0、1または2の整数である。)
    (B)炭酸カルシウム、および(C)タルクを含有する
    ゴム組成物。
  2. 【請求項2】 シリル基含有エチレン・α−オレフィン
    ・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムが下記一般式
    (2)または(3) 【化2】 (式中、Rは炭素数1〜12の1価の炭化水素基、R1
    は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基、R2
    水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、R3は水素
    原子または炭素数1〜10のアルキル基、Xはハイドラ
    イド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシルオキシ
    基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノ
    オキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカプト基
    およびアルケニルオキシ基より選ばれる加水分解性基で
    あり、mは0、1または2の整数であり、nは0〜10
    の整数である。)で示される少なくとも1種のシリル基
    含有単位を有する請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 【請求項3】 シリル基含有エチレン・α−オレフィン
    ・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムが下記一般式
    (4)および/または(5) 【化3】 (式中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキ
    ル基、R2は水素原子または炭素数1〜5のアルキル
    基、R3は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基
    を示し、nは0〜10の整数である。)で示される少な
    くとも1種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物を非
    共役ポリエンとするエチレン・α−オレフィン・非共役
    ポリエンランダム共重合体ゴムに下記一般式(6) 【化4】 (式中、Rは炭素数1〜12の1価炭化水素基、Xはハ
    イドライド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシルオ
    キシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、ア
    ミノオキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカプ
    ト基およびアルケニルオキシ基より選ばれる加水分解性
    基を示し、mは0、1または2の整数である。)で示さ
    れるケイ素化合物を反応させて、上記共重合体ゴムの二
    重結合に上記ケイ素化合物のSiH基を付加させたもの
    である請求項1または2に記載のゴム組成物。
  4. 【請求項4】 Xがアルコキシル基である請求項1〜3
    のいずれかに記載のゴム組成物。
  5. 【請求項5】 (B)成分の炭酸カルシウムが、膠質炭
    酸カルシウムおよび/または重質炭酸カルシウムである
    請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物。
  6. 【請求項6】 (A)成分100重量部に対して、
    (B)成分を5〜500重量部、および(C)成分を5
    〜300重量部を含有する請求項1〜5のいずれかに記
    載のゴム組成物。
  7. 【請求項7】 (D)成分として、シランカップリング
    剤0.1〜20重量部をさらに含有する請求項6に記載
    のゴム組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のゴム組
    成物を含有する複層ガラス用シーリング材組成物。
  9. 【請求項9】 (A)上記一般式(1)で表される加水
    分解性シリル基を含有する主鎖に実質的に不飽和二重結
    合を含まない有機重合体、(B)炭酸カルシウム、およ
    び(C)タルクを含有してなる架橋可能なゴム組成物で
    あって、 電気・電子部品、輸送機、土木・建築、医療またはレジ
    ャ−の用途に用いられるゴム組成物。
  10. 【請求項10】 電気・電子部品の用途が、重電部品、
    弱電部品、電気・電子機器の回路や基板のシーリング
    材、ポッティング材、コーティング材もしくは接着剤;
    電線被覆の補修材;電線ジョイント部品の絶縁シール
    材;OA機器用ロール;振動吸収剤;またはゲルもしく
    はコンデンサの封入材である請求項9に記載のゴム組成
    物。
  11. 【請求項11】 シーリング材が、冷蔵庫、冷凍庫、洗
    濯機、ガスメーター、電子レンジ、スチームアイロンま
    たは漏電ブレーカー用のシール材として用いられる請求
    項10に記載のゴム組成物。
  12. 【請求項12】 ポッティング材が、トランス高圧回
    路、プリント基板、可変抵抗部付き高電圧用トランス、
    電気絶縁部品、半導電部品、導電部品、太陽電池または
    テレビ用フライバックトランスをポッティングするため
    に用いられる請求項10に記載のゴム組成物。
  13. 【請求項13】 コーティング材が、高電圧用厚膜抵抗
    器もしくはハイブリッドICの回路素子;HIC;電気
    絶縁部品;半導電部品;導電部品;モジュール;印刷回
    路;セラミック基板;ダイオード、トランジスタもしく
    はボンディングワイヤーのバッファー材;半導電体素
    子;または光通信用オプティカルファイバーをコーティ
    ングするために用いられる請求項10に記載のゴム組成
    物。
  14. 【請求項14】 接着剤が、ブラウン管ウェッジ、ネッ
    ク、電気絶縁部品、半導電部品または導電部品を接着す
    るために用いられる請求項10に記載のゴム組成物。
  15. 【請求項15】 輸送機の用途が、自動車、船舶、航空
    機または鉄道車輛の用途である請求項9に記載の架橋可
    能なゴム組成物。
  16. 【請求項16】 自動車の用途が、自動車エンジンのガ
    スケット、電装部品もしくはオイルフィルター用のシー
    リング材;イグナイタHICもしくは自動車用ハイブリ
    ッドIC用のボッティング材;自動車ボディ、自動車用
    窓ガラスもしくはエンジンコントロール基板用のコーテ
    ィング材;またはオイルパンのガスケット、タイミング
    ベルトカバーのガスケット、モール、ヘッドランプレン
    ズ、サンルーフシールもしくはミラー用の接着剤である
    請求項15に記載のゴム組成物。
  17. 【請求項17】 船舶の用途が、配線接続分岐箱、電気
    系統部品もしくは電線用のシーリング材;または電線も
    しくはガラス用の接着剤である請求項15に記載のゴム
    組成物。
  18. 【請求項18】 土木・建築の用途が、商業用ビルのガ
    ラススクリーン工法の付き合わせ目地、サッシとの間の
    ガラス周り目地、トイレ、洗面所もしくはショーケース
    における内装目地、バスタブ周り目地、プレハブ住宅用
    の外壁伸縮目地、サイジングボード用目地に使用される
    建材用シーラント;複層ガラス用シーリング材;道路の
    補修に用いられる土木用シーラント;金属、ガラス、石
    材、スレート、コンクリートもしくは瓦用の塗料・接着
    剤;または粘着シート、防水シートもしくは防振シート
    に用いられる請求項9に記載のゴム組成物。
  19. 【請求項19】 医療の用途が、医薬用ゴム栓、シリン
    ジガスケットもしくは減圧血管用ゴム栓用のシール材料
    である請求項9に記載のゴム組成物。
  20. 【請求項20】 レジャーの用途が、スイミングキャッ
    プ、ダイビングマスクもしくは耳栓用のスイミング部
    材;またはスポーツシューズもしくは野球グローブ用の
    ゲル緩衝部材である請求項9に記載のゴム組成物。
  21. 【請求項21】 (A)上記一般式(1)で表される加
    水分解性シリル基を含有する主鎖に実質的に不飽和二重
    結合を含まない有機重合体、(B)炭酸カルシウム、お
    よび(C)タルクを含有してなる架橋可能なゴム組成物
    からなるシーリング材。
  22. 【請求項22】 (A)上記一般式(1)で表される加
    水分解性シリル基を含有する主鎖に実質的に不飽和二重
    結合を含まない有機重合体、(B)炭酸カルシウム、お
    よび(C)タルクを含有してなる架橋可能なゴム組成物
    からなるポッティング材。
  23. 【請求項23】 (A)上記一般式(1)で表される加
    水分解性シリル基を含有する主鎖に実質的に不飽和二重
    結合を含まない有機重合体、(B)炭酸カルシウム、お
    よび(C)タルクを含有してなる架橋可能なゴム組成物
    からなるコーティング材。
  24. 【請求項24】 (A)上記一般式(1)で表される加
    水分解性シリル基を含有する主鎖に実質的に不飽和二重
    結合を含まない有機重合体、(B)炭酸カルシウム、お
    よび(C)タルクを含有してなる架橋可能なゴム組成物
    からなる接着剤。
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