JP2002036534A - 音響プリンタの駆動回路及び音響プリンタ - Google Patents

音響プリンタの駆動回路及び音響プリンタ

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JP2002036534A JP2000309876A JP2000309876A JP2002036534A JP 2002036534 A JP2002036534 A JP 2002036534A JP 2000309876 A JP2000309876 A JP 2000309876A JP 2000309876 A JP2000309876 A JP 2000309876A JP 2002036534 A JP2002036534 A JP 2002036534A
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circuit
inductance
piezoelectric element
frequency
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Yoshinao Kondo
義尚 近藤
Kunihiro Takahashi
邦廣 高橋
Naoki Morita
直己 森田
Nanao Inoue
七穂 井上
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Fuji Xerox Co Ltd
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    • B41J2/04593Dot-size modulation by changing the size of the drop

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速且つ高画質記録ができ、小型で低コスト
の音響プリンタの駆動回路及び音響プリンタを提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 増幅部204に、圧電素子100に含ま
れる静電容量Cdと並列に接続されたインダクタンス切
換回路205を接続する。なお、インダクタンス切換回
路205及び静電容量Cdは、TANK回路206と呼
ばれる並列共振回路を形成する。インダクタンス切換回
路205は、2つのインダクタンスL1、L2及びそれ
ぞれのインダクタンスL1、L2に直列に接続されたス
イッチS1、S2より構成され、インダクタンスL1、
L2は並列に接続する。なお、スイッチS1、S2は、
外部から制御可能なように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音響プリンタの駆
動回路及び音響プリンタにかかり、特に、高速、且つ高
画質を実現するための音響プリンタの駆動回路及び音響
プリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、インク液を小さな粒状(所
謂、液滴)として記録媒体上に飛翔させることによりド
ットを形成して画像を記録する装置として、インクジェ
ットプリンタが実用化されている。この液滴を記録媒体
上に飛翔させる装置に音響変換機(トランスデューサ)
の作動を利用した音響プリンタが知られている。
【0003】一例としては、特開平5−278218号
公報(米国特許第5191354号)に記載の技術があ
る。音響変換機(トランスデューサ)を用いた音響プリ
ンタは、適当な励起周波数で液体インクの自由表面に周
期的な摂動を生じさせる。この振動圧の振幅が臨界の立
ち上がり振幅レベル以上であれば、液体インクの自由表
面上に1またはそれ以上の定在表面張力波が生成され、
記録媒体上に液滴が飛翔される。このような摂動を生じ
させるため、トランスデューサがドライバに接続されて
駆動される。
【0004】また、特開平8−187853号公報(米
国特許第5589864号)には、RF信号により駆動
される圧電デバイスをトランスデューサとして用いる技
術が開示されている。この技術では、圧電デバイスにP
INダイオード又はバラクタが直列に接続され、バラク
タの場合にはそのインピーダンスを変化させることによ
り、RF信号をオン及びオフに切り換えてインク射出を
制御している。
【0005】このRF信号を制御するものとして、RF
−コントローラとRF駆動回路に関しては、本出願人ら
により、交流信号電源を用いることなく圧電素子に交流
信号を発生させる技術を提案している(特願平11−7
2211号公報)。この技術では、圧電素子と並列に接
続したインダクタンスにより、並列共振回路を構成し、
スイッチング手段により、圧電素子に電荷蓄積手段から
の電荷又は共振回路に基づくエネルギーを交互に供給し
て、インクの吐出を行うので、交流信号を常に供給する
必要がなく、消費電力を削減することができる。
【0006】ところで、一般的にプリンタで高画質のプ
リント画像を得るためには、解像度及び階調性の向上が
要求される。音響プリンタにおいては、インク液滴の微
小化を行うことで解像度を向上することができ、インク
液滴の大径化や小径化、或いは微小なインクの重畳化を
行うことによって階調性を向上することができる。
【0007】解像度の向上に関しては、インクが充填さ
れたインク室を伝播する超音波の波長と吐出するインク
液滴とは正比例の関係があり、超音波の波長を制御する
ことによってインク液滴のサイズを変化させることが可
能である。これにより、解像度を向上させることが可能
となる。
【0008】階調性の向上に関しては、RF信号の周波
数/振幅/持続時間を変化させて異なる径のインク液滴
を得る技術や、圧電素子の複数回起動で吐出した複数個
のインク液滴を記録媒体上の同一画素に重畳させる技術
が提案されている。また、特開平8−2900587号
公報では、圧電素子の1回駆動で連続吐出したインク液
滴群を記録媒体上の同一画素に重畳させる技術が開示さ
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
複数個又は一群のインク液滴を重畳記録する技術は、本
質的にプリント速度の低下を招く、という問題がある。
【0010】例えば、従来の重畳記録では、重畳後のド
ット径は以下の式によって算出される。
【0011】(重畳のドット径)=(単位ドット径)×
(重畳回数の1/3乗) 従って、2倍のドット径を得るためには、8回分の吐出
時間が必要となる。また、特開平8−290587号公
報に記載の技術では、、 (N個のインク液滴群を得る時間)<N×(1個のイン
ク液滴を得る時間) とされているが、2個のインク液滴群でも、少なくとも
1個のインク液滴を得る場合の1.2倍以上の時間が必
要となる。
【0012】そこで、高速且つ高画質記録を実現するた
めには、RF周波数によりインク液滴のサイズを変化さ
せる技術が望まれる。しかしながら、従来のインク液滴
のサイズを変化させる技術では、圧電素子の駆動モード
は高出力のRFアンプが必要となる。従って、コストア
ップを招くと共に、装置の大型化を引き起こすことにな
る。
【0013】そこで、圧電素子の他の駆動モードとし
て、本出願人により特開平11−72211号公報に記
載の技術が提案されている。特開平11−72211号
公報に記載の技術では、インダクタンスと圧電素子に含
まれる容量成分によって並列共振回路が構成されるTA
NK回路を用いることにより、駆動回路を小型化するこ
とができると共に、装置のコストを安く押さえることが
できる。
【0014】しかしながら、上記TANK回路は共振周
波数が単一であり、異なるRF周波数に対しては、利得
が大幅に低下してしまうので、インク液滴を吐出できな
いことがある、という問題がある。
【0015】本発明は、上記事実を考慮して、高速且つ
高画質記録ができ、小型で低コストの音響プリンタの駆
動回路及び音響プリンタを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、交流信号が供給されること
により圧電素子から発生する超音波により貯留されたイ
ンクを吐出するイジェクタを用いて、記録媒体上に画像
を形成する音響プリンタの駆動回路において、前記圧電
素子に並列に接続されたインダクタンスを含むと共に、
予め定めた複数の共振周波数を有し、複数の共振周波数
のうち何れか1つの共振周波数に設定可能な共振回路
と、前記共振回路の共振周波数を設定する設定手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0017】請求項1に記載の発明によれば、共振回路
は、圧電素子に並列に接続されたインダクタンスを含ん
でおり、圧電素子に含まれる容量成分とインダクタンス
により並列共振回路(所謂タンク回路)が構成される。
ここで、供給される所定の交流信号により、該並列共振
回路における共振周波数の交流信号が出力される。そし
て、圧電素子に前記共振周波数の信号が入力されること
によって、該圧電素子から超音波が発生され、イジェク
タより貯留されたインクが吐出されて記録媒体上に画像
が形成される。
【0018】この時、共振回路は複数の共振周波数を有
しており、複数の共振周波数を設定手段によって設定す
ることにより、前記共振回路の共振周波数が変化し、圧
電素子に供給される交流信号の周波数が変化され、貯留
されたインクを駆動する周波数が変化する。従って、イ
ンクの表面張力の臨界点を越えることによって吐出され
るインク液滴の大きさが変化する。言い換えれば、共振
回路の共振周波数を設定手段で設定することにより、イ
ンジェクタより吐出されるインク液滴のサイズを制御す
ることができる。
【0019】すなわち、インク液滴のサイズを制御する
ことにより、解像度を向上することができると共に、階
調性を向上することができる。また、圧電素子に供給す
る交流信号の周波数を変化させることにより画像が記録
されるので、ドットを重畳することなく高画質を維持し
て画像を記録することができ、高速に画像記録を行うこ
とができる。
【0020】また、このようにインダクタンスと圧電素
子に含まれる容量成分により並列共振回路からなるタン
ク回路を用いるので、音響プリンタの駆動回路を小型化
することができると共に、装置のコストを抑えることが
可能である。
【0021】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記共振回路は、予め定めた複数の前
記インダクタンスのうち何れか1つのインダクタンスに
設定可能なインダクタンス手段を有し、前記設定手段
は、該インダクタンス手段のインダクタンスを設定する
ことにより共振周波数を設定することを特徴としてい
る。
【0022】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明において、共振回路が予め定めた複数のイ
ンダクタンスのうち何れか1つのインダクタンスを設定
可能なインダクタンス手段を有し、設定手段で該インダ
クタンス手段のインダクタンスを設定することによって
複数の共振周波数のうち何れか1つを設定することが可
能である。
【0023】なお、前記インダクタンス手段は、インダ
クタンスが異なる複数のインダクタンス素子と、該複数
のインダクタンス素子の何れか1つを切り換える切換手
段とから構成され、前記設定手段は、前記切換手段に何
れか1つのインダクタンス素子を切換させるようにして
もよい。このように選択的にインダクタンスを切り換え
ることによって、容易にインク液滴サイズを可変するこ
とができる。
【0024】インダクタンス手段及び設定手段における
インダクタンスの具体的な設定としては、外部から制御
可能なスイッチ手段により行うようにしてもよい。例え
ば、インダクタンスとスイッチ手段を直列接続したもの
複数用いて、それぞれを並列接続すると共に圧電素子に
並列接続し、それぞれのスイッチ手段を外部制御するこ
とによって、共振周波数を変化させることができる。ま
た、この時、スイッチ手段としては、接地しないトラン
ジスタ素子を用いるようにしてもよい。
【0025】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の発明において、前記設定手段は、前記記
録媒体上に形成する画像を表す画像データに応じて、前
記複数の共振周波数を設定することを特徴としている。
【0026】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
又は請求項2に記載の発明において、設定手段が記録媒
媒上に形成する画像を表す画像データ(例えば、文字、
線画や写真画像等)に応じて、複数の共振周波数の設定
を制御することにより、画像に応じた高速且つ高画質記
録が可能となる。
【0027】例えば、記録媒体上に形成する画像を表す
画像データに応じて、請求項2に記載のインダクタンス
手段の複数のインダクタンスを設定することにより、イ
ンダクタンスによって変化する共振周波数に応じたイン
ク液滴サイズ(ドットサイズ)のインクがイジェクタよ
り出力される。すなわち、ドットサイズを可変すること
により、画像に応じた高速且つ高画質記録が可能とな
る。
【0028】請求項4に記載の発明は、圧電素子から発
生する超音波により貯留されたインクを吐出するイジェ
クタを用いて、記録媒体上に画像を形成する音響プリン
タの駆動回路において、前記圧電素子へ供給する交流信
号を生成するための所定周波数の正極性パルス信号と、
該正極性パルス信号と相補する負極性パルス信号を生成
する生成手段と、前記正極性パルス信号及び前記負極性
パルス信号の少なくとも一方を選択する選択手段と、前
記選択手段により選択されたパルス信号に基づいて、前
記圧電素子へ供給するための交流信号を生成する交流信
号生成手段と、を備えたことを特徴としている。
【0029】請求項4に記載の発明によれば、生成手段
では、圧電素子へ供給する交流信号を生成するための所
定周波数の正極性パルス信号と、該正極性パルス信号と
相補する負極性パルス信号が生成される。そして、選択
手段では、生成手段により生成された正極性パルス信号
及び相補する負極性パルス信号の少なくとも一方が選択
され、選択されたパルス信号に基づいて、交流信号生成
手段により圧電素子へ供給するための交流信号が生成さ
れる。ここで、選択手段により正極性パルス信号及び相
補する負極性パルス信号の少なくとも一方が選択され、
該選択のパルス信号に基づいて、交流信号が生成される
が、正極性パルス信号及び相補する負極性パルス信号が
選択された場合にはそれぞれのパルス信号が合成され
て、該合成のパルス信号に基づいて交流信号生成手段で
交流信号が生成される。すなわち、正極性パルス信号及
び相補する負極性パルス信号が合成されることにより、
合成されたパルス信号は、正極性パルス信号又は相補す
る負極性パルス信号とは異なる周波数のパルス信号とな
り、正極性パルス信号及び相補する負極性パルス信号が
選択された場合と何れか一方のパルス信号が選択された
場合とでは、それぞれ異なる周波数の交流信号を生成す
ることができる。従って、選択手段及び交流信号手段に
より複数の異なる周波数の交流信号を生成することがで
きる。
【0030】なお、正極性パルス信号又は相補する負極
性パルス信号は、それぞれ周期が同一で位相差のあるパ
ルス信号としてもよいし、それぞれ周期が異なるパルス
信号としてもよい。周期が異なれば、位相差は直接関係
ないがスタートを決めた場合の始点で、信号の立ち上が
りと立ち下がりが一致することが好ましい。
【0031】また、交流信号生成手段で生成された交流
信号が圧電素子に供給されることによって、該圧電素子
から超音波が発生され、イジェクタより貯留されたイン
クが吐出されて記録媒体上に画像が形成される。この
時、選択手段及び交流信号生成手段により異なる周波数
の交流信号を生成することができるので、圧電素子より
発生される超音波の周波数を変化させ、貯留させたイン
クを振動させる周波数を変化させることができる。すな
わち、インクの表面張力の臨界点を越えることによって
吐出されるインク液滴の大きさを変化させることができ
る。
【0032】従って、選択手段及び交流信号生成手段に
より、イジェクタより吐出されるインク液滴のサイズを
制御することができる。すなわち、このようにインク液
滴のサイズを制御することにより、解像度を向上するこ
とができると共に、階調性を向上することができる。ま
た、圧電素子に供給する周波数を変化させることにより
画像が記録されるので、ドットを重畳することなく高画
質を維持して画像を記録することができ、高速に画像記
録を行うことができる。また、選択的に交流信号の周波
数の切り換えを行うことができるので、容易にインク液
滴の大きさを変化させることができる。
【0033】なお、選択手段が、前記正極性パルス信号
及び前記負極性パルス信号の何れか一方を選択すること
によって主周波数の交流信号を発生させることができ
る。例えば、正極性パルス信号及び該正極性パルス信号
と相補する負極性パルス信号うちの何れか一方のデュー
ティー比略50%の信号を選択することによって、上述
の複数の異なる周波数の信号のうち、主周波数の交流信
号を発生させることができる。
【0034】また、選択手段が、前記正極性パルス信号
及び前記負極性パルス信号の両方を選択することによっ
て副周波数の交流信号を発生させることができる。例え
ば、π位相ずれたデューティー比略25%の正極パルス
信号及び負極パルス信号を選択することによって、上述
の複数の異なる周波数の信号のうち、副周波数の交流信
号を発生させることができる。なお、上述の例において
は、主周波数よりも副周波数の方が低い周波数となる。
【0035】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の発明において、前記選択手段は、記録媒体上に形成す
る画像を表す画像データに応じて、前記選択を行うこと
を特徴としている。
【0036】請求項5に記載の発明によれば、請求項4
に記載の発明において、選択手段が記録媒体上に形成す
る画像を表す画像データ(例えば、文字、線画や写真画
像等)に応じて、正極性パルス信号及び相補する負極性
パルス信号の少なくとも一方の選択を行うことにより、
圧電素子に供給する交流信号の周波数を制御することが
でき、圧電素子に供給される交流信号の周波数に応じた
インク液滴サイズ(ドットサイズ)のインクがイジェク
タより出力される。すなわち、ドットサイズを可変する
ことにより、画像に応じた高速且つ高画質記録が可能と
なる。
【0037】なお、請求項6に記載のように、請求項1
乃至請求項5の少なくとも1項に記載の音響プリンタの
駆動回路を音響プリンタに備えることにより、高速、高
画質、且つ、小型で低コストの音響プリンタを提供する
ことができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態の一例を詳細に説明する。
【0039】図2には、本実施の形態に係る音響プリン
タのイジェクタの概念図が示されている。イジェクタ1
0は、基板104の一方の面に装着された第1電極10
2と、イジェクタ10を駆動する駆動回路121に接続
された第2電極103と、第1の電極102及び第2の
電極103に挟まれた圧電体101と、からなる1つの
圧電素子100を備えている。
【0040】また、イジェクタ10の基板104におけ
るもう一方の面には、音響レンズ105が装着され、圧
電素子100によって発生される超音波が該音響レンズ
105によってインクが充填されたインク室106を介
して液面制御板107のインク吐出口112に集束され
る。
【0041】なお、圧電素子100、音響レンズ10
5、インク吐出口112、のそれぞれの中心は一直線上
に配置される。また、インク室106に充填されたイン
クは、インク室106に負圧が加えられることにより保
持され、これによりインク吐出口112からのインク液
漏れが防止される。
【0042】また、ひとつのプリントヘッドには、上述
のように構成されたイジェクタ10が所定の位置に複数
個配置されている。
【0043】複数個のイジェクタ10は、外部制御可能
な選択スイッチ111を介して第1電極102を接地す
ることにより所望のイジェクタ10が選択され、駆動回
路121から出力されるRF信号は第2電極103に入
力される。そして、圧電素子100にて超音波に変換さ
れ、発生された超音波は音響レンズ105を介してイン
ク室106中を集束、減衰しながらインク液面107に
到達し、インク吐出口112からインク液滴が吐出され
る。
【0044】[第1実施形態]続いて、上述の駆動回路
121の第1実施形態について詳細に説明する。図3に
は、第1実施形態に係る駆動回路121の内部構成が示
されており、図3に示すように、駆動回路121は、所
定のパルスを生成するパルス発生部201、所定の交流
信号(RF信号)を生成するRF信号発生部202、パ
ルス発生部201及びRF信号発生部202からの信号
を合成する混合部203、及び該混合部203より出力
される混合信号を増幅する増幅部204を備えており、
RF信号発生部202で生成された所定の周波数Fから
なるRF信号212と、パルス発生部201で生成され
た所定のパルス幅Wからなるパルス211とは、混合部
203において合成されて、RF周波数Fで長さWのバ
ースト波213となり、増幅部204で増幅される。
【0045】ところで、インク室を伝播する超音波の波
長と吐出するインク液滴の直径は正比例の関係にある。
ここで、圧電素子100にて変換される超音波の周波数
はRF周波数Fに等しいので、RF周波数Fと超音波の
波長との間に反比例の関係が成立する。従って、RF周
波数Fとインク液滴の直径Dとは、図4に示すように反
比例の関係となる。例えば、図4において、2つの異な
るRF周波数F1、F2との間に、 F2=(1/2)×F1・・・(1) の関係が成立するとすると、これらに対応するインク液
滴の直径D1、D2との間には、 D2=2×D1・・・(2) の関係が成立することになる。
【0046】更に、吐出するインク液滴の直径Dと記録
媒体上に形成されるドット径との関係は、実験的に正比
例の関係が成立することが従来より知られている。すな
わち、(2)式において、直径D2のインク液滴が記録
媒体上に600dpiのドットを形成するとすると、直
系D1のインク液滴では該記録媒体上に1200dpi
のドットを形成することを意味する。
【0047】また、インク液滴吐出に係る一連の過程、
すなわち、メニスカス生成、インク液滴吐出、及びメニ
スカス消滅等に要する時間は、インク液滴の直径に関係
なく一定に制御可能なことが従来から実験により確認さ
れている。
【0048】以上より、RF周波数Fを変化させて同一
のインク吐出口から吐出するインク液滴の直径Dが制御
できれば、プリント速度の低下を抑制しながら音響プリ
ンタの階調性を確保することができる。
【0049】そこで、本実施形態では、駆動回路121
における出力段近傍が図1に示す構成とされている。な
お、図1は、第1実施形態に係る駆動回路121の出力
段近傍の概念図を示す。ここで、2つの異なるRF周波
数F1、F2を圧電素子100に伝達する場合につい
て、本実施形態における駆動回路121を更に詳細に説
明する。図1において、圧電素子100は、コンデンサ
Cd、インダクタンスLs、コンデンサCs、及び抵抗
Rsの直列共振回路を並列に接続した等価回路として表
されている。
【0050】上述の増幅部204には、圧電素子100
に含まれる静電容量Cdと並列に接続されたインダクタ
ンス切換回路205が接続されている。なお、インダク
タンス切換回路205及び静電容量Cdは、TANK回
路206と呼ばれる並列共振回路を形成する。インダク
タンス切換回路205は、2つのインダクタンスL1、
L2及びそれぞれのインダクタンスL1、L2に直列に
接続されたスイッチS1、S2より構成されており、イ
ンダクタンスL1、L2は並列に接続されている。な
お、スイッチS1、S2は、外部から制御可能なように
構成されている。
【0051】インダクタンス切換回路205のインダク
タンスL1、L2は、それぞれ外部からの信号に基づい
てスイッチS1、S2のオンオフが制御され、スイッチ
S1、S2が共にオンの場合には、TANK回路206
の共振周波数f1は、 f1=1/{2π√([L1//L2]×Cd)}・・・(3) となる。なお、[L1//L2]は並列合成インダクタ
ンスを表す。
【0052】他方、スイッチS1がオフ、スイッチS2
がオンの場合、TANK回路206の共振周波数f2
は、 f2=1/{2π√(L2×Cd)}・・・(4) となる。すなわち、(3)式及び(4)は、TANK回
路206の複数の異なる共振周波数を有し、外部制御に
より共振周波数が選択可能とされている。
【0053】なお、インダクタンスL2と並列合成イン
ダクタンス[L1//L2]との間には、 L2>[L1//L2]・・・(5) の関係が成立し、TANK回路206の共振周波数f
1、f2との間には、 f1>f2・・・(6) の関係が成立する。従って、RF周波数F1、F2とT
ANK回路206の周波数f1、f2とが互いに等しく
なるインダクタンスL1、L2が決定される。
【0054】図5には、TANK回路206の伝達特性
を示す。前記の共振周波数fl,f2を中心として、そ
れぞれ急峻な特性を有する。従って、入力されるRF信
号の周波数Fが選択された共振周波数fからずれると、
利得は急激に低下し、インク液滴生成に十分な電力が確
保できなくなる。言い換えれば、共振周波数f1、f2
の信号を用いてのインク液滴生成が可能である。
【0055】続いて、上述のように構成された第1実施
形態に係る駆動回路121の作用について説明する。
【0056】パルス発生部201で所定のパルス幅Wか
らなるパルス211が生成され、RF信号発生部202
より発生されるRF信号と混合部203で合成されて、
RF周波数Fで長さWのバースト波213が生成され
る。そして、増幅部204で増幅されて、TANK回路
206に入力される。この時、入力される画像データの
種類等(例えば、文字、線画や画像などの種類)に応じ
て、パルス発生部201で生成されるパルス幅Wを変化
させることによって、TANK回路206に入力される
バースト波213のRF周波数Fを可変させる。
【0057】また、TANK回路206では、同様に入
力される上述した画像データの種類等に応じて、スイッ
チS1、S2のオンオフ制御が行われる。すなわち、R
F周波数Fに応じてスイッチS1、S2の制御が行われ
る。従って、TANK回路206の共振周波数fが可変
される。
【0058】本実施形態では、TANK回路206に入
力されるバースト波213のRF周波数FがRF周波数
F1及びRF周波数F2の2つの周波数が入力され、こ
のRF周波数の入力に伴って、スイッチS1、S2のオ
ンオフ制御が行われることによって、TANK回路20
6の共振周波数が共振周波数f1、f2にそれぞれ可変
される。
【0059】従って、圧電素子100に入力される周波
数が可変される。言い換えれば、圧電素子100を駆動
する周波数が可変されるので、圧電素子100より出力
される超音波の振動周波数がこれに伴って変化し、イン
ク吐出口112より吐出されるインク液滴の大きさが変
化することになる。すなわち、異なる径のインク液滴を
吐出することができる。
【0060】このように、TANK回路206の共振周
波数を複数用いることができるので、異なるRF周波数
に対して、利得が大幅に低下することがなくなり、イン
ク液滴が吐出できないことを防止することができる。ま
た、TANK回路206を用いることにより、小型化且
つ低コストの駆動回路とすることができ、高速且つ高画
質記録が可能となる。
【0061】図6には、プリントヘッド214を構成す
るイジェクタの2次元配置の一例を示した。本実施形態
では、8×4で2次元的に配置された32個のイジェク
タによってプリントヘッド214が構成されている。な
お、以下の説明を簡単にするため、行方向には1〜8の
識別子を付与し、列方向にはA〜Dの識別子を付与し
て、各イジェクタをA1〜D8の識別番号で識別して説
明する。
【0062】イジェクタの配列ピッチは記録媒体上の画
素ピッチよりも大きいから、1ラインの画像形成をA列
からD列までの各列で分散数量、各列は基本解像度分、
例えば600dpi分だけずれて配置されている。
【0063】図7には、プリントヘッド214と記録媒
体216の関係を示した。本実施形態では、シアン、マ
ゼンタ、イエロー、及びブロックの4色の異なるインク
を吐出するために、プリントヘッド214が4個存在す
る場合を説明する。なお、記録媒体216内には画像形
成のための記録領域が定められている。また、各プリン
トヘッド214は、図6に示す2次元的に配置された複
数のイジェクタから構成される。記録領域内の1画素
は、1つのイジェクタで形成され、全て(本実施形態で
は、8×4=32個)のイジェクタの駆動が完了する
と、プリントヘッド214が移動し、この作業を繰り返
しながら、記録媒体216上に画像が形成される。
【0064】この場合、各走査方向に対して、プリント
ヘッド214の移動単位は、プリントヘッド214に配
置されたイジェクタの各走査方向に対する数量に等しい
値を標準値としている。例えば、図6のイジェクタ配列
では、主走査方向の移動単位はイジェクタ1個分であ
り、副走査方向に対してはイジェクタ8個分である。す
なわち、図7に示すように、1走査目で全てイジェクタ
の駆動完了毎にプリントヘッド214が主走査方向に移
動され、主走査が終了した後に副走査方向にプリントヘ
ッド214が移動され、2走査目が開始される。これを
記録領域内について繰り返し、画像が形成される。な
お、各プリントヘッド214の相対位置は、記録領域上
の画素位置がずれないよう、予め画像形成過程のプリン
トヘッド214の移動単位に基づいて、決定されてい
る。
【0065】また、図8には、記録モードに対する記録
媒体上の画像例が示されている。図8(a)は高速記録
の場合を、図8(b)は高画質記録の場合を、それぞれ
示す。高速記録モードでは、全てのイジェクタから大径
のインク液滴が吐出される。すなわち、低い周波数成分
F2を有するRF信号でイジェクタが駆動され、これに
よって、記録媒体上の所定の位置に大径ドットd(F
2)が形成される。
【0066】他方、高画質記録モードでは、各イジェク
タから最適な径のインク液滴が吐出される。すなわち、
高い周波数成分Flを有するRF信号による小径ドット
d(Fl)や、該小径ドットd(F1)がn回重畳され
た中径ドットdn(Fl)、また、前記大径ドットd
(F2)や、さらには、該大径ドットd(F2)がn回
重畳された極大ドットdn(F2)など、多様な径を有
するドットが、記録媒体上の所定の位置に形成される。
【0067】なお、上記の実施形態では、インダクタン
ス切換回路205において、切り替えるインダクタンス
を2つ設けるようにしていたが、2つに限るものではな
く、2つ以上、複数設けるようにしてもよい。例えば、
3つ設けることにより、共振周波数を3種類得ることが
できる。すなわち、3種類のドット径を使い分けること
が可能となる。
【0068】また、上記の実施の形態では、インダクタ
ンス切換回路205によって、インダクタンスを切り換
えるようにしたが、圧電素子の容量成分と圧電素子に並
列に接続されたインダクタンスからなる共振回路で構成
されたTANK回路において、容量成分を切り換える容
量成分切換回路を設けるようにしてもよい。この場合に
は、容量成分を切り換えることにより共振周波数を切り
換えることが可能となる。
【0069】
【実施例】以下、図面を参照して、第1実施形態に係る
実施例を詳細に説明する。
【0070】図9には、第1実施形態に係るインダクタ
ンス切換回路205におけるスイッチS1、S2(図1
参照)の実施例が示されている。インダクタンス切換回
路205は、ゲートに入力される制御信号に応じてスイ
ッチング動作するNチャンネル型電界効果トランジスタ
Q1を備えており、トランジスタQ1のソースには負電
源(−VSS)が接続され、ドレインにはインダクタン
スL1が接続されている。インダクタンスL1の他端側
には、一端が接地された抵抗R1及びコンデンサC1が
接続されている。コンデンサC1は増幅回路204に接
続されると共に、一端が接地されたインダクタンスL2
及び圧電素子100に接続されている。ここでは、イン
ダクタL2は常にオン状態となるよう接地され、インダ
クタLIにのみNチャネル型電界効果トランジスタQl
が容量性スイッチとして利用されている。例えば、RF
信号の周波数が100MHzオーダーと非常に高い場
合、現在の市販トランジスタ素子は容量成分が大きすぎ
て、スイッチングできない。従って、トランジスタQl
のソースは接地せず、負電源(−VSS)に接続するこ
とにより容量成分を低下させている。
【0071】トランジスタQlがオン状態の時、負電源
に流れる直流電流成分はキャパシタC1でカットされ、
抵抗Rlでバイパスされる。また、RF信号はClでバ
イパスされて抵抗R1にはほとんど流れない。これらを
ともに満足するよう、キャパシタClおよび抵抗Rlが
選ばれる。
【0072】以上のように構成し、Nチャンネル型電界
効果トランジスタQ5のゲートに入力する制御信号によ
って、インダクタンスの切換を行うことが可能となる。
【0073】また、図10には、第1実施形態に係るイ
ンダクタンス切換回路205を備えた駆動回路の実施例
の一例が示されている。
【0074】この駆動回路は、増幅回路U1及びU2を
有し、それぞれの増幅回路U1、U2は接地されている
と共に、直流電源dc1、dc2、dc3、制御信号、
及びRF信号が入力されるようになっている。増幅回路
U1、U2は、コンデンサC7(図9におけるコンデン
サC1に相当する)、一端が接地された抵抗R9、一端
が接地されたインダクタンスL2、及びコンデンサC6
にそれぞれ接続されており、コンデンサC6は、一端が
接地された抵抗R10に接続されていると共に圧電素子
100に接続されている。また、コンデンサC7の他端
側には、一端が接地された抵抗R12(図9における抵
抗R1に相当する)及びインダクタンスL3(図9に示
すインダクタンスL1に相当する)が接続されており、
インダクタンスL3はNチャンネル型電界効果トランジ
スタQ5(図9に示すトランジスタQ1に相当する)の
ドレインに接続されている。電界効果トランジスタQ5
のゲートには、一端が接地された抵抗R11が接続され
ていると共に、外部制御信号が入力されるようになって
いる。さらに電界効果トランジスタQ5のソースには直
流電源dc4及び一端が接地されたコンデンサC8が接
続されている。すなわち、2つの増幅回路Ul、U2の
出力はインダクタンス切換回路を備えたTANK回路に
接続されている。増幅回路Ul、U2は、それぞれRF
周波数Fl、F2を効率よく伝達するよう設計されてい
る。RF周波数Flで圧電素子を駆動する場合には、増
幅回路U2を休止させ、増幅回路U1のみを通電させる
よう、所定の信号が入力されると共に、インダクタンス
切換回路のスイッチQ5をオン状態にする信号が入力さ
れる。また、RF周波数F2で圧電素子を駆動する場合
には、増幅回路Ulを休止させ、増幅回路U2のみを通
電させるよう、所定の信号が入力されると共に、インダ
クタンス切換回路のスイッチQ5をオフ状態にする信号
が入力される。これによって、インダクタンスの切換を
行うことが可能となる。
【0075】更に、図11には、図10に示す増幅回路
U1、U2の詳細な回路構成の一例を示す。例えば、増
幅回路U1、U2は共に同一構成であり、以下のように
構成されている。
【0076】増幅回路U1、U2は、電界効果トランジ
スタQ1、Q2を備えており、Pチャンネル型電界効果
トランジスタQ1のゲートに制御信号が入力され、Nチ
ャンネル型電界効果トランジスタQ2のゲートにRF信
号がコンデンサC1を介して入力されるようになってい
る。電界効果トランジスタQ1のゲートには、直流電源
dc1に接続された抵抗R3がさらに接続されており、
電界効果トランジスタQ2のゲートには、一端が接地さ
れた抵抗R2及び直流電源dc1に接続された抵抗R1
がさらに接続されている。また、電界効果トランジスタ
Q1のソースには直流電源dc1が接続され、電界効果
トランジスタQ2のソースは接地されており、電界効果
トランジスタQ1のドレイン及び電界効果トランジスタ
Q2のドレインはコンデンサC2に接続されている。
【0077】コンデンサC2は、一端が接地された抵抗
R4、Nチャネル型電界効果トランジスタQ3のゲー
ト、及び直流電源dc2に接続された抵抗R5が接続さ
れている。電界効果トランジスタQ3のソースは一端が
接地されたコンデンサC4及び直流電源dc2が接続さ
れており、電界効果トランジスタQ3のドレインは、一
端が接地された抵抗R6、一端が接地されたインダクタ
ンスL1及びコンデンサC3が接続されている。
【0078】コンデンサC3は、一端が接地された抵抗
R7、Nチャンネル型電界効果トランジスタQ4のゲー
ト、及び直流電源dc3に接続された抵抗R8が接続さ
れている。電界効果トランジスタQ4のソースは一端が
接地されたコンデンサC5が接続されており、電界効果
トランジスタQ4のドレインよりRF信号が出力される
ようになっている。
【0079】以上のように構成することにより、インダ
クタンスL1を増幅回路U1、U2について、各々異な
る値とすることによって、増幅回路U1と増幅回路U2
を効率よく通過するRF周波数を異なるものとすること
ができる。すなわち、インダクタンスL1により、RF
周波数帯域を異ならせることができる。
【0080】図12は、インダクタンス切換回路を備え
た駆動回路の第2例である。
【0081】この駆動回路は、Pチャンネル型電界効果
トランジスタQ1のゲートに制御信号が入力され、Nチ
ャンネル型電界効果トランジスタQ2のゲートにRF信
号がコンデンサC1を介して入力されるようになってい
る。電界効果トランジスタQ1のゲートには、直流電源
dc1に接続された抵抗R3がさらに接続されており、
電界効果トランジスタQ2のゲートには、一端が接地さ
れた抵抗R2及び直流電源dc1に接続された抵抗R1
がさらに接続されている。また、電界効果トランジスタ
Q1のソースには直流電源dc1が接続され、電界効果
トランジスタQ2のソースは接地されており、電界効果
トランジスタQ1のドレイン及び電界効果トランジスタ
Q2のドレインはコンデンサC2に接続されている。
【0082】コンデンサC2は、一端が接地された抵抗
R4、Nチャンネル型電界効果トランジスタQ3のゲー
ト、及び直流電源dc2に接続された抵抗R5が接続さ
れている。電界効果トランジスタQ3のソースは一端が
接地されたコンデンサC4及び直流電源dc2に接続さ
れており、電界効果トランジスタQ3のドレインは、一
端が接地された抵抗R6、一端が接地されたインダクタ
ンスL1及びコンデンサC3に接続されている。
【0083】さらに電界効果トランジスタQ3のドレイ
ンにはコンデンサC10が接続されており、コンデンサ
C10の他端には一点が接地された抵抗R7及びNチャ
ンネル型電界効果トランジスタQ6のドレインに接続さ
れたインダクタンスL4が接続されている。電界効果ト
ランジスタQ6のゲートには、一端が接地された抵抗R
13が接続されていると共に、外部制御信号が接続さ
れ、電界効果トランジスタQ6のソースには、一端が接
地されたコンデンサC9と直流電源dc4が接続されて
いる。
【0084】一方、コンデンサC3の他端側は、一端が
接地された抵抗R8、Nチャンネル型電界効果トランジ
スタQ4のゲート、及び直流電源dc3に接続された抵
抗R9が接続されている。電界効果トランジスタQ4の
ソースは一端が接地されたコンデンサC5と直流電源d
c3が接続されている。電界効果トランジスタQ4のド
レインには一端が接地された抵抗R10、一端が接地さ
れたインダクタンスL2、コンデンサC6、C7が接続
されている。コンデンサC7の他端には、一端が接地さ
れた抵抗R12及び一端がNチャンネル型電界効果トラ
ンジスタQ5のドレインに接続されたインダクタンスL
3が接続されている。また、電界効果トランジスタQ5
のソースには一端が接地されたコンデンサC8と直流電
源dc4が接続されており、電界効果トランジスタQ5
のゲートには、一端が接地された抵抗R13が接続され
ていると共に、上記外部制御信号が入力されるようにな
っている。
【0085】一方、コンデンサC6の他端側には、一端
が接地された抵抗R11及び圧電素子100が接続され
ている。
【0086】なお、上記における回路素子は、それぞれ
の回路に応じて値が適宜設定されるものである。
【0087】以上のように構成された駆動回路は、外部
制御信号に応じて電界効果トランジスタQ5に加え、さ
らに電界効果トランジスタQ6をも制御することによ
り、インダクタンスL3への通電の切り替えを行うと共
に、インダクタンスL4への通電の切り替えを行うこと
により、異なるRF周波数帯域を得ることができる。す
なわち、第1例とは異なり、増幅回路にインダクタンス
切換回路を備えることにより、増幅回路を1つに統合し
ている。動作原理は、増幅回路入力が共通化された以外
は、第1例に等しい。このように増幅回路の統合化によ
り、回路規模は大幅に縮小される。
【0088】[第2実施形態]続いて、駆動回路の第2
実施形態について詳細に説明する。図13には、第2実
施形態に係る駆動回路321の内部構成が示されてお
り、図13に示すように、駆動回路321は、所定のパ
ルスを生成するパルス発生部301、所定の交流信号
(RF信号)を生成するRF信号発生部302、パルス
発生部301及びRF信号発生部302からの信号に基
づいて、それぞれの信号を互いに反転し、且つπ位相ず
れたデューティー比25%のRFパルス信号に変換する
変換部303、及び該変換部303より出力されるそれ
ぞれの信号を増幅する増幅部A304及び増幅部B30
5を備えており、RF信号発生部302で生成された所
定の周波数FからなるRF信号312と、パルス発生部
301で生成された所定のパルス幅Wからなるパルス3
11とは、変換部303において、ふたつの互いに反転
し、かつπ位相ずれたデューティー比25%のRFパル
ス信号313、314に変換される。ここで、変換され
たRFパルス信号313、314は、ともにRF信号3
12に等しい周波数成分Fを有し、かつ長さWのバース
ト波である。RFパルス信号313は増幅部A304に
おいて、RFパルス信号314は増幅部B305におい
て、それぞれ増幅される。
【0089】ところで、第1実施形態でも説明したよう
に、インク室を伝播する超音波の波長と吐出するインク
液滴の直径は正比例の関係にある。ここで、圧電素子1
00にて変換される超音波の周波数はRF周波数Fに等
しいので、RF周波数Fと超音波の波長との間に反比例
の関係が成立する。従って、RF周波数Fとインク液滴
の直径Dとは、図4に示すように反比例の関係となる。
例えば、図4において、2つの異なるRF周波数F1、
F2との間に、F2=(1/2)×F1・・・(1)の
関係が成立するとすると、これらに対応するインク液滴
の直径D1、D2との間には、 D2=2×D1・・・(2) の関係が成立することになる。
【0090】更に、吐出するインク液滴の直径Dと記録
媒体上に形成されるドット径との関係は、実験的に正比
例の関係が成立することが従来より知られている。すな
わち、(2)式において、直径D2のインク液滴が記録
媒体上に600dpiのドットを形成するとすると、直
系D1のインク液滴では該記録媒体上に1200dpi
のドットを形成することを意味する。
【0091】また、インク液滴吐出に係る一連の過程、
すなわち、メニスカス生成、インク液滴吐出、及びメニ
スカス消滅等に要する時間は、インク液滴の直径に関係
なく一定に制御可能なことが従来から実験により確認さ
れている。
【0092】以上より、RF周波数Fを変化させて同一
のインク吐出口から吐出するインク液滴の直径Dが制御
できれば、プリント速度の低下を抑制しながら音響プリ
ンタの階調性を確保することができる。
【0093】そこで、本実施形態では、駆動回路321
における出力段近傍が図14に示す構成とされている。
なお、図14は、第2実施形態に係る駆動回路321の
出力段近傍の概念図を示す。ここで、2つの異なるRF
周波数F1、F2を圧電素子100に伝達する場合につ
いて、本実施形態に置ける駆動装置321を更に詳細に
説明する。図14において、圧電素子100は、コンデ
ンサCdに、インダクタンスLs、コンデンサCs、及
び抵抗Rsの直列共振回路を並列に接続した等価回路と
して表されている。
【0094】増幅部A304の出力段は、ここではPチ
ャネル型電界効果トランジスタ40Pからなり、増幅部
B305の出力段は、ここではNチャネル型電界効果ト
ランジスタ40Nからなる。トランジスタ40P、40
Nのドレイン同士が接続されることにより、互いに相補
する増幅回路が形成される。そして、トランジスタ40
P、40Nのそれぞれのドレインには、更に、圧電素子
100に含まれる静電容量Cdと並列に接続されたイン
ダクタンスL1に接続されている。なお、インダクタン
スL1及び静電容量Cdは、TANK回路320と呼ば
れる並列共振回路を形成する。すなわち、該TANK回
路320は、 f=1/{2π√(L1×Cd)} (3) で表される単一の共振周波数fを有する。
【0095】続いて、上述のように構成された第2実施
形態に係る駆動回路321の作用について説明する。
【0096】パルス発生部301で所定のパルス幅Wか
らなるパルス301が生成される。また、RF信号発生
部302ではRF信号312が生成される。パルス30
1及びRF信号302はそれぞれ変換部303に入力さ
れる。変換部303では、2つの互いに反転し、且つπ
位相ずれたデューティー比25%のRFパルス信号31
3、314に変換される。そして、2つのRFパルス信
号313、314は、それぞれ増幅部A304及び増幅
部B305で増幅されて、TANK回路320に入力さ
れる。
【0097】ここで、TANK回路320に入力される
RFパルス信号313、314は、増幅部A304にお
けるPチャンネル型電界効果トランジスタ40P、また
は増幅部B305におけるNチャンネル型電界効果トラ
ンジスタ40Nのそれぞれのゲートへの入力を外部制御
することによって、RFパルス信号313、314のT
ANK回路320への出力が制御される。
【0098】なお、図15は、異なる周波数成分を有す
るRF信号生成であり、図15(a)は周波数成分がF
1の場合を、図15(b)は周波数成分がF2の場合
を、それぞれ示す。ここで、Anはトランジスタ40N
による強制振動期間、Bnは同じく自由振動期間であ
り、Apはトランジスタ40Pによる強制振動期間、B
pは同じく自由振動期間である。
【0099】例えば、小径のインク液滴を生成する場
合、たとえば、図15(a)に示すとおり、RFパルス
信号313は、増幅部A304を休止状態にする、すな
わちトランジスタ40Pを常にオフ状態にすべく、常に
Hレベルとし、RFパルス信号314は、TANK回路
の共振周波数fに等しい周波数成分F1を有するパルス
信号とすればよい。その結果、TANK回路波形は本願
出願人らが既に提案している特願平11−072211
のごとく、強制振動期間Anと自由振動期間Bnとが交
互に繰り返され、周波数成分F1を有する正弦波状のバ
ースト波となる。
【0100】また、大径のインク液滴を生成する場合、
たとえば、図15(b)に示すとおり、RFパルス信号
313、314は、デューティー比を図15(a)の半
分の25%とするが、パルス幅は図15(a)の場合に
等しく固定すればよい。また、RFパルス信号313
は、RFパルス信号314に対して、互いに論理反転さ
れ、かつπ位相ずれた関係にある。図15(a)の場合
と比較して、パルス周期は2倍であるものの、パルス幅
自体は等しいから、RFパルス信号313、314は、
TANK回路の共振周波数fに等しい周波数成分F1を
有する。従って、RFパルス信号313、314は、図
15(a)の場合と同等の利得をもってTANK回路3
20を通過し、圧電素子100に伝達される。その結
果、トランジスタ40Nによる自由振動期間Bnとトラ
ンジスタ40Pによる強制振動期間Apとが同一極性に
なるとともに、トランジスタ40Pによる自由振動期間
Bpとトランジスタ40Nによる強制振動期間Anとが
同一極性になる。このとき、TANK回路320におい
ては、これらを包絡する信号波形(図15では実線で図
示)が形成される。すなわち、正弦波状ではないもの
の、 F2={1/2}×F1 (4) を満足する周波数成分F2を有するバースト波が得られ
る。
【0101】従って、圧電素子100に入力される周波
数が可変される。言い換えれば、圧電素子100を駆動
する周波数が可変されるので、圧電素子100より出力
される超音波の振動周波数がこれに伴って変化し、イン
ク吐出口112より吐出されるインク液滴の大きさが変
化することになる。すなわち、異なる径のインク液滴を
吐出することができる。
【0102】このように、第2実施形態では、TANK
回路320の共振周波数が単一であるが、上述のような
増幅部A304及び増幅部B305を備えることによ
り、周波数成分の異なるRF信号を生成することができ
る。また、上述のように圧電素子100に入力する周波
数を可変するので、異なるRF周波数に対して、利得が
大幅に低下することがなくなり、インク液滴が吐出でき
ないことを防止することができる。また、TANK回路
206を用いることにより、小型化且つ低コストの駆動
回路とすることができ、高速且つ高画質記録が可能とな
る。
【0103】プリントヘッドを構成するイジェクタの2
次元配置の一例は、図6に示すように、第1実施形態と
同一の物を用いることができる。第2実施形態において
も、8×4で2次元的に配置された32個のイジェクタ
によってプリントヘッド214を構成することが可能で
ある。なお、以下の説明を簡単にするため、行方向には
1〜8の識別子を付与し、列方向にはA〜Dの識別子を
付与して、各イジェクタをA1〜D8の識別番号で識別
して説明する。
【0104】イジェクタの配列ピッチは記録媒体上の画
素ピッチよりも大きいから、1ラインの画像形成をA列
からD列までの各列で分散数量、各列は基本解像度分、
例えば600dpi分だけずれて配置されている。
【0105】プリントヘッド214と記録媒体216と
の関係についても第1実施形態と同様に図7に示すよう
になる。第2実施形態においても、シアン、マゼンタ、
イエロー、及びブロックの4色の異なるインクを吐出す
るために、プリントヘッド214が4個存在する場合を
説明する。なお、記録媒体216内には画像形成のため
の記録領域が定められている。また、各プリントヘッド
214は、図6に示す2次元的に配置された複数のイジ
ェクタから構成される。記録領域内の1画素は、1つの
イジェクタで形成され、全て(本実施形態では、8×4
=32個)のイジェクタの駆動が完了すると、プリント
ヘッド214が移動し、この作業を繰り返しながら、記
録媒体216上に画像が形成される。
【0106】この場合、各走査方向に対して、プリント
ヘッド214の移動単位は、プリントヘッド216に配
置されたイジェクタの各走査方向に対する数量に等しい
値を標準値としている。例えば、図6のイジェクタ配列
では、主走査方向の移動単位はイジェクタ1個分であ
り、副走査方向に対してはイジェクタ8個分である。す
なわち、図7に示すように、1走査目で全てイジェクタ
の駆動完了毎にプリントヘッド214が主走査方向に移
動され、主走査が終了した後に副走査方向にプリントヘ
ッド214が移動され、2走査目が開始される。これを
記録領域内について繰り返し、画像が形成される。な
お、各プリントヘッド214の相対位置は、記録領域上
の画素位置がずれないよう、予め画像形成過程のプリン
トヘッド214の移動単位に基づいて、決定されてい
る。
【0107】記録モードに対する記録媒体上の画像例に
ついても第1実施形態と同様であり、図8に示すように
なる。図8(a)は高速記録の場合を、図8(b)は高
画質記録の場合を、それぞれ示す。高速記録モードで
は、全てのイジェクタから大径のインク液滴が吐出され
る。すなわち、低い周波数成分F2を有するRF信号で
イジェクタが駆動され、これによって、記録媒体上の所
定の位置に大径ドットd(F2)が形成される。
【0108】他方、高画質記録モードでは、各イジェク
タから最適な径のインク液滴が吐出される。すなわち、
高い周波数成分Flを有するRF信号による小径ドット
d(Fl)や、該小径ドットd(F1)がn回重畳され
た中径ドットdn(Fl)、また、前記大径ドットd
(F2)や、さらには、該大径ドットd(F2)がn回
重畳された極大ドットdn(F2)など、多様な径を有
するドットが、記録媒体上の所定の位置に形成される。
【0109】
【実施例】以下、図面を参照して、第2実施形態に係る
実施例を詳細に説明する。
【0110】図16には、第1実施形態に係る相補型増
幅回路を有する駆動回路の実施例が示されている。変換
部303は増幅部の最終段トランジスタQ1、Q2以
前、すなわち、デジタル回路で構成される。デジタル回
路は、RF信号入力端子RFin1(Qbar)、RF
in2(2Q)、RFin3(Q)、及び入力端子En
ableを備えており、入力端子Enableは、イン
バータU1Aに接続されており、インバータU1Aの出
力は、NAND回路U2A、U2B、U2Cに接続され
ており、NAND回路U2Aの入力側には、さらに、R
F信号入力端子RFin1が接続され、NAND回路U
2Bの入力側には、さらにRF信号入力端子RFin2
が接続され、NAND回路U2Cの入力側には、さらに
RF信号入力端子RFin3が接続されている。NAN
D回路U2A、U2B、U2Cの出力がそれぞれインバ
ータU1B、U1C、U1Dに出力され、インバータU
1Bの出力は、AND回路U3Aに接続され、インバー
タU1Cの出力は、AND回路U3A、U2Dに接続さ
れ、インバータU1Dの出力は、NAND回路U2Dに
接続されている。AND回路U3Aの出力は、インバー
タU1Eに接続され、インバータU1Eの出力は、コン
デンサC1を介してPチャンネル型電界効果トランジス
タQ1のゲートに入力され、NAN回路U2Dの出力
は、インバータU1Fに接続され、インバータU1Fの
出力は、コンデンサC2を介してNチャンネル型電界効
果トランジスタQ2のゲートに入力されるように構成さ
れている。また、トランジスタQ1のソースは正電源d
clに、トランジスタQ2のソースは負電源dc2に、
それぞれ接続される。電界効果トランジスタQ1のゲー
トには、正電源dc1に接続された抵抗R1、及び一端
が接地された抵抗R2がさらに接続され、電界効果トラ
ンジスタQ1のソースには一端が接地されたコンデンサ
C4がさらに接続されている。また、電界効果トランジ
スタQ2のゲートには、一端が接地された抵抗R3及び
負電源dc2に接続された抵抗R4がさらに接続され、
電界効果トランジスタQ2のソースには、一端が接地さ
れたコンデンサC5がさらに接続されている。また、電
界効果トランジスタQ1のドレイン及び電界効果トラン
ジスタQ2のドレインは、一端が接地された抵抗R5、
一端が接地されたインダクタンスL1、及びコンデンサ
C3に接続され、コンデンサC3は、一端が接地された
抵抗R6及び圧電素子100に接続されている。なお、
第1実施形態に係る実施例における回路素子と一部同一
符号を用いているが、第1実施形態に係る実施例とは、
全く関係ないものである。
【0111】3つのRF信号入力端子RFin1(Qb
ar)、RFin2(2Q)、RFin3(Q)は、例
えば、図示しないPLL(Phase Lock Lo
op)素子などを用いると、ひとつの素子に接続するだ
けでよい場合がある。また、入力端子Enableは、
図示していない外部制御回路と接続され、入力信号はバ
ースト波の持続時間を制御する。変換部303のデジタ
ル回路において、U1で始まる識別子を有するインバー
タ素子は、論理反転に加え、信号増幅機能を有するもの
が望ましい。
【0112】表1に所望の周波数成分を有するRF信号
を生成するのに必要な入力信号の真理値表を示す。
【0113】
【表1】
【0114】例えば、TANK回路の共振周波数に等し
い周波数成分F1を得る場合、RFin1(Qbar)
は常にLレベルであり、インバータ素子U1Bの出力は
常にLレベルとなるから、インバータ素子U1Eの出力
は常にHレベルとなる。従って、トランジスタQ1は常
にオフ状態となる。他方、RFin2(2Q)及びRF
in3(Q)は、ともに2Qであり、NAND素子U2
Dの入力は互いに等しくなるから、インバータ素子U1
Fの出力は、入力信号2Qに等しくなる。従って、トラ
ンジスタQ1だけが周波数成分F1を有する信号2Qに
よりオン/オフされる。すなわち、図15(a)のTA
NK回路波形が圧電素子100に入力され、小径のイン
ク液滴が吐出される。
【0115】また、(4)式を満足する周波数成分F2
を得る場合、RFin2(2Q)は2Qであるが、RF
in3(Q)は1/2の周波数に分周されたQであり、
RFin1(Qbar)はQが論理反転されたQbar
である。AND素子U3AおよびNAD素子U2Dの出
力は、互いに論理反転し、且つπ位相ずれたデューティ
ー比25%のRFパルス信号になる。該RFパルス信号
に応じてトランジスタQ1、Q2がオン/オフされる。
すなわち、図15(b)のTANK回路波形が圧電素子
100に入力され、大径のインク液滴が吐出される。
【0116】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、圧
電素子と並列に接続され且つ、予め定めた複数のインダ
クタンスのうち何れか1つのインダクタンスを設定する
ことにより、高速且つ高画質記録ができ、小型で低コス
トの音響プリンタの駆動回路及び音響プリンタを提供す
ることができる、という効果がある。
【0117】また、正極性パルス信号及び該正極性パル
ス信号と相補する負極性パルス信号を選択的に合成し、
圧電素子に供給することによっても、高速且つ高画質記
録ができ、小型で低コストの音響プリンタの駆動回路及
び音響プリンタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態に係る駆動回路の出力段の構成
を示す概念図である。
【図2】 音響プリンタの構成を示す概念図である。
【図3】 第1実施形態に係る駆動回路の概略構成を示
すブロック図である。
【図4】 RF周波数Fとインク液滴の直径Dとの関係
を示す図である。
【図5】 TANK回路の伝達特性を示す図である。
【図6】 プリントヘッドの一例を示す図である。
【図7】 プリントヘッドと記録媒体との関係を示す図
である。
【図8】 記録モード別の記録媒体上の画像例を示す図
である。
【図9】 インダクタンス切換回路におけるスイッチの
例を示す図である。
【図10】 インダクタンス切換回路を備えた駆動回路
の第1例を示す図である。
【図11】 図10における増幅回路の詳細の一例を示
す図である。
【図12】 インダクタンス切換回路を備えた駆動回路
の第2例を示す図である。
【図13】 第2実施形態に係る駆動回路の概略構成を
示すブロック図である。
【図14】 第2実施形態に係る駆動回路の出力段の構
成を示す概念図である。
【図15】 異なる周波数成分を有するRF信号の生成
例を説明するための図である。
【図16】 第2実施形態に係る駆動回路の一例を示す
図である。
【符号の説明】
100 圧電素子 121、321 駆動回路 204 増幅部 205 インダクタンス切換回路 206、320 TANK回路 216 記録媒体 304 増幅部A 305 増幅部B
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 直己 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 井上 七穂 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 Fターム(参考) 2C057 AF39 AG44 AG62 AR16 BA10 BA14 BF06 CA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流信号が供給されることにより圧電素
    子から発生する超音波により貯留されたインクを吐出す
    るイジェクタを用いて、記録媒体上に画像を形成する音
    響プリンタの駆動回路において、 前記圧電素子に並列に接続されたインダクタンスを含む
    と共に、予め定めた複数の共振周波数を有し、複数の共
    振周波数のうち何れか1つの共振周波数に設定可能な共
    振回路と、 前記共振回路の共振周波数を設定する設定手段と、 を備えたことを特徴とする音響プリンタの駆動回路。
  2. 【請求項2】 前記共振回路は、予め定めた複数の前記
    インダクタンスのうち何れか1つのインダクタンスに設
    定可能なインダクタンス手段を有し、前記設定手段は、
    該インダクタンス手段のインダクタンスを設定すること
    により共振周波数を設定することを特徴とする請求項1
    に記載の音響プリンタの駆動回路。
  3. 【請求項3】 前記設定手段は、前記記録媒体上に形成
    する画像を表す画像データに応じて、前記複数の共振周
    波数を設定することを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載の音響プリンタの駆動回路。
  4. 【請求項4】 圧電素子から発生する超音波により貯留
    されたインクを吐出するイジェクタを用いて、記録媒体
    上に画像を形成する音響プリンタの駆動回路において、 前記圧電素子へ供給する交流信号を生成するための所定
    周波数の正極性パルス信号と、該正極性パルス信号と相
    補する負極性パルス信号を生成する生成手段と、 前記正極性パルス信号及び前記負極性パルス信号の少な
    くとも一方を選択する選択手段と、 前記選択手段により選択されたパルス信号に基づいて、
    前記圧電素子へ供給するための交流信号を生成する交流
    信号生成手段と、 を備えたことを特徴とする音響プリンタの駆動回路。
  5. 【請求項5】 前記選択手段は、記録媒体上に形成する
    画像を表す画像データに応じて、前記選択を行うことを
    特徴とする請求項4に記載の音響プリンタの駆動回路。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5の少なくとも1項
    に記載の音響プリンタの駆動回路を備えた音響プリン
    タ。
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