JP2002035679A - 塗膜形成方法及び被塗物 - Google Patents
塗膜形成方法及び被塗物Info
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Abstract
塗布し、ウエット・オン・ウエット方式でベース塗料及
びクリヤー塗料を塗布し、3層を同時に焼き付け硬化さ
せる3コート1ベーク法において、優れた仕上がり外観
を得ることができる塗膜形成方法を提供する。 【解決手段】 電着塗装された素材の上に、中塗り塗
料、ベース塗料及びクリヤー塗料を順次塗装する工程、
並びに、上記塗装された3層を一度に焼き付け硬化させ
る工程からなる塗膜形成方法であって、上記中塗り塗
料、上記ベース塗料及び上記クリヤー塗料は、不揮発分
90重量%における温度に対する粘度の測定をそれぞれ
について行った場合に、最低粘度が、 中塗り塗料≧ベース塗料≧クリヤー塗料 の関係を満たすものであり、硬化開始温度が、 中塗り塗料≦ベース塗料≦クリヤー塗料 の関係を満たすものであることを特徴とする塗膜形成方
法。
Description
着塗装された素材の上に複層塗膜を形成させる方法に関
し、更に詳しくは、自動車車体等に中塗り塗料を塗布
し、その上にウエット・オン・ウエット方式によりベー
ス塗料及びクリヤー塗料を塗布し、一度に焼き付け硬化
を行う、いわゆる3コート1ベーク塗装系によって複層
塗膜を形成させる方法に関する。
面に塗装下地としてリン酸亜鉛等による化成処理が行わ
れた後、下塗り塗装、中塗り塗装及び上塗り塗装が行わ
れて、複層塗膜が形成されている。このうち、塗装工程
は、通常、電着塗装により下塗り塗装を行い焼き付け硬
化させて下塗り塗膜を形成させ、その上に中塗り塗料を
塗装し焼き付け硬化させて中塗り塗膜を形成させた後、
上塗り塗装が行われており、下塗り塗装、中塗り塗装及
び上塗り塗装は各塗装後に別々に焼き付け硬化が行われ
ている。
塗料を用いる場合には、中塗り塗料を塗装し焼き付け硬
化させた後、ベース塗料及びクリヤー塗料をウエット・
オン・ウエット方式により塗装してから一度に焼き付け
硬化を行う、いわゆる3コート2ベーク法により行われ
ている。
程が長く、エネルギー消費量が多いため、トータルコス
トが高いという問題点があった。特公昭59−3303
3号公報には、電着塗装により下塗りを行い焼き付けを
行った後、中塗り塗料及びメタリック塗料を塗布して同
時に焼き付けを行うメタリック塗装方法が開示されてい
る。しかしながら、従来の中塗り塗料及びメタリック塗
料を用いてこの方法を実施した場合には、中塗り塗料と
メタリック塗料とが塗装の界面において混和し、中塗り
塗料を塗装した後に一旦焼き付け硬化を行う3コート2
ベーク法と比較して、仕上がり外観に劣るという問題が
生じていた。
AD)は、低公害性、省資源性、及び、その流動特性に
よる塗装作業性、耐久性等に優れていることから、機
器、自動車等のメタリック塗装に使用されてきた。特開
昭57−177068号公報には、アクリル系共重合体
の存在下で単量体成分をグラフト重合させた分散粒子を
含む非水分散性樹脂被覆組成物が開示されている。この
ものは、分散粒子が硬化後も塗膜中に分散して不均一構
造をとることにより、表面硬度及び耐衝撃性に優れた塗
膜が得られるものである。
等の電着塗装された素材を塗装する際に、中塗り塗料を
塗布し、ウエット・オン・ウエット方式でベース塗料及
びクリヤー塗料を塗布し、中塗り塗料、ベース塗料及び
クリヤー塗料の3層を同時に焼き付け硬化させる方法で
あって、従来の3コート2ベーク法と比較して同等若し
くはそれ以上の優れた仕上がり外観を得ることができる
塗膜形成方法を提供することを目的とするものである。
焼き付け硬化が行われる従来の3コート2ベーク法の場
合には、下地隠蔽性が高く、即ち、電着塗料によって形
成された電着塗膜の表面の肌荒れは、中塗り塗料を塗装
し硬化した後にベース塗料及びクリヤー塗料を塗装した
塗膜にはあまり影響を及ぼさないが、中塗り塗料を塗布
した後に焼き付け硬化を行わずにウエット・オン・ウエ
ット方式でベース塗料及びクリヤー塗料を塗装し3層を
同時に焼き付け硬化を行う3コート1ベーク法の場合に
は、下地隠蔽性が低く、電着塗料によって形成された電
着塗膜の表面の肌荒れが、最終の仕上がり外観にも大き
く影響し、ムジ肌が発現するものであることがわかっ
た。そして、この電着塗膜に対する下地隠蔽性を向上さ
せるためには、(1)中塗り塗料、ベース塗料及びクリ
ヤー塗料を焼き付け硬化させる過程においては、当初は
温度上昇に伴い粘度が減少して行き、硬化が始まると粘
度は上昇に転ずるが、この焼き付け過程における各層の
最低粘度及び硬化開始温度の関係が適正なものであるこ
と、即ち、焼き付け過程においては、3層のうち上層の
最低粘度が下層の最低粘度より低いこと、及び、上層の
硬化開始温度が下層の硬化開始温度より高いことが重要
であることを見出し、本発明を完成した。
布した後ベース塗料及びクリヤー塗料をウエット・オン
・ウエット方式で塗装する場合における、中塗り塗料及
びベース塗料の溶剤膨潤率を低下させること(3)中塗
り塗料、ベース塗料及びクリヤー塗料を焼き付け硬化さ
せる過程においては、溶剤が揮発し塗膜の体積が減少し
ていくが、この体積収縮率を小さくすることによって、
電着塗膜に対する下地隠蔽性を更に向上させ、優れた仕
上がり外観の塗膜が得られることも見出した。
た素材の上に、中塗り塗料、ベース塗料及びクリヤー塗
料を順次塗装する工程、並びに、上記塗装された3層を
一度に焼き付け硬化させる工程からなる塗膜形成方法で
あって、上記中塗り塗料、上記ベース塗料及び上記クリ
ヤー塗料は、不揮発分90重量%における温度に対する
粘度の測定をそれぞれについて行った場合に、最低粘度
が、 中塗り塗料≧ベース塗料≧クリヤー塗料 の関係を満たすものであり、硬化開始温度が、 中塗り塗料≦ベース塗料≦クリヤー塗料 の関係を満たすものであることを特徴とする塗膜形成方
法である。
本発明の塗膜形成方法は、電着塗装された素材の上に、
中塗り塗料、ベース塗料及びクリヤー塗料を順次塗装す
る工程、並びに、上記塗装された3層を一度に焼き付け
硬化させる工程からなるものである。
ベース塗料及び上記クリヤー塗料は、不揮発分90重量
%における温度に対する粘度の測定をそれぞれについて
行った場合に、最低粘度が、 中塗り塗料≧ベース塗料≧クリヤー塗料 の関係を満たすものであり、硬化開始温度が、 中塗り塗料≦ベース塗料≦クリヤー塗料 の関係を満たすものである。上記の関係を満たすことに
よって、焼き付け硬化過程において、塗装された3層の
うち最低粘度は上層ほど低く、硬化開始温度は上層ほど
高い結果、下層の硬化が開始する時でも上層はフロー性
を有しており硬化は下層よりも遅れて開始することとな
るので、下地隠蔽性を向上させることができ、得られる
塗膜の外観が優れたものとなる。
化開始温度は、塗料の不揮発分90重量%において種々
の温度での粘度の値を測定し、その測定値から最低粘
度、及び、その最低粘度における温度を読み取ったもの
である。この測定は、中塗り塗料、ベース塗料及びクリ
ヤー塗料についてそれぞれ別個に行うものである。上記
測定する温度としては、40〜150℃の範囲を挙げる
ことができる。本発明において、不揮発分90重量%に
おける粘度とは、不揮発分90±2重量%における粘度
を意味するものである。また、本発明において、粘度
は、正弦波応力に対する動的粘弾性率として測定される
ものを意味し、例えば、UBM社製レオゾルG−300
0を用いて測定することができる。
ヤー塗料の不揮発分は、溶液型の場合、それぞれ塗装時
で40〜70重量%、30〜60重量%、40〜70重
量%であることが好ましい。下限の値を下回ると、ハイ
ソリッド系塗料とすることができず、不揮発分90重量
%において最低粘度及び硬化開始温度が上述の関係を満
たすものが得られない場合があるだけでなく、不揮発分
90重量%において測定した粘度の値に最低点がない場
合があったり、更に、焼き付け硬化時の体積収縮率が大
きくなるので、得られる塗膜の仕上がり外観が劣る。上
限の値を超えると、粘性が高すぎるので、かえって塗膜
外観に劣ったり、作業性が低くなる場合がある。より好
ましくは、中塗り塗料45〜60重量%、ベース塗料4
0〜50重量%、クリヤー塗料45〜60重量%であ
る。
塗料は、塗装後、140℃、30分間硬化させた場合の
体積収縮率が45%以下であるものが好ましい。45%
を超えると、電着塗膜の下地隠蔽性に劣る結果、良好な
仕上がり外観の塗膜を得ることができない場合がある。
より好ましくは、40%以下である。本発明において、
140℃、30分間硬化させた場合の体積収縮率は、下
記式で求めることができる。 体積収縮率(%)={(100−塗着NV)/溶剤比
重}/[{(100−塗着NV)/溶剤比重}+(塗着
NV/乾燥塗膜比重)}×100 (式中、塗着NVは、塗装前の被塗物の重量をW1、塗
料の付着した被塗物の重量をW2、140℃で30分間
乾燥後の重量をW3とした場合に、 塗着NV(%)=(W3−W1)/(W2−W1)×1
00 により求められる不揮発分の値を表す。溶剤比重は、各
塗料に含まれる溶剤の比重を表す。乾燥塗膜比重は、各
塗料中の不揮発分の比重であって、個々の成分の比重と
その割合から計算により求められる値である。)
おいて、60℃での粘度Vis(60℃)が10〜10
00poiseであり、90℃での粘度Vis(90
℃)が1〜500poiseであり、120℃での粘度
Vis(120℃)が100〜10000poiseで
あることが好ましい。不揮発分90重量%においてVi
s(90℃)が1〜500poiseのものを使用する
ことによって、焼き付け過程における中塗り塗料の最低
粘度が小さい結果、体積収縮していっても塗膜がフロー
性を有することとなり、電着塗膜に対する下地隠蔽性が
向上し、優れた仕上がり外観の塗膜を得ることができ
る。従って、Vis(90℃)が500poiseを超
えるものは、焼き付け過程における中塗り塗料の最低粘
度が大きく、優れた仕上がり外観の塗膜が得られない。
好ましくは、Vis(90℃)が1〜300pois
e、より好ましくは、1〜200poiseである。
℃)が10poise未満である塗料、Vis(90
℃)が1poise未満である塗料、及び、Vis(1
20℃)が100poise未満である塗料は、塗膜外
観に劣ったり、塗膜の基本的性能が維持できない場合が
ある。Vis(60℃)が1000poiseを超える
もの、及び、Vis(120℃)が10000pois
eを超えるものは、塗料調製時にはハイソリッド系の中
塗り塗料とすることができないため、焼き付け硬化させ
た時の体積収縮が大きくなり、優れた仕上がり外観の塗
膜を得ることができない。
%において、60℃での粘度Vis(60℃)と90℃
での粘度Vis(90℃)との比〔Vis(60℃)/
Vis(90℃)〕が1.5〜10であり、120℃で
の粘度Vis(120℃)と90℃での粘度Vis(9
0℃)との比〔Vis(120℃)/Vis(90
℃)〕が2〜30であることが好ましい。Vis(60
℃)/Vis(90℃)が1.5未満であるか、又は、
Vis(120℃)/Vis(90℃)が2未満のもの
は、焼き付け過程における中塗り塗料の最低粘度を小さ
くすることができないので、優れた仕上がり外観の塗膜
を得ることができない。Vis(60℃)/Vis(9
0℃)が10を超えるか、又は、Vis(120℃)/
Vis(90℃)が30を超えるものは、実際には調製
が困難である。
は、水酸基含有樹脂(a)、水酸基と反応しうる硬化剤
(b)及び非水ディスパージョン樹脂(c)からなるも
のを好適に使用することができる。上記中塗り塗料とし
て非水ディスパージョン樹脂(c)を含むものを使用す
ることによって、ベース塗料に含まれる溶剤による中塗
り塗料の溶剤膨潤率を低下させ、中塗り塗料とベース塗
料とが塗装の界面において混和することを防止すること
ができるので、更に優れた仕上がり外観の塗膜を得るこ
とができる。
有し、中塗り塗料に使用される媒体に溶解するものを意
味し、例えば、アクリル樹脂及び/又はポリエステル樹
脂等が挙げられる。SP値を高く設計することができる
点よりアクリル樹脂を用いることが好ましい。上記ポリ
エステル樹脂としては、ポリオールとポリカルボン酸又
はその無水物からなるものを使用することができる。
0〜250、酸価1〜50mgKOH/g、SP値9.
5〜12であるものが好ましい。水酸基価、酸価及びS
P値がこれらの範囲の上限を超えると、塗膜にした場合
の耐水性が低下する。水酸基価及び酸価が下限未満であ
ると、塗料の硬化性が低下し、また、SP値が下限未満
であると、ベース塗料とのなじみが起こる。上記水酸基
含有樹脂(a)の数平均分子量は、1000〜1000
0が挙げられるが、1100〜5000が好ましく、よ
り好ましくは1200〜3000である。数平均分子量
がこの範囲のものを使用することによって、中塗り塗料
をハイソリッド系とすることができるので、上述の粘度
範囲を有する中塗り塗料を得ることが可能となるのみな
らず、焼き付け硬化させた時の体積収縮も小さくなり、
塗膜の仕上がり外観を向上することができる。
度パラメーターとよばれるものであり、溶解性の尺度を
示すものである。SP値は、SUH,CLARKE著、
J.Polymer Science,A−1,第5
巻、1671−1681頁(1967)記載の方法によ
り計算することができる。即ち、測定温度20℃にて、
サンプルとして樹脂0.5gを100mLビーカーに秤
量し、良溶媒10mLをホールピペットを用いて加え、
マグネチックスターラーにより溶解する。良溶媒として
は、ジオキサン、アセトンを用い、貧溶媒としては、n
−ヘキサン、イオン交換水を用いる。濁点測定は、50
mLビュレットを用いて貧溶媒を滴下し、濁りが生じた
点を滴下量とする。樹脂のSP値δは次式により計算す
ることができる。 δ=(Vml 1/2 δml+Vmh 1/2 δmh)/(Vml 1/2 +V
mh 1/2 ) Vm =V1 V2 /(φ1 V2 +φ2 V1 ) δm =φ1 δ1 +φ2 δ2 Vi :溶媒の分子容(mL/mol) φi :濁点における各溶媒の体積分率 δi :溶媒のSP値 ml:低SP値貧溶媒混合系 mh:高SP値貧溶媒混合系
総量に対して、固形分で10〜70重量%含まれること
が好ましい。10重量%未満であると、得られる塗膜が
脆くなったり、また、塗膜外観が低下したりして、塗膜
の基本的性能が劣る。70重量%を超えると、非水ディ
スパージョン樹脂(c)の配合割合が減少する結果、塗
膜の仕上がり外観が低下する。好ましくは、10〜50
重量%、より好ましくは、20〜50重量%である。
化剤(b)を含むものである。上記硬化剤(b)として
は特に限定されず、例えば、メラミン樹脂及び/又はブ
ロックイソシアネート樹脂等が挙げられる。上記硬化剤
(b)は、樹脂固形分総量に対して、固形分で10〜7
0重量%含まれることが好ましい。10重量%未満であ
ると、硬化が不充分となることがあり、塗膜物性に劣
る。70重量%を超えても、不経済であり、更に、塗膜
の仕上がり外観が低下する。より好ましくは、20〜5
0重量%である。上記水酸基含有樹脂(a)と水酸基と
反応しうる硬化剤(b)との組み合わせは特に限定され
ないが、顔料分散性や作業性の点から、アクリル樹脂及
び/又はポリエステル樹脂とメラミン樹脂とを組み合わ
せることが好ましい。
樹脂(c)を含むものである。上記非水ディスパージョ
ン樹脂(c)は、高SP値のコア部分と低SP値のシェ
ル部分からなるものである。コア部分が高SP値を有し
ているので、塗料中の溶剤に不溶である結果、溶剤によ
る膨潤率をも小さくすることができ、更に、ベース塗膜
との微妙な混じり合いにより起こる色戻りを防止するこ
とができる。低SP値のシェル部分は、分散安定剤とし
ての働きを担う。更に、この非水ディスパージョン樹脂
(c)は非架橋粒子であるので、焼き付け時の最低粘度
を小さくすることができる。また、この粒子自体も上記
水酸基と反応しうる硬化剤(b)によって架橋すること
ができ、この場合塗膜形成成分となり得ることから、添
加量を高くすることが可能である。従って、上記非水デ
ィスパージョン樹脂(c)によって、電着塗膜の下地隠
蔽性が大きく、ムジ肌を抑制することができ、鮮映性、
光沢性も高い塗膜外観を得ることができる。
SP値が11〜14であり、コア部分とシェル部分のS
P値の差が0.5〜3であることが好ましい。SP値の
差が0.5未満では、塗料の不揮発分を低下させること
ができず、溶解膨潤したり、また、コア部分が有する粘
性制御効果が低くなるので、電着塗膜の下地隠蔽性が小
さく、更に、ベース塗料との間でなじみが生じて、優れ
た仕上がり外観の塗膜を得ることができない。SP値の
差が3を超えるものは、分散が不安定となり、分離が起
こったり、中塗り塗料とベース塗料とが混じり合って反
転やワレが生じる場合がある。好ましくは、SP値の差
が1〜3である。上記水酸基含有樹脂(a)のSP値と
上記非水ディスパージョン樹脂(c)のSP値との関係
は、ベース塗料とのなじみを抑制することができる点か
ら、非水ディスパージョン樹脂(c)のSP値が高い方
が好ましい。
ては、水酸基価が100〜400、好ましくは130〜
300のものである。100未満であると、塗料の硬化
性が低下し、400を超えると、耐水性が低下する場合
がある。酸価としては、0〜200mgKOH/g、好
ましくは0〜50mgKOH/gである。200mgK
OH/gを超えると、塗膜にしたときの耐水性が低下す
る。平均粒径(D50)は、0.05〜5μm、好ましく
は0.05〜1μmである。0.05μm未満である
と、塗料の不揮発分が低下し、5μmを超えると、粘性
制御効果に劣り、外観不良となる。上記分散安定樹脂の
Tgは、30℃以下が好ましい。30℃を超えると、塗
膜外観に劣り、耐チッピング性が低下したりする。
分散安定樹脂と有機溶剤との混合液中で、重合性単量体
を共重合させることにより、この混合液に不溶な非架橋
樹脂粒子として調製することができる。分散安定樹脂が
シェル部分を構成し、重合性単量体が共重合されたもの
がコア部分を構成する。
る単量体が好ましい。官能基を有する単量体は、得られ
る非水ディスパージョン樹脂が上記水酸基と反応しうる
硬化剤(b)と反応して3次元に架橋した塗膜を形成す
ることができる。上記官能基を有する重合性単量体とし
てその代表的なものは以下のとおりである。水酸基を有
するものとして、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、
(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリ
ル酸ヒドロキシメチル、アリルアルコール、(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンとの付
加物等が挙げられる。
キシル基、スルホン酸基等を有するものが挙げられ、カ
ルボキシル基を有するものの例としては、(メタ)アク
リル酸、クロトン酸、エタアクリル酸、プロピルアクリ
ル酸、イソプロピルアクリル酸、イタコン酸、無水マレ
イン酸、フマル酸等が挙げられる。スルホン酸基を有す
るものの例としては、t−ブチルアクリルアミドスルホ
ン酸等が挙げられる。酸基を有する重合性単量体を用い
る場合には、酸基の一部はカルボキシル基であることが
好ましい。更に、(メタ)アクリル酸グリシジル等のグ
リシジル基含有不飽和単量体、m−イソプロペニル−
α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、アクリル酸
イソシアナトエチル等のイソシアネート基含有不飽和単
量体等も挙げられる。
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリ
ル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、
(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸イ
ソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸
ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、メタクリル
酸トリデシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル;油脂肪酸とオキシラン構造を有するアクリル酸又は
メタクリル酸エステルモノマーとの付加反応物(例え
ば、ステアリン酸とグリシジルメタクリレートの付加反
応物);C3 以上のアルキル基を含むオキシラン化合物
とアクリル酸又はメタクリル酸との付加反応物;スチレ
ン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブチルス
チレン;(メタ)アクリル酸ベンジル;イタコン酸エス
テル(イタコン酸ジメチル等);マレイン酸エステル
(マレイン酸ジメチル等);フマル酸エステル(フマル
酸ジメチル等);その他に、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル;メチルイソプロペニルケトン;酢酸ビニ
ル;ベオバモノマー(商品名、シェル化学社製)、ビニ
ルプロピオネート、ビニルピバレート、プロピオン酸ビ
ニル;エチレン、プロピレン、ブタジエン、N,N−ジ
メチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルア
ミノエチルメタクリレート、アクリルアミド、ビニルピ
リジン等が挙げられる。上記重合性単量体は、官能基を
有するもの及びその他の単量体のなかから、単独で、又
は、2種以上を併用して使用することができる。
の存在下で共重合させることが好ましい。ラジカル重合
開始剤としては、例えば、2,2′−アゾビスイソブチ
ロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)等のアゾ系開始剤;ベンゾイルパーオキ
サイド、ラウリルパーオキサイド、t−ブチルパーオク
トエート等のパーオキシド系開始剤が挙げられる。これ
らの開始剤の使用量は、重合性単量体合計100重量部
あたり0.2〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量
部が好ましい。分散安定樹脂を含有する有機溶媒中での
重合反応は、一般に60〜160℃程度の温度範囲で約
1〜15時間行うことが好ましい。
させる分散安定樹脂は、非水ディスパージョン樹脂を有
機溶剤中で安定に合成できるものであれば特に限定され
るものではない。具体的には、水酸基価が10〜25
0、好ましくは20〜180である。10未満である
と、硬化性、密着性、安定性等が低下し、250を超え
ると、分散が不安定となる。酸価は、0〜100mgK
OH/g、好ましくは0〜50mgKOH/gである。
100mgKOH/gを超えると、塗膜にした場合の耐
水性が低下する。数平均分子量としては、2000〜1
0000が好ましい。2000未満であると、分散が不
安定化し、10000を超えると塗料の不揮発分が低下
する。
限定されず、例えば、ラジカル重合性開始剤の存在下で
ラジカル重合により得る方法、縮合反応や付加反応によ
り得る方法等が好ましいものとして挙げられる。上記分
散安定樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウ
レタン樹脂等を用いることができる。上記分散安定樹脂
を得るために用いられる単量体としては、樹脂の特性に
応じて適宜選択することができるが、上記の重合性単量
体に用いられる水酸基、酸基等の官能基を有する単量体
を用いることが好ましく、更に必要に応じてグリシジル
基、イソシアネート基等の官能基を有するものを用いて
もよい。官能基を有する単量体は、得られる非水ディス
パージョン樹脂が硬化剤(b)と反応して3次元に架橋
した塗膜を形成することができる。
単量体は、炭素数10以上の側鎖を有するものが、単量
体の全量に対して10〜50重量%含まれることが好ま
しい。10重量%未満であると、ベース塗料との間でな
じみが生じる。50重量%を超えると、中塗り塗料のな
かで分離が起こったり、中塗り塗料とベース塗料とが混
じり合って反転やワレが生じる場合がある。
が、重合性単量体の全量に対して20〜50重量%含ま
れることが好ましい。20重量%未満であると、硬化
性、密着性及び安定性に劣る場合がある。50重量%を
超えると、分散性が不安定となる場合がある。上記親水
基としては、水酸基、カルボキシル基、アミド基及びエ
ーテル基が挙げられる。
率は、目的に応じて任意に選択することができるが、例
えば、両成分の合計重量に基づいて、分散安定樹脂は3
〜80重量%、好ましくは5〜60重量%、重合性単量
体は97〜20重量%、好ましくは95〜40重量%で
ある。更に、有機溶媒中における分散安定剤と重合性単
量体との合計濃度は、合計重量を基準に、30〜80重
量%、好ましくは40〜60重量%である。
ョン樹脂(c)は、樹脂固形分総量に対して、固形分で
18〜50重量%含まれることが好ましい。18重量%
未満であるか、又は、50重量%を超えると、得られる
塗膜の外観が低下する。より好ましくは、23〜45重
量%である。
ものである。上記顔料は、顔料と樹脂固形分との合計量
に対して10〜70重量%で含まれることが好ましい。
本明細書において、樹脂固形分とは、水酸基含有樹脂
(a)、水酸基と反応しうる硬化剤(b)及び非水ディ
スパージョン樹脂(c)の固形分の合計量を意味するも
のである。10重量%未満であると、得られる中塗り塗
料をハイソリッド系にすることができず、焼き付け硬化
させた場合に体積収縮が大きくなり、仕上がり外観に劣
る場合がある。70重量%を超えると、顔料が多すぎる
ので、塗膜の外観が低下する。
中塗り塗料に用いられるものが挙げられ、例えば、アゾ
キレート系顔料、不溶性アゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、
フタロシアニン系顔料、インジゴ顔料、ペリノン系顔
料、ペリレン系顔料、ジオキサン系顔料、キナクリドン
系顔料、イソインドリノン系顔料、金属錯体顔料等の有
機系着色顔料;黄鉛、黄色酸化鉄、ベンガラ、カーボン
ブラック、二酸化チタン等の無機着色顔料等が挙げられ
る。更に、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、タ
ルク等の体質顔料;アルミニウム粉、マイカ粉等の扁平
顔料を併用してもよい。上記顔料としてカーボンブラッ
クと二酸化チタンを主要顔料とした標準的なグレー系中
塗り塗料を用いることもできるし、上塗り塗料と明度又
は色相等を合わせたセットグレーや各種の着色顔料を組
み合わせたいわゆるカラー中塗り塗料を用いることもで
きる。
えば、粘性制御剤、ワキ防止剤、希釈用溶剤等を添加す
ることができる。上記粘性制御剤としては、脂肪酸アマ
イドの膨潤分散体、アマイド系脂肪酸、長鎖ポリアミノ
アマイドのリン酸塩等のポリアマイド系のもの;酸化ポ
リエチレンのコロイド状膨潤分散体等のポリエチレン系
のもの;有機酸スメクタイト粘土、モンモリロナイト等
の有機ベントナイト系のもの;ケイ酸アルミ、硫酸バリ
ウム等の無機顔料;顔料の形状により粘性が発現する偏
平顔料等が挙げられる。
としては、溶液型のものが好ましく用いられ、溶液型の
ものとしては有機溶剤型、水性型(水溶性、水分散性、
エマルジョン)、非水分散型が挙げられる。上記中塗り
塗料は、水酸基含有樹脂(a)、水酸基と反応しうる硬
化剤(b)及び非水ディスパージョン樹脂(c)、並び
に、顔料やその他の成分を、ニーダー、ロール等を用い
て混練、分散する等の当業者に周知の方法によって得る
ことができる。
おいて、60℃での粘度Vis(60℃)が10〜10
00poiseであり、90℃での粘度Vis(90
℃)が1〜500poiseであり、120℃での粘度
Vis(120℃)が100〜10000poiseで
あって、Vis(60℃)/Vis(90℃)が1.5
〜10であり、Vis(120℃)/Vis(90℃)
が2〜20であることが好ましい。不揮発分90重量%
においてVis(90℃)が1〜500poiseのも
のを使用することによって、焼き付け過程におけるベー
ス塗料の最低粘度が小さい結果、体積収縮していっても
塗膜がフロー性を有することとなり、電着塗膜に対する
下地隠蔽性が向上し、優れた仕上がり外観の塗膜を得る
ことができる。従って、Vis(90℃)が500po
iseを超えるものは、焼き付け過程におけるベース塗
料の最低粘度が大きく、優れた仕上がり外観の塗膜が得
られない。好ましくは、Vis(90℃)が1〜300
poise、より好ましくは、1〜200poiseで
ある。
℃)が10poise未満である塗料、Vis(90
℃)が1poise未満である塗料、及び、Vis(1
20℃)が100poise未満である塗料は、塗膜外
観に劣ったり、塗膜の基本的性能が維持できない場合が
ある。Vis(60℃)が1000poiseを超える
もの、及び、Vis(120℃)が10000pois
eを超えるものは、塗料調製時にはハイソリッド系のベ
ース塗料とすることができないため、焼き付け硬化させ
た時の体積収縮が大きくなり、優れた仕上がり外観の塗
膜を得ることができない。
おいて、60℃での粘度Vis(60℃)と90℃での
粘度Vis(90℃)との比〔Vis(60℃)/Vi
s(90℃)〕が1.5〜10であり、120℃での粘
度Vis(120℃)と90℃での粘度Vis(90
℃)との比〔Vis(120℃)/Vis(90℃)〕
が2〜20であることが好ましい。Vis(60℃)/
Vis(90℃)が1.5未満であるか、又は、Vis
(120℃)/Vis(90℃)が2未満のものは、焼
き付け過程におけるベース塗料の最低粘度を小さくする
ことができないので、優れた仕上がり外観の塗膜を得る
ことができない。Vis(60℃)/Vis(90℃)
が10を超えるか、又は、Vis(120℃)/Vis
(90℃)が20を超えるものは、実際には調製が困難
である。
水ディスパージョン樹脂を含むもの、及び/又は、架橋
性重合体微粒子(ミクロゲル)を含むものを好適に使用
することができる。上記非水ディスパージョン樹脂及び
架橋性重合体微粒子はともに、粘性付与剤として働くも
のであり、層間でなじみや反転が生じることを防いで、
鮮映性、光沢性の高い塗膜外観を得ることを目的とする
ものである。しかし、架橋性重合体微粒子は架橋された
ものであり、塗膜形成成分とはなり得ないことから、添
加量が5重量%以下に限られ、結果として、溶剤による
膨潤率の低下に寄与する割合が小さい。一方、非水ディ
スパージョン樹脂は、SP値の高いコア部分を有する非
架橋粒子であり、添加量を高くすることが可能であるの
で、溶剤による膨潤率の低下に寄与する割合が大きいだ
けでなく、焼き付け時の最低粘度を小さくすることがで
き、よって、優れた仕上がり外観の塗膜を得ることがで
きる点から、本発明においては、非水ディスパージョン
樹脂を含むものを使用することが好ましい。
上述の中塗り塗料において記載した非水ディスパージョ
ン樹脂(c)を挙げることができ、また、上記非水ディ
スパージョン樹脂とともに使用する樹脂及び硬化剤につ
いても、上述の中塗り塗料において記載したものを挙げ
ることができる。ベース塗料においては、上記非水ディ
スパージョン樹脂の配合量は、樹脂固形分総量に対し
て、固形分で5〜50重量%であることが好ましい。5
重量%未満であるか、又は、50重量%を超えると、得
られる塗膜の外観が低下する。より好ましいは、18〜
45重量%である。
10−5680号公報に記載されているものを使用する
ことができる。具体的には、塗料用の有機溶剤に不溶で
あり、ある程度架橋されているポリマーからなり、好ま
しくは平均粒径0.01〜10μmのミクロ粒子であ
り、塗料中に安定に分散される特性を備えたものであ
る。平均粒径が0.01μm未満では、生産設備上の困
難性が高く、粒子形状の維持も困難になる。10μmを
超えると、安定性が低下する。好ましくは、0.01〜
1μmである。
は、エチレン性不飽和単量体を架橋性の単量体と水性媒
体中で乳化重合させて微粒子共重合体をつくり、溶媒置
換、共沸、遠心分離、濾過乾燥等の手段で水を除去する
方法;脂肪酸炭化水素等の単量体は溶解するが重合体は
溶解しない非水性有機溶媒中で、エチレン性不飽和基を
有する単量体を架橋性の単量体と反応させ、得られる微
粒子共重合体を分散する方法(NAD法)等、各種の方
法が知られており、本発明においては上記の特性を備え
たものであればいずれの製法によるものでもよい。本発
明においては、前者の乳化重合により得る方法が好まし
いが、なかでも、両イオン性基を分子内に有する単量体
を多価アルコール成分の1つとして合成したアルキド樹
脂又はポリエステル樹脂等の乳化能を有する樹脂と、重
合開始剤との存在下に、水性媒体中で重合性単量体を乳
化重合させることにより得られるものがより好ましい。
O- 又は−N+ −R−SO3 - として表され(式中、R
はC1 〜C6 の直鎖又は分岐状アルキレン基を表す)、
これを分子内に有する単量体としては、2つ以上のヒド
ロキシル基を有するものを用いることができる。このよ
うな単量体としては、ヒドロキシル基含有アミノスルホ
ン型両性イオン化合物が樹脂合成上好ましい。具体的に
は、ビスヒドロキシエチルタウリン等を挙げることがで
きる。
有する両イオン性基を分子内に有する樹脂としては、酸
価が30〜150mgKOH/g、好ましくは40〜1
50mgKOH/g、数平均分子量が500〜500
0、好ましくは700〜3000のポリエステル樹脂を
好適に用いることができる。上限を超えると、樹脂のハ
ンドリング性が低下し、下限を下回ると塗膜にした場合
に乳化能を有する樹脂が脱離したり、耐溶剤性が低下し
たりする。
単量体としては、分子内に2個以上のラジカル重合可能
なエチレン性不飽和基を有する単量体を含有させる必要
がある。上記分子内に2個以上のラジカル重合可能なエ
チレン性不飽和基を有する単量体は、全単量体中の0.
1〜70重量%の範囲で含有させることが好ましい。こ
の量は、微粒子重合体が溶剤に溶解しないだけの充分な
架橋が与えられる程度に選択される。
なエチレン性不飽和基を有する単量体としては、例え
ば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロール
プロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メ
タ)アクリレート等を挙げることができる。
粒子の添加量は、ベース塗料の固形分に対して、0.5
〜5重量%が好ましい。0.5重量%未満であると、架
橋性重合体微粒子を添加することによる効果が得られ
ず、5重量%を超えると、得られる塗膜の平滑性が失わ
れ易く、ピンホールも生じ易い。
塗膜形成性樹脂としては特に限定されず、例えば、フェ
ノール樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂等が挙げられ、この
うち、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹
脂、エポキシ樹脂系アルキド樹脂等が好適に使用され
る。上記塗膜形成性樹脂に対しては、必要に応じて、メ
ラミン樹脂等のアミノ樹脂;(ブロック)ポリイソシア
ネート化合物等の架橋剤を含むことができる。
性顔料を配合してメタリックベース塗料として用いるこ
ともできるし、光輝性顔料を配合せずにレッド、ブルー
あるいはブラック等の着色顔料及び/又は体質顔料を配
合してソリッド型ベース塗料として用いることもでき
る。上記光輝性顔料としては特に限定されず、例えば、
金属又は合金等の無着色若しくは着色された金属性光輝
材及びその混合物、干渉マイカ粉、着色マイカ粉、ホワ
イトマイカ粉、グラファイト又は無色有色偏平顔料等を
挙げることができる。分散性に優れ、透明感の高い塗膜
を形成することができるため、金属又は合金等の無着色
若しくは着色された金属性光輝材及びその混合物が好ま
しい。その金属の具体例としては、アルミニウム、酸化
アルミニウム、銅、亜鉛、鉄、ニッケル、スズ等を挙げ
ることができる。
更に、着色されていてもよいが、例えば平均粒径
(D50)が2〜50μmであり、厚さが0.1〜5μm
である鱗片状のものが好ましい。平均粒径10〜35μ
mの範囲のものが光輝感に優れ、より好ましい。上記光
輝性顔料のベース塗料中の顔料濃度(PWC)は、一般
に23重量%以下である。23重量%を超えると、塗膜
外観が低下する。好ましくは、0.01〜20重量%で
あり、より好ましくは、0.01〜18重量%である。
り塗料において記載した着色顔料、体質顔料を用いるこ
とができる。上記顔料としては、光輝性顔料、着色顔料
及び体質顔料のなかから、1種又は2種以上を組み合わ
せて用いることができる。上記光輝性顔料及びその他の
全ての顔料を含めたベース塗料中の顔料濃度(PWC)
は、一般的には0.1〜50重量%であり、好ましくは
0.5〜40重量%であり、より好ましくは1〜30重
量%である。50重量%を超えると塗膜外観が低下す
る。
としては、溶液型のものが好ましく用いられ、溶液型の
ものとしては有機溶剤型、水性型(水溶性、水分散性、
エマルジョン)、非水分散型が挙げられる。ベース塗料
に用いられるその他の添加剤、及び、ベース塗料の調製
方法としては、中塗り塗料において例示したものを挙げ
ることができる。
タリックベース塗料を用いた場合に光輝性顔料に起因す
るベース塗膜の凹凸、チカチカ等を平滑にしたり、ま
た、ベース塗膜を保護するために形成されるものであ
る。本発明において、クリヤー塗料は、上記の最低粘度
及び硬化開始温度の関係を満たすものであれば特に限定
されず、例えば、塗膜形成性樹脂、硬化剤及びその他の
添加剤からなるものを挙げることができる。
ず、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキ
シ樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられ、これらはアミノ樹
脂及び/又はブロックイソシアネート樹脂等の硬化剤と
組み合わせて用いられる。透明性又は耐酸エッチング性
等の点から、アクリル樹脂及び/若しくはポリエステル
樹脂とアミノ樹脂との組み合わせ、又は、カルボン酸・
エポキシ硬化系を有するアクリル樹脂及び/若しくはポ
リエステル樹脂等を用いることが好ましい。
ス塗料を塗装後、未硬化の状態で塗装するため、層間の
なじみや反転、又は、タレ等の防止のため、粘性制御剤
を添加剤として含有することが好ましい。上記粘性制御
剤の添加量は、クリヤー塗料の樹脂固形分100重量部
に対して0.01〜10重量部であり、好ましくは0.
02〜8重量部、より好ましくは0.03〜6重量部で
ある。10重量部を超えると、外観が低下し、0.1重
量部未満であると、粘性制御効果が得られず、タレ等の
不具合を起こす原因となる。上記クリヤー塗料の塗料形
態としては、有機溶剤型、水性型(水溶性、水分散性、
エマルジョン)、非水分散型、粉体型のいずれでもよ
く、また必要により、硬化触媒、表面調整剤等を用いる
ことができる。上記クリヤー塗料の調製方法としては、
中塗り塗料において例示した方法を挙げることができ
る。
適用されるものである。上記電着塗装に用いられる電着
塗料としては、カチオン型及びアニオン型のものを用い
ることができる。防食性に優れた塗膜を得ることができ
る点より、カチオン型のものが好ましい。電着塗装を行
う素材としては特に限定されず、例えば、鉄、銅、アル
ミニウム、スズ、亜鉛等;これらの金属を含む合金及び
鋳造物が挙げられる。具体的には、乗用車、トラック、
オートバイ、バス等の自動車車体及び部品が挙げられ
る。これらの金属は、電着塗装が行われる前に、予めリ
ン酸塩、クロム酸塩等で化成処理されたものが特に好ま
しい。
上に、中塗り塗料、ベース塗料及びクリヤー塗料を順次
塗装する工程を含むものである。上記塗装方法としては
特に限定されず、例えば、通称「リアクトガン」と言わ
れるエアー静電スプレー;通称「マイクロ・マイクロ
(μμ)ベル」、「マイクロ(μ)ベル」、「メタベ
ル」等と言われる回転霧化式の静電塗装機等を用いるこ
とにより行うことができる。好ましくは、回転霧化式の
静電塗装機等を用いる方法である。上記ベース塗料を自
動車車体等に対して塗装する場合には、意匠性を高める
ために、エアー静電スプレーによる多ステージ塗装、好
ましくは2ステージで塗装するか、又は、エアー静電ス
プレーと上記の回転霧化式の静電塗装機とを組み合わせ
た塗装方法により行うことが好ましい。
塗料の塗膜の乾燥膜厚は、用途により変化するが、それ
ぞれ、中塗り塗膜5〜40μm、ベース塗膜5〜35μ
m、クリヤー塗膜10〜70μmである。この乾燥膜厚
が上限を超えると、鮮映性が低下したり、塗装時にム
ラ、流れ等の不具合が起こることがあり、下限を下回る
と、下地が隠蔽できず、膜切れが発生したりする。本発
明において、中塗り塗料、ベース塗料及びクリヤー塗料
を順次塗装するとは、中塗り塗料、ベース塗料及びクリ
ヤー塗料をウエット・オン・ウエットでこの順番に塗装
することを意味するものであり、中塗り塗膜、ベース塗
膜及びクリヤー塗膜をそれぞれ別々に100℃以上で焼
き付け硬化させるような工程を含まないものであればよ
い。従って、ベース塗料を塗布する前及び/又はクリヤ
ー塗料を塗布する前に、一定時間室温で放置、又は、例
えば60〜100℃未満にて2〜10分間加熱すること
によって塗膜を予め乾燥させる工程を含んでもよく、こ
のような方法も本発明の一つである。特に、ベース塗料
を水性型塗料で用いる場合等には、良好な仕上がり外観
が得られることから、クリヤー塗料を塗装する前に、塗
膜を予め乾燥させることが好ましい。
装された中塗り塗料、ベース塗料及びクリヤー塗料の3
層を一度に焼き付け硬化させる工程を含むものである。
上記焼き付け硬化させる温度としては、110〜180
℃、好ましくは120〜160℃にて行うことによっ
て、高い架橋度の硬化塗膜を得ることができる。180
℃を超えると、塗膜が固く脆くなり、110℃未満では
硬化が充分ではない。硬化時間は硬化温度により変化す
るが、120〜160℃で10〜60分間が適当であ
る。本発明の塗膜形成方法によって得られる複層塗膜の
膜厚は、通常30〜300μm、好ましくは50〜25
0μmである。300μmを超えると、冷熱サイクル等
の膜物性が低下し、30μm未満であると、膜自体の強
度が低下する。
れており、良好な仕上がり外観の塗膜を得ることができ
る。更に、従来一般的であった3コート2ベーク法にお
けるよりも、中塗り塗料の焼き付け工程を省くことがで
きるので、塗装工程を短くすることができ、エネルギー
消費量も削減できることから、トータルコストとしては
大幅に減少させることができる。
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。実施例において、「部」は重量部を表す。 合成例1 アクリル樹脂の合成1 攪拌機、温度制御装置、還流冷却器を備えた容器に、キ
シレン82部を仕込み、次いで下記の組成の溶液: メタクリル酸 4.5部 アクリル酸エチル 26.0部 プラクセルFM−1 64.5部 (ダイセル化学工業社製水酸基含有モノマー) MSD−100 5.0部 (三井東圧化学社製メチルスチレンダイマー) アゾイソブチロニトリル 13.0部 のうち20部を加え、攪拌しながら加熱し、温度を上昇
させた。還流させながら、上記混合溶液の残り93.0
部を3時間で滴下し、次いでアゾイソブチロニトリル
1.0部、キシレン12部からなる溶液を30分間で滴
下した。反応溶液をさらに1時間攪拌還流させたのち
に、減圧下で63部の溶剤を留去して反応を終了した。
固形分75%、数平均分子量2000のアクリル樹脂ワ
ニス1を得た。
ルエン300部及びメチルイソブチルケトン(MIB
K)100部を仕込み、攪拌しながら加熱し、温度を上
昇させた。温度が105℃に上昇したら還流させなが
ら、下記配合の溶液を3時間で等速滴下した。 スチレン 50.0部 メタクリル酸メチル 300.0部 メタクリル酸エチル 79.0部 アクリル酸エチル 444.0部 メタクリル酸2−ヒドロキシエチル 104.0部 メタクリル酸 23.0部 トルエン 400.0部 t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 7.0部 30分間エージング後、トルエン200部及びt−ブチ
ルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3部からなる
溶液を30分間で等速滴下した。反応溶液を更に1時間
攪拌還流させて樹脂への変化率を上昇させた後、反応を
終了させ、固形分50%、数平均分子量21000のア
クリル樹脂ワニス2を得た。
成 (a)分散安定樹脂の製造 攪拌機、温度制御装置、還流冷却器を備えた容器に、酢
酸ブチル90部を仕込み、次いで下記の組成の溶液: メタクリル酸メチル 38.9部 ステアリルメタクリレート 38.8部 2−ヒドキシエチルアクリレート 22.3部 アゾイソブチロニトリル 5.0部 のうち20部を加え、攪拌しながら加熱し、温度を上昇
させた。110℃で上記混合溶液の残り85部を3時間
で滴下し、次いでアゾイソブチロニトリル0.5部と酢
酸ブチル10部からなる溶液を30分間で滴下した。反
応溶液をさらに2時間攪拌還流させて樹脂への変化率を
上昇させた後、反応を終了させ、固形分50%、数平均
分子量5600、SP値9.5のアクリル樹脂を得た。
チル35部を仕込み、上記の(a)分散安定樹脂の製造
で得たアクリル樹脂60部を仕込んだ。次に下記組成の
溶液: スチレン 7.0部 メタクリル酸 1.8部 メタクリル酸メチル 12.0部 エチルアクリレート 8.5部 2−ヒドキシエチルアクリレート 40.7部 アゾイソブチロニトリル 1.4部 を100℃で3時間で滴下し、次いで、アゾイソブチロ
ニトリル0.1部と酢酸ブチル1部からなる溶液を30
分間で滴下した。反応溶液をさらに1時間攪拌を続けた
ところ、固形分60%、粒子径0.18μmのエマルジ
ョンを得た。このエマルジョンを酢酸ブチルで希釈し、
粘度300cps(25℃)、粒子径0.18μmの非
水ディスパージョン樹脂含量40重量%の酢酸ブチル分
散体を得た。この非水ディスパージョン樹脂のTgは、
23℃、水酸基価は162であった。SP値は、11.
8であり、分散安定樹脂であるシェル部分とコア部分と
のSP値の差は、2.3であった。
ニス1を328部投入し、続いてCR−93(石原産業
社製酸化チタン)973部、FW−200P(デグサ社
製カーボンブラック)10部、更に酢酸ブチル159部
及びキシレン82部を順に入れた。その後、仕込み全重
量と同量のガラスビーズ(品名GB503M、粒径1.
6mm)を投入し、卓上SGミルで3時間分散した。グ
ラインドゲージによる分散終了時の粒度は5μm以下で
あった。最後にキシレンを81.8部添加後、約10分
攪拌し、ガラスビーズを濾過して、顔料ペーストとし
た。作製したペーストに固形分比が表2の通りになるよ
うに、樹脂、非水ディスパージョン樹脂及び硬化剤を配
合して、中塗り塗料を調製した。
ニス1を500部、DISPERBYK161(ビッグ
ケミー社製;分散助剤)を320部投入し、続いてモナ
ーク1400(キャボット社製カーボンブラック)10
部、更に酢酸ブチル31部及びキシレン31部を順に入
れた。その後、仕込み全重量と同量のガラスビーズ(品
名GB503M、粒径1.6mm)を投入し、卓上SG
ミルで3時間分散した。グラインドゲージによる分散終
了時の粒度は5μm以下であった。分散終了後、ガラス
ビーズを濾過して、顔料ペーストとした。作製したペー
ストに固形分比が表2の通りになるように、樹脂、非水
ディスパージョン樹脂及び硬化剤を配合して、ベース塗
料を調製した。
−1330(日本ペイント社製)を使用した。希釈条件 各塗料は下記の条件で希釈し、塗装した。 (中塗り塗料) シンナー:EEP(エトキシエチルプロピオネート)/
キシレン=9/11 19秒/No.4フォードカップ/20℃ (ベース塗料) シンナー:EEP/S−100(エクソン社製芳香族系
炭化水素溶剤)/酢酸エチル=8/7/5 20秒/No.4フォードカップ/20℃ (クリヤー塗料) シンナー:EEP/S−150(エクソン社製芳香族系
炭化水素溶剤)=1/1 22秒/No.4フォードカップ/20℃
0cm×0.8mm)にパワートップV−6(日本ペイ
ント社製カチオン電着塗料)を乾燥膜厚20μmになる
ように電着塗装したカチオン電着塗装板を、移動板に付
着して移動させながら、中塗り塗料を塗装、10分後に
ベース塗料を塗装、2.5分後に更にもう一度ベース塗
料を塗装(2ステージ塗装)、その後20分後にクリヤ
ー塗料を塗装した。塗装した中塗り塗膜、ベース塗膜及
びクリヤー塗膜を、140℃で30分間焼き付け硬化さ
せた。
ャンのSWの値で評価した。結果を表2に示した。数値
の小さいもの程良好な結果が得られたことを表す。
に操作を行って、下記方法に従って計算した。 器具:重量(w1)を測定したアルミ箔を、5cm×1
0cmの四角い穴をあけた紙で覆ったものをマスキング
テープで鉄板にはりつける。 操作:この鉄板を上記塗装時に塗板に隣接するように移
動板に付着させ、塗料塗布後、アルミ箔を鉄板から剥が
す。 NV測定:塗料の付着したアルミ箔の重量(w2)を測
定後、140℃で30分間乾燥後の重量(w3)を測定
する。 計算:下記の式より塗着NV(%)を計算する。 塗着NV(%)=(w3−w1)/(w2−w1)×1
00 得られた結果を表2に示した。
重}/[{(100−塗着NV)/溶剤比重}+(塗着
NV/乾燥塗膜比重)}×100 溶剤比重:塗料中の溶剤組成から、中塗り塗料は0.8
7、ベース塗料は0.86とした。 乾燥塗膜比重:各塗料組成から、中塗り塗料1.64、
ベース塗料1.23とした。 得られた結果を表2に示した。
分間加熱後、不揮発分90%近傍の塗料を掻き取った。
このサンプルの粘度を、以下の条件にて測定した。 測定機種:UBM社製レオゾルG−3000 測定法:動的粘弾性率測定(正弦波) 測定モード:温度依存性 チャックコーンプレート コーン直径/角:18.96mm/1.974deg 加振条件:連続加振(周波数1.0Hz/ひずみ 0.
5deg) 開始/終了温度:40/150℃ 昇温ステップ:2℃/分 トルク/ロードセル:2kg・cm/5kg 得られた粘度の結果を曲線で結んだグラフを図1に示
し、60℃、90℃及び120℃での粘度を表2に示し
た。図1より読み取った最低粘度及び硬化開始温度を表
2に示した。中塗り塗料と同様にして、ベース塗料及び
クリヤー塗料についてもそれぞれ粘度を測定し、最低粘
度及び硬化開始温度を読み取った。結果を表2及び図1
に示した。
後(20μm)、80℃×10分乾燥してNVを上げた
ものを作成し、これに、代表的な塗料溶剤であるS−1
50、キシロール、EEPを1滴スポットし、30秒静
置後約45度傾斜して状態を観察した。 ○:変化なし △:膨潤 ×:溶解 得られた結果を表2に示した。
パージョン樹脂及び硬化剤を配合したこと以外は、実施
例1と同様にして、中塗り塗料及びベース塗料を調製し
て塗装を行い、測定及び評価を行った。結果を表2及び
図2に示した。
混合型メラミン樹脂(三井サイテック社製)である。実
施例1は、中塗り塗料、ベース塗料及びクリヤー塗料の
焼き付け過程における最低粘度及び硬化開始温度の関係
が適正なものであること、更に、実施例1で使用した中
塗り塗料及びベース塗料は、体積収縮率が小さいもので
あり、非水ディスパージョン樹脂を含むことより耐溶剤
性にも優れるものであったことより、3コート1ベーク
法で塗装し焼き付け硬化させた場合の仕上がり外観に優
れるものであった。比較例1は、中塗り塗料、ベース塗
料及びクリヤー塗料の焼き付け過程における最低粘度
が、中塗り塗料よりもベース塗料の方が高くなっている
こと、また、ベース塗料の体積収縮率が大きく、非水デ
ィスパージョン樹脂を含まない中塗り塗料は耐溶剤性に
劣るものであったので溶剤により膨潤すると考えられる
ことより、良好な仕上がり外観は得られなかった。
体等を3コート1ベーク法で塗装した場合に、優れた仕
上がり外観の塗膜を得ることができる。
びクリヤー塗料それぞれについての温度に対する粘度の
測定結果を示したグラフである。
びクリヤー塗料それぞれについての温度に対する粘度の
測定結果を示したグラフである。
Claims (5)
- 【請求項1】 電着塗装された素材の上に、中塗り塗
料、ベース塗料及びクリヤー塗料を順次塗装する工程、
並びに、前記塗装された3層を一度に焼き付け硬化させ
る工程からなる塗膜形成方法であって、前記中塗り塗
料、前記ベース塗料及び前記クリヤー塗料は、不揮発分
90重量%における温度に対する粘度の測定をそれぞれ
について行った場合に、最低粘度が、 中塗り塗料≧ベース塗料≧クリヤー塗料 の関係を満たすものであり、硬化開始温度が、 中塗り塗料≦ベース塗料≦クリヤー塗料 の関係を満たすものであることを特徴とする塗膜形成方
法。 - 【請求項2】 中塗り塗料は、不揮発分90重量%にお
いて、60℃での粘度Vis(60℃)が10〜100
0poiseであり、90℃での粘度Vis(90℃)
が1〜500poiseであり、120℃での粘度Vi
s(120℃)が100〜10000poiseであっ
て、Vis(60℃)/Vis(90℃)が1.5〜1
0であり、Vis(120℃)/Vis(90℃)が2
〜30である請求項1記載の塗膜形成方法。 - 【請求項3】 ベース塗料は、不揮発分90重量%にお
いて、60℃での粘度Vis(60℃)が10〜100
0poiseであり、90℃での粘度Vis(90℃)
が1〜500poiseであり、120℃での粘度Vi
s(120℃)が100〜10000poiseであっ
て、Vis(60℃)/Vis(90℃)が1.5〜1
0であり、Vis(120℃)/Vis(90℃)が2
〜20である請求項1又は2記載の塗膜形成方法。 - 【請求項4】 中塗り塗料の塗装時の不揮発分は40〜
70重量%であり、ベース塗料の塗装時の不揮発分は3
0〜60重量%であり、クリヤー塗料の塗装時の不揮発
分は40〜70重量%である請求項1、2又は3記載の
塗膜形成方法。 - 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の塗膜形成
方法により得られる被塗物。
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