JP2002034500A - 赤ワイン加工調味料 - Google Patents
赤ワイン加工調味料Info
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Abstract
を高めた赤ワイン加工調味料を提供する。 【解決手段】赤ワインを主体とし、赤ワインと有機酸源
を混合してなる赤ワイン加工調味料であって、該調味料
中のリンゴ酸、酒石酸及び乳酸の合計濃度が0.7w/
v%〜0.9w/v%である赤ワイン加工調味料。有機
酸源がリンゴ酸源、酒石酸源及び乳酸源である赤ワイン
加工調味料。リンゴ酸、酒石酸及び乳酸の組成比が3:
2:1である赤ワイン加工調味料。総有機酸濃度が0.
75w/v%〜1.2w/v%である赤ワイン加工調味
料。
Description
増強させた酒類含有調味料に関する。
あり、嗜好飲料のほかに料理に広く利用されている。特
に近年は、欧風の料理が多くなり、調味料としてワイン
を使用する機会が増加しており、飲用とは別に、調理専
用ワインも市販されるようになった。ワインには、料理
にこく味とまる味、食欲をそそる香りを増強させ、さら
にてり、つやを付与し、見栄えをよくするなどの調理効
果が言われている。特に赤ワインは、主として煮込み料
理に用いられることが多く、料理の仕上がりが早くなる
などの効果があることが知られている。
の他を加えた赤ワイン調味料が、赤ワインと同様の調理
効果を持つことが知られている。
ン調味料には、調味料としての調理効果に物足りなさが
あった。
インの風味を保持し、さらにその調理効果を高めた赤ワ
イン加工調味料を提供することである。
発明の第一の発明は、赤ワインを主体とし、赤ワインと
有機酸源を混合してなる赤ワイン加工調味料であって、
該調味料中のリンゴ酸、酒石酸及び乳酸の合計濃度が
0.7w/v%〜0.9w/v%である赤ワイン加工調
味料である。本発明の第二の発明は第一の発明における
有機酸源がリンゴ酸源、酒石酸源及び乳酸源であり、本
発明の第三の発明は第二の発明におけるリンゴ酸、酒石
酸及び乳酸の組成比が3:2:1であり、本発明の第四
の発明は第一の発明における総有機酸濃度が0.75w
/v%〜1.2w/v%である赤ワイン加工調味料であ
る。
記課題を解決すべく鋭意検討した結果、赤ワインを主体
とする調味料において、特定の有機酸が特定の濃度にな
るようにすることで、前記課題を解決できることを見出
した。すなわち、赤ワイン加工調味料中の総有機酸濃度
を0.75w/v%〜1.2w/v%にすることで調理
効果が顕著に高まり、そして総有機酸に占めるリンゴ
酸、酒石酸及び乳酸の合計量及び組成比が、それぞれ
0.7w/v%〜0.9w/v%及び3:2:1となる
ように調整することにより、総有機酸濃度が高いにもか
かわらず、有機酸の酸味がまろやかとなり、赤ワインの
風味、赤ワインらしさを保持することができ、かつ、調
理効果も増強されることを見出した。本発明はこれらの
知見に基づいてなされたものである。
赤ワインを主成分とする調味料であって、赤ワインと有
機酸源及び必要に応じてその他の成分を混合してなる、
赤ワイン風味、赤ワインの調理効果に優れた調味料であ
る。その他の成分としては、食塩、アルコール等を例示
することができ、また風味を整えるための成分としてブ
ドウ種子エキス、ブドウ果汁、リンゴ酢、オニオンエキ
ス等を例示することができる。
に限定はない。本発明における赤ワインの配合量は、赤
ワインの特徴を保持するために40v/v%以上、さら
に好ましくは45v/v%以上とするのがよい。
あるいは発酵有機酸及び/又はそれらを含む食品素材の
ことをいう。本発明におけるリンゴ酸源とは、天然、合
成あるいは発酵リンゴ酸及び/又はそれらを含む食品素
材のことをいい、食品添加物として利用可能なものであ
ればいずれも使用でき、その含量も特に限定はない。本
発明における酒石酸源とは、天然、合成あるいは発酵酒
石酸及び/又はそれらを含む食品素材のことをいい、食
品添加物として利用可能なものであればいずれも使用で
き、その含量も特に限定はない。本発明における乳酸源
とは、天然、合成あるいは発酵乳酸及び/又はそれらを
含む食品素材のことをいい、食品添加物として利用可能
なものであればいずれも使用でき、その含量も特に限定
はない。
果及びワインらしさを持たせるために最終濃度8v/v
%〜14v/v%が好ましい。
高めるために、赤ワイン加工調味料中の特定の有機酸濃
度及び組成を規定する。一般に、総有機酸濃度を高める
ことで赤ワインの調理効果を高めることができるが、単
に総有機酸濃度を高めるだけでは赤ワインの風味を保持
することはできない。クエン酸、コハク酸などの増加
は、赤ワインの風味を損なうので好ましくない。例え
ば、クエン酸が多くなるとフルーティな酸味となり、赤
ワインらしさが欠けてしまう。しかし、これらの有機酸
が存在したり添加された場合であっても、リンゴ酸、酒
石酸及び乳酸を特定の濃度に高め特定の組成にすること
により、赤ワイン風味を保持しながら調理効果を高める
ことができる。
らしさを保持するためには、有機酸組成が重要であり、
調味料中のリンゴ酸、酒石酸及び乳酸の合計濃度が0.
7w/v%〜0.9w/v%になるようにすることが好
ましい。さらに赤ワインとしての味のバランスをよくす
るためには、リンゴ酸、酒石酸及び乳酸の組成比を3:
2:1にすることが好ましい。これは赤ワインの味のバ
ランスに及ぼす影響が、乳酸>酒石酸>リンゴ酸の順に
大きいからである。さらに赤ワイン加工調味料の総有機
酸濃度を、0.75w/v%〜1.2w/v%に調整す
ることが好ましく、さらには調理効果と赤ワイン風味を
保持する面から0.8w/v%〜1.0w/v%にする
ことが好ましい。
としては、例えば、赤ワイン、食塩、アルコール、有機
酸及びその他の原料を所定量の割合で混合し、殺菌、充
填することにより製造することができる。また、味を調
えるために他の成分、例えば、ブドウ種子エキス、リン
ゴ酢、オニオンエキス等を添加してもよい。
に優れ、しかも赤ワイン風味を保持した赤ワイン加工調
味料を提供することができる。
に説明するが、本発明がこれらの実施例に限定されるも
のではない。
ル38ml、食塩18g、リンゴ酸3g、50%発酵乳
酸2.16g、酒石酸2g、リンゴ酢1.8ml、ブド
ウ果汁1g、ブドウ種子エキス1g、酒石酸ナトリウム
0.1g、オニオンエキス0.1gを混合し、全量を1
000mlとした。これを70℃達温で殺菌後、本発明
品の赤ワイン加工調味料を調製し、その分析を行なっ
た。対照として市販の加工用赤ワイン(対照1)及び市
販の赤ワイン調味料(対照2)を用い、それぞれ分析を
行なった。その分析値を表1に示す。
火で炒め焼き色をつけた。こうして得られた牛肉と、実
施例1で調製した本発明品の赤ワイン加工調味料100
mlとトマトケチャップ16gを鍋に入れて煮立て、と
ろりとなるまで約5分間煮た。対照は、市販の加工用赤
ワイン及び市販の赤ワイン調味料を用いてそれぞれ同様
に行なった。その後400mlの水を入れ、鍋に蓋をし
て弱火で40分間煮込んだ。これとは別に、ひと口大に
切ったタマネギ140g、ニンジン100gをバター4
gで炒めたものと、デミグラスソース290g及び水6
00mlを上記の鍋に加えて約30分間煮た。さらにこ
の鍋に水200mlとひと口大に切った中ぐらいのじゃ
がいも2個分を加え、時々混ぜながら弱火で30分間煮
込んだ。
をそれぞれ行なった。官能評価は、10名のパネラーで
行ない、3点法(1;悪、2;普通、3;良)で評価し
た。その結果の合計値を表2に示す。なお、表中の対照
1は市販の加工用赤ワイン、対照2は市販の赤ワイン調
味料を用いてそれぞれ試作したビーフシチューである。
り、テクスチュア、酸味及び総合評価において、市販の
加工用赤ワイン及び市販の赤ワイン調味料より評価が高
く、調理効果に優れていることが示された。
こしょうをふり約2分後、実施例1で調製した本発明品
の赤ワイン加工調味料15mlをふりかけて約15分間
おいた。対照は、市販の加工用赤ワイン及び市販の赤ワ
イン調味料を用いてそれぞれ同様に行なった。その後、
フライパンにサラダ油を引き、適当な焼き加減までそれ
ぞれ焼いた。
味の官能評価をそれぞれ行なった。官能評価は、10名
のパネラーで行ない、3点法(1;悪、2;普通、3;
良)で評価した。その結果の合計値を表3に示す。な
お、表中の対照1は市販の加工用赤ワイン、対照2は市
販の赤ワイン調味料を用いてそれぞれ試作したビーフス
テーキ赤ワイン風味である。
り、テクスチュア、酸味、味の深み及び総合評価におい
て、市販の加工用赤ワイン及び市販の赤ワイン調味料よ
り評価が高く、調理効果に優れていることが示された。
酸及び乳酸濃度を変化させ、実施例2及び実施例3と同
様の方法で調理効果を比較した。その結果、リンゴ酸、
酒石酸及び乳酸の合計濃度が0.7w/v%〜0.9w
/v%の範囲で調理効果が高く、さらにその組成比が
3:2:1の場合に高い調理効果が得られた。また、総
有機酸濃度は0.75w/v%〜1.2w/v%、好ま
しくは0.8w/v%〜1.0w/v%において高い調
理効果が得られた。
強され、かつ、赤ワインの風味が保持された赤ワイン加
工調味料を提供できる。
Claims (4)
- 【請求項1】 赤ワインを主体とし、赤ワインと有機酸
源を混合してなる赤ワイン加工調味料であって、該調味
料中のリンゴ酸、酒石酸及び乳酸の合計濃度が0.7w
/v%〜0.9w/v%であることを特徴とする赤ワイ
ン加工調味料。 - 【請求項2】 有機酸源が、リンゴ酸源、酒石酸源及び
乳酸源である請求項1記載の赤ワイン加工調味料。 - 【請求項3】 リンゴ酸、酒石酸及び乳酸の組成比が
3:2:1であることを特徴とする請求項1又は2記載
の赤ワイン加工調味料。 - 【請求項4】 総有機酸濃度が0.75w/v%〜1.
2w/v%であることを特徴とする請求項1記載の赤ワ
イン加工調味料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000228066A JP4111303B2 (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | 赤ワイン加工調味料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000228066A JP4111303B2 (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | 赤ワイン加工調味料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002034500A true JP2002034500A (ja) | 2002-02-05 |
JP4111303B2 JP4111303B2 (ja) | 2008-07-02 |
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ID=18721430
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000228066A Expired - Lifetime JP4111303B2 (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | 赤ワイン加工調味料 |
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JP (1) | JP4111303B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011152125A (ja) * | 2009-12-28 | 2011-08-11 | Kao Corp | 液体調味料 |
JP2015015926A (ja) * | 2013-07-11 | 2015-01-29 | サントリーホールディングス株式会社 | 調理用ワインの製造方法 |
-
2000
- 2000-07-28 JP JP2000228066A patent/JP4111303B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011152125A (ja) * | 2009-12-28 | 2011-08-11 | Kao Corp | 液体調味料 |
JP2015015926A (ja) * | 2013-07-11 | 2015-01-29 | サントリーホールディングス株式会社 | 調理用ワインの製造方法 |
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