JP2002032811A - 硬貨識別装置 - Google Patents

硬貨識別装置

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JP2002032811A
JP2002032811A JP2000212846A JP2000212846A JP2002032811A JP 2002032811 A JP2002032811 A JP 2002032811A JP 2000212846 A JP2000212846 A JP 2000212846A JP 2000212846 A JP2000212846 A JP 2000212846A JP 2002032811 A JP2002032811 A JP 2002032811A
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JP2000212846A
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Eiichi Nakamura
栄一 中村
Susumu Kojima
進 小島
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Nippon Conlux Co Ltd
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Nippon Conlux Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正硬貨の所定位置に存在する突起又は凹み模
様(エンボス)を、光学的に簡便かつ正確に検出する。 【解決手段】 投入された硬貨1の所定位置に存在する
突起又は凹み模様1aに対して光スポットLa,Lbを
照射し、該光スポットLa,Lbの反射光を受光する光
学手段10と、前記光スポットLa,Lbの反射光の受
光信号に基づき、前記投入された硬貨1の前記所定位置
における前記突起又は凹み模様1aの有無を判定する判
定手段とを具える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正硬貨の所定位置
に突起又は凹み模様が存在する硬貨に関してその真偽を
識別するための硬貨識別装置に関し、例えば、500円
硬貨のように、正貨の周縁寄りにリング状に複数の点状
突起模様(エンボス)を配置した硬貨の真偽識別に適す
るものである。
【0002】
【従来の技術】500円硬貨の真偽判別手法として、正
貨の周縁寄りにリング状に配置されている複数の点状突
起模様(エンボス)を検出するものがある。500円硬
貨と略同径であることから500円偽貨としてよく使用
される韓国500ウォンの表面にはそのような点状エン
ボスがなく、しかし、裏面には似たような点状エンボス
があるが、その配置位置が500円正貨のそれとは微小
距離だけ異なるので、その違いを判別することができれ
ば真偽判別を行うことができる。また、韓国500ウォ
ンを変造してその裏面のエンボス部分を削りとり、軽量
化を図ることで、500円正貨の重さにより似せたもの
(これを俗には「軽量化ウォン」と通称しているので以
下本明細書でもその呼び名を用いる)も出回っている
が、その場合は、両面とも上記エンボスがないので、エ
ンボスの有無を判定することで真偽判別を行うことがで
きる。上記の点状エンボスを検出するための手法とし
て、従来は、イメージ画像のパターン認識・分析によっ
て行っていた。例えば、その例として、特開平10−8
3471号公報などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、イメージ画像
のパターン認識・分析によって細かな点状突起模様の画
像分析を正確かつ瞬時に行うのは極めて困難であり、実
効あるものは未だ存在していない。また、CCD等の撮
像素子と高度な画像分析装置が必要なのでコスト高でも
ある。
【0004】本発明は、上記の点に鑑みて為されたもの
で、正硬貨の所定位置に存在する突起又は凹み模様(エ
ンボス)を、光学的に簡便かつ正確に検出することので
きる硬貨識別装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る硬貨識別装
置は、正硬貨の所定位置に突起又は凹み模様が存在する
硬貨に関してその真偽を識別するための硬貨識別装置で
あって、投入された硬貨の前記所定位置に対して光スポ
ットを照射し、該光スポットの反射光を受光する光学手
段と、前記光スポットの反射光の受光信号に基づき、前
記投入された硬貨の前記所定位置における平面に対して
前記突起又は凹みの有無を判定する判定手段とを具える
ことを特徴とする。これによれば、正硬貨の所定位置に
あるべき突起又は凹み模様をターゲットとして光スポッ
トを照射し、その光スポットの反射光の受光信号に基づ
き前記所定位置における平面に対して前記突起又は凹み
の有無を判定するようにしたので、イメージ画像のパタ
ーン認識・分析などの複雑な処理を行うことなく、正硬
貨の所定位置に存在する突起又は凹み模様(エンボス)
を、光学的に簡便かつ正確に検出することができる。
【0006】一例として、前記光学手段は、投入された
硬貨の所定位置に対して第1の光スポットを照射し、他
の位置に第2の光スポットを照射し、該第1及び第2の
光スポットの反射光を受光するものであり、前記判定手
段は、前記第1及び第2の光スポットの反射光量のバラ
ンスから、前記投入された硬貨の前記所定位置における
前記突起又は凹みの有無を判定するものであることを特
徴とする。これによれば、第1及び第2の光スポットの
反射光量のバランスに基づき、硬貨の所定位置における
突起又は凹みの有無を判定するようにしているので、正
硬貨の所定位置に存在する突起又は凹み模様(エンボ
ス)を、簡便かつ正確に検出することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に
係る硬貨識別装置の一実施例を説明する。本実施例にお
いては、表面および裏面の周縁寄りに複数の点状突起模
様(以下、単に「エンボス」という)がリング状に配置
された500円硬貨の真偽を、該エンボスの有無もしく
は配置に基づき識別する例について説明する。まず、正
規の500円硬貨におけるエンボスと、その偽貨として
最近出回っている韓国500ウォンおよび軽量化ウォン
におけるエンボスとの相違について説明する。500円
硬貨1は、図2に断面にて示すように、硬貨径が約2
6.5mmであり、表面および裏面には周縁寄りに半円
球状の複数のエンボス1aがリング状に配置されてお
り、各エンボス1aの直径dは約0.5mmであり、そ
の中心から硬貨外周縁までの距離sが約1.2mmであ
る。これに対し、500ウォン硬貨2は、図3に断面に
て示すように、硬貨径が約26.5mmであり、裏面に
は周縁寄りに複数のエンボスがリング状に配置されてお
り、各エンボス2aの直径d’が約0.5mmであり、
その中心から硬貨外周縁までの距離s’が約1.7mm
である。また、500ウォン硬貨2の表面は、エンボス
2aが存在せず、平坦部2bとなっている。軽量化ウォ
ン3は、図4に断面にて示すように、500円硬貨の重
さに似せるために500ウォン2のエンボス2bを削り
とったものであり、表面および裏面が平坦部3a,3b
となっている。
【0008】このように500円硬貨1と500ウォン
硬貨2は、硬貨径が同じであり、かつエンボス1a,2
aを有する点で共通している。しかし、500ウォン硬
貨2は、その裏面に存在するエンボス2aの配置位置が
500円硬貨1のそれとは半径方向に0.5mm(=5
00μm)だけ差があるので、その違いを判別すること
ができれば500円硬貨1との真偽判別を行うことがで
きる。また、500ウォン硬貨2の表面は500円硬貨
1のエンボス1aと対応する部分が平坦部2bとなって
いるので、該エンボス1aの有無を判定することで50
0円硬貨1との真偽判別を行うことができる。また、軽
量化ウォン3は、500円硬貨1と硬貨径が同じである
が、500円硬貨1の表面および裏面のエンボス1aと
対応する部分が平坦部3a,3bとなっているので、エ
ンボス1aの有無を判定することで500円硬貨1との
真偽判別を行うことができる。
【0009】図1を参照して本実施例の硬貨識別装置に
おける光学系について説明する。光学系10は、光ヘッ
ドユニットとして一体化されており、所定の投入口から
投入された500円硬貨が通る硬貨通路の所定箇所に配
置される。光源であるレーザダイオード11から拡散光
が発光され、この拡散光がコリメータレンズ12によっ
て平行光に変換され、グレーティング(回折格子)13
によって複数のビームに分けられ、さらにハーフミラー
からなるビームスプリッタ14および全反射ミラー15
を通って対物レンズ16に至る。対物レンズ16により
所定の焦点位置に各レーザビームがフォーカシングされ
るようになっており、フォーカシング駆動機構17によ
って対物レンズ16をレーザビーム照射面に対して垂直
方向に上下動させることでフォーカシングが行われる。
【0010】この実施例においては、硬貨通路を通る硬
貨面に対して所定の位置関係で2つのレーザビームL
a,Lbのビームスポットが形成されるように光学系1
が構成されている。すなわち、硬貨通路を通る硬貨が対
物レンズ16に対応する所定箇所に到来したとき、一方
のレーザビームLaが正規の500円硬貨1のエンボス
1aに対応する位置に照射され、そのとき他方のレーザ
ビームLbが500円硬貨1のエンボス1aの無い平坦
部1bに照射されるように構成される。これにより、追
って詳しく説明するように、正規の500円硬貨1にお
けるエンボス1aの有無を判定することができる。50
0ウォン対策として、より好ましくは、レーザビームL
bが500ウォン硬貨2のエンボス2aに対応する位置
に照射されるようにするとよい。よって、本実施例にお
いては、500円硬貨1と500ウォン硬貨2とにおけ
る硬貨外周縁から各エンボス1a,2aの中心までの距
離s,s’の差が500μmであるから、2つのレーザ
ビームLa,Lbのビームスポットの間隔が500μm
となるように設定されている。
【0011】このような所望の間隔を持つ複数のレーザ
ビームは、グレーティングの設定によって生成すること
ができる。すなわち、グレーティングによる光の回折に
よって、0次光からn次光までの複数のレーザビームが
その格子溝の間隔に応じた間隔で生成されることが知ら
れている。よって、グレーティング13を適切に設計
し、かつ使用する2つのレーザビームLa,Lbとして
適切な次数の回折光を選定することにより、2つのビー
ムスポットの間隔が所望の値つまり上記の例では500
μmとなるように、レーザビームLa,Lbを生成する
ことができる。
【0012】例えば、光学系10として、既存の3ビー
ムタイプの光ヘッドを用いる場合について説明すると、
3ビームタイプの光ヘッドにおいては、0次光のメイン
ビームと、その両側に生成される2つのサブビームとが
使用可能であるので、そのうちいずれかの2つのビーム
をレーザビームLa,Lbとして使用すればよい。例え
ば、サブビームの間隔が所望の500μmであるような
グレーティング13を使用する場合は、該2つのサブビ
ームをレーザビームLa,Lbとして使用し、メインビ
ームは使用しない。その場合、図5に示すように、使用
する2つのサブビームの次数は、+1次光と−1次光の
組み合わせに限らず、+4次光と−4次光の組み合わせ
のように、任意のものであってよく、要するに、所望の
間隔のビームスポットを生成し得るものであればよい。
なお、グレーティング13としては、薄い板ガラスに格
子溝を加工したものや、薄い板ガラスにアルミ薄膜など
を蒸着したものなど任意のものを用いてよい。なお、本
実施例においては、レーザビームを書き込み用には使用
せず、検出用にのみ使用するので、グレーティング13
で生成されるメインビーム(0次光)のエネルギー強度
は弱いものであってよい。
【0013】対物レンズ16を介して対象物に照射され
たレーザビームの反射光のうち、該対物レンズ16に戻
って入射したものは、前記と逆の経路を辿って反射ミラ
ー15からビームスプリッタ14に至り、非点収差レン
ズを構成するコリメータレンズ18およびシリンドカル
レンズ19と、フォトディテクタ20とを含む受光系に
入射される。図示の例では、フォトディテクタ20は、
既存の3ビームタイプに対応するもので、メインビーム
の反射光を検出するためのフォトディテクタ20cと、
2つのサブビームの反射光を夫々検出するためのフォト
ディテクタ20a,20bとを含んでいるが、本実施例
においては、サブビーム用のフォトディテクタ20a,
20bを用いて各レーザビームLa,Lbの反射光を検
出するものとする。すなわち、メインビーム用のフォト
ディテクタ20cは使用しない。したがって、フォトデ
ィテクタ20cは省略可能である。
【0014】図2を参照してフォーカシング制御につい
て説明すると、図2に示すように、各フォトディテクタ
20a,20bは、4分割フォトディテクタからなり、
それぞれセグメントA,B,C,DおよびA’,B’,
C’,D’により構成されている。フォトディテクタ2
0aにおいては、一方の対角線上で対向する2つのセグ
メントA,Dの受光信号Sa,Sdが加算されてフォー
カシングサーボ用の差動アンプ30の+入力に入力さ
れ、もう一方の対角線上で対向する2つのセグメント
B,Cの受光信号Sb,Scが加算されてフォーカシン
グサーボ用の差動アンプ30の−入力に入力される。差
動アンプ30の出力がフォーカシングエラー信号FEと
して使用され、フォーカシング機構17がサーボ制御さ
れる。すなわち、一方の対角線上で対向する2つのセグ
メントA,Dの受光信号Sa,Sdの加算値と、もう一
方の対角線上で対向する2つのセグメントB,Cの受光
信号Sb,Scの加算値とが一致するように、つまりフ
ォトディテクタ20aの中央でレーザビームLaの反射
光が各セグメントA〜Dにより均等に受光されるよう
に、フォーカシングサーボ制御される。同様に、フォト
ディテクタ20bにおいても、一方の対角線上で対向す
る2つのセグメントA’,D’の受光信号Sa’,S
d’が加算されてフォーカシングサーボ用の差動アンプ
30の+入力に入力され、もう一方の対角線上で対向す
る2つのセグメントB’,C’の受光信号Sb’,S
c’が加算されてフォーカシングサーボ用の差動アンプ
30の−入力に入力される。差動アンプ30の出力がフ
ォーカシングエラー信号FEとして使用され、フォーカ
シング機構17がサーボ制御される。すなわち、一方の
対角線上で対向する2つのセグメントA’,D’の受光
信号Sa’,Sd’の加算値と、もう一方の対角線上で
対向する2つのセグメントB’,C’の受光信号S
b’,Sc’の加算値とが一致するように、つまりフォ
トディテクタ20bの中央でレーザビームLbの反射光
が各セグメントA’〜D’により均等に受光されるよう
に、フォーカシングサーボ制御される。なお、上記のよ
うなフォーカシングサーボ制御が可能となるのは、レー
ザビームLa,Lbが対象物の平坦部で反射して比較的
多くの反射率で対物レンズ16に戻って入射することに
より、フォトディテクタ20a,20bで有効なレベル
の受光信号が生じた場合のみである。例えば、図2に示
す例では、フォトディテクタ20aは、500円硬貨1
の平坦部1bで反射するレーザビームLbの反射光によ
ってフォーカシングサーボ制御に有効なレベルの受光信
号を得ることができるので、フォーカシングサーボ制御
される。しかし、フォトディテクタ20bは、500円
硬貨1のエンボス1aでレーザビームLaが乱反射する
ため、フォーカシングサーボ制御に有効なレベルの受光
信号が得ることができず、よって、フォーカシングサー
ボ制御されない。また、図3の例では、フォトディテク
タ20aは、500ウォン硬貨2の裏面のエンボス2a
でレーザビームLbが乱反射するため、フォーカシング
サーボ制御に有効なレベルの受光信号を得ることができ
ず、よって、フォーカシングサーボ制御されない。しか
し、フォトディテクタ20bは、500ウォン硬貨2の
裏面の平坦部2cで反射するレーザビームLaの反射光
によってフォーカシングサーボ制御に有効なレベルの受
光信号を得ることができるので、フォーカシングサーボ
制御される。また、図4の例では、フォトディテクタ2
0a,20bは、軽量化ウォン3の表面の平坦部3aで
反射するレーザビームLa,Lbの反射光によってフォ
ーカシングサーボ制御に有効なレベルの受光信号を得る
ことができるので、フォーカシングサーボ制御される。
【0015】図2乃至図4を参照して本例の貨幣識別装
置による500円硬貨1、500ウォン硬貨2、軽量化
ウォン3の真偽識別について説明する。図2に示すよう
に、500円硬貨1、500ウォン硬貨2、軽量化ウォ
ン3を識別するため、フォトディテクタ20aの受光信
号Sa,Sb,Sc,Sdを加算した信号を差動アンプ
31の+入力に入力させ、他方のフォトディテクタ20
bの受光信号Sa’,Sb’,Sc’,Sd’を加算し
た信号を差動アンプ31の−入力に入力させ、該差動ア
ンプ31で各フォトディテクタ20a,20bの受光信
号の加算値(Sa+Sb+Sc+Sd),(Sa’+S
b’+Sc’+Sd’)の差を演算し、500円硬貨
1、500ウォン硬貨2、軽量化ウォン3のそれぞれに
ついてレーザビームLa,Lbの反射光量のバランスを
求めることでエンボス1a,2aの有無を判定するため
の差動アンプ出力RFを得る。
【0016】500円硬貨1について説明すると、図2
に示すように、500円硬貨1の表面において、光学系
10より対物レンズ16を介してエンボス1aに例えば
−1次光のレーザビームLaが、該エンボス1aの内側
の平坦部1bに例えば+1次光のレーザビームLbがそ
れぞれ照射される。レーザビームLaは、エンボス1a
で乱反射し、対物レンズ16に入射しないことから、フ
ォトディテクタ20bで受光されない。このため、フォ
トディテクタ20bではフォーカシングがオフとなり、
フォトディテクタ20bから出力される受光信号S
a’,Sb’,Sc’,Sd’の加算出力レベルは“0
(V)”となる。しかし、レーザビームLbは、平坦部
1bに焦点を結び、該平坦部1bおいて所定の反射率で
反射し、その反射光が対物レンズ16に入射してフォト
ディテクタ20aで受光される。このため、フォトディ
テクタ20aではフォーカシングがオンとなり、フォト
ディテクタ20aから出力される受光信号Sa,Sb,
Sc,Sdの加算出力レベルは平坦部1bでのレーザビ
ームLbの反射光量に応じた値“α(V)”となる。差
動アンプ31では、受光信号(Sa+Sb+Sc+S
d),(Sa’+Sb’+Sc’+Sd’)の差を演算
し、差動アンプ出力をRFを求める。すなわち、 RF=(Sa+Sb+Sc+Sd)−(Sa’+Sb’+Sc’+Sd’) =α−0 =+α(V) となる。勿論、500円硬貨1にあっては、表裏面の同
一位置にエンボス1aと平坦部1bが存在しているた
め、裏面についても同様に上記の差動アンプ出力RFと
して“+α(V)”を得ることができる。
【0017】500ウォン硬貨2について説明すると、
図3に示すように、500ウォン硬貨2の裏面におい
て、光学系10より対物レンズ16を介して上記の50
0円硬貨1のエンボス1aと対応する部分の平坦部2c
に−1次光のレーザビームLaが、エンボス2bに+1
次光のレーザビームLbがそれぞれ照射される。レーザ
ビームLaは、平坦部2cに焦点を結び、該平坦部2c
おいて所定の反射率で反射し、その反射光が対物レンズ
16に入射してフォトディテクタ20bで受光される。
このため、フォトディテクタ20bではフォーカシング
がオンとなり、フォトディテクタ20bから出力される
受光信号Sa’,Sb’,Sc’,Sd’の加算出力レ
ベルは平坦部2cでのレーザビームLaの反射光量に応
じた値“α(V)”となる。しかし、レーザビームLb
は、エンボス2aで乱反射し、対物レンズ16に入射し
ないことから、フォトディテクタ20aで受光されな
い。このため、フォトディテクタ20aではフォーカシ
ングがオフとなり、フォトディテクタ20aから出力さ
れる受光信号Sa,Sb,Sc,Sdの加算出力レベル
は“0(V)”となる。差動アンプ31では、受光信号
(Sa+Sb+Sc+Sd),(Sa’+Sb’+S
c’+Sd’)の差を演算し、差動アンプ出力をRFを
求める。すなわち、 RF=(Sa+Sb+Sc+Sd)−(Sa’+Sb’+Sc’+Sd’) =0−α =−α(V) となる。なお、500ウォン硬貨2の表面は、裏面のエ
ンボス2aと平坦部2cに対応する部分が平坦部2bと
なっているため、後述の軽量化ウォン3と同様に差動ア
ンプ出力RFが“0(V)”となる。
【0018】軽量化ウォン3について説明すると、図4
に示すように、軽量化ウォン3の表面において、光学系
10の対物レンズ16を介して上記の500円硬貨1の
エンボス1aに対応する部分の平坦部3a1に−1次光
のレーザビームLaが、500円硬貨1の平面部1bに
対応する部分の平坦部3a2に+1次光のレーザビーム
Lbがそれぞれ照射される。レーザビームLa,Lb
は、それぞれ平坦部3a1,3a2に焦点を結び、該平
坦部3a1,3a2において所定の反射率で反射し、そ
の反射光が対物レンズ16に入射してフォトディテクタ
20b,20aで受光される。このため、フォトディテ
クタ20b,20aではフォーカシングがオンとなり、
フォトディテクタ20b,20aから出力される受光信
号(Sa’+Sb’+Sc’+Sd’),(Sa+Sb
+Sc+Sd)の加算出力レベルは平坦部3a1,3a
2でのレーザビームスポットLa,Lbの反射光量に応
じた値“α(V)”となる。差動アンプ31では、受光
信号(Sa+Sb+Sc+Sd),(Sa’+Sb’+
Sc’+Sd’)の差を演算し、差動アンプ出力RFを
求める。すなわち、 RF=(Sa+Sb+Sc+Sd)−(Sa’+Sb’+Sc’+Sd’) =α−α =0(V) となる。勿論、軽量化ウォン3にあっては、表裏面とも
平坦部3a,3bとなっているため、裏面についても同
様に上記の差動アンプ出力RFとして“0(V)”を得
ることができる。
【0019】このように、差動アンプ31において得ら
れる500円硬貨1、500ウォン硬貨2、軽量化ウォ
ン3についての差動アンプ出力RFは、それぞれ出力レ
ベルが異なることから、500円硬貨1、500ウォン
硬貨2、軽量化ウォン3の識別信号として利用すること
ができる。一例として、図6に示すように、真偽判定回
路をコンパレータ40と記憶回路41とにより構成し、
500円硬貨1の差動アンプ出力RFをコンパレータ4
0で所定の基準レベル+α’と比較し、差動アンプ出力
RFが+αのとき、RF≒+α’である旨の信号を記憶
回路41に出力し、最終的にその信号に基づいて所定位
置にエンボス1aが存在する正規の500円硬貨1と判
定し、該500円硬貨1がエンボス1aについての正貨
条件(突出量、直径dなど)を満たしていると判定す
る。コンパレータ40において、差動アンプ出力RFが
−αまたは0のとき、RF≠+α’である旨の信号を記
憶回路41に出力し、最終的にその信号を用いて500
ウォン硬貨2または軽量化ウォン3と判定する。
【0020】本実施例においては、硬貨通路を通る硬貨
の硬貨面に対して所定の位置関係で2つのレーザビーム
La,Lbを照射できるようにするため、光学系10に
対して硬貨を位置決めする位置決め機構を硬貨通路に設
けている。一例として、図7に示すように、投入口から
投入された硬貨(図示の例では500円硬貨1)を捕捉
し、該硬貨の重さとのバランスに応じて該硬貨を落下さ
せるクレイドル機構52を硬貨経路60に設け、該クレ
イドル機構52の箇所で該硬貨に対して2つのレーザビ
ームLa,Lbを照射するようにしている。詳しくは、
クレイドル機構52の一対の保持片50にそれぞれ設け
られたピン51で500円硬貨1を捕捉し、そこからク
レイドル機構52が回転軸53を中心に矢印P方向に回
転するときに、該500円硬貨1のエンボス1aが辿る
移動軌跡M上の所定箇所に2つのレーザビームLa,L
bを照射するようにしている。これによって、クレイド
ル機構52が500円硬貨1を受理する位置から矢印P
方向に所定の角度θだけ回転した際、移動軌跡M上にお
いてターゲットとなるエンボス1aが実線で示す位置か
ら一点鎖線で示す位置まで移動したとき、その一点鎖線
で示す位置で該エンボス1a及び平坦部1bにレーザビ
ームLa,Lbが正確に照射される。これによって、5
00円硬貨1、500ウォン硬貨2、軽量化ウォン3の
それぞれについてエンボス1a,2aの有無を高精度に
検出することができる。
【0021】また、図8に示すように、硬貨経路60に
位置決め手段として硬貨(図示の例では500円硬貨
1)を一瞬停止させるストッパ機構(図示せず)を設
け、光学系10をモータなどにより該500円硬貨1の
中心を支点に所定の角度範囲θ’だけ移動させ、これに
よって当該500円硬貨1のエンボス1a及び平坦部1
bにレーザビームLa,Lbを照射させてもよい。逆
に、硬貨経路60に位置決め手段として500円硬貨1
を保持する回転可能な回転保持機構(図示せず)を設
け、所定の位置に固定された光学系10に対して該50
0円硬貨1を所定の角度範囲θ’だけ回転させることに
より、該500円硬貨1のエンボス1a及び平坦部1b
にレーザビームLa,Lbを照射させてもよい。このよ
うに、光学系10に対して硬貨を相対的に移動させるよ
うに構成することで、500円硬貨1、500ウォン硬
貨2、軽量化ウォン3のそれぞれについてエンボス1
a,2aの有無を高精度に検出することができる。
【0022】その他、図9に示すように、硬貨経路60
に500円硬貨1を転動させるための傾斜面60aを形
成し、該傾斜面60a上を矢印R方向に転動する500
円硬貨1のエンボス1a及び平坦部1bに光学系10に
よってレーザビームLa,Lbを照射させてもよい。こ
れによっても、500円硬貨1、500ウォン硬貨2、
軽量化ウォン3のそれぞれについてエンボス1a,2a
の有無を高精度に検出することができる。
【0023】本実施例に示す真偽識別装置は、500円
硬貨の真偽識別に限られず、正貨の周縁寄りにリング状
に複数のエンボスが配置されている他の硬貨の真偽識別
装置としても好適に適用することができる。また、エン
ボスは、平面を基準面とする突起に限られず、凹み模様
であってもよい。要するに、本実施例の真偽識別装置
は、正貨の所定位置に存在する平面部と模様部とでレー
ザビームの反射光量が異なる硬貨に関してその真偽を識
別することができるものである。
【0024】
【発明の効果】以上、説明したとおり、本発明に係る硬
貨識別装置は、正硬貨の所定位置に存在する突起又は凹
み模様を、光学的に簡便かつ正確に検出することができ
るので、正硬貨の所定位置に突起又は凹み模様が存在す
る硬貨に関してその真偽を高精度に識別することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る硬貨識別装置における光学系の
一実施例を示す略図。
【図2】 本発明に係る硬貨識別装置におけるフォーカ
シング制御回路の一実施例を示す略図、および500円
硬貨についてエンボスの有無を検出するときの検出回路
の説明図。
【図3】 500ウォン硬貨についてエンボスの有無を
検出するときの検出回路の説明図。
【図4】 軽量化ウォンについてエンボスの有無を検出
するときの検出回路の説明図。
【図5】 3ビームタイプの光ヘッドによるメインビー
ムとサブビームとの関係を示す説明図。
【図6】 本発明に係る硬貨識別装置における真偽判定
回路の一実施例を示す略図。
【図7】 位置決め機構の一例を示すクレイドル機構の
説明図。
【図8】 位置決め機構の他の例を示す説明図。
【図9】 硬貨のエンボスを光学系により検出するため
の硬貨通路の説明図。
【符号の説明】
1 500円硬貨 1a エンボス 2 500ウォン硬貨 2a エンボス 3 軽量化ウォン 10 光学系 31 差動アンプ 40 コンパレータ 41 記憶回路 52 クレイドル機構 La,Lb レーザビーム

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正硬貨の所定位置に突起又は凹み模様が
    存在する硬貨に関してその真偽を識別するための硬貨識
    別装置であって、 投入された硬貨の前記所定位置に対して光スポットを照
    射し、該光スポットの反射光を受光する光学手段と、 前記光スポットの反射光の受光信号に基づき、前記投入
    された硬貨の前記所定位置における平面に対して前記突
    起又は凹みの有無を判定する判定手段とを具える硬貨識
    別装置。
  2. 【請求項2】 前記光学手段は、投入された硬貨の所定
    位置に対して第1の光スポットを照射し、他の位置に第
    2の光スポットを照射し、該第1及び第2の光スポット
    の反射光を受光するものであり、 前記判定手段は、前記第1及び第2の光スポットの反射
    光量のバランスから、前記投入された硬貨の前記所定位
    置における平面に対して前記突起又は凹みの有無を判定
    するものである請求項1に記載の硬貨識別装置。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2の光スポットの相対的
    配置は、前記第1の光スポットが正硬貨の所定位置に存
    在する前記突起又は凹みを照射するとき、前記第2の光
    スポットは突起又は凹みのない平面位置を照射するよう
    な配置である請求項2に記載の硬貨識別装置。
  4. 【請求項4】 前記判定手段は、前記第1及び第2の光
    スポットの反射光量の差を検出する手段を含み、該差が
    所定の基準に該当していれば前記所定位置において前記
    突起又は凹みが存在していると判定し、該投入硬貨が前
    記突起又は凹み模様についての正貨条件を満たしている
    と判定するものである請求項2又は3に記載の硬貨識別
    装置。
  5. 【請求項5】 前記光学手段に対して前記投入された硬
    貨が相対的に移動し、該相対的移動の過程で、前記判定
    手段によって前記突起又は凹みが検出されたとき該突起
    又は凹みが存在すると判定するものである請求項1乃至
    4のいずれかに記載の硬貨識別装置。
  6. 【請求項6】 前記投入された硬貨を捕捉し該硬貨の重
    さとのバランスに応じて該硬貨を落下させるクレイドル
    機構を硬貨経路において具備し、該クレイドル機構の箇
    所で該硬貨に対して前記光学手段により前記光スポット
    が照射されるようにした請求項1乃至5のいずれかに記
    載の硬貨識別装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009096037A1 (ja) * 2008-02-01 2009-08-06 Glory Ltd. 硬貨識別装置

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