JP2002031245A - 磁性流体シール装置 - Google Patents

磁性流体シール装置

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JP2002031245A
JP2002031245A JP2000211792A JP2000211792A JP2002031245A JP 2002031245 A JP2002031245 A JP 2002031245A JP 2000211792 A JP2000211792 A JP 2000211792A JP 2000211792 A JP2000211792 A JP 2000211792A JP 2002031245 A JP2002031245 A JP 2002031245A
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annular
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magnetic
width
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JP2000211792A
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Isao Oshiro
勲 大城
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Nok Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/40Sealings between relatively-moving surfaces by means of fluid
    • F16J15/43Sealings between relatively-moving surfaces by means of fluid kept in sealing position by magnetic force

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した密封性を維持する高性能な磁性流体
シール装置を提供する。 【解決手段】 シャフト3とハウジング4間で回転運動
が行われると、環状突起2a,3a間に保持される磁性
流体6は回転運動に伴う遠心力の影響を受ける。そし
て、遠心力の影響を受けた磁性流体6は環状突起2aの
先端側へ押し付けられるが、環状突起2aの先端を環状
突起3aの先端幅における幅端を含まない範囲内に対向
させているので、環状突起2aの先端幅の範囲に広がる
だけであり、環状突起2aの先端幅の幅端からはみ出す
ことは防止される。このため、環状突起2a,3a間に
保持される磁性流体6の量が減少することはなく、密封
性能の低下を防止して、安定した密封性を維持すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性流体シール装
置に関するものであり、特に、荷重,振動,温度変化等
の外的条件によって2部材の相対位置の位置ずれが引き
起こされる場合に有効に適用される。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の磁性流体シール装置とし
ては、例えば図3に示すものがある。
【0003】図3は、磁性流体シール装置の断面図であ
り、磁性流体シール装置は、回転機械等に設けられるも
ので、圧力差のある高圧側H及び低圧側Lの2領域間に
またがり、回転運動を行うシャフト3とハウジング4間
の環状隙間に備えられている。
【0004】ハウジング4は、非磁性体である。また、
ハウジング4の内側には、軸方向に磁化されている環状
の磁力発生手段としての永久磁石であるマグネット1が
備えられている。
【0005】マグネット1の軸方向両端部には、環状の
1対のポールピース2が設けられている。また、1対の
ポールピース2の内周面には、シャフト3へ突出する複
数の環状突起2aが形成されている。
【0006】ここで、マグネット1及びポールピース2
で磁気回路形成手段を構成している。
【0007】一方、シャフト3は、ハウジング4内に不
図示の軸受けを介して回転自在に支持されたもので、磁
性体である。
【0008】ここで、1対のポールピース2とシャフト
3は、1対のポールピース2の環状突起2aとシャフト
3の外周面とが所定の環状隙間5を介して対向するよう
に配置される。
【0009】以上の構成の磁性流体シール装置では、磁
気回路形成手段によって、図示矢印のように、マグネッ
ト1→左側ポールピース2→シャフト3→右側ポールピ
ース2→マグネット1のように一回りする磁気回路が形
成される。
【0010】この磁気回路により、ポールピース2の環
状突起2aとシャフト3の外周面との間に環状隙間5を
通過する磁束を集中させて、ポールピース2の環状突起
2aとシャフト3の外周面との間に磁性流体6を環状に
保持することによって、磁性流体6で環状隙間5を密封
していた。
【0011】しかし、近年のより高真空化の必要性によ
り、磁性流体シール装置に関しては、より密封性能の向
上が求められている。そのために、磁性流体6の保持力
を高めるための検討が一般的になされている。
【0012】そこで、図4(a)に示すように、シャフ
ト3の外周面に、ポールピース2の環状突起2aと対向
してポールピース2へ突出する、環状突起2aと先端幅
を等しくした複数の環状突起3aを形成した構成が考え
られた。なお、その他の構成は図3と同様であるので同
じ符号を付して説明を省略する。
【0013】図4(a)の構成によれば、ポールピース
2の環状突起2aとシャフト3の環状突起3aとの間で
磁束を絞って集中させ、環状突起2a,3a間を通過す
る磁束の磁束密度を高め、環状突起2a,3a間で磁性
流体6の保持を良好に行わせ、高い密封性能を発揮し得
るようにした。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
図4(a)に示す従来技術の磁性流体シール装置の場合
には、次のような問題があった。
【0015】シャフト3とハウジング4間で回転運動が
行われると、環状突起2a,3a間に保持される磁性流
体6は回転運動に伴う遠心力の影響を受ける。この時、
図4(a)の構成のように環状突起2a,3aの互いに
対向する先端幅が等しいと、遠心力の影響を受けた磁性
流体6は環状突起2aの先端側へ押し付けられ、図4
(b)に拡大して示すように過剰な量の磁性流体6は環
状突起2aの先端幅の幅端からはみ出し、環状突起2a
の隣の凹んだ溝2bに押し流されてしまう。すると、環
状突起2a,3a間に保持される磁性流体6の量が減少
し、密封性能が低下するという問題があった。
【0016】また、荷重,振動,温度変化等の外的条件
によってシャフト3とハウジング4の相対位置の軸方向
への位置ずれが引き起こされると、対向する環状突起2
a,3aの先端位置は軸方向でずれてしまい、上記の遠
心力の影響を受ける磁性流体6はさらにポールピース2
の隣り合う環状突起2a間の溝に押し流されてしまい易
くなり、環状突起2a,3a間に保持される磁性流体6
の量の減少に起因する密封性能の低下が進んでしまう。
【0017】本発明は上記の従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、安定
した密封性を維持する高性能な磁性流体シール装置を提
供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、互いに相対回転自在に組付けられ
る2部材の求心側外周面と遠心側内周面との間に形成さ
れる環状隙間をシールする磁性流体シール装置であっ
て、磁力を発生する磁力発生手段を有し、前記環状隙間
に磁束を通過させる磁気回路を形成する磁気回路形成手
段と、該磁気回路形成手段が形成した磁気回路の前記環
状隙間を通過する磁束によって、前記環状隙間に磁気的
に保持され、前記環状隙間を密封する磁性流体と、を備
えた磁性流体シール装置において、前記外周面には、前
記内周面へ突出する第1環状突起を設けると共に、前記
内周面には、前記第1環状突起よりも軸方向の先端幅が
広い前記外周面へ突出する第2環状突起を設け、前記第
1環状突起の先端を前記第2環状突起の先端幅における
幅端を含まない範囲内に対向させて、前記第1環状突起
と前記第2環状突起とを対向配置し、前記第1環状突起
と前記第2環状突起との間に前記磁性流体を保持したこ
とを特徴とする。
【0019】したがって、対向する第1環状突起及び第
2環状突起の互いの先端幅における幅端位置が軸方向で
そろわずに、第1環状突起の先端が第2環状突起の先端
幅の範囲内に対向するので、第1環状突起と第2環状突
起との間に保持された磁性流体が回転運動に伴う遠心力
の影響を受けた時に、磁性流体が第2環状突起の先端側
へ押し付けられても第2環状突起の先端幅の幅端からは
み出すことが防止される。
【0020】このため、第1環状突起及び第2環状突起
を対向させて、第1環状突起と第2環状突起との間で磁
束を絞って集中させ、第1環状突起と第2環状突起との
間を通過する磁束の磁束密度を高め、第1環状突起と第
2環状突起との間で磁性流体の保持を良好に行わせて
も、第1環状突起と第2環状突起との間に保持される磁
性流体の量が減少して密封性能が低下することが防止で
き、安定した密封性を維持することができる。
【0021】前記第1環状突起の先端を前記第2環状突
起の先端幅における幅端を含まない範囲内に対向させた
前記第1環状突起と前記第2環状突起との対向配置の関
係は、外部条件によらず維持されることが好適である。
【0022】これにより、荷重,振動,温度変化等の外
的条件によって2部材の相対位置の軸方向への位置ずれ
が引き起こされた場合にも、磁性流体が回転運動に伴う
遠心力の影響を受けた時に、第1環状突起と第2環状突
起との間に保持される磁性流体は、第2環状突起の先端
側へ押し付けられても第2環状突起の先端幅の幅端から
はみ出すことは防止される。
【0023】このため、第1環状突起と第2環状突起と
の間に保持される磁性流体の量が減少し、密封性能が低
下することが防止でき、安定した密封性を維持すること
ができる。
【0024】前記第1環状突起及び前記第2環状突起を
複数備え、隣り合う前記第1環状突起の間に形成される
第1溝の軸方向の溝幅を前記第1環状突起の先端幅より
も広く設けたことが好適である。
【0025】これにより、第1環状突起に磁束が集中し
て磁気回路の最適化ができるので、第1環状突起と第2
環状突起との間を通過する磁束の磁束密度がさらに高ま
り、第1環状突起と第2環状突起との間で磁性流体の保
持をより確実に良好に行うことができる。
【0026】隣り合う前記第2環状突起の間に形成され
る第2溝の軸方向の溝幅は、前記第1溝の溝幅の5%〜
90%の広さであることが好適である。
【0027】これにより、第1環状突起の先端を第2環
状突起の先端幅における幅端を含まない範囲内に対向さ
せた第1環状突起と第2環状突起との対向配置構成とす
ることができる。
【0028】前記第1環状突起と前記第2環状突起の少
なくとも一方の突出する高さを高くしたことが好適であ
る。
【0029】これにより、第1環状突起と第2環状突起
の少なくとも一方の隣の凹んだ溝からの磁束の漏れが抑
制でき、磁束が集中して磁気回路の最適化ができるの
で、第1環状突起と第2環状突起との間を通過する磁束
の磁束密度がさらに高まり、第1環状突起と第2環状突
起との間で磁性流体の保持をより確実に良好に行うこと
ができる。
【0030】この構成では第1環状突起と第2環状突起
の少なくとも一方は突出する高さが高いために、外部の
振動で先端が振動し易いが、第1環状突起と第2環状突
起との対向配置を第1環状突起の先端を第2環状突起の
先端幅における幅端を含まない範囲内に対向させたの
で、第1環状突起と第2環状突起との間に保持される磁
性流体の量が減少し、密封性能が低下することが防止で
きる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が
ない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣
旨のものではない。
【0032】図1を参照して、実施の形態について説明
する。図1は、磁性流体シール装置の断面構成図であ
り、磁性流体シール装置は、回転機械等に設けられるも
ので、圧力差のある高圧側H及び低圧側Lの2領域間に
またがり、回転運動を行う2部材としてのシャフト3と
ハウジング4間の環状隙間に備えられている。
【0033】ハウジング4は、非磁性体である。また、
ハウジング4の内側には、軸方向に磁化されている環状
の磁力発生手段としての永久磁石であるマグネット1が
備えられている。
【0034】マグネット1の軸方向両端部には、環状の
1対のポールピース2が設けられている。また、遠心側
内周面としての1対のポールピース2の内周面には、シ
ャフト3へ突出する複数の環状突起2aが形成されてい
る。
【0035】ここで、マグネット1及びポールピース2
で磁気回路形成手段を構成している。
【0036】一方、シャフト3は、ハウジング4内に不
図示の軸受けを介して回転自在に支持されたもので、磁
性体である。また、求心側外周面としてのシャフト3の
外周面には、ポールピース2へ突出する複数の環状突起
3aが形成されている。この環状突起3aのポールピー
ス2へ突出する先端の軸方向の先端幅は環状突起2aの
それよりも広く設けられている。
【0037】そして、環状突起2aの先端を環状突起3
aの先端幅における幅端を含まない範囲内に対向させ
て、環状突起2a,3aを対向配置している。
【0038】即ち、図2(b)に拡大して示すような環
状突起2a,3aの互いの先端における幅端位置が軸方
向でそろった状態とならないように、環状突起3aの先
端幅よりも狭い環状突起2aの先端を環状突起3aの先
端と対向配置している。
【0039】対向配置した環状突起2a,3aの互いの
先端は、所定の環状隙間5を介する距離となっている。
【0040】そして、隣り合う環状突起2aの間に形成
されるハウジング4側に凹んだ溝2bの溝幅は、隣り合
う環状突起3aの間に形成される軸心側に凹んだ溝3b
の溝幅の5%〜90%の広さ、好適には20%〜70%
の広さとなることが好ましくい。
【0041】以上の構成の磁性流体シール装置では、図
示矢印のようなマグネット1→左側ポールピース2→シ
ャフト3→右側ポールピース2→マグネット1のように
一回りする磁気回路が形成される。
【0042】この磁気回路により、環状突起2a,3a
間に環状隙間5を通過する磁束を集中させて、環状突起
2a,3a間に磁性流体6を環状に橋渡しするように保
持することによって、磁性流体6で環状隙間5を密封し
てシール機能を発揮する。
【0043】特に、本実施の形態の磁性流体シール装置
では、環状突起2a,3a間に磁気回路の磁束を絞って
集中させ、環状突起2a,3a間を通過する磁束の磁束
密度を高めており、環状突起2a,3a間における磁性
流体6の保持が良好に行え、高い密封性能を発揮するこ
とができる。
【0044】そして、本実施の形態の磁性流体シール
は、シャフト3とハウジング4間で回転運動が行われる
と、環状突起2a,3a間に保持される磁性流体6は回
転運動に伴う遠心力の影響を受ける。そして、図2
(a)に拡大して示すように、遠心力の影響を受けた磁
性流体6は環状突起2aの先端側へ押し付けられるが、
環状突起2aの先端を環状突起3aの先端幅における幅
端を含まない範囲内に対向させているので、環状突起2
aの先端幅の範囲に広がるだけであり、環状突起2aの
先端幅の幅端からはみ出すことは防止される。
【0045】このため、環状突起2a,3a間に保持さ
れる磁性流体6の量が減少することはなく、密封性能の
低下を防止して、安定した密封性を維持することができ
る。
【0046】また、本実施の形態での環状突起2aの先
端を環状突起3aの先端幅における幅端を含まない範囲
内に対向させた環状突起2a,3aの対向配置の関係
は、荷重,振動,温度変化等の外的条件によらず維持さ
れるようにしている。
【0047】このため、外的条件によってシャフト3と
ハウジング4の相対位置の軸方向への位置ずれが引き起
こされた場合にも、図2(b)に拡大して示すような遠
心力の影響を受けた磁性流体6が環状突起2aの先端幅
の幅端からはみ出すことは防止される。これによって
も、環状突起2a,3a間に保持される磁性流体6の量
が減少することはなく、密封性能の低下を防止して、安
定した密封性を維持することができる。
【0048】なお、本実施の形態の磁性流体シール装置
で、環状突起2a,3aの対向配置の関係を上記のよう
に外的条件によらず維持することは、予め外的条件を変
更した試験を行ってシャフト3やハウジング4の熱膨張
等を考慮しおけば可能である。このため、外的条件を考
慮して環状突起2a,3aの互いの先端中心位置が軸方
向でずらすこともあり、必ずしも環状突起2a,3aの
互いの先端中心位置が対向配置されるとは限らない。
【0049】一方、本実施の形態の磁性流体シール装置
では、さらに環状突起3aに磁束を集中させて磁気回路
を最適化するために、隣り合う環状突起3aの間の溝3
bの溝幅を環状突起3aの先端幅よりも広く設けてい
る。
【0050】これにより、環状突起2a,3a間を通過
する磁束の磁束密度がさらに高まり、環状突起2a,3
a間の環状隙間5で磁性流体6の保持をより確実に良好
に行うことができるようになっている。
【0051】また、環状突起2a,3aの少なくとも一
方の突出する高さを高くする構成として、隣り合う高く
した突起間の溝からの磁束の漏れを抑制し、環状突起2
a,3a間に磁束を集中させて磁気回路を最適化し、環
状突起2a,3a間を通過する磁束の磁束密度がさらに
高まり、環状突起2a,3a間の環状隙間5で磁性流体
6の保持がより確実に良好に行うこともできる。
【0052】この構成では高くした突起の先端が外部の
振動により振動し易いが、この構成でも環状突起2aの
先端を環状突起3aの先端幅における幅端を含まない範
囲内に対向させた環状突起2a,3aの対向配置の関係
を維持すれば、環状突起2a,3a間に保持される磁性
流体6の量の減少は防止でき、安定した密封性を維持す
ることができる。
【0053】なお、本発明は、第1,第2環状突起間の
環状隙間に磁束が通過して磁性流体が保持されれば、磁
気回路形成手段は第1,第2環状突起間の環状隙間に磁
束を通過させる磁気回路を形成するものであれば良く、
本実施の形態においてはマグネット1及び1対のポール
ピース2であったが、例えば2部材の対向表面が互いに
逆に着磁された構成や、軸方向に並んでシャフトへ向け
た先端が互いに逆に着磁された2つの磁力発生手段を備
えた構成等でもよい。また、第1,第2環状突起の数等
は特に限定されないものである。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、対向す
る第1環状突起及び第2環状突起の互いの先端幅におけ
る幅端位置が軸方向でそろわずに、第1環状突起の先端
が第2環状突起の先端幅の範囲内に対向するので、第1
環状突起と第2環状突起との間に保持された磁性流体が
回転運動に伴う遠心力の影響を受けた時に、磁性流体が
第2環状突起の先端側へ押し付けられても第2環状突起
の先端幅の幅端からはみ出すことが防止される。
【0055】このため、第1環状突起及び第2環状突起
を対向させて、第1環状突起と第2環状突起との間で磁
束を絞って集中させ、第1環状突起と第2環状突起との
間を通過する磁束の磁束密度を高め、第1環状突起と第
2環状突起との間で磁性流体の保持を良好に行わせて
も、第1環状突起と第2環状突起との間に保持される磁
性流体の量が減少して密封性能が低下することが防止で
き、安定した密封性を維持することができる。
【0056】第1環状突起の先端を第2環状突起の先端
幅における幅端を含まない範囲内に対向させた第1環状
突起と第2環状突起との対向配置の関係は、外部条件に
よらず維持されることで、外的条件によって2部材の相
対位置の軸方向への位置ずれが引き起こされた場合に
も、磁性流体が回転運動に伴う遠心力の影響を受けた時
に、第1環状突起と第2環状突起との間に保持される磁
性流体は、第2環状突起の先端側へ押し付けられても第
2環状突起の先端幅の幅端からはみ出すことが防止され
る。
【0057】第1環状突起及び第2環状突起を複数備
え、隣り合う第1環状突起の間に形成される第1溝の軸
方向の溝幅を第1環状突起の先端幅よりも広く設けたこ
とで、第1環状突起に磁束が集中して磁気回路の最適化
ができるので、第1環状突起と第2環状突起との間を通
過する磁束の磁束密度がさらに高まり、第1環状突起と
第2環状突起との間で磁性流体の保持をより確実に良好
に行うことができる。
【0058】隣り合う第2環状突起の間に形成される第
2溝の軸方向の溝幅は、第1溝の溝幅の5%〜90%の
広さであることで、第1環状突起の先端を第2環状突起
の先端幅における幅端を含まない範囲内に対向させた第
1環状突起と第2環状突起との対向配置構成とすること
ができる。
【0059】第1環状突起と第2環状突起の少なくとも
一方の突出する高さを高くしたことで、第1環状突起と
第2環状突起の少なくとも一方の隣の凹んだ溝からの磁
束の漏れが抑制でき、磁束が集中して磁気回路の最適化
ができるので、第1環状突起と第2環状突起との間を通
過する磁束の磁束密度がさらに高まり、第1環状突起と
第2環状突起との間で磁性流体の保持をより確実に良好
に行うことができる。この構成では第1環状突起と第2
環状突起の少なくとも一方は突出する高さが高いため
に、外部の振動で先端が振動し易いが、第1環状突起と
第2環状突起との対向配置を第1環状突起の先端を第2
環状突起の先端幅における幅端を含まない範囲内に対向
させたので、第1環状突起と第2環状突起との間に保持
される磁性流体の量が減少し、密封性能が低下すること
が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る磁性流体シール装置を示す半
断面図である。
【図2】(a)は実施の形態に係る磁性流体シール装置
が遠心力の影響を受けた状態を示す拡大図であり、
(b)は本発明で防止される対向する環状突起の互いの
先端幅における幅端がそろった状態を示す拡大図であ
る。
【図3】従来技術の磁性流体シール装置を示す半断面図
である。
【図4】(a)は従来技術の磁性流体シール装置を示す
半断面図であり、(b)は遠心力の影響を受けた磁性流
体が環状突起の隣の凹んだ溝に押し流された状態を示す
拡大図である。
【符号の説明】
1 マグネット 2 ポールピース 2a 環状突起 2b 溝 3 シャフト 3a 環状突起 3b 溝 4 ハウジング 5 環状隙間 6 磁性流体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年7月18日(2000.7.1
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図3】
【図2】
【図4】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに相対回転自在に組付けられる2部材
    の求心側外周面と遠心側内周面との間に形成される環状
    隙間をシールする磁性流体シール装置であって、 磁力を発生する磁力発生手段を有し、前記環状隙間に磁
    束を通過させる磁気回路を形成する磁気回路形成手段
    と、 該磁気回路形成手段が形成した磁気回路の前記環状隙間
    を通過する磁束によって、前記環状隙間に磁気的に保持
    され、前記環状隙間を密封する磁性流体と、を備えた磁
    性流体シール装置において、 前記外周面には、前記内周面へ突出する第1環状突起を
    設けると共に、前記内周面には、前記第1環状突起より
    も軸方向の先端幅が広い前記外周面へ突出する第2環状
    突起を設け、 前記第1環状突起の先端を前記第2環状突起の先端幅に
    おける幅端を含まない範囲内に対向させて、前記第1環
    状突起と前記第2環状突起とを対向配置し、 前記第1環状突起と前記第2環状突起との間に前記磁性
    流体を保持したことを特徴とする磁性流体シール装置。
  2. 【請求項2】前記第1環状突起の先端を前記第2環状突
    起の先端幅における幅端を含まない範囲内に対向させた
    前記第1環状突起と前記第2環状突起との対向配置の関
    係は、外部条件によらず維持されることを特徴とする請
    求項1に記載の磁性流体シール装置。
  3. 【請求項3】前記第1環状突起及び前記第2環状突起を
    複数備え、 隣り合う前記第1環状突起の間に形成される第1溝の軸
    方向の溝幅を前記第1環状突起の先端幅よりも広く設け
    たことを特徴とする請求項1又は2に記載の磁性流体シ
    ール装置。
  4. 【請求項4】隣り合う前記第2環状突起の間に形成され
    る第2溝の軸方向の溝幅は、前記第1溝の溝幅の5%〜
    90%の広さであることを特徴とする請求項3に記載の
    磁性流体シール装置。
  5. 【請求項5】前記第1環状突起と前記第2環状突起の少
    なくとも一方の突出する高さを高くしたことを特徴とす
    る請求項1乃至4のいずれか一つに記載の磁性流体シー
    ル装置。
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