JP2002025570A - 燃料電池用セパレータの処理方法及び燃料電池 - Google Patents

燃料電池用セパレータの処理方法及び燃料電池

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JP2002025570A
JP2002025570A JP2000202281A JP2000202281A JP2002025570A JP 2002025570 A JP2002025570 A JP 2002025570A JP 2000202281 A JP2000202281 A JP 2000202281A JP 2000202281 A JP2000202281 A JP 2000202281A JP 2002025570 A JP2002025570 A JP 2002025570A
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Takuya Yara
卓也 屋良
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大気圧条件下で安定した放電状態を実現させ
ることができ、簡便な装置、かつ、少量の処理用ガスで
可能な燃料電池用セパレータの親水化処理方法の提供。 【解決手段】 燃料電池用セパレータを常圧放電プラズ
マ処理することを特徴とする燃料電池用セパレータの親
水化処理方法であって、常圧放電プラズマ処理が、発生
電極間から吹き出した励起ガスによる処理方法又は被処
理面の少なくとも一方と対向した面が概略同形状である
電極を用いて常圧放電プラズマを発生させ、該プラズマ
による処理方法、及び該処理方法で得られたセパレータ
を用いた燃料電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池用セパレ
ータの放電プラズマ処理による親水化処理方法及び燃料
電池に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチック及び、無機物等の固体の表
面処理方法としては、1.333〜1.333×104
Paの圧力でグロー放電プラズマを発生させるドライプ
ロセスによるものが広く知られている。この方法では、
圧力が1.333×104Paを超えると、放電が局所
的になりアーク放電に移行し、耐熱性の乏しいプラスチ
ック基板への適用が困難になるので、1.333〜1.
333×104Paの低圧下で処理を行うことが必要で
ある。
【0003】上記表面処理方法は、低圧での処理が必要
とされるので、真空チャンバー、真空排気装置等が設置
されなければならず、表面処理装置は高価なものとな
り、また、この方法により大面積基板を処理する場合に
は、大容量の真空容器、大出力の真空排気装置が必要に
なるために、表面処理装置は、更に高価なものとなる。
また、吸水性の高いプラスチック基板の表面処理を行う
場合には、真空引きに長時間を要するので、処理品がコ
スト高になる等の問題も有している。
【0004】特公平2−48626号公報には、細線型
電極を用いた薄膜形成方法が開示されている。この薄膜
形成方法は、ヘリウム等の不活性ガスと含ふっ素ガスと
モノマーガスとを混合し、複数の開孔を有する多孔管か
ら基板近傍のグロー放電プラズマ域に供給することによ
り、基板上に薄膜を形成するものである。
【0005】この薄膜製造方法は、大気圧でグロー放電
プラズマを発生させるので、装置や設備の低コスト化が
可能であり、大面積基板の処理も可能となる。しかし、
この薄膜製造方法では、処理容器内部に平板型電極又は
曲面状電極が併用されているので、この装置は、一層の
簡略化が可能である。しかしながら、現状では基材の大
きさや形状が制約されるので、任意の位置を表面処理す
ることは容易ではない。
【0006】特開平5−275193号公報には、固体
誘電体が配設された電極間に、希ガスと処理用ガスとか
らなる混合ガスを一方向への送流状態に保持し放電プラ
ズマを発生させる基材表面処理装置が開示されている。
しかし、この表面処理装置は、開放系の大気圧状態で放
電プラズマを発生させる装置であるので、外気の影響を
無くし、放電プラズマを基材表面に接触させて所望の表
面処理を行う場合には、高速で混合ガスを流す必要があ
り、大流量のガスを流し続けなければならず、満足のい
く表面処理装置とはいえない。
【0007】ところで、近年、電気自動車あるいは住宅
用の小型発電設備として燃料電池が注目されている。燃
料電池は水素を燃料とし、空気中の酸素と反応する上で
プロトン(水素イオン)と電子の移動が生じて発電を実
現する。この時、空気極とよばれる空気が通過する電極
面に水が生成する。この発生した水を除去しないと燃料
電池スタック内部に水がたまり、イオン交換膜の通気性
を阻害する。これを防ぐためにセパレータとよばれる燃
料電池の積層構造を分離するブロック体に親水性を付加
することが要求されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、燃料電池用セパレータの簡易な親水化方法及び親水
化セパレータを用いた燃料電池を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
鑑み鋭意研究した結果、大気圧条件下で安定した放電状
態を実現させることができ、簡便な装置、かつ少量の処
理用ガスによる放電プラズマ処理方法を用いると、容易
に燃料電池用セパレータを親水化処理することができる
ことを見出し、本発明を完成した。
【0010】すなわち、本発明の第1(請求項1の発
明)は、燃料電池用セパレータを常圧放電プラズマ処理
することを特徴とする燃料電池用セパレータの親水化処
理方法である。
【0011】また、本発明の第2(請求項2の発明)
は、常圧放電プラズマ処理が、発生電極間から吹き出し
た励起ガスによる処理である第1の発明に記載の燃料電
池用セパレータの親水化処理方法である。
【0012】また、本発明の第3(請求項3の発明)
は、常圧放電プラズマ処理が、燃料電池用セパレータ処
理面の少なくとも一方と対向した面が概略同形状である
電極を用いてプラズマを発生させ、該プラズマによる処
理である第1の発明に記載の燃料電池用セパレータの親
水化処理方法である。
【0013】また、本発明の第4(請求項4の発明)
は、常圧放電プラズマ処理が、一の電極にガス吹き出し
口を備えた固体誘電体容器を配設し、当該ガス吹き出し
口に対向させて他の電極を設け、当該ガス吹き出し口と
他の電極との間に燃料電池用セパレータを配置し、当該
ガス吹き出し口から処理用ガスを連続的に排出させると
同時に、当該一の電極と当該他の電極間に電界を印加す
ることによって放電プラズマを発生させる放電プラズマ
処理方法であって、電極間に印加する電界が、パルス化
されたものであって、その立ち上がり時間及び立ち下が
り時間が40ns〜100μs、かつ、電界強度が1〜
100kV/cmであることを特徴とする第2の発明に
記載の燃料電池用セパレータの親水化処理方法である。
【0014】また、本発明の第5(請求項5の発明)
は、常圧放電プラズマ処理が、互いに対向する一対の電
極で構成され、その一方または双方の電極の対向面が固
体誘電体で被覆されてなる対向電極を、処理用ガス雰囲
気の大気圧近傍下に配置し、その対向電極間に燃料電池
用セパレータを配置した状態で、対向電極間に、パルス
立ち上がり時間が20μs以下、パルス継続時間が1〜
50μs、周波数が1〜50kHz、電界強度が50〜
100kV/cmのパルス電圧を印加するものであるこ
とを特徴とする第3の発明に記載の燃料電池用セパレー
タの親水化処理方法である。
【0015】また、本発明の第6(請求項6の発明)
は、第1乃至5いずれかの発明に記載の燃料電池用セパ
レータの親水化処理方法により得られたセパレータを用
いてなることを特徴とする燃料電池である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、常圧放電プラズマ処理
によって、燃料電池用セパレータに親水性を付与する方
法であるが、常圧放電プラズマ処理方法として、発生電
極間から吹き出した励起ガスによる方法と、一方と対向
した面が概略同形状である電極を用いて放電プラズマを
発生させ、該プラズマによって被処理面を処理する方法
の2種類の方法があり、いずれの方法を用いても同様の
親水性の付与が可能である。以下、図面を参照しなが
ら、本発明の燃料電池用セパレータを親水化処理する放
電プラズマ処理方法及びその装置について説明する。
【0017】図1は、発生電極間から吹き出した励起ガ
スを用いる放電プラズマ処理装置の一例の断面を示す図
である。図中、1は、電源を表す。2は、上記一の電極
を表す。3は、上記他の電極を表す。4は、上記固体誘
電体容器を表す。5は、燃料電池用セパレータを表す。
6は、固体誘電体容器に処理用ガスを導入するガス導入
口を表す。7は、上記ガス吹き出し口を表す。8は、一
の電極と他の電極とを連結する治具を表す。
【0018】本発明においては、上記固体誘電体容器4
に処理用ガスが導入された状態で、上記電極2と上記電
極3との間に電界を印加することによって固体誘電体容
器4内部で放電プラズマを発生させる。固体誘電体容器
4内部の気体は、ガス吹き出し口7から上記燃料電池用
セパレータ5に向けて吹き出され、プラズマ状態に励起
された処理用ガスの成分が燃料電池用セパレータ5の表
面に接触して燃料電池用セパレータの処理がなされる。
よって、固体誘電体容器4と燃料電池用セパレータ5と
の相対位置を変化させて、燃料電池用セパレータの処理
位置を変えることが出来、簡便な装置、かつ、少量の処
理用ガスにより、大面積燃料電池用セパレータの処理
や、部分指定処理が可能となる。
【0019】上記電源1は、立ち上がり時間及び立ち下
がり時間が40ns〜100μsであり、かつ、電界強
度が1〜100kV/cmであるパルス電界を印加でき
るようになされているものである。上記の範囲の立ち上
がり時間及び立ち下がり時間、電界強度のパルス電界を
印加することにより、大気圧近傍の条件下における安定
した放電状態を実現することが出来る。このようなパル
ス電界及び電源の詳細については後述する。
【0020】上記一の電極2及び他の電極3の形状とし
ては特に限定されず、図示の平板型形状の他に、円筒
型、球体型等の曲面型形状等が挙げられる。一の電極2
及び他の電極3は、例えば、ステンレス、真鍮等の多成
分系の金属からなるものであってもよく、銅、アルミニ
ウム等の純金属からなるものであってもよい。
【0021】上記一の電極の中心部から固体誘電体容器
4の内部、ガス吹き出し口7の中心部を通り、他の電極
3に到る距離は、固体誘電体容器4の肉厚や材質、基材
6の肉厚や材質、印加電圧の大きさ等により適宜決定さ
れるが、好ましくは、0.5〜30mmである。30m
mを超えると、高電圧が必要になり、放電状態がアーク
放電に移行しやすくなり、均一な表面処理がしにくくな
る。
【0022】本発明で使用される固体誘電体容器4の形
状としては特に限定されず、例えば、方形、円筒状、球
状等が挙げられる。
【0023】上記固体誘電体容器4の材質としては、例
えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレ
フタレート等のプラスチック、ガラス、二酸化珪素、酸
化アルミニウム、二酸化ジルコニウム、二酸化チタン等
の金属酸化物、チタン酸バリウム等の複酸化物等が挙げ
られる。
【0024】特に、25℃環境下における比誘電率が1
0以上のものである固体誘電体を用いれば、低電圧で高
密度の放電プラズマを発生させることができ、処理効率
が向上する。比誘電率の上限は特に限定されるものでは
ないが、現実の材料では18,500程度のものが入手
可能であり、本発明に使用出来る。特に好ましくは比誘
電率が10〜100の固体誘電体である。比誘電率が1
0以上である固体誘電体の具体例としては、二酸化ジル
コニウム、二酸化チタン等の金属酸化物、チタン酸バリ
ウム等の複酸化物を挙げることが出来る。
【0025】チタン酸化合物は強誘電体として知られて
いる。その結晶構造により比誘電率が異なり、TiO2
単体のルチル型結晶構造で比誘電率80程度である。B
a、Sr、Pb、Ca、Mg、Zr等の金属の酸化物と
TiO2との化合物では比誘電率が約2,000〜1
8,500であり、純度や結晶性によって変化させるこ
とが出来る。
【0026】一方、上記TiO2単独の場合は、加熱に
よる組成変化が激しいため使用環境が制限されたり、特
殊な皮膜形成方法によらないと固有抵抗値が適当な皮膜
が得られず放電状態が不安定になる等の不具合がある。
このためTiO2単独よりもAl23を含有させて用い
た方がよい。TiO2とAl23の混合物は、熱的にも
安定であるため実用上も好適である。好ましくは、酸化
チタン5〜50重量%、酸化アルミニウム50〜95重
量%で混合された金属酸化物被膜である。酸化アルミニ
ウムの割合が50重量%未満であると、アーク放電が発
生し易く、95重量%を超えると放電プラズマ発生に高
い印加電圧が必要となる。このような皮膜は、比誘電率
が10〜14程度、固有抵抗が1010程度となり、本発
明の固体誘電体容器の材質として好適である。
【0027】又、上記酸化ジルコニウムは、単独の場
合、比誘電率は約12程度であり、低い電圧で放電プラ
ズマを発生させるのに有利である。通常、酸化ジルコニ
ウムは酸化イットリウム(Y23)、炭酸カルシウム
(CaCO3)、酸化マグネシウム(MgO)等を30
重量%以内で添加して、結晶変態による膨張、収縮を防
止し安定化されており、本発明においてもこれらを用い
ることが出来る。比誘電率は、添加物の種類や金属酸化
物の結晶性によって決定される。本発明においては、酸
化ジルコニウムが少なくとも70重量%含有されたもの
が好ましい。例えば、酸化イットリウムが4〜20重量
%添加された酸化ジルコニウム被膜は比誘電率が8〜1
6程度となり、本発明の固体誘電体として好適である。
【0028】上記固体誘電体容器4は、一の電極2が配
設されているものである。図2、3は、一の電極と固体
誘電体容器の配設の例を示す図である。固体誘電体容器
4が方形の場合には、ガス吹き出し口7が設けられてい
る面以外の面に一の電極2を配設してもよい。一の電極
2が配設される固体誘電体容器4の面の肉厚としては、
0.03〜30mmが好ましい。0.03mm未満であ
ると、高電圧印加時に絶縁破壊が起こりアーク放電が生
じることがある。
【0029】上記固体誘電体容器4は、ガス導入口6と
ガス吹き出し口7とを備えるものである。ガス吹き出し
口7の形状としては特に限定されず、例えば、スリット
状のもの、多数の孔からなるもの、固体誘電体容器が形
成する突端状のもの等が挙げられる。図4、5、6は、
ガス吹き出し口7の例を示す図である。また、本発明の
固体誘電体容器は、図1に示すガス導入口を備えた形態
以外に、固体誘電体容器自身がガス貯蔵能を有するもの
であってもよい。
【0030】図1の治具8は、他の電極3とガス吹き出
し口7との間隔を自在に変更することができるものであ
る。治具8により、例えば、燃料電池用セパレータ5が
大面積状物である場合、他の電極3とガス吹き出し口7
との間隔を一定に保持しながら連続的に移動して表面処
理することができ、燃料電池用セパレータ5の一部のみ
を処理する場合、他の電極3とガス吹き出し口7との間
隔を自在に変更して連続的な表面処理、部分的な表面処
理等をすることができる。ただし、ガス吹き出し口7と
燃料電池用セパレータ5との間の間隔が長すぎると、空
気と接触する確率が高くなり処理効率が落ちるので注意
を要する。
【0031】被処理面の少なくとも一方と対向した面が
概略同形状である電極を用いて常圧プラズマを発生させ
る放電プラズマ処理方法としては、一対の対向電極を有
し、当該電極の対向面の少なくとも一方に固体誘電体が
設置されている装置において行われる。プラズマが発生
する部位は、電極の一方に固体誘電体を設置した場合
は、固体誘電体と電極との間、電極の双方に固体誘電体
を設置した場合は、固体誘電体同士の間の空間である。
この固体誘電体と電極の間又は固体誘電体同士の間に被
処理体である燃料電池用セパレータを配置して処理を行
う。
【0032】上記電極としては、銅、アルミニウム等の
金属単体、ステンレス、真鍮等の合金、金属間化合物等
からなるものが挙げられる。上記対向電極は、電界集中
によるアーク放電の発生を避けるために、対向電極間の
距離が略一定となる構造であることが好ましい。この条
件を満たす電極構造としては、平行平板型、円筒対向平
板型、球対向平板型、双曲面対向平板型、同軸円筒型構
造等が挙げられる。
【0033】上記固体誘電体は、電極の対向面の一方又
は双方に設置する。この際、固体誘電体と設置される側
の電極が密着し、かつ、接する電極の対向面を完全に覆
うようにする。固体誘電体によって覆われずに電極同士
が直接対向する部位があると、そこからアーク放電が生
じるためである。
【0034】上記固体誘電体の形状は、シート状でもフ
ィルム状でもよいが、厚みが0.01〜4mmであるこ
とが好ましい。厚すぎると放電プラズマを発生するのに
高電圧を要し、薄すぎると電圧印加時に絶縁破壊が起こ
りアーク放電が発生することがあるためである。その他
に処理方法として対向電極間で発生した放電を利用する
こともできる。この場合は、セパレータが凹凸形状を持
つため、その形状に追従した電極構造で処理すると、処
理面と電極面のギャップ差による処理ムラが防げる。こ
の際の電極と被処理体の距離は略一定が好ましい。
【0035】上記固体誘電体の材質としては、ポリテト
ラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート等の
プラスチック、ガラス、二酸化珪素、酸化アルミニウ
ム、二酸化ジルコニウム、二酸化チタン等の金属酸化
物、チタン酸バリウム等の複酸化物等が挙げられる。
【0036】また、上記固体誘電体は、比誘電率が2以
上(25℃環境下、以下同様)であることが好ましい。
比誘電率が2以上の誘電体の具体例としては、ポリテト
ラフルオロエチレン、ガラス、金属酸化膜等を挙げるこ
とができる。さらに高密度の放電プラズマを安定して発
生させるためには、比誘電率が10以上の固定誘電体を
用いることが好ましい。比誘電率の上限は特に限定され
るものではないが、現実の材料では18,500程度の
ものが知られている。比誘電率が10以上の固体誘電体
としては、酸化チタニウム5〜50重量%、酸化アルミ
ニウム50〜95重量%で混合された金属酸化物皮膜、
または、酸化ジルコニウムを含有する金属酸化物皮膜か
らなり、その被膜の厚みが10〜1000μmであるも
のを用いることが好ましい。
【0037】上記電極間の距離は、固体誘電体の厚さ、
印加電圧の大きさ、プラズマを利用する目的等を考慮し
て適宜決定されるが、1〜50mmであることが好まし
い。1mm未満では、電極間の間隔を置いて設置するの
に充分でないことがあり、50mmを超えると、均一な
放電プラズマを発生させにくい。
【0038】本発明の燃料電池用セパレータの処理にお
いては、処理用ガスとして以下のような酸素元素含有化
合物、窒素元素含有化合物、硫黄元素含有化合物を用い
て、基材表面にカルボキシル基、水酸基、アミノ基等の
親水性官能基を形成させて表面エネルギーを高くし、親
水性表面を得ることが出来る。
【0039】上記酸素元素含有化合物としては、酸素、
オゾン、水、一酸化炭素、二酸化炭素、一酸化窒素、二
酸化窒素の他、メタノール、エタノール等のアルコール
類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、メタ
ナール、エタナール等のアルデヒド類等の酸素元素を含
有する有機化合物等が挙げられる。これらは単独でも2
種以上を混合して用いてもよい。さらに、酸素元素含有
化合物と、メタン、エタン等の炭化水素化合物のガスと
を混合して用いてもよい。また、上記酸素元素含有化合
物に50体積%以下のフッ素元素含有化合物を添加する
ことにより親水化が促進される。
【0040】上記フッ素原子を含有する有機フッ素系ガ
スとしては、例えば、4フッ化炭素(CF4)、6フッ
化炭素(C26)、4フッ化エチレン(CF2CF2)、
6フッ化プロピレン(CF3CFCF2)、8フッ化シク
ロブタン(C48)等のフッ素−炭素化合物;2フッ化
メタン(CH2CF2)、1,1,1,2−4フッ化エタ
ン(CF3CFH2)、1,1,1−3フッ化プロピレン
(CF3CHCH2)等のフッ化炭化水素化合物;1塩化
3フッ化炭素(CClF3)、1塩化2フッ化メタン
(CHClF2)等のハロゲン−炭素化合物、6フッ化
硫黄(SF6)等のフッ素−硫黄化合物等;及びアルコ
ール、有機酸、ケトン等のフッ素置換体などが挙げられ
る。特に、安全上の観点から、有害ガスであるフッ化水
素を生成しない4フッ化炭素、6フッ化炭素、6フッ化
プロピレン、8フッ化シクロブタンを用いることが好ま
しい。これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよ
い。
【0041】上記有機フッ素系ガスは、少なすぎると酸
素含有官能基の導入効果が小さく、多すぎるとフッ素系
官能基或いはその重合物による撥水作用が出現し、セパ
レータの親水化が図りにくいので、酸素ガス中に0.1
〜50体積%添加することが好ましい。
【0042】上記窒素元素含有化合物としては、窒素、
アンモニア等が挙げられる。窒素元素含有化合物と水素
とを混合して用いてもよい。上記硫黄元素含有化合物と
しては、二酸化硫黄、三酸化硫黄等が挙げられる。ま
た、硫酸を気化させて用いることも出来る。これらは単
独でも2種以上を混合して用いてもよい。
【0043】また、分子内に親水性基と重合性不飽和結
合を有するモノマーの雰囲気下で処理を行うことによ
り、親水性の重合膜を堆積させることも出来る。上記親
水性基としては、例えば、水酸基、スルホン酸基、スル
ホン酸塩基、1級若しくは2級又は3級アミノ基、アミ
ド基、4級アンモニウム塩基、カルボン酸基、カルボン
酸塩基等の親水性基等が挙げられる。また、ポリエチレ
ングリコール鎖を有するモノマーを用いても同様に親水
性重合膜の堆積が可能である。上記モノマーとしては、
例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、
メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、
アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム、アク
リル酸カリウム、メタクリル酸カリウム、スチレンスル
ホン酸ナトリウム、アリルアルコール、アリルアミン、
ポリエチレングリコールジメタクリル酸エステル、ポリ
エチレングリコールジアクリル酸エステル等が挙げられ
る。これらのモノマーは、単独または混合して用いられ
る。上記親水性モノマーは一般に固体であるので、溶媒
に溶解させたものを減圧等の手段により気化させて用い
る。上記溶媒としては、例えば、メタノール、エタノー
ル、アセトン等の有機溶媒、水、及び、これらの混合物
等が挙げられる。
【0044】経済性及び安全性の観点から、上記処理用
ガスが不活性ガスによって希釈された雰囲気中で処理を
行うことが好ましい。不活性ガスとしては、例えば、ヘ
リウム、ネオン、アルゴン、キセノン等の希ガス、窒素
気体等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を混合
して用いてもよい。従来、大気圧近傍の圧力下において
は、ヘリウムの存在下の処理が行われてきたが、本発明
のパルス化された電界を印加する方法によれば、ヘリウ
ムに比較して安価なアルゴン、窒素等の気体中における
安定した処理が可能である。
【0045】処理用ガスと不活性ガスの混合比は、使用
するガスの種類により適宜決定される。パルス電界を印
加する場合は、任意の混合比の雰囲気下で処理が可能で
あるので、経済性及び安全性の観点から混合比を決定す
ればよい。パルス化された電界によらない場合は、処理
用ガスの濃度が高すぎると放電プラズマが発生し難くな
るため、処理用ガスの濃度は、処理用ガスと不活性ガス
との混合ガス中の0.01〜10体積%であることが好
ましく、より好ましくは0.1〜5体積%である。
【0046】本発明の励起ガスを用いる処理方法におい
ては、処理用ガスを、図1の固体誘電体容器4に備えら
れたガス吹き出し口7から連続的に排出させる。複数種
類の処理用ガスを組み合わせて用いたり、処理用ガスを
不活性ガスで希釈して用いる場合、図1の装置において
は、それぞれのガスが、図中に示していない一般のガス
流量制御器を介して混合され、ガス導入口6から固体誘
電体容器4内に供給され、これらの混合ガスがガス吹き
出し口7から排出されるようになされている。
【0047】上記処理用ガス(不活性ガスで希釈して用
いる場合は、処理用ガスと不活性ガスとの混合ガスを指
す。以下同じ。)の供給量及び吹き出し流速は、ガス吹
き出し口7の断面積、燃料電池用セパレータ5とガス吹
き出し口7との間の距離等により適宜決定される。例え
ば、ガス吹き出し口7の断面積が100mm2である場
合には、処理用ガスの供給量としては、流量5SLMが
好ましく、処理用ガスの吹き出し流速としては、流速8
30mm/secが好ましい。処理用ガスの供給量を増
加させる場合には、それに比例して処理用ガスの吹き出
し流速が増加し、表面処理に要する時間が短縮される。
【0048】本発明の放電プラズマ処理方法を行う圧力
条件としては特に限定されず、大気圧近傍の圧力下にお
ける処理が可能である。大気圧近傍の圧力下とは、1.
333×104〜10.664×104Paの圧力下を指
す。圧力調整が容易で、装置が簡便になる9.331×
104〜10.397×104Paの範囲が好ましい。
【0049】本発明の処理方法が適用される燃料電池用
セパレータは、主として黒鉛が用いられてきたが、量産
性の面からステンレス製のものも検討されてきている。
燃料電池内では、格子状の流路を持ち水素が供給される
セパレータ、燃料極、イオン交換膜、空気(酸素)極、
空気(酸素)が供給されるセパレータよりなるサンドイ
ッチ構造のセルを積層したスタックで用いられるもので
ある。したがって、セパレータの両面は、独立した流路
を持ち、片面が水素、もう一方の片面が空気および生成
した水の流路となっているので、生成した水をより流れ
やすくために親水性を付加することが必要である。そう
しないと、燃料電池スタック内部に水がたまり、イオン
交換膜の通気性を阻害することになる。また、該燃料電
池用セパレータは、水素及び空気の通気性並びに発生し
た水の流れのために表面に凹凸(流路)を有しており、
本発明の親水化処理方法は、このような形状物に対する
親水化処理にも適し、かつ耐久性、生産性に優れた親水
化処理方法である。
【0050】放電プラズマ処理に要する時間は、処理の
目的、印加電圧の大きさ、被処理体の材質、混合ガス配
合等によって適宜決定され、セパレータを加熱又は冷却
した状態で処理を行ったり、化学的な前処理又は後処理
を組み合わせて処理を行うことも出来る。
【0051】以下、本発明のパルス電界について説明す
る。図7にパルス電圧波形の例を示す。波形(a)、波
形(b)はインパルス型、波形(c)はパルス型、波形
(d)は変調型の波形である。図7には電圧印加が正負
の繰り返しであるものを挙げたが、正又は負のいずれか
の極性側に電圧を印加するタイプのパルスを用いてもよ
い。また、直流が重畳されたパルス電界を印加してもよ
い。本発明におけるパルス電界の波形は、ここで挙げた
波形に限定されず、さらに、パルス波形、立ち上がり時
間、周波数の異なるパルスを用いて変調を行ってもよ
い。上記のような変調は高速連続表面処理を行うのに適
している。
【0052】上記パルス電界の立ち上がり時間及び立ち
下がり時間は、40ns〜100μsであることが好ま
しい。100μsを超えると放電状態がアークに移行し
やすく不安定なものとなり、安定した放電状態を実現し
にくくなる。また、立ち上がり時間及び立ち下がり時間
が短いほどプラズマ発生の際のガスの電離が効率よく行
われるが、40ns未満では設備上実現しにくい。より
好ましくは50ns〜5μsである。なお、ここでいう
立ち上がり時間とは、電圧変化が連続して正である時
間、立ち下がり時間とは、電圧変化が連続して負である
時間を指すものとする。
【0053】上記パルス電界の電界強度は、1〜100
kV/cmであることが好ましい。1kV/cm未満で
あると処理に時間がかかりすぎ、100kV/cmを超
えるとアーク放電が発生しやすくなる。
【0054】上記パルス電界の周波数は、1kHz〜1
00kHzであることが好ましい。1kHz未満である
と処理に時間がかかりすぎ、100kHzを超えるとア
ーク放電が発生しやすくなる。また、ひとつのパルス電
界が印加される時間は、1μs〜1000μsであるこ
とが好ましい。1μs未満であると放電が不安定なもの
となり、1000μsを超えるとアーク放電に移行しや
すくなる。より好ましくは、3μs〜200μsであ
る。上記ひとつのパルス電界が印加される時間とは、図
7中に例を示してあるが、ON、OFFの繰り返しから
なるパルス電界における、ひとつのパルスの連続するO
N時間を言う。このような方法により、図8に示すよう
な立ち上がり時間、立ち下がり時間の非常に早いパルス
信号を得ることができる。
【0055】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、以下の実施例では、高電圧パルス電源
(ハイデン研究所社製、半導体素子:IXYS社製、型
番IXBH40N160−627Gを使用)を用いた。
【0056】実施例1 図4に示したガス吹き出し口を備えた図1に示すような
下記の放電プラズマ処理装置を移動させながら用いて、
200×200mmの黒鉛製燃料電池用セパレータに下
記の条件のプラズマ処理を行い親水化処理を行った。
【0057】放電プラズマ処理装置 110mm(W)×5mm(D)×50mm(H)の固
体誘電体容器4は、銅製容器の内面に比誘電率が12の
アルミナ系誘電体を1mm厚に溶射したものでガス導入
口6、横100mm×縦1mmのスリット状のガス吹き
出し口7が設けられ、ガス吹き出し口7近傍に100×
30×1mmの銅製の電極2が配設されている。また、
もう一方の100×30×1mmの銅製の電極3がセパ
レータ5の裏面に、電極2と10mmの間隔を維持し配
設されている。また、吹き出し口とセパレータ間は、略
1mmを保つようにした。
【0058】プラズマ処理条件 処理ガス:酸素1SLM+二酸化硫黄0.3SLM+ア
ルゴン8.7SLMの混合ガス 放電条件:波形(a)、立ち上がり/立ち下がり時間1
0μs、波高値7.2kV、周波数10KHz、処理時
間5秒(処理時間の間停止し、5秒経過後未処理部分に
吹き出し口を移動し、処理した。)
【0059】処理後の黒鉛製燃料電池用セパレータの表
面状態をESCAにて分析した結果、表面の酸素量は2
0atom%、硫黄量は5atom%であった。また、
処理後のセパレータの水に対する静的接触角を、2μL
の水滴を液滴し、半自動接触角計(協和界面科学社製、
CA−X150)で測定した。その結果、0゜(濡れ広
がり状態)まで親水化されたことが分かった。さらに、
処理品を80℃、湿度95%の環境下で1ヶ月間経過後
の静的接触角も0゜であり、親水性が維持されていた。
【0060】これは、本発明のプラズマ処理により、表
面にスルホン基およびカルボン酸基からなる親水基が存
在することで、親水化が実現されたものであることを示
している。
【0061】実施例2 図9に示した電極間に黒鉛製燃料電池セパレータを配置
し、電極間に以下の放電プラズマ処理条件で放電処理を
行った。また、セパレータと電極間との距離は、いずれ
の部分においても2mmとなるようにセットした。ここ
で、図9において、11は電源を表す。12は形状追従
型電極である上部電極を表す。13は平板型電極である
下部電極を表す。14は固体誘電体を表す。15は黒鉛
製燃料電池用セパレータを表す。
【0062】プラズマ処理条件 処理ガス:酸素1SLM+二酸化硫黄0.3SLM+ア
ルゴン8.7SLMの混合ガス 放電条件:波形(a)、立ち上がり/立ち下がり時間1
0μs、波高値7.2kV、周波数10KHz、処理時
間5秒
【0063】処理後の黒鉛製燃料電池用セパレータの表
面状態をESCAにて分析した結果、表面の酸素量は2
5atom%、硫黄量は6atom%であった。また、
処理後のセパレータの水に対する静的接触角を、2μL
の水滴を液滴し、半自動接触角計(協和界面科学社製、
CA−X150)で測定した。その結果、0゜(濡れ広
がり状態)まで親水化されたことが分かった。さらに、
処理品を80℃、湿度95%の環境下で1ヶ月間経過後
の静的接触角も0゜であり、親水性が維持されていた。
【0064】これは、本発明のプラズマ処理により、表
面にスルホン基およびカルボン酸基からなる親水基が存
在することで、親水化が実現されたものであることを示
している。
【0065】比較例1 パルス電界の代わりに、周波数12.2kHzのsin
波形の電圧を印加したこと以外は実施例1と同様にして
処理を行ったが、放電発生に必要な電圧が10kV以上
を要し、放電状態はアーク放電であったために、セパレ
ータに落雷して穴があいた。
【0066】比較例2 パルス電界の代わりに、周波数12.2kHzのsin
波形の電圧を印加したこと以外は実施例2と同様にして
処理を行った。放電発生に必要な電圧が10kV以上を
要し、放電状態はアーク放電となり、放電面の至る所で
雨状に微細な放電柱がたち、セパレータに無数の穴があ
いた。
【0067】
【発明の効果】本発明の親水化処理方法は、上述の構成
よりなり、大気圧下に燃料電池セパレータの連続的な表
面処理、部分的な表面処理等を、簡便な装置、かつ、少
量の処理用ガスにより均一に行うことができる。また、
表面処理工程が容易にインライン化できるので、燃料電
池セパレータの親水化を容易に行え、さらに接着性、印
刷性を容易に改質することも可能である。また、本発明
の処理方法により得られた親水化セパレータを用いた燃
料電池は、高容量化に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放電プラズマ処理装置の例を示す模式
断面図である。
【図2】放電プラズマ処理装置の固体誘電体容器と一の
電極との配設の一例図である。
【図3】放電プラズマ処理装置の固体誘電体容器と一の
電極との配設の一例図である。
【図4】放電プラズマ処理装置のガス吹き出し口の一例
図である。
【図5】放電プラズマ処理装置のガス吹き出し口の一例
図である。
【図6】放電プラズマ処理装置のガス吹き出し口の一例
図である。
【図7】本発明のパルス電界の例を示す電圧波形の図で
ある。
【図8】パルス電界の動作に対応する出力パルス信号の
図である。
【図9】実施例2で用いたプラズマ処理装置の電極と被
処理体の形状との関係を示す模式図である。
【符号の説明】
1、11 電源(高電圧パルス電源) 2 一の電極 3 他の電極 4 固体誘電体容器 5、15 燃料電池用セパレータ 6 ガス導入口 7 ガス吹き出し口 8 治具 12 上部電極 13 下部電極 14 固体誘電体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料電池用セパレータを常圧放電プラズ
    マ処理することを特徴とする燃料電池用セパレータの親
    水化処理方法。
  2. 【請求項2】 常圧放電プラズマ処理が、発生電極間か
    ら吹き出した励起ガスによる処理であることを特徴とす
    る請求項1記載の燃料電池用セパレータの親水化処理方
    法。
  3. 【請求項3】 常圧放電プラズマ処理が、燃料電池用セ
    パレータ処理面の少なくとも一方と対向した面が概略同
    形状である電極を用いて放電プラズマを発生させ、該プ
    ラズマによる処理であることを特徴とする請求項1記載
    の燃料電池用セパレータの親水化処理方法。
  4. 【請求項4】 常圧放電プラズマ処理が、一の電極にガ
    ス吹き出し口を備えた固体誘電体容器を配設し、当該ガ
    ス吹き出し口に対向させて他の電極を設け、当該ガス吹
    き出し口と他の電極との間に燃料電池用セパレータを配
    置し、当該ガス吹き出し口から処理用ガスを連続的に排
    出させると同時に、当該一の電極と当該他の電極間に電
    界を印加することによって放電プラズマを発生させる放
    電プラズマ処理方法であって、電極間に印加する電界
    が、パルス化されたものであって、その立ち上がり時間
    及び立ち下がり時間が40ns〜100μs、かつ、電
    界強度が1〜100kV/cmであることを特徴とする
    請求項2記載の燃料電池用セパレータの親水化処理方
    法。
  5. 【請求項5】 常圧放電プラズマ処理が、互いに対向す
    る一対の電極で構成され、その一方または双方の電極の
    対向面が固体誘電体で被覆されてなる対向電極を、処理
    用ガス雰囲気の大気圧近傍下に配置し、その対向電極間
    に燃料電池用セパレータを配置した状態で、対向電極間
    に、パルス立ち上がり時間が20μs以下、パルス継続
    時間が1〜50μs、周波数が1〜50kHz、電界強
    度が50〜100kV/cmのパルス電圧を印加するも
    のであることを特徴とする請求項3記載の燃料電池用セ
    パレータの親水化処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5いずれか1項に記載の燃
    料電池用セパレータの親水化処理方法により得られたセ
    パレータを用いてなることを特徴とする燃料電池。
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