JP2002023120A - 光送信装置およびこれに用いる光変調器のバイアス電圧制御方法 - Google Patents
光送信装置およびこれに用いる光変調器のバイアス電圧制御方法Info
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Abstract
も、容易にバイアス電圧制御が行え、波形劣化による出
力光信号の品質劣化を防止すること。 【解決手段】 マッハツェンダ型光変調器3と、マッハ
ツェンダ型光変調器3に連続光の光信号を入力する光源
1と、マッハツェンダ型光変調器3に駆動信号を入力す
る駆動回路24と、出力光信号の一部を取り出す分波器
4と、取り出された出力光信号を電気信号に変換するフ
ォトダイオード5と、この電気信号内に含まれる駆動信
号の周波数成分を抽出するバンドパスフィルタ16と、
抽出した周波数成分の値が最小となるバイアス電圧の誤
差信号を生成する誤差信号生成回路7と、この誤差信号
をバイアス電圧に加算したバイアス電圧をマッハツェン
ダ型光変調器3に印加するバイアス電圧制御回路10と
を備える。
Description
に用いられる外部変調方式の光送信装置およびこれに用
いる光変調器のバイアス電圧制御方法に関し、特に、マ
ッハツェンダ型の光変調器を用いた光送信装置およびこ
れに用いる光変調器のバイアス電圧制御方法に関するも
のである。
ダイオードに対する駆動電流によって光変調信号を生成
し、駆動電流である電気信号に比例した光の強度信号を
得る直接変調方式が用いられていた。しかし、伝送速度
が数Gbit/sを超える超高速・広帯域光通信システ
ムでは、直接変調時において光の波長が変化するチャー
ピングが発生し、このチャーピングが伝送容量を制限す
る。
生が少なく、10GHz以上の動作帯域であっても、比
較的簡単に変調することができ、超高速・広帯域の大容
量光通信システムに適用されつつある。外部変調器とし
て最も一般的な光変調器は、リチウムナイオベイト(L
iNbO3:Lithium Niobate)を用いたマッハツェンダ
(Mach-Zehnder)型光変調器である。
変調信号S(t)で変調した出力光信号I(t)は、次
式(1)で表される。すなわち、 I(t)=k{1+cos(β・S(t)+δ)} …(1) である。ここで、「k」は、比例係数であり、「β」
は、変調度であり、「δ」は、マッハツェンダ型光変調
器の動作点の位相である。
とし、変調度βをβ=πとし、適切なDC電圧(バイア
ス電圧)をマッハツェンダ型光変調器に印加して初期の
位相δをδ=π/2とすると、マッハツェンダ型光変調
器は、変調信号S(t)に比例してオン/オフする出力
光信号I(t)を出力する。
バイアス電圧をマッハツェンダ型光変調器に印加して初
期の位相δをδ=0とし、さらに変調信号S(t)とし
て、繰り返し周波数fcの正弦波を入力すると、出力光
信号I(t)は、次式(2)で表される。すなわち、 I(t)=k{1+cos(2π・sin(2πfc(t))} …(2) である。したがって、式(2)が示す出力光信号I
(t)は、繰り返し周波数fcの2倍の繰り返し周波数
2fcでオン/オフする光信号として出力される。
ないが、通常のリチウムナイオベイトを用いた光変調器
では、その動作点がドリフトしてしまうという問題点が
ある。このドリフトには、温度変化がもたらす焦電効果
による熱ドリフトと、光変調器の電極に印加したバイア
ス電圧が光変調器の素子表面上に形成する電荷分布によ
って生起するDCドリフトとの2つのドリフトがある。
これらのドリフトによる動作点変動を補償するには、最
適な動作点となるようにバイアス電圧を光変調器に印加
する必要がある。
いた光変調器に印加されるバイアス電圧を安定化させる
ことができる従来の光送信装置の構成を示すブロック図
である(特開平5−142504号公報参照)。図12
において、光源101から出射された連続光は、リチウ
ムナイオベイトを用いたマッハツェンダ型光変調器10
3に入力される。マッハツェンダ型光変調器103に
は、終端器114が接続されるとともに、接続点T1を
介してマッハツェンダ型光変調器103を駆動する駆動
信号およびバイアス電圧が印加される。
変調された出力光信号は、分波器104を介して出力端
120に出力されるとともに、一部の出力光信号は、フ
ォトダイオード105に入力される。フォトダイオード
105は、入力された一部の出力光信号を電気信号に変
換し、プリアンプ106によって、この電気信号を増幅
し、同期検波回路107に出力する。
から入力された電気信号とディザ信号発生器112から
出力された低周波信号との同期検波を行う。同期検波回
路107は、ミキサ117を有し、プリアンプ106か
ら入力された電気信号とディザ信号発生器112から出
力された低周波信号とをミキシングする。ミキシングさ
れた信号は、演算増幅器108を介して低域透過フィル
タ109に入力され、低域透過された信号は、バイアス
電圧制御回路110に出力される。
118と加算器119とを有し、加算器119は、同期
検波回路107から出力された信号と、DC電源118
から出力されたバイアス電圧を加算し、インダクタ11
1を介して、接続点T1からマッハツェンダ型光変調器
103にバイアス電圧として出力する。一方、駆動信号
は、入力端121から入力され、駆動回路124を介し
て低周波重畳回路113に出力する。低周波重畳回路1
13は、入力された駆動信号とディザ信号発生器112
から出力された低周波信号とを重畳し、コンデンサを介
し、接続点T1からマッハツェンダ型光変調器103に
駆動信号として印加する。したがって、接続点T1から
は、ともに低周波信号が重畳された駆動信号、およびバ
イアス電圧制御されたバイアス電圧がマッハツェンダ型
光変調器103に印加されることになる。
の光送信装置によるマッハツェンダ型光変調器のバイア
ス電圧制御方法について説明する。図13は、バイアス
電圧(位相δ)が適正な値である場合におけるマッハツ
ェンダ型光変調器103による変調動作を説明する図で
ある。図13において、マッハツェンダ型光変調器10
3の動作特性曲線130は、式(1)で示した動作特性
曲線を示し、バイアス電圧(位相δ)が適正に設定され
た状態を示している。この場合、マッハツェンダ型光変
調器103に、低周波信号が重畳された駆動信号(入力
信号)131が入力されると、駆動信号131は、動作
特性曲線130によって変調され、出力光信号132と
して出力される。この出力光信号132には、駆動信号
に重畳された低周波信号の低周波成分(f[Hz])が
含まれておらず、低周波成分(f[Hz])の2倍の低
周波成分(2f[Hz])が発生している。したがっ
て、出力光信号132の一部をフォトダイオード105
で受光し、さらにプリアンプ106で増幅した後、同期
検波回路107によって同期検波した信号の出力は、
「0」となる。この場合、バイアス電圧制御回路110
の加算器119において加算される信号成分はないた
め、現在のバイアス電圧がそのまま維持され、マッハツ
ェンダ型光変調器103に印加される。
に比してやや高い値である場合におけるマッハツェンダ
型光変調器103による変調動作を説明する図である。
図14において、マッハツェンダ型光変調器103の動
作特性曲線140は、バイアス電圧が適正な値に比して
やや高い値に設定された状態を示している。この場合、
マッハツェンダ型光変調器103に、低周波信号が重畳
された駆動信号131と同じ駆動信号141がマッハツ
ェンダ型光変調器103に入力されると、駆動信号14
1は、動作特性曲線140によって変調され、出力光信
号142として出力される。この出力光信号142は、
駆動信号に重畳された低周波信号の低周波成分(f[H
z])が含まれ、この低周波成分(f[Hz])の位相
は、駆動信号に重畳された低周波成分(f[Hz])の
位相に対して反転している。したがって、同期検波回路
107は、低周波成分(f[Hz])を同期検波すると
ともに、その出力を「負」電圧としてバイアス電圧制御
回路110に出力する。この場合、バイアス電圧制御回
路110の加算器119は、DC電源118から出力さ
れるバイアス電圧に負の電圧を加算し、現在のバイアス
電圧を小さくし、適正なバイアス電圧の値に近づける制
御を行う。
に比してやや低い値である場合におけるマッハツェンダ
型光変調器103による変調動作を説明する図である。
図15において、マッハツェンダ型光変調器103の動
作特性曲線150は、バイアス電圧が適正な値に比して
やや低い値に設定された状態を示している。この場合、
マッハツェンダ型光変調器103に、低周波信号が重畳
された駆動信号131と同じ駆動信号151がマッハツ
ェンダ型光変調器103に入力されると、駆動信号15
1は、動作特性曲線150によって変調され、出力光信
号152として出力される。この出力光信号152は、
駆動信号に重畳された低周波信号の低周波成分(f[H
z])が含まれ、この低周波成分(f[Hz])の位相
は、駆動信号に重畳された低周波成分(f[Hz])の
位相に一致している。したがって、同期検波回路107
は、低周波成分(f[Hz])を同期検波するととも
に、その出力を「正」電圧としてバイアス電圧制御回路
110に出力する。この場合、バイアス電圧制御回路1
10の加算器119は、DC電源118から出力される
バイアス電圧に正の電圧を加算し、現在のバイアス電圧
を大きくし、適正なバイアス電圧の値に近づける制御を
行う。
ハツェンダ型光変調器に印加されるバイアス電圧制御で
は、マッハツェンダ型光変調器103から出力される出
力光信号の一部を検出し、バイアス電圧の最適動作点か
らのずれに対応した誤差信号を同期検波回路107が生
成し、バイアス電圧制御回路110が、この誤差信号が
小さくなるようにバイアス電圧を制御し、安定したバイ
アス電圧を維持するようにしている。
来の光送信装置のマッハツェンダ型光変調器103に印
加されるバイアス電圧制御では、駆動信号に低周波信号
を重畳するようにしているが、この低周波信号を駆動信
号に重畳する低周波重畳回路113は、図示しない電圧
制御アッテネータや電圧制御可変利得増幅器などのデバ
イスを用いているため、駆動信号の帯域が10GHz以
上になると、これらのデバイスの動作帯域が不足し、マ
ッハツェンダ型光変調器103に印加すべき駆動信号に
波形歪みが発生することによって、出力光信号の品質劣
化が生ずるという問題点があった。
が20GHz以上になると、駆動回路124の動作帯域
が不足し、駆動信号に波形歪みを発生させ、これによっ
て出力光信号の品質劣化が生ずるという問題点があっ
た。
り返し周波数fcに比例した出力光信号を得るものであ
ったが、駆動信号の繰り返し周波数fcの2倍の繰り返
し周波数2fcをもつ出力光信号を出力する光送信装置
であっても、マッハツェンダ型光変調器におけるバイア
ス電圧の安定化制御ができることが要望されている。
出力信号光の繰り返し周波数2fcに対し、駆動信号の
繰り返し周波数はfcで良く、容易にバイアス電圧の安
定化制御を行うことができる光送信装置およびこれに用
いる光変調器のバイアス電圧制御方法を得ることを目的
とする。
め、この発明にかかる光送信装置は、駆動信号の2倍の
周波数をもつ光パルス列を送信出力する光送信装置にお
いて、マッハツェンダ型の光変調器と、前記光変調器に
光信号を入力する光源と、前記光変調器に前記駆動信号
を入力する駆動手段と、前記光変調器から出力された光
信号の一部を取り出し、電気信号に変換する変換手段
と、前記変換手段によって変換された電気信号内に含ま
れる前記駆動信号の周波数成分を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された前記駆動信号の周波数
成分の値を最小にするバイアス電圧の誤差信号を生成す
る誤差信号生成手段と、前記バイアス電圧の誤差信号を
加算したバイアス電圧を前記光変調器に印加するバイア
ス電圧制御手段と、を備えたことを特徴とする。
ェンダ型の前記光変調器に駆動信号を入力し、光源から
入力される光信号を変調出力し、変換手段が、前記光変
調器から出力された光信号の一部を取り出し、電気信号
に変換し、抽出手段が、前記変換手段によって変換され
た電気信号内に含まれる前記駆動信号の周波数成分を抽
出し、誤差信号生成手段が、前記抽出手段によって抽出
された前記駆動信号の周波数成分の値を最小にするバイ
アス電圧の誤差信号を生成し、バイアス電圧制御手段
が、前記バイアス電圧の誤差信号を加算したバイアス電
圧を前記光変調器に印加するフィードバック制御を行う
ようにしている。
号の2倍の周波数をもつ光パルス列を送信出力する光送
信装置において、マッハツェンダ型の光変調器と、前記
光変調器に光信号を入力する光源と、前記光変調器に前
記駆動信号を入力する駆動手段と、前記光変調器から出
力された光信号の一部を取り出し、電気信号に変換する
変換手段と、前記変換手段によって変換された電気信号
内に含まれる前記駆動信号の2倍の周波数成分を抽出す
る抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された前記駆
動信号の2倍の周波数成分の値を最大にするバイアス電
圧の誤差信号を生成する誤差信号生成手段と、前記バイ
アス電圧の誤差信号を加算したバイアス電圧を前記光変
調器に印加するバイアス電圧制御手段と、を備えたこと
を特徴とする。
ェンダ型の前記光変調器に駆動信号を入力し、光源から
入力される光信号を変調出力し、変換手段が、前記光変
調器から出力された光信号の一部を取り出し、電気信号
に変換し、抽出手段が、前記変換手段によって変換され
た電気信号内に含まれる前記駆動信号の2倍の周波数成
分を抽出し、誤差信号生成手段が、前記抽出手段によっ
て抽出された前記駆動信号の2倍の周波数成分の値を最
大にするバイアス電圧の誤差信号を生成し、バイアス電
圧制御手段が、前記バイアス電圧の誤差信号を加算した
バイアス電圧を前記光変調器に印加するフィードバック
制御を行うようにしている。
発明において、前記光源は、前記駆動信号に同期し、該
駆動信号の2倍のビットレートをもち、変調された光パ
ルスを生成し、該光パルスを前記光変調器に入力し、前
記光変調器は、前記駆動信号によって前記光パルスをパ
ルス変調出力することを特徴とする。
信号に同期し、該駆動信号の2倍のビットレートをも
ち、変調された光パルスを生成し、該光パルスを前記光
変調器に入力し、前記光変調器が、前記駆動信号によっ
て前記光パルスをパルス変調出力するようにしている。
発明において、前記光源は、複数の異なる単一波長光源
を備え、前記変換手段の前段に設けられ、前記光変調器
から出力された光信号を構成する複数の異なる単一波長
光源の波長光のうちのいずれか一つの波長光を透過させ
る光フィルタをさらに備えたことを特徴とする。
変調器から出力された光信号を構成する複数の異なる単
一波長光源の波長光のうちのいずれか一つの波長光を透
過させ、抽出手段が、この透過した波長光内の駆動信号
の周波数成分あるいは2倍の周波数成分を抽出し、誤差
信号生成手段がバイアス電圧の誤差信号を生成して、バ
イアス電圧制御を行うようにしている。
発明において、前記誤差信号生成手段および前記バイア
ス電圧制御手段に入力するディザ信号を発生するディザ
信号発生手段をさらに備え、前記誤差信号生成手段は、
前記抽出手段が抽出した駆動信号の周波数成分あるいは
駆動信号の2倍の周波数成分にディザ信号を乗算して同
期検波を行い、この同期検波結果を前記バイアス電圧の
誤差信号として前記バイアス電圧制御手段に出力し、前
記バイアス電圧制御手段は、前記バイアス電圧および前
記ディザ信号に前記バイアス電圧の誤差信号を重畳した
信号を前記変調器に印加することを特徴とする。
が、前記抽出手段が抽出した駆動信号の周波数成分ある
いは駆動信号の2倍の周波数成分にディザ信号を乗算し
て同期検波を行い、この同期検波結果を前記バイアス電
圧の誤差信号として前記バイアス電圧制御手段に出力
し、前記バイアス電圧制御手段が、前記バイアス電圧お
よび前記ディザ信号に前記バイアス電圧の誤差信号を重
畳した信号を前記変調器に印加するようにしている。
変調器のバイアス電圧制御方法は、マッハツェンダ型の
光変調器に光信号を入力するとともに、駆動信号および
バイアス電圧を印加し、該駆動信号の2倍の周波数をも
つ光パルス列を送信出力する光送信装置に用いる光変調
器のバイアス電圧制御方法において、前記光変調器から
出力された光信号の一部を取り出し、電気信号に変換す
る変換工程と、前記変換工程によって変換された電気信
号内の前記駆動信号の周波数成分を抽出する抽出工程
と、前記抽出工程によって抽出された前記駆動信号の周
波数成分の値を最小にするバイアス電圧の誤差信号を生
成する誤差信号生成工程と、前記誤差信号生成工程によ
って生成された誤差信号を加算したバイアス電圧を前記
光変調器に印加するバイアス電圧制御工程と、を含むこ
とを特徴とする。
記光変調器から出力された光信号の一部を取り出し、電
気信号に変換し、抽出工程によって、前記変換工程によ
って変換された電気信号内の前記駆動信号の周波数成分
を抽出し、誤差信号生成工程によって、前記抽出工程に
よって抽出された前記駆動信号の周波数成分の値を最小
にするバイアス電圧の誤差信号を生成し、バイアス電圧
制御工程によって、前記誤差信号生成工程によって生成
された誤差信号を加算したバイアス電圧を前記光変調器
に印加するフィードバック制御を行うようにしている。
変調器のバイアス電圧制御方法は、マッハツェンダ型の
光変調器に光信号を入力するとともに、駆動信号および
バイアス電圧を印加し、該駆動信号の2倍の周波数をも
つ光パルス列を送信出力する光送信装置に用いる光変調
器のバイアス電圧制御方法において、前記光変調器から
出力された光信号の一部を取り出し、電気信号に変換す
る変換工程と、前記変換工程によって変換された電気信
号内の前記駆動信号の2倍の周波数成分を抽出する抽出
工程と、前記抽出工程によって抽出された前記駆動信号
の2倍の周波数成分の値を最大にするバイアス電圧の誤
差信号を生成する誤差信号生成工程と、前記誤差信号生
成工程によって生成された誤差信号を加算したバイアス
電圧を前記光変調器に印加するバイアス電圧制御工程
と、を含むことを特徴とする。
記光変調器から出力された光信号の一部を取り出し、電
気信号に変換し、抽出工程によって、前記変換工程によ
って変換された電気信号内の前記駆動信号の2倍の周波
数成分を抽出し、誤差信号生成工程によって、前記抽出
工程によって抽出された前記駆動信号の2倍の周波数成
分の値を最大にするバイアス電圧の誤差信号を生成し、
バイアス電圧制御工程によって、前記誤差信号生成工程
によって生成された誤差信号を加算したバイアス電圧を
前記光変調器に印加するフィードバック制御を行うよう
にしている。
発明にかかる光送信装置およびこれに用いる光変調器の
バイアス電圧制御方法の好適な実施の形態を詳細に説明
する。
形態1である光送信装置の構成を示すブロック図であ
る。図1において、光源1から出射された連続光は、リ
チウムナイオベイトを用いたマッハツェンダ型光変調器
3に入力される。マッハツェンダ型光変調器3には、終
端器14が接続されるとともに、接続点T1を介してマ
ッハツェンダ型光変調器3を駆動する駆動信号(fc
[Hz])およびバイアス電圧が印加される。
された出力光信号は、分波器4を介して出力端20に出
力されるとともに、一部の出力光信号は、フォトダイオ
ード5に入力される。フォトダイオード5は、入力され
た一部の出力光信号を電気信号に変換し、プリアンプ6
に入力する。プリアンプ6は、この電気信号を増幅し、
バンドパスフィルタ16に入力する。バンドパスフィル
タ16は、入力された電気信号に含まれる周波数fc成
分を選択的に透過させ、誤差信号生成回路7に出力す
る。誤差信号生成回路7は、バンドパスフィルタ16を
透過した周波数fc成分のレベルを検出し、この検出値
をもとに、バイアス電圧の誤差を示す誤差信号を生成
し、バイアス電圧制御回路10に出力する。
8と加算器19とを有し、加算器19は、誤差信号生成
回路7から出力された信号と、DC電源18から出力さ
れた誤差信号を加算し、インダクタ11を介して、接続
点T1からマッハツェンダ型光変調器3にバイアス電圧
として出力する。一方、駆動信号は、入力端21から入
力され、駆動回路24およびコンデンサ25を介し、接
続点T1からマッハツェンダ型光変調器3に駆動信号と
して印加する。したがって、接続点T1からは、周波数
fc成分の駆動信号、およびバイアス電圧制御されたバ
イアス電圧がマッハツェンダ型光変調器3に印加される
ことになる。なお、フォトダイオード5は、周波数fc
成分を受光でき、プリアンプ6は、周波数fc成分を増
幅できる十分な帯域を持つことが望ましい。
した光送信装置によるマッハツェンダ型光変調器3のバ
イアス電圧制御について説明する。図2は、バイアス電
圧(位相δ)が適正な値である場合におけるマッハツェ
ンダ型光変調器3による変調動作を説明する図である。
なお、図2(a)は、マッハツェンダ型光変調器3に入
力された駆動信号と出力光信号との関係を示し、図2
(b)は、フォトダイオード5が検出した出力光信号の
スペクトル分布を示す図である。
3の動作特性曲線20aは、式(1)で示した動作特性
曲線を示し、バイアス電圧(位相δ)が適正に設定され
た状態を示している。この場合、式(2)に対応し、変
調度βをβ=2πとし、初期の位相δをδ=0に設定さ
れ、マッハツェンダ型光変調器3は、繰り返し周波数f
c[Hz]の駆動信号20bによって、繰り返し周波数
fc[Hz]の2倍の繰り返し周波数2fc[Hz]を
もつ出力光信号20cとして出力する。
岐し、フォトダイオード5に出力する。フォトダイオー
ドによって検出され、電気信号に変換された信号は、プ
リアンプ6に入力される。プリアンプ6によって増幅さ
れた信号は、バンドパスフィルタ16に入力される。バ
ンドパスフィルタ16は、出力光信号20c内に含まれ
る駆動信号20bに対応した繰り返し周波数fc成分の
みを透過させ、誤差信号生成回路7に出力する。
信号のスペクトルには、周波数fc成分が含まれず、周
波数2fc成分のみが含まれる。この結果、バンドパス
フィルタ16から出力される信号の値は、「0」とな
る。ここで、誤差信号生成回路7は、バンドパスフィル
タ16の信号の値をもとに、誤差信号を生成するが、こ
の値が「0」であるため、誤差信号生成回路7から出力
される誤差信号の値も、「0」となる。この結果、バイ
アス電圧制御回路10は、現在のバイアス電圧を維持し
たバイアス電圧を、インダクタ11および接続点T1を
介してマッハツェンダ型光変調器3に印加する。
変調器3に印加されるバイアス電圧が適正な値に比して
やや高い値である場合におけるマッハツェンダ型光変調
器3による変調動作を説明する図である。なお、図3
(a)は、マッハツェンダ型光変調器3に入力された駆
動信号と出力光信号との関係を示し、図3(b)は、フ
ォトダイオード5が検出した出力光信号のスペクトル分
布を示す図である。図3(a)に示したマッハツェンダ
型光変調器3の動作特性曲線21aは、図2(a)に示
した動作特性曲線20aに比して、バイアス電圧がやや
高い値に設定された状態となっている。
岐し、フォトダイオード5に出力する。フォトダイオー
ドによって検出され、電気信号に変換された信号は、プ
リアンプ6に入力される。プリアンプ6によって増幅さ
れた信号は、バンドパスフィルタ16に入力される。バ
ンドパスフィルタ16は、出力光信号21c内に含まれ
る駆動信号21bに対応した繰り返し周波数fc成分の
みを透過させ、誤差信号生成回路7に出力する。
信号のスペクトルには、周波数fc成分が含まれ、周波
数2fc成分も含まれる。この結果、バンドパスフィル
タ16からは、周波数fc成分の値が誤差信号生成回路
7に出力される。ここで、誤差信号生成回路7は、バン
ドパスフィルタ16の信号の値に対応した誤差信号を生
成し、バイアス電圧制御回路10の加算器19に出力す
る。加算器19は、DC電源18から入力されるバイア
ス電圧に、誤差信号を加算し、この加算したバイアス電
圧を、インダクタ11および接続点T1を介してマッハ
ツェンダ型光変調器3に印加する。これによって、マッ
ハツェンダ型光変調器3の動作点が最適動作点に近づ
く。
変調器3に印加されるバイアス電圧が適正な値に比して
やや低い値である場合におけるマッハツェンダ型光変調
器3による変調動作を説明する図である。なお、図4
(a)は、マッハツェンダ型光変調器3に入力された駆
動信号と出力光信号との関係を示し、図4(b)は、フ
ォトダイオード5が検出した出力光信号のスペクトル分
布を示す図である。図4に示したマッハツェンダ型光変
調器3の動作特性曲線22aは、図2に示した動作特性
曲線20aに比して、バイアス電圧がやや低い値に設定
された状態となっている。
岐し、フォトダイオード5に出力する。フォトダイオー
ドによって検出され、電気信号に変換された信号は、プ
リアンプ6に入力される。プリアンプ6によって増幅さ
れた信号は、バンドパスフィルタ16に入力される。バ
ンドパスフィルタ16は、出力光信号22c内に含まれ
る駆動信号22bに対応した繰り返し周波数fc成分の
みを透過させ、誤差信号生成回路7に出力する。
信号のスペクトルには、周波数fc成分が含まれ、周波
数2fc成分も含まれる。この結果、バンドパスフィル
タ16からは、周波数fc成分の値が誤差信号生成回路
7に出力される。ここで、誤差信号生成回路7は、バン
ドパスフィルタ16の信号の値に対応した誤差信号を生
成し、バイアス電圧制御回路10の加算器19に出力す
る。加算器19は、DC電源18から入力されるバイア
ス電圧に、誤差信号を加算し、この加算したバイアス電
圧を、インダクタ11および接続点T1を介してマッハ
ツェンダ型光変調器3に印加する。これによって、マッ
ハツェンダ型光変調器3の動作点が最適動作点に近づ
く。
処理について説明する。図5は、図1に示した誤差信号
生成回路7の構成を示すブロック図である。図5におい
て、レベル検出器7aは、バンドパスフィルタ16から
入力された周波数fc成分のレベルを検出し、CPU7
bに出力する。CPU7bは、レベル検出器7aによる
レベル検出結果をもとに誤差信号を生成し、D/A変換
器7cに出力する。D/A変換器7cは、CPU7bか
ら出力されたディジタルの誤差信号を、アナログの誤差
信号に変換し、バイアス電圧制御回路10の加算器19
に誤差信号として出力する。
号生成処理手順を示すフローチャートである。図6にお
いて、CPU7bは、バイアス電圧制御回路10が出力
するバイアス電圧Vb(T)をバイアス電圧Vbとして
設定し、誤差信号を「0」として出力する(ステップS
101)。その後、レベル検出器7aは、バイアス電圧
Vb印加時におけるレベル値Vc(Vb)を測定する
(ステップS102)。
V変化させたバイアス電圧Vb(T)=Vb+ΔVに設
定し、「+ΔV」を誤差信号として出力する(ステップ
S103)。その後、バイアス電圧Vb(T)=Vb+
ΔV印加時におけるレベル値Vc(Vb+ΔV)を測定
する(ステップS104)。
Vc(Vb+ΔV)に比して大きいか否かを判断し(ス
テップS105)、レベル値Vcが大きい場合(ステッ
プS105,YES)には、バイアス電圧Vbをバイア
ス電圧(Vb+ΔV)に設定し、「+ΔV」を誤差信号
として、バイアス電圧制御回路10に出力し(ステップ
S106)、ステップS101に移行する。
+ΔV)に比して大きくない場合(ステップS105,
NO)には、バイアス電圧Vb(T)を、−ΔV変化さ
せるバイアス電圧Vb(T)=Vb−ΔVに設定し、
「−ΔV」を誤差信号として出力する(ステップS10
7)。その後、バイアス電圧Vb(T)=Vb−ΔV印
加時におけるレベル値Vc(Vb−ΔV)を測定する
(ステップS108)。
Vc(Vb−ΔV)に比して大きいか否かを判断し(ス
テップS109)、レベル値Vcが大きい場合(ステッ
プS109,YES)には、バイアス電圧Vbをバイア
ス電圧(Vb−ΔV)に設定し、「−ΔV」を誤差信号
として、バイアス電圧制御回路10に出力し(ステップ
S110)、ステップS101に移行する。一方、レベ
ル値Vcが大きくない場合(ステップS109,NO)
には、バイアス電圧Vbをバイアス電圧Vb=Vbに設
定し、「0」を誤差信号として、バイアス電圧制御回路
10に出力し(ステップS111)、ステップS101
に移行する。このようなフィードバック制御によって、
バイアス電圧Vb(T)を最適動作点に近づけることが
できる。すなわち、周波数fc成分のレベル値を最小に
することで、バイアス電圧を最適動作点に近づけるよう
にしている。
T1において、駆動信号とバイアス電圧とを合成し、こ
の合成した信号をマッハツェンダ型光変調器3に印加す
るようにしているが、これに限らず、駆動信号とバイア
ス電圧とを異なる入力端から入力するマッハツェンダ型
光変調器にも適用できる。
ィルタをさらに設けるようにしてもよい。光源1から出
力される光信号に不要な波長成分や雑音成分が含まれて
いる場合、この光フィルタによって出力光信号成分の波
長を選択的に透過させることができ、この結果、全体的
に精度の高いバイアス電圧制御が可能になるからであ
る。
ダ型光変調器3の出力光信号をフォトダイオード5で検
出して電気信号に変換し、バンドパスフィルタ16によ
って駆動信号の周波数fc成分を抽出し、マッハツェン
ダ型光変調器3の動作点の誤差信号を生成し、この誤差
信号をバイアス電圧制御回路10を介してフィードバッ
ク制御するようにしているので、マッハツェンダ型光変
調器3の動作点のドリフトによる出力光信号の品質廉価
を抑圧することができ、しかも、安定した周波数2fc
の光パルス列を生成することができる。
形態2について説明する。上述した実施の形態1では、
バンドパスフィルタ16が駆動信号の周波数fc成分を
抽出し、この周波数fc成分が最小となるようにバイア
ス電圧制御を行っていたが、この実施の形態2では、バ
ンドパスフィルタ16に代えて、駆動信号の周波数fc
の2倍の周波数2fc成分を抽出するバンドパスフィル
タ26を設け、このバンドパスフィルタ26が抽出する
周波数2fc成分が最大となるようにバイアス電圧制御
を行うようにしている。
送信装置の構成を示すブロック図である。図7におい
て、バンドパスフィルタ26は、上述したように、駆動
信号の周波数fc成分の2倍の周波数2fc成分を透過
させ、誤差信号生成回路27に出力する。誤差信号生成
回路27は、周波数2fc成分のレベル値が最大となる
誤差信号を生成する。その他の構成は、実施の形態1と
同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
して、誤差信号生成回路27による誤差信号生成処理手
順について説明する。図7において、誤差信号生成回路
27は、バイアス電圧制御回路10が出力するバイアス
電圧Vb(T)をバイアス電圧Vbとして設定し、誤差
信号を「0」として出力する(ステップS201)。そ
の後、バイアス電圧Vb印加時における周波数2fc成
分のレベル値Vc2(Vb)を測定する(ステップS2
02)。
V変化させたバイアス電圧Vb(T)=Vb+ΔVに設
定し、「+ΔV」を誤差信号として出力する(ステップ
S203)。その後、バイアス電圧Vb(T)=Vb+
ΔV印加時における周波数2fc成分のレベル値Vc2
(Vb+ΔV)を測定する(ステップS204)。
値Vc2(Vb+ΔV)に比して小さいか否かを判断し
(ステップS205)、レベル値Vc2が小さい場合
(ステップS205,YES)には、バイアス電圧Vb
をバイアス電圧(Vb+ΔV)に設定し、「+ΔV」を
誤差信号として、バイアス電圧制御回路10に出力し
(ステップS206)、ステップS201に移行する。
(Vb+ΔV)に比して小さくない場合(ステップS2
05,NO)には、バイアス電圧Vb(T)を、−ΔV
変化させるバイアス電圧Vb(T)=Vb−ΔVに設定
し、「−ΔV」を誤差信号として出力する(ステップS
207)。その後、バイアス電圧Vb(T)=Vb−Δ
V印加時における周波数2fc成分のレベル値Vc2
(Vb−ΔV)を測定する(ステップS208)。
値Vc2(Vb−ΔV)に比して小さいか否かを判断し
(ステップS209)、レベル値Vc2が小さい場合
(ステップS209,YES)には、バイアス電圧Vb
をバイアス電圧(Vb−ΔV)に設定し、「−ΔV」を
誤差信号として、バイアス電圧制御回路10に出力し
(ステップS210)、ステップS201に移行する。
一方、レベル値Vc2が小さくない場合(ステップS2
09,NO)には、バイアス電圧Vbをバイアス電圧V
b=Vbに設定し、「0」を誤差信号として、バイアス
電圧制御回路10に出力し(ステップS211)、ステ
ップS201に移行する。このようなフィードバック制
御によって、バイアス電圧Vb(T)を最適動作点に近
づけることができる。すなわち、周波数2fc成分のレ
ベル値を最大にすることで、バイアス電圧を最適動作点
に近づけるようにしている。
ダ型光変調器3の出力光信号をフォトダイオード5で検
出して電気信号に変換し、バンドパスフィルタ16によ
って駆動信号の周波数2fc成分を抽出し、周波数2f
c成分の値が最大となるように、マッハツェンダ型光変
調器3の動作点の誤差信号を生成し、この誤差信号をバ
イアス電圧制御回路10を介してフィードバック制御す
るようにしているので、マッハツェンダ型光変調器3の
動作点のドリフトによる出力光信号の品質廉価を抑圧す
ることができ、しかも、安定した周波数2fcの光パル
ス列を生成することができる。
形態3について説明する。上述した実施の形態1,2で
は、光源1が連続光を出力し、駆動信号によって、この
連続光を変調するようにしていたが、この実施の形態3
では、光源1が、駆動信号に同期した光パルスを出力
し、駆動信号を用いてマッハツェンダ型光変調器3から
パルス変調された光信号を出力できるようにしている。
送信装置の構成を示すブロック図である。図9におい
て、光源2は、駆動信号(周波数fc[Hz])に同期
した光パルスを出力するパルス光源であり、たとえば、
駆動信号の繰り返し周波数fcの2倍のビットレートを
有する光パルスを出力する。その他の構成は、実施の形
態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付して
いる。
ンスイッチングして光パルスを出力する装置、ファイバ
型光増幅器を用いたリング発振器、マッハツェンダ型光
変調器によって連続光をパルス状に変調出力する装置な
どによって実現することができる。この場合、光源2か
ら出力された光パルスは、マッハツェンダ型光変調器3
によって変調されるため、出力端20から出力される出
力光信号は、パルス変調されたRZ信号となる。したが
って、分波器4を介してフォトダイオード5が検出する
信号も、RZ信号となる。バンドパスフィルタ16は、
繰り返し周波数fc成分を透過させ、この透過させた信
号を誤差信号生成回路7に出力するようにしているの
で、実施の形態1と同様にして、マッハツェンダ型光変
調器3の動作点を最適動作点に近づけるバイアス電圧制
御を行うことができる。
ダ型光変調器3に入力される光信号が光パルスであって
も、マッハツェンダ型光変調器3からの出力光信号内に
駆動信号の繰り返し周波数fc成分が含まれている限
り、マッハツェンダ型光変調器3のバイアス電圧を最適
動作点に制御することができるとともに、実施の形態1
と同様に、変調光の信号帯域が10GHz以上になって
も、バイアス電圧制御を容易に行うことができ、駆動信
号の波形歪みによる出力光信号の品質劣化を抑止するこ
とができる。
形態4について説明する。上述した実施の形態1〜3で
は、いずれも、光源1,2が1つの単一波長光源であっ
たが、この実施の形態4では、複数の単一波長光源をマ
ッハツェンダ型光変調器3に入力し、各単一波長光源か
らの光信号を一括して変調出力するようにしている。
光送信装置の構成を示すブロック図である。図10にお
いて、光源31は、実施の形態1に示した光源1に代え
て設けられ、異なる3つの単一波長光源31a〜31c
を有し、各単一波長光源31a〜31cからの光信号
は、光カプラ28を介してマッハツェンダ型光変調器3
に出力される。また、分波器4とフォトダイオード5と
の間に、光フィルタ32を設け、光フィルタ32は、単
一波長光源31a〜31cのいずれかの波長を選択的に
透過させる。その他の構成は、実施の形態1と同じであ
り、同一構成部分には同一符号を付している。
各単一波長光源31a〜31cの光信号は、駆動信号に
よって一括変調される。光フィルタ32によって、1つ
の単一波長光源31a〜31cの波長光を選択して、こ
の選択した波長光に対する駆動信号の周波数fc成分を
バンドパスフィルタ16によって抽出することによっ
て、各単一波長光源31a〜31cに対するバイアス電
圧制御を一括して行うことができる。なお、単一波長光
源31a〜31cが時間に応じてオン/オフする場合に
は、オンしている単一波長光源31a〜31cの出力波
長に会わせて光フィルタ32の透過波長を制御するよう
にすればよい。
一括して変調出力する光送信装置の場合にも、各単一波
長光源31a〜31cが出力する波長光のいずれか1つ
の単一波長光を光フィルタ32によって選択的に透過さ
せ、この透過させた信号における駆動信号の周波数fc
成分を抽出し、この周波数fc成分が最小となるように
バイアス電圧制御を行うことによって、波長多重光を一
括変調するマッハツェンダ型光変調器3のバイアス電圧
を最適動作点に近づけることができ、実施の形態1と同
様に、駆動信号の波形歪みによる出力光信号の品質劣化
を抑止することができる。
形態5について説明する。上述した実施の形態1〜4で
は、いずれも、駆動信号の周波数fc成分あるいは周波
数2fc成分を抽出し、このレベル値を最小あるいは最
大とするフィードバック制御を行うことによって、マッ
ハツェンダ型光変調器3の動作点を最適動作点に近づけ
るバイアス電圧制御を行うようにしていたが、この実施
の形態5では、ディザ信号などの低周波信号をバイアス
電圧に重畳し、同期検波を行うことによって、バイアス
電圧制御を行うようにしている。
光送信装置の構成を示すブロック図である。図11にお
いて、この光送信装置は、誤差信号生成回路7に代えて
同期検波を行う誤差信号生成回路37を設けるととも
に、ディザ信号発生器12をさらに設けている。ディザ
信号発生器12から出力されるディザ信号は、誤差信号
生成回路37およびバイアス電圧制御回路10に入力さ
れる。その他の構成は、実施の形態1と同じであり、同
一構成部分には同一符号を付している。
ルタ16から出力された周波数fc成分の信号を増幅器
8aによって増幅し、この増幅した信号とディザ信号と
をミキサ17aによってミキシングし、同期検波を行
う。このミキシングされた信号は、増幅器8bによって
増幅され、ローパスフィルタ9を介して低周波成分を誤
差信号としてバイアス電圧制御回路10の加算器19a
に出力する。
は、DC電源18から出力されたバイアス電圧に誤差信
号を加算するとともに、ディザ信号を重畳し、この重畳
したバイアス電圧をインダクタ11および接続点T1を
介して、マッハツェンダ型光増幅器3に出力する。
バイアス電圧制御回路10から出力される周波数fcを
ディザ信号の周波数f成分を用いて同期検波し、この同
期検波結果によって、マッハツェンダ型光変調器の最適
動作点方向を含む誤差信号を自動生成するようにしてい
る。
用いて構成することができる。また、増幅器8aは、リ
ニアアンプによって実現することが好ましい。さらに、
フォトダイオード5は、駆動信号の周波数fc成分を受
光でき、プリアンプ6は、駆動信号の周波数fc成分を
増幅できる十分な帯域を有することが望ましい。
号の振幅は、駆動信号の数%以下とすることによって、
出力光信号の品質劣化は生じない。なお、誤差信号生成
回路37内に、バンドパスフィルタ16、およびリニア
アンプによって実現した増幅器8aを用いることによっ
て、光源1から出力される光信号の強度変動の影響をな
くした誤差信号を得ることができる。
重畳した駆動信号の周波数fc成分を抽出し、この周波
数fc成分をディザ信号と同期検波するようにしている
ので、マッハツェンダ型光変調器3の最適動作点方向を
含む誤差信号を生成することができ、実施の形態1と同
様に、駆動信号の波形歪みによる出力光信号の品質劣化
を抑止することができる。
ば、駆動手段が、マッハツェンダ型の前記光変調器に駆
動信号を入力し、光源から入力される光信号を変調出力
し、変換手段が、前記光変調器から出力された光信号の
一部を取り出し、電気信号に変換し、抽出手段が、前記
変換手段によって変換された電気信号内に含まれる前記
駆動信号の周波数成分を抽出し、誤差信号生成手段が、
前記抽出手段によって抽出された前記駆動信号の周波数
成分の値を最小にするバイアス電圧の誤差信号を生成
し、バイアス電圧制御手段が、前記バイアス電圧の誤差
信号を加算したバイアス電圧を前記光変調器に印加する
フィードバック制御を行うようにしているので、前記駆
動信号に、ディザ信号のような低周波信号を重畳する装
置構成を設けなくても、バイアス電圧制御を行うことが
でき、しかも、変調光の信号帯域が10GHz以上にな
っても、バイアス電圧制御を容易に行うことができ、駆
動信号の波形歪みによる出力光信号の品質劣化を抑止す
ることができるという効果を奏する。
ツェンダ型の前記光変調器に駆動信号を入力し、光源か
ら入力される光信号を変調出力し、変換手段が、前記光
変調器から出力された光信号の一部を取り出し、電気信
号に変換し、抽出手段が、前記変換手段によって変換さ
れた電気信号内に含まれる前記駆動信号の2倍の周波数
成分を抽出し、誤差信号生成手段が、前記抽出手段によ
って抽出された前記駆動信号の2倍の周波数成分の値を
最大にするバイアス電圧の誤差信号を生成し、バイアス
電圧制御手段が、前記バイアス電圧の誤差信号を加算し
たバイアス電圧を前記光変調器に印加するフィードバッ
ク制御を行うようにしているので、前記駆動信号に、デ
ィザ信号のような低周波信号を重畳する装置構成を設け
なくても、バイアス電圧制御を行うことができ、しか
も、変調光の信号帯域が10GHz以上になっても、バ
イアス電圧制御を容易に行うことができ、駆動信号の波
形歪みによる出力光信号の品質劣化を抑止することがで
きるという効果を奏する。
動信号に同期し、該駆動信号の2倍のビットレートをも
ち、変調された光パルスを生成し、該光パルスを前記光
変調器に入力し、前記光変調器が、前記駆動信号によっ
て前記光パルスをパルス変調出力するようにしているの
で、光変調器に入力される光信号が光パルスであって
も、前記駆動信号に、ディザ信号のような低周波信号を
重畳する装置構成を設けずに、バイアス電圧制御を行う
ことができ、しかも、変調光の信号帯域が10GHz以
上になっても、バイアス電圧制御を容易に行うことがで
き、駆動信号の波形歪みによる出力光信号の品質劣化を
抑止することができるという効果を奏する。
光変調器から出力された光信号を構成する複数の異なる
単一波長光源の波長光のうちのいずれか一つの波長光を
透過させ、抽出手段が、この透過した波長光内の駆動信
号の周波数成分あるいは2倍の周波数成分を抽出し、誤
差信号生成手段がバイアス電圧の誤差信号を生成して、
バイアス電圧制御を行うようにしているので、変調光の
信号帯域が10GHz以上で、多重波長光に対する一括
変調出力を行う場合であっても、変調器の動作点を最適
動作点に制御することができるという効果を奏する。
段が、前記抽出手段が抽出した駆動信号の周波数成分あ
るいは駆動信号の2倍の周波数成分にディザ信号を乗算
して同期検波を行い、この同期検波結果を前記バイアス
電圧の誤差信号として前記バイアス電圧制御手段に出力
し、前記バイアス電圧制御手段が、前記バイアス電圧お
よび前記ディザ信号に前記バイアス電圧の誤差信号を重
畳した信号を前記変調器に印加するようにしているの
で、バイアス電圧制御の方向を含む誤差信号の自動生成
が可能となり、変調光の信号帯域が10GHz以上にな
っても、バイアス電圧制御を容易に行うことができ、駆
動信号の波形歪みによる出力光信号の品質劣化を抑止す
ることができるという効果を奏する。
前記光変調器から出力された光信号の一部を取り出し、
電気信号に変換し、抽出工程によって、前記変換工程に
よって変換された電気信号内の前記駆動信号の周波数成
分を抽出し、誤差信号生成工程によって、前記抽出工程
によって抽出された前記駆動信号の周波数成分の値を最
小にするバイアス電圧の誤差信号を生成し、バイアス電
圧制御工程によって、前記誤差信号生成工程によって生
成された誤差信号を加算したバイアス電圧を前記光変調
器に印加するフィードバック制御を行うようにしている
ので、前記駆動信号に、ディザ信号のような低周波信号
を重畳する装置構成を設けなくても、バイアス電圧制御
を行うことができ、しかも、変調光の信号帯域が10G
Hz以上になっても、バイアス電圧制御を容易に行うこ
とができ、駆動信号の波形歪みによる出力光信号の品質
劣化を抑止することができるという効果を奏する。
前記光変調器から出力された光信号の一部を取り出し、
電気信号に変換し、抽出工程によって、前記変換工程に
よって変換された電気信号内の前記駆動信号の2倍の周
波数成分を抽出し、誤差信号生成工程によって、前記抽
出工程によって抽出された前記駆動信号の2倍の周波数
成分の値を最大にするバイアス電圧の誤差信号を生成
し、バイアス電圧制御工程によって、前記誤差信号生成
工程によって生成された誤差信号を加算したバイアス電
圧を前記光変調器に印加するフィードバック制御を行う
ようにしているので、前記駆動信号に、ディザ信号のよ
うな低周波信号を重畳する装置構成を設けなくても、バ
イアス電圧制御を行うことができ、しかも、変調光の信
号帯域が10GHz以上になっても、バイアス電圧制御
を容易に行うことができ、駆動信号の波形歪みによる出
力光信号の品質劣化を抑止することができるという効果
を奏する。
構成を示すブロック図である。
イアス電圧が適正な値である場合におけるマッハツェン
ダ型光変調器による変調動作を説明する図である。
イアス電圧が適正な値に比してやや高い値である場合に
おけるマッハツェンダ型光変調器による変調動作を説明
する図である。
イアス電圧が適正な値に比してやや低い値である場合に
おけるマッハツェンダ型光変調器による変調動作を説明
する図である。
示すブロック図である。
号発生処理手順を示すフローチャートである。
構成を示すブロック図である。
号発生処理手順を示すフローチャートである。
構成を示すブロック図である。
の構成を示すブロック図である。
の構成を示すブロック図である。
である。
バイアス電圧が適正な値である場合におけるマッハツェ
ンダ型光変調器による変調動作を説明する図である。
バイアス電圧が適正な値に比してやや高い値である場合
におけるマッハツェンダ型光変調器による変調動作を説
明する図である。
バイアス電圧が適正な値に比してやや低い値である場合
におけるマッハツェンダ型光変調器による変調動作を説
明する図である。
4 分波器、5 フォトダイオード、6 プリアンプ、
7,27,37 誤差信号生成回路、7a レベル検出
器、7b CPU、7c D/A変換器、10 バイア
ス電圧制御回路、11 インダクタ、12 ディザ信号
発生器、14 終端器、16,26 バンドパスフィル
タ、18 DC電源、19 加算器、20 出力端、2
1 入力端、24 駆動回路、25 コンデンサ、28
光カプラ、31a〜31c 単一波長光源、32 光
フィルタ、T1 接続点。
Claims (7)
- 【請求項1】 駆動信号の2倍の周波数をもつ光パルス
列を送信出力する光送信装置において、 マッハツェンダ型の光変調器と、 前記光変調器に光信号を入力する光源と、 前記光変調器に前記駆動信号を入力する駆動手段と、 前記光変調器から出力された光信号の一部を取り出し、
電気信号に変換する変換手段と、 前記変換手段によって変換された電気信号内に含まれる
前記駆動信号の周波数成分を抽出する抽出手段と、 前記抽出手段によって抽出された前記駆動信号の周波数
成分の値を最小にするバイアス電圧の誤差信号を生成す
る誤差信号生成手段と、 前記バイアス電圧の誤差信号を加算したバイアス電圧を
前記光変調器に印加するバイアス電圧制御手段と、 を備えたことを特徴とする光送信装置。 - 【請求項2】 駆動信号の2倍の周波数をもつ光パルス
列を送信出力する光送信装置において、 マッハツェンダ型の光変調器と、 前記光変調器に光信号を入力する光源と、 前記光変調器に前記駆動信号を入力する駆動手段と、 前記光変調器から出力された光信号の一部を取り出し、
電気信号に変換する変換手段と、 前記変換手段によって変換された電気信号内に含まれる
前記駆動信号の2倍の周波数成分を抽出する抽出手段
と、 前記抽出手段によって抽出された前記駆動信号の2倍の
周波数成分の値を最大にするバイアス電圧の誤差信号を
生成する誤差信号生成手段と、 前記バイアス電圧の誤差信号を加算したバイアス電圧を
前記光変調器に印加するバイアス電圧制御手段と、 を備えたことを特徴とする光送信装置。 - 【請求項3】 前記光源は、前記駆動信号に同期し、該
駆動信号の2倍のビットレートをもつ変調された光パル
スを生成し、該光パルスを前記光変調器に入力し、 前記光変調器は、前記駆動信号によって前記光パルスを
パルス変調出力することを特徴とする請求項1または2
に記載の光送信装置。 - 【請求項4】 前記光源は、複数の異なる単一波長光源
を備え、 前記変換手段の前段に設けられ、前記光変調器から出力
された光信号を構成する複数の異なる単一波長光源の波
長光のうちのいずれか一つの波長光を透過させる光フィ
ルタをさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3のい
ずれか一つに記載の光送信装置。 - 【請求項5】 前記誤差信号生成手段および前記バイア
ス電圧制御手段に入力するディザ信号を発生するディザ
信号発生手段をさらに備え、 前記誤差信号生成手段は、前記抽出手段が抽出した駆動
信号の周波数成分あるいは駆動信号の2倍の周波数成分
にディザ信号を乗算して同期検波を行い、この同期検波
結果を前記バイアス電圧の誤差信号として前記バイアス
電圧制御手段に出力し、 前記バイアス電圧制御手段は、前記バイアス電圧および
前記ディザ信号に前記バイアス電圧の誤差信号を重畳し
た信号を前記変調器に印加することを特徴とする請求項
1〜4のいずれか一つに記載の光送信装置。 - 【請求項6】 マッハツェンダ型の光変調器に光信号を
入力するとともに、駆動信号およびバイアス電圧を印加
し、該駆動信号の2倍の周波数をもつ光パルス列を送信
出力する光送信装置に用いる光変調器のバイアス電圧制
御方法において、 前記光変調器から出力された光信号の一部を取り出し、
電気信号に変換する変換工程と、 前記変換工程によって変換された電気信号内の前記駆動
信号の周波数成分を抽出する抽出工程と、 前記抽出工程によって抽出された前記駆動信号の周波数
成分の値を最小にするバイアス電圧の誤差信号を生成す
る誤差信号生成工程と、 前記誤差信号生成工程によって生成された誤差信号を加
算したバイアス電圧を前記光変調器に印加するバイアス
電圧制御工程と、 を含むことを特徴とする光送信装置に用いる光変調器の
バイアス電圧制御方法。 - 【請求項7】 マッハツェンダ型の光変調器に光信号を
入力するとともに、駆動信号およびバイアス電圧を印加
し、該駆動信号の2倍の周波数をもつ光パルス列を送信
出力する光送信装置に用いる光変調器のバイアス電圧制
御方法において、 前記光変調器から出力された光信号の一部を取り出し、
電気信号に変換する変換工程と、 前記変換工程によって変換された電気信号内の前記駆動
信号の2倍の周波数成分を抽出する抽出工程と、 前記抽出工程によって抽出された前記駆動信号の2倍の
周波数成分の値を最大にするバイアス電圧の誤差信号を
生成する誤差信号生成工程と、 前記誤差信号生成工程によって生成された誤差信号を加
算したバイアス電圧を前記光変調器に印加するバイアス
電圧制御工程と、 を含むことを特徴とする光送信装置に用いる光変調器の
バイアス電圧制御方法。
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