JP2002022992A - 光導波路デバイスの製造方法、および、光導波路デバイス - Google Patents

光導波路デバイスの製造方法、および、光導波路デバイス

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JP2002022992A JP2000208579A JP2000208579A JP2002022992A JP 2002022992 A JP2002022992 A JP 2002022992A JP 2000208579 A JP2000208579 A JP 2000208579A JP 2000208579 A JP2000208579 A JP 2000208579A JP 2002022992 A JP2002022992 A JP 2002022992A
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宏 増田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無機材料基板上に樹脂製光導波路を搭載した
光導波路デバイスの製造方法であって、基板の反りを抑
制して精度良く光導波路をパターニングすることのでき
る製造方法を提供する。 【解決手段】 第1の工程として、無機材料基板1の上
面に下部クラッド層3を樹脂により形成する。第2の工
程として、下部クラッド層3の上に光導波路用樹脂層を
さらに積層する。第3の工程として、光導波路用樹脂層
を所望の光導波路4の形状にパターニングする。第1の
工程の前、または、第1の工程後で第2の工程の前、も
しくは、第2の工程後で第3の工程前に、下部クラッド
層3および光導波路用樹脂層が基板1に与える応力をう
ち消すための裏面樹脂層30を基板の裏面に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光導波路に関し、
特に、無機材料基板の上に搭載された樹脂製の光導波路
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のパソコンやインターネットの普及
に伴い、情報伝送需要が急激に増大している。このた
め、伝送速度の速い光伝送を、パソコン等の末端の情報
処理装置まで普及させることが望まれている。これを実
現するには、光インターコネクション用に、高性能な光
導波路を、安価かつ大量に製造する必要がある。
【0003】光導波路の材料としては、ガラスや半導体
材料等の無機材料と、樹脂が知られている。無機材料に
より光導波路を製造する場合には、真空蒸着装置やスパ
ッタ装置等の成膜装置により無機材料膜を成膜し、これ
を所望の導波路形状にエッチングすることにより製造す
る方法が用いられる。しかしながら、真空蒸着装置やス
パッタ装置は、真空排気設備が必要であるため、装置が
大型で高価である。また、真空排気工程が必要であるた
め工程が複雑になる。これに対し、樹脂によって光導波
路を製造する場合には、成膜工程を、塗布と加熱により
大気圧中で行うことができるため、装置および工程が簡
単であるという利点がある。
【0004】また、光導波路ならびにクラッド層を構成
する樹脂としては、種々のものが知られているが、ガラ
ス転移温度(Tg)が高く、耐熱性に優れるポリイミド
が特に期待されている。ポリイミドにより光導波路およ
びクラッド層を形成した場合、長期信頼性が期待でき、
半田付けにも耐えることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】樹脂製の光導波路は、
一般的には、基板上に、樹脂製の下部クラッド層、光導
波路層および上部クラッド層を積層することにより構成
される。このとき、基板は、精度良く平滑な面を有する
ものが入手しやすいという点で、Si基板、石英基板、
ガラス基板等の無機材料基板が用いられることが多い。
しかしながら無機材料の基板は、樹脂膜と比較して熱膨
張率が一桁小さいため、基板上に下部クラッド層、光導
波路層および上部クラッド層を、材料溶液の塗布と加熱
を繰り返すことにより積層していくと、基板と樹脂層と
の熱膨張率の差によって応力が残存し、基板に反りが生
じてしまう。特に、基板としてウエハ状等の大きなのも
のを用い、多数の光導波路を基板上に配列して一度に形
成し、最終工程で基板を切断して所望の光導波路デバイ
スを量産する場合には、ウエハ状の基板の反りが大きな
問題となる。というのは、一般的には、基板上の樹脂膜
を導波路形状にパターニングするためにフォトリソグラ
フィの手法を用いるため、露光の工程で焦点深度以上に
基板が反っていると、基板の一部分にマスクパターン像
を合焦させても、基板の他の部分は焦点からずれ、その
部分にはマスクパターン像にぼけが生じる。このため、
基板全面に、微細な導波路形状を精度良くパターニング
することができない。この基板の反りの問題は、基板が
大きくなるほど顕著になるため、光導波路デバイスを大
量生産する場合の障害になる。
【0006】本発明は、無機材料基板上に樹脂製光導波
路を搭載した光導波路デバイスの製造方法であって、基
板の反りを抑制して精度良く光導波路をパターニングす
ることのできる光導波路デバイスの製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、以下のような光導波路デバイスの
製造方法が提供される。
【0008】すなわち、基板の上面に、下部クラッド層
を樹脂により形成する第1の工程と、前記下部クラッド
層の上に光導波路用樹脂層をさらに積層する第2の工程
と、前記第2の工程で形成した光導波路用樹脂層を所望
の光導波路の形状にパターニングするためにフォトリソ
グラフィを行う第3の工程とを有する光導波路デバイス
の製造方法であって、前記基板として無機材料からなる
基板を用い、前記第1の工程の前、または、第1の工程
後で第2の工程の前、もしくは、第2の工程後で第3の
工程前に、前記下部クラッド層および前記光導波路用樹
脂層が前記基板に与える応力をうち消すための樹脂層を
前記基板の裏面に形成する裏面樹脂層形成工程を含むこ
とを特徴とする光導波路デバイスの製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について説
明する。
【0010】まず、本実施の形態の製造方法により製造
される光導波路デバイス100の構成を図3を用いて説
明する。光導波路デバイス100は、Si基板1の上
に、光導波路積層体10を備え、光導波路積層体10が
配置されていない領域に電極部7が配置された構成であ
る。
【0011】光導波路積層体10は、シリコン基板1の
上に配置された下部クラッド層3と、その上に搭載され
た光導波路4と、光導波路4を埋め込む上部クラッド層
5とを含んでいる。
【0012】下部クラッド層3および上部クラッド層5
は、いずれも、日立化成工業株式会社製OPI−N10
05(商品名)を用いて形成したポリイミド膜からな
る。下部クラッド層3の膜厚は、約6μm、上部クラッ
ド層5の膜厚は、下部クラッド層表面から約12μmで
ある。光導波路4は、日立化成工業株式会社製OPI−
N3205(商品名)を用いて形成したポリイミド膜か
らなり、その膜厚は約6μmで、光導波路4の幅は約6
μmである。
【0013】電極部7は、シリコン基板1の上に配置さ
れている。電極7は、発光素子、発光素子の出力をモニ
タする受光素子、受光素子等を搭載するための電極であ
る。
【0014】つぎに、本実施の形態の光導波路デバイス
の製造方法について、図1(a)〜(c)、図2
(d)、(e)を用いて説明する。ここでは、基板1と
して直径約12.7cmのシリコンウエハを用意し、こ
の基板1の上に図3の構造を多数配列して形成し、後の
工程でダイシングにより切り離して、多数の図3の光導
波路デバイス100を一度に製造する。なお、図1
(a)〜(c)および図2(d),(e)は、図示の都
合上、ウエハ状の基板1のうち、一つの光導波路デバイ
ス100となる一部分のみを切り出した状態で図示して
いる。また、成膜やパターニング等は、ウエハ状の基板
1全体で一度に行う。
【0015】まず、ウエハ状の基板1の上に金属膜を成
膜してパターニングすることにより、図1(a)のよう
に電極部7を形成する。つぎに、基板1の裏面に、下部
クラッド層3の材料溶液と同じOPI−N1005をス
ピン塗布して材料溶液膜を形成する。その後、乾燥器で
100℃で30分、次いで、200℃で30分加熱する
ことにより溶媒を蒸発させ、続けて370℃で60分加
熱することにより硬化させ、厚さ12μmの裏面樹脂層
30を形成する。この裏面樹脂層30は、基板1に対し
て裏面側から引っ張り応力を与えるために形成される。
裏面樹脂層30の応力は、この後の工程で基板1の上面
に形成される下部クラッド層3および光導波路4を形成
するポリイミド層が基板1に与える応力とつりあうこと
が望ましい。このため、裏面樹脂層30の厚さを、上面
クラッド層3と光導波路4の厚さの合計と同じになるよ
うに形成する。
【0016】つぎに、基板1の全体に前述のOPI−N
1005をスピン塗布して材料溶液膜を形成する。その
後、乾燥器で100℃で30分、次いで、200℃で3
0分加熱することにより溶媒を蒸発させ、続けて370
℃で60分加熱することにより硬化させ、厚さ6μmの
下部クラッド層3を形成する(図1(b))。
【0017】この下部クラッド層3の上に、前述のOP
I−N3205をスピン塗布して材料溶液膜を形成す
る。その後、乾燥器で100℃で30分、次いで、20
0℃で30分加熱することにより溶媒を蒸発させ、続け
て350℃で60分加熱することにより硬化を行い、光
導波路4となる厚さ6μmのポリイミド膜を形成する。
【0018】この時点で、基板1の上面には、下部クラ
ッド層3と光導波路4となるポリイミド層が合計12μ
mの厚さで形成され、基板1の裏面側には、厚さ12μ
mの下部クラッド層3と同じ材質の裏面樹脂層30が形
成されている。よって、基板1の上面側のポリイミド層
が基板1に与える応力と、基板1の裏面側のポリイミド
層が基板1に与える応力とはほぼつり合うため、この時
点の基板1の反りは、直径約12.7cmのウエハで3
〜7.5μm程度に抑えることができる(図4
(a))。これに対し、比較例として、裏面樹脂層30
を形成しなかった場合には、基板1の反りは直径約1
2.7cmのウエハで16〜20μmにも達していた。
このように、本実施の形態では、裏面樹脂層30を設け
たことにより、基板1の反りを数μmに抑制することが
できるため、光導波路4をパターニングするためのフォ
トリソグラフィの露光工程で、基板1の反りが焦点深度
以内に収まり、直径約12.7cmの基板1の全面にマ
スク像を合焦させることができる。これにより、基板1
の全面に光導波路4のパターンを高精度に形成すること
ができる。
【0019】フォトリソグラフィの具体的な工程を説明
する。まず、光導波路4となるポリイミド層の上にレジ
ストをスピン塗布し、乾燥後、水銀ランプでマスク像を
露光する。上述のように本実施の形態では基板1の反り
が少ないため、ウエハ状の基板1の全体にマスク像を合
焦させて露光することができる。つぎに、レジストを現
像し、レジストパターン層を形成する。このレジストパ
ターン層は、前述のポリイミド膜を光導波路4の形状に
加工するためのマスクとして用いられる。このレジスト
パターン層をマスクとして、前述のポリイミド層を酸素
でリアクティブイオンエッチング(O2−R1E)する
ことにより、光導波路4を基板1上に多数配列して形成
することができる(図1(c))。その後、レジストパ
ターン層を剥離する。
【0020】レジストの現像および剥離の工程を利用し
てポリイミド層30を剥離することができる。これによ
り、基板1には上面側の下部クラッド層3および光導波
路4の応力のみが働くことになり、基板1には反りが生
じるが、この後の工程には、光導波路4をパターニング
する際に必要とされるほど精密なパターニングの工程は
ないため、基板1が反っていても問題とならない。
【0021】つぎに、光導波路4および下部クラッド層
3を覆うように、OPI−N1005をスピン塗布す
る。得られた材料溶液膜を、乾燥器で100℃で30
分、次いで、200℃で30分加熱して材料溶液膜中の
溶媒を蒸発させ、350℃で60分加熱することにより
ポリイミド膜の上部クラッド層5を形成する(図2
(d))。
【0022】つぎに上部クラッド層5、光導波路4、下
部クラッド層3の積層膜に対してダイシングにより膜厚
方向に切り込みを入れ、電極部7の領域に形成されてい
る上部クラッド層5から下部クラッド層3までを、基板
1上から剥がして除去する。これにより、光導波路積層
体10は図2(e)の形状となり、基板1上の電極部7
の領域では、電極部7とシリコン基板1が露出される。
【0023】つぎに、露出された電極部7に、所望の形
状のAu/Snはんだ層を形成する。
【0024】その後、ウエハ状の基板1をダイシングに
より図5(a)のように短冊状に切り出す。短冊状のま
ま、側面11に研磨処理を施す(図5(b))。その
後、短冊状基板をさらにダイシングにより切り出し、光
導波路デバイス100を完成させる(図5(c)、
(d))。
【0025】このように、本実施の形態の光導波路デバ
イス100の製造方法は、光導波路4をパターニングす
る際の基板1の反りを低減するために、基板1の裏面に
裏面樹脂層30を形成している。これにより、ウエハ状
の基板1の全体にマスク像を合焦させて露光することが
でき、光導波路4を高精度にパターニングすることがで
きる。よって、光導波路4の形状のばらつきが少なく、
設計通りの光学特性を有する高性能な光導波路デバイス
を製造することができる。
【0026】また、本実施の形態では、基板1と下部ク
ラッド3の間に例えば耐熱性のポリイミド樹脂からなる
接着層を設け、基板1と裏面樹脂層30の間には接着層
を設けない構成にすると、接着層を形成していないた
め、裏面樹脂層30を容易に剥離することができる。
【0027】なお、本実施の形態では、下部クラッド層
3と同じ材質で裏面樹脂層30を形成しているが、裏面
樹脂層30は、基板に与える応力が、下部クラッド層3
およびパターニング前の光導波路4を構成するポリイミ
ド膜が基板に与える応力とほぼつり合うような膜であれ
ばよく、材質は自由に選択することができる。たとえ
ば、裏面樹脂層30を光導波路4と同じOPI−N32
05で形成することができる。この場合、OPI−N3
205から形成したポリイミドは、応力の大きさが下部
クラッド層3のポリイミドと同程度であるので、裏面樹
脂層30の膜厚は上述の実施の形態と同様にする。ま
た、裏面樹脂層30を、応力が強く、しかも、より剥離
のしやすい性質を有するポリイミドとすることにより形
成することもできる。このポリイミドを裏面樹脂層30
として用いる場合には、応力が強いため、膜厚を上述の
実施の形態よりも薄くすることができる。
【0028】また、上述の実施の形態では、裏面樹脂層
30を下部クラッド層3を形成する前に形成している
が、裏面樹脂層30は、光導波路4のパターニングため
の露光工程よりも前に形成されていれば良い。よって、
下部クラッド層3を形成した後で裏面樹脂層30を形成
する工程にすることもできる。
【0029】また、裏面樹脂層30の本実施の形態で
は、光導波路4のパターニングの工程で基板から剥離し
ているが、剥離はこれ以降の工程で行ってもよい。例え
ば、上部クラッド層5を形成した後で剥離することがで
きる。
【0030】また、裏面樹脂層30を基板1から剥離し
ない工程にすることもできる。この場合、図3の光導波
路デバイス100の基板1の裏面に、裏面樹脂層30が
形成されたままの製品となる。この裏面樹脂層30は、
光導波路デバイス100を電気回路基板に搭載して用い
る際に光導波路デバイス100と電気回路基板とを絶縁
する絶縁層として利用することができる。
【0031】また、裏面樹脂層30を基板1から剥離し
ない場合、裏面樹脂層30を接着性のある樹脂で形成し
ておくことにより、光導波路デバイス100を電気回路
基板に搭載して用いる際に、光導波路デバイス100を
電気回路基板に接着する接着層として利用することもで
きる。例えば、裏面樹脂層として加熱により接着性を示
す樹脂により形成しておくことにより、光導波路デバイ
ス100を電気回路基板に搭載して加熱することにより
両者を固定することができる。
【0032】また、裏面樹脂層30を基板1から剥離し
ない場合、光導波路デバイス100にレーザーダイオー
ドのような光源が搭載されている構成のときには、裏面
樹脂層30を熱伝導性のある樹脂で形成しておくことに
より、その熱を電気回路基板に伝導させて逃がすことが
できるため好ましい。裏面樹脂層30を構成する熱伝導
性の高い樹脂としては、例えば、銀、Si、ダイヤモン
ド等の粒子がフィラーとして加えられた樹脂を用いるこ
とができる。
【0033】また、裏面樹脂層30を製造工程で剥離し
ない場合、図5(c)で短冊状の基板1を光導波路デバ
イス100の個片にダイシングする工程において、裏面
樹脂層30のみを残してダイシングするようにすること
ができる。これにより、複数の光導波路デバイス100
が、連続した1枚の裏面樹脂層30により短冊状に連な
った形状で完成品となるため、流通時や光導波路デバイ
ス100を装置に搭載する工程等での取り扱いが容易に
なるという効果が得られる。また、ダイシングの際に基
板1の裏面に別途ダイシング用テープを貼る必要がない
という利点もある。このように連なった形状で完成品と
する場合、短冊状に連なった光導波路デバイス100か
ら、個々の光導波路デバイスを切り離す際には、隣り合
う光導波路デバイス100の境で裏面樹脂層30を切り
離すことにより、裏面樹脂層30が裏面に付いた光導波
路デバイス100の個片が得られる。よって、裏面樹脂
層30を軟らかい樹脂で形成しておくことにより、個々
の光導波路デバイス100に小さな力で切り離すことが
できる。また、裏面樹脂層30として基板1からの剥離
性のよい樹脂を用いておき、短冊状に連なった光導波路
デバイス100の裏面樹脂層30から個々の光導波路デ
バイス100を剥がして使うようにすることもできる。
【0034】上述してきた本実施の形態で製造した光導
波路デバイスは、下部クラッド層3から上部クラッド層
5まで全ての層をポリイミドで形成しているため、Tg
が高く、耐熱性にすぐれている。よって、本実施の形態
の光導波路デバイスは、高温になっても伝搬特性を維持
できる。また、ポリイミドは、半田付け等の高温工程に
も耐えることができるため、光導波路デバイスの上にさ
らに別の光導波路デバイスや電気回路素子や受発光素子
をはんだ付けすることも可能である。なお、裏面樹脂層
30を剥離しないで上述のように接着層や絶縁層等とし
て利用する構成にする場合には、裏面樹脂層30を構成
する材料の樹脂成分として、耐熱性に優れたポリイミド
を用いることが望ましい。
【0035】本実施の形態の光導波路デバイス100
は、光導波路4のパターニングの際に、基板1の反りを
抑制して露光を行っているため、無機基板1の上に樹脂
製の光導波路を搭載した構成でありながら、光導波路4
の形状の誤差が小さく、設計通りに優れた光学特性を有
する光導波路デバイスを量産することができる。よっ
て、光通信装置に本実施の形態の光導波路デバイス10
0を用いることにより高性能な光通信装置を安価に製造
することができる。また、裏面樹脂層30を熱伝導性が
高くしかも接着性のある樹脂、例えば銀のフィラーを加
えたポリイミドで形成しておき、裏面樹脂層30を剥が
さない構成にすることにより、光導波路デバイス100
を電気回路基板に固定する際の接着剤として利用でき、
工程が簡略化できる。また、レーザーダイオードの熱が
裏面樹脂層30を伝導して電気回路基板に逃げるため、
電気回路基板を介して放熱できるという利点も得られ
る。
【0036】
【発明の効果】上述してきたように、本発明によれば、
無機材料基板上に樹脂製光導波路を搭載した光導波路デ
バイスの製造方法であって、基板の反りを抑制して精度
良く光導波路をパターニングすることのできる光導波路
デバイスの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)〜(c)は、本発明の一実施の形態の
模式化された光導波路デバイスの製造方法を示す切り欠
き斜視図である。
【図2】 (d)、(e)は、本発明の一実施の形態の
模式化された光導波路デバイスの製造方法を示す切り欠
き斜視図である。
【図3】 本発明の一実施の形態の製造方法で製造した
模式化された光導波路デバイスの構成を示す斜視図であ
る。
【図4】 (a)は、図1(c)の工程で光導波路4を
パターニングする前の基板1の反りを示す断面図であ
る。(b)は、比較例として裏面樹脂層30を形成しな
かった場合の基板1の反りを示す断面図である。
【図5】 (a)〜(d)は、本発明の一実施の形態の
光導波路デバイスの製造方法においてダイシングの工程
を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・シリコン基板 3・・・下部クラッド層 4・・・光導波路 5・・・上部クラッド層 7・・・電極部 10・・・光導波路積層体 30・・・裏面樹脂層 100・・・光導波路デバイス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮寺 信生 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社総合研究所内 (72)発明者 林田 茂 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社総合研究所内 Fターム(参考) 2H047 KA03 MA07 PA28 QA05 QA07 TA00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の上面に、下部クラッド層を樹脂に
    より形成する第1の工程と、 前記下部クラッド層の上に光導波路用樹脂層をさらに積
    層する第2の工程と、 前記第2の工程で形成した光導波路用樹脂層を所望の光
    導波路の形状にパターニングするためにフォトリソグラ
    フィを行う第3の工程とを有する光導波路デバイスの製
    造方法であって、 前記基板として無機材料からなる基板を用い、前記第1
    の工程の前、または、第1の工程後で第2の工程の前、
    または、第2の工程後で第3の工程前に、前記下部クラ
    ッド層および前記光導波路用樹脂層が前記基板に与える
    応力をうち消すための樹脂層を、前記基板の裏面に形成
    する裏面樹脂層形成工程を含むことを特徴とする光導波
    路デバイスの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光導波路デバイスの製
    造方法において、前記第3の工程の後に、前記基板の裏
    面の前記樹脂層を剥離する工程を有することを特徴とす
    る光導波路デバイスの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の光導波路デバイスの製
    造方法において、前記基板の裏面の前記樹脂層を熱伝導
    性樹脂により形成し、前記基板の裏面の前記樹脂層を剥
    離しないまま完成させることを特徴とする光導波路デバ
    イスの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の光導波路デバイスの製
    造方法において、前記熱伝導性樹脂として、樹脂中に熱
    伝導性材料の粒子が分散されたものを用いることを特徴
    とする光導波路デバイスの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または3に記載の光導波路デバ
    イスの製造方法において、前記基板として前記光導波路
    が複数個形成できる大きさのものを用い、前記第1、第
    2、第3および裏面樹脂層形成工程を前記基板全体に対
    して施すことにより、前記光導波路を前記基板上に複数
    個形成し、前記第3の工程の後に、前記光導波路ごとに
    前記基板を切り分ける切断工程を有し、 該切断工程において前記基板裏面の樹脂層を残して前記
    基板を切り分けることにより、前記樹脂層により複数の
    前記光導波路デバイスが連なった形状で完成させること
    を特徴とする光導波路デバイスの製造方法。
  6. 【請求項6】 無機材料基板と、前記基板の上面に配置
    された、樹脂製の光導波路と、樹脂製のクラッド層とを
    有し、 前記基板の裏面には、前記樹脂製の光導波路と前記樹脂
    製のクラッド層とが前記基板に与える応力をうち消すた
    めの裏面樹脂層が配置されていることを特徴とする光導
    波路デバイス。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の光導波路デバイスにお
    いて、前記裏面樹脂層は、熱伝導性樹脂からなることを
    特徴とする光導波路デバイス。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の光導波路デバイスにお
    いて、前記熱伝導性樹脂として、樹脂中に熱伝導性材料
    の粒子が分散されたものを用いることを特徴とする光導
    波路デバイス。
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