JP2002021819A - 継手、それを用いたパイプの結合構造、パイプの結合構造のパイプへの孔明け用ドリル及びパイプの結合構造のパイプへの孔明け方法 - Google Patents

継手、それを用いたパイプの結合構造、パイプの結合構造のパイプへの孔明け用ドリル及びパイプの結合構造のパイプへの孔明け方法

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JP2002021819A
JP2002021819A JP2000209883A JP2000209883A JP2002021819A JP 2002021819 A JP2002021819 A JP 2002021819A JP 2000209883 A JP2000209883 A JP 2000209883A JP 2000209883 A JP2000209883 A JP 2000209883A JP 2002021819 A JP2002021819 A JP 2002021819A
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pipe
joint
fitting
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JP2000209883A
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Atsuhiko Yazaki
敦彦 矢崎
Shuji Yoshino
周次 吉野
Shoji Fukunaga
昭二 福永
Kenji Tsuchiya
健二 土屋
Asao Shoda
朝雄 正田
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Yazaki Kako Corp
Original Assignee
Yazaki Kako Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通しパイプとこれに直角に突当て状配置で分
解可能に結合される突当てパイプの強固な結合が得ら
れ、又、結合・分解を容易になし得る継手の提供。 【解決手段】 短柱状を呈し、突当てパイプと直角をな
す通しパイプの外周面と係合する係合面を一端部に設け
たベース体、及びその他端部に同軸的に連設され、突当
てパイプの端部内周面に嵌合する嵌合部を有すると共
に、嵌合部に同軸的に連設された筒状部を有する嵌合体
からなる合成樹脂製の継手本体と、継手本体の筒状部に
回転不能に嵌合され、継手本体の軸線方向への移動に伴
う筒状部と協働した楔作用により、筒状部とで突当てパ
イプの内周面に接触する側を、突当てパイプの内周面に
圧接して、嵌合体とそれに嵌装される突当てパイプとを
固定する移動駒と、移動駒と継手本体の係合面に係合さ
れる通しパイプとを締結する1本のボルト又は1組みの
ボルト・ナットとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、棚や回収台車、間
仕切り等の各種のパイプ構造物を作るため、1本の通し
パイプへ突当てパイプを直角に突き当て状配置にて、結
合・分解可能に結合する継手、それを用いたパイプの結
合構造、パイプの結合構造のパイプへの孔明け用ドリル
及びパイプの結合構造のパイプへの孔明け方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、1本の通しパイプに突当てパイプ
を直角に突き当て状配置にて結合する継手としては、例
えば、図34〜図36に示すように、薄肉鋼管161a
の外周面に合成樹脂の接着被覆による樹脂被覆161b
を設けてなる突当てパイプ161の軸直角断面と同形、
同大の軸直角断面を有する短円柱状を呈し、突当てパイ
プ161と同様に薄肉鋼管162aの外周面に合成樹脂
の接着被覆による樹脂被覆162bを設けてなり、突当
てパイプ161と直角をなす通しパイプ162の外周面
と係合する係合面163を一端部(図36においては下
端部)に設けたベース体164、及びベース体164の
他端部(図36においては上端部)にベース体164と
同軸的に連設され、突当てパイプ161の端部内周面に
嵌合する嵌合体165からなる合成樹脂製の継手16
6、又は図34、図35において二点鎖線で示すよう
に、上記継手166におけるベース体164に、その係
合面163に係合される通しパイプ162の外周面に当
接する2つの取付け片167を通しパイプ162の長手
方向へ突設した合成樹脂製の継手が知られている。
【0003】そして、上記継手166を用いた通しパイ
プ162と突当てパイプ161との結合構造は、先ずベ
ース体164の係合面163に通しパイプ162の外周
面が係合される一方、継手166のベース体164の軸
心部及び通しパイプ162に設けた貫通孔(図示せず)
に螺入したタッピングねじ169により、又は、ベース
体164の係合面163及び両取付片167に通しパイ
プ162の外周面が係合される一方、嵌合体165の両
取付片167及び通しパイプ162に設けた貫通孔(図
示せず)に螺入したタッピングねじ170により、ベー
ス体164と通しパイプ162とが締結される。次い
で、継手166における嵌合体165に、突当てパイプ
161の端部内周面が嵌装される一方、突当てパイプ1
61の端部及び継手166における嵌合体165に設け
た貫通孔(図示せず)に螺入したタッピングねじ170
により、突当てパイプ161と嵌合体165とが締結さ
れる。かくして、通しパイプ162と突当てパイプ16
1とが締結される。なお、継手166とパイプ161,
162との締結手段としては、リベットが用いられる場
合もある。
【0004】他方、上述したパイプの結合構造のパイプ
への孔明けには、図37に示すように、先端角θ′が1
20°前後の通常のツイストドリル171が用いられて
いる一方、パイプの結合構造のパイプへの孔明けは、上
記ツイストドリル171をその直径に最適な一定の回転
数(例えば直径6.5mmで800〜1000rpm
位、直径11mmで400〜600rpm位)で回転し
ながら孔明けする方法が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の継手及
びそれを用いたパイプの結合構造では、特に継手の嵌合
体と突当てパイプとの固定においては、タッピングねじ
やリベットによるその周辺部分のみの部分的な締結によ
って行われているので、パイプ同士の強固な結合が得ら
れない。又、継手と突当てパイプ及び通しパイプとの固
定が、突当てパイプ及び通しパイプそれぞれの側で個別
に行われているので、それらのパイプ同士の結合・分
解、ひいてはパイプ構造物の組立、分解に多大の手間が
かかる不具合がある。
【0006】一方、パイプの結合構造のパイプへの孔明
けに通常のツイストドリルを用い、その直径に見合った
回転数でタッピングねじやリベットのための貫通孔を孔
明けすると、ドリルが突き抜けた側に返りを生ずる不具
合がある。この返りが生ずるのは、ドリル先端の切れ刃
が貫通する瞬間の前後において、先端角が120°前後
の角度でパイプに接して切削しているため、切れ刃が突
き抜ける際の勢いに引っ張られて、未だ切削しきれてい
ない部分が塑性変形して押し出されることによると考え
られる。上記返りは、ドリルが切れ味を欠いていると、
一層大きくなる。返りが生ずると、継手166との嵌合
・締め付けに不具合が生ずる。そして、この返りは、本
発明の継手、及びそれを用いたパイプの結合構造を適正
に実施するためとしては、重大な欠陥となる。
【0007】そこで、本発明は、1本の通しパイプの中
間部又は端部へ、突当てパイプを直角に突き当て状配置
にて結合する際、1本の通しパイプと突当てパイプとの
強固な結合が得られると共に、それらのパイプ同士の結
合・分解、ひいてはパイプ構造物の組立・分解を容易に
なし得る継手及びそれを用いたパイプの結合構造を提供
することを目的とする。又、返りが出ないように孔明け
し得るパイプの結合構造のパイプへの孔明け用ドリル及
びパイプの結合構造のパイプへの孔明け方法を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の第1の継手は、短柱状を呈し、突当てパイ
プと直角をなす通しパイプの外周面と係合する係合面を
一端部に設けたベース体、及びベース体の他端部にベー
ス体と同軸的に連設され、突当てパイプの端部内周面に
嵌合する嵌合部を有すると共に、嵌合部にベース体と同
軸的に連設された筒状部を有する嵌合体からなる合成樹
脂製の継手本体と、継手本体における嵌合体の筒状部に
回転不能に嵌合され、継手本体の軸線方向への移動に伴
う筒状部と協働した楔作用により、筒状部とで突当てパ
イプの内周面に接触する側を、突当てパイプの内周面に
圧接して、嵌合体とそれに嵌装される突当てパイプとを
固定する移動駒と、移動駒と継手本体におけるベース体
の係合面に係合される通しパイプとを締結する1本のボ
ルト又は1組みのボルト・ナットとを備えることを特徴
とする。
【0009】第2の継手は、第1のものにおいて、前記
継手本体のベース体の一端部における係合面に係合され
た状態の通しパイプの軸線と平行な、少なくとも一側
が、継手本体の軸線と45°の角度をなし、かつ、上記
通しパイプの軸線を通る平面で切除されていることを特
徴とする。
【0010】第3の継手は、第1のものにおいて、前記
継手本体におけるベース体に、継手本体の軸線と平行に
ボルトの軸部に嵌装される筒状を呈し、かつ、ベース体
の一端から突出して、ベース体の係合面に係合された状
態の通しパイプの内周面に、先端面が当接する形状保持
筒が連設されていることを特徴とする。
【0011】第4の継手は、第2又は第3のものにおい
て、前記ボルトの軸線が、継手本体の軸線と平行で、継
手本体の軸線から、継手本体におけるベース体の係合面
に係合された状態の通しパイプの軸方向へ、偏倚して設
けられていることを特徴とする。
【0012】第5の継手は、2つの短柱体が一端部の一
部を共有して直角に接合された二股短柱状を呈し、2本
の突当てパイプのそれぞれと直角をなす1本の通しパイ
プの外周面と係合する係合面を両一端部に跨って設けた
ベース体、及びベース体の両他端部にそれぞれ前記短柱
体と同軸的に連設され、突当てパイプの端部内周面に嵌
合する嵌合部を有すると共に、両嵌合部に前記短柱体と
同軸的に連設された筒状部を有する2つの嵌合体からな
る合成樹脂製の継手本体と、継手本体における両嵌合体
の筒状部にそれぞれ回転不能に嵌合され、嵌合体の軸線
方向への移動に伴う筒状部と協働した楔作用により、筒
状部とで突当てパイプの内周面に接触する側を、突当て
パイプの内周面に圧接して、両嵌合体とそれらに嵌装さ
れる各突当てパイプとを固定する2つの移動駒と、両移
動駒と継手本体におけるベース体の係合面に係合される
通しパイプとを締結する2本のボルト又は2組みのボル
ト・ナットとを備えることを特徴とする。
【0013】第6の継手は、第1、第2、第3、第4又
は第5のものにおいて、前記移動駒の継手本体からの離
脱を防止する離脱防止手段を備えることを特徴とする。
【0014】第7の継手は、第1、第2、第3、第4、
第5又は第6のものにおいて、前記継手本体におけるベ
ース体の係合面に、これに係合される通しパイプの外周
に通しパイプの軸方向の全長に亘って壁体の縁を挟持す
べく形成した少なくとも1対の挟持リブを収容するリブ
収容溝が、リブ収容溝の奥面をベース体の他端面に位置
させて設けられていることを特徴とする。
【0015】第8の継手は、第1、第2、第3、第4、
第5又は第6のものにおいて、前記継手本体におけるベ
ース体の他端面が、ベース体の係合面に係合された状態
の通しパイプの外周に通しパイプの軸方向沿いに、壁体
の縁を挟持すべく形成した少なくとも1対の挟持リブの
頂面と面一になるように設けられていることを特徴とす
る。
【0016】又、第1のパイプの結合構造は、短柱状を
呈し、突当てパイプと直角をなす通しパイプの外周面と
係合する係合面を一端部に設けたベース体、及びベース
体の他端部にベース体と同軸的に連設され、突当てパイ
プの端部内周面に嵌合する嵌合部を有すると共に、嵌合
部にベース体と同軸的に連設された筒状部を有する嵌合
体からなる合成樹脂製の継手本体における嵌合体の嵌合
部に、突当てパイプの端部内周面が嵌合され、ベース体
の係合面に、通しパイプの外周面が係合されている一
方、継手本体における嵌合体の筒状部に、継手本体の軸
線方向への移動に伴う筒状部と協働した楔作用により、
筒状部とで突当てパイプの内周面に接触する側を、突当
てパイプの内周面に圧接して、嵌合体と突当てパイプと
を固定する移動駒が回転不能に嵌合され、移動駒と通し
パイプとが1本のボルト又は1組みのボルト・ナットに
より締結されていることを特徴とする。
【0017】第2のパイプの結合構造は、第1のものに
おいて、前記継手本体のベース体の一端部における通し
パイプの軸線と平行な少なくとも一側が、継手本体の軸
線と45°の角度をなして通しパイプの軸線を通る平面
で切除されていることを特徴とする。
【0018】第3のパイプの結合構造は、第1のものに
おいて、前記ボルトの軸部が、継手本体におけるベース
体に継手本体の軸線と平行にベース体の一端部から突出
して連設され、先端面を通しパイプの内周面に当接した
筒状の形状保持筒に嵌挿されていることを特徴とする。
【0019】第4のパイプの結合構造は、第2又は第3
のものにおいて、前記ボルトの軸線が、継手本体の軸線
と平行で、継手本体の軸線から通しパイプの軸方向へ偏
倚した部位を通ることを特徴とする。
【0020】第5のパイプの結合構造は、2つの短柱体
が一端部の一部を共有して直角に接合された二股短柱状
を呈し、2本の突当てパイプのそれぞれと直角をなす1
本の通しパイプの外周面と係合する係合面を両一端部に
跨って設けたベース体、及びベース体の両他端部にそれ
ぞれ前記短柱体と同軸的に連設され、突当てパイプの端
部内周面に嵌合する嵌合部を有すると共に、両嵌合部に
前記短柱体と同軸的に連設された筒状部を有する2つの
嵌合体からなる合成樹脂製の継手本体における両嵌合体
の嵌合部に、突当てパイプの端部内周面がそれぞれ嵌合
され、ベース体の係合面に、通しパイプの外周面が係合
されている一方、継手本体における両嵌合体の筒状部
に、嵌合体の軸線方向への移動に伴う筒状部と協働した
楔作用により、筒状部とで突当てパイプの内周面に接触
する側を、突当てパイプの内周面に圧接して、両嵌合体
と各突当てパイプを固定する2つの移動駒がそれぞれ回
転不能に嵌合され、両移動駒と通しパイプとがそれぞれ
2本のボルト又は2組みのボルト・ナットにより締結さ
れていることを特徴とする。
【0021】第6のパイプの結合構造は、第1、第2、
第3、第4、第5のものにおいて、前記移動駒が、離脱
防止手段により継手本体からの離脱を防止されているこ
とを特徴とする。
【0022】第7のパイプの結合構造は、第1、第2、
第3、第4、第5又は第6のものにおいて、前記突当て
パイプ及び通しパイプが、その外周に同パイプの軸方向
の全長に亘って、壁体の縁を挟持すべく少なくとも1対
の挟持リブを形成されており、かつ、継手本体における
ベース体の係合面に、通しパイプの挟持リブを収容する
リブ収容するリブ収容溝が、その奥面をベース体の他端
面に位置させて設けられていることを特徴とする。
【0023】第8のパイプの結合構造は、第1、第2、
第3、第4、第5又は第6のものにおいて、前記突当て
パイプ及び通しパイプが、その外周に同パイプの軸方向
の全長に亘って、壁体の縁を挟持すべく少なくとも1対
の挟持リブを形成されていると共に、通しパイプの挟持
リブにおける継手本体のベース体と対応する部位が切除
されており、かつ、継手本体におけるベース体の他端面
が、通しパイプの挟持リブの頂面と面一に設けられてい
ることを特徴とする。
【0024】第9のパイプの結合構造は、第1、第2、
第3、第4、第5、第6、第7又は第8のものにおい
て、前記突当てパイプ及び通しパイプが、薄肉鋼管の外
周面に接着層を介して樹脂被覆を設けてなることを特徴
とする。
【0025】更に、パイプの結合構造のパイプへの孔明
け用ドリルは、第1、第2、第3、第4、第5、第6、
第7、第8又は第9のパイプの結合構造における通しパ
イプにパイプ結合のための貫通孔を孔明けするドリルで
あって、センターもみを行うセンターもみ錐部に、それ
より大径の孔明けを行う錐部を連設すると共に、錐部に
おけるセンターもみ錐部との連設部分段部の少なくとも
錐部寄り側の切れ刃を、凸球面状に設けたことを特徴と
する。
【0026】更に又、パイプの結合構造のパイプへの孔
明け方法は、第1、第2、第3、第4、第5、第6、第
7、第8又は第9のパイプの結合構造における通しパイ
プにパイプ結合のための貫通孔を孔明けする方法であっ
て、センターもみを行うセンターもみ錐部に、それより
大径の孔明けを行う錐部を連設すると共に、錐部におけ
るセンターもみ錐部との連設部分段部の少なくとも錐部
寄り側の切れ刃を、凸球面状に設けたドリルを用い、セ
ンターもみ錐部により通しパイプにセンターもみする
際、錐部の回転数より高い回転数で、センターもみ錐部
により通しパイプにセンターもみ孔を孔明けすることを
特徴とする。
【0027】第1の継手及びそれを用いた第1のパイプ
の結合構造においては、1本の通しパイプの中間部又は
端部へ、1本の突当てパイプを直角に突き当て状配置に
て結合する際、継手本体における嵌合体の嵌合部が、そ
の全外周面又はほぼ全外周面で突当てパイプの端部内周
面に嵌合し、かつ、嵌合体の筒状部又は移動駒のほぼ全
外周面が、楔作用により、突当てパイプの内周面に強く
圧接する共に、その強い圧接が移動駒の中央部と通しパ
イプとの間を、1本のボルト又は1組みのボルト・ナッ
トで十分に締結することによりなされる。
【0028】通しパイプ及び突当てパイプとしては、軸
直角断面が円形である他に、方形のもの等が用いられて
もよい。又、通しパイプと突当てパイプとは、軸直角断
面が同形・同大である他に、同形で、大きさが異なるの
ものであってもよい。そして、継手本体における短柱状
のベース体は、その軸直角断面が、突当てパイプの軸直
角断面と同形・同大の直柱形状である他に、同形で、大
きさが異なるものであってもよい。例えば、突当てパイ
プの外寸が、通しパイプの外寸よりも大とされる場合に
は、ベース体の他端面を突当てパイプの軸直角断面と同
形・同大として、通しパイプ側に向かい適宜に細くなる
錐体形状としてもよい。
【0029】継手本体における嵌合体の筒状部に対する
移動駒の嵌合は、内嵌又は外嵌のいずれであってもよ
く、又、両者の回転不能な嵌合の構成は、突当てパイプ
の内周面に圧接する側に設けた軸方向の複数のスリット
と、それらに係合すべく他方の側に設けた軸方向の複数
のリブとによる構成、あるいは他の構成が可能である。
更に、筒状部と移動駒の協働による楔作用は、前記スリ
ットと、移動駒がベース体に接近するにつれて突当てパ
イプの内周面に圧接する側の外径が大きくなるように両
者の接触周面をテーパー面とすることとによってなされ
る。更に又、移動駒は、合成樹脂又は金属のいずれであ
ってもよい。
【0030】第2の継手及びそれを用いた第2のパイプ
の結合構造においては、第1のものと同様の作用を奏す
る他、2つの継手を継手本体のベース体の一端部の切除
面同士を当接して用いることができる。
【0031】第3の継手及びそれを用いた第3のパイプ
の結合構造においては、第1のものと同様の作用を奏す
る他、ボルトの頭部又はナット通しパイプの外周面上に
配置される場合、形状保持筒の存在によって1本のボル
ト又は1組みのボルト・ナットの締結力による通しパイ
プの偏平が、及び結合状態にあるパイプ同士をこじるこ
と、すなわち曲げモーメントを負荷させることによる、
通しパイプにおけるボルトの頭部又はナットの周辺の陥
没が、防止される。形状保持筒は、継手本体と別体とし
てもよいが、組立等に手間がかかる。
【0032】第4の継手及びそれを用いた第4のパイプ
の結合構造においては、第2又は第3のものと同様の作
用を奏する他、2つの継手を継手本体のベース体の一端
部の切除面同士を当接して用いるに際して、ボルトの頭
部又はナットが通しパイプの外周面上に配置される場合
であっても、交差した形状保持筒同士又はボルト同士の
相互の干渉を回避することができる。
【0033】第5の継手及びそれを用いた第5のパイプ
の結合構造においては、1本の通しパイプの中間部又は
端部へ、互いに直角に配置されるべき2本の突当てパイ
プを、直角に突き当て状配置にて結合する際、継手本体
における両嵌合体の嵌合部が、その全外周面又はほぼ全
外周面で突当てパイプの端部内周面に嵌合し、かつ、両
嵌合体の筒状部又は両移動駒のほぼ全外周面が、楔作用
により、各突当てパイプの内周面に強く圧接する共に、
その強い圧接が、両移動駒の中央部と通しパイプとの間
を、2本のボルト又は2組みのボルト・ナットで十分に
締結することによりなされる。
【0034】通しパイプ及び突当てパイプとしては、軸
直角断面が円形である他に、方形のもの等が用いられて
もよい。又、通しパイプと突当てパイプとは、軸直角断
面が同形・同大である他に、同形で、大きさが異なるの
ものであってもよい。そして、2つの短柱体を有する二
股短柱状のベース体は、各短柱体の軸軸直角断面が、突
当てパイプの軸直角断面と同形・同大の直柱形状である
他に、同形で、大きなが異なるのものであってもよい。
例えば、突当てパイプの外寸が、通しパイプの外寸より
も大とされる場合には、短柱体の他端面を突当てパイプ
の軸直角断面と同形・同大として、通しパイプ側に向か
い適宜に細くなる錐体形状としてもよい。
【0035】継手本体における両嵌合体の筒状部に対す
る両移動駒の嵌合は、内嵌又は外嵌のいずれであっても
よく、又、両者の回転不能な嵌合の構成は、突当てパイ
プの内周面に圧接する側に設けた軸方向の複数のスリッ
トと、それらに係合すべく他方の側に設けた軸方向の複
数のリブとによる構成、あるいは他の構成が可能であ
る。更に、筒状部と移動駒による協働の楔作用は、前記
スリットと、移動駒がベース体に接近するにつれて突当
てパイプの内周面に圧接する側の外径が大きくなるよう
に両者の接触周面をテーパー面とすることとによってな
される。更に又、移動駒は、合成樹脂又は金属のいずれ
であってもよい。
【0036】第6の継手及びそれを用いた第6のパイプ
の結合構造においては、第1、第2、第3、第4又は第
5のものと同様の作用を奏する他、移動駒が常時継手本
体と不離の関係に保たれる。
【0037】離脱防止手段としては、移動駒又は継手本
体における嵌合体の筒状部の周面のいずれか一方に設け
たアンダーカットと、それに係合すべく他方に設けた引
掛かり部とからなるもの、又は予め継手本体及び移動駒
に挿通され、移動駒から突出したボルトのねじ部に係止
した止め輪等が用いられる。
【0038】第7の継手及びそれを用いた第7のパイプ
の結合構造においては、第1、第2、第3、第4、第5
又は第6のものと同様の作用を奏する他、挟持リブ付き
の突当てパイプとの通しパイプの結合に際し、通しパイ
プの挟持リブの切除なしで結合が可能となり、かつ、突
当てパイプの挟持リブの端面と通しパイプの挟持リブの
頂面とが当接する。
【0039】第8の継手及びそれを用いた第8のパイプ
の結合構造においては、第1、第2、第3、第4、第5
又は第6のものと同様の作用を奏する他、挟持リブ付き
の突当てパイプと通しパイプとの結合に際し、1対の挟
持リブにおける左右のリブの間隔の如何に関係なく、ベ
ース体に形状保持筒を連接でき、かつ、通しパイプにお
ける切除された部位の挟持リブの端面が、継手本体にお
けるベース体の外周面に当接すると共に、突当てパイプ
における挟持リブの端面と通しパイプにおける挟持リブ
の頂面とが当接する。
【0040】又、第9のパイプの結合構造においては、
突当てパイプの表面の樹脂被覆の端面と、継手本体にお
けるベース体の他端面とを接着できる。
【0041】薄肉鋼管の外周面に設けられる樹脂被覆の
外形は、薄肉鋼管の外形に倣った形状であっても、ある
いは異なった形状であってもよい。又、挟持リブを設け
る場合、樹脂被覆と一体成形することが望ましい。
【0042】一方、パイプの結合構造のパイプへの孔明
け用ドリル及び孔明け方法においては、錐部におけるセ
ンターもみ錐部との連接部分段部による通しパイプへの
孔明けが、先ず高い回転数を伴ってセンターもみ錐部に
案内されつつ、次いで連接部分段部の凸球面状の切れ刃
が、孔明け方向に対して、最初は徐々に緩やかな角度
で、やがては平行に、通しパイプに接して切除されて孔
明けされる。
【0043】錐部は、直径の異なる2段とすることも任
意であり、このようにすることにより、1本のドリル
で、通しパイプに対して直径の異なる貫通孔の孔明けを
1工程で行える。センターもみ錐部は、直径3〜3.5
mm位が好ましく、その場合の回転数は、1200rp
m以上が望ましい。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1、図2、図3及び図4
はそれぞれ本発明に係る継手及びそれを用いたパイプの
結合構造の第1の実施の形態を示す平面図、正面断面
図、右側面断面図及び図1におけるIV−IV線矢視断面図
である。図中1は継手で、この継手1は、呼び外径28
mmであり、肉厚1.2mmの薄肉鋼管2aの外周面に
合成樹脂(ABS樹脂、AAS樹脂等)を接着層を介し
て被覆した肉厚1mmの樹脂被覆2bを設けてなるもの
である突当てパイプ2の軸直角断面と同形、同大の軸直
角断面を有する短円柱状を呈し、突当てパイプ2と同様
に薄肉鋼管3aの外周面に樹脂被覆3bを設けてなり、
突当てパイプ2と直角をなす通しパイプ3の中間部又は
端部、図の例では中間部の外周面と係合する係合面4を
一端部(図2〜図4においては下端部)に設けたベース
体5、及びベース体5の他端部(図2〜図4においては
上端部)にベース体5と同軸的に連設され、突当てパイ
プ2の端部内周面に全外周面で密に嵌合する短円筒状の
嵌合部6aを有すると共に、嵌合部6aにベース体5と
同軸的に連設され、突当てパイプ2の内径とほぼ同外径
の円筒状の筒状部6bを有する嵌合体6からなる合成樹
脂(パイプの樹脂被覆の被覆樹脂と同様のABS樹脂、
AAS樹脂等)製の継手本体7を備えている。なお、嵌
合部6aは、図2、図3、図4に明らかに図示されてい
る如く円筒状とした場合には、軸方向にスリットを設け
て円筒状を分断することは、嵌合部6a全体としての剛
性を失う結果、突当てパイプ2の端部内周面に嵌合した
状態で直径方向の外力を受けた際に、嵌合部6aの大部
分ではある分断による残余の部分が、ベース体5の他端
面を基点に直径方向たわみ易くなって、組み立てられた
パイプ構造物の剛性を損うことになるので、好ましくな
い。又、嵌合部6aが、円板状の場合には(図示せ
ず)、外周面の一部を部分的に切除することは、嵌合部
6a全体としての剛性を失うことでもないので、差し支
えない。
【0045】継手本体7におけるベース体5の一端部に
は、ベース体5の係合面4に外周面が係合された状態の
通しパイプ3の軸線と平行な両側を、継手本体7の軸線
と45°の角度をなし、かつ、上記状態の通しパイプ3
の軸線を通る平面で切除した切除面8が形成されてお
り、又、ベース体5の軸心部には、後述するようにボル
トを挿通するための貫通孔9(図2参照)が設けられて
いる。一方、継手本体7における嵌合体6の筒状部6b
には、軸方向の複数のスリット10が設けられていると
共に、筒状部6bの開口端側(図2〜図4においては上
端側)の内周面が、開口端に近づくにつれ内径を拡径す
るテーパー面11(図4参照)とされ、かつ、このテー
パー面11に連なって開口端に近づくにつれて内径を縮
径し、後述する移動駒の離脱を防止するアンダーカット
12(図4参照)が形成されている。
【0046】継手本体7における嵌合体6の筒状部6b
には、外周面をテーパー面11と対応するテーパー面1
3として(図4参照)、継手本体7よりも剛性の高い合
成樹脂(ポリアセタール樹脂、その他)からなる截頭円
錐体状の移動駒14が、継手本体7の軸線方向への移動
を可能にして、かつ、前記アンダーカット12により、
テーパー面13におけるアンダーカット12側の端部周
縁をアンダーカット12への引掛かり部14aとして、
継手本体7からの離脱を防止されて嵌合されている。移
動駒14のテーパー面13には、移動駒14自身の軸線
回りの回転を不能にするため、筒状部6bのスリット1
0と係合する軸方向の複数のリブ15が設けられてお
り、又、移動駒14の軸心部には、ねじ孔16(図3参
照)が貫設されている。そして、移動駒14のねじ孔1
6には、移動駒14と継手本体7におけるベース体5の
係合面4に係合される通しパイプ3とを締結する呼び径
6mmの1本の六角穴付きのボトル17のねじ部が螺入
可能に設けられている。
【0047】上記構成の継手1を用いて突当てパイプ2
と通しパイプ3とを結合するには、先ず、通しパイプ3
の中間部の所要位置に、ボルト17の頭部が挿通可能な
貫通孔18とその軸部が挿通可能な貫通孔19(共に図
2参照)とを、通しパイプ3の軸線と直角に交差する直
線上に位置させて孔明けする。次に、筒状部6bに移動
駒14を嵌合した継手本体7におけるベース体5の係合
面4に、通しパイプ3の中間部の外周面を、通しパイプ
3の貫通孔19がベース体5の貫通孔9と連通するよう
にして係合した後、ボルト17の軸部を、通しパイプ3
の貫通孔18から挿入してから上記貫通孔19、9に挿
通させると共に、ボルト17の頭部を、貫通孔18に挿
通させてから、ボルト17の軸部におけるねじ部を移動
駒14のねじ孔16に螺入して、継手1を通しパイプ3
に組み付けておく。パイプ構造物における所要数の継手
1のうち、予め通しパイプ3に組み付けておいても、そ
の後の組立作業に差し支えない継手1は、予め通しパイ
プ3に組み付けておくがよい、何故なら、組立現場での
パイプ構造物の組立作業を手際良く行え、又、組立現場
でのパイプ構造物の組立工数を削減できる。次いで、継
手本体7における嵌合体6の筒状部6bを、突当てパイ
プ2の端部内に挿入し、かつ、嵌合部6aを突当てパイ
プ2の端部内周面に嵌合した後、ベース体5の他端面を
突当てパイプ2の端面に突き当てる。しかる後に、移動
駒14と通しパイプ3とを締結する。上記ボルト17に
よる移動駒14と通しパイプ3との締結に際し、頭部が
通しパイプ3の内周面に接近した状態でボルト17のね
じ部が移動駒14のねじ孔16に螺入し始めると、移動
駒14は、リブ15が筒状部6bのスリット10と係合
されていることによって軸線回りの回転が阻止されつ
つ、次第にベース体5に接近する方向へ移動されて筒状
部6bが外径が徐々に増大され、やがては通しパイプ3
と十分に締結されて、スリット10の存在とテーパー面
11・13同士の接触とに基く楔作用により、筒状部6
bのほぼ全外周面が突当てパイプ2の内周面に強く圧接
し、かつ、通しパイプ3の外周面がベース体5の係合面
4に強く圧接して、突当てパイプ2と通しパイプ3との
強固な結合が行われる。この際、通しパイプ3の外周面
が、ベース体5の係合面4に強く圧接するので、通しパ
イプ3の外周面とベース体5の係合面4との間の防水性
を確保できる。又、突当てパイプ2の端面と継手本体7
との間の防水性を確保するためとしては、突当てパイプ
2の表面の樹脂被覆2bの端面と、継手本体7における
ベース体5の他端面とを、溶剤等の接着剤で接着する。
接着した場合には、突当てパイプ2は、継手本体7と
は、一体化するが、通しパイプ3とは分解できることも
もちろんである。そして、通しパイプ3の貫通孔18に
ゴム製の孔塞ぎキャップ20(図3参照)を装着する。
なお、図1〜図4において、21は肉盗みによって移動
駒14に形成されたリング状の凹部である。
【0048】上記構成の継手1及びそれを用いたパイプ
の結合構造においては、1本の通しパイプ3の中間部
へ、1本の突当てパイプ2を直角に突き当て状配置にて
結合する際、継手本体7における嵌合体6の嵌合部6a
が、その全外周面又はほぼ全外周面で突当てパイプ2の
端部内周面に嵌合し、かつ、嵌合体6の筒状部6b又は
移動駒14のほぼ全外周面が、楔作用により、突当てパ
イプ2の内周面に強く圧接する共に、その強い圧接が、
移動駒14の中央部と通しパイプ3との間を、1本のボ
ルト17で十分に締結することによりなされるので、1
本の通しパイプ3と1本の突当てパイプ2とを強固に結
合できると共に、それらのパイプ同士の結合・分解、ひ
いてはパイプ構造物の組立・分解を容易に行うことがで
きる。又、継手本体7におけるベース体5の一端部の両
側に切除面8が設けられているので、2つの継手本体7
の切除面8同士を当接することにより、1本の通しパイ
プ3の同一箇所において2本の突当てパイプ2を互いに
直角に結合することができる(図3の2点鎖線参照)。
なお、切除面8は、通しパイプ3の軸線と平行な両側に
限らず、一側のみに設けても、同様の作用効果を有す
る。更に、筒状部6bのアンダーカット12によって移
動駒14の継手本体7からの離脱が防止されるので、パ
イプ構造物の組立や分解の途中において移動駒14が継
手本体7から離脱して突当てパイプ2内や構造物内に脱
落し、取り出しが不能となったり、行方不明となったり
することがなくなる。更に又、突当てパイプ2の表面の
樹脂被覆の端面と継手本体7におけるベース体5の他端
面とを接着でき、かつ、通しパイプ3の貫通孔18に孔
塞ぎキャップ20を装着することにより、パイプ構造物
の防水性を確保することができる。
【0049】図5,図6は本発明に係る継手及びそれを
用いたパイプの結合構造の第2の実施の形態を示す平面
図、図5におけるIV−IV線矢視断面図である。この継手
22は、継手本体7における嵌合体6の筒状部6bに軸
方向の6本のスリット10を周方向へ等間隔に設けられ
ていると共に、筒状部6bの開口端側(図6においては
上端側)の内周面が、開口端に近づくにつれて拡径する
六角錐面をなすテーパー面23とされている。一方、継
手本体7における嵌合体6の筒状部6bには、外周面を
六角錐面をなすテーパー面23と対応する六角錐面をな
すテーパー面24とした金属からなる截頭六角錐体状の
移動駒25が、六角錐面をなすテーパー面24を筒状部
6bにおけるテーパー面23と向きを一致させて係合さ
せることによって、継手本体7の軸線方向への移動を可
能にして、かつ、移動駒25自身の軸線回りの回転を不
能に設けられている。又、移動駒25の継手本体7から
の離脱を防止するため、移動駒25のねじ孔16に螺入
されてそれから突出したボルト17のねじ部には、止め
輪26又はスプリングピン(図示せず)が係脱可能に設
けられている。
【0050】上記構成の継手22を用いて突当てパイプ
2と通しパイプ3とを結合するには、前述した第1のパ
イプの結合構造の場合と同様に、通しパイプ3の中間部
又は端部、図の例では中間部の所要位置に貫通孔18,
19を孔明けする。次に、ねじ部から止め輪26等を取
り除いたボルト17の軸部を通しパイプ3の貫通孔18
から挿入して通しパイプ3の貫通孔19、及び係合面4
が通しパイプ3の外周面に係合された継手本体7の貫通
孔9を挿通させると共に、頭部を貫通孔18を挿通させ
てからねじ部を継手本体7における嵌合体6の筒状部6
bに嵌合した移動駒25のねじ孔16に螺入し、移動駒
25から突出したねじ部に止め輪26等を係止する。上
記移動駒25のねじ孔16に対するボルト17のねじ部
の螺入は、ボルト17による移動駒25の締め付けが生
じないように行われる。次いで、継手本体7における嵌
合体6の筒状部6bを突当てパイプ2の端部内に挿入
し、かつ、嵌合部6aを突当てパイプ2の端部内周面に
嵌合した後、ベース体5の他端面を突当てパイプ2の端
面に突き当て、そしてボルト17を次第に螺入して移動
駒25と通しパイプ3とをやがて十分に締結する。他の
構成及び作用効果は、第1の実施の形態のものとほぼ同
様であるので、同一の機能を奏する構成部材等には同一
の符号を付してその説明を省略する。
【0051】図7、図8は本発明に係る継手及びそれを
用いたパイプの結合構造の第3の実施の形態を示す平面
図、図7におけるVIII−VIII線矢視断面図である。この
継手27は、継手本体7におけるベース体5の他端部に
ベース体5と同軸的に連設され、突当てパイプ2の端部
内周面に全外周面に密に嵌合される嵌合体6の嵌合部6
a′が、中心にボルト17を挿通するための貫通孔28
を有する円板状に設けられている一方、嵌合部6a′に
ベース体5と同軸的に連設される筒状部6b′が、突当
てパイプ2の内径より適宜に小さな外径と、ボルト17
の軸径より適宜に大きな内径を有する円筒状に設けられ
ていると共に、開口端側の外周面が嵌合部6a′に近づ
くにつれて径大となるテーパー面11′とされ、かつ、
筒状部6b′の外周面に軸方向の4本のリブ29を周方
向へ等間隔に設けたものとされている。他方、筒状部6
b′と協働して楔作用を奏する移動駒14′は、継手本
体7と同様の合成樹脂からなり、筒状部6b′に嵌合さ
れる外周壁としての筒部14′bと底壁とを一体形成し
て有底円筒状に設けられており、その外径は突当てパイ
プ2の内径とほぼ同径とされており、その内周面が、筒
状部6b′のテーパー面11′と対応するテーパー面1
3′とされ、かつ、このテーパー面13′に連なって開
口端に近づくにつれて内径を縮径し、移動駒14′の筒
状部6b′からの離脱を防止するアンダーカット30が
形成されている。筒状部6b′のテーパー面11′にお
けるアンダーカット30側の端部周辺を、アンダーカッ
ト30への引掛かり部として、移動駒14′が筒状部6
b′からの離脱を防止される。又、移動駒14′は、筒
部14′bには、移動駒14′自身の軸線回りの回転を
不能とするため、筒状部6b′のリブ29が係合される
軸方向の4本のスリット31が底壁に及んで設けられて
おり、かつ、軸心部の筒孔には、ボルト17が螺入され
るねじ孔16′が設けられている。図8において32は
継手本体7におけるベース体5の係合面から嵌合体6の
嵌合部6a′におよぶ肉盗みによって形成されたリング
状の凹部である。他の構成及び作用効果は、第1の実施
の形態のものとほぼ同様であるので、同一の機能を奏す
る構成部材等には同一の符号を付してその説明を省略す
る。
【0052】図9、図10は本発明に係る継手及びそれ
を用いたパイプの結合構成の第4の実施の形態を示す縦
断面図、底面図である。この継手33は、突当てパイプ
2、通しパイプ3共、呼び外径28mmであり、薄肉鋼
管2a,3aの肉厚さを0.7mmとした場合の実施の
形態であって、継手本体7におけるベース体5と一体
に、継手本体7の軸線と平行に、ボルト17の軸部に嵌
装される円筒状を呈し、かつ、ベース体5の一端部から
突出して、ベース体5の係合面4に係合された状態の通
しパイプ3の内周面に先端面が当接する形状保持筒34
が、継手本体7と同軸的に一体に連設されている。他
方、通しパイプ3は、ベース体5の係合面4に係合され
る側の貫通孔19′が、形状保持筒34における後述す
るテーパー部34aと係合するテーパー孔とされ、ボル
ト17の挿入側の貫通孔18の周辺の外周面が、樹脂被
覆2bの一部を切除されて平面35に形成されている。
そして、形状保持筒34の基部は、防水性を高めるた
め、基端側が大径となるテーパー部34aとされてい
る。すなわち、形状保持筒34の先端面は、ボルト17
の締結前においては、通しパイプ3の内周面との間に若
干のクリアランスcを設定されていて、ボルト17の十
分な締結によって通しパイプ3の内周面と当接すること
によって、形状保持筒34におけるテーパー部34a
が、通しパイプ3におけるテーパー孔としての貫通孔1
9′に強く圧接されて、ベース体の係合面4と通しパイ
プ3の外周面との間の防水性をより高く確保する。図9
において、37は防水のためボルト17の頭部と平面3
5との間に介装したパッキン、36は肉盗みによって係
合面4に形成された円形の凹部である。他の構成及び作
用効果は、ボルト17の頭部が通しパイプ3の外周面上
に配置される場合の形状保持筒34の存在による作用効
果、すなわちボルト17の十分な締結によるクリアラン
スc以上の通しパイプ3の偏平を、及び結合状態にある
パイプ同士をこじること、すなわち曲げモーメントを負
荷されることによる、通しパイプ3におけるボルト17
の頭部の周辺の陥没を、防止することができるので、薄
肉鋼管2a・3aの肉厚を薄くすることができ、ひいて
はパイプ構造物の軽量化、低コスト化ができる作用効果
を除き、第1の実施の形態のものとほぼ同様であるの
で、同一の機能を奏する構成部材等には同一の符号を付
してその説明を省略する。
【0053】図11、図12は本発明に係る継手及びそ
れを用いたパイプの結合構造の第5の実施の形態を示す
縦断面図、底面図である。この継手38は、呼び外径2
8mmであって、薄肉鋼管2aの肉厚が1.2mm又は
0.7mmの突当てパイプ2と、これより大径の呼び外
径42mmであり、肉厚0.9mmの薄肉鋼管39aの
外周面に合成樹脂(ABS樹脂、AAS樹脂等)の接着
被覆による肉厚1mmの樹脂被覆39bを設けてなるも
のである通しパイプ39とを、通しパイプ39の中間部
又は端部、図の例では中間部で直角に結合するためのも
のであり、継手本体7におけるベース体5の一端部に
は、通しパイプ39の外周面と係合する係合面4′が形
成され、又、ベース体5と一体に、継手本体7の軸線と
平行にボルト17の軸部に嵌装される円筒状を呈し、か
つ、ベース体5の一端部から突き出して、ベース体5の
係合面4′に係合された状態の通しパイプ39の内周面
に先端面が当接する形状保持筒40が、継手本体7と同
軸的に一体に連設され、更に、形状保持筒40の基部周
辺の係合面4′に、後述するようにOリング45を収容
するためのリング状の凹部41が形成されている。一
方、移動駒14″は、継手本体7と同等以上の剛性を有
する合成樹脂からなり、この移動駒14″には、ボルト
17が頭部をインサート成形されて一体に組み込まれて
おり、通しパイプ39から突出したボルト17のねじ部
には、防水性を高めるため、パッキン42を内装したキ
ャップ状の座金43を介在して袋ナット44が螺合され
るものである。図11において、45はベース体5の係
合面4′と通しパイプ39の外周面との間の防水性をよ
り高く確保するため、凹部41に収容されたOリング、
21′は肉盗みによって移動駒14″に形成された円形
の凹部である。他の構成及び作用効果は、袋ナット44
の頭部が通しパイプ39の外周面上に配置される場合の
形状保持筒40の存在による作用効果、すなわちボルト
17の十分な締結による通しパイプ3の偏平を、及び結
合状態にあるパイプ同士をこじること、すなわち曲げモ
ーメントを負荷させることによる、通しパイプ3におけ
るボルト17の頭部の周辺の陥落を、防止することがで
きるので、薄肉鋼管2a・3aの肉厚を薄くすることが
でき、ひいてはパイプ構造物の軽量化・低コスト化がで
きる作用効果を除き、第4の実施の形態のものとほぼ同
様であるので、同一の機能を奏する構成部材等には同一
の符号を付してその説明を省略する。
【0054】図13、図14、図15及び図16は本発
明に係る継手及びそれを用いたパイプの結合構造の第6
の実施の形態を示す平面図、正面断面図、右側面断面図
及び左側面図である。この継手46は、突当てパイプ
2′、通しパイプ3′共、薄肉鋼管2′a,3′aの肉
厚を1.2mmとした場合の実施の形態であって、ワイ
ヤーネットや板状物等の壁体47の縁を挟持する1対の
挟持リブ2cを軸方向の全長に亘って樹脂被覆2′bと
一体に形成した突当てパイプ2′と、同様の挟持リブ3
cを有する通しパイプ3′とを、挟持リブ2c,3cの
位置を合わせて通しパイプ3′の中間部又は端部で、図
の例では端部で直角に結合するためのものであり、継手
本体7におけるベース体5の一端部には、通しパイプ
3′の1対の挟持リブ3cを収容するリブ収容溝48が
形成されていると共に、リブ収容溝48の奥面は、ベー
ス体5の他端面に位置させて設けられている。又、ベー
ス体5の他端面は、リブ収容溝48と対応する部分を除
いて、1対の挟持リブ3cをリブ収容溝48に収容して
外周面が係合面4に係合された状態の通しパイプ3′の
1対の挟持リブ3cの頂面と面一になるように設けられ
ている。更に、継手本体7における嵌合体6の筒状部6
bにおける内周面としてのテーパー面11には、後述す
る移動駒の回り止め用溝51と係合して移動駒自身の軸
線回りの回転を不能とする軸方向の2本のリブ50が、
嵌合体6の筒状部6bに周方向に等間隔に設けた6本の
スリット10のうちの2本のスリット10・10間に位
置し、かつ、1/2周離隔して設けられている。又、嵌
合体6の筒状部6bには、テーパー面11に連なって嵌
合部6aに近づくにつれて内径を拡径し、後述する移動
駒の離脱を防止するアンダーカット12′が形成されて
いる。
【0055】一方、筒状部6bと協働して楔作用を奏す
る移動駒14′′′は、外周面を筒状部6bのテーパー
面11と対応するテーパー面13とした逆截頭円錐体部
と、アンダーカット12′と若干の間隔を置いて対応
し、外周面をアンダーカット12′への引掛かり部とし
て移動駒14′′′自身の離脱を防止する截頭円錐体部
とを一体に連設した金属からなる鼓形に設けられてお
り、その外周には、筒状部6bのリブ50が係合される
軸方向の2本の回り止め用溝51が、1/2周離隔して
設けられている。図13、図14において52は通しパ
イプ3′の端部を継手本体7のベース体5に及んで開塞
する合成樹脂からなる端部キャップであり、又、図15
において53は肉盗みによってベース体5の内部に形成
された凹部である。他の構成及び作用効果は、1対の挟
持リブ2c,3cの位置を合わせて結合される突当てパ
イプ2′と通しパイプ3′の結合に際し、通しパイプ
3′の挟持リブ3cの切除なしでの結合が可能となり、
かつ、突当てパイプ2′の挟持リブ2cの端面と通しパ
イプ3′の挟持リブ3cの頂面とが当接するので、加工
工数を削限でき、かつ、組立時のパイプ構造物の外観を
良好にすることができる作用効果を除き、第1の実施の
形態のものとほぼ同様であるので、同一の機能を奏する
構成部材等には同一の符号を付してその説明を省略す
る。
【0056】図17、図18及び図19は本発明に係る
継手及びそれを用いたパイプの結合構造の第7の実施の
形態を示す平面図、正面断面図及び右側面断面図であ
る。この継手54は、呼び外寸28mmであり、肉厚
1.2mmの軸直角断面正方形の薄肉鋼管55aの外周
面に合成樹脂(ABS樹脂、AAS樹脂等)を接着層を
介して被覆した肉厚1mmの樹脂被覆55bを設けたも
のであり、かつ、薄肉鋼管55aの外周面の1側面の中
央部に前述した壁体47の縁を挟持する1対の挟持リブ
55cを軸方向の全長に亘って樹脂被覆55bと一体に
形成した突当てパイプ55と、突当てパイプ55と同様
に薄肉鋼管56aの外周面に樹脂被覆56bを設け、か
つ、樹脂被覆56bと一体に1対の挟持リブ56cを形
成した通しパイプ56とを、挟持リブ55c,56cの
位置を合わせて通しパイプ56の中間部又は端部、図の
例では端部で直角に結合するためのものである。そし
て、継手54は、突当てパイプ55の軸直角断面と同
形、同大の軸直角断面を有する短角柱状を呈し、通しパ
イプ56の端部の外周面で1対の挟持リブ56cを有す
る1側面と係合する係合面57を一端部(図18、図1
9においては下端部)に設けたベース体58、及びベー
ス体58の他端部(図18、図19においては上端部)
にベース体5と同軸的に連設され、突当てパイプ55の
端部内周面に全外周面で密に嵌合する短角筒状の嵌合部
59aを有すると共に、嵌合部59aにベース体58と
同軸に連設され、突当てパイプ55の内寸とほぼ同外寸
の角筒状の筒状部59bを有する嵌合体59からなる合
成樹脂(ABS樹脂、AAS樹脂)製の継手本体60を
備えている。
【0057】継手本体60におけるベース体58の一端
部には、第6の実施の形態のものと同様に、通しパイプ
56の1対の挟持リブ56cを収容するリブ収容溝61
が形成されていると共に、リブ収容溝61の奥面は、ベ
ース体58の他端面に位置させて設けられている。又、
ベース体58の他端面は、リブ収容溝61と対応する部
分を除いて、1対の挟持リブ56cをリブ収容溝61に
収容して外周面の一側面が係合面57に係合された状態
の通しパイプ56の1対の挟持リブ56cの頂面と面一
になるように設けられている。一方、継手本体60にお
ける嵌合体59の筒状部59bには、軸方向の4本のス
リット63が各側壁の中央部に設けられていると共に、
筒状部59bの開口端側(図18、図19においては上
端側)の内周面が、開口端に近づくにつれて内径を拡開
する四角錐面をなすテーパー面64とされ、かつ、この
テーパー面64に連なって嵌合部59aに近づくにつれ
て内寸を拡開し、後述する移動駒の離脱を防止するアン
ダーカット65が形成されている。
【0058】継手本体60における嵌合体59の筒状部
59bには、外周面をテーパー面64と対応して四角錐
面をなすテーパー面66とした逆截頭四角錐体部と、ア
ンダーカット65と若干の間隔を置いて対応し、外周面
をアンダーカット65への引掛かり部として後述する移
動駒自身の離脱を防止する截頭四角錐体部とを一体に連
接した、継手本体60よりも剛性の高い合成樹脂(ポリ
アセタール樹脂、その他)からなる、側面から見て鼓形
をした移動駒67が、継手本体60の軸方向への移動可
能にして、かつ、移動駒67自身の軸線回りの回転を不
能とされ、合せて前記アンダーカット65により継手本
体60からの離脱を防止されて嵌合されている。図18
において68は肉盗みによって移動駒67に形成された
凹部であり、又、図19において69は肉盗みによって
継手本体60のベース体58の内部に形成された凹部で
ある。他の構成及び作用効果は、第6の実施の形態のも
のとほぼ同様であるので、同一の機能を奏する構成部材
等には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0059】図20、図21及び図22は本発明に係る
継手及びそれを用いたパイプの結合構造の第8の実施の
形態を示す平面図、正面断面図及び右側面断面図であ
る。この継手70は、呼び外寸42mmであり、肉厚
0.9mmで軸直角断面が円形薄肉鋼管71aの外周面
に、合成樹脂(ABS樹脂、AAS樹脂等)を接着層を
介して被覆した、最底肉厚が1mmで軸直角断面が丸み
を持ったほぼ正方形の樹脂被覆71bを設けたものであ
り、かつ、樹脂被覆71bの外周面の背中合わせの2側
面の中央部に前述した壁体47の縁を挟持する1対の挟
持リブ71cをそれぞれ軸方向の全長に亘って樹脂被覆
71bと一体に形成した突当てパイプ71と、突当てパ
イプ71と同様に薄肉鋼管72aの外周面に軸直角断面
が丸みを持ったほぼ正方形の樹脂被覆72bを設け、か
つ、樹脂被覆72bの外周面の1側面の中央部に壁体4
7の縁を挟持する1対の挟持リブ72cを樹脂被覆72
bと一体に形成した通しパイプ72とを、挟持リブ71
c,72cの位置を合わせて通しパイプ72の中間部又
は端部で、図の例では中間部で直角に結合するためのも
のである。そして、継手70は、突当てパイプ71の軸
直角断面と同形、同大の軸直角断面を有する短角柱状を
呈し、通しパイプ72の外周面で1対の挟持リブ72c
を有する1側面と係合する係合面73を一端部(図2
1、図22においては下端部)に設けたベース体74、
及びベース体74の他端部(図21、図22においては
上端部)にベース体74と同軸的に連設され、突当てパ
イプ71の端部内周面に全外周面を密に嵌合する短円筒
状の嵌合部75aを有すると共に、嵌合部75aにベー
ス体74と同軸的に連設され、突当てパイプ71の内径
とほぼ同外径の円筒状の筒状部75bを有する嵌合体7
5からなる合成樹脂(ABS樹脂、AAS樹脂等)製の
継手本体76を備えている。
【0060】継手本体76におけるベース体74の一端
部には、第6、第7の実施の形態のものと同様に、通し
パイプ72の1対の挟持リブ72cを収容するリブ収容
溝77が形成されていると共に、リブ収容溝77の奥面
をベース体74の他端面に位置させて設けられている。
なお、パイプ構造物の用途上、通しパイプ72と突当て
パイプ71とに分解することによりも、パイプの結合構
造部分の防水性を優先させたい場合には、突当てパイプ
71の端面とリブ収納溝77の奥面との間の防水性に関
し、リブ収納溝77の両端部(図21において左右両端
部)に、突当てパイプ71の端面との突き当て面をベー
ス体74の他端面に一致させて、通しパイプ72の1対
の挟持リブ72cにおける左右のリブの間に嵌合可能な
接着形成突起78を形成することにより、接着に基く防
水性を確保することができる。又、ベース体74と一体
に、継手本体76の軸線と平行に、ボルト17の軸部に
嵌装される段付き円筒状を呈し、かつ、ベース体74の
他端面ひいてはリブ収納溝77の奥面を基端にし、ベー
ス体74の一端部から突出して、1対の挟持リブ72c
をリブ収容溝77に収容して外周面の1側面が係合面7
3に係合された状態の通しパイプ72の内周面に、先端
面が当接する形状保持筒79が、先端側より大径の基部
79aを通しパイプ72の1対の挟持リブ72cに嵌合
可能になして継手本体76と同軸的に連設されている。
更に、ベース体74の他端面は、リブ収容溝77と対応
する部分を除いて、1対の挟持リブ72cをリブ収容溝
77に収容して、外周面の1側面が係合面73に係合さ
れた状態の通しパイプ72の1対の挟持リブ72cの頂
面と面一になるように設けられている。一方、継手本体
76における嵌合体75の筒状部75bには、軸方向の
4本のスリット80が周方向へ等間隔で設けられている
と共に、筒状部75bの開口端側(図21、図22にお
いては上端側)の内周面が、開口端に近づくにつれて拡
径するテーパー面81とされ、かつ、このテーパー面8
1に連なって嵌合部75bに近づくにつれて内径を拡径
し、後述する移動駒の離脱を防止するアンダーカット8
2が形成されている。
【0061】継手本体76における嵌合体75の筒状部
75bには、外周面をテーパー面81と対応するテーパ
ー面83とした逆截頭円錐体部と、アンダーカット82
と若干の間隔を置いて対応し、外周面をアンダーカット
82への引掛かり部として後述する移動駒自身の離脱を
防止する截頭円錐体部とを一体に連接した、継手本体7
6よりも剛性の高い合成樹脂(ポリアセタール樹脂、そ
の他)からなる鼓形の移動駒84が、継手本体76の軸
方向への移動を可能にして、かつ、前記アンダーカット
82により継手本体76からの離脱を防止されて嵌合さ
れている。又、移動駒84の逆截頭円錐体部の外周面に
は、移動駒84自身の軸心回りの回転を不能にするた
め、筒状部75bのスリット80と係合する軸方向の4
本のリブ85が設けられている。図21において86
は、防水性を高めるためにパッキン87を内装したキャ
ップ状の座金で、通しパイプ72の外周面とボルト17
の頭部との間に介装されている。又、図22において4
5′は、ベース体74と通しパイプ72との間の防水性
を高めるために形状保持筒79の基部79aの段部と通
しパイプ72の外周面との間に介装したOリングであ
り、又、88は肉盗みによって継手本体76のベース体
74に形成された凹部、89は同様に肉盗みによって移
動駒84に形成された凹部である。他の構成及び作用効
果は、第5の実施の形態、及び第6の実施の形態のもの
とほぼ同様であるので、同一の機能を奏する構成部材等
には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0062】図23、図24、図25、図26及び図2
7は本発明に係る継手及びそれを用いたパイプの結合構
造の第9の実施の形態を示す平面図、正面断面図、右側
面図、要部の端面図及び図24における要部の拡大図で
ある。この継手90は、呼び外径28mmであって、肉
厚0.7mmの薄肉鋼管92aの外周面に合成樹脂(A
BS樹脂、AAS樹脂等)を接着層を介して被覆した肉
厚1mmの樹脂被覆91bを設けたものであって、か
つ、前述した壁体47の縁を挟持する1対の挟持リブ9
1cを軸方向の全長に亘って樹脂被覆91bと一体に形
成した2本の突当てパイプ91と、突当てパイプ91と
同様に薄肉鋼管92aの外周面に樹脂被覆92bを設
け、かつ、壁体47の縁を挟持する1対の挟持リブ92
cを2対、周方向へ1/4周離隔し、かつ、後述するよ
うに継手90のベース体94と対応する部位を除いて軸
方向の全長に亘って樹脂被覆92bと一体に形成した1
本の通しパイプ92とを、2個の継手90を用いて、挟
持リブ91c,92cの位置を合わせて、かつ挟持リブ
92cを切除した1本の通しパイプ92の中間部又は端
のいずれかの部位、図の例では端部で、同一箇所におい
て、2本の突当てパイプ91が互いに直角なし、かつ、
通しパイプ92と直角をなすように結合するためのもの
である。そして、両継手90は、突当てパイプ91の軸
直角断面と同形、同大の軸直角断面を有する短円柱状を
呈し、通しパイプ92の挟持リブ92cの切除された端
部の外周面と係合する係合面93を一端部(図23にお
いては下端部、左端部)に設けたベース体94、及びベ
ース体94の他端部(図23においては上端部、右端
部)にベース体94と同軸的に連設され、突当てパイプ
91の端部内周面に全外周面で密に嵌合する短円筒状の
嵌合部95aを有すると共に、嵌合部95aにベース体
94と同軸的に連設され、突当てパイプ91の内径とほ
ぼ同外径の円筒状の筒状部95bを有する嵌合体95か
らなる合成樹脂(ABS樹脂、AAS樹脂等)製の継手
本体96を備えている。
【0063】継手本体96におけるベース体94の一端
部には、ベース体94の係合面93に端部外周面が係合
された通しパイプ92の軸線と平行な両側を継手本体9
6の軸線と45°の角度をなし、かつ、上記状態の通し
パイプ92の軸線を通る平面で切除した切除面97が形
成されており、又、ベース体94には、継手本体96の
軸線と平行で、継手本体96の軸線から、継手本体96
におけるベース体94の係合面93に端部外周面が係合
された状態の通しパイプ92の軸方向へ、偏倚(図2
4、図26、図27において符号H)して、ボルト17
を挿通するための貫通孔98が設けられている。更に、
ベース体94と一体に、継手本体96の軸線と平行にボ
ルト17の軸部に嵌装される円筒状を呈し、かつ、ベー
ス体94の一端部から突出して、ベース体94の係合面
93に端部外周面が係合された状態の通しパイプ92の
内周面に、先端面が当接する形状保持筒99が、貫通孔
98に連なるようにして連接されている。この形状保持
筒99は、その軸線がひいてはボルト17の軸線が、継
手本体96の軸線と平行に、継手本体96の軸線から通
しパイプ92の軸方向へ偏倚していることにより、1本
の通しパイプ92の同一箇所において、2つの継手本体
96における交差した形状保持筒99同士の相互の干渉
を防止することが可能となる。当然にボルト17同士の
相互の干渉は有り得ない。いずれにしても、形状保持筒
99が、設置される場合にも設置されない場合にも、ボ
ルト17の頭部が座金112を介して通しパイプ92の
外周面上に配置される場合に、形状保持筒99同士又は
ボルト17同士は相互に干渉することなく、切除面97
の存在と相俟って、2つの継手本体96の切除面97同
士を当接することにより、1本の通しパイプ92の同一
箇所において、2本の突当てパイプ91を互いに直角に
結合することができる。切除面97は、通しパイプ92
の軸線と平行な両側に限らず、互いに当接させる側すな
わち入隅を構成する側の1側のみに設けられても(図示
せず)、同様の効果を有する。なお、形状保持筒99の
軸線ひいてはボルト17の軸線の偏倚(図24、図2
6、図27において符号H)の量だけでは、形状保持筒
99同士、ボルト17同士の相互の干渉の防止に不足の
場合には、形状保持筒99の外周面における継手本体9
6の軸線側に、切り欠き100が設けられる。そして、
形状保持筒99の基部の周辺におけるベース体94の係
合面93には、ベース体94の係合面93と通しパイプ
92の外周面との間の防水性を高めるためにパッキン1
01を収容するリング状の凹部102が設けられてい
る。
【0064】一方、継手本体96における嵌合体95の
筒状部95bには、軸方向の6本のスリット103が設
けられていると共に、筒状部95bの開口端側(図24
においては右端側)の内周面が、開口端に近づくにつれ
て内径を拡径するテーパー面104とされている。そし
て、筒状部95bのテーパー面104には、第6の実施
の形態のものと同様に、後述する移動駒の回り止め用溝
109と係合して移動駒自身の軸線回りの回転を不能に
する軸方向の2本のリブ105がそれぞれ、スリット1
03,103の間に位置し、かつ、1/2周離隔して設
けられている。又、筒状部95bには、テーパー面10
4に連なって嵌合部95aに近づくにつれて内径を拡径
し、後述する移動駒の離脱を防止するアンダーカット1
06が形成されている。
【0065】他方、筒状部95bと協働して楔作用を奏
する移動駒107は、第6の実施の形態のものと同様
に、外周面を筒状部95bのテーパー面104と対応す
るテーパー面108とした逆截頭円錐体部と、アンダー
カット106と若干の間隔を置いて対応し、外周面をア
ンダーカット106への引掛かり部としての移動駒10
7自身の離脱を防止する截頭円錐部とを一体に連設した
金属からなる鼓形に設けられており、その外周には、筒
状部95bのリブ105が係合される軸方向の2本の回
り止め用溝109が、1/2周離隔して設けられ、か
つ、ボルト17のねじ部が螺入されるねじ孔16は、貫
通孔98と対応して偏倚して設けられている。図23、
図24において110は通しパイプ92の挟持リブ92
cが切除された端部を閉塞する合成樹脂(ABS樹脂、
AAS樹脂等)製の端部キャップであり、図26、図2
7において111は肉盗みによってベース体94に形成
された凹部であり、又、図27において112は防水性
を高めるためにパッキン113を内装したキャップ状の
座金で、通しパイプ92の外周面とボルト17の頭部と
の間に介装されている。他の構成及び作用効果は、1本
の通しパイプ92へ、2本の突当てパイプ91を、共に
直角に突き当て状配置にてかつ突当てパイプ91同士を
互いに直角に配置して、結合するに際し、1本の通しパ
イプ92の同一箇所において、同一の2つの継手90を
使用するに、交差した形状保持筒99同士又はボルト1
7同士の相互の干渉を回避することができるので、1種
類の継手90にて、パイプ構造物の創作の自由性を拡大
できる作用効果、及び挟持リブ91c,92c付きの突
当てパイプ91と通しパイプ92との結合に際し、通し
パイプ92の1対の挟持リブ92cにおける左右のリブ
の間隔の如何に関係なく、ベース体94に形状保持筒9
9を連接できるので、ベース体94に形状保持筒99を
連接された同一の継手90を、左右のリブの間隔が異な
るのみの複数種の挟持リブ付きの通しパイプに対して共
用できて、継手90の利用・パイプ構造物の展開に、多
様性が生まれる作用効果、更に通しパイプ92における
切除された部位の挟持リブ92cの端面が、継手本体9
6におけるベース体94の外周面に当接すると共に、突
当てパイプ91における挟持リブ91cの端面と通しパ
イプ92における挟持リブ92cの頂面とが当接するの
で、組立て時のパイプ構造物の外観を良好にすることが
できることの作用効果を除き、第8の実施の形態のもの
とほぼ同様であるので、同一の機能を奏する構成部材等
には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0066】図28、図29は本発明に係る継手及びそ
れを用いたパイプの結合構造の第10の実施の形態を示
す平面断面図、正面図である。図中114は継手で、こ
の継手114は、第1の実施の形態のものと同様の2本
の突当パイプ2と1本の通しパイプ3とを、通しパイプ
3の中間部又は端部、図の例では中間部で、2本の突当
てパイプ2が互いに直角をなし、かつ、通しパイプ3と
直角をなすように結合するためのものである。そして、
継手114は、突当てパイプ2の軸直角断面と同形、同
大の軸直角断面を有する2つの短柱体が一端部(図28
においては右端部、上端部)の一部を共有して直角に結
合された二股短柱状を呈し、2本の突当てパイプ2と直
角をなす通しパイプ3の中間部の外周面と係合する係合
面115を共有すべく両一端部に跨って設けたベース体
116、及びベース体116の両他端部(各短柱体の他
端部)にそれぞれ、前記短柱体と同軸的に連設され、突
当てパイプ2の端部内周面に全外周面で密に嵌合する短
円筒状の嵌合部117aを有すると共に、両嵌合部11
7aに前記短柱体と同軸的に連設され、突当てパイプ2
の内径とほぼ同外径の円筒状の筒状部117bを有する
2つの嵌合体117からなる合成樹脂(ABS樹脂、A
AS樹脂等)製の継手本体118を備えている。
【0067】継手本体118におけるベース体116の
両一端部の全体は、ベース体116の係合面115に外
周面が係合された状態の通しパイプ3の軸線と平行な両
側を、継手本体118が通しパイプ3の側方から抜け出
すことを防止するため、係合面115の内周範囲180
°の角度を越えた態様で、それぞれの嵌合体117の軸
線と30°の角度をなし、かつ、上記状態の通しパイプ
3の軸線と平行な平面で切除されており、前記した2つ
の短柱体のそれぞれの軸心部には、ボルトを挿通するた
めの貫通孔119が設けられている。一方、継手本体1
18における両嵌合体117の筒状部117bには、第
1の実施の形態のものと同様に、軸方向の複数のスリッ
ト120が設けられていると共に、筒状部117bの開
口端側(図28においては左端側、下端側)の内周面
が、開口端に近づくにつれて内径を拡径するテーパー面
121とされ、かつ、このテーパー面121に連なって
開口端に近づくにつれて内径を縮径し、後述する移動駒
の離脱を防止するアンダーカット122が形成されてい
る。
【0068】継手本体118における両嵌合体117の
筒状部117bには、外周面をテーパー面121と対応
するテーパー面123として、継手本体118より剛性
の高い合成樹脂(ポリアセタール樹脂、その他)からな
る截頭円錐体状の移動駒124が、継手本体118にお
ける各嵌合体117の軸線方向への移動を可能にして、
かつ、前記アンダーカット122により、テーパー面1
23におけるアンダーカット122側の端部周縁をアン
ダーカット122への引掛かり部124aとして、継手
本体118からの離脱を防止されて嵌合されている。両
移動駒124の外周面には、それぞれの移動駒124自
身の軸線回りの回転を不能にするため、対応する筒状部
117bのスリット120と係合する軸方向の複数のリ
ブ125が設けられており、又、各移動駒124の軸心
部には、ねじ孔126が貫設されている。そして、両移
動駒124のねじ孔126には、各移動駒124と継手
本体118におけるベース体116の係合面115に係
合される通しパイプ3とを締結する2本の六角孔付きの
ボルト17のねじ部が螺入可能に設けられている。
【0069】上記構成の継手114を用いて2本の突当
てパイプ2と1本の通しパイプ3とを結合するには、先
ず、第1の実施の形態のものと同様に通しパイプ3の中
間部の所要位置に、ボルト17の頭部が挿通可能な貫通
孔18とその軸部が挿通可能な貫通孔19とを、通しパ
イプ3の軸線と直角に交差する直線上に位置させて孔明
けすると共に、この直線と直角に交差し、かつ、通しパ
イプ3の軸線で交差する直線上に位置させて、ボルト1
7の頭部が挿通可能な貫通孔18とその軸部が挿通可能
な貫通孔19とを孔明けする。次に、両筒状部117b
それぞれに移動駒124を嵌合した継手本体118にお
けるベース体116の係合面115に、通しパイプ3の
中間部の外周面を、通しパイプ3の2つの貫通孔19が
ベース体116における対応する2つの貫通孔119と
連通するようにして係合した後、1本のボルト17の軸
部を、通しパイプ3の1つの貫通孔18から挿入してか
ら上記貫通孔19、119に挿通させると共に、ボルト
17の頭部を、貫通孔18に挿通させてから、ボルト1
7の軸部におけるねじ部を1つの移動駒124のねじ孔
126に螺入してから、残りの1本のボルト17も同様
にして残りの移動駒124のねじ孔126に螺入して、
継手1を通しパイプ3に組み付けておく。パイプ構造物
における所要数の継手114のうち、予め通しパイプ3
に組み付けておいても、その後の組立作業に差し支えな
い継手141は、予め通しパイプ3に組み付けておくが
よい。何故なら、組立現場でのパイプ構造物の組立作業
を手際良く行え、又、組立現場でのパイプ構造物の組立
工数を削減できる。次いで、継手本体118における両
嵌合体117の筒状部117bのそれぞれを、別個の突
当てパイプ2の端部内に挿入し、かつ、嵌合体117a
を突当てパイプ2の端部内周面に嵌合した後、ベース体
116の両他端面に別個の突当てパイプ2の端面を突き
当てる。しかる後に、移動駒124と通しパイプ3とを
十分に締結する。他の構成及び作用効果は、1つの継手
114によって2本の突当てパイプ2と1本の通しパイ
プ3とを、通しパイプ3の中間部又は端部、図の例では
中間部で、2本の突当てパイプ2が互いに直角をなし、
かつ、通しパイプ3と直角をなすように結合できるの
で、継手の数を低減できる作用効果を除き、第1の実施
の形態のものとほぼ同様であるので、同一の機能を奏す
る構成部材等には同一の符号を付してその説明を省略す
る。
【0070】図30は本発明に係るパイプの結合構造の
パイプへの孔明け用ドリルの第1の実施の形態を示す正
面図である。このドリル127は、センターもみを行う
直径3〜3.5mm位のセンターもみ錐部128と、こ
のセンターもみ錐部128に連設され、直径6〜12m
m位とセンターもみ錐部128より大径の孔明けを行う
錐部129とからなり、錐部129におけるセンターも
み錐部128との連設部分段部129aの切れ刃を、錐
部129の半径を曲率半径とする凸球面状に設けたもの
である。なお、ドリルは、溝の形成の分類からは、通常
通りに2つの溝のツイストドリルとするのがよい。上記
構成のドリル127においては、錐部129におけるセ
ンターもみ錐部128との連設部分段部129aによる
通しパイプへの孔明けが、先ず、センターもみ錐部12
8に案内されつつ、次いで、連設部分段部129aが貫
通する前後において、連設部分段部129aの凸球面状
の切れ刃が、孔明け方向に対して最初は徐々に緩やかな
角度で、やがては平行に通しパイプに接して切削されて
孔明けされるので、通しパイプに対して、返りを殆んど
出すことなく貫通孔を孔明けできる。
【0071】図31は本発明に係るパイプの結合構造の
パイプへの孔明け用ドリルの第2の実施の形態を示す正
面図である。このドリル130は、パイプに異径の貫通
孔を孔明けするためのもので、例えばボルトが、呼び径
6mmの六角穴付きボルトであれば、第1の実施の形態
のものと同様の直径のセンターもみ錐部131と、この
センターもみ錐部131に連設され、直径6.5mm位
とセンターもみ錐部131よりの大径の孔明けを行う第
1錐部132と、この第1錐部132に連設され、直径
11mm位と第1錐部132より大径の孔明けを行う第
2錐部133とからなる。そして、第1錐部132にお
けるセンターもみ錐部131との連設部分段部132a
の切れ刃を、センターもみ錐部131寄り側が先端角θ
1を約60°となし、かつ、第1錐部132寄り側が第
1錐部132の半径を曲率半径とする凸球面状に設け、
又、第2錐部133における第1錐部132との連設部
分段部133aの切れ刃を、第1錐部132寄り側が先
端角θ2を約60°となし、かつ、第2錐部133寄り
側が第2錐部133の半径を曲率半径とする凸球面状に
設けたものである。上記構成のドリル130において
は、第1錐部132におけるセンターもみ錐部131と
の連設部分段部132aによる通しパイプへの孔明け
が、先ず、センターもみ錐部131に案内されつつ、次
いで連設部分段部132aが貫通する前後において、連
設部分段部132aの凸球面状の切れ刃が、孔明け方向
に対して最初は徐々に緩やかな角度で、やがては平行に
通しパイプに接して切削されて、直径6.5mm位の孔
が孔明けされる。更に、第2錐部133における第1錐
部132との連設部分段部133aによる通しパイプへ
の孔明けが、先ず第1錐部132に案内されつつ、次い
で連設部分段部133aが貫通する前後において、連設
部分段部133aの凸球面状の切れ刃が、孔明け方向に
対して最初は徐々に緩やかな角度で、やがては平行に通
しパイプに接して切削されて、直径11mm位の孔が孔
明けされる。従って、通しパイプに対して、返りを殆ん
ど出すことなく異径の貫通孔を孔明けできる。
【0072】上述したドリル127,130を用いて通
しパイプへ貫通孔を孔明けするには、センターもみ錐部
128,131により通しパイプにセンターもみする
際、生産性を高めるため、錐部129又は第1,第2錐
部132,133の回転数(例えば、直径6.5mmで
800〜1000rpm 、直径11mmで400〜6
00rpm)より高い回転数(例えば、直径3.5mm
で1200rpm以上)でセンターもみ錐部128,1
31によりパイプにセンターもみ孔を孔明けする。ここ
で、呼び外径28mm、肉厚0.7mmの薄肉鋼管の外
周面に肉厚1mmの樹脂被覆を設けてなる通しパイプに、
直径6.5mm、11mmの孔明けを前述した第1の実
施の形態のドリル(センターもみ錐部直径3.5mm)
と従来のドリル(先端角120°前後)を用い、それぞ
れ表1に示す回転数(センターもみ錐部の回転数は、1
200rpm以上)で行ったところ、返りの状態は、表
1に示すようになった。
【0073】
【表1】
【0074】表1から分るように、第1の実施形態のド
リルは、直径6.5mmで800〜1000rpm、直
径11mmで400〜600rpmの回転数で孔明けす
ると、返りが殆んど発生しない。
【0075】又、前述した第1の実施の形態のドリルを
用いて通しパイプに、その軸線と直角をなして交差する
一直線上に位置するようにして、異なる径の貫通孔を孔
明けするには、孔位置精度と生産性を高めるため、図3
2を示す孔明け装置を用い通しパイプの両側から孔明け
することが好ましい。上記孔明け装置は、ベース134
上に固定台135と、この固定台135に対して直線的
に進退可能に移動台136とを設けられており、両台1
35,136の対向する端部には、通しパイプ137を
協働して挟持するパイプ挟持駒138,139が立設さ
れ、両パイプ挟持駒138,139には、両者に挟持さ
れた通しパイプ137の軸線と直角をなして交差する水
平な直線上に位置するようにして、ドリルガイド孔14
0,141が設けられている。又、固定台135と可動
台136には、スピンドル支持駒142,143がパイ
プ挟持駒138,139を間にして対向して立設されて
おり、各スピンドル支持駒142,143には、回転数
可変な図示しないモータによって回転されるスピンドル
144,145がそれぞれパイプ挟持駒138,139
に対して進退可能に支持されている。そして、両スピン
ドル144,145の対向する端部には、直径11m
m、6.5mmの錐部を有する第1の実施の形態のドリ
ル146,147がそれぞれチャック148,149を
介して装着されているものである。
【0076】図33は、本発明に係る継手及びそれを用
いたパイプの結合構造の第9の実施形態、そして本発明
に係るパイプの結合構造のパイプへの孔明け用ドリル及
びパイプの結合構造のパイプへの孔明け方法を利用して
組み立てた、パイプ構造物の1例としての廃棄物分別回
収用棚200を図示している。廃棄物分別回収用棚20
0は、幅750〜900mm、奥行450〜500m
m、高さ1200〜1500mm程度の大きさで、2段
の構成とされ、上段・下段のそれぞれに、壁体の1用途
としての水平敷板47aが、水平方向に配置のパイプの
内側上半分(1/4周)部分上に載置されている。又、
上段・下段の左右両側面及び背面のそれぞれには、壁体
の1用途としてのワイヤパネル47b・47c・47
d.47eが、各パイプに適宜に形成されている対の挟
持リブに挟持されて配置されている。そして、廃棄物分
別回収用棚200は、その下段に主として紙屑・木屑等
の燃えるごみを対象とした一般廃棄物用容器と、主とし
て複合材料物品、プラスチック廃棄物等の燃えないごみ
を対象とした一般廃棄物用容器とが、左右の配置で並べ
て置かれ、上段には、主として紙紐で束ねられた段ボー
ル・新聞紙・雑誌が置かれる。継手としては、全ての継
手に、本発明に係る継手及びそれを用いたパイプの結合
構造の第9の実施形態における継手90が使用される。
通しパイプは、4隅の4本とも柱材として使用され、手
前側の2本の柱には、本発明に係る継手及びそれを用い
たパイプの結合構造の第9の実施形態における、対の挟
持リブが1対の通しパイプ92が使用され、奥側の2本
の柱には、挟持リブが直角の配置で2対の通しパイプ9
2′が使用される。なお、各通しパイプ92・92′の
上下端のそれぞれは、天井面キャップ・床面キャップと
しての端部キャップ110により閉塞されている。突当
てパイプは、全てが水平方向の配置で使用され、上段・
下段の左右両側面及び背面において、上・下の位置の突
当てパイプには、本発明に係る継手及びそれを用いたパ
イプの結合構造の第9の実施形態における、挟持リブが
1対の突当てパイプ91が使用され、中間高さの位置の
突当てパイプには、対の挟持リブが180度の配置で2
対の通しパイプ91′が使用される。又、上段・下段の
手前の面において、下の位置、中間高さの位置の突当て
パイプ201には、対の挟持リブがない。然して、廃棄
物分別回収用棚200は、本発明に係る継手及びそれを
用いたパイプの結合構造の第9の実施形態における継手
90の有する防水性能と、そして本発明に係るパイプの
結合構造のパイプへの孔明け用ドリル及びパイプの結合
構造のパイプへの孔明け方法による返りが殆んど出ない
貫通孔とにより、防水性を確保されたパイプ構造物とし
て、かつ、1本の通しパイプと突当てパイプとを強固に
結合できると共に、パイプ構造物の組立・分解を容易に
行うことができるパイプ構造物として、屋内外のいずれ
にも好適に設置することができる。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の継
手及びそれを用いた第1のパイプの結合構造によれば、
1本の通しパイプの中間部又は端部へ、1本の突当てパ
イプを直角に突き当て状配置にて結合する際、継手本体
における嵌合体の嵌合部が、その全外周面又はほぼ全外
周面で突当てパイプの端部内周面に嵌合し、かつ、嵌合
体の筒状部又は移動駒のほぼ全外周面が、楔作用によ
り、突当てパイプの内周面に強く圧接すると共に、その
強い圧接が、移動駒の中央部と通しパイプとの間を、1
本のボルト又は1組みのボルト・ナットで十分に締結す
ることによりなされるので、1本の通しパイプと1本の
突当てパイプとを強固に結合できると共に、それらのパ
イプ同士の結合・分解、ひいてはパイプ構造物の組立・
分解を容易に行うことができる。第2の継手とそれを用
いた第2のパイプの結合構造によれば、第1のものと同
様の作用効果を奏する他、2つの継手を継手本体のベー
ス体の一端部の切除面同士を当接して用いることができ
るので、1本の通しパイプの中間部又は端部で同一箇所
において、1種類の2つの継手を使用して、2本の突当
てパイプを互いに直角をなして結合することができる。
第3の継手及びそれを用いた第3のパイプの結合構造に
よれば、第1のものと同様の作用効果を奏する他、ボル
トの頭部又はナットが通しパイプの外周面に配置される
場合、形状保持筒の存在によって、1本のボルト又は1
組みのボルト・ナットの締結力による通しパイプの偏平
を、及び結合状態にあるパイプ同士をこじること、すな
わち曲げモーメントを負荷されることによる、通しパイ
プにおけるボルトの頭部又はナットの周辺の陥没を、防
止することができるので、パイプ肉厚又は薄肉鋼管肉厚
を薄くすることができ、ひいてはパイプ構造物の軽量化
・低コスト化ができる。又、やはり形状保持筒の存在に
よって、通しパイプにおける2つの貫通孔回りの防水性
をより高く確保することができる。第4の継手及びそれ
を用いた第4のパイプの結合構造によれば、第2又は第
3のものと同様の作用効果を奏する他、2つの継手を継
手本体のベース体の一端部の切除面同士を当接して用い
るに際して、ボルトの頭部又はナットが通しパイプの外
周面上に配置される場合であっても、交差した形状保持
筒同士又はボルト同士の相互の干渉を回避することがで
きるので、やはり1本の通しパイプの中間部又は端部で
同一箇所において、1種類の2つの継手を使用して、2
本の突当てパイプを互いに直角をなして結合することが
できる。
【0078】第5の継手及びそれを用いた第5のパイプ
の結合構造によれば、1本の通しパイプの中間部又は端
部へ、互いに直角に配置されるべき2本の突当てパイプ
を、直角に突き当て状配置にて結合する際、継手本体に
おける両嵌合体の嵌合部が、その全外周面又はほぼ全外
周面で突当てパイプの端部内周面に嵌合し、かつ、両嵌
合体の筒状部又は両移動駒のほぼ全外周面が、楔作用に
より、各突当てパイプの内周面に強く圧接する共に、そ
の強い圧接が、両移動駒の中央部と通しパイプとの間
を、2本のボルト又は2組みのボルト・ナットで十分に
締結することによりなされるので、1本の通しパイプと
2本の突当てパイプとを強固に結合できると共に、それ
らのパイプ同士の結合・分解、ひいてはパイプ構造物の
組立・分解を容易に行うことができる他、継手の数を低
減できる。第6の継手及びそれを用いた第6のパイプの
結合構造によれば、第1、第2、第3、第4又は第5の
ものと同様の作用効果を奏する他、移動駒が常時継手本
体と不離の関係に保たれるので、パイプ構造物の組立や
分解の途中において移動駒が継手本体から離脱して突当
てパイプ内や構造物内に脱落し、取り出しが不能になっ
たり、行方不明となったりすることがなくなる。第7の
継手及びそれを用いた第7のパイプの結合構造によれ
ば、第1、第2、第3、第4、第5又は第6のものと同
様の作用効果を奏する他、挟持リブ付きの突当てパイプ
と通しパイプとの結合に際し、通しパイプの挟持リブの
切除なしで結合が可能となり、かつ、突当てパイプの挟
持リブの端面と通しパイプの挟持リブの頂面とが当接す
るので、加工工数を削減でき、かつ、組立時のパイプ構
造物の外観を良好にすることができる。第8の継手及び
それを用いた第8のパイプの結合構造によれば、第1、
第2、第3、第4、第5又は第6のものと同様の作用効
果を奏する他、挟持リブ付きの突当てパイプと通しパイ
プとの結合に際し、1対の挟持リブにおける左右のリブ
の間隔の如何に関係なく、ベース体に形状保持筒を連接
できるので、ベース体に形状保持筒を連接された同一の
継手を、左右のリブの間隔が異なるのみの複数種の挟持
リブ付きのパイプに対して共用できて、継手の利用・パ
イプ構造物の展開に、多様性に生まれる。又、通しパイ
プにおける切除された部位の挟持リブの端面が、継手本
体におけるベース体の外周面に当接すると共に、突当て
パイプにおける挟持リブの端面と通しパイプにおける挟
持リブの頂面とが当接するので、組立て時のパイプ構造
物の外観を良好にすることができる。
【0079】又、第9のパイプの結合構造によれば、突
当てパイプの表面の樹脂被覆の端面と、継手本体におけ
るベース体の他端面と接着できるので、パイプ構造物の
防水性を確保することができる。特に、ベース体に形状
保持筒が一体に連接されている場合には、通しパイプに
おける2つの貫通孔回りに効果的に防水構造が設置でき
ることと相俟って、パイプ構造物全体としての防水性を
より高く確保することができる。
【0080】一方、本発明のパイプの結合構造のパイプ
への孔明け用ドリル及び孔明け方法によれば、錐部にお
けるセンターもみ錐部との連設部分段部による通しパイ
プへの孔明けが、先ず高い回転数を伴ってセンターもみ
錐部に案内されつつ、次いで連接部分段部の凸球面状の
切れ刃が、孔明け方向に対して、最初は徐々に緩やかな
角度で、やがては平行に、通しパイプに接して切削され
て孔明けされるので、返りを殆んど出すことなく貫通孔
を孔明けすることができ、かつ、生産性を高めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る継手及びそれを用いたパイプの結
合構造の第1の実施の形態を示す平面図である。
【図2】図1の継手及びそれを用いたパイプの結合構造
の正面断面図である。
【図3】図1の継手及びそれを用いたパイプの結合構造
の右側面断面図である。
【図4】図1におけるIV−IV線矢視断面図である。
【図5】本発明に係る継手及びそれを用いたパイプの結
合構造の第2の実施の形態を示す平面図である。
【図6】図5におけるIV−IV線矢視断面図である。
【図7】本発明に係る継手及びそれを用いたパイプの結
合構造の第3の実施の形態を示す平面図である。
【図8】図7におけるVIII−VIII線矢視断面図である。
【図9】本発明に係る継手及びそれを用いたパイプの結
合構造の第4の実施の形態を示す縦断面図である。
【図10】図9の継手及びそれを用いたパイプの結合構
造の底面図である。
【図11】本発明に係る継手及びそれを用いたパイプの
結合構造の第5の実施の形態を示す縦断面図である。
【図12】図11の継手及びそれを用いたパイプの結合
構造の底面図である。
【図13】本発明に係る継手及びそれを用いたパイプの
結合構造の第6の実施の形態を示す平面図である。
【図14】図13の継手及びそれを用いたパイプの結合
構造の正面断面図である。
【図15】図13の継手及びそれを用いたパイプの結合
構造の右側面断面図である。
【図16】図13の継手及びそれを用いたパイプの結合
構造の左側面図である。
【図17】本発明に係る継手及びそれを用いたパイプの
結合構造の第7の実施の形態を示す平面図である。
【図18】図17の継手及びそれを用いたパイプの結合
構造の正面断面図である。
【図19】図17の継手及びそれを用いたパイプの結合
構造の右側面断面図である。
【図20】本発明に係る継手及びそれを用いたパイプの
結合構造の第8の実施の形態を示す平面図である。
【図21】図20の継手及びそれを用いたパイプの結合
構造の正面断面図である。
【図22】図20の継手及びそれを用いたパイプの結合
構造の右側面断面図である。
【図23】本発明に係る継手及びそれを用いたパイプの
結合構造の第9の実施の形態を示す平面図である。
【図24】図23の継手及びそれを用いたパイプの結合
構造の正面断面図である。
【図25】図23の継手及びそれを用いたパイプの結合
構造の右側面図である。
【図26】図23の継手及びそれを用いたパイプの結合
構造の要部の端面図である。
【図27】図24における要部の拡大図である。
【図28】本発明に係る継手及びそれを用いたパイプの
結合構造の第10の実施の形態を示す平面断面図であ
る。
【図29】図28の継手及びそれを用いたパイプの結合
構造の正面図である。
【図30】本発明に係るパイプの結合構造のパイプへの
孔明け用ドリルの第1の実施の形態を示す正面図であ
る。
【図31】本発明に係るパイプの結合構造のパイプへの
孔明け用ドリルの第2の実施の形態を示す正面図であ
る。
【図32】本発明に係るパイプの結合構造のパイプへの
孔明け方法の実施の形態の一例を示す正面図である。
【図33】本発明に係る継手及びそれを用いたパイプの
結合構造の第9の実施形態を利用して組み立てた、パイ
プ構造物の1例としての、廃棄物分別回収用棚の斜視図
である。
【図34】従来の継手及びそれを用いたパイプの結合構
造の平面図である。
【図35】図34の継手及びそれを用いたパイプの結合
構造の正面図である。
【図36】図34の継手及びそれを用いたパイプの結合
構造の右側面断面図である。
【図37】従来のパイプの結合構造のパイプへの孔明け
用ツイストドリルの正面図である。
【符号の説明】
1 継手 2 突当てパイプ 2′ 突当てパイプ 2a 薄肉鋼管 2b 樹脂被覆 2c 挟持リブ 3 通しパイプ 3′ 通しパイプ 3a 薄肉鋼管 3b 樹脂被覆 3c 挟持リブ 4 係合面 4′ 係合面 5 ベース体 6 嵌合体 6a 嵌合部 6a′ 嵌合部 6b 筒状部 6b′ 筒状部 7 継手本体 8 切除面 10 スリット 11 テーパー面 11′ テーパー面 12 アンダーカット 12′ アンダーカット 13 テーパー面 14 移動駒 14a 引掛かり部 14′ 移動駒 14″ 移動駒 14′′′ 移動駒 15 リブ 17 ボルト 22 継手 23 テーパー面 24 テーパー面 25 移動駒 26 止め輪 27 継手 29 リブ 30 アンダーカット 31 スリット 33 継手 34 形状保持筒 38 継手 39 通しパイプ 39a 薄肉鋼管 39b 樹脂被覆 40 形状保持筒 44 袋ナット 46 継手 47 壁体 48 リブ収容溝 50 リブ 51 回り止め用溝 54 継手 55 突当てパイプ 55a 薄肉鋼管 55b 樹脂被覆 55c 挟持リブ 56 通しパイプ 56a 薄肉鋼管 56b 樹脂被覆 56c 挟持リブ 57 係合面 58 ベース体 59 嵌合体 59a 嵌合部 59b 筒状部 60 継手本体 61 リブ収容溝 63 スリット 64 テーパー面 65 アンダーカット 66 テーパー面 67 移動駒 70 継手 71 突当てパイプ 71a 薄肉鋼管 71b 樹脂被覆 71c 挟持リブ 72 通しパイプ 72a 薄肉鋼管 72b 樹脂被覆 72c 挟持リブ 73 係合面 74 ベース体 75 嵌合体 75a 嵌合部 75b 筒状部 76 継手本体 77 リブ収容溝 79 形状保持筒 80 スリット 81 テーパー面 82 アンダーカット 83 テーパー面 84 移動駒 85 リブ 90 継手 91 突当てパイプ 91a 薄肉鋼管 91b 樹脂被覆 91c 挟持リブ 92 通しパイプ 92a 薄肉鋼管 92b 樹脂被覆 92c 挟持リブ 93 係合面 94 ベース体 95 嵌合体 95a 嵌合部 95b 筒状部 96 継手本体 97 切除面 99 形状保持筒 103 スリット 104 テーパー面 105 リブ 106 アンダーカット 107 移動駒 108 テーパー面 109 回り止め用溝 114 継手 115 係合面 116 ベース体 117 嵌合体 117a 嵌合部 117b 筒状部 118 継手本体 120 スリット 121 テーパー面 122 アンダーカット 123 テーパー面 124 移動駒 124a 引掛かり部 125 リブ 127 ドリル 128 センターもみ錐部 129 錐部 129a 連設部分段部 130 ドリル 131 センターもみ錐部 132 第1錐部 132a 連設部分段部 133 第2錐部 133a 連設部分段部 200 廃棄物分別回収用棚
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16B 7/04 301 F16B 7/04 301K 3J039 12/40 12/40 B 12/50 12/50 A (72)発明者 福永 昭二 静岡県静岡市小鹿2丁目24番1号 矢崎化 工株式会社内 (72)発明者 土屋 健二 静岡県静岡市小鹿2丁目24番1号 矢崎化 工株式会社内 (72)発明者 正田 朝雄 静岡県静岡市小鹿2丁目24番1号 矢崎化 工株式会社内 Fターム(参考) 3B054 AA02 BA04 BA09 BA15 BB03 BB08 BB14 CA02 CA08 FA01 3C036 AA02 3C037 AA03 BB01 FF08 3J022 DA11 DA15 EA37 EB12 EB14 EC17 EC22 ED23 ED28 FA05 FB06 FB13 GA02 GA12 GB03 3J024 AA31 AA34 BB04 CA07 CA18 3J039 AA07 AB04 BB01 CA07 DA01 DA04 DA05

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 短柱状を呈し、突当てパイプと直角をな
    す通しパイプの外周面と係合する係合面を一端部に設け
    たベース体、及びベース体の他端部にベース体と同軸的
    に連設され、突当てパイプの端部内周面に嵌合する嵌合
    部を有すると共に、嵌合部にベース体と同軸的に連設さ
    れた筒状部を有する嵌合体からなる合成樹脂製の継手本
    体と、継手本体における嵌合体の筒状部に回転不能に嵌
    合され、継手本体の軸線方向への移動に伴う筒状部と協
    働した楔作用により、筒状部とで突当てパイプの内周面
    に接触する側を、突当てパイプの内周面に圧接して、嵌
    合体とそれに嵌装される突当てパイプとを固定する移動
    駒と、移動駒と継手本体におけるベース体の係合面に係
    合される通しパイプとを締結する1本のボルト又は1組
    みのボルト・ナットとを備えることを特徴とする継手。
  2. 【請求項2】 前記継手本体のベース体の一端部におけ
    る係合面に係合された状態の通しパイプの軸線と平行
    な、少なくとも一側が、継手本体の軸線と45°の角度
    をなし、かつ、上記通しパイプの軸線を通る平面で切除
    されていることを特徴とする請求項1記載の継手。
  3. 【請求項3】 前記継手本体におけるベース体に、継手
    本体の軸線と平行にボルトの軸部に嵌装される筒状を呈
    し、かつ、ベース体の一端から突出して、ベース体の係
    合面に係合された状態の通しパイプの内周面に、先端面
    が当接する形状保持筒が連設されていることを特徴とす
    る請求項1記載の継手。
  4. 【請求項4】 前記ボルトの軸線が、継手本体の軸線と
    平行で、継手本体の軸線から、継手本体におけるベース
    体の係合面に係合された状態の通しパイプの軸方向へ、
    偏倚して設けられていることを特徴とする請求項2又は
    3記載の継手。
  5. 【請求項5】 2つの短柱体が一端部の一部を共有して
    直角に接合された二股短柱状を呈し、2本の突当てパイ
    プのそれぞれと直角をなす1本の通しパイプの外周面と
    係合する係合面を両一端部に跨って設けたベース体、及
    びベース体の両他端部にそれぞれ前記短柱体と同軸的に
    連設され、突当てパイプの端部内周面に嵌合する嵌合部
    を有すると共に、両嵌合部に前記短柱体と同軸的に連設
    された筒状部を有する2つの嵌合体からなる合成樹脂製
    の継手本体と、継手本体における両嵌合体の筒状部にそ
    れぞれ回転不能に嵌合され、嵌合体の軸線方向への移動
    に伴う筒状部と協働した楔作用により、筒状部とで突当
    てパイプの内周面に接触する側を、突当てパイプの内周
    面に圧接して、両嵌合体とそれらに嵌装される各突当て
    パイプとを固定する2つの移動駒と、両移動駒と継手本
    体におけるベース体の係合面に係合される通しパイプと
    を締結する2本のボルト又は2組みのボルト・ナットと
    を備えることを特徴とする継手。
  6. 【請求項6】 前記移動駒の継手本体からの離脱を防止
    する離脱防止手段を備えることを特徴とする請求項1、
    2、3、4又は5記載の継手。
  7. 【請求項7】 前記継手本体におけるベース体の係合面
    に、これに係合される通しパイプの外周に通しパイプの
    軸方向の全長に亘って壁体の縁を挟持すべく形成した少
    なくとも1対の挟持リブを収容するリブ収容溝が、リブ
    収容溝の奥面をベース体の他端面に位置させて設けられ
    ていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は
    6記載の継手。
  8. 【請求項8】 前記継手本体におけるベース体の他端面
    が、ベース体の係合面に係合された状態の通しパイプの
    外周に通しパイプの軸方向沿いに、壁体の縁を挟持すべ
    く形成した少なくとも1対の挟持リブの頂面と面一にな
    るように設けられていることを特徴とする請求項1、
    2、3、4、5又は6記載の継手。
  9. 【請求項9】 短柱状を呈し、突当てパイプと直角をな
    す通しパイプの外周面と係合する係合面を一端部に設け
    たベース体、及びベース体の他端部にベース体と同軸的
    に連設され、突当てパイプの端部内周面に嵌合する嵌合
    部を有すると共に、嵌合部にベース体と同軸的に連設さ
    れた筒状部を有する嵌合体からなる合成樹脂製の継手本
    体における嵌合体の嵌合部に、突当てパイプの端部内周
    面が嵌合され、ベース体の係合面に、通しパイプの外周
    面が係合されている一方、継手本体における嵌合体の筒
    状部に、継手本体の軸線方向への移動に伴う筒状部と協
    働した楔作用により、筒状部とで突当てパイプの内周面
    に接触する側を、突当てパイプの内周面に圧接して、嵌
    合体と突当てパイプとを固定する移動駒が回転不能に嵌
    合され、移動駒と通しパイプとが1本のボルト又は1組
    みのボルト・ナットにより締結されていることを特徴と
    するパイプの結合構造。
  10. 【請求項10】 前記継手本体のベース体の一端部にお
    ける通しパイプの軸線と平行な少なくとも一側が、継手
    本体の軸線と45°の角度をなして通しパイプの軸線を
    通る平面で切除されていることを特徴とする請求項9記
    載のパイプの結合構造。
  11. 【請求項11】 前記ボルトの軸部が、継手本体におけ
    るベース体に継手本体の軸線と平行にベース体の一端部
    から突出して連設され、先端面を通しパイプの内周面に
    当接した筒状の形状保持筒に嵌挿されていることを特徴
    とする請求項9記載のパイプの結合構造。
  12. 【請求項12】 前記ボルトの軸線が、継手本体の軸線
    と平行で、継手本体の軸線から通しパイプの軸方向へ偏
    倚した部位を通ることを特徴とする請求項10又は11
    記載のパイプの結合構造。
  13. 【請求項13】 2つの短柱体が一端部の一部を共有し
    て直角に接合された二股短柱状を呈し、2本の突当てパ
    イプのそれぞれと直角をなす1本の通しパイプの外周面
    と係合する係合面を両一端部に跨って設けたベース体、
    及びベース体の両他端部にそれぞれ前記短柱体と同軸的
    に連設され、突当てパイプの端部内周面に嵌合する嵌合
    部を有すると共に、両嵌合部に前記短柱体と同軸的に連
    設された筒状部を有する2つの嵌合体からなる合成樹脂
    製の継手本体における両嵌合体の嵌合部に、突当てパイ
    プの端部内周面がそれぞれ嵌合され、ベース体の係合面
    に、通しパイプの外周面が係合されている一方、継手本
    体における両嵌合体の筒状部に、嵌合体の軸線方向への
    移動に伴う筒状部と協働した楔作用により、筒状部とで
    突当てパイプの内周面に接触する側を、突当てパイプの
    内周面に圧接して、両嵌合体と各突当てパイプを固定す
    る2つの移動駒がそれぞれ回転不能に嵌合され、両移動
    駒と通しパイプとがそれぞれ2本のボルト又は2組みの
    ボルト・ナットにより締結されていることを特徴とする
    パイプの結合構造。
  14. 【請求項14】 前記移動駒が、離脱防止手段により継
    手本体からの離脱を防止されていることを特徴とする請
    求項9、10、11、12又は13記載のパイプの結合
    構造。
  15. 【請求項15】 前記突当てパイプ及び通しパイプが、
    その外周に同パイプの軸方向の全長に亘って、壁体の縁
    を挟持すべく少なくとも1対の挟持リブを形成されてお
    り、かつ、継手本体におけるベース体の係合面に、通し
    パイプの挟持リブを収容するリブ収容溝が、その奥面を
    ベース体の他端面に位置させて設けられていることを特
    徴とする請求項9、10、11、12、13又は14記
    載のパイプの結合構造。
  16. 【請求項16】 前記突当てパイプ及び通しパイプが、
    その外周に同パイプの軸方向の全長に亘って、壁体の縁
    を挟持すべく少なくとも1対の挟持リブを形成されてい
    ると共に、通しパイプの挟持リブにおける継手本体のベ
    ース体と対応する部位が切除されており、かつ、継手本
    体におけるベース体の他端面が、通しパイプの挟持リブ
    の頂面と面一に設けられていることを特徴とする請求項
    9、10、11、12、13又は14記載のパイプの結
    合構造。
  17. 【請求項17】 前記突当てパイプ及び通しパイプが、
    薄肉鋼管の外周面に接着層を介して樹脂被覆を設けてな
    ることを特徴とする請求項9、10、11、12、1
    3、14、15又は16記載のパイプの結合構造。
  18. 【請求項18】 請求項9、10、11、12、13、
    14、15、16又は17記載のパイプの結合構造にお
    ける通しパイプにパイプ結合のための貫通孔を孔明けす
    るドリルであって、センターもみを行うセンターもみ錐
    部に、それより大径の孔明けを行う錐部を連設すると共
    に、錐部におけるセンターもみ錐部との連設部分段部の
    少なくとも錐部寄り側の切れ刃を、凸球面状に設けたこ
    とを特徴とするパイプの結合構造への孔明け用ドリル。
  19. 【請求項19】 請求項9,10、11、12、13、
    14、15、16又は17記載のパイプの結合構造にお
    ける通しパイプにパイプ結合のための貫通孔を孔明けす
    る方法であって、センターもみを行うセンターもみ錐部
    に、それより大径の孔明けを行う錐部を連設すると共
    に、錐部におけるセンターもみ錐部との連設部分段部の
    少なくとも錐部寄り側の切れ刃を、凸球面状に設けたド
    リルを用い、センターもみ錐部により通しパイプにセン
    ターもみする際、錐部の回転数より高い回転数で、セン
    ターもみ錐部により通しパイプにセンターもみ孔を孔明
    けすることを特徴とするパイプの結合構造のパイプへの
    孔明け方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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RU176908U1 (ru) * 2017-01-23 2018-02-01 Ольга Георгиевна Зверева Разъёмное соединение двух труб с перпендикулярно пересекающимися осями
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RU2782732C1 (ru) * 2022-02-04 2022-11-01 Общество с ограниченной ответственностью "ПетроРемСтрой" (ООО "ПРС") Болтовое соединение для крепления цилиндрического тела в полуцилиндрическом гнезде опорной детали

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