JP2002020996A - 低密度紙 - Google Patents

低密度紙

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JP2002020996A
JP2002020996A JP2000237710A JP2000237710A JP2002020996A JP 2002020996 A JP2002020996 A JP 2002020996A JP 2000237710 A JP2000237710 A JP 2000237710A JP 2000237710 A JP2000237710 A JP 2000237710A JP 2002020996 A JP2002020996 A JP 2002020996A
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JP
Japan
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low
paper
density paper
monomer
polymer
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JP2000237710A
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English (en)
Inventor
Sachiko Tokumura
幸子 徳村
Toshiaki Masuda
俊明 増田
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Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、紙中への歩留まりに優れ、製造工
程中のエネルギー効率がよく、有毒ガスの発生のない熱
膨張性マイクロカプセルを含有する低密度紙およびその
製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 アクリレート系モノマー及び/又はメタ
クリレート系モノマーを主成分とし、カルボキシル基を
含有するラジカル重合性モノマー、必要により疎水性モ
ノマー、軟化点を調整する成分であるモノマーを重合し
て得られたポリマーを外殻とし、該ポリマーの軟化温度
以下の温度でガス化する揮発性発泡剤を内包する熱膨張
性マイクロカプセルを含有することを特徴とする低密度
紙、および該熱膨張性マイクロカプセルを紙中に含浸さ
せ、加熱発泡することにより得られることを特徴とする
低密度紙の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は断熱材やクッション
材として利用可能な低密度紙において、製造工程時のエ
ネルギー効率がよく、有毒ガスを発生しない熱膨張性マ
イクロカプセルを含有する、環境にやさしい低密度紙お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、発泡ポリスチレン、発泡ウレタン
等の発泡性樹脂シートは、その断熱性や保温性に優れる
という特性により、断熱材やクッション材等の用途に広
く利用されてきた。しかし、これらの樹脂シートは燃焼
時に汚染物質や黒煙を発生するなどの問題を有し、より
環境にやさしい素材への要求が求められてきた。そこ
で、環境にやさしく、断熱性や保温性に優れた素材とし
て、主にパルプを主成分とした低密度紙の開発が盛んに
行われている。例えば、特公昭52−39924号で
は、シラスバルーンを内部添加し、嵩高紙を得ている。
しかし、この方法では抄紙時の作業性が悪く、また密度
低下も十分なものを得ることができない。一方、熱によ
り発泡するマイクロカプセルをパルプ等、製紙材料に混
抄する方法も数多く提案されている。例えば、特開平8
−226097号では、発泡性マイクロカプセルを配合
し、ゴムラテックスおよびまたは合成樹脂エマルジョン
を含浸させ、加熱発泡することにより低密度紙を得てい
る。しかしこの方法ではカプセルの歩留まりが悪く、ま
たマイクロカプセルの発泡が不均一になりやすいという
問題がある。そこで、特開平11−200282号では
カプセルの歩留まりを向上させるため、バクテリアセル
ロースおよびカチオン性化合物を用いて低密度紙を製造
する方法が提案されている。しかしカチオン性添加剤に
よって抄紙後の低密度紙の地合を悪化せしめることがあ
りうる。また、これら従来用いられている発泡性マイク
ロカプセルはシェル材が主にアクリロニトリルや塩化ビ
ニリデン等により構成されており、有毒ガスの発生が懸
念され、環境にやさしいとは言い難い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、紙
中への歩留まりに優れ、製造工程中のエネルギー効率が
よく、有毒ガスの発生のない熱膨張性マイクロカプセル
を含有する低密度紙およびその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の低密度紙の製造
方法は、アクリレート系モノマー及び/又はメタクリレ
ート系モノマーを主成分とし、カルボキシル基を含有す
るラジカル重合性モノマー、必要により疎水性モノマ
ー、軟化点を調整する成分であるモノマーを重合して得
られたポリマーを外殻とし、該ポリマーの軟化温度以下
の温度でガス化する揮発性発泡剤を内包する熱膨張性マ
イクロカプセルを紙中に含浸させ、加熱発泡することに
より得られることを特徴とするものであり、また本発明
の低密度紙は該マイクロカプセルを含有することを特徴
とするものである。
【0005】ここで用いられる熱膨張性マイクロカプセ
ルの外殻ポリマーとしては、アクリレート系モノマーお
よび/又はメタクリレート系モノマー、例えば、メチル
アクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、
イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルメ
タアクリレートなどを主成分とし、カルボキシル基を含
有するラジカル性モノマー、例えば、アクリル酸、メタ
クリル酸、コハク酸、イタコン酸など、また必要により
疎水性モノマー、軟化点を調整する成分であるモノマ
ー、を(共)重合させて得られる重合体が挙げられる。
さらには架橋剤として、ジビニルベンゼン、エチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリアクリルホルマール等を加えて
もよい。
【0006】マイクロカプセル内に内包する揮発性発泡
剤としては、外殻ポリマーの軟化温度以下の温度でガス
化するものであればよく、例えば、n−ブダン、イソブ
タン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、n
−ヘキサン、イソヘキサン、石油エーテルなどの炭化水
素類が挙げられる。
【0007】熱膨張性マイクロカプセルは従来公知の方
法により得られ、平均粒径は5〜30μmが好適であ
る。また、70〜130℃に最大膨張挙動を示すものを
選ぶことにより工程中のエネルギー効率がよくなり、好
ましい。特に好ましくは、85〜120℃に最大膨張挙
動を示すカプセルを選ぶことにより、乾燥工程中にカプ
セルの発泡も同時に行うことができ、好ましい。さらに
は、本発明に用いるマイクロカプセルはカチオン性に帯
電しており、従来のマイクロカプセルに比べ、紙中への
歩留まりが向上している。
【0008】低密度紙の製造方法については、本発明に
よる熱膨張性マイクロカプセルを用いる以外は公知の方
法を用いることができる。本発明に用いられる製紙用パ
ルプは特に制限はなく、針葉樹晒クラフトパルプ(NE
KP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹
晒サルファイトパルプ(NBSP)等の木材パルプ、古
紙パルプ、麻や綿等の非木材天然パルプ、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等を原料とした合成パルプ等を挙げ
ることができ、これらを組み合わせて使用することがで
きる。上記パルプの他にもアクリル繊維、レーヨン繊
維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維等の有機繊維、
ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維等の無機繊維、各
種の繊維を併用して用いることも可能である。パルプ以
外の副材料として、例えばサイズ剤、紙力増強剤、染
料、顔料、歩留まり向上剤、填料、pH調整剤、スライ
ムコントロール剤、粘剤、防腐剤、難燃剤等の従来より
公知の抄紙用内添助剤を必要に応じて添加することも可
能である。
【0009】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて、本発明
について詳細に説明する。 実施例1 針葉樹晒クラフトパルプ(NEKP)80重量部、広葉
樹晒クラフトパルプ(LBKP)20重量部、(各々濾
水度450mlに叩解)からなるパルプを分散したパル
プスラリー中に、熱膨張性マイクロカプセル10重量
部、カチオン化デンプン(大和化学工業(株)製AP−
20)1重量部、サイズ剤(荒川化学工業(株)製SP
K−903)0.1重量部、乾燥紙力剤(荒川化学工業
(株)社製ポリストロン117)0.2重量部、湿潤紙
力剤(荒川化学工業(株)社製アラフィックス125)
0.3重量部をよく攪拌しながら添加し、パルプ濃度
0.2%に調整し、抄紙原料とする。熱膨張性マイクロ
カプセルとして、炭化水素系発泡剤を内包し、外殻ポリ
マー組成がメチルメタクリレート−メチルアクリレート
−アクリル酸−酢酸ビニル−スチレン共重合体であり、
平均粒子径20μm、最大膨張温度100℃のカプセル
を用いる。得られた抄紙原料を用いて、実験室手抄マシ
ンで抄紙し、乾燥工程の熱(90〜100℃)により熱
膨張性マイクロカプセルを加熱発泡させることにより、
低密度紙を抄造した。
【0010】実施例2 実施例1の配合において、熱膨張性マイクロカプセルの
添加量を5重量部とした以外は、実施例1と同様にして
低密度紙を抄造した。
【0011】実施例3 実施例1の配合において、カチオン化デンプンの添加量
を0.5重量部とした以外は、実施例1と同様にして低
密度紙を抄造した。
【0012】実施例4 実施例1において、抄紙した紙を85℃の高温水に接触
させることにより、熱膨張性マイクロカプセルを発泡さ
せ、その後乾燥させることにより、低密度紙を抄造し
た。
【0013】比較例1 熱膨張性マイクロカプセルを、炭化水素系発泡剤を内包
し、外殻ポリマー組成が塩化ビニリデン−アクリロニト
リル共重合体であり、平均粒子径20μm、最大膨張温
度130℃のカプセルとした以外は実施例1と同様にし
て、低密度紙を抄造した。
【0014】比較例2 熱膨張性マイクロカプセルを、比較例1と同様のものを
使用した以外は、実施例3と同様にして、低密度紙を抄
造した。
【0015】比較例3 熱膨張性マイクロカプセルを、比較例1と同様のものを
使用した以外は、実施例4と同様にして、低密度紙を抄
造した。
【0016】
【表1】
【0017】表より明らかなように、実施例1〜4にお
いては、白水濁度良好であり、カプセルの歩留まりが良
好であると考えられる。また比較的低温発泡条件におい
ても発泡むらもなく、均一発泡をしており、より低密度
の紙を得ることができた。一方、比較例においては発泡
むらが見られ、十分に低密度な紙を得ることができなか
った。
【0018】
【発明の効果】本発明による低密度紙およびその製造方
法によれば、添加する発泡性粒子を、アクリレート及び
/又はメタクリレート系モノマーを主成分とし、カルボ
キシル基を含有するラジカル重合性モノマー、必要によ
り疎水性モノマー、軟化点を調整する成分であるモノマ
ーを重合して得られたポリマーを外殻とし、該ポリマー
の軟化温度以下の温度でガス化する揮発性発泡剤を内包
する熱膨張性マイクロカプセルとすることにより、低温
発泡が可能であり、エネルギー効率がよく、歩留まり性
が良好で、より低密度な紙を得ることができた。また有
毒ガスを発生しないことより、より環境にやさしい低密
度紙を得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリレート系モノマー及び/又はメタ
    クリレート系モノマーを主成分とし、カルボキシル基を
    含有するラジカル重合性モノマー、必要により疎水性モ
    ノマー、軟化点を調整する成分であるモノマーを重合し
    て得られたポリマーを外殻とし、該ポリマーの軟化温度
    以下の温度でガス化する揮発性発泡剤を内包する熱膨張
    性マイクロカプセルを含有することを特徴とする低密度
    紙。
  2. 【請求項2】 熱膨張性マイクロカプセルが70℃〜1
    30℃の温度域に最大膨張挙動を示すことを特徴とす
    る、請求項1記載の低密度紙。
  3. 【請求項3】 熱膨張性マイクロカプセルがカチオン性
    に帯電していることを特徴とする、請求項1記載の低密
    度紙。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008525570A (ja) * 2004-12-22 2008-07-17 アクゾ ノーベル エヌ.ブイ. 化学組成物および方法
JP2008297666A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Daio Paper Corp 含浸用原紙
JP2009235627A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Uni Charm Corp 熱膨張性粒子含有嵩高紙及びその製造方法

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