JP2002020911A - 療養寝衣 - Google Patents
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Abstract
齢、性別を問わず、趣味による選択肢があり、負担なく
腋下での検温がおこなえる療養寝衣を提供する。 【解決手段】上前身頃を洋服型、下前身頃を打ち合わせ
のワンピース型で構成し、また、寝衣の外部より、直接
腋下に体温計の挿入可能な、検温スリットをもうける。
Description
衣に変わり、療養機能を備えながらも、多様なデザイン
で着用者に趣味による選択肢を与え、また、容易に腋下
での検温が行える療養寝衣に関する。
後等の一時的、或いは常時のおむつ、導尿カテーテル使
用時、またはギプス装着時等、要看護、介護状態より回
復に向かう過程において、年齢、性別を問わず、多用さ
れているのは、ゆかた状の和式寝衣、或いは入院中に提
供される病衣、和式検査着である。
一枚ずつ大きく打ち合わせ式であるために、おむつ交換
等の処置、寝返り、或いは歩行などの下半身の動作によ
って着崩れしやすく、不必要な露出をまねきやすい。
けの胸元は、開きやすく不安定であり、直線裁ちの和式
に特有の身八つ口、広い袖口など開口部が多く保温には
不適切であり、また、寝衣において袂は不要である。
合わせて着用、すなわち左前には着用しない事が慣例で
あるため、導尿バッグを下げての移動、歩行の際は必然
的に着用者の右手側でバッグを維持しなければ、導尿カ
テーテルによって、打ち合わせが腰紐より下において、
大きくはだけてしまう事になり、これはベッド上での仰
臥位においても同様の事があてはまり、身体の障害、ベ
ッドの位置によって、左側に導尿バッグを設置したい場
合に左右のどちらを上前にするか、和式寝衣では選択肢
が無い。
を生じ、また、ぴったりと下半身を巻込む形状によって
おこる脚部の動作の制限は、窮屈であるばかりか、近年
ベッド上で実施される機能回復訓練、或いは歩行訓練に
も支障をきたし、身体に障害があるうえに、日常、和服
に不慣れな着用者にとって、快適な寝衣とは言い難い。
誘因になりやすい。
動ける自由が無くても自己表現の手段としての、装う、
という事は、人間に与えられた喜びでもあり、特に一日
中寝衣で過ごす事の多い着用者にとって、美的欲求ない
しは、装身の欲求、精神的満足を得る事は回復において
重要な意味があるにも拘わらず、看護者、介護者の立場
から、ただ着せやすい、管理しやすいに重点がおかれ、
古来より多用されている和式寝衣は、デザインが一定で
ある上に、生地または色、柄においても大差がない事に
より、季節、年齢、性別、趣味における選択肢を与えら
れる事はなく、更衣による気分転換すらはかれない。
分だけを露出させる目的で、ウエスト部付近で横方向に
切断したものが提案されているが(特開平11−279
815公報参照)これは上前身頃も打ち合わせであるた
め止着に紐を必要とし、さらに上下前身頃の結合部分で
は、左右の脇線より脇線までを、換言すれば腹部全面が
止着具により結合され、その結合部分においても止着具
に要する幅のみで構成されているために、重なり代が薄
く、上下に強い力がかかり、止着具が剥離した場合にお
いては、腹部が露出してしまうという難点があり、短時
間の検査において、所望部位を露出できるといった利点
はあるが、和式の域を脱しておらず、常着に耐え、精神
的満足を得る寝衣への展開は希薄かと思われる。
た衣服等が多く考案されているが、止着具が多く使用さ
れているため、着心地は言うに及ばず、審美性のよい衣
服とはいえず、ともすれば、如何にして看護、介護者の
労力を軽減させるかに視点がおかれ、着用者が望んでい
るものとの隔たりは大きい。
は、おむつ交換時に止着具を外す必要があり、トイレ使
用においては、腹部まで寝衣を手繰り揚げねばならず、
これは介助のあるなしに拘わらず、身体の障害によって
は負担が大きく、また、デザイン的に女性専用のイメー
ジが払拭できず、着用者に制限があるかと思われる。
ている和式検査着、およびパジャマ等のいわゆる一般の
寝衣、衣服において、検温の際に体温計を腋下に挿入す
るには、通常、寝衣の胸元或いは上着の裾等より手を入
れるため、ボタンを外す、襟刳りをひっぱる等何らかの
動作が必要であり、そのための体位の変換、及び必然的
に体温計を持つ手が肌に触れるため看護、介護者、また
自身の手が冷たい時等に受ける不快感、並びに負担は病
身には大きい。
る、ロック付き抑制パジャマ、ロック付きのつなぎ型抑
制衣服においては、腋下への体温計の挿入が容易ならざ
る事は顕著である。
生じていても、体温計は着衣で覆われ、表示部を目視で
きないため、エラーであるか否か即時の確認ができず、
再度の検温に手間取り、不要な時間を費やす。
を解決して、和式寝衣、和式検査着に変わり、おむつ交
換および介助のあるなしに拘わらずのトイレ使用も容易
に行う事ができ、導尿カテーテルを左右どちらの側に導
いても不要に寝衣が乱れず、また、寝衣による蓐瘡の誘
因を軽減し、身体を拘束せず、かつ動作によって着崩れ
る事なく、早期に実施されるベッド上、或いは歩行等の
機能回復訓練にも柔軟に対応できる事。
なり、装身の欲求を満たし、回復に不可欠な精神的満足
感を得られるように、年齢、性別を問わず、幅広く趣味
での選択肢と季節感をもたせる事。
またその装置の製作は容易であり、寝衣及びそれを必要
とする衣服、肌着に応用可能である事、以上の条件を満
たした療養寝衣を提供する。
め、本発明による療養寝衣は、以下に示すようにワンピ
ース型に構成した事を特徴とする。請求項1に係わる療
養寝衣の後ろ身頃は一枚から成り、前身頃は腹部で上下
に分割し、上前身頃においては、左右に全開可能とし
て、左右は止着具により着脱自在に結合するとともに、
下前身頃については左右全開が可能とするも、上前身頃
とは異なり、打ち合わせ式として、また左右のどちらで
もが上前可能になるよう着脱自在に止着具を配置し、腹
部で、上前身頃と下前身頃に重なりを持たせ、重なった
部分において、一部縫製、また一部を止着具を用いて結
合し、後ろ身頃と上下前身頃は、脇線で縫製して一体化
成る事を特徴とするものである。
の外部より、直接人体の腋下に、検温のための体温計の
挿入可能な、開閉自在の検温用スリットが、左右の袖付
け線上、或いは袖付け線を利用できない場合も含め、適
宜な位置にある事を特徴とするものである。
衣は、後ろ身頃を1枚、前身頃を4枚として、上前身頃
を洋服型、下前身頃を打ち合わせ式にして、その打ち合
わせにおいては左右どちら側でも上前可能にするため
に、対になる止着具を2か所に取り付け、上下前身頃は
腹部で重ね合わせ、縫製と止着具で結合、脇線で後ろ身
頃とともに縫製する、前全開のワンピース型の構成であ
る。
腋下にあたる部分を一部縫い残し、袖山の縫い代を持ち
出しとして、スリットとする。この方法においては止着
具を必要とせず、製作も容易である。
スリットは検温可能な長さでよいため、同様に止着具の
必要もなく、この場合の製作も容易である。
る。図1は療養寝衣の全体構成を示す正面図、図2は全
開にした状態の正面図であり、図3は図1療養寝衣の袖
付け線を利用した場合の左袖検温用スリット17の拡大
図を示す。1は療養寝衣,2は右上前身頃、3は左上前
身頃、4は右下前身頃、5は左下前身頃、6は後ろ身
頃、7は右袖、8は左袖であり、これらの図では療養寝
衣を示す。
しているが、上前身頃を左前にした場合でも全体の構成
は同様であり、以下図、および説明においては、右前に
統一して説明する事とする。
は、前中心に適宜間隔に配置された止着具13a、13
aと対となる止着具13bにより着脱自在に結合、止着
具には面ファスナー、或いはボタン、スナップ等を用い
るため、あらかじめ左前、右前を決定しておく必要があ
るが、右下前身頃4、左下前身頃5の打ち合わせにおい
ては、左下前身頃5の止着具、面ファスナー10aは右
上前身頃2の10aと対となる止着具10cまたは右下
前身頃4の10aと対となる止着具10bのどちらにで
も止着可能である。
ー11aも左上前身頃3の11aと対となる止着具11
cまたは左下前身頃5の11aと対となる止着具11b
のどちらにでも止着可能である。
右自在に上前とする事ができる。
着具11は、面ファスナーを使用しているが、止着具1
3同様ボタン、スナップ、その他これらに類するものを
使用する事もできる。
頃4を、同様に左上前身頃3に左下前身頃5を重ね合わ
せ、それぞれ縫い止まり9まで脇線より縫製されている
事を示す。
は、右下前身頃ボタンホール14、左下前身頃ボタンホ
ール15に対のものであり、ボタン12を右下前身頃を
ボタンホール14、左下前身頃ボタンホール15にかけ
ている事により歩行時等、動作によって、仮に右下前身
頃4の止着具11a、左下前身頃5の止着具10aが対
になっているそれぞれの止着具と剥離した場合において
も不用意な露出を防ぐ事ができる。
常ボタン12を外す事なく可能である。
説明する。図3は図1、および図2における左袖検温ス
リット17の拡大図を示すが、図1、図2の右袖検温ス
リット16においても以下同様であるので説明を省略す
る。
利用した場合の左袖検温スリット17を示すが、分かり
やすくするために袖ぐり縫い代19を袖山縫い代18よ
り浮かせた状態で図に示している。
19は袖山縫い代18とともに左前身頃3側に倒されて
おり、袖ぐり縫い代19は左前身頃3と重なっているた
め、この左袖検温スリット17の説明においては、袖ぐ
り縫い代19として説明する事とする。
身頃3に縫い止めている事を示す。
よって、袖ぐり縫い代19が、袖山縫い代18と、結合
せず離れてはいるが、袖山縫い代18は持ち出しになっ
ているため、袖ぐり縫い代19とは重なり代があり、こ
れにより止着具を用いずとも動作によって肌が露出する
事はなく、また容易に体温計を挿入できる。
スリット17、或いは縫い止まり20にテープ、カラー
ステッチ等を使用する事により、検温スリットの位置が
一目で認識でき、体温計の挿入が迅速におこなえる。
は本発明をデザイン展開した一例であり、図4はシャツ
カラーにした一例を示す。
いた一例を示しており、図4、図5のデザインは年齢、
性別を問わず幅広く着用できる。
を示しており、この他、衿、袖、身頃等において、タッ
ク、ギャザー、フリル、テープ等を用いて多様なデザイ
ンの展開を可能とし、また素材、色、柄においても変化
を持たせる事により、性別を問わず、また幅広い年齢層
に合わせた療養寝衣を提供できる。
かた状の和式寝衣、および和式検査着に変わり、上前身
頃を洋服型、下前身頃を左右の上前が自在になる打ち合
わせ式、前全開で身幅にゆとりあるワンピース型の構成
にした事により、着脱が容易であり、おむつ交換がしや
すく、介助のあるなしに拘わらず、トイレ使用の動作も
楽にでき、また導尿カテーテルを左右のどちら側に導い
ても、寝衣の裾が乱れる事なく、これによって身体の障
害、ベッドの位置、および利き手に合わせて、柔軟な対
応ができる。
介護より回復に至る過程においての処置、歩行、機能回
復訓練等で着崩れず、和服に不慣れな着用者にとっては
なじみやすい。
むつ交換時において、手が離れている間、一時的に局部
を覆う事もでき、着用者にはかりしれない安心感を与
え、身体を圧迫せず、寝衣による蓐瘡の誘因を軽減し、
また上記の機能のみならず、和式寝衣では得られない多
様なデザイン、色、柄、素材での展開により、年齢、性
別を問わず着用者に趣味による選択肢と季節感を与え、
装身の欲求を満たし、回復に必要な精神的満足感をもた
らす事ができる。
部より直接腋下に体温計を挿入できる事により、検温に
伴う動作のわずらわしさを排除し、負担なく、迅速な検
温が可能になるとともに、検温中においても体温計の表
示部を目視できるため、エラーの場合は即時に対処で
き、再度の検温に要する時間と手間を省略できる。
あるうえに、袖付け線を利用した場合、衣服のデザイン
を何ら、干渉するものでなく、肌着を含め、抑制衣服
等、必要とする寝衣、衣服に幅広く利用できる。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】後ろ身頃は一枚から成り、前身頃は腹部で
上下に分割し、上前身頃においては、左右に全開可能と
して、左右は止着具により着脱自在に結合するととも
に、下前身頃については左右全開が可能とするも、上前
身頃とは異なり、打ち合わせ式として、また左右のどち
らでもが上前可能になるよう着脱自在に止着具を配置
し、腹部で、上前身頃と下前身頃に重なりを持たせ、重
なった部分において、一部縫製、また一部を止着具を用
いて結合し、後ろ身頃と上下前身頃は、脇線で縫製して
一体化成ることを特徴とする療養寝衣。 - 【請求項2】寝衣の外部より、直接人体の腋下に、検温
のための体温計の挿入可能な、開閉自在の検温用スリッ
トが、左右の袖付け線上、或いは袖付け線を利用できな
い場合も含め、適宜な位置にある事を特徴とする、請求
項1に記載の療養寝衣。
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Cited By (1)
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CN114631786A (zh) * | 2020-12-15 | 2022-06-17 | 浙江智柔科技有限公司 | 体温监测方法 |
-
2000
- 2000-07-01 JP JP2000237756A patent/JP3790921B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN114631786A (zh) * | 2020-12-15 | 2022-06-17 | 浙江智柔科技有限公司 | 体温监测方法 |
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