JP3965374B2 - ズボン - Google Patents
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Description
すなわち、上記ズボンおよび上着は、いずれもファスナの係合を解除すれば、1枚の布状に展開できるので、まず、被介護者が手足を折り曲げたりすることなく着せ替えを行うことができる。また、点滴中でも着せ替えが可能である。また、上記ズボンにおいては、腰部挿入部の前見頃部分のみ開放すれば、ズボンを脱がなくても、おむつの交換等を行うことができる。
一方、上記上着の場合も、体温測定や点滴の際、ファスナをその位置まで開放しなければならないため、開放した部分から肌が直接外気に曝されて被介護人が寒い思いをするという問題がある。特に、展開部が襟首から袖口まで設けられており、胸等に点滴等を行おうとした場合、展開部を大きく開けなければならない。
また、腰部挿入部の2つの展開部の外側縁からそれぞれ延出し、着衣状態で腰部の前方で連結可能な2つのベルト片を備えている構成とすれば、ベルト片同士を腰部前方で連結しておくことで、展開部をすべて開放状態にしてもズボンが身体からずれたりすることがなく、着せ替え等がより容易になる。
図1は本発明にかかるズボンおよび上着の1つの実施の形態をあらわしている。
そして、ズボン1は、図1に示すように、ズボン本体11が、腰部挿入部12と、2つの足挿入部13とを有し、各足挿入部13の先端から腰部挿入部12の上端に達する切断線に沿って切断された状態の2箇所の展開部14を有し、図2に示すように、これらの展開部で布状に展開可能に形成されている。
また、ズボン本体11には、展開部14をそれぞれ開閉自在にするスライドファスナ3が一体に設けられているとともに、後で詳述する尿器を固定するための紐の係止環15が両展開部14の腰部挿入部12の下端近傍および足挿入部13の上端部の2箇所にそれぞれ設けられている。
そして、連結部材として一方のベルト片4の先端部に、面状ファスナの雄部材が取り付けられ、他方のベルト片4に面状ファスナの雌部材が設けられていて、雄部材と雌部材とを係着させることによって、着衣状態で腰部の前方で連結可能になっている。
スライドファスナ3は、図1に示すように、それぞれ、1対の務歯付きテープ31と2つのスライダー32を備えている。
また、一方の務歯付きテープ31の務歯部34両端には、図3に示すようにストッパ35が設けられている。
すなわち、このズボン1は、図示していないが、まず、被介護人者Pをベッド等の上に横臥させておき、その横に、図2に示すように、両展開部14を展開状態にして載せたのち、被介護者をズボン本体11上に載るように仰向けにする。
最後に、図3に示すように、スライダー32を足挿入部13の先端側および腰部挿入部12の上端側でそれぞれストッパ35に当接させた状態で、他方の務歯部34の端部をスライダー32に係合させたのち、それぞれ他方のスライダー32に近づくようにスライドさせて、対応する務歯同士を係合させて、展開部14を閉じた状態にすることによって、図1のような着衣状態とすることができる。
また、図4に示すように、おむつ9の交換等を行う場合においては、両展開部14の腰部挿入部12側のスライダー32をそれぞれストッパ35に当接するまでスライドさせ、図3に示すように、一方の務歯付きテープ31の務歯部34をスライダー32から取り外して、展開部14の腰部挿入部12側の開放可能にする。そして、足挿入部13側のスライダー32を腰部挿入部12の下端より少し足挿入部13側の位置にしておき、腰部挿入部12の前見頃部12aを足挿入部13側に下げることによっておむつ9の交換等を行う。
また、スライドファスナ3を用いたので、ファスナが毛布等に絡まったりすることが少ない。
また、係止環15を備えているので、被介護人Pに尿器Uを使用した排尿をさせる場合にも、介護人が尿器Uを持たなくても、尿器Uを陰部P1にしっかりと固定しておくことができ、被介護人Pの排尿に時間がかかる場合などでも、介護人が他の仕事を行うことができ非常に便利である。
また、図ではあらわれていないが、上記ズボン1と同様のスライドファスナ3が両展開部22の袖口から合わせ部の端まで装着されている。
この上着2は、まず、図示していないが、被介護人Pをベッド等の上に横臥させておき、その横に、両展開部22を展開状態にするとともに、ボタンBをすべて外した状態にして載せたのち、被介護人Pを上着本体21上に載るように仰向けにする。
続いて、スライダー32を袖口側および合わせ部側でそれぞれストッパ35に当接させた状態で、他方の務歯部34の端部をスライダー32に係合させたのち、それぞれ他方のスライダー32に近づくようにスライドさせて、対応する務歯同士を係合させて、展開部22を閉じた状態にするとともに、ボタンBを嵌めることによって、図1のような着衣状態とすることができる。
また、スライドファスナ3を用いたので、ファスナが毛布等に絡まったりすることが少ない。
図8に示すように、この上着2'は、両腕挿入部26がその袖口から肘(中間節)部分付近まで切断されていて、この切断部25がスライドファスナ3'によって開閉自在になっているとともに、両腕挿入部26の肩口の幅が標準サイズの上着より、数cm(Lサイズで5cm程度)大きくなっている。
また、上記上着2の場合、寝たきりの被介護人に着せるようになっていたが、着座可能な軽度の障害者や健常者が着ることも可能である。ただし、軽度の障害者等はリハビリのため、あまり用いない方が好ましい。
11 スボン本体
12 腰部挿入部
13 足挿入部
14 展開部
15 係止環
12a 前見頃部
2,2' 上着
21 上着本体
22 展開部
25 切断部
26 腕挿入部
3,3' スライドファスナ
31 務歯付きテープ
32 スライダー
33 テープ本体
34 務歯部
35 ストッパ
4 ベルト片
P 被介護人
Claims (3)
- 腰部挿入部と、2つの足挿入部とを有するズボンにおいて、
各足挿入部の先端から腰部挿入部の上端に達する切断線に沿って切断された状態の2箇所の展開部を有し、これらの展開部で布状に展開可能に形成されたズボン本体と、
一端縁に沿って務歯が連続して設けられ、務歯を他方の務歯付きテープ側に向けた状態で足挿入部先端から腰挿入部上端までそれぞれの展開部の両側縁に沿って固定された1対の務歯付きテープ、および、他方のスライダーに近づく方向にスライドさせたとき、両務歯付きテープの務歯同士を係合させ、他方のスライダーから遠ざかる方向にスライドさせたとき、前記務歯同士を解離させるように装着された2つのスライダーを有し、2つのスライダーが、それぞれ務歯の長手方向両端に設けられたストッパに当接した状態で一方の務歯付きテープ側の務歯の端部を装脱自在になっている2組のスライドファスナとを備えるとともに、
両展開部の外側側縁の、腰部挿入部の下端近傍および足挿入部の上端部の2箇所に尿器を固定するための紐の係止環がそれぞれ設けられていることを特徴とするズボン。 - 腰部挿入部の2つの展開部の外側縁からそれぞれ延出し、着衣状態で腰部の前方で連結可能な2つのベルト片を備えている請求項1に記載のズボン。
- 両展開部が着衣時に着衣者の前面側に配置される請求項1または請求項2に記載のズボン。
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