JP2002020113A - 微細シリカ粉末の製造方法 - Google Patents

微細シリカ粉末の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体封止材用充填材として好適なサブミクロ
ン領域を主体とした粒径分布のシャープな微細シリカ粉
末を容易に製造すること。 【解決手段】金属シリコン粉末を含む水系スラリーを、
その突出速度を少なくとも10m/秒以上にして高温場
に噴霧し、得られたシリカ粉末を捕集することを特徴と
する微細シリカ粉末の製造方法である。とくに、スラリ
ーは媒体攪拌型湿式粉砕機を用いて調製されることが好
ましく、さらには高温場が化学炎であり、スラリーが金
属シリコン粉末濃度20〜70%の水系スラリーである
ことが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂用充填材とし
て好適なサブミクロン領域の微細シリカ粉末の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体樹脂封止材(以下、「封止材」と
いう。)への要求特性はますます厳しくなってきてお
り、熱膨張係数、吸湿性、熱伝導率等の点から、シリカ
質フィラーの充填率を高めて対応されているが、成型時
の流動性が低下する問題が起こる。これを解決するた
め、数十μmのベースフィラーと、平均粒子径1μm前
後の微細球状シリカ粒子の少量とを併用することが行わ
れている。さらに最近では、トランスファー成型タイプ
の封止材だけでなく、ベアチップ実装タイプの液状封止
も増えつつあって、微細球状シリカ粒子の需要が多くな
り、それに伴い要求特性も厳しくなってきている。たと
えば、フリップチップタイプにおいては、チップと基板
との間隙に均質に封止材を充填させる必要があることか
ら、微細球状シリカには粗大粒子の全くないものが要求
される。
【0003】このような微細球状シリカ粒子は、金属シ
リコン粉末の燃焼法によって製造される。たとえば、化
学炎中に金属シリコン粉末の粉塵雲を形成させ、爆燃さ
せる方法(特許第1568168号公報)では、0.1
μm以下の非常に微細な球状シリカ粉末を製造すること
ができる。粉塵爆発を利用する場合、瞬時に酸化反応が
進行するので粒子径を小さくすることができるが、反応
を制御することが困難であり、品質の安定したものが得
られにくい問題がある。
【0004】一方、サブミクロン以上の粒子を得る方法
として、粉塵爆発ではなく、酸化燃焼を利用する技術が
古くからある。たとえば、特公昭38−7707号公報
には、酸素を含むキャリアガスによりフェロ合金粉末を
乾式で高温場に投入し、酸化燃焼させることによって数
μm前後のフェロ合金酸化物を製造することが記載され
ている。そして、このような原料の乾式供給による酸化
燃焼法においては、得られた酸化物粒子の粒成長を行わ
せるため、火炎長を長くする(特開平5−193908
号公報)、核材となる粗いシリカ粒子を同伴させて原料
を供給する(特許第2600181号公報)、原料フィ
ードのノズル径を大きくして原料フィード速度を小さく
すると共に冷却速度を下げる(特開平7−247105
号公報)等の技術もすでに提案されている。これらの方
法によれば、シリカ粒子の粒径を0.1μm以下から1
0μm前後まで制御可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の酸化燃焼法にお
いては、金属シリコンの酸化燃焼熱は930kJ/mo
lと非常に大きく、また反応場におけるミクロ的な観点
では、温度分布は非常に広くなり、しかも原料粉末はあ
る粒度分布を持っているので均一反応にはなり難く、結
局、得られるシリカ粉末の粒度分布は幅広いものとな
る。そこで、燃焼火炎中の水分量を増加させて粒子径を
制御することが提案(特開平5−193912公報)さ
れているが、この方法では粒径分布をシャープに制御す
ることはできない。
【0006】この理由について、鋭意検討した結果、特
開平5−193912公報の水分量の増加手段は、燃焼
ガス用支燃性ガスないしはキャリアガス中の水分量の増
加、火炎中への微量水分の添加であるので、水分の絶対
量が不足しており、そのため金属シリコン粉末は局所的
かつ直接的に火炎と接触をし酸化反応をするので、上記
膨大な燃焼熱の影響を直接受けるとの結論に達した。す
なわち、金属シリコン粉末を乾式で供給する方法におい
ては、水分はごく限られた範囲でしか増加できないの
で、金属シリコン粉末の酸化燃焼熱を、例えば水分の蒸
発に消費させるなどして、十分に緩和させることができ
ないために、反応が不均一となり、広い粒径分布になる
との結論に達した。
【0007】本発明は、上記に結論に基づくものであ
り、本発明の目的は、金属シリコン粉末の酸化燃焼反応
を均一かつマイルドに進行させることによって、生成す
るシリカ粒子の粒子径と粒径分布を高度に制御された微
細シリカ粉末の製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、金
属シリコン粉末を含む水系スラリーを、その突出速度を
少なくとも10m/秒以上にして高温場に噴霧し、得ら
れたシリカ粉末を捕集することを特徴とする微細シリカ
粉末の製造方法である。とくに、スラリーは媒体攪拌型
湿式粉砕機を用いて調製されることが好ましく、さらに
は高温場が化学炎であり、スラリーが金属シリコン粉末
濃度20〜70%の水系スラリーであることが好まし
い。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、更に詳しく本発明について
説明する。
【0010】本発明で用いる原料は、金属シリコン粉末
であり、アルミニウム成分やシリカ等の不純物が最大で
10%程度含まれていてもよい。金属シリコン粉末の平
均粒子径は、数μm〜100μm、特に5〜20μmが
好ましく、100μm超であると反応が不均一になりや
すく、また数μm未満であると反応が激しくなり、やは
り不均一反応となる。
【0011】本発明の大きな特徴は、金属シリコン粉末
を水系スラリー状態で高温場に噴霧する際、その噴霧時
の突出速度を少なくとも10m/秒以上、好ましくは1
00〜400m/秒とすることである。突出速度が10
m/秒未満であると、金属シリコン粉末の燃焼反応によ
る局所的な反応熱を十分に緩和することができなくな
り、広い粒径分布を持ったシリカ粉末となる。
【0012】金属シリコン粉末の酸化燃焼反応は、シ
リコン粒子の表面が酸化してSiOガスとなりそれが酸
化してシリカとなる、シリコン粒子表面においてSi
蒸気が発生しその蒸気が酸化してシリカとなる、シリ
コン粒子の固相/液相酸化が考えらる。いずれにしても
これらの反応は、シリコン粒子表面が局所的な高温場に
おかれる酸化反応であるので、制御することは極めて困
難である。しかしながら、本発明のように金属シリコン
粉末を水系スラリー状態で噴霧すれば、金属シリコン粒
子表面は十分な水分ないしは水蒸気で覆われているの
で、酸化反応をマイルドに進行させることが可能とな
る。
【0013】本発明において、水系スラリー噴霧時の突
出速度を少なくとも10m/秒以上にする理由は上記し
たが、更に説明をすると、金属シリコン粒子の滞留を抑
え、しかも金属シリコン粉末の分散を向上させるためで
ある。金属シリコン粒子の突出速度が遅く滞留気味にな
ると、酸化反応による熱エネルギーの拡散が不十分とな
り、極端な場合、粉塵爆発を起こし、全く反応を制御す
ることができなくなる。また、金属シリコン粒子の分散
を向上させることは、均質な酸化反応を促進しつつ、反
応熱の分散化に寄与することになり、シャープな粒径分
布を持つ微細シリカ粉末が得られることになる。
【0014】水系スラリーの金属シリコン粉末濃度は、
20〜70%、特に30〜60%であることが好まし
い。金属シリコン粉末濃度が20%未満では、酸化反応
はより均質な方向へ進むが、水の蒸発に要するエネルギ
ーが大きくなってエネルギー効率が悪くなり、また水系
スラリーの希薄化に基づく粒成長抑制によってサブミク
ロンよりも小さい粒子が多く生成するようになる。一
方、金属シリコン粉末濃度が70%超であると、反応熱
の拡散が不十分となって反応制御が困難になるだけでな
く、水系スラリー中の金属シリコン粒子の分散不良等に
よって粒径制御が十分でなくなる。
【0015】水系スラリーを構成する溶媒は水である
が、数%程度までをエタノール等のアルコールで置き換
えても問題はない。
【0016】水系スラリーの調製は、金属シリコン粉末
と水を容器に所定量投入し、攪拌機でスラリー化するバ
ッチ式、ラインミキサーで連続的にスラリー化する連続
式によって行うことができる。水系スラリー調製の際、
水素ガス発生による爆発の防止対策をしておくことはよ
り好ましいことである。本発明においては、検出器(検
出限界1000ppm以下)では水素ガスを検出するこ
とができなかった。
【0017】水系スラリーは、さらに媒体攪拌型湿式粉
砕機で粉砕・調製されることが好ましい。これによっ
て、スラリー中の金属シリコン粒子は、強力なせん断力
を受け、粉砕されながら分散されるので、酸化反応が均
一化し、粗大粒子の生成が極微量レベルまで抑制され
る。媒体攪拌型湿式粉砕機としては、例えば三井鉱山社
製の「アトライターミル」や「SCミル」、コトブキ技
研工業社製「スーパーアペックスミル」等の媒体攪拌型
ビーズミルが好ましい。とくに、「SCミル」は、ロー
ター/ビーズ/セパレーター間で強力なせん断が掛かり
やすく、短時間で一次粒子に粉砕・分散させることがで
きるので好ましい。
【0018】媒体攪拌型湿式粉砕の方法としては、ホー
スポンプ等で水系スラリーを媒体攪拌型湿式粉砕機に輸
送し、循環しながら粉砕することが効率の点で好まし
い。媒体攪拌型湿式粉砕の主目的は、上記のとおり、ス
ラリー中の金属シリコン粒子の凝集をほぐし、均一に分
散させることにあるので、長時間の過粉砕は避けるべき
である。粉砕の程度は、粒径5〜20μmが目安であ
り、出発原料段階でこの粒径を有しておれば、例えば1
〜2パス程度の数分の粉砕時間で十分である。
【0019】水系スラリーの噴霧法は、二流体ノズル等
のスプレー噴霧器、超音波噴霧器、回転円板噴霧器等を
用いて行われるが、二流体ノズルが量産性、分散性の点
で好ましい。二流体ノズルのノズル構造は、スラリー噴
霧によって形成される液滴が微小になり、しかも閉塞し
づらいものが好ましい。たとえば、スラリー噴霧先端開
口部の口径を2mm以上とすることが好ましい。
【0020】水系スラリーの高温場への噴霧量は、高温
場における金属シリコン濃度が概ね100g/m3 以下
となる量が好ましい。100g/m3 よりも著しく多量
になると、噴霧時の突出速度を限定した理由と同様、金
属シリコン粉末の燃焼反応による局所的な反応熱を十分
に緩和することができなくなり、広い粒径分布のシリカ
粉末となる。しかしながら、原料シリコン濃度が100
g/m3 を超えて噴霧した場合でも、高温場に積極的に
空気等の希釈ガスを送給することによってこの問題を解
消することができる。ここで、高温場での金属シリコン
濃度とは、単位時間あたりの金属シリコン供給量を高温
場に供給した単位時間あたりの温度補正した完全燃焼状
態のガス量で除した値である、と定義される。
【0021】本発明における高温場は、電気加熱方式、
可燃性ガスのバーナー燃焼方式(化学炎)等によって形
成させることができるが、量産性、酸化性雰囲気、エネ
ルギー効率の点で燃焼方式が好ましい。その際の可燃性
ガスとしては、水素、LPG、天然ガス、アセチレンガ
ス、プロパンガス、ブタンガス等が使用され、またその
助燃ガスとしては、空気、酸素が使用される。化学炎の
大きさ、温度等の調整は、バーナーの大きさ、可燃性ガ
スと助燃ガスの流量によって調整することができる。
【0022】高温場を形成する炉は、水冷ジャケット方
式の金属製炉体でも構わないが、炉内の温度分布が広く
なり、反応が不均一になりやすいため、内壁をアルミナ
等の耐火物で保温した断熱方式の炉体が好ましい。ま
た、炉体は、横型炉、竪型炉のいずれでもよいが、炉内
への粉体付着、火炎の安定性等の連続安定操業性の点で
竪型炉が好ましい。
【0023】炉内で生成したシリカ粉末は、燃焼ガス等
の排気ガスと共にブロワー等で吸引され、捕集工程に送
られて捕集される。捕集器としては、パルスエアーを用
いた逆洗方式のバグフィルター、電気集塵機等の一般的
な捕集器が用いられる。
【0024】
【実施例】以下、実施例、比較例をあげて更に具体的に
本発明を説明する。
【0025】燃焼炉を用いて、微細シリカ粉末を製造し
た。用いた燃焼炉は、LPG−酸素混合型バーナー3本
が炉頂部に正三角形の位置に設けられているものであ
り、各々のバーナーの中心部には更に水系スラリー噴射
用の二流体ノズルが取り付けられている。そして、二流
体ノズルの中心から水系スラリーが、またその周囲から
酸素がそれぞれ火炎に噴射される。火炎の形成は、二流
体ノズルの外側に設けられているバーナー噴射口の細孔
からLPG−酸素の混合ガスが噴射されることによって
行われ、LPGと酸素ガス量の制御によって化学炎の長
さと温度等が調整される。二流体ノズルとバーナー噴射
口の間にはカーテン酸素孔と称する付着防止を目的とし
たリング状のガス孔があり、そこから酸素ガスが供給さ
れている。更には、酸化反応部の内壁は、アルミナ質断
熱材で保護されていると共に、炉壁付着防止と不完全燃
焼防止を目的として、炉頂部より空気導入孔が設けられ
ており、ブロワーの吸引と導入孔の開閉度合いに応じて
その導入供給量が調整できるようになっている。生成物
は、ブロワーで捕集系に送られ、バグフィルターで捕集
される。
【0026】実施例1〜6 比較例1 金属シリコン粉末(平均粒子径10μm、最大粒子径1
00μm)と純水とを種々の割合で配合し、容器にて1
時間攪拌混合して、金属シリコン粉末濃度の異なる水系
スラリーを調製した。
【0027】実施例1〜3、5においては、水系スラリ
ーを二流体ノズル(アトマックス社製「型番BNH50
0S−IS」、水系スラリー噴霧先端開口部の口径4.
5mm、噴霧用ガスのノズル先端部径8.8mm)の中
心から、燃焼炉の火炎中(約1900℃)に40kg/
hの割合で噴射した。高温場における金属シリコン濃度
を表1に示した。噴射には、ゲ−ジ圧0.25MPa、
ガス量約28Nm3 /hの酸素ガスを使用し、水系スラ
リー供給にはチューブポンプを用いた。
【0028】一方、バーナーからは、LPG:7Nm3
/hと酸素ガス:21Nm3/hの混合ガスを、カーテ
ン酸素孔から5Nm3 /hの酸素ガスを噴射した。ま
た、炉頂部空気導入孔から200Nm3/hの空気を導
入した。
【0029】実施例4では酸素ガス量を12Nm3
h、比較例1では酸素ガス量を1Nm 3 /hとした。比
較例1では脈動状態で燃焼していた。
【0030】実施例6では、水系スラリーを媒体攪拌型
湿式粉砕機で粉砕・調製したこと以外は実施例4に準じ
て行った。水系スラリーの粉砕・調製方法は、あらかじ
め調製した水系スラリー約80リットルをホースポンプ
で循環式の媒体攪拌型湿式粉砕機(三井鉱山社製商品名
「SCミル」型式SC220/70−XU)へ供給し、
セパレータースリット幅0.2mm、媒体ボール径1m
m、ローター回転速度1200rpm、処理量20リッ
トル/minの割合で10分間循環させて行った。
【0031】比較例2 原料を水系スラリーで供給する代わりに粉末で供給した
こと以外は、実施例1に準じてシリカ粉末を製造した。
粉末での供給は、原料ホッパーからテーブルフィーダー
にて20kg/hの割合で金属シリコン粉末を輸送し
た。輸送用のキャリアガスとして20Nm3 /hの窒素
ガスを用い、バーナー中心部の内径21.6mmのフィ
ード管より供給した。
【0032】上記実施例1〜6、比較例1、2で得られ
た微粒子は、いずれも完全に酸化した白色粉末であり、
一部炉体等への付着があったが、90%以上の回収率で
あった。走査型電子顕微鏡による形態観察の結果、サブ
ミクロンで粒径の揃った真球状の粉末であることが確認
された。また、X線回折装置による結晶相の同定で非晶
質状態であることを確認した。得られた粉末の粒径分布
をコールター社製レーザー回折散乱法粒度分布測定装置
(商品名「LS−230」)を用いて測定したところ、
10%相当径D10、平均粒子径D50、100%相当径D
100は、表1に示すとおりであった。
【0033】つぎに、上記で得られた微細シリカ粉末に
ついて、半導体封止材用充填材としての性能を評価する
ため、次の試験を行った。すなわち、表2に示される割
合で各種材料を混合し、これに、シリカ粉末に対して
0.4%のオルガノシラン系シランカップリング剤で処
理されたシリカ粉末を内割で70体積%混合した。シリ
カ粉末としては、球状溶融シリカ粉末(電気化学工業社
製商品名「FB−60」)をベースフィラーに、上記実
施例及び比較例で得られた微細シリカ粉末を内割りで1
0%添加したものを用いた。なお、参考例1は、微細シ
リカ粉末が添加されない、ベースフィラーのみである。
【0034】ついで、配合物を熱ロールで10分間混練
し、冷却粉砕して樹脂組成物を調製した。これの流動性
(スパイラルフロー値)をEMMI−66(Epoxy
Molding Material Institu
te;Society ofPlastic Indu
stry)に準拠して測定した。成型温度は175℃、
成型圧力は7.4MPa、成型時間は90秒である。そ
の結果を表3に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】表1〜3から明らかなように、本発明の実
施例では、超微粉及び粗大粒子の少ないシャープな粒径
分布を持つ微細シリカ粉末が得られており、それを用い
た半導体封止材は、優れた流動性を示していることがわ
かる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、金属シリコン粉末の酸
化燃焼反応を均一かつマイルドに進行させることができ
るので、半導体封止材用充填材として好適なサブミクロ
ン領域を主体とした粒径分布のシャープな微細シリカ粉
末を容易に製造することができる。
フロントページの続き (72)発明者 渡辺 祥二郎 福岡県大牟田市新開町1 電気化学工業株 式会社大牟田工場内 Fターム(参考) 4G072 AA25 BB05 GG03 HH01 JJ11 LL06 MM26 RR03 RR11 UU01 4J002 AA001 CD061 DJ016 FD016 GQ05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属シリコン粉末を含む水系スラリー
    を、その突出速度を少なくとも10m/秒以上にして高
    温場に噴霧し、得られたシリカ粉末を捕集することを特
    徴とする微細シリカ粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】 水系スラリーが媒体攪拌型湿式粉砕機を
    用いて調製されたものであることを特徴とする請求項1
    記載の微細シリカ粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】 高温場が化学炎であり、スラリーが金属
    シリコン粉末濃度20〜70%の水系スラリーであるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の微細シリカ粉末の
    製造方法。
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