JP2002018891A - インモールド成形用複合フィルムおよびこれを用いた成形品 - Google Patents

インモールド成形用複合フィルムおよびこれを用いた成形品

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JP2002018891A
JP2002018891A JP2000201015A JP2000201015A JP2002018891A JP 2002018891 A JP2002018891 A JP 2002018891A JP 2000201015 A JP2000201015 A JP 2000201015A JP 2000201015 A JP2000201015 A JP 2000201015A JP 2002018891 A JP2002018891 A JP 2002018891A
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resin
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meth
film
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Katsuhiko Sumida
克彦 隅田
Akihiro Inotsuka
昭博 猪塚
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出樹脂との密着性がよく、かつインモール
ド加飾成形した後にも成形品表面を感熱転写記録により
加飾できるインモールド成形用複合フィルムおよびこれ
を用いたインモールド加飾成形品を提供すること。 【解決手段】 基体フィルム(イ)の少なくとも片面上
に感熱転写記録用染料受容層(ロ)を有する複合フィル
ムであって、基体フィルム(イ)は、ゴム変性熱可塑性
樹脂および隠蔽剤の少なくとも2成分からなり、かつ、
その全光線透過率は、40%以下であり、さらに、感熱
転写記録用染料受容層(ロ)は、ウレタン樹脂と重合性
不飽和単量体の重合体とを含有するアクリル樹脂組成物
からなることを特徴とするインモールド成形用複合フィ
ルム、およびこうしたインモールド成形用複合フィルム
をインモールド加飾用射出成形機の金型に配置した後
に、射出成形用樹脂材料(ハ)の射出を行って一体に成
形してなるインモールド加飾成形品により提供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絵付け成形に用い
られるインモールド成形用複合フィルムおよびこれを用
いたインモールド加飾成形品に関し、さらに詳しくは、
射出樹脂との密着性がよく、かつインモールド加飾成形
した後にも成形品表面を感熱転写記録により加飾できる
インモールド成形用複合フィルムおよびこれを用いたイ
ンモールド加飾成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】絵付け成形は、一般に圧縮成形または射
出成形により行われ、1960年代に開発されて以来、
前者の圧縮成形による方法がメラミン樹脂食器のプレス
成形などに応用されてきた。一方、後者の射出成形によ
る方法では、グラビア印刷などで印刷されたフィルムを
1枚づつ金型の中に貼付け、型閉じして、溶融樹脂を射
出すると、フィルムと射出樹脂とが一体となった成形品
が得られる。この場合、通常、印刷面を内面として成形
するため、絵柄の表面はフィルムの表面で完全に保護さ
れる。このような方法は、インモールドラベル法と称せ
られ、プラスチックカップ等の家庭用品の成形に多用さ
れてきた。
【0003】さらに、プラスチック製品の多様化のなか
で、近年は、高品質化、高級意匠化のニーズが高まり、
成形品表面の加飾方法として、インモールド転写成形
法、サーモジェクト法、CFI(coated fil
m insert)プロセス、ヘツテインガー低圧射出
成形法等のインモールド加飾成形方法が開発されてき
た。
【0004】例えば、特開平10−272652号で
は、少なくとも上下最外層がスチレン系樹脂層と表飾加
工されたポリブチレンテレフタレート系樹脂層よりなる
複合フィルムをインモールド加飾用射出成形機の金型に
配置した後に、スチレン系樹脂を主材とする成形用樹脂
材料の射出を行うインモールド加飾成形法が提案されて
いる。
【0005】しかし、これらのインモールド加飾成形法
の場合、高品質化や高級意匠化のニーズに対しは、十分
に満足のいくレベルで対応することができるものの、最
近のプラスチック加工分野で求められている多品種少量
生産方式やユーザー毎のオリジナルデザインのニーズに
対しては、成形後の加飾が不可能であることから、容易
に対応することができないという問題点を有していた。
こうした問題点を解決するため、これまでも、成形後に
加飾することの可能な技術や加飾成形後にさらに加飾す
ることの可能な技術の開発が試みられてきたが、これら
の試みは、いずれも実用性のあるものではなく、現在ま
でのところ、この技術的課題を十分に達成することので
きるものが提案されていないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
のインモールド加飾成形法における問題点を解決するた
め、射出樹脂との密着性がよく、かつインモールド加飾
成形後であっても成形品の表面を感熱転写記録により容
易に加飾できるインモールド成形用複合フィルムおよび
これを用いたインモールド加飾成形品を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題に鑑み、種々のインモールド加飾成形用複合フィルム
について鋭意研究を重ねた結果、特定の樹脂組成をもち
かつ全光線透過率が40%以下である基体フィルムの少
なくとも片面上に、特定の樹脂組成をもつアクリル樹脂
組成物よりなる感熱転写記録用染料受容層を形成させた
複合フィルムを用いることにより、射出樹脂との密着性
がよく、しかもインモールド加飾成形した後であっても
成形品の表面を感熱転写記録により容易に加飾できるこ
とを見出した。そして本発明は、こうした知見に基づい
て完成するに至ったものである。
【0008】すなわち、本発明の第1の発明によれば、
基体フィルム(イ)の少なくとも片面上に感熱転写記録
用染料受容層(ロ)を有する複合フィルムであって、基
体フィルム(イ)は、ゴム変性熱可塑性樹脂および隠蔽
剤の少なくとも2成分からなり、かつ、その全光線透過
率は、40%以下であり、さらに、感熱転写記録用染料
受容層(ロ)は、ウレタン樹脂と重合性不飽和単量体の
重合体とを含有するアクリル樹脂組成物からなることを
特徴とするインモールド成形用複合フィルムが提供され
る。
【0009】また、本発明の第2の発明によれば、第1
の発明において、ゴム変性熱可塑性樹脂は、ゴム成分
に、芳香属ビニルモノマーおよび/またはアルキル(メ
タ)アクリレートとシアン化ビニルモノマーとで構成さ
れるビニルモノマー成分をグラフト重合して得られた重
合体であることを特徴とするインモールド成形用複合フ
ィルムが提供される。
【0010】また、本発明の第3の発明によれば、第1
の発明において、アクリル樹脂組成物は、ウレタン樹脂
と該ウレタン樹脂中に粒子状に分散している重合性不飽
和単量体の重合体とを含有する水分散性樹脂組成物であ
ることを特徴とするインモールド成形用複合フィルムが
提供される。
【0011】また、本発明の第4の発明によれば、第1
の発明において、アクリル樹脂組成物は、ウレタン樹脂
と重合性不飽和単量体とで構成されるコア・シェル構造
またはミクロドメイン構造を有するポリマー粒子を含む
水系エマルション化された樹脂組成物であることを特徴
とするインモールド成形用複合フィルムが提供される。
【0012】また、本発明の第5の発明によれば、第3
または第4の発明において、アクリル樹脂組成物中に含
まれる重合性不飽和単量体の重合体は、加水分解性シリ
ル基を有する重合性不飽和単量体を少なくとも1種含有
する重合性不飽和単量体組成物から得られた重合体であ
ることを特徴とするインモールド成形用複合フィルムが
提供される。
【0013】さらに、本発明の第6の発明によれば、第
1乃至第5の発明のいずれかに係るインモールド成形用
複合フィルムをインモールド加飾用射出成形機の金型に
配置した後に、射出成形用樹脂材料(ハ)の射出を行っ
て一体に成形してなるインモールド加飾成形品が提供さ
れる。
【0014】また、本発明の第7の発明によれば、第6
の発明において、射出成形用樹脂材料(ハ)は、スチレ
ン系樹脂またはポリブチレンテレフタレート系樹脂であ
ることを特徴とするインモールド加飾成形品が提供され
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0016】1.基体フィルム(イ) 本発明のインモールド成形用複合フィルムに使用される
基体フィルム(イ)は、ゴム変性熱可塑性樹脂および隠
蔽剤の少なくとも2成分からなり、その光学特性として
は、全光線透過率(JIS K7105に準ずる)が4
0%以下であるという要件を満たすことが必要である。
【0017】本発明で用いられるゴム変性熱可塑性樹脂
は、(A)ゴム成分に、(B)芳香族ビニルモノマーお
よび/またはアルキル(メタ)アクリレート、(C)シ
アン化ビニルモノマーの、(B)および(C)成分で構
成されたビニルモノマーをグラフト重合することにより
構成されている。
【0018】ゴム成分(A)としては、本発明の作用を
限定しないものであれば、特に限定はされないが、好ま
しくはジエン系ゴムまたはオレフィン系共重合体ゴムが
用いられる。
【0019】その際、ジエン系ゴムとしては、例えば、
ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−
ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、
ポリクロロプレンゴム、ブチルゴム等が挙げられるが、
好ましくは、ポリブタジエンゴムが良い。
【0020】また、オレフィン系共重合体ゴムとして
は、例えば、エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴ
ム、アクリルゴム、塩素化ポリエチレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体ゴム等が挙げられるが、好ましくは、
エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムが良い。こう
したエチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムには、例
えば、エチレン−α−オレフィン二元共重合体、エチレ
ン−α−オレフィン−非共役ジエン三元共重合体などが
含まれる。α−オレフィンには、プロピレン、ブテン−
1、ペンテン−1、3−メチルペンテン−1、ヘキセン
−1、ヘプテン−1、オクテン−1等の炭素数3〜8程
度のα−オレフィンが含まれる。α−オレフィンとして
好ましいのは、炭素数3〜6程度のα−オレフィンであ
り、特にプロピレンが良い。また、上記エチレン−α−
オレフィン系共重合体ゴムに含まれる非共役ジエン成分
としては、例えば、1,4−ヘキサジエン、1,6−オ
クタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−
メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−
オクタジエン等の鎖状非共役ジエン;シクロヘキサジエ
ン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデ
ンなどの環状非共役ジエン;5−ビニルノルボルネン、
5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2
−ノルボルネン、5−イロプロピリデン−2−ノルボル
ネン等のアルケニルノルボルネン類などが用いられる。
【0021】好ましいエチレン−α−オレフィン系共重
合体ゴムとしては、例えば、エチレン−プロピレン共重
合体ゴム[例えば、日本合成ゴム(株)製のJSR−E
PM(商品名)等];エチレン−プロピレン−エチリデ
ンノルボルネン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−
ジシクロペンタジエン共重合体ゴム、エチレン−プロピ
レン−1、4−ヘキサジエン共重合体ゴム等のエチレン
−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム[例えば、日
本合成ゴム(株)製のJSR−EPDM(商品名)等]
が挙げられるが、特に好ましくはエチレン−プロピレン
系共重合体ゴムが良い。
【0022】エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴム
において、エチレンとα−オレフィンとの割合は、通
常、重量比で90/10〜20/80(エチレン/α−
オレフィン)、好ましくは重量比で90/10〜30/
70であり、より好ましくは重量比で90/10〜60
/40、特に好ましくは重量比で90/10〜65/3
5である。また、エチレン−α−オレフィン−非共役ジ
エン共重合体ゴムにおいて、非共役ジエン含有量は、通
常、ヨウ素価に換算して5〜40であるのが好ましい。
【0023】アクリルゴムとしては、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸アルキルエステル
を主成分とする共重合体が含まれる。前記共重合体を構
成する共重合可能なモノマーとしては、例えば、塩素含
有アクリル系モノマー、アクリロニトリル、カルボキシ
ル基含有(メタ)アクリル系モノマー、エポキシ基含有
(メタ)アクリル系モノマー等が挙げられる。上記ゴム
成分は、一種又は二種以上を混合して用いることができ
る。
【0024】一方、芳香族ビニルモノマー(B)として
は、例えば、スチレン、アルキル置換スチレン(例え
ば、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メ
チルスチレン、4−ジメチルスチレン、p−エチルスチ
レン、p−t−ブチルスチレン等)、α−アルキル置換
スチレン(例えば、α−メチルスチレン、α−メチル−
p−メチルスチレン等)、ハロゲン化スチレン(例え
ば、o−クロロスチレン、p−クロロスチレン等)等の
スチレン系モノマーが挙げられ、好ましくは、スチレ
ン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン等のスチ
レン系モノマーが良く、特に好ましくは、スチレンモノ
マーが良い。これらの芳香族ビニルモノマーは、一種又
は二種以上混合して使用できる。
【0025】また、耐光性を高めるために、前記芳香族
ビニルモノマー(B)に代えて、又は芳香族ビニルモノ
マーと共に、アルキル(メタ)アクリレート(B’)を
用いてもよい。前記アルキルとしては、例えば、メチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、t−ブチル等の炭素数1〜4程度の低
級アルキル基が挙げられる。具体的には、アルキル(メ
タ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等
が挙げられ、好ましいアルキル(メタ)アクリレートと
してはアルキルメタクリレートが良く、特に好ましくは
メチルメタクリレートが良い。このようなアルキル(メ
タ)アクリレートを用いることにより、フィルムの透明
性が向上する。これらのアルキル(メタ)アクリレート
も、一種又は二種以上混合して使用できる。
【0026】さらに、シアン化ビニルモノマー(C)と
しては、例えば、アクリロニトリル、メタアクリロニト
リル等が挙げられるが、好ましくはアクリロニトリルが
良い。シアン化ビニルモノマーは、単独であっても又は
二種以上混合しても使用できる。
【0027】なお、ゴム変性熱可塑性樹脂の特性を損な
わない範囲で、N−フェニルマレイミド、シクロヘキシ
ルマレイミド等のマレイミド類;無水マレイン酸、無水
イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸無水物などの共重
合可能なモノマーを併用してもよい。
【0028】本発明で用いられるゴム変性熱可塑性樹脂
は、より具体的には、例えば、ジエン系ゴムに芳香族ビ
ニルモノマーおよびシアン化ビニルモノマーをグラフト
重合して得られるポリマー[例えば、ポリブタジエンゴ
ムにスチレンおよびアクリロニトリルをグラフト重合し
たポリマー(ABS樹脂)など](以下ABS系ポリマ
ーと総称する));エチレン−α−オレフィン系ゴムに
芳香族ビニルモノマーおよびシアン化ビニルモノマーを
グラフト重合して得られるポリマー[例えば、エチレン
−プロピレン系共重合体ゴムにスチレンおよびアクリロ
ニトリルをグラフト重合したポリマー(AES樹脂)な
ど](以下、AES系ポリマーと総称する);アクリル
ゴムに芳香族ビニルモノマーおよびシアン化ビニルモノ
マーをグラフト重合して得られるポリマー[例えば、ア
クリルゴムにスチレンおよびアクリロニトリルをグラフ
ト重合したポリマー(AAS樹脂)など];塩素化ポリ
エチレンに芳香族ビニルモノマーおよびシアン化ビニル
モノマーをグラフト重合して得られるポリマー[例え
ば、塩素化ポリエチレンにスチレンおよびアクリロニト
リルをグラフト重合したポリマー(ACS樹脂)な
ど];エチレン−酢酸ビニル共重合体に芳香族ビニルモ
ノマーおよびシアン化ビニルモノマーをグラフト重合し
て得られるポリマー[例えば、エチレン−酢酸ビニル共
重合体にスチレンおよびアクリロニトリルをグラフト重
合したポリマーなど];等が挙げられる。好ましいゴム
変性熱可塑性樹脂には、ABS系ポリマー、AES系ポ
リマーが含まれる。
【0029】上記ゴム変性熱可塑性樹脂は、前述したよ
うに、(A)ゴム成分で、(B)芳香族ビニルモノマー
および/またはアルキル(メタ)アクリレート、(C)
シアン化ビニルモノマーの、(B)および(C)成分で
構成されたビニルモノマーからなる共重合体を変性して
いるので、破断伸び率や剛性が高く、しかも耐衝撃性、
耐薬品性などにも優れる。
【0030】上記ゴム変性熱可塑性樹脂において(A)
ゴム成分と、(B)芳香族ビニルモノマーおよび/また
はアルキルメタクリレート、(C)シアン化ビニルモノ
マーの、(B)および(C)成分で構成されたビニルモ
ノマー組成物との割合は、各成分の種類などに応じて適
宜選択できるが、好ましくは重量比で(A)/{(B)
+(C)}=2/98〜50/50、さらに好ましくは
重量比で5/95〜45/55、特に好ましくは重量比
で10/90〜40/60が良い。ゴム成分とモノマー
組成物との割合が前記範囲である樹脂は、剛性や引張り
強さに優れると共に、優れた耐衝撃性を有する。なお、
ゴム成分が重量比で50%を超えると、フィルム成形性
が低下しやすい。
【0031】また、上記ゴム変性熱可塑性樹脂におい
て、(B)芳香族ビニルモノマーおよび/またはアルキ
ルメタクリレート、(C)シアン化ビニルモノマーの、
(B)および(C)成分で構成されたビニルモノマー組
成物において、(B)成分と(C)成分の割合は、好ま
しくは重量比で(B)/(C)=90/10〜50/5
0、さらに好ましくは重量比で80/20〜60/40
(である。
【0032】本発明で用いられるゴム変性熱可塑性樹脂
の熱変形温度HDTは、特に限定されないが、好ましく
は70〜150℃が良く、さらに、好ましくは80〜1
30℃が良い。なお、HDTは、ゴム成分の量、ビニル
モノマーの種類、グラフト率などにより調整できる。
【0033】上記ゴム変性熱可塑性樹脂は、慣用のグラ
フト法により得ることができる。このようなグラフト法
としては、例えば、ゴム成分の存在下に、前記(B)お
よび(C)成分で構成されたモノマー組成物を重合する
グラフト重合法、前記共重合成分のうち、少なくとも一
種のモノマーを構成成分とする重合体又は共重合体を別
個に製造し、前記のようにして得られたグラフト共重合
体とブレンドするグラフトブレンド法などが挙げられ
る。好ましくはグラフト共重合体が使用するのが良い。
また、重合は、慣用の重合法、例えば、乳化重合、溶液
重合、懸濁重合などにより行うことができる。
【0034】上記ゴム変性熱可塑性樹脂におけるグラフ
ト率は、各成分の種類や所望の特性などに応じて適宜選
択できるが、好ましくは10〜90%が良く、さらに好
ましくは35〜75%が良く、特に好ましくは40〜7
0%が良い。
【0035】上記ゴム変性熱可塑性樹脂は、通常、
(B)芳香族ビニル系ポリマーおよび/またはアルキル
(メタ)アクリレートと(C)シアン化ビニルモノマー
とで構成された共重合体の連続相に、粒子状の(A)ゴ
ム成分が分散している場合が多い。分散しているゴム成
分粒子の平均粒子径は、好ましくは0.05〜2.0μ
mが良く、さらに好ましくは0.1〜1.0μmが良
く、特に好ましくは0.2〜0.6μmが良い。
【0036】本発明において、ゴム変性熱可塑性樹脂
は、その特性を損なわない範囲で、他の樹脂、例えば、
ナイロン6、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボ
ネートなどを含んでいてもよく、このような樹脂は、前
記ゴム変性熱可塑性樹脂にブレンド又はアロイ化されて
いてもよい[例えば、ダイセル化学工業(株)製、商品
名;ノバロイA(ABS/ナイロン6−アロイ)、B
(ABS/ポリブチレンテレフタレートアロイ)、S
(ABS/ポリカーボネート−アロイ)シリーズ等]。
このような場合、ゴム変性熱可塑性樹脂中の他の樹脂の
含有量は、好ましくは30重量%以下が良く、さらに好
ましくは20重量%以下が良い。
【0037】一方、本発明の基体フィルム(イ)に用い
られる隠蔽剤は、従来公知のものが使用でき、例えば、
白色顔料(酸化チタン、亜鉛華、鉛白、リトボン、バラ
イト、沈降性硫酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、沈
降性シリカ)、黒色顔料(カーボンブラック、ランプブ
ラック、チタンブラック、合成鉄黒)、灰色顔料(亜鉛
末、亜酸化鉛、スレート粉)、赤色顔料(カドミウム
赤、カドミウム水銀赤、銀朱、べんがら、モリブデン
赤、鉛丹、光明丹)、褐色顔料(アンバー、酸化鉄
茶)、黄色顔料(カドミウム黄、亜鉛黄、黄土、オー
カ、黄色酸化鉄、合成オーカ、黄鉛、チタン黄)、緑色
顔料(酸化クロム緑、コバルト緑、クロム緑)、青色顔
料(群青、紺青、鉄青、コバルト青)、金属粉顔料、等
の無機顔料;アゾ顔料(パーマネント・レッド4R、パ
ラ・レッド、ファースト・エローG、ファースト・エロ
ー10G、ジスアゾ・エローG、ジスアゾ・エローG
R、ジスアゾ・オレンジ、ピラゾロン・オレンジ、ブリ
リアント・カーミン3B、ブリリアント・カーミン6
B、ブリリアント・スカーレットG、ブリリアント・ボ
ルドー10B、ボルドー5B、パーマネント・レッドF
5R、パーマネント・カーミンFB、リソール・レッド
R、リソール・レッドB、レーキ・レッドC、レーキ・
レッドD、ブリリアント・ファスト・スカーレット、ピ
ラゾロン・レッド、ボン・マルーン・ライト、ボン・マ
ルーン・メジアム、ファイア・レッド)、ニトロソ顔料
(ナフトール・グリーンB)、ニトロ顔料(ナフトール
・エローS)、塩基性染料系レーキ(ローダミンBレー
キ、ローダミン6Gレーキ)、媒染染料系レーキ、建染
染料系顔料、フタロシアニン顔料(フタロシアニン・ブ
ルー、フタロシアニン・グリーン、ファスト・スカイ・
ブルー、アニリン・ブラック)、ジオキサジン系顔料
(ジオキサジンバイオレット)等の有機顔料;有機蛍光
顔料;真珠箔;等が挙げられるが、これらに限定される
ものではない。これらの中でも、好ましい隠蔽剤として
は、隠蔽性の高い酸化チタン・カーボンブラック等の無
機顔料が挙げられ、さらに好ましくは、隠蔽性が高く、
また印刷ベースとしては白色が汎用性が高いことから、
白色の酸化チタンが挙げられる。
【0038】ゴム変性熱可塑性樹脂に対する隠蔽剤の添
加量および平均粒径は、本発明の基体フィルムの作用や
成形性を妨げない範囲で、基体フィルムの必要な隠蔽性
に応じて適宜定めれば良いが、隠蔽性の点から、基体フ
ィルム形成時に全光線透過率(JIS K7105に準
拠して測定)が40%以下になるよう添加量を定める。
好ましくは全光線透過率(JIS K7105に準拠し
て測定)が30%以下であるのが良く、特に好ましくは
全光線透過率(JIS K7105に準拠して測定)が
20%以下であるのが良い。全光線透過率が40%を超
えると、基体フィルムが透け、加飾された模様等が見え
にくくなるので望ましくない。
【0039】上記全光線透過率(JIS K7105に
準拠して測定)の範囲内で、本発明で使用する隠蔽剤の
平均粒径は、20μm以下が好ましく、さらに好ましく
は、5μm以下が良い。隠蔽剤の平均粒径が20μmを
超えると、フィルムにピンホールが発生してフィルムの
成形が困難となる。
【0040】本発明の基体フィルムの粗表面は、充填剤
を配合し、表面近傍に充填剤を存在させる方法、あるい
はエンボス加工によって形成される。粗表面を充填剤に
よって形成する場合、充填剤としては、従来公知の炭酸
カルシウム、クレー、タルク、シリカ、ウォラスナイ
ト、ゼオライト、けい藻土、けい砂、軽石粉、スレート
粉、アルミナのコロイド液、アルミナホワイト、硫酸ア
ルミニウム、硫酸バリウム、リトボン、硫酸カルシウ
ム、二硫化モリブデン、表面処理フィラー、雲母粉、グ
ラファイト、ガラス繊維、ガラス球、火山ガラス中空
体、カーボン繊維、炭素中空球、無煙炭粉末、人造氷晶
石、シリカ球状微粒子、アルミナ繊維、再生ゴム、ゴム
粉末、エボナイト粉末、セラック、木粉、ココナットや
し殻粉、コルク粉末、セルロース・パウダ(粉末繊維
素)、木材パルプ、紙および布、シリコン樹脂微粉末、
ポリビニルアルコール繊維、アラミド繊維、高強力ポリ
アリレート繊維等が使用できるが、これらに限定される
ものではなく、好ましくは粒子状のものが良い。本発明
に用いられる充填剤として特に好ましくはタルク、シリ
カが良い。
【0041】充填剤の添加量および平均粒径は、本発明
の基体フィルムの作用や成形性を妨げない範囲で、該基
体フィルムの必要な表面粗さに応じて適宜定めれば良い
が、好ましくは、表面粗さ(IJS B0601に準拠
して測定)が50μm以下になるよう定めるのが良く、
さらに好ましくは表面粗さ(IJS B0601に準拠
して測定)が5μm〜30μmであるのが良い。特に、
粗表面を充填剤によって形成する場合は、粗表面の表面
粗さ(IJS B0601に準拠して測定)が5μm〜
30μmとなるよう設定する。表面粗さが5μm未満で
あると、充填剤により粗表面を形成する場合は積層加工
適性が低下し、また意匠性が低くなる。一方、表面粗さ
が30μmを超えると、フィルム成形性が低下しやす
い。好ましくは、充填剤を本発明の基体フィルムを構成
する成分100重量%に対し、3〜30重量%を添加す
るのが良い。更に好ましくは8〜25重量%である。充
填剤添加量が30重量%を超えると、フィルムが脆くな
ってフィルム成形が困難となり、3重量%未満では、表
面粗さが小さいため積層加工適性および意匠性が低く、
また、ひけが発生し成型性が悪くなる。
【0042】充填剤の平均粒径は、1〜20ミクロンが
良く、さらに好ましくは、3〜12ミクロンが良い。充
填剤の平均粒径が20ミクロンを超えると、フィルムに
ピンホールが発生してフィルムの成形が困難となり、1
ミクロン未満であると、表面粗さが小さいため積層加工
適性および意匠性が低く、また、ひけが発生し成型性が
悪くなる。
【0043】本発明の基体フィルム(イ)には、必要に
応じて、その作用や成形性を妨げない範囲で、難燃剤、
滑剤(炭化水素、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、エステル
系、アルコール系、金属石鹸、シリコン油、低分子ポリ
エチレン等のワックス等)、展着剤(流動パラフィン、
ポリエチレングリコール、ポリブテン等)、分散剤等の
添加剤を配合しても良い。
【0044】本発明の基体フィルムを製造するための各
原料の配合方法は、特に限定されず、例えば、従来公知
の方法である各成分の加熱溶融混合により製造できる。
加熱溶融混合は、通常、常圧で行う場合が多いが、加
圧、減圧下で行ってもよい。加熱溶融混合するための装
置は、加熱及び混合が可能である限り特に限定されず、
一般に用いられる撹拌機付きのタンク、インテシプミキ
サー、バンバリーミキサー、スーパーミキサー、ヘンシ
ェルミキサー等を使用することが出来る。また、配合成
分をスクリューを備えた押出機により加熱溶融混合し、
金型より押出して冷却することにより、ペレット状等の
所望の形状にしてから成形してもよい。
【0045】本発明の基体フィルムの成形法は、従来公
知の方法を用いれば良く、特に限定されるものではな
い。例えば、インフレーション法やTダイ法等の押出成
形法等に供することにより成膜出来る。なお、前記樹脂
配合物をTダイから押出し、冷却ロールで冷却してフィ
ルム化する場合には、冷却ロールの温度を調整すること
により、所望の表面平滑性および均一性のフィルムを得
られる場合がある。さらに、本発明の基体フィルムは、
表面に、特に粗表面に装飾用の印刷等を施したり、エン
ボス加工等により、意匠性を附与することもできる。
【0046】本発明の基体フィルムの厚さは、特に限定
されないが、好ましくは20〜700ミクロンが良い。
フィルムの厚さが20ミクロン未満であると隠蔽性が低
下し、また700ミクロンを超えると、成型物を形成し
た場合に被覆層が厚くなり、成型物としての強度が保持
出来なくなる。
【0047】2.感熱転写記録用染料受容層(ロ) 本発明のインモールド成形用複合フィルムは、基体フィ
ルム(イ)の少なくとも片面上に、インモールド加飾成
形した後であっても成形品の表面を感熱転写記録により
容易に加飾できる感熱転写記録用染料受容層(ロ)(以
下、単に記録層と略称する場合がある。)を有すること
を必須とするが、該記録層(ロ)は、ウレタン樹脂
(D)と重合性不飽和単量体の重合体(E)とを含有す
るアクリル樹脂組成物により構成されていることが必要
である。
【0048】本発明の記録層(ロ)を構成するアクリル
樹脂組成物に含まれるウレタン樹脂(D)は、特に限定
するものではなく、公知の製法により調製できる。ウレ
タン樹脂は、通常、ポリイソシアネート成分とポリオー
ル成分との反応により得られるが、その際、ポリアミン
成分を鎖伸長剤として使用してもよい。さらに、ウレタ
ン樹脂は、単独であっても、又は二種以上組み合わせて
も使用できる。
【0049】ポリイソシアネート成分としては、芳香族
性または非芳香族性のいずれのポリイソシアネートであ
っても用いることができる。その内、芳香族性ポリイソ
シアネートとしては、例えば、m−フェニレンジイソシ
アネート、p−フェニレンジイソシアネートなどのフェ
ニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシア
ネート、2,6−トリレンジイソシアネートなどのトリ
レンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4′−
ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネー
トなどのジイソシアネート、トリフェニルメタントリイ
ソシアネートなどのポリイソシアネートなどの芳香族ポ
リイソシアネート;1,3−キシリレンジイソシアネー
ト、1,4−キシリレンジイソシアネートなどのキシリ
レンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソ
シアネートなどのジイソシアネート、1,3,5−トリ
イソシアネートメチルベンゼンなどのポリイソシアネー
トなどの芳香脂肪族ポリイソシアネートが挙げられる。
これらの芳香族性ポリイソシアネートは、単独で又は二
種以上組合わせて使用できる。
【0050】また、非芳香族性ポリイソシアネートとし
ては、例えば、イソホロンジイソシアネート、ジシクロ
ヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、シクロ
ヘキサン−1,4−ジイソシアネートなどのジイソシア
ネート、1,3,5−トリイソシアネートシクロヘキサ
ンなどの脂環式ポリイソシアネート;1,6−ヘキサメ
チレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキ
サメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネー
ト、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネートな
どの脂肪族ポリイソシアネートが挙げられる。これらの
非芳香族性ポリイソシアネートは、単独で又は二種以上
組合わせて、或いは芳香族性ポリイソシアネートと併用
して使用できる。ポリイソシアネート成分には、通常、
ジイソシアネート成分が使用される。
【0051】なお、ポリイソシアネート成分は、多価ア
ルコールにポリイソシアネート化合物が付加して得られ
る末端にイソシアネート基を有するアダクト体として、
あるいはビュレット反応により得られるシアヌレート
体、その二量体または三量体として使用してもよい。
【0052】一方、ウレタン樹脂の他の原料であるポリ
オール成分としては、例えば、ポリエステルポリオー
ル;ポリエーテルポリオール(例えば、ポリエチレング
リコール,ポリプロピレングリコール,ポリオキシテト
ラメチレングリコールなどのオキシ−C2−4アルキレ
ン単位を有するポリエーテルジオールなど);ポリエス
テル−ポリエーテルポリオール;ポリカーボネートポリ
オール(例えば、ポリカーボネートジオールなど);ア
クリルポリオールなどが挙げられる。これらのポリオー
ル成分の内、好ましくはポリエステルポリオール、さら
に好ましくはポリエステルジオールが用いられる。ポリ
オール成分は、単独で又は二種以上組み合わせて使用で
きる。
【0053】ポリエステルポリオールは、通常、多価ア
ルコールと、多価カルボン酸又はその低級アルキルエス
テル若しくは酸無水物との反応により得られるヒドロキ
シル基含有ポリエステルであるが、ラクトンから誘導さ
れたポリエステルであってもよい。
【0054】ポリエステルポリオールを調製するための
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコー
ル、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、
1,3−ブタンジオール、テトラメチレングリコール、
ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコールな
どのC2−10アルキレンジオール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、ポリオキシテトラメチ
レングリコールなどのポリオキシ−C2−4アルキレン
グリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トールなどのポリオールなどの脂肪族多価アルコール;
1,4−シクロヘキサンジメチロール、水素化ビスフェ
ノールAなどの脂環式多価アルコール;2,2−ビス
(2−ヒドロキシエチルフェニル)プロパンなどの芳香
族多価アルコールなどが挙げられる。多価アルコール
は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ま
しい多価アルコールは、通常、脂肪族ジオールである。
【0055】多価カルボン酸としては、例えば、アジピ
ン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカ
ンジカルボン酸などの飽和脂肪族ジカルボン酸、マレイ
ン酸などの不飽和脂肪族ジカルボン酸などの脂肪族多価
カルボン酸;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸など
の脂環族多価カルボン酸;フタル酸、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸などの芳
香族ジカルボン酸、トリメリット酸などの芳香族多価カ
ルボン酸などが例示される。多価カルボン酸は、単独で
又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0056】さらに、ポリエステルポリオールを調製す
るためのラクトンには、例えば、ブチロラクトン、バレ
ロラクトン、カプロラクトンなどが含まれ、単独で又は
二種以上組み合わせて使用してもよい。
【0057】また、ウレタン樹脂を調製する際、鎖伸長
剤として用いられるポリアミン成分としては、エチレン
ジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジア
ミン、ペンタメチレンジアミン、1,7−ジアミノヘプ
タン、1,8−ジアミノオクタン、キシリレンジアミ
ン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジア
ミン、フェニレンジアミンなどのジアミン類、トリアミ
ノプロパンなどのポリアミン類などが挙げられる。
【0058】ウレタン樹脂(D)は、本発明の記録層
(ロ)を構成するアクリル樹脂組成物中に、通常、有機
溶媒溶液、水溶液又は水性エマルジョンのいずれかの形
態にして配合されるが、取り扱い性や環境問題等の面か
ら、水溶液又は水性エマルジョン、特に水性エマルジョ
ンが好ましい。
【0059】有機溶媒溶液に用いられる有機溶媒として
は、コーティング剤として一般に使用される溶媒、例え
ば、脂肪族炭化水素類(ヘキサンなど)、脂環族炭化水
素類(シクロヘキサンなど)、芳香族炭化水素類(トル
エン,キシレンなど)、ハロゲン化炭化水素類(ジクロ
ロエタンなど)、アルコール類(エタノール,イソプロ
パノールなど)、エステル類(酢酸エチルなど)、ケト
ン類(アセトン,メチルエチルケトンなど)、エーテル
類(ジエチルエーテル,テトラヒドロフランなど)、セ
ロソルブ類(エチルセロソルブなど)、又はこれらの混
合溶媒が例示できる。
【0060】また、水溶液又は水性エマルジョンは、通
常、乳化剤を用いてウレタン樹脂を溶解又は乳化分散さ
せるか、あるいは予めウレタン樹脂の分子内に遊離のカ
ルボキシル基、スルホン酸基、3級アミノ基などのイオ
ン性官能基を導入した後、アルカリや酸を用いてウレタ
ン樹脂を溶解又は分散させるかすることにより調製され
る。
【0061】上記水溶液又は水性エマルジョンを調製す
る際に用いられる分子内に遊離のカルボキシル基、スル
ホン酸基、3級アミノ基が導入されたウレタン樹脂は、
ポリイソシアネート成分と、遊離のカルボキシル基,ス
ルホン酸基又は3級アミノを有するジオール(特に高分
子ジオール)成分との反応により得られる。なお、上記
遊離のカルボキシル基やスルホン酸基を有するジオール
(特に高分子ジオール)は、例えば、ジオール成分と、
3以上のカルボキシル基を有する多価カルボン酸、スル
ホン酸基を有する多価カルボン酸又はその酸無水物(例
えば、無水ピロメリット酸などの4塩基酸無水物など)
との反応、または開始剤としてジヒドロキシカルボン酸
(ジメチロールプロピオン酸など)を用い、ラクトンを
開環重合する方法などにより得られる。また、3級アミ
ノ基を有するジオール(特に高分子ジオール)は、開始
剤としてN−アルキルジアルカノールアミン(N−メチ
ルジエタノールアミンなど)を用い、アルキレンオキサ
イドやラクトンを開環重合して得られる。このようなウ
レタン樹脂は、通常、架橋成分を含んでおらず、非反応
性であるため、常温で硬化することなく、取り扱い性が
高い。そのため、特に、エマルジョンなどの水系であっ
ても安定性が高い。
【0062】本発明の記録層(ロ)を構成するアクリル
樹脂組成物は、前述したように、ウレタン樹脂(D)に
加えて、重合性不飽和単量体の重合体(E)を含有す
る。重合性不飽和単量体の重合体(E)に使用する重合
性不飽和単量体としては、例えば、アクリル系単量体や
メタクリル系単量体(以下、本明細書ではアクリル系単
量体及びメタクリル系単量体を総称して、単に(メタ)
アクリル系単量体と略称する。)、芳香族ビニル類、不
飽和カルボン酸類、不飽和スルホン酸類、ビニルエステ
ル類、ハロゲン含有ビニル類、ビニルエーテル類(例え
ば、ビニルエチルエーテルなど)、ビニルケトン類(例
えば、メチルビニルケトンなど)、ビニル複素環化合物
(例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾ
ールなどのN−ビニル化合物、ビニルピリジンなど)、
オレフィン系単量体(例えば、エチレン、プロピレンな
ど)、アリル化合物(例えば、酢酸アリルなどのアリル
エステルなど)、加水分解性シリル基を有する単量体な
どが挙げられる。重合性不飽和化合物は、単独で又は二
種以上組み合わせて使用できる。
【0063】上記(メタ)アクリル系単量体の代表的な
ものとしては、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリ
ルアミド類、(メタ)アクリロニトリルなどの化合物が
挙げられる。これらの内、(メタ)アクリレートとして
は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イ
ソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アク
リレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチ
ル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレー
ト、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
トなどのC1−18アルキル(メタ)アクリレートなど
のアルキル(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メ
タ)アクリレートなどのシクロアルキル(メタ)アクリ
レート; フェニル(メタ)アクリレートなどのアリー
ル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレー
トなどのアラルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロ
キシエチル、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ートなどのヒドロキシ−C2−4アルキル(メタ)アク
リレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
ト;グリシジル(メタ)アクリレート;2−(ジメチル
アミノ)エチル(メタ)アクリレート、2−(ジエチル
アミノ)エチル(メタ)アクリレートなどのジC1−4
アルキルアミノ−C 2−4アルキル(メタ)アクリレー
トなどのジアルキルアミノ−アルキル(メタ)アクリレ
ートが例示される。
【0064】また、(メタ)アクリルアミド類として
は、例えば、(メタ)アクリルアミド;ヒドロキシアル
キル(メタ)アクリルアミド[例えば、N−メチロール
(メタ)アクリルアミドなどのN−ヒドロキシ−C
1−4アルキル(メタ)アクリルアミドなど];アルコ
キシアルキル(メタ)アクリルアミド[例えば、N−メ
トキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのN−C
1−4アルコキシ−C1−4アルキル(メタ)アクリル
アミドなど];ジアセトン(メタ)アクリルアミドなど
が含まれる。これらの(メタ)アクリル系単量体の内、
好ましい化合物としては、例えば、(メタ)アクリレー
ト[例えば、C1−18アルキル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシ−C2−4アルキル(メタ)アクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレート、ジC1−4アル
キルアミノ−C2−4アルキル(メタ)アクリレートな
ど];(メタ)アクリルアミド類などが例示できる。さ
らに好ましくは、C2− 10アルキルアクリレート、C
1−6メタクリレート、ヒドロキシ−C2−3アルキル
(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、ジC1−3アルキルアミノ−C2−3アルキル(メ
タ)アクリレートが含まれる。
【0065】前記加水分解性シリル基を有する単量体に
は、(メタ)アクリル系単量体、ビニル基などのアルケ
ニル基を有する単量体などが含まれる。その内、加水分
解性シリル基を有する(メタ)アクリル系単量体として
は、例えば、2−(メタ)アクリロキシエチルトリクロ
ロシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリクロ
ロシラン、2−(メタ)アクリロキシエチルメチルジク
ロロシラン、2−(メタ)アクリロキシエチルジメチル
クロロシラン、2−(メタ)アクリロキシエチルトリメ
トキシシラン、2−(メタ)アクリロキシエチルトリエ
トキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルト
リエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピル
トリス(2−メトキシエトキシ)シランなどが例示でき
る。さらに、加水分解性シリル基とビニル基などのアル
ケニル基を有する単量体としては、例えば、ビニルトリ
クロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、イソプロ
ペニルトリクロロシラン、イソプロペニルジメチルクロ
ロシランなど;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリ
エトキシシラン、ビニルジメトキシメチルシラン、ビニ
ルジエトキシメチルシラン、イソプロペニルトリメトキ
シシラン、イソプロペニルトリエトキシシラン、ビニル
トリス(2−メトキシエトキシ)シランなど;アリルト
リクロロシラン、アリルメチルジクロロシランなど;ア
リルトリメトキシシラン、ビニルフェニルトリメトキシ
シラン、イソプロペニルフェニルトリメトキシシランな
ど;3−[2−(アリルオキシカルボニル)フェニルカ
ルボニルオキシ]プロピルトリメトキシシラン、3−
[2−(イソプロペニルメチルオキシカルボニル)フェ
ニルカルボニルオキシ]プロピルトリメトキシシランな
ど;3−(ビニルフェニルアミノ)プロピルトリメトキ
シシラン、3−(ビニルフェニルアミノ)プロピルトリ
エトキシシランなど;3−[2−(N−ビニルフェニル
メチルアミノ)エチルアミノ]プロピルトリメトシキシ
ラン、3−[2−(N−イソプロペニルフェニルメチル
アミノ)エチルアミノ]プロピルトリエトキシシランな
ど;2−(ビニルオキシ)エチルトリメトキシシラン、
3−(ビニルオキシ)プロピルトリメトキシシラン、4
−(ビニルオキシ)ブチルトリエトキシシラン、2−
(イソプロペニルオキシ)エチルトリメトキシシランな
ど;3−(アリルオキシ)プロピルトリメトキシシラ
ン、10−(アリルオキシカルボニル)デシルトリメト
キシシラン、3−(イソプロペニルメトキシ)プロピル
トリメトキシシランなど;3−[(メタ)アクリロキシ
エトキシ]プロピルトリメトキシシラン、3−[(メ
タ)アクリロキシエトキシ]プロピルジメトキシメチル
シランなど;ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエ
トキシシラン、ジビニルジ(β−メトキシエトキシ)シ
ランなどが例示できる。
【0066】前記不飽和カルボン酸類には、例えば、不
飽和モノカルボン酸[例えば、(メタ)アクリル酸、ク
ロトン酸などのエチレン系不飽和モノカルボン酸等]、
不飽和多価カルボン酸[例えば、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸などのエチレン系不飽和多価カルボン酸
又はその酸無水物(無水マレイン酸など)若しくはエス
テル類(例えば、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モ
ノブチルなどの2価カルボン酸のモノアルキルエステル
など)など]などが含まれる。その内、好ましい不飽和
カルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸など
のモノカルボン酸、マレイン酸などの多価カルボン酸又
はその酸無水物若しくはエステル類などが例示できる。
【0067】前記不飽和スルホン酸類としては、例え
ば、スチレンスルホン酸などのビニルスルホン酸などが
例示できる。
【0068】前記芳香族ビニル類には、例えば、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどが含まれ
るが、好ましくはスチレンを用いる場合が多い。ビニル
エステル類には、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、バーサチック酸ビニル(VeoVaなど)などが
含まれる。ハロゲン含有ビニル類には、例えば、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデンなどが含まれる。
【0069】好ましい重合性不飽和単量体の重合体に
は、(メタ)アクリル酸エステルなどの(メタ)アクリ
ル系単量体;スチレンなどの芳香族ビニル類;(メタ)
アクリル酸,マレイン酸などの不飽和カルボン酸類;酢
酸ビニルなどのビニルエステル類;塩化ビニルなどのハ
ロゲン含有ビニル類;または加水分解性シリル基を有す
る単量体から選択された少なくとも一種の単量体の単独
重合体又はこれらの共重合体が含まれる。これらの内、
好ましい重合性不飽和単量体の重合体は、(メタ)アク
リル系単量体を用いたアクリル系樹脂((メタ)アクリ
ル系単量体の単独又は共重合体)、芳香族ビニル類を用
いたスチレン系樹脂(スチレンと(メタ)アクリル系単
量体との共重合体など)やこれらに加水分解性シリル基
を有する単量体を配合した重合性単量体組成物から得ら
れる重合体である。特に加水分解性シリル基を有する単
量体を配合した重合性単量体組成物から得られる重合体
を用いた場合は、記録層の耐熱性、繰り返し記録特性色
濃度が高まるので有用である。
【0070】ウレタン樹脂(D)と重合性不飽和単量体
の重合体(E)とで構成されるアクリル樹脂組成物にお
ける両樹脂成分の割合は、記録層の記録特性や耐水性な
どの性能を損なわない範囲で適宜決定されるが、通常
は、前者(D)/後者(E)=95/5〜20/80
(重量%)、好ましくは95/5〜30/70(重量
%)、さらに好ましくは90/10〜40/60(重量
%)、特に好ましくは85/15〜50/50(重量
%)である。
【0071】アクリル樹脂組成物は、基体フィルムの少
なくとも片面上に任意の形態で適用されるが、通常は、
取り扱い等の面から塗布可能な有機溶媒溶液又は分散液
として使用される。有機溶媒溶液に用いられる有機溶媒
としては、コーティング剤として一般に使用される溶
媒、例えば、脂肪族炭化水素類(ヘキサンなど)、脂環
族炭化水素類(シクロヘキサンなど)、芳香族炭化水素
類(トルエン,キシレンなど)、ハロゲン化炭化水素類
(ジクロロエタンなど)、アルコール類(エタノール,
イソプロパノールなど)、エステル類(酢酸エチルな
ど)、ケトン類(アセトン,メチルエチルケトンな
ど)、エーテル類(ジエチルエーテル,テトラヒドロフ
ランなど)、セロソルブ類(エチルセロソルブなど)、
又はこれらの混合溶媒が例示できる。
【0072】また、アクリル樹脂組成物は、ウレタン樹
脂(D)又は重合体(E)のいずれか一方の成分がマト
リックスを構成し、他方の成分がマトリックス中に粒子
状に分散した形態であってもよい。塗膜の柔軟性を優先
する場合には、ウレタン樹脂(D)をマトリックスとし
て、その中に重合体(E)が粒子状に分散している形態
をとることが好ましい。その際、分散粒子の平均粒子径
は、通常、0.001〜5μm(例えば、0.005〜
2μm)、好ましくは0.01〜2μm(例えば、0.
01〜1.5μm)、さらに好ましくは0.01〜1μ
m程度の範囲から選択できる。
【0073】こうした一方の成分(例えば、重合体
(E))が他方の成分(例えば、ウレタン樹脂(D))
中に粒子状に分散した形態を有する樹脂組成物は、種々
の方法で調整することができるが、通常は、一方の成分
(例えば、重合体(E))を粒子状の形態を保持しつ
つ、他方の成分(例えば、ウレタン樹脂(D))と混合
することにより行われる。好ましい調製方法としては、
例えば、一方の成分のエマルションと、他方の成分のエ
マルションとを混合する方法、ウレタン樹脂(D)で構
成されたポリマー粒子を含むエマルションの存在下、ビ
ニル系単量体を乳化重合する方法などが例示できる。こ
の乳化重合は、前記ウレタン樹脂(D)を含むポリマー
粒子をシードとするシード重合であってもよい。また、
重合体(E)を含むポリマー粒子は、重合体(E)単独
のみならず、該重合体(E)とウレタン樹脂(D)とで
構成されていてもよい。
【0074】上記乳化重合は、慣用の乳化重合法、例え
ば、(a)ウレタン樹脂及び重合性不飽和単量体の混合
溶液を乳化重合する方法、(b)ウレタン樹脂で構成さ
れたポリマー粒子の存在下で、重合性不飽和単量体単
独、または重合性不飽和単量体とウレタン樹脂との混合
溶液を乳化重合する方法などにより行うことができる。
その際、ウレタン樹脂及び重合性不飽和単量体の混合溶
液や重合性不飽和単量体は、予め乳化したプレエマルシ
ョンとして用いてもよい。前記混合溶液や重合性不飽和
単量体は、一括して仕込んで重合してもよく、一部を仕
込み、残部を添加して重合してもよい。混合溶液や重合
性不飽和単量体は、乳化重合系に、滴下などにより、連
続的に添加してもよく、間欠的に添加してもよい。ま
た、乳化重合では、これらの方法を組み合わせた方法を
採用してもよい。
【0075】乳化重合においては、多段重合法などの慣
用の方法も採用できる。多段重合は、例えば、少なくと
もウレタン樹脂を含むポリマー粒子、またはウレタン樹
脂と重合性不飽和単量体との混合溶液の乳化重合により
生成したポリマー粒子の存在下、連続的に又は間欠的
に、重合性不飽和単量体、またはウレタン樹脂と重合性
不飽和単量体との混合溶液を多段に添加して乳化重合す
る方法により行うことができる。この方法では、添加す
る重合性不飽和単量体又は混合溶液の組成は、乳化重合
工程の初期と後期とで異なっていてもよい。例えば、初
期よりも後期の段階で、添加する混合溶液中の重合性不
飽和単量体の割合を多くし、後期には重合性不飽和単量
体を用いてもよい。
【0076】乳化重合は、重合開始剤、例えば、過硫酸
カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなど
の過硫酸塩、過酸化水素などの水溶性重合開始剤を用い
て行うことができ、重合開始剤は、水溶性のレゾックス
型重合開始剤系を構成してもよい。さらに、重合体
(E)の分子量を調整するために、連鎖移動剤、例え
ば、カテコールなどのアルコール類、チオール類、メル
カプタン類などを用いてもよい。重合温度は、重合開始
剤の種類に応じて、通常、30〜100℃程度の範囲か
ら選択できる。
【0077】乳化重合により得られた樹脂組成物(高分
子水系エマルジョン)におけるポリマー粒子は、均質構
造であってもよく、異相構造(例えば、コア・シェル構
造、ミクロドメイン構造など)であってもよい。コア・
シェル構造においては、コア層がウレタン樹脂(D)で
シェル層が重合性不飽和単量体の重合体(E)であって
も、コア層が重合性不飽和単量体の重合体(E)でシェ
ル層がウレタン樹脂(D)であってもよい。
【0078】ポリマー粒子の平均粒子径は、分散安定
性、密着性などを損なわない範囲で、適宜決定できる
が、通常は、例えば、0.01〜5μm、好ましくは
0.01〜2μm、さらに好ましくは0.01〜1μm
程度の範囲から選択される。
【0079】エマルションの調製や乳化重合の際には、
通常、乳化剤が使用される。乳化剤としては、例えば、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフ
ェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、アルキルナフ
タレンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸
ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムなど
のアニオン系界面活性剤や、ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、オ
キシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマーな
どのノニオン系界面活性剤などの界面活性剤の他に、ポ
リビニルアルコールや水溶性ポリマーなどの保護コロイ
ドも用いることができる。乳化剤の使用量は、ウレタン
樹脂および重合性不飽和単量体の総量に対して、通常
0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜8重量%。さ
らに好ましくは1〜8重量%程度である。
【0080】また、エマルションには、pH調整をする
ためにpH調整剤を加えてもよい。その際、エマルショ
ンのpHは、例えば、5以上(例えば、5〜10)、好
ましくは6〜9程度の中性〜弱アルカリ性領域であって
もよい。ビニル系重合体のガラス転移温度(Tg)は、
例えば、−20℃〜50℃、好ましくは−10℃〜40
℃程度である。また、水性エマルションの最低成膜温度
(MFT)は、例えば、0〜40℃、好ましくは0〜3
5℃程度である。
【0081】アクリル樹脂組成物には、上記した各成分
以外に、表示記録やその他特性を向上させるために、例
えば、フッ素樹脂、シリコン樹脂、有機スルホン酸塩化
合物、有機リン酸塩化合物、有機カルボン酸塩化合物な
どの滑性物質、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤な
どの安定剤、ラジカル捕捉剤、消光剤、帯電防止剤、可
塑剤、増粘剤、消泡剤などの添加剤を添加してもよい。
それらの添加量は、本発明の目的を損なわない範囲なら
ば任意でよい。
【0082】本発明のアクリル樹脂組成物により基体フ
ィルム上に記録層(ロ)を形成させる方法は、特に制限
されるものではなく、従来から行われている公知の方法
が採用される。例えば、エアーナイフコーター、ブレー
ドコーター、バーコーター、カーテンコーター等の塗布
装置を使用することができる。
【0083】3.インモールド成形 本発明の複合フィルムは、前述したように、基体フィル
ム(イ)の少なくとも片面上に、アクリル樹脂組成物か
らなる記録層(ロ)を形成させることによりつくられ
る。得られた複合フィルムは、そのままでも使用できる
が、本発明の特徴を最大限に発揮するためには、特にイ
ンモールドラベリング法やこれに準ずる方法によってイ
ンモールド加飾成形品に成形することができる。その成
形法の一例を図1により説明すると、前記のごとく製造
した本発明の複合フィルムを、インモールド射出成型機
(2)の金型(1a)に配置し、予備ヒーター(6)と
バキュームライン(5)により予備成形とした真空成形
を行い、金型内面に沿って複合フィルムの感熱転写記録
用染料受容層(3)を密着成形し、次いで、基体フィル
ム(4)側に対して、射出成形用樹脂材料を射出し、基
体フィルム面と射出された樹脂材料の成形面が接合する
ことにより複合フィルムのインモールド成形品が得られ
る。
【0084】本発明において、インモールド加飾成形の
ための射出成形用樹脂材料は、射出成形性が良く、基体
フィルムに用いられるスチレン系樹脂との熱接合性の良
いものであれば、いずれも使用することができる。特に
好ましい樹脂としては、ABS樹脂などのスチレン系樹
脂やポリブチレンテレフタレート系樹脂(PBT)が挙
げられる。
【0085】4.インモールド成形後の感熱転写 本発明の成形品は、インモールド成形後に感熱転写記録
法により加飾することができる。感熱転写記録は、昇華
性染料を含有する熱転写シートと組み合わせて用いられ
る。熱転写法は、例えば、受像層と熱転写シートを接触
させ、サーマルヘッドなどを用いて加熱することにより
熱転写シートの染料を受像体に移行させる方法などを用
いることができる。
【0086】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明をさらに具
体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例によっ
て何ら限定されるものではない。実施例および比較例に
おいては、次のものを用いた。アクリル樹脂組成物の調製 [合成品1]攪拌装置、還流冷却管、窒素ガス導入管お
よび温度計を備えた反応容器に、ウレタン樹脂エマルジ
ョン(ゼネカ(株)製,商品名NeoRez R−96
0,固形分濃度33wt%)303gおよびイオン交換
水15gを仕込み撹拌し、75℃に加温した。メチルメ
タクリレート73g、ブチルアクリレート24g、3−
メタクリロキシプロピルトリメトキトシラン(日本ユニ
カー(株)製,A−174)4g、界面活性剤(日本乳
化剤社製,商品名ニューコール707SF)5gおよび
イオン交換水60gを予め乳化させた乳化液と、触媒水
溶液(過硫酸カリウム0.5gおよびイオン交換水1
6.5gの水溶液)とを2時間かけて反応容器に滴下し
た。さらに1時間反応した後、室温に冷却し、合成品1
の水性エマルジョン(固形分濃度43重量%、pH7.
6、粘度70cps(30℃))を得た。
【0087】[合成品2]攪拌装置、還流冷却管、窒素
ガス導入管および温度計を備えた反応容器に、ウレタン
樹脂エマルジョン(三洋化成(株)製,商品名ユニコー
トUWS−145,固形分濃度35wt%)286gお
よびイオン交換水32gを仕込み撹拌し、75℃に加温
した。メチルメタクリレート76g、ブチルアクリレー
ト23g、3−メタクリロキシプロピルトリメトキトシ
ラン(日本ユニカー(株)製,A−174)4g、界面
活性剤(日本乳化剤社製,商品名ニューコール707S
F)5gおよびイオン交換水60gを予め乳化させた乳
化液と、触媒水溶液(過硫酸カリウム0.5gおよびイ
オン交換水16.5gの水溶液)とを2時間かけて反応
容器に滴下した。さらに1時間反応した後、室温に冷却
し、合成品2の水性エマルジョン(固形分濃度41重量
%、pH7.5、粘度80cps(30℃))を得た。
【0088】[アクリル樹脂−1]市販のAQ4720
(ダイセル化学工業(株)製、ウレタン樹脂を含有しな
いアクリル樹脂エマルジョン)(固形分濃度30重量
%、pH7.0、粘度100cps(30℃))を用い
た。
【0089】基体フィルムの調製 [基体フィルム−1]ABS樹脂(ダイセル化学工業
(株)製セビアンV−300)に隠蔽剤として酸化チタ
ン(堺化学(株)製R−11P)を20%配合し、二軸
押出し機で混練してABS樹脂ペレットを得た。このA
BS樹脂ペレットをTダイを取り付けたフィルム押出成
形機にて、200℃で押し出して厚さ150μのフィル
ムを成形した。得られたフィルムの全光線透過率は、5
%であった。
【0090】[基体フィルム−2]ABS樹脂(ダイセ
ル化学工業(株)製セビアンV−300)に隠蔽剤とし
て酸化チタン(堺化学(株)製R−11P)を5%配合
し、二軸押出し機で混練してABS樹脂ペレットを得
た。このABS樹脂ペレットをTダイを取り付けたフィ
ルム押出成形機にて、200℃で押し出して厚さ150
μのフィルムを成形した。得られたフィルムの全光線透
過率は、18%であった。
【0091】複合フィルムの調製 基体フィルム上に10μの乾燥塗膜が得られるように、
ワイヤーバーを用いてアクリル樹脂組成物を塗布した
後、70℃で10分間乾燥することにより、記録層を形
成し、インモールド用複合フィルムを作成した。
【0092】インモールド成形 射出成形樹脂として、ABS樹脂(ダイセル化学(株)
製セビアンV−660SF)、ポリブチレンテレフタレ
ート(PBT)樹脂(ポリプラスチックス(株)製ジュ
ラネックス400FP)又はポリプロピレン(PP)樹
脂(チッソ(株)K5420R)を使用した。インモー
ルド用複合フィルムを金型に挿入し、ABSとPPの場
合は230℃、PBTの場合は250℃でそれぞれ射出
成形し、片側表面にインモールド複合フィルムを有した
100mm×100mm×2mmの成形品を得た。次い
で、得られた成形品の密着性を以下の基準に基づいて測
定した。 ○:複合フィルムと射出樹脂が一体化している。 ×:複合フィルムと射出樹脂が簡単に剥離する。
【0093】感熱転写記録 昇華型デジタルカラープリンターDPP−M1(ソニー
製)を用いて複合フィルムの記録層の上にカラーパター
ンを印刷した。印刷は、複合フィルムをA6サイズにカ
ットして使用した。なお、印刷された複合フィルムの感
熱転写記録性は、以下の基準に基づいて測定した。 ○:高発色濃度で印刷できる。 ×:発色が悪く均一なカラーパターンが得られない。
【0094】実施例1〜8及び比較例1〜3 上記した基体フィルム(基体フィルム−1、基体フィル
ム−2)上に塗布樹脂(合成品1、合成品2、アクリル
樹脂−1)を塗布して得た各インモールド用複合フィル
ムに対して、インモールド成形により得られた成形品の
密着性テストと、感熱転写によりカラーパターンを印刷
した際の感熱転写記録性テストを行ったところ、次の表
−1に示すとおりの結果を得た。なお、表中の総合評価
では、両テスト項目で合格したものを○とし、いずれか
の項目で合格しなかったものを×とした。
【0095】
【表1】
【0096】表−1の結果から明らかなように、実施例
1〜8に示された本発明のインモールド成形用複合フィ
ルムは、インモールド成形した際、塗布樹脂にウレタン
樹脂未含有のアクリル樹脂を用いた比較例2の場合や、
射出樹脂にPP樹脂を用いた比較例1および比較例3の
場合に較べて、射出樹脂との密着性がよいばかりでな
く、熱転写印記録性も良好であったことが判る。このこ
とからみて、本発明の複合フィルムを用いて、例えば、
キャッシュカードやICカードをインモールド法で成形
した場合は、カード用昇華プリンターなど熱転写プリン
ターによりその表面に所定の像を印刷すると、顔写真な
どを入れたオリジナルカードの作成が可能であるといえ
る。
【0097】
【発明の効果】以上のとおり、本発明のインモールド成
形用複合フィルム又はこのフィルムを用いてインモール
ド成形した成形品は、射出樹脂との密着性もよく、熱転
写印記録性が良好であるので、インモールド成形後にも
加飾することが可能である。そしてこの特性を生かし
て、例えば、本発明の複合フィルムを用いてキャッシュ
カードやICカードをインモールド法で成形した場合、
カード用昇華プリンターなど熱転写プリンターによりそ
の表面に所定の像を印刷すると、顔写真などを入れたオ
リジナルカードの作成が可能となる。さらに、本発明の
複合フィルムは、隠蔽性が高いので、射出樹脂の流動跡
など射出樹脂による影響を受けずに良好な外観の成形品
が得られるので、産業上で有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】インモールド成形の態様図である。
【符号の説明】
1 金型 2 インモールド射出成形機 3 記録層 4 基体フィルム 5 真空成形用バキュームライン 6 真空成形用予熱ヒーター F 複合フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 67:00 B29L 31:10 B29L 31:10 B41M 5/26 H Fターム(参考) 2H111 CA03 CA25 CA30 CA38 CA41 CA44 CA47 CA49 4F100 AA21H AK01A AK11A AK12D AK24B AK24C AK25A AK25B AK25C AK25H AK27A AK42D AK51B AK51C AK74 AL01B AL01C AL04A AL05B AL05C AL06A AN00A AT00A BA02 BA03 BA04 BA06 BA07 BA10B BA10C BA10D CA13 CA30 DE01B DE01C EC04B EC04C EH17 EH172 EH46 EH462 EJ86 EJ862 GB08 HB00 JB16A JL10 JL12 JN01A YY00A 4F202 AA11 AA13 AA13G AA20K AA21G AA25 AA42K AA45 AA45J AC04 AH48 CA11 CA27 CB01 CB13 CB17 CB19 CB26 CN05 4F206 AA11 AA13 AA13G AA20K AA21G AA25 AA42K AA45 AA45J AC04 AH48 JA03 JA07 JB13 JB19 JB22 JB24 JB30 JE06 JF06 JL05 JM16 JQ29 JQ34 JQ46 JQ48 JQ87 JW06 JW15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体フィルム(イ)の少なくとも片面上
    に感熱転写記録用染料受容層(ロ)を有する複合フィル
    ムであって、 基体フィルム(イ)は、ゴム変性熱可塑性樹脂および隠
    蔽剤の少なくとも2成分からなり、かつ、その全光線透
    過率は、40%以下であり、 さらに、感熱転写記録用染料受容層(ロ)は、ウレタン
    樹脂と重合性不飽和単量体の重合体とを含有するアクリ
    ル樹脂組成物からなることを特徴とするインモールド成
    形用複合フィルム。
  2. 【請求項2】 ゴム変性熱可塑性樹脂は、ゴム成分に、
    芳香属ビニルモノマーおよび/またはアルキル(メタ)
    アクリレートとシアン化ビニルモノマーとで構成される
    ビニルモノマー成分をグラフト重合して得られた重合体
    であることを特徴とする請求項1記載のインモールド成
    形用複合フィルム。
  3. 【請求項3】 アクリル樹脂組成物は、ウレタン樹脂と
    該ウレタン樹脂中に粒子状に分散している重合性不飽和
    単量体の重合体とを含有する水分散性樹脂組成物である
    ことを特徴とする請求項1記載のインモールド成形用複
    合フィルム。
  4. 【請求項4】 アクリル樹脂組成物は、ウレタン樹脂と
    重合性不飽和単量体とで構成されるコア・シェル構造ま
    たはミクロドメイン構造を有するポリマー粒子を含む水
    系エマルション化された樹脂組成物であることを特徴と
    する請求項1記載のインモールド成形用複合フィルム。
  5. 【請求項5】 アクリル樹脂組成物中に含まれる重合性
    不飽和単量体の重合体は、加水分解性シリル基を有する
    重合性不飽和単量体を少なくとも1種含有する重合性不
    飽和単量体組成物から得られた重合体であることを特徴
    とする請求項3又は4に記載のインモールド成形用複合
    フィルム。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載のイン
    モールド成形用複合フィルムを、インモールド加飾用射
    出成形機の金型に配置した後に、射出成形用樹脂材料
    (ハ)の射出を行って一体に成形してなるインモールド
    加飾成形品。
  7. 【請求項7】 射出成形用樹脂材料(ハ)は、スチレン
    系樹脂またはポリブチレンテレフタレート系樹脂である
    ことを特徴とする請求項6に記載のインモールド加飾成
    形品。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005205688A (ja) * 2004-01-21 2005-08-04 Polymatech Co Ltd 金属光沢カバー部品及びその製造方法
JP2010076269A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Toyoda Gosei Co Ltd 転写方法及び転写治具
JP2015507544A (ja) * 2011-03-08 2015-03-12 ゾマーズ, インコーポレイテッド 加飾熱可塑性フィルムおよびそれを作製するための方法
KR101560275B1 (ko) 2013-11-28 2015-10-15 유한회사 대구특수금속 수지사출 성형물을 위한 장식 디자인패턴 형성방법
JP2018159084A (ja) * 2018-07-02 2018-10-11 テクノUmg株式会社 インサート成形用フィルム

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