JP2002013082A - ゴム−スチールコード複合体 - Google Patents

ゴム−スチールコード複合体

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JP2002013082A
JP2002013082A JP2000196327A JP2000196327A JP2002013082A JP 2002013082 A JP2002013082 A JP 2002013082A JP 2000196327 A JP2000196327 A JP 2000196327A JP 2000196327 A JP2000196327 A JP 2000196327A JP 2002013082 A JP2002013082 A JP 2002013082A
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Masahiro Hojo
将広 北條
Kanji Fujiki
寛治 藤木
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Bridgestone Corp
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  • Tires In General (AREA)
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した接着力を得る。 【解決手段】 本発明のゴム−スチールコード複合体
は、天然ゴムおよび/または合成ゴムよりなるゴム成分
と、ゴム成分100重量部に対して、無機含水塩0.1〜1
0重量部および硫黄3〜8重量部を配合してなるゴム組
成物と、周面に表面の銅(Cu)濃度が15〜45アト
ミック%のブラスめっきを施されたスチールフィラメン
トの該周表面からフィラメント半径方向内側に15nm
の深さまでの表層領域に、コバルト(Co)原子および
ニッケル(Ni)原子のうち少なくとも1種を含有して
なるブラスめっき付きスチールフィラメント単独で、ま
たはこれを撚り合わせてなるスチールコードとからな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ゴム−スチールコ
ード複合体に関し、特に、コードめっき表面領域にCo
原子やNi原子を含有させ、また、ゴム組成物を特定の
配合とすることにより、接着性を改良する技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】特開平9−216768号公報には、練
り中あるいは加硫中に水分を供給するために無機含水塩
を配合し、加硫後接着力および耐熱老化特性を改良する
技術が開示されている。しかし、このように無機含水塩
を配合したゴム組成物をスチールコードとの複合体の形
成に使用した場合、当該配合ゴムを空気中に室温下で長
時間放置すると、初期接着力が低下する不都合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、高
い接着力を安定して発揮し、しかも長期保存しても接着
性が低下しないゴム−スチールコード複合体を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】長期保存中、接着力及び
加硫ゴムの諸物性が変化するのは、無機含水塩が少しず
つ、徐々にゴム中のCo塩やNi塩と反応するためと考
えられる。ブラスめっき中にCoを含有するスチールコ
ード(スチールフィラメント(モノフィラメントコー
ド)も含む)と組合せることにより、無機含水塩とCo
塩との反応は抑制されると考え、検討した結果、長期保
存しても高い接着力が得られることを見い出し、本発明
を完成させた。
【0005】本発明のゴム−スチールコード複合体の構
成は以下のとおりである。 (1)天然ゴムおよび/または合成ゴムよりなるゴム成
分と、ゴム成分100重量部に対して、無機含水塩0.1
〜10重量部および硫黄3〜8重量部を配合してなるゴム
組成物と、周面に、表面のCu濃度が15〜45アトミ
ック%のブラスめっきを施されたスチールフィラメント
の該表面からフィラメント半径方向内側に15nmの深
さまでの表層領域に、Co原子およびNi原子のうち少
なくとも1種を含有してなるブラスめっき付きスチール
フィラメント単独、またはこれを撚り合わせてなるスチ
ールコードとからなる。
【0006】(2)前記ゴム成分のうち、50重量%以
上が天然ゴムであることを特徴とする。 (3)前記合成ゴムが、スチレン・ブタジエンゴム、ブ
タジエンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、パ
ラメチルスチレン基を有するブチルゴム、エチレン・プ
ロピレン・ジエンゴム、イソプレンゴムよりなる群から
選択される少なくとも1種であることを特徴とする。 (4)前記スチレン・ブタジエンゴムは、ブタジエン部
分のビニル結合量が35〜85重量%であり、かつ結合
スチレン量が30重量%以下である溶液重合スチレン・
ブタジエンゴムであることを特徴とする。
【0007】(5)前記ブタジエンゴムのビニル結合量
が1〜85重量%であることを特徴とする。 (6)前記表層領域に含有されるCo原子およびNi原
子の総量が0.1アトミック%以上かつ前記表層領域のC
u原子の含有量以下であることを特徴とする。 (7)前記表層領域に含有されるCo原子およびNi原
子の総量が0.5〜5.0アトミック%であることを特徴と
する。 (8)前記表層領域で、酸化物に含まれないCo原子お
よびNi原子が、前記表層領域に含有されるCo原子お
よびNi原子の総量の50アトミック%以上であることを
特徴とする。 (9)前記ブラスめっきの平均厚みが0.13〜0.30μmで
あることを特徴とする。 (10)前記フィラメントの直径が0.40mm以下である
ことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明を詳細に説明する。また、
ゴム成分100重量部に対して、無機含水塩を0.1〜
10重量部配合することを規定するが、0.1重量部未
満では、接着性に改良効果がなく、10重量部超過で
は、ゴム中水分率が高くなり過ぎ、逆に、接着力および
ゴム破壊特性の低下を招くため好ましくない。配合量
が、0.2〜8重量部、さらに0.3〜3重量部の場合
は、より効果的である。
【0009】本発明に好適に使用される無機含水塩とし
ては、NiSO4・7H2O、CoSO4・7H2O、Na
SO4・10H2O、CaSO・2H2O、CuSO4
5H 4O、Al2(SO3・18H2O、FeSO4
7H2O、ZnSO4・7H2O、MgSO4・7H2O、
Na2S・9H2O、Na3PO4・12H2O、NaH2
4・2H2O、Na2HPO4・12H2O、Ni3(PO
42・8H2O、Mg3(PO42・8H2O、Li3PO
45H2O、Na427・10H2O、Ni22 7・6
2O、Mn4(P273・14H2O、CoCO3、6H
2O、NiCO3・6H2O、Na2CO3・10H2O、N
2(CO33・8H2O、NaSO3・7H2O、Ca
2Cl2・6H2O、NiCl2・6H2O、NaB47
10H2O、FeCl3・6H2O、Na2SiO3・9H2
Oなどが挙げられる。
【0010】また、ゴム成分のうち、天然ゴムを50重
量%以上含有することを規定するが、50重量%未満で
は、接着特性およびゴム破壊特性の低下を招き好ましく
ないからである。
【0011】本発明のゴム成分のうち、合成ゴムとして
は、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエン
ゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチ
ルゴム、とりわけ臭素化ブチルゴム、パラメチルスチレ
ン基を有するブチルゴム(具体的には、イソブチレンと
p−ハロゲン化メチルスチレンとの共重合体等)、エチ
レン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)、イソプレ
ンゴム(IR)が、耐熱老化性の点で好ましい。
【0012】また、SBRのうち、ビニル結合量が35
〜85重量%であり、かつ結合スチレン量が30重量%
以下である、溶液重合SBRが好ましいが、これは、ビ
ニル結合量が35〜85重量%のときに、ゴム組成物の
耐熱老化性と破壊特性のバランスがよく、また、結合ス
チレン量が30重量%以下のときに、接着性により優れ
るからである。BRの場合は、ビニル結合量が1〜85
重量%であると、ゴム組成物の耐熱老化性のメリットが
大きく、破壊特性にも優れるため好ましい。
【0013】また、ゴム成分100重量部に対して、硫
黄を3〜8重量部配合することを規定するが、3重量部
未満では、硫黄−ゴム加硫接着本来の接着力の確保が難
しくなる領域であり、8重量部超過では、ゴム物性の耐
熱老化性および耐熱接着特性の低下を招き好ましくない
からである。
【0014】さらに、本発明では、上記成分の他に、ゴ
ム業界で通常使用される配合剤を適宜配合することがで
きる。具体的には、ゴム成分100重量部に対して、亜
鉛華を2〜10重量部、加硫促進剤を0.3〜2重量
部、カーボンブラックを30〜70重量部、および接着
促進剤を0.25〜3重量部等であり、これは、ゴム成
分100重量部に対して、亜鉛華が2重量部未満では、
ゴム弾性率が十分に得られず、10重量部超過では接着
性が低下し、加硫促進剤が0.3重量部未満では、十分
なゴム弾性率が得られず、2重量部超過では、接着性が
低下し、カーボンブラックが30重量部未満では、十分
なゴム弾性率が得られず、70重量部超過では、破壊特
性が低下し、接着促進剤が0.25重量部未満では、効
果が得られず、3重量部超過では耐熱老化性が劣るから
である。
【0015】さて、発明者らは、フィラメントの周面に
施したブラスめっきについて、めっき表面からその深さ
方向における成分組成と初期接着性との関係を明らかに
するため、通常使用しているブラスめっきフィラメント
へCoイオン注入を行って、接着促進剤を減量もしくは
無添加とした被覆ゴムとの接着性を検討した。すなわ
ち、イオンプランテーションの技術を用いて、イオン注
入時間とブラスめっき表面のCo含有量との関係、及び
例えば図1に示すイオン化率とCo含有量の深さ方向分
布との関係を、予め把握して、めっき表層のCo含有量
を種々に制御し、初期接着性との関係を調査した。
【0016】その結果、めっき表面から15nmの深さ
までCoを含有させることが、初期接着性の改善に最も
有効であることを新たに見出し、この発明を完成するに
至ったのである。すなわち、めっき表面から深さ方向に
Co含有領域を拡げて、その領域の拡大過程の種々の段
階において、初期接着性を評価したところ、Co含有領
域を深さ方向に拡げるほど、初期接着性は改善される
が、15nmをこえる深さにまでCo含有領域を拡げて
も、それ以上に初期接着性が改善されることはなく、そ
の効果が15nmの深さを境に飽和することが、判明し
た。
【0017】一方、めっき表面のみのCo含有量を増加
して同様に初期接着性を評価したところ、一定の深さま
でCoが拡散されていなければ、初期接着性の改善効果
は小さく、実際にコバルト金属塩を減量もしくは無添加
とした被覆ゴムとの初期接着性が確保されるレベルにな
いことも判明した。
【0018】さらに、めっき表面から15nmの深さま
での表層領域におけるCo含有量について検討したとこ
ろ、その含有量が0.1アトミック%未満では上記の初
期接着性の改善効果に乏しく、一方表層領域のCu含有
量をこえると初期接着性の改善効果が飽和するため、
0.1アトミック%以上表層領域のCu含有量以下の範
囲とすることが好ましい。より好ましくは、0.5〜
5.0アトミック%の範囲とすることが推奨される。
【0019】なお、めっき表面から15nmの深さまで
の表層領域に限定してCoを含有させる際、イオン注入
を用いると、先に図1に例示したように、Coの含有は
めっき表面から深さ方向に漸減する濃度勾配を示すこと
になる。この場合、上記の表層領域におけるCo含有量
とは、後述する通り、X線光電子分光(XPS)法を用
いて図3のようなデプスプロファイルを作成し、表層領
域全体のCu、Zn、Coの全アトミック量に対するC
oアトミック%量を算出して得る。Ni含有量について
も同様である。
【0020】ここで、めっき表面から15nmの深さま
での表層領域にCoを含有させることによって初期接着
性が改善するのは、Coがめっき表面から15nmの深
さまで拡散して初めて、加硫接着時におけるめっき内部
のCuの有効な拡散を実現させることができるからであ
る。また、この深さをこえる領域にCoがめっき中に拡
散していたとしても、その効果は飽和することが明らか
であり、Coの増加によるコスト増をまねくことにな
る。上記の知見は、Coの場合に限らず、Niの場合も
同様であった。
【0021】以上、めっき表面から深さ方向にCoを含
有させるに当りイオン注入技術を用いたが、ブラスめっ
きの表層領域にCoまたはNiを入れ込む、他の方法を
検討したところ、ブラスめっきを施したフィラメント
を、例えば水1l当たりに水100重量部に対して5〜
10重量部のコバルト金属塩と適度な界面活性剤とを分
散させたコロイドに浸して乾燥させる工程を繰り返した
後に、150℃〜250℃の温度で熱処理を施すことに
よっても、Coを15nm深さのめっき内部まで拡散さ
せることができた。その際、コードを液に浸す回数、乾
燥回数及び熱拡散回数のいずれか少なくとも1つを制御
することによって、表層のコバルト含有量を調整可能で
ある。かように製造したフィラメントのめっき深さ方向
において、Cu、Zn及びCoの光電子分光分析を用い
て元素定量した結果の一例を、Co含有量について図2
に示す。
【0022】同様に、スチールコードを製造する際、そ
のフィラメントの伸線工程において、潤滑剤中に接着促
進剤であるCoやNiの金属塩を適量添加し、伸線時の
発熱を利用してCoやNiを15nmのめっき内部まで
拡散させることも可能である。
【0023】次に、めっき表面における、Cu含有量に
ついて鋭意検討した。すなわち、めっきの基本組成は、
初期接着性に加えて、ゴム加硫後の耐熱及び耐湿接着性
などの接着耐久性を考慮する必要があり、接着耐久性の
観点から、最表面におけるCu含有量を45アトミック
%以下、好ましくは40アトミック%以下に制限する必
要がある。一方、初期接着性を確保するには一定量以上
のCuの含有が必要であり、Cu含有量を15アトミッ
ク%以上、好ましくは25アトミック%以上とする。
【0024】ちなみに、この発明に従ってめっき基本組
成及びCo含有量を規制した際の、めっき表層領域を含
む、めっき深さ方向の各成分の濃度分布の典型例を、図
3に示す。
【0025】また、表層領域に含有されるCo及びNi
の総量の50アトミック%以上が、酸化物に含まれない
Co及び/またはNiであることが好ましい。なぜな
ら、酸素と結びついた酸化コバルト等は強固な結合のた
め極めて安定であり、CoないしはCoイオンの金属中
での拡散や移動が不可能となる。その結果としてCoと
Cuとの交換反応や置換反応が進まなくなり、接着促進
剤としての役割を果たし得なくなるからである。
【0026】なお、表層領域に含有される酸化物に含ま
れないCoまたはNiの定量は、めっき表面をX線光電
子分光法にて測定した結果に基づく、例えば図4に示す
Coのスペクトル模式図における、酸化物と金属との面
積比から両者の存在比から求めることができる。
【0027】さらに、ブラスめっきの平均厚みを0.1
3〜0.30μmとすることが有利である。すなわち、
めっき平均厚みが0.13μm未満になると、鉄地が露出
する部分が増加し初期接着性が阻害され、0.30μm
を超えると、ゴム物品使用中の熱によって過剰に接着反
応が進行し脆弱な接着しか得らなくなるからである。
【0028】なお、フィラメント直径は0.40mm以
下であることが有利である。なぜなら、0.40mmを
超えると、使用したゴム物品が曲げ変形下で繰り返し歪
を受けたときに、表面歪が大きくなり、座屈を引き起し
易くなるからでる。
【0029】また、めっきにおけるCoの定量は、X線
光電子分光法を用いて、めっき表面からSiO2 のエ
ッチングスピード換算で15nm以上の深さまで、C
u、Zn、Co、O及びCの特徴的な光電子をモニター
にしてアルゴンエッチングを行いながら、各深さiに存
在する元素量を定量し、Cuiアトミック%及びCoi
トミック %をそれぞれ求め、さらに15nmまでのデ
プスプロファイル(図3参照)を作成し、その領域での
Cu、Zn及びCoの相対面積から表層領域のCoアト
ミック%を算出した。なお、めっき厚さは、0.25μm
である。
【0030】ここで、Cuiアトミック%及びCoiアト
ミック%は、 Cuiアトミック %=[fcu Cuin/(fcuCuin+fznZnin+f
coCoin)]×100 Coiアトミック %=[fco Coin/(fcuCuin+fznZnin
+fcoCoin)]×100 ただし、fcu, fzn, fco は各元素の感度係数であり、Cu
in、Znin、Coinは深さiの位置での各元素のカウント数
で単位はcount per secondである。
【0031】
【実施例】以下に本発明を具体的に説明する。表1記載
の配合に従い、ゴム組成物を調製し、下記の方法により
試験し、結果を同じく表1中に記載する。なお、表中、
[乾燥後]の接着力はゴム成分、C/B、ZnO、老化
防止剤、加硫促進剤、硫黄に関し、配合前に真空乾燥し
た場合のデータであり、[放置後]の接着力については
ゴムの混練り後、25℃、湿度50%に調温調湿された
空気中に1日、1週間、2週間、4週間それぞれ放置し
た後に、同様な方法で測定を行った場合のデータであ
る。
【0032】接着力の測定 黄銅メッキ(スチールコードAはCu:63重量%、Z
n:37重量%であり、スチールコードBはCu:63
重量%、表層領域のCo:1.0重量%である。)し、各
スチールコード(1×5構造、素線径0.25mm)を
12.5mm間隔で平行に並べ、該スチールコードを両
側からゴム組成物(表1記載の配合)でコーティングし
てサンプルを作成した。これを160℃×20分間で加
硫した後、ASTM−D−2229に準拠してスチール
コードを引き抜き、その時の引き抜き力を測定し、コン
トロール(比較例1の1日放置後の接着力)を100と
して指数表示した。数値が大きい程接着力が大きく、良
好であることを示す。
【0033】
【表1】 表1の結果より、[乾燥後]および[放置後]の接着力
ともに、本発明のゴム−スチールコード複合体は、高い
接着力を維持していることがわかる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のゴム−ス
チールコード複合体は、季節等の環境条件や作業条件に
左右されない安定した接着力を発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 イオンプランテーションによってCoをブラ
スめっき表面に注入した時のめっき表面から内部への深
さ方向Co含有量の分布を示す図である。
【図2】 コバルト金属塩を含むコロイドに浸漬、乾燥
して200℃でCoをめっき内部に熱拡散させた時のめ
っき表面から内部への深さ方向Co含有量の分布を示す
図である。
【図3】 ブラスめっきにおける各成分の深さ方向の濃
度分布を示す図である。
【図4】 ブラスめっき表面のCoの状態をX線光電子
分光法で回折したときのスペクトル模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 21/00 C08L 21/00 // B60C 1/00 B60C 1/00 C 9/00 9/00 K Fターム(参考) 3B153 AA02 BB01 CC29 CC41 CC52 CC55 GG13 4F072 AA04 AB11 AD02 AD04 AE02 AF01 AF02 AF04 AL18 4J002 AC011 AC031 AC061 AC071 AC081 BB151 BB181 BB241 DA047 DD066 DD076 DE216 DE226 DG046 DH046 DJ006 DK006 FD147 FD206

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然ゴムおよび/または合成ゴムよりな
    るゴム成分と、ゴム成分100重量部に対して、無機含
    水塩0.1〜10重量部および硫黄3〜8重量部を配合して
    なるゴム組成物と、周面に、表面の銅(Cu)濃度が1
    5〜45アトミック%のブラスめっきを施されたスチー
    ルフィラメントの該表面からフィラメント半径方向内側
    に15nmの深さまでの表層領域に、コバルト(Co)
    原子およびニッケル(Ni)原子のうち少なくとも1種
    を含有してなるブラスめっき付きスチールフィラメント
    単独で、またはこれを撚り合わせてなるスチールコード
    とからなるゴム−スチールコード複合体。
  2. 【請求項2】 前記ゴム成分のうち、50重量%以上が
    天然ゴムであることを特徴とする請求項1記載のゴム−
    スチールコード複合体。
  3. 【請求項3】 前記合成ゴムが、スチレン・ブタジエン
    ゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチル
    ゴム、パラメチルスチレン基を有するブチルゴム、エチ
    レン・プロピレン・ジエンゴム、イソプレンゴムよりな
    る群から選択される少なくとも1種であることを特徴と
    する請求項1または2記載のゴム−スチールコード複合
    体。
  4. 【請求項4】 前記スチレン・ブタジエンゴムは、ブタ
    ジエン部分のビニル結合量が35〜85重量%であり、
    かつ結合スチレン量が30重量%以下である溶液重合ス
    チレン・ブタジエンゴムであることを特徴とする請求項
    3記載のゴム−スチールコード複合体。
  5. 【請求項5】 前記ブタジエンゴムのビニル結合量が1
    〜85重量%であることを特徴とする請求項3記載のゴ
    ム−スチールコード複合体。
  6. 【請求項6】 前記表層領域に含有されるCo原子およ
    びNi原子の総量が0.1アトミック%以上かつ前記表層
    領域のCu原子の含有量以下であることを特徴とする請
    求項1から5のいずれか1項に記載のゴム−スチールコ
    ード複合体。
  7. 【請求項7】 前記表層領域に含有されるCo原子およ
    びNi原子の総量が0.5〜5.0アトミック%であること
    を特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のゴ
    ム−スチールコード複合体。
  8. 【請求項8】 前記表層領域で、酸化物に含まれないC
    o原子およびNi原子が、前記表層領域に含有されるC
    o原子およびNi原子の総量の50アトミック%以上であ
    ることを特徴とする請求項1から7のいちいずれか1項
    に記載のゴム−スチールコード複合体。
  9. 【請求項9】 前記ブラスめっきの平均厚みが0.13〜0.
    30μmであることを特徴とする請求項1から8のうちい
    ずれか1項に記載のゴム−スチールコード複合体。
  10. 【請求項10】 前記フィラメントの直径が0.40mm以
    下であることを特徴とする請求項1から9のうちいずれ
    か1項に記載のゴム−スチールコード複合体。
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