JP2002012830A - 粉体塗料 - Google Patents
粉体塗料Info
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- powder coating
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】2種以上の色相の異なる粉体塗料を混合塗布し
た際にも均一な色相を有し、かつ耐溶剤性にも優れた塗
膜が得られる粉体塗料、該粉体塗料を含有した粉体塗料
組成物、該粉体塗料又は粉体塗料組成物を用いた塗装方
法及び該塗装方法により得られる塗膜を提供する。 【解決手段】2種以上の色相の異なる粉体塗料を混合塗
布する塗装方法に用いられる、樹脂、着色剤及び硬化剤
を含有してなる粉体塗料であって、テトラヒドロフラン
を展開溶媒とする薄層クロマトグラフィーにより測定さ
れる移動率(Rf T)が0.1以上、かつアセトンを展
開溶媒とする薄層クロマトグラフィーにより測定される
移動率(Rf A)が0.5以下の着色剤を含有してなる
粉体塗料、該粉体塗料組成物を用いて塗布する塗装方
法、並びに該塗装方法により得られる塗膜。
た際にも均一な色相を有し、かつ耐溶剤性にも優れた塗
膜が得られる粉体塗料、該粉体塗料を含有した粉体塗料
組成物、該粉体塗料又は粉体塗料組成物を用いた塗装方
法及び該塗装方法により得られる塗膜を提供する。 【解決手段】2種以上の色相の異なる粉体塗料を混合塗
布する塗装方法に用いられる、樹脂、着色剤及び硬化剤
を含有してなる粉体塗料であって、テトラヒドロフラン
を展開溶媒とする薄層クロマトグラフィーにより測定さ
れる移動率(Rf T)が0.1以上、かつアセトンを展
開溶媒とする薄層クロマトグラフィーにより測定される
移動率(Rf A)が0.5以下の着色剤を含有してなる
粉体塗料、該粉体塗料組成物を用いて塗布する塗装方
法、並びに該塗装方法により得られる塗膜。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2種以上の色相の
異なる粉体塗料を混合塗布する塗装方法に用いられる粉
体塗料、該粉体塗料を含有した粉体塗料組成物、該粉体
塗料又は粉体塗料組成物を用いた塗装方法及び該塗装方
法により得られる塗膜に関する。
異なる粉体塗料を混合塗布する塗装方法に用いられる粉
体塗料、該粉体塗料を含有した粉体塗料組成物、該粉体
塗料又は粉体塗料組成物を用いた塗装方法及び該塗装方
法により得られる塗膜に関する。
【0002】
【従来の技術】粉体塗料は、樹脂、硬化剤、添加剤等に
所望の色相を出すための数色の着色剤を加え、混合した
後、溶融混練し、その後、冷却、粉砕、必要に応じて分
級することにより、製造されている。そのため、要求さ
れる色相毎に塗料を用意せざるを得ず、その品揃えは膨
大な数にのぼっている。
所望の色相を出すための数色の着色剤を加え、混合した
後、溶融混練し、その後、冷却、粉砕、必要に応じて分
級することにより、製造されている。そのため、要求さ
れる色相毎に塗料を用意せざるを得ず、その品揃えは膨
大な数にのぼっている。
【0003】これに対し、熱硬化性粉体塗料の調色工程
を簡素化するために、数種の着色粉体を混合した粉体塗
料が提案されている。
を簡素化するために、数種の着色粉体を混合した粉体塗
料が提案されている。
【0004】特表平4−504431号公報には、好ま
しくは10μm以下の数種の着色粉体を混合した後に凝
集させて15〜75μmの粒子に造粒し、塗装する方
法、すなわち、異なった色の粒子は塗膜を形成した後で
さえはっきりとした境界を残しているため、色の違いが
目では見分けることができない粒子径、最大サイズが1
0μm以下の粉体を、異なった色の粒子の偏析を生じな
いように造粒して一般の静電塗装機でも塗装可能とする
方法が提案されている。しかしながら、粉体塗料を好ま
しくは10μm以下に粉砕し、造粒するため製造工程が
煩雑となり、このような塗膜を得るには時間、コストが
かかる。
しくは10μm以下の数種の着色粉体を混合した後に凝
集させて15〜75μmの粒子に造粒し、塗装する方
法、すなわち、異なった色の粒子は塗膜を形成した後で
さえはっきりとした境界を残しているため、色の違いが
目では見分けることができない粒子径、最大サイズが1
0μm以下の粉体を、異なった色の粒子の偏析を生じな
いように造粒して一般の静電塗装機でも塗装可能とする
方法が提案されている。しかしながら、粉体塗料を好ま
しくは10μm以下に粉砕し、造粒するため製造工程が
煩雑となり、このような塗膜を得るには時間、コストが
かかる。
【0005】また、EP724611には、“blee
ding”染料・顔料を含有する数種の着色熱硬化粉体
塗料を混ぜて特殊コートする方法、すなわち、“ble
eding”染料・顔料を含有する塗料を混合、塗装、
焼き付けして第1層を形成した後、第1層から染・顔料
を“bleed”させる透明なトップコート(第2層)
を塗装、焼き付けして形成する方法が提案されている。
しかしながら、使用する染料・顔料が“bleed”し
易いため、得られる塗膜は溶剤により色落ちしやすく、
また2コート2ベイクが必要とされるため塗装工程が煩
雑である。
ding”染料・顔料を含有する数種の着色熱硬化粉体
塗料を混ぜて特殊コートする方法、すなわち、“ble
eding”染料・顔料を含有する塗料を混合、塗装、
焼き付けして第1層を形成した後、第1層から染・顔料
を“bleed”させる透明なトップコート(第2層)
を塗装、焼き付けして形成する方法が提案されている。
しかしながら、使用する染料・顔料が“bleed”し
易いため、得られる塗膜は溶剤により色落ちしやすく、
また2コート2ベイクが必要とされるため塗装工程が煩
雑である。
【0006】また、特開平10−279695号公報に
は、粒径が大きくても20μmである着色粒子を粉体塗
料に加えて攪拌混合する方法が提案されている。しかし
ながら、着色粒子の添加量が多いと塗膜の機械的物性や
光沢が低下し、添加量が少ないと色相の範囲が狭くなる
ため、数多くの着色粉体を用意しなければならないとい
う問題がある。
は、粒径が大きくても20μmである着色粒子を粉体塗
料に加えて攪拌混合する方法が提案されている。しかし
ながら、着色粒子の添加量が多いと塗膜の機械的物性や
光沢が低下し、添加量が少ないと色相の範囲が狭くなる
ため、数多くの着色粉体を用意しなければならないとい
う問題がある。
【0007】さらに本発明者らは、単独では250℃以
下で硬化しないが、他種の粉体塗料と混合塗布すること
により250℃以下で硬化する粉体塗料を用いる方法
(特許2899966号公報)を開発したが、混合する
樹脂の組み合わせによっては、得られる塗膜の鮮映性及
び光沢性が不十分であることから、さらなる改良が望ま
れている。
下で硬化しないが、他種の粉体塗料と混合塗布すること
により250℃以下で硬化する粉体塗料を用いる方法
(特許2899966号公報)を開発したが、混合する
樹脂の組み合わせによっては、得られる塗膜の鮮映性及
び光沢性が不十分であることから、さらなる改良が望ま
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、2種以上の
色相の異なる粉体塗料を混合塗布した際にも、均一な色
相を有し、かつ耐溶剤性にも優れた塗膜が得られる粉体
塗料、該粉体塗料を含有した粉体塗料組成物、該粉体塗
料又は粉体塗料組成物を用いた塗装方法及び該塗装方法
により得られる塗膜を提供することを目的とする。
色相の異なる粉体塗料を混合塗布した際にも、均一な色
相を有し、かつ耐溶剤性にも優れた塗膜が得られる粉体
塗料、該粉体塗料を含有した粉体塗料組成物、該粉体塗
料又は粉体塗料組成物を用いた塗装方法及び該塗装方法
により得られる塗膜を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1) 2種
以上の色相の異なる粉体塗料を混合塗布する塗装方法に
用いられる、樹脂、着色剤及び硬化剤を含有してなる粉
体塗料であって、テトラヒドロフランを展開溶媒とする
薄層クロマトグラフィーにより測定される移動率(Rf
T)が0.1以上、かつアセトンを展開溶媒とする薄層
クロマトグラフィーにより測定される移動率(Rf A)
が0.5以下の着色剤を含有してなる粉体塗料、(2)
2種以上の色相の異なる粉体塗料からなる粉体塗料組
成物であって、前記(1)記載の粉体塗料を少なくとも
1種含有してなる粉体塗料組成物、(3) 2種以上の
色相の異なる粉体塗料を混合塗布して均一な色相の塗膜
を形成させる塗装方法であって、前記(1)記載の粉体
塗料を少なくとも1種用いる塗装方法、(4) 前記
(2)記載の粉体塗料組成物を用いて塗布する塗装方
法、並びに(5) 前記(3)又は(4)記載の塗装方
法により得られる塗膜、に関する。
以上の色相の異なる粉体塗料を混合塗布する塗装方法に
用いられる、樹脂、着色剤及び硬化剤を含有してなる粉
体塗料であって、テトラヒドロフランを展開溶媒とする
薄層クロマトグラフィーにより測定される移動率(Rf
T)が0.1以上、かつアセトンを展開溶媒とする薄層
クロマトグラフィーにより測定される移動率(Rf A)
が0.5以下の着色剤を含有してなる粉体塗料、(2)
2種以上の色相の異なる粉体塗料からなる粉体塗料組
成物であって、前記(1)記載の粉体塗料を少なくとも
1種含有してなる粉体塗料組成物、(3) 2種以上の
色相の異なる粉体塗料を混合塗布して均一な色相の塗膜
を形成させる塗装方法であって、前記(1)記載の粉体
塗料を少なくとも1種用いる塗装方法、(4) 前記
(2)記載の粉体塗料組成物を用いて塗布する塗装方
法、並びに(5) 前記(3)又は(4)記載の塗装方
法により得られる塗膜、に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の粉体塗料は、テトラヒド
ロフランを展開溶媒とする薄層クロマトグラフィーによ
り測定される移動率(Rf T)が0.1以上、好ましく
は0.5以上、より好ましくは0.8以上であり、かつ
アセトンを展開溶媒とする薄層クロマトグラフィーによ
り測定される移動率(Rf A)が0.5以下、好ましく
は0.2以下、より好ましくは0.1以下である着色剤
を含有している点に大きな特徴を有する。着色剤のRf
Tが0.1未満であると、粉体塗料を焼き付けた際の着
色剤の移動が不十分で、色相の異なる粉体塗料と組み合
わせて混合塗布しても十分な色相の均一性を有する塗膜
は得られず、Rf Tの値が大きいほど、着色剤が粉体塗
料間を十分に移動し、より均一な色相の塗膜が得られ
る。また、着色剤のRf Aが0.5よりも大きいと、得
られる塗膜の耐溶剤性、耐光性等が悪化し、色落ち、変
色等の問題が生じやすいが、Rf Aの値が小さいほど塗
膜の耐溶剤性及び耐光性は向上する。なお、本明細書で
言う“均一”な色相の塗膜とは、形成された塗膜の色相
が均質であるため、混合塗布した各粉体塗料の色が目視
では見分けることができない程度のことを言う。
ロフランを展開溶媒とする薄層クロマトグラフィーによ
り測定される移動率(Rf T)が0.1以上、好ましく
は0.5以上、より好ましくは0.8以上であり、かつ
アセトンを展開溶媒とする薄層クロマトグラフィーによ
り測定される移動率(Rf A)が0.5以下、好ましく
は0.2以下、より好ましくは0.1以下である着色剤
を含有している点に大きな特徴を有する。着色剤のRf
Tが0.1未満であると、粉体塗料を焼き付けた際の着
色剤の移動が不十分で、色相の異なる粉体塗料と組み合
わせて混合塗布しても十分な色相の均一性を有する塗膜
は得られず、Rf Tの値が大きいほど、着色剤が粉体塗
料間を十分に移動し、より均一な色相の塗膜が得られ
る。また、着色剤のRf Aが0.5よりも大きいと、得
られる塗膜の耐溶剤性、耐光性等が悪化し、色落ち、変
色等の問題が生じやすいが、Rf Aの値が小さいほど塗
膜の耐溶剤性及び耐光性は向上する。なお、本明細書で
言う“均一”な色相の塗膜とは、形成された塗膜の色相
が均質であるため、混合塗布した各粉体塗料の色が目視
では見分けることができない程度のことを言う。
【0011】本発明において、着色剤のRf TとRf A
は以下の方法によって測定される。すなわち、着色剤
0.1gをテトラヒドロフラン20gに加え、超音波を
5分間照射後、孔径0.2μmのPTFEフィルターで
濾過して得られた濾液を、TLCプレート「シリカゲル
60F254 」(メルク社製、7cm×7cm、シリカゲ
ル層の厚さ約200μm)上でシリカゲルを吸着剤とし
て展開させる際に、展開溶媒としてテトラヒドロフラン
を用いたときに得られる移動率をRf T、展開溶媒とし
てアセトンを用いたときに得られる移動率をRf Aとす
る。なお、移動率は目視により求め、範囲を有する場
合、Rf Tは最も大きい値、Rf Aは最も小さい値を採
用する。
は以下の方法によって測定される。すなわち、着色剤
0.1gをテトラヒドロフラン20gに加え、超音波を
5分間照射後、孔径0.2μmのPTFEフィルターで
濾過して得られた濾液を、TLCプレート「シリカゲル
60F254 」(メルク社製、7cm×7cm、シリカゲ
ル層の厚さ約200μm)上でシリカゲルを吸着剤とし
て展開させる際に、展開溶媒としてテトラヒドロフラン
を用いたときに得られる移動率をRf T、展開溶媒とし
てアセトンを用いたときに得られる移動率をRf Aとす
る。なお、移動率は目視により求め、範囲を有する場
合、Rf Tは最も大きい値、Rf Aは最も小さい値を採
用する。
【0012】着色剤のRf T、Rf Aを調整する手段と
しては、着色剤の物理的、化学的性質を変える各種処理
方法が挙げられる。即ち、一般によく知られている着色
剤誘導体処理、ポリマー処理等が挙げられる(「最新顔
料分散技術」(1995年)、(株)技術情報協会発
行、36〜41頁;「色材」(1999年)、72
〔4〕、238〜245頁、有機顔料の表面処理、中村
幸治著)。
しては、着色剤の物理的、化学的性質を変える各種処理
方法が挙げられる。即ち、一般によく知られている着色
剤誘導体処理、ポリマー処理等が挙げられる(「最新顔
料分散技術」(1995年)、(株)技術情報協会発
行、36〜41頁;「色材」(1999年)、72
〔4〕、238〜245頁、有機顔料の表面処理、中村
幸治著)。
【0013】前記着色剤誘導体処理とは、使用される着
色剤をこれと同一又は近似する骨格を有する着色剤の誘
導体で処理する方法であり、かかる着色剤誘導体とは、
カルボキシル基、スルホン基、三級アミノ基、ポリマー
等の官能基や化合物等を着色剤骨格中に置換基として直
接導入した化合物の総称である。前記ポリマー処理と
は、in situ重合法、相分離法等により着色剤表
面をポリマーで被覆する方法であり、使用されるポリマ
ーとしては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル
共重合体、ポリビニルトルエン、スチレン/アクリル酸
エステル共重合体、エチルセルロース、尿素アルデヒド
樹脂等が挙げられる。これらの処理方法の中では、着色
剤表面を分子レベルでより確実に変性できる点から、着
色剤誘導体処理が好ましい。
色剤をこれと同一又は近似する骨格を有する着色剤の誘
導体で処理する方法であり、かかる着色剤誘導体とは、
カルボキシル基、スルホン基、三級アミノ基、ポリマー
等の官能基や化合物等を着色剤骨格中に置換基として直
接導入した化合物の総称である。前記ポリマー処理と
は、in situ重合法、相分離法等により着色剤表
面をポリマーで被覆する方法であり、使用されるポリマ
ーとしては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル
共重合体、ポリビニルトルエン、スチレン/アクリル酸
エステル共重合体、エチルセルロース、尿素アルデヒド
樹脂等が挙げられる。これらの処理方法の中では、着色
剤表面を分子レベルでより確実に変性できる点から、着
色剤誘導体処理が好ましい。
【0014】本発明における着色剤は、前記Rf T及び
Rf Aを有するものであれば特に限定されず、染顔料を
単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる
が、耐光性、耐溶剤性の点から、顔料が好ましい。例え
ば、イエローではジスアゾエロー、アセト酢酸アリール
アミド系モノアゾ黄色顔料;マゼンタではカーミン6
B、キナクリドン;シアンでは銅フタロシアニン;グリ
ーンでは塩素化及び/又は臭素化銅フタロシアニン;白
では酸化チタン;黒ではカーボンブラック等の公知の着
色剤に、適宜前記の変性処理を施して、所望のRf T及
びRf Aに調整したものを用いることができる。なお、
本願規定の物性を有しない着色剤を目的に応じて併用し
てもよい。着色剤の含有量は、目的とする色の濃度や配
合する粉体塗料の比率等に応じて適宜決定すればよい
が、例えば樹脂100重量部に対して、好ましくは0.
1〜60重量部、より好ましくは0.3〜50重量部で
ある。
Rf Aを有するものであれば特に限定されず、染顔料を
単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる
が、耐光性、耐溶剤性の点から、顔料が好ましい。例え
ば、イエローではジスアゾエロー、アセト酢酸アリール
アミド系モノアゾ黄色顔料;マゼンタではカーミン6
B、キナクリドン;シアンでは銅フタロシアニン;グリ
ーンでは塩素化及び/又は臭素化銅フタロシアニン;白
では酸化チタン;黒ではカーボンブラック等の公知の着
色剤に、適宜前記の変性処理を施して、所望のRf T及
びRf Aに調整したものを用いることができる。なお、
本願規定の物性を有しない着色剤を目的に応じて併用し
てもよい。着色剤の含有量は、目的とする色の濃度や配
合する粉体塗料の比率等に応じて適宜決定すればよい
が、例えば樹脂100重量部に対して、好ましくは0.
1〜60重量部、より好ましくは0.3〜50重量部で
ある。
【0015】例えば、本発明では、所望のRf T及びR
f Aを有する銅フタロシアニンの変性品として、式
(I):
f Aを有する銅フタロシアニンの変性品として、式
(I):
【0016】
【化1】
【0017】(Rは−OCH2(CH2)6 CH3 を示す)
で表されるCopper(II) 2,3,9,10,16,17,23,24-octakis
(octyloxy)-29H,31H-phthalocyanine (アルドリッチ社
製)が好適に用いられる。さらに、本発明に用いられる
着色剤として、「クロモファインブルー6310PK」
(表面処理ピグメント・ブルー15:2、大日精化社
製)、「クロモファインブルー6310PK」(表面処
理ピグメント・グリーン36、大日精化社製)「クロモ
ファインバイオレット6510PK」(表面処理ピグメ
ント・バイオレット23、大日精化社製)等が挙げられ
る。
で表されるCopper(II) 2,3,9,10,16,17,23,24-octakis
(octyloxy)-29H,31H-phthalocyanine (アルドリッチ社
製)が好適に用いられる。さらに、本発明に用いられる
着色剤として、「クロモファインブルー6310PK」
(表面処理ピグメント・ブルー15:2、大日精化社
製)、「クロモファインブルー6310PK」(表面処
理ピグメント・グリーン36、大日精化社製)「クロモ
ファインバイオレット6510PK」(表面処理ピグメ
ント・バイオレット23、大日精化社製)等が挙げられ
る。
【0018】本発明の粉体塗料は、以上説明した着色剤
に加えて、少なくとも樹脂及び硬化剤を含有する、熱硬
化性の粉体塗料である。
に加えて、少なくとも樹脂及び硬化剤を含有する、熱硬
化性の粉体塗料である。
【0019】樹脂としては、従来より公知である樹脂が
特に限定されることなく使用可能である。例えば、ポリ
エチレン、ナイロン樹脂、塩化ビニルなどの非反応性樹
脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂な
どの反応性樹脂等が挙げられ、これらは2種以上を混合
して用いてもよい。これらのなかでは、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂及びアクリル樹脂が好ましく、ポリエ
ステル樹脂及び/又はエポキシ樹脂を主成分として、結
着樹脂中、50〜100重量%含有することがより好ま
しい。また、本発明では、焼き付け時に着色剤を十分に
移動させて、均一な色相の塗膜を得るために、より溶融
粘度が低い樹脂が好ましい。
特に限定されることなく使用可能である。例えば、ポリ
エチレン、ナイロン樹脂、塩化ビニルなどの非反応性樹
脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂な
どの反応性樹脂等が挙げられ、これらは2種以上を混合
して用いてもよい。これらのなかでは、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂及びアクリル樹脂が好ましく、ポリエ
ステル樹脂及び/又はエポキシ樹脂を主成分として、結
着樹脂中、50〜100重量%含有することがより好ま
しい。また、本発明では、焼き付け時に着色剤を十分に
移動させて、均一な色相の塗膜を得るために、より溶融
粘度が低い樹脂が好ましい。
【0020】硬化剤としては、従来より公知である硬化
剤が特に限定されることなく使用可能である。例えば、
トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト等のポリイソシアネート系硬化剤;1,3,5−トリ
グリシジルイソシアヌレート等のイソシアヌレート系硬
化剤;ブロックイソシアネート系硬化剤;ビスフェノー
ルA型ジグリシジルエーテル等のエポキシ系硬化剤;ア
ルコキシシラン系硬化剤;ポリアジリジン系硬化剤;オ
キサゾリン系硬化剤等が挙げられる。硬化剤の含有量
は、樹脂中に存在する官能基の量にもよるが、官能基の
当量比で0.8〜1.2の範囲が好ましい。
剤が特に限定されることなく使用可能である。例えば、
トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト等のポリイソシアネート系硬化剤;1,3,5−トリ
グリシジルイソシアヌレート等のイソシアヌレート系硬
化剤;ブロックイソシアネート系硬化剤;ビスフェノー
ルA型ジグリシジルエーテル等のエポキシ系硬化剤;ア
ルコキシシラン系硬化剤;ポリアジリジン系硬化剤;オ
キサゾリン系硬化剤等が挙げられる。硬化剤の含有量
は、樹脂中に存在する官能基の量にもよるが、官能基の
当量比で0.8〜1.2の範囲が好ましい。
【0021】また、本発明の粉体塗料には、分散剤等が
含有されていてもよい。分散剤は、使用する樹脂、着色
剤との組み合わせによって適宜選択される。分散剤を用
いると、着色剤の分散が良好となり、光沢に優れる塗膜
が得られるばかりでなく、塗料の溶融粘度が低下して着
色剤が移動し易くなり、より色相の均一な塗膜が得られ
る。
含有されていてもよい。分散剤は、使用する樹脂、着色
剤との組み合わせによって適宜選択される。分散剤を用
いると、着色剤の分散が良好となり、光沢に優れる塗膜
が得られるばかりでなく、塗料の溶融粘度が低下して着
色剤が移動し易くなり、より色相の均一な塗膜が得られ
る。
【0022】分散剤としては、付加反応、縮合反応、ラ
ジカル重合反応等により生成する、極性基を1個以上有
する界面活性能を有する化合物等を用いることができ、
具体的には、ポリエチレンイミン誘導体、ポリアリルア
ミン誘導体、ポリウレタン誘導体、(メタ)アクリル酸
アミノアルキルエステル共重合体又はその4級化物等の
カチオン性高分子;芳香族スルホン酸ホルマリン縮合
物、(メタ)アクリル酸共重合体、ポリオキシアルキレ
ン(炭素数2〜3)アルキル(炭素数8〜18)フェニ
ルエーテル硫酸エステル及びそれらの塩等のアニオン性
高分子;ポリオキシアルキレン(炭素数2〜3)アルキ
ル(炭素数12〜20)エーテル、ポリオキシアルキレ
ン(炭素数2〜3)アルキル(炭素数8〜18)フェニ
ルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル又はそのポリオ
キシエチレン付加物、(メタ)アクリル酸ポリアルキレ
ングリコールエステル共重合体等のノニオン性高分子等
が挙げられる。これらの中では、着色剤分散安定性及び
溶融粘度調整能の観点から、カチオン性高分子が好まし
く、ポリエチレンイミン誘導体及びポリアリルアミン誘
導体がより好ましく、ポリエチレンイミン誘導体が特に
好ましい。これらの分散剤は、単独で、又は2種以上を
混合して用いてもよい。
ジカル重合反応等により生成する、極性基を1個以上有
する界面活性能を有する化合物等を用いることができ、
具体的には、ポリエチレンイミン誘導体、ポリアリルア
ミン誘導体、ポリウレタン誘導体、(メタ)アクリル酸
アミノアルキルエステル共重合体又はその4級化物等の
カチオン性高分子;芳香族スルホン酸ホルマリン縮合
物、(メタ)アクリル酸共重合体、ポリオキシアルキレ
ン(炭素数2〜3)アルキル(炭素数8〜18)フェニ
ルエーテル硫酸エステル及びそれらの塩等のアニオン性
高分子;ポリオキシアルキレン(炭素数2〜3)アルキ
ル(炭素数12〜20)エーテル、ポリオキシアルキレ
ン(炭素数2〜3)アルキル(炭素数8〜18)フェニ
ルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル又はそのポリオ
キシエチレン付加物、(メタ)アクリル酸ポリアルキレ
ングリコールエステル共重合体等のノニオン性高分子等
が挙げられる。これらの中では、着色剤分散安定性及び
溶融粘度調整能の観点から、カチオン性高分子が好まし
く、ポリエチレンイミン誘導体及びポリアリルアミン誘
導体がより好ましく、ポリエチレンイミン誘導体が特に
好ましい。これらの分散剤は、単独で、又は2種以上を
混合して用いてもよい。
【0023】分散剤の含有量は、それぞれ樹脂100重
量部に対して、好ましくは0.01〜15重量部、より
好ましくは0.1〜10重量部、特に好ましくは0.3
〜7重量部である。
量部に対して、好ましくは0.01〜15重量部、より
好ましくは0.1〜10重量部、特に好ましくは0.3
〜7重量部である。
【0024】粉体塗料には、必要に応じて、アクリレー
ト重合体等の流展剤、各種触媒や有機系スズ化合物等の
架橋促進剤、ベンゾイン等のワキ防止剤等の添加剤等が
含有されていてもよい。これらの添加剤の含有量は、そ
れぞれ樹脂100重量部に対して0.1〜5重量部が好
ましい。
ト重合体等の流展剤、各種触媒や有機系スズ化合物等の
架橋促進剤、ベンゾイン等のワキ防止剤等の添加剤等が
含有されていてもよい。これらの添加剤の含有量は、そ
れぞれ樹脂100重量部に対して0.1〜5重量部が好
ましい。
【0025】本発明に用いられる粉体塗料は、例えば、
樹脂、硬化剤、着色剤、添加剤等を押出機等で溶融混練
し、冷却後、例えば、ハンマーミル、ジェット衝撃ミル
等の粉砕装置を用いて物理的粉砕を行い、ついで空気分
級機、マイクロン・クラッシファイアーなどの分級機を
用いて分級することにより調製することができる。ま
た、樹脂、硬化剤、着色剤等を、樹脂が溶解する溶媒に
分散させ、スプレードライ、相分離等の方法、または樹
脂を構成するモノマーに硬化剤、着色剤等を混合し、懸
濁重合等の方法により粉体粒子を得てもよい。さらに、
粉体塗料の表面には、シリカ、アルミナ、チタニア又は
ジルコニア等の流動性調整剤が添加されていてもよい。
樹脂、硬化剤、着色剤、添加剤等を押出機等で溶融混練
し、冷却後、例えば、ハンマーミル、ジェット衝撃ミル
等の粉砕装置を用いて物理的粉砕を行い、ついで空気分
級機、マイクロン・クラッシファイアーなどの分級機を
用いて分級することにより調製することができる。ま
た、樹脂、硬化剤、着色剤等を、樹脂が溶解する溶媒に
分散させ、スプレードライ、相分離等の方法、または樹
脂を構成するモノマーに硬化剤、着色剤等を混合し、懸
濁重合等の方法により粉体粒子を得てもよい。さらに、
粉体塗料の表面には、シリカ、アルミナ、チタニア又は
ジルコニア等の流動性調整剤が添加されていてもよい。
【0026】本発明では、最大粒子径が20μm以上の
粉体塗料であっても、均一な色相の塗膜を得ることがで
きる。なお、最大粒子径は色相の均一性の観点から、1
00μm以下が好ましい。本発明の粉体塗料の重量平均
粒子径は、粉体塗料の凝集を防止するために、5μm以
上、色相の均一性、塗膜の平滑性等の観点から、50μ
m以下が好ましく、より好ましくは10〜40μm、特
に好ましくは20〜40μm、最も好ましくは20〜3
0μmである。
粉体塗料であっても、均一な色相の塗膜を得ることがで
きる。なお、最大粒子径は色相の均一性の観点から、1
00μm以下が好ましい。本発明の粉体塗料の重量平均
粒子径は、粉体塗料の凝集を防止するために、5μm以
上、色相の均一性、塗膜の平滑性等の観点から、50μ
m以下が好ましく、より好ましくは10〜40μm、特
に好ましくは20〜40μm、最も好ましくは20〜3
0μmである。
【0027】本発明の塗装方法は、2種以上の粉体塗料
を混合塗布し、焼き付け、塗膜を形成される方法であれ
ば、特に限定されない。ここで用いる粉体塗料は少なく
とも1種、好ましくは全てが本発明の粉体塗料である。
を混合塗布し、焼き付け、塗膜を形成される方法であれ
ば、特に限定されない。ここで用いる粉体塗料は少なく
とも1種、好ましくは全てが本発明の粉体塗料である。
【0028】本発明では、2種以上の粉体塗料を予め混
合した本発明の粉体塗料組成物を用いて塗布するのが好
ましいが、2種以上の粉体塗料を塗装機に連続的に供給
しながら塗布する方法やそれぞれの粉体塗料に対応した
塗装機を用いて塗布してもよい。
合した本発明の粉体塗料組成物を用いて塗布するのが好
ましいが、2種以上の粉体塗料を塗装機に連続的に供給
しながら塗布する方法やそれぞれの粉体塗料に対応した
塗装機を用いて塗布してもよい。
【0029】本発明の粉体塗料組成物は、2種以上の色
相の異なる粉体塗料からなる粉体塗料組成物であって、
以上説明した本発明の粉体塗料を少なくとも1種、好ま
しくは10重量%以上、さらに好ましくは40〜100
重量%以上、特に好ましくは100重量%含有する。2
種以上の粉体塗料を混合する方法としては、ヘンシェル
ミキサー、スーパーミキサー等の高速攪拌機で乾式混合
する方法等の従来より知られている方法がすべて使用可
能である。なお、各粉体塗料の使用量は、目的とする塗
膜の色相に応じて適宜選択される。
相の異なる粉体塗料からなる粉体塗料組成物であって、
以上説明した本発明の粉体塗料を少なくとも1種、好ま
しくは10重量%以上、さらに好ましくは40〜100
重量%以上、特に好ましくは100重量%含有する。2
種以上の粉体塗料を混合する方法としては、ヘンシェル
ミキサー、スーパーミキサー等の高速攪拌機で乾式混合
する方法等の従来より知られている方法がすべて使用可
能である。なお、各粉体塗料の使用量は、目的とする塗
膜の色相に応じて適宜選択される。
【0030】粉体塗料を塗布する方法は、特に限定され
ず、静電スプレー、電子ガン等を用いる塗布方法、流動
浸漬法、プラスチック溶射法等が挙げられ、これらのな
かでは、コロナ方式又は摩擦方式の静電スプレーを用い
る塗装方法が好ましい。
ず、静電スプレー、電子ガン等を用いる塗布方法、流動
浸漬法、プラスチック溶射法等が挙げられ、これらのな
かでは、コロナ方式又は摩擦方式の静電スプレーを用い
る塗装方法が好ましい。
【0031】本発明の粉体塗料を静電スプレーにて被塗
物に塗布する際には、混合する粉体塗料の帯電量の差
は、色の偏析を防止するために、5μC/g以内が好ま
しく、3μC/g以内がより好ましく、2μC/g以内
が特に好ましい。帯電量を調整する手段としては、使用
する樹脂の酸価、アミン価を調整する方法、四級アンモ
ニウム塩、金属石鹸、染料などを添加する方法、シリ
カ、アルミナなどを外添する方法などが挙げられる。
物に塗布する際には、混合する粉体塗料の帯電量の差
は、色の偏析を防止するために、5μC/g以内が好ま
しく、3μC/g以内がより好ましく、2μC/g以内
が特に好ましい。帯電量を調整する手段としては、使用
する樹脂の酸価、アミン価を調整する方法、四級アンモ
ニウム塩、金属石鹸、染料などを添加する方法、シリ
カ、アルミナなどを外添する方法などが挙げられる。
【0032】粉体塗料の焼き付けは、十分に硬化が終了
する条件であれば、特に限定されない。焼き付けの際の
温度、時間等は、粉体塗料に含有される樹脂の種類、組
み合わせた粉体塗料の混合物の硬化開始温度等によって
異なるため、一概には決定できないが、通常、120〜
200℃で、10〜30分程度が好ましい。なお、本発
明では、焼き付け時に着色剤を十分に移動させて、均一
な色の塗膜を得るために、粉体塗料が十分に溶融し、粘
度が低くなる条件で行うことが好ましい。
する条件であれば、特に限定されない。焼き付けの際の
温度、時間等は、粉体塗料に含有される樹脂の種類、組
み合わせた粉体塗料の混合物の硬化開始温度等によって
異なるため、一概には決定できないが、通常、120〜
200℃で、10〜30分程度が好ましい。なお、本発
明では、焼き付け時に着色剤を十分に移動させて、均一
な色の塗膜を得るために、粉体塗料が十分に溶融し、粘
度が低くなる条件で行うことが好ましい。
【0033】本発明の塗装方法では、1回の塗布と1回
の焼付けで均一な色相の塗膜を形成させることができ、
工程の煩雑さ、コスト等の観点から有用で好ましい。
の焼付けで均一な色相の塗膜を形成させることができ、
工程の煩雑さ、コスト等の観点から有用で好ましい。
【0034】本発明の塗装方法により得られる塗膜は、
混合塗布した粉体塗料に含有される着色剤が、粉体塗料
間を移動し、十分に混合された状態で形成されるため、
2種の色相の異なる粉体塗料の混合塗布であっても、色
相の均一性に非常に優れた塗膜である。さらに、優れた
耐溶剤性をも有することから、外観性だけでなく、機能
性をも兼ね備えた塗膜である。
混合塗布した粉体塗料に含有される着色剤が、粉体塗料
間を移動し、十分に混合された状態で形成されるため、
2種の色相の異なる粉体塗料の混合塗布であっても、色
相の均一性に非常に優れた塗膜である。さらに、優れた
耐溶剤性をも有することから、外観性だけでなく、機能
性をも兼ね備えた塗膜である。
【0035】なお、本発明の粉体塗料を用い、2種以上
の色相の異なる粉体塗料の混合比を変化させながら塗布
することにより、粉体塗料の個々の色調が目視により区
別されず、連続的に色が変化するグラデーション模様の
塗膜を得ることもできる。
の色相の異なる粉体塗料の混合比を変化させながら塗布
することにより、粉体塗料の個々の色調が目視により区
別されず、連続的に色が変化するグラデーション模様の
塗膜を得ることもできる。
【0036】2種以上の粉体塗料の混合比を変化させな
がら塗布する方法としては、用いる粉体塗料の数に合わ
せて複数の粉体塗料用塗装装置を用意し、各粉体塗料の
吐出量を調整することによりそれらの重量比を変化させ
て塗布させる方法、特開平10−5635号公報、特開
平9−262537号公報、特開平11−90309号
公報等に記載された多色粉体塗料用の塗装装置を用い
て、各粉体塗料の塗装機への供給量を調整して塗布する
方法等が挙げられる。
がら塗布する方法としては、用いる粉体塗料の数に合わ
せて複数の粉体塗料用塗装装置を用意し、各粉体塗料の
吐出量を調整することによりそれらの重量比を変化させ
て塗布させる方法、特開平10−5635号公報、特開
平9−262537号公報、特開平11−90309号
公報等に記載された多色粉体塗料用の塗装装置を用い
て、各粉体塗料の塗装機への供給量を調整して塗布する
方法等が挙げられる。
【0037】本発明の粉体塗料は、塗装に際して、予
め、2種以上の色相の異なる粉体塗料を混合し、造粒
化、複合化等の処理を施すことなく、混合塗布するのみ
で、粒径に係わらず均一な色相の塗膜が得られるため、
簡便な塗装が可能となる。
め、2種以上の色相の異なる粉体塗料を混合し、造粒
化、複合化等の処理を施すことなく、混合塗布するのみ
で、粒径に係わらず均一な色相の塗膜が得られるため、
簡便な塗装が可能となる。
【0038】
【実施例】粉体塗料の製造例1〜14 表1、2に示す種類及び量の樹脂、硬化剤、着色剤、流
展剤「ディスパロンPL540」(楠本化成社製)1重
量部、ワキ防止剤としてベンゾイン1重量部、及び製造
例1〜5、10〜14においては、さらに硬化触媒とし
てフェニルイミダゾリン0.1重量部を、スーパーミキ
サーにて良く混合した後、ブッス・コニーダー(ブッス
社製)を使用して混練し、冷却したのち「パルペライザ
ーACM10A」(ホソカワミクロン製)で粉砕、分級
し、重量平均粒子径24μmの粉体を得た。得られた粉
体100重量部とシリカ「アエロジル M−5」(日本
アエロジル社製)0.2重量部とをヘンシェルミキサー
で均一に混合し、粉体塗料を得た。なお、使用した着色
剤のなかでは、S.B.104 のみが染料であり、他の着色剤
は全て顔料である。
展剤「ディスパロンPL540」(楠本化成社製)1重
量部、ワキ防止剤としてベンゾイン1重量部、及び製造
例1〜5、10〜14においては、さらに硬化触媒とし
てフェニルイミダゾリン0.1重量部を、スーパーミキ
サーにて良く混合した後、ブッス・コニーダー(ブッス
社製)を使用して混練し、冷却したのち「パルペライザ
ーACM10A」(ホソカワミクロン製)で粉砕、分級
し、重量平均粒子径24μmの粉体を得た。得られた粉
体100重量部とシリカ「アエロジル M−5」(日本
アエロジル社製)0.2重量部とをヘンシェルミキサー
で均一に混合し、粉体塗料を得た。なお、使用した着色
剤のなかでは、S.B.104 のみが染料であり、他の着色剤
は全て顔料である。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】実施例1〜7、比較例1〜6 表3に示す粉体塗料(a)50重量部と粉体塗料(b)
50重量部とをヘンシェルミキサーを用いて混合した。
得られた混合物を脱脂したスチール板に静電塗装機にて
塗装し、その後180℃の恒温槽に入れて20分間焼き
付けを行い、塗膜を得た。得られた塗膜の色相及び以下
に示す方法により評価した耐溶剤性を表3に示す。
50重量部とをヘンシェルミキサーを用いて混合した。
得られた混合物を脱脂したスチール板に静電塗装機にて
塗装し、その後180℃の恒温槽に入れて20分間焼き
付けを行い、塗膜を得た。得られた塗膜の色相及び以下
に示す方法により評価した耐溶剤性を表3に示す。
【0042】〔耐溶剤性〕アセトンを含ませたキムワイ
プ(クレシア製)にて、1kgf/cm2 の圧力で塗膜
を10往復擦り、かかる処理前後の塗膜の状態の変化を
目視により観察し、以下の評価基準に従って評価した。 (評価基準) ○:色落ちがないか、あってもごくわずかであり、実用
可。 ×:色落ちが激しく、実用不可。
プ(クレシア製)にて、1kgf/cm2 の圧力で塗膜
を10往復擦り、かかる処理前後の塗膜の状態の変化を
目視により観察し、以下の評価基準に従って評価した。 (評価基準) ○:色落ちがないか、あってもごくわずかであり、実用
可。 ×:色落ちが激しく、実用不可。
【0043】
【表3】
【0044】以上の結果から、比較例1〜6で得られた
塗膜に対して、所望の着色剤を含有した粉体塗料を用い
た実施例1〜7の塗膜は、均一な色相を有し、かつ耐溶
剤性にも優れていることが分かる。
塗膜に対して、所望の着色剤を含有した粉体塗料を用い
た実施例1〜7の塗膜は、均一な色相を有し、かつ耐溶
剤性にも優れていることが分かる。
【0045】
【発明の効果】本発明により、2種以上の色相の異なる
粉体塗料を混合塗布した際にも、均一な色相を有し、か
つ耐溶剤性にも優れた塗膜が容易に得られるという優れ
た効果が奏される。
粉体塗料を混合塗布した際にも、均一な色相を有し、か
つ耐溶剤性にも優れた塗膜が容易に得られるという優れ
た効果が奏される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 7/12 C09D 7/12 163/00 163/00 167/00 167/00 // C09D 175/04 175/04 (72)発明者 林藤 克彦 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所 内 (72)発明者 佐藤 幸哉 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所 内 Fターム(参考) 4D075 EA02 EB33 EB35 EB57 4J038 CB021 CD041 CG001 DB001 DB062 DD001 DG111 DG161 DG281 DG291 DG301 DH001 DJ012 HA026 HA216 JB16 JB38 JC32 JC38 KA03 KA08 KA15 KA16 MA02 MA14 NA01 NA04 PA02
Claims (7)
- 【請求項1】 2種以上の色相の異なる粉体塗料を混合
塗布する塗装方法に用いられる、樹脂、着色剤及び硬化
剤を含有してなる粉体塗料であって、テトラヒドロフラ
ンを展開溶媒とする薄層クロマトグラフィーにより測定
される移動率(Rf T)が0.1以上、かつアセトンを
展開溶媒とする薄層クロマトグラフィーにより測定され
る移動率(Rf A)が0.5以下の着色剤を含有してな
る粉体塗料。 - 【請求項2】 樹脂がポリエステル及び/又はエポキシ
樹脂を主成分とする請求項1記載の粉体塗料。 - 【請求項3】 最大粒子径が20μm以上である請求項
1又は2記載の粉体塗料。 - 【請求項4】 2種以上の色相の異なる粉体塗料からな
る粉体塗料組成物であって、請求項1〜3いずれか記載
の粉体塗料を少なくとも1種含有してなる粉体塗料組成
物。 - 【請求項5】 2種以上の色相の異なる粉体塗料を混合
塗布して均一な色相の塗膜を形成させる塗装方法であっ
て、請求項1〜3いずれか記載の粉体塗料を少なくとも
1種用いる塗装方法。 - 【請求項6】 請求項4記載の粉体塗料組成物を用いて
塗布する塗装方法。 - 【請求項7】 請求項5又は6記載の塗装方法により得
られる塗膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000358333A JP2002012830A (ja) | 2000-04-28 | 2000-11-24 | 粉体塗料 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000-131711 | 2000-04-28 | ||
JP2000131711 | 2000-04-28 | ||
JP2000358333A JP2002012830A (ja) | 2000-04-28 | 2000-11-24 | 粉体塗料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002012830A true JP2002012830A (ja) | 2002-01-15 |
Family
ID=26591307
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000358333A Pending JP2002012830A (ja) | 2000-04-28 | 2000-11-24 | 粉体塗料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002012830A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008031349A (ja) * | 2006-07-31 | 2008-02-14 | Nippon Paint Co Ltd | 粉体塗料組成物の製造方法 |
CN107312406A (zh) * | 2016-08-23 | 2017-11-03 | 如皋长江科技产业有限公司 | 一种抗菌防水型建筑涂料 |
JP2018131512A (ja) * | 2017-02-14 | 2018-08-23 | 株式会社トウペ | 粉体塗料組成物および色相維持方法 |
-
2000
- 2000-11-24 JP JP2000358333A patent/JP2002012830A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008031349A (ja) * | 2006-07-31 | 2008-02-14 | Nippon Paint Co Ltd | 粉体塗料組成物の製造方法 |
CN107312406A (zh) * | 2016-08-23 | 2017-11-03 | 如皋长江科技产业有限公司 | 一种抗菌防水型建筑涂料 |
JP2018131512A (ja) * | 2017-02-14 | 2018-08-23 | 株式会社トウペ | 粉体塗料組成物および色相維持方法 |
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