JP2002012771A - ノンハロゲン難燃性樹脂組成物およびこれを用いた光ファイバケーブル - Google Patents

ノンハロゲン難燃性樹脂組成物およびこれを用いた光ファイバケーブル

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Koichi Iinuma
浩一 飯沼
Atsushi Suzuki
淳 鈴木
Masahiro Kusakari
雅広 草刈
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハロゲンを含まず、難燃性を有するととも
に、温度変化による収縮が小さくて、光ファイバケーブ
ルの被覆層材料にも適用可能なノンハロゲン難燃性樹脂
組成物を提供する。 【解決手段】 ハロゲンを含まない低結晶性または非晶
性ポリマーからなるベース樹脂に、金属水酸化物および
難燃補助剤を添加してなるノンハロゲン難燃性樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲンを含ま
ず、難燃性を有するとともに、温度変化による収縮が小
さくて、光ファイバケーブルの被覆層材料にも適用可能
な樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】PVC組成物は電気絶縁性が良く、自消
性の難燃性を有していることから、電線やケーブルの被
覆材料をはじめ、チューブ、テープ、包装材、建材等に
広く使用されている。ところがPVC組成物はハロゲン
である塩素(Cl)を含んでいるため、燃焼時にHCl
等の腐食性ガスを発生する可能性がある。このため各種
のPVC製品が廃棄物となった場合に、これらの焼却処
分が難しい。そこで現状では埋立処分がなされている
が、PVC組成物には添加剤としてPb系の安定剤が用
いられていることがあるので、これが土壌等に溶出する
問題もあり、産業廃棄物として処理が困難になってきて
いる。そこで、有害ガスを発生しない難燃性樹脂組成物
として、ハロゲンを含まないポリエチレン(PE)やポ
リプロピレン(PP)に、Mg(OH)2やAl(O
H)3などの金属水酸化物を添加してなるノンハロゲン
難燃性樹脂組成物が多数提案されている。
【0003】一方、光ファイバケーブルのシースを形成
する被覆層材料としては、従来、例えばPVCが用いら
れていたが、光ファイバの用途拡大に伴って、光フイバ
ケーブルにおいても難燃性を有するノンハロゲン材料が
要求されるようになってきた。ところで、光ファイバケ
ーブルにあっては、環境温度の変化によってシースが収
縮すると光ファイバに歪みが生じ、それにより光の伝送
損失が増大し易いという特殊な問題がある。この問題
は、特に金属鋼体等のテンションメンバを備えていない
構造の光ファイバケーブルにおいて顕著である。しかし
ながら、これまでに提案されているノンハロゲン難燃性
樹脂組成物は、光ファイバケーブルに適用することを考
慮して開発されたものではなく、これらを光ファイバの
シースに適用しても、満足なケーブル特性を得ることは
難しかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記事情に鑑
みてなされたもので、ハロゲンを含まず、難燃性を有す
るとともに、温度変化による収縮が小さくて、光ファイ
バケーブルの被覆層材料にも適用可能なノンハロゲン難
燃性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組成物は、ハロゲ
ンを含まない低結晶性または非晶性ポリマーからなるベ
ース樹脂に、金属水酸化物および難燃補助剤を添加して
なることを特徴とする。前記低結晶性または非晶性ポリ
マーは、ポリマー中に酸素原子を含有するものが好まし
い。前記低結晶性または非晶性ポリマーは、特に酢酸ビ
ニル含有量25重量%以上70重量%以下のエチレン−
酢酸ビニル共重合体、アクリルゴム、および熱可塑性エ
ラストマーからなる群から選ばれる1種以上であること
が好ましい。前記金属水酸化物の添加量は、前記ベース
樹脂100重量部に対して40〜300重量部であるこ
とが好ましい。前記金属水酸化物が、脂肪酸処理および
/またはシランカップリング剤処理された水酸化マグネ
シウムであることが好ましい。前記ベース樹脂は、前記
低結晶性または非晶性ポリマーと、結晶性ポリマーとの
混合物でもよく、この場合の結晶性ポリマーの含有量は
ベース樹脂100重量部のうちの30重量部以下である
ことが好ましい。本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組成
物は、ポリマーのX線結晶化度が0〜20%で、樹脂組
成物として酸素指数が30以上であることが好ましい。
本発明の光ファイバケーブルは、本発明のノンハロゲン
難燃性樹脂組成物を被覆層材料として用いてなることを
特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組成物は、ベース樹脂
としてハロゲンを含まない低結晶性または非晶性ポリマ
ーを用いたものである。低結晶性または非晶性ポリマー
は環境温度変化による収縮が小さいので、これをベース
樹脂として用いることにより光ファイバケーブルの被覆
材料にも適用可能なノンハロゲン難燃性樹脂組成物が得
られる。本発明における低結晶性または非晶性ポリマー
とは、結晶状態をとりえないか、結晶化しても結晶化度
が極めて低い分子をいい、具体的には、X線結晶化度が
20%以下のものをいう。無定形高分子、アモルファス
ポリマーとも呼ばれる。ここで、本明細におけるX線結
晶化度(以下、単に結晶化度ということもある)とは、
次の分析方法により得られる値である。すなわち、広角
X線回折透過法により、X線回折プロファイルを測定し
てプロファイルを得る。このプロファイルより、結晶ピ
ークと非晶ハローを分離し、さらに、Aggarwalの方法に
より温度因子等の補正計算をし、結晶ピークの強度分率
より、結晶化度を算出する。 結晶化度(%)={A/(A+B)}×100 A:結晶ピーク強度 B:非晶ハロー強度
【0007】本発明において好適に用いられる低結晶性
または非晶性ポリマーの例としては、スチレンゴム、ブ
タジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴ
ム、シリコーンゴム、アクリルゴム、ヒドリンゴム、多
架硫ゴムなどの非晶性のゴム;SBS、SIS、SEB
S、SEPSなどの熱可塑性エラストマー等が挙げられ
る。これらのうちでも特にエチレンアクリルゴム等のア
クリルゴムは、ポリマー中に酸素原子を含むので、より
好ましい。酸素原子を含むポリマーは、燃焼時にポリマ
ーが熱分解されることによりCOおよび/またはCO2
といった不燃性のガスを発生するので、これをベース樹
脂の構成成分として用いることにより、燃焼時に自己消
火性を発現する難燃性樹脂組成物が得られる。アクリル
ゴムは難燃化剤等の添加剤との親和性が高く、これをベ
ース樹脂の構成成分として用いることにより、添加剤の
添加量の増大に伴う樹脂組成物の機械特性の劣化を抑え
る効果も得られる。さらに、耐熱性、耐油性が良好であ
り、加熱変形し難く、耐摩耗性が良いという利点も有す
る。アクリルゴムは、架橋サイトモノマーを有するもの
であってもよく、架橋サイトモノマー有していないもの
でもよい。またアクリル酸メチル成分の含有量が30〜
70重量%のものが、非晶性であるとともに難燃性も良
好であるので好ましい。また、熱可塑性エラストマー
は、熱変形温度を向上させるのに好ましい。さらに、上
記に挙げた以外にも、非晶性ポリマーとして、エチレン
−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリアミド、および
ポリエステルのうち低結晶性または非晶性を示すものを
好適に用いることができる。EVAは、酢酸ビニル含有
量が25重量%以上70重量%以下の範囲で低結晶性ま
たは非晶性を示す。特にEVAは、ポリマー中に酸素原
子を含有しているので、高難燃性を達成するうえで好ま
しく、また比較的安価であるという利点も有する。本発
明において、低結晶性または非晶性ポリマーは、1種を
単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよ
い。
【0008】さらに、本発明において、ベース樹脂の全
部が低結晶性または非晶性ポリマーであってもよいが、
ベース樹脂の一部として結晶性ポリマーを用いてもよ
い。すなわち本発明におけるベース樹脂は、低結晶性ま
たは非晶性ポリマーと結晶性ポリマーとの混合物であっ
てもよく、これらを混合するときの結晶性ポリマーの配
合割合は、ベース樹脂100重量部に対して30重量部
以下とすることが好ましい。この結晶性ポリマーの好ま
しい例としては、ポリエチレン、酸変性ポリエチレン等
が挙げられる。ベース樹脂に結晶性ポリマーを含有させ
ることによって、押出加工時の成形物表面の外観が改善
されるが、結晶性ポリマーの含有量が多すぎると収縮に
よる光の伝送損失が大きくなるので好ましくない。低結
晶性または非晶性ポリマーと結晶性ポリマーとを混合し
て用いる場合、混合物の結晶化度が0〜20%となるよ
うに配合割合を設定することが好ましい。
【0009】本発明においては、ベース樹脂に、難燃性
を付与するための難燃化剤として金属水酸化物が添加さ
れる。金属水酸化物は、燃焼時に酸化物と水蒸気に分解
されて難燃性を発現するもので、水酸化マグネシウムや
水酸化アルミニウムが好適に用いられる。特にシランカ
ップリング剤および/または脂肪酸で処理された水酸化
マグネシウムは、ポリマーとの親和性が高いので好まし
い。本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組成物は、ベース
樹脂が低結晶性または非晶性ポリマーからなるので引張
強度が劣る傾向にあり、難燃化剤の添加はさらに機械的
強度を低下させるが、難燃化剤として、シランカップリ
ング剤を用いた表面処理および/またはステアリン酸や
オレイン酸などの脂肪酸を用いた表面処理が施された水
酸化マグネシウムを用いると、引張強度の低下を効果的
に抑えることができる。本発明において、ベース樹脂に
添加する金属水酸化物は、1種を用いてもよく2種以上
を併用してもよい。金属水酸化物は、その添加量が多い
ほど樹脂の難燃性は高くなるが、多すぎると樹脂組成物
の機械特性等の低下が著しくなるので、ベース樹脂10
0重量部に対して、金属水酸化物の添加量は40〜30
0重量部の範囲内で設定するのが好ましく、より好まし
くは100〜250重量部である。
【0010】また本発明においては、ベース樹脂に、上
記難燃化剤の他に難燃補助剤を添加する。難燃補助剤と
しては、難燃性の向上に寄与する添加剤として公知のも
のを用いることができ、具体的には、リン系化合物、亜
鉛系化合物、シリコーン系化合物、モリブデン化合物、
ホウ酸化合物、炭酸カルシウム、カーボン等が挙げられ
る。リン系化合物としては、例えば赤リン、CDP(ク
レジルジフェニルホスフェート)、TOP(トリ−2−
エチルヘキシルホスフェート)、TPP(トリフェニル
ホスフェート)、リン酸エステル等が用いられる。亜鉛
化合物としては、例えばスズ酸亜鉛、ヒドロキシスズ酸
亜鉛、ホウ酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛等が用いられる。
シリコーン化合物としては、具体的にはジメチルシリコ
ーン、メチルフェニルシリコーン、メチルビニルシリコ
ーン等が挙げられ、形態としてはシリコーンパウダー、
ガム状シリコーンオイル、ガム状シリコーンオイル以外
の他のシリコーンオイル、シリコーン変性樹脂等があ
る。ここで、ガム状シリコーンオイルとはシリコーンオ
イルの中でも特に平均分子量が30万〜100万程度と
大きくて、常温での粘度が比較的高いものをいう。ま
た、炭酸カルシウムやシリカ等の無機系化合物をシリコ
ーンパウダー、ガム状シリコーンオイル、または他のシ
リコーンオイルで表面処理したものも使用可能である。
モリブデン化合物としては、例えば三酸化モリブデン等
の酸化物、二硫化モリブデン等の硫化物、ジモリブデン
酸アンモニウム、モリブデン酸カルシウム、モリブデン
酸亜鉛、モリブデン酸カリウム、モリブデン酸ナトリウ
ムなどのモリブデン酸塩などが挙げられ、特にモリブデ
ン酸アンモニウム((NH4)4Mo826)が好ましい。
ホウ酸化合物としては、例えばホウ酸亜鉛、ホウ酸カル
シウムなどが挙げられる。これらの難燃補助剤は、いず
れか1種を添加してもよく複数種を併用してもよい。ま
たこれらの難燃補助剤の添加量は、多すぎると機械特性
の劣化が大きくなるので、ベース樹脂である非晶性ポリ
マー100重量部に対して、合計で好ましくは1〜50
重量部、より好ましくは2〜25重量部の範囲内で設定
される。
【0011】また、この他に老化防止剤を添加すること
が好ましく、これにより熱劣化が抑えられる。老化防止
剤としては特に限定されないが、フェノール系やアミン
系のもの、あるいはフェノール系とイオウ系の併用が好
ましい。老化防止剤の添加量は少なすぎると添加効果が
得られず、多すぎるとブルーミングやブリード・アウト
が生じることがあるので、添加する場合は、ベース樹脂
100重量部に対して、0.1重量部以上5.0重量部
以下の範囲内で、使用する非晶性ポリマーとの相溶性を
考慮して設定される。
【0012】また上記の各配合剤の他にも、架橋剤、架
橋助剤、紫外線吸収剤、銅害防止剤、滑剤、顔料、染料
その他の着色剤、少量のタルクなどの無機物微粉末な
ど、用途に応じて適宜の添加剤を配合することができ
る。添加剤はハロゲンを含まないものが選択される。滑
剤としては、脂肪酸化合物(アミド化合物等)が好まし
い。また、鉛(Pb)やカドミウム(Cd)などの有害
な重金属をできるだけ含まないものが好ましく、本発明
のノンハロゲン難燃性樹脂組成物における有害な重金属
の含有量を0.1重量%未満に抑えるのが好ましい。
【0013】また、ベース樹脂としてゴム系のポリマー
を用いる場合、周知のゴムの架橋方法にて架橋させても
よい。例えば、ベース樹脂としてエチレン−アクリルゴ
ムを用いた場合には、架橋のための官能基として、予め
カルボキシル基を有する第3成分を少量共重合させてお
き、成形後に架橋させることができる。あるいは第3成
分を含有させずに電子線架橋することもできる。
【0014】本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組成物
は、上述のベース樹脂に、上述の金属水酸化物および上
述の難燃補助剤を添加して混合したもの、あるいは必要
に応じて成形後架橋せしめたものである。本発明のノン
ハロゲン難燃性樹脂組成物は、良好な難燃性を有すると
ともに、ベース樹脂が低結晶性または非晶性ポリマーか
らなるので樹脂組成物の結晶化度が小さく、したがって
環境温度の変化による収縮が小さいので光ファイバケー
ブルの被覆層材料としても適用可能である。またハロゲ
ンを含んでいないので、燃焼時にハロゲンガス等の有毒
ガスを発生しない。したがって、焼却処分することがで
き、火災時にも有毒ガスを発生しない。特に本発明のノ
ンハロゲン難燃性樹脂組成物を光ファイバケーブルの被
覆層材料として適用する場合には、ノンハロゲン難燃性
樹脂組成物のX線結晶化度が0〜20%で、酸素指数が
30以上となるように調製することが好ましい。
【0015】本発明の光ファイバケーブルは、1本以上
の光ファイバと1層以上の被覆層を備えており、少なく
とも最外被覆層が本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組成
物からなるものであればよく、ケーブル構造は任意であ
る。特に鋼線等からなるテンションメンバを備えていな
い構造の光ファイバケーブルは、テンションメンバを備
えた光ファイバケーブルに比べて、温度変化による被覆
層の収縮が大きいので、本発明を適用することが有効で
ある。本発明の光ファイバケーブルは、最外被覆層が、
低結晶性または非晶性ポリマーをベース樹脂とするノン
ハロゲン難燃性樹脂組成物からなるので、環境温度変化
による被覆層の収縮が防止される。したがって、環境温
度の変化に起因する光ファイバの歪みが防止され、伝送
損失の増大が防止される。また最外被覆層を形成するノ
ンハロゲン難燃性樹脂組成物は良好な難燃性を有するも
のであるので、難燃性に優れた光ファイバケーブルが得
られる。
【0016】
【実施例】以下、具体的な実施例を示して本発明の効果
を明らかにする。 (実施例1〜14、比較例1〜11)下記表1〜4に示
す配合割合(単位:重量部)で各種成分を配合し、混練
機で混練して樹脂組成物を得た。樹脂組成物としての結
晶化度を表に記す。得られた樹脂組成物について、IE
C−332規格に準処する燃焼試験、およUL規格VW
−1に準処する燃焼試験を行った。また酸素指数を測定
した。これらの結果を表に示す。燃焼試験の合否につい
ては、合格;○、不合格;×で示した。
【0017】(光ファイバケーブルの製造例)上記の各
実施例および各比較例で得られた樹脂組成物を用いてそ
れぞれ光ファイバケーブルを製造した。すなわち光ファ
イバの周囲にアラミド繊維をテンションメンバとして配
し、その周上に上記の各実施例および各比較例で得られ
た樹脂組成物からなる厚さ0.5mmの最外被覆層を形
成して光ファイバケーブルを製造した。得られた各光フ
ァイバケーブルについて、ヒートサイクル試験を行い、
光伝送損失を測定した。ヒートサイクル試験において
は、初期温度(RT)から出発して、12時間毎に次の
温度にまで昇温または降温を行った。初期温度は室温
(20℃)とした。 結果を表に示す。初期状態(RT)における光伝送損失
の値を基準として、ヒートサイクル試験後の光伝送損失
の増加量が0.5dB/km未満であった場合を○、
0.5dB/km以上であった場合を×で示す。さらに
引張強度および伸びを測定した。その結果を表に示す。
引張強度の評価は7MPa以 上を○、7MPa未満を
×として示した。伸びについては150%以上を○、1
00〜150%を△、100%未満を×として示した。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】尚、表1〜4において各樹脂および配合剤
はそれぞれ次の通りである。 EVA(1):結晶化度13、酢酸ビニル(VA)含有
量28重量% EVA(2):結晶化度10、VA含有量33重量% EVA(3):結晶化度0、VA含有量46重量% EVA(4):結晶化度0、VA含有量65重量% EVA(5):結晶化度28、VA含有量19重量% *1:アクリル酸メチル成分60重量%、結晶化度0の
エチレンアクリルゴム *2:比重0.91、スチレン分29重量%、結晶化度
0のSEBS *3:ステアリン酸で処理された水酸化マグネシウム *4:シランカップリング剤で処理された水酸化マグネ
シウム *5:ヒドロキシ錫酸亜鉛 *6:熱分解温度330℃のシリコーンパウダー *7:CDP(クレジルジフェニルホスフェート) *8:モリブデン酸アンモニウム
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、環
境温度変化による収縮が小さく、高難燃性を有するとと
もに、ハロゲンを含まないので焼却処分が可能であるノ
ンハロゲン難燃性樹脂組成物が得られる。本発明のノン
ハロゲン難燃性樹脂組成物は光ファイバケーブルの被覆
層材料として好適であり、環境温度の変化による光伝送
損失の増加が防止された光ファイバケーブルを得ること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/06 C08L 101/06 G02B 6/44 381 G02B 6/44 381 H01B 3/00 H01B 3/00 A 3/28 3/28 3/44 3/44 M A 11/00 11/00 L (72)発明者 草刈 雅広 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉事業所内 Fターム(参考) 2H001 DD21 KK02 KK17 KK22 4J002 AC031 AC071 AC081 BB032 BB061 BB151 BB212 BF031 BG041 CH041 CN021 CP031 CP033 DA057 DE076 DE097 DE146 DE187 DK007 EW047 FB096 FB236 FD133 FD136 FD137 5G303 AA06 AA08 AB20 BA12 CA09 CA11 5G305 AA02 AB16 AB25 AB35 BA13 CA01 CA04 CA07 CA47 CA51 CC03 CD13

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲンを含まない低結晶性または非晶
    性ポリマーからなるベース樹脂に、金属水酸化物および
    難燃補助剤を添加してなることを特徴とするノンハロゲ
    ン難燃性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記低結晶性または非晶性ポリマーが、
    ポリマー中に酸素原子を含有するものであることを特徴
    とする請求項1記載のノンハロゲン難燃性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記低結晶性または非晶性ポリマーが、
    酢酸ビニル含有量25重量%以上70重量%以下のエチ
    レン−酢酸ビニル共重合体、アクリルゴム、および熱可
    塑性エラストマーからなる群から選ばれる1種以上であ
    ることを特徴とする請求項1記載のノンハロゲン難燃性
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記金属水酸化物の添加量が、前記ベー
    ス樹脂100重量部に対して40〜300重量部である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のノン
    ハロゲン難燃性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 前記金属水酸化物が、脂肪酸処理および
    /またはシランカップリング剤処理された水酸化マグネ
    シウムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載のノンハロゲン難燃性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 前記ベース樹脂が、前記低結晶性または
    非晶性ポリマーと、結晶性ポリマーとの混合物からな
    り、ベース樹脂100重量部における前記結晶性ポリマ
    ーの含有量が30重量部以下であることを特徴とする請
    求項1〜5のいずれかに記載のノンハロゲン難燃性樹脂
    組成物。
  7. 【請求項7】 X線結晶化度が0〜20%で、酸素指数
    が30以上であることを特徴とする請求項1〜6のいず
    れかに記載のノンハロゲン難燃性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のノンハ
    ロゲン難燃性樹脂組成物を被覆層材料として用いてなる
    ことを特徴とする光ファイバケーブル。
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