JP2002010703A - 苗植機のローリング制御装置 - Google Patents
苗植機のローリング制御装置Info
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Abstract
置のローリング制御の応答性を高める。 【解決手段】 苗植車体に対して左右傾斜自在に装着さ
れる苗植装置のローリング制御を、この車体の左右傾斜
角速度によって行わせる苗植機において、エンジンの回
転によりこの左右傾斜角速度での制御域を可変にしたこ
とを特徴とする苗植機のローリング制御装置の構成。
Description
ング制御装置に関するもので、車体や苗植機体が土壌耕
盤等の凹凸変化によって左右へ大きく傾斜したとき、苗
植装置を左右水平状の姿勢にローリング制御させて、多
条植え形態の苗植付深さや植付姿勢を一定に維持させる
ものである。特に、乗用走行形態の車体の後部に多条植
付形態としての苗植装置を装着する苗植機に有効に利用
できる。
右傾斜角を検出する傾斜センサと、この左右傾斜角速度
を検出する角速度センサとを用いて行わせる技術が知ら
れている。
や角速度センサを用いたローリング制御では、車体の走
行速度がアイドリング時のような低速走行域では、角速
度の検出が行われ難く、車輪が土壌中の穴部に落ち込ん
だような急激な変化を生じた場合しか検出できないこと
が多い。又、このようなローリング制御では、苗植装置
の左右傾斜角度によってローリングの負荷変動を生じ
て、ローリング速度が異なることが多く、ローリング制
御の応答性が低下される。
は、苗植車体1に対して左右傾斜自在に装着される苗植
装置2のローリング制御を、この車体1の左右傾斜角速
度によって行わせる苗植機において、車速によりこの左
右傾斜角速度での制御域を可変にしたことを特徴とする
苗植機のローリング制御装置の構成とする。請求項2に
記載の発明は、前記車体1の左右傾斜角速度による制御
域を、車速が低速のときは大きく、高速のときは小さく
することを特徴とするものである。請求項3に記載の発
明は、苗植装置2のローリング制御を行わせるローリン
グシリンダ4を備え、苗植装置2の左右傾斜角度によっ
て前記ローリングシリンダ4への流量を変えて、ローリ
ング制御速度を苗植装置2の左右傾斜角度に拘らず一定
化することを特徴とする苗植機のローリング制御装置の
構成とする。
よって、傾斜角速度によるローリング制御域が大小に変
化されるために、車速の違いによって生じる傾斜角速度
の変化にあまり影響されずに車速に適したローリング制
御を行うことができ、角速度によるローリング制御の応
答性を良好に維持しながら、車体1や苗植装置2の傾斜
角度や負荷変動に拘らず、ローリング速度を一定化する
ことができロ−リング制御の安定性を図ることができ
る。さらに、請求項2に記載の発明では、前記左右傾斜
角速度による制御域を、車速の高低によって変更補正す
るものであるから、高車速時には苗植装置2の受ける推
進抵抗の急激な変動にショックを緩和することができて
ロ−リング制御におけるハンチングを防止し、低車速時
には土壌面への傾斜変化を敏感に検出して苗植付深さや
姿勢を一定に維持してロ−リング制御における出力の応
答性を良好にして、車速に応じた的確な苗植を行わせる
ことができる。請求項3に記載の発明は、苗植装置2の
左右傾斜速度によってロ−リングシリンダ4への流量を
変えてローリング制御速度を一定に維持するものである
から、車体1に対する苗植装置2の傾斜角度や負荷変動
に拘らずローリング制御が一定に維持されて、ローリン
グ制御の安定性を図ることができる。
の後側に苗植装置2をローリング制御可能に装着する形
態の苗植機として有効に実施できる。ここに、請求項1
に記載に発明は、苗植車体1に対して左右傾斜自在に装
着される苗植装置2のローリング制御を、この車体1の
左右傾斜角速度によって行わせる苗植機において、エン
ジン14の回転によりこの左右傾斜角速度での制御域を
可変にしたことを特徴とする苗植機のローリング制御装
置の構成とするものであり、更に、請求項2に記載の発
明では、前記車体1の左右傾斜角速度による制御域を、
車速が低速のときは大きく、高速のときは小さくするこ
とを特徴とするものである。そして、ローリング制御感
度の補正を行って応答性を良くすると共に、車体等の傾
斜や負荷変動に拘らずローリング速度を一定化でき安定
性を図る。又、請求項3に記載の発明は、苗植装置2の
ローリング制御を行わせるローリングシリンダ4のシリ
ンダポート5の圧力検出によって、このローリングシリ
ンダ4油圧回路6におけるローリング制御弁7のデュー
ティ比を変えて、ローリング制御速度を一定化すること
を特徴とするものである。
いて説明する。苗植機は、乗用トラクタ車体1の後側に
リフトシリンダ8の伸縮で上下動される苗植装置2がリ
フトシリンダ9を介して連結される。車体1は、運転席
10の前方にステアリングハンドル11を有し、このス
テアリングハンドル11で前車輪12と後車輪13を操
向連動する。この運転席10下に搭載のエンジン14に
よって前、後車輪12,13を伝動して走行しうると共
に、PTO軸15を伝動して苗植装置2を伝動できる。
16は補正苗載棚枠で、ステアリングポスト17の両側
のステップフロア18の外側上に装着される。リフトリ
ンク9は平行リンク機構として、後端のリヤリンク19
の下部中央部にローリング軸20を介して苗植フレーム
21の前端部がローリング自在に連結される。苗植装置
2は、多条植え形態で、苗植フレーム21上部には、マ
ット状の苗を収容して繰り出す苗タンク22を配置し、
後部には各苗タンク22から繰り出される苗を分離して
土壌面へ植付ける苗植爪23を配置し、下部には接地滑
走しながら土壌面を均平にするセンターフロート24や
サイドフロート25を配置する。前記車体1のリフトシ
リンク9に対する苗植装置2のローリング制御は、リフ
トリンク9の後端のリヤリンク19に取付ピン26で取
り付けられたローリングシリンダ4のピストン28の作
動で行われ、このピストン28の左右両側部に一体のタ
ンク支持フレーム29との間を、リンクロッド30で連
結して、ピストン28の油圧力による左右移動によっ
て、苗植装置2をローリング軸20回りに左側R、又は
右側へ回動させて、苗植装置2を車体1の左右傾斜に拘
らず水平状Nに制御維持できる。ローリング制御は、車
体1の左右方向の傾斜を検出する左右傾斜センサ35
と、この傾斜の角度を検出する角速度センサ3と、前記
ローリングシリンダ4のシリンダポート5部における油
圧力を検出する圧力センサ27、エンジン回転センサ3
6とを、コントローラ31に入力して、ローリングシリ
ンダ4の油圧回路6のローリング制御弁7を出力する。
苗植装置2が左右水平状態になると、これをポテンショ
メータ32によるローリング制御角検出によって停止さ
れる。このポテンショメータ32はリヤリンク19と苗
植フレーム21との間に設けられる。又、前記油圧回路
6には、エンジン14によって駆動される油圧ポンプ3
3により、タンクポート34の油が供給され、往復動形
態にローリングシリンダ4のピストン28を作動させ
る。ローリング制御弁7は、電磁ソレノイドによって作
動される形態でコントローラ31からのパルス信号によ
って間歇的に作動される。そして、このパルス出力のデ
ューティ比を変えることによってローリング制御弁7の
開時間を長短に調節できる。又、油圧回路6には前記リ
フトシリンダ8及びこの昇降制御弁34が設けられる。
ローリング制御を車速によって行わせるときは、エンジ
ン14の回転を車速として検出してコントローラ31に
入力する構成としている。しかし、エンジン14から車
輪12,13への伝動機構中には変速装置を有するた
め、この変速後における車速を検出して入力する構成と
することもできる。ローリング制御は、車体1及び苗植
装置2が左側、又は右側に傾斜すると、これを傾斜セン
サ35及び傾斜角速度センサ3が検出して、コントロー
ラ31からのプログラムに従う出力によってローリング
制御弁7が切替えられて、ローリングシリンダ8を伸縮
させて、傾斜状態にある苗植装置2を左右水平状にロー
リング軸20回りにローリングさせて、ポテンショメー
タ32が水平状態を検出すると中立位置として停止され
る。このようにして、苗植装置2の各フロート24,2
5が土壌面に均一に接地して滑走する状態となり、各苗
植条の苗植爪23による苗植付深さや姿勢を一定にする
ことができる。水平ローリング制御出力は、角速度セン
サ3と傾斜センサ35の各々で演算した結果に基づき、
予め定められた優先順位に基づいて行われる。角速度セ
ンサ3での出力は、不感帯を外れたときに発生し、角速
度センサ3で演算される車体1の傾斜とポテンショメー
タ32で演算される修正傾斜量により判断される。角速
度センサでの制御要求と傾斜センサ35での制御要求と
の優先順位とルールについては、コントローラ31の電
源投入から35秒間、ローリング自動モードに切り替っ
た後の2秒間、及びローリング自動モードでのこれら以
外の時等については傾斜センサ35での制御出力が要求
される。そして、これら傾斜センサ35での制御域外で
角速度センサ3での制御出力が要求される。このような
ローリング制御の詳細は、図5〜図9のようなコントロ
ーラ31のプログラムに従って作動される。ローリング
制御のメインフローは図6のように行われるもので、メ
インルーチンAに従ってローリング制御されると共に、
ローリング手動処理による手動ルーチンB、ローリング
出力を停止させる非制御ルーチンC、傾斜センサの異常
等によってローリング出力を停止される異常処理ルーチ
ンD、制御域を補正する制御域補正ルーチンE等を経
て、傾斜センサ35の検出による初期ローリング制御ル
ーチンF(図7)が実行される。又、前記制御補正ルー
チンEでは、エンジン回転センサ36の検出によって、
低速回転であるときは、角速度センサ3による制御域の
補正、即ち、制御不感帯の幅が縮小されて制御感度が敏
感に補正される。これによって傾斜センサ35による検
出制御の領域になると、傾斜センサ35による傾斜ロー
リング制御ルーチンG(図8)が実行される。しかし、
角速度センサ3による制御の領域内にあるときは、角速
度センサ3による角速度ローリング制御ルーチンH(図
9)が実行される。前記ローリング制御は、初期ローリ
ング制御ルーチンF(図7)として、傾斜角センサ35
の検出にもとづいてローリング制御が行われる。この傾
斜角センサ35による検出値が水平領域内にあるときは
中立位置N1として、ローリング出力は停止されるが、
車体1の左傾斜領域であるときは左傾斜位置L1とし
て、ローリング出力は右側出力となり、逆に右傾斜位置
R1のときは左側出力となる。このようなローリング制
御においては、エンジン14の回転が常時検出されてい
て、図1、図5において、エンジン回転センサ36の検
出が低回転位置であるときは、角速度での制御域が大き
くなるように、制御不感帯幅が縮小されて、制御感度が
敏感になる。又、エンジン回転センサ36による検出が
高回転位置であるときは、角速度での制御域が小さくな
るように、制御不感帯幅が拡大されて、制御感度が鈍感
になる。このようにして、制御域が補正され後ちの角速
度センサ3による検出が所定範囲内であれば、傾斜セン
サ35による検出によって、この傾斜センサ35による
検出制御領域では、傾斜センサローリング制御ルーチン
Gによりローリング処理される。このローリング制御行
程は図8のようにして行われ、ほぼ前記初期ローリング
制御ルーチンFと同様にして行われる。又、前記制御域
補正ルーチンEによる補正によって設定された角速度セ
ンサ3による検出が所定範囲外にあるときは、この角速
度センサ3による角速度ローリング制御ルーチンH(図
9)としてほぼ同様にして制御される。次に、第二実施
例を主として図12、図13に基づいて、上例と異なる
点を説明する。前記苗植装置2のローリングシリンダ4
のピストン28の連結されるアーム37が、リヤリンク
19の支軸38回りに左右回動自在に設けられ、このア
ーム37がリヤリンク19との間に介在の左右一対の圧
縮スプリング39で弾発させて中央部の中立位置へ維持
させている。自動によるローリング制御は、コントロー
ラ31からの出力によって電磁弁からなるローリング制
御弁7をパルス信号で作動させて行われる。このローリ
ング制御弁7のパルス出力信号は、前記シリンダポート
5における圧力センサ27による検出圧力に応じてオン
タイムを変化して、デューティ比を変更制御する。この
結果、苗植装置2の左右傾斜角度が大きいためにロ−リ
ング軸20に対して左右一方側に前記苗植装置2の重心
が位置してロ−リングシリンダ4に作用する負荷が大き
く変化しても、ロ−リング速度Vを車体1や苗植装置2
の左右傾斜角度に拘らず変化しないでほぼ一定に維持す
ることができる。このような自動ローリング制御が故障
したときは、前記アーム37に圧縮スプリング39が作
用しているために、ローリングシリンダ4のピストン2
8を固定させずに左右バランスに応じて自在に作動させ
て苗植装置2をロ−リングさせることができる。
部の正面図。
ト。
フローチャート。
のフローチャート。
面図。
Claims (3)
- 【請求項1】 苗植車体1に対して左右傾斜自在に装着
される苗植装置2のローリング制御を、この車体1の左
右傾斜角速度によって行わせる苗植機において、車速に
よりこの左右傾斜角速度での制御域を可変にしたことを
特徴とする苗植機のローリング制御装置。 - 【請求項2】 前記車体1の左右傾斜角速度による制御
域を、車速が低速のときは大きく、高速のときは小さく
することを特徴とする請求項1に記載の苗植機のローリ
ング制御装置。 - 【請求項3】 苗植装置2のローリング制御を行わせる
ローリングシリンダ4を備え、苗植装置2の左右傾斜角
度によって前記ローリングシリンダ4への流量を変え
て、ローリング制御速度を苗植装置2の左右傾斜角度に
拘らず一定化することを特徴とする苗植機のローリング
制御装置。
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