JP2002001106A - 除湿又は熱交換用機能素子とその製造方法 - Google Patents

除湿又は熱交換用機能素子とその製造方法

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JP2002001106A JP2000185160A JP2000185160A JP2002001106A JP 2002001106 A JP2002001106 A JP 2002001106A JP 2000185160 A JP2000185160 A JP 2000185160A JP 2000185160 A JP2000185160 A JP 2000185160A JP 2002001106 A JP2002001106 A JP 2002001106A
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adsorption
air
porous
surfactant
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Hiroshi Yokota
洋 横田
Rei Kokai
冷 黄海
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    • F24F2203/1084Rotary wheel comprising two flow rotor segments

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、例えば、空調設備において処理気
体と再生用気体とを交互に通し、処理空気から湿気を吸
着し、再生用空気にこれを脱着するように用いる高効率
の除湿機能素子又は熱交換用機能素子を提供する。 【解決手段】 水蒸気の吸・脱着量の変化率を示す吸着
等温線が相対湿度5%〜70%の範囲でS字型の特性を
有する吸湿材を、処理空気入口側から出口側に向かって
徐々に或いは段階的に高湿度から低湿度にその急激な特
性変化点が位置するように配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、空調設備
において処理気体と再生用気体とを吸湿材(デシカン
ト)に通し、処理空気から湿気を吸着し、再生用空気に
これを脱着するように用いる除湿素子又は熱交換用機能
素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】デシカント空調装置は、デシカントによ
り水分が吸着される処理空気の経路と、加熱源によって
加熱されたのち前記水分吸着後のデシカントを通過して
デシカント中の水分を脱着して再生する再生空気の経路
とを有し、デシカントを処理空気と再生空気が交互に流
通するようにしたものである。係る空調装置によれば、
一方でデシカントが処理空気から連続的な水分の吸着を
行うことができると共に、同時にデシカントに吸着した
水分を脱着して付与することができる。従って、省エネ
ルギーであり、且つ空調空間の湿度を制御できる技術と
して実用価値が高いものである。
【0003】このようなデシカント空調においては、種
々の作動流体と吸湿材料の組み合わせが考えられるが、
例えば水と各種の吸湿材料を想定し、処理空気の含水率
が相対湿度P/Psで表して50%RHであり、再生空
気の含水率が10%RHであると想定すると、水分の吸
着平衡特性において、そのイメージを示した図1に示す
ようにP/Psが少なくとも10〜50%RHの間でな
るべく大きな吸着量変化を有する吸湿材料が必要とな
る。
【0004】図1は各種吸湿材の相対湿度に対する吸湿
量の変化を示したものである。図1に示すように、従来
の代表的吸湿材であるゼオライトでは水蒸気圧力の低い
ところで吸着量が大きく、目的湿度範囲(10〜50%
RH)の吸着量変化はあまり大きくない。同様に、既存
のシリカゲルは、リニアな特性になっていて、ゼオライ
トに比べるとよりよいかもしれないが、目的湿度範囲の
吸着量変化はまだ大きいとはいえない。理想的には、S
字型の吸着平衡特性を有し、目的湿度範囲で大きな吸着
量変化が得られるような吸湿材料が望ましい。活性炭
は、本来疎水的な吸湿材料であるが、表面酸化物の寄与
で比較的高湿度領域においてS字型の吸着特性を示すこ
とが知られている。しかしながら、大きな吸着量変化に
対応する圧力は目的湿度範囲の外側にあるので、湿気の
吸着と脱着を交互に連続して行うには好適でない。
【0005】公知の除湿素子の中で代表的なものは、シ
リカゲルを主体として構成された除湿素子である。シリ
カゲル素子の除湿特性の特徴は、50%RH(相対湿
度)以下の除湿動作範囲において吸着等温線がほぼ直線
的であり、5%RH(相対湿度)以下で大きな吸着量変
化を持つことである。これは、シリカゲルの場合は除湿
素子の再生を低いRH%(相対湿度)、つまりより高い
温度(例えば100℃以上)で行わなければならないこ
とを意味する。
【0006】しかしながら、デシカント空調などのシス
テムでは、省エネルギー、低コスト化などの要請への対
応のために再生温度をなるべく低下させる必要がある。
例えば、再生温度を70〜60℃まで低下させた場合、
シリカゲルでは除湿素子の除湿能力を十分に回復させる
ことができず、空調システム全体の効率は低下してしま
う。つまり、従来のシリカゲルのような除湿素子では、
省エネルギー化への対応は難しいことが容易に理解され
る。
【0007】又、吸着は発熱を伴う。既存のシリカゲル
の除湿素子では、吸着熱は水の凝集熱の約1.3〜1.
6倍と大きく、吸着時の発熱のため、材料の相対湿度が
低下して除湿できる水分量も減ってしまう問題がある。
又、吸着熱が大きい場合、吸着分子の脱着(材料の再
生)に要する熱量が大きいので、再生温度をさらに上げ
ないと、連続除湿操作が成立しにくくなり、除湿システ
ムの効率の低下が避けられなくなる。
【0008】このようなシリカゲルに代わる除湿素子と
してAlPOが開発されている。これは、基本的には
除湿動作において大きな吸着量変化を示すS字型の吸着
特性を有しているが、単位重量当たりの吸着量が小さ
く、又、吸着・再生サイクルにおいて大きなヒステリシ
ス性が有り、連続的な除湿操作を行う場合に同様に素子
の再生が難しくなり、除湿能力を失ってしまう欠点があ
る。従って、デシカント除湿素子には、吸着量が大き
く、且つ、吸着・再生サイクルにおいてヒステリシス性
を示さないことが要求される。
【0009】本発明者等は、毛管凝縮機構に基づいた細
孔径と相対圧力との相互関係より、均一なナノ細孔を備
えたシリカ多孔体構造を構築し、その細孔径の大きさを
制御することによって、図1に示された理想的な材料に
近いS字型の吸・脱着特性を有し、且つ吸着熱も非常に
小さい親水性ナノ細孔構造を有する多孔体の開発に成功
した(特願平11−334533号参照)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】デシカント空調装置を
連続運転する時に、導入された空気の湿度変化及びデシ
カントに吸着された水分量の分布は、上記親水性ナノ細
孔構造を有する多孔体を吸湿材として使用した場合に、
図2(a)(b)に示す如くなる。即ち、横軸が吸湿材
内の処理空気の流れ方向の位置(ロータ厚さ方向の位
置)を示しており、縦軸が水分吸着量を示している。吸
着時には吸着水分量が増加し、再生時には吸着水分量は
減少していることが分かる。しかしながら、水分吸着量
の変動はロータの厚み方向(処理空気の流れ方向)にわ
たって一様でなく、ロータの処理空気入口側から大きな
分布が見られる。つまり、処理空気の入口付近で最も吸
着が活発に生じ、時間が経過するにつれて下流の方へそ
の位置が移動していく。これは、上流の方が早く吸着飽
和に達するためと考えられる。動作時間の経過により、
吸着時の最後の状態と再生時の最後の状態の間を水分吸
着量が変動し、その量が除湿量ということになる。
【0011】又、導入された空気の水分は、入口付近で
吸着され、その吸着熱により温度の上昇も生じるため、
吸着膜から処理空気に向って熱が生じ、時間が経過する
につれて下流の方へその位置が移動していく。この吸着
熱の解放で吸着剤及び処理空気が加熱され温度上昇が生
じる。又、温度上昇によって相対湿度が急激に低下し、
吸着ができなくなる。このため、入口から出口までのロ
ータの厚み方向に吸着された水分量の分布が生じる。こ
のような分布によってデシカントロータは一回転で限ら
れた時間の中で、除湿しながら吸着の飽和点は入口の方
から出口の方へと下りながら移動していくこととなる。
【0012】このような除湿動作では、デシカントロー
タ入口付近の一部しか十分に利用できず、ロータの除湿
能力の発揮は不十分であるため、システムの効率の低下
につながる。従って、ロータの一回転の除湿プロセスで
は、除湿素子の中の入口から出口近くまでのなるべく多
くの吸湿材がほぼ同時に飽和するようにタイミングよく
湿気を充分吸着する、又出口の処理した空気の含水率も
なるべく低く抑えるように、除湿素子の中に、通過する
空気の相対湿度の変化に合わせた異なる吸湿性能を有す
る吸湿材の傾斜構造が要求される。
【0013】いままでの除湿素子は、それを無視し、均
質の吸湿材しか使われていないのが現状である。又、そ
の現象が認識されたとしても、既存の吸湿材は、吸着特
性や細孔径の精密制御ができていないため、その問題点
に対してうまく対応できていないのもまた現状である。
【0014】本発明は上述した事情に鑑みて為されたも
ので、除湿素子の除湿能力を全体として効率よく発揮さ
せることができ、処理空気より湿気を十分に吸着するこ
とができると共に、再生用空気にこれを十分に脱着する
ことができる除湿又は熱交換用機能素子とその製造方法
を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために為されたものである。即ち、理想的な吸湿
材には、S字型の吸着平衡、つまり目的湿度範囲で大き
な吸着量変化が得られるような吸着特性が望ましい。そ
して、毛管凝縮機構に基づいた細孔径と相対圧力との相
互関係より、均一なナノ細孔のシリカ多孔体構造を構築
し及び細孔径の大きさを制御することによって、理想的
な材料に近いS字型の吸・脱着特性を有し、且つ吸着熱
も非常に小さい親水性ナノ細孔構造を有するシリカ多孔
体を形成する。更に、それを素材としてデシカント空調
システムに適するような吸湿特性が異なるシリカ多孔体
構造を連続的又は段階的に配置した傾斜機能を有する除
湿素子を作製したものである。
【0016】請求項1に記載の発明は、潮解性がなく、
且つ水分を吸着する際の微分吸着熱の最大値が水の凝縮
熱の1.1倍以下で、吸着特性を示す吸着等温線が相対
湿度5%〜70%の範囲で、水蒸気吸・脱着量の変化が
急激で且つ制御できるS字型の特徴を有する吸湿材を、
処理空気入口側から出口側に向かって吸着量変化の大き
い相対湿度が70%〜5%までに徐々に或いは段階的に
高湿度から低湿度に変化するように配置したことを特徴
とする除湿又は熱交換用機能素子である。
【0017】この水の吸着熱は、水の凝縮熱の1.1倍
以下、さらに好ましくは1.05倍以下である。既存の
吸湿材であるシリカゲルと比べて吸着熱が小さく、吸着
及び再生における熱量の出入りが少なくなるため、除湿
システムの効率を高める効果が有る。
【0018】このように、潮解性がなく、且つ吸着熱が
従来のデシカントよりも少なく、且つ60〜75℃の再
生温度に適した傾斜機能を有するナノ細孔構造を有する
シリカ多孔体を用いて、除湿又は熱交換用の傾斜機能素
子を構成することにより、省エネルギーで且つコンパク
トな除湿空調装置を提供することができる。
【0019】請求項2に記載の発明は、均一なナノ細孔
構造を有する純シリカ、或いはシリカ系の多孔体で、そ
の細孔径が0.5〜5nmの間に精密制御できる吸湿材
を、処理空気入口側から出口側に向かって徐々に或いは
段階的にその細孔径が小さくなるように配置したことを
特徴とする請求項1に記載の除湿又は熱交換用機能素子
である。
【0020】例えば、無機繊維、金属、プラスチックな
どの基材に、均一なナノ細孔径、規則的な細孔構造を持
つシリカ系素材からなる親水性多孔材料のコーティング
膜を、吸湿特性が変化するように、傾斜的に被覆するこ
とができる。
【0021】この吸湿材は、これによりヒステリシスの
小さな狭い相対湿度範囲で大きな吸着量変化を示すS字
型吸・脱着特性を示すようになっており、吸湿・再生条
件に対応した連続除湿特性を持たせることができる。
【0022】このように、デシカントロータ等の除湿素
子の処理空気入口から出口近くまでのなるべく多くの吸
湿材がほぼ同時に飽和するように配置することで、タイ
ミングよく湿気を充分吸着することができる。又処理空
気出口の処理した空気の含水率もなるべく低く抑えるこ
とができる。従って、除湿素子に、通過する空気の相対
湿度の変化に合わせた、異なる除湿性能を有する吸湿材
の傾斜構造を構築できる。
【0023】請求項3に記載の発明は、前記細孔径の精
密制御は、純シリカ或いはシリカ系のナノ細孔構造を有
する多孔体の製造過程において、界面活性剤の種類を変
えることによって行ったものであることを特徴とする請
求項1又は2に記載の除湿又は熱交換用機能素子であ
る。
【0024】請求項4に記載の発明は、シリカ源、水、
界面活性剤などを混合して溶液を調整し、攪拌及びエー
ジングを行うことでミセル−シリケート複合体の溶液を
形成し、この溶液を成形・乾燥してミセル−シリケート
複合体を形成し、次にこれを焼成することで、ナノ細孔
構造を有するシリカ多孔体を形成し、更に水蒸気処理を
行うことにより親水性を有するシリカ多孔体を得て、前
記界面活性剤の種類を変えることで前記ナノ細孔構造の
細孔径を調整することを特徴とするシリカ多孔体の製造
方法である。
【0025】請求項5に記載の発明は、前記界面活性剤
として、炭素原子数8〜22の長鎖アルキル基を用い、
該炭素原子数の選択によって、前記ナノ細孔構造の細孔
径を調整することを特徴とする請求項4に記載のシリカ
多孔体の製造方法である。
【0026】請求項6に記載の発明は、前記請求項4又
は5に記載のシリカ多孔体の製造方法により複数のナノ
細孔構造を有するシリカ多孔体を形成し、処理空気の流
れ方向に沿って徐々に或いは段階的にその細孔径が変化
するように担体に配置することを特徴とする除湿又は熱
交換用機能素子の製造方法である。
【0027】界面活性剤としては、カチオン系界面活性
剤が好ましい。界面活性剤を除去する工程は、通常、乾
燥と350℃以上での焼成を行なう。親水化処理として
は、水蒸気処理が、低コストで細孔の内部まで処理でき
るので効果的である。
【0028】界面活性剤として、C数が8〜22である
直鎖アルキル基の1種又は数種を選択することにより、
前記細孔の径を制御することができる。これにより、状
況に応じて必要とされる細孔径を選択することができ
る。界面活性剤を複数選択した場合でも、得られる細孔
径はそれらの配合比に応じて一定の値になり、細孔径を
制御できる。このように、本発明は、用いる界面活性剤
の種類及びその混合比を選択することで、簡便に精度よ
く細孔径を制御できる。
【0029】前記シリカ源として、水ガラス、シリカコ
ロイド或いはテトラアルコキシシランを用いてもよい。
親水化処理としての好適な条件は、例えば、相対湿度3
0〜100%の水蒸気を用い、30分〜数日間処理を行
なうものである。
【0030】親水化処理によってヒステリシス性の問題
を克服することができ、総合的に見て除湿システムの効
率を向上させることができる。親水化処理としては、水
蒸気処理が、低コストで細孔の内部まで処理できるので
効果的である。
【0031】ナノ細孔内においては、親水化によって水
の極性分子の接触角度が小さくなり、吸着の立ち上がる
相対湿度も低くなる。極性ガスを5〜50%の範囲での
より低い相対湿度から多量に吸着できる優れた吸湿材が
提供される。
【0032】又、前記基材表面に接着剤を塗布すること
なく、潮解性のない前記シリカ多孔体を担体にコーティ
ングすることにより、強固なハニカム構造体を形成する
ができる。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して以下に説明する。図3は本発明の一実施の形態の除
湿素子を示すもので、デシカントロータ11は波型に形
成された担体紙12が枠状のフレーム13に取り付けら
れて構成されている。この担体紙12は、図4の拡大図
に示すように、処理空気の流れ方向Lに沿って貫通する
空孔を有するハニカム状に形成され、そのハニカム構造
の内表面には、親水性シリカ多孔体からなる吸湿材15
が一体に固着している。デシカントロータ11を用いた
空調装置では、処理空気が図中矢印で示す方向に流れ、
再生空気が図中矢印で示す反対方向に流れる。デシカン
トロータ11は図示しない駆動装置により回転駆動さ
れ、処理空気から水分を吸着すると共に、吸着した水分
を再生空気に脱着させる。ここで水分の吸着及び脱着は
親水性シリカ多孔体からなる吸湿材15により行われ
る。
【0034】図5は、本発明の実施の形態のデシカント
ロータの吸湿材の分布を概念的に示す。このデシカント
ロータ11においては、多孔体の細孔径が比較的大きな
吸湿材15aと、多孔体の細孔径が比較的小さな吸湿材
15bとの2種類の親水性ナノ細孔構造を有するシリカ
多孔体を配置している。即ち、処理空気の流れ方向Lに
沿って、その流入側には平均細孔径が例えば1.8nm
のシリカ多孔体からなる吸湿材15aが配置され、流出
側には平均細孔径が例えば1.1nmのシリカ多孔体か
らなる吸湿材15bが配置されている。ここで吸湿材1
5bは後述するように図1におけるS字型の急勾配は相
対圧30.50%RHの間に持たせることができる。こ
れに対して吸湿材15aはS字型の急勾配は10.30
%RHの間に持たせることができる。このように吸湿特
性の異なる吸湿材を処理空気の流れ方向に沿って連続的
に配置することで、デシカントロータの全体としての除
湿効率を大幅に向上させることができる。
【0035】図6は、図5に示す2種類の親水性ナノ細
孔構造を有する多孔体を処理空気の流れ方向に沿って配
置した場合の水分の吸着および脱着特性例を示す。縦軸
及び横軸は図2と同様であり、処理空気の流れ方向に沿
った全体としての水分吸着量が顕著に増大していること
が判る。以下に、この吸湿材15a,15bについて詳
細に説明する。
【0036】図7は、規則的なナノ細孔構造を有する親
水性シリカ多孔体からなる吸湿材を製造するための工程
を説明するものである。ステップ1では、シリカ源、
水、pH調整剤、界面活性剤及びエタノールなどを混合
して溶液を調製し、シリカ源の加水分解を行いながら、
界面活性剤のミセルと共存させて、攪拌、エージングを
行う。これにより、数10分後、ミセル−シリケート複
合体の溶液が形成される。
【0037】シリカ源としては、テトラアルコキシシラ
ン、具体的にはテトラエトキシシラン、テトラメトキシ
シラン、テトライソプロポキシシラン等が用いられる。
又、テトラアルコキシシランとともにメチルトリメトキ
シシラン等のアルキルトリアルコキシシランを使用する
ことも可能である。テトラアルコキシシランは1種単独
で又は2種以上の組み合わせで使用することができる。
安価な珪酸ナトリウムなどのシリカ源の利用もできる。
【0038】シリカ源の加水分解においては、シリカ源
の種類に応じてpHの制御が必要である。テトラアルコ
キシシランの場合、酸性下、好ましくはpH1〜4にて
行い、珪酸ナトリウムの場合、好ましくはpH2〜9に
て行う。加水分解をpHの制御下で行うのは、加水分
解、縮合速度を制御することにより、均一なナノメート
ルオーダの微細多孔構造が固まる条件を整えるためであ
る。pH調整剤としては、フッ酸以外の酸であればいず
れのものも使用可能であり、例えば、塩酸、臭酸、硫酸
等が挙げられる。
【0039】添加する水の量は、シリカ源1モル当た
り、好ましくは0.5〜100モルであり、更に好まし
くは5〜10モルである。シリカ源が珪酸ナトリウムで
ある場合、その1モル当たり、好ましくは5〜100モ
ルである。添加する水の量が多すぎると加水分解、縮合
が進みすぎてゲル化するという不都合があり、又、少な
すぎると続いて添加される界面活性剤が溶解しないとい
う不都合がある。この加水分解は、室温で、通常、数分
乃至3時間程度行う。テトラアルコキシシランに水を加
えた直後、即ち加水分解初期の段階においては混合物は
エマルジョン状であるが、加水分解の進行に伴って均一
な溶液になる。
【0040】添加するエタノールの量は、シリカ源1モ
ル当たり、好ましくは1〜10モルであり、更に好まし
くは5〜7モルである。適量のアルコールを添加するの
は、界面活性剤混合後に粘性のある溶液を得るためであ
り、これによりコーティング性や成形性を良くすること
ができる。
【0041】規則的なナノメートルオーダの微細孔を有
する親水性シリカ多孔体を製造する際の特徴の一つは、
上記のシリカ源、界面活性剤、水などの混合液から、常
温・常圧付近の処理だけで合成することができることに
ある。なお、その混合の順序は特に制限しない。混合
後、適宜に混合物のpHを調整しながら室温で数分間激
しく攪拌することにより、透明、均一で、粘性のある溶
液が得られる。珪酸ナトリウムの場合、pHを制御した
ミセル水溶液と混合すると直ちに白い沈殿が生じる。ナ
トリウムなどの除去のため、濾過、水洗する工程を加え
る必要がある。
【0042】尚、シリカ源、界面活性剤、水などの混合
後、容器中で長時間反応させると、混合物がゲル化し、
得られる複合体のナノ細孔構造が崩れる場合があるため
注意が必要である。
【0043】界面活性剤としては、通常、長鎖アルキル
基及び親水基を有する化合物を使用する。長鎖アルキル
基としては、炭素原子数8〜22のものが好ましい。界
面活性剤としては、具体的には、下記一般式(1)で表
されるアルキルアンモニウム塩(例えば、セチルトリメ
チルアンモニウムブロマイド)が好適である。 [C2n+1N(CH]X (1) 式中、nは8〜22の整数であり、Xは、臭化物イオ
ン、塩化物イオン等のハロゲン化物イオン、HSO
又は酢酸イオン等の有機アニオンである。この他に、ア
セチルアルコール等のアルキルアルコール、パルミチン
酸等の脂肪酸等が挙げられるが、上記一般式(1)で表
されるアルキルアンモニウム塩が好適である。
【0044】界面活性剤は、水溶液中にミセルを形成す
るためのテンプレート(分子鋳型)として用いられる。
このミセルの大きさは長鎖アルキル基の炭素数(鎖長)
によって変わるので、最終的に多孔体の均一細孔径の大
きさを決める最重要な因子である。図4は、界面活性剤
により形成されたミセルのX線回折パターンを示す。界
面活性剤の種類(鎖長の大きさ)及び混合比(多種界面
活性剤の場合)によってミセルの大きさが制御できる。
【0045】又、界面活性剤とシリカ源の仕込み組成を
変えることにより、規則的なナノ細孔を有する親水性シ
リカ多孔体のシリカ層の厚さや熱的安定性を制御するこ
とができる。界面活性剤とシリカ源の仕込み比(モル)
は、1:10〜1:1が好ましく、更に1:7〜1:4
が好ましい。界面活性剤が多すぎると、複合体形成に寄
与しない余剰の界面活性剤結晶が試料中に混在する等の
不都合があり、少なすぎると、ミセル−シリケート複合
体形成に寄与しない余剰のシリカが混在し、又シリカ層
が厚くなって構造の規則性が低下する等の不都合があ
る。
【0046】次に、ステップ2(図7参照)において、
この溶液を適当な基材の表面にコーティングしたり、型
に鋳込むことにより、成形し、さらに、乾燥させること
により、界面活性剤を除去し、フィルム、粉末又はゲル
状の固まりのミセル−シリケート複合体を製造する。
【0047】ミセル−シリケート複合体を成形するため
の基材としては、一般的に用いられるものであればいず
れのものも使用することができ、例えば、ガラス、石
英、アクリル板等が挙げられ、板状、皿状等のいずれの
形状のものも使用できる。又、基材に溶液をコーティン
グする方法としては、例えば、スピンコート法、キャス
ティング法、ディップコート法等が挙げられる。
【0048】薄膜を形成する場合には、スピンコート法
を用いる。スピナー上に基板を置き、該基板に試料を滴
下して50〜5000rpm、好ましくは2000〜5
000rpmで回転させることにより、均一な膜を形成
することができる。得られたスピンコート膜は、スピン
コートの条件により1μmから500μmの膜厚に調節
することができる。厚膜成形の場合はキャスティング法
を用いる。例えば、前記溶液を、ペトリ皿等の容器に流
し込み、乾燥することにより、厚さ1μm乃至500μ
mのキャスト膜を得ることが可能である。
【0049】形成されたミセル−シリケート複合体の構
造の規則性及び複合体の大きさは基本的には同じである
が、成形方法によって、多少差異があることが判る。図
8は、ミセル−シリケート複合体のスピンコート膜のX
線回折パターンを示す。図9は、ミセル−シリケート複
合体のキャスティング乾燥粉末のX線回折パターンを示
す。キャスティングより、スピンコートの方は、構造が
やや規則的にみられ、ミセル−シリケート複合体のサイ
ズもやや小になる。
【0050】このナノ複合体について、X線回折分析を
した結果から、界面活性剤が形成する棒状ミセル(直径
2〜4nm)を厚さ1〜2nmのシリカ層が包囲した周
期的な結晶構造を有するものであることが確認された。
このナノ複合体は、六方晶系に属するものであることが
確認された。
【0051】さらに、ステップ3(図7参照)において
これを焼成することにより、図10に示すように、周期
的なナノ細孔構造を有するシリカ多孔体を製造すること
ができる。焼成のための加熱温度は、いずれも好ましく
は400〜1000℃であり、更に好ましくは500〜
600℃である。フィルム状のミセル−シリケート複合
体をそのまま使用した場合、フィルム状のシリカ多孔体
を得ることができ、又、ミセル−シリケート複合体を粉
末状にして焼成することにより、粉末状のシリカ多孔体
を得ることができる。シリカ多孔体は、表1に示される
ようにブルナウアー−エメット−テーラー(BET)表
面積が、500〜1200m/g以上と高く、平均孔
径0.8〜2.3nmであり、細孔径の揃ったものであ
る。
【0052】
【表1】
【0053】さらに、ステップ4(図7参照)におい
て、焼成により得られた純シリカ多孔体を親水化するた
めの水蒸気処理(沸騰した湯で30分〜5時間で蒸す)
を行うことにより、親水性を有するシリカ多孔体を得る
ことができる。
【0054】それらの多孔体を用いて、水蒸気吸着等温
線を、BELSORP18自動蒸気吸着量測定装置を用いて、
20〜50℃の間のそれぞれの温度において測定した。
図12は、ナノ細孔径の異なる三種の多孔体の水蒸気吸
着等温線を示す。それらの吸着等温線は、10〜50%
の間にある狭い湿度範囲に大きな吸着量変化(ある湿度
において急激に立上る現象)を示すS字型の吸・脱着特
性を示した。図1は、上述したように各種吸湿材に対す
る湿気吸着量の特性と、理想的な吸湿材に求められる水
蒸気吸着等温線を示す。これにより、図11に示された
S字型の吸・脱着特性が従来の材料に比べてより理想的
な素材に近い連続除湿特性を有することが判る。
【0055】又、図13に示すように、後述する実施例
の親水化処理によってS字型の吸着等温線の立上りが低
湿度へ大きくシフトしたことが判る。このことは、本来
疎水的であるシリカのナノ多孔体が親水的なものに変わ
ったことを示している。それは、図14に示すように、
シリカの表面のシリコン原子が水の酸素と結合して親水
基のOHが生成され、親水基の形成によって、シリカ
表面における水の接触角度が低下し、これにより毛管凝
縮圧力が低下することが原因であると考えられる。
【0056】吸着機構としては、少量の表面シラノール
親水基との水素結合力による吸着の方が、微細孔のポテ
ンシャルより大きいと考えられるので、水分子が3.8
Åと非常に小さいことを考えに入れると、水の第一層吸
着は微細孔を含む全表面のシラノール基への水素結合吸
着であると考えられる。従って、近似的にBET理論を
使って求めた水の単分子吸着量を窒素吸着から求めた全
比表面積で割れば、全表面にある水単位表面積当たりの
吸着量が得られる。この場合、吸着水分子1個がシラノ
ール親水基1個に配位していると仮定すると、シラノー
ル基の表面濃度が求められる。このような方法を用いて
親水化処理によるシラノール親水基の表面濃度の変化を
評価し、親水化処理により、シラノール基の数が数倍増
加することが判った。
【0057】又、異なる温度における吸着等温線の測定
結果から、吸湿材の等量吸着熱を、以下のファント・ホ
ッフ式の積分式(2)を用いて求めた。 Q=R(lnP-lnP)/(1/T-1/T) (2) 式中、Rは気体定数、Pは絶対圧力であり、Tは吸着温
度である。その結果の一例を、表2に示す。この親水性
ナノ多孔体では、吸着熱は小さく、水の凝集熱の1.0
3〜1.1倍くらいであって、従来のシリカゲル材料
(水の凝集熱の1.3〜1.6倍くらいである)より小
さいことが判った。小吸着熱は、除湿操作に必要なエネ
ルギーが少ないことと、除湿の連続運転時の吸着熱によ
る吸湿材料の温度上昇、除湿性能低下という不利な影響
が小さいことを意味するので、小吸着熱は除湿システム
のCOPが大きくなることを示している。このことは、
上述した構成のナノ多孔体のもう一つの大きな特徴であ
る。
【0058】
【表2】
【0059】又、親水化処理によって、吸湿材料の単分
子層の水の吸着サイトが増え、水の接触角度が小さくな
り、親水性が大幅に改善される。又、吸・脱着のヒステ
リシスが急激に低下した。以上のことは、連続除湿シス
テムに対しては、なるべく狭い湿度条件で連続的に除湿
・再生サイクル、つまりある狭い湿度範囲で大量吸着・
大量脱着できる除湿・再生操作を、バランスよく取れる
条件で行えることを意味し、システム効率の向上に繋が
る。吸・脱着のヒステリシスがないことは、上述したナ
ノ多孔体のもう一つ大きな特徴である。
【0060】このナノ多孔体材料の好適な実施の形態と
して、除湿素子が挙げられる。これは、多孔体材料を適
当な担体に付着させて成形し、親水化処理することによ
り作製される。担体としては、温度600℃に耐えられ
れば特に他の制限はないが、通気路を形成するために
は、よりマクロな多孔体であるハニカム構造体とするの
が好ましい。製品の用途に応じて、例えば、無機繊維の
セラミックス繊維、ガラス繊維又はその混合物の製紙又
は不織布等を、適当な形状、サイズに成形したものを任
意に選んで使用することができる。又、機械的な強度や
耐久性のよい製品を得るためには、製造工程において吸
湿材であるシリカと相性がよく、一体化しやすいほぼ同
成分のガラス繊維を用いて作られたハニカム構造体を用
いることが望ましい。
【0061】このようなハニカム構造体にミセルーシリ
ケート複合体の溶液を含浸し、10℃〜80℃の温度で
通風乾燥して目標量をハニカムに付けるまで、含浸・乾
燥の操作を繰り返す。その後、400〜600℃、1〜
5時間保持で焼成し、分子鋳型とするミセルを除去する
ことにより、ハニカム構造体を骨格とし、規則的なナノ
細孔を有するシリカ多孔体を吸湿材とした強固な除湿素
子が作製される。最後に、沸騰した湯気の上に30分間
くらい蒸すことによって親水的な除湿材が得られる。
又、大気中に長期間の放置(エージング)をすること
も、親水化効果を得ることも可能である。このような簡
素な工程により極めて良好な特性を有する除湿材が得ら
れ、製造コストの低減も期待できる。
【0062】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。上記表1に、実施例に用いた素材、測定試験結
果等をまとめて示す。表1の各欄の内容は以下の通りで
ある。 シリカ源:テトラエトキシシラン 界面活性剤(Cn):トリメチルアンモニウムブロミド [C2n+1N(CH]Br 細孔径(d):窒素吸着よりHorvath-Kawazoe孔サイズ
分布曲線から算出 六方構造の大きさ(a):近隣両細孔の中心距離 a=
2d100/√3 比表面積(S):BET表面積 細孔容積(V):相対圧力0.99%時の単分子層吸着
より算出した容積 毛管凝縮圧力(P/P):毛管凝縮機構による細孔径
に対応する相対湿度
【0063】〔実施例1〕テトラエトキシシラン(TE
OS)10.42gにエタノール13.7gを添加した
TEOS−エタノール溶液(TEOS:エタノールのモ
ル比は1:6)を準備し、同時に界面活性剤としてヘキ
サデシルトリメチルアンモニウムブロミド(C16
33N(CHBr、以下C16という)3.64
g(TEOS:C16(モル比)は4:1)に純水1
3.5gを添加して(TEOS:水のモル比は1:1
5)、室温で約10分間攪拌した。この界面活性剤と純
水を攪拌して混合した溶液について、X線回折分析を行
い、均一な大きさのミセルが形成されたことを確認した
(図8参照)。そのミセルの大きさは2.57nmであ
ることが判る。このミセルの溶液に、TEOS−エタノ
ール溶液を加えて混合した。混合した直後はエマルジョ
ンであったが、数分で透明、均一な溶液になった。pH
3(塩酸で調整)にて、室温で約3時間攪拌しながら加
水分解を行った。このようにして、透明、均一で、粘性
のあるミセル−シリケート複合体溶液が得られた。
【0064】このミセル−シリケート複合体溶液を、ガ
ラス基板上にスピンコートし、空気中で乾燥することに
より該基板上に透明フィルムを形成した。その透明フィ
ルムについてX線回折分析を行った。そのX線回折パタ
ーンを図15に示す。図15(a)に示すように、この
低角度のX線回折パターンは、2θ=2°近くでd値が
3.88nmの非常に鋭い回折ピークを示す。このd値
より、規則的なナノ構造両近隣の中心距離 a=2d1
00/√3は4.48であることが判る。又、図15
(a)の縦軸を拡大した図15(b)に示すように、2
θ=2°以外の4.0から7.0°の2θ範囲に弱い反
射を示した。d値2.24、1.96及び1.46nm
のピークが見られる。それらは、d値3.88を合わせ
てヘキサゴナル構造で指数付けることができる。それぞ
れは、(100)、(110)、(200)及び(30
0)の面間隔に相当する。つまり、このX線回折パター
ンから、六方晶系に属するシリカ−界面活性剤ナノ複合
体が基材上に形成されたことが分かった。
【0065】上記のシリカ−C16ナノ複合体を、空気
中で873Kで5時間加熱し、複合体からC16を除去
した。焼成によってできた生成物は、そのX線回折パタ
ーンの解析によって規則的なナノ多孔体になっているこ
とを確認した(図11参照)。回折パターンは焼成によ
り変化しておらず、界面活性剤の除去後でさえ規則的な
構造が維持されていることがわかる。焼成生成物のd1
00値(3.01nm)は焼成前のd100値よりも約
0.87nm小さく、焼成によるシリカの収縮もあるよ
うに思われる。
【0066】又、このナノ多孔体の比表面積、細孔径分
布、細孔容積を窒素吸着試験によって評価した。窒素吸
着等温線の測定前に、ナノ多孔体を493Kで3時間前
処理をした。ナノ多孔体の77Kにおける窒素の吸・脱
着等温線を図16に示す。ブルナウアー−エメット−テ
ーラー(BET)表面積は1282m/gであった。
焼成生成物についてのHorvath-Kawazoe孔サイズ分布曲
線(Horvath, G. and Kawazoe, K.J., J. Chem. Eng. J
pn.,16, 470-475(1983)参照)から、平均孔径は約1.
8nmと決定された。これらの測定結果から、上記の方
法により得られた周期的なシリカ−界面活性剤ナノ複合
体が多孔質固体に転換したことが示された。d値3.0
1より、気孔中心間の繰り返し距離はa=3.47nm
(a=2d100/√3を用いて計算した)と計算さ
れ、気孔中心間距離からHorvath-Kawazoe孔サイズを引
くことにより、フレーム構造の厚さ(シリカ層の厚さ)
を約1.6nmと推定した。
【0067】焼成により得られた純シリカ多孔体を親水
化するための水蒸気処理(沸騰した湯で30分間蒸す)
を行った。又、親水化処理前後の水蒸気吸着特性を、BE
LSORP18自動蒸気吸着量測定装置を用いて、20,2
5,30,35,40,45,50℃などの温度で行っ
た。測定前に多孔体粉末を493Kで3時間の前処理を
した。それぞれの温度おいて、吸着等温線はある狭い湿
度範囲に大きな吸着量変化(ある湿度において急激に立
上る現象)を有するS字型の特性を示した。親水化処理
前後のシリカ多孔体について、298Kにおける水蒸気
の吸・脱着等温線の測定結果の例を、図13に示す。親
水化処理前後のシリカ多孔体は、狭い湿度範囲に大きな
吸着量変化(ある湿度において急激に立上る現象)を示
すS字型の吸・脱着特性を示している。親水化処理前の
シリカ多孔体は、相対圧50%RHにおいては、吸着量
は140ml(S.T.P.)/gで、相対圧10%RHまで再生
される場合、残留水分量は70ml(S.T.P.)/gであった
が、S字型の急勾配は相対圧50%RHよりやや高かっ
た。
【0068】親水化処理前のシリカ多孔体は、10−5
0%RHの連続除湿条件において、吸湿材料としては適
していない。しかし、親水化処理後のシリカ多孔体は、
相対圧50%RHにおいては、吸着量は600ml(S.
T.P.)/gで、相対圧10%RHまで再生される場合、残
留水分量は50ml(S.T.P.)/gであった。しかも、S字
型の急勾配は相対蒸気圧10〜50%RH以内に制御で
きた。連続除湿条件においては、ほぼ前述した理想的な
材料となった。
【0069】S字型の吸着等温線の立上りが低湿度へ大
きくシフトしたことは、本来の疎水的であるシリカのナ
ノ多孔体が親水的なものに変わったことを示している。
毛管凝縮機構による細孔径に対応する相対湿度について
は、親水化処理前は0.47で、親水化処理後は0.2
9までに下がった。これは、親水化処理によって、シリ
カの表面のシリコン原子が水の酸素とつながり、親水基
のOHが形成され、これによって、シリカ表面の水の
接触角度が低下し、毛管凝縮圧力も低下することが原因
であると考えられる。又、単分子層吸着量として相対湿
度10%である時の蒸気吸着量で比較すると、親水化処
理前は0.12g/gであり、親水化処理後は0.48
g/gで処理前に比べると4倍ほども増大したことが判
った。即ち、親水化処理によって、多孔体表面にある親
水基は数倍に増加したと思われる。
【0070】吸着熱を求めるために、親水化処理後の試
料を用いて、20,25,30,35,40,45,5
0℃のそれぞれの温度においての水蒸気吸着等温線を測
定した。相対圧と吸・脱着量で表す吸着等温線の場合、
それぞれの温度で測定された吸着等温線は、温度に拘わ
らず同じ形で現れており、この現象から、ナノ多孔体に
おける吸着熱は水蒸気の凝集熱とほぼ同じであると考え
られる。異なる温度の吸着等温線の測定結果を基に、吸
湿材の等量吸着熱を前述のファント・ホッフ式の積分式
より求めた。等量吸着熱の平均値は小さく、水の凝集熱
の1.1倍以下(表2参照)であって、従来のシリカゲ
ル材料(水の凝集熱の1.3〜1.6倍くらいである)
よりはるかに小さいことが判った。
【0071】〔実施例2〕本実施例においては、デシル
トリメチルアンモニウムブロミド(C1021N(C
Br、以下C10という)、ドデシルトリメチ
ルアンモニウムブロミド(C1225N(CH
Br、以下C12という)、テトラデシルトリメチルア
ンモニウムブロミド(C1429N(CH
r、以下C14という)又はオクタデシルトリメチルア
ンモニウムブロミド(C1833N(CH
r、以下C18という)を単独、又は多種で使用した以
外は実施例1と同様の方法で、それぞれ透明なシリカ−
C10ナノ複合体フィルム、シリカ−C12ナノ複合体
フィルム、シリカ−C14ナノ複合体フィルム及びシリ
カ−C18ナノ複合体フィルム、シリカ−C
12+14+16+18(つまり、C12+C14+C
16+C18四種界面活性剤の混合)又はそれらの複合
体の粉末を得た。
【0072】得られたナノ複合体フィルムそれぞれにつ
いてX線回折分析を行った。そのX線回折パターンを、
それぞれ図17〜図21に示す。これらのフィルムは全
てヘキサゴナル相に帰するX線反射を示した。d100
値(C10、C12、C14、C18、及びC
12+14+16+18などナノ複合体について、それ
ぞれの値が3.00,3.32,3.67,4.04及
び3.50nm)は界面活性剤のアルキル鎖長によって
変化している。注目すべきは、四種類の界面活性剤の混
合(C12+14+16+18)では、そのd100値
は四種類の値ではなく、一つの中間値となっていた。つ
まり、四種類の界面活性剤の混合は、四種類のミセルを
形成する訳ではなく、その中間の大きさのミセルだけが
形成された。これは、この多種界面活性剤の混合によっ
て、異種界面活性剤の使用量の比によって、その異種界
面活性剤の中間領域でシリカ−ミセルの複合体の大きさ
を精密に制御できることを意味する。界面活性剤のミセ
ルがナノ複合体の構造および大きさの精密制御におい
て、重要な役割を演ずるということを裏付けている。
【0073】上記の各種のシリカ−ミセルナノ複合体
を、空気中で773Kで5時間加熱し、複合体からそれ
ぞれの界面活性剤を除去した。焼成によってできた生成
物は、そのX線回折パターンの解析により、規則的なナ
ノ多孔体になっていることを確認した。そのX線回折パ
ターンを図24〜図28に示す。d100値(C10、
C12、C14、C18、及びC
12+14+16+18のナノ多孔体について、それぞ
れdの値が2.22,2.25,2.86,3.17及
び2.75nm)は焼成により小さく変化したが、規則
構造を表す回折パターンは形として変わっておらず、界
面活性剤の除去後でさえ規則的な構造が維持されている
ことがわかる。又、ブルナウアー−エメット−テーラー
(BET)表面積、平均孔径などの値を求めた。その結
果が上記表1にまとめて示されている。
【0074】これらについて、焼成により得られた純シ
リカ多孔体を親水化するための水蒸気処理(沸騰した湯
で30分間蒸す)を行った。親水化処理前後の水蒸気吸
着特性の吸着等温線は、先の例と同じくS字型の特性を
示した。親水化処理前後のシリカ多孔体について、29
8Kにおける水蒸気の吸・脱着等温線を測定し、図27
にC10,図28にC12の結果を示す。親水化処理前
後のシリカ多孔体は、両方とも、S字型の吸・脱着特性
を示しているがS字型の立上り部が低湿度側にシフトし
ている。
【0075】分子鋳型がC10の場合(図27)、親水
化処理前のシリカ多孔体は、相対圧25%RHにおいて
は、吸着量は32ml(S.T.P.)/gであり、相対圧10%
RHまで再生される場合、残留水分量は88 ml(S.T.
P.)/gであったが、S字型の急勾配は相対圧30.50
%RHの間にある。親水化処理前のシリカ多孔体は、1
0.50%RHの連続除湿条件において、必ずしも吸湿
材料としては適していないとは言えないが、急勾配は再
生条件に近いところにあるのはより理想的と考えられ
る。従って、親水化処理後のC10のシリカ多孔体で
は、急勾配は相対圧10.30%RHの間にあるので、
連続除湿の再生条件10%RHに対しては、より理想的
な材料と考えられる。
【0076】分子鋳型がC12の場合(図28)、親水
化処理前のシリカ多孔体は、相対圧30%RHにおいて
は、吸着量は40ml(S.T.P.)/gで、相対圧10%RH
まで再生される場合、残留水分量は68ml(S.T.P.)/g
であったが、S字型の急勾配は相対圧30.50%RH
の間にある。親水化処理後のC12のシリカ多孔体で
は、急勾配は相対圧20.40%RHの間にあるので、
連続除湿の再生条件10%RHに対しては、両方ともよ
り理想的な材料と考えられる。
【0077】S字型の吸着等温線の立上りが低湿度へ大
きくシフトしたことは、本来疎水的であるシリカのナノ
多孔体が親水的なものに変わったことを示すことを既に
実施例1に説明した。本実施例のC10、C12、C1
4、C16にしても同じ親水化効果が見られた。例え
ば、C10の場合、親水化処理前の立上り湿度は0.2
7で、親水化処理後は0.10に下がった。親水化処理
によって、親水基のOH が形成され、シリカ表面の水
の接触角度が低下し、毛管凝縮圧力も低下することがわ
かる。又、単分子層吸着量の変化から、親水化処理によ
って、多孔体表面にある親水基は数倍に増加したことも
判る。
【0078】〔実施例3〕実施例1のテトラエトキシシ
ラン(TEOS)のシリカ源の代わりに、低価の水ガラ
ス(珪酸ナトリウム溶液)4.555gに、界面活性剤
としてヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド
(C1633N(CHBr、以下C16とい
う)2.278g〔水ガラス:C16(モル比)は8:
1である〕に純水13.5gを添加して(水ガラス:水
のモル比は1:15)、室温で約10分間攪拌して水ガ
ラスとミセルを混合した。シリケート溶液は、はじめ強
アルカリ性を呈したが、これに塩酸を添加してpHを3
〜9に調整して、室温で約3時間攪拌しながら加水分解
を行うと、白い沈殿を生じる。得られた沈殿を濾過、水
洗、乾燥(100℃12時間)後、500℃、空気中で
5時間焼成する。このようにして、ナノ細孔構造を有す
る多孔体が得られた。
【0079】〔実施例4〕実施例1と同様の方法で調製
したミセル−シリケート溶液をガラス基板上にキャステ
ィングし、60℃で1時間乾燥することにより、厚さ5
μmのゲル状の生成物を得た。その生成物は亀裂を生
じ、平均約3〜5mmの小さい断片になった。次に、そ
のゲル状生成物を基板から取り除き、砕いて粉末にし
た。粉末状のシリカ−C16ナノ複合体のX線回折パタ
ーンを上記図10に示してある。そのX線回折パターン
もd100値が3.94nmであるヘキサゴナル相に指
数付けられた。
【0080】〔実施例5〕実施例1と同様の方法で得た
ミセル−シリケート溶液をペトリ皿に流し込み、室温
(25〜27℃)で24時間乾燥することにより、厚さ
約30μmの透明な自己保持性のフィルムが得られた。
そのフィルムのX線回折パターンはd値約4.03nm
の幅の広い回折ピークを示した。本実施例の複合体が幅
の広い回折ピークを示すことは、その複合体がシリカに
囲まれた配列の向きが統計的に少々散乱するC16の円
筒形ミセルからなることを示唆するものである。尚、こ
のフィルムを空気中、500℃で焼成した後においても
そのフィルムのモルホロジー及び透明性が保持された。
又、焼成試料のX線回折パターンもd値3.0nmの一
つの回折ピークを示した。BET表面積は1100m
/gである。このようにして、透明な自己保持性の多孔
体フィルムが得られた。
【0081】〔実施例6〕以下に、上述した多孔材料を
除湿素子として用いる実施例を説明する。実施例2の中
に述べたように、分子鋳型はC10の場合、S字型の急
勾配は相対圧10−30%RHの間にあるので、連続除
湿・再生の再生条件10%RHに対しては、より理想的
な材料と考えられる。本実施例では、ミセル−シリケー
ト複合体溶液としてC10を用いて除湿素子を試作し
た。ガラス繊維からなるハニカム構造体(ハニカムの重
量は9.445g、見かけ比重は0.12g/cmの非
常に低い密度で、図3及び図4に示すように、通孔は厚
さ0.1mm、ピッチ3×1.8mmくらいの波形であ
る。)を浸漬し、ミセル−シリケートを含浸し、その
後、80℃の熱風で10分間通気乾燥を行った。ハニカ
ム槽に予定した量の溶液が付着するまでこの操作を繰り
返した。次に、大気雰囲気において温度500℃で5時
間保持して焼成を行った。焼成したハニカムの全重量は
18.560gであった。この純シリカ多孔体付きのハ
ニカム構造体を沸騰水で30分間蒸すことによって親水
化処理を行った。
【0082】得られた除湿素子には、重量の変化から、
基材に対して100%のシリカ吸湿材(基材対吸湿材
1:1)が固定されたことがわかる。このシリカ吸湿材
料では、窒素吸着の測定により、細孔径は1.1nm、
細孔容積は0.49cm/gであった(表1参照)。
又、BELSORP18自動蒸気吸着量測定装置によって、水
蒸気吸着試験を温度25℃で行ったところ、相対湿度1
0%で7.2g/g、相対湿度20%で16g/g、相
対湿度30%で25g/gの吸湿率を示した(図27参
照)。上述の本発明のナノ多孔吸湿材は、ハニカムのガ
ラス繊維と親和性が大きく、ガラス繊維のハニカム表面
をよく濡らすのみならず、ハニカム繊維間隙にもよく浸
透し、乾燥後ハニカムと一体となるので、補強材として
ハニカムを強固にし、機械的強度が高い除湿素子が得ら
れる。
【0083】上記のように作製した除湿素子を、従来の
吸湿材のシリカゲル(ハニカム基材に対して150%の
シリカゲル吸湿材が固定された)の除湿素子と比較しな
がら、動的な吸着特性を評価した。ハニカム基材に対し
て100%のナノ細孔を有するシリカ多孔体吸湿材が固
定された除湿素子の除湿性能を評価した。評価方法は、
長さ60mmのハニカムを用いて、その素子前面から処
理空気及び再生空気を交互に風速2m/secで一定時
間送入した。
【0084】まず、処理空気として含水率11g/kg
の27℃の恒温・恒湿度の空気を流し、除湿素子に通過
させる前後の処理空気の含水率、温度、素子の含水率を
計測し、動的な除湿能力の評価試験を行った。同様に、
再生空気として含水率14g/kgの60℃と65℃の
恒温・恒湿度の空気を流し、素子を通過させる前後の再
生空気の含水率、温度、素子の含水率を計測し、動的な
再生能力を評価した。又、対照例として、従来のシリカ
ゲルの除湿素子を用いて、同条件で同様な除湿性能の評
価試験を行った。
【0085】図29(a)は、ハニカムに通過する前後
の吸着時間に伴う空気の含水率(入口側:χin、出口
側:χoutの変化を示す。図29(b)は、吸湿過程
のハニカムの吸湿量(m)の変化を示している。対照
例の材料(図30参照)より、ナノ多孔体を用いた除湿
素子の方がより多く湿気を吸着したことが判る。これか
ら見ると、ハニカム構造体を通過する前(入口前)の空
気の含水率は11g/kgで安定しているが、通過した(出
口近辺)後の空気の含水率は、最初急激に下がり、その
後入口前の状態に戻っていくことが判る。ナノ多孔体を
用いた除湿素子では、その初期の最低値は、対照例より
やや低い。従来の材料より、ナノ多孔体除湿素子の方は
出口の処理された空気の含水率がより低く、より多くの
湿気が除湿されたことが判った。
【0086】図29及び図30に示した規則的なナノ細
孔を有する本発明の除湿素子と対照例(市販のシリカゲ
ル除湿素子)の比較試験の結果を表3にまとめて示す。
【表3】
【0087】上記製造工程において、ハニカム構造体に
サイズの異なるミセルーシリケート複合体の溶液を含浸
し、通風乾燥して目標量をハニカムに付けるまで、含浸
・乾燥の操作を繰り返すことにより、図5に示されるよ
うに、ハニカム表面に傾斜構造15a,15bが構築さ
れる。
【0088】〔実施例7〕テトラエトキシシラン(TE
OS)10.42gにエタノール13.7gを添加し
(TEOS:エタノールのモル比は1:6)、TEOS
−エタノール溶液を準備し、同時に界面活性剤としてヘ
キサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(C16
33N(CHBr、以下C16という)3.64
g(TEOS:C16(モル比)は4:1)に純水1
3.5gを添加して(TEOS:水のモル比は1:1
5)室温で約10分間攪拌した。
【0089】この界面活性剤と純水を攪拌して混合した
溶液について、X線回折分析を行い、均一な大きさのミ
セルが形成されたことを確認した。そのミセルの大きさ
は2.57nmであることが判る。このミセルの溶液
に、TEOS−エタノール溶液を加えて混合した。混合
した直後はエマルジョンであったが、数分で透明、均一
な溶液になった。pH3(塩酸で調整)にて、室温で約
3時間攪拌しながら加水分解を行った。このようにし
て、透明、均一で、粘性のあるミセル−シリケート複合
体溶液が得られた。
【0090】同時に、デシルトリメチルアンモニウムブ
ロミド(C1021N(CH Br、以下C10
という)を使用した以外は以上と同様の方法で、透明、
均一で、粘性のあるミセル−シリケート複合体溶液を得
た。C10のミセルの大きさはC16のミセルより細孔
径のサイズが小さい。
【0091】これらの細孔径のサイズの異なるミセル−
シリケート複合体溶液を用いて、ハニカムロータ11の
前部によりサイズの大きなC16のミセル−シリケート
複合体溶液、ハニカムロータ11の後部によりサイズの
小さなのC10のミセル−シリケート複合体溶液を、所
定の吸着層厚みになるまで交互で含浸・乾燥作業を繰り
返させた後、空気中で773Kで7時間加熱し、複合体
から界面活性剤を除去し、二段階の傾斜除湿機能を有す
る除湿素子を製作した。
【0092】サンプリングのX線回折パターンの解析と
窒素及び水蒸気吸着試験によって、吸着層では規則的な
ナノ多孔体になっていることと、それぞれの吸着特性を
確認した。デシカントロータの処理空気入口側を細孔径
1.8nm位のナノ多孔体構造(C16)、出口側を
1.1nm位のナノ多孔体構造(C10)とした二つの
構造体の組合わせとした傾斜構造を構築した。図5に示
したように、符号12はハニカム構造の担体で、その表
面に、異なる吸湿特性を有する吸湿材15a,15bを
デシカントロータの軸方向Lに二段階に配置した。その
配置の長さの配分は、連続除湿条件下で吸着及び再生す
る時のデシカントベッドの含水率の分布状況に応じて最
大除湿量になるように設定してデシカントのハニカム表
面に傾斜構造を構築した。
【0093】本実施例の場合、デシカントロータの厚さ
(軸方向長さ)は200mmであり、C16吸湿材は約
80mmとC10吸湿材は約120mmくらいになるよ
うに含浸し成膜させた。このようにして、処理空気の流
れ方向に沿って孔径の異なる規則的なナノ細孔を有する
吸湿材の配置によって、デシカント素子に傾斜除湿機能
を持たせた。
【0094】又、比表面積においては、上述したよう
に、多孔体構造(C10)の約500乃至900m2
gと構造(C16)の約700乃至1200m2/gの
BET表面積を有する傾斜構造であり、それぞれのナノ
細孔構造の違いによって、異なる吸湿特性を有する吸湿
材の吸着等温線を示している(図12参照)。S字型の
吸着量変化が異なる相対湿度に対応していることが前述
したように示されている。つまり、このような傾斜機能
を有するデシカントロータは、多孔体構造(C10)を
相対湿度5〜30%範囲で水蒸気吸着量が急激に大きく
上がる吸着特性を有する吸湿材と、多孔体構造(C1
6)を相対湿度20〜50%範囲で水蒸気吸着量が急激
に大きく上がる吸着特性を有する吸湿材とからなる。こ
のような傾斜構造を有する除湿素子では、特に外気を処
理対象とする除湿量が大きな外気導入型に適し、大幅な
効率向上が見込まれる。
【0095】上述二種のナノ多孔体の吸着等温線を用い
て、3次式近似条件によってファイルMatrix2の解法を
求め、吸着及び再生する時のデシカントベッドの含水率
の分布をシミュレーションした。簡便のため、この解析
はハニカム基材を考慮に入れてないが、相対的な比較に
は問題がないと思われる。
【0096】図2(a)(b)は除湿及び再生する時の
デシカントベッドの含水率の分布を示すものである。時
間の経過に伴い、除湿時には、吸着水分量が増加し、再
生時には吸着水分量が減少していく。処理過程では、水
分吸着が進むにつれてデシカントロータの空気との界面
の絶対湿度が上昇し、空気の絶対湿度との差である吸着
のドライビング・フォースが減少していく。同様に再生
過程では再生のドライビング・フォースが減少していく
ことになる。そしてデシカントロータが回転する場合、
吸着時の最後の状態と再生する時の最後の状態の間を水
分吸着量が変動し、その量が除湿量ということになる。
水分吸着量の変動はデシカントロータの厚みLにわたっ
て一様ではなく、ロータの処理空気入口サイドで大き
く、出口のサイドで小さいことが分かる。
【0097】図2(a)は吸湿材C16(均一細孔径d
=1.8nm)を用いて製作したデシカントベッドの含
水率の分布を示す。図2(b)は吸湿材C10(均一細
孔径d=1.1nm)を用いて製作したデシカントベッ
ドの含水率の分布を示す。
【0098】図6は実施例7の二段傾斜構造を有するデ
シカントベッドの水分吸着量の分布を示す。このような
傾斜構造を有するデシカント素子では、吸着時の処理空
気の含水率の減少及び吸着熱による温度の上昇などに起
因する相対湿度の低下に対応できる構造になっているこ
とが分かる。特に外気を処理対象とする除湿量が大きな
外気導入の換気型に適し、大幅な効率向上が見られる。
現在の傾向としては、IAQ(Indoor Air Quality)の
向上が米国と同様に義務づけられる方向になっている。
空調換気の必要性が認識され始めているため、内気の循
環型の空調システムは外気導入の換気型に切り替えるこ
とになりつつある。
【0099】実施例7は二段階傾斜構造を構築したが、
その傾斜構造を多段にすればするほど、傾斜効果による
システム効率の向上が大きくなることは言うまでもな
い。又、多孔体構造の細孔径の分布を連続的に変化する
ようにしても良いことも勿論である。
【0100】なお、従来の連続除湿素子又は全熱交換用
素子の製法においては、成形時に吸湿性のない有機又は
無機の接着剤を塗布する必要があったため、その部分は
吸湿性能に全く寄与せず、吸湿作用を行う有効面積が減
少するという問題点があった。上述した製造方法によれ
ば、素子の成形時にシリカだけの塗布が使われているの
で、接着剤を用いた場合に比べ、素子の吸湿性能をおよ
そ数%〜数十%向上せしめることになり、しかも、先に
述べたように、素子の強度が大幅に向上している。
【0101】なお、本発明により得られた湿気交換用素
子は図3に示すようなロータリー型のみならず、直交流
型、対交流型に成形して使用することもできる。
【0102】又、本発明の除湿素子は、除湿素子のみな
らず、全熱交換式熱交換器、吸着式除害装置、吸着冷房
装置等のような用途にも用いることができ、又、シリカ
のナノ細孔内に微量なTi,Ag,Ptなど金属イオン
の修飾により、触媒素子としても用いることができる。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
除湿の吸着・再生条件の湿度範囲で絶対吸着量が大き
く、再生易く、吸着・再生サイクルにおいてヒステリシ
ス性が小さく、連続的な除湿操作が効率よく行え、省エ
ネルギー型の空調装置に用いて好適な除湿又は熱交換用
機能素子を提供することができる。そして、吸湿材の吸
湿特性を段階的又は連続的に変化させることで、除湿素
子全体としての除湿及び再生効率を向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各種吸湿材の吸湿特性の比較を示すグラフであ
る。
【図2】(a)は、吸湿材C16(均一細孔径 d=1.8 n
m)を用いて製作したデシカントベッドの含水率の分布
を示すグラフであり、(b)は、吸湿材C10(均一細
孔径 d=1.1 nm)を用いて製作したデシカントベッドの含
水率の分布を示すグラフである。
【図3】本発明の第1の実施の形態の除湿素子の一例を
示す斜視図である。
【図4】片波型の除湿素材の要部を拡大して示す図であ
る。
【図5】本発明の実施の形態(実施例7)の傾斜構造を
有する吸湿材を備えた除湿素材の要部を拡大して示す図
である。
【図6】図5に示す二段傾斜構造を有するデシカントベ
ッドの水分吸着量の分布を示すグラフである。
【図7】ナノ細孔構造を有するシリカ多孔体の製造工程
を説明するフロー図である。
【図8】ミセルのナノ構造のX線回折パターンを示すグ
ラフである。
【図9】ミセル−シリケート複合体のスピンコート膜の
X線回折パターンを示すグラフである。
【図10】ミセル−シリケート複合体のキャスティング
乾燥粉末のX線回折パターンを示すグラフである。
【図11】規則的なナノ細孔構造を有するシリカ多孔体
粉末のX線回折パターンを示すグラフである。
【図12】S字型吸着特性を呈する3種類の親水性ナノ
多孔体の吸着等温線である。
【図13】実施例1のナノ多孔体の親水化処理前後の吸
着等温線である。
【図14】親水化処理の際の表面反応を示す化学式であ
る。
【図15】実施例1のナノ多孔材料のX線回折パターン
を示すグラフである。
【図16】実施例1のナノ多孔材料の窒素吸着等温線を
示すグラフである。
【図17】実施例2のミセル−シリケート複合体のX線
回折パターン(C10)を示すグラフである。
【図18】実施例2のミセル−シリケート複合体のX線
回折パターン(C12)を示すグラフである。
【図19】実施例2のミセル−シリケート複合体のX線
回折パターン(C14)を示すグラフである。
【図20】実施例2のミセル−シリケート複合体のX線
回折パターン(C18)を示すグラフである。
【図21】実施例2のミセル−シリケート複合体のX線
回折パターン(C12+14+16+18)を示すグラ
フである。
【図22】実施例2のナノ多孔体のX線回折パターン
(C10)を示すグラフである。
【図23】実施例2のナノ多孔体のX線回折パターン
(C12)を示すグラフである。
【図24】実施例2のナノ多孔体のX線回折パターン
(C14)を示すグラフである。
【図25】実施例2のナノ多孔体のX線回折パターン
(C18)を示すグラフである。
【図26】実施例2のナノ多孔体のX線回折パターン
(C12+14+16+18)を示すグラフである。
【図27】実施例2のナノ多孔体(C10)の親水化処
理前後の吸着等温線である。
【図28】実施例2のナノ多孔体(C12)の親水化処
理前後の吸着等温線である。
【図29】実施例6の動的吸着実験の結果の一つを示す
グラフである。
【図30】実施例6の動的吸着実験の結果の対照例を示
すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3L053 BC03 4D052 AA08 CB01 DA01 DA02 DB01 FA05 GB14 GB17 HA01 4G066 AA22B AA30A AB18A AB21D BA23 BA24 BA36 BA42 CA43 DA03 FA05 FA22 GA06 4G072 AA41 BB09 BB15 EE05 EE06 GG01 GG02 GG03 GG04 HH30 KK15 LL06 NN21 UU11 UU12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水蒸気の吸・脱着量の変化率を示す吸着
    等温線が相対湿度5%〜70%の範囲でS字型の特性を
    有する吸湿材を、処理空気入口側から出口側に向かって
    徐々に或いは段階的に高湿度から低湿度にその急激な特
    性変化点が位置するように配置したことを特徴とする除
    湿又は熱交換用機能素子。
  2. 【請求項2】 均一なナノ細孔構造を有する純シリカ、
    或いはシリカ系の多孔体で、その細孔径が0.5〜5n
    mの間に精密制御できる吸湿材を、処理空気入口側から
    出口側に向かって徐々に或いは段階的にその細孔径が小
    さくなるように配置したことを特徴とする請求項1に記
    載の除湿又は熱交換用機能素子。
  3. 【請求項3】 前記細孔径の制御は、純シリカ或いはシ
    リカ系のナノ細孔構造を有する多孔体の製造過程におい
    て、界面活性剤の種類を変えることによって行ったもの
    であることを特徴とする請求項1又は2に記載の除湿又
    は熱交換用機能素子。
  4. 【請求項4】 シリカ源、水、界面活性剤などを混合し
    て溶液を調整し、攪拌及びエージングを行うことでミセ
    ル−シリケート複合体の溶液を形成し、この溶液を成形
    ・乾燥してミセル−シリケート複合体を形成し、次にこ
    れを焼成することで、ナノ細孔構造を有するシリカ多孔
    体を形成し、更に水蒸気処理を行うことにより親水性を
    有するシリカ多孔体を得て、前記界面活性剤の種類又は
    その組み合わせを変えることで前記ナノ細孔構造の細孔
    径を調整することを特徴とするシリカ多孔体の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記界面活性剤として、炭素原子数8〜
    22の長鎖アルキル基を用い、該炭素原子数の選択によ
    って、さらに異なる炭素原子数の界面活性剤の混合比に
    よって、前記ナノ細孔構造の細孔径を調整することを特
    徴とする請求項4に記載のシリカ多孔体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記請求項4又は5に記載のシリカ多孔
    体の製造方法により複数のナノ細孔構造を有するシリカ
    多孔体を形成し、処理空気の流れ方向に沿って徐々に或
    いは段階的にその細孔径が変化するように担体に配置す
    ることを特徴とする除湿又は熱交換用機能素子の製造方
    法。
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