JP2001149735A - 除湿又は熱交換用機能素子とその製造方法 - Google Patents

除湿又は熱交換用機能素子とその製造方法

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JP2001149735A
JP2001149735A JP33453399A JP33453399A JP2001149735A JP 2001149735 A JP2001149735 A JP 2001149735A JP 33453399 A JP33453399 A JP 33453399A JP 33453399 A JP33453399 A JP 33453399A JP 2001149735 A JP2001149735 A JP 2001149735A
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adsorption
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dehumidifying
porous
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Hiroshi Yokota
洋 横田
Kairei Ko
海▲冷▼ 黄
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    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
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    • F24F2203/10Rotary wheel
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸着量が大きく、かつ、吸着・再生サイクル
においてヒステリシス性を示さない除湿又は熱交換用機
能素子を作製するための素材を提供する。 【解決手段】 基材に、均一なナノ細孔径、規則的な細
孔構造を持つシリカ系素材からなる親水性多孔材料のコ
ーティング膜を被覆したことを特徴とする除湿又は熱交
換用機能素子である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、空調設備
において処理気体と再生用気体とを交互に通し、処理空
気から湿気を吸着し、再生用空気にこれを脱着するよう
に用いる除湿素子又は熱交換用機能素子素子及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】排熱利用のデシカント空調システム、吸
着冷房などにおいては、種々の作動流体と吸着材料の組
み合わせが考えられるが、例えば水と各種の吸着材料を
想定し、処理空気の含水率が相対湿度P/Psで表して
50%RHであり、再生空気の含水率が10%RHであ
ると想定すると、水分の吸着平衡特性において、イメー
ジ図である図9に示すようにP/Psが10〜50%R
Hの間でなるべく大きな吸着量変化を有する吸着材料が
必要となる。
【0003】従来のゼオライトでは水蒸気圧力の低いと
ころで吸着量が大きく、目的圧力範囲の吸着量変化はあ
まり大きくない。同様に、既存のシリカゲルは、リニア
な形になっていて、ゼオライトに比べるとよりよいかも
しれないが、目的圧力範囲の吸着量変化はまだ大きいと
はいえない。理想的には、S字型の吸着平衡を有し、目
的圧力範囲で大きな吸着量変化が得られるような除湿材
料が望ましい。活性炭は、本来疎水的な吸着材料である
が、表面酸化物の寄与で比較的高水蒸気圧においてS字
型の吸着を示すことが知られている。しかしながら、大
きな吸着量変化に対応する圧力は目的圧力範囲の外側に
あるので、連続除湿に用いるには好適でない。
【0004】公知の除湿素子の中で代表的なものは、シ
リカゲルを主体として構成された除湿素子である。シリ
カゲル素子の除湿特性の特徴は、50%RH(相対湿
度)以下の除湿動作範囲において吸着等温線がほぼ直線
的であり、5%RH(相対湿度)以下で大きな吸着量変
化を持つことである。これは、シリカゲルの場合は除湿
素子の再生を低いRH%(相対湿度)つまりより高い温
度(例えば80℃以上)で行わなければならないことを
意味する。
【0005】しかしながら、デシカント空調などのシス
テムでは、省エネルギー、低コスト化などの要請への対
応のために再生温度をなるべく低下させる必要がある。
例えば、再生温度を70〜60℃まで低下させた場合、
シリカゲルでは除湿素子の除湿能力を十分に回復させる
ことができず、空調システム全体の効率は低下してしま
う。つまり、従来のシリカゲルのような除湿素子では、
省エネルギー化への対応は難しいことが容易に理解され
る。
【0006】また、吸着は発熱を伴う。既存のシリカゲ
ルの除湿素子の吸着熱は水の凝集熱の約1.3〜1.6
倍と大きく、吸着時の発熱のため、材料の相対湿度が低
下して除湿できる水分量も減ってしまう問題がある。ま
た、吸着熱が大きい場合、吸着分子の脱着(材料の再
生)に要する熱量が大きいので、再生温度をさらに上げ
ないと、連続除湿操作が成立しにくくなり、除湿システ
ムの効率の低下が避けられなくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このようなシリカゲル
に代わる除湿素子としてAlPOが開発されている。
これは、基本的には除湿動作において大きな吸着量変化
を示すS字型の吸着特性を有しているが、単位重量当た
りの吸着量が小さく、また、吸着・再生サイクルにおい
て大きなヒステリシス性が有り、連続的な除湿操作を行
う場合に同様に素子の再生が難しくなり、除湿能力を失
ってしまう欠点がある。従って、デシカント除湿素子に
は、吸着量が大きく、かつ、吸着・再生サイクルにおい
てヒステリシス性を示さないことが要求される。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、毛管凝縮機構
に基づいた細孔径と相対圧力との相互関係より、均一な
ナノ細孔の構造を構築し及び大きさを制御することによ
って、図9に示された理想的な材料に近いS字型の吸・
脱着特性を有し、かつ吸着熱も非常に小さい親水性ナノ
多孔体の開発に成功し、これを素材として除湿素子を作
製したものである。
【0009】請求項1に記載の発明は、例えば、無機繊
維、金属、プラスチックなどの基材に、均一なナノ細孔
径、規則的な細孔構造を持つシリカ系素材からなる親水
性多孔材料のコーティング膜を被覆したことを特徴とす
る除湿又は熱交換用機能素子である。この除湿材は、こ
れによりヒステリシスの小さな狭い相対湿度範囲で大き
な吸着量変化を示すS字型吸・脱着特性を示すようにな
っており、吸湿・再生条件に対応した連続除湿特性を持
たせることができる。
【0010】なお、「ナノ細孔」とは、具体的には細孔
径が0.5〜10.0nmの範囲を言い、さらに厳密に
は0.5〜5.0nmを言う。本発明において除湿素子
に用いる場合には、0.8〜3.0nmが好適である。
また、細孔がシリカ骨格内に密に形成されているため、
その比表面積は400〜1300m/gと大きな値を
示す。
【0011】ナノ細孔内においては、親水化によって水
の極性分子の接触角度が小さくなり、吸着の立ち上がる
相対蒸気圧も低くなる。極性ガスを0.05〜0.5の
範囲でのより低い相対蒸気圧から多量に吸着できる優れ
た吸着材料が初めてできたことは、本発明の特徴の一つ
である。
【0012】この素子の水の吸着熱は、水の凝縮熱の
1.2倍以下、好ましくは1.1倍以下、さらに好まし
くは1.05倍以下である。既存の吸着材であるシリカ
ゲルと比べて吸着熱が小さく、吸着及び再生における熱
量の出入りが少なくなるため、除湿システムの効率を高
める効果が有る。親水化処理によってヒステリシス性の
問題を克服することができ、総合的に見て除湿システム
効率を向上させることができる。親水化処理としては、
水蒸気処理が、低コストで細孔の内部まで処理できるの
で効果的である。
【0013】請求項2に記載の発明は、シリカ源と、界
面活性剤とを用い、モル比にて、シリカ:界面活性剤:
O=1:0.1〜0.5:1〜100の水溶液又は
アルコール水溶液に酸を加えた均一な溶液を調製し、均
一なナノ細孔径、規則的な細孔構造を有するシリカ多孔
材料を合成するための工程と、基材をハニカム状に成形
する工程と、前記溶液を前記基材に付着させる工程と、
基材に付着した溶液を乾燥し、界面活性剤を除去するこ
とにより基材表面に均一なナノ細孔径を有するシリカ多
孔膜を形成する工程と、これを親水化処理する工程とを
有することを特徴とする除湿又は熱交換用機能素子の製
造方法である。
【0014】界面活性剤としては、カチオン系界面活性
剤が好ましい。界面活性剤を除去する工程は、通常、乾
燥と350℃以上での焼成を行なう。親水化処理として
は、水蒸気処理が、低コストで細孔の内部まで処理でき
るので効果的である。
【0015】通常のゼオライトの合成法である水熱合成
法と比較した場合、本法はビーカー内での簡単な操作で
ナノ多孔体が合成でき、さらに溶液状態から合成ができ
るため、粉末のみならず、バルクも薄膜も容易に形成で
きる。特に、薄膜では基板への密着性がよいものができ
る。このように簡単なプロセスにて規則的な細孔構造を
有するナノ多孔体が合成できる。
【0016】界面活性剤として、C数が8〜22である
直鎖アルキル基の1種又は数種を選択することにより、
前記細孔の径を制御することができる。これにより、状
況に応じて必要とされる細孔径を選択することができ
る。界面活性剤を複数選択した場合でも、得られる細孔
径はそれらの配合比に応じて一定の値になり、細孔径を
制御できる。このように、本発明は、用いる原料を選ぶ
ことで、簡便に精度よく細孔径を制御できるものであ
る。
【0017】前記シリカ源として、水ガラス、シリカコ
ロイド或いはテトラアルコキシシランを用いてもよい。
親水化処理としての好適な条件は、例えば、相対湿度3
0〜100%の水蒸気を用い、30分〜数日間処理を行
なうものである。
【0018】請求項3に記載の発明は、前記基材表面に
接着剤を塗布することなく、潮解性のない前記シリカ多
孔体をコーティングすることにより、強固なハニカム構
造体を形成することを特徴とする請求項2に記載の除湿
又は熱交換用機能素子の製造方法である。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面で説明
する。図1は本発明の1つの実施の形態の除湿素子を示
すもので、波型に形成された担体紙が枠状のフレームに
取り付けられて構成されている。この担体は、図2に示
すように、処理空気の流れ方向に沿って貫通する空孔を
有するハニカム状に形成され、そのハニカム構造の内表
面には、親水性多孔体からなる除湿素材が一体に固着し
ている。以下に、この除湿素材から順を追って説明す
る。
【0020】図3は、規則的なナノ細孔を有する親水性
シリカ多孔体からなる除湿素材を製造するための工程を
説明するもので、ステップ1では、シリカ源、水、pH
調整剤、界面活性剤及びエタノールなどを混合して溶液
を調製し、シリカ源の加水分解を行いながら、界面活性
剤のミセルと共存させて、攪拌、エージングを行う。こ
れにより、数10分後、ミセル−シリケート複合体の溶
液が形成される。
【0021】Si源としては、テトラアルコキシシラ
ン、具体的にはテトラエトキシシラン、テトラメトキシ
シラン、テトライソプロポキシシラン等が用いられる。
また、テトラアルコキシシランとともにメチルトリメト
キシシラン等のアルキルトリアルコキシシランを使用す
ることも可能である。テトラアルコキシシランは1種単
独で又は2種以上の組み合わせで使用することができ
る。安価な珪酸ナトリウムなどのSi源の利用もでき
る。
【0022】シリカ源の加水分解においては、シリカ源
の種類に応じてpHの制御が必要である。テトラアルコ
キシシランの場合、酸性下、好ましくはpH1〜4にて
行い、珪酸ナトリウムの場合、好ましくはpH2〜9に
て行う。加水分解をpHの制御下で行うのは、加水分
解、縮合速度を制御することにより、均一なナノ構造が
固まる条件を整えるためである。pH調整剤としては、
フッ酸以外の酸であればいずれのものも使用可能であ
り、例えば、塩酸、臭酸、硫酸等が挙げられる。
【0023】添加する水の量は、シリカ源1モル当た
り、好ましくは0.5〜100モルであり、更に好まし
くは5〜10モルである。シリカ源が珪酸ナトリウムで
ある場合、その1モル当たり、好ましくは5〜100モ
ルである。添加する水の量が多すぎると加水分解、縮合
が進みすぎてゲル化するという不都合があり、また、少
なすぎると続いて添加される界面活性剤が溶解しないと
いう不都合がある。この加水分解は、室温で、通常、数
分乃至3時間程度行う。テトラアルコキシシランに水を
加えた直後、即ち加水分解初期の段階においては混合物
はエマルジョン状であるが、加水分解の進行に伴って均
一な溶液になる。
【0024】添加するエタノールの量は、シリカ源1モ
ル当たり、好ましくは1〜10モルであり、更に好まし
くは5〜7モルである。適量のアルコールを添加するの
は、界面活性剤混合後に粘性のある溶液を得るためであ
り、これによりコーティング性や成形性を良くすること
ができる。
【0025】規則的なナノ細孔を有する親水性シリカ多
孔体を製造する際の、本発明の最大の特徴の一つは、上
記のシリカ源、界面活性剤、水などの混合液から、常温
・常圧付近の処理だけで合成することができることにあ
る。なお、その混合の順序は特に制限しない。混合後、
適宜に混合物のpHを調整しながら室温で数分間激しく
攪拌することにより、透明、均一で、粘性のある溶液が
得られる。珪酸ナトリウムの場合、pHを制御したミセ
ル水溶液と混合すると直ちに白い沈殿が生じる。ナトリ
ウムなどの除去のため、濾過、水洗する工程を加える必
要がある。
【0026】尚、シリカ源、界面活性剤、水などの混合
後、容器中で長時間反応させると、混合物がゲル化し、
得られる複合体のナノ細孔構造が崩れる場合があるため
注意が必要である。
【0027】界面活性剤としては、通常、長鎖アルキル
基及び親水基を有する化合物を使用する。長鎖アルキル
基としては、炭素原子数8〜22のものが好ましい。界
面活性剤としては、具体的には、下記一般式(1)で表
されるアルキルアンモニウム塩(例えば、セチルトリメ
チルアンモニウムブロマイド)が好適である。 [C2n+1N(CH]X (1) 式中、nは8〜22の整数であり、Xは、臭化物イオ
ン、塩化物イオン等のハロゲン化物イオン、HSO
又は酢酸イオン等の有機アニオンである。この他に、ア
セチルアルコール等のアルキルアルコール、パルミチン
酸等の脂肪酸等が挙げられるが、上記一般式(1)で表
されるアルキルアンモニウム塩が好適である。
【0028】界面活性剤は、水溶液中にミセルを形成す
るためのテンプレート(分子鋳型)として用いられる。
このミセルの大きさは長鎖アルキル基の炭素数(鎖長)
によって変わるので、最終的に多孔体の均一細孔径の大
きさを決める最重要な因子である。図4は、界面活性剤
により形成されたミセルのX線回折パターンを示す。界
面活性剤の種類(鎖長の大きさ)及び混合比(多種界面
活性剤の場合)によってミセルの大きさが制御できる。
【0029】また、界面活性剤とシリカ源の仕込み組成
を変えることにより、規則的なナノ細孔を有する親水性
シリカ多孔体のシリカ層の厚さや熱的安定性を制御する
ことができる。界面活性剤とシリカ源の仕込み比(モ
ル)は、1:10〜1:1が好ましく、更に1:7〜
1:4が好ましい。界面活性剤が多すぎると、複合体形
成に寄与しない余剰の界面活性剤結晶が試料中に混在す
る等の不都合があり、少なすぎると、ミセル−シリケー
ト複合体形成に寄与しない余剰のシリカが混在し、また
シリカ層が厚くなって構造の規則性が低下する等の不都
合がある。
【0030】次に、ステップ2(図3参照)において、
この溶液を適当な基材の表面にコーティングしたり、型
に鋳込むことにより、成形し、さらに、乾燥させること
により、界面活性剤を除去し、フィルム、粉末又はゲル
状の固まりのミセル−シリケート複合体を製造する。
【0031】ミセル−シリケート複合体を成形するため
の基材としては、一般的に用いられるものであればいず
れのものも使用することができ、例えば、ガラス、石
英、アクリル板等が挙げられ、板状、皿状等のいずれの
形状のものも使用できる。また、基材に溶液をコーティ
ングする方法としては、例えば、スピンコート法、キャ
スティング法、ディップコート法等が挙げられる。
【0032】薄膜を形成する場合には、スピンコート法
を用いる。スピナー上に基板を置き、該基板に試料を滴
下して50〜5000rpm、好ましくは2000〜5
000rpmで回転させることにより、均一な膜を形成
することができる。得られるスピンコート膜は、スピン
コートの条件により1μmから500μmの膜厚に調節
することができる。厚膜成形の場合はキャスティング法
を用いる。例えば、前記溶液を、ペトリ皿等の容器に流
し込み、乾燥することにより、厚さ1μm乃至500μ
mのキャスト膜を得ることが可能である。
【0033】形成されたミセル−シリケート複合体の構
造の規則性及び複合体の大きさは基本的には同じである
が、成形方法によって、多少差異があることが判る。図
5は、ミセル−シリケート複合体のスピンコート膜のX
線回折パターンを示す。図6は、ミセル−シリケート複
合体のキャスティング乾燥粉末のX線回折パターンを示
す。キャスティングより、スピンコートの方は、構造が
やや規則的にみられ、ミセル−シリケート複合体のサイ
ズもやや小になる。
【0034】このナノ複合体について、X線回折分析を
した結果から、界面活性剤が形成する棒状ミセル(直径
2〜4nm)を厚さ1〜2nmのシリカ層が包囲した周
期的な結晶構造を有するものであることが確認された。
このナノ複合体は、六方晶系に属するものであることが
確認された。
【0035】さらに、ステップ3においてこれを焼成す
ることにより、図7に示すように、周期的なナノ構造を
有するシリカ多孔体を製造することができる。焼成のた
めの加熱温度は、いずれも好ましくは400〜1000
℃であり、更に好ましくは500〜600℃である。フ
ィルム状のミセル−シリケート複合体をそのまま使用し
た場合、フィルム状のシリカ多孔体を得ることができ、
また、ミセル−シリケート複合体を粉末状にして焼成す
ることにより、粉末状のシリカ多孔体を得ることができ
る。シリカ多孔体は、表1に示されるようにブルナウア
ー−エメット−テーラー(BET)表面積が、500〜
1200m/g以上と高く、平均孔径0.8〜2.3
nmであり、細孔径の揃ったものである。
【0036】
【表1】
【0037】さらに、ステップ4において、焼成により
得られた純シリカ多孔体を親水化するための水蒸気処理
(沸騰した湯で30分〜5時間で蒸す)を行うことによ
り、親水性を有するシリカ多孔体を得ることができる。
【0038】それらの多孔体を用いて、水蒸気吸着等温
線を、BELSORP18自動蒸気吸着量測定装置を用いて、
20〜50℃の間のそれぞれの温度において測定した。
図8は、ナノ細孔径の異なる三種の多孔体の水蒸気吸着
等温線を示す。それらの吸着等温線は、10〜50%の
間にある狭い湿度範囲に大きな吸着量変化(ある湿度に
おいて急激に立上る現象)を示すS字型の吸・脱着特性
を示した。図9は、対照例としての現状の連続除湿材料
と、連続除湿材料の理想材料と考えられる素材に求めら
れる水蒸気吸着等温線を示す。これにより、図8に示さ
れたS字型の吸・脱着特性が従来の材料に比べてより理
想的な素材に近い連続除湿特性を有することが判る。こ
れは、本発明の最大の特徴として特筆すべきことであ
る。
【0039】また、図10に示されるように、親水化処
理によってS字型の吸着等温線の立上りが低湿度へ大き
くシフトしたことは、本来疎水的であるシリカのナノ多
孔体が親水的なものに変わったことを示している。それ
は、図11に示すように、シリカの表面のシリコン原子
が水の酸素と結合して親水基のOHが生成され、親水
基の形成によって、シリカ表面における水の接触角度が
低下し、これにより毛管凝縮圧力が低下することが原因
であると考えられる。
【0040】吸着機構としては、少量の表面シラノール
親水基との水素結合力による吸着の方が、マイクロ孔ポ
テンシャルより大きいと考えられるので、水分子が3.
8Åと非常に小さいことを考えに入れると、水の第一層
吸着はマイクロ孔を含む全表面のシラノール基への水素
結合吸着であると考えられる。従って、近似的にBET
理論を使って求めた水の単分子吸着量を窒素吸着から求
めた全比表面積で割れば、全表面にある水単位表面積当
たりの吸着量が得られる。この場合、吸着水分子1個が
シラノール親水基1個に配位していると仮定すると、シ
ラノール基の表面濃度が求められる。このような方法を
用いて親水化処理によるシラノール親水基の表面濃度の
変化を評価し、親水化処理により、シラノール基の数が
数倍増加することが判った。
【0041】また、異なる温度における吸着等温線の測
定結果から、吸着材の等量吸着熱を、以下のファント・
ホッフ式の積分式(2)を用いて求めた。 Q=R(lnP-lnP)/(1/T-1/T) (2) 式中、Rは気体定数、Pは絶対圧力であり、Tは吸着温
度である。その結果の一例を、表2に示す。本発明の親
水性ナノ多孔体では、吸着熱は小さく、水の凝集熱の
1.03〜1.1倍くらいであって、従来のシリカゲル
材料(水の凝集熱の1.3〜1.6倍くらいである)よ
り小さいことがわかった。小吸着熱は、除湿操作に必要
なエネルギーが少ないことと、除湿の連続運転する時吸
着熱による除湿材料の温度上昇、除湿性能低下という不
利な影響が小さいことを意味するので、小吸着熱は除湿
システムのCOPが大きくなれることを示す。これは、
本発明のもう一つの大きな特徴として特筆すべきであ
る。
【表2】
【0042】また、親水化処理によって、除湿材料の単
分子層の水の吸着サイトが増え、水の接触角度が小さく
なり、親水性が大幅に改善される。また、吸・脱着のヒ
ステリシスが急激に低下された。以上のことは、連続除
湿システムに対しては、なるべく狭い湿度条件で連続的
に除湿・再生サイクル、つまりある狭い湿度範囲で大量
吸着・大量脱着できる除湿操作を、バランスをよく取れ
る条件で行えることを意味し、システム効率の向上に繋
がる。吸・脱着のヒステリシスがないことは、本発明の
もう一つ大きな特徴として特筆すべきである。
【0043】本発明の多孔材料の好適な実施の形態とし
て、除湿素子が挙げられる。これは、多孔材料を適当な
担体に付着させて成形し、親水化処理することにより作
製される。担体としては、温度600℃に耐えられれば
特に他の制限はないが、通気路を形成するためには、よ
りマクロな多孔体であるハニカム構造体とするのが好ま
しい。製品の用途に応じて、例えば、無機繊維のセラミ
ックス繊維、ガラス繊維またはその混合物の製紙または
不織布等を、適当な形状、サイズに成形したものを任意
に選んで使用することができる。また、機械的な強度や
耐久性のよい製品を得るためには、製造工程において吸
着材であるシリカと相性がよく、一体化しやすいほぼ同
成分のガラス繊維を用いて作られたハニカム構造体を用
いることが望ましい。
【0044】このようなハニカム構造体にミセルーシリ
ケート複合体の溶液を含浸し、10℃〜80℃の温度で
通風乾燥して目標量をハニカムに付けるまで、含浸・乾
燥の操作を繰り返す。その後、400〜600℃、1〜
5時間保持で焼成し、分子鋳型とするミセルを除去する
ことにより、ハニカム構造体を骨格とし、規則的なナノ
細孔を有するシリカを除湿材とした強固な多孔素子が作
製される。最後に、沸騰した湯気の上に30分間くらい
蒸すことによって親水的な除湿素子が得られる。また、
大気中に長期間の放置(エージング)することも、親水
化効果を得ることも可能である。このような簡素な工程
により除湿素子が得られ、製造コストの低減も期待でき
る。
【0045】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、これにより、本発明は何ら制限されるものでは
ない。表1に、実施例に用いた素材、測定試験結果等を
まとめて示す。表1の各欄の内容は以下の通りである。 シリカ源:テトラエトキシシラン 界面活性剤(Cn):トリメチルアンモニウムブロミド [C2n+1N(CH]Br 細孔径(d):窒素吸着よりHorvath-Kawazoe孔サイズ
分布曲線から算出 六方構造の大きさ(a):近隣両細孔の中心距離 a=
2d100/√3 比表面積(S):BET表面積 細孔容積(V):相対圧力0.99%時の単分子層吸着
より算出した容積 毛管凝縮圧力(P/P):毛管凝縮機構による細孔径
に対応する相対湿度
【0046】〔実施例1〕テトラエトキシシラン(TE
OS)10.42gにエタノール13.7gを添加し
(TEOS:エタノールのモル比は1:6)、TEOS
−エタノール溶液を準備し、同時に界面活性剤としてヘ
キサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(C16
33N(CHBr、以下C16という)3.64
g(TEOS:C16(モル比)は4:1)に純水1
3.5gを添加して(TEOS:水のモル比は1:1
5)室温で約10分間攪拌した。この界面活性剤と純水
を攪拌して混合した溶液について、X線回折分析を行
い、均一な大きさのミセルが形成されたことを確認した
(図4参照)。そのミセルの大きさは2.57nmであ
ることが判る。このミセルの溶液に、TEOS−エタノ
ール溶液を加えて混合した。混合した直後はエマルジョ
ンであったが、数分で透明、均一な溶液になった。pH
3(塩酸で調整)にて、室温で約3時間攪拌しながら加
水分解を行った。このようにして、透明、均一で、粘性
のあるミセル−シリケート複合体溶液が得られた。
【0047】このミセル−シリケート複合体溶液を、ガ
ラス基板上にスピンコートし、空気中で乾燥することに
より該基板上に透明フィルムを形成した。その透明フィ
ルムについてX線回折分析を行った。そのX線回折パタ
ーンを図12に示す。図12(a)に示すように、この低
角度のX線回折パターンは、2θ=2°近くでd値が3.
88nmの非常に鋭い回折ピークを示す。このd値よ
り、規則的なナノ構造両近隣の中心距離 a=2d10
0/√3は4.48であることが判る。また、図12
(a)の縦軸を拡大した図12(b)に示すように、2θ=2
°以外の4.0から7.0°の2θ範囲に弱い反射を示
した。d値2.57、1.96及び1.30nmのピー
クが見られる。それらは、d値3.88を合わせてヘキ
サゴナル構造で指数付けることができる。それぞれは、
(100)、(110)、(200)及び(300)の
面間隔に相当する。つまり、このX線回折パターンか
ら、六方晶系に属するシリカ−界面活性剤ナノ複合体が
基材上に形成されたことが分かった。
【0048】上記のシリカ−C16ナノ複合体を、空気
中で873Kで5時間加熱し、複合体からC16を除去
した。焼成によってできた生成物は、そのX線回折パタ
ーンの解析によって規則的なナノ多孔体になっているこ
とを確認した(図7参照)。回折パターンは焼成により
変化しておらず、界面活性剤の除去後でさえ規則的な構
造が維持されていることがわかる。焼成生成物のd10
0値(3.01nm)は焼成前のd100値よりも約
0.87nm小さく、焼成によるシリカの収縮もあるよ
うに思われる。
【0049】また、このナノ多孔体の比表面積、細孔径
分布、細孔容積を窒素吸着試験によって評価した。窒素
吸着等温線の測定前に、ナノ多孔体を493Kで3時間
前処理をした。ナノ多孔体の77Kにおける窒素の吸・
脱着等温線を図13に示す。ブルナウアー−エメット−
テーラー(BET)表面積は1282m/gであっ
た。焼成生成物についてのHorvath-Kawazoe孔サイズ分
布曲線(Horvath, G. andKawazoe, K.J., J. Chem. En
g. Jpn.,16, 470-475(1983)参照)から、平均孔径は約
1.8nmと決定された。これらの測定結果から、本発
明の方法により得られた周期的なシリカ−界面活性剤ナ
ノ複合体が多孔質固体に転換したことが示された。d値
3.01より、気孔中心間の繰り返し距離はa=3.4
7nm(a=2d100/√3を用いて計算した)と計
算され、気孔中心間距離からHorvath-Kawazoe孔サイズ
を引くことにより、フレーム構造の厚さ(シリカ層の厚
さ)を約1.6nmと推定した。
【0050】焼成により得られた純シリカ多孔体を親水
化するための水蒸気処理(沸騰した湯で30分間蒸す)
を行った。また、親水化処理前後の水蒸気吸着特性を、
BELSORP18自動蒸気吸着量測定装置を用いて、20,
25,30,35,40,45,50℃などの温度で行
った。測定前に多孔体粉末を493Kで3時間の前処理
をした。それぞれの温度おいて、吸着等温線はある狭い
湿度範囲に大きな吸着量変化(ある湿度において急激に
立上る現象)を有するS字型の特性を示した。親水化処
理前後のシリカ多孔体について、298Kにおける水蒸
気の吸・脱着等温線の測定結果の例を、図10に示す。
親水化処理前後のシリカ多孔体は、狭い湿度範囲に大き
な吸着量変化(ある湿度において急激に立上る現象)を
示すS字型の吸・脱着特性を示している。親水化処理前
のシリカ多孔体は、相対圧50%RHにおいては、吸着
量は140ml(S.T.P.)/gで、相対圧10%RHまで再
生される場合、残留水分量は70ml(S.T.P.)/gであっ
たが、S字型の急勾配は相対圧50%RHよりやや高か
った。
【0051】親水化処理前のシリカ多孔体は、10−5
0%RHの連続除湿条件において、除湿材料としては適
していない。しかし、親水化処理後のシリカ多孔体は、
相対圧50%RHにおいては、吸着量は600ml(S.
T.P.)/gで、相対圧10%RHまで再生される場合、残
留水分量は50ml(S.T.P.)/gであった。しかも、S字
型の急勾配は相対蒸気圧10〜50%RH以内に制御で
きた。連続除湿条件においては、ほぼ前述した理想的な
材料となった。
【0052】S字型の吸着等温線の立上りが低湿度へ大
きくシフトしたことは、本来の疎水的であるシリカのナ
ノ多孔体が親水的なものに変わったことを示している。
毛管凝縮機構による細孔径に対応する相対湿度について
は、親水化処理前は0.47で、親水化処理後は0.2
9までに下がった。これは、親水化処理によって、シリ
カの表面のシリコン原子が水の酸素とつながれ、親水基
のOHが形成され、これによって、シリカ表面の水の
接触角度が低下し、毛管凝縮圧力も低下することが原因
であると考えられる。また、単分子層吸着量として相対
湿度10%である時の蒸気吸着量で比較すると、親水化
処理前は0.12g/gであり、親水化処理後は0.4
8g/gで処理前に比べると4倍ほども増大したことが
わかった。即ち、親水化処理によって、多孔体表面にあ
る親水基は数倍に増加したと思われる。
【0053】吸着熱を求めるために、親水化処理後の試
料を用いて、20,25,30,35,40,45,5
0℃のそれぞれの温度においての水蒸気吸着等温線を測
定した。相対圧と吸・脱着量で表す吸着等温線の場合、
それぞれの温度で測定された吸着等温線は、温度に拘わ
らず同じ形で現れており、この現象から、ナノ多孔体に
おける吸着熱は水蒸気の凝集熱とほぼ同じであると考え
られる。異なる温度の吸着等温線の測定結果を基に、吸
着材の等量吸着熱を前述のファント・ホッフ式の積分式
より求めた。等量吸着熱の平均値は小さく、水の凝集熱
の1.1倍以下(表2参照)であって、従来のシリカゲ
ル材料(水の凝集熱の1.3〜1.6倍くらいである)
よりはるかに小さいことがわかった。
【0054】〔実施例2〕本実施例においては、デシル
トリメチルアンモニウムブロミド(C1021N(C
Br、以下C10という)、ドデシルトリメチ
ルアンモニウムブロミド(C1225N(CH
Br、以下C12という)、テトラデシルトリメチルア
ンモニウムブロミド(C1429N(CH
r、以下C14という)又はオクタデシルトリメチルア
ンモニウムブロミド(C1833N(CH
r、以下C18という)を単独、または多種で使用した
以外は実施例1と同様の方法で、それぞれ透明なシリカ
−C10ナノ複合体フィルム、シリカ−C12ナノ複合
体フィルム、シリカ−C14ナノ複合体フィルム及びシ
リカ−C18ナノ複合体フィルム、シリカ−C
12+14+16+18(つまり、C12+C14+C
16+C18四種界面活性剤の混合)またはそれらの複
合体の粉末を得た。
【0055】得られたナノ複合体フィルムそれぞれにつ
いてX線回折分析を行った。そのX線回折パターンを、
それぞれ図14〜図18に示す。それらフィルムは全て
ヘキサゴナル相に帰するX線反射を示した。d100値
(C10、C12、C14、C18、及びC
12+14+16+18などナノ複合体についてそれぞ
れ3.00,3.32,3.67,4.04及び3.5
0nm)は界面活性剤のアルキル鎖長によって変化して
いる。面白いことは、四種類の界面活性剤の混合では、
そのd100値は四種類の値ではなく、一つの中間値と
なっていた。つまり、四種類の界面活性剤の混合は、四
種類のミセルを形成する訳ではなく、その中間の大きさ
のミセルだけが形成された。これは、この多種界面活性
剤の混合によって、異種界面活性剤の使用量の比によっ
て、その異種界面活性剤の中間領域でシリカ−ミセルの
複合体の大きさを精密に制御できることを意味する。界
面活性剤のミセルがナノ複合体の構造および大きさの精
密制御において重要な役割を演ずるということを裏付け
ている。
【0056】上記の各種のシリカ−ミセルナノ複合体
を、空気中で773Kで5時間加熱し、複合体からそれ
ぞれの界面活性剤を除去した。焼成によってできた生成
物は、そのX線回折パターンの解析により、規則的なナ
ノ多孔体になっていることを確認した。そのX線回折パ
ターンを図19〜図23に示す。d100値(C10、
C12、C14、C18、及びC
12+14+16+18のナノ多孔体について、それぞ
れ2.22,2.25,2.86,3.17及び2.7
5nm)は焼成により小さく変化したが、規則構造を表
す回折パターンは形として変わっておらず、界面活性剤
の除去後でさえ規則的な構造が維持されていることがわ
かる。また、ブルナウアー−エメット−テーラー(BE
T)表面積、平均孔径などの値を求めた。結果を、表1
にまとめて示す。
【0057】これらについて、焼成により得られた純シ
リカ多孔体を親水化するための水蒸気処理(沸騰した湯
で30分間蒸す)を行った。親水化処理前後の水蒸気吸
着特性の吸着等温線は、先の例と同じくS字型の特性を
示した。親水化処理前後のシリカ多孔体について、29
8Kにおける水蒸気の吸・脱着等温線の測定し、図24
にC10,図25にC12の結果を示す。親水化処理前
後のシリカ多孔体は、両方とも、S字型の吸・脱着特性
を示している。
【0058】分子鋳型がC10の場合(図24)、親水
化処理前のシリカ多孔体は、相対圧25%RHにおいて
は、吸着量は32ml(S.T.P.)/gであり、相対圧10%
RHまで再生される場合、残留水分量は88 ml(S.T.
P.)/gであったが、S字型の急勾配は相対圧30.50
%RHの間にある。親水化処理前のシリカ多孔体は、1
0.50%RHの連続除湿条件において、必ずしも除湿
材料としては適していないとは言えないが、急勾配は再
生条件に近いところにあるのはより理想的と考えられ
る。従って、親水化処理後のC10のシリカ多孔体で
は、急勾配は相対圧10.30%RHの間にあるので、
連続除湿の再生条件10%RHに対しては、より理想的
な材料と考えられる。
【0059】分子鋳型がC12の場合(図25)、親水
化処理前のシリカ多孔体は、相対圧30%RHにおいて
は、吸着量は40ml(S.T.P.)/gで、相対圧10%RH
まで再生される場合、残留水分量は68ml(S.T.P.)/g
であったが、S字型の急勾配は相対圧30.50%RH
の間にある。親水化処理後のC12のシリカ多孔体で
は、急勾配は相対圧20.40%RHの間にあるので、
連続除湿の再生条件10%RHに対しては、両方ともよ
り理想的な材料と考えられる。
【0060】S字型の吸着等温線の立上りが低湿度へ大
きくシフトしたことは、本来疎水的であるシリカのナノ
多孔体が親水的なものに変わったことを示すことを既に
実施例1に説明した。本実施例のC10、C12、C1
4、C16にしても同じ親水化効果が見られた。例え
ば、C10の場合、親水化処理前の立上り湿度は0.2
7で、親水化処理後は0.10に下がった。親水化処理
によって、親水基のOH が形成され、シリカ表面の水
の接触角度が低下し、毛管凝縮圧力も低下することがわ
かる。また、単分子層吸着量の変化から、親水化処理に
よって、多孔体表面にある親水基は数倍に増加したこと
も判る。
【0061】〔実施例3〕実施例1のテトラエトキシシ
ラン(TEOS)のシリカ源の代わりに、低価の水ガラ
ス(珪酸ナトリウム溶液)4.555gに、界面活性剤
としてヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド
(C1633N(CHBr、以下C16とい
う)2.278g〔水ガラス:C16(モル比)は8:
1である〕に純水13.5gを添加して(水ガラス:水
のモル比は1:15)、室温で約10分間攪拌して水ガ
ラスとミセルを混合した。シリケート溶液は、はじめ強
アルカリ性を呈したが、これに塩酸を添加してpHを3
〜9に調整して、室温で約3時間攪拌しながら加水分解
を行うと、白い沈殿を生じる。得られた沈殿を濾過、水
洗、乾燥(100℃12時間)後、500℃、空気中で
5時間焼成する。このようにして、ナノ細孔構造を有す
る多孔体が得られた。
【0062】〔実施例4〕実施例1と同様の方法で調製
したミセル−シリケート溶液をガラス基板上にキャステ
ィングし、60℃で1時間乾燥することにより、厚さ5
μmのゲル状の生成物を得た。その生成物は亀裂を生
じ、平均約3〜5mmの小さい断片になった。次に、そ
のゲル状生成物を基板から取り除き、砕いて粉末にし
た。粉末状のシリカ−C16ナノ複合体のX線回折パタ
ーンを図6に示す。そのX線回折パターンもd100値
が3.94nmであるヘキサゴナル相に指数付けられ
た。
【0063】〔実施例5〕実施例1と同様の方法で得た
ミセル−シリケート溶液をペトリ皿に流し込み、室温
(25〜27℃)で24時間乾燥することにより、厚さ
約30μmの透明な自己保持性のフィルムが得られた。
そのフィルムのX線回折パターンはd値約4.03nm
の幅の広い回折ピークを示した。本実施例の複合体が幅
の広い回折ピークを示すことは、その複合体がシリカに
囲まれた配列の向きが統計的に少々散乱するC16の円
筒形ミセルからなることを示唆するものである。尚、こ
のフィルムを空気中、500℃で焼成した後においても
そのフィルムのモルホロジー及び透明性が保持された。
また、焼成試料のX線回折パターンもd値3.0nmの
一つの回折ピークを示した。BET表面積は1100m
/gである。このようにして、透明な自己保持性の多
孔体フィルムが得られた。
【0064】〔実施例6〕以下に、上述した多孔材料を
除湿素子として用いる実施例を説明する。実施例2の中
に述べたように、分子鋳型はC10の場合、S字型の急
勾配は相対圧10−30%RHの間にあるので、連続除
湿の再生条件10%RHに対しては、より理想的な材料
と考えられる。本実施例では、ミセル−シリケート複合
体溶液としてC10を用いて除湿素子を試作した。ガラ
ス繊維からなるハニカム構造体(ハニカムの重量は9.
445g、見かけ比重は0.12g/cmの非常に低い
密度で、通孔は厚さ0.1mm、ピッチ3×1.8mm
くらいの波形である。図1と図2参照)を浸漬し、ミセ
ル−シリケートを含浸し、その後、80℃の熱風で10
分間通気乾燥を行った。ハニカムに予定した量の溶液が
付着するまでこの操作を繰り返した。次に、大気雰囲気
において温度500℃で5時間保持して焼成を行った。
焼成したハニカムの全重量は18.560gであった。
この純シリカ多孔体付きのハニカムを沸騰水で30分間
蒸すことによって親水化処理を行った。
【0065】得られた除湿素子には、重量の変化から、
基材に対して100%のシリカ吸着材(基材対吸湿材
1:1)が固定されたことがわかる。このシリカ吸着材
料では、窒素吸着の測定により、細孔径は1.1nm、
細孔容積は0.49cm/gであった(表1参照)。ま
た、BELSORP18自動蒸気吸着量測定装置によって、水
蒸気吸着試験を温度25℃で行ったところ、相対湿度1
0%で7.2g/g、相対湿度20%で16g/g、相
対湿度30%で25g/gの吸湿率を示した。(図24
参照)。上述の本発明のナノ多孔吸湿材は、ハニカムの
ガラス繊維と親和性が大きく、ガラス繊維のハニカム表
面をよく濡らすのみならず、ハニカム繊維間隙にもよく
浸透し、乾燥後ハニカムと一体となるので、補強材とし
てハニカムを強固にし、機械的強度が高い除湿素子が得
られる。
【0066】上記のように作製した除湿素子を、従来の
除湿材のシリカゲル(ハニカム基材に対して150%の
シリカゲル吸着材が固定された)の除湿素子と比較しな
がら、動的な吸着特性を評価した。ハニカム基材に対し
て100%のナノ細孔を有するシリカ吸着材が固定され
た除湿素子の除湿性能を評価した。評価方法は、長さ6
0mmのハニカムを用いて、その素子前面から処理空気
及び再生空気を交互に風速2m/secで一定時間送入
した。
【0067】まず、処理空気として含水率11g/kgの
27℃の恒温・恒湿度の空気を流し、除湿素子に通過さ
せる前後の処理空気の含水率、温度、素子の含水率を計
測し、動的な除湿能力の評価試験を行った。同様に、再
生空気として含水率14g/kgの60℃と65℃の恒温・
恒湿度の空気を流し、素子を通過させる前後の再生空気
の含水率、温度、素子の含水率を計測し、動的な再生能
力を評価した。また、対照例として、従来のシリカゲル
の除湿素子を用いて、同条件で同様な除湿性能の評価試
験を行った。
【0068】図26(a)は、ハニカムに通過する前後
の吸着時間に伴う空気の含水率(入口側:χin、出口
側:χoutの変化を示す。図26(b)は、吸湿過程
のハニカムの吸湿量(m)の変化を示している。対照
例の材料(図27参照)より、本発明の実施例の方がよ
り多く湿気を吸着したことが判る。これから見ると、ハ
ニカムを通過する前(入口前)の空気の含水率は11g/
kgで安定しているが、通過した(出口近辺)後の空気の
含水率は、最初急激に下がり、その後入口前の状態に戻
っていくことが判る。本発明では、その初期の最低値
は、対照例よりやや低い。従来の材料より、本発明の材
料の方は出口の処理された空気の含水率がより低く、よ
り多くの湿気が除湿されたことが判った。
【0069】図26及び図27に示した規則的なナノ細
孔を有する本発明の除湿素子と対照例(市販のシリカゲ
ル除湿素子)の比較試験の結果を表3にまとめて示す。
【表3】
【0070】なお、従来の連続除湿素子または全熱交換
用素子の製法においては、成形時に吸湿性のない有機又
は無機の接着剤を塗布する必要があったため、その部分
は吸湿性能に全く寄与せず、吸湿作用を行う有効面積が
減少するという問題点があった。本発明の製法によれ
ば、素子の成形時にシリカだけの塗布が使われているの
で、接着剤を用いた場合に比べ、素子の吸湿性能をおよ
そ数%〜数十%向上せしめることになり、しかも、先に
述べたように、素子の強度が大幅に向上している。
【0071】なお、本発明により得られた湿気交換用素
子は図1に示すようなロータリー型のみならず、直交流
型、対交流型に成形して使用することもできる。
【0072】また、本発明の素子は、除湿素子のみなら
ず、全熱交換式熱交換器、吸着式除害装置、吸着冷房装
置等のような用途にも用いることができ、また、シリカ
に多少の添加剤を加えることにより、触媒素子としても
用いることができる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
除湿の吸着・再生条件の湿度範囲で絶対吸着量が大き
く、再生しやすく、吸着・再生サイクルにおいてヒステ
リシス性が小さく、連続的な除湿操作が効率よく行える
ような、省エネルギー型の空調装置に用いて好適な除湿
又は熱交換用機能素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の除湿素子の一例を
示す斜視図である。
【図2】片波型のハニカムの要部を拡大して示す図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態の工程を説明するフロー図
である。
【図4】ミセルのナノ構造のX線回折パターンを示すグ
ラフである。
【図5】ミセル−シリケート複合体のスピンコート膜の
X線回折パターンを示すグラフである。
【図6】ミセル−シリケート複合体のキャスティング乾
燥粉末のX線回折パターンを示すグラフである。
【図7】規則的なナノ細孔構造を有するシリカ多孔体粉
末のX線回折パターンを示すグラフである。
【図8】S字型吸着特性を呈する親水性ナノ多孔体の吸
着等温線である。
【図9】図8の対照例として、現状の材料と理想の材料
との比較を示すグラフである。
【図10】実施例1のナノ多孔体の親水化処理前後の吸
着等温線である。
【図11】親水化処理の際の表面反応を示す化学式であ
る。
【図12】実施例1のナノ多孔材料のX線回折パターン
を示すグラフである。
【図13】実施例1のナノ多孔材料の窒素吸着等温線を
示すグラフである。
【図14】実施例2のミセル−シリケート複合体のX線
回折パターン(C10)を示すグラフである。
【図15】実施例2のミセル−シリケート複合体のX線
回折パターン(C12)を示すグラフである。
【図16】実施例2のミセル−シリケート複合体のX線
回折パターン(C14)を示すグラフである。
【図17】実施例2のミセル−シリケート複合体のX線
回折パターン(C18)を示すグラフである。
【図18】実施例2のミセル−シリケート複合体のX線
回折パターン(C12+14+1 6+18)を示すグラ
フである。
【図19】実施例2のナノ多孔体のX線回折パターン
(C10)を示すグラフである。
【図20】実施例2のナノ多孔体のX線回折パターン
(C12)を示すグラフである。
【図21】実施例2のナノ多孔体のX線回折パターン
(C14)を示すグラフである。
【図22】実施例2のナノ多孔体のX線回折パターン
(C18)を示すグラフである。
【図23】実施例2のナノ多孔体のX線回折パターン
(C12+14+16+18)を示すグラフである。
【図24】実施例2のナノ多孔体(C10)の親水化処
理前後の吸着等温線である。
【図25】実施例2のナノ多孔体(C12)の親水化処
理前後の吸着等温線である。
【図26】実施例6の動的吸着実験の結果の一つを示す
グラフである。
【図27】実施例6の動的吸着実験の結果の対照例を示
すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D052 AA08 CA02 CB01 FA04 GA03 GA04 GB01 GB03 GB13 GB14 GB16 GB17 GB18 GB19 HA00 HA01 HA17 HA32 HA49 HB02 HB05 HB06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材に、均一なナノ細孔径、規則的な細
    孔構造を持つシリカ系素材からなる親水性多孔材料のコ
    ーティング膜を被覆したことを特徴とする除湿又は熱交
    換用機能素子。
  2. 【請求項2】 シリカ源と、界面活性剤とを用い、モル
    比にて、シリカ:界面活性剤:HO=1:0.1〜
    0.5:1〜100の水溶液又はアルコール水溶液に酸
    を加えた均一な溶液を調製し、均一なナノ細孔径、規則
    的な細孔構造を有するシリカ多孔材料を合成するための
    工程と、 基材をハニカム状に成形する工程と、 前記溶液を前記基材に付着させる工程と、 基材に付着した溶液を乾燥し、界面活性剤を除去するこ
    とにより基材表面に均一なナノ細孔径を有するシリカ多
    孔膜を形成する工程と、 これを親水化処理する工程とを有することを特徴とする
    除湿又は熱交換用機能素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記基材表面に接着剤を塗布することな
    く、潮解性のない前記シリカ多孔体をコーティングする
    ことにより、強固なハニカム構造体を形成することを特
    徴とする請求項2に記載の除湿又は熱交換用機能素子の
    製造方法。
JP33453399A 1999-11-25 1999-11-25 除湿又は熱交換用機能素子とその製造方法 Pending JP2001149735A (ja)

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