JP2001521733A - ヒト上皮増殖因子とヒトアンギオゲニンの融合タンパク質およびその製造方法 - Google Patents

ヒト上皮増殖因子とヒトアンギオゲニンの融合タンパク質およびその製造方法

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JP2001521733A JP2000518982A JP2000518982A JP2001521733A JP 2001521733 A JP2001521733 A JP 2001521733A JP 2000518982 A JP2000518982 A JP 2000518982A JP 2000518982 A JP2000518982 A JP 2000518982A JP 2001521733 A JP2001521733 A JP 2001521733A
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Abstract

(57)【要約】 この発明はヒト上皮増殖因子(hEGF)受容体を発現する癌細胞を追跡した後に細胞内にインターナリゼーションされるhEGFと、インターナリゼーションされた際に該細胞のリボ核酸を分解し細胞毒性を示すヒトアンギオゲニンを遺伝子工学的に作製された融合タンパク質;該融合タンパク質をコードする遺伝子を含む発現ベクターで大腸菌を形質転換して、融合タンパク質を大量に製造する方法;および前記融合タンパク質の抗癌剤としての医薬用途を提供する。この発明の融合タンパク質を成す各構成タンパク質は全てヒト由来で抗体を形成しないため免疫毒性がない。かつ各構成タンパク質自体のみでは癌細胞に対する活性がほとんどない反面、それらが融合すると、融合タンパク質は分子量が小さいながら癌細胞にのみIC50において1000倍以上の差で選択的に作用し癌細胞のみを殺せるため、毒性を与えずhEGF受容体を高レベルで発現する癌を治療することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 技術分野 本発明は、ヒト上皮増殖因子(human epidermal growt
h factor、hFGF)とヒトアンギオゲニン(angiogenin)
の融合タンパク質およびその融合タンパク質の調整方法に関する。より具体的に
は、本発明はヒト上皮増殖因子受容体を高いレベルにおいて発現する癌細胞を追
跡し、続いてインターナリゼーション(internalization)する
ヒト上皮増殖因子(hEGF)およびインターナリゼーションにおいて、リボ核
酸を分解し細胞毒性を出すアンギオゲニンの融合タンパク質と、該融合タンパク
質の遺伝子をコードする発現ベクターで形質転換した大腸菌(E.coli)を
使用して、前記融合タンパク質を製造する方法およびその抗癌剤としての医薬上
の用途を提供する。
【0002】 従来技術 環境汚染と高齢者人口の増加に伴い、発癌率が毎年5%ずつ上昇しており、癌
が他の疾患および事故の中で死亡原因の一位を占めている。
【0003】 癌を予防および治療するための有効な方法としては化学療法が広く用いられて
いるが、化学療法は例えば、癌細胞だけではなく正常細胞をも攻撃する、種々の
副作用を引き起こすことが知られている。癌細胞に対し特異性が低く、正常細胞
に対し毒性を有するために、高い特異性および低い毒性を有する抗癌剤の開発に
数多くの努力がなされてきた。そのような努力の例として、新規の作用機序を有
する薬物の探索、ドラッグデリバリーシステムおよびドラッグターゲッティング
の開発、初期抗癌剤の作用を補助する補助治療剤の使用、などが含まれる。
【0004】 最近、癌細胞に強い親和性を有する担体に結合させた化学薬剤を用いて癌細胞
に選択的に作用するドラッグターゲッティングの新しい方法が研究されている。
有望な解決として、アルファフェトプロテインのような癌細胞に特異的な抗原に
対する抗体に化学薬剤、リシン、ジフテリア毒素、シュードモナス毒素または放
射性同位体等を結合する事例が報告されている(参照:K.Shikoroら、
Br.Med.Bull.、40:233−239(1984);Vijayら
、Nature、339:394−397(1989);:USP4,545,
985;Peterら、Cancer Res.、54:1008(1994)
)。しかしながら、抗体結合化学薬剤は例えば、細胞内に入り難く、抗体自体に
抗原性が有り、抗体が正常細胞と結合し、かつ抗体の分子量が大きいために結合
能力が低いという短所を有していた(参照:Pastanら、Cell、 47
:641−648(1986);Hurwitzら、Cancer Res.、
35:1175−1181(1975);Delabyeら、J.Clin.I
nvest.、77:301−311(1986);Bucheggerら、J
.Exp.Med.、158:413−427(1986);Buchegge
rら、Cancer、58:655−661(1986)。
【0005】 他の試みとして、ポリアミノ酸は正常細胞に毒性を与えないので、ポリアミノ
酸を担体として用いて抗癌剤を開発した。薬剤にポリアミノ酸を結合させて複合
体を形成した後、癌細胞に存在する酵素により薬剤をその複合体から分離した。
しかし、この方法で前記詳述の問題点を解決することはできなかった(参照:K
atoら、J.Med.Chem.、27:1602−1607(1984);
EP112,720;USP4,485,093)。
【0006】 抗癌ドラッグターゲッティングのもう一つの試みとして、細胞内受容体に結合
でいるペプチドまたはタンパク質、とサイトトキシンとのタンパク質複合体を調
製する研究も行われているが、まだ成功していない。そのようなペプチドまたは
タンパク質の例として、TGF(腫瘍成長因子)、MSH(メラニン細胞刺激ホ
ルモン)、ソマトスタチン、グルカゴン、インシュリン、トランスフェリン、L
DL(低密度リポタンパク質)、カルシトニン、α−2−マクログロブリン、ブ
ラジキニン、EGF等がある(参照:USP4,545,;Shimizuら、
FEBS Letters、118:274−278(1980);Cawle
yら、Cell、22:563−570(1980);Simpsonら、Ce
ll、29:469−473;WO85/00369;WO/04030;US
P4,528,186;EP46,039;EPK−128,733;WO85
/01284;EP131,868;USP3,917,824)。
【0007】 また、ジフテリア毒素とTRH(甲状腺刺激ホルモン刺激ホルモン、TRF(
トランスフェリン)、MSHおよびLDLとを結合させることにより、ペプチド
とサイトトキシンの遺伝子工学的融合タンパク質を生成した。しかし、担体であ
るペプチドの受容体結合活性の保持の問題点でその融合タンパク質の使用が限ら
れてきた(参照:Bachaら、J.Biol.Chem.、258:1565
−1570(1983);Okeefeら、J.Biol.Chem.、260
:932−937(1985);Murphyら、Proc.Natl.Aca
d.Sci.,USA、83:8258−8262(1986);日本特公昭6
0−163824号公報)。
【0008】 細胞毒性化学物質自身が毒性および化学物質に対する抗体形成による免疫毒性
のために、EGFタンパク質複合体および細胞毒性化学物質の毒性は低くならな
かった(参照:WO88/00837)。EP467,536では遺伝子工学的
にTGFに改変型シュードモナスエキソトキシンAを融合し、膀胱癌(blad
der cancer)の標的として使用することができる。しかし、微生物由
来の毒素抗原性を克服することはできなかった。日本特公昭63−41418号
公報では化学物質をリンカーとして用いたEGFとシュードモナス毒素のタンパ
ク質コンジュゲートが開示されている。シュードモナス毒素の毒性の問題がまだ
解決されていない。EP11,111では分子量の小さい成長因子に化学物質を
化学的にコンジュゲートして調製した抗癌剤を示しているが、これは化学物質が
タンパク質のβ−アミノ末端やカルボキシル末端に非特異的に結合され調製され
たものである。しかし、従来技術では化学反応中の汚染、タンパク質の変性、お
よびそのコンジュゲート自体の不均質性の点において、まだ十分ではないことが
分かっている。
【0009】 上記のように、癌細胞の表面上の分子を認識するモノクローン抗体と融合した
細胞毒性物質(cytotoxic agent)、または微生物由来の毒素(
参照:USP4,664,911;USP4,545,985)または腫瘍性組
織由来の成長因子と微生物由来毒素を融合して生成した融合タンパク質(参照:
Jillら、J.Biol.Chem.、266:21118(1991);D
anielら、Cell、22:563−570(1980);Chaudha
ryら、PNAS、84:4538−4542(1987))に関する研究が現
在も行われているが、タンパク質自体の毒性、化学物質の汚染、抗体形成による
免疫毒性と抗体の非特異的結合、大きい分子量をもつ融合タンパク質を標的癌細
胞まで運搬する困難さのため、満足な結果を得ることはできなかった(参照:C
hungら、Mol.Cells、6:125−132(1996))。
【0010】 発明の要約 本発明者らは前記の問題点である抗体形成による免疫毒性の問題、および少な
くとも50kDの大きい分子量のための低いターゲッティング効率(targe
tingefficiency)の問題を解決するため、人体内で正常的に存在
する物質であるhEGFとアンギオゲニンによって構成され、過量を投与しても
毒性を与えず、分子量が小さい融合タンパク質を遺伝子工学的に開発した。さら
に、本発明者らはhEGFおよびアンギオゲニンをコードする融合体遺伝子をク
ローニングし、細菌内で発現して大量の融合タンパク質を製造した。 上記のよ
うに調製した融合タンパク質の効率性は:1)hEGF受容体を発現する癌細胞
の成長を選択的に阻害し;2)正常細胞の成長には有害な影響を及ぼさず;3)
従来の化学抗癌剤の毒性を与えず;4)融合タンパク質に対する抗体形成による
問題点が全く生じないという点において、従来の抗癌剤と比較して著しく改善さ
れた。
【0011】 従って、本発明の主な目的は、hEGF受容体を発現する癌細胞の成長を選択
的に阻害する、hEGFとアンギオゲニンとの融合タンパク質を提供することで
ある。
【0012】 本発明の他の目的は、前記融合タンパク質をコードする遺伝子を含む発現ベク
ターで形質転換させた組換え微生物を用いて、前記融合タンパク質を製造する方
法を提供することである。
【0013】 本発明の他の目的は、前記融合タンパク質を有効成分として含む抗癌剤を提供
することである。
【0014】 上述した本発明の目的および特徴は、添付図面と共に後述の記載によりさらに
明確になる。
【0015】 発明の詳細な説明 本発明において新たに開発された融合タンパク質は、hEGFのトレーサーと
リボヌクレアーゼスーパーファミリーに属するアンギオゲニンの毒性タンパク質
が適当なリンカーによって結合し、適した3次折りたたみ(forlding)
を許容するように形成されたものである。結果として、本発明の融合タンパク質
は:癌細胞を追跡するhEGFのトレーサー成分;癌細胞を殺すアンギオゲニン
細胞毒性成分;またこのhEGFおよびアンギオゲニンが各々生物学的活性をも
つように連結するリンカー成分、の3つからなっている。この点に関しては、h
EGFは、融合タンパク質をhEGF受容体を発現する癌細胞にターゲッティン
グする機能を持ち、続いて融合タンパク質の形でインターナリゼーションする。
アンギオゲニンはトレーサーによりインターナリゼーションにおいて、リボ核酸
を分解し癌細胞を殺す機能を持ち、リンカーペプチドは例えばhEGFなどのト
レーサーと例えばアンギオゲニンなどのサイトトキシンに結合し、3次構造を維
持する。
【0016】 上記のように、本発明は従来の抗癌剤の問題点である低効率のターゲッティン
グ、製造中の化学物質汚染、融合タンパク質の抗原性、サイトトキシンの毒性等
の問題点をうまく解決した新規の融合タンパク質を提供する。
【0017】 従来、抗癌剤として用いた融合タンパク質は、トレーサーとして用いる抗体の
抗原性、または微生物由来のサイトトキシンの毒性のため、投与後、1週間以内
に抗体が形成され毒性を表していた。特にジフテリア毒素やシュードモナス毒素
で作られた融合タンパク質の場合、相当数の患者が投薬する前に融合タンパク質
に対する抗体を持っており、投与された融合タンパク質は癌細胞に対し、もはや
有効ではない。
【0018】 一方、本発明の融合タンパク質において働くトレーサーとサイトトキシンは通
常人体に存在するもので、トレーサーがサイトトキシンを標的細胞に運び、細胞
内にインターナリゼーションした時にのみサイトトキシンが細胞毒性を表し、細
胞の外では、全く毒性を表さない。
【0019】 一般に、融合タンパク質の癌細胞へのターゲッティング効率を上げるためには
融合タンパク質のサイズが小さいほど好ましい。本発明においては、低分子量タ
ンパク質、6kDのトレーサー(hEGF)と14.4kDのアンギオゲニンを
用いることによってターゲッティング効率をはるかに改善した。しかしながら、
従来の融合タンパク質は少なくとも50kDであったことを考慮すると、本発明
の20.4kD(6kD+14.4kD)の融合タンパク質はその分子量におい
て著しく小さい。
【0020】 更に、化学的結合中の化学物質汚染およびタンパク質の変性の問題点を解決す
るため、本発明の融合タンパク質は化学的反応ではなく遺伝子工学的手法、すな
わちトレーサーとサイトトキシンの遺伝子を適当なリンカー融合した後、それを
用いて形質転換した遺伝子組換え微生物により製造する。 この過程において、
各タンパク質成分は、分子比1:0.5〜2、好ましくは1:1(トレーサー:
毒性タンパク質(アンギオゲニン))で結合させる。 リンカーとして融合タン
パク質の各タンパク質成分がその活性を維持するのに適当数のアミノ酸からなる
ペプチド、好ましくは0〜20個のアミノ酸からなるペプチド、最も好ましくは
グリシン、(グリシン)セリンまたは{(グリシン)セリン}のペプチド
を用いる。
【0021】 トレーサーとしては、hEGFに限らず動物EGF、TGF、これらの誘導体
およびhEGF受容体と結合し得る低分子量のペプチドやタンパク質を用いるこ
とができる。サイトトキシンとしては細胞内でRNAを分解するアンギオゲニン
に限らずリボヌクレアーゼスーパーファミリーに属するヒトリボ核酸分解酵素、
EDN(好酸球由来神経毒)、およびこれらの誘導体も使用可能である。トレー
サーのN末端またはC末端にサイトトキシンが結合することがあるが、トレーサ
ーのC末端にサイトトキシンのN末端が結合するのがより好ましい。
【0022】 本発明の融合タンパク質におけるトレーサーとして使用するhEGFの特徴は
以下とおりである: 正常細胞には全く作用せず、hEGF受容体が高いレベルで発現される 癌細胞にのみに選択的に作用する; 癌細胞内でhEGF受容体が高いレベルで発現される癌腫の広い適用範 囲で適用可能である; 融合タンパク質の形で癌細胞内にインターナリゼーションするため、サ イトトキシンを効率的に運搬する; 細胞内に透過され易いほど、サイズが小さい(53個のアミノ酸からな る)6kDのタンパク質である;および、 翻訳後修飾されないため、サイトトキシンと容易に融合できる。
【0023】 本発明の融合タンパク質におけるサイトトキシンとして使用するアンギオゲニ
ンの特徴は以下のとおりである: ヒト由来であるため、抗体形成を誘導しない(ヒト血液中0.4μg/ mlで存在); 細胞内でtRNase活性を表すので、インターナリゼーションした細 胞内でのみ毒素の役目をする;および、 他の微生物由来の毒素(例えばジフテリア毒素、シュードモナス毒素) や植物誘導毒素(例えばリシン)に比べ、標的に容易に運搬できるよう、充分サ
イズが小さい(123個のアミノ酸からなる14.4kDタンパク質)。
【0024】 上記特徴を有する融合タンパク質は、hEGF受容体を発現する癌、例えば膀
胱癌、肺癌、前立腺癌、脳癌、乳癌、皮膚癌等のための抗癌剤として広く有用で
ある。
【0025】 本発明の融合タンパク質を有効成分として含む薬剤は、非経口投薬(例えば、
点滴注射、皮下注射、直腸投薬など)されるのが好ましいが、経口投薬も可能で
ある。前記薬剤はカプセル剤、錠剤、ピル、果粒剤、ファインサブティレ剤(f
ine subtilae)、舌下錠剤(sublingual tablet
)、、糖衣錠、傷薬剤、シロップ剤、懸濁液剤などの形で調製することができる
。 上記の薬剤は例えば、希釈剤、崩壊剤(disintegrator)、基
剤(base)、等張剤(isotonic agent)、結合剤、緩衝剤、
吸収剤、潤滑剤、皮膜剤、溶剤、安定化剤、抗酸化剤、防腐剤、甘味剤、乳化剤
(emulsifying agent)、着色剤などを薬学上許容されうる担
体として含む。
【0026】 上記薬学上許容されうる担体の具体的な例は次の通りである。
【0027】 希釈剤にはスターチ、およびスターチ誘導体(例えば、デキストリン、カルボ
キシメチルスターチなど)、セルロースおよびセルロース誘導体(例えば、メチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなど)、糖(例えば、ガラ
クトース、果糖、グルコースなど)、ケイ酸およびケイ酸塩(例えば、天然的に
存在するケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウムなど)、炭酸塩(例えば、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウムなど)、水酸化アルミニ
ウムマグネシウム、合成ハイドロタルサイト(hydrotalcite)、ポ
リオキシエチレン誘導体、グリセリンモノステアリン酸、またはソルビタンモノ
オレイン酸などがある。
【0028】 結合剤にはスターチおよびスターチ誘導体(例えば、アルファスターチ、デキ
ストリンなど)、セルロースおよびセルロース誘導体(例えば、エチルセルロー
ス、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースなど)、アラビアゴム、トラガカントゴム、ゼラチン、糖(例えば、グルコ
ース、果糖など)、エタノール、またはポリビニルアルコールなどがある。
【0029】 崩壊剤にはスターチおよびスターチ誘導体(例えば、カルボキシメチルスター
チ、ヒドロキシプロピルスターチなど)、セルロースおよびセルロース誘導体(
例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、セルロース結晶、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロースなど)、炭酸塩(例えば、炭酸カルシウム、炭酸水素
カルシウムなど)、トラガカントゴム、ゼラチン、または糖などがある。
【0030】 潤滑剤にはステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウ
ム、タルク(talc)、ケイ酸およびケイ酸塩(例えば、硬質無水物ケイ酸、
天然的に存在するケイ酸アルミニウムなど)、チタン酸化物、リン酸水素カルシ
ウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル、マクロゴールなどがある。
【0031】 防腐剤にはp−ヒドロキシベンゾアート、亜硫酸塩(例えば、亜硫酸ナトリウ
ム、ピロ亜硫酸ナトリウムなど)、リン酸塩(例えば、リン酸ナトリウム、ポリ
リン酸カルシウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウムなど)、アル
コール(例えば、クロロブタノール、ベンジルアルコールなど)、ベンズアルコ
ニウム塩化物、ベンゼトニウム塩化物、フェノール、クレゾール、塩化クレゾー
ル、ジヒドロ酢酸、ジヒドロ酢酸ナトリウム、グリセリン、ソルビン酸、または
糖などがある。
【0032】 抗酸化剤には亜硫酸塩(例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムな
ど)、ロンガリト(rongalite)、エリソルビン酸、L−アスコルビン
酸、システイン、チオグリセロール、ブチルヒドロキシアニソル(buthyl
hydroxyanisol)、ジブチルヒドロキシトルエン、プロピル没食子
酸(propylgallic acid)、アスコルビルパルミチン酸塩(a
scorbyl palmitate)、またはd1−α−トコフェロールなど
がある。
【0033】 等張剤には塩化ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、デキストリ
ン、グリセリン、またはグルコースなどがある。
【0034】 緩衝剤には炭酸ナトリウム、塩酸、ホウ酸、またはリン酸塩などがある。
【0035】 皮膜剤にはセルロース誘導体(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、セル
ロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート
など)、シェラック(shellac)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピ
リジン(例えば、ポリ−2−ビニルピリジン、ポリ−2−ビニル−5−エチルピ
リジンなど)、ポリビニルアセチルジエチルアミノアセテート、ポリビニルアル
コールフタレート、メタクリル酢酸(methacrylate)、メタクリレ
ートコポリマーなどがある。
【0036】 甘味剤には糖(例えば、グルコース、果糖、乳糖など)、サッカリンナトリウ
ム、または糖アルコールなどがある。
【0037】 溶剤にはエチレンジアミン、ニコチンアミド、サッカリンナトリウム、クエン
酸、クエン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリソ
ルベート(polysolvate)、ソルビタン(sorbitan)脂肪酸
エステル、グリセリン、プロピレングリコール、またはベンジルアルコールなど
がある。
【0038】 基剤には脂肪(例えば、ラードなど)、植物性油(例えば、オリーブ油、ゴマ
油など)、動物性油、ラノリン酸(lanolin acid)、ワセリン、パ
ラフィン、ワックス、樹脂、ベントナイト、グリセリン、グリコール油、または
脂肪族アルコール(例えば、ステアリルアルコール、セタノールなど)がある。
【0039】 分散剤にはアラビアゴム、トラガカントゴム、セルロース誘導体(例えば、メ
チルセルロースなど)、ステアリン酸ポリエステル、ソルビタンセスキオレト(
sorbitan sesquioleate)、モノステアリン酸アルミニウ
ム、アルギン酸ナトリウム(sodium alginate)、ポリソルベー
ト、またはソルビタン脂肪酸エステルなどがある。
【0040】 安定剤には亜硫酸塩(亜硫酸ナトリウムなど)、窒素または二酸化炭素などが
ある。
【0041】 前記薬物の調製におき、本発明の融合タンパク質は剤型によって相違であるが
、0.01〜100重量%の濃度で含まれる。
【0042】 投与量は患者の体重、疾病の程度および医者の判断などによる。しかし、一般
的に注射剤を投与する場合は、1日に体重1kg当たり0.01〜10mg、好
ましくは0.02〜2mgがを投与することができ、注射剤以外を投与する場合
は、融合タンパク質の血中濃度が注射剤に準ずる濃度を維持するように考慮して
投与することができる。
【0043】 上述の1日投与量は疾病の程度および医者の判断によって、1回、または数回
に渡って投与することができる。
【0044】 以下、実施例を通して本発明をさらに具体的に説明する。但し、これら実施例
等に本発明の記述的範囲を限定するものではない。
【0045】 実施例1:hEGF、ヒトアンギオゲニンをコーディングする遺伝子の構築 hEGF遺伝子(配列番号3)を調製するために、発現ベクターpTE105
(図1、大韓民国特許公告第96−6121号、KCCM−10027参照)に
部位特異的突然変異を誘発させ発現ベクターpTED(大韓民国特許出願第96
−53539号、KFCC−10925参照)を構築し、それをhEGF遺伝子
源として用いた。
【0046】 一方、ヒトアンギオゲニン遺伝子(配列番号1)を調製するために、EcoR
I制限酵素部位を含む配列番号5のプライマーとHindIII制限酵素部位を
含む配列番号6のプライマー各々30ピコモルをヒトの肝cDNAライブラリー
に添加し、これをプリミックス−トップ(PremixTM−Top、Cat#
K2010、(株)バイオニア(韓国)、1ユニットのポリメラーゼ、250μ
Mの混合溶液、40μMの塩化カリウム、1.5μMの塩化マグネシウムおよび
50mMのトリス−塩酸(pH9.0)を含有する)チューブに入れ、蒸留水を
添加して最終容量を20μlまで増やし、ここに30μlのミネラルオイルを上
部に添加し、溶液の蒸発を防止した。 ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は94
℃で5分、58℃で2分、72℃で30秒、94℃で1分の順で35回繰り返し
、最終段階では72℃で20秒反応させDNAを増幅させた。
【0047】 その結果、配列番号1のヒトアンギオゲニン遺伝子とEcoRIおよびHin
dIII制限酵素部位が挿入された約380bpのPCR産物を取得した。次い
で、EcoRIとHindIII制限酵素でPCR産物切断し、pRSETA(
Invitrogen、USA)を制限酵素EcoRIとHindIIIで制限
消化して得た2943bpのDNA断片とよく混合し、付着末端を形成した。T
4DNAリガーゼ0.5μlとともに16℃で18時間インキュベートすること
により、2つのDNA断片を連結した。
【0048】 この最終プラスミドをpRSangと命名し、これを用いて大腸菌BL21(
DE3)を形質転換した。図2は組換えベクターpRSangの構築過程を表し
た概略図である。
【0049】 実施例 2: ヒトアンギオゲニンの発現ベクターpTEangの構築 アンギオゲニン遺伝子をOmpA(tacプロモーター)システム下で発現さ
せるため、実施例1から得た発現ベクターpTED(KFCC−10925)に
ヒトアンギオゲニン遺伝子を挿入した。DsaI制限酵素部位を含む配列番号7
のプライマーと、アンギオゲニンの122番アミノ酸Arg(CGT)がArg
(CGC)に変換され、また124番にGlyが付加された、AvaI制限酵素
部位とPstI制限酵素部位を含む配列番号8のプライマーとの2個のプライマ
ーに用い、組換えベクターpRSangを鋳型にしてPCRを行った。この際、
PCRはpRSang100ng、各プライマー100pMずつ、dNTPs混
合溶液8mM(各2mM)、Mg2+を含む反応溶液、PFU(ポリメラーゼ)
1ユニットを入れ、最終容量を100μlまで増やした。次いで94℃で1分、
58℃で1分、72℃で70秒の順で32回繰り返し、最終段階では72℃で5
分反応させDNAを増幅した。 増幅されたPCR産物(391bp)を1%(
w/v)のアガロースゲル電気泳動により分離、精製した後、DsaI/Pst
I制限酵素で消化して再び分離、精製した。
【0050】 上記DsaI/PstI制限酵素で切断されたPCR産物(391bp)とD
saI/PstI制限酵素で切断して精製されたプラスミドベクターpTEDの
2777bpDNA断片とを混合した後、T4DNAリガーゼ0.5μlを添加
し16℃で18時間反応させることにより、これら2つのDNA断片を連結した
。このように連結されたプラスミドをpTEangと命名し、これを用いて大腸
菌JM101を形質転換した。プラスミドベクターpTEangにアンギオゲニ
ンが正しく挿入されたかどうかを、制限酵素AvaI、SmaI、A1wNIで
切断して確認した。 図3は組換えベクターpTEangの構築過程を表した概
略図である。
【0051】 一方、上記配列番号7のプライマーをNdeI制限酵素部位を含む配列番号1
6の別のプライマーと交換すること以外は、上記と同様の方法により封入体(i
nclusion body)の形のアンギオゲニンを大量に発現した。
【0052】 実施例 3: アンギオゲニンとhEGFの融合遺伝子を含む 発現ベクターpTE4081の構築(I) アンギオゲニンとhEGFの融合遺伝子を構築するために、実施例1から得た
EGF遺伝子を含むプラスミドpTED、実施例2から得たアンギオゲニン遺伝
子を含むプラスミドpTEangを融合することにより、アンギオゲニンとEG
F遺伝子を含む発現ベクターpTE4081を構築した。図4は組換えベクター
pTE4081の構築過程を表した概略図である。
【0053】 より具体的に説明すると、hEGF遺伝子を含むプラスミドpTEDを制限酵
素BlpIとPstIで切断し、1.5%アガロースゲル電気泳動により分離し
て、精製EGF遺伝子を含むDNA断片(149bp)を取得した。一方、アン
ギオゲニン遺伝子を含むプラスミドpTEangを制限酵素AvaIとPstI
で切断し、0.8%アガロースゲル電気泳動により分離して、精製アンギオゲニ
ン遺伝子を含むDNA断片(3156bp)を取得した。
【0054】 リンカーは各100ピコモルの配列番号9のオリゴマーと配列番号10の別の
オリゴマーに、1.5μlの10nMATPと15ユニットのT4ポリヌクレオ
チドキナーゼを混合し、37℃で1時間、95℃で5分インキュベートし、5’
末端をリン酸化した。リン酸化されたオリゴマー等を95℃で5分加熱し、30
℃になるまで3時間かけ徐々に冷やしアニーリングすることにより、制限酵素A
vaIとBglII部位と付着する5’および3’末端を調製した。上記EGF
遺伝子を含むDNA断片(149bp)、アンギオゲニン遺伝子を含むDNA断
片(3156bp)と上記リン酸化リンカーとを混合した後、T4DNAリガー
ゼ0.5μlとともに16℃で18時間インキュベートすることにより、これら
のDNA断片を連結した。この組換え体プラスミドpTE4081を用いて大腸
菌JM101を形質転換した。 プラスミドベクターpTE4081にアンギオ
ゲニンとEGFの融合遺伝子が正しく挿入されたかどうか制限酵素DsaI、A
lwNI、NsiI、SmaIで切断して確認した。最終的に、Sangerの
ジデオキシヌクレオチド配列分析法を用い(Molecular clonin
g a laboratory manual 2nd ed.Sambroo
k et al.,13.6−13.10参照)、組換え体プラスミドを配列決
定して融合遺伝子が正しく挿入されたかどうか確認した。
【0055】 実施例 4: アンギオゲニンとhEGFの融合遺伝子を含む 発現ベクターpTE4082の構築(II) アンギオゲニンとhEGFの融合遺伝子を構築するために、実施例3から得た
EGF遺伝子を含むDNA断片、アンギオゲニン遺伝子を含むDNA断片、リン
カー(配列番号11と配列番号12)を融合させることにより、アンギオゲニン
とEGFの融合遺伝子を含む発現ベクターpTE4082を調製した。 図5は
組換えベクターpTE4082の構築過程を表した概略図である。発現ベクター
pTE4082は、別のリンカー(配列番号11と配列番号12)を用いたこと
以外は、実施例3と同様の方法により構築した。さらに、遺伝子の正しい挿入も
実施例5と同様の方法により確認された。
【0056】 実施例 5: アンギオゲニンとhEGFの融合遺伝子を含む 発現ベクターpTE4083の構築(III) プラスミドpTE105を制限酵素AflIIとPstIで切断して得たDN
A断片(2929bp)、プラスミドpTEangを鋳型とし、かつ配列番号1
3と配列番号14のプライマーを用いてPCR増幅させて得られたアンギオゲニ
ン遺伝子を含むDNA断片を融合することにより、アンギオゲニンとhEGFの
融合遺伝子を含む発現ベクターpTE4083を調製した。図6は組換えベクタ
ーpTE4083の構築過程を表した概略図である。
【0057】 より具体的に説明すると、hEGF遺伝子を含むプラスミドpTE105を制
限酵素AflIIとpstIで切断し、0.8%アガロースゲル電気泳動により
hEGF遺伝子を含むDNA断片(2929bp)を分離、精製した。一方、A
flII制限酵素部位を含む配列番号13のプライマーとPstI制限酵素部位
を有する配列番号14のプライマーを一対に用い、アンギオゲニン遺伝子を含む
プラスミドpTEangを鋳型にしてPCRを行った。 この際、PCRはpT
Eang 100ng、各プライマー100ピコモルずつ、各dNTP2mM、
Mg2+を含む反応溶液、PFU(ポリメラーゼ)1ユニットを入れ、最終容量
を100μlまで増やした。 次いでPCRパラメータ:94℃で1分、58℃
で1分、72℃で70秒、94℃で30秒の順で32回繰り返し、最終段階では
72℃で5分反応させDNAを増幅させた。増幅されたPCR産物(407bp
、アンギオゲニン遺伝子を含むPCR産物)を1%(w/v)のアガロースゲル
電気泳動にかけて分離し、ゲルから精製した後、AflII制限酵素とpstI
制限酵素で消化した。
【0058】 上記AflII/PstI制限酵素で切断されたhEGF遺伝子を含むPCR
産物(2929bp)とAflII/PstI制限酵素で切断されたアンギオゲ
ニン遺伝子を含むPCR産物(407bp)を混合した後、T4DNAリガーゼ
0.5μlを添加し16℃で18時間インキュベートすることにより、これらを
連結し、pTE4083を作製した。プラスミドpTE4083で大脳菌JM1
01を形質転換した。 プラスミドベクターpTE4083にアンギオゲニンと
hEGFの融合遺伝子が正しく挿入されたかどうか制限酵素AlwNI、Bsp
MI、AflII、PstIで切断して確認した。 最終的に、Sangerの
ジデオキシヌクレオチド配列分析法を用い、遺伝子が正しく挿入されたかどうか
確認した。
【0059】 上記プラスミドpTE4083で形質転換された大腸菌JM101をE.co
li JM101−plasmid dTE4083と命名し、1997年9月
4日に、国際寄託機関の韓国種菌協会附設微生物保存センター(KCCM)(1
34Shinchon−Dong,Seodaemun−ku,Seoul,K
orea)に、KCCM−10106として寄託している。
【0060】 実施例 6: アンギオゲニンとhEGFの融合遺伝子を含む 発現ベクターpTE4084の構築(IV) アンギオゲニンとhEGFの融合遺伝子を含む他の発現ベクターpTE408
4は、配列番号14と配列番号15の2つのプライマーを用いアンギオゲニン遺
伝子を含むDNA断片(410bp)を増幅させること以外は、実施例5と同様
の方法により構築された。図7は組換えベクターpTE4084の構築過程を表
した概略図である。さらに、遺伝子の正しい挿入も実施例5と同様の方法により
確認した。
【0061】 上記プラスミドpTE4084で形質転換された大腸菌JM101をE.co
li JM101−pTE4084と命名し、1997年9月4日に、国際寄託
機関の韓国種菌協会附設微生物保存センター(KCCM)(住所は上記と同じ)
に、KCCM−10107として寄託している。
【0062】 実施例 7: アンギオゲニンとhEGFの融合遺伝子を含む 発現ベクターpTE4089の構築(V) プラスミドpTE4083を制限酵素NsiIとBstEII切断して得たh
EGF遺伝子およびアンギオゲニン遺伝子の一部を含む第一のDNA断片(30
01bp)と、鋳型としての前記プラスミドpTE4083を配列番号25と配
列番号26の一対のプライマーでPCR増幅して得たhEGF遺伝子の一部を含
む第二のNsiI/BamHI DNA断片と、また鋳型としてのプラスミドp
TE4083を配列番号27と配列番号14の一対のプライマーでPCRを増幅
して得たアンギオゲニン遺伝子の一部を含む第三のBamHI/BstEIID
NA断片とを連結融合し、hEGFとアンギオゲニンの融合遺伝子を含む発現ベ
クターpTE4089を調製した。図8は組換えベクターpTE4089の構築
過程を表した概略図である。
【0063】 より具体的に説明すると、hEGFおよびアンギオゲニン遺伝子を含むプラス
ミドpTE4083を制限酵素NsiIとBstEII切断し、0.8%(w/
v)アガロースゲル電気泳動にかけてhEGFおよびアンギオゲニン遺伝子の一
部を含む3001bpのDNA断片を分離した。
【0064】 一方、NdeI制限酵素部位を含む配列番号25のプライマーとBamHI制
限酵素部位を含む配列番号26のプライマーを一対に用い、前記プラスミドpT
E4083を鋳型にしてPCR増幅し、hEGF遺伝子の一部を含むDNA断片
を取得した。 この際、PCRはpTE4083 100ng(1μl)、各プ
ライマー100ピコモルずつ、dNTP各2mM、Mg2+を含む反応溶液、P
FU(ポリメラーゼ)1ユニットを入れ、最終容量を100μlに変性した。
次いで混合物を94℃で1分予め加熱した後、94℃で30秒変性、58℃で1
分アニーリング、72℃で2分重合の順で35回繰り返し、最終段階では72℃
で5分DNAを増幅した。
【0065】 かつ、BamHI制限酵素部位を含む配列番号27のプライマーとPstI制
限酵素部位を含む配列番号14の別のプライマーを一対に用い、上記と同様の方
法でPCRを行うことにより、アンギオゲニン遺伝子の一部を含むDNA断片を
取得した。上記増幅されたPCR産物のhEGF断片(171bp)およびアン
ギオゲニン断片(400bp)を1%(w/v)アガロースゲル電気泳動にかけ
て分離、精製した後、BamHI制限酵素で消化した。
【0066】 hEGF断片はNsiI制限酵素で、アンギオゲニン断片はBstEII制限
酵素で切断して再び分離、精製した。
【0067】 上記hEGFおよびアンギオゲニン遺伝子を含む3001bpのDNA断片、
PCR産物の断片(108bp)およびアンギオゲニン断片(236bp)をT
4DNAリガーゼ0.5μl中に混合した後、16℃で18時間インキュベート
することにより、pTE4089を作製し、pTE4089で大腸菌JM101
を形質転換した。プラスミドベクターpTE4089にアンギオゲニンとhEG
Fの融合遺伝子が正しく挿入されたかどうか制限酵素A1wNI、BspMI、
BamHI、AflII、PstIで切断し、1%(w/v)アガロースゲル電
気泳動にかけて確認した。最終的に、Sangerのジデオキシヌクレオチド配
列分析法を用い、アンギオゲニンとhEGFの融合遺伝子が正しく挿入されたか
どうか確認した(配列番号23参照)。
【0068】 実施例 8: アンギオゲニンとhEGFの融合遺伝子を含む 発現ベクターpTE40810の構築(VI) アンギオゲニンとhEGFの融合遺伝子を含む他の発現ベクターpTE408
10は、配列番号28の別のプライマーを用いて415bpのDNA断片を増幅
させ、それをBamHI/BstEII制限酵素で切断して251bpのDNA
断片を得てDNA連結反応に用いたこと以外は、実施例7と同様の方法により構
築された。図9は組換えベクターpTE40810の構築過程を表した概略図で
ある。さらに、融合遺伝子の正しい挿入も実施例7と同様の方法により確認した
(配列番号24参照)。
【0069】 実施例 9: アンギオゲニンhEGF−アンギオゲニンの融合遺伝子を含む 発現ベクターpTE40815の構築 アンギオゲニンhEGF−アンギオゲニンの融合遺伝子を調製するために、実
施例4のプラスミドpTE4082を制限酵素PstIとAflIIで処理した
後、0.8%(w/v)アガロース電気泳動にかけて3313bpのベクター断
片を取得した。一方、実施例7のプラスミドpTE4089を制限酵素AflI
IとPstIで処理した後、1.2%(w/v)アガロース電気泳動にかけてh
EGF3’末端アミノ酸、リンカーおよびアンギオゲニンを含む融合遺伝子断片
(416bp)を取得した。
【0070】 上記3313bpのベクター断片と、上記融合遺伝子断片(416bp)を混
合した後、T4DNAリガーゼ0.5μlを用いて16℃で18時間連結反応す
ることにより、pTE40815を生成した。図10は組換えベクターpTE4
0815の構築過程を表した概略図である。プラスミドpTE40815で大腸
菌JM101を形質転換した。プラスミドベクターpTE40815にアンギオ
ゲニンhEGF−アンギオゲニンの融合遺伝子が正しく挿入されたかどうか制限
酵素A1wNI、BspMI、BamHI、AflII、PstIで切断して確
認した。最終的に、Sangerのジデオキシヌクレオチド配列分析法を用い、
融合遺伝子が正しく挿入されたかどうか確認した(配列番号29参照)。
【0071】 実施例 10: hEGF−アンギオゲニンhEGFの融合遺伝子を含む 発現ベクターpTE40816の構築 hEGF−アンギオゲニンhEGFの融合遺伝子を調製するために、実施例7
のプラスミドpTE4089を制限酵素PstIとBstEII処理した後、0
.8%(w/v)アガロース電気泳動にかけて3195bpのベクター断片を取
得した。一方、実施例4のプラスミドpTE4082を制限酵素PstIとBs
tEIIで各々処理した後、1.2%(w/v)アガロース電気泳動にかけてア
ンギオゲニンの3’末端、リンカー、およびhEGFを含む融合遺伝子断片(3
24bp)を取得した。上記3195bpのベクター断片と、上記融合遺伝子断
片(324bp)を混合した後、T4DNAリガーゼ0.5μlを添加し16℃
で18時間連結反応することにより、pTE40816を作製した。図11は組
換えベクターpTE40816の構築過程を表した概略図である。プラスミドp
TE40816で大腸菌JM101を形質転換した。プラスミドベクターpTE
40816にhEGF−アンギオゲニンhEGFの融合遺伝子が正しく挿入され
たかどうか制限酵素A1wNI、BspMI、BamHI、AflII、Pst
Iで切断して確認した。 最終的に、Sangerのジデオキシヌクレオチド配
列分析法を用い、融合遺伝子が正しく挿入されたかどうか確認した(配列番号3
0参照)
【0072】 実施例11: 大腸菌JM101形質転換体におけるアンギオゲニンhEGFの 融合タンパク質発現 上記実施例3〜8で調製した発現ベクターpTE4081,pTE4082、
pTE4083,pTE4084、pTE4089、pTE40810で形質転
換された大腸菌JM101を2mlのテトラサイクリン−LB培地に蒔き37℃
で18時間培養した後、該培養液2mlを100mlのテトラサイクリン−LB
培地に再び蒔き、37℃で培養し600nmでの吸光度が0.7〜1.0に達し
た時、最終濃度が1mMになるまでイソプロピルβ−D−チオガラクトピラノシ
ド(IPTG)を添加することにより融合タンパク質の発現を誘導した。IPT
G(最終濃度/mM)を添加してさらに20時間培養した後、4℃、7,000
gで15分間遠心分離して培養液を回収し、次いで、SDS−PAGE、抗−h
EGF抗体および抗−アンギオゲニン抗体を用いたウエスタン・ブロッティング
を行った(図12(A)および図12(B)、図13(A)および図13(B)
参照)。
【0073】 図12(A)は、pTE4081、pTE4082、pTE4083、または
pTE4084を含む大腸菌JM101形質転換体の細胞培養液のSDS−PA
GEの結果を示し、図12(B)は、抗−hEGF抗体を用い、SDS−PAG
Eのウエスタン・ブロッティングの結果を示す。図12(A)および図12(B
)において、レーン1は分子量マーカー、レーン2は発現ベクターpTE408
1で形質転換された大腸菌JM101の培養上澄液、レーン3は発現ベクターp
TE4082で形質転換された大腸菌JM101の培養上澄液、レーン4は発現
ベクターpTE4083で形質転換された大腸菌JM101の培養上澄液、レー
ン5は発現ベクターpTE4084で形質転換された大腸菌JM101の培養上
澄液を表す。
【0074】 図13(A)は、pTE4089を含む大腸菌JM101形質転換体の細胞培
養液をSDS−PAGEおよびウエスタン・ブロッティングの結果を示し、図1
3(B)は、pTE40810を含む大賜菌JM101形質転換体の細胞培養液
をSDS−PAGEおよびウエスタン・ブロッティングの結果を示す。 図13
(A)において、レーンMは分子量マーカー、レーンaはIPTG誘導後の大腸
菌JM101形質転換体の培養上澄液のSDS−PAGEの結果;レーンbは抗
−hEGF抗体を用いたウエスタン・ブロッティングの結果;および、レーンc
は抗−アンギオゲニン抗体を用いたウエスタン・ブロッティングの結果である。
図13(B)において、レーンMは分子量マーカー、レーンaはIPTG誘導前
の大腸菌JM101形質転換体の培養上澄液のSDS−PAGEの結果;レーン
bはIPTG誘導後の大腸菌JM101形質転換体の培養上澄液のSDS−PA
GEの結果;レーンcおよびレーンdは抗−hEGF抗体を用いたウエスタン・
ブロッティングの結果;レーンeおよびレーンfは抗−アンギオゲニン抗体を用
いたウエスタン・ブロッティングの結果である。
【0075】 図12(A)および図12(B)、図13(A)および図13(B)からアン
ギオゲニン(配列番号2)とhEGF(配列番号4)の融合タンパク質が大量発
現されることが分かった。したがって、上記結果より実施例9および実施例10
からそれぞれ調製した発現ベクターpTE40815およびpTE40816で
形質転換された大腸菌JM101からも、アンギオゲニンとhEGFの融合タン
パク質が充分な量で高レベルに発現されることが予想された。
【0076】 実施例 12: 融合タンパク質の精製およびアミノ酸配列の決定 実施例11に記載の発現ベクター(pTE4081、4082、4083、4
084、4089、40810、40815および40816)のうち一つの発
現ベクターで形質転換された大腸菌株をLB培地に蒔き、O.D.600が約1
.0になるまで37℃で培養した後、1mM(終濃度)のIPTGで結合タンパ
ク質の発現を誘導しさらに20時間培養した。次いで、細菌培養液を遠心分離よ
り回収し、細胞ペレットを取得してリゾチーム、または浸透圧衝撃法で細胞を溶
解した。得られたタンパク質を14%のSDS−PAGEで分離した後、ウエス
タン・ブロッティングで所望のタンパク質を確認し、転写されたタンパク質バン
ドをPVDFから切り出し、タンパク質抽出キットでタンパク質を抽出しアミノ
酸配列分析の試料として用いた。すなわち、アミノ酸配列は、電気泳動(SDS
−PAGE)したゲルをPVDF膜に移し、Ponseau Sで染めて融合タ
ンパク質を示すバンドをかみそりで切り出し融合タンパク質を抽出した後、アミ
ノ酸自動配列分析を使用し標準操作方法により分析した。
【0077】 このように分析した融合タンパク質のアミノ酸配列は配列番号17〜20、2
1〜22、31〜32に表した。 配列番号17は発現ベクターpTE4081
で発現された融合タンパク質であるアンギオゲニングリシン−EGFのアミノ酸
配列であり、配列番号18は発現ベクターpTE4082で発現された融合タン
パク質であるアンギオゲニン(グリシン)4セリン−EGFのアミノ酸配列であ
り、配列番号19は発現ベクターpTE4083で発現された融合タンパク質で
あるEGF−アンギオゲニンのアミノ酸配列であり、配列番号20は発現ベクタ
ーpTE4084で発現された融合タンパク質であるEGF−グリシン−アンギ
オゲニンのアミノ酸配列であり、配列番号21は発現ベクターpTE4089で
発現された融合タンパク質であるEGF−(グリシン)セリン−アンギオゲニ
ンのアミノ酸配列であり、配列番号22は発現ベクターpTE40810で発現
された融合タンパク質であるEGF−{(グリシン)セリン}−アンギオゲ
ニンのアミノ酸配列であり、配列番号31は発現ベクターpTE40815で発
現された融合タンパク質であるアンギオゲニン(グリシン)セリン−EGF−
(グリシン)セリン−アンギオゲニンのアミノ酸配列であり、配列番号32は
発現ベクターpTE40816で発現された融合タンパク質であるEGF−(グ
リシン)セリン−アンギオゲニン(グリシン)セリン−EGFのアミノ酸配
列である。
【0078】 さらに、EGF−(グリシン)セリン−アンギオゲニンを含む試料はヘパリ
ン−セファロスカラムクロマトグラフィー(heparin−Sepharos
e CL−4B、Pharmacia Biotech.Inc.,USA)を
行い、ヘパリンに結合されたタンパク質を1M塩化ナトリウムを含むリン酸緩衝
液で溶出し、得られた画分をプールしDEAE−Sephadex(A−25、
Pharmacia Biotech.Inc.,USA)カラムクロマトグラ
フィーにかけ、樹脂に結合されたタンパク質を0.4〜0.7M塩化ナトリウム
を含むリン酸緩衝液で溶出精製した後、受容体結合活性およびtRNase活性
を測定した。
【0079】 実施例 13: 融合タンパク質の受容体結合活性 細胞表面に高レベルで発現されたEGF受容体を有しているA431細胞(A
TCC:CRL−1555)に125I−標識のEGFと試料を共に添加し、思
料と同位体元素標識EGFとの間の競合的結合により融合タンパク質の結合活性
を測定した。 すなわち、A431細胞を4×10細胞/mlの濃度で24ウ
エル(well)プレートに蒔いて細胞がコンフルエントになるまで培養した後
、10%(v/v)ホルムアルデヒドで固定した。 次いで、125I−標識の
EGFと試料溶液を各ウエルに20μlずつ添加し、競合的に受容体に結合させ
た後、結合しなかったEGFを洗い細胞をウエルから脱着し、細胞に結合した放
射能量をγ−カウンターで測定した。 cpmの値を%結合活性に変換し、対照
の濃度と%結合活性で示される標準曲線を得た。 該標準曲線に試料の%結合活
性の値を代入し試料の受容体結合活性を決定し、EGF自体の結合活性と比較し
た(表1参照)。
【0080】
【表1】
【0081】 上記表1から分かるように、本融合タンパク質のhEGF受容体結合活性
は90%以上で、EGFに比べあまり差がないことが分かった。
【0082】 実施例 14: 融合タンパク質のRNase活性 120mMのHEPES、120mMのNaCl、0.004%のBSAを含
む酵母t−RNAの混合液50μlに試料50μlを入れ攪拌した後、37℃で
2時間反応インキュベートし、同じ容量の6%の過塩素酸で反応を中断した。次
いで、反応混合物を10分間遠心分離し、これを用いて260nmで吸光度を測
定した。 これに基づき、標準曲線を作成して試料のRNase活性を測定し、
アンギオゲニン活性と比較した(表2参照)。
【0083】
【表2】
【0084】 上記表2から分かるように、本融合タンパク質のRNase活性は結合リンカ
ーのサイズが長いほど改善された。
【0085】 実施例 15: in vivoでの癌細胞に対する融合タンパク質の細胞毒性 in vitroでの融合タンパク質の活性を評価するため、乳癌細胞株のM
CF−7(ATCC HTB22)は10%のFBSを含むDMEMで培養した
。培養細胞を1ml当たり1×104の細胞濃度で96ウエルプレートで1日培
養した後、培地を、試料、対照、および5−フルオロウラシル(比較のため)を
含む無血清培地に交換し2日間培養し、MTT(3−(3,4−dimethy
lthiazol−2−yl)−2,5−diphenyltetrazoli
umbromide)で細胞生存率を測定し、IC50を計算した(表3参照)
【0086】
【表3】
【0087】 上記表3から分かるように、本融合タンパク質は癌細胞を非常に効果的に殺す
ことが示された。
【0088】 実施例 16: 融合タンパク質の細胞毒性 in vitroでの細胞毒性を評価するため、hEGF受容体を発現しない
細胞株であるCHO K−1(ATCC CCL61)を10%のFBSを含む
F−12培地で培養した。 培養細胞を1ml当たり1×10の細胞濃度で9
6ウエルプレートで1日培養した後、対照と試料を含む無血清培地に交換しさら
に2日間培養し、MTTで細胞生存率を測定した(表4参照)。
【0089】
【表4】
【0090】 上記表4から分かるように、本融合タンパク質は、hEGF受容体を発現しな
い細胞に対し毒性を示さなかった。
【0091】 実施例 17: in vivoでの毒性融合タンパク質の抗癌効果 in vivoでの融合タンパク質の抗癌活性を評価するため、免疫不全マウ
ス(体重20〜25g)の腹部皮下にA431培養細胞を2×10個(0.2
ml)移植した。 適当なサイズの腫瘍塊が形成されると、無菌操作下マウスよ
り腫瘍を摘出し2〜3mm片に切った後、套管針(troca)を用い皮下に移
植した。 該腫瘍を移植したヌードマウスにおいて腫瘍塊の大きさが約80ml
に達すると静脈内注射用にマウスを5群(1群当たり6匹)に分け、融合タンパ
ク質とアンギオゲニン100μg/kg体重ずつ3日間隔で4週間静脈内投与し
た。最終投与後、腫瘍表面の面積をバーニヤカリパスで測定し、4週後最終的に
癌細胞を切り出し腫瘍塊の重量を測定した(表5参照)。 図14(A)はPB
S(リン酸緩衝塩水)を投与したマウスの腫瘍塊のサイズを示す写真であり、図
14(B)はhEGF−(グリシン)セリン−アンギオゲニン投与群の腫瘍塊
のサイズを示す写真である。
【0092】
【表5】
【0093】 上記表5から分かるように、本融合タンパク質を投与されたマウス群において
の腫瘍塊の成長は、アンギオゲニンのみを投与されたマウス群に比べ著しく抑制
されることが分かった。 さらに、実験期間中、副作用による症状や死亡例は観
察されなかったし、腫瘍塊の成長抑制作用が肉眼でも観察された。
【0094】 急性毒性検査 本発明の融合タンパク質の低い毒素を確認するため、次のような方法で急性毒
性検査を行った:上記実施例から調製された融合タンパク質(EGF−(グリシ
ン)セリン−アンギオゲニン)を雄性のマウス(ICRマウス、体重は20〜
25g、1群当たり5匹のマウス)に0.1〜100mg/kgの投与量で腹部
に注射した。次いで、該マウスをケージに入れ一般的な症状を観察しながらたに
すぎなかったため中央致死量(LD50:mg/kg)を決定することができな
かった。その結果、本発明の融合タンパク質のLD50は100mg/kgより
想到高いことから、本発明の融合タンパク質は非常に低い毒性を有することが明
らかになった。
【0095】 以上詳細に説明し、立証した通り、本発明の融合タンパク質は、第1に各構成
タンパク質は全てヒト由来のタンパク質で抗体を形成しないため免疫毒性の問題
がなく、第2に各構成タンパク質自体のみでは癌細胞に対する活性がほとんどな
い反面、これらの融合タンパク質は分子量が小さいながら癌細胞にのみIC50
において1000倍の差で選択的に作用し癌細胞のみを殺せるため、従来の抗癌
剤としての融合タンパク質に比べて優れている。したがって、本発明の融合タン
パク質は、高レベルでhEGF受容体を発現する腫瘍の治療に実際に使用可能で
ある。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 発現ベクターpTE105のプラスミド地図である。
【図2】組換えベクターpRSangの構築過程を描写する概略図である。
【図3】組換えベクターpTEangの構築過程を描写する概略図である。
【図4】アンギオゲニングリシン−hEGFの融合タンパク質を発現する組
換えベクターpTE4081の構築過程を描写する概略図である。
【図5】アンギオゲニン(グリシン)セリン−hEGFの融合タンパク質
を発現する組換えベクターpTE4082の構築過程を描写する概略図である。
【図6】hEGF−アンギオゲニンの融合タンパク質を発現する組換えベク
ターpTE4083の構築過程を描写する概略図である。
【図7】hEGF−グリシン−アンギオゲニンの融合タンパク質を発現する
組換えベクターpTE4084の構築過程を描写する概略図である。
【図8】hEGF−(グリシン)セリン−アンギオゲニンの融合タンパク
質を発現する組換えベクターpTE4089の構築過程を描写する概略図である
【図9】hEGF−{(グリシン)セリン}−アンギオゲニンの融合タ
ンパク質を発現する組換えベクターpTE40810の構築過程を描写する概略
図である。
【図10】アンギオゲニン(グリシン)セリン−hEGF−(グリシン)
セリン−アンギオゲニンの融合タンパク質を発現する組換えベクターpTE4
0815の構築過程を描写する概略図である。
【図11】hEGF−(グリシン)セリン−アンギオゲニン(グリシン)
セリン−hEGFの融合タンパク質を発現する組換えベクターpTE4081
6の構築過程を描写する概略図である。
【図12】(A)は、SDS−PAGEで分析した大腸菌JM101形質転
換体の細菌培養株の電気泳動写真である。(B)は、(A)のSDS−PAGE
をウエスタン・ブロッティング分析した電気泳動写真である。
【図13】(A)は、組換えベクターpTE4089で形質転換した大腸菌
JM101の細菌培養株をSDS−PAGEおよびウエスタン・ブロッティング
分析した電気泳動写真である。(B)は、組換えベクターpTE40810で形
質転換した大腸菌JM101の細菌培養株をSDS−PAGEおよびウエスタン
・ブロッティング分析した電気泳動写真である。
【図14】(A)は、対照のマウスにおいての腫瘍サイズを示す写真である。(
B)は、hEGF−(グリシン)セリン−アンギオゲニン投与マウスにおいて
の腫瘍サイズを示す写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 19/00 C12P 21/02 C C12N 1/21 C12N 15/00 ZNAA C12P 21/02 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 パーク,セウン−クック 大韓民国 462−120 キュンギ−ドウ,サ ンナム,ジョーンウォン−ク,サンダエウ ォン−ドン サン19−4,サンホ アパー トメント 409 (72)発明者 ヨーン,ジョン−ミュン 大韓民国 462−150 キュンギ−ドウ,サ ンナム,ジョーンウォン−ク,エウンハエ ン−ドン,ヒュンダエ アパートメント 106−1506 (72)発明者 ハン,セウン−ヒー 大韓民国 462−152 キュンギ−ドウ,サ ンナム,ジョーンウォン−ク,エウンハエ ン 2−ドン,ヒュンダエ ジュコン ア パートメント 203−410 (72)発明者 ウォン,オー−ビュン 大韓民国 462−121 キュンギ−ドウ,サ ンナム,ジョーンウォン−ク,サンダエウ ォン 1−ドン,1573 (72)発明者 キム,セウン−ホー 大韓民国 138−169 ソウル,ソンパ− ク,カラック ボン−ドン,ウーサン ア パートメント 8−901 (72)発明者 キム,ヤン−マン 大韓民国 462−152 キュンギ−ドウ,サ ンナム,ジョーンウォン−ク,エウンハエ ン 2−ドン,エウンハエン ジュコン アパートメント 123−302 (72)発明者 クー,タイ−ヤン 大韓民国 440−320 キュンギ−ドウ,ス ウォン,ジャンガン−ク,ユルゲオン−ド ン,276−8 (72)発明者 リー,ビョン−ワン 大韓民国 463−500 キュンギ−ドウ,サ ンナム,バンダン−ク,クミ−ドン,ハヤ ンマエウル 502−1003 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA21 BA80 CA04 DA06 EA04 GA11 GA19 HA01 HA12 4B064 AG02 CA02 CA19 CC24 DA05 4B065 AA26X AA93Y AB01 AC14 BA02 CA24 CA44 4C084 AA02 AA03 AA07 BA01 BA22 CA53 DB53 NA14 ZB262 4H045 AA10 AA20 AA30 BA10 BA41 CA40 DA20 EA28 FA74

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒト上皮増殖因子と、ヒトアンギオゲニンと0〜20個のアミ
    ノ酸からなるリンカーとからなる融合タンパク質。
  2. 【請求項2】ヒト上皮増殖因子のC末端にヒトアンギオゲニンのN末端が結
    合されていることを特徴とする請求項1記載の融合タンパク質。
  3. 【請求項3】ヒト上皮増殖因子とヒトアンギオゲニンが分子比1:0.5〜
    2で融合されていることを特徴とする請求項1記載の融合タンパク質。
  4. 【請求項4】リンカーがグリシン、(グリシン)セリンおよび{(グリシ
    ン)セリン}からなる群より選択されることを特徴とする請求項1記載の融
    合タンパク質。
  5. 【請求項5】融合タンパク質のアミノ酸配列が配列番号17、配列番号18
    、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号31お
    よび配列番号32からなる群より選択されることを特徴とする請求項1記載の融
    合タンパク質。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項に記載の融合タンパク質の1つを
    コードする遺伝子。
  7. 【請求項7】前記遺伝子のヌクレオチド配列が配列番号23、配列番号24
    、配列番号29および配列番号30からなる群より選択されることを特徴とする
    請求項6記載の遺伝子。
  8. 【請求項8】請求項6記載の遺伝子を含む発現ベクター。
  9. 【請求項9】pTE4081、pTE4082、pTE4083、pTE4
    084、pTE4089、pTE40810、pTE40815およびpTE4
    0816からなる群より選択されることを特徴とする請求項8記載の発現ベクタ
    ー。
  10. 【請求項10】請求項8記載の発現ベクターで形質転換された微生物。
  11. 【請求項11】E.coli JM101−plasmid pTE408
    3(KCCM−10106)。
  12. 【請求項12】E.coli JM101−plasmid pTE408
    4(KCCM−10107)。
  13. 【請求項13】請求項10記載の微生物から融合タンパク質の発現を誘導し
    、組換え融合タンパク質を取得する工程を含む、融合タンパク質の製造方法。
  14. 【請求項14】請求項13記載の方法により製造された融合タンパク質。
  15. 【請求項15】有効成分としての請求項1〜5のいずれか1項または請求項
    14に記載の融合タンパク質と、薬学的に許容される担体とを含む抗癌剤。
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