JP2001520658A - 2−置換イミダゾールの合成方法 - Google Patents

2−置換イミダゾールの合成方法

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JP2001520658A JP54427298A JP54427298A JP2001520658A JP 2001520658 A JP2001520658 A JP 2001520658A JP 54427298 A JP54427298 A JP 54427298A JP 54427298 A JP54427298 A JP 54427298A JP 2001520658 A JP2001520658 A JP 2001520658A
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Abstract

(57)【要約】 この発明は、イミダゾールを温和な条件下でアルキル化し、3−N−アルキル化イミダゾリウム塩を得、イミダゾリウム塩を温和な条件下で求核物質とカップリングさせ、2−置換3−N−アルキル化イミダゾリウム塩を得ることにより、2−位に脱離基を有する容易に入手できるイミダゾールから2−置換イミダゾールを製造する方法である。反応生成物は、任意に、単離および精製できる。2−置換3−N−アルキル化イミダゾリウム塩を加水分解すると、2−置換イミダゾールが得られる。また、イミダゾールをフッ化物イオンの存在下で求核物質とカップリングさせると2−置換イミダゾールが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】 2−置換イミダゾールの合成方法 1.発明の分野 本発明は、ノルアステミゾールを含む、2−置換イミダゾールの新規な合成方 法に関する。2.発明の背景 2−置換イミダゾール、及び特に、1−((4−フルオロフェニル)−メチル −N−(4−ピペリジニル)−1H−ベンズイミダゾール−2−アミン(“ノル アステミゾール”)のような2−アミノ置換ベンズイミダゾールは、抗ヒスタミ ン特性を有していると記されている。(米国特許第4,219,559号 F. Janssensら;米国特許第4,835,161号Janssensら;F .Janssensら、J.Med.Chem.28:1925(1985)) 。3−位でN−ヘテロサイクリル−4−ピペリジンアミンと置換されたイミダゾ ールは、ヒスタミン−及びセロトニン−作用薬の活性を有していると報告されて いる(欧州特許公報第0 099 139 B1号、欧州特許公報第0145 037 B1号)。それにより、このような化合物を得るための効率的な方法が 望まれる。 イミダゾールの2−位に置換基を導入することに対する効果的な手段を求めよ うとすると、特有の困難とそれに応じた重要なことが起きる。2−置換イミダゾ ール、及び特にノルアステミゾールは、チオウレアの窒素原子の一つを2−アニ リノ基で置換するチオウレアのシクロ脱硫化反応を経由して調製される(米国特 許第4219559号Janssensら)。このような反応は、イオドメタン のような強力なアルキル化剤、もしくは水銀または鉛塩のような重金属塩の存在 下で進行し、それゆえ毒性の問題や環境の見地から嫌われてきた。従って、2− 置換イミダゾール、特にノルアステミゾールを得る他の方法が非常に望ましい。 もう一つの2−置換イミダゾールへのアプローチは、2−ハロ置換イミダゾー ルをアミンと反応させる方法である。例えば、2−フルオロイミダゾールは、 様々なアミンと反応して2−アミノ−置換イミダゾールを生成する事が知られて いる(E.C.Coadら、J.Org.Chem.61:6666−6672 (1996)、R.P.Subrayanら、Tetrahedron 51( 22):6167−6178(1995)、E.C.Coadら、4、5−ジシ アノイミドゾールの単量体と二量体の加熱分解による新規な炭素−窒素原料の合 成とその特性、ACS SYMP.Ser.、1995、599(Five a nd Polymers 11)、256−66(1995);R.P.Sub rayanら、J.Org.Chem.59:4341−4345(1994) 、F.Jungら、J.Antibiot.46(6):992−1012(1 993)、欧州特許公報第NO.082 648 A2号;欧州特許公報第05 5 562 A2号、欧州特許公報第055 099 A1号)。しかしながら 、このアプローチに伴う不利益は、アミノ化反応に用いる2−フルオロイミダゾ ールが精製され、単離された状態で用いられなければならないということである 。それに加えて、2−フルオロイミダゾールは、イミダゾール環上に直接電子奪 取基を生み出さないので、酸触媒が反応を引き起こすために必要となる。この酸 触媒は、イミダゾールの核、もしくはアミノ基産出求核物質上に存在する酸−不 安定部分に干渉し、その結果、生成物の生産率が低くなる。 2−クロロ−1−メチルベンズイミダゾールは、メチルアミンと反応して、1 −メチル−2−メチルアミノベンズイミダゾールを生成する事が知られている( S.Takahashiら、Chem.Pharm.Bull.14(4):3 75−385(1966))。しかし、沢山の合成変換に対し不適当である条件 を強いる事が、生成物を生成する上で要求された(例えば、120℃、3時間、 密封試験管)。 ノルアステミゾールは、上記の方法に類似の方法によって調製されると報告さ れている。2−クロロ−1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイ ミダゾールをエチル4−アミノ−1−ピペリジンカルボキシレートと反応させ、 結果得られた生成物のエトキシカルボニル保護基を加水分解し、ノルアステミゾ ールを得る(米国特許第4,835,161号Janssensら)。上記の方 法のように、このアプローチに対する主な欠点は、強いられた反応条件(12 0℃、>43時間)が、ベンズイミダゾールの2−クロロ基を反応性アミノ群と 置き換えるのに必要とされる。この欠点が、優れたイミダゾール目標物の合成中 間物質として有用なイミダゾールを含む、イミダゾール生産反応性部分の分解を 引き起こすことになる。従って、2−置換イミダゾール、特にノルステミゾール を得る改善された手段が、極めて有用となるのである。 2−置換イミダゾールの合成へのアプローチは、その3−N−置換イミダゾリ ウム塩への変換を経由してイミダゾール部分を活性化することであった。この方 法では、3−N−置換イミダゾリウム塩の2−位が、求核物質に対して高い反応 性を有している。3−N−置換イミダゾリウムを得るのに用いるいくつかのアプ ローチを以下に記す。 ベンズイミダゾールからの過酸化酸化作用によって得る事が不可能な2−置換 ベンズイミダゾリウム3−N−酸化物は、2−アミノアニリド、1−ニトロソア ニリン、及び1−ニトロ−N−置換アニリンの環化によって調製される(D.M .Smith、Benzimidazoles and Congeneric Tricyclic Compounds,Part 2 inthe Ch emistry of Heterocyclic Compounhds、P .N.Preston,ed.pp.287−306、John Wiley & Sons、New York(1981)、M.R.Crimmet、Co mprehensive Heterocyclic Chemistry、V ol.5、A.R.Katritsky、ed.,pp.373−498,Pe rgamon Press,Oxford(1984))。このようなベンズイ ミダゾリウム3−N−酸化物は,o−アルキル化される事ができる(D.M.S mith,Benzimidazoles and Congeneric T ricyclic Compounds,Part 2 intheChemi stry of Heterocyclic Compounhds、P.N. Preston,ed.pp.287−306,John Wiley & S ons,New York(1981);M.R.Crimmett,Comp rehensive Heterocyclic Chemistry、Vol .5、A.R.Katritsky、ed.,pp.373−498,Perg a mon Press,Oxford(1984))。2−位で置換基を持たない o−アルキル化ベンズイミダゾリウム3−N−酸化物は、その2−位で、様々な 求核物質と反応して、2−置換ベンズイミダゾールを生成する事ができる(S. Takahashi,Chem.Pharm.Bull.12(3):282− 291(1964);S.Takahashi,Chem.Pharm.Bu1 1.12(11):1290−1295(1964);及びS.Takahas hi,Chem.Pharm.Bull.14(4):375−385(196 6))。しかしながら、このアプローチに伴う顕著な問題は、ベンズイミダゾリ ウム3−N−酸化物の出発物質を調製するのに用いる環化反応が大規模で行なっ た場合には望ましい収量よりも少なくしてしまうということである(P.N.P reston,Chem.Rev.74(3):279−314(1974)) 。 さらに、3−N−アシルイミダゾリウム塩は、酸塩化物によるイミダゾールの 処理によって得られている(J.A.Jouleら、Heterocycle Chemistry、第三版、pp.379−381,Chapman and Hall,London(1995);A.Maccoら、J.Org.Ch em.40:252(1975):D.G.Ottら、J.Am.Chem. Soc.78:1941(1956);P.Ruggliら、Helv.Chi m.Acta.12:332(1929);及びO.J.Heth−Cohn, J.Chem.Soc.5245(1964))。しかしながら、3−N−アシ ルイミダゾリウム塩は不安定で、それゆえに合成中間物質、なかでも2−置換イ ミダゾールに対する中間物質として制限された有用性しか有しない。 3−N−アルキルイミダゾリウム塩は、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アル コキシメチル及びハロゲン化アルキルチオメチル((J.G1owczykら、 Polish J.Chem.58:149−156(1984);J.Per nak,Arch.Pharm.(Weinheim,Ger.)326(4) :237−40(1993);P.M.Kocherginら、Khim.Ge terotsikl,Soedin.5:659−663(1993):T.A .Kuz’menkoら、Khim.Geterotsikl.Soedin. 3:388−392(1982);Y.Matsudaら、Heterocyc les33(1):295−302(1992);V.P.Makovetsk iiら、Dopov.Akad.Nauk.Ukr.RSR,Ser.B:Kh im.Biol.Nauk.1:54−57(1982);I.L.Mushk aloら、Ukr.Khim.Zh.(Russ.Ed.)47(5):519 −522(1981);独国特許公報第 DE4 232 524A1号、A. Ricciら、Bollettin7:153−156(1969))、同様に 硫酸アルキル(A.Ricciら、Bollettin7:153−156(1 969)),オクソニウム塩(H.Von Balliら、Ann.647(1 )1−10;(1961);H.Von.Balliら、Helv.Chim. Acta59:148−155(1976);及びS.Takahashiら、 Chem.Pharm.Bull.21:287(1973)),及びオキサゾ リン(独国特許公報第 DE4 041 173A1号、独国特許公報第42 946 481C2号、A.V.El’tsovら、Zh.Org.Khim. 6:635(1970);H−M.Wolffら、Arch.Pharm.(W einheim)313:266−279(1980);英国特許公報GB2 267 287A1;及び英国特許公報GB1 230 393)を用いる2− 置換イミダゾールのアルキル化によって調製される。加えて、一つの特定の3− N−アルキルイミダゾリウム種、即ち、1、3−N−,N−ジエチル−2−クロ ロイミダゾリウム テトラフルオロボレートは、アジ化ナトリウムと反応して、 1、3−N,N−ジエチル−2−アジゾイミダゾリウム テトラフルオロボレー トを、おそらく付加−脱離反応を経由して、生成することが知られている。(H .von Balliら、Ann.647(1):1−10(1961);H. von Balliら、Helv.Chem.Acta59:148−155( 1976)))。しかしながら、殆どの場合、それ自体が3−アルキルイミダゾ リウム塩である生成物に対する出発物質として、3−アルキルイミダゾリウム塩 の使用は限定される。このことは、3−アルキル基が3−イミダゾリウムから窒 素原子を除去することが困難である。特に、仮にイミダゾール環上に存在する他 の機能を本来のままに保っておきたいと考えた場合には、困難である。 3−N−アルコキシイミダゾリウム塩も、知られている。例えば、3−N−メ トキシ−1−N−メチルベンズオミダゾリウムのヨウ化物は、メチルアミンと反 応して、1−メチル−2−メチルアミノベンズイミダゾールを約20%の収量で 生成する。(S.Takahashiら、Chem.Pharm.Bull.1 4(4):375−385(1966))。この反応は、比較的穏やかな条件下 (例えば20−25℃、1時間)で行われるということが報告されている一方で 、3−N−酸化物出発物質を大量に得ることの困難さが、2−置換イミダゾール へのこのアプローチを特に望ましくないものにしている。 従って、この分野では、2−置換イミダゾールを得るための効率的な方法を明 確に必要としている。このような方法では、出発物質は大規模の合成に耐えうる もので、比較的穏やかな条件が求核基をイミダゾールの2−位に導入する際に用 いられ、イミダゾールに結合した3−N−基を容易に除去することができる必要 がある。特に、この分野では、ノルアステミゾールを得る改善された方法に対す る明確な需要がある。 この出願の第2節に記した参考文献の引用と確認は、この出願に対する先行技 術としてこのような文献を認めるものと解釈されるべきではない。3.発明の概要 本発明は、2−置換イミダゾールを比較的穏やかな条件下で調製する新規な合 成アプローチを提供するもので、この方法は従来の方法で得られるよりも所望す る生成物をより高い全収量で提供する物でもある。加えて、本発明は、一つの容 器での合成を可能にし、その事によって、中間生成物の単離及び精製操作をする 必要が無くなった。さらにもう一つの利点は、最終生成物が非常に精製度が高い こと(即ち、望ましくない副産物の量が無い)である。 特に、本発明は、即ち、生物学的に活性な2−置換イミダゾールを、容易に入 手できる、2−位に脱離基を有するイミダゾールから調製しようとする方法で、 この方法は、穏やかな条件下で先のイミダゾールをアルキル化して、3−N−ア ルキル化イミダゾリウム塩を得て、このイミダゾリウム塩を求核物質と、これも また穏やかな条件下で結合させて2−置換3−N−アルキル化イミダゾリウム塩 を得ることからなる。この反応生成物は、任意に単離、精製することも可能であ る。2−置換3−N−アルキル化イミダゾリウム塩の3−N−アルキル基は除去 されて、2−置換イミダゾールを生成する。 さらに、特に、本発明は2−置換イミダゾールを合成する方法を提供し、この 方法は、以下の各段階からなる: (a)脱離基を2−位に有するイミダゾールをアルキル化剤と反応させて、3 −N−位にアルキル基を持ち、2−位に脱離基を持つ3−N−アルキル化イミダ ゾリウム塩を生成し、 (b)3−N−アルキル化イミダゾリウム塩を求核物質と反応させて、2−置 換3−N−アルキル化イミダゾリウム塩を生成し、(ここで、求核物質は、前記 の脱離基を置換する)、 (c)2−置換3−N−アルキル化イミダゾリウム塩の3−N−位からアルキ ル基を除去し、2−置換イミダゾールを生成する。 本発明の好ましい方法は、以下からなる: (a)2−ハロ置換1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイミ ダゾールをアルキル化して、3−N−アルキル化2−ハロ置換1−(4−フルオ ロフェニルメチル)−1H−ベンズイミダゾリウム塩を生成し、 (b)この塩を1−N−置換4−アミノピペリジンと反応させて、付加物を生 成し、 (c)この付加物を加水分解して、ノルアステミゾールを生成する。 本発明の実施形態の一つは、脱離基を2−位に有するイミダゾールが、1−( 4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイミダゾール、好ましくは、2− クロロ−1−(フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイミダゾールで、アル キル化剤が塩化メトキシメチル、臭化−、ヨウ化−、好ましくは臭化メトキシメ チルで、求核物質がエチル4−アミノ−1−ピペリジンカルボキシレート、4− N−アセチルアミノピペリジンもしくは4−N−トリメチルアセチルアミノピペ リジンで、2−置換イミダゾールがエチル4−((1−((4−フルオロフェニ ル)メチル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)アミノ)−1−ピペリジ ンカルボキシレートである。 本発明は、比較的穏やかな条件を用いて、2−置換イミダゾールを合成する付 加的方法を提供するもので、式Iで示すイミダゾールを、 フッ化物イオンの存在下で求核物質と反応させて、2−置換イミダゾールを得 ることからなる。式I中、R1、R2及びR3は、各々独立して水素原子、C1−C12 直鎖もしくは分枝アルキル、C3−C8シクロアルキル、フェニル、ナフチル及 びベンジルで、このC1−C12直鎖もしくは分枝アルキル、C3−C8シクロアル キル、フェニル、ナフチル及びベンジル基は、任意に一つ以上のハロゲン、ヒド ロキシル、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、C1−C6アルキル、C1−C6 アルコキシル、C1−C6アルキルチオ、−N(C1−C6アルキル)(C1−C6ア ルキル)、カルボキシル、フェニル、−C(O)−C1−C6アルキルもしくは− C(O)C1−C6アルキル基で置換されていてよい(ただし、R3は−C(O) C1−C6アルキルではない);または、 R1とR2、もしくはR1とR3が一緒になって、C3−C8飽和もしくは不飽和シ クロアルキル基、芳香族基、複素芳香族基を形成する。この時、C3−C8飽和も しくは不飽和シクロアルキル基、芳香族基、もしくはヘテロ芳香族基は、任意に 、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、C1−C6ア ルキル、C1−C6アルコキシル、C1−C6アルキルチオ、−N(C1−C6アルキ ル)(C1−C6アルキル)、−S(O)2(C1−C6アルキル)、カルボキシル 、フェニル、及び−C(O)O−C1−C6アルキルからなる一群から選択された 一つ以上の基と置換ていてもよく;または、 R1とR2は、各々独立して−NHC(O)(C1−C6アルキル)、−N(C1 −C6アルキル)C(O)(C1−C6アルキル)、−C(O)NH(C1−C6ア ルキル)もしくは−C(O)N(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル)であ り、そして Xは、フルオロ、クロロ、ブロモ、イオド、−OSO2CH3、−OSO2CF3 、−OSO264−p−CH3,−OSO264−p−Br、−OC(O)( C1−C6アルキル)、−N+(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル)(C1− C6アルキル)及び−S+(C1−C6アルキル)(C1−Cアルキル)からなる一 群から選択され、そして、求核物質が、脱離基と入れ替わる。 本発明は、本発明の制限されない実施形態を説明しようと意図する、以下に述 べる詳細な記述、図例を参照することによって、さらに十分に理解されうるもの である。4.発明の詳細な記述 4.1イミダゾリウムの3−Nの活性化を経由する2−置換イミダゾールの合成 4.1.1一般的な方法 本発明の望ましい2−置換イミダゾールは、以下の工程によって得る事ができ る: (a)脱離基を2−位に有するイミダゾールをアルキル化剤と反応させて、3 −N−位にアルキル基を有し、2−位に脱離基を有する3−N−アルキル化イミ ダゾリウム塩を生成し、 (b)3−N−アルキル化イミダゾリウム塩を求核物質と反応させて、2−置 換3−アルキル化イミダゾリウム塩を生成し(ここで、求核物質は先の脱離基と 置き換わる)、そして、 (c)2−置換3−N−アルキル化イミダゾリウム塩の3−N−位からアルキ ル基を除去して、2−置換イミダゾールを得る。 この反応の例は、スキーム1で図示される: スキーム1 2−置換イミダゾールを調製する第一段階は、2−位に脱離基を有するイミダ ゾールをアルキル化剤と反応させて、3−N−アルキル化イミダゾリウム塩を生 成する事である。 2−位に脱離基を有する適当なイミダゾールは、式Iによって示される: 式I中、R1,R2及びR3は、各々独立して水素原子、C1−C12直鎖もしくは 分枝アルキル、C3−C8シクロアルキル、フェニル、ナフチルもしくはベンジル で、C1−C12直鎖もしくは分枝アルキル、C3−C8シクロアルキル、フェニル 、ナフチルもしくはベンジル基は、任意に一つ以上のハロゲン、ヒドロキシル、 ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ ル、C1−C6アルキルチオ、−N(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル)、 カルボキシル、フェニル、−C(O)O−C1−C6アルキル及び−C(O)C1 −C6アルキル基で置換されていてもよいが、R3は−C(O)C1−C6アルキル にはならない。 さらに、R1とR2、もしくはR1とR3は任意に結合して、シクロプロパン、 シクロブタン、シクロブテン、メチルシクロブタン、シクロペンタン、シクロペ ンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシ クロヘキサン、及びそれらに類似するもののようなC3−C8飽和もしくは不飽和 シクロアルキル基;ベンゼン基、トルエン基、キシレン基及びそれらに類似する もののような芳香族基;もしくは例えばチエニル、フリル、2H−ピロリル、イ ミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル 及びそれらに類似するもののような複素芳香族基を形成する場合もある。シクロ アルキル、芳香もしくは複素芳香族基は、任意に一つ以上のハロゲン、ヒドロキ シル、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、C1−C6アルキル、C1−C6アル コキシル、C1−C6アルキルチオ、−N(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキ ル)、−S(O)2(C1−C6アルキル)、カルボキシル、フェニル、及び−C (O)O−C1−C6アルキルで置換される場合もある;または、 R1とR2は、各々独立して−NHC(O)(C1−C6アルキル)、−N(C1 −C6アルキル)C(O)(C1−C6アルキル)、−C(O)NH(C1−C6ア ルキル)もしくは−C(O)N(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル)であ る。 さらに、R1とR2は、各々独立して−NHC(O)(C1−C6アルキル)、− N(C1−C6アルキル)C(O)(C1−C6アルキル)、−C(O)NH(C1 −C6アルキル)もしくは−C(O)N(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキ ル)である場合もある。 R1とR2が、一緒になってベンゼン基を形成し、式Iの化合物が2−位に脱離 基を有するベンズイミダゾールであることが好ましい。 2−位に脱離基を有するイミダゾールが、キラル中心を持つR1,R2もしくは R3基を精製する場合には、2−位に脱離基を有するイミダゾールが、一個の鏡 像異性体として、鏡像異性体のラセミ混合物とし、(+)または(−)の鏡像異 性体のいずれかの鏡像異性体を過剰に有する鏡像異性体の混合物として存在する 場合があるという事が理解される。従って、この工程によって得られる2−置換 イミダゾールは、別個の(+)もしくは(−)鏡像異性体、及びそれらの混合物 を含んでいる。 さらに、2−位に脱離基を持つイミダゾールが、酸塩、好ましくは塩化水素酸 塩として得られる場合があることも理解される。2−位に脱離基を有するイミダ ゾールの酸塩は、2−位に脱離基を有するイミダゾールを、望ましい酸により処 理すること、もしくはこの分野において用いられている他の既知の方法によって 調製される。 本発明の一つの実施形態においては、R3が水素である場合には、イミダゾー ルの1−窒素原子は保護基によってアルキル化剤との反応に先立って保護される 。このような保護基は、好ましくはこの工程の加水分解の段階中、またはそれに 続く工程中に除去される。適当な保護基の例、及びその付加と除去の方法は、T heodora W.Green,“有機合成における保護基”John Wi ley & Sons,New York(1981)(“Greene”)に 見る事ができる。イミダゾールの1−窒素原子が保護基でもって保護される場合 には、保護基は、好ましくはアシルもしくはアルコキシカルボニル保護基で、こ れらの基は酸性もしくは塩基性の加水分解によって除去される。一方、イミダゾ ールの1−窒素原子は、−SO2R基でもって保護される場合もある(T.Fu kayama,Tetrahedron Lett.36:6373(1995 )を見よ)。 アミノ基を保護するアシル保護基は、アミド部分を生成させることが分かる。 さらに、アミノ基を保護するために用いるアルコキシカルボニル保護基がカルバ メート部分を生成させるということが分かる。 2−位に脱離基を有するイミダゾールを得る方法は、それに相応するイミダゾ リドンのハロゲン化を含む(A.G.Sigfried,CH−4800,Zo finger;R.Gompperら、Chem.Ber.92:1959(1 928)). ここで用いる“脱離基”とは、不安定した電子一脱離部分を意昧し、求核物質 によって置き換わることになる。上記式I中で“X”のような適当な脱離基には 、フルオロ、クロロ、ブロモ、イオド、−OSO2CH3,−OSO2CF3、−O SO264−p−CH3,−OSO264−p−Br,−OC(O)(C1−C6 アルキル)、−N+(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル)(C1− C6アルキル)及び−S+(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル)を含む。 本発明の一つの実施形態では、R3が水素、R1とR3が一緒になってベンゼン 基を生成し、Xがクロロ基である。 ここで用いる“アルキル化剤”とは、求電子性特質を有する反応性種を意味し 、それはイミダゾールの3−窒素原子にアルキル基を導入する事ができ、比較的 安定した結合を形成する。説明のアルキル化剤は、式R4Yによって示される。 ここで“R4”は、即ち、アルキル化剤の求電子性部位であるアルキル基で、“ Y”は、それが離れる際に、イミダゾリウム塩を形成して、“R4”にイミダゾ ールの3−窒素原子との比較的安定した結合を形成させる事ができる脱離基で、 その結果イミダゾリウム塩が形成される。 適当なR4基には、以下のものが含まれるが、それらに限定されるものではな い。、R5OCH2−,R5OCH2CH2OCH2−,R5SCH2−,(R53Si CH2CH2OCH2−,HOCH2CH2−,R5OC(O)−,R5OC(S)− ,(R5)(R5)NC(O)−,(R5)(R5)(R5)Si−,(R5)(R5 )(R5)Sn−,(R5)(R5)S(O)2CH2−,(R5)(R5)S(O)2 CH(R5)−,及び(R5)(R5)S(O)2C(R5)(R5)−で,ここで各 R5は、各々独立してC1−C6直鎖もしくは分枝アルキル、C3−C6シクロアル キル、(C1−C6直鎖もしくは分枝アルキル)3Si(C1−C6直鎖もしくは分 枝アルキル)、(C3−C6アルキル)3Si(C1−C6直鎖もしくは分枝アルキ ル)、C1−C6直鎖もしくは分枝アルキル−C(O)−、もしくはR5が窒素原 子と結合する場合には、C1−C6直鎖もしくは分枝アルキル−OC(O)−であ る。アルキル化剤とは無関係に、イミダゾリウム塩の3−窒素原子とR4といっ たアルキルとの間に形成された結合は、イミダドリウム部分の残りの、もしくは 任意に置換された部分に影響を及ぼすことなく切断できるという事が重要である 。 適当なY基には、以下の物が含まれるが、これらに限定されるものではない。 フルオロ、クロロ、ブロモ、イオド、−OSO2CH3,−OSO2CF3,−OS O264−p−CH3,−OSO264−p−Br,−CN,−O(C1−C6 アルキル)及び−OC(O)(C1−C6アルキル)である。 本発明のある実施形態においては、R4はCH3OCH2−,CH3CH2OCH2 −もしくはCH3OCH2CH2OCH2−で、Yは−Brもしくは−C1である。 2−位に脱離基を有するイミダゾールとアルキル化剤との反応生成物は、2− 位に脱離基を有する3−N−アルキル化イミダゾリウム塩である。3−N−アル キル化イミダゾリウム塩は、スキーム1、式IIに図示される。言い換えれば、 この工程のアルキル化剤は、2−位に脱離基を有するイミダゾールの3−窒素原 子をアルキル化して、イミダゾール部分をイミダゾリウム部分へと変化させる。 2−位に脱離基を有するイミダゾールのアルキル化剤を使ってのアルキル化は 、その結果得られたイミダゾリウム部分を“活性化”して、比較的穏やかな条件 下において、イミダゾリウム塩の2−位にある脱離基と求核物質を置き換えるこ とになるという事が分かる。 ここで用いる“塩”とは、R4Yアルキル化剤の“Y基”のようなアルキル化 剤の脱離基が、イミダゾリウム部分に相対するイオンとして用いうるものである という事を意昧する。3−N−アルキル化イミダゾリウム塩と求核物質との反応 に先立って、イミダゾリウム部分に相対するイオンのようなアルキル化剤の脱離 基が、この分野での既知のイオン交換方法を用いて異なった相対するイオン交換 される場合もあることが分かる。 いくつかの例において、アルキル化剤が2−位に脱離基を有するイミダゾール と反応した後、アルキル化剤の脱離基が、効果的にイミダゾールの2−位の脱離 基と置換し、アルキル化剤の脱離基が、結果得られた3−N−アルキル化イミダ ゾリウム塩の脱離基となり、イミダゾールの脱離基が3−N−アルキル化イミダ ゾリウム塩の相対するイオンとなる(スキーム2)という事に注目すべきである 。特別に理論化されているわけではないが、アルキル化剤の脱離基が、イミダゾ ールの脱離基を置換することは、付加−除去反応によって引き起こされると考え られている。イミダゾールの脱離基が、アルキル化剤の脱離基と置換されるなら ば、結果得られたイミドゾリウム塩は、少なくとも求核物質に反応すると分かる 。それは、あたかもイミダゾールの脱離基がアルキル化剤によって置換されなか ったかのように反応する事が分かる。 スキーム2 脱離基を2−位に有するイミダゾールとアルキル化剤との反応は、ジエチルエ ーテル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロ ロベンゼン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、及びそれらに類似するもの 、それらの混合物を含む(しかし、これらに限定されるものではない)有機溶媒 中で、約−78℃〜約40℃、好ましくは約0℃〜約25℃の温度で行われる。 本発明の好ましい実施形態では、2−位に脱離基を有するイミダゾールとアルキ ル化剤の反応に用いる溶媒がトルエンで、反応温度が約20〜25℃の間である 。反応の経過は、例えば、高速液体クロマトグラフィー(“HPLC”)を使っ て、分光光学的に測定される。典型的には、約10分〜約24時間、好ましくは 約0.5〜約2時間の経過で反応が行われる。加えて、この反応は、大気圧下で 、そして好ましくは窒素環境下で行われる。 いくつかの例では、その結果得られた3−N−アルキル化イミダゾリウム塩は 、反応溶媒中では不溶性であるので、単に濾過操作、好ましくは真空濾過操作に よってだけで単離することができる。これらの例では、単離した3−N−アルキ ル化イミダゾリウム塩を、3−N−アルキル化イミダゾリウム塩を生成するのに 用いたのと同様のタイプの新しい有機溶媒でもって洗浄するのが望ましい場合も あ る。しかしながら他の例では、3−N−アルキル化イミダゾリウム塩生成物の極 性、及び3−N−アルキル化イミダゾリウム塩を生成する反応で用いた選択した 有機溶媒次第で、3−N−アルキル化イミダゾリウム塩は、選択した有機溶媒に 溶ける場合もある。この例では、結果得られた3−N−アルキル化イミダゾリウ ム塩と有機溶媒の溶液を濃縮し、任意に真空下で、3−N−アルキル化イミダゾ リウム塩を得る。精製操作を施すことなく、次の合成段階でこの塩を使う場合も ある。仮に、さらなる精製が望ましいのならば、その結果得られた3−N−アル キル化イミダゾリウム塩を、再結晶法、もしくは他の方法またはこの分野の既知 の方法でもって精製する場合もある。 本発明の次の段階では、3−N−アルキル化イミダゾリウム塩を置換求核物質 と反応させて、置換求核物質と、2−位に脱離基を有する3−N−アルキル化イ ミダゾリウム塩間の反応の“付加物”である、2−置換3−N−アルキル化イミ ダゾリウム塩を生成する。ここで用いる“置換求核物質”とは、式Iもしくは式 IIで示す化合物の2−炭素原子から脱離基を置換し、その2−炭素原子と比較 的安定した結合をすることができるものを意昧する。3−N−アルキル化イミダ ゾリウム塩の置換求核物質との反応は、イミダゾリウムの3−窒素原子のアルキ ル基を除去することに終るものではないことが分かる。 適当な置換求核物質には、以下の物が含まれるが、それらに限定されるもので はない。NH3,NH2(C1−C6アルキル)、NH2(C3−C8シクロアルキル )、NH2(フェニル)、NH2(Het)、NH(C1−C6アルキル)(C1− C6アルキル)、NH(フェニル)(C1−C6アルキル)、NH(Het)(C1 −C6アルキル)、NH(フェニル)(フェニル)、NH(フェニル)(Het) 、NH(Het)(Het),NH2NH2,MN3、HO(C1−C6アルキル)、 HO(CI−C6アルケニル)、HO(C1−C6アルキニル)、HO(C3−C8 シクロアルキル)、OH(C3−C8シクロアルケニル)、HS(C1−C6アルキ ル)、HS(C1−C6アルケニル)、HS(C1−C6アルキニル)、HS(C3 −C8シクロアルキル)、HS(C3−C8シクロアルケニル)、HO−フェニル 、HO−ナフチル、MSi(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル)、(C1 −C6アルキル)Mg(ハロゲン)、(C1−C6アルケ ニル)Mg(ハロゲン)、(C1−C6アルキル)Li、(C1−C6アリケニル) Li,(C1−C6アルキル)2Zn、(C1−C6アルケニル)2Zn、(C1−C6 アルキル)CeCl2、MZn(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル)(C1 −C6ァルキル)、Br-、I-、F-、MP(C1−C6アルキル)2、HP(C1− C6アルキル)2、H2N(C1−C6アルキル)、H2N(C1−C6アルケニル)及 びH2N(C1−C6アルキニル)である。 ここで、Mは、Na+、Li+、K++Mg(ハロゲン)、+Mn(ハロゲン) 、+ZN(ハロゲン)、+Sn(ハロゲン)である。 各Hetは、各々独立して2−ピロリル、3−ピロリル、2−イミダゾリル、 4−イミダゾリル、5−イミダゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、5− ピラゾリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピラジニル、2 −ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、3−ピリダジニル、4 −ピリダジニル、3−イソキサゾリル、4−イソクサゾリル、5−イソクサゾリ ル、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル、2−イミ ダゾリジニル、4−イミダゾリジニル、3−ピラゾリジニル、4−ピラゾリジニ ル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、2−ピペラジニ ル、3−ピペラジニル、4−ピペラジニル、2−モルホリニルもしくは3−モル ホリニルである。そして、 置換求核物質は、任意に炭素原子または窒素原子のような異種原子で、ハロゲ ン、ヒドロキシル、スルフヒドリル、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、C1 −C6アルキル、C1−C6アルコキシル、C1−C6アルキルチオ、−N(C1− C6アルキル)(C1−C6アルキル)、カルボキシル、フェニル、C1−C6アル コキシルカルボニル及び(C1−C6アルキル)−CO基の一つ以上のものと置換 される場合もある。 置換求核物質は、市販で入手、もしくはこの分野の既知の方法によって従来の 有機合成によって得る場合もある。 本発明の一つの実施形態では、置換求核物質が、エチル4−アミノ−1−ピペ リジンカルボキシレートである。本発明の別の実施形態では、置換求核物質が4 −N−アセチルアミノピペリジンである。さらにもう一つの実施形態においては 、 置換求核物質が、4−N−トリメチルアセチルアミノピペリジンである。 2−置換3−N−アルキル化イミダゾリウム塩を、スキーム1、式IIIで図 示する。 もし置換求核物質が、アミノ、アリコキシもしくはチオアルコキシ基からなる ならば、置換求核物質は、任意にそのナトリウム、カルシウム、銀、リチウム、 カリウム、マグネシウム、セリウム、マンガン、亜鉛、もしくはスズの塩の形を とる場合があると理解して良いであろう。このような塩は、この分野における既 知の方法によって容易に調製することができる。 置換求核物質は、一つ以上の“求核性”基、即ち置換求核物質が一つ以上のア ミノ基、一つ以上のヒドロキシル基、一つ以上のスルフヒドリル基、アミノ、ヒ ドロキシル及びスルフヒドリル基を組み合せたものなどを含み得る。このとき、 少なくとも一つの保護基を使用して、イミダゾリウム種の3位の炭素原子との結 合を形成することを望まない、置換求核物質の他の任意の“求核性”種を保護す ることができる。置換求核物質が一つ以上の求核性基を有し、かつイミダゾリウ ム種の3位の炭素原子との結合を形成することを望まない求核性基の一つがアミ ノ基である場合、アミノ基に対する保護基は、好ましくはアミド又はカルバメー ト保護基である。適当な保護基、及びその付加と除去については、前記のGreene で見る事ができる。従って、3−N−アルキル化イミダゾリウム塩と、保護基を 持つ置換求核物質との反応で得られた2−置換3−N−アルキル化イミダゾリウ ム塩は、必然的に3−N−アルキル化イミダゾリウム塩の2位で炭素原子との結 合を形成しない置換求核物質の部分に存在する保護基を含む。 置換求核物質が4−アミノピペリジンであり、その第1位のアミノ基がイミダ ゾリウム塩の2−炭素との結合を形成する事が望ましい場合には、置換求核物質 は、1−N−保護4−アミノピペリジンである。ピペリジンのチッソ原子に対す る保護基は、前記Greeneに見られるもの;任意に置換されたアルキル及びベンゼ ンスルホニルなどのスルホニル基、例えばp−トルエンスルホニル、メタンスル ホニル、トリフルオロメタンスルホニル、p−メトキシベンゼンスルホニル、o −ニトロベンゼンスルホニル等;酸に不安定なアルキル基、例えばメトキシメチ ル、2−メトキシエトキシメチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、 2−テトラヒドロピラニル、2−テトラヒドロフラニル、(CH33SiCH2 CH2−若しくはPH3C−;又は好ましくはアシル若しくはアルコキシカルボニ ル保護基である。保護基がアシル保護基である場合には、保護基は好ましくはア セチル又はトリメチルアセチル保護基である。保護基がアルコキシカルボニル保 護基である場合には、保護基は好ましくはエトキシカルボニル保護基である。 3−N−アルキル化イミダゾリウム塩の置換求核物質との反応は、限定される ものではないが、塩化メチレン、クロロホルム、ジエチルエーテル、テトラヒド ロフラン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トルエン、キシレン 、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等、及びこれらの混合物を含む 有機溶媒中で行われ、温度は約0℃〜約環流温度、好ましくは約25℃〜60℃ で行われる。好ましくは、この反応は大気圧下で、任意にN2などの不活性ガス 環境下で行われる。本発明の好ましい実施形態においては、3−N−アルキル化 イミダゾリウム塩と置換求核物質との反応に用いる有機溶媒はトルエンであり、 反応温度は約50℃である。反応の経過は、例えばHPLCを用いて分光器で測 定する。その結果得られた2−置換3−N−アルキル化イミダゾリウム塩は、任 意に再結晶化によって精製することもできる。 特に理論化されている訳ではないが、置換求核物質による3−N−アルキル化 イミダゾリウム塩離脱基の置換は、付加−除去反応を介して引き起こされると思 われている(スキーム3)。このような反応は特に有利である。なぜならば、3 −N−アルキル化イミダゾリウム塩の2位での離脱基を、比較的穏やかな条件下 で置換求核物質によって置換することができるからである。 置換求核物質によって置換された離脱基が反応媒体中に放出されることになる ので、いくつかの例では、離脱基のイオン形態、例えば"Y−"は、2−置換3− N−アルキル化イミダゾリウム塩の対イオンとなり得ることを指摘しなければな らない。この例においては、得られるイミダゾリウム塩は、あたかも、2−置換 3−N−アルキル化イミダゾリウム塩の対イオンがアルキル化剤の離脱基に由来 するかのように、少なくとも求核性脱保護基を受け易くなるであろう。 さらに、本発明の2−置換3−N−アルキル化イミダゾリウム塩、例えば式I IIで示される化合物は、比較的空気に対し安定で、少なくとも数ヶ月間室温で 保存することが可能であるという事も指摘しなければならない。 この工程の最終段階では、2−置換3−N−アルキル化イミダゾリウム塩の3 −N−位からアルキル基が取り外されて、2−置換イミダゾールが作られる。こ の段階は、加水分解又は求核性脱アルキル化を含めることができる。2−置換3 −アルキル化イミダゾリウム塩の3−N−位からアルキル基を除くのに有用な加 水分解又は求核性脱アルキル化反応を、ここでは、まとめて“脱アルキル化反応 ”という。 脱アルキル化反応は、アルキル基、例えばR4基を3−N−アルキル化イミダ ゾリウム塩から除き、2−置換イミダゾールもしくはその3−N−イミダゾリウ ム塩を製造する。2−置換イミダゾールの3−N−イミダゾリウム塩は、脱アル キル化反応が酸性条件下で遂行された加水分解性脱アルキル化反応である場合に 得られる。ここで用いるように、"脱アルキル化反応"は、任意に2−置換3−N −アルキル化イミダゾリウム塩部分の置換求核性部位から保護基を除くことのほ か、例えば、イミダゾリウム部分それ自体を加水分解するかそうでなければ修飾 することに影響を与えることなく2−置換3−N−アルキル化イミダゾリウム塩 の3−位からアルキル基を除くのに十分な反応条件を含むことを意味している。 本発明の工程によって得られた2−置換イミダゾールは、イミダゾールの3−N −位で非置換、即ち水素原子持っていると理解されるであろう。さらに、これに 関連して、“非置換”とは、3−Nイミダゾリウム塩を含むと理解されるであろ う。 加水分解性脱アルキル化の場合には、典型的な脱アルキル化反応は水と酸触媒 の使用を含み、また、求核性脱アルキル化の場合には、2−置換3−N−アルキ ル化イミダゾリウム塩の3−位からアルキル基を除くのに十分な量で、イミダゾ リウム部分それ自体を加水分解するかそうでなければ修飾することに影響を及ぼ さずに、脱アルキル化求核性物質、例えばピリジン、チオール酸塩、トリエチル アミン、アンモニア、ヨウ素イオン、チオシアネートイオン及び臭素イオンの使 用を含む。しかしながら、イミダゾリウム部分が、保護基を有する基と置換、特 に、一つ以上の求核性基を有する置換求核物質を持つ基と置換するのならば、脱 アルキル化反応は、脱アルキル化反応の条件下において保護基が除去されうる限 り、そのような保護基の除去に影響を及ぼす。この例においては、脱アルキル化 反応は、二つの変換を伴う。即ちイミダゾリウム部分の3−N−位からのアルキ ル基の除去、及びイミダゾリウム部分が置換されることになる基上の保護基の除 去である。イミダゾリウム部分が保護基を持つ基により置換されており、その保 護基を除去するのが望ましいがその保護基を脱アルキル化反応の条件下において 切断することができない場合には、その保護基を除去する続く工程を必要として もよい。 脱アルキル化反応が、酸触媒の使用を含む加水分解性脱アルキル化反応である 場合は、得られる2−置換イミダゾール生成物は、その3−N−イミダゾリウム 塩の形態とすることができる。この例においては、脱アルキル化反応の生成物は 、2−置換3−Nイミダゾリウム酸塩である。ここで、“酸塩”とは、2−置換 イミダゾールがその3−窒素原子で好ましくは酸触媒由来プロトンとイオン結合 を形成する化合物であり、得られる2−置換3−イミダゾリウム酸塩の対イオン は、酸触媒の共役塩基である。2−置換3−イミダゾリウム酸塩は、2−置換3 −イミダゾリウム及び塩を塩基の水性溶液、好ましくは重炭酸ナトリウム、炭酸 ナトリウム又は希釈水酸化ナトリウムの飽和水溶液で洗浄することによって、そ して好ましくは得られる遊離塩基を提供するために濃縮し得る有機溶媒中に抽出 することによって、その遊離塩基、すなわち2−置換イミダゾールに変換するこ とができる。アミン塩を遊離塩基に変える一般的な方法は、当分野では周知であ る。 アルキル化剤が、ハロゲン化メトキシメチル、例えばメトキシメチル又はハロ ゲン化2−メトキシエトキシメチルである場合には、脱アルキル化は、三ハロゲ ン化ホウ素、好ましくは三臭化ホウ素と、塩酸もしくは臭化水素酸のような鉱酸 を含む加水分解性脱アルキル化反応とすることができる。本発明のさらなる実施 形態においては、アルキル化剤が、メトキシメチル又はハロゲン化2−メトキシ エトキシメチルである場合には、加水分解性脱アルキル化反応は、水酸化物、例 えば、水性エタノールなどのアルコール溶媒に溶かした水酸化カリウムの使用を 含む。 脱アルキル化反応において三ハロゲン化ホウ素が用いられた場合には、2−置 換3−N−アルキル化イミダゾリウム塩を処理すると、加水分解されて2−置換 イミダゾールとなる中間脱アルキル化生成物を得る。2−置換3−N−アルキル 化イミダゾリウム塩の三ハロゲン化ホウ素処理は、約0℃〜約50℃、好ましく は約20℃〜約30℃で、限定されるものではないが塩化メチレン、クロロホル ム、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルスルホキシド等を含有する反応溶 媒中で施される。好ましくは、三ハロゲン化ホウ素がBBr3で、反応溶媒が塩 化メチレンである。 好ましくは濃縮鉱酸を用いて、最も好ましくは48%臭化水素酸もしくは18 〜36%、好ましくは25%の塩化水素酸を用いて、脱アルキル化の中間生成物 を加水分解する。脱アルキル化生成物の加水分解は、約25℃〜約125℃、好 ましくは約50℃〜125℃、そして最も好ましくは約100℃〜115℃の温 度で行われる。加水分解に続いて、得られる2−置換3−Nイミダゾリウム酸塩 を任意に単離し、好ましくは上記の塩基水溶液で洗浄し、シリカゲルクロマトグ ラフィもしくは高速液体クロマトグラフィで、又は好ましくは再結晶化によって 精製する。 アルキル化剤が、メトキシメチル又はハロゲン化2−メトキシエトキシメチル 、例えば臭化メトキシメチル又は塩化2−メトキシエトキシメチルであるならば 、脱アルキル化反応は、求核性脱アルキル化反応とすることができる(E.J.Grab owsklら、J.Med.Chem.17(5)547-49(1974)参照)。アルキル基、特にメトキシメ チル又は2−メトキシエトキシメチル基を、2−置換3−N−アルキル化イミダ ゾリウム塩から脱アルキル化するのに有用な求核物質には、アミン、例えばピリ ジン、4−ジメチルアミノピリジン、ルチジン、コリジン、メチルアミン、ジイ ソプロピルエチルアミン、ジ−tert-ブチルアミン、トリエチルアミン、アンモ ニアなど;及びイオン性脱アルキル化求核物質、例えば塩化物、臭化物、ヨウ化 物イオン、チオシアネート等が含まれる。好ましくは、求核性脱アルキル化反応 に用いる求核物質は、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン又はそれらの混合 物である。 求核性脱アルキル化反応は、適当な反応溶媒中で行われる。あるいは、脱アル キル化求核物質そのものが、溶媒として機能するのならば、即ち脱アルキル化求 核物質がアミンであるのならば、求核性脱アルキル化反応は、純粋に行うことが できる。好ましくは、求核性脱アルキル化反応は、過剰の脱アルキル化求核物質 と共に行われる。 求核性脱アルキル化反応は、室温〜約120℃、好ましくは約40℃〜約10 0℃で行うことができる。 ある場合には、置換求核物質は、一つ以上の求核性基を有することができる。 “求核性基”は、3−N−アルキル化イミダゾリウム塩の2−炭素原子から脱離 基を置換し、3−N−アルキル化イミダゾリウム塩の2−炭素原子と比較的安定 した結合を形成する事ができる官能基を意昧する。置換求核物質が、2つ以上の 求核性基を有する場合には、イミダゾリウム種の3−炭素原子との結合を形成し ないことが望まれる。置換求核物質のこれらの求核性基を保護するために保護基 を用いることができる。この場合、これらの保護基は、脱アルキル化段階におい て除去されうる。このような保護基が脱アルキル化段階において除去されるのが 望ましい場合には、選択された保護基が、2−置換3−N−アルキル化イミダゾ リウム塩の3−位からアルキル基を除去するのに用いられる反応条件下で、除去 可能であるという事が重要である。 もし、置換求核物質の保護基が、2−置換3−N−アルキル化イミダゾリウム 塩の3−位からアルキル基を除去するのに用いる条件下で除去可能でなければ、 加水分解段階、もしくは保護基を除去するのに有用な他の段階が必要となる可能 性がある。 本発明の好ましい実施形態において、置換求核物質が4−アミノピペリジンで あるならば、置換求核物質は1−N−保護4−アミノピペリジンである。ピペリ ジンの窒素原子の保護基は、例えばメトキシ、9−フルオレニルメトキシ、エト キシ、2,2,2−トリクロロエトキシ、2−トリメチルシリルエトキシ、1,1−ジメ チルプロピノキシ、1−メチル−1−フェニルエトキシ、1,1−ジメチル−2− ハロエトキシ、1,1−ジメチル−2−シアノエトキシ、t−ブトキシ、シクロブ トキシ、1−メチルシクロブトキシ、1−アダマンチルオキシ、ビニルオキシ、 アリルオキシ、シンナミルオキシ、8−キノリルオキシ、N−ヒドロキシピペリ ジニルオキシ、ベンジルオキシ、p−ニトロベンジルオキシ、3、4−ジメトキ シ−6−ニトロベンジルオキシ、2、4−ジクロロベンジルオキシ、ジフェニル メトキシカルボニルなどのようなアルコキシカルボニル基、あるいはピペリジン 窒素原子の保護基はアシル基である。さらに好ましくは、アルコキシカ ルボニル基が、エトキシカルボニル基で、アシル基がアセチルもしくはトリメチ ルアセチル基である。適当な1−N−保護−4−アミノピペリジンは、例えば第 一に、好ましくはその水和塩酸塩の形の4−ピペリドンを、酸塩化物もしくは塩 化アルコキシカルボニルと反応させて、4−N−保護ピペリドンを製造する。こ の4−N−保護ピペリドンは、ヒドロキシアミンで処理、及び適当な水素添加触 媒、好ましくはPtO2の存在下において水素で処理して、1−N−保護4−ア ミノピペリジンを得る。4−アミノ−1−ピペリジンカルボン酸エチルは、例え ばAldrich Chemical Co.Milwaukee、Wisco nsinから市販されており購入できる。本発明のもう一つの実施形態において は、4−アミノピペリジン置換求核物質の保護基が、アシル基、好ましくはアセ チルもしくはトリメチルアセチル基である。他の保護基、及びその付加と除去の 方法は、上述のGreeneに見られる。 4−アミノピペリジンの第一アミノ基を、イミダゾリウム塩の2−炭素原子と の結合を形成させようとして、アルコキシカルボニル基、特にエトキシカルボニ ル基、またはアシル基、特にアセチルもしくはトリメチルアセチル基を、4−ア ミノピペリジンのピペリジン窒素原子の保護基として用いる場合には、2−置換 3−N−アルキル化イミダゾリウム塩の3−位からアルキル基を除去するのに用 いられる脱アルキル化反応は、ある種の場合には、アルコキシカルボニルもしく はアシル保護基を除去するには効果が無い可能性がある。これらの場合には、ア ルコキシカルボニルもしくはアシル保護基は、塩基、好ましくはpH値約9〜約 14、さらに好ましくは約10〜約12の水酸化物塩基を使って、約50℃〜約 85℃の温度で、約10分〜約24時間、好ましくは約30分〜約15時間、さ らに好ましくは約2〜約10時間処理することによって、除去することができる 。あるいは、アルコキシカルボニルもしくはアシル保護基は、濃縮、即ち少なく とも5Mの鉱酸(pH0〜1)を使った酸加水分解によって除去することができ る。しかしながら、保護基がトリメチルアセチル基である場合には、トリメチル アセチル基は、塩基による処理によって除去する事はできない。 本発明のもう一つの実施形態では、2−位に脱離基を有するイミダゾールとア ルキル化剤の反応に先立つて、もしくはその後に、イミダゾールを選択的に1− 位でアルコキシカルボニル化もしくはスルホニル化し、アルキル化剤でアルキル 化した後に、1−N−アルコキシカルボニル−もしくは1−N−スルホニル−3 −アルキル化イミダゾリウム塩を得ることができる。この場合には、アルコキシ ルカルボニル化もしくはスルホニル化反応に用いるイミダゾールは、その1−位 が置換されるべきでないと分かるだろう。1−N−アルコキシカルボニルもしく は1−N−スルホニル−3−N−アルキル化イミダゾリウム塩は、3−Nアルキ ル基を有するという事に加えて、これがまた1−N−アルコキシカルボニルもし くは−スルホニル基を持つということで、“二重に活性化”される。このアルコ キシカルボニルもしくは−スルホニル基は、イミダゾリウム核基から電子密度を 引き抜き、それによって2−位のその親電子性を増加させる。従って、1−N− アルコキシカルボニルもしくは−スルホニル基の存在は、1−N−アルコキシカ ルボニルもしくは1−N−スルホニル−3−N−アルキル化イミダゾリウム塩と 置換求核物質との間の反応速度を加速させる。 1−N−アルコキシカルボニルーもしくは1−N−スルホニル−3−アルキル 化イミダゾリウム塩との置換求核物質の反応に続いて、1−N−アルコキシカル ボニルもしくは−スルホニル基は除去される。好都合な事に、1−N−アルコキ シカルボニルもしくは−スルホニル基は、脱アルキル化段階中に除去される。も しくは、それに代わって、もし置換求核物質が、3−N−アルキル基を除去する のに用いる条件下において除去され得ない保護基を有するならば、1−N−アル コキシカルボニルもしくは−スルホニル基は、次の段階において除去される場合 がある。 有用なアルコキシカルボニル基は、C1−C6アルコキシカルボニル基である。 好ましくは、C1−C6アルコキシカルボニル基が、第三ブトキシカルボニル基で ある。一般には、アルコキシカルボニル化は、対応するハロギ酸アルキル、好ま しくはクロロギ酸アルキルで、例えば炭酸金属もしくは重炭酸金属、もしくは有 機アミンのような塩基の存在下で処理をすることによって、引き起こされる。有 用なスルホニル基は、例えばp−トルエンスルホニル、メタンスルホニル、トリ フルオロメタンスルホニル、p−メトキシベンゼンスルホニル、o−ニトロベン ゼンスルホニルなどのような任意に置換されたアルキル、及びベンゼンスルホ ニル基である。典型的には、スルホニル化は、ハロゲン化スルホニルで、好まし くは、例えば炭酸金属もしくは重炭酸金属、有機アミンのような塩基の存在下で 処理をすることによって引き起こされる。アルコキシカルボニル及びスルホニル 基の付加と除去の方法は、この分野では公知である。アルコキシカルボニル及び スルホニル基の付加と除去の例は、上記のGreeneに見つける事ができる。 スルホニル基が、p−トルエンスルホニル基である場合には、スルホニル基は、 好ましくは、2当量のHSCH2CO2Hと過剰なLiOHとの混合物を使って、 さらに好ましくはジメチルホルムアミド溶媒中で、約40℃〜約80℃、好まし くは約50℃〜約60℃の温度で、約2分〜約15分、好ましくは約5分〜10 分間、除去される。 アルコキシカルボニルもしくはスルホニル基の除去に続いて、イミダゾール部 分の1−位は、官能化、好ましくは従来のアルキル化法によってアルキル化され る。好ましい実施形態においては、イミダゾール部分の1−位は、ハロゲン化ベ ンジル、好ましくは臭化4−フルオロベンジルを使ってアルキル化される。好ま しい実施形態においては、ベンジル化反応は、過剰塩基、好ましくは水酸化金属 、さらに好ましくは水酸化カリウムの存在下で行われる。加えて、ベンジル化反 応は、好ましくは極性有機溶媒中、好ましくはジメチルホルムアミド中で、約室 温〜約100℃で、好ましくは約40℃〜60℃で、約1分〜約6時間、好まし くは約1分〜約3時間行われる。4.1.2ベンズイミダゾールの3−Nアルキル化によるノラステミゾール(nor astemizole)の合成 本発明には、また、ノラステミゾールの合成法が含まれる。この方法は、以下 のスキーム4に図示される。 スキーム4 この合成は、2−位に脱離基を有する1−(4−フルオロフェニルメチル)− 1H−ベンズイミダゾール(式VIの化合物) (ここでXは脱離基である)をアルキル化剤と反応させて、2−位に遊離基を有 する3−N−アルキル化−1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズ イミダゾリウム塩(式VIIの化合物)を得ることを含む。 適当な脱離基“X”は、4.1.1節に"X"について定義したものを含むが、 これに限定されない。 式VIの化合物、たとえば2−クロロ−1−(4−フルオロフェニルメチル) −1H−ベンズイミダゾール等の化合物の具体例は、SiegfriedAG,CH−4 800,Zofingenまたはランカスターシンセシス社(Lancaster Synthesis Inc. )Windham、New Hampshire)から市販されているか、または対応するイミダゾリ ドンのハロゲン化(R.Gompperら、Chem.Ber.92:1959(1928))によって得ること ができる。 式VIの化合物は、その酸塩の形態、好ましくは塩酸塩の形態でありうると理 解されるべきである。化合物VIの酸塩は、2−位に脱離基を有するイミダゾー ルの酸塩を得る上で有用であり、前述の4.1.1節にて議論されている。 前述のように、「アルキル化剤」は、反応種を意味し、親電子性を有し、式V Iの化合物の3−位の窒素原子と比較的安定な結合をつくる能力を有する。図示 したアルキル化剤は、式R4Yによって表わされ(ここで、“R4”はアルキル基 すなわちアルキル化剤の親電子部分を示し、“Y”は脱離基を示し、これが脱離 するときに“R4”が式VIの化合物の3−窒素原子と比較的安定な結合を形成 して、式VIIのベンズイミダゾール塩を形成する。 適当なR4基及びY基は、前述の4.4.1節で定義したものを含むが、これ に限定されない。アルキル化剤によらず、式VIの化合物の3−窒素原子と、ア ルキルすなわちR4基との間で作られる結合が、式VIIの化合物のベンズイミ ダゾリウム部分の残りの部分を妨害することなく加水分解的に切断可能となるべ きことが重要である。 式VIの化合物の反応生成物及びアルキル化剤は、式VIIの化合物である。 言いかえれば、この過程におけるアルキル化剤は、式VIの化合物の3−窒素原 子をアルキル化し、そのベンズイミダゾール部分をベンズイミダゾリウム部分に 転換する。アルキル化剤の脱離基、例えばR4Yの“Y”基は、ベンズイミダゾ リウム部分の対イオンである。式VIIの化合物と4−アミノ−1−N−保護ピ ペリジンとの反応に先立ち、アルキル化剤の脱離基すなわちベンズイミダゾリウ ム部分の対イオンが、当業者に公知のイオン交換法を利用して、異なる対イオン に交換可能となる。 ある例では、アルキル化剤が式VIの化合物と反応した後、アルキル化剤の脱 離基が、式VIの化合物にの2−位にある脱離基を効率よく置換し、アルキル化 剤の脱離基が、結果として生成した式VIの化合物の脱離基となり、式VIの化 合物の脱離基は、式VIIの化合物の対イオンとなる(スキーム5)と指摘され るべきである。特別な理論と結び付けることなく、式VIの化合物の脱離基は、 付加−脱離反応を介してアルカリ化剤の脱離基と置換すると考えられる。ベンズ イミダゾールの脱離基がアルキル化剤の脱離基と置換される事象においては、結 果として生じるベンズイミダゾリウム塩が、ベンズイミダゾリウムの脱離基がア ルキル化剤の脱離基で置換されていないかのごとく、少なくとも置換求核物質に 反応性を示すと理解されている。 スキーム5 この過程における次の段階では、式VIIの化合物が、4−アミノ−1−N− 保護ピペリジンと反応して、2−(4−アミノ−1−N−保護ピペリジニル)− 置換3−N−アルキル化1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイ ミダゾリウム塩(式VIIIの化合物)になる。4−アミノ−1−N−保護ピペ リジンは、1−位の窒素原子において加水分解によって除去可能な保護基を有す る4−アミノピペリジンである。適当な保護基と、その除去法は、グリーン(G reen,前記)に記載され、任意に置換されたアルキル基及びベンゼンスルフ ォニル基すなわちp−トルエンスルフオニル、メタンスルフォニル、トリフルオ リメタンスルフォニル、p−メトキシベンゼンスルフォニル、o−ニトロベンゼ ンスルフォニル等のスルフォニル基;メトキシメチル、2−メトキシエトキシメ チル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、2−テトラヒドロピラニル、 2−テトラヒドロフラニル、(CH33SiCH2CH2−またはPh3C−等の 酸に不安定なアルキル基;および好ましくは、アシルまたはアルコキシカルボニ ル保護基を含むことができる。保護基がアシル保護基である場合、この保護 基は好ましくはアセチルまたはトリメチルアセチル保護基である。保護基がアル コキシカルボニル保護基の場合、保護基は、好ましくはエトキシカルボニル保護 基である。好ましくは、保護基は前述のように4.1.1節に定義した基等のア シルまたはアルコキシカルボニル保護基である。もっとも好ましいのは、ピペリ ジン部分の1−窒素原子上において、保護基がエトキシカルボニル基、アセチル 基またはトリメチルアセチル基である場合である。 式VIIの化合物と、4−アミノ−1−N−保護ピペリジンとの反応は、ベン ズイミダゾリウム種の3−窒素原子のアルキル基を、いかなる有意な程度にも、 結果的に除去することはないと理解されるだろう。 この過程における最終段階において、式VIIIの化合物は3−N−位置で脱 アルキル化され、保護ノラステミゾールとなる。本明細書で使われるように、「 保護ノラステミゾール」とは、ピペリジン部分の窒素原子上に保護基を有するノ ラステミゾールまたばノラステミゾール誘導体を意昧する。この段階において、 脱アルキル化反応がアルキル基例えばR4基を式VIIIの化合物から除去し、 保護ノラステミゾールまたはその3−N酸塩を提供する。有用な脱アルキル化反 応は、前述のように4.1.1節に記述された反応である。 本発明における好適な実施形態においては、4−アミノ−1−N−保護ピペリ ジン、したがって保護ノラステミゾールの保護基は、アシルまたはアルコキシカ ルボニル保護基である。保護基がアシル保護基である場合は、この保護基は、好 ましくはアセチルまたはトリメチルアセチル保護基である。保護基がアルコキシ カルボニル保護基の場合、この保護基は好ましくはエトキシカルボニル基である 。 置換求核物質として有用な4−アミノ−1−N−保護ピペリジンは、次のよう に調製される:4−ピペリドンは、ハイドレート酸塩の形で、所望するアシルま たはアルコキシカルボニル保護基に対応する酸クロライドまたはアルキルクロロ フォルメートと任意に処理される。N−アシル化及びN−(アルコキシ)カルボ ニル化の方法は、本発明において周知の技術として知られる。しかし、N−アセ チル化及びN−(アルコキシ)カルボニル反応は、好ましくはメチレンクロライド 等のクロリネート炭化水素溶媒の存在下において有利に形成され、過剰のアミン 塩基の存在下において形成される。有用なアミン塩基は、トリエチルアミン、ジ イソプロピルエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、及びそれ らの混合物を含むが、これに限定されない。酸クロライドまたはアルキルクロロ フォルメートと4−ピペリドンとの反応は、一般的に約0℃から約60℃の範囲 の温度で進行し、好ましくは室温及び45℃において進行する。 得られたN−保護4−ピペリドンはヒドロキシルアミンで処理され、好ましく はアルコール性溶媒の存在下で処理され、もっとも好ましくはメタノール中にて 、及び好ましくは炭酸金属または重炭酸金属の存在下にて、さらに好ましくは炭 酸ナトリウムの存在下にてオキシムを形成する。N−保護4−ピペリドン及びヒ ドロキシルアミンの反応は、一般的に約0℃から約60℃の範囲の温度で進行す る。 こうしてできたオキシムは、PtまたはPd触媒の存在下で、好ましくはPt 触媒、もっとも好ましくはPtO2の存在下において水素ガスによって水素化さ れ、4−アミノ−1−N−保護ピペリジンを形成する。水素化反応は、約25p siから75psiの圧力下で有利に実施される。このような水素化反応は、一 般的には数日間内に完了する。 代替として、アシルまたはアルコキシカルボニル保護基は、第一に、4−アミ ノピペリジンの4−アミノ基を、たとえば酸に不安定な保護基、すなわちベンジ リデン保護基で保護することによって導入し、次に過剰の塩基すなわちピリジン によって、触媒性4−ジメチルアミノピリジンの任意存在下においてエチルクロ ロフォルメートと反応させる。さらには、エチル4−アミノ−1−ピペリジンカ ルボキシレートは、たとえばアルドリッヒケミカル社(Aldrich Chemical Co., Milwaukee,Wisconsin)にて購入可能であり、その他の保護基、およびその付加 及び除去法は、グリーン(上記)によって入手できる。 式VIIIの化合物からアルキル基を除去するために使われる脱アルキル化反 応は、ある場合、置換求核物質の保護基を除去するのに有効ではない。脱アルキ ル化反応が酸加水分解を含む場合、式VIIIの化合物における脱アルキル化生 成物は、保護ノラステミゾールの保護基、および3−ベンズイミダゾール酸塩形 態に対応する保護ノラステミゾールは、保護ノラステミゾールから保護基を除去 するのに有効ではない場合、その対応する3−ベンズイミダゾール酸塩形態にお ける保護ノラステミゾールとなりうる。その対応する3−ベンズイミダゾール酸 塩形態における保護ノラステミゾールは次いで、塩基で処理して保護基を除去で きる上、結果として生じた種を、その塩基が遊離した形状すなわちノラステミゾ ールに転換できる。このような塩基処理においては、水酸基は、好ましくはpH が約9−約14において処理され、好ましくは約10から約12において処理さ れ、約−5℃から約10度で処理され、好ましくは約0℃から約5℃で、約2分 から約1時間で処理され、もっとも好ましくは約5分から約20分の間で処理さ れる。 そうでない場合、保護ノラステミゾールの保護基は、酸加水分解を介して、濃 縮されたすなわち少なくとも5M、鉱物酸(pH0−1)を用いて除去できる。 こうして得られたノラステミゾールは、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィ ー、高速液体クロマトグラフィーまたは本発明において周知のその他の技術によ って任意に精製できる。 さらに、こうして得られたノラステミゾールは、常套的な合成有機化学的方法 、または未知の方法によって改変され、公知のノラステミゾール誘導体よりもよ り強力な抗ヒスタミン活性、またはより強力なセロトニン拮抗作用、あるいはま だ発見されていない生物学的特性を新規なノラステミゾール類似体に付与する。4.2.1 フッ素イオン活性化を介した2−置換イミダゾールの合成 本発明における2−置換イミダゾールは、フッ素イオンの存在下において、式 Iのイミダゾール を求核試薬と反応させて2−置換イミダゾールを形成する工程を含む方法によっ て得ることができ、ここでR1,R2、R3及びXは前述のように定義され、求核 試薬がXを置換する。 この反応の具体例を下記のスキーム5aに示す。 スキーム5a 式IVのイミダゾールヘ転換する上で有用なイミダゾールは、式Iにより表さ れ、ここでR1、R2、R3及びXは前述のように定義されている。この関係で有 用な式Iのイミダゾールは、酸塩の形であることができ、好ましくは塩酸塩の形 である。式Iの酸塩は、前述の4.1.1節に記述したように、2−位において 脱離基を有するイミダゾールを調製する上で有用な方法に従って調製される。 好適な実施形態において、R3は4−フルオロベンジルであり、R1及びR2は 一緒になってベンゼン基を形成しており、Xは塩素基である。 式Iのイミダゾールは、フッ素イオンの存在下において、置換求核試薬と反応 し、式IVの化合物を生成する。適切な置換求核試薬は、置換求核試薬がF-で ないことを除いて、4.1.1節で前述したものを含むが、これに制限されない 。 本発明における1つの実施形態において、置換求核試薬はエチル4−アミノ− 1−ピペリジンカルボキシレートである。本発明における他の実施形態では、置 換求核試薬は4−N−アセチルアミノピペリジンである。さらに本発明における 別の実施形態において、置換求核試薬は4−N−トリメチルアセチルアミノピペ リジンである。 置換求核試薬がアミノ基、アルコキシ基、またはチオアルコキシ基を含む場合 、置換求核試薬はナトリウム、カルシウム、銀、リチウム、カリウム、マグネシ ウム、セリウム、マンガン、亜鉛またはスズ塩の形を任意にとりうることが理解 されるであろう。そのような塩は、当業者に公知の方法によって容易に調製され る。 置換求核試薬は、1個以上の「求核性」基を含むことができ、すなわち置換求 核試薬は、1個以上のアミノ基、1個以上の水酸基、1個以上のスルフヒドリル 基、アミノ基、水酸基及びスルフヒドリル基の組み合わせを含むことができる。 この場合において、少なくとも1個の保護基は、あらゆるその他の、イミダゾー ル種の2−位における炭素原子との結合が望ましくない置換求核試薬の「求核性 」種を保護する目的で使用することができる。適切な保護基、およびそれらの付 加及び除去法は、グリーン(Greene、上記)に見出され、任意に置換されたアル キル基およびベンゼンスルホニル基、例えばp−トルエンスルホニル基、メタン スルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、p−メトキシベンゼンスルホ ニル基、o−ニトロベンゼンスルホニル基、等のスルホニル基;メトキシメチル 基、2−メトキシエトキシメチル基、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル 基、2−テトラヒドロピラニル基、2−テトラヒドロフラニル基、(CH33S iCH2CH2−またはPh3C−等の酸に不安定なアルキル基;及び好ましくは アシルまたはアルコキシカルボニル保護基が挙げられる。好ましくは、保護基は アルコキシカルボニル基またはアシル保護基である。したがって、式Iのイミダ ゾール及び保護基を有する置換求核試薬の反応によって得られた2−置換イミダ ゾールは、2−置換イミダゾールの2−位における炭素原子と結合を形成しない 置換求核試薬の部分に残留する保護基を必然的に含む。 置換求核試薬が4−アミノピペリジンである場合、及びその1級アミノ基が式 Iのイミダゾールにおける2−位の炭素と結合することを希望する場合、ピペリ ジン窒素原子の保護基は、好ましくはアシルまたはアルコキシカルボニル保護基 である。保護基がアシル保護基の場合、その保護基は、好ましくはアセチルまた はトリメチルアセチル保護基である。保護基がアルコキシカルボニル保護基の場 合、保護基は、好ましくはエトキシカルボニル保護基である。 保護基がアシル保護基、たとえばアセチルまたはトリメチルアセチル保護基の 場合、保護基は濃縮すなわち少なくとも5Mの鉱酸を使い、酸加水分解を介して 除去することが好ましい。そのような酸加水分解の例としては、48%HBrを 使い、100−120℃で1−3時間処理すること;6NのHClにより100 −120℃で3−9時間処理すること;及びl2NのHClで0.5−1時間処 理することが挙げられる。 保護基がアルコキシカルボニル保護基、たとえばエトキシカルボニル保護基の 場合、保護基は塩基による加水分解により、好ましくは約9−約14のpHか、 またはpH1未満の酸加水分解によって除去することが好ましい。 式Iのイミダゾールと、置換求核試薬との反応は、フッ素イオンの存在下で行 われる。フッ素イオンは、式Iのイミダゾールと置換求核試薬を含む反応混合液 に添加したフッ素の塩から簡便に得ることができる。有用なフッ素塩には、フッ 化テトラブチルアンモニウム(“TBAF”)、TBAF.XH2O(「TBA F水和物」)、CsF,RbF、NaF、LiF、KF、KF/CaF2及びこ れらの混合物が含まれるが、これに限定されない。必要に応じて、反応混合液に 最大5重量パーセントの水を添加して、フッ素塩の溶解を助ける。 任意に、イミダゾールと置換求核試薬との反応は、フッ素イオンの存在下にお いて、ハロゲン化テトラアルキルアンモニウム、例えば塩化トリオクチルメチル アンモニウムまたは塩化メチルトリアルキル(C8−C10)アンモニウム等の相 転移触媒の存在下において実施される。そのような相転移触媒は、たとえばアル ドリッヒケミカル社(Aldrich Chemical Co.)、Milw aukee、Wisconsin)から市販されている。特別な理論に束縛され ることなく、相転移触媒の添加が、イミダゾールと置換求核試薬との間の反応に おける全体的な反応速度を増大させる。 式Iのイミダゾールと置換求核試薬との反応に使われるフッ素塩の量、さらに 任意には相転移触媒の量は、式Iのイミダゾールの当量数に比較して触媒量〜約 5モル当量であって、好ましくは、式Iのイミダゾールの当量数に比較して約0 .1から約4モル当量の範囲になる。言いかえると、式Iのイミダゾールが1モ ル当量である場合、フッ素塩及び任意の相転移触媒は、それぞれ触媒量〜約5モ ル当量であり、好ましくは約0.1から約4モル当量となる。 いかなる特殊な理論にも縛られることなく、フッ素イオンは、式Iのイミダゾ ールと置換求核試薬とを含む反応混合液中に存在すると、式Iのイミダゾールに おけるX基が、そのままの位置において、式Iのイミダゾールに相当するが、X がFである中間体を形成すると考えられる。この中間体が、求核試薬と反応して 式IVのイミダゾールを形成すると考えられる。さらには、フッ素イオンが比較 的反応性に乏しい脱離基であると認識されているため(Francis A.C arey and Richard J.Sundberg、Advanced Organic Chemistry 271−72(第2版、1984年) )、この反応における律速段階は、イミダゾール部分への求核試薬の付加であり 、式IのイミダゾールにおけるX基が高度に電子吸引性である場合、例えばFで ある場合、この段階が増強される。したがって、置換求核試薬が中間体のフッ素 基を置換すると、式IVのイミダゾールが得られる。さらには、置換求核試薬と 中間体との反応は、付加/除去反応であると考えられる。 式Iのイミダゾールと求核試薬との反応は、フッ素イオンの存在下において、 極性有機溶媒中で実施され、この溶媒としてはジメチルホルムアミド、N−メチ ルピロリジノン、テトラメチルウレア、ジメチルイミダゾロン;メタノール、エ タノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノ ール及びt−ブタノール等のアルコール類;及び(CH3OCH2CH22O、( HOCH2CH22O、CH3OCH2CH2OCH2CH2OH、CH3CH2CH2 CH2OCH2CH2OH、CH3OCH2CH2OH、等の修飾グリコール類、及び それらの混合物が挙げられるが、これらに制限されず、約80℃−約150℃の 温度で、好ましくは約110℃一約130℃で行われる。 イミダゾールと置換求核試薬との反応は、フッ素イオンの存在下で、反応中に 形成されるあらゆるHFをスカベンジする機能を有する塩基の存在下で有利に実 施される。この点で有用な適切な塩基としては、ピリジン、コリジン、ルチジン 、 ジイソプロビルエチルアミン、メチル−ジ−t−ブチルアミン、トリブチルアミ ン、その他高温で沸騰する有機アミンが挙げられるが、これらに制限されない。 好ましくは、塩基は有機アミンであり、もっとも好ましくはルチジンである。任 意により、イミダゾールと置換求核試薬との反応に続き、さらなる塩基が、好ま しくは水酸化ナトリウム水溶液の形で所望により反応混合液に添加される。 本発明において好適な実施形態においては、R1とR2が共にベンゼン基を形成 し、R3が4−フルオロベンジルであって、式IのイミダゾールにおけるX基は Clである。 式Iのイミダゾールと置換求核試薬との間の、フッ素イオンの存在下での反応 過程は、たとえば高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等を用いて分光学的 に測定することができる。式IVのイミダゾールは、再結晶、カラムクロマトグ ラフィー、その他当業者に公知の方法を使用して任意に精製できる。 本発明における他の実施形態において、式Iのイミダゾールと置換求核試薬と の(フッ素イオンの存在下での)反応に先立ち、式Iのイミダゾールは、1−位 においてアルコキシカルボニル化またはスルホニル化し、フッ素イオンの存在下 における置換求核試薬との反応の後に、式IVの1−N−アルコキシカルボニル または1−N−スルホニル−2−置換イミダゾールを生成する。この場合、アル コキシカルボニル化またはスルホニル化反応に使われる式Iのイミダゾールは、 1−位で置換されない、すなわちここでR3はHであることが理解される。フッ 素イオンの使用と式Iの1−位におけるアルコキシカルボニル化またはスルホニ ル化の組み合わせは、反応中間体としての2−フッ素基を有することに加えて、 イミダゾール部分もまた、そこから電子密度を吸引する1−N−アルコキシカル ボニル基またはスルホニル基を有し、それによってさらに2−位における求電子 性を増大させる点で、「二重に活性化」するものである。したがって、1−N− アルコキシカルボニル基またはスルホニル基の存在が、式Iの1−N−アルコキ シカルボニル化または1−N−スルホニル化されたイミダゾール種と、置換求核 試薬との間の反応速度を加速する。 好ましくは、置換求核試薬は1−N−保護4−アミノピペリジンである。もっ とも好ましくは、置換求核試薬は、前述のアシル基またはアルコキシカルボニル 基保護4−アーミノピペリジンである。 置換求核試薬と、式Iの1−N−アルコキシカルボニル化された、または1− N−スルホニル化されたイミダゾールとの間の反応に続き、1−N−アルコキシ カルボニル基またはスルホニル基は除去される。置換求核試薬が1−N−アルコ キシカルボニル基またはスルホニル基を除去するための条件下において除去でき ない保護基を有する場合は、1−N−アルコキシカルボニル基またはスルホニル 基を次の段階で除去することができる。 有用なアルコキシカルボニル基は、典型的にはC1−C6のアルコキシカルボニ ル基である。好ましくは、このC1−C6アルコキシカルボニル基がt−ブトキシ カルボニル基である。有用なスルホニル基は任意に置換されたアルキル基及びベ ンゼンスルホニル基であり、たとえば、p−トルエンスルホニル、メタンスルホ ニル、トリフルオロメタンスルホニル、p−メトキシベンゼンスルホニル、o− ニトロベンゼンスルホニル等である。典型的には、スルホニル化はハロゲン化ス ルホニルによる処理を介して起こすことができ、好ましくは、たとえば金属カー ボネートまたはバイカーボネート、またば有機アミン等の塩基の存在下において 起こる。アルコキシカルボニル基及びスルホニル基の付加及び除去法は、当技術 分野において周知である。アルコキシカルボニル基およびスルホニル基の付加及 び除去の例は、グリーン(上記)に見出される。スルホニル基がp−トルエンス ルホニル基の場合、このスルホニル基は、好ましくは2当量のHSCH2CO2H 、及び過剰のLiOHの混合物によって除去され、もっとも好ましくは、ジメチ ルフォルムアミド溶媒中において、約0℃から約80℃の温度において、好まし くは約20℃から約60℃の温度において、約2分間から約15分間、好ましく は約5分から約10分で除去される。 アルコキシカルボニル基またはスルホニル基の除去に続き、式IVのイミダゾ ールにおける1−位の部分を官能化することができ、好ましくは従来のアルキル 化技術を介してアルキル化することができる。好適な実施形態において、式IV のイミダゾールにおける1−位はハロゲン化ベンジルによって、好ましくは4− フルオロベンジルブロマイドによってアルキル化される。好適な実施形態におい て、ベンジル化反応は過剰の塩基存在下において実施され、好ましくは金属水酸 化物及びもっとも好ましくは水酸化カリウムの存在下において実施される。さら に、ベンジル化反応は、好ましくは極性有機溶媒中において、好ましくはジメチ ルフォルムアミド中において、室温から約100℃の温度にて、好ましくは約4 0℃から約60℃にて、約5分から約6時間にわたり、好ましくは約10分から 約1時間、もっとも好ましくは約10分から約30分にわたって実施される。 置換求核試薬が、上記のあらゆる変換に使われる条件において除去されない保 護基を有する場合は、かかる保護基は前述の方法によって除去可能である。 本発明におけるさらなる実施形態においては、式Iのイミダゾールは4.1. 1節で述べたアルキル化剤で処理し、アルコキシカルボニル化及びスルホニル化 され、あるいは逆の反応がなされ、式IIのイミダゾールが得られ、ここでR3 はアルコキシカルボニル基またはスルホニル基となる。この実施形態においては 、式Iのイミダゾールはアルキル化剤で処理されてからアルコキシカルボニル化 またはスルホニル化され、あるいはその逆の反応を施されると、1−N−の位置 では置換されず、すなわちR3がHとなることが理解される。R3の位置にアルコ キシカルボニル基またはスルホニル基を有する式IIのイミダゾールは、置換求 核試薬で、上述のように任意にフッ素イオン存在下で処理され、続いて脱アルキ ル化されて式IVのイミダゾールが得られる。好ましくは、アルコキシカルボニ ル基またはスルホニル基が脱アルキル化の段階において除去される。脱アルキル 化の段階に使用される条件が、アルコキシカルボニル基またはスルホニル基の除 去に効果的でない場合には、アルコキシカルボニル基またはスルホニル基を除去 するためには、さらに続く段階が必要とされる。アルコキシカルボニル基または スルホニル基を除去するために有用な条件は前述のとおりである。式IVのイミ ダゾールにおいて1−N−位からアルコキシカルボニル基またはスルホニル基を 除去するならば、結果として無置換の1−位の窒素原子はアルキル化されること が可能となり、好ましくはベンジル化され、さらに好ましくは前述のように4− フルオロベンジル化される。4.2.2フッ素イオンの活性化を介するノラステミゾールの合成 本発明は、フッ素イオンの活性化を介してノラステミゾールを合成する方法を 包含する。この方法は、スキーム5bに示すように図解される。 スキーム5b 第1段階において、式VIのベンズイミダゾール(Xは前述の通り)は、フッ 素イオンの存在下において、1−N−保護化4−アミノピペリジンである置換求 核試薬と反応する。式VIのベンズイミダゾールと、N−保護化4−アミノピペ リジンとの反応によって、保護化ノラステミゾールが生成される。式VIのベン ズイミダゾールは、2−位に脱離基Xを有する1−(4−フルオロフェニルメチ ル)−1H−ベンズイミダゾールである。本発明における好適な実施形態におい て、式VIのベンズイミダゾールにおけるX基はCl基であり、2−位に脱離基 を有する1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイミダゾールは、 2−クロロ−1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイミダゾール である。 N−保護化4−アミノピペリジン置換求核試薬にふさわしい保護基は、グリー ン(上記)に見出され、任意に置換されたアルキル及びベンゼンスルホニル基等 のスルホニル基、例えばp−トルエンスルホニル、メタンスルホニル、トリフル オロメタンスルホニル、p−メトキシベンゼンスルホニル、o−ニトロベンゼン スルホニル等;メトキシメチル、2−メトキシエトキシメチル、2−(トリメチ ルシリル)エトキシメチル、2−テトラヒドロピラニル、2−テトラヒドロフラ ニル、(CH33SiCH2CH2−またはPh3C−;及び好ましくはアシルま たはアルコキシカルボニル保護基が挙げられる。本発明における実施形態の1つ において、N−保護化4−アミノピペリジンのための保護基は、前述のようなア ルコキシカルボニル保護基であり、特に、エトキシカルボニル保護基である。本 発明におけるその他の実施形態においては、N−保護化4−ピペリジンの保護基 はアシル保護基であり、特に、アセチルまたはトリメチルアセチル保護基である 。 保護基がエトキシカルボニル保護基の場合、置換求核試薬はエチル4−アミノ −1−ピペリジンカルボキシレートである。保護基がアセチル保護基の場合、置 換求核試薬は4−N−アセチルアミノピペリジンである。保護基がトリメチルア セチル保護基の場合、置換求核試薬は4−N−トリメチルアセチルアミノピペリ ジンである。 N−保護化4−アミノピペリジン置換求核試薬がアミノ求核試薬であるため、 すなわちN−保護化4−アミノピペリジンの4−アミノ基が式VIのベンズイミ ダゾールのX基を置換するため、置換求核試薬の4−アミノ基は任意に4.2. 1節で述べた塩の形態をとることが可能である。 式VIのベンズイミダゾールと、N−保護化4−アミノピペリジン置換求核試 薬との反応は、フッ素イオンの存在下で起こる。フッ素イオンは、式VIのエン ズイミダゾールとN−保護化4−アミノピペリジンを含む反応混合液に添加され るフッ素塩から簡便にに得られる。有用なフッ素塩としては、前述の4.2.1 節に記載のものが挙げられるが、これに限定されない。 式VIのイミダゾールと置換求核試薬との反応に使用されるフッ素塩の量、及 び任意の相転移触媒の量は、式VIのイミダゾールの当量数に比較して、触媒量 から約5モル当量の範囲となり、好ましくは約0.1から約4モル当量となる。 言いかえれば、式VIのイミダゾールが1モル当量の場合は、フッ素塩及び任意 の相転移触媒は、各々およそ触媒量から約5モル当量の範囲であり、好ましくは 約0.1モル当量から約4モル当量の範囲にある。 溶媒の選択に依存し、及び塩基が使用されるか否かによって、式VIのベンズ イミダゾールとN−保護化4−アミノピペリジンとの反応は、数時間以内に75 %を超えて完了する。 この過程の第2段階は、保護化ノラステミゾールから保護基を除去し、ノラス テミゾールを得ることに関与している。アミノ基から多様な保護基を除去する方 法は、グリーン(上記)に見出される。 保護基がアシル保護基の場合、たとえばアセチル基またはトリメチルアセチル 保護基の場合、この保護基は好ましくは濃縮された、すなわち、少なくとも5M の鉱酸を利用する酸加水分解を介して除去される。好適な実施形態においては、 アセチル基の除去に使われる酸は6Nの塩酸であり、トリメチルアセチル保護基 の除去に使われる酸は、12Nの塩酸である。アシル保護基の除去は、約80℃ から約140℃の温度で典型的に進行し、好ましくは約100℃から約120℃ で進行し、もっとも好ましくは約110℃で、約0.5時間から約8時間かけて 、好ましくは約1時間から約6時間かけて進行する。保護基がアセチル基の場合 、アセチル基は任意に塩基水溶液を使い、好ましくはNaOHを使い、3以上の pHで除去できることを指摘しておく。 酸加水分解が保護されたノラステミゾールから保護基を除去するために使用さ れる場合、結果として生じるノラステミゾール産生物は、酸塩の形で、酸加水分 解に使われる酸に対応すると理解されている。ノラステミゾールの酸塩は、濃縮 された水様性塩基で処理することにより、その遊離酸塩へ転換され、好ましくは 0−5℃で50%NaOH、または本発明において周知のあらゆる他の方法によ って転換される。 保護基がアルコキシカルボニル保護基の場合、たとえばエトキシカルボニル保 護基の場合、この保護基は、前述のように、酸加水分解を介して、好ましくは4 8%水素化ホウ素酸によって除去可能である。可能でない場合、このアルコキシ カルボニル基は塩基による加水分解を介して、好ましくはpH約9から約14ま で、もっとも好ましくは12より高いpHすなわち6−12NのNaOHを使用 して除去可能である。このような塩基加水分解は、濃縮された水様性塩基を使っ た場合、好ましくは50%NaOHを使い、エタノール当の水溶性有機溶媒の任 意な存在下で、約75℃から約85℃において、約5時間から約30時間かけて 典型的に発生する。4.3. 2−置換イミダゾールの使用法 本発明における新規な2−置換イミダゾール、薬理学的にみて受容しうるその 塩、及び本発明の構成要素における2−置換イミダゾールのエナンチオマー型の 使用は、それらの有用な薬理学上の特徴に基づいている。さらに特別には、それ らは抗ヒスタミン物質としての活性を有する。さらには、抗ヒスタミン物質と共 にしばしば遭遇する望ましくない副作用である鎮静作用を欠落する。抗ヒスタミ ン性の特徴とは別に、それらはまたセロトニン拮抗作用をも示す。 さらには、この2−置換イミダゾール、特にノラステミゾールにおいては、そ の好ましい薬理学上の特徴故に特別な関心を集めている。一方ではその抗ヒスタ ミン作用がほとんど即時的に存在するよう、迅速な発生を示す。他方では、それ らが集中的に効力を示す期間を有し、さほど短期間にはならず、頻回投与の必要 を避けられるように示され、前述の期間が長すぎることもないようにする。よっ て、投与方法は、自覚症状の評価に適応するべく適切化されうる。 本発明において薬理学的組成について調製するため、特に2−置換型イミダゾ ールの効果的用量を、好ましくは薬理学的にみて受容しうる塩の用量を、活性成 分が薬理学的にみて受容しうる担体と共に密接に同時投与するべく併用され、そ の担体は、投与に際して望まれる調製剤形に依存して、多様な形態を保持してい る。こういった薬理学的組成物は、経口投与、直腸投与、経皮投与、または非経 口的注入法による投与法に適当な単位として扱われる投与剤形であることが望ま れる。たとえば、経口投与用の剤形からなる組成物を調整するには、通常のあら ゆる薬理学的媒体が使用され、たとえば、水、グリコール、油、アルコール、及 び懸濁液、シロップ、エリキシル、及び溶液等の経口用液体製剤;またはデンプ ン、糖、カオリン、潤滑剤、結合剤、崩壊剤及び粉末、丸薬、カプセル剤及び錠 剤等の固形担体が使われる。投与が簡便であることから、錠剤及びカプセル剤は もっとも優位な経口投与剤形であり、その場合には、固体の薬理学的担体が自明 的に使用される。非経口投与成分としては、担体は通常、、成分全体を通じてほ とんどが滅菌水から構成され、たとえば溶解性を有することが考慮に含まれる。 注入可能な溶液は、たとえば、生理食塩液を含む担体で調整される。注入可能な 懸濁液はまた、適切な液体の担体、懸濁剤及び同様のものを用いて調製される。 経 皮的な投与に適した組成物においては、その担体は天然の添加物と少ない割合で 任意に併用される任意的に浸入強化剤及び/又は湿潤剤を含んでいる。その添加 物は皮膚に対して重大な悪影響を誘導しない。前記添加物は、皮膚への投与を促 進し、及び/または望まれる組成を調製する上で有用となり得る。これら組成物 は、多様な方法で投与され、すなわち経皮パッチとして、スポット剤として、軟 膏として投与される。本発明における2−置換イミダゾールにおける薬理学的に 受容しうるその塩は、それに対応する遊離塩基形よりも水への溶解度が増大する ために、明らかに水性組成物の調製にとってより好ましいものとなる。1回ごと の投与及び投与量の均一性のために、前述の医薬組成物を単位剤形として処方す ることが特に有利となる。「単位剤形」は、単一の投与量として適した物理的に 分離した単位を意味し、各単位は所望の治療効果を生ずるように算出された所定 量の活性成分を、必要とされる製薬上の担体と共に含有する。このような単位剤 形の例は錠剤(スコア及びコーティング錠を含む)、カプセル剤、丸薬、粉末包装 剤、カシェ剤、注射用の溶液または懸濁液、茶匙1杯量、大匙1杯量等、及びそ れらの分離された集合体である。 2−置換イミダゾールは、好ましくは薬理学的に受容しうるその塩として投与 される。そのような薬理学的に受容しうる塩の例には、塩酸塩、臭化水素酸塩、 ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、リン酸水素塩、リン酸二水素 塩、コハク酸塩、アスコルビン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩、安 息香酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、フマル酸塩、酢酸塩、硫酸塩、2価マグ ネシウムイオン、2価亜鉛イオン等が含まれるが、これに限定されない。 本発明におけるさらなる態様において、前記アレルギー性疾患に罹患した温血 動物におけるアレルギー性疾患を治療する方法があり、その方法は、前記温血動 物に抗アレルギー有効量の本発明の2−置換イミダゾールを投与することを含む 。好ましくは、活性成分の前記抗アレルギー有効量は上記組成物として投与され る。活性成分の抗アレルギー最適有効量を決定することは、当分野の周知技術の 範囲に入る。一般的には、有効量は約0.001mg/kgから約100mg/ kg体重までであり、さらに好ましくは約0.01mg/kgから約1mg/k g体重までである。 本発明は多目的に使用され、既知の2−置換イミダゾールを凌ぐ、生物学的活 性、特に、抗ヒスタミン作用及びセロトニン拮抗作用を有する新規な2−置換イ ミダゾールを調製する目的で使用される。本発明の方法により得られる新規な2 −置換イミダゾールの生物学的活性は、Changら、J.Neurochem .32:1653−1663(1979)に記述されるように、(3H)ピリラ ミン結合アッセイを使用して評価可能である。 以下の一連の実施例は、ノラステミゾールの合成に関連し、そのうちいくつか は以下のスキーム6−9に図示されている。これらの実施例は、例示として提示 され、本発明の範囲を制限するものではない。5.実施例:ノラステミゾールの合成 高速液体クロマトグラフィー(HPLC) 材料と方法:カラム、μBondapak C−18、10μm、30cm x 3.9mm;検出波長220nm;移動相、0.1M NaClO4/0.0 1M NaH2PO4:アセトニトリル(50:50);流速、1.0mL/mi n。2−クロロ−1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイミダゾ ール(化合物X)は、ランカスターシンセシス社(Lancaster Syn thesis Inc.,Windham,New Hampshire)から 塩酸塩として入手し。化合物Xは、市販のその塩酸塩として、またはその遊離塩 基の形で使用した。化合物Xの塩酸塩から遊離塩基形態への転換は、当業者ぶ周 知の方法によって達成した。 以下の実施例1〜7は、3−Nアルキルイミダゾリウム種を経るノラステミゾ ールの合成(スキーム6及び7)、及びそれにに有用な中間体に関する。実施例1 化合物XI。温度計及び攪拌棒を備えた500mL容3ツ口フラスコに、13 .0g(50mmol,1.0当量)の2−クロロ−1−(4−フルオロフェニ ルメチル)−1H−ベンズイミダゾール(X)(ランカスター・シンセシス社、 Windham,New Hampshire)及び200mlの無水トルエン を窒素雰囲気中で添加した。7.35mL(1.8当量)のメトキシメチルブロ マイドを反応混合物に2〜3分かけて20〜25℃で添加した。こうして得た混 合物を25℃で1時間攪拌したところ、白色のスラリーが形成された。反応の進 行は高速液体クロマトグラフィーにて監視した。化合物XIを、反応混合物の真 空瀘過によって回収し、トルエン(2x20mL)で洗い、湿潤ケーキとして、 さらなる精製を行わずに次段階で使用した。実施例2 化合物XIII。実施例1の手順に従って得た化合物XIの湿潤ケーキを、そ れ以上の乾燥を行わずに500mL容3ツ口フラスコヘ移した。200mLの無 水トルエンを攪拌しながら添加し、10.67mL(62mmol、1.34当 量)のエチル4−アミノ−1−ピペリジンカルボキシレート(XII)(ランカ スターシンセシス社、Windham、New Hampshire)を室温で ゆっくり添加した。こうして得た混合物を50℃まで加温し、この温度で2〜3 時間攪拌した。反応の進行は高速液体クロマトグラフィーで監視した。こうして できた固形生成物を真空濾過によって分離し、トルエン(2x20mL)で洗っ た。こうしてできた湿潤ケーキを25〜30℃/5〜10mm/Hgにて10〜 14時間乾燥し、22.7gの化合物XIIIを得た。化合物XIIIは周囲温 度にて少なくとも2ヶ月間保存可能であり、その際に認知できるような崩壊は起 こらない。実施例3 ノラスミテゾール。温度計、還流冷却器及び攪拌棒を備えた100mL容3ツ 口フラスコに、実施例2の手順に従って得た化合物XIII 6.0g(10. 8mmol,1.0当量)を添加し、20mLの無水塩化メチレンをN2雰囲気 中で添加した。こうして得た混合物を20〜25℃で5分攪拌し、懸濁液を形成 させ、これを次いで0〜5℃まで冷却した。この反応混合物に3.0mL(32 .4mmol、3.0当量)の三臭化ホウ素を冷却しながら(30℃未満まで) 滴下した。三臭化ホウ素を添加した後、得られた混合物を20〜25℃で10〜 20分間攪拌した。この反応混合物を0〜5℃まで冷却し、そこへ40mLのM eOHを40℃未満で10〜20分かけてゆっくりと添加した。こうして得た溶 液を30〜50℃で真空濃縮して、総容量を約20mLとした。60mLのtert -ブチルメチルエーテル(“TBME”)を添加し、こうして得た懸濁液を0〜 5℃に冷却し、その温度で1時間攪拌した。反応の進行は高速液体クロマトグラ フィーを用いて監視した。こうしてできた固形物を真空濾過で回収し、TBME で洗い、40℃/10〜20mm/Hgで2時間乾燥させた。 上記のようにして得られた乾燥固形物を50mL容3ツ口フラスコに移し、そ こへ10mLの48%臭化水素酸を添加した。こうして得た混合物を110℃ま で1時間攪拌しながら加熱した。反応の進行は薄層クロマトグラフィー及び高速 液体クロマトグラフィーを用いて監視した。反応が完了後、反応混合物を室温ま で冷却し、化合物XIVbを含む溶液を得た。 化合物XIVbを含むこの溶液を、10mLのトルエン及び20mLの水で攪 拌しながら希釈した。こうして得た混合物を0〜5℃まで冷却し、これにNaO Hの50%水溶液を、こうして得た混合物のpHが11を超えるまでゆっくりと 添加した。こうしてできたスラリーを0〜5℃で1時間攪拌し、次いで真空濾過 した。こうしてできた湿潤ケーキを水で徹底して洗い(2x10mL)、真空漏 斗で真空下で30分間乾燥させた。こうして得た粗生成物を6mLの酢酸エチル で還流まで加熱した。40mLのTBMEを攪拌しながら穏やかな還流下で(5 0〜60℃で)添加した。こうして得た懸濁液を0〜5℃まで冷却し、その温度 にて1時間攪拌した。こうして得た混合物を濾過し、得られた湿潤ケーキをTB MEで洗い、25℃/5〜10mmgで5時間乾燥して、化合物xから2.02 gのノラステミゾール(総収率46%で)を得た。 実施例4 ノラスミテゾール。温度計、還流冷却器及び攪拌棒を備えた50mL容3ツ口 フラスコに、実施例2の手順に従って得た化合物XIII 3.0g(5.4m mol、1.0当量)を添加し、10mLの無水塩化メチレンを窒素雰囲気中で 添加した。こうして得た混合物を20〜25℃で5分攪拌し、懸濁液を形成させ 、氷水浴中で0〜5℃まで冷却した。1.5mL(16.2mmol、3.0当 量)の三臭化ホウ素をこの反応混合物に冷却しながら(30℃未満まで)滴下し た。三臭化ホウ素を添加した後、こうして得た混合物を20〜25℃で10〜2 0分攪拌した。この反応混合物を0〜5℃まで冷却し、そこへ20mLの25% 塩酸水溶液をゆっくりと添加した。こうして得た反応混合物を、攪拌しながら1 10℃で2時間加熱した。反応の進行は高速液体クロマトグラフィーを用いて監 視した。室温まで冷却後、こうして得た混合物を5mLのトルエンと10mLの 水で攪拌しながら連続的に希釈した。こうしてできた混合物を0〜5℃まで冷却 し、得られる混合物のpHが11を超えるまでゆっくりと50%NaOH水溶液 を添加した。こうして得たスラリーを0〜5℃で1時間攪拌し、真空濾過した。 こうしてできた湿潤ケーキを水(2X5mL)で徹底して洗い、真空漏斗で真空 下に30分乾燥させた。こうして得た粗生成物を3mLの酢酸エチルと混合し、 還流まで加熱した。20mLのTBMEをおだやかな還流下で(50〜60℃で )攪拌しながら添加した。こうして得た懸濁液を0〜5℃まで冷却し、その温度 で1時間攪拌した。こうして得た混合物を濾過し、得られた湿潤ケーキをTBM Eで洗い、25℃/5〜10mm/Hgで5時間乾燥させて、化合物Xから50 %の総収率で1.07gのノラステミゾールを得た。実施例5 ノラスミテゾール。温度計、還流冷却器及び攪拌棒を備えた25mL容3ツ口 フラスコに、実施例2の手順に従って得た0.600g(1.07mmol、1 .0当量)の化合物XIIIを添加し、2mLのピリジン及び触媒性4−ジメチ ルアミノピリジンを窒素雰囲気下で添加した。こうして得た混合物を70〜90 ℃まで攪拌しながら6時間加熱した。反応の進行は高速液体クロマトグラフィー を用いて監視した。こうして得た混合物を、2mlの5N NaOHと6mLの EtOHから形成される溶液で希釈し、還流にて18〜24時間加熱した。反応 の進行は高速液体クロマトグラフィーを用いて監視した。反応混合物を真空下( 30〜45℃/80〜100mm/Hg)で濃縮し、容量約3mLとした。 こうして得た濃縮液を10mLのトルエンで希釈し、得られた混合物を再度約5 mLまで濃縮した。こうして得たスラリーに2mLの10%Na2CO3溶液を添 加し、得られた混合物を0〜5℃まで冷却して、2〜3時間攪拌した。こうして できた固形生成物を真空濾過し、トルエン(2X2mL)で洗った。この固形生 成物を次いで5mLのトルエンと混合し、得られた混合物を70〜80℃で5分 加熱した。混合物を0〜5℃まで冷却し、その温度で2時間攪拌した。こうして できた結晶生成物を濾過し、トルエンで洗って、40〜45℃で4時間乾燥さ せて、化合物Xから総収率56%で0.242gのノラステミゾールを得た。実施例6 化合物XVI。23.5g(167mmol)の1−アセチル−4−ピペリド ン(アルドリッヒケミカル社(Aldrich Chemical Co.,M ilwaukee、Wisconsin)及び12.5g(179mmol)の ヒドロキシルアミン塩酸塩を、200mLのメタノールが入っている250mL 容フラスコに入れた。こうして得た混合物に19.0g(180mmol)の炭 酸ナトリウムを添加し、得られた混合物を室温で12〜14時間攪拌した。この 反応混合物を真空下で濃縮して23.5gの1−アセチル−4−ヒドロキシイミ ノピペリジンを白色固形物として得た: 上記のようにして得られた23.5gの1−アセチル−4−ヒドロキシイミノ ピペリジンを反応槽に入れ、そこへ40mLのCHCl3を含む200mLのメ タノールを添加した。この反応槽に2.0gのPtO2を添加し、該反応槽をH2 圧50psiで室温にて24時間振り混ぜた。こうして得た反応混合物を濾過し 、濾液を濃縮して、21g(71%)の化合物XVIを白色固形物としてその塩 酸塩の形態で得た。この固形物を最少量の熱エタノールから再結晶して、白色結 晶状の固形物を得た:塩酸塩 実施例7 ノラステミゾールを上記実施例1、2及び5の手順に従って得たが、但し、そ こにおいて、メトキシメチルブロマイドの代わりに2−メトキシエトキシクロラ イドを用い、化合物XIIにおいて化合物XVIを用い、ピリジンの代わりに4 −ジメチルアミノピリジンを用いた。 特筆すべき点は、化合物XVIが化合物Xと反応して(118℃、36〜45 時間、n−ブタノール溶媒)化合物XVIIIを収率70〜80%で形成し、上 記のように脱保護化してノラステミゾールを得たことである。しかし、化合物X VIII以外に、30〜40%の好ましくないレジオアイソマ−(regioisomer )化合物XIXも形成され、これを化合物XVIIIから精製するのは極めて困 難である。驚くべきことに、ベンズイミダゾリウム化合物XVと化合物XVIとを40〜6 0℃での3〜4時間反応させている間に、5%未満の好ましくないレジオアイソ マー化合物XXが形成される。 3−N−アルキル基があるために、化号物XVは化合物Xよりも活性化され、そ のため、化合物Xと化合物XVIとの反応に必要な条件よりも穏やかな条件下で 反応して、化合物XVIとの間に安定なアダクトを形成する。どのような特定の 理論にも拘束されるものではないが、化合物XVと化合物XVIとの反応は、反 応温度を低く、そして反応時間を相当短くできるという事実のために、実質的に 少量の好ましくないレジオアイソマーを生じると考えられる。化合物XVと化合 物XVIとの反応の所望生成物である化合物XVIIは、脱アルキル化され、続 いて脱保護化されてノラステミゾールがもたらされる。従って、化合物XVII は、式XXIの化合物同様に、(但し、式中、R4及びY−は上記と同じ意味を 表す)、ノラステミゾールの中間体として用いられ、その場合、式XXIの化合 物は、付随して生じる好ましくないレジオアイソマーの形成を最小限に抑えつつ 、高い収率で得られる。 以下の実施例8aおよび8bはフッ化物イオン活性化によるノラステミゾール の合成に関するものである。実施例8a 温度計、還流冷却器及び攪拌棒を備えた25mLの三ッ口フラスコに、窒素雰 囲気下で822mg(4.8ミリモル)の化合物XII(ランカスターシンセシ ス社、Windham、New Hampshire))と、0.93mLのルチジンを入れた。混合 液を120℃まで加熱し、そこへ1.04g(4ミリモル、1当量)の化合物X (アルドリッヒケミカル社、Milwaukee、Wisconsin)、8ミリモルのフッ化テト ラブチルアンモニウム(1.0MのTHF溶液を減圧下で無水トルエンにて蒸留 して得た)と4mlのN-メチルピロリジノンとをゆっくりと2時間かけて添加した 。反応混合液を120℃で1時間攪拌した。高速液体クロマトグラフィーにより 、95%を超えて化合物XIVaに(遊離塩基の形で)変換したことが明らかと なった。反応混合液を大気温度まで冷却し、ゆっくりと5%NaOH水溶液中へ 攪拌しながら注入した。得られた懸濁液を0〜10℃で30分間攪拌し、得られ た固体生成物を減圧濾過によって回収し、水(3×5mL)で洗い、減圧下で3 0分間風乾して(遊離塩基の形として)粗化合物XIVaを得た:前述と同一の反応条件下でフッ化テトラブチルアンモニウムを用いなれば、12 0℃で3時間経過後、わずか5%(高速液体クロマトグラフィー)しか化合物X IVaに(遊離塩基の形で)変換しなかったことは注意すべきである。 上記で得られた(遊離塩基の形での)粗化合物XIVaを、温度計、還流冷却 器及び攪拌棒を備えた50mLの三ッ口フラスコに入れた。5mLの48%臭化 水素酸溶液を添加し、得られた混合液を110℃まで加熱してその温度で2時間 攪拌した。反応完了後(高速液体クロマトグラフィーにより98%を超えてノル アステミゾール(norastemizole)への変換が起こり)、この反応混合液を室温ま で冷却し、10mLのトルエン及び10mLの水を攪拌しながら添加した。得ら れた混合液を0〜5℃まで冷却し、50%のNaOH水溶液を混合物のpHが1 1を超えるまでゆっくりと添加した。こうしてできたスラリーを周囲温度にて1 時間攪拌し、減圧下で濾過した。得られた湿潤ケーキを水(3×5mL)及びト ルエン(2×5mL)で徹底して洗い、30分間風乾した。こうしてできた湿潤 材料をさらに25℃/5〜10mmHgで6〜10時間乾燥させて化合物Xから 70%の総収量で0.91gのノルアステミゾールを得た。ノルアステミゾール の構造を1H NMRで確認した。実施例8b 温度計、還流冷却器、頭上撹拌機および滴下漏斗を備えた500mLの三ッ口 フラスコに、窒素雰囲気下で、23.8g(80ミリモル)の化合物X(Aldric h Chemical Co.,ミルウオーキー、ウィスコンシン州)、および32mLのCH3O CH2CH2OCH2CH2OHを添加した。得られた混合物に11.2mLのルチジンを添加 し、その際、反応混合物の温度は40〜45℃まで上昇した。得られた混合物を 30〜45℃で10〜15分間撹拌した。16.4g(96ミリモル)の化合物X II(Lancaster Synthesis,Inc.,ウインドハム、ニューハンプシャー州)を2 〜3分間にわたって添加した。得られた反応混合物を30〜40℃で10分間撹 拌した後、0.85mL(1重量%)の水、続いて1.39g(24.0ミリモ ル)のKFを添加した。反応混合物を124〜127℃まで30分間にわたって 加熱し(この時点で、高効率液体クロマトグラフィーで示されるように保護ノル アステミゾールに>98%変換)、反応混合物を変換が完了するまでこの温度で 加熱し続けた。反応混合物を50〜60℃まで冷却し、80mLのトルエンで希 釈した。200gの4%NaOH水溶液を添加し、得られた混合物を30〜40 ℃で10〜15分間撹拌した。反応混合物を0〜5℃まで冷却し、この温度で2 〜3時間撹拌した。得られた固体生成物を減圧濾過によって回収し、水(3×2 0mL)で洗浄し、減圧下で30分間風乾して、前記実施例8aにて化合物XI Vaにつき得られたのと一致する1Hおよび13C NMRデータを有する粗製化 合物XIVaを遊離塩基形態で得た(化学的純度98.9%)。 63.7gの前記で得られた湿潤な粗製化合物XIVa(遊離塩基形態)、お よび264mLのエタノールを、温度計、還流冷却器、頭上撹拌機および滴下漏 斗を備えた1Lの三ッ口フラスコに入れた。得られたスラリーに窒素雰囲気下で NaOH溶液(66mLの水に50g)を添加した。反応混合物を還流下で14 時間加熱した(高効率液体クロマトグラフィーによって示されるようにノルアス テミゾールに>99%変換)。室温まで冷却した後、反応混合物を150mLの エタノールで希釈し、濾過した。得られた濾液を蒸留によって濾液容量のほぼ半 分まで濃縮し、水(370mL)で希釈した。蒸留物の温度が100℃に達する まで得られた混合物をさらに蒸留した(760mm/Hg)。残存するスラリー を0〜5℃まで冷却し、2時間撹拌した。白色〜灰色がかった白色の結晶性残渣 を減圧濾過によって回収し、水(5×100mL)で洗浄し、50〜60℃にて 5〜10mm/Hgで10〜12時間乾燥して39.7g(87%)の純粋なノ ルアステミゾールを得た。ノルアステミゾールの構造は1H NMRによって確 認した。 以下の実施例9〜15は、(1.0M THF溶液から乾燥した)フッ化テト ラブチルアンモニウムの存在下における化合物xと化合物XIIとの反応に関す る。実施例9〜15 後記にて示されるいくつかの試薬を置換した以外は前記実施例8aの手順に従 って、化合物Xおよび化合物XIIを(1.0M THF溶液から乾燥した)フ ッ化テトラブチルアンモニウムの存在下でカップリングさせた。実施例14では 、フッ化物イオンは使用しなかった。結果は以下の表1に示す。 TBAF=フッ化テトラブチルアンモニウム(THF溶液から乾燥) THF=テトラヒドロフラン DMF=ジメチルホルムアミド NMP=N−メチルピロリジノン TMU=テトラメチル尿素 DMI=ジメチルイミダゾロン 表1から分かるように、フッ化物イオンが存在しない場合に対して(実施例1 4)、フッ化物イオンが存在する場合の化合物Xおよび化合物XIIの間の反応 速度は劇的に増強された。 以下の実施例16〜24は、フッ化テトラブチルアンモニウム水和物の存在下 における化合物Xと化合物XIIとの反応に関する。実施例16〜24 後記で示すいくつかの試薬を置換した以外は、前記実施例8aの手順に従い、 (THFから乾燥した)フッ化テトラブチルアンモニウムまたはフッ化テトラブ チルアンモニウム水和物の存在下で化合物Xおよび化合物XIIをカップリング させた。実施例17、19および21〜24では、その塩酸塩の形態で化合物X を用いた。結果を以下の表2に示す。 *塩酸塩として使用した化合物X TBAF=(THF溶液から乾燥した)フッ化テトラブチルアンモニウム TBAF・XH2O=フッ化テトラブチルアンモニウム水和物 NMP=N−メチルピロリジノンn BuOH=n−ブタノール 表2から分かるように、フッ化物イオンが(1.0M THFから乾燥した) フッ化テトラブチルアンモニウムである場合の化合物Xおよび化合物XIIの間 の反応の速度は、フッ化物イオンがフッ化テトラブチルアンモニウム水和物であ る場合のそれよりもわずかに速かった。加えて、化合物Xをその酸塩として使用 したことは、反応のその速度に有意に影響するようには見えなった。 以下の実施例25〜28は、フッ化物および種々の有機塩基の存在下における 化合物Xおよび化合物XIIの反応に関する。実施例25〜28 以下に示されるいくつかの試薬を置換した以外は前記実施例8aの手順に従い 、フッ化物イオンおよび種々の有機塩基の存在下で化合物Xおよび化合物XII をカップリングさせた。後記の全ての反応はN−メチルピロリジノン溶媒中で行 った。結果を以下の表3に示す。 TBAF=(THF溶液から乾燥した)フッ化テトラブチルアンモニウム THF=テトラヒドロフラン NMP=N−メチルピロリジノン 表3から分かるように、化合物Xと化合物XIIとの反応の速度に対する種々 の有機塩基の効果は以下の通りである:ルチジン〜iPr2NEt>Et3N>N −メチルイミダゾール。表3には示されていないコリジンとの同様の反応からは 、コリジンがルチジンおよびiPr2NEtとほぼ同程度であることが判明した 。 以下の実施例29〜37は、フッ化物および種々のエーテル性またはアルコー ル性溶媒の存在下における化合物Xと化合物XIIとの反応に関する。実施例29〜37 以下に示されるいくつかの試薬を置換した以外は前記実施例8aの手順に従い 、フッ化物イオンおよび種々エーテル性またはアルコール性溶媒の存在下で化合 物Xおよび化合物XIIをカップリングさせた。結果を以下の表4に示す。 *塩酸塩として使用した化合物X A=(CH3OCH2CH2)2O B=(HOCH2CH2)2O C=CH3OCH2CH2OCH2CH2OH D=CH3CH2CH2CH2OCH2CH2OH E=CH3OCH2CH2OH F=CH3CH2CH2CH2OH G=CH3OCH2CH2OCH3 表4で示されるように、フッ化物イオンおよびエーテル性もしくはアルコール 性溶媒の存在下で反応を行った場合、有意な量の化合物Xおよび化合物XIIの 生成物が得られる。しかしながら、CsFまたはKFをフッ化物源として使用す る場合、変換%は、特に非エーテル性溶媒と組み合わせて、TBAFまたはTB AF・XH2Oを使用した場合に得られたもの(表1〜3)ほどは高くないよう である。 以下の実施例38〜40は、KF/CaF2および種々の溶媒の存在下における化合 物Xと化合物XIIとの反応に関する。実施例38〜40 以下に示されるいくつかの試薬を置換した以外は、前記実施例8aの手順に従 い、KF/CaF2(Aldrich Chemical Co.,ミルウオーキー、ウイスコンシン州)およ び種々の溶媒の存在下で化合物Xおよび化合物XIIをカップリングさせた。 結果を以下の表5に示す。 *塩酸塩として使用した化合物Xn BuOH=n−ブタノール NMP=N−メチルピロリジノン 表5から分かるように、KF/CaF2およびnBuOHまたはNMPの存在下で反応 を行う場合、有意な量の化合物Xおよび化合物XIIの生成物が得られた。しか しながら、CsFまたはKFをフッ化物源として用いる場合、変換%は、特に非 エーテル性溶媒と組み合わせて、TBAFまたはTBAF・XH2Oを使用する 場合に得られるもの(表1〜3)ほど高くはないようである。 以下の実施例41〜43は、フッ化物イオン活性化を介するノルアステミゾー ルの合成(スキーム8)、およびそれに有用な中間体に関する。実施例41 化合物XXII。7g(46ミリモル)の4−ピペリドン水和物塩酸塩および 125mLの塩化メチレンを100mLのフラスコに入れた。得られた懸濁液を 0℃まで冷却し、その際に、27mL(4.1当量、188ミリモル)のトリエ チルアミンを添加した。得られた反応混合物に0℃で16mL(3.0当量、1 38ミリモル)の塩化トリメチルアセチルを滴下した。得られた混合物を40℃ まで加温し、一晩撹拌した。得られた混合物をt−ブチルメチルエーテルで希釈 し、濾過した。濾液を濃縮し、得られた残渣を250mLのt−ブチルメチルエ ーテルに溶解させた。該t−ブチルメチルエーテル溶液を1N HCl(100mL) 、水(100mL)、2N Na2CO3(100mL)およびブラインで洗浄し 、 次いで乾燥させた(Na2SO4)。該t−ブチルメチルエーテルを減圧下で除去し て12.5gの油を得た。これは1H NMRによって示されるようにトリメチ ル酢酸無水物およびN−トリメチルアセチル−4−ピペリドンの1:1混合物を 含有した。該油をヘキサンから結晶化させて、2.0gの純粋なN−トリメチル アセチル−4−ピペリドンを得た。ヘキサン結晶化からの母液をシリカゲルクロ マトグラフィーを介して精製して、さらに2.1gのN−トリメチルアセチル− 4−ピペリドンを得た: 3.0g(16ミリモル)の前記手法に従って得られたN−トリメチルアセチ ル−4−ピペリドンおよび1.2g(17ミリモル)のヒドロキシルアミン塩酸 塩を20mLのエタノールを含む50mLフラスコに入れた。得られた混合物に 1.9g(18ミリモル)のNa2CO3を添加し、得られた混合物を室温で一晩撹拌 した。エタノールを減圧下で除去し、得られた固体を酢酸エチルで破砕した(2 ×50mL)。合わせた酢酸エチル洗浄液を水(30mL)およびブライン(3 0mL)で洗浄し、乾燥させた(Na2SO4)。酢酸エチル溶液を濃縮して、2.4g (74%)のN−トリメチルアセチル−4−ヒドロキシイミノピペリジンを白色 固体として得た: 1.7g(8.5ミリモル)の上記で得られたN−トリメチルアセチル−4− ヒドロキシイミノピペリジンを反応容器に入れ、それに、2mLのCHCl3を含有 する20mLのエタノールを添加した。200mgのPtO2を反応容器に添加し、 反応容器を50psiの水素下に置き、室温で4時間振盪した。得られた反応混 合物を濾過し、濾液を濃縮して1.5g(80%)の標記化合物を白色固体とし て塩酸塩の形態で得た。該固体を100mLの塩化メチレンおよび10mLの2N NaOHの間に分配した。該塩化メチレン層を分離し、減圧下で濃縮して800m gの化合物XXIIを清澄な油として得た: 実施例42 温度計、還流コンデンサーおよび撹拌棒を備えた25mLの三首フラスコに、窒素 雰囲気下で、実施例41の手法に従って得られた885.6mg(4.8ミリモル)の化合物 XXII、および0.93mL(8.0ミリモル)のルチジンを添加した。混合物を120℃まで 加熱し、その際に、1.04g(4ミリモル、1当量)の化合物X(Aldrich Chemical Co.、ミルウオーキー、ウィスコンシン州)、8ミリモルの(無水トルエンを用 いる真空下での蒸留によってその1.0M THF溶液から得られた)フッ化テトラブチ ルアンモニウムおよび4mLのN−メチルピロリジノンの溶液を2時間にわたっ てゆっくりと添加した。反応混合物を120℃で1時間撹拌した。高速液体クロマ トグラフィーにより、化合物XXIIIへの変換率が>95%であることが明らかとなっ た。反応混合物を室温まで冷却し、撹拌しつつ、5%NaOH水溶液にゆつくりと注 いだ。得られた懸濁液を0〜10℃で30分間撹拌し、得られた固体生成物を真空濾 過によって収集し、水(3×5mL)で洗浄し、真空下で30分間風乾して、粗生成物 XXIIIを得た: フッ化テトラブチルアンモニウムを使用しない以外は前記と同一の反応条件下で 、120℃において3時間後化合物XXIIIへの変換率(高速液体クロマトグラフィー )はたった3.5%であったことに注意すべきである。 前記で得られた化合物XXIIIを、温度計、還流コンデンサーおよび撹拌棒を備 えた50mLの三首フラスコに入れた。5mLの48%臭化水素酸を添加し、得られた 混合物を110℃まで加熱し、その温度で2時間撹拌した。反応が完了した後(高速 液体クロマトグラフィーによるとノルアステミゾールへの変換率は>98%)、反 応混合物を室温まで冷却し、10mLのトルエンおよび10mLの水を撹拌しつつ添加し た。得られた混合物を0〜5℃まで冷却し、50%のNaOH水溶液を混合物のpHが11を 超えるまでゆっくりと添加した。得られたスラリーを周囲温度で1時間撹拌し、 次いで、真空下で濾過した。得られた湿潤ケーキを水(3×5mL)およびトルエン(2 ×5mL)で徹底的に洗浄し、30分間風乾した。得られた物質を25℃/5-10mmHgにて6 〜10時間さらに風乾して、化合物Xから77%の総収率で1.01gのノルアステミゾ ールを得た。ノルアステミゾールの構造を1H NMRによって確認した。実施例43 ノルアステミゾール。温度計、還流コンデンサーおよび撹拌棒を備えた25mLの 三首フラスコに、窒素雰囲気下、822mg(4.8ミリモル)の実施例6の手法に従っ て得られた化合物XVIおよび0.93mL(8.0ミリモル)のルチジンを添加した。混合物 を120℃まで加熱し、その際に、1.04g(4ミリモル、1当量)の化合物X(Aldr ich Chemical Co.、ミルウォーキー、ウィスコンシン州)、8ミリモルの(無 水トルエンでの真空下での蒸留によってその1.0M THF溶液から得られた)フッ化 テトラブチルアンモニウムおよび4mLのN−メチルピロリジノンの溶液を2時間に わたってゆっくりと添加した。反応混合物を120℃で2時間撹拌した。高速液体 クロマトグラフィーにより、化合物XXIIIへの変換率が>95%であることが明らか となった。反応混合物を周囲温度まで冷却し、撹拌しつつ5%NaOH水溶液にゆっ くりと注いだ。得られた懸濁液を0〜10℃で30分間撹拌し、得られた固体生成物 を真空濾過によって収集し、水(3×5mL)で洗浄し、真空下で30分間風乾して化合 物XVIIIと6%(HPLC)の移動生成物化合物XIXとの粗混合物を得た。化合物XVII IについてのNMRデータ: フッ化テトラブチルアンモニウムを使用しない以外は前記と同一の反応条件下で 、120℃において3時間後化合物XVIIIへの変換率(高速液体クロマトグラフィー )はたった4.9%であったことに注意すべきである。加えて、フッ化テトラブチ ルアンモニウムを使用しないと、化合物XVIII:化合物XIXの比率は4:1であっ た。 前記で得られた化合物XVIIIの混合物を温度計、還流コンデンサーおよび撹拌 棒を備えた50mLの三首フラスコに入れた。5mLの6N塩酸を添加し、得られた 混合物を110℃まで加熱し、その温度で5時間撹拌した。反応が完了した後(高 速液体クロマトグラフィーによるとノルアステミゾールへの変換率は>98%)、 反応混合物を室温まで冷却し、10mLのトルエンおよび10mLの水を撹拌しつつ添加 した。得られた混合物を0〜5℃まで冷却し、50%NaOH水溶液を混合物のpHが 11を超えるまでゆっくりと添加した。得られたスラリーを周囲温度で1時間撹 拌し、次いで、真空下で濾過した。得られた湿潤ケーキを水(3×5mL)およびト ルエン(2×5mL)で徹底的に洗浄し、30分間風乾した。得られた物質を25℃/5-10m mHgで10時間さらに乾燥して、925mgのノルアステミゾール(化合物Xから71%の 総収率)が得られ、これは5.6%のイソ−ノルアステミゾールを含有した。 ノルアステミゾールの構造は1Hおよび13C NMRによって確認された。イ ソーノルアステミゾールについてのNMRデータ: 以下の実施例44〜54は、スルホニル基およびフッ化物イオン活性化を介するノ ルアステミゾールの合成(反応図式9)、およびそのために有用な中間体に関す る。実施例44 化合物XXV。温度計および撹拌棒を備えた250mLの三首フラスコに15.2g(100ミ リモル)の2−クロロベンゾイミダゾール(化合物XXIV)、50mLのジメチルホル ムアミドおよび16g(150ミリモル)の炭酸ナトリウムを窒素のブランケット下で添 加した。得られた混合物に21g(110ミリモル)のp-塩化トルエンスルホニルを撹 拌しつつ添加した。得られたスラリーを室温で2時間撹拌した。反応の進行を高 速液体クロマトグラフィーを用いてモニターした。反応混合物を激しく撹拌しつ つ500mLの水を含有するエルレンマイヤーフラスコにゆっくりと注いだ。得られ たスラリーを0〜5℃まで冷却し、その温度で2時間撹拌した。得られた結晶性 固体を真空濾過によって収集し、水(4×50mL)で洗浄し、30分間風乾した。得ら れた湿潤固体を40〜50℃/5〜10mmHgにて14時間乾燥して、29.7g(97%)の化合物X XVをオフホワイトの固体として得た: 実施例45 2−クロロ−1−N−メチルスルホニルベンゾイミダゾール。2−クロロ−1 −N−メチルスルホニルベンゾイミダゾールは、p-塩化トルエンスルホニルの 代わりに塩化メチルスルホニルを使用する以外は前記実施例44の方法に従って 調製した。 実施例46 2-クロロ-1-N-tert-ブトキシカルボニルベンゾイミダゾール。2-クロロ-1-N-t ert-ブトキシカルボニルベンゾイミダゾールは、p-塩化トルエンスルホニルの 代わりにジ-tert-二炭酸ブチル(Aldrich Chemical Co.、ミルウォーキー、ウィ スコンシン州)を用いる以外は前記実施例44の方法に従って調製した: 実施例47 2-クロロ-1-N-p-メトキシベンゼンスルホニルベンゾイミダゾール。2-クロロ −1-N-p-メトキシベンゼンスルホニルベンゾイミダゾールは、p-塩化トルエン スルホニルの代わりにp-塩化メトキシベンゼンスルホニルを用いる以外は前記 実施例44の方法に従って調製した: 実施例48 2-クロロ-1-N-o-ニトロベンゼンスルホニルベンゾイミダゾール。2-クロロ-1- N-o-ニトロベンゼンスルホニルベンゾイミダゾールは、p-塩化トルエンスルホ ニルの代わりにo-塩化二トロベンゼンスルホニルを用いる以外は前記実施例4 4の方法に従って調製した: 実施例49 化合物XXVI。温度計、還流コンデンサーおよび撹拌棒を備えた25mLの三首 フラスコに、窒素雰囲気下で、822mg(4.8ミリモル)の化合物XII(Lancaster S ynthesis、Inc.、ウィンドハム、ニューハンプシャー州)、および0.93mL のルチジンを添加した。混合物を120℃まで加熱し、その際、実施例44の手 法に従って得られた4ミリモル(1当量)の化合物XXV、8ミリモルの(無水ト ルエンでの真空下での蒸留によってその1.0M THF溶液から得られた)フ ッ化テトラブチルアンモニウムおよび4mLのN−メチルピロリジノンの溶液を 2時間にわたってゆっくりと添加した。反応混合物を120℃で1時間撹拌した 。反応混合物を周囲温度まで冷却させ、撹拌しつつ、5%NaOH水溶液にゆっくり と注いだ。得られた懸濁液を0〜10℃で30分間撹拌し、得られた固体生成物を 真空濾過によって収集し、水(3×5mL)で洗浄し、真空下で30分間風乾して 化合物XXVIを得た。実施例50 化合物XXVII:方法A。温度計および撹拌棒を備えた25mLの三首フラスコ に、前記実施例49の手法によって得られた45mg(0.1ミリモル)の化合物XXVI、0.5 mLのジメチルホルムアミド、18.4mg(0.2ミリモル)のHSCH2COOHおよび20mgのLiOH を窒素のブランケット下で添加した。得られた混合物を50〜60℃で5〜10分間撹 拌した。反応混合物を22℃まで冷却し、その際、10mLの10%Na2CO3水溶液を添加 した。得られた混合物をO〜5℃で3時間撹拌した。得られた固体を真空濾過によ って収集し、ヘプタン(2×5mL)で洗浄し、40〜50℃(5〜10mm/Hg)で12時間乾燥し て28mg(97.5%)の化合物XXVIIを得た: 実施例51 化合物XXVII:方法B。温度計、還流コンデンサーおよび撹拌棒を備えた50mL の三首フラスコに、窒素雰囲気下、3.04g(20ミリモル、1当量)の化合物XXIV、5 .1g(30ミリモル)の化合物XIIおよび10mLのエチレングリコールを添加した。反応 混合物を115〜120℃で24時間撹拌し、その時点で、高速液体クロマトグラフィー は反応が完了したことを示した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、激しく撹拌 しつつ20mLのトルエンと50mLの水との混合物に注いだ。得られた混合物を30分間 静置した。得られた固体を真空濾過によって収集し、水(2×10mL)およびトルエ ン(2×10mL)で洗浄し、50〜60℃(5〜10mm/Hg)で12時間乾燥して、4.8g(84%)の 化合物XXVIIを淡黄色粉末として得た。1Hおよび13Cデータは、前記実施例50で得 られた化合物XXVIIから得られた1Hおよび13Cデータと合致した。実施例52 化合物XIVa(遊離塩基):方法A。温度計および撹拌棒を備えた25mL の三首フラスコに、窒素雰囲気下で、前記実施例51の手法によって得られた1. 0g(3.5ミリモル)の化合物XXVII、392mg(7ミリモル)のKOH粉末および5mLのジ メチルホルムアミドを添加した。次いで、0.48mL(3.85ミリモル)の臭化4−フル オロベンジルを添加し、反応混合物を50℃で30分間撹拌した。室温まで冷却した 後、反応混合物を30mLの10%Na2CO3水溶液に注ぎ、周囲温度で30分間撹拌した。 得られた固体を真空濾過によって収集し、水(2×10mL)およびヘプタン(2×10mL) で洗浄し、50〜60℃(5〜10mm/Hg)で14時間乾燥して、1.31g(96%)の化合物XIVa (遊離塩基)をオフホワイトの粉末として得た。1Hおよび13Cデータは前記実 施例8aから得た化合物XIVa(遊離塩基)から得られた1Hおよび13Cと合致した 。実施例53 化合物XIVa(遊離塩基):方法B。温度計、還流コンデンサーおよび撹拌棒を 備えた500mLの三首フラスコに、23.8g(80ミリモル、1.0当量)の化合物X(塩酸 塩)、1.39g(24.0ミリモル)のKF、1.6g(4.0ミリモル)の塩化トリオクチルメチル アンモニウムおよび32mLのCH3OCH2CH2OCH2CH2OHをN2雰囲気下で添加した。得ら れた混合物に11.2mL(96ミリモル)のルチジンを撹拌しつつ3分間にわたって添加 し、その際に、反応混合物の温度は45℃まで上昇した。得られた混合物を30〜40 ℃で10〜15分間撹拌した。得られた混合物に16.4g(96ミリモル)の化合物XIIを2 〜3分間にわたって添加した。得られた混合物を122〜125℃まで20〜30分間で加 熱し、その温度で7時間撹拌した。HPLCにより、化合物XIVa(遊離塩基)への変換 率が>98%であることが明らかとなった。反応混合物を50〜60℃まで冷却し、80m Lのトルエンおよび200gの4%NaOH水溶液で希釈した。得られた混合物を30〜40℃ で10〜15分間撹拌した(Vmax=370mL)。混合物を0〜5℃まで冷却し、その温度で2 〜3時間撹拌した。得られた固体を真空濾過によって収集し、水(3×20mL)で洗浄 し、20分間風乾して、前記実施例8aの手法から得られた化合物XIVa(遊離塩基) のデータと合致する1Hおよび13C NMRデータを有する27.5g(85%)の化合物XIV a(遊離塩基)を得た。実施例54 ノルアステミゾール。エタノール中の濃NaOHを78〜82℃で14〜24時間使用する 以外は、前記実施例52の手法に従って得られた化合物XIVa(遊離塩基)を実施例 8aの手法に従って加水分解してノルアステミゾールを得た。 スキーム6 スキーム7 スキーム8 スキーム9 本発明は、本発明における一部の態様を例示することを意図した実施例において 開示された特定の実施形態の範囲内に限定されず、機能的に等価なあらゆる実施 形態は全て本発明の範囲内にある。実際、本発明において示され、記載されてい る改変の他にも本発明の種々の改変が当業者には明らかであり、それらは添付の 請求の範囲に含まれることを意図する。 引用されている多数の参考文献及びその全体の開示は、引用により本明細書に 組み入れられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 センアナヤク,クリサンサ,エイチ. アメリカ合衆国 01545 マサチューセッ ツ州,シュルースバリー,オールド ファ ーム サークル 11

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. (a)2−位に脱離基を有するイミダゾールをアルキル化剤と反応させ、 3−N−位にアルキル基および2−位に脱離基を有する3−N−アルキル化イミ ダゾリウム塩を得; (b)3−N−アルキル化イミダゾリウム塩を求核物質と反応させ、2−置換3 −N−アルキル化イミダゾリウム塩を得、ここで求核物質は該脱離基を置換する ものであり;および (c)アルキル基を2−置換3−N−アルキル化イミダゾリウム塩の3−N−位 −から除去し、2−置換イミダゾールを得ることを含む、2−置換イミダゾール の合成方法。 2. 2−位に脱離基を有するイミダゾールが、式I [式中: R1、R2およびR3は、独立して、水素、C1−C12、分枝または直鎖アルキル、 C3−C8シクロアルキル、フェニル、ナフチルおよびベンジルであり、該C1− C12分枝または直鎖アルキル、C3−C8シクロアルキル、フェニル、ナフチルお よびベンジル基は、任意に、1つ以上のハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、シア ノ、トリフルオロメチル、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシル、C1−C6 アルキルチオ、−N(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル)、カルボキシル 、フェニル、−C(O)O−C1−C6アルキルまたは−C(O)C1−C6アルキ ル基により置換されており、但しR3は−C(O)C1−C6アルキルではない; または R1およびR2、または、R1およびR3のいずれかは、結合して、C3−C8飽和 もしくは不飽和シクロアルキル基、芳香族基、またはヘテロ芳香族基を形成し、 該C3−C8飽和もしくは不飽和シクロアルキル基、芳香族基、またはヘテロ芳香 族基は、任意に、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチ ル、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシル、C1−C6アルキルチオ、−N( C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル)、−S(O)2(C1−C6アルキル) 、カルボキシル、フェニルおよび−C(O)O−C1−C6アルキルからなる群の 1つ以上で置換されており;または R1およびR2は、独立して、−NHC(O)(C1−C6アルキル)、−N(C1 −C6アルキル)C(O)(C1−C6アルキル)、−C(O)NH(C1−C6ア ルキル)または−C(O)N(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル)であり ;および Xは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、−OSO2CH3、−OSO2CF3、 −OSO264−p−CH3、−OSO264−p−Br、−OC(O)(C1 −C6アルキル)、−N+(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル)(C1−C6 アルキル)および−S+(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル)からなる群 から選択される] で示される請求項1に記載の方法。 3. C3−C8飽和または不飽和シクロアルキル基は、置換または非置換シクロ プロパン、シクロブタン、シクロブテン、メチルシクロブタン、シクロペンタン 、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、メチルシクロヘキサンお よびジメチルシクロヘキサンからなる群から選択される、請求項2に記載の方法 。 4. 芳香族基は、置換または非置換ベンゼン基、トルエン基、およびキシレン 基からなる群から選択される請求項2に記載の方法。 5. ヘテロ芳香族基は、チエニル、フリル、2H−ピロリル、イミダゾリル、 ピラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニルおよびピリダジニルからなる 群から選択する請求項2に記載の方法。 6. アルキル化剤は、式R4Y[式中、R4−は、R5OCH2−、R5OCH2C H2OCH2−、R5SCH2−、(R53SiCH2CH2OCH2−、HOC H2CH2−、R5OC(O)−、R5OC(S)−、(R5)(R5)NC(O)− 、(R5)(R5)(R5)Si−、(R5)(R5)(R5)Sn−、(R5)(R5 )S(O)2CH2−、(R5)(R5)S(O)2CH(R5)−および(R5)( R5)S(O)2C(R5)(R5)−であり; −Yは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、−OSO2CH3、−OSO2CF3 、−OSO264−p−CH3、−OSO264−p−Br、−CN、−O( C1−C6アルキル)および−OC(O)(C1−C6アルキル)であり;および 各R5は、独立して、C1−C6直鎖または分枝鎖アルキル、C3−C6シクロアル キル、(C1−C6直鎖または分枝鎖アルキル)3Si(C1−C6直鎖または分枝 鎖アルキル)、(C3−C6シクロアルキル)3Si(C1−C6直鎖または分枝鎖 アルキル)、C1−C6直鎖または分枝鎖アルキル−C(O)−、あるいは、R5 が窒素原子に結合している場合、C1−C6直鎖または分枝鎖アルキルOC(O) −である]で示される化合物である請求項1に記載の方法。 7. 3−N−アルキル化イミダゾリウム塩の2−位の脱離基は、−Yと同じで ある請求項6に記載の方法。 8. 求核物質は、NH3、NH2(C1−C6アルキル)、NH2(C3−C8シク ロアルキル)、NH2(フェニル)、NH2(Het)、NH(C1−C6アルキル )(C1−C6アルキル)、NH(フェニル) (C1−C6アルキル)、NH(H et)(C1−C6アルキル)、NH(フェニル)(フェニル)、NH(フェニル )(Het)、NH(Het)(Het)、NH2NH2、MN3、HO(C1−C6 アルキル)、HO(C1−C6アルケニル)、HO(C1−C6アルキニル)、H O(C3−C8シクロアルキル)、HO(C3−C8シクロアルケニル)、HS(C1 −C6アルキル)、HS(C1−C6アルケニル)、HS(C1−C6アルキニル) 、HS(C3−C8シクロアルキル)、HS(C3−C8シクロアルケニル)、HO −フェニル、HO−ナフチル、MSi(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル )(C1−C6アルキル)、(C1−C6アルキル)Mg(ハロゲン)、(C1−C6 アルケニル)Mg(ハロゲン)、(C1−C6アルキル)Li、(C1−C6アルケ ニル)Li、(C1−C6アルキル)2Zn、(C1 −C6アルケニル)2Zn、(C1−C6アルキル)CeCl2、MZn(C1−C6 アルキル)(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル)、Br-、I-、F-、M P(C1−C6アルキル)2、HP(C1−C6アルキル)2、H2N(C1−C6アル キル)、H2N(C1−C6アルケニル)およびH2N(C1−C6アルキニル)であ り、 Mは、Na+、Li+.K++Mg(ハロゲン)、+Mn(ハロゲン)、+Zn(ハ ロゲン)、+Sn(ハロゲン)であり、 各Hetは、独立して、2−ピロリル、3−ピロリル、2−イミダゾリル、4− イミダゾリル、5−イミダゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、5−ピラ ゾリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピラジニル、2−ピ リミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、3−ピリダジニル、4−ピ リダジニル、3−イソキサゾリル、4−イソキサゾリル、5−イソキサゾリル、 3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル、2−イミダゾ リジニル、4−イミダゾリジニル、3−ピラゾリジニル、4−ピラゾリジニル、 2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、2−ピペラジニル、 3−ピペラジニル、4−ピペラジニル、2−モルホリニルまたは3−モルホリニ ルであり、 置換求核物質は、任意に、炭素原子またはヘテロ原子で、1つ以上のハロゲン、 ヒドロキシル、スルフヒドリル、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、C1− C6アルキル、C1−C6アルコキシル、C1−C6アルキルチオ、−N(C1−C6 アルキル) (C1−C6アルキル)、カルボキシル、フェニル、C1−C6アルコ キシカルボニルおよび(C1−C6アルキル)−CO基により置換可能である、請 求項1に記載の方法。 9. アルキル基除去工程は、 (i)2−置換3−N−アルキル化イミダゾリウム塩を、トリハロゲン化ホウ素 と反応させ脱アルキル化生成物を得;および (ii)脱アルキル化生成物を鉱酸で処理し2−置換イミダゾールを得ることを 含む、請求項1に記載の方法。 10. 2−置換イミダゾールは、3−イミダゾリウム酸塩の形態である、請求 項9に記載の方法。 11. 求核物質は、2つ以上の求核性基を有し、求核物質の求核性基の1つは 保護基で保護されている、請求項1に記載の方法。 12. 保護基は酸に不安定であり、アルキル基除去工程で除去される、請求項 11に記載の方法。 13. 保護基は塩基に不安定であり、アルキル基除去工程で除去されない、請 求項11に記載の方法。 14. 2−置換イミダゾールをpH約9から約14の塩基で処理し、そこから 保護基を除去することを含む、請求項13に記載の方法。 15. (a)2−位に脱離基を有する1−(4−フルオロフェニルメチル)− 1H−ベンズイミダゾールをアルキル化剤と反応させ、2−位に脱離基を有する 3−N−アルキル化−1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイミ ダゾリウム塩を得、 (b)3−N−アルキル化−1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベン ズイミダゾリウム塩を、1−窒素原子上に保護基を有する4−アミノピペリジン と反応させ、2−(4−アミノ−1−N−保護ピペリジニル)−置換3−N−ア ルキル化1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイミダゾリウム塩 を得、ここで4−アミノピペリジンは該脱離基を置換し、および (c)2−(4−アミノ−1−N−保護ピペリジニル)−置換3−N−アルキル 化1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイミダゾリウム塩を脱ア ルキル化してノラステミゾールを得ることを含む、ノラステミゾールの合成方法 。 16. 脱離基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、−OSO2CH3、−O SO2CF3、−OSO264−p−CH3、−OSO264−p−Br、−O C(O)(C1−C6アルキル)、−N+(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキ ル)(C1−C6アルキル)または−S+(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキ ル)である、請求項15に記載の方法。 17. アルキル化剤は、式R4Y[式中、R4は、R5OCH2−、R5OCH2C H2OCH2−、R5SCH2−、 (R53SiCH2CH2OCH2−、HOCH2 CH2−、R5OC(O)−、R5OC(S)−、(R5)(R5)NC(O) −、(R5)(R5)(R5)Si−、(R5)(R5)(R5)Sn−、(R5)( R5)S(O)2CH2−、(R5)(R5)S(O)2CH(R5)−および(R5) (R5)S(O)2C(R5)(R5)−であり; −Yは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、−OSO2CH3、−OSO2CF3 、−OSO264−p−CH3、−OSO264−p−Br、−CN、−O( C1−C6アルキル)および−OC(O)(C1−C6アルキル)であり;および 各R5は、独立して、C1−C6直鎖または分枝鎖アルキル、C3−C6シクロアル キル、(C1−C6直鎖または分枝鎖アルキル)3Si(C1−C6直鎖または分枝 鎖アルキル)、(C3−C6シクロアルキル)3Si(C1−C6直鎖または分枝鎖 アルキル)、C1−C6直鎖または分枝鎖アルキル−C(O)−、あるいは、R5 が窒素原子に結合している場合、C1−C6直鎖または分枝鎖アルキルOC(O) −である]で示される化合物である、請求項15に記載の方法。 18. 3−N−アルキル化1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベン ズイミダゾリウム塩の2−位の脱離基は、−Yと同じである請求項17に記載の 方法。 19. 保護基はスルホニル基、酸に不安定なアルキル基、アシルまたはアルコ キシカルボニル基である、請求項15に記載の方法。 20. アルコキシカルボニル基はエトキシカルボニル基であり、アシル基はア セチルまたはトリメチルアセチル基である、請求項19に記載の方法。 21. 2−(4−アミノ−1−N−保護ピペリジニル)−置換3−N−アルキ ル化1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイミダゾリウム塩の脱 アルキル化工程は、 (i)2−(4−アミノ−1−N−保護ピペリジニル)−置換3−N−アルキル 化1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイミダゾリウム塩を、ト リハロゲン化ホウ素と反応させ、脱アルキル化生成物を得;および (ii)脱アルキル化生成物を鉱酸で処理し、ノラステミゾールを得ることを含 む請求項15に記載の方法。 22. ノラステミゾールがその酸塩の形態である請求項21に記載の方法。 23. 保護基は酸に不安定であり、2−(4−アミノ−1−N−保護ピペリジ ニル)−置換3−N−アルキル化1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H− ベンズイミダゾリウム塩の脱アルキル化工程で除去される請求項15に記載の方 法。 24. (a)2−位に脱離基を有する1−(4−フルオロフェニルメチル)− 1H−ベンズイミダゾールをアルキル化剤と反応させ、2−位に脱離基を有する 3−N−アルキル化1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイミダ ゾリウム塩を得; (b)3−N−アルキル化1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズ イミダゾリウム塩を、1−窒素原子上に保護基を有する4−アミノピペリジンと 反応させ、2−(4−アミノ−1−N−保護ピペリジニル)−置換3−N−アル キル化1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイミダゾリウム塩を 得、ここで4−アミノピペリジンは該脱離基を置換するものであり; (c)2−(4−アミノ−1−N−保護ピペリジニル)−置換3−N−アルキル 化1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイミダゾリウム塩を脱ア ルキル化し、保護ノラステミゾールを得;および (d)保護ノラステミゾールを加水分解しノラステミゾールを得ることを含むノ ラステミゾールの合成方法。 25. 脱離基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、−SO2CH3、−OS O2CF3、−OSO264−P−CH3、−OSO264−P−Br、−OC (O)(C1−C6アルキル)、−N+(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル )(C1−C6アルキル)および−S+(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル )である、請求項24に記載の方法。 26. アルキル化剤は、式R4Y[式中、R4−は、R5OCH2−R5OCH2C H2OCH2−、R5SCH2−、(R53SiCH2CH2OCH2−、HOCH2C H2−、R5OC(O)−、R5OC(S)−、(R5)(R5)NC(O)−、( R5)(R5)(R5)Si−、(R5)(R5)(R5)Sn−、(R5)(R5)S (O)2CH2、(R5)(R5)S(O)2CH(R5)−および(R5)(R5)S (O)2C(R5)(R5)−であり; −Yは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、−OSO2CH3、−OSO2CF3 、−OSO264−p−CH3、−OSO264−p−Br、−CN、−O( C1−C6アルキル)および−OC(O)(C1−C6アルキル)であり;および 各R5は、独立して、C1−C6直鎖または分枝鎖アルキル、C3−C6シクロアル キル、(C1−C6直鎖または分枝鎖アルキル)3Si(C1−C6直鎖または分枝 鎖アルキル)、(C3−C6シクロアルキル)3Si(C1−C6直鎖または分枝鎖 アルキル)、C1−C6直鎖または分枝鎖アルキル−C(O)−、あるいは、R5 が窒素原子に結合している場合、C1−C6直鎖または分枝鎖アルキルOC(O) −である]で示される化合物である請求項24に記載の方法。 27. 3−N−アルキル化1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベン ズイミダゾリウム塩の2−位の脱離基は、−Yと同じである請求項26に記載の 方法。 28. 保護基は、スルホニル基、酸に不安定なアルキル基、アシルまたはアル コキシカルボニル基である、請求項24に記載の方法。 29. アルコキシカルボニル基は、エトキシカルボニル基であり、アシル基は 、アセチルまたはトリメチルアセチル基である、請求項28に記載の方法。 30. 2−(4−アミノ−1−N−保護ピペリジニル)−置換3−N−アルキ ル化1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイミダゾリウム塩の脱 アルキル化は、 (i)2−(4−アミノ−1−N−保護ピペリジニル)−置換3−N−アルキル 化1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイミダゾリウム塩をトリ ハロゲン化ホウ素と反応させ、脱アルキル化生成物を得;および (ii)脱アルキル化生成物を鉱酸で処理し、保護ノラステミゾールを得ること を含む請求項24に記載の方法。 31. 加水分解工程は、保護ノラステミゾールを約9から約14のpHを有す る水性塩基、または約0−1のpHを有する濃鉱酸で処理することを含む、請求 項24に記載の方法。 32. (a)2−ハロ置換1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベン ズイミダゾールをアルキル化し、3−N−アルキル化2−ハロ置換1−(4−フ ルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイミダゾリウム塩を得; (b)該塩を1−N−置換4−アミノピペリジンと反応させ、付加物を形成し; および (c)該付加物を加水分解してノラステミゾールを形成することを含む、ノラス テミゾールの製造法。 33. 求核物質は、1−N−保護4−アミノピペリジンである、請求項8に記 載の方法。 34. 置換求核物質を、フッ化物イオンの存在下、式I [式中: R1、R2およびR3は、独立して、水素、C1−C12、分枝または直鎖アルキル、 C3−C8シクロアルキル、フェニル、ナフチルおよびベンジルであり、該C1− C12分枝または直鎖アルキル、C3−C8シクロアルキル、フェニル、ナフチルお よびベンジル基は、任意に、1つ以上のハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、シア ノ、トリフルオロメチル、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシル、C1−C6 アルキルチオ、−N(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル)、カルボキシル 、フェニル、−C(O)O−C1−C6アルキルまたは−C(O)C1−C6アルキ ル基により置換されており、但しR3は−C(O)C1−C6アルキルではない; または R1およびR2、または、R1およびR3のいずれかは、結合して、C3−C8飽和も しくは不飽和シクロアルキル基、芳香族基、またはヘテロ芳香族基を形成し、該 C3−C8飽和もしくは不飽和シクロアルキル基、芳香族基、またはヘテロ芳香族 基は、任意に、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、トリフルオロメ チル、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシル、C1−C6アルキルチオ、−N (C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル)、−S(O)2(C1−C6アルキル )、カルボキシル、フェニルおよび−C(O)O−C1−C6アルキルからなる群 の1つ以上で置換されており;または R1およびR2は、独立して、−NHC(O)(C1−C6アルキル)、−N(C1 −C6アルキル)C(O)(C1−C6アルキル)、−C(O)NH(C1−C6ア ルキル)または−C(O)N(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル)であり ;および Xは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、−OSO2CH3、−OSO2CF3、 −OSO264−P−CH3、−OSO264−p−Br、−OC(O)(C1 −C6アルキル)、−N+(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル)(C1−C6 アルキル)および−S+(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキル)からなる群 から選択される] で示されるイミダゾールと反応させることを含み、ここで求核物質は該脱離基を 置換するものである、2−置換イミダゾールの合成方法。 35. C3−C8飽和または不飽和シクロアルキル基は、置換または非置換シク ロプロパン、シクロブタン、シクロブテン、メチルシクロブタン、シクロペンタ ン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、メチルシクロヘキサン およびジメチルシクロヘキサンからなる群から選択される、請求項34に記載の 方法。 36. 芳香族基は、置換または非置換ベンゼン基、トルエン基、およびキシレ ン基からなる群から選択される請求項34に記載の方法。 37. ヘテロ芳香族基は、チエニル、フリル、2H−ピロリル、イミダゾリル 、ピラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニルおよびピリダジニルからな る群から選択される、請求項34に記載の方法。 38. 求核物質は、NH3、NH2(C1−C6アルキル)、NH2(C3−C8シ クロアルキル)、NH2(フェニル)、NH2(Het)、NH(C1−C6アルキ ル)(C1−C6アルキル)、NH(フェニル)(C1−C6アルキル)、NH(H et)(C1−C6アルキル)、NH(フェニル)(フェニル)、NH (フェニル)(Het)、NH(Het)(Het)、NH2NH2、MN3、H O(C1−C6アルキル)、HO(C1−C6アルケニル)、HO(C1−C6アルキ ニル)、HO(C3−C8シクロアルキル)、HO(C3−C8シクロアルケニル) 、HS(C1−C6アルキル)、HS(C1−C6アルケニル)、HS(C1−C6ア ルキニル)、HS(C3−C8シクロアルキル)、HS(C3−C8シクロアルケニ ル)、HO−フェニル、HO−ナフチル、MSi(C1−C6アルキル)(C1− C6アルキル)(C1−C6アルキル)、(C1−C6アルキル)Mg(ハロゲン) 、(C1−C6アルケニル)Mg(ハロゲン)、(C1−C6アルキル)Li、(C1 −C6アルケニル)Li、(C1−C6アルキル)2Zn、(C1−C6アルケニル )2Zn、(C1−C6アルキル)CeCl2、MZn(C1−C6アルキル)(C1 −C6アルキル)(C1−C6アルキル)、Br-、I-、MP(C1−C6アルキル )2、HP(C1−C6アルキル)2、H2N(C1−C6アルキル)、H2N(C1− C6アルケニル)およびH2N(C1−C6アルキニル)であり、 Mは、Na+、Li+、K++Mg(ハロゲン)、+Mn(ハロゲン)、+Zn(ハ ロゲン)、+Sn(ハロゲン)であり、 各Hetは、独立して、2−ピロリル、3−ピロリル、2−イミダゾリル、4− イミダゾリル、5−イミダゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、5−ピラ ゾリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピラジニル、2−ピ リミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、3−ピリダジニル、4−ピ リダジニル、3−イソキサゾリル、4−イソキサゾリル、5−イソキサゾリル、 3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル、2−イミダゾ リジニル、4−イミダゾリジニル、3−ピラゾリジニル、4−ピラゾリジニル、 2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、2−ピペラジニル、 3−ピペラジニル、4−ピペラジニル、2−モルホリニルまたは3−モルホリニ ルであり、 置換求核物質は、任意に、炭素原子またはヘテロ原子で、1つ以上のハロゲン、 ヒドロキシル、スルフヒドリル、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、C1− C6アルキル、C1−C6アルコキシル、C1−C6アルキルチオ、−N(C1−C6 アルキル)(C1−C6アルキル)、カルボキシル、フェニル、C1−C6アルコ キシカルボニルおよび(C1−C6アルキル)−CO基により置換可能である、請 求項34に記載の方法。 39. 求核物質は、2つ以上の求核性基を有し、求核物質の求核性基の1つは 保護基で保護されている、請求項34に記載の方法。 40. 保護基はスルホニル基、酸に不安定なアルキル基、アシルまたはアルコ キシカルボニル基である、請求項39に記載の方法。 41. フッ化物イオンは、フッ化物塩の形態である、請求項34に記載の方法 。 42. フッ化物塩は、TBAF、TBAF.XH2O、CsF、RbF、Na F、LiF、KF、KF/CaF2およびそれらの混合物からなる群から選択さ れる、請求項41に記載の方法。 43. 相間移動触媒の存在下で反応を実施する、請求項34に記載の方法。 44. 相間移動触媒は、トリオクチルメチルアンモニウムクロリドである、請 求項43に記載の方法。 45. (a)フッ化物イオンの存在下、2−位に脱離基を有する1−(4−フ ルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイミダゾールを、1−N−保護4−アミ ノピペリジンと反応させ、そのピペリジン部分の窒素原子上に保護基を有するノ ラステミゾールを得;および (b)保護基を除去しノラステミゾールを得ることを含む、ノラステミゾールの 合成方法。 46. フッ化物イオンは、フッ化物塩の形態である、請求項46に記載の方法。 47. フッ化物塩は、TBAF、TBAF.XH2O、CsF、RbF、Na F、LiF、KF、KF/CaF2およびそれらの混合物からなる群から選択さ れる、請求項45に記載の方法。 48. 脱離基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、−OSO2CH3、−O SO2CF3、−OSO264−p−CH3、−OSO264−p−Br、−O C(O)(C1−C6アルキル)、−N+(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキ ル)(C1−C6アルキル)および−S+(C1−C6アルキル)(C1−C6アルキ ル)からなる群から選択され、求核物質は該脱離基を置換するものであ る、請求項45に記載の方法。 49. N−保護4−アミノピペリジンは、アシルまたはアルコキシカルボニル 保護4−アミノピペリジンである、請求項45に記載の方法。 50. アシル保護4−アミノピペリジンは、4−N−アセチルアミノピペリジ ンまたは4−N−トリメチルアセチルアミノピペリジンである、請求項49に記 載の方法。 51. アルコキシカルボニル保護4−アミノピペリジンはエチル4−アミノ− 1−ピペリジンカルボキシレートである、請求項49に記載の方法。 52. 保護基の除去は、酸加水分解を含む、請求項45に記載の方法。 53. 保護基の除去は、塩基加水分解を含む、請求項45に記載の方法。 54. 相間移動触媒の存在下で反応を実施する、請求項45に記載の方法。 55. 相間移動触媒は、トリオクチルメチルアンモニウムクロリドである、請 求項54に記載の方法。 56. 式Iで示されるイミダゾールは、1モル等量の量であり、フッ化物塩は 触媒量から約5モル等量の範囲の量である、請求項42に記載の方法。 57. 1−(4−フルオロフェニルメチル)−1H−ベンズイミダゾールは、 1モル等量の量であり、フッ化物塩は触媒量から約5モル等量の範囲の量である 、請求項47に記載の方法。
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