JP2954992B2 - 抗精神病性化合物類 - Google Patents

抗精神病性化合物類

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、抗精神病剤及び鎮痛剤として有用な新しい
部類のピペリジニルベンズイミダゾールドパミン拮抗剤
に関する。発明のもう一つの面は精神病の処置法と痛み
の処置法に関する。発明の更に一つの面は、これらの薬
剤を含有する製薬組成物類に関する。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明に従って、新しい部類の治療剤が発見された。
この薬剤は次式によって記述できる。
式中YはCO又はCHOHを表わし;TはCO又はCHOHを表わ
し;Xは水素又はC1-6アルキルを表わし;nは3又は4を表
わし;RとR1は各々独立に水素、C1-6アルキル、C1-6アル
コキシ、ハロゲン、−OH、又は−CF3を表す。
〔課題を解決する手段〕
これらの化合物はドパミン拮抗剤であり、従って躁
病、精神分裂症等のような精神病の処置に有用である。
化合物類はまた、鎮痛剤でもあり、痛みの処置に使用で
きる。
本出願に使用されている用語について。
a)「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、又は臭
素原子のことである。
b)「C1-6アルキル」という用語は、メチル、エチル、
n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチ
ル、第三ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル等のよう
な、1−6個の炭素原子を含有する分枝鎖又は直鎖アル
キル基のことである。
c)「C1-6アルコキシ」という用語は、メトキシ、エト
キシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキ
シ、イソブトキシ、第三ブトキシ、n−ペンチロキシ、
n−ヘキシロキシ等のような、1−6個の炭素原子を含
有する直鎖又は分枝鎖アルコキシ基のことである。
d)「CO」という用語は次の構造 をもったカルボニル基のことである。
e)「CHOH」という用語はヒドロキシメチレン基のこと
である。
f)「ケタール」という用語は、次の置換基 のことである。
「製薬上受け入れられる酸付加塩」という表現は、式
Iで表わされる塩基化合物又はその中間体の任意のもの
の、任意の無毒性有機又は無機酸付加塩に当てはめる意
図がある。適当な塩類を生成する例示的な無機酸類は塩
酸、臭化水素酸、硫酸及び燐酸を包含する。適当な塩類
を生成する例示的な有機酸類はモノ−、ジ−及びトリカ
ルボン酸類を包含する。このような酸類の例は、例えば
酢酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コ
ハク酸、グルタール酸、フマール酸、リンゴ酸、酒石
酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ヒドロキ
シマレイン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、フェニ
ル酢酸、桂皮酸、サリチル酸、2−フェノキシ安息香
酸、p−トルエンスルホン酸、及びメタンスルホン酸と
2−ヒドロキシエタンスルホン酸のようなスルホン酸類
である。モノ−又はジ−酸塩類を生成でき、このような
塩類は水和型又は実質的に無水型で存在できる。概し
て、これらの化合物の酸付加塩類は水及び種々の親水性
有機溶媒中で増加した溶解度を示し、また酸付加塩類は
その遊離塩基型に比べて、しばしばより高い融点を示
す。
式I化合物類の幾つかは、非対称中心を含んでいる。
本出願で、式Iで表わされる化合物類の一つへの任意の
参照は、特定的な光学異性体又はエナンチオマーないし
ジアステレオマーの混合物を包括する意図がある。特定
的な光学異性体は、キラル静止相でのクロマトグラフィ
や、キラル塩形成とその後の選択的結晶化による分離を
経由する分割等のような、この技術で知られた手法によ
って分離、回収できる。
Rが水素以外の場合の式I化合物類では、指定のベン
ズイミダゾール環上に二つまでのこのような置換基が生
じうる。これらの置換基は同じもの又は異なるものであ
りうる。これらの置換基はベンズイミダゾール環の4、
5、6、又は7の任意の位置に置くことができる。R1
水素以外の場合の化合物類では、指定のフェニル環上に
二つまでのこのような置換基が生じうる。これらの置換
基は、同じもの又は異なるものであってもよく、オル
ト、メタ、又はパラの任意の位置に置くことができる。
Xが水素原子で表わされる場合の式I化合物類では、
式I化合物類のベンズイミダゾール部分は二つの互変異
性体型で存在できる。この互変異性は平衡状態で存在す
る位置異性体を生ずる。Xが水素で、ベンズイミダゾー
ル部分のフェニル環が単一の非水素置換基(すなわちR
がモノハロゲン原子、モノアルキル、モノアルコキシ、
モノヒドロキシ又はモノトリフルオロメチル官能基)で
置換されている場合の化合物類は、一定の平衡状態で位
置異性体混合物として固有に存在できる。これらの化合
物類はこの互変異性体の平衡のため、4,7−又は5,6−位
置異性体混合物として存在しよう。
この互変異性体の平衡は以下のように描くことができ
る。
式I化合物類への任意の参照は、この互変異性で造ら
れる互変異性体の任意のもの、又は位置異性体の任意の
ものを包括するものと考慮されるべきである。
nが3であり、RとR1が水素又はハロゲンで表わされ
るのが、当面好ましい。
式Iに包括される例示的な化合物類は以下を包含す
る。
a)4−[4−(1H−ベンズイミダゾール−2−イル−
カルボニル)−1−ピペリジニル]−1−(4−フルオ
ロフェニル)−1−ブタノン、 b)4−[4−[(5−フルオロ−1H−ベンズイミダゾ
ール−2−イル)カルボニル]−1−ピペリジニル]−
1−(4−フルオロフェニル)−1−ブタノン、 c)4−[4−[(1,5−ジメチル−1H−ベンズイミダ
ゾール−2−イル)カルボニル]−1−ピペリジニル]
−1−(4−フルオロフェニル)−1−ブタノン、 d)4−[4−[(5−フルオロ−1H−ベンズイミダゾ
ール−2−イル)カルボニル]−1−ピペリジニル]−
1−フェニル−1−ブタノン、 e)5−フルオロ−α−[1−[4−(4−フルオロフ
ェニル)−4−ヒドロキシブチル]−4−ピペリジニ
ル]−1H−ベンズイミダゾール−2−メタノール、 f)4−[4−[(5−クロロ−1H−ベンズイミダゾー
ル−2−イル)ヒドロキシメチル]−1−ピペリジニ
ル]−1−(4−フルオロフェニル)−1−ブタノン、 g)4−[4−[(5,6−ジクロロ−1H−ベンズイミダ
ゾール−2−イル)カルボニル]−1−ピペリジニル]
−1−(4−フルオロフェニル)−1−ブタノン、 h)1−(4−フルオロフェニル)−4−[4−[[1
−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイ
ミダゾール−2−イル]カルボニル]−1−ピペリジニ
ル]−1−ブタノン。
式I化合物類は、この技術で知られた手法を用いて合
成できる。これらの化合物類を調製する一つの方法は、
YがCO又はCHOHで表わされる場合の知Vで記述されるピ
ペリジニルベンズイミダゾール中間体の一つを初めに合
成することである。
YがCOで表わされる場合の中間体類は、下に反応経路
Iで示されるとおりに調製できる。
式IIで、Rは式Iのとおりであり、PはC1-6アルキ
ル、又は−CH2−O−(CH2−Si−(CH3(SEM
基)のようなシラン保護基である。幾つかのその他の保
護基、例えばビニル、ジメチルアミノメチル、及びヒド
ロキシメチル(そのリチオ誘導体として)も利用でき
る。式IIIで、EはC1-6アルキル、好ましくはメチル又
はエチルで表わされ、Zはt−BOCのような適当な保護
基である。式IVで、P、Z、及びRは上のとおりであ
り、YはCOで表わされる。式Vで、Xは水素又はC1-6
ルキルで表わされ、Rは式Iのとおり、またYはCOであ
る。
式Vのピペリジニル中間体の調製における初期段階
は、式IIで記述されるベンズイミダゾール誘導体と式II
Iで記述されるピペリジニル誘導体との間でアシル化反
応を行なうことである。
当業者に明らかなように、存在しうる任意の保護基を
除いて、式IIのベンズイミダゾールの非反応性置換基が
式Iのピペリジニルベンズイミダゾール中に現われるも
のに対応していることが好ましい。Xが最終生成物中で
水素で表わされる場合、上に確認された保護基の一つ
は、アシル化に先立って、指定の窒素原子上に置かれる
べきである。所望の生成物中でXをC1-6アルキルとする
場合は、保護基は不要である。
式IIのベンズイミダゾールの任意のものをつくる方法
は、この技術に知られている。典型的には、これらは適
当に置換されたベンズイミダゾールをアルキルハライド
でN−アルキル化することによってつくられる。
式IIの保護されたベンズイミダゾールをつくる方法
は、この技術で周知である。例えば、ベンズイミダゾー
ルを10%モル過剰のNaHと接触させ、次にモル過剰のCl
−CH2−O−(CH2−Si(CH3と30分ないし1時
間接触させることにより、SEM基をベンズイミダゾール
上に置くことができる。反応は、典型的には、ジメチル
ホルムアミドのような非プロトン性溶媒中で、0℃ない
し50℃の温度範囲で実施される。式IIの保護されたベン
ズイミダゾールは、例えばクーゲルロア蒸留のような、
この技術で知られた手法を用いて、回収、精製できる。
式IIIのピペリジニル誘導体で、EもZも最終生成物
中に保持されず、従って最終生成物の構造に無関係であ
る。式IIIのピペリジニル誘導体をつくる方法も、この
技術で知られている。
式IIのベンズイミダゾールト式IIIのピペリジニル誘
導体との間のアシル化反応は、この技術で知られた手法
を利用して実施できる。典型的には、式IIのベンズイミ
ダゾール誘導体の溶液をn−ブチルリチウムのような有
機リチウム化合物と、約5分ないし約30分の範囲、より
好ましくは約15分の時間に、約−90℃ないし約−50℃の
温度範囲、より好ましくは約−78℃で接触させる。有機
リチウム化合物は、利用されるベンズイミダゾール誘導
体のモル当たり、約1.0ないし約1.1当量の量で存在し、
より好ましくはベンズイミダゾール誘導体とほぼ同量で
存在しよう。反応は、典型的には、テトラヒドロフラン
のような有機溶媒中で実施される。
次に式IIIのピペリジニル誘導体が、ベンズイミダゾ
ール誘導体に対してほぼ同じモル量で存在するまで、こ
れを反応帯域に添加し、反応媒体を約−78℃ないし約0
℃に温める。反応を約20分ないし約5時間の範囲の時
間、より好ましくは約30分間に持続させる。次に反応を
例えば飽和塩化アンモニウム水溶液やメタノールのよう
なプロトン源で停止させる。
このアシル化反応によってつくられる式IVのピペリジ
ニル誘導体は、水の添加後の酢酸エチルでの抽出のよう
な、この技術で知られた手法によって回収できる。所望
のピペリジニルベンズイミダゾールは有機相に所在する
であろう。有機相を典型的には、更に合成に利用する前
に、乾燥し濃縮する。上記の脱保護反応の前に、式IVの
ピペリジニルベンズイミダゾールを精製する必要はな
い。所望により、この技術で知られたクロマトグラフィ
の手法によって、これを精製できる。
反応順序の次の段階は、上でつくられるピペリジニル
ベンズイミダゾールを脱保護反応にかけて、Zで表わさ
れる保護基と、P(PはC1-6アルキルでないとの条件つ
き)で表わされる保護基を除くことである。
この脱保護反応は、この技術で周知の手法を利用して
実施できる。典型的には、式IVの保護ピペリジニルベン
ズイミダゾールを温和な酸加水分解にかけると、分子上
にある保護基が除かれる。トリフルオロ酢酸が適した温
和な酸であり、典型的には0℃ないし室温で使用され
る。
この加水分解でつくられる式Vの脱保護ピペリジニル
ベンズイミダゾール中間体は、酢酸エチルでの抽出のよ
うな、この技術で知られた手法によって回収できる。反
応帯域は、典型的には抽出に先立って、重炭酸ナトリウ
ムのような塩基で中和される。脱保護ピペリジニルベン
ズイミダゾールは、有機相に位置づけられるよう。典型
的には、更に精製する前に、有機相を乾燥、濃縮する。
式Vの脱保護ピペリジニルベンズイミダゾール中間体
を、所望により、この技術で知られた手法によって精製
できる。例えば、一つの適当な手法は、上で得られた濃
縮物を、溶離剤として酢酸エチルのような有機溶媒を利
用するフラッシュ・クロマトグラフィにかけることであ
る。溶離液を蒸発させ、生じる生成物を例えばシクロヘ
キサンのような適当な溶媒から再結晶させることができ
る。その他の適当な溶媒系は、当業者に容易に明らかで
あろう。
YがCHOHで表わされる場合の式Vのピペリジニルベン
ズイミダゾール中間体は、反応経路IIで記述されるとお
りにつくられる。
反応の段階Aで、Rが式Iでのとおりである場合の、
式VIで記述されるピリジニルベンズイミダゾールをベン
ジル酸化にかけると、式VIIのピリジノイルベンズイミ
ダゾールがつくられる。このベンジル酸化は指定位置で
構造にカルボニル基を導入する。任意選択的段階Bで、
C1-6アルキル基は、ベンズイミダゾール部分の指定窒素
原子上に導入される。このアルキル化反応は、式Iの最
終生成物中にこのような置換基を所望する場合に実施さ
れる。段階Cで、式VII又はVIIIのピリジニルベンズイ
ミダゾールを接触水素添加にかけると、YがCHOHで表わ
される場合の式Vのピペリジニルベンズイミダゾールが
つくられる。この接触還元は、カルボニル基をヒドロキ
シメチレン基に転化し、ピリジン置換基をピペリジン置
換基に転化する。
式VIのピリジニルベンズイミダゾール類の製法は、こ
の技術で知られている。当業者に明らかなように、R置
換基が式Iの最終生成物で所望されるものと同一である
のが好ましい。
式VIのピリジニルベンズイミダゾールのベンジル酸化
は、この技術で知られた手法を用いて実施できる。典型
的には、反応対を酢酸溶液中で、酸化セレン(IV)のよ
うな酸化剤と接触させ、約50℃ないし約70℃の温度範囲
で約10〜24時間にわたって、アルゴンのような不活性雰
囲気下に加熱する。酸化剤の使用量は決定的ではない
が、典型的には1−3当量の量で反応帯域に存在する。
残った酸化剤があれば、これを濾過によって除き、溶液
を中和し、粗製ピリジニルベンズイミダゾールケトンを
有機溶媒での抽出によって回収する。生ずる有機層を乾
燥し、濃縮する。この酸化でつくられる粗製カルボニル
含有ピリジニルベンズイミダゾールを反応の次段階に使
用するか、又はこれをこの技術で知られたとおりに精製
できる。
段階Bの任意のN−アルキル化は、この技術で周知を
手法を用いて実施できる。典型的には式VIIのピリジニ
ルベンズイミダゾールの溶液をモル過剰の水素化ナトリ
ウムと接触させる。反応体をトルエンやDMFのような溶
媒中で、ほぼ室温ないし約100℃の温度範囲で、0.5ない
し5時間にわたって一緒にかきまぜる。次にモル過剰量
の適当なアルキルハライドを反応帯域に加え、反応体を
ほぼ室温ないし約100℃の温度範囲で0.5〜24時間にわた
って一緒にかきまぜる。反応を水の添加によって停止さ
せ、生ずる式VIIIのピリジニルベンズイミダゾールは、
酢酸エチルのような溶媒での抽出と、その後生ずる有機
層の濃縮によって、反応帯域から回収できる。任意に、
この技術で知られたとおりに、これをクロマトグラフィ
や再結晶によって、これを精製できる。
式VII又はVIIIのカルボニル含有ピリジニルベンズイ
ミダゾールの接触水素添加は、この技術で知られた手法
を用いて実施できる。典型的には、式VII又はVIIIの化
合物をアルコール溶媒中で白金やロジウムのような触媒
と接触させる。所望により、触媒を炭素、シリカ、又は
この技術で知られたその他任意の支持体に担持できる。
触媒使用量は決定的でないが、典型的には、1−20重量
%で存在する。次に、反応帯域に1−100気圧の水素を
仕込み、約4当量の水素が消費されるまで反応を進め
る。触媒を濾過によって除き、生成物、すなわちYがCH
OHで表わされる場合の式Vのピペリジニルベンズイミダ
ゾールは、この技術で知られたとおりに、抽出又は濃縮
によって回収される。所望により、化合物はこの技術で
知られたとおりに、クロマトグラフィ又は再結晶によっ
て精製される。
YがCO又はCHOHで、またTがCOで表わされる場合の式
I化合物類は、下に反応経路IIIで描かれているよう
に、式Vのピペリジニルベンズイミダゾール中間体の一
つと下の式IXで記述されるアルキレンフェニル誘導体と
の間のN−アルキル化反応を経由してつくることができ
る。
式Vで、Rは式Iで定義されたとおりであり、Yは所
望の最終生成物に応じてCO又はCHOHである。式IXで、R1
とnは式Iのとおりであり、Aはハロゲン原子である。
式IXのアルキルフェニル誘導体類は、その製法ととも
に、この技術で知られている。
当業者に明らかなように、式Vのピペリジニルベンズ
イミダゾール中間体と式IXのアルキレンフェニル誘導体
の非反応性置換基が、最終生成物に現われるものに対応
するのが好ましい。例えば、所望の生成物が4−[4−
(1H−ベンズイミダゾール−2−イル−カルボニル)−
1−ピペリジニル]−1−(4−フルオロフェニル)−
1−ブタノンの場合、これは4−(2−ベンズイミダゾ
イル)ピペリジンとp−フルオロ−δ−クロロブチロフ
ェノンとの間のN−アルキル化反応を実施することによ
ってつくられる。
N−アルキル化反応を実施するに先立って、式IXのア
ルキレンフェニル誘導体のカルボニル部分にケタール保
護基を置くのが望ましい。これはR1がフッ素で表わされ
る場合に特に望ましい。このケタール保護基は分子上に
置かれ、この技術で周知の手法を用いて、N−アルキル
化反応生成物から除去できる。
上の反応経路IIIに描かれたN−アルキル化は、この
技術で知られた手法に従って達成される。このN−アル
キル化反応は、典型的には、K2CO3、Na2CO3、NaHCO3
又はKHCO3のような塩化の存在下に実施される。典型的
には、塩基は使用のピペリジニルベンズイミダゾールの
モル当たり約1ないし約3当量の量で反応帯域に存在し
よう。
式Vのピペリジニルベンズイミダゾール中間体と式IX
のアルキレンフェニル誘導体が、ほぼ同じモル量で反応
帯域に存在するのが好ましい。しかし、いずれかの反応
体の中程度の過剰量は反応に有害ではない。また、高温
で反応を実施するのも好ましい。典型的には、約50℃な
いし約100℃の温度範囲で、約30分ないし約48時間にわ
たって、反応体を一緒にかきまぜる。反応は、典型的に
は、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチル
スルホキシド、ベンゼン又はトルエンのような有機溶媒
中でも実施される。
式Iのピペリジニルベンズイミダゾール誘導体は、水
添加後の酢酸エチルでの抽出のような、この技術で知ら
れた手法に従って、反応帯域から回収できる。所望のピ
ペリジニルベンズイミダゾールは、有機相に所在しよ
う。有機相は、典型的には、慣用の手法を利用して、更
に精製する前に乾燥、濃縮される。
ピペリジニルベンズイミダゾールを、この技術で知ら
れた手法に従って精製できる。例えば、一つの適当な手
法は、上で得られる濃縮物を、溶離剤と酢酸エチルのよ
うな有機溶媒を利用するフラッシュ・クロマトグラフィ
にかけることである。溶離液を蒸発させ、生ずる生成物
を例えばシクロヘキサンのような適当な溶媒から再結晶
できる。その他の適当な溶媒系は、当業者に自明であろ
う。
YとTがいずれもヒドロキシメチレン基(CHOH)で表
わされる場合の式I化合物類は、下の反応経路IVに描か
れた方法によってつくられる。
YがCO又はCHOHで表わされ、TがCOで表わされ、また
R、R1、及びnが所望の生成物中のとおりである場合の
式Iで記述されるピペリジニルベンズイミダゾール誘導
体を還元反応にかけると、YとTが描かれたとおりに、
ともにCHOHで表わされ、R、R1及びnが上に定義された
とおりである場合の式Iの所望のピペリジニル誘導体が
つくられる。例えば、所望の生成物がα−[1−[4−
(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシブチル]−
4−ピペリジニル]−1H−ベンズイミダゾール−2−メ
タノールの場合、これは4−[4−(1H−ベンズイミダ
ゾール−2−イル−カルボニル)−1−ピペリジニル]
−1−(4−フルオロフェニル)−1−ブタノンを還元
することによってつくられる。
還元反応は、この技術で周知の種表を利用して実施で
きる。典型的には、YがCO又はCHOHで表わされ、TがCO
で表わされる場合の式Iのピペリジニルベンズイミダゾ
ールを、水素化ホウ素ナトリウム又はカリウムのような
還元剤と接触させる。還元剤は、一般に約1ないし約4
当量、より好ましくは1−2当量の量で存在する。還元
は、室温ないし溶媒の還流温度の範囲の温度、好ましく
は室温で実施される。還元は、典型的には、メタノー
ル、エタノール又はイソプロパノールのようなアルコー
ル中で実施される。
還元ずみのピペリジニルベンズイミダゾールは、反応
経路IIIで式I化合物類について記述のものと同様な手
法を用いて、回収、精製できる。
その代わりに、還元は、この技術で知られた手法に従
って、白金、ルテニウムのような触媒を利用して、水素
添加によって実施できる。
YがCOで表わされ、TがCHOHで表わされる場合の式I
化合物類も、この技術で知られた手法を利用してつくる
ことができる。これらの化合物をつくる一つの方法は、
下の反応経路Vに描かれている。
YがCOで表わされ、XとRが式Iでのとおりである場
合の式Vのピペリジニルベンズイミダゾール中間体は、
Bがシリル保護されたヒドロキシメチレン基で、Aがハ
ロゲン原子、R1とnが式Iでのとおりである場合の式X
で記述されるアルキレンフェニル誘導体によってN−ア
ルキル化される。このN−アルキル化は、R、R1、X及
びnが式Iでのとおりで、Yがカルボニル、及びBがシ
リル保護されたヒドロキシメチレン基である場合の式I
aで描かれる保護ピペリジニルベンズイミダゾールを生
ずる。次に、所望の式I化合物は、式I aの保護ピペリ
ジニルベンズイミダゾールを脱保護にかけると、それに
よってシランエーテル保護基はヒドロキシメチレン基に
転化され、他の置換基は未変化のまま残る。
式Vのピペリジニルベンズイミダゾール出発材料中の
RとXで表わされる置換基は、所望の式I生成物中のも
のに対応すべきである。式Xのアルキレンフェニル誘導
体の非反応性置換基は、シランエーテル保護基を例外と
して、所望生成物中のものに対応すべきである。Bは任
意適当なシラン保護基によって表わされる。適当なシラ
ン保護基の代表的な例は、t−ブチルジメチルシリル又
はt−ブチルジフェニルシリルを包含する。式Xのシリ
ル化されたアルキレンフェニル誘導体の製法は、この技
術で知られている。
後えば、式Iの所望化合物がα−(4−フルオロフェ
ニル)−4−[4−(2−ベンズイミダゾイル)−1−
ピペリジンブタノール]の場合は、適当な出発材料は、
4−(2−ベンズイミダゾイル)ピペリジンと1−(4
−フルオロフェニル)−1−トリメチルシリロキシ−4
−クロロブタンである。
式Vのピペリジニルベンズイミダゾールと式Xのシリ
ル化アルキレンフェニル誘導体との間のN−アルキル化
反応は、反応経路IIIのNpアルキル化と同じ方法で実施
できる。それによって生ずる式I aの保護ピペリジニル
ベンズイミダゾールは、抽出や濃縮のような、この技術
で知られる手法を用いて、反応帯域から回収できる。こ
の粗生成物を上に描かれた脱保護反応にかけるか、又は
クロマトグラフィ精製や適当な溶媒系からの再結晶のよ
うな、この技術で知られた手法を用いて、これを精製で
きる。
脱保護反応は、この技術で周知の手法を用いて、実施
できる。典型的には、シリルエーテル保護基は、式I a
のピペリジニルベンズイミダゾールを、例えばフッ化テ
トラブチルアンモニウムのようなフッ化物イオン給源
と、室温でテトラヒドロフランのような非プロトン性溶
媒中で接触させることによって除去される。
この脱保護反応を経由してつくられる式Iのピペリジ
ニルベンズイミダゾールは、反応帯域に添加後、酢酸エ
チルで抽出し、続いて生ずる有機相を乾燥し濃縮するな
ど、この技術で知られた手法によって、反応帯域から回
収できる。式Iの粗製ピペリジニルベンズイミダゾール
は、式I化合物の精製について反応経路IIIで論じられ
た方法によって精製できる。
ほとんどその他の有機化合物類でのように、式I化合
物類並びに式Vの中間体は、この技術で周知のその他の
手法を利用してつくることができる。例えば、YとTが
ともにCHOHで表わされる場合の式I化合物類は、次の2
段階反応経路によってもつくられる。初めに、YがCHOH
で表わされる場合の式Vで記述されるピペリジニル中間
体と、反応経路Vの式Xで記述されるシリル化アルキレ
ンフェニル誘導体とで、N−アルキル化反応が実施され
る。このN−アルキル化反応は、反応経路IIIのN−ア
ルキル化と同じ方法で実施できる。このN−アルキル化
は、YがCHOH、Tがシリル保護されたヒドロキシメチレ
ン基で表わされ、またR、R1、及びnが式Iのとおりで
ある場合の式Iで記述される化合物を生ずる。次に、所
望の式I化合物は、反応経路Vで論じられた脱保護反応
を用いて、シリルエーテル保護基を除くことによってつ
くられる。所望の式I化合物は、上の反応経路IIIで教
示された手法を用いて、回収、精製できる。
YがCHOHで表わされる場合の式Vのピペリジニルベン
ズイミダゾール中間体は、下に描かれた代わりの反応経
路を経てもつくることができる。
Rが式Iのとおりで、PがC1-6アルキル、適当なシラ
ン保護基、又は反応経路Iで記述されたその他の保護基
の一つである場合の式IIで記述されととおりのベンズイ
ミダゾールと、Zがt−BOC基のような適当な保護基で
ある場合の式XIで記述されるピペリジニルアルデヒドと
の間で、縮合反応が行なわれる。これは、R、P、及び
Zが上に定義されたとおりで、YがCHOHで表わされる場
合の式V′で記述される保護ピペリジニルベンズイミダ
ゾールを生ずる。次に、この保護されたピペリジニルベ
ンズイミダゾールを脱保護反応にかけると、YがCHOHで
表わされる場合の所望の式Vピペリジニルベンズイミダ
ゾール中間体を生ずる。
式IIのベンズイミダゾールと式XIのピペリジニルアル
デヒドの製法は、この技術で知られている。当業者に明
らかなように、ベンズイミダゾールの非反応性置換基が
所望生成物のものに対応するのが好ましい。Xを水素と
する場合は、縮合反応に保護ベンズイミダゾールを利用
する必要がある。反応経路Iでのように、Xが水素原子
で表わされる場合は、典型的にはシラン保護基が利用さ
れる。XがC1-6アルキルで表わされる場合は、この位置
で保護基を使用する必要はない。
縮合反応は、反応経路Iのアシル化について教示され
たものと同じ方法を使用して、式IIIのピペリジニル誘
導体の代わりに式XIのピペリジニルアルデヒドを使用し
て実施できる。生ずる生成物も、同じように回収され、
任意に生成できる。脱保護反応、並びに以後の回収及び
任意の精製も、反応経路Iで実施された脱保護反応と同
様に実施できる。
YがCHOHで表わされ、TがCO又はCHOHで表わされる場
合の式I化合物類も、反応経路VIですぐ上に記述された
ものと類似の反応経路を利用してつくることができる。
反応経路VIで記述された式IIのベズイミダゾールの一つ
と、式XIIで記述されるアルデヒド誘導体との間で、縮
合反応が実施される。
式中nとR1は式Iでのとおりであり、またTを最終生
成物中でCOを表わす時はTはケタール保護基であり、T
を最終生成物中でCHOHで表わす時はTはシリル保護され
たヒドロキシメチレン基である。
縮合反応は、反応経路VIですぐ上に教示されたものと
同様な方法で実施される。Pがシラン保護基で表わされ
る場合、又はTがシリル保護されたヒドロキシメチレン
基で表わされる場合は、これらは反応経路I及び反応経
路Vで上に教示された適当な方法を用いて、縮合反応生
成物から除去できる。Tがケタール保護基で表わされる
場合は、これを希鉱酸の存在下に加水分解を経て除去で
きる。
当業者に明らかなように、式Vのピペリジニルベンズ
イミダゾール中にYで表わされる置換基は、この技術で
知られているとおり、標準的な酸化還元反応を利用して
操作できる。このように、この技術て知られた手法を用
いてカルボニル置換基を容易に還元でき、それによって
ヒドロキシメチレン置換基を生ずる。同様に、ヒドロキ
シメチレン基をカルボニル基へ酸化できる。
〔発明の効果〕
式I化合物類はドパミン拮抗剤であり、精神分裂症、
躁病等のような精神疾患の処置に有用である。化合物類
はドパミン拮抗剤であるから、これらはハロペリドール
やチオリダジンのような既知のドパミン拮抗剤が現在処
方されているような、任意の医学的症状の処置に有用で
あろう。
これらの化合物の抗精神病的有用性を実証する一つの
方法は、密集状態のハツカネズミにおけるアンフェタミ
ンの致死量に拮抗する能力によるものである。この試験
は抗精神病活性を検出するための審査法としてこの技術
で周知である。
この試験を実施する一つの方法は、密集条件下にハツ
カネズミ20匹を一緒に閉じ込めることである。第二の群
は、対照群として、同じ条件下に閉じ込められる。典型
的には、29x18x13 cmの寸法のケージが利用される。
ハツカネズミ20匹の群にビヒクル又は試験化合物0.01
−25 mg/kgを腹膜内に投与する。約30分後、全群にd−
アンフェタミン硫酸塩20 mg/kgを腹膜内に投与する。対
照群の約80%は18〜24時間以内に死亡しよう。試験化合
物を受けた群は、対照群より統計的に低い死亡率を示す
であろう。
式I化合物類はまた、セロトニン5HT2受容体でのセロ
トニン効果を遮断する。これらの化合物は、例えばハロ
ペリドールやクロルプロマジンのような、現在臨床医に
利用されるその他のドパミン拮抗剤より低い錐体外路の
副作用を示すであろう。
これらの抗精神病症状を現わすためには、化合物類
は、ドパミンがドパミン受容体に対してもつ効果に十分
に拮抗する量で投与される必要がある。これらの化合物
がこの拮抗効果を示す際の適量範囲は、処置される特定
疾病、患者の病状の程度、患者自身、投与される特定化
合物、投与経路、及び患者における根底となる他の病気
の存在等に応じて広い範囲に及んでいる。典型的には、
化合物類は一日当たり約0.01 mg/kgないし約25 mg/kgの
適量範囲で、抗精神病効果を示す。毎日の反復投与が望
ましく、上に略述された諸条件に従って多様でありう
る。典型的には、化合物類は一日に1−4回投与されよ
う。
式I化合物類は、鎮痛性状も表わし、痛みの処置に有
用である。
これらの化合物の鎮痛有用性を決定する一つの方法
は、次の試験手順に従うことである。5−10匹の群に1
−200 mg/kgの化合物を皮下又は胃内に投与する。試験
化合物を投与してから30分後、ハツカネズミに0.25%v/
v酢酸溶液0.4 mlを投与すべきである。酢酸投与の5分
後、痛みのきざしである、もがきやもだえの兆候につい
て、ハツカネズミを観察する。化合物を投与されたハツ
カネズミが試験期間中に痛みの兆候(もがき、もだえ)
を示さないなら、化合物は有意の鎮痛活性をもつと考え
られる。
これらの化合物がこの鎮痛効果を示す適量範囲は、患
者が受けている痛みの水準、痛みの出所、患者自身、投
与される特定化合物、投与経路、及び患者における根底
となる他の病状の存在等に応じて広範囲にわたる。典型
的には、化合物類は一日当たり約1 mg/kgないし約200 m
g/kgの適量範囲で鎮痛効果を示す。毎日の反復投与が望
ましく、上に略述された条件に従って多様であろう。典
型的には、化合物類は一日に1−4回投与されよう。
本発明化合物類は、種々の経路で投与できる。経口投
与されると、これらは有効である。化合物類はまた、非
経口的(皮下、静脈内、筋肉内、腹膜内、又は鞘内)に
投与できる。
製薬組成物類は、この技術で知られた手法を利用して
調製できる。典型的には、化合物の拮抗量又は鎮痛量を
製薬上受け入れられる担体と混合する。
経口投与には、化合物をカプセル剤、丸薬、錠剤、ト
ローチ剤、溶融剤、散剤、懸濁液、又は乳濁液のような
固体又は液体へ処方できる。固体単位適量形式は、例え
ば表面活性剤、潤滑剤、及び乳糖、庶糖、及びコーンス
ターチのような不活性充填剤を含有する通常のゼラチン
型のカプセルとするか、又は持続的放出製剤にできる。
別の態様では、式I化合物は、アラビアゴム、コーンス
ターチ又はゼラチンのような結合剤、ポテトスターチや
アルギニン酸のような崩壊剤、及びステアリン酸やステ
アリン酸マグネシウムのような潤滑剤と組み合わせた乳
糖、庶糖、及びコーンスターチのような慣用の錠剤基剤
とともに錠剤化できる。液体製剤は、この技術に知られ
た懸濁剤、甘み剤、風味剤、及び防腐剤を含有する水性
又は非水性の薬学的に受け入れられる溶媒中に活性成分
を溶解することによって調製される。
非経口投与には、化合物類は生理学的に受け入れられ
る薬学担体中に理解され、溶液又は懸濁液として投与さ
れる。適当な薬学担体の例は、水、食塩水、デキストロ
ース溶液、果糖溶液、エタノール、又は動植物ないし合
成起源の油類である。薬学担体は、この技術で知られた
とおりに、防腐剤、緩衝剤糖も含有できる。
化合物類は、任意の不活性担体と混和でき、この技術
で知られたとおりに、患者の血清、尿等における化合物
濃度を決定するために実験室検定に利用される。
本出願で使用される用語について。
a)「精神病」という用語は、患者、例えばヒトが、人
格の乱れや実現との接触の喪失を特徴とし、しばしば妄
想、幻覚、又は錯覚を伴う器質的及び/又は感情的起源
の主要な精神疾患を経験する際の症状のことである。本
発明化合物類で処置できる精神病の代表的な例は、精神
分裂症と躁病を包含する。
b)[処置」という用語は、患者の病気を軽減する能力
のことである。
c)「無痛覚」という用語は、正常な痛みの感覚の欠如
又は正常な痛覚の病気のことである。
d)「患者」という用語は、例えばモルモット、ハツカ
ネズミ、ラット、猫、兎、犬、猿、チンパンジー、及び
ヒトのような温血動物のことである。
〔実施例〕
以下の実施例は、本発明を更に例示するために提示さ
れている。これらは、いかなる形においても本発明を限
定するものと考えられてはならない。
実施例1 本実施例は、式VIで記述されるピリジニルベンズイミ
ダゾールの製法を例示している。
4−ピリジル酢酸塩酸塩(72.4 g,417ミリモル)と1,
2−フェニレンジアミン(30.0 g,277ミリモル)の溶液
を塩酸(4.5M,550 ml)中で調製し、17時間還流した。
冷却溶液を水500 ml中の炭酸ナトリウム150 gに徐々に
添加した。生ずる白色固体を濾過し、乾燥すると、白色
粉末47.8 gを生じ、これを酢酸エチルから再結晶させる
と、薄い緑色板晶として2−(4−ピリジニルメチル)
−1H−ベンズイミダゾールを生じた。融点185−186℃。
実施例2 本実施例は式VIIで記述されるピリジニルベンズイミ
ダゾールの調製を例示している。
酢酸1.5リットル中で、2−(4−ピリジニルメチ
ル)−1H−ベンズイミダゾール(35.0 g,167ミリモル)
と酸化セレン(IV)(31.8 g,287ミリモル)の溶液をつ
くり、アルゴン下に60℃で20時間かきまぜた。熱い溶液
をセライト詰め物に通して濾過し、濃縮してから、5%
重炭酸ナトリウム溶液で徐々に中和した。この水性スラ
リーをジクロロメタンで2回抽出した。一緒にした有機
相を乾燥(MgSO4)し、濾過、濃縮し、生じる固体を酢
酸エチルから2回再結晶させると、所望の生成物の1H−
ベンズイミダゾール−2−イル−4−ピリジニル−メタ
ノンを薄い緑色の針晶として生じた。融点221−222℃。
実施例3 本実施例は、式Vで記述されるピペリジニルベンズイ
ミダゾールの調製を例示している。
0℃でかきまぜたエタノール50 mlに、塩化アセチル
(2.5 ml,35ミリモル)を滴加した。5分かきぜた後、
このエタノール性HClをエタノール200ml中の1H−ベンズ
イミダゾール−2−イル−4−ピリジニル−メタノン
(5.0 g,22.4ミリモル)に添加した。この溶液に酸化白
金IV(0.5 g)と水素(50 lb/in2)を仕込み、20時間振
とうした。溶液を濾過、濃縮し、生ずる固体をメタノー
ルから2−ブタノンで再結晶させると、所望生成物とし
て1H−ベンズイミダゾール−2−イル−4−ピペリジニ
ル−メタノール二塩酸塩を生じた。融点270−272℃。
実施例4 本実施例の目的は、式Vで記述された還元ピペリジニ
ルベンズイミダゾールと式IXで記述されるアルキレンフ
ェニル誘導体との間のN−アルキル化を例示することで
ある。
メチルスルホキシド85 ml中で1H−ベンズイミダゾー
ル−2−イル−4−ピペリジニルメタノール二塩酸塩
(5.80 g,19.1ミリモル)、2−(3−クロロプロピ
ル)−2−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジオキソ
ラン(6.60 g,27.0ミリモル)、重炭酸カリウム(5.8
g,58.0ミリモル)、及びヨウ化カリウム(触媒量)の溶
液を調製し、アルゴン下に110℃で20時間かきまぜた。
冷却溶液を水中に注ぎ、クロロホルムで2回抽出した。
一緒にした有機層を水で2回洗い、乾燥(MgSO4)し、
オレンジ色の油まで濃縮した。油をシリカゲル(75x160
mm)上でクロマトグラフィにかけ、クロロホルム中10
%メタノールで溶離した。適当なフラクションを一緒に
し濃縮すると、所望の生成物α−[1−[3−[2−
(4−フルオロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−
イル]プロピル]−4−ピペリジニル]−1H−ベンズイ
ミダゾール−2−メタノールをオフホワイト色の固体と
して生じた。融点77−79℃。
実施例5 本実施例の目的は、式IのY位置のヒドロキシメチレ
ン置換基のカルボニルへの酸化と、ケタール保護基の加
水分解を例示することである。
ジクロロメタン13 ml中の塩化オキサリル(0.51ml,0.
74 g,5.8ミリモル)のかきまぜた溶液に、窒素下−78℃
で、−50℃より低温に保つような速度で、ジクロロメタ
ン2.5 ml中のジメチルスルホキシド(0.91 g,12ミリモ
ル)を添加した。−78℃で20分かきまぜてから、ジクロ
ロメタン20 ml中のα−[1−[3−[2−(4−フル
オロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル]プロ
ピル]−4−ピペリジニル]−1H−ベンズイミダゾール
−2−メタノール(2.3 g,5.2ミリモル)を注射器から
滴加した。−78℃で更に20分かきまぜた後、トリエチル
アミン(3.0 ml,22ミリモル)を加え、冷却浴を除き、
溶液を1時間かきまぜた。水を加え、層を分離し、水層
をジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機層を乾燥
(MgSO4)し、シリカ詰め物に通して濾過(アセトンで
溶離)した。溶離液を濃縮すると、白色フォームを生じ
た。フォームをメタノール50 mlに溶解し、10%塩酸で
処理し、3時間かきまぜた。溶液を5%重炭酸ナトリウ
ムで中和し、濃縮し、ジクロロメタンで2回抽出した。
一緒にした有機層を乾燥(MgSO4)し、濃縮し、生ずる
固体を酢酸エチルから再結晶させると、4−[4−(1H
−ベンズイミダゾール−2−イル−カルボニル)−1−
ピペリジニル]−1−(4−フルオロフェニル)−1−
ブタノンをオフホワイト色の固体として生じた。融点15
5−156℃。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フランシス ピー.ミラー アメリカ合衆国 45140 オハイオ州 ブロードウェイ 336 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 401/06 CA,REGISTRY(STN)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 [式中YはCO又はCHOHを表わし;TはCO又はCHOHを表わ
    し;Xは水素又はC1-6アルキルを表わし;nは整数3又は4
    を表わし;RとR1は各々独立に水素、C1-6アルキル、C1-6
    アルコキシ、ハロゲン、−OH、又は−CF3を表わす]の
    化合物。
  2. 【請求項2】YがCOを表す、特許請求の範囲第1項に記
    載の化合物。
  3. 【請求項3】YがCHOHを表す、特許請求の範囲第1項に
    記載の化合物。
  4. 【請求項4】TがCOを表す、特許請求の範囲第2項に記
    載の化合物。
  5. 【請求項5】TがCHOHを表す、特許請求の範囲第2項に
    記載の化合物。
  6. 【請求項6】TがCOを表す、特許請求の範囲第3項に記
    載の化合物。
  7. 【請求項7】TがCHOHを表す、特許請求の範囲第3項に
    記載の化合物。
  8. 【請求項8】Xが水素又はメチルを表す、特許請求の範
    囲第1項に記載の化合物。
  9. 【請求項9】R1が4−フルオロ−置換器である、特許請
    求の範囲第1項に記載の化合物。
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