JP2001520245A - 導電性熱硬化性成形組成物および該組成物の製造方法 - Google Patents

導電性熱硬化性成形組成物および該組成物の製造方法

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JP2001520245A JP2000515954A JP2000515954A JP2001520245A JP 2001520245 A JP2001520245 A JP 2001520245A JP 2000515954 A JP2000515954 A JP 2000515954A JP 2000515954 A JP2000515954 A JP 2000515954A JP 2001520245 A JP2001520245 A JP 2001520245A
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アルメン,グレゴリー
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サイテツク・テクノロジー・コーポレイシヨン
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Abstract

(57)【要約】 2極プレートで使用可能な高充填剤導電性熱硬化性組成物が提供され、該組成物を用いて、十分な堅牢性を有し苛酷な燃料電池環境に対して耐久性のある薄壁の導電性・熱伝導性構造物を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) 本発明は、広くは熱硬化性組成物の分野に関し、より具体的には高い熱及び電
気伝導率を有する熱硬化性組成物から構造物を製造する方法に関する。更に、本
発明は、前記構造物の製造原料及び前記原料の製造方法にも関する。
【0002】 薄肉で十分な耐クラック性二次加工品において良好な熱及び電気伝導性を有す
る構造物は、前記伝導性を必要とする分野、例えば燃料電池用バイポーラープレ
ートにおいて有用である。
【0003】 当業界で長年にわたる重大な問題は、イオンがバイポーラープレートから燃料
電池環境に浸出することである。このイオン浸出は、燃料電池内の重積プレート
を分離している膜を無効にするので問題である。イオン浸出は、燃料電池の帯電
、腐食性及び酸性環境により促進される。イオン浸出のために、高い電気及び熱
伝導性金属からなる公知構造物が燃料電池用バイポーラープレートとして使用す
るには有効でないことは広く証明されている。大量のイオン化不純物(すなわち
、イオン化可能な伝導性不純物)を含む公知の構造物でさえ、燃料電池において
バイポーラープレートとして使用するとイオン浸出を受ける。
【0004】 前記構造物の製造に関わる別の問題はコストが高いことである。構造物の熱及
び電気伝導性を維持しながらイオン浸出の問題を解決するための試みにおいて、
幾つかの従来構造物は炭素−炭素複合材料または他の新規材料のような新規な高
コスト材料を使用してきた。しかしながら、これらの新規材料は、製造に時間が
かかり、原料コスト及び作業コストが高く、こうした高コストは通常燃料電池を
購入する消費者に負荷されている。
【0005】 前記構造物に関わる更に別の問題は、加工性が劣ることである。例えば、炭素
−炭素をベースとするバイポーラープレートは通常バイポーラープレートに機械
加工され、その後燃料電池の組立て工程中脆い炭素−炭素の薄いバイポーラープ
レートに亀裂または破断が生じないように時間及び労力をかけて取り扱っている
【0006】 前記構造物に関わる別の問題は、クラック発生に耐えるに十分な靱性を有して
いない薄肉構造物ではクラックが発生する可能性があることである。例えば、炭
素−炭素をベースとするバイポーラープレートは通常比較的脆く、燃料電池環境
においてクラック及び/または破断が生じる恐れがある。
【0007】 前記構造物に関わる別の問題は、十分な伝導性材料を配合することができない
構造物では熱及び電気伝導性が低いことである。例えば、伝導性材料を配合した
公知の成形組成物は、通常0.005Ω−cm以上の抵抗率(すなわち、電気伝
導率の逆数)を有する。
【0008】 従って、低いイオン浸出性、低い製造コスト及び高い加工性を示す薄肉で十分
な耐クラック性二次加工品において良好な熱及び電気伝導性を有する新規で改良
された構造物が必要とされている。また、前記構造物をより低い製造及び加工コ
ストで製造するための新規で改良された方法も必要とされている。更に、前記構
造物のための新規で改良された原料並びに前記原料を製造するための新規で改良
された方法も必要とされている。
【0009】 (発明の要旨) 本発明によれば、熱硬化性樹脂系に低コストのフィラーを十分に配合すると、
良好な電気及び熱伝導性、低いイオン浸出性、低い製造コスト、高い加工性及び
優れた耐クラック性を有する構造物に形成され得る成形組成物を製造できること
が知見された。高い電気及び熱伝導性を有する構造物を形成するための成形組成
物の製造方法も開発した。
【0010】 従って、本発明の1態様では、約10〜約30重量−重量%の低粘性熱硬化性
バインダー樹脂系及び約70〜約90重量−重量%のフィラーを含む熱硬化性成
形組成物が開発された。
【0011】 本発明の別の態様では、低粘性熱硬化性バインダー樹脂系及びフィラーを、該
フィラーの一体性が保持されるように選択された条件下及び伝導性フィラーが該
バインダー樹脂系で十分に浸潤される条件下で混合することを含む熱硬化性成形
組成物の製造方法も開発された。
【0012】 本発明の別の態様では、前記した熱硬化性成形組成物から製造される電気的及
び熱的に伝導性の構造物も開発された。
【0013】 本発明の別の態様では、前記した熱硬化性成形組成物から構造物を製造する方
法も開発され、この方法は、前記した熱硬化性成形組成物を所望の形状に成形し
、その所望の形状を、該熱硬化性成形組成物を実質的に硬化するのに十分な条件
にかけて構造物を形成することを含む。
【0014】 本発明は、下記する作用効果を有する。本発明は、薄肉構造物において高い耐
クラック性、高い加工性、低いイオン浸出性、低い製造コスト及び高い電気及び
熱伝導率を示す構造物を提供する。また、本発明の成形組成物は腐食性の燃料電
池環境において非反応性であり、よって低いイオン浸出性が達成される。更に、
本発明の成形組成物に含まれる熱硬化性樹脂は、穏和な温度及び圧力下での成形
組成物の加工性を高めるのに十分な低い粘度を有しており、よって燃料電池用薄
肉構造物に成形しやすい。一方、本発明の成形組成物の製造方法によると、該成
形組成物から製造された構造物は任意に高い熱伝導率(すなわち、3(W/m)
K以上の熱伝導率)及び導電率(すなわち、0.01Ω−cm以下の抵抗率)を
有し得、よって前記構造物は燃料電池においてバイボーラープレートとして使用
される。
【0015】 本発明は、燃料電池用バイポーラープレートを製造するために使用され得る成
形組成物を提供する。この成形組成物は、クラック発生に対抗するに十分な靱性
及び燃料電池の帯電、腐食性及び酸性環境において使用し続けるためにイオン浸
出耐性を有する薄肉構造物に成形され得る。前記成形組成物は、高い電気及び熱
伝導性をも有している。この成形組成物は低い原料コスト、短い製造サイクル時
間及び短い硬化時間で製造され得るので、低容量・高コストの定置燃料電池及び
自動車業界にとって好適な高容量・低コストの燃料電池のためのバイポーラープ
レートを製造するために経済的に使用され得る。
【0016】 (発明の詳細な説明) 本発明によれば、低粘性熱硬化性バインダー樹脂系及びフィラーを含む熱硬化
性成形組成物が提供される。
【0017】 低粘性熱硬化性バインダー樹脂系は、本発明の成形組成物に対する最終用途に
応じて異なる濃度で存在し得る。例えば、低粘性熱硬化性バインダー樹脂系は、
好ましくは本発明組成物の約10〜約30重量−重量%の範囲(例えば、本発明
組成物の約15〜約25重量−重量%の範囲)で存在し、現在のところ好ましい
範囲は本発明組成物の約19〜約23重量−重量%である。
【0018】 同様に、フィラーも本発明の成形組成物に対する最終用途に応じて異なる濃度
で存在し得る。例えば、フィラーは、好ましくは本発明組成物の約70〜約90
重量−重量%の範囲(例えば、本発明組成物の約75〜約85重量−重量%の範
囲)で存在し、現在のところ好ましい範囲は本発明組成物の約77〜約81重量
−重量%である。
【0019】 本明細書中、「重量−重量%」は、組成物の全重量の%として測定したときの
組成物中に存在する特定成分の量を意味する。すなわち、例えば、電気的及び熱
的に伝導性の熱硬化性樹脂組成物の成分量を示すときに使用した「約70〜90
重量−重量%のフィラー」という表現は、伝導性熱硬化性組成物中に存在するフ
ィラーの量が伝導性熱硬化性成形組成物の重量の約70〜約90%の範囲の任意
の値であることを意味する。同様に、「フィラーが本発明組成物の(特定する範
囲の)重量−重量%で存在する」という表現は、伝導性熱硬化性組成物中に存在
するフィラーの量が伝導性熱硬化性成形組成物の重量の特定範囲の任意の値であ
ることを意味する。
【0020】 本発明で使用されるフィラーには、天然グラファイトフレーク、合成グラファ
イト、熱硬化性成形組成物を形成するためにフィラーの一体性を保持するように
選択された条件下で低粘性熱硬化性バインダー樹脂と混合して、3〜50(ワッ
ト/メーター)ケルビン[(W/m)K]の範囲の熱伝導率及び/または約0.
0001〜約0.01Ω−cmの範囲の抵抗率を有する電気的及び熱的に伝導性
の構造物を製造するために使用され得る他の種類のフィラー、及びその適当な組
合せが含まれる。好ましいフィラーには、天然グラファイトフレークが含まれる
。場合により、フィラーは電気的及び熱的に伝導性であってもよい。
【0021】 フィラーは、各種の形状、サイズ分級、厚さ及び純度レベルを有し得る。
【0022】 フィラーは、任意に約20μm〜約4.75mmの範囲、現在のところ好まし
くは約200〜400μmの範囲の平均サイズ分級(メッシュサイズ)を有する
【0023】 更に、フィラーは、任意に約5〜約100μmの範囲、現在のところ好ましく
は約10〜約50μmの範囲の平均厚さを有する。
【0024】 更に、炭素を主成分とする伝導性フィラー(例えば、天然グラファイトフレー
ク、合成グラファイト等)は、任意に約90〜約100%の好ましい範囲、現在
のところ好ましくは約95〜約100%の範囲の平均純度(すなわち、重量−重
量%基準で測定した炭素含量の%)を有する。炭素を主成分とする伝導性フィラ
ーが低純度では、純度に比例して低い伝導率を有し、イオン浸出傾向の高い構造
物が形成される。
【0025】 本発明を実施する際に使用される低粘性熱硬化性バインダー樹脂系は以下の前
駆体を含む。すなわち、エポキシビニルエステル樹脂系、(任意にアミン硬化剤
を含む)低分子量フェノール樹脂系、フェノール樹脂硬化剤−エポキシ樹脂の化
学量論比が任意に所定のフェノキシ−エポキシ化学量論比である低粘性エポキシ
樹脂と低分子量フェノール樹脂硬化剤の組合せ、その適当な組合せ等である。
【0026】 本発明によれば、低粘性熱硬化性バインダー樹脂系を含む前駆体にはエポキシ
ビニルエステル樹脂系が含まれ、本発明を実施する際に使用されるエポキシビニ
ルエステル樹脂系はエポキシビニルエステル樹脂等を含む。エポキシビニルエス
テル樹脂には、ビス−A型エポキシビニルエステル樹脂、ノボラック型エポキシ
ビニルエステル樹脂、その適当な組合せ等が含まれる。
【0027】 ビス−A型エポキシビニルエステル樹脂は、下記一般構造:
【0028】
【化1】 [式中、nの値は0〜5であり、R及びRはそれぞれ独立して
【0029】
【化2】 (式中、各Rは独立して水素及びメチルから選択される) から選択される] を有する樹脂である。
【0030】 ノボラック型エポキシビニルエステル樹脂は、下記一般構造:
【0031】
【化3】 (式中、nの平均数は0〜4であり、各Rは独立して水素及びメチルから選択さ
れる) を有する樹脂である。
【0032】 本発明で使用されるエポキシビニルエステル樹脂は、任意に25℃で約200
〜約500cpsの範囲、現在のところ好ましくは25℃で約250〜約350
cpsの範囲の粘度を有する。
【0033】 低粘性熱硬化性バインダー樹脂系を含む前駆体の粘度は、所与の温度での粘度
を測定するための当業界で公知の手段を用いて測定され得る。例えば、粘度は回
転式粘度計を用いる方法により測定され得る。回転式粘度計を用いる方法は、A
STM標準規格の年報(the Annual Book of ASTM Standards)(1997)にD −2196−86及び表題“Standard Test Methods f
or Rheological Properties of Non−New
tonian Materials by Rotational(Brook
field) Viscometer”に記載されている。回転式粘度計を用い
る方法に該当するASTM標準規格の年報のすべての部分が援用により本明細書
に含まれるとする。
【0034】 エポキシビニルエステル樹脂の例には、いずれもミシガン州ミッドランドに所
在のDow Chemical Corporationから市販されている、
Derakane 470−300(商標)、Derakane 411−35
0(商標)、Derakane 441−400(商標)、Derakane
510A−40(商標)及びDerakane 510C−350(商標)等、
及びその適当な組合せが含まれる。
【0035】 本発明によれば、低粘性熱硬化性バインダー樹脂系を含む前駆体には、任意に
アミン硬化剤を含む低分子量フェノール樹脂系が含まれる。
【0036】 本発明を実施する際に使用される低分子量フェノール樹脂系には、フェノール
系ノボラック基樹脂、レゾール基樹脂、その適当な組合せ等が含まれる。
【0037】 フェノール系ノボラック基樹脂は、下記一般構造:
【0038】
【化4】 (式中、nの平均数は0〜4である) を有する樹脂である。
【0039】 本発明を実施する際に使用されるフェノール系ノボラック基樹脂は、任意に約
60〜約140℃の範囲、現在のところ好ましくは約60〜約90℃の範囲の軟
化点を有する。
【0040】 低粘性熱硬化性バインダー樹脂系を含む前駆体の軟化点は、特定前駆体が軟化
する温度である。軟化点は、軟化点を測定するための当業界で公知の手段を用い
て測定される。例えば、軟化点は、環球式方法を用いて測定され得る。環球式方
法は、ASTM標準規格の年報(1997)にE 28−97及び表題“Sta
ndard Test Methods for Softening Poi
nt by ring−and−Ball Apparatus”に記載されて
いる。環球式方法に該当するASTM標準規格の年報のすべての部分が援用によ
り本明細書に含まれるとする。多くの場合、軟化点は特定前駆体の平均分子量の
間接的尺度であり得る。
【0041】 レゾール基樹脂は、100%以上のホルムアルデヒド/フェノールのモル比の
ホルムアルデヒドとフエノールの反応生成物である樹脂である。前記した反応及
び反応生成物は当業界で公知である。レゾール基樹脂には、下記一般構造:
【0042】
【化5】 (式中、各Rは独立して水素、ホルムアルデヒド、フェノール、ホルムアルデヒ
ドとフェノールの縮合生成物、及びその適当な縮合生成物から選択される) を有する樹脂が含まれ、繰返し単位を存在されてもさせなくてもよい。
【0043】 本発明を実施する際に使用されるレゾール基樹脂は、任意に25℃で約100
〜約40000cpsの範囲、現在のところ好ましくは25℃で約180〜約3
00cpsの範囲の粘度を有する。前記粘度は固体含量により異なり、前記した
粘度範囲はそれぞれ50〜90%の範囲、好ましくは60〜64%の範囲の固体
含量に相当する。
【0044】 レゾール基樹脂の例には、ケンタッキー州ルイビルに所在のBorden C
hemicalから市販されているSC 1008等が含まれる。
【0045】 フェノールノボラック基剤樹脂から成る低粘度樹脂バインダー系にアミン硬化
剤を任意に添加し得る。これらのアミン硬化剤はヘキサメチレンテトラミンなど
である。ヘキサメチレンテトラミンは以下の構造式:
【0046】
【化6】 を有している。
【0047】 ヘキサメチレンテトラミンは本発明組成物の約4−約12重量%の範囲内の量
で任意に存在でき、現在の好ましいヘキサメチレンテトラミンの量は本発明組成
物の約7重量%である。
【0048】 本発明によれば、低粘度熱硬化性バインダー樹脂系から成る前駆体は、低粘度
エポキシ樹脂と低分子量フェノール樹脂硬化剤との組合せを含み、エポキシ樹脂
に対するフェノール樹脂硬化剤の化学量論比は任意に約60%−約110%の範
囲、例えば、約65%−約100%の範囲であり、現在の好ましい範囲は約65
%−約90%である。
【0049】 本発明に従って使用される低粘度エポキシ樹脂としては、フェノールノボラッ
ク基剤樹脂、クレゾールノボラック基剤樹脂、エポキシ化フェノールノボラック
基剤樹脂、エポキシ化クレゾールノボラック基剤樹脂、ビフェニル基剤エポキシ
樹脂、ジシクロペンタジエン基剤エポキシ樹脂、ビス−F型エポキシ樹脂、ビス
−A型エポキシ樹脂があり、これらの樹脂のいずれかを固体形態または液体形態
で使用してもよく、また、これらの樹脂を併用してもよい。好ましい低粘度エポ
キシ樹脂はエポキシ化フェノールノボラック基剤樹脂であり、現在の好ましい低
粘度エポキシ樹脂はDEN431(登録商標)及びDEN438(登録商標)(
Dow Chemical Corp.Midland,MI,から市販)であ
る。
【0050】 “フェノールノボラック基剤樹脂”は上記に定義の一般構造を有する樹脂であ
る。
【0051】 “クレゾールノボラック基剤樹脂”は、以下の一般構造:
【0052】
【化7】 〔式中、nの平均値は0−3、Xの各々は独立に水素及びメチルから選択される
〕を有する樹脂である。
【0053】 “エポキシ化フェノールノボラック基剤樹脂”は、以下の一般構造:
【0054】
【化8】 〔式中、nの平均値は0−2〕を有する樹脂である。
【0055】 “エポキシ化クレゾールノボラック基剤樹脂”は、以下の一般構造:
【0056】
【化9】 〔式中、nの平均値は0−2、Xの各々は独立に水素及びメチルから選択される
〕を有する樹脂である。
【0057】 “ビフェニル基剤エポキシ樹脂”は、以下の構造:
【0058】
【化10】 を有する樹脂である。
【0059】 “ジシクロペンタジエン基剤エポキシ樹脂”は、以下の構造:
【0060】
【化11】 〔式中、nの平均値は0−1〕を有する樹脂である。
【0061】 “ビス−F型エポキシ樹脂”は、以下の構造:
【0062】
【化12】 を有する樹脂である。
【0063】 “ビス−A型エポキシ樹脂”は、以下の構造:
【0064】
【化13】 〔式中、nの平均値は0−5〕を有する樹脂である。
【0065】 本発明の実施に使用される低粘度エポキシ樹脂は任意に、52℃で約1400
センチポアズ−約50000センチポアズの範囲内の粘度を有している。代表的
な範囲は52℃で2000センチポアズ−15000センチポアズの粘度範囲で
あり、現在の好ましい粘度範囲は52℃で4000センチポアズ−12000セ
ンチポアズである。
【0066】 更に、本発明の実施に使用できると考えられる低粘度エポキシ樹脂は任意に、
約165−約250の範囲内のエポキシ当量(EEW)を有している。好ましい
低粘度エポキシ樹脂(即ち、エポキシ化フェノールノボラック基剤樹脂)の好ま
しいEEW範囲は170−190であり、現在の好ましいEEWは172−18
1である。
【0067】 更に、低粘度エポキシ樹脂は任意に、約−40℃から約170℃の範囲内のガ
ラス転移温度(Tg)を有している。
【0068】 本発明に従って使用される代表的な低粘度エポキシ樹脂は、DEN431(登
録商標)、DEN438(登録商標)(いずれもDow Chemical C
orporation,Midland,MIから市販されている)、DER6
61(登録商標)(Dow Chemical Corporation,Mi
dland,MIから市販されている)及びEpon828(登録商標)(Sh
ell Development Co.,Houston,TXから市販され
ている)である。
【0069】 本発明の実施に有用な低分子量フェノール樹脂硬化剤はフェノールノボラック
基剤樹脂である。
【0070】 本発明の実施に使用できると考えられる低分子量フェノール樹脂硬化剤の軟化
点は任意に、約60℃−約90℃の範囲、例えば約75℃−約85℃の範囲であ
り、現在の好ましい範囲は約80℃−約85℃である。
【0071】 更に、本発明に従って使用される低分子量フェノール樹脂硬化剤の分子量は任
意に約200−約600の範囲、例えば約300−約500の範囲であり、現在
の好ましい範囲は約370−約420である。
【0072】 更に、本発明の実施に使用される低分子量フェノール樹脂硬化剤は任意に、約
95−約115の範囲内のヒドロキシ当量(HEW)、例えば100−110の
HEW範囲を有しており、現在の好ましいHEW範囲は102−106である。
【0073】 本発明に従って使用され得る低分子量フェノール樹脂硬化剤の例は、HRJ1
166(登録商標)及びHRJ1583(登録商標)であり、いずれもSche
nectady International,Inc.(Schenecta
dy,N.Y.)から市販されている。
【0074】 本発明によれば、低粘度エポキシ樹脂に対する低分子量フェノール樹脂硬化剤
の化学量論比は任意に、約60%−約110%の範囲、例えば約65%−約10
0%の範囲であり、現在の好ましい範囲は約65%−約90%である。
【0075】 本文中で使用される“化学量論比”なる用語は、低粘度熱硬化性バインダー樹
脂系から成る前駆体中の樹脂の有効官能価(例えばエポキシ官能価)の数に対す
る硬化剤の官能価(例えばヒドロキシ官能価)の数の比である。個々の官能価の
数は当業界で公知の手段によって決定し得る。例えば、低粘度熱硬化性バインダ
ー樹脂系のエポキシ官能価の数は、低粘度熱硬化性バインダー樹脂系のエポキシ
基剤の前駆体成分(例えば、低粘度エポキシ樹脂)の重量を、この系のエポキシ
基剤の前駆体成分のエポキシ当量(EEW)で除算することによって算定し得る
。“エポキシ当量”なる用語は、1グラム当量のエポキシ官能価を含有する前駆
体(例えば低粘度エポキシ樹脂)の重量(単位:グラム)を意味する。同様に、
低粘度熱硬化性バインダー樹脂系のヒドロキシ官能価の数は、低粘度熱硬化性バ
インダー樹脂系のヒドロキシ基剤の前駆体成分(例えば低分子量フェノール樹脂
、低分子量フェノール樹脂硬化剤)の重量を、該ヒドロキシ基剤の前駆体成分の
ヒドロキシ当量(HEW)で除算することによって算定し得る。「ヒドロキシ当
量」なる用語は、1グラム当量のヒドロキシ官能価を含有する前駆体(例えば、
低分子量フェノール樹脂硬化剤)の重量(単位:グラム)を意味する。
【0076】 本発明の実施に有用な低粘度熱硬化性バインダー樹脂系は更に、任意成分を含
有し得る。
【0077】 例えば、低粘度熱硬化性バインダー樹脂系は、本発明の組成物の約0.001
重量%−約3重量%の重量パーセント範囲で存在する適当な触媒系を含有し得る
。適当な触媒系は低粘度熱硬化性バインダー樹脂系の樹脂成分及び/または硬化
剤成分次第で異なる。
【0078】 エポキシビニルエステル樹脂系に好適に使用される触媒系は、メチルエチルケ
トンペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジメチルアニリンなどであり、
これらを適宜併用してもよい。
【0079】 任意にアミン硬化剤を含有する低分子量フェノール樹脂系(例えばフェノール
ノボラック基剤樹脂)に好適に使用される触媒系は、トルエンスルホン酸、フェ
ノールスルホン酸などの酸(酸性pH)であり、これらを適宜併用してもよい。
【0080】 低粘度エポキシ樹脂と低分子量フェノール樹脂硬化剤とを組合せて使用する場
合、適当な触媒系は、低粘度エポキシ樹脂と低分子量フェノール樹脂との架橋を
進行させるように選択される。このような触媒としては、尿素基剤触媒、イミダ
ゾール触媒、トリフェニルホスフィン、ホスホニウム塩触媒、第三アミン触媒、
アミン塩触媒などがあり、これらのいずれかを適宜併用してもよい。代表的な尿
素基剤触媒は、ジウロン、モヌロン、フェヌロン、その適当な組合せなどである
。代表的なイミダゾール触媒は、2−フェニル−4−メチルイミダゾール(2P
4MZ)、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、その適当な組
合せなどである。代表的な第三アミン触媒は、ベンジルジメチルアミン(BDM
A)などである。代表的なアミン塩触媒は、ベンジルトリメチルアンモニウムク
ロリドなどである。
【0081】 触媒混合物も使用できる。従って、低粘度エポキシ樹脂と低分子量フェノール
樹脂硬化剤との組合せから成る低粘度熱硬化性バインダー樹脂系に適した好まし
い触媒系は、本発明組成物の約0.001重量%−約1.5重量%の重量パーセ
ント範囲で存在する尿素基剤触媒(例えばジウロン)と、本発明組成物の約0.
001重量%−約0.5重量%の重量パーセント範囲で存在するイミダゾール触
媒(例えば、2−フェニル−4−メチルイミダゾール)とから成る。現在の好ま
しい代表的な混合物は、約0.5−約0.7重量%のジウロンと約0.03−約
0.1重量%の2−フェニル−4−メチルイミダゾールとの混合物である。
【0082】 本発明の実施に使用されたとき、適当な触媒系は、導電性熱硬化性成形コンパ
ウンドを適当な硬化条件下で約90秒以内、例えば約60秒以内、好ましくは約
45秒以内で実質的に硬化させ得る。
【0083】 本文中で使用された“実質的に硬化”なる用語は、成形コンパウンドの硬化が
十分に進行し、有効官能価の少なくとも50%と、より低い化学量論的有効性を
もつバインダー樹脂成分とが反応したことを意味する。
【0084】 材料の硬化パーセンテージのレベルは当業界で公知の手順で測定し得る。例え
ば、硬化レベルを測定するために示差走査熱量測定(DSC)を使用し得る。D
SC下で、未硬化材料と実質的硬化を試験する材料とを時間をかけて温度上昇さ
せ、材料の熱出力をこの温度上昇の関数として測定する。エポキシ樹脂−フェノ
ール樹脂重合は発熱反応であるから、DSC曲線(熱流を温度の関数として示す
)の関連区域は低い化学量論的有効性をもつ樹脂成分の未硬化材料の量(即ち、
残留硬化レベル)を表す。従って、実質的硬化が試験される材料のDSC曲線の
関連区域(即ち、残留硬化レベル)と未硬化材料のDSC曲線の関連区域(即ち
、完全硬化レベル)とを比較し、完全硬化レベルに対する残留硬化レベルの比を
計算し、材料の被験重量に標準化すると、低い化学量論的有効性をもつ樹脂成分
と反応しなかった被験材料中の有効官能価のパーセンテージが得られる。このパ
ーセンテージを100パーセントから減算することによって、反応した有効官能
価のパーセンテージが得られるので、被験材料が実質的に硬化したか否かを判断
できる。
【0085】 適正な硬化条件は、低粘度バインダー樹脂系の前駆体から誘導体の形成(即ち
、硬化)を進行させる条件であり、温度、圧力、他の反応条件(例えば、高エネ
ルギー光子の存在など)及びそれらの適当な組合せを含む。適正な硬化条件では
、低粘度熱硬化性バインダー樹脂系の前駆体が、前駆体の適切な誘導体の形成に
必要な特定脱離基を減算した一般化学式:(前駆体)m〔式中、m>1〕を有す る誘導体を形成する。これらの誘導体は以下に示す前駆体の適切な反応生成物、
即ち、オリゴマー、グリシジルアミン、エトキシル化種、架橋種(例えば、エス
テル化のような付加物、及び、縮合物)、連鎖延長種(例えば、エステル化のよ
うな付加物、及び、縮合物)などのいずれかを含む。どの反応生成物が特定の前
駆体に適切であるかを当業者は容易に判断し得るであろう。
【0086】 このような適正硬化条件を与える代表的な手段は、各々が適正な成形温度及び
圧力下で行われる射出成形、トランスファー成形及び圧縮成形である。適正な成
形温度は、約250゜F−約450゜Fの範囲、例えば約300゜F−約375
゜Fの範囲の温度であり、現在の好ましい範囲は約325゜F−約350゜Fで
ある。適正な成形圧力は、約100psi(ポンド/平方インチ)−約3000
psiの範囲、例えば約400psi−約1500psiの範囲の圧力であり、
現在の好ましい範囲は約500psi−約1000psiである。
【0087】 加えて、低粘度熱硬化性バインダー樹脂系は更に、本発明組成物の約0.00
1重量%−約2重量%の重量パーセント範囲で存在する内部用離型剤を任意に含
有し得る。本文中で使用された“内部用離型剤”なる用語は、構造物を形成すべ
く熱硬化性成形コンパウンドに所望の形状を与える金型の表面に熱硬化性成形コ
ンパウンドが付着することを防止する任意の組成物を意味する。代表的な内部用
離型剤は、カルナバ蝋、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、脂肪酸(
及びその誘導体)、その適当な組合せなどである。
【0088】 さらに、該低粘度熱硬化性バインダ樹脂系には、本発明の組成物の約0.00
1重量%〜約15重量%でバインダ樹脂系溶媒を含有させることができ、例えば
本発明の組成物の約7重量%〜約11重量%の範囲とする。本明細書で使用する
場合、「バインダ樹脂系溶媒」という用語には、低粘度熱硬化性バインダ樹脂系
が少なくとも部分的に可溶もしくは混合性であって、熱硬化性成形組成物の粘度
をさらに低下させる上で役立ついかなる溶媒をも含むものである。バインダ樹脂
系溶媒の例としては、アセトン、メチルエチルケトン、塩化メチレン、それらの
好適な組み合わせなどがある。
【0089】 本発明によれば、熱硬化性成形組成物の製造方法において、バインダ樹脂系と
導電性充填剤を、該充填剤の完全性を保全するよう選択された条件下ならびにバ
インダ樹脂系で導電性充填剤を十分に浸潤させる条件下で混合する段階を有する
ことを特徴とする方法も提供される。適宜に、そのようにして形成された熱硬化
性成形組成物を、バインダ樹脂系溶媒の沸点からバインダ樹脂系のほぼ硬化温度
未満の範囲の温度で、バインダ樹脂系溶媒濃度が導電性熱硬化性組成物の3重量
%未満まで低下させるだけの時間にわたって加熱することができる。
【0090】 充填剤の完全性を保全するよう選択される条件には、バインダ樹脂系および導
電性充填剤が受ける剪断力(すなわち、本発明の組成物のこれら2種類の成分の
混合時)が十分低く、形成される成形組成物から得られる構造物が0.005Ω
−cm以下の電気抵抗を有するようになるような条件などがある。バインダ樹脂
系と導電性充填剤の混合において加える仕事量が過度に大きいと(すなわち、本
発明の組成物のこれら2種類の成分の混合時)、充填剤粒子の完全性が低下して
、形成される成形組成物から得られる構造物が約0.005Ω−cm以上の電気
抵抗を有することになることが認められている。従って、充填剤の完全性を保全
するよう選択される条件には、バインダ樹脂系と導電性充填剤の混合(すなわち
、本発明の組成物のこれら2種類の成分の混合時)において加える仕事量が十分
低く、形成される成形組成物から得られる構造物が0.005Ω−cm以下の電
気抵抗を有するようになるような条件も含まれる。その仕事量は、特定の反応条
件下での混合工程で使用される混合機への経時的な電気エネルギー投入量(バッ
チサイズに対して標準化したもの)を測定することで(すなわち、当業界で公知
の方法によって)求めることができる。本発明で想到されるように、充填剤の完
全性を保全する上で必要な仕事量は、ホバート混合機V−1401型(Hobart M
ixer Model No.V-1401;Hobart, Inc., Troy, OHから市販)を速度設定3(すな
わち約150rpm)で約70Fにて30分間運転させ、刃形状T68064(
平面ビーター)(Hobart, Inc., Troy, OHから市販)を用いて、実施例6の熱硬
化性成形組成物のバッチサイズおよび成分を混合した場合に生じる仕事量を超え
ないものと考えられる。
【0091】 さらに、充填剤の完全性を保全するよう選択される条件に関しては例えば、連
続処理機構(例:連続コンベアベルト)の一部として導電性充填剤上にバインダ
樹脂系を噴霧したり、導電性充填剤をバインダ樹脂系中に折り込んだり(例:タ
ンブラーで)することができる。
【0092】 本明細書で使用する場合、「浸潤」という用語は、バインダ樹脂系を充填剤と
十分に混合するか、あるいはバインダ樹脂系を充填剤内に十分に分散させること
で、未コーティングの導電性充填剤フレークが認められなくなる(肉眼で)こと
を意味する。浸潤すると、導電性充填剤フレークは粘性となる場合があり(バイ
ンダ樹脂コーティングのため)、該導電性充填剤フレークが注ぎ込み可能な溶液
を形成できない場合がある。「浸潤」を促進する条件の例としては、混合時間の
延長;混合速度の上昇;バインダ樹脂系と導電性充填剤混合物への適宜のバイン
ダ系溶媒の添加;ならびにバインダ樹脂系の硬化温度より低い温度まで混合・処
理温度を上昇させることなどがある。
【0093】 本発明の別の態様においては、上記の熱硬化性成形組成物から得られる導電性
・熱伝導性構造物も提供される。そのような構造物は、所望の多角形状もしくは
曲線形状の1以上の薄壁部分を有することができる。その薄壁部分の好ましい形
状は、該薄壁部分を有する構造物の2極プレートとしての使用を促進する形状な
どがある。
【0094】 薄壁部分の厚さは、約0.003インチ〜約0.200インチの範囲とするこ
とができ、好ましくは約0.012インチ〜約0.060インチとする。その厚
さは、当業界で公知の方法によって測定することができる(すなわち、マイクロ
メーター、カリパスなど)。
【0095】 上記構造物の薄壁部分はさらに、別の特性を有することもできる。例えば、該
構造の薄壁部分は、該構造の極限曲げ強度の約50%以上の曲げ応力がかかった
場合に、ひび割れ(すなわち、肉眼で観察できるひび割れおよび/またはミクロ
破壊)を回避できるだけの強度を有するものとすることができる。該構造の薄壁
部分は、該構造の極限曲げ強度の約95%以下の曲げ応力がかかった場合に、ひ
び割れ(すなわち、肉眼で観察できるひび割れおよび/またはミクロ破壊)を回
避できるだけの強度を有するものとすることができる。曲げ応力の範囲としては
例えば、約2500psi〜約7200psiである。
【0096】 構造物の極限曲げ強度は、曲げ強度測定に関して当業界で公知の手段によって
測定することができる。例えば、極限曲げ強度は、ASTM曲げ特性手順によっ
て測定することができる。ASTM曲げ特性手順はASTM基準書(Annual Boo
k of ASTM Standards (1997))に記載されている(指定名称D790−97下に
、さらには「Standard Test Methods for Flexural Properties of Unreinforce
d and Reinforced Plastics and Electrical Insulating Materials」という表 題下で)。本ASTM曲げ特性手順に関連する該ASTM基準書の部分は全て、
引用によって本明細書に含まれるものとする。
【0097】 さらに、構造物の薄壁部分は、約0.0025Ω−cm以下の電気抵抗を有す
ることができる。構造物の薄壁部分は、約0.0001Ω−cm以上の電気抵抗
を有することができる。その範囲は例えば、約0.0002Ω−cm〜約0.0
025Ω−cmであり、現在好ましい範囲としては約0.00035Ω−cm〜
約0.001Ω−cmである。
【0098】 電気抵抗は、電気抵抗測定に関して当業界で公知の手段によって測定すること
ができる。例えば、構造物の電気抵抗は、ASTM電気抵抗測定手順によって測
定することができる。ASTM電気抵抗測定手順はASTM基準書(Annual Boo
k of ASTM Standards (1997))に記載されている(指定名称B193−95下に
、さらには「Standard Test Methods for Resistivity of Electrical Conducto
r Materials」という表題下で)。本ASTM電気抵抗測定手順に関連する該A STM基準書の部分は全て、引用によって本明細書に含まれるものとする。
【0099】 さらに、構造物の薄壁部分は、約3(W/m)K以上の熱伝導率(約20℃〜
約120℃の温度範囲全体での平均として調べたもの)を有することができる。
構造物の薄壁部分は、約50(W/m)K以上の電気抵抗を有することができる
。範囲としては例えば、約4.5(W/m)K〜約20(W/m)Kの範囲など
があり、現在好ましい範囲は約6(W/m)K〜約15(W/m)Kである。
【0100】 熱伝導率は、熱伝導率測定に関して当業界で公知の手段によって測定すること
ができる。例えば、構造物の熱伝導率は、フラッシュ法によって測定することが
できる。フラッシュ法は、ASTM基準書(Annual Book of ASTM Standards (1
997))に記載されている(指定名称E1461−92下に、さらには「Standard
Test Method for Thermal Diffusivity of Solids by the Flash Method」とい
う表題下で)。本フラッシュ法に関連する該ASTM基準書の部分は全て、引用
によって本明細書に含まれるものとする。
【0101】 本発明のさらに別の態様では、上記の前記熱硬化性成形組成物からの構造物の
製造方法であって、該熱硬化性成形組成物を所望の形状に成形する段階ならびに
該所望の形状を好適な硬化条件に曝露することで構造物を形成する段階を有して
なる方法が提供される。
【0102】 該構造物の成形は、本発明の成形組成物から形成される薄壁構造物の電気抵抗
を約0.005Ω−cmより大きい値まで上昇させない方法によって行われる。
それには例えば、射出成形、トランスファー成形、圧縮成形および充填剤の完全
性を保全するよう選択される条件下で行うことができる他の成形方法などがある
【0103】 前記所望の形状は、好適な硬化条件下に約60秒以下で、前記構造物製造方法
によって実質的に硬化させることもできる。実質的に硬化した成形組成物を、好
適な硬化条件下(例:約350Fの炉中で焼成)に、本発明の成形組成物のバイ
ンダ樹脂成分をほぼ完全に重合させるだけの時間にわたり(例:約1〜約10分
間)連続処理することでさらに硬化させることもできる。
【0104】 本明細書で引用の参考文献はいずれも、引用によって本明細書に含まれるもの
とする。
【0105】 以下、実施例を参照しながら、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発
明はこれら実施例によって限定されるものではない。本明細書に記載の内容から
、本特許の期間中に、添付の特許請求の範囲に包含される本発明の他の実施態様
を、当業者が見出す場合があると考えられる。
【0106】 (実施例) 実施例1 熱硬化性成形組成物の製造方法 実施例2〜5および実施例6(実施例6に記載の変更を加えて)に示した熱硬
化性成形組成物を以下の方法に従って製造した。
【0107】 所定量の低粘度エポキシ樹脂(例:DEN431(登録商標)、DEN438
(登録商標)またはこれらの混合物)をホバート混合機A200型(Hobart, In
c., Troy, OHから市販)の混合ボウルに入れた。導電性および熱伝導性熱硬化性
成形組成物を製造するのに必要な混合プロセス全体を通じて、混合機が速度設定
3で運転するよう設定した。
【0108】 所定量の低分子量フェノール樹脂(例:HRJ−1166、HRJ−1583
またはそれらの混合物)を所定量のバインダ樹脂系溶媒に溶かした。そのフェノ
ール樹脂/溶媒溶液を、混合機中の低粘度エポキシ樹脂にゆっくり加えた。
【0109】 第1の内部剥離剤(例;カルヌバ(Carnuba)ロウ)、尿素系触媒(例:ジウ ロン)、第2の内部剥離剤(例:ステアリン酸亜鉛)およびイミダゾール系触媒
(例:2−フェニル−4−メチルイミダゾール)をそれぞれ、1回に1種類ずつ
、混合機中の混合物にゆっくり加えた。
【0110】 混合が完了したら、得られた混合物(完成低粘度熱硬化性バインダ樹脂系を提
供する)を混合機から出し、放置した。
【0111】 所定量の導電性充填剤(例:天然片状黒鉛)を、混合機の混合ボウルに加えた
【0112】 上記のように製造し、混合機から取り出し、放置しておいた低粘度熱硬化性バ
インダ樹脂系を所定量、混合機中の導電性充填剤にゆっくり加えた。導電性充填
剤がバインダ樹脂系によって浸潤するまで、得られた熱硬化性成形組成物を混合
機中で混合した(例:バッチサイズ2500gについて1〜3分間)。
【0113】 325Fで20分間加熱した場合の成形組成物サンプルの残留揮発分損失によ
って測定されるバインダ溶媒濃度(例:アセトン)が成形組成物の3重量%以下
になるまで、得られた湿潤熱硬化性成形組成物を180Fにてトレーで乾燥した
(例:乾燥機による乾燥)。
【0114】 実施例2 DEN431(登録商標)系熱硬化性成形組成物 実施例1の方法に従って、以下の表1に示した成分組成となるように、250
0g規模のバッチのDEN431(登録商標)系熱硬化性成形組成物を製造した
【0115】
【表1】
【0116】 実施例3 DEN431(登録商標)/438(登録商標)/低イミダゾール系熱硬化性 成形組成物 実施例1の方法に従って、以下の表2に示した成分組成となるように、250
0g規模のバッチのDEN431(登録商標)/438(登録商標)/イミダゾ
ール(2P4MZ)(0.044重量%)系熱硬化性成形組成物を製造した。
【0117】
【表2】
【0118】 実施例4 DEN431(登録商標)/438(登録商標)/高イミダゾール系熱硬化性 成形組成物 実施例1の方法に従って、以下の表3に示した成分組成となるように、250
0g規模のバッチのDEN431(登録商標)/438(登録商標)/イミダゾ
ール(2P4MZ)(0.065重量%)系熱硬化性成形組成物を製造した。
【0119】
【表3】
【0120】 実施例5 DEN431(登録商標)/438(登録商標)/非イミダゾール系熱硬化性 成形組成物 実施例1の方法に従って、以下の表4に示した成分組成となるように、250
0g規模のバッチのDEN431(登録商標)/438(登録商標)/非イミダ
ゾール(2P4MZ)系熱硬化性成形組成物を製造した。
【0121】
【表4】
【0122】 実施例6 充填剤の完全性を保全するよう選択される条件の上限−熱硬化性成形組成物の 大量バッチ負荷 以下のような変更を加えた以外は実施例1の方法に従って、以下の表5に示し
た成分組成を有するように、バッチ規模50ポンドのEPON828(登録商標
)/DER661(登録商標)系熱硬化性組成物を製造した。使用した方法は、
以下の変更を加えた以外、実施例1に記載の方法であった。
【0123】 1.組成物の製造に必要な混合工程全体を通じて、混合機(ホバート混合機V
−1401型;Hobart, Inc., Troy, OHから市販)を速度設定3(すなわち、約
150rpm;異なる混合機では、同じ速度設定であっても異なる回転数(rp
m)となる場合がある)で運転するよう設定した。
【0124】 2.熱硬化性成形組成物のバインダ樹脂系成分および導電性充填剤成分を30
分間混合した。
【0125】 3.バッチサイズを50ポンド(上記の通り)とした。
【0126】
【表5】
【0127】 実施例7 構造物の曲げ強度の測定 圧縮成型法によって、3枚の薄壁構造物基準パネル(6インチ×6インチ×0
.1インチ)を製造した。すなわち、実施例2、実施例5および実施例6に従っ
て製造した各熱硬化性成形組成物から1枚の基準パネルを製造した(それぞれ、
パネル1、パネル2およびパネル3)。各基準パネルを切って、3個の試験試料
を得た(0.75インチ×2.25インチ×0.01インチ)。
【0128】 各試験試料の極限曲げ強度(例:ひび割れ直前に構造物にかかる応力)を、A
STM基準書(Annual Book of ASTM Standards (1997))に記載の(指定名称D
790−97下に、さらには「Standard Test Methods for Flexural Propertie
s of Unreinforced and Reinforced Plastics and Electrical Insulating Mate
rials」という表題下で)ASTM曲げ特性手順に従って測定した。
【0129】 各パネルの3個の試料について得られた極限曲げ強度の結果の平均を求めて、
特定のパネルについての平均極限曲げ強度を得た。そのようにして得られた各パ
ネルについての平均極限曲げ強度の結果を、以下の表6に示してある。
【0130】
【表6】
【0131】 実施例8 構造物の電気抵抗測定 圧縮成型法によって、3枚の薄壁構造物肉厚ディスク(径4インチ×厚さ0.
1インチ)を製造した。すなわち、実施例2、実施例5および実施例6に従って
製造した各熱硬化性成形組成物から1枚の肉厚ディスクを製造した(それぞれ、
ディスク1、ディスク2およびディスク3)。
【0132】 ディスク1〜3の電気抵抗(例:導電率の逆数)を、ASTM基準書(Annual
Book of ASTM Standards (1997))に記載の(指定名称B193−95下に、さ
らには「Standard Test Methods for Resistivity of Electrical Conductor Ma
terials」という表題下で)ASTM電気抵抗測定手順に従って測定した。
【0133】 電気抵抗測定の結果を以下の表7に示してある。
【0134】
【表7】
【0135】 実施例9 構造物の熱伝導率測定 圧縮成型法によって、2枚の薄壁構造物基準プレート(6インチ×6インチ×
0.1インチ)を製造した。すなわち、実施例5および実施例3に従って製造し
た各熱硬化性成形組成物から1枚の基準プレートを製造した(それぞれ、プレー
ト1およびプレート2)。各基準プレートを加工して、試験試料を得た(0.5
インチ×0.5インチ×0.080インチ)。
【0136】 プレート1およびプレート2のそれぞれからの試験試料の熱伝導率を、AST
M基準書(Annual Book of ASTM Standards (1997))に記載の(指定名称E14
61−92下に、さらには「Standard Test Method for Thermal Diffusivity o
f Solids by the Flash Method」という表題下で)フラッシュ法に従って、温度
を変化させながら測定した。
【0137】 熱伝導率測定の結果を、以下の表8に示してある。
【0138】
【表8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ハルブリツター,アレン アメリカ合衆国、ミネソタ・55987、ウイ ノーナ、ウエスト・ブロードウエイ・415 (72)発明者 ワイスフエニング,ジヨン アメリカ合衆国、ミネソタ・55959、ミネ ソタ・シテイ、バーチ・エコー・ロード・ 216 (72)発明者 アルメン,グレゴリー アメリカ合衆国、アリゾナ・85201、メサ、 ノース・スタンデイジ・ロード・651 Fターム(参考) 4J002 CC041 CC042 CC051 CC052 CD041 CD051 CD061 DA027 EU186 FD017 FD142 FD146 4J036 AD07 AD08 AF06 AF07 AK01 CA21 DC02 DC05 DC25 DC40 FA02 FB08 GA29 JA15 KA03 5G301 DA18 DA19 DA57 DA60 DD10 5H026 AA02 EE06 EE18 HH00 HH03 HH09

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性成形組成物において、 約10〜約30重量%の低粘度熱硬化性バインダ樹脂系、および 約70〜約90重量%の充填剤 を含むことを特徴とする熱硬化性成形組成物。
  2. 【請求項2】 前記充填剤が導電性および熱伝導性である請求項1に記載の
    熱硬化性成形組成物。
  3. 【請求項3】 前記充填剤が天然片状黒鉛である請求項2に記載の熱硬化性
    成形組成物。
  4. 【請求項4】 前記充填剤が導電性および熱伝導性の合成グラファイトであ
    る請求項2に記載の熱硬化性成形組成物。
  5. 【請求項5】 前記低粘度熱硬化性バインダ樹脂系がエポキシビニルエステ
    ル樹脂系を含む請求項2に記載の熱硬化性成形組成物。
  6. 【請求項6】 前記低粘度熱硬化性バインダ樹脂系が、低分子量フェノール
    樹脂および適宜にアミン硬化剤を含む請求項1に記載の熱硬化性成形組成物。
  7. 【請求項7】 前記低粘度熱硬化性バインダ樹脂系が、低粘度エポキシビニ
    ルエステル樹脂および低分子量フェノール樹脂を併せて含有し;該フェノール樹
    脂硬化剤の該エポキシ樹脂に対する化学量論比が約60%〜約110%となるよ
    う組み合わせてある請求項1に記載の熱硬化性成形組成物。
  8. 【請求項8】 前記低粘度エポキシ樹脂が、固体または液体のフェノールノ
    ボラック系樹脂、クレゾールノボラック系樹脂、エポキシ化フェノールノボラッ
    ク系樹脂、エポキシ化クレゾールノボラック系樹脂、ビフェニル系エポキシ樹脂
    、ジシクロペンタジエン系エポキシ樹脂、ビスF型エポキシ樹脂、ビスA型エポ
    キシ樹脂およびそれらの好適な組み合わせから選択される請求項7に記載の熱硬
    化性成形組成物。
  9. 【請求項9】 前記低粘度エポキシ樹脂の粘度が約52℃で約1400セン
    チポアズ〜約5000センチポアズの範囲である請求項7に記載の熱硬化性成形
    組成物。
  10. 【請求項10】 前記低粘度エポキシ樹脂が約165〜約250の範囲のエ
    ポキシ当量(EEW)を有する請求項7に記載の熱硬化性成形組成物。
  11. 【請求項11】 前記低分子量フェノール樹脂硬化剤が約60℃〜約90℃
    の範囲の軟化点を有する請求項7に記載の熱硬化性成形組成物。
  12. 【請求項12】 前記低分子量フェノール樹脂硬化剤が約600未満の分子
    量を有する請求項7に記載の熱硬化性成形組成物。
  13. 【請求項13】 前記低分子量フェノール樹脂硬化剤が約95〜約115の
    範囲の水酸基当量(HEW)を有する請求項7に記載の熱硬化性成形組成物。
  14. 【請求項14】 前記低粘度エポキシ樹脂がビスF型エポキシ樹脂類の混合
    物であり;各樹脂が約172〜約181の範囲のエポキシ当量(EEW)を有し
    ;前記低分子量フェノール樹脂硬化剤が約103〜107の範囲の水酸基当量(
    HEW)を有し;該フェノール樹脂硬化剤の該エポキシ樹脂に対する化学量論比
    が約70%である請求項7に記載の熱硬化性成形組成物。
  15. 【請求項15】 約0.001〜約3重量%の好適な触媒系をさらに含む請
    求項7に記載の熱硬化性成形組成物。
  16. 【請求項16】 約0.001〜約3重量%の好適な触媒系をさらに含み;
    該好適な触媒系が約0.001〜約1.5重量%の尿素系触媒と約0.001〜
    約0.5重量%のイミダゾール系触媒を含む請求項7に記載の熱硬化性成形組成
    物。
  17. 【請求項17】 前記尿素系触媒がジウロンであり、前記イミダゾール系触
    媒が2−フェニル−4−メチルイミダゾールである請求項16に記載の熱硬化性
    成形組成物。
  18. 【請求項18】 前記熱硬化性成形組成物が好適な硬化条件下で約60秒以
    内に実質的に硬化する請求項16に記載の熱硬化性成形組成物。
  19. 【請求項19】 約0.001〜約2重量%の内部剥離剤をさらに含む請求
    項1に記載の熱硬化性成形組成物。
  20. 【請求項20】 約0.001〜約15重量%のバインダ樹脂系溶媒をさら
    に含む請求項1に記載の熱硬化性成形組成物。
  21. 【請求項21】 成形組成物の製造方法において、低粘度熱硬化性バインダ
    樹脂系と充填剤を、該充填剤の完全性を保全するよう選択した条件下ならびに前
    記導電性充填剤が前記バインダ樹脂系で浸潤されるような条件下で混合する段階
    を有してなることを特徴とする成形組成物の製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項2に記載の熱硬化性成形組成物から製造される導電
    性・熱伝導性構造物。
  23. 【請求項23】 前記構造物が1以上の薄壁部分を有する請求項22に記載
    の導電性・熱伝導性構造物。
  24. 【請求項24】 前記薄壁部分が約0.012インチ〜約0.200インチ
    の範囲の厚さを有する請求項23に記載の構造物。
  25. 【請求項25】 前記薄壁部分が約2500psi以下の曲げ応力下でひび
    割れを起こさないだけの強度を有する請求項23に記載の構造物。
  26. 【請求項26】 前記薄壁部分が約0.0001Ωcm〜約0.01Ωcm
    の範囲の電気抵抗を有する請求項23に記載の構造物。
  27. 【請求項27】 前記薄壁部分が約3(W/m)K以上の熱伝導率を有する
    請求項23に記載の構造物。
  28. 【請求項28】 熱硬化性成形組成物から構造物を製造する方法であって、 請求項1に記載の熱硬化性成形組成物を所望の形状に成形する段階;ならびに 該所望の形状を好適な硬化条件に曝露して構造物を形成する段階 を有してなる方法。
  29. 【請求項29】 前記所望の形状を好適な硬化条件下にて約60秒以内で実
    質的に硬化させる請求項28に記載の方法。
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