JP2001517283A - 燃料供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、内燃機関用の燃料供給装置に関するものであって、この場合、導電性のケーシング（１０）を有していて電気絶縁性に取り付けられたユニット（調圧器８）が設けられており、この場合ケーシング（１０）が電気的な接続部（４０）を介して、規定された電位（４１）に接続されている。このように構成されていることによって、場合によっては危険になるユニット（８）における静電気の帯電が阻止される。燃料供給装置は特に、自動車の内燃機関に燃料を圧送するために設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】 燃料供給装置 従来技術 本発明は、請求項１の上位概念部に記載の形式の燃料供給装置に関する。 特に自動車のおける内燃機関の燃料供給装置は、通常複数のユニットを有して いる。燃料供給装置では燃料ポンプが燃料を、燃料タンクにおける燃料溜から種 々のユニットを介して圧送し、この場合燃料は最終的に内燃機関の燃焼室にまで 達する。これらのユニットのうちの１つは、例えば調圧器、燃料アキュムレータ 、圧力緩衝器、燃料フィルタ又は燃料噴射弁である。 ユニットのうちの１つ例えば調圧器のようなユニット自体もしくはこのユニッ トの１部材は導電性であるが、しかしながらこの導電性の部材もしくはユニット は、例えば該ユニットを非導電性のプラスチックから成るベース体に配置するこ とによって、電気的に絶縁されて配置されていることがある。 ドイツ連邦共和国特許出願公開第４４０２２２４号明細書では、このようなユ ニットが燃料ポンプの下流に配置されている。この場合調圧器は、プラスチック 製の部材内に組み込まれている。調圧器は金属薄板製のケーシング部分を有して いる。このケーシング部分 は導電性の部材であり、この導電性の部材は、規定された電位を形成する導電体 への導電性の接続部を有していない。 従来技術における問題点 導電性の部材を備えたユニットにおいては、電荷分離（Ladungstrennung）に よって導電性の部材において静電気の帯電現象の生じることがある。導電性の部 材の静電気帯電は通常、機能障害のような問題を生ぜしめないので、導電性の部 材の静電気帯電は通常、気付かないか又は少なくとも注目されない。燃料を例え ば高い流速度で狭い間隙を貫流させるようなユニットが存在するので、例えば調 圧器では、導電性の部材の静電気帯電が極めて強くなることがある。 時々もしくは極めて希に、燃料供給装置においては説明不能な原因によって燃 焼もしくは爆発の生じることがある。本発明の発明者は、このような説明不能な 燃焼の少なくとも一部は燃料供給装置のユニットの電気絶縁された部材の静電気 帯電に起因するものであると考えている。 発明の利点 請求項１の特徴部に記載のように構成された本発明による燃料供給装置には、 公知のものに対して次のような利点を有している。すなわち本発明による燃料供 給装置では、導電性の部材の静電気帯電が回避され、場合によってはこれによっ て惹起される危険源を排除 することができる。 本発明のその他の有利な構成は請求項２以下に記載されている。 図面 次に図面につき本発明の特に有利な実施例を説明する。 第１図〜第１４図は、本発明による燃料供給装置の種々様々な有利な実施例を 示す図である。 実施例の記載 本発明のように構成された燃料供給装置は内燃機関に燃料を供給するために働 く。内燃機関としては例えばオット機関を挙げることができる。燃料は例えばガ ソリン又は軽油であるが、この場合、ガソリンは特に容易に点火可能なので、少 なくとも燃料がガソリンである場合に、燃料供給装置を本発明のように構成する ことが提案される。 第１図には特に有利な第１実施例が示されている。 第１図には燃料タンク２が示されている。この燃料タンク２はその上側の壁に 開口４を有している。開口４はプラスチック製のカバー６によって閉鎖されてい る。このカバー６は図示されていないねじを用いて、燃料タンク２の上側の壁に 堅固にねじ固定されている。カバー６をその単純ではない形状付与にもかかわら ず、安価な費用で製造できるようにするため、及び重量の理由から、カバー６は プラスチックから成ってい る。カバー６には調圧器８が機能的にも形状的にも堅固に組み込まれている。調 圧器８はケーシング１０を有している。図示の実施例ではケーシング１０は第１ のケーシング部分１１と第２のケーシング部分１２とから成っている。ケーシン グ１０内にはダイヤフラムユニット１４が設けられている。図示の実施例ではダ イヤフラムユニット１４は、ダイヤフラム１５と第１の皿形支持体１６と第２の 皿形支持体１７と閉鎖体１８とを有している。皿形支持体１６，１７はダイヤフ ラム１５の中央領域においてダイヤフラム１５と堅固に結合されている。ダイヤ フラム１５はその外周部において、第１のケーシング部分１１と第２のケーシン グ部分１２との間に組み込まれている。第１の皿形支持体１６は、例えば平らに 面取りされた球である閉鎖体１８を保持している。ダイヤフラム１５は、単数又 は複数の、有利には２層のフレキシブルなプラスチックプレートから成っている 。 ダイヤフラムユニット１４のダイヤフラム１５は、第１の室２１を第２の室２ ２に対して隔てている。第１の室２１は実質的に第１のケーシング部分１１の内 部に位置しており、第２の室２２は実質的に第２のケーシング部分１２の内部に 位置している。カバー６内には通路２４と戻し通路２６とが設けられている。図 示の実施例では通路２４は供給側２４ａとさらに続く側２４ｂとを有している。 第１のケーシング部分１１ は端面側に、中央の切欠き２７を備えた底部領域を有している。ケーシング部分 １１の底部領域は側方にずらされて貫通部２８を有している。カバー６には、中 央の切欠き２７を貫いて突出する管片が一体成形されている。プラスチック製の カバー６の管片の、ダイヤフラムユニット１４の閉鎖体１８に向けられた端面側 の端部には、弁座２９が設けられている。戻し通路２６はカバー６を貫いて弁座 ２９から燃料タンク２内に延びている。 カバー６が非導電性であることに基づいて、調圧器８の導電性のケーシング１ ０は、規定された電位を示す他の導電体に対して電気的に絶縁されている。また カバー６は導電性の材料から成っていてもよく、しかしながらこの場合には例え ば非導電性の中間プレートによってカバー６は自動車の他の導電性部材に対して 電気的に絶縁されている。これによって電気絶縁性の部材３０が得られ、この部 材３０は図示の実施例ではカバー６の形で形成されている。 燃料タンク２の内部に設けられた燃料ポンプ３２は、燃料を、燃料タンク２内 に存在する燃料溜３４から吸い込んで、圧力導管３６を通して供給側２４ａを介 して通路２４に圧送する。通路２４を通って燃料は、さらに続く側２４ｂに達し 、次いで例えば第１図には示されていない噴射弁に達する。通路２４を通って燃 料は貫通部２８を介して第１の室２１にも達する。第 １の室２１における圧力が規定の開放圧よりも小さい場合には、閉鎖体１８は弁 座２９に接触しており、第１の室２１は戻し通路２６に対して閉鎖されている。 第１の室２１における圧力が規定の開放圧を上回ると、ダイヤフラムユニット１ ４の閉鎖体１８は弁座２９から持ち上がり、余剰の燃料は通路２４から第１の室 ２１、弁座２９と閉鎖体１８との間の間隙、次いで戻し通路２６を通って燃料タ ンク２内に達することができる。閉鎖ばね３８は皿形支持体１７ひいては閉鎖体 １８を、弁座２９に向かって負荷している。閉鎖ばね３８の代わりに又は閉鎖ば ね３８に加えて、第２の室２２内における圧力は、閉鎖体１８を弁座２９に向か って負荷する閉鎖力を生ぜしめるために働くことができる。図示の実施例ではケ ーシング部分１２は、圧力補償を目的として端面側に開口３９を有している。 燃料がプラスチック製のカバー６もしくは電気絶縁性の部材３０とを通って流 れると、これによって電荷分離が、ひいては例えばケーシング１０の静電気帯電 が生ぜしめられ得る。そして電荷分離ひいては静電気帯電のおそれが高められる 。なぜならば燃料は弁座２９と弁体１８との間の狭い間隙を通って高い流速度で 第１の室２１から戻し通路２６に流入するからである。ケーシング１０の静電気 帯電が臨界的な値、例えば数１０００Ｖに達すると、フラッシオーバの発生する ことがあり、このフラッシオーバ時に静電気帯電が部 分的に又は完全に消滅する。ケーシング１０は金属製で、ひいては導電性の良好 な部材であることに基づいて、ケーシング１０全体において形成された電荷は１ 箇所に集中されて最短の時間で放電される。なぜならばケーシング１０全体の電 荷はフラッシオーバの箇所に流れるからである。これによって、フラッシオーバ が、燃料・空気混合物つまり混合気の発火を惹起するような値に達するおそれを 、回避することはできない。燃料供給装置の領域において燃料タンク２の内部又 は外部に発火性の混合気がある程度存在することを、常に完全に回避することは 不可能である。 それ自体電気絶縁性に配置されたケーシング１０の危険な静電気の帯電を回避 するために、ケーシング１０を電気的な接続部４０を介して規定された電位４１ に接続することが、提案される。図示の実施例では例えば導電体４４が規定され た電位４１を示している。 導電体４４は燃料ポンプ３２への給電のために働く。燃料ポンプ３２は導電体 ４４と第２の導電体４４’とを介して、図示されていない給電部に接続されてい る。導電体４４は例えばマイナス極であり、第２の導電体４４’は例えばプラス 極である。導電体４４ひいてはマイナス極は例えば、燃料供給装置が組み込まれ ている自動車のアースと接続されている。また、導電体４４がプラス極で、第２ の導電体４４’がマイナス極であってもよい。必要に応じてプラス極又はマイナ ス極を自動車のアースと接続することが可能である。導電性のケーシング１０の 静電気帯電を導出するために、ケーシング１０は原則的にマイナス極４４と又は プラス極４４’と接続されることができ、この場合、導電体４４又は第２の導電 体４４’のどちらが自動車のアースと接続されているかは、静電気帯電の導出の ためには重要ではない。しかしながら、ケーシング１０を電気的な接続部４０を 介して有利には、マイナス極を形成する導電体４４と接続することが、提案され 、この場合汎用の形式でマイナス極は自動車のアースと接続されており、その結 果自動車のアースは、金属製のケーシング１０が接続されている規定された電位 ４１を示す。 電気的な接続部４０は例えば、比較的細い絶縁された単純なより線もしくは、 絶縁材料によって被覆されたフレキシブルで細い金属製のワイヤ４２を有してい る。導電体４４，４４’はコネクタ４６に開口しており、このコネクタ４６は、 燃料ポンプ３２のケーシングに設けられた対応コネクタに差し込まれている。コ ネクタ４６の内部において、電気的な接続部４０のワイヤ４２は導電体４４と電 気的に接続されている。電気的な接続部４０のワイヤ２２及び導電体４４，４４ ’をコネクタ４６に導入することは、さほどの労力もしくは費用をかけることな しに、容易に可能である。両方の導電体４４，４４’は例えば２芯のケーブルと 交換することも可能である。 電気的な接続部４０は接続箇所において接続結合部５０を介してケーシング１ ０に接続されている。接続結合部５０は例えば次のことによって、すなわち電気 的な接続部４０のワイヤ４２の絶縁された端部がケーシング１０に、又はケーシ ング１０において突出している舌片にろう接又は溶接されることによって、生ぜ しめることができる。燃料供給装置の組立てを容易にするためには、電気的な接 続部４０が調圧器８のケーシング１０に差し込まれ得るように接続結合部５０を 形成することが、提案される。第２図以降には、異なった構成をもつ接続結合部 ５０の詳細が示されている。 第２図には、例えば接続結合部５０の領域の１例が示されている。 すべての図面において等しい部材又は等しい作用を有する部材には、同一符号 が付けられている。何も反対のことが述べられていないもしくは図示されていな い場合には、１つの図面において述べられたこと及び図示されたことは、他の実 施例においても通用する。また、記述から何ら別のことが生ぜしめられない場合 には、種々異なった実施例の個々の部分は互いに組合せ可能である。 第２図には調圧器８のケーシング１０の第２のケーシング部分１２が示されて いる。ケーシング部分１２ は変形された金属薄板から成っている。打抜きによってケーシング部分１２には 舌片５２が成形されている。ワイヤ４２の、ケーシング１０に向けられた端部に は、コネクタ５４が取り付けられている。コネクタ５４は、単純に形成されたコ ネクタとして自動車構造において汎用である形状を有している。舌片５２は、コ ネクタ５４が直接舌片５２に被せ嵌められ得るように成形されている。舌片５２ は、ケーシング１０のケーシング部分１２の円筒形の周面の領域に位置している 。 第３図に示された実施例では、舌片５２はケーシング１０のケーシング部分１ ２の端面の領域に成形されている。第３図に示されているように、舌片５２には 孔５６が設けられている。この孔５６はコネクタ５４における隆起部と対応し、 これによってケーシング１０からのコネクタ５４の滑り出しもしくは脱落は確実 に回避される。 第４ａ図及び第４ｂ図には、電気的な接続部４０と導電性材料から成るケーシ ング１０との間における変化実施例による接続結合部５０が示されている。 第４ｂ図には電気絶縁性の部材３０の部分領域が示されている。電気絶縁性の 部材３０には、端面側に示された凹設部５８が設けられている。この凹設部５８ には調圧器８が組み込まれている。電気絶縁性の部材３０にはさらに、スロット が設けられており、このス ロットには、調圧器８を絶縁性の部材３０に堅固に保持するクランプ６０が差し 込まれている。クランプ６０はばね鋼から、したがって導電性材料から成ってお り、そして２つの脚と、両方の脚を結合する１つの円弧領域とを有している。第 ４ａ図及び第４ｂ図に示された実施例では、舌片５２は単純な金属薄板条片から 成っている。舌片５２はクランプ６０の円弧領域においてクランプ６０に溶接又 はろう接されている。第４ｂ図にはコネクタ５４の差込み前における舌片５２が 示されており、第４ａ図には、舌片５２へのコネクタ５４の差込み後における、 第４ｂ図にＩＶａで示された切断平面が、示されている。ワイヤ４２はクランプ ６０を介してケーシング１０と電気的に接触接続されている。 第５ａ図及び第５ｂ図には特に有利な別の実施例が示されている。 第５ａ図及び第５ｂ図に示された実施例は、第４ａ図及び第４ｂ図に示された 実施例にほぼ相当しており、第４ａ図及び第４ｂ図に示された実施例に対して次 のような違いを有している。すなわち第５ａ図及び第５ｂ図に示された実施例で は、クランプ６０における舌片５２を省くことができる。第５ａ図及び第５ｂ図 に示された実施例ではコネクタ５４は、該コネクタがばね弾性的にクランプ６０ を把持すべく該クランプに係合するように、構成されている。コネクタ５４は第 １の脚と第２の脚とを有している。コネクタ５４の脚は、該脚がクランプ６０の 両脚の間における円弧を越えて差し込まれ得るように、構成されている。コネク タ５４の両方の脚の間においてクランプ６０はばね弾性的に緊締されている。こ れによって調圧器８もしくはクランプ６０の領域において何ら変更を加えること なしに、電気的な接続部４０の差込み可能な取付けが可能である。 第６図には特に有利な別の実施例が示されている。 第６図に示された実施例では開口３９が、ケーシング部分１２が形成されてい る金属薄板を、室２２内に内方に向かって折り曲げることによって形成されてい る。開口３９にはコネクタ５４が嵌合によって差し込まれる。第２のケーシング 部分１２の金属薄板を折り曲げることによって、開口３９には対応フックのよう に作用する形状が生ぜしめられ、その結果、開口３９内へのコネクタ５４の差込 みが容易に可能であるにもかかわらず、開口３９からのコネクタ５４の不都合な 脱落もしくは滑り出しが阻止される。コネクタ５４の脱落はまたもしくは付加的 に、コネクタ５４に設けられていて半径方向外側にばね弾性的に突出した舌片５ ５によっても阻止することができ、この舌片５５は、開口３９内へのコネクタ５ ４の差込み中には半径方向内側に向かって進入しており、その後でその出発位置 を再び占め、これによって形状結合的（formschluess ig）な確実な結合部を生ぜしめる。 第７図には特に有利な別の実施例が示されている。 第７図に示された実施例では凹設部５８に環状の溝６２が設けられている。こ の溝６２内には拡開リング６４が挿入されている。拡開リング６４は、両ケーシ ング部分１１，１２の縁曲げによってケーシング１０に形成された、半径方向に 突出した環状の隆起部６５を、電気絶縁性の部材３０における凹設部５８の段部 ６６に対して有している。隆起部６５と段部６６との間には、軸方向にばね弾性 的なリング６８が配置されている。このリング６８は組込みの前には、ほぼ円錐 形状の皿ばねの形を有している。拡開リング６４と段部６６との間における組込 み空間は次のように、すなわち組込み後にばね弾性的なリング６８がほぼ扁平に 押圧されるように、寸法設定されている。これによって簡単に、調圧器８を部材 ３０内にぐらつくことなしに取り付けることが達成され、そしてこれによってケ ーシング１０とばね弾性的なリング６８との間における良好な電気的な接続結合 部も生ぜしめられる。ワイヤ４２の、調圧器８に向けられた端部は、リング６８ と例えばろう接又は点溶接によって結合されている。第７図に示された実施例で は、調圧器８を変更することなしに、電気的な接続部４０を調圧器８に接続する ことができる。 第８図には特に有利な別の実施例が示されている。 第８図に示された実施例では、ワイヤ４２の、調圧器８に向けられた端部に、 クランプばね７０が取り付けられている。クランプばね７０は、ワイヤ４２がク ランプされている１端部を有している。ワイヤ４２はこの端部において、自動車 構造におけるコネクタにおいて汎用であるようにクランプされている。導電性の ばね弾性的な扁平材料から製造されたクランプばね７０は、フック状に成形され ており、部材３０の凹設部５８の壁とケーシング部分１２の円筒形部分との間に おいてクランプされている。凹設部５８の壁には孔７２が設けられている。クラ ンプばね７０は、孔７２内に突入する湾曲部を有している。これによって、ケー シング１０と部材３０との間における環状の中間室へのクランプばね７０の差込 み時に、クランプばね７０の脱落を確実に回避する係止部が生ぜしめられる。こ れによって電気的な接続部４０と調圧器８との間における確実な電気的な接続が 保証され、しかもこの際に電気的な接続部４０のために調圧器８において何ら変 更を施す必要がない。 第９図には特に有利な別の実施例が示されている。 第８図に比べて第９図に示された実施例では、クランプばね７０（第８図）の 代わりにクランプばね７４（第９図）が設けられている。このクランプばね７４ はクランプばね７０と同様な形式で電気的な接続部４０のワイヤ４２と接続され ていることができる。クラ ンプばね７４はばね弾性的な薄い金属薄板プレートから打ち抜かれている。クラ ンプばね７４は、リング７４ａを形成する領域を有している。このリング７４ａ には複数の舌片７４ｂが一体成形されている。ケーシング部分１２へのクランプ ばね７４の差し嵌めの前では、舌片７４ｂは半径方向内側に向かって突出してい る。舌片７４ｂは、ケーシング部分１２へのクランプばね７４の差し嵌め後に舌 片がほぼ１０°〜８０°だけ折り曲げられるように、内方に向かって突出してい る。これによってクランプばね７４はケーシング１０に引っかかり、その結果ク ランプばね７４の容易な差し嵌めが可能であるにもかかわらず、ケーシング部分 １２からのクランプばね７４の不都合な抜け出しもしくは脱落が確実に回避され る。 第１０図には別の有利な実施例が示されている。 第１０図にはクランプばね７４’を備えた実施例が示されており、この場合ク ランプばね７４’（第１０図）は実質的にクランプばね７４（第９図）と同じ構 成を有している。クランプばね７４’の舌片７４ｂはほぼ、該舌片７４ｂがワイ ヤ４２に取り付けられたコネクタ５４に適合するような幅及び厚さを有している 。クランプばね７４’の舌片７４ｂのうちの１つは幾分強く外方に向かって曲げ られており、コネクタ５４はこの強く曲げ出された舌片７４ｂに差し嵌められて いる。 第１１図には別の有利な実施例が示されている。 この第１１図の実施例では、電気的な接続部４０（第１図）の接続はクランプ ばね７４’’を介して行われる。このクランプばね７４’’はばね弾性的な扁平 材料から曲げられていて、ほぼ円形を成しており、この円は、非緊張状態におい てはケーシング部分１２の外径よりも小さな内径を有している。クランプばね７ ４’’は小さなピッチを備えたねじ状の巻かれていて、２つの脚７４ｃ，７４ｄ を有している。両方の脚７４ｃ，７４ｄを押圧することによってクランプばね７ ４’’の内径は弾性的に増大可能であり、その結果クランプばね７４’’はケー シング部分１２の円筒形部分の上に被せられることができる。両方の脚７４ｃ， ７４ｄの弛緩後に、クランプばね７４’’は半径方向内側に向かって弾性的に縮 まり、ケーシング部分１２の円筒形領域とクランプする。 脚７４ｃは、コネクタ５４（第１０図）と差込み結合され得るように成形され ている。 第１２図にも別の有利な実施例が示されている。 この実施例では電気的な接続部４０の接続は、ケーシング１０に取り付けられ た管シェルを介して行われる。管シェルは扁平材料から成っており、この場合こ の扁平材料の１端部は、該端部がコネクタ５４（第１０図）と差込み結合され得 るように成形されている。管シェルは調圧器８のケーシング部分１２に問題なく 固定され得ることができる。 第１３図には特に有利な別の実施例が示されている。 第１図に示された実施例では、導電性の部材を有するユニットが調圧器を形成 している。第１３図に示された実施例では電気絶縁性の部材３０とケーシング１ ０とダイヤフラムユニット１４と、部材３０に設けられたストッパ２９’とが、 蓄圧器もしくはアキュムレータ８’の主要部分である。アキュムレータ８’が通 路２４内における圧力変化時に比較的多量のもしくは少量の燃料を受容するかも しくは排出するかに応じて、アキュムレータ８’は通路２４内における鋭い圧力 脈動を平滑化するためにだけ働くか、又はアキュムレータ８’は圧力上昇時に多 量の燃料を受容することができ、そして受容された燃料は圧力降下時に再び排出 され、その結果アキュムレータ８’は燃料アキュムレータのように有効に作動す ることができる。第１３図に示された実施例では、弁座２９（第１図）は省かれ ている。このためにダイヤフラムユニット１４が、部材３０に設けられたストッ パ２９’に接触し、第１図に示された戻し通路２６は省かれている。 第１３図に示された実施例では電気的な接続部４０は、例えば自動車のボディ への接続によって直接アース７６に接続されている。この場合自動車のアース７ ６は、アキュムレータ８’の導電性のケーシング１０ が接続されている規定された電位４１を形成している。もちろん、第１３図に示 されたアキュムレータ８’も、第１図に示された調圧器８のように、燃料ポンプ ３２に通じる導電体４４又は４４’（第１図）に接続可能である。 第１４図には特に有利な別の実施例が示されている。 この実施例では調圧器８はカバー６（第１図）に設けられているのではなく、 調圧器８は、プラスチック製の燃料分配管７８に取り付けられている。この実施 例では燃料分配管７８を貫通する通路２４のさらに通じる側２４ｂには、噴射弁 ８０が接続されている。内燃機関のシリンダの数に応じて燃料分配管７８は、通 路２４から分岐するさらに通じる複数の側２４ｂを有しており、これらの側２４ ｂにはそれぞれ１つの噴射弁が接続されており、図面には見やすくするために、 １つの噴射弁８０だけが示されている。すべての噴射弁は等しく構成されかつ等 しく接続されていることができる。 噴射弁８０は導電性の材料有利には金属から成るケーシング部分８２を有して いる。ケーシング部分８２には孔８４が設けられており、この孔８４を通って、 弁体８６によって制御されて、燃料は燃料分配管７８の通路２４から、内燃機関 の、例えばプラスチック製の吸気管（図示せず）に、高い流速度で流出すること ができる。 実施例ではプラスチック製の燃料分配管７８は、電気絶縁性の部材３０を形成 している。吸気管を介しても、吸気管がしばしば通常そうであるように例えばプ ラスチックのような非導電性の材料から成っている場合には、噴射弁８０の静電 気帯電を阻止することはできない。 ケーシング部分８２と弁体８６との間における燃料の流速度が高いことに基づ いて、電荷分離の発生することがあり、この電荷分離は、ケーシング部分８２が 規定された電位に接続されていない場合には、ケーシング部分８２における静電 気帯電を生ぜしめることがある。ケーシング部分８２の静電気帯電を回避するた めに、ケーシング部分８２は電気的な接続部４０’を介して、規定された電位４ １に接続されている。電気的な接続部４０’のワイヤ４２’は例えばケーブル８ ８のワイヤと接続されており、このケーブル８８を介して噴射弁８０は図示され ていない制御装置に電気的に接続されている。この実施例ではケーブル８８内に おけるワイヤのうちの１つが規定された電位４１を形成している。電気的な接続 部４０’のワイヤ４２’が接続されている、ケーブル８８の等しい導電性のワイ ヤには、電気的な接続部４０のワイヤ４２も接続可能である。ケーブル８８にお けるワイヤのうちのどのワイヤが規定された電位４１のために使用されるかは、 原理的に何ら問題にならない。ケーブル８８はコネクタ９０を介して噴射弁８０ に接続されている。ケーブル８８と一緒にワイヤ４２，４２’をもコネクタ９０ に接続することは、ほとんどコストの増大を必要としない。この場合付加的に、 ワイヤ４２，４２’のために短い構造長で十分であるという利点が得られる。な ぜならば、コネクタ９０は、静電気帯電を防止すべき部材の領域に位置している からである。 電気的な接続部４０’のワイヤ４２’は接続結合部５０’を介して、噴射弁８ ０の導電性のケーシング部分８２と接続されている。接続結合部５０’は、他の 図面に示された接続結合部５０と同様な構成を有することができる。 調圧器８（第１図、第１４図）、アキュムレータ８’（第１３図）、噴射弁８ ０（第１４図）及び、例えば燃料フィルタのような燃料供給装置のその他の構成 部材は、燃料供給装置のユニットであり、これらのユニットは単数又は複数の導 電性の部材例えばケーシング部分１１，１２（第１図、第１３図、第１４図）又 はケーシング部分８２（第１４図）のような部材を有しており、これらの導電性 の部材は、例えば電気絶縁性の部材３０、カバー６（第１図、第１３図）もしく は燃料分配管７８（第１４図）又はその他の非導電性材料から成る電気絶縁性の 部材によって、規定された電位４１を示す導電体に対して、電気的に絶縁されて いる。 調圧器８及びアキュムレータ８’は、それ自体電気的な接続部を必要としない 液圧式に作動するユニットである。電気的な接続部４０は、調圧器８もしくはア キュムレータ８’の導電性材料から成る部材を、規定された電位４１と接続する ためにしか働かない。 調圧器８もしくはアキュムレータ８’の導電性の部材を規定された電位４１と 接続するために、電気的な接続部４０を例えば次のことによって、すなわちそれ 自体電気絶縁性の部材３０に該部材３０を導電性にする特殊な物質を添加するこ とによって、実現することが可能である。また、部材３０の表面だけを全体的に 又は部分的に導電性材料によって被覆することも可能であり、この場合、導電性 のケーシング１０もしくは導電性のケーシング部分８２と規定された電位４１を 示す導電体との間における導電性の接続部４０は、絶縁性の部材３０における導 電性の表面によって生ぜしめられる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クルト フランク ドイツ連邦共和国 Ｄ―73614 ショルン ドルフ シェルメンヴァーセン 14 (72)発明者 ハンス−ペーター ブラウン ドイツ連邦共和国 Ｄ―72172 レンフリ ツハウゼン パルメンシュトラーセ 26 (72)発明者 ヴォルフガング ビューザー ドイツ連邦共和国 Ｄ―71691 フライベ ルク ローゼンシュトラーセ ５ (72)発明者 クラウス−ディーター フーフナーゲル ドイツ連邦共和国 Ｄ―71696 メークリ ンゲン ミュールヴィーゼンシュトラーセ 25 (72)発明者 ヴィリー シュトロール ドイツ連邦共和国 Ｄ―71717 バイルシ ュタイン リースリングシュトラーセ 13 (72)発明者 ヨッヘン ローゼ ドイツ連邦共和国 Ｄ―71282 ヘミンゲ ン ミュンヒンガー シュトラーセ 10 (72)発明者 ヴォルフガング ヒラー ドイツ連邦共和国 Ｄ―74321 ビーティ ッヒハイム―ビッシンゲン ハウプトシュ トラーセ 51 (72)発明者 エーリッヒ アイラー ドイツ連邦共和国 Ｄ―74372 ゼルスハ イム エバーハルトシュトラーセ １ (72)発明者 フランティセック ブリック チェコ国 ＣＺ―37007 ツェスケ ブデ ヨビツェ アーエル スタスカ 14 ロズ ノフ (72)発明者 ヤロスラフ モウスカ チェコ国 ＣＺ―37001 ツェスケ ブデ ヨビツェ リディスカ 44

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 1. 燃料供給装置であって、燃料を燃料溜からユニット（８，８’，８０）を介 して圧送する燃料ポンプが設けられており、ユニット（８，８’，８０）が、電 気絶縁性の装置（６，３０，７８）内に配置された少なくとも１つの導電性の部 材（１０，１１，１２，８２）を有しており、この場合電気絶縁性の装置（６， ３０，７８）が、導電性の部材（１０，１１，１２，８２）を導電体の電位から 隔てている形式のものにおいて、導電性の部材（１０，１１，１２，８２）が電 気的な接続部（４０，４０’，４２，４２’）を介して、導電体（４４，４４’ ，７６，８８）の電位（４１）と接続されていることを特徴とする燃料供給装置 。 2. 導電性の部材（１０，１１，１２，８２）が、ユニット（８，８’，８０） のケーシング部分（１１，１２，８２）を形成している、請求項１記載の燃料供 給層位置。 3. ユニットが調圧器（８）である、請求項１又は２記載の燃料供給装置。 4. ユニットがアキュムレータ（８’）である、請求項１又は２記載の燃料供給 装置。 5. ユニット（８，８’，８０）が、燃料溜（３４）を収容する燃料タンク（２ ）の、非導電性材料から 成る壁部分（６）に配置されている、請求項１から４までのいずれか１項記載の 燃料供給装置。 6. 壁部分（６）が燃料タンク（２）のプラスチック製のカバー（６）である、 請求項５記載の燃料供給装置。 7. ユニット（８，８’，８０）が、非導電性材料から成る燃料分配管（７８） に配置されている、請求項１から４までのいずれか１項記載の燃料供給装置。 8. 燃料供給装置が、自動車のボディ内に組み込まれており、この場合ボディが 導電体（７６）を形成していて、該導電体（７６）に導電性の部材（１０，１１ ，１２，８２）が電気的な接続部（４０，４０’）を介して接続されている、請 求項１から７までのいずれか１項記載の燃料供給装置。 9. 燃料ポンプ（３２）が電気的な接続体（４４，４４’）を有しており、該電 気的な接続体（４４，４４’）が導電体（４４，４４’）を形成しており、該導 電体（４４，４４’）に導電性の部材（１０，１１，１２，８２）が電気的な接 続部（４０，４０’）を介して接続されている、請求項１から８までのいずれか １項記載の燃料供給装置。 10．燃料供給装置が少なくとも１つの噴射弁（８０，８２）を有しており、該噴 射弁（８０，８２）が、導電体を形成する電気的な接続体（９０）を有して いて、該接続体（９０）に導電性の部材（１０，１１，１２，８２）が電気的な 接続部（４０，４０’）を介して接続されている、請求項１から９までのいずれ か１項記載の燃料供給装置。 11．導電性の部材（１０，１１，１２，８２）に差込み連結部（５２，５４）が 一体成形され、かつ電気的な接続部（４０，４０’，４２，４２’）に、差込み 連結部（５２，５４）と連結可能な対応連結カップリング（５４）が一体成形さ れている、請求項１から１０までのいずれか１項記載の燃料供給装置。 12．ユニット（８，８’，８０）が燃料ポンプ（３２）の下流に配置されている 、請求項１から１１までのいずれか１項記載の燃料供給装置。