JP2001511209A - 洗剤化合物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は少なくとも１つの第四級アミン基と、少なくとも１つの第一級、第二級または第三級アミン基を含有する、陽イオン界面活性剤に関する。界面活性剤は界面活性が必要であるあらゆる用途に使用することができる。特に、界面活性剤はクリーニング組成物または洗剤組成物もしくはその成分に使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 洗剤化合物 技術分野 本発明は、少なくとも１つの第四級アミン基と少なくとも１つの第一級、第二 級または第三級アミン基を含有する、ポリアミン陽イオン界面活性剤、及びその 製造方法に関する。界面活性剤は界面活性が必要であるあらゆる用途に使用する ことができる。特に、界面活性剤はクリーニング組成物または洗剤組成物または その成分に使用することができる。 背景技術 脂を含んだ汚れ／しみ、つまり高い割合のトリグリセリドまたは脂肪酸を含む 汚れ／しみを満足できる程度に除去することは、洗濯及び食器洗浄方法において 使用される洗剤組成物の調合者が直面する１つの課題である。このような脂を含 んだ汚れ／しみの除去を促進するために、伝統的に界面活性剤成分が洗剤製品に 使用されてきた。特に、陽イオン界面活性剤を含んでなる界面活性剤系が脂を含 んだ汚れ／しみを除去する際に使用されると説明されてきた。 洗剤に使用するための界面活性剤の幅広い選択が参考文献に記載されているが 、現実には、多くの界面活性剤はそれらが有する特定の性質（酸性雰囲気または 塩基性雰囲気において不安定であること、漂白剤との相容性、不快なにおい問題 、生分解性問題等）のために、洗剤として必ずしも適していない化学薬品である 。このように、性能の改善を求める洗剤製造業者にとっての課題は、これらの様 々な要素によって増大されている。例えば、いくつかの非生分解性成分は嫌われ ている。その結果、製造業者は効果的かつ入手可能な材料の選択において参考文 献 が提案するより多くの制限を有している。 種々の陽イオン界面活性剤が洗剤に使用できると提案されている。広範囲に研 究されている陽イオン界面活性剤の１つの群は、特別な使用のためにしばしばデ ザインされる、第四級アンモニウムまたはイミダゾリニウム化合物より成る群で ある。例えば、様々な第四級アンモニウム界面活性剤をシャンプー組成物に使用 することが提案されており、髪の毛に美容的恩恵を提供すると言われている。 米国特許出願第４，２２８，０４２号明細書は、脂／油汚れの除去を提供する ために、洗剤組成物に使用するための陽イオンエステル界面活性剤を含む生分解 可能な陽イオン界面活性剤を開示している。例えば、米国特許第３，５６７，７ ２９号明細書は洗剤に使用するためのジ第四級アンモニウム化合物を開示してい る。例えば、米国特許第５，０６８，４３１号明細書は両性アミンオキシド基を 含有する第四級アンモニウム化合物を開示している。 本発明者は、少なくとも１つの陽イオン的に荷電した第四級アミン基と、少な くとも１つの第一級、第二級または第三級アミン基を含有する、特定のポリアミ ン陽イオン化合物が、クリーニング組成物または洗剤組成物において使用するの に適した非常に優れた界面活性剤であることを見い出した。これらの化合物はア ルカリ性の洗濯状態で非常に表面活性があり、優れたクリーニング性能という恩 恵を提供することが見い出された。これは正荷電基及び中のより疎水性が強い基 を含有する化合物であるためであると考えられる。 更に、これらの界面活性剤のいくつかの例は、ほとんどの第四級アミン化合物 より更に生分解可能であり、非常に低い水生毒性を有することが見い出されてい る。 ポリアミン陽イオン界面活性剤の安定性は、ｐＨを変更しても影響されないこ とが見い出された。更に、それらの構造に応じて、本発明のポリアミン陽イオン 化合物のほとんど、及びこれらのポリアミン陽イオン界面活性剤を含有する洗剤 組成物は標準の保管及び洗濯状態の下で安定であることが見い出されている。 更に、ポリアミン陽イオン界面活性剤は漂白剤、特に酸素系漂白剤、及び特定 の漂白活性剤との相容性があることが見い出されている。 ポリアミン陽イオン界面活性剤は様々な効率的な合成経路を介して得ることが でき、またこれらの化合物の製造は非常に費用効果的である。 関連部分において本明細書において引用した全ての文書は、参考文献としてこ こに組み込まれる。 発明の開示 本発明は少なくとも１つの第四級アミン基と少なくとも１つの第一級、第二級 または第三級アミン基を含有する、ポリアミン陽イオン界面活性剤に関する。更 に本発明はポリアミン陽イオン界面活性剤の製造方法に関する。本発明のポリア ミン陽イオン化合物は、界面活性が必要であるどのような組成物においても、例 えば、クリーニング組成物または洗剤組成物またはその成分において、界面活性 剤として使用することができる。 発明を実施するための最良の形態 陽イオン界面活性剤 本発明による陽イオン界面活性剤は少なくとも１つの四級化されたアンモニウ ム基と少なくとも１つの第一級、第二級または第三級アミン基を含んでなり、そ れによつて１つ以下の直鎖または分岐ポリオキシアルキレン基が置換基として存 在する。 本発明の好適な陽イオン界面活性剤は下記の一般式（Ｉ）のポリアミン陽イオ ン界面活性剤である： 式中、Ｌは結合単位であり、各々のＬはＣ₂−Ｃ₃₀直鎖または分岐アルキレン、 アルケニレン、アルカリーレン、アラルキレン、アリーレン、（ポリ）ヒドロキ シアルキレン、（ポリ）アルキレンオキシ、（ポリ）ヒドロキシアルケニレンよ り成る群から独立して選ばれ；Ｌは１つかそれ以上のＡ、Ｂ、ＣまたはＤ単位に よって置換することができ；ｘは０〜１０までの数であり、ｙは０〜１０までの 数であり；単位Ａ-及びＤ-は各々下記のものから独立して選ばれ：式中、Ｒ₁、Ｒ₂、Ｒ₃、Ｒ₄、Ｒ₅、Ｒ₆、Ｒ₇及びＲ₈はＣ₁−Ｃ₃₀直鎖または分岐 アルキル基、アルケニル基、アルカリール基、アラルキル基、アリール基、（ポ リ）ヒドロキシアルキル基、（ポリ）ヒドロキシアルケニル基、アルコキシル基 及び水素より成る群から独立して選ばれ、Ｒ₁、Ｒ₂、Ｒ₃、Ｒ₄、Ｒ₅、Ｒ₆、Ｒ₇ またはＲ₈の１つが２〜２６のオキシアルキレン単位を備えた直鎖または分岐ポ リオキシアルキレン基であってよく、あるいはＲ₁とＲ₂、Ｒ₁とＲ₂とＲ₃、Ｒ₄と Ｒ₅またはＲ₆とＲ₇が窒素原子と共に環構造の一部を形成し；あるいはＲ₃が存在 せず、Ｒ₁とＲ₂が窒素に二重結合されており；あるいはＲ₇が存在せず、Ｒ₆が窒 素に二重結合されており；あるいはＲ₅が存在せず、Ｒ₄が窒素に二重結合されて おり；あるいは、ｘとｙが０である時、Ｒ₁またはＲ₂またはＲ₃とＲ₄またはＲ₅ がＡとＤの窒素原子と共に環構造の一部を形成し；Ｍ^-は１つかそれ以上の対イ オンであり、少なくとも１つのＡまたはＤが四級化されたアンモニウム基を含ん でなり、Ｒ₁、Ｒ₂またはＲ₃のいずれも水素ではなく、あるいは少なくとも１つ のＢが存在し、Ｒ₆またはＲ₇のいずれも水素ではなく、また少なくとも１つのＡ またはＤが第一級、第二級または第三級アミン基を含んでなるか、あるいは少な くとも１つのＣが存在する。 単位Ｂ−Ｌ及びＣ−Ｌは、両者が存在する時（つまり、ｘとｙが０に等しくな い時）結合され、末端単位Ａ−ＬとＤ間で鎖に沿って無作為に存在することがで きる。 好ましくは、ｘ＋ｙの値は１〜４である。好ましくは、ｘ＋ｙが１より大きい 場合、存在する基Ａ、Ｂ、ＣまたはＤの少なくとも１つが第一級または第二級ア ンモニウム基である。 より好ましくは、ｘ＝０でありｙが１〜４の数である。更に好ましくは、ｘと ｙの両方が０である。 ｘ＋ｙが０に等しくない場合、界面活性剤は１つだけの第四級基ＡまたはＤを 含んでなることが好ましい。 好ましくは、Ｒ₆、Ｒ₇及び／またはＲ₈が各々Ｃ₁−Ｃ₆から、より好ましくは Ｃ₁−Ｃ₃アルキル基、アルコキシアルキル基または（ポリ）ヒドロキシアルキル 基から独立して選ばれ、最も好ましくは水素である。 好ましくは、Ｒ₁はＣ₆−Ｃ₁₄アルキル、（ポリ）ヒドロキシアルキルまたはア ルコキシル基またはアラルキル基であり、最も好ましくは２−エチルヘキシル基 であり、Ｒ₂とＲ₃が各々独立してＣ₁−Ｃ₆であり、より好ましくはＣ₁−Ｃ₃アル キル基またはヒドロキシアルキル基であり、好ましくはＲ₄とＲ₅（及び存在する 場合Ｒ₆、Ｒ₇及びＲ₈）が各々独立してＣ₁−Ｃ₆であり、より好ましくはＣ₁−Ｃ₃ アルキル基、アルコキシアルキル基または（ポリ）ヒドロキシアルキル基であ り、最も好ましくは水素原子である。 更に好適には、Ｒ₄が好ましくはＣ₆−Ｃ₁₄アルキル基、（ポリ）ヒドロキシア ルキル基またはアルコキシル基またはアラルキル基であり、最も好ましくは２− エチルヘキシル基であり、Ｒ₅が好ましくはＣ₁−Ｃ₆であり、より好ましくはＣ₁ −Ｃ₃アルキル基または（ポリ）ヒドロキシアルキル基または水素であり、Ｒ₁、 Ｒ₂及びＲ₃（及び存在する場合Ｒ₆、Ｒ₇及びＲ₈）が各々独立して好ましくはＣ₁ −Ｃ₆、より好ましくはＣ₁−Ｃ₃のアルキル基、アルコキシアルキル基または（ ポリ）ヒドロキシアルキル基またはアラルキル基である。 Ｒ₁とＲ₂、Ｒ₁とＲ₂とＲ₃、Ｒ₄とＲ₅またはＲ₆とＲ₇が窒素原子と共に環構造 の一部を形成する場合、環構造は好ましくはベンゼン環構造、モリフィリノ環構 造またはピペラジノ環構造、または置換ベンゼン、置換モリフィリノまたは置換 ピペラジノ環構造である。 ｘ＋ｙが０に等しく、Ｒ₁またはＲ₂またはＲ₃及びＲ₄またはＲ₅が基Ａ及びＤ の窒素原子と共に環構造の一部を形成する場合、環構造は好ましくはベンゼン環 構造、モリフィリノ環構造またはピペラジノ環構造、または置換ベンゼン、置換 モルホリノまたは置換ピペラジノ環構造である。 Ｌ基は独立して好ましくはＣ₂−Ｃ₈、より好ましくはＣ₂−Ｃ₄の直鎖または分 岐アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシル基またはヒドロキシアルコ キシル基である。最も好ましくは水素から独立して選ばれる。ｘ＋ｙが０である 場合、１基は好ましくはＣ₂アルキル基である。基Ｌが２以上の炭素数を有する 場合、界面活性剤は好ましくは少なくとも１つの第一級または第二級のＡ、Ｂ、 ＣまたはＤ基を含んでなる。 本発明の好適なポリアミン陽イオン界面活性剤の例は以下の通りである： 式中、Ｒ₁、Ｒ₄、Ｒ₆及びＲ₈は上述した通りであり；Ｒ₂、Ｒ₃、及びＲ₅は独立 してメチル、エチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ポリヒドロキシ プロピル、エトキシ、プロポキシまたは２，３，４，５，６−ペンタヒドロキシ ヘキシルより成る群から選ばれ、最も好ましくはメチルまたはヒドロキシエチル 基であり；Ｒ₁₀はメチル基またはヒドロキシエチル基であり；Ｌは上述した通り であり；Ｒ₁及び／またはＲ₂及び／またはＲ₄は最も好ましくは２−エチルヘキ シル基である。 高度に好ましい陽イオンポリアミン界面活性剤は上記において定義した式ＶＩ のものであり、式中Ｒ₂はヒドロキシプロピル基またはヒドロキシエチル基であ り、Ｒ₃及びＲ₁₀はメチル基であり、ＬはＣ₂−Ｃ₃アルキル基である。 高度に好ましいポリアミン陽イオン界面活性剤は以下の式のものである： 式中、Ｒ₁は上述した通りであり、好ましくはＣ₂−Ｃ₁₄、好ましくはＣ₆−Ｃ₁₄ 直鎖または分岐アルキル基、（ポリ）ヒドロキシアルキル基、アルコキシル基ま たはアラルキル基であり；特に好ましいＲ₁基はヒドロキシアルキル基であり、 その場合、アルキル基は炭素数２から５まであり、特にヒドロキシエチル及びヒ ドロキシプロピルが好ましい；特に好ましいアルキルＲ₁基は炭素数が９以下で あり、最も好ましくはＲ₁は２−エチルヘキシル基であり；Ｒ₁₁はＣ₂−Ｃ₁₄アル キル基、（ポリ）ヒドロキシアルキル基、アルコキシル基またはアラルキル基で あり、あるいはＡまたはＤ単位は上述した通りである。 陰イオンＭ^-は陽イオン的に荷電したポリアミン界面活性剤に対する対イオン である。従って、Ｍ^-陰イオンの数はポリアミン界面活性剤の陽イオン電荷に依 存し、ポリアミン界面活性剤は基Ａ、Ｂ、Ｃ及びＤに依存する。Ｍ^-陰イオンの 数は少なくとも１であろう。好ましい対イオンはハロゲン化物陰イオンであり、 より好ましくはスルフェート陰イオンである。ポリアミン陽イオン界面活性剤の合成 本発明のポリアミン陽イオン界面活性剤を製造するために種々の合成経路を使 用することができる。どのポリアミン陽イオン界面活性剤反応生成物を製造する かに応じて、またどの原材料をそのために利用できるかに応じて、１つの合成経 路が他の可能な合成経路より好ましいであろうし、この選択は下記の例から当業 者の能力の範囲内にあるであろう。原材料は、どのポリアミン陽イオン界面活性 剤を製造する必要があるかに応じて、種々の市販されている化合物から（容易に ）選択できるであろうし、この選択も当業者の能力の範囲内にある。好ましくは 原材料はアミンまたはジアミン化合物である。好ましい合成経路（Ａ−Ｄ） Ａ．２個のアミン含有化合物の反応 好ましい合成経路は以下の通りである。好ましくは有機溶媒において、１つか それ以上の第一級または第二級アミン化合物と第四級ハロゲン化物またはスルフ ェート含有アミン化合物を、好ましくは１．５：１〜３：１のモル比で混合し、 それらを共に反応させる。反応が完了した時、塩基化合物、好ましくは水酸化ナ トリウムを添加し、従来の方法で反応混合物からポリアミン陽イオン界面活性剤 反応生成物を取り除くことができる。 この合成経路の例は、有機溶媒（エタノール）において、ヘキシルアミン、オ クチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミンまたは２−エチルヘキシルアミン と、（３−ブロモ、クロロ、またはスルフェートプロピル）トリメチルアンモニ ウムブロミド、クロリドまたはスルフェートを約２：１の割合で反応させ、その 後水酸化ナトリウムを添加したものである。一旦反応が実質的に完了すると（２ ４時間までの反応後）、蒸発によって、有機溶媒とおそらく未反応のアミン化合 物を反応混合物から取り除き、（例えば）ジエチルエーテルで洗浄し、白色の固 体ジアミン陽イオン界面活性剤、つまり、（１−ヘキシル、オクチル、デシル、 ドデシルまたは２−エチルヘキシルアミン）（３−トリメチルアミン）プロパン を産する。Ｂ．ジアミンのアルキル化 別の好ましい合成経路は以下の通りである。 ジアミン化合物とアルキル化剤を、好ましくは３．５：１〜１．１：１のジア ミン対アルキル化剤のモル比で、有機溶媒内で混合する。反応が完了した時、従 来の方法で反応混合物からポリアミン陽イオン界面活性剤反応生成物を取り除く ことができる。 この合成の例は、有機溶媒（エタノール）における、１−ブロモまたはクロロ ヘキサン、オクタン、デカン、ドデカン、またはテトラデカンまたは２−エチル ヘキシルブロミドと、テトラメチルプロパンジアミンの反応である。反応物のモ ル比は好ましくは１：１である。一旦反応が実質的に完了すると、蒸発によって 、有機溶媒とおそらく未反応のアミン化合物を反応混合物から取り除く。残りの 生成物を（例えば）ジエチルエーテルで洗浄し、ジアミン陽イオン界面活性剤、 つまり、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル２−エチルヘキ シル、テトラメチルプロパンジアミンを産する。Ｃ．イミンの製造、還元及びアルキル化 更に好適な合成経路は以下の通りである。 有機溶媒において、アルデヒド化合物とジアミン化合物を２：１〜１：２のモ ル比で混合し、それによってイミンを形成する。イミン反応生成物を還元剤で還 元して第二級ジアミンにする。第二級ジアミン生成物を次にホルムアルデヒド／ ギ酸等のアルキル化剤で第二級アミンに対して選択的にアルキル化する。次にア ルキル化剤を使用してジアミンを四級化／アルキル化し、ジアミン陽イオン界面 活性剤を形成する。 この合成経路の例は、有機溶媒（トルエン）における、約１：１のモル比での 、２−エチルヘキサナール、ヘキサナール、オクタナール、デカナール、または ドデカナールと、Ｎ，Ｎ，ジメチルレンジアミンの反応である。一旦反応が実質 的 に完了すると、溶媒を除去し、ボロハイドライドを添加し、還元工程を実施する 。次に還元された生成物をギ酸及びホルムアルデヒドで中和する。次にメチルブ ロミド／クロリドを反応生成物に添加し、白色の固体ジアミン陽イオン界面活性 剤、つまり、（Ｎ’−ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシルまたはエチルヘキ シルＮ，Ｎ，ジメチルエチレンジアミンを産する。Ｄ．ジアミンの選択的アルキル化 更に別の好適な合成経路は以下の通りである。 有機溶媒において、第三級／第一級アルキルジアミンと無水物、酸、メチルエ ステル、または酸塩化物を反応させ、それによって第一級アミン基をアシル化し 、アミド化合物を生成する。次に反応生成物をアルキル化剤で選択的にアルキル 化し、アミド生成物を鉱酸を使用して加水分解し、ジアミン陽イオン界面活性剤 を製造する。 この合成経路の例は、有機溶媒（トルエン）におけるＮ，Ｎ，ジメチルエチレ ンジアミンと無水酢酸の反応であり、その後、有機溶媒（エタノール）において ブロモ−またはクロロ−ヘキサン、オクタン、デカン、またはドデカンによるア ルキル化が続き、第四級アミンアミドを産する。この反応生成物を水中で臭化水 素酸を使用して加水分解し、ジアミン陽イオン界面活性剤、つまり、Ｎ，Ｎ，Ｎ ，ヘキシル、オクチル、デシルまたはドデシル−メチルエチレンジアミンを製造 する。好ましいポリアミン陽イオン界面活性剤の小規模の合成例 例１ １．１ 冷却器と乾燥管を備えた２５０ｍｌの丸底フラスコに、１００ｍｌエタノール に１−ブロモヘキサン（１０．０ｇ、０．０６１モル）とテトラメチルプロパン ジアミン（８．６８ｇ、０．０６７モル）を加えたものを入れた。混合物を７２ 時間かけて還流した。エタノールを回転式蒸発によって除去し、未反応のアミン を除去するために付加的なエタノールを添加した。得られたねばねばした固体を ジエチルエーテルと共に粉砕したが、シロップが残った。ＣＤＣｌ₃における２ ７０Ｍ Ｈｚ¹Ｈ ＮＭＲによる分析の結果、次のピークが得られた：δ０．９ （ｔ、４Ｈ）、１．３−１．５（ｂｓ）、１．７（ｍ、２Ｈ）、１．９５（ｍ、 ２Ｈ）、２．２５（ｓ、６Ｈ）、２．４（ｔ、２Ｈ）、３．４−３．７（２ｓ、 ｍ、１４Ｈ、エタノールを含む）。 この合成は以下の材料を使用して実施した： １．２ ブロモヘキサンの代わりに他のアルキルブロミドを使用する： ブロモオクタン 収量２４％ ブロモデカン 収量１４％ １．３ テトラメチルプロパンジアミンの代わりにテトラメチルエタンジアミン を使用し、以下のアルキルブロミドを使用する： アルキルブロミド 収量 ブロモヘキサン ８５％ ブロモオクタン ９１％ ブロモデカン ８５％ ブロモテトラデカン ７５％ ２−エチルエキシルブロミド ８８％例２ ２．１ 還流冷却器と乾燥管を備えた２５０ｍｌの丸底フラスコに、１００ｍｌエタノ ールにオクチルアミン（７．５０ｇ、０．５８モル）と（３−ブロモプロピル） トリメチルアンモニウムブロミド（１０．１５ｇ、０．０３８７モル）を加えた ものを入れた。混合物を１日かけて還流した。更にオクチルアミン（２．５０ｇ 、 ０．０１９３モル）を添加し、混合物を１日かけて還流した。水酸化ナトリウム （１．５６ｇ）を添加し、混合物を濾過して得られた析出物を除去した。エタノ ールを回転式蒸発によって除去し、未反応のアミンを除去するために付加的なエ タノールを添加した。得られたねばねばした固体をジエチルエーテルと共に粉砕 し、白色の固体を産した（１０ｇ、８７．６０％の収量）。ＣＤ₃ＯＤにおける ２７０Ｍ Ｈｚ¹Ｈ ＮＭＲによる分析の結果、次のピークが得られた：δ０． ９（ｔ）、１．２−１．４（ｂｓ）、１．６（ｍ）、２．０（ｍ）、２．５−２ ．７（２ｍ）、３．２（２ｓ）、３．４（ｍ）。 この合成は以下の材料を使用して実施した： ２．２ オクチルアミンの代わりに以下のアルキルアミンを使用する： ブチルアミン ヘキシルアミン デシルアミン ドデシルアミン ２−エチルヘキシルアミン洗剤組成物及びその成分 本発明のポリアミン陽イオン界面活性剤は、界面活性が必要であるどのような 用途にも使用することができる。例えば、本発明のポリアミン陽イオン界面活性 剤は洗剤組成物及びその成分に使用することができる。 洗剤組成物または成分のタイプに応じて、本発明のポリアミン陽イオン界面活 性剤はその組成物または成分の０．０５〜９５重量％のレベルで存在することが できる。 洗剤組成物またはその成分は従来より公知の、従来より使用されているどのよ うな洗剤材料または成分をも含むことができる。これらの成分の正確な性質、及 びその混入レベルは、組成物の物理的形態及びそれを使用する洗濯操作の正確な 性質に依存するであろう。 洗剤組成物またはその成分は好ましくは、付加的な界面活性剤、漂白剤、漂白 触媒、漂白前駆物質、水溶性及び不溶性ビルダー、キレート化剤、有機重合体化 合物、酵素、抑泡剤、石灰石鹸分散剤、汚れ懸濁剤、再付着防止剤、香料、増白 剤及び腐食防止剤から選ばれた１つまたはそれ以上の洗剤成分を含有する。 付加的な界面活性剤は陰イオン、非イオン、付加的な陽イオン、両性、両向性 及び双性イオンの界面活性剤及びそれらの混合物から選ぶことができる。 存在する場合、両性、両向性及び双性イオン界面活性剤は、通常１つまたはそ れ以上の陰イオン及び／または非イオン界面活性剤と組合わせて使用される。洗剤組成物のｐＨ 洗剤組成物は好ましくは、蒸留水中の１％溶液として測定して、少なくとも８ ．５、好ましくは９．０〜１２．５、より好ましくは９．５〜１１．０のｐＨを 有する。組成物の形態 本発明のポリアミン陽イオン界面活性剤を含んでなる洗剤またはクリーニング 組成物は、粒状、錠剤、棒状、及び液体形状を含む種々の物理的形態を取ること ができる。組成物は特に、汚れた衣類と共に洗濯機のドラムに置かれる分配装置 によって、洗濯機に添加するよう適合されたいわゆる濃縮粒状洗剤組成物である 。 概して、本発明による粒状洗剤組成物は、乾燥混合、スプレー乾燥、凝集及び 造粒を含む種々の方法を介して製造することができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，Ｍ Ｗ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，Ｅ Ｓ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ，ＩＤ ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ， ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，Ｍ Ｇ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ， ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，Ｖ Ｎ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 ベリー、トーマス、イングラム イギリス国タイン、アンド、ウェアー、ホ ワイトリー、ベイ、ウェスターン、ウェ イ、47

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 少なくとも１つの四級化されたアンモニウム基と少なくとも１つの第一 級、第二級または第三級アミン基を含有する陽イオン界面活性剤であって、１つ 以下の直鎖または分岐ポリオキシアルキレン基が置換基として存在することを特 徴とする、陽イオン界面活性剤。 ２． 下記一般式（Ｉ）で表される陽イオン界面活性剤であって、： 式中、Ｌは結合単位であり、各々のＬは独立してＣ₂−Ｃ₃₀直鎖または分岐アル キレン、アルケニレン、アルカリーレン、アラルキレン、アリーレン、（ポリ） ヒドロキシアルキレン、（ポリ）アルキレンオキシ、（ポリ）ヒドロキシアルケ ニレンより成る群から選ばれ；Ｌは１つかそれ以上のＡ、Ｂ、ＣまたはＤ単位に よつて置換することができ；ｘは０〜１０までの数であり、ｙは０〜１０までの 数であり；単位Ａ-及びＤ-は各々以下のものから独立して選ばれ： 式中、Ｒ₁、Ｒ₂、Ｒ₃、Ｒ₄、Ｒ₅、Ｒ₆、Ｒ₇及びＲ₈は独立してＣ₁−Ｃ₃₀の直鎖 または分岐アルキル基、アルケニル基、アルカリール基、アラルキル基、アリー ル基、（ポリ）ヒドロキシアルキル基、（ポリ）ヒドロキシアルケニル基、アル コキシル基及び水素より成る群から選ばれ、Ｒ₁、Ｒ₂、Ｒ₃、Ｒ₄、Ｒ₅、Ｒ₆、Ｒ₇ またはＲ₈の１つが２〜２６のオキシアルキレン単位を備えた直鎖または分岐ポ リオキシアルキレン基であってよく、あるいはＲ₁とＲ₂、Ｒ₁とＲ₂とＲ₃、Ｒ₄と Ｒ₅またはＲ₆とＲ₇が窒素原子と共に環構造の一部を形成し；あるいはＲ₃が存在 せず、Ｒ₁またはＲ₂が窒素に二重結合されており；あるいはＲ⁷が存在せず、お よびＲ₆が窒素に二重結合されており；あるいはＲ₅が存在せず、およびＲ₄が窒 素に二重結合されており；Ｍ^-は１つかそれ以上の対イオンであり、少なくとも １つのＡまたはＤが四級化されたアンモニウム基を含んでなり、Ｒ₁、Ｒ₂または Ｒ₃のいずれも水素ではなく、あるいは少なくとも１つのＢが存在し、Ｒ₆または Ｒ₇のいずれも水素ではなく、また少なくとも１つのＡまたはＤが第一級、第二 級または第三級アミン基を含んでなるか、あるいは少なくとも１つのＣが存在す ることを特徴とする、請求項１に記載の陽イオン界面活性剤。 ３． ｘ＝０である、請求項２に記載のポリアミン陽イオン界面活性剤。 ４． ｘ＝０であり、ｙ＝０である、請求項２に記載のポリアミン陽イオン界 面活性剤。 ５． Ｒ₁がＣ₆−Ｃ₁₄アルキル基である、請求項２〜４のいずれか１項に記載 のポリアミン陽イオン界面活性剤。 ６． Ｒ₁またはＲ₄が２−エチルヘキシル基である、請求項２から５のいずれ か１項に記載のポリアミン陽イオン界面活性剤。 ７． Ｒ₄とＲ₅が、互いに独立して、Ｃ₁−Ｃ₆アルキルまたは（ポリ）ヒドロ キシアルキル基または水素原子である、請求項５に記載のポリアミン陽イオン界 面活性剤。 ８． Ｒ₄とＲ₅が水素である、請求項５または７に記載のポリアミン陽イオン 界面活性剤。 ９． ＬがＣ₂−Ｃ₄直鎖または分岐アルキルまたはヒドロキシアルキル基であ る、請求項２〜８のいずれか１項に記載のポリアミン陽イオン界面活性剤。 １０． ＬがＣ₂−Ｃ₄直鎖または分岐アルコキシまたはヒドロキシアルコキシ 基である、請求項２〜８のいずれか１項に記載のポリアミン陽イオン界面活性剤 。 １１． １つ以上の第一級、第二級または第三級のアミン化合物と第四級アミ ン化合物との反応を含む、請求項２〜１０のいずれか１項に記載のポリアミン陽 イオン界面活性剤の製造方法。 １２． ジアミンとアルキル化剤との反応を含む、請求項４〜１０のいずれか １項に記載のポリアミン陽イオン界面活性剤の製造方法。 １３． （１）アルデヒド化合物とジアミン化合物を反応させ、イミドを形成 する、 （２）ステップ（１）のイミンを、還元剤を用いて第二級ジアミンに還元する、 （３）ステップ（２）の第二級アミンを、アルキル化剤を用いてアルキル化ジア ミンへの選択的アルキル化をする、 （４）ステップ（２）のアルキル化ジアミンを、アルキル化剤を用いて請求項４ 〜１０のいずれか１項に記載のポリアミン陽イオン界面活性剤へのアルキル化を する、 ステップを含む、請求項４〜１０のいずれか１項に記載のポリアミン陽イオン界 面活性剤の製造方法。 １４． ポリアミン陽イオン界面活性剤の製造方法であって、 （１）ジアミンと無水物を反応させ、アシル化ジアミンを形成するステップ； （２）アシル化ジアミンを選択的にアルキル化し、アシル化されアルキル化され たジアミンを形成するステップ；及び （３）アシル化されアルキル化されたジアミンを加水分解し、請求項４〜１０の いずれか１項に記載のポリアミン陽イオン界面活性剤を形成するステップを備え てなることを特徴とする、請求項４〜１０のいずれか１項に記載のポリアミン陽 イオン界面活性剤の製造方法。 １５． 請求項１〜１０のいずれか１項に記載のポリアミン陽イオン界面活性 剤を含んでなり、更に１つまたはそれ以上の他の洗剤組成物を含んでなる、洗剤 組成物またはその成分。 １６． 洗剤組成物が陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、水溶性及び 不溶性ビルダー、及び漂白剤の群より選ばれる、請求項１５に記載の洗剤組成物 。 １７． 請求項１５または１６のいずれか１項に記載の洗剤組成物の製造方法 であって、請求項１〜１０のいずれか１項に記載のポリアミン陽イオン界面活性 剤を１つまたはそれ以上の洗剤組成物と混合することを備えてなる洗剤組成物の 製造方法。 １８． 請求項１７に従って製造される洗剤組成物。