JP2001509519A - 新規なポリマー組成物 - Google Patents

新規なポリマー組成物

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JP2001509519A JP2000501759A JP2000501759A JP2001509519A JP 2001509519 A JP2001509519 A JP 2001509519A JP 2000501759 A JP2000501759 A JP 2000501759A JP 2000501759 A JP2000501759 A JP 2000501759A JP 2001509519 A JP2001509519 A JP 2001509519A
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    • C08G63/66Polyesters containing oxygen in the form of ether groups
    • C08G63/664Polyesters containing oxygen in the form of ether groups derived from hydroxy carboxylic acids

Abstract

(57)【要約】 この発明は、ABポリエステルまたは関連ジブロックおよびトリブロックに基づいた新規なバイオ吸収性のポリマー組成物、に関するものである。この組成物は医療分野での種々の用途に用いられる。例えば外科などの医療処置後の癒着形成の低減または防止、移植片や填塞材や被覆材や潤滑材や一時的バリアなどの外科用品の形成、身体中のバイオ活性剤解放の制御材料、傷や火傷用の軟膏、バイオ分解性物品の形成などがその例である。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はABポリエステル・ポリエーテルまたはABポリエステル・ポリエ
ーテル間連のジブロックに基づいた新規なバイオ吸収性ポリマー組成物に関する
ものである。該組成物は、例えば特に外科措置などの後での癒着形成の低減・予
防、移植片などの外科用品の製造、被覆、填塞材、潤滑剤、生体中の一時的バリ
アの形成、生体中のバイオ活性剤放出の制御用品、傷および火傷用の軟膏、バイ
オ分解性物品などの医療的用途に用いられるものである。発明の背景 特定の医療および環境衛生用途に用いることのできる改良されたポリマー組成
物を発見したいという要請はすでに存在している。上記したような用途に用いら
れるバイオ適合性、適正な機械的および物理的性能および間連する構造的な特性
の高品質の材料を提供する新規なバイオ分解性ポリマーについては研究が続いて
いる。とくに秀れた性能とともに製造上の柔軟性を具えた材料が特に望まれてい
る。 初期のバイオ分解性/バイオ吸収性のポリマーはポリ乳酸および/またはポリ
グリコール酸ホモポリマーまたはコポリマーであって、主としてバイオ吸収性の
縫合糸に用いられた。これらの初期のポリマーは硬化してときには脆くなり非常
に柔軟性に欠けているという欠点があった。加えて用途によっては分解が遅く、
分解がより早いポリマーを研究する必要があった。 乳酸、グリコール酸、ε−カプロラクトン、ポリ(オルトエステル)、ポリ(
オルトカーボネート)、ポリ(エステルアミド)およびこれらに間連するポリマ
ーを利用した種々のコポリマーが合成されかつ医療分野において利用されてきて
おり、一部は成功している。しかし広い範囲の用途や組織反応性などに亙っての
柔軟性、強度、伸展性、硬度/軟度、バイオ適合性、バイオ分解性、形成の容易
さなどのどれかにおいて現れる欠点の故にポリマーが制約される傾向がある。 最近の投資面からの関心は、ポリ(オキシ)アルキレンおよびポリヒドロキシ
・カルボキシル酸から誘導されたACAトリブロックポリマー組成物、に集まっ
ている。これらの構造は外科に伴う癒着形成の低減および/または予防その他の
医療用途に用いるのに、好ましい特性を発揮している。発明の目的 この発明の目的は、種々の医療および環境衛生などのバイオ分解性/バイオ破
壊性が重要とされる用途に用いられる新規なポリマー材料、を提供することにあ
る。 この発明の他の目的は、フィルムやロッドやシリンダーなどの固体構造、発泡
体などの多孔性構造、分散液、粘性溶液、液状ポリマー、ペースト、スプレー、
ゲルなどの形で容易に製造され得るかまたは広い範囲の用途に適したポリマー材
料、を提供することにある。 この発明のさらに他の目的は、実質的に癒着の予防に用いることができ、バイ
オ活性剤投与に効果のあるポリマー材料、を提供することにある。 この発明のさらに他の目的は、種々の構造で製造することのでき、受容できる
強度を有し、用途に応じて患者の組織と反応性または非反応性のバイオ吸収性ポ
リマー材料、を提供することにある。 この発明のさらに他の目的は、フィルム、ロッド、シリンダー、発泡体、ゲル
、分散液、液状ポリマー、ペースト、スプレーまたは粘性溶液などの形で用いら
れ、かつ調製に柔軟性を有し、医療および環境衛生などの広い用途に用いられる
得るポリマーバリア、を提供することにある。 以下これらの目的を達成するこの発明について詳細に説明する。発明の要旨 この発明は基本要素ブロックとしてABジブロックを利用した多−ブロックポ
リマー材料に関するものである。 この発明のポリマー組成物は、結合または交差結合されたポリ(エステル)/
ポリエーテルABまたは関連するABジブロック、を含んだものである。ここで
Aはモノマーの重合により誘導されたポリエステル・ユニットであり、Bは単官
能ヒドロキシル、アミンまたは含カルボキシ分子(単量体または重合体状)であ
って、該分子は端部が非反応性基により占められている。ヒドロキシル、アミン
または含カルボキシ分子はモノマーの重合を始発してポリエステル・ユニット(
Aブロック)を形成する。好ましき一実施例においては、ポリエステル・ユニッ
トAは、乳酸およびラクチド、グリコール酸およびグリコライドおよびβ−プロ
ピオラクトンおよびε−カプロラクトンおよびδ−グルタロラクトンおよびδ−
バレオラクトンおよびβ−ブチロラクトンおよびピバロラクトンおよびα、α−
ジエチルプロピオラクトンおよびエチレン・カーボネートおよびトリメチレン・
カーボネートおよびγ−ブチロラクトンおよびp−ジオクサノンおよび1、4−
ジオキセパン−2−ワンおよび3−メチル−1、4−ジオキサン−2、5ジオン
および3、3−ジメチル−1−4−ジオキサン−2、5−ジオンおよびα−ヒド
ロキシ・ブチル酸やα−ヒドロキシ・バレリ酸やα−ヒドロキシ・イソバレル酸
やα−ヒドロキシ・カポロイ酸やα−ヒドロキシ−α−エチルブチル酸やα−ヒ
ドロキシ・イソカプロイ酸やα−ヒドロキシ−α−メチルバレリン酸やα−ヒド
ロキシ・ヘプタノン酸やα−ヒドロキシ・ステアリン酸やα−ヒドロキシ・リゴ
ノセリン酸やサリシリン酸の環状エステルおよびこれらの混合物、からなる群か
ら選ばれたモノマーの重合により誘導される。Bは単官能ヒドロキシ、アミンま
たは含カルボキシ分子(Aブロックを含むモノマーの重合を始発することのでき
る)から誘導される。 好ましき実施例においては、単官能分子(「単官能始発分子」とも呼ばれる)
はC〜C12アミン、アルコールまたはカルボキシル酸である。このアルコー
ル、アミンまたはカルボキシル酸はアルキルアミン、アルコールまたはカルボキ
シル酸、アリルアミン、アルコールまたはカルボキシル酸、アラルキルアミン、
アルコールまたはカルボキシル酸または置換アルキルアミン、アルコールまたは
カルボキシル酸、置換アリルアミン、アルコールまたはカルボキシル酸または置
換アラルキルアミン、アルコールまたはカルボキシル酸である。他の実施例では
単官能始発分子はポリ(オクサアルキレン)分子または含ポリ(オクサアルキレ
ン)分子および好ましくはポリ(エチレン・グリコール)である。分子量は10
0くらい(ジエチレングリコール)から数十万以上に及ぶものであり、好ましく
は約550〜5000以上に及ぶ。 上記のABジブロックはそれ以上変態することなく使用されるものであるが、
好ましくは延鎖剤または結合剤と結合させて、結合ジブロックまたは多−ブロッ
クを形成してもよい。この発明のポリマー組成物端部に不活性基を伴うのが望ま
しい。すなわち端部になんらかの反応に参与する反応基を含まないのがよい。端
部に不活性基を有することで、この発明の組成物は固体状でも溶液状でも強い安
定性を呈するのであって、ヒドロキシル、アミノまたはカルボキシル酸基などの
反応性基を端部に有する組成物に比べて充分に向上されているのである。 この発明は構造式 を有したポリマーに関するものであって、 ここで XはC〜Cアルキレン基であり、好ましくはC(CH)アルキレン基であ
り; XがC〜Cアルキレン基であってZがアミンまたはヒドロキシルを含んだ単
官能モノマーまたはポリマー化合物または端部にアミンまたはヒドロキシル基を
具えたポリマー化合物から誘導されるとき、RはHまたはCHであり、好ま
しくはHであり、該アミノまたはアルコールを含んだ化合物は、アルキル(好ま
しくはC〜C12)アミンまたはアルコール、アリルアミンまたはアルコール
、アラルキルアミンまたはアルコールまたは置換アルキル(好ましくはC〜C
12)アミンまたはアルコール、置換アリルアミンまたはアルコール、置換アラ
ルキルアミンまたはアルコール、ブロック基または含C=C基から選ばれるもの
であり; Zは好ましくは構造式M−(O−R−)−Yにより表わされるものであり(m
は正の整数); YはOまたはNHであり; RはC〜C10アルキレン基であって、好ましくはエチレン基および/または
プロピレン基であり; Mは不活性基またはブロック基を含んだ基または−C=C−基であり、好ましく
はC〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基または置換C〜C12
ルキル基、アリル基、アラルキル基、ブロック基またはC=Cを含んだ基から選
ばれた基である。 またこの発明は構造式 を有したポリマー組成物に関するものである。 ここでaは正の整数であり; Zはアミンまたはヒドロキシを含んだ単官能モノマーまたはポリマー化合物(端
部にアミンまたはヒドロキシ基を有する)であり、アミンまたはアルコールを含
んだ化合物は好ましくはアルキル(好ましくはC〜C12)アミンまたはアル
コールアリルアミンまたはアルコール、アラルキルアミンまたはアルコールまた
は置換アルキル(好ましくはC〜C12)アミンまたはアルコール、置換アリ
ルアミンまたはアルコール、または置換アラルキルアミンまたはアルコール、ブ
ロック基またはC=Cを含んだ基から選ばれものであり; XはC〜Cアルキレン基、好ましくはC(CH)アルキレン基であり; R”はC〜C12アルキレン基またはヒドロキシルまたはカルボキシル酸置換
アルキル基、シクロアルキル、ヒドロキシを含んだシクロアルキル、またはシク
ロアルキルを含んだ基、アリルまたはアリルを含んだ基、オリゴエステルまたは
ポリエステル、またはポリオキシ・アルキレン鎖を含んだ基であり、好ましくは
ポリ(エチレン・オキサイド)、ポリ(エチレン・オキサイド)−コ−ポリ(プ
ロピレン・オキサイド)またはポリ(エチレン・オキサイド)豊鎖からなり; RはHまたはCHであり、XがC〜Cアルキレン基のとき好ましくはH
であり; Zは好ましくは構造式M−(O−R−)Yであって、mは正の整数であり; YはOまたはNHであり; RはC〜C10アルキレン基、好ましくはエチレン基(C)および/または
プロピレン基(C)であり; Mは不活性基またはブロック基または−C=C−基を含んだ基であり、好ましく
はC〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基または置換C〜C12
ルキル基、アリル基、アラルキル基、ブロック基またはC=Cを含んだ基であり
、より好ましくはメチルまたはエチルである。 さらにこの発明は構造式 を有したポリマー組成物に関するものである。 ここでaは正の整数であり; Zはアミンまたはヒドロキシルを含んだ単官能モノマーまたはポリマー化合物(
端部にアミンまたはヒドロキシル基を有した)から誘導されるものであり、該化
合物は好ましくはアルキル(好ましくはC〜C12)アミンまたはアルコール
、アリルアミンまたはアルコール、アラルキルアミンまたはアルコールまたは置
換アルキル(好ましくはC〜C12)アミンまたはアルコール、置換アリルア
ミンまたはアルコール、置換アラルキルアミンまたはアルコール、ブロック基ま
たはC=Cを含んだ基から選ばれるものであり; XはC〜Cアルキレン基であり、好ましくはC(CH)アルキレン基であ
り; R’はC〜C12アルキレン基、シクロアルキルまたはシクロアルキルを含ん
だ基、アリルまたはアリルを含んだ基、4、4’−ジフェニル・メタン、トルエ
ン、ナフタリン、4、4’−ジシクロ・ヘキサメチレン、シクロヘキシル、3、
3’−ジメチル−フェニル、3、3’−ジメチル−ジフェニル・メタン、4、6
’−キシリレン、3、5、5−トリメチル・シクロヘキシル、2、2、4−トリ
メチル・ヘキサメチレンまたはp−フェニレンまたはポリ(エチレン・オキサイ
ド)を含んだまたはポリ(エチレン・オキサイド)豊鎖であり; RはHまたはCHであり、好ましくはXがC〜Cアルキレン基のときに
Hであり; Zは好ましくは構造式M−(O−R−)−Y、(mは正の整数)で表わされ;
YはOまたはNHであり; RはC〜C10アルキレン基であり、好ましくはエチレン基および/またはプ
ロピレン基であり; Mは不活性基またはブロック基を含んだ基または−C=C−基であり、好ましく
はC〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基または置換C〜C12
ルキル基、アリル基、アラルキル基、ブロック基またはC=Cを含んだ基である
。より好ましくはMはメチルまたはエチルである。 さらにこの発明は構造式 を有したポリマー組成物に関するものである(aは正の整数)。 ここでZはアミンまたはヒドロキシを含んだ単官能モノマーまたはポリマー化合
物(端部にアミンまたはヒドロキシル基を有している)から誘導されるものであ
り、該化合物は好ましくはアルキル(好ましくはC〜C12)アミンまたはア
ルコール、、アリルアミンまたはアルコール、アラルキルアミンまたはアルコー
ルまたは置換アルキル(好ましくはC〜C12)アミンまたはアルコール、置
換アリルアミンまたはアルコール、置換アラルキルアミンまたはアルコール、ブ
ロック基またはC=Cを含んだ基から選ばれるものであり; XはC〜Cアルキレン基、好ましくはC(CH)アルキレン基であり; R’はC〜C12アルキレン基、シクロアルキルまたはシクロアルキルを含ん
だ基、アリルまたはアリルを含んだ基、4、4’−ジフェニル・メタン、トルエ
ン、ナフタリン、4、4’−ジシクロヘキシル・メタン、シクロヘキシル、3、
3’−ジメチル・フェニル、3、3’−ジメチル−ジフェニル・メタン、4、6
’−キシリレン、3、5、5−トリメチル・シクロヘキシル、2、2、4−トリ
メチル・ヘキサメチレン、p−フェニレンまたはポリ(エチレン・オキサイド)
を含んだまたはポリ(エチレン・オキサイド)豊鎖であり; R”’はジオール(ジイソシアネートと反応してウレタン基を発生する)、ジア
ミン(ジイソシアネートと反応して尿素基を発生する)またはジカルボキシル酸
(ジイソシアネートと反応してアミド基を発生する)からなる群から選択または
誘導されるものであり; ジオールは好ましくはC〜C24(好ましくはC〜C12)ジオール(例え
ばエチレン・グリコールおよびブタンジオール)、構造式が−(O−R)−O
−のポリ(オキシアルキレン)ジオール化合物(ここでRはC〜C10アルキ
レン基で、好ましくはエチレン基および/またはプロピレン基であり、mは正の
整数である)、ポリ(オキシアルキレン)豊鎖(特にポリ(エチレン・オキサイ
ド)豊鎖、OH端部ポリカプロラクトンまたは他のOH端部ポリエステル類、オ
リゴエステルまたはACAトリブロックを含んだもの)からなる群から選択され
るものであり; 該ACAブロックにおいてAはポリエステル・ユニットであり、Cはポリ(エチ
レン・オキサイド)、ポリ(エチレン・オキサイド)−コ−ポリ(プロピレン・
オキサイド)、ポリ(エチレン・オキサイド)豊鎖、ジオールおよびジアミンな
どからなる群から選ばれるものであり; 該ジアミンはC〜C24(好ましくはC〜C12)ジアミン、より好ましく
はエチレンジアミンおよびヘキサメチレンン・ジアミン、アミノ酸およびオリゴ
ペプチドからなる群から選ばれるものであり; 該ジカルボキシル酸は好ましくはC〜C24(好ましくはC〜C12)ジカ
ルボキシル酸、コハク酸、セバシン酸、アジピン酸、リンゴ酸、酒石酸、シュウ
酸、マレイン酸、フマル酸、COOH端部ポリカプロラクトン、COOH端部ポ
リエステルまたはオリゴエステルからなる群から選ばれるものであり; RはHまたはCHであり、XがC〜Cアルキレン基のときに好ましくは
Hであり; Zは好ましくは構造式M−(O−R−)−Y(mは正の整数)で表わされ; YはOまたはNHであり; RはC〜C10アルキレン基であり、好ましくはエチレン基および/またはプ
ロピレン基であり; Mは不活性基またはブロック基を含んだ基または−C=C−基であり、好ましく
はC〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基または置換C〜C12
ルキル基、アリル基、アラルキル基またはブロック基またはC=Cを含んだ基で
あり、より好ましくはMはメチルまたはエチルである。 さらにこの発明は構造式 を有したポリマーを含む組成物に関するものである(aは正の整数である)。こ
こでZはアミンまたはヒドロキシルを含んだ単官能モノマーまたはポリマー化合
物(端部にアミンまたはヒドロキシ基を有している)から誘導されるものであり
; 該化合物は好ましくはアルキル(好ましくはC〜C12)アミンまたはアルコ
ール、アリルアミンまたはアルコール、アラルキルアミンまたはアルコールまた
は置換アルキル(好ましくはC〜C12)アミンまたはアルコール、または置
換アリルアミンまたはアルコールまたは置換アラルキルアミンまたはアルコール
、ブロック基またはC=Cを含んだ基から選ばれるものであり; XはC〜Cアルキレン基、好ましくはC(CH)アルキレン基であり; Rは水素またはメチル基、XがC〜Cアルキレン基のときに好ましくはH
であり; R”はC〜C12アルキレン基またはヒドロキシルまたはカルボキシル酸置換
アルキル基、シクロアルキル基、ヒドロキシを含んだシクロアルキル基、または
シクロアルキルを含んだ基、アリルまたはアリルを含んだ基、カルボキシル端部
オリゴエステルまたはポリエステル、またはポリオキシ・アルキレン鎖を含んだ
基、好ましくはポリ(エチレン・オキサイド)、ポリ(エチレン・オキサイド)
−コーポリ(プロピレン・オキサイド)またはポリ(エチレン・オキサイド)豊
鎖を含んでおり; Rはジオール(ジイソシアネートと反応してウレタン基を発生する)とジアミ
ン(ジイソシアネートと反応して尿素基を発生する)またはジカルボキシル酸(
ジイソシアネートと反応してアミド基を発生する)とからなる群から選択または
誘導されたものであり; 該ジオールはC〜C24(好ましくはC〜C12)ジオール(例えばエチレ
ン・グリコールおよびブタンジオール)、構造式が−(O−R)−O−である
ポリ(オキシアルキレン)ジオール化合物(ここでRはC〜C10アルキレン
基であり、好ましくはエチレン基および/またはプロピレン基)であり、mは正
の整数である)、ポリ(オキシアルキレン)豊ジオール(特にポリ(エチレン・
オキサイド)豊ジオール、OH端部ポリカプロラクトンまたは他のOH端部ポリ
エステル、オリゴエステルまたはACAトリブロックを含んでおり、ここでAC
Aにおいて、Aはポリエステル・ユニットであり、Cはポリ(エチレン・オキサ
イド)、ポリ(エチレン・オキサイド)−コ−ポリ(プロピレン・オキサイド)
、ポリ(エチレン・オキサイド)豊鎖、ジオールおよびジアミンからなる群から
選ばれたものである)からなる群から選ばれたものであり; 該ジアミンは好ましくはC〜C24(好ましくはC〜C12)ジアミン、よ
り好ましくはエチレンジアミンおよびヘキサメチレン・ジアミン、アミノ酸およ
びオリゴペプチドからなる群から選ばれたものであり; ジカルボキシル酸は好ましくはC〜C24(好ましくはC〜C12)ジカル
ボキシル酸、コハク酸、セバシン酸、アジピン酸、リンゴ酸、酒石酸、シュウ酸
、マレイン酸、フマル酸、COOH端部ポリカプロラクトンおよびCOOH端部
ポリエステルまたはオリゴエステルからなる群から選ばれたものであり; Zは好ましくは構造式M−(O−R−)−Yで表わされ(mは正の整数); YはOまたはNHであり; RはC〜C10アルキレン基、好ましくはエチレン基および/またはプロピレ
ン基であり; Mは不活性基またはブロック基を含んだ基または−C=C−基、好ましくはC
〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基または置換C〜C12アルキル
基、アリル基、アラルキル基またはブロック基またはC=Cを含んだ基であり、
より好ましくはMはメチルまたはエチルである。 この発明の一実施例は構造式を有するポリマーを含んだ組成物に関するものである(aは正の整数である)。
ここでZはアミノまたはヒドロキシルを含んだ単官能モノマーまたはポリマー化
合物(端部にアミノまたはヒドロキシル基を有する)から誘導されるものであり
; 該化合物は好ましくはアルキル(好ましくはC〜C12)アミンまたはアルコ
ール、アリルアミンまたはアルコール、アラルキルアミンまたはアルコールまた
は置換アルキル(好ましくはC〜C12)アミンまたはアルコール、置換アリ
ルアミンまたはアルコール、または置換アラルキルアミンまたはアルコール、ブ
ロック基またはC=Cを含んだ基から選ばれるものであり; XはC〜Cアルキレン基、好ましくはC(CH)アルキレン基であり; R’はC〜C12アルキレン基、シクロアルキルまたはシクロアルキルを含ん
だ基、アリルまたはアリルを含んだ基、4、4’−ジフェニル・メタン、トルエ
ン、ナフタリン、4、4’−ジシクロヘキサ・メタン、シクロヘキシル、3、3
’−ジメチル・フェニル、3、3’−ジメチル−ジフェニル・メタン、4、6’
−キシリレン、3、5、5−トリメチル・シクロヘキシル、2、2、4−トリメ
チル・ヘキサメチレン、p−フェニレンまたはポリ(オキシアルキレン)鎖(ポ
リ(エチレン・オキサイド)を含むまたはポリ(エチレン・オキサイド)豊鎖を
含む)であり; R”’はジオール(ジイソシアネートと反応してウレタン基を発生する)、ジア
ミン(ジイソシアネートと反応して尿素基を発生する)またはジカルボキシル酸
(ジイソシアネートと反応してアミド基を発生する)からなる群から選択または
誘導されるものであり; ジオールはC〜C24(好ましくはC〜C12)ジオール(例えばエチレン
・グリコールおよびブタンジオール)、構造式−(O−R)−O−のポリ(オ
キシアルキレン)ジオール化合物(RはC〜C12アルキレン基、好ましくは
エチレン基および/またはプロピレン基であり、mは正の整数である)、ポリ(
オキシアルキレン)豊ジオール(特にポリ(エチレン・オキサイド)豊鎖ジオー
ル、OH端部ポリカプロラクトンまたは他のOH−を含んだポリエステル、オリ
ゴエステルまたはACAトリブロックを含んでいる)からなる群から選ばれるも
のであり; ACAにおいてAはポリエステル・ユニであり、Cはポリ(エチレン・オキサイ
ド)、ポリ(エチレン・オキサイド)−コ−ポリ(プロピレン・オキサイド)、
ポリ(エチレン・オキサイド)豊鎖、ジオールおよびジアミンからなる群から選
ばれるものであり; ジアミンは好ましくはC〜C24(好ましくはC〜C12)ジアミン、より
好ましくはエチレンジアミンおよびヘキサメチレン・ジアミン、アミノ酸および
オリゴペプチドからなる群から選ばれるものであり; ジカルボキシル酸は好ましくはC〜C24(好ましくはC〜C12)ジカル
ボキシル酸、コハク酸、セバシン酸、アジピン酸、リンゴ酸、酒石酸、シュウ酸
、マレイン酸、フマル酸、COOH端部ポリカプロラクトンおよびCOOH端部
ポリエステルまたはオリゴエステルからなる群から選ばれたものであり; RはHまたはCH、XがC〜Cアルキル基のときに好ましくはHであり
、XがCのときに好ましくはCHであり; Zは好ましくは構造式M−(O−R−)−Yにより表わされ(mは正の整数で
ある); YはOまたはNHであり; RはC〜C10アルキレン基、好ましくはエチル基および/またはプロピレン
基であり; Mは不活性基またはブロック基を含んだ基または−C=C−基、好ましくはC
〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基または置換C〜C12アルキル
基、アリル基、アラルキル基またはブロック基またはC=Cを含んだ基、より好
ましくはメチルまたはエチルである。 この発明のさらに他の実施例は構造式を有したポリマーを含んだ組成物に関するものである(aは正の整数である)。
Zはアミンまたはヒドロキシルを含んだ単官能モノマーまたはポリマー化合物(
端部にアミンまたはヒドロキシル基を有した)から誘導されるものであり; 該化合物は好ましくはアルキル(好ましくはC〜C12)アミンまたはアルコ
ール、アリルアミンまたはアルコール、アラルキルアミンまたはアルコールまた
は置換アルキル(好ましくはC〜C12)アミンまたはアルコール、置換アリ
ルアミンまたはアルコール、または置換アラルキルアミンまたはアルコール、ブ
ロック基またはC=Cを含んだ基から選ばれるものであり; XはC〜Cアルキレン基、好ましくはC(CH)アルキレン基であり; R’はC〜C12アルキレン基、シクロアルキルまたはシクロアルキルを含ん
だ基、アリルまたはアリルを含んだ基、4、4’−ジフェニル・メタン、トルエ
ン、ナフタリン、4、4’−ジシクロヘキサメタン、シクロヘキシル、3、3’
−ジメチルフェニル、3、3’−ジメチル−ジフェニル・メタン、4、6’−キ
シリレン、3、5、5−トリメチル・シクロヘキシル、2、2、4−トリメチル
・ヘキサメチレン、p−フェニレンまたはポリ(オキシアルキレン)鎖、(ポリ
(エチレン・オキサイド)を含む)またはポリ(エチレン・オキサイド)豊鎖で
あり; R”’はジオール(ジイソシアネートと反応してウレタン基を発生する)、ジア
ミン(ジイソシアネートと反応して尿素基を発生する)またはジカルボキシル酸
(ジイソシアネートと反応してアミド基を発生する)からなる群から選択または
誘導されるものであり; ジオールは好ましくはC〜C24(好ましくはC〜C12)ジオール(例え
ばエチレン・グリコールおよびブタンジオール)、構造式−(O−R)−O−
のポリ(オキシアルキレン)ジオール化合物(RはC〜C10アルキレン基、
好ましくはエチレン基および/またはプロピレン基で、mは正の整数)、ポリ(
オキシアルキレン)豊鎖(特にポリ(エチレン・オキサイド)豊ジオールを含む
)、OH端部ポリカプロラクトンまたは他のOH端部ポリエステル、オリゴエス
テルまたはACAトリブロックからなる群から選ばれるものであり; ACAトリブロックにおいて、Aはポリエステル・ユニットで、Cはポリ(エチ
レン・オキサイド)、ポリ(エチレン・オキサイド)−コ−ポリ(プロピレン・
オキサイド)、ポリ(エチレン・オキサイド)豊鎖、ジオールおよびジアミンか
らなる群から選ばれるものであり; ジアミンは好ましくはC〜C24(好ましくはC〜C12)ジアミン、より
好ましくはエチレンジアミンおよびヘキサメチレン・ジアミン、アミノ酸および
オリゴペプチドからなる群から選ばれるものであり; カルボキシル酸は好ましくはC〜C24(好ましくはC〜C12)ジカルボ
キシル酸、コハク酸、セバシン酸、アジピン酸、リンゴ酸、酒石酸、シュウ酸、
マレイン酸、フマル酸、COOH端部ポリカプロラクトン、COOH端部ポリエ
ステルまたはオリゴエステルからなる群から選ばれるものであり; RはHまたはCH、XがC〜Cのとき好ましくはHであり、XがC
とき好ましくはCHであり; Zは好ましくは構造式M−(O−R−)−Yで表わされるものであり(mは正
の整数); YはOまたはNHであり; RはC〜C10アルキレン基、好ましくはエチレン基、および/またはプロピ
レン基であり; Mは不活性基またはブロック基を含む基または−C=C−基、好ましくはC
12アルキル基、アリル基、アラルキル基または置換C〜C12アルキル基
、アリル基、アラルキル基またはブロック基またはC=Cを含む基、より好まし
くはメチルまたはエチルである。 上記した各ポリマー構造式において、Zは単官能カルボキシル酸から誘導して
もよい。そのような構造式において、結果として得られるポリマーの化学構造は
始発のものを反映している。すなわち単官能酸によりポリマー鎖から結果される
ABジブロックは端部にカルボキシレート(カルボキシル酸)基を結合され、つ
いでジイソシアネート(結果としてのアミドを含んだ基を形成する)、ジオール
(エステルを含んだ基を形成する)、ジアミン(アミドを含んだ基を形成する)
またときにはヒドロキシルアミン(ヒドロキシルアミンの一端にエステル基を形
成し、他端にアミド基を形成する)と結合する。したがってABジブロックに基
づいて複合結合材と結合した多−ブロックは上記したと同類のポリマーを形成す
る。上記したものと同類の種々のポリマー化合物を当業者は容易に形成できるが
、それには単官能カルボキシル酸化合物を用いて、ポリエステルAブロックの重
合を始発させる。 またこの発明はポリマー組成物に関するもので、該組成物はジオールまたはジ
カルボキシル酸(この発明において定めたような)と結合剤との反応生成物(約
1:2の分子比で)を含むものであり、得られた生成物は単官能ヒドロキシ、ア
ミンまたはカルボキシル酸を含んだ化合物と反応して片を形成する。ここでいう
ジオール、ジアミンまたはジカルボキシル酸は、2個の官能基を含みかつ1個以
上の延鎖剤または結合剤と反応するものならば、いかなる化合物(モノマーまた
はポリマー化合物を含む)であってもよい。この延鎖剤または結合剤は分子過剰
で用いられ、好ましくはジオール、ジアミンまたはジカルボキシル酸が約1モル
に対して延鎖剤または結合剤を約2モルの分子比とする。得られた中間生成物は
延鎖剤または結合剤からの2個の反応基を含んでおり、爾後単官能アルコール、
アミンまたはカルボキシル化合物(モノマーまたはポリマーであってよい)と反
応して、この発明の片状の製品となる。ここで使用されるジオール、ジアミンま
たはジカルボキシル酸はACAトリブロックであってもよく、ここでAはポリエ
ステル・ユニットであり、Cはジオールおよびジカルボキシル酸からなる群から
選ばれた化合物である。 ここでジオールは好ましくはC〜C24(好ましくはC〜C12)ジオール
(エチレン・グリコールおよびブタンジオールを含む)、構造式が−(O−R)
m−O−であるポリ(オキシアルキレン)ジオール(RはC〜C10アルキレ
ン基であり、好ましくはエチレン基および/またはプロピレン基であり、mは正
の整数である)、ポリ(オキシアルキレン)豊ジオール(特にポリ(エチレン・
オキサイド)−豊ジオールを含む)、OH端部ポリカプロラクトン、OH端部ポ
リエステルまたはオリゴエステルからなる群から選ばれるものである。 ジアミンは好ましくはC〜C24(好ましくはC〜C12)ジアミン(エチ
レンジアミンおよびヘキサメチレン・ジアミンを含む)、アミノ酸およびオリゴ
ペプチドからなる群から選ばれるものである。 ジカルボキシル酸は好ましくはC〜C24(好ましくはC〜C12)ジカル
ボキシル酸(コハク酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、アジピン酸、
リンゴ酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸を含む)、COOH端部ポ
リカプロラクトン、COOH端部ポリエステルまたはオリゴエステルからなる群
から選ばれるものである。 ACAトリブロックは、オリゴエステルまたはポリエステルを含むAブロックと
ポリ(オキシ)アルキレンを含むCブロックを含んでなるものである。 この発明の方法の一実施例においては、患者の癒着を発生する危険のある部位
にポリマー組成物を調製または固定するものであり、該組成物はABジブロック
(好ましくは上記したようなジ−ジブロックとして)またはACAトリブロック
を含んでおり、これらは延鎖、結合および/または交差結合されており、かつ抗
癒着性を促進するのに充分なポリエチレン・オキサイド特性を含んでいるもので
ある。該Aブロックは好ましくは脂肪族エステル・ユニットを含んでおり、より
好ましくはヒドロキシル酸ユニットまたはそれらの環状二量体などから誘導され
、さらに好ましくはα−ヒドロキシル酸ユニットである。多くの方法において、
患者の外科治療などに掛けられた身体部位に促成ポリマー組成物を施与するもの
である。この発明のポリマー材料は癒着の形成を予防するバリアを提供するもの
である。この保護の期間の後、ポリマーは劣化して患者なの体中に再吸収および
/または患者の身体から排出されるのである。この発明によれば、異物反応の非
吸収に伴う問題は顕著に低減または防止されるのである。 この発明のポリマーはフィルム、ロッド、シリンダー、発泡体、ペースト、分
散液、粘性溶液、液状ポリマー、スプレーなど種々の形態で使用される。その用
途も広範囲に及び、例えば外科などの医療処置に伴う癒着形成の予防、移植片等
の医療用物品の製造、填塞材、潤滑剤、一時的なバリア、バイオ活性剤の制御用
材料、傷や火傷の軟膏、バイオ分解品などに用いられる。 ポリマーの形態は用途に応じて決まるものである。外科における癒着の発生を
予防または低減するには、外科処置の種類や処置の状態や処置する部位などによ
り左右される。また身体中ポリマーを施与する必要によっても左右される。また
この発明の方法は外科処置の後に用いられて、術後の初期において起きる組織の
癒着を防止する。つまり組織が治療または刺激される全ての場合に用いることが
できるのである。外科処置後の組織癒着や組織間癒着や移植の際の予防に用いら
れるのである。 抗癒着性に関してこの発明はポリエステル/ポリ(オキシアルキレン)ACA
トリブロックまたはABジブロック(そのAB多−ブロックを含む)に基づいた
ものであり、ここでAは好ましくは脂肪族エステル・ユニットを含んだポリマー
であり、該ユニットは好ましくはヒドロキシ酸ユニットまたはその環状二量体な
どから誘導される。より好ましくはα−ヒドロキシ酸またはその環状二量体(間
連するエステルまたはラクトンなどのような)である。好ましくはAブロックは
α−ヒドロキシ酸ユニット(脂肪族α−ヒドロキシ・カルボキシル酸または間連
する酸から誘導される)エステルまたは同様な化合物(例えば乳酸、ラクチド、
グリコール酸、グリコライドなどのような)または間連する脂肪族ヒドロキシ・
カルボキシル酸またはエステル(ラクトン)を含んでいる。該カルボキシル酸ま
たはエステルは例えばβ−プロピロ・ラクトン、ε−カプロラクトン、δ−グル
タロ・ラクトン、δ−バレロラクオン、β−ブチロラクトン、ピバロラクトン、
α、α−ジエチルプロピオ・ラクトン、エチレン・カーボネート、トリメチレン
・カーボネート、γ−ブチロラクトン、p−ジオクサノン、1、4−ジオクセパ
ン−2−ワン、3−メチル−1、4−ジオクサン−2、5−ジオン、3、3−ジ
メチル−1−4−ジオクサン−2、5−ジオン、α−ヒドロキシアレイン酸の環
状エルテル、α−ヒドロキシ・バレリ酸、α−ヒドロキシ・ソルバレル酸、α−
ヒドロキシ・カプロイ酸、α−ヒドロキシ−α−エチルブチル酸、α−ヒドロキ
シ・ソカプロイ酸、α−ヒドロキシ−メチルバレル酸、α−ヒドロキシ・ヘプタ
ノ酸、α−ヒドロキシ・ステアリ酸、α−ヒドロキシ・リグノセリ酸、サリシル
酸およびこれらの混合物などである。この発明においてはα−ヒドロキシ酸の使
用が゛好ましい。この発明において用いるトリブロックおよびジブロックのAブ
ロックは好ましくは例えばポリ(グリコール酸)、ポリ(L−乳酸)およびポリ
(D、L乳酸)などのポリ(α−ヒドロキシ−カルボキシル酸)を含んでいる。
なぜならこれらのポリマーは患者により新陳代謝されるモノマー・ユニットを劣
化形成するからである。この発明の抗癒着方法において使用するトリブロックの
Bブロは好ましくはヒドロキシル、カルボキシル酸またはアミン端部ポリ(オク
サアルキレン)ブロック(好ましくはヒドロキシル端部)であり、より好ましく
はポリ(エチレン・オキサイド)ホモポリマーまたはポリ(エチレン・オキサイ
ド)−コ−ポリ(プロピレン・オキサイド)ブロック・コポリマーのいずれかで
ある。 上記したトリブロックまたはジブロック(その多−ブロックを含む)は好まし
くはヒドロキシルアミン基を端部に有しており、延鎖または結合されている。こ
れに用いる二官能延鎖剤としては、ジイソシアネート、ジエステルまたはジアリ
ルハライド基があり、これによりトリブロックまたはジブロックを高分子量鎖に
結合する。ジブロックの場合には、トリブロックの場合のそれと同様に二官能延
鎖剤により結合される。これに代えて、トリブロックはカルボキシル酸部分また
はエステル基(直接エステル基として反応してもよく、「活性」エステル基とし
て励起されえるか、またはアシルハライドなどの活性アシル基に変態される)ま
たはイソシアネート基などの基を端部に有してもよい。爾後二官能延鎖剤により
反応されて好ましくは高分子量を有する延鎖ポリマーを形成する。二官能延鎖剤
としてはジオール、ジアミン、ヒドロキシルアミンまたはポリオキシ・エチレン
(ポリエチレン・グリコール)またはポリ(エチレン・オキサイド)−コ−(プ
ロピレン・オキサイド)ブロック・コポリマー延鎖剤(特に水溶性または水分散
性ゲル、分散剤または粘性溶液の場合には)がある。この発明の結合されたジブ
ロックおよび可溶性多−ブロックは、低粘性用途のポリマーの提供、またはスタ
ーまたはコームポリマーの形成に特に有用である。 外科処置後の癒着低減または防止に間連するこの発明のポリマーはつぎのよう
な特性を具えている。該ポリマーは予重合され、延鎖され(トリブロックの場合
)かつ結合される(ジブロックおよびある種のポリマーの場合)。一部のポリマ
ーは実質的に非交差結合であり、バイオ分解性および/またはバイオ吸収性であ
る。ポリマーは交差結合されてもよく、特にジブロックを用いてスターポリマー
を形成する場合にはそうである。また好ましくはポリマーは人間の組織を含む生
物とは反応性または非反応性である。一般にこの発明のポリマーは意図しないま
たは反対の組織反応を招くものではない。この発明のポリマーはバリア材料とし
て用いられて、癒着を低減または防止するとともに、コーチングや填塞材や潤滑
剤などの種々の用途に効果的に用いられるものである。またフィルムなどの多孔
性構造に用いられるポリマーは充分に柔軟であって、処置される組織の表面に適
合し、同時に充分な強度を有していて、一体の効果的なバリアとして機能して、
材料を組織に縫合するものである。その他にもゲルや分散剤やペーストや種々の
溶液の形で用いられて、身体中の部位に適合する充分な構造的完全性を具えてお
り、同時に癒着を防止し、施与に適するようにポリマーを可溶性および/または
水分散性を帯びるものである。 この発明においてPELAとは抗癒着に用いられるものであってポリ(エチレ
ン・オキサイド)およびポリ(乳酸)を含んでおり、これらはジイソシアネート
、より好ましくはヘキサメチレン・ジイソシアネートにより延鎖されている。P
ELAポリマーは一般にその構造についてはポリ(エチレン・オキサイド)鎖の
分子量とその(EO/LA)比により指定されている。ここでEOとは存在する
エチレン・オキサイド・ユニットの数であり、LAは存在する乳酸ユニット(エ
ステル・ユニット)の総数である。EO/LA比の一般的な定義については後記
する。 この発明の抗癒着性に関しては、ACAトリブロックは好ましくは実質的に非
水溶性ユニットであって、ポリ(ヒドロキシ酸)ブロックおよびポリ(オクサア
ルキレンブロック)、好ましくはポリ(α−ヒドロキシ酸、)ブロックおよびエ
チレン・グリコール、ジエチレン・グリコールおよびポリ(エチレン・オキサイ
ド)鎖またはポリ(エチレン・オキサイド)−コ−ポリ(プロピレン・オキサイ
ド)ブロック・コポリマーを含んでいる。この発明のACAのAブロックはバイ
オ分解性であって、1個のモノマー・ユニットから約400以上のモノマー・ユ
ニットに及び、好ましくは約4〜50ユニット、より好ましくは約6〜30ユニ
ット、さらに好ましくは8〜16モノマー・ユニットに及ぶものである。またそ
の長さはトリブロック中でAブロックと結合されたCブロックの長さまたは分子
量により左右される。Aブロック中の1モノマー・ユニットは乳酸、グリコール
酸または間連ヒドロキシ酸(エステル)ユニットであり、ラクチドおよび/また
はグリコライドまたは間連反応剤は1個以上のヒドロキシ酸ユニットを含んでA
ブロックを形成する。ACAトリブロックの物理的特性およびCブロックのサイ
ズに応じて、Aブロックのサイズは平均範囲から外れてもよい。 この発明のABブロックおよび多−ブロック中のAブロックのサイズは用途に
応じて1モノマー(エステル)ユニットから約500ユニット以上に及ぶ。低分
子量が望ましい(低粘度)の用途の場合には、Aブロックの分子量は低い方が望
ましく、例えば1〜20モノマー・ユニットである。 ACAトリブロック中のABジブロックは好ましくはα−ヒドロキシ酸、より
好ましくはグリコール酸、乳酸(バイオ吸収性を促進するには好ましくはLまた
はDL混合物)またはそれらの混合物から、グリコライドまたは乳酸反応剤の形
で誘導される。術後の癒着を低減・防止するのに用いられる最終ポリマー中にお
いて、Aブロックはマトリックス中に硬い領域を形成し易く、強度とポリマーに
対する後続敵完全性を賦与する。このAブロックは非水溶性で好ましくはより水
溶性/水分散性のBまたはCブロックと組み合わされて、ACAトリブロックお
よび最終ポリマー中のAとCブロックの間の相分離を促進し、癒着を防止または
低減する。かくしてAブロックは最終ポリマーに本質的な構造特性を導入し、こ
れがBまたはCブロックと組み合わされて、秀れた抗癒着性(BまたはCブロッ
クによると考えられる)と強度と構造的完全性とバイオ分解性とを賦与する。加
えてある実施例にあっては、Aブロックの長さは相分離微細構造を与える上で重
要であると考えられる。 癒着の処理に間連して、Bブロック(ABジブロックの場合)とCブロック(
ACAトリブロックの場合)は好ましくはポリ(エチレン・オキサイド)または
ポリ(エチレン・オキサイド)−コ−ポリ(プロピレン・オキサイド)ブロック
コポリマーおよび他のPEO−豊鎖を含んでおり、その分子量(M)範囲はつ
ぎの通りである。BまたはCブロックのサイズは約100Da(ダルトン単位)
から約200000Da以上、好ましく約は400〜20000Da、より好ま
しくは約400〜10000Daのポリ(エチレン・オキサイド)に及ぶ。この
発明の教示に基づいて当業者はBまたはCブロックの長さを変えて秀れた抗癒着
性を得ることができる。 この発明の抗癒着性に間連してACAトリブロックおよびABジブロックはB
またはCブロックの長さについて述べたが、ACAトリブロックのAブロックお
よびABジブロックのAブロックいずれでも、この場合反復ユニットはエチレン
・オキサイド・ユニットをモノマー・ユニットの総数で割ったものである。この
比をEO/LA比と呼ぶ。延鎖、結合または交差結合されたACAトリブロック
またはABジブロックを含んだポリマーEO/LAの面から記載され、この場合
には該比は単に全ポリマー中におけるモノマー・ユニットに対するオキシアルキ
レンの比を表わしている。全ポリマーのEO/LA比はNMR分析により決定さ
れる。またこれらのポリマーはポリ(エチレン・オキサイド)(PEG)鎖およ
びトリブロックまたは全ポリマー中のPEG鎖の重量%によっても指定され得る
ものである。しかし延鎖剤、結合剤または交差結合剤がポリ(エチレン・オキサ
イド)を含む場合には、ポリマーのEO/LA比はACAトリブロック、ABジ
ブロックまたは多−ブロックの場合のそれとはかなり変わってくる(延鎖剤から
のEOの故にEOの総量は非常に大きくなり、したがってポリマーのEO/LA
比はACAトリブロック、ABジブロックまたは多−ブロックより非常に大きく
なるのである)。同様にそのようなポリマー中に見られるPEGの重量%もまた
ACAトリブロックやABジブロックのそれとは大きく異なるのである。 EO/LA比は、例えばポリ(エチレン・オキサイド)−乳酸ブロック・コポ
リマー(PELA)の場合には、6000/3.8となり、これは平均分子量6
000でEO/LA比が3.8のPEG鎖を含んだヘキサメチレン・ジイソシア
ネート延鎖ACAトリブロック・コポリマーである。したがってこのポリマーの
トリブロックはBブロックに6000分子量PEGセグメントを含んでおり、該
セグメントはほぼ136個のエチレン・オキサイド・ユニットを含んでおり、2
個のAブロックはそれぞれ平均ほぼ18LAユニットを含んでいる。これに代え
て同じポリマーは6000/69.8%と指定することもでき、ここで6000
はPEG鎖の平均分子量であり、69.8%はACAトリブロック中のPEGの
重量%である。このPELA6000/3.8ポリマーでは、トリブロックの分
子量はほぼ8592である(6000PEG鎖および2個のポリ乳酸では、各A
ブロックは分子量がほぼ1296であり、2個のAブロックについては2592
である)。このトリブロック中のPEGブロックの重量%は69.8%(600
0/8592)となる。 これに代えて上記のACAトリブロックは例えばつぎのような延鎖剤で延鎖さ
れてもよい。すなわちHDI−PEG4000−ヒドロキシルLがそれであり、
これは分子量4000のポリ(エチレン・オキサイド)をヘキサメチレン・ジイ
ソシアネートの2モルで反応させることにより形成される。上記したような延鎖
剤のACAトリブロックとの反応の後の反復ユニットは[(LA)18−PEG
6000−(LA)18−HDI−PEG4000HDI]である。トリブロッ
ク8592(6000+2X18X72=2592)およびマクロ・ジイソシア
ネート延鎖剤の分子量は2X168(2個のHDI分子)+4000(PEG鎖
)となる。したがって反復ユニットのMWは8592+4336=12928と
なる。反復ユニット中のPEGの重量%は77.4%(6000+4000=1
0000;1000/12928)である。反復ユニットのEO/LA比の面で
は、全PEGMWは10000であり、これは10000/44EOユニット=
227.3EOユニットを含んでいる。これらのユニットを存在する36LAユ
ニットで割ると6.3の比となる。平均PEGMWを決定するのが難しい場合も
あるので、ほぼ6000の平均MWを上に得ている。これはトリブロック中のP
EG1000と延鎖剤中の2000との結果であり、または単に各トリブロック
および延鎖剤中に6000のPEG鎖を有する結果でもある。上記したようなポ
リマーの一例を挙げるとPELA6000/4000/77.4%である。 この発明の抗癒着性ポリマーに用いられるEO/LA比は約0.1〜100以
上、好ましくは約0.5〜30、より好ましくは0.5〜10.0、さらに好ま
しくは約1.0〜5.0、さらに好ましくは約1.5〜4.5、さらに好ましく
は約2.5〜3.5、最も好ましくは約3.0である。所望の最終ポリマーの特
性によってはEO/LA比がこの範囲外となることもある。個々のポリマーのた
めに好ましいEO/LA比はBブロックのサイズと延鎖剤のタイプによって変わ
ってくる。ある場合にはトリブロック中のBブロックのサイズ(分子量)が増加
すると、EO/LA比はトリブロックやポリマーにおけるそれよりも若干小さく
なる。 ポリマーの一般的な性質を決めるのは用途や所望の組成物特性に応じて個々の
組成物成分を選ぶことが基礎となる。例えば分子量、最終組成物の形態、組成物
の物理的性質、バイオ分解性またはバイオ腐食性、化学または溶解特性、バイオ
活性剤との適合性などである。この発明のポリマーを用いることにより同じタイ
プの化学内容を持たないポリマーよりも改良された物理的特性を得ることができ
る。 この発明のポリマー組成物は適宜変更や調整することにより、存在時間を促進
したり、バイオ分解の速度を向上させたり遅らせたりして、ポリマーの物理的/
機械的性質を改良できる。ポリマー組成物を溶液状で用いる場合には、ポリマー
の流動特性を改良することもできる。この発明のポリマーにおいては水素結合を
促進する多くの基を用いるので、組織の表面、蛋白質、関連分子、セルおよび/
または表面などと大きく相互作用する。加えて水素結合が増えるので、フィルム
に物理的または機械的な特性を導入し、または溶液中の液状ポリマーの物理的特
性を改良する。 この発明の抗癒着性の場合、この発明のポリマーによって生み出される抗癒着
性バリアの特性の適合は以下の組み合わせに基づく。(a)理論、PEG(Bブ
ロック)による強化抗癒着性特性の結果;(b)ポリエステルの生物分解性、好
ましくはポリ(ヒドロキシ酸)Aブロック;(c)ポリマーマトリクスの微細構
造に分離された部分的段階から誘導された物理的および/または技術的特性;そ
してある実例における、関連の(d)様々な材料の流動特性。 PEG(Bブロック)の含有量は抗癒着性バリアとしてのポリマーの有効性に
関係している。含有量が高いと抗癒着加勢が増加するが、ポリマー分解が早くな
る。バリアは間連する組織を分離して所定の期間位置する必要があるので、PE
Gの最大含有量とバイオ的に存在する時間とを組み合わせる最適のEO/LA比
がある。動物実験のデータによると、PEG鎖の分子量が6000で、EO/L
S比がほぼ1.0〜3.0、好ましくは約1.5が抗癒着性バリアとしての最適
性能を与える。 この発明の教示に基づいて当業者なら、術後の癒着を阻止する秀れた構造的完
全性、バイオ分解性と活性を具えたポリマーを与えるべくAブロックの長さをB
ブロックに変えることができる。 この発明のポリマーは予備重合され、延鎖されかつ結合されて高い分子量とな
る。ポリマーは交差結合してもしなくてもよい。製造されるポリマーの分子量を
増やすべく、ABジブロックは延鎖または結合されるが、これにはジイソシアネ
ート、ジカルボキシル酸化合物またはジアリルハライドのようなジカルボキシル
酸の誘導体などの二官能化合物を用いる。剤や結合剤または交差結合剤のACA
トリブロックまたはABジブロックとの反応により形成される製品は、ACAA
トリブロックまたはABジブロック(または間連する多−ジブロック)上の求核
(または親電子)部分および延鎖剤、結合剤または交差結合剤上の求核(または
親電子)部分の化学的性質に依存するものである。反応生成物は広範囲に亙って
変化することができ、ウレタン基、エステル基、尿素基およびアミド基などの異
なる部分を形成する。例えばヒドロキシル端部を具えたACAトリブロックまた
はABジブロックの場合には、ジイソシアネート鎖延鎖剤と反応してウレタン基
を含んだ製品を形成する。アミン基を端部に有する場合には、ジイソシアネート
鎖延鎖剤と反応して尿素基を含んだ製品を形成する。カルボキシル酸基を端部に
有する場合には、アミノ鎖端部延鎖剤または交差結合剤と反応してアミド基を含
んだ製品を形成する。カルボキシレート端部のトリブロックまたはジブロックが
イソシアネートと反応すると、製品はアミド基を含んでいる。求核端部トリブロ
ックまたはジブロックはジイソシアネート化合物により延鎖されて、延鎖ポリマ
ーを形成する。フィルムなどの形態をとる場合には、延鎖剤を用いて大分子量の
トリブロックが得られ、構造的な完全性が高くなる。ゲル、液状ポリマーおよび
/または粘性溶液の場合には、延鎖剤や結合剤や交差結合剤は高分子量や粘度制
御や構造的完全性を与えるのみならず、患者中の部位へのポリマーの溶解や施与
に適したかなりの程度の水溶性/分散性をも与えるものである。すなわち延鎖剤
や結合剤や交差結合剤を用いることにより、種々の秀れた形態的、機械的および
誘導的効果が結果されるのである。 この発明の最終ポリマーはある種の液体には非溶性であってもよく、粘性溶液
および/またはゲルで用いるとかなりの量の水を吸収する。また特にEO/LA
比が高いと水溶性でもある。 またこの発明のポリマーは交差結合されてもよい。ただし交差結合剤が少なく
とも3個の反応官能基を有している場合は例外である。交差結合剤をジブロック
ポリマーと一緒に用いる場合には、得られるポリマーは星状または櫛状の構造と
なる。 また1個の単官能基のみを含んだ冠端剤を用いることもできる、これによりト
リブロックまたはジブロックを冠端する。このような冠端により、ヒドロキシル
またはアミン基などの反応性基で冠端されたポリマーより保存安定性や寿命が顕
著に増加する。発明の詳細な説明 まず本明細書において使用する用語を説明する。 「非反応性」とは反応に参与して中間生成物またはこの発明のポリマーを形成
しない化合物または分子の一部についいて言うものである。この発明において使
用する非反応性基としては、例えばアルキル、アリルまたはアラルキル基または
置換例えばアルキル、アリルまたはアラルキル基が挙げられる。ラジカルに始発
される重合反応とは反対に、この発明の中間生成物またはポリマーを形成する反
応は加熱始発求核/親電子反応である。したがって、非反応性の部分はこの定義
に入る。場合によってはヒドロキシエチル・メタアクリレート(MEMA)また
は他の−C=C−を含んだモノマーまたはブロック基(除去されると中間生成物
またはポリマーの形成後に反応性部分を形成する)を含んだ基も使われる。例え
ばモノマーの重合を始発してAブロックを形成するか、またはトリブロック、ジ
ブロックまたはポリマーの他ブロックの1以上の他のセグメントに含ませる。そ
のような−C=C−を含んだ部分は後続の結合または交差結合に用いられて、こ
の発明のポリマー組成物を形成する。「ラジカル重合反応」の反応性にも拘わら
ずそれらのモノマーはこの発明の「非反応性基」中に用いられる。非反応性基は
「不活性」でもある、すなわちいかなる条件下でも反応性でない基を含んでいる
。例示するとアルキル基、アラルキル基またはアリル基などがあり、置換または
非置換であり、さらに反応できるブロック基、−C=C−または他の基を含まな
いのである。 また「ジオール」と言う用語は、2個のアルコール基を含んだ分子または化合
物(モノマー、オリゴマーおよびポリマーを含む)を指すもので、該アルコール
基は親電子基(例えばイソシアネート、エステル、アシルハライド、活性化され
たエステル)と反応してこの発明の化合物を形成する。この発明に用いる代表的
なジオールとしては、例えばC〜C24(好ましくはC〜C12)ジオール
、アルカノール、アリルアルコール、アラルキルアルコール、置換アルキル、置
換アリルおよび置換アラルキルアルコール(例えばエチレン・グリコールやブタ
ンジオールを含む)、OH端部ポリカプロラクトンおよび他のOH端部ポリエス
テルおよびオリゴエステル、ポリ(オキシアルキレン)などのポリエーテル(ポ
リエチレン・グリコールを含む)、ポリ(プロピレン・グリコール)、ポリ(エ
チレン・グリコール)−コ−ポリ(プロピレン・グリコール)、その他のヒドロ
キシルを含んだ化合物(例えば蛋白質、酵素、成長因子、バイオ活性基など)、
ポリサッカロイドおよびACAブロック(Aはポリエステル・ユニットであり、
Cはポリ(オキシアルキレン)を含むジオールである)である。 さらに「ジアミン」とは2個のアミン基(一次および二次アミンを含むが、好
ましくは一次アミン)を含んだ分子または化合物(モノマー、オリゴマーおよび
ポリマーを含む)を言うものである。該アミン基は親電子基と反応してこの発明
の化合物を形成する。この発明に用いる代表的なジアミンとしてはC〜C24
(好ましくはC〜C12)ジアミンであって、アルキルアミン、アリルアミン
、アラルキルアミン、置換アルキル、置換アリルおよび置換アラルキルアミン、
アミノ酸、オリゴペプチドおよびポリペププチド、蛋白質、酵素、バイオ活性剤
などを含むものである。リシン、オリゴリシンおよびポリリシンをアミノ酸、オ
リゴペプチドおよびポリペプチドとして用いてもよい。 用語「ジカルボキシル酸」は2個のカルボキシル酸基を含んだ分子または化合
物(モノマー、オリゴマーおよびポリマーを含む)を言うものであり、親電子基
と反応するか、または親電子基(活性化されたエステルまたはアシルハライドな
ど)に変態されて、求核と反応してこの発明の化合物を形成する。この発明に用
いる代表的なジカルボキシル酸としては、例えばC〜C24(好ましくはC
〜C12)ジカルボキシル酸が挙げられ、アルキルカルボキシル酸、アリルカル
ボキシル酸、アラルキルカルボキシル酸、置換アルキル、置換アリルおよび置換
アラルキルカルボキシル酸を含むものであり、コハク酸、セバシン酸、アジピン
酸、リンゴ酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、COOH端部ポリカプロラク
トン、およびCOOH端部ポリエステルまたはオリゴエステルを含んでいる。 「ポリマー」と言う用語はこの発明の組成物を指すものである。この発明のポ
リマーは平均分子量が約1000〜3000から数百万以上に亙り低分子量のオ
リゴマーも含むものである。 用語「ポリ(エチレン・グリコール)」と「ポリ(オキシ・エチレン)」と「
ポリ(エチレン・オキサイド)」は種々の分子量であって、ACAトリブロック
やABジブロック多−ブロックのBブロック、延鎖剤、結合剤、交差結合剤に用
いられるものである。また「ポリ(オキシアルキレン)を含む」および「ポリ(
エチレン・オキサイド)を含む」という表現は少なくともある程度の量のポリ(
オキシアルキレン)またはポリ(エチレン・オキサイド)を含むポリマー鎖をい
うものである。「ポリ(オキシアルキレン)豊」および「ポリ(エチレン・オキ
サイド)豊」とは少なくとも50重量%のポリ(オキシアルキレン)またはポリ
(エチレン・オキサイド)を含んだポリマー鎖をいうものである。 「ポリエステル」とはABジブロック、多−ブロックまたはACAトリブロッ
ク中のAブロックに見出されるポリマー化合物をいう。ジブロックには存在しな
いが、多−ブロックとトリブロックとはこの発明のポリマー組成物には存在し、
そこでは「ポリエステル」は脂肪族ヒドロキシル・カルボキシル酸または関連エ
ステル、ラクトン、ジアミンエステル、カーボネート、アンハイドライド、ジオ
クサノンまたは関連モノマーから誘導され、かつ好ましくは脂肪族ヒドロキシ・
カルボキシル酸、または関連エステル誘導される。そのようなユニットはつぎの
ものから誘導される。例えば乳酸、ラクチド、カプロラクトン、グリコール酸、
マタハ関連脂肪族ヒドロキシ・カルボキシル酸、エステル(ラクトン)、二量体
酸または関連化合物などである。該化合物としては例えばβ−プロピオラクトン
、ε−カプロラクトン、δ−フルタロラクトン、δ−バレロラクトン、β−ブチ
ロラクトン、ピバロラクトン、α、α−ジエチル・プロピオラクトン、エチレン
・カーボネート、トリメチレン・カーボネート、γ−ブチロラクトン、p−ジオ
クサノン、1、4−ジオクセパン−2−ワン、3−メチル−1、4−ジオクサン
−2、5−ジオン、3、3−ジメチル−1−ジオクサン−2、5−ジオン、α−
ヒドロキシ・ブチル酸の環状エステル、α−ヒドロキシ・バレル酸、α−ヒドロ
キシ・イソバレル酸、α−ヒドロキシ・カプロ酸、α−ヒドロキシ−α−エチル
ブチル酸、α−ヒドロキシ・イソカプロ酸、α−ヒドロキシル−α−メチルバレ
ル酸、α−ヒドロキシ・ヘプタノ酸、α−ヒドロキシ・ステアル酸、α−ヒドロ
キシ・リグノセリ酸、サリシル酸およびそれらの混合物などがある。α−ヒドロ
キシ酸または関連ヒドロキシ酸およびそれらの対応するシリ二量体酸(特にラク
チド、グリコライド、カプロラクトンなど)の使用が望ましい。上記したような
のモノマーを使用するにおいて、形成されるモノマー・ユニットは特定的にエス
テル基ではなく、カーボネート基、ウレタン基、アンハイドライド基および上記
したようなのモノマーから誘導される基のような基を含んでもよい。ポリエステ
ルという用語は上記したようなモノマーの全てから誘導されるポリマーを包含す
るものであり、実際にエステル・ユニットを形成するものが好ましい。この発明
に用いられるポリエステルは好ましくはバイオ分解性および/またはバイオ可溶
性である。用語「オリゴマー」は少なくとも2個のエステル基から約10個のエ
ステル基を含んだ化合物をいう。オリゴエステルは短くて(低分子量であり)か
つポリエステルより少ないエステル基を含んでいる。 「ポリ(ヒドロキシ・カルボキシル酸)」または「ポリ(α−ヒドロキシ・カ
ルボキシル酸)とはこの発明において用いられるABジブロック、ACAトリブ
ロックまたは多−ブロックのポリエステルAブロックを言うもので、A脂肪族ヒ
ドロキシ・カルボキシル酸または関連エステル、二量体エステルまたはオリゴエ
ステルであって、好ましくは脂肪族α−ヒドロキシ・カルボキシル酸または関連
エステルから誘導され、環状二量体エステル(例えば乳酸、ラクチド、グリコー
ル酸、グリコライド)または関連脂肪族ヒドロキシ・カルボキシル酸またはエス
テル(例えばε−カプロラクトン、δ−グルタロラクトン、δ−バレロラクトン
、γ−ブチロラクトンおよびそれらの混合物)を含んでいる。α−ヒドロキシ酸
および対応するシリ二量体エステル、特にラクチドおよびグリコライドの使用が
望ましい。 「ジブロック」とはAブロックとBブロックとを含んだポリマー・ユニットを
言う。この発明のABブロックはBブロックに共有結合された第1のAブロック
(好ましくはポリ(ヒドロキシ・カルボキシル酸)ポリエステル)を含んでおり
、単官能アミン、ヒドロキシルまたはカルボキシルを含んだモノマーまたはポリ
マー化合物であり、場合によってはポリ(オキシアルキレン)を含んでいる。こ
の発明における「ジブロック」は例えばヒドロキシ・カルボキシル酸(または等
価なモノマー、二量体または関連基礎要素)とヒドロキシル、アミンまたはカル
ボキシル端部化合物ブロックとの重合を始発させることにより形成される。該化
合物は非反応性基(例えばアルキル、アリルまたはアラルキル基または置換アル
キル、アリルまたはアラルキル基、好ましくはC〜C12アルキル基または等
価物)または保護基(除去されることにより後刻自由な求核部分を与える)によ
り冠端されている。得られたジブロックはさらに結合剤(結合剤とジブロックと
の分子比は1:2が望ましい)、交差結合剤などで処理されて、癒着の低減およ
び/または防止に用いられるのに好ましいEO/LA比を有したこの発明のポリ
マーを形成する。ジブロックはACAトリブロックと同じように使用される、す
なわち基本ポリマー・ユニットとして用いられる。 「ジ−ジブロック」とは2個のABジブロックを結合させることにより得られ
る化合物をいう。ジ−ジブロックおよび結合ジ−ジブロックは同義である。この
発明のジ−ジブロックは一般的に BA−W−AB、 表わされる。もしBがヒドロキシまたはアミン基(Aブロックは結合反応を行う
端部ヒドロキシル基を有している)を用いてAを形成する重合を始発したのなら
、Wは単純なジイソシアネートまたはジアシド(または関連エステル、活性化エ
ステルまたはアシルハライド)から誘導される。これに代えて、もしカルボキシ
レート(カルボキシル酸)を始発基として用いてBがAブロックの重合を始発し
たのなら、Wは単純なジイソシアネートまたはジオールまたはジアミンから誘導
してもよい。 用語「多−ジブロック」は複雑な結合剤により結合されて構造式 AB−V−BA、 の多トリブロックを形成するABジブロックを含んだ化合物をいう。ここでVは
種々の結合剤であって、 もしヒドロキシまたはアミン端部Bブロック(重合後、Aブロックは結合反応を
行うために用いられるヒドロキシル基により冠端される)を用いてAブロックの
重合が始発されるなら、イソシアネートまたは酸端部トリブロックまたは他の分
子(モノマー、オリゴマーまたはポリマー)、 もしCOOH端部Bブロック(重合後Aブロックは結合反応を行うCOOH基に
より冠端される)を用いてAの重合が始発されるのなら、イソシアネート、アミ
ンまたはヒドロキシル端部トリブロックまたは分子(モノマー、オリゴマーまた
はポリマー)などである。 用語「トリブロック」は、ジオール、ジアミンまたはジカルボキシル酸化合物
Cブロックに共有結合された第1ポリエステルAブロック、を含んだポリマー・
ユニットをいう。該Cブロックはポリオキシ・アルキレンを含むのが好ましく、
該ポリオキシ・アルキレンは第2のAブロックに共有結合されている。 この発明のトリブロックはヒドロキシル、アミンまたはカルボキシル部分によっ
て冠端されてもよい。しかし好ましくはヒドロキシル基により冠端されてこの発
明の最終ポリマーを形成する。該ヒドロキシル基は延鎖、交差結合剤または他の
基(親電子部分を有している)に容易に共有結合される。ジブロックに対する用
語「AB」とは対照的にトリブロックを示すのに用語「ACA」を用いるのは、
単にACAトリブロックのCブロックの2官能性とジブロックのBブロックの単
官能性とを区別するためである。Cブロックは2官能ジオール、ジアミンまたは
ジカルボキシル酸分子から誘導される。Bブロック(Bブロックが例えば中間生
成物またはポリマーが最初に合成された後で追加的な反応に参加するブロック基
または−C=C−基を含んでいる場合は別として)は単官能(すなわち反応に参
加して重合またはAブロックへの結合を始発するただ1個のヒドロキシル、アミ
ンまたはジカルボキシル酸部分から誘導される)である。 「スター状分子」または「スターポリマー」とは性質がスター状の分子を言う
ものである。個のタイプの化合物はトリ以上官能Bブロック(例えば少なくとも
3個のアミン基を具えたオリゴペプチド)を用いて形成することができる。つま
り各官能基はAブロックの形成を始発する。それ以上変態することなく、得られ
た製品はスターポリマーである。もしABジブロックがより高い官能交差結合剤
で反応されるかAブロックがトリまたは多官能剤(トリメチル・プロピレンなど
)により始発されるなら、その結果がスターポリマーである。もしAブロック重
合の始発にポリHEMAなどの多感応基または他の多官能分子を用いるならば、
その結果はスターまたは「櫛状」ポリマーである(もしAブロックが単純に発生
されたのなら)。もしAブロックが結合されるならば、結果は交差結合材料であ
る。 「非水溶性」または「実質的に非水溶性」とはこの発明に用いるACAトリブ
ロックまたはABジブロックについて言うものである。ポリマーが実質的に可溶
性である粘性溶液、ゲル、ペーストまあはエマルジョンの形態では、ABジブロ
ック、AB多−ブロックまたはACAトリブロックは水溶性でも非水溶性でもよ
い。非水溶性この発明のトリブロックまたはジブロックは約0.5〜0.6g/
100ml水を越えない、より好ましくは約0.2g/100ml水未満の範囲
で水溶性である。水溶性度を決めるのに、この発明のジブロックまたはトリブロ
ックは室温(つまり約20〜23℃で)で水に2時間ほど溶解、攪拌または混合
される。この発明において延鎖されたトリブロック(フィルムなどを形成するの
に使われる)もまた実質的に非水溶性である(つまり水溶性度は0.2mg/m
lを越えないのである)。このような限定された水溶性度は、抗癒着性という観
点からするとこの発明において好ましく用いられる非水溶性トリブロックまたは
ジブロックは少なくとも約25〜30%のAブロックを含んでいる、という事実
を反映するものである。 ABジブロックまたはACAトリブロック中における少なくとも約25〜30
重量%含まれるAブロックの量はこの発明のトリブロックまたはジブロックを実
質的に非水溶性とする。水溶性の度合いは材料の分子量に左右される。Aブロッ
クの長さおよび/またはサイズが最終ポリマーに構造的な完全性とバイオ分解性
とを導入し、またブロックの相互疎水性がABジブロックまたはACAトリブロ
ックの水溶性を低減させる傾向があるので、この特性はこの発明のポリマーにお
いて有利である。したがってABブロック間の適正なバランスを有したポリマー
組成物は低速度のバイオ分解性および癒着を防止されるべき組織との長い干渉性
を有している。ポリ(エチレン・オキサイド)を含むBブロックを用いたものに
あっては、ポリマーの全EO/LAに亙ってこれが見られる。 この発明において粘性溶液、分散液および/またはゲルの形態で用いられるポ
リマーは好ましくは水溶性および/または水分散性であって、フィルムな鈍いも
散られるABジブロックまたはACAトリブロックと同じものを用いる。実質的
に非水溶性でかつ許容できる粘性と低調製特性のものを液状で形成するには、ポ
リマーは実質的に非水溶性である。したがってフィルムやゲル、分散液や粘性溶
液で用いるに際しては、ACAトリブロックまたはABジブロックは非水溶性で
あるのが望ましい。ポリマーが容易に水分散性である場合には、ABジブロック
またはACAトリブロックの水溶性は有利な特性であって、約1〜5%のABジ
ブロックまたはACAトリブロックを含んだAブロックを含むのが有用である。
「貯蔵安定」とは固体、液体、ゲルまたは関連形態のポリマーについて言うも
斧である。非反応性基(すなわちそれ以上反応に参加できない)により冠端され
たポリマー組成物は、反応性基(特にヒドロキシル、アミンまたはカルボキシル
酸)により冠端されたポリマー、より遥かに顕著に安定である。この発明のポリ
マーにおいて非反応性基は(時間とともにポリマーが化学および/または物理的
特性を変えるエステル化やアミド化などの反応にそれ以上参加できず、長期貯蔵
安定性であり、少なくとも1月、好ましくは6月、1年以上安定)であることが
望ましい。この発明の貯蔵安定なポリマー組成物は品質管理も容易である。 「癒着」とは組織間または器官間または組織と移植片(義肢)間の異常な付着
を言うものであり、外科などの炎症刺激後に形成されるものであり、多くの場合
かなりの苦痛と不快感を伴うものである。癒着が正常な組織機能に影響すると、
それらは外科措置の併発症と考えられる。そのような組織の結合は術後の初期に
おいて2個の組織表面間で起きる。癒着は繊維性の構造であって、正常に結合さ
れていない組織または器官を連結する。この発明を適用する普遍的な術後癒着は
腹腔内または骨盤癒着である。用語「癒着」は全てのタイプの外科処置について
もちいるものであり、筋骨格外科、骨盤外科、婦人科外科、眼科外科、整形外科
、中枢神経、心臓血管および子宮内治療などである。癒着は骨盤外科術後に腸障
害を起こし、婦人科外科術後に不妊症を起こし、筋骨格外科術後に肋骨運動不全
を起こすなどその他種々の支障、障害を結果するのである。 また「EO/LA比」とはABジブロックまたはACAトリブロック・コポリ
マーおよび延鎖または結合されたポリマー中に用いられるポリ(エチレン・オキ
サイド)またはポリ(エチレン・オキサイド)−コ−ポリ(プロピレン・オキサ
イド)およびエステル・ユニットの相対量をいうものである。該エステル・ユニ
ットとはモノマー・ユニットを含むもので、該モノマー・ユニットは技術的には
エステル・ユニットではないが、ヒドロキシル・カルボキシル酸、好ましくはα
−ヒドロキシ・カルボキシル酸ユニットであって、最も好ましくは乳酸ユニット
である。この用語はBまたはCブロック(好ましくはポリ(エチレン・オキサイ
ド)、モノマー・ユニットはエチレン・オキサイド・ユニット)の長さ(モノマ
ー・ユニットの数)をACAトリブロックのAブロック(好ましくは乳酸)中ま
たはABジブロック中のAブロック中のヒドロキシル酸(エステル)ユニットの
総数で割ったものである。顕著な延鎖ポリ(エチレン・オキサイド)(Bまたは
Cブロック中。)を含んだABジブロックまたはACAトリブロックを含んでな
るポリマーもまたEO/LAで記載される。抗癒着性ポリマーに好ましいEO/
LA比は約0.1〜100、好ましくは約0.5〜30、より好ましくは約0.
5〜10.0、より好ましくは約1.0〜5.0、より好ましくは約1.5〜4
.5、より好ましくは約2.5〜3.5、最も好ましくは約3.0である。最終
ポリマーに望まれる特性と用途よっては、EO/LA比はこの範囲外になること
もある。抗癒着性の目的で用いるポリマーフィルムの場合はEO/LA比は約0
.1〜25好ましくは約0.5〜10.0、より好ましくは約1.0〜5.0、
より好ましくは約1.5〜4.5、より好ましくは約2.5〜3.5、最も好ま
しくは3.0である。抗癒着性の目的で用いる粘性溶液、分散液および/または
ゲルの場合には、EO/LA比は30以上になる。BまたはCブロック(例えば
プロピレン・オキサイド・ユニットまたは高級アルキレン・オキサイド・ユニッ
ト)に疎水性ユニットが用いられる場合には、このユニットはEO/LA比の名
称(LA)中の成分であると考えられる。 「予重合された」とは用途に採用される前に完全に反応されたポリマーについ
て言うものである。すなわちこれは患者中の部位において重合されるポリマーに
対向するものである。このような予重合ポリマーは予形成構造(フィルム、シリ
ンダー、球体、ロッド、ブロック、管、ビーズ、発泡体またはリングなどの三次
元構造をM有した組成物)と非予形成構造(スプレー、ゲル、液状ポリマー、ペ
ースト、粘性溶液および分散液など)とを生成するのに用いられる。 用語「交差結合」または「交差結合剤」はACAトリブロックまたはABジブ
ロックをこの発明のポリマー中の他のトリブロック、ジブロックなどの部分に結
合する基に関して用いられる。交差結合剤は少なくとも3個の反応性部分を含ん
だ化合物を言うもので、該反応性部分としては例えば求核および/または親電子
部分または二重結合部分(ラジカル始発メカニズムで反応できる)などがある。
交差結合剤は好ましくは少なくとも3個の同じタイプの部分(求核および親電子
または基始発部分)を有しており、これによりトリブロックおよびジブロックと
の反応を可能とする。延鎖剤が2個の反応性基のみを有している場合を除き、多
くの場合交差結合剤は延鎖剤に関係がある。交差結合剤は少なくとも3個の反応
性部分を有している。この発明に用いる交差結合剤の例としては、例えば少なく
とも3個のイソシアネート部分を有したもの(イソシアヌレート)、または反応
性部分の混合物(カルボキシル酸やヒドロキシル酸)などがある(クエン酸また
は酒石酸など)。当業者なら交差結合剤のタイプや量を適宜選択して、この発明
の治療方法を可能とすることができる。 この発明においてABジブロックが交差結合剤と反応すると、星状分子や櫛状
ポリマーを形成する。ABジブロックが分子当たり1個の反応性部分のみを含ん
でいる限りでは(一方のブロックが、最初のABジブロックの形成に続いて除か
れて反応されるブロック基、を含んでいる場合を除く)、交差結合剤の使用が星
状や櫛状などの所定の構造を形成する。交差結合剤が反応できるジブロック中に
追加的な部分が含まれていると、ACAトリブロックにより形成されるものと同
種の交差結合システムを発生する。 「非交差結合」、「実質的に非交差結合」、「交差結合」または「実質的に交
差結合」とは交差結合の存在や不存在を示すのに用いられる表現である。この発
明のポリマーは術後の癒着低減または防止を伴うものである。実質的に非交差結
合でるポリマーは約1.0%未満、好ましくは約0.5%未満、より好ましくは
約0.1%未満、さらに好ましくは0.05%未満の交差結合を含んでいるもの
である。ここで%とは重量%を言う。1重量%を越える場合もある。 この発明のポリマーは延鎖または結合されてもよい。延鎖されないが交差結合
されたポリマーを形成することもできるが、抗癒着の目的で用いる場合には、E
O/LA比をよくするために、親水性の剤で交差結合するのが望ましい。また交
差結合と延鎖結合の双方を有してもよい。延鎖により構造的完全性と均一性とが
抗癒着性とともに得られるのである。延鎖結合はそれだけまたは交差結合と組み
合わされて、親水性Bブロックの可動性と柔軟性とを抗癒着性とともに与えるも
のである。この発明のポリマーによれば、Aブロックが疎水性で、しばしば部分
的に結晶性で、硬い微細相(高い構造的完全性の)を形成する。BまたはCブロ
ックは親水性で、柔軟な相を形成し、これが抗癒着性に貢献するものと考えられ
る。微細構造の形成は術後の癒着低減、防止のための秀れたバリアを形成する。
延鎖のないトリブロックの疎水性交差結合は分子の移動度を制約するだけでなく
、微細相の分離を防止する。この2通りの現象は抗癒着性を損ねるものと考えら
れる。 特に交差結合の密度が高いと相分離およびかなりの結晶化を防止するか少なく
とも制約する。相分離と結晶化の制約は交差結合密度により左右される。該密度
は交差結合された三量体の数のみならず、ジブロックまたはトリブロックの分子
量および異なる成分の分子量の関数である。交差結合による相分離の制約の度合
いは交差結合剤の分子量と柔軟性とにより左右される。交差結合剤が短いほど、
分子移動度の減少が大きく、相分離が大となる。交差結合剤が疎水性であるか親
水性であるかが相分離および分子移動度に及ぼす影響は2通りである。(a)水
化は交差結合剤を柔軟にし、(b)交差結合剤が結晶性だと、水化により結晶性
が破壊される。C交差結合剤の比較的低い分子量に限られるものではなく、短い
鎖の混乱の故に、ポリマーは結晶化できないのである。 「結合剤」とは2官能性化合物をいい、2個のABジブロックを結合して、結
合ジブロックまたは他ブロックを形成する。結合剤と延鎖剤とは同じ化合物では
あるが、結合剤は2個のジブロックを結合する2官能性化合物であり、延鎖剤は
ACAトリブロックを高分子量ポリマー鎖に延鎖するのに使われる。 ABジブロックとACAトリブロックとは延鎖または結合されるのが望ましい
。結合剤と延鎖剤とは、ジブロックまたはトリブロックの冠端反応性基と反応し
てジ−ジブロック、多−ブロックまたはトリブロックを形成する。親電子的な結
合剤としてはジイソシアネート、ジアシド、ジエステル、活性ジエステルおよび
アシルハライドなどがあり、求核結合剤としてはジオール、ジアミンおよびヒド
ロキシルアミンなどがある。親電子的な結合剤はヒドロキシルまたはアミン端部
ジブロックまたはトリブロックを結合するのに有用であり、得られる製品はウレ
タン基、尿素基、エステル基またはアミド基を含んでいる。ジイソシアネートは
カルボキシル酸端部ジブロックまたはトリブロックの結合または延鎖に有用であ
り、この反応によりアミド基が形成される。ジオールやジアミンなどの求核結合
剤はカルボキシル基端部ジブロックまたはトリブロックの結合に有用であり、得
られる製品はエステル基またはアミド基を含んでいる。結合剤は2個の官能基を
含んだ単純な化合物でもよく、オリゴマーまたはポリマー部分を含んだ複雑な化
合物でもよく、いくつかの結合剤の反応に基づいた化合物でもよい。 この発明のポリマーに含まれる結合剤または延鎖剤の量は種々変化する。AC
A三量体を含んだポリマーの場合には、ACAトリブロックに対する結合剤また
は延鎖剤のモル比は約1.25〜2:1、好ましくは約1.5〜2:1、より好
ましくは約2:1である。ABジブロックの場合にはモル比は約2:1であって
、ジブロックの端部にある官能基の全てまたはほとんどが結合剤と反応する。 ジブロックの場合には、ABジブロックに対する結合剤のモル比は約0.25
〜1.0、好ましくは約0.5〜1.0である。ジブロックと一緒に使われると
結合剤はジ−ジブロックを形成する。延鎖ポリマーの合成に際して、トリブロッ
クやジブロックとの反応によりこの発明の組成物を形成する剤の量は最終ポリマ
ー中に含まれる量より若干高い。 この発明に用いる延鎖剤や結合剤は約1%未満、好ましくは約0.5%未満、
より好ましくは約0.1%未満の交差結合剤を含むのが望ましい。なるべく少な
い3官能化合物を含んだ2官能剤が好ましい場合も実際にはある。ポリマーの交
差結合に繋がる副反応が起きるのは望ましくない。別個に交差結合剤を用いる場
合には交差結合剤の重量%は上記したような範囲から逸脱してもよい。 フィルムなどの形態で用いられるポリマーの場合には、延鎖剤は非水溶性であ
るのが好ましい。水溶性ゲル、分散液または粘性溶液などの形態で用いられるポ
リマーの場合には、延鎖剤は高水溶性であるのが好ましい。好ましい延鎖剤とし
ては、ポリエチレン・グリコール・ジイソシアネートまたはポリ(エチレン・オ
キサイド)−コ−共重合ジイソシアネートがあり、ポリエチレン・グリコールま
たはポリ(エチレン・オキサイド)−コ−ポリ(エチレン・オキサイド)共重合
のポリマー鎖の分子量は約200〜20000、好ましくは約600〜1000
0の範囲にある。非水溶性ポリマーが液状の場合には、延鎖剤も非水溶性であっ
てよい。ゲルおよび/または粘性溶液中の延鎖剤の役割は、ポリマーの水溶性/
分散性を高め、その粘性に影響してポリマーを患者の部位に施与し易くし、分解
の運動性および/またはポリマーの結晶性を微妙に調整し、最適の存続時間と組
織面間でのバリア機能を向上させることにある。 この発明のポリマーは癒着を低減または防止するものである。EO/LA比の
よいポリマーはABジブロックまたはACAトリブロック中のポリオキシ・アル
キレンの移動性を高めるものと考えられる。延鎖剤はAおよびBブロックの相分
離を高めるのである。この発明のポリマーは延鎖されかつ交差結合されない、ま
たは延鎖されかつ交差結合されるのが望ましく、かつEO/LA比を良好に保ち
、柔軟性と移動性とを保持するのが望ましい。交差結合剤が親水性であって柔軟
性と移動性とを残しているならば、単純に交差結合された(延鎖なしで)ポリマ
ーもまた有用である。 「一体」という用語は、未分化細胞や血小板や血液細胞その他癒着の形成に関
与する細胞に非透過なポリマーに関して用いられるものである。一体のポリマー
はバリアを越えて癒着プロセスを始発する細胞を排除するものである。一体のポ
リマーは癒着を低減、防止するとともに好ましい物理的な特性と機械的な性能を
発揮するものである。 「結合」または「延鎖」とは基本的なジブロックまたはトリブロックが2官能
鎖延鎖剤と反応して、ポリマーの分子量を増加させることをいう。この発明にお
いて好ましい延鎖剤としてはジイソシアネート、活性化エステルまたはアシルハ
ライド(しかしジオールを含み)、ジアミン、ジカルボキシル酸などが挙げられ
る。特にフィルム形態の場合には、ポリマーは交差結合される代わりに延鎖され
て、非常に高分子量のポリマーを与えて、最終的なフィルム状ポリマーの強度と
完全性とを高めるとともに分解の速度に影響する。延鎖はその他にもポリオキシ
・アルキレンBブロックの移動性を高めて、フィルムの癒着阻止特性を最大のも
のとする。疎水状に交差結合されたポリマーは硬い構造を与えて、個々のブロッ
クの運動を制約する。 この発明に用いる延鎖剤または結合剤は構造式 のジイソシアネートを含んでいる。ここで R’はC〜C12、好ましくはC〜Cアルキレン基、シクロアルキルまた
はシクロアルキルを含んだ基、アリルまたはアリルを含んだ基、4、4’−ジフ
ェニル・メタン、トルエン、ナフタレン、4、4’−ジシクロ・ヘキシルメタン
、シクロヘキシル、3、3’−ジメチル・フェニル、3、3’−ジメチル−ジフ
ェニル・メタン、4.6’−キシレン、3、5、5−トリメチル・シクロヘキシ
ル、2、2、4−トリメチル・ヘキサメチレンまたはp−フェニレンである。ジ
イソシアネートの均等物も延鎖剤として用いることができる。その他にも延鎖剤
としてはマクロ・ジイソシアネート、イソシアネート端部ポリ(オキシアルキレ
ン)、イソシアネート端部ポリマー、ポリ(エチレン・オキサイド)、ポリ(エ
チレン・オキサイド)−コ−ポリ(プロピレン・オキサイド)などがある。 さらにこの発明に用いる好ましい延鎖剤としては構造式 を有したものがある。ここで R”はC〜C12、好ましくはC〜Cアルキレン基またはヒドロキシルま
たはカルボキシル酸置換アルキレン基、アルケーン、シクロアルキル、ヒドロキ
シルまたはカルボキシル酸を含んだシクロアルキルまたはシクロアルキルを含ん
だ基、アリルまたはアリルを含んだ基またはポリオキシ・アルキレン鎖(ポリ(
エチレン・オキサイド)−コ−ポリ(プロピレン・オキサイド)または他のポリ
(エチレン・オキサイド)豊鎖)であり、 Lはヒドロキシル、ハライド(CI、IまたはBrなど)またはエステル基であ
り、該エステル基は、アルキル、フェニル、ベンジルまたは置換アルキル、フェ
ニルまたはベンジル基、(トシル基、メシル基または関連活性基)活性化エステ
ル基を含む)などのヒドロキシル基から得られる。 構造式 で表わされる部分は、種々のジおよびトリカルボキシル酸から誘導されるもので
、該カルボキシル酸としてはクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、シュウ酸、マロン酸
、コハク酸、2、3−ジメチル・コハク酸、グルタール酸、3、3−ジメチル・
グルタール酸、3、3−ジメチル・グルタール酸、3−メチル・アジピン酸、ア
ジピン酸、ピメリン酸、コルク酸、アゼライン酸、セバシン酸、1、9−ノンア
ネ・ジカルボキシル酸、1、10−デカン・ジカルボキシル酸、1、11−ウン
デカン・ジカルボキシル酸、1、12−ドデカネ・ジカルボキシル酸、マレイン
酸、フマル酸、ジグリコール酸、ヒドロムコニ酸などがある。これらのジまたは
トリカルボキシル酸は、交差結合が実質的に防止されるような条件下でABジブ
ロックやACAトリブロックの延鎖や結合に用いられる。場合によってはトリカ
ルボキシル酸の使用により交差結合が起きることもある。追加的なルボキシル酸
基を含んだジカルボキシル酸を使用すると、最終ポリマー組成物の水溶性が高く
なる。 この発明のポリマーについて「バイオ分解性」とはポリマーが分解するような
特性をいう。この発明のポリマーは容易に分解してヒドロキシ酸などのモノマー
・ユニットになる。身体中に使用されるポリマーとともにPEG鎖(BまたはC
ブロック)を用いると、これらの鎖はバイオ分解性でないのに、Aブロックの分
解により容易に患者によって排出される。ポリマーの分解は主として脂肪族エス
テルなどのAブロック中の反応性結合の水和により起きるものである。水和反応
はPHにより左右される。水和の速度定数は、中性(6.0〜8.0)における
よりも、酸性(9.0を越える)かアルカリ性(3.0未満)のときに高くなる
傾向がある。 ジブロックおよびトリブロックのAブロックはバイオ分解性であるが、Bまた
はCブロックおよび延鎖剤は非バイオ分解性である。ゲルや粘性溶液に好ましく
用いられる水溶性の延鎖剤および交差結合剤の場合には、バイオ分解性ではない
。加えてα−ヒドロキシ酸から誘導されたAブロックを含むポリマーを用いた場
合には、Aブロックはここのα−ヒドロキシ酸に分解し、これが患者の身体中に
バイオ化学的に含まれる。ポリ(オキシアルキレン)ポリマーBまたはCブロッ
クはバイオ適合性であるが、バイオ分解性でもバイオ吸収性でもない。すなわち
ポリ(オキシアルキレン)ブロックは排出されるまで身体中に残留する。したが
って高分子量範囲の選択は身体の排出能力により左右される。 「強度」、「機械的強度」または「充分な縫合保持性」とは、縫合を用いてこ
の発明のポリマーを剥離や引裂きなしに患者の部位に錨止する特性を言う。その
最終的な引張り強度は約5〜35MPaであり破断転移における伸度は約400
〜2000%である。 「柔軟性」とはこの発明のポリマーが実質的に剛性ではなく脆性でもないこと
を言い、一般的に弾性を呈して処理される組織表面によく適合する特性である。
そのヤング率は約50〜150MPaである。 「均質」とは最終ポリマー中においてジブロックとトリブロックとが同じサイ
ズでかつ分散度が約1.0〜2.0、好ましくは約1.1〜1.5、より好まし
くは約1.1〜1.2であることを言う。均質なトリブロックとジブロックとは
再現可能な機械的、物理的特性とともにバイオ分解性も兼ね備えている。 「構造」とは患者の身体中に配置されても実質的に変化しない形態、サイズお
よび元(dimension)を言うものである。すなわち平らな形状のみなら
ず、シリンダー、管などを包含するものである。 「ゲル」とは水性溶液中にポリマーを溶解、分散させることにより得られるポ
リマーの分散液または懸濁液を言うものである。この発明の消毒水性溶液中のゲ
ルの粘度は約100〜150000、好ましくは約500〜50000cpであ
る。より好ましくはゲルは消毒、等浸透圧サリン溶液中において粘度が約200
0〜30000cpの範囲にある。この発明においては非水溶性ポリマーを含ん
だ液状ポリマー組成物も用いられる。 この発明のゲルは種々の用途に用いられて、術後の癒着の低減、防止効果を発
揮する。ゲルは非水溶性ACAトリブロックを用いてもよく、これは水溶性また
は親水性の延鎖剤により延鎖されて、ポリマー全体を水分散性または水溶性にす
る。このゲルにはABジブロックも用いることができる。ゲル中のある種の相は
非水溶性であって、これにより構造的完全性を高め、身体中でのゲルのバイオ分
解速度を低減させる。 「粘性溶液または懸濁液」とはポリマーの自由流動溶液または懸濁液を言い、
溶液の粘度は約1〜60000cp、好ましくは約1000〜40000cp、
より好ましくは約2000〜20000cpの範囲である。粘度範囲の上限に近
い粘性溶液または懸濁液は粘度範囲の下限に近いゲルと区別できない。液状ポリ
マーもこの発明のポリマー組成物の範囲に入る。 この発明のABジブロックまたはACAトリブロックは種々のモノマーから誘
導されるエステル・ユニットであって、好ましくはBまたはCブロック中にAブ
ロックを含むものである。Aブロックは実質的にバイオ分解性であって、約1〜
400、好ましくは約4〜50、より好ましくは約6〜30、最も好ましくは約
8〜16モノマー・ユニットのサイズである。 Aブロックはα−ヒドロキシ酸または関連エステルまたはラクトン(ポリマー鎖
中にα−ヒドロキシ酸のモノマー・ユニットを形成する)から誘導される。より
好ましくはAブロックはグリコールさん、乳酸またはその混合物のユニットから
グリコライドまたはラクチド反応体の形で誘導される。BまたはCブロックはポ
リ(エチレン・オキサイド)またはポリ(エチレン・オキサイド)−コ−ポリ(
プロピレン・オキサイド)ブロック・コポリマーを含んでいる。ポリマーが全体
に好ましいEO/LA比を行き渡らせるに充分な重量%のポリ(エチレン・オキ
サイド)ユニットを延鎖剤または交差結合在中に含んでいる場合には、これらの
ブロックは疎水性または親水性であって、例えばジオール、ジアミンおよびジカ
ルボキシル酸などから誘導される。 この発明のポリマーが癒着低減、防止の目的で用いられる場合には、ジオール
、ジアミンおよびジカルボキシル酸などはOH端部ジオール分子(エチレン・グ
リコール、ブタンジオール、一般にC〜C12飽和または不飽和、)好ましく
は飽和線形ジオール)、OH端部ポリカプロラクトン鎖(分子量が数百〜数千以
上、4000+)、ポリ(プロピレン・グリコール)(分子量が数百〜数千以上
、4000+)、OH端部ポリエステルまたはオリゴマー(OH端部ポリ(エチ
レン・スシネート)またはポリ(ヘキサメチレン・アジペート)など)または多
官能ジオール(酒石酸、イソシアネートと反応する2個のOH基およびカルボキ
シレートの形での2個のカルボキシル酸基を含み、組成物全体の疎水性を高め、
pH依存水溶性を有した材料を与えることができる)含んでいる。他にもそのよ
うな化合物としてはアミンを含んだ化合物(好ましくはC〜C12ジアミン)
、例えばエチレンジアミン、アミノ酸、リシン(2個のアミノ基が反応して非反
応カルボキシル酸基を残す)および2個の反応性基を有したオリゴペプチド(1
〜100ペプチド・ユニットを含む)などがある。2官能を含んだ化合物として
は、C〜C24(好ましくはC〜C12)飽和または不飽和ジカルボキシル
酸、例えばコハク酸、セバシン酸、アジピン酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸
、マレイン酸、COOH端部ポリカプロラクトン、COOH端部ポリエステルま
たはオリゴマー、例えばCOOH端部ポリ(エチレン・スシネート)またはポリ
(ヘキサメチレン・アジペート)などがある。さらにそのような化合物としては
、C=Cを含んだ基、例えばフマル酸およびマレイン酸などがある。これらはそ
のCOOH基を介してジイソシアネートと反応してさらに利用できる不飽和二重
結合を残す。実際ポリアミノ酸やサッカライドなどを含めて多くの分子が重合を
始発することができるのである。一例を挙げるとラクチド二量体がPEG鎖より
もブタンジオールにより始発されるようなポリマーである。HDI中には五量体
(pentamer)が見出され、例えばPEG6000を用いて延鎖される。
またHDI−PEG−6000HDIマクロ・ジイソシアネートを発生させて、
例えば(LA)−BD−(LA)4トリブロックと反応させて、−(HDI)−
(LA)−BD−(LA)4−HDI−PEG6000を形成する。 そのような化合物がABジブロックを形成するのに用いられると、2官能ジオ
ール、ジアミンまたはジカルボキシル酸は一端において非反応性またはブロック
基により終わるか、または非反応性基(アルキル、シクロアルキル、アリルまた
はアラルキルなど)により単純に冠端される。ブロック基が用いられた場合には
ブロック基は解ブロックされて、A、Bブロックの端部に反応性基を有したAB
ジブロックを形成する。Bブロックが単に非反応性不活性基により冠端されてい
る場合には、選られるABジブロックはAブロックの点部に1個の官能基を有し
ており、延鎖、結合または交差結合されて多−ジブロックとなる。 BまたはCブロックのサイズは100〜200000Da(ダルトン単位)、
好ましくは1000〜20000Daの範囲で変わり、Bブロックはポリ(エチ
レン・オキサイド)で、そのサイズは約3000〜10000Daである。ポリ
(エチレン・オキサイド)B(またはC)ブロックは最大の癒着低減、防止効果
を奏するものである。 ABジブロックまたはACAトリブロックは好ましくはヒドロキシルまたはア
ミン基などの求核的部分により冠端されている。カルボキシル基で冠端されても
よい。求核的部分が存在すると、2官能化合物(ジイソシアネート、ジカルボキ
シル酸など、またはそれらの誘導体、たとえばエステルまたはジアシル・ハライ
ドなど)を用いてABジブロックまたはACAトリブロックは容易に結合または
延鎖される。トリブロックまたはジブロックはヒドロキシル基により冠端されて
、ジイソシアネート化合物により結合またはされて、この発明のポリマーを形成
する。 この発明の方法にあっては、患者の損傷された組織をポリマー組成物(フィル
ム、ゲル、分散液、液状ポリマー、スプレーまたは粘性溶液の形態)にさらすも
のである。特にフィルム状のポリマーは柔軟性と機械的強度と縫合保持性と非水
溶性とバイオ分解性を具えている。ゲル、粘性溶液およびエマルジョンなどの形
態で水溶性の場合もある。すなわちこの発明のポリマー組成物は種々の要因に影
響されて水溶性にも非水溶性にもなるのである。 トリブロックやジブロックの分子量は均質であって、これによりフィルムその
他の場合にも秀れた特性が得られるのである。 この発明のポリマーはACAトリブロックまたはABジブロックを含んでおり
、高水溶性/水分散性の延鎖剤や交差結合剤により、結合および/または交差結
合されるのである。多くの場合Bブロックは親水性で水と高程度の適合性を具え
ていて、多量の水を吸収するか水中に溶解する。延鎖剤や結合剤はBブロックを
用いることにより、ポリマーを水性溶液の形態で得られる。ACAトリブロック
とABジブロックとは非水溶性の場合もあるが、多くの場合は水溶性である方が
有利である。 下記の構造の延鎖剤または結合剤はゲルや粘性溶液などの重合、非予形成ポリ
マーに用いると癒着を低減または防止する秀れた特性を発揮する。 ここでR’はC〜C12、好ましくはC〜Cアルキレン基、シクロアルキ
ルまたはシクロアルキルを含んだ基、アリルまたはアリルを含んだ基、4、4’
−ジメチル・メタン、トルエン、ナフタレン、4、4’−ジシクロ・ヘキシ・メ
タン、シクロヘキシル、3、3’−ジメチル・フェニル、3、3’−ジメチル−
ジフェニル・メタン、4、6’−キシレン、3、5、5−トリメチル・シクロヘ
キシル、2、2、4−トリメチル・ヘキサメチレンまたはp−フェニレンである
。ジイソシアネートの均等物も延鎖剤として用いられる。好ましい延鎖剤として
は水溶性マクロ・ジイソシアネート、例えばイソシアネート端部ポリ(オキシア
ルキレンジイソシアネートまたはイソシアネート端部ポリマー、例えばポリ(エ
チレン・オキサイド)、ポリ(エチレン・オキサイド)−コ−ポリ(プロピレン
・オキサイド)およびポリ(エチレン・オキサイド)を含んだおよびポリ(エチ
レン・オキサイド)豊鎖などがある。 さらにこの発明に好ましく使われる延鎖剤としては構造式 がある。ここで R”はC〜C12(好ましくはC〜C)アルキレン基またはヒドロキシル
またはカルボキシル酸置換アルキレン基、アルケーン、シクロアルキル、ヒドロ
キシルまたはカルボキシル酸を含んだシクロアルキルまたはシクロアルキルを含
んだ基、アリルまたはアリルを含んだ基またはポリ(オキシアルキレン)鎖、例
えばポリ(エチレン・オキサイド)、ポリ(エチレン・オキサイド)−コ−ポリ
(プロピレン・オキサイド)または他のポリ(エチレン・オキサイド)を含んだ
またはポリ(プロピレン・オキサイド)豊鎖などがある。Lはヒドロキシル、ハ
ライド、例えばCI、IまたはBrまたはエステル基(ヒドロキシル基例えばア
ルキル、フェニル、ベンジルまたは置換アルキル、フェニル、ベンジル基などか
ら容易に形成される)である。ジアシドはACAトリブロックまたはABジブロ
ック中のCブロックとしても使用できる。 この発明のゲルまたは粘性溶液にACAトリブロックまたははBジブロックを
使用するに際しては、Aブロックによる強度/構造的完全性およびバイオ分解性
と、Cブロックによる親水性/抗癒着性と、延鎖剤や結合剤および/または交差
結合剤による親水性(水溶性/水分散性)との間の釣合いに注意する必要がある
。場合によっては非水溶性のトリブロックまたはジブロックもこの発明の粘性溶
液やゲルに使用できる。 ゲル、分散液、スプレー、粘性溶液などの非予形成ポリマー中に用いられるポ
リマーの場合には、最終ポリマー組成物は水溶性/水分散性であり、ポリマーは
親水性の延鎖剤または交差結合剤(例えばジイソシアネート端部ポリアルキレン
・フリコール鎖で中央ポリアルキレングリコール鎖を有したものなど)を用いて
延鎖または交差結合される。分子量200〜20000のポリ(エチレン・グリ
コール)鎖やヘキサメチレン・ジイソシアネートまたは関連ジイソシアネートの
使用などがその例である。水溶性の延鎖剤または交差結合剤を用いることにより
、粘性溶液やゲル中に用いられるポリマー組成物は好ましい強度、構造的完全性
、バイオ分解性、柔軟性および抗癒着性、水溶性、水分散性などを帯びるように
なる。 抗癒着性に加えてこの発明のポリマーは患者の身体中にバイオ活性剤を施与す
るのに用いられる。このバイオ活性剤は術後の傷の治癒に効果的である。 そのようなバイオ活性剤としては抗凝集剤(例えばヘパリンやコンドロチン・
サルフェート)、線維素溶解剤(tPA、プラスミン、ストレプトキアーゼ、ウ
ロキナーゼおよびエラスターゼ)、ステロイドおよび非ステロイド抗刺激剤(ヒ
ドロコルチゾン、デクサメタゾン、プレドニソロン、メチルプレドニソロン、プ
ロメタジン、アスピリン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトララク、メク
ロフェナメート、トルメチン、カルシウム・チャンエル・ブロック剤、例えばジ
ルチアゼム、ニフェジピン、抗酸化剤、例えばアルコルビ酸、カロチンおよびα
−トコフェロール、アロプリオノール、特に感染を防止するノキシチオリンなど
、腸の移動を促進するプロキネチック剤、コラーゲンを防止する基、例えばシス
−ヒドロキシ・プロリン、D−ペニシルアミン、およびマスト細胞の脱顆粒を防
止する基、例えばヂソジウム・クロモルグリケートなど)がある。 その他にもアミノ酸、ペプチド、蛋白質、酵素、カルボハイドレート、抗体剤
、抗がん剤、神経移送剤、ホルモン、免疫製基、例えば抗体剤、核酸、例えば抗
感覚剤、繁殖薬剤、心理活性剤および麻酔剤などのバイオ活性基がある。 これらの薬剤の投与は身体中の部位の活性、薬剤の心理化学的特性、薬剤の治
療的指数などに応じて行われる。当業者は適宜これらの選択を行える。バイオ活
性剤の調製は濃度、量において所望の結果を得るように行われる。この発明のポリマーの合成 一般的にまずABジブロックの合成により行われる。この反応において、単官
能アミン、アルコールまたはカルボキシル酸を含んだ化合物がヒドロキシ酸、そ
の環状二量体などと反応させて、ABジブロックを形成する。該ABジブロック
はヒドロキシル基またはその他の結合剤または交差結合剤と反応できる官能基を
冠端されている。 ABジブロックが形成されたら、分子の端部のヒドロキシル基が例えばジイソ
シアネートなどのジ官能延鎖剤または結合剤と反応される。この反応により延鎖
ポリマーが形成され、これから容易にフィルムやゲル、分散液、懸濁液、ペース
トおよび粘性溶液が調製される。ポリマーによってはこれらは充分に低分子量で
あって、さらに溶媒を加えなくても液状である。 一般に低分子量のABジブロックが形成される反応の初期において、Bブロッ
クの分子量とヒドロキシ酸の分子数とAブロックを形成するのに用いられる環状
二量体などにより全体のポリマーの分子量と長さとが決定される。その後ABジ
ブロックが延鎖、結合および/または交差結合されてABジブロックを含んだポ
リマーが形成される。 ACAトリブロックを用いる場合には、まずCブロック(ジオール、ジアミン
またはジカルボキシル酸、好ましくはポリ(オキシアルキレン)、より好ましく
はポリ(エチレン・オキサイド)を含んだジオールであって、ヒドロキシ酸およ
びその環状二量体などと反応したもの)を用いて合成を行ってACAトリブロッ
クを形成する。ついでこれを過剰分子(好ましくは2:1のモル比)の延鎖剤ま
たは結合剤と反応させてACAブロックを形成する。このブロックは各端部に反
応性基を有した結合剤により冠端されている。これがさらに単官能アミン、アル
コールまたはカルボキシル酸を含んだ分子と反応されて五量体を含んだACAト
リブロックが形成される。この反応において、単官能アミン、アルコールまたは
カルボキシル酸を含んだ化合物は延鎖または結合されたACAトリブロックと反
応して五量体を形成する。 この発明の合成は乳酸およびグリコール酸の環状エステルまたはラクトンを用
いると特によい。反応剤としてラクチドまたはグリコライドを用いると、狭い分
子量範囲と低ポリ分散性のACAトリブロックまたははBジブロックが形成され
る。 最初のACAトリブロックまたはABジブロックの合成においては、乳酸また
はグリコール酸よりもラクチドまたはグリコライドを用いるのが望ましい。トリ
ブロックまたはジブロックが得られたら、ついでジイソシアネート、好ましくは
ヘキサメチレン・ジイソシアネートと反応させる。 ACAトリブロックまたはABジブロックの合成は開環メカニズムで行うのが
望ましく、ヒドロキシル冠端されたジオール、ジアミンまたはジカルボキシル酸
鎖によりラクチドまたはグリコライドの開環が行われる(スタン・オクトエート
などの触媒の影響下で)。この時点でACAトリブロックまたはABジブロック
が発生され、その分子量が中央Bまたはブロック(好ましくはPEG鎖)および
ポリエステル(好ましくはPLA側ブロック)の関数となる。典型的にはトリブ
ロックの分子量は約4000〜30000(しかし1000以下または2500
0以上)の範囲にある。ジブロックの場合には、分子量は数百〜50000以上
である。ACAトリブロックまたはBジブロックの合成後、2官能反応剤(ジイ
ソシアネート、好ましくはヘキサメチレン・ジイソシアネート)によりヒドロキ
シル端部トリブロックを延鎖してポリマーとする。 ポリマーの化学的/物理的性質は種々のパラメータにより変化する。特にAB
ジブロックやACAトリブロックの基幹に沿ったBまたはCまたはAブロックの
分子量と組成が重要である。 この発明の方法はいくつかの有利な特性を有している。 1.1〜3時間で完成される迅速な量的反応である。 2.緩やかな反応状態(140℃)により副反応が最少となる。 3.得られたトリブロックまたはジブロックが極めて狭いポリ分散性である(P
=1.3〜1.4、またはよりよい) 4.トリブロックまたはジブロックがホモポリマーを含んでいないか、極めて少
なく含んでいる。癒着バリア構造の形成 この発明のバリア構造(フィルム、シリンダーなどの三次元構造)の形成には
、まずこの発明のポリマーを形成し、爾後ポリマーを溶媒(クロロフォルムやメ
チレン・クロライドなどの有機溶媒)中に溶解する。例えばフィルムを形成する
には、溶液を含んだポリマーを型などに配置して、溶媒を蒸発させる。得られた
フィルムは均質であり、厚さと密度が均一となる。フィルムは細断などして患者
の所望の部位に施与する。上記した手法に代えて、連続溶媒鋳造法や熱鋳造法そ
の他公知の手法によってもよい。ゲル、粘性溶液および分散液の形成 粉状やフレーク状のポリマーを水性溶液中に室温で溶解または分散させ、溶液
中で混合する。粘性はさらにポリマーや水性溶液の追加により容易に調節できる
。製品は消毒してから適宜医療用に使用する。 この発明の延鎖されたポリマーはフィルム、ゲルまたは粘性溶液中で均一な形
態の層を形成する。得られた製品は秀れたバリアを提供し、術後の癒着形成を低
減する。 以下この発明の実験例を示す。 実験例 以下のポリマーの合成には使用前に適宜乾燥希釈された溶媒が用いられる。窒
素が常に用いられる。他の材料は全て使用前に乾燥、蒸留される。 実験例1 [MPEG750−d、lLA4]2−HDIの合成 合成は2個の連続工程、すなわちジブロック合成とジ−ジブロック合成とからな
る。 1.ジブロック合成 分子量750(MPEG750)のポリ(エチレン・グリコール)メチルエーテ
ル80grを真空中常時攪拌しながらで100℃で1時間乾燥した。ついで(d
、l)ラクチドを32.26gr加えた。LA:PEGモル比4:1、5%の過
剰。触媒(スタン2−エチル・ヘクサノエート)を追加したラクチドの1/40
0のモル比(0.3gr)で加えた。乾燥窒素雰囲気下145℃で2時間、密封
フラクコ中で反応を行った。 2.ジブロックの形成 第1の工程で得られたジブロックをヘキサメチレン。ジイソシアネート(HDI
)17.92grで、乾燥窒素飽和雰囲気中で85℃で、三首フラスコ中で1時
間攪拌反応させた(モル比が1:2)。 材料は室温下で水溶性の粘性溶液である。 実験例2 [MPEG750−d、lLA8]2−HDIの合成 実験例1と同じであるが、64.51grの(d、l)ラクチドを用いた。LA
:PEGモル比が8;1で、触媒は0.43grである。 材料は室温で水溶性粘性溶液である。 実験例3 [MPEG750−d、lLA12]2−HDIの合成 実験例1と同じであるが、96.77grの(d、l)ラクチドを用いた。LA
:PEGモル比が8:1で、触媒は0.68grである。 材料は室温では流動しない水溶性粘性溶液である。実験例4 [MPEG550−(l)LA4−HDI]2−PEG400の合成 合成は3個の工程からなる。 1.ジブロック合成 分子量500(MPEG550)のポリエチレン・グリコール・メチルエーテル
70grを真空中で100℃で1時間常時攪拌乾燥した。42.15grの(l
)ラクチドを加えた。LA:PEGモル比は4:1で、15%の過剰を含む。触
媒(スタン2−エチル・ヘクサノエート)をラクチドの1/400のモル比で加
えた(0.296gr相当)。反応は密封フラクコ中で、乾燥窒素飽和雰囲気中
で150分150℃で行った。 2.マクロ・ジイソシアネートの形成 分子量400(PEG400)の・23.87grの乾燥ポリ(エチレン・グリ
コール)を20.07grのHDI(1:2モル比で、10%過剰HDIを含む
)で反応させた。三首フラスコ中でPEG400をHDIに攪拌して室温で加え
た。反応は10分乾燥窒素雰囲気下、75℃で行われた。 3.ジブロックの添加 100grの乾燥ジブロックをマクロ・ジイソシアネートに加えた。モル比は2
:1である。触媒(スタン2−エチル・ヘクサノエート)を同時に(モル比ジブ
ロックの1/100、0.48gr)加えた。反応の条件は工程2と同じであっ
た。材料を熱分析すると、ガラス転移点が−41℃であった。粘度は22℃で2
2000cps、37℃で5000cpsであった。材料は半透明黄色であった
。NMR分析によると、LAユニットの平均数は4.06であった。 実験例5 [MPEG550−(l)LA2−HDI]2−PEG400の合成 合成は3工程であった。 1.ジブロック合成 分子量550(MPEG550)のモノメチル・エーテル端部ポリ(エチレン・
グリコール)55grを真空下、100℃で1時間常時攪拌乾燥した。14.4
grの(l)ラクチドを加えた。モル比はLA:PEGが2:1で、15%過剰
を含んでいた。触媒(スタン2−エチル・ヘクサノエート)をモル比ラクチドの
1/400で加えた(0.1gr)。反応は密封フラスコ中で、乾燥窒素飽和雰
囲気中で、140℃で150分行われた。 2.マクロ・ジイソシアネートの形成 20grの乾燥PEG400を16.82grのHDI(モル比1:2)と反応
させた。PEG400をHDIに三首フラスコ中で攪拌して加えた。窒素雰囲気
中で70℃で、4分反応を行った。 3.ジブロックの添加 69.4grのジブロックをマクロ・ジイソシアネートに加えた。モル比は2:
1で、その他実験例2と同条件で1時間、室温で黄色液体であった。 実験例6 [MPEG550−(l)LA6−HDI]2−PEG600の合成 合成は3個の工程からなる。 1.ジブロックの合成 140grのポリ(エチレン・グリコール)メチルエーテル重量550(MPE
G550)を真空中で、100℃で1時間攪拌乾燥した。126grのLラクチ
ドを加えた。LA:PEGモル比は6:1で、15%の過剰を含んだ。触媒(ス
タン2−エチル・ヘクサノエート)を加えた。モル比はラクチドの1/400(
0.89gr)であった。反応は密封フラスコ中で行い、乾燥窒素雰囲気中で、
150分、150℃であった。 2.マクロ・ジイソシアネートの形成 61grのPEG400を37.62grのHDIで反応させた。モル比は1:
2で、10%過剰HDIを含んでいた。PEG600を三首フラスコ中でHDI
に攪拌(80rpm)して加えた。乾燥窒素雰囲気中で、85℃で、10分反応
させた。 3.ジブロックの添加 200grのジブロックをマクロ・ジイソシアネートに加えた。モル比は2:1
であった。触媒(スタン2−エチレン・ヘクサノエート)を同時に加えた。モル
比はジブロックの1/100(0.82gr)であった。反応は工程2と同条件
で行った。 実験例7 [MPEG550−HDI]2−[(l)LA4−PPG1000−LA4の] の合成 合成は3工程であった。 1.トリブロックの合成 分子量1000(PPG1000)のポリ(プロピレン・グリコール)40gr
を真空中で、100℃で1時間攪拌乾燥した。25.8grの(l)ラクチドを
加えた。LA:PEGモル比は8:1で、過剰12%であった。触媒(スタン2
−エチレン・ヘクサノエート)を加えた。モル比はラクチドの1/400(0.
181gr)であった。反応は密封フラスコ中で、乾燥窒素飽和雰囲気中で、1
50℃で150分行った。 2.マクロ・イソシアネートの形成 34.87grのMPEG550を11.2grのHDIと反応させた(モル比
は1:1)。MPEGとHDIに対して三首フラスコ中で、攪拌添加した。乾燥
窒素雰囲気中で、75℃であった。触媒(スタン2−エチル・ヘクサノエート)
を添加。モル比はジブロックの1/100(0.82gr)であった。反応は1
時間行われた。 3.トリブロックの添加 50grの乾燥ジブロックをマクロ・イソシアネートにモル比1:2で加えた。
反応は工程2と同条件で行われた。 トリブロックの熱分析の結果ガラス転移点は約−44℃で、溶融点は11℃と3
4℃であった。粘度は27℃で43000cpsで、半透明白色であった。 実験例8 [MPEG550−(d、l)LA30−HDI]2PCL−1250の合成 合成は3工程からなる。 1.ジブロック合成 分子量550(MPEG550)の4.4grのポリ(エチレン・グリコール)
メチルエーテルを真空中で、100℃で1時間攪拌乾燥した。19.8grの(
d、l)ラクチドを添加、モル比はLA:PEGが30:1で、過剰15%であ
った。触媒(スタン2−エチル・ヘクサノエート)をラクチドの1/400のモ
ル比で添加した(0.12gr)。 反応は密封フラスコ中で、乾燥窒素飽和雰囲気中で、140℃で150分行った
。 2.マクロ・ジイソシアネートの形成 分子量1250(PCL1250)の5grのポリカプロラクトンを1.34g
rのHDIと反応させた。モル比は1:2.添加は三首フラスコ中で攪拌しなが
ら、乾燥窒素雰囲気中で、70℃で30分行った。 3.ジブロックの添加 24.2grのジブロックをマクロ・ジイソシアネートに添加した。モル比は2
:1であった。反応は工程2と同条件で1時間行った。 NMRスペクトル分析により、1:4の比であり、製品の粘度は80℃で400
00cps。室温で硬い粘った固体状を呈した。 実験例9 [MPEG750−(HDI)−(l)LA4−PEG400(l)LA4−H D]2−[PEG1000]の合成 合成は4工程であった。 1.トリブロックLA4−PEG400−LA4の合成 実験例4と同じ。 2.マクロ・ジイソシアネートの形成 17grのトリブロックを6.26grのHDIと反応させた。モル比は1:2
で、7%の過剰HDIを含んだ。添加は三首フラスコ中で攪拌しながら、乾燥窒
素雰囲気中で、85℃で1時間行った。 3.マクロ・ジイソシアネートとPEG1000との反応 8.71grのPEG1000を添加した。モル比は1:2で、工程2と同条件
であった。 4.MPEG750の添加 13.05grのPEG750Mを添加。モル比は2:1で、工程2と同条件で
行った。 実験例10 [HexOH−LA12−ヒドロキシル]2−PCL4000の合成。 実験例4と同じだが、4.73grのヘクサノールと40grの(d.l)ラク
チドを反応させた。モル比は1:12であり、第1ステップでは0.28grの
触媒を、第2ステップでは20grのPCL4000と1.68grのHDIを
、第3ステップで44.73grのトリブロックを添加した。 実験例11 [MPEG550−d、lLA12−HDI]2−PCL2000の合成 実験例と同じであるが、20grのMPEG500および36.13grの(d
.l)ラクチドを用いた。モル比は1:12で、第1ステップでは0.21gr
の触媒を、第2ステップでは20grのPCL2000と3.36grのHDI
を、第3ステップでは56.13grのトリブロックを添加した。 実験例12 [MPEG750−HDI−PEG6000−HDI]2−[(l)LA4−P EG400−(l)LA44]の合成 合成は4工程であった。 1.トリブロックLA4−PEG400−LA4の合成 35grのPEG400を実験例1と同じに乾燥した。これに55.9grの(
l)ラクチドを添加、5%(0.0355gr)の過剰触媒(スタン2−エチル
・ヘクサノエート)を添加、モル比はラクチドの1/400で実験例1と同条件
で反応を行った。 2.マクロ・ジイソシアネートの形成 30.72grの乾燥PEG6000を2.94grのHDIと反応させた。モ
ル比は1:2で、7%過剰HDIを含んだ。HDIにPEG6000を添加し三
首フラスコ中で攪拌しながら、窒素雰囲気中で、85℃で1時間行った。 3.マクロ・ジイソシアネートとトリブロックの反応 2.5grのトリブロックをマクロ・ジイソシアネートに添加。モル比は1:2
で、工程2と同条件で行った。 4.MPEG750の添加 3.84grの乾燥MPEG750を添加、モル比は2:1で条件は行程2と同
じ。 材料は白色、結晶性、室温で水溶性固体で融点は56℃であった。 実験例13 [MPEG750−HDI−PEG2000−HDI]2−[(l)LA4−P EG400−(l)LA4]の合成 実験例4と同じく4工程であったが、4grの乾燥PEG2000と7.38g
rのHDIを第2ステップで、10grのトリブロックLA4−PEG400−
LA4を第3ステップで、15.38grのPEG750Mを第4ステップで用
いた。モル比は実験例4と同じであるが、トリブロックは10grであった。 材料は白色、結晶性、室温で水溶性固体で融点は50℃であった。 実験例14 [MPEG750−HDI−PEG1000−HDI]2−[(l)LA4−P EG400−(l)LA4]の合成 合成は実験例1と同じく4工程であったが、40grの乾燥PEG1000と1
4.38grのHDIを第2ステップで、19.52grのトリブロックLA4
−PEG400−LA4を第3ステップで、30grの乾燥PEG750Mを第
4ステップで用いた。 材料は黄色、結晶性、室温で水溶性固体、融点は43℃であった。 実験例15 [MPEG750−HDI−PEG600−HDI]2−[(l)LA4−PE G400−(l)LA4]の合成 実験例4と同じく4工程であったが、35grの乾燥PEG600と20.96
grのHDIを第2ステップで、28.45grのトリブロックLA4−PEG
400−LA4を第3ステップで、43.73grの乾燥PEG750Mを第4
ステップで用いた。 材料は黄色、室温で水溶性固体、融点は22℃であった。 実験例16 [MPEG750−HDI−PEG400−HDI]2−[(l)LA4−PE G400−(l)LA]の合成 実験例4と同じく4工程であったが、24grの乾燥PEG400と22.47
grのHDIを第2ステップで、30.5grのトリブロックLA4−PEG4
00−LA4を第3ステップで、46.88grの乾燥PEG750Mを第4ス
テップで用いた。 材料は黄色、室温で水溶性固体で、融点は19℃であった。 実験例17 [MPEG750−HDI−PEG400−HDI]2−[(d、l)LA4− PEG400−(d、l)LA4]の合成 実験例4と同じく4工程であったが、(l)ラクチドの代わりに(d、l)ラク
チドを用いた。 実験例18 [PEG600−(HDI−(d、l)LA4−PPG1000−(d、l)L A4−(HDI)−PEG600]2−[HDI]の合成 合成は4工程であった。 1.トリブロック合成 分子量1000(PPG1000)の40grのポリ(プロピレン・グリコール
)を真空中で100℃で1時間攪拌乾燥した。25.8grの(d、l)ラクチ
ドを添加、モル比は8:1、12%の過剰であった。触媒(スタン2−エチル・
ヘクサノエート)を添加、モル比はラクチドの1/400(0.181gr)で
、反応は密封フラスコ中で乾燥窒素雰囲気中で、150℃で150分行った。 2.マクロ・ジイソシアネートの形成 20grの乾燥トリブロックを4.57grのHDIと反応、モル比は1:2で
あった。添加は三首フラスコ中で攪拌し、乾燥窒素雰囲気中で、75℃で行った
。触媒(スタン2−エチル・ヘクサノエート)を添加、モル比はラクチドの1/
50(0.103gr)で、15分行った。 3.PEG600の添加 15.23grのPEG600をマクロ・ジイソシアネートに添加、モル比は2
:1で、反応は工程2と同条件であった。 4.HDIの添加 1.14grのHDI、モル比は2:1で7%過剰であった。反応は1時間行っ
た。 材料は半透明白色、ガラス転移点は−39℃で、NMRで決定した平均LAユニ
ット数は5.2であった。 この発明は以上の記載に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 レビ,エイブラハム イスラエル 73142 ショーハム エメク アヤロン ストリート 29/ビー Fターム(参考) 4C086 AA01 FA02 MA01 MA04 NA14 ZC54 4J002 CF031 CF101 CF131 CF181 CF191 CF211 CF221 FD206 GB01 GB04 4J029 AA02 AA03 AB01 AB07 AC03 AE06 EA01 EA02 EA03 EA05 EB04A EG02 EG03 EG05 EG07 EG09 JE182 KH01

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】結合されたABジブロックを含んでなり、 該Aは乳酸、ラクチド、グリコール酸、グリコライド、β−プロピオ・ラクトン
    、ε−カプロ・ラクトン、δ−グルタロ・ラクトン、δ−バレロ・ラクトン、β
    −ブチロ・ラクトン、ピバロ・ラクトン、α、α−ジエチルプロピオ・ラクトン
    、エチレン・カーボネート、トリメチレン・カーボネート、γ−ブチロ・ラクト
    ン、p−ジオキサノン、1、4−ジオキセパン−2−ワン、3−メチル−1、4
    −ジオキサン−2、5−ジオン、3、3−ジメチル−1−4−ジオキサン−2、
    5−ジオン、α−ヒドロキシブチル酸の環状エステル、α−ヒドロキシバレル酸
    、α−ヒドロキシ・イソバレル酸、α−ヒドロキシカプロ酸、α−ヒドロキシ−
    α−エチルブチル酸、α−ヒドロキシ・イソカポロイ酸、α−ヒドロキシ−α−
    メチルバレル酸、α−ヒドロキシヘプタノ酸、α−ヒドロキシステアル酸、α−
    ヒドロキシ・リグノセル酸、サリシル酸およびこれらの混合物からなる群から選
    ばれたモノマーの重合により誘導されたポリエステル・ユニットであり、 Bはヒドロキシル、アミンまたはカルボキシル冠端化合物(非反応性基で冠端さ
    れている)から誘導されたものであり、 該ヒドロキシル、アミンまたはカルボキシル冠端化合物は上記したモノマーの重
    合を始発して上記したポリエステル・ユニットを形成し、 上記したABジブロックがさらに1以上の結合剤または交差結合剤と反応してジ
    −ジブロック、多−ブロック、スター状ポリマーおよび櫛状ポリマーを形成する
    ことを特徴とするポリマー組成物。 【請求項2】非反応性基がアルキル、アリル、アラルキル、置換アルキル、置換
    アリル、置換アラルキル、保護基または−C=C−を含んだ基である ことを特徴とする請求項1に記載の組成物。 【請求項3】非反応性基がC〜C12アルキル基である ことを特徴とする請求項2に記載の組成物。 【請求項4】結合剤が構造式 を有した化合物であって、 R’がC〜C12(好ましくはC〜C)アルキレン基、シクロアルキルま
    たはシクロアルキルを含んだ基、アリルまたはアリルを含んだ基、4、4’−ジ
    フェニル・メタン、トルエン、ナフタレン、4、4’−ジシクロ・ヘキシルメタ
    ン、シクロヘキシル、3、3’−ジメチル・フェニル、3、3’−ジメチル・ジ
    フェニルメタン、4、6’−キシリレン、3、5、5−トリメチル・シクロヘキ
    シル、2、2、4−トリメチル・ヘキサメチレンまたはp−フェニレンであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の組成物。 【請求項5】ジブロックが交差結合剤と反応してスターポリマーを形成する ことを特徴とする請求項4に記載の組成物。 【請求項6】ポリエステルがポリ(ヒドロキシ・カルボキシル酸)を含んでいる
    ことを特徴とする請求項1に記載の組成物。 【請求項7】ポリエステルが脂肪族ヒドロキシ・カルボキシル酸、またはL−乳
    酸、D、L−乳酸、グリコール酸、L−ラクチド、D、L−ラクチド、グリコラ
    イド、カプロラクトンまたはそれらの混合物からなる群から選ばれるエステルの
    重合から得られる ことを特徴とする請求項1に記載の組成物。 【請求項8】前記の化合物がさらにバイオ活性剤を含んでいる ことを特徴とする請求項1に記載の組成物。 【請求項9】構造式 を有しており、ここで aは正の整数であり、 XはC〜Cアルキレン基であり、 RはHまたはCHであり、 Zはアミンまたはヒドロキシル基で冠端された単官能モノマーまたはポリマー化
    合物、またはブロック基または−C=C−基を含んだアミンまたはヒドロキシル
    基で冠端された化合物から誘導され、該化合物がアルキルアミンまたはアルコー
    ル、アリルアミンまたはアルコール、アラルキルアミンまたはアルコール、また
    は置換アルキルアミンまたはアルコール、置換アリルアミンまたはアルコールま
    たは置換アラルキルアミンまたはアルコールから選ばれるものである ことを特徴とする組成物。 【請求項10】Zが構造式M−(O−R−)−Yで表わされ、ここで mは正の整数であり、 YはOまたはNHであり、 RはC〜C10アルキレン基であり、 Mは非反応性基またはブロック基または−C=C−基を含んだ基である ことを特徴とする請求項9に記載の組成物。 【請求項11】MがC〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基または置
    換C〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基、ブロック基またはC=C
    基から選ばれたものである ことを特徴とする請求項10に記載の組成物。 【請求項12】XがCアルキレン基である ことを特徴とする請求項10に記載の組成物。 【請求項13】XがC〜Cアルキレン基のときに、RがHである ことを特徴とする請求項10に記載の組成物。 【請求項14】化合物が置換または非置換C〜C12アルキルアミンまたはア
    ルコールである ことを特徴とする請求項10に記載の組成物。 【請求項15】構造式 を有しており、ここで aは正の整数であり、 Zはアミンまたはヒドロキシル基で冠端されたアミンまたはヒドロキシルを含ん
    だ単官能モノマーまたはポリマー化合物、またはアミノまたはヒドロキシル基で
    冠端されてかつブロック基または−C=C−基を含んだ化合物から誘導され、ア
    ミンまたはヒドロキシルを含んだ化合物はアルキルアミンまたはアルコール、ア
    リルアミンまたはアルコール、アラルキルアミンまたはアルコール、または置換
    アルキルアミンまたはアルコール、置換アリルアミンまたはアルコール、置換ア
    ラルキルアミンまたはアルコール、から選ばれたものであり、 XはC〜Cアルキレン基であり、 R”はC〜C12アルキレン基またはヒドロキシルまたはカルボキシル酸置換
    アルキル基、シクロアルキル、ヒドロキシルを含んだシクロアルキル、またはシ
    クロアルキルを含んだ基、アリルまたはアリルを含んだ基、オリゴエステルまた
    はポリエステル、またはポリオキシ・アルキレン鎖を含んだ基であり、 RはHまたはCHである ことを特徴とする組成物。 【請求項16】Zは構造式M−(O−R−)−Yで表わされ(mは正の整数で
    ある)、ここで YはOまたはNHであり、 RはC〜C10アルキレン基であり、 Mは非反応性基またはブロック基または−C=C−基を含んだ基である ことを特徴とする請求項15に記載の組成物。 【請求項17】MはC〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基、または
    置換C〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基、ブロック基またはC=
    Cを含んだ基である ことを特徴とする請求項16に記載の組成物。 【請求項18】Mはメチルまたはエチルである ことを特徴とする請求項17に記載の組成物。 【請求項19】ポリ(オキシアルキレン)鎖を含んだ基がポリ(エチレン・オキ
    サイド)、ポリ(エチレン・オキサイド)−コ−ポリ(プロピレン・オキサイド
    )またはポリ(エチレン・オキサイド)豊鎖である ことを特徴とする請求項15に記載の組成物。 【請求項20】XがC〜Cアルキレン基であるときに、RがHである ことを特徴とする請求項15に記載の組成物。 【請求項21】XがCアルキレン基である ことを特徴とする請求項15に記載の組成物。 【請求項22】アミンまたはアルコールを含んだ化合物が置換または非置換C
    〜C12アルキルアミンまたはアルコールである ことを特徴とする請求項15に記載の組成物。 【請求項23】構造式 を有しており、ここで aは正の整数であり、 Zがアミンまたはヒドロキシル基で冠端されたアミンまたはヒドロキシルを含ん
    だ単官能モノマーまたはポリマー化合物、またはアミンまたはヒドロキシル基で
    冠端されてかつブロック基または−C=C−基を含んだ化合物から誘導されるも
    のであり、 アミンまたはヒドロキシルを含んだ化合物がアルキルアミンまたはアルコール、
    アリルアミンまたはアルコール、アラルキルアミンまたはアルコール、または置
    換アルキルアミンまたはアルコール、置換アリルアミンまたはアルコール、置換
    アラルキルアミンまたはアルコール、から選ばれ、 XはC〜Cアルキレン基であり、 R’はC〜C12アルキレン基、シクロアルキルまたはシクロアルキルを含ん
    だ基、アリルまたはアリルを含んだ基、4、4’−ジフェニル・メタン、トルエ
    ン、ナフタレン、4、4’−ジシクロ・ヘキシルメタン、シクロヘキシル、3、
    3’−ジメチル・フェニル、3、3’−ジメチル−ジフェニル・メタン、4、6
    ’−キシリレン、3、5、5−トリメチル・シクロヘキシル、2、2、4−トリ
    メチル・ヘクサメチレンまたはp−フェニレンまたはポリ(エチレン・オキサイ
    ド)を含んだまたはポリ(エチレン・オキサイド)豊鎖であり、 RはHまたはCHである ことを特徴とするポリマー組成物。 【請求項24】Zが構造式M−(O−R−)−Y−で表わされ、ここで mは正の整数であり、 YはOまたはNHであり、 RはC〜C10アルキレン基であり、 Mは非反応性基またはブロック基または−C=C−基を含んだ基である ことを特徴とする請求項23に記載の組成物。 【請求項25】MがC〜C12アルキル基、アリル基またはアラルキル基、ま
    たは置換C〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基、ブロック基または
    C=Cを含んだ基である ことを特徴とする請求項24に記載の組成物。 【請求項26】Mはメチルまたはエチルである ことを特徴とする請求項25に記載の組成物。 【請求項27】XがC〜Cアルキレン基のときにRがHである ことを特徴とする請求項24に記載の組成物。 【請求項28】XがCアルキレン基である ことを特徴とする請求項24に記載の組成物。 【請求項29】アミンまたはアルコールを含む化合物が置換または非置換C
    12アルキルアミンまたはアルコールである ことを特徴とする請求項24に記載の組成物。 【請求項30】構造式 を有しており、ここで aは正の整数であり、 Zはアミンまたはヒドロキシル基で冠端されたアミンまたはヒドロキシルを含ん
    だ単官能モノマーまたはポリマー化合物、またはアミンまたはヒドロキシル基で
    冠端されてかつブロック基または−C=C−基を含んだ化合物から誘導され、 アミンまたはアルコールを含んだ化合物はアルキルアミンまたはアルコール、ア
    リルアミンまたはアルコール、アラルキルアミンまたはアルコール、または置換
    アルキルアミンまたはアルコール、置換アリルアミンまたはアルコール、置換ア
    ラルキルアミンまたはアルコール、から選ばれ、 XはC〜Cアルキレン基であり、 R’はC〜C12アルキレン基、シクロアルキルまたはシクロアルキルを含ん
    だ基、アリルまたはアリルを含んだ基、4、4’−ジフェニル・メタン、トルエ
    ン、ナフタレン、4、4’−ジシクロ・ヘキシルメタン、シクロヘキシル、3、
    3’−ジメチル・フェニル、3、3’−ジメチル−ジフェニル・メタン、4、6
    ’−キシリレン、3、5、5−トリメチル・シクロヘキシル、2、2、4−トリ
    メチル・ヘキサメチレン、p−フェニレンまたはポリ(エチレン・オキサイド)
    を含んだまたはポリ(エチレン・オキサイド)豊鎖であり、 R”’はジオール(ジイソシアネートと反応してウレタン基を発生する)、ジア
    ミン(ジイソシアネートと反応して尿素基を発生する)、またはジカルボキシル
    酸(ジイソシアネートと反応してアミド基を発生する)からなる群から選択また
    は誘導され、 ジオールはC〜C24ジオール、ポリ(オキシアルキレン)ジオール化合物で
    構造式−(O−R)−O−を有するもの(RはC〜C10アルキレン基であ
    り、mは正の整数である)、ポリ(オキシアルキレン)豊ジオール、OH端部ポ
    リエステル、オリゴエステルまたはACAトリブロック(Aはポリエステル・ユ
    ニットであり、Cはジオールとジアミンからなる群から選ばれる)からなる群か
    ら選ばれ、ジアミンはC〜C24ジアミン、アミノ酸、オリゴペプチド、蛋白
    質、酵素、成長ホルモンからなる群から選ばれ、 ジカルボキシル酸はC〜C24ジカルボキシル酸、COOH端部ポリカプロラ
    クトン、COOH端部ポリエステルまたはオリゴエステルからなる群から選ばれ
    、RはHまたはCHである ことを特徴とするポリマー組成物。 【請求項33】Zが構造式M−(O−R−)−Y−で表わされ、ここで mは正の整数であり、 YはOまたはNHであり、 RはC〜C10アルキレン基であり、 Mは非反応性基またはブロック基または−C=C−基を含んだ基であることを特
    徴とする請求項32に記載の組成物。 【請求項34】MがC〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基、または
    置換C〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基、ブロック基またはC=
    Cを含んだ基である ことを特徴とする請求項33に記載の組成物。 【請求項35】Mがメチルまたはエチルである ことを特徴とする請求項34に記載の組成物。 【請求項36】XがC〜Cアルキレン基のときに、RがHである ことを特徴とする請求項32に記載の組成物。 【請求項37】XがCアルキレン基である ことを特徴とする請求項32に記載の組成物。 【請求項38】前記のアミンまたはアルコールを含んだ化合物が置換または非置
    換C〜C12アルキルアミンまたはアルコールである ことを特徴とする請求項32に記載の組成物。 【請求項39】ジオールがC〜C12ジオールである ことを特徴とする請求項32に記載の組成物。 【請求項40】Rがエチレンまたはプロピレンである ことを特徴とする請求項32に記載の組成物。 【請求項41】ジアミンがC〜C12ジアミンである ことを特徴とする請求項32に記載の組成物。 【請求項42】ジアミンがリシンまたはポリリシンである ことを特徴とする請求項32に記載の組成物。 【請求項43】ジカルボキシル酸がC〜C12ジカルボキシル酸である ことを特徴とする請求項32に記載の組成物。 【請求項44】ジカルボキシル酸がCOOH端部ポリエステルである ことを特徴とする請求項32に記載の組成物。 【請求項45】構造式 のポリマーを含み、ここで aは正の整数であり、 Zはアミンまたはヒドロキシルを含みかつアミンまたはヒドロキシル基で冠端さ
    れた単官能モノマーまたはポリマー化合物、またはアミンまたはヒドロキシル基
    で冠端されてかつブロック基または−C=C−基を含んだ化合物から誘導され アミンまたはアルコールを含んだ化合物はアルキルアミンまたはアルコール、ア
    リルアミンまたはアルコール、アラルキルアミンまたはアルコール、または置換
    アルキルアミンまたはアルコール、置換アリルアミンまたはアルコール、置換ア
    ラルキルアミンまたはアルコールから選ばれ、 XはC〜Cアルキレン基であり、 Rは水素またはメチル基であり、 R”はC〜C12アルキレン基またはヒドロキシルまたはカルボキシル酸置換
    アルキル基、シクロアルキル、ヒドロキシルを含んだシクロアルキル、またはシ
    クロアルキルを含んだ基、アリルまたはアリルを含んだ基、カルボキシル端部オ
    リゴエステルまたはポリエステル、またはポリオキシ・アルキレン鎖を含んだ基
    好ましくはポリ(エチレン・オキサイド)、ポリ(エチレン・オキサイド)−コ
    −ポリ(プロピレン・オキサイド)またはポリ(エチレン・オキサイド)豊鎖を
    含んだものであり、 Rはジオール(ジイソシアネートと反応してウレタン基を発生する)、ジアミ
    ン(ジイソシアネートと反応して尿素基を発生する)またはジカルボキシル酸(
    ジイソシアネートと反応してアミド基を発生する)からなる群から選ばれ、 ジオールは好ましくはC〜C24ジオール、ポリ(オキシアルキレン)ジオー
    ルで構造式−(O−R)−O−を有するもの(RはC〜C10アルキレン基
    でmは正の整数)、ポリ(オキシアルキレン)豊ジオール、OH端部ポリエステ
    ル、オリゴエステルまたはACAトリブロックからなる群から選ばれ、 ACAトリブロックにおいて、Aはポリエステル・ユニットであり、 Cはポリ(エチレン・オキサイド)、ポリ(エチレン・オキサイド)−コ−ポリ
    (プロピレン・オキサイド)、ポリ(エチレン・オキサイド)豊鎖、ジオールお
    よびジアミンからなる群から選ばれ、 ジアミンはC〜C24ジアミン、アミノ酸、およびオリゴペプチド、蛋白質、
    酵素および成長ホルモンからなる群から選ばれ、 ジカルボキシル酸はC〜C24ジカルボキシル酸およびCOOH端部ポリエス
    テルまたはオリゴエステルからなる群から選ばれる ことを特徴とする組成物。 【請求項46】Zが構造式M−(O−R−)−Y−で表わされ、ここで mは正の整数であり、 YはOまたはNHであり、 RはC〜C10アルキレン基であり、 Mは非反応性基またはブロック基または−C=C−基を含む基である ことを特徴とする請求項45に記載の組成物。 【請求項47】MがC〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基、または
    置換C〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基、ブロック基またはC=
    Cを含んだ基である ことを特徴とする請求項46に記載の組成物。 【請求項48】Mがメチルまたはエチルである ことを特徴とする請求項47に記載の組成物。 【請求項49】XがC〜Cアルキレン基のときに、RがHである ことを特徴とする請求項45に記載の組成物。 【請求項50】XがCアルキレン基である ことを特徴とする請求項45に記載の組成物。 【請求項51】アミノまたはアルコールを含む化合物が置換または非置換C
    12アルキルアミンまたはアルコールである ことを特徴とする請求項45に記載の組成物。 【請求項52】ジオールがC〜C12ジオールである ことを特徴とする請求項45に記載の組成物。 【請求項53】Rがエチレンまたはプロピレンである ことを特徴とする請求項45に記載の組成物。 【請求項54】ジアミンがC〜C12ジアミンである ことを特徴とする請求項45に記載の組成物。 【請求項55】ジアミンがリシンまたはポリリシンである ことを特徴とする請求項45に記載の組成物。 【請求項56】ジカルボキシル酸がC〜C12ジカルボキシル酸である ことを特徴とする請求項45に記載の組成物。 【請求項57】ジカルボキシル酸がCOOH端部ポリエステルである ことを特徴とする請求項45に記載の組成物。 【請求項58】構造式 を有しており、ここで aが正の整数であり、 Zがアミンまたはヒドロキシルを含んだ単官能モノマーまたはポリマー化合物で
    あってアミンまたはヒドロキシル基を冠端されたもの、またはアミンまたはヒド
    ロキシル基を冠端されてかつブロック基または−C=C−基を含んだ化合物から
    選ばれ、 アミンまたはアルコールを含んだ化合物がアルキルアミンまたはアルコール、ア
    リルアミンまたはアルコール、アラルキルアミンまたはアルコール、または置換
    アルキルアミンまたはアルコール、置換アリルアミンまたはアルコール、置換ア
    ラルキルアミンまたはアルコールから選ばれ、 XがC〜Cアルキレン基であり、 R’がC〜C12アルキレン基、シクロアルキルまたはシクロアルキルを含ん
    だ基、アリルまたはアリルを含んだ基、4、4’−ジフェニル・メタン、トルエ
    ン、ナフタレン、4、4’−ジシクロ・ヘキシルメタン、シクロヘキシル、3、
    3’−ジメチル・フェニル、3、3’−ジメチル−ジフェニル・メタン、4、6
    ’−キシリレン、3、5、5−トリメチル・シクロヘキシル、2、2、4−トリ
    メチル・ヘキサメチレン、p−フェニレンまたはポリ(エチレン・オキサイド)
    を含んだまたはポリ(エチレン・オキサイド)豊鎖であり、 R”’がジオール(ジイソシアネートと反応してウレタン基を発生する)、ジア
    ミン(ジイソシアネートと反応して尿素基を発生する)またはジカルボキシル酸
    (ジイソシアネートと反応してアミド基を発生する)からなる群から選ばれ、 ジオールがC〜C24ジオール、ポリ(オキシアルキレン)ジオール化合物で
    構造式−(O−R)−O−を有したもの(RがC〜C10アルキレン基であ
    り、mが正の整数である)、ポリ(オキシアルキレン)豊ジオール、OH端部ポ
    リエステル、オリゴエステルまたはACAトリブロック(Aがポリエステル・ユ
    ニットであり、Cがジオールおよびジアミンからなる群から選ばれ)からなる群
    から選ばれ、 ジアミンがC〜C24ジアミン、アミノ酸、オリゴペプチド、蛋白質、酵素、
    成長ホルモンからなる群から選ばれ、 ジカルボキシル酸がC〜C24ジカルボキシル酸、COOH端部ポリカプロラ
    クトン、COOH端部ポリエステルまたはオリゴエステルからなる群から選ばれ
    、RがHまたはCHである ことを特徴とするポリマー組成物。 【請求項59】Zが構造式M−(O−R−)−Y−で表わされ、ここで mが正の整数であり、 YがOまたはNHであり、 RがC〜C10アルキレン基であり、 Mが非反応性基またはブロック基または−C=C−基を含んだ基である ことを特徴とする請求項57に記載の組成物。 【請求項60】MがC〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基、置換C
    〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基、ブロック基またはC=Cを含
    んだ基である ことを特徴とする請求項58に記載の組成物。 【請求項61】Mがメチルまたはエチルである ことを特徴とする請求項60に記載の組成物。 【請求項62】XがC〜Cアルキレン基であるときに、RがHである ことを特徴とする請求項57に記載の組成物。 【請求項63】XがCアルキレン基である ことを特徴とする請求項57に記載の組成物。 【請求項64】アミンまたはアルコールを含んだ化合物が置換または非置換C
    〜C12アルキルアミンまたはアルコールである ことを特徴とする請求項57に記載の組成物。 【請求項65】ジオールがC〜C12ジオールである ことを特徴とする請求項57に記載の組成物。 【請求項66】Rがエチレンまたはプロピレンである ことを特徴とする請求項57に記載の組成物。 【請求項67】ジアミンがC〜C12ジアミンである ことを特徴とする請求項57に記載の組成物。 【請求項68】ジアミンがリシンまたはポリリシンである ことを特徴とする請求項57に記載の組成物。 【請求項69】ジカルボキシル酸がC〜C12ジカルボキシル酸である ことを特徴とする請求項57に記載の組成物。 【請求項70】ジカルボキシル酸がCOOH端部ポリエステルである ことを特徴とする請求項57に記載の組成物。 【請求項71】構造式を有しており、ここで aが正の整数であり、 Zがアミンまたはヒドロキシルを含んだ単官能モノマーまたはポリマー化合物で
    あってアミンまたはヒドロキシル基を冠端されたもの、またはアミンまたはヒド
    ロキシル基を冠端されてかつブロック基または−C=C−基を含んだ化合物から
    誘導され、 アミンまたはアルコールを含んだ化合物がアルキルアミンまたはアルコール、ア
    リルアミンまたはアルコール、アラルキルアミンまたはアルコール、または置換
    アルキルアミンまたはアルコール、置換アリルアミンまたはアルコール置換、ア
    ラルキルアミンまたはアルコールから選ばれ、 XがC〜Cアルキレン基であり、 R’がC〜C12アルキレン基、シクロアルキルまたはシクロアルキルを含ん
    だ基、アリルまたはアリルを含んだ基、4、4’−ジフェニル・メタン、トルエ
    ン、ナフタレン、4、4’−ジシクロヘキシル・メタン、シクロヘキシル、3、
    3’−ジメチル−フェニル、3、3’−ジメチル−ジフェニル・メタン、4、6
    ’−キシリレン、3、5、5−トリメチル・シクロヘキシル、2、2、4−トリ
    メチル・ヘクサメチレン、p−フェニレンまたはポリ(エチレン・オキサイド)
    を含んだまたはポリ(エチレン・オキサイド)豊鎖であり、 R”’がジオール(ジイソシアネートと反応してウレタン基を発生する)、ジア
    ミン(ジイソシアネートと反応して尿素基を発生する)、ジカルボキシル酸(ジ
    イソシアネートと反応してアミド基を発生する)からなる群から選ばれ、 ジオールがC〜C24ジオール、ポリ(オキシアルキレン)ジオール化合物で
    構造式−(O−R)−O−を有したもの(ここでRはC〜C10アルキレン
    基であり、mは正の整数である)、ポリ(オキシアルキレン)豊ジオール、OH
    端部ポリエステル、オリゴエステルまたはACAトリブロック(ここでAはポリ
    エステル・ユニットであり、Cはジオールおよびジアミンからなる群から選ばれ
    る)からなる群から選ばれ、 ジアミンがC〜C24ジアミン、アミノ酸、オリゴペプチド、蛋白質、酵素、
    成長ホルモンからなる群から選ばれ、 ジカルボキシル酸がC〜C24ジカルボキシル酸、COOH端部ポリカプロラ
    クトン、COOH端部ポリエステルまたはオリゴエステルからなる群から選ばれ
    、RがHまたはCHである ことを特徴とする組成物。 【請求項72】Zが構造式M−(O−R−)−Y−で表わされ、ここで mが正の整数であり、 YがOまたはNHであり、 RがC〜C10アルキレン基であり、 Mが非反応性基またはブロック基または−C=C−基を含んだ基であることを特
    徴とする請求項71に記載の組成物。 【請求項73】MがC〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基、または
    置換C〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基、ブロック基またはC=
    Cを含んだ基である ことを特徴とする請求項72に記載の組成物。 【請求項74】Mがメチルまたはエチルである ことを特徴とする請求項73に記載の組成物。 【請求項75】XがC〜Cアルキレン基のときに、RがHである ことを特徴とする請求項71に記載の組成物。 【請求項76】XがCアルキレン基である ことを特徴とする請求項71に記載の組成物。 【請求項77】アミンまたはアルコールを含む化合物が置換または非置換C
    12アルキルアミンまたはアルコールである ことを特徴とする請求項71に記載の組成物。 【請求項78】ジオールがC〜C12ジオールである ことを特徴とする請求項71に記載の組成物。 【請求項79】Rがエチレンまたはプロピレンである ことを特徴とする請求項71に記載の組成物。 【請求項80】ジアミンがC〜C12ジアミンである ことを特徴とする請求項71に記載の組成物。 【請求項81】ジアミンがリシンまたはポリリシンである ことを特徴とする請求項71に記載の組成物。 【請求項82】ジカルボキシル酸がC〜C12ジカルボキシル酸である ことを特徴とする請求項71に記載の組成物。 【請求項83】ジカルボキシル酸がCOOH端部ポリエステルである ことを特徴とする請求項71に記載の組成物。 【請求項84】構造式 を有しており、ここで mとxとは正の整数であり、 RとRとがポリ(エチレン・オキサイド)の不存在を含むときRが排他的
    にプロピレン基でなければ、Rがエチレンまたはプロピレン基であり、 Rが水素またはメチル基であり、 RがC〜C12アルキレン基またはヒドロキシルまたはカルボキシル酸置換
    アルキル基、シクロアルキル、ヒドロキシルを含んだシクロアルキル、またはシ
    クロアルキルを含んだ基、アリルまたはアリルを含んだ基、またはポリオキシ・
    アルキレン鎖を含んだ基(ポリ(エチレン・オキサイド)、ポリ(エチレン・オ
    キサイド)−コ−ポリ(プロピレン・オキサイド)またはポリ(エチレン・オキ
    サイド)豊鎖を含んでなる)であり、 Rがポリ(エチレン・オキサイド)、ポリ(エチレン・オキサイド)−コ−ポ
    リ(プロピレン・オキサイド)、ポリ(エチレン・オキサイド)豊鎖、ジオール
    、ジアミン、ジカルボキシル酸およびACAトリブロック(Aはポリエステル・
    ユニットであり、Cはポリ(エチレン・オキサイド)、ポリ(エチレン・オキサ
    イド)−コ−ポリ(プロピレン・オキサイド)、ポリ(エチレン・オキサイド)
    豊鎖、ジオール、ジアミンおよびジカルボキシル酸からなる群から選ばれる)か
    らなる群から選ばれ、 Mが非反応性基であり、かつEO/LA比が約0.1〜100である ことを特徴とする患者中の癒着を低減または防止するのに用いる組成物。 【請求項85】ジオールがエチレン・グリコール、ブタンジオール、OH端部ポ
    リカプロラクトン、ポリ(プロピレン・グリコール)、OH端部ポリエステルま
    たはオリゴエステルからなる群から選ばれ、 ジアミンがエチレンジアミン、ヘキサメチレン・ジアミン、アミノ酸、オリゴペ
    プチドからなる群から選ばれ、 ジカルボキシル酸がコハク酸、セバシン酸、アジピン酸、リンゴ酸、シュウ酸、
    マレイン酸、フマル酸、酒石酸、COOH端部ポリカプロラクトン、COOH端
    部ポリエステルまたはオリゴエステルからなる群から選ばれる ことを特徴とする請求項84に記載の組成物。 【請求項86】非反応性基がC〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基
    、または置換C〜C12アルキル基、アリル基、アラルキル基またはブロック
    基または−C=C−基を含む ことを特徴とする請求項85に記載の組成物。 【請求項87】Mがメチルまたはエチルである ことを特徴とする請求項86に記載の組成物。 【請求項88】組織損壊を受けかつ癒着形成の危険のある部位を請求項84に記
    載のポリマー組成物に晒す 患者中の癒着を低減または防止する方法。
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