JP2001509187A - ポリ不飽和脂肪酸グリセリドの精製 - Google Patents
ポリ不飽和脂肪酸グリセリドの精製Info
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Abstract
(57)【要約】
カラムに沿った温度勾配によって達成される内部還流または圧力の外部制御により達成される外部還流のいずれかで操作される一つ以上の向流カラム内で超臨界流体分別にかけ、このとき前記抽出用の溶媒として、超臨界CO2および極性助溶剤の混合物を使用することにより、ポリ不飽和脂肪酸グリセリドを含有する組成物を精製する。この方法により、オリゴマーで臭気のある不純物を除去し、さらに必要ならグリセリド成分を有利に分離する他の超臨界流体分別にかけることもできる。
Description
【発明の詳細な説明】
ポリ不飽和脂肪酸グリセリドの精製
技術分野
本発明は、精製ポリ不飽和脂肪酸グリセリド組成物をそこから回収するために
ポリ不飽和脂肪酸グリセリドを含有する組成物を処理する方法に関する。
背景技術
脂肪酸およびそれらの誘導体の分別は近年広く研究されている。この関心の理
由は、いくつかの脂肪酸、特に長鎖ポリ不飽和脂肪酸は、血小板凝集、炎症およ
び免疫反応などの生物学的機能の調節に重要な役割をはたす、プロスタサイクリ
ンやプロスタグランジンを含めた、いわゆるプロスタノイド化合物の前駆体であ
るという認識にある。
本明細書中でポリ不飽和脂肪酸は系に従って同定され、この系ではω−または
n−数は末端メチル基から数えた場合の最初の二重結合を指し、例えば、ω−3
またはn−3脂肪酸においては、最初の二重結合はその酸の末端メチル基から三
番目の炭素原子に存在する。さらに、脂肪酸が、例えばC18:3として同定さ
れた場合、これは鎖中に18個の炭素原子と3個の二重結合を有する脂肪酸を指
す。
二つの商業的に重要なポリ不飽和ω−3脂肪酸である、EPA(エイコサペン
タエン酸、C20:5)およびDHA(ドコサヘキサエン酸、C22:6)は魚
油中に見出される。これらの脂肪酸の生物学的性質は多くの刊行物および特許に
おいて考察されており、例えば、EPAおよびDHAの濃縮混合物が心血管疾患
のための複合的な危険要素の治療および予防に対し有効な生成物であると教示す
る英国特許第2221843号等がある。
それに伴って、リノレン酸およびアラキドン酸等のω−6シリーズのポリ不飽
和脂肪酸もまた商業的な重要性が増している。ω−6酸は一般に、マツヨイグサ
油およびルリヂサ油等の植物油から生成され、製薬目的で広く使用されている。
これらのポリ不飽和脂肪酸は魚および植物油中に主としてトリグリセリドとし
て見出される。
それ自体ではトリグリセリドは通常不要な脂肪酸も含有しており、それから所
望の脂肪酸の不要な脂肪酸からの適当な分離が達成されるように、トリグリセリ
ドを切断して脂肪酸を遊離酸の形か、またはメタノールおよびエタノール等の一
価アルコールとのエステルの形で得ることがしばしば必要である。
一方、多くの商業目的のため、ポリ不飽和脂肪酸がグリセリドの形で使用され
ることが望まれる。従って、精製した脂肪酸をグリセロールとのエステル化によ
り、または脂肪酸が一価エステルとして存在する場合にはグリセロールとのエス
テル交換反応によって、グリセリド型まで再変換することが一般に行われている
。得られるグリセリド生成物はこれ以降「合成グリセリド」として表され、勿論
それらはそれ自体同様に天然資源を起源としているが、起源である魚または植物
油に見出される「天然グリセリド」と区別される。
ポリ不飽和脂肪酸は酸素の存在下で熱または光にさらされると極度に壊れやす
く、そして容易に急速な異性化、過酸化およびオリゴマー化反応をする。従って
、たとえ商業使用用の精製脂肪酸グリセリドの製造中に常に多大な注意を払って
も、天然または合成グリセリド生成物のいずれかに、数種の有機不純物を存在さ
せないようにすることはほとんど不可能であり、それは例えば、特に、
(1)通常天然生成物中には存在しないが、合成生成物中に典型的には3〜5
重量%まで、そして時にはさらに高いレベルで存在する脂肪酸のオリゴマー(こ
れらは特にグリセロールとのエステル化またはエステル交換反応の間に生成され
る)と、
(2)不快な臭いを発し、主として過酸化物の分解から生じるアルデヒドおよ
び他のカルボニル化合物からなる悪臭化合物と、
(3)化学分析では完全には特徴づけられていないが、典型的には合成グリセ
リドに天然グリセリドよりも暗い色を付与する広範な着色分解生成物である。
過去十年にわたって、多数の科学グループがオリゴマー(「ポリマー」とよく呼
ばれる)酸化生成物の油質および健康に対する影響に集中している。例えば、Na
war et al.“Stability of Fish Oils”,N-3 News,1988,3:3、Kragballe et
al.og oksidativ stabilitet”,Ugeskr.Laeger,1990,152:894-897、Hanmann“Wha
t's in those capsules”,Inform,1990,1:117-120を参照。これらの不純物の
このような比較的高い濃度は望ましくないと一般的に認識されている。
これらの理由から、天然および合成脂肪酸トリグリセリドの両方のオリゴマー
(ポリマー)含量を1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満まで低減するこ
とが望ましいであろう。
悪臭のある脂肪アルデヒドおよび他のカルボニル成分は多くの油の非常に不快
な臭いの原因であり(例えば、これらは魚油に非常に典型的な「魚くさい」臭い
を与える)、そしてこれらの油を食物や化粧製品中に直接使用可能でないように
し、製薬上の使用を制限さえする。この理由のため、脂肪酸グリセリド組成物の
蒸気脱臭が従来行われている。しかし、この方法は比較的高い温度で行う必要が
あり、オリゴマー物質のさらなる生成をもたらす可能性がある(Hanmann
、上記を参照)。さらに、脱臭はすべての酸化/分解生成物を除去しないことに
もまた留意すべきである。権威のあるBailey's Industrial Oil and Fat Produc
ts(Y.H.Hui編集、John Wlley & Sons,Inc.,New York、第5版、1996年、第4
巻、第51頁)によると、「脱臭剤は一般に食用油加工の最終段階を代表し、かつ
完全とはいえない供給原料から良好な生成物を製造できるが、脱臭剤は以前の方
法でなされた罪を許すことはできない。酸化の第一生成物は除去されるが(過酸
化値により示されるように)、いくつかの損傷した油は酸化の第二生成物を含有
することがある(アニシジン値として測定される)。」
着色した副生成物は不快な外観を有する脂肪酸グリセリドをもたらす。さらに
、完全には化学的に特徴づけられていない不純物を含有する生成物を販売するの
は、特に健康または薬剤の分野においては不満足である。
金属化合物は合成ポリ不飽和脂肪酸グリセリド生成の触媒としてしばしば用い
られ、典型的には亜鉛、銀、水銀およびカルシウムがそれらの塩またはオキシド
として含まれる。触媒由来の残査はグリセリド組成物中に、典型的には1〜10
mg/gの量で溶解しうる。金属は酸化の不要な触媒として働き得る。また、精
製生成物は触媒由来の残査を含有することは望まれず、そのような残査のいかな
る健康効果は実証されなければならない。
従来技術の状態を考慮すると、ポリ不飽和脂肪酸グリセリド中に一般的に見出
される少なくともいくつかの不純物を除去するための簡単で効果的な方法を提供
できることが望ましいであろう。
発明の開示
本発明に従って、ポリ不飽和脂肪酸グリセリドを含有する組成物の精製方法で
あって、前記組成物を、カラムに沿った温度勾配によって達成される内部還流ま
たは圧力の外部制御により達成される外部還流のいずれかで操作される一つ以上
の向流カラム内で超臨界流体分別にかけ、このとき前記抽出用の溶媒は超臨界C
O2および極性助溶剤の混合物であることと、前記ポリ不飽和脂肪酸グリセリド
を含有する精製された組成物を回収することとを含む、ポリ不飽和脂肪酸グリセ
リドを含有する組成物の精製方法が提供される。
良く知られているように、純粋な化合物の一つの状態(すなわち、固体、液体
または気体)を、その化合物の温度および/または圧力を変化させることにより
別の状態に変えることができる。それを越えると沸騰なしで液体状態から気体状
態にそして凝縮なしで逆方向に連続して変わることが不可能である、温度および
/または圧力の「臨界値」と呼ばれる値が存在することもまた良く知られている
。
超臨界状態、すなわち純粋化合物の場合には臨界圧力および温度よりもそれそ
れ高い圧力および温度で、または混合成分の場合には(圧力、温度)図に示され
る臨界点包絡曲線を越えて位置する代表的な点(圧力、温度)のいずれかによっ
て特徴づけられる状態にある液体は、多くの物質に対して、圧縮された気体状態
にある同じ液体に観察されるよりもずっと高い、高溶媒能力を示す。同様の挙動
が「亜臨界」液体、すなわち、純粋化合物の場合には、臨界圧力よりも高い圧力
および臨界温度よりも低い温度で、または混合成分の場合には、臨界圧力よりも
高い圧力および臨界温度よりも低い温度で特徴づけられる状態の液体に観察され
る("Informations Chimie"誌、第321号、1991年10月、Michel PERRUTの"Les Flu
ides Supercritiques,applications en abondance"と題する論文の166-177頁参
照)。
超臨界状態のこのような液体の溶媒力の重要かつ制御可能な変化は、多数の方
法に使用されている:抽出(固体/流体)、分別(液体/流体)、分析および調製用
溶離クロマトグラフィー、そして材料処理。化学または生化学反応もまたこのよ
うな溶媒中で行われる。
超臨界圧力で流体を使用する方法により提供される主要な利点の一つは、多数
の刊行物に記載されているように、溶媒(流体)および抽出物と溶質の間の容易
な分離からなる。
植物または動物油を超臨界の流体、特に、二酸化炭素、または例えばプロパン
、ヘキサンおよびアルコールなどの有機溶媒と混合した二酸化炭素を用いた向流
カラムで分別できることは長い間知られている。最近出版された本でJ.W.KingとG.
R.LiStによって編集された"Supercritical Fluid Technology in Oil and Lipid
Chemistry"(AOCS Press,Champaign,Illinois,USA,1996)はこの分野の出版
物の総合的なレビューを提供する。第8章、W.B.Nilssonの"Supercritical Fluid Ex
traction and Fractionation of Fish Oils"では特に、本発明に関する技術の状
態の有用な説明が与えられる。
非常に融通性があることが本発明の方法の利点である。よって、選択される操
作パラメータによりオリゴマー/ポリマー混合物、または悪臭成分のいずれか、
または両方を除去することができるとともに、かつ本方法はまた、以下に説明さ
れるように、グリセリド成分の分別段階を組み込み得る。従って、超臨界分別よ
り得られた生成物は、操作条件の適当な選択により容易に思い通りに変えること
ができる。
本発明の一つの好ましい実施態様において、本方法による精製処理にかけられ
たグリセリド組成物はその後、カラムに沿って温度勾配により達成される内部還
流、または溶媒として超臨界CO2と極性溶媒の混合物を用いた圧力の外部制御
により達成される外部還流のいずれかで、かつグリセリド成分の分別が有利なよ
うに制御される分別条件で操作される一つ以上のカラム中で超臨界流体分別にか
けられ、これにより、トリグリセリドの濃縮留分ならびにモノおよびジグリセリ
ドの濃縮留分が回収される。
本発明の別の実施態様において、モノおよびジグリセリドの除去にかけられた
グリセリド組成物はその後、ポリマー物質を除去するため本発明の方法によって
精製にかけられる。
グリセリド成分の分別の達成には、オリゴマーの除去に必要とされるよりも高
い選択性が必要である。従って、溶媒中のグリセリドのより低い溶解性をもたら
す条件の使用が好ましい。故に、精製段階の行われるカラム中で使用されるより
も低い圧力(典型的には100バール〜250バール、好ましくは120バール
〜180バール)で、そして精製段階と比べて少なくとも同じか、好ましくはよ
り高い温度で、そして抽出溶媒中に同様のまたはより低い助溶剤濃度で分別カラ
ムを操作することが好ましい。典型的には、温度勾配の範囲は30℃〜40℃(
底部)から60℃〜80℃(頂部)であり、助溶剤、好ましくはエタノール、は
5重量%〜20重量%、好ましくは5重量%〜10重量%で存在する。
本発明のさらに別の好ましい実施態様において、グリセリド組成物は本発明の
教示に従って少なくとも2回の超臨界分別にかけられ、その一つの分別の操作条
件はオリゴマー/ポリマー不純物の除去が好都合なように選択され、そして第二
の分別の操作条件は悪臭成分の除去が好都合なように選択される。
上述のように、本発明の超臨界分別に使用される溶媒は、超臨界CO2と極性
溶媒の混合物である。「極性溶媒」とは、非置換飽和炭化水素よりも極性である
あらゆる有機溶媒を意味する。ここで使用するのに適する極性溶媒の例は、低級
アルコール、例えばC1-4アルコール、および低級ケトン、例えばC2−C4ケト
ンである。ここで使用される好ましい極性助溶剤はエタノールとアセトンであり
、エタノールがその低毒性からしばしば好ましい。極性助溶剤の存在は超臨界C
O2の溶媒力を有意に増加させ、これにより使用する必要のある溶媒の全量は
低減され得る。
超臨界CO2の極性助溶剤に対する相対割合は重要ではないが、しかし、超臨
界CO2の極性助溶剤に対する重量比はしばしば99:1〜80:20、好まし
くは95:5〜90:10であろう。
本発明の超臨界分別方法の他の重要な特徴は、選択性の向上をもたらすことが
、カラムに沿った温度勾配を提供することにより達成されるカラム内の内部還流
か、圧力の外部制御により達成される外部還流のいずれかで行われることである
。
溶媒混合物の温度上昇とともにグリセリドの溶解度が低下するにつれ(超臨界
流体に関して、溶解度は通常濃度上昇とともに増大し、従って温度上昇とともに
低下する)、カラムに沿った温度勾配の提供は、温度はカラムの上部に向かって
上昇するが、グリセリド組成物をカラムに導入した時に、最初は溶解するいくつ
かの成分は溶液中をカラムの上部に向かって運ばれる。しかし、温度が次第に上
昇するにつれ、これらの成分はそれから溶液から出て、重力の作用により、カラ
ムの底部に向かい、ここで一部は再溶解する。よって、カラム内の内部温度勾配
の提供は、グリセリド組成物からの不純物のより良い分離を得る還流効果をもた
らす。例えば、下記の実施例1および2に示されるように、内部還流の提供はよ
り溶解度の低いオリゴマー不純物が実質的に無いカラムの頂部から回収される留
分をもたらす。
同様に、外部還流の提供もまたより高い分別選択性をもたらす。外部還流は分
別カラムの上端から回収された抽出物の圧力をいくらか下げることによって達成
され、これによりCO2溶媒において最も低い溶解度を有するこれらの抽出物の
成分は沈殿させられる。沈殿成分を分別カラムに戻すため、好ましくはカラムの
頂部に再導入され、圧力は、例えば高圧ポンプを用いて、より高いレベルに戻さ
れる。
外部還流の使用は、カラムに沿って必要とされる温度勾配を確立することがし
ばしば困難な可能性がある、より大きい直径のカラムに関しては内部還流よりも
しばしば好ましい。
本発明はポリ不飽和脂肪酸グリセリドを含有する広い範囲の組成物の精製に使
用され得る。しかし、高濃度のEPA+DHAを含有する製薬組成物の調製にお
いて、魚油由来のグリセリド組成物の精製に特に有効である。
好ましい事例の本発明によりポリ不飽和脂肪酸グリセリド組成物から上記のす
べての有機および金属不純物の90重量%以上を実質的に除去することができる
。
図面の簡単な説明
本発明はこれから以下の図面を参照してより詳細に説明されるが、ここで、
第1図は、本発明のポリ不飽和脂肪酸グリセリド組成物の処理系の第一の実施
態様の概略図であり、
第2図は、本発明のポリ不飽和脂肪酸グリセリドの処理系の第二の実施態様の
概略図であり、
第3図は、実施例1に使用される系の概略図であり、
第4図は、実施例2に使用される系の概略図であり、
第5図は、実施例3に使用される系の概略図であり、
第6図は、実施例4に使用される系の概略図である。
発明を実施するための最良の形態
最初に図面の第一図を参照して、オリゴマーおよび悪臭不純物を除去するため
の、ポリ不飽和脂肪酸グリセリドの処理用の二つの独立した超臨界流体回路を具
体化する系を概略的に示す。
処理されるべきグリセリド組成物(「油」)は、示されるように少なくとも4つ
の別々に加熱される部分を含む向流分別カラム1にポンプで送られる。カラム1
は不活性な充填、例えばガラス、PTFE、ポリアミドで充填され、30℃〜4
0℃(底部)から70℃〜80℃(頂部)の範囲の温度勾配そして150バール
〜350バールの間、好ましくは約250バールの圧力で操作される。
CO2+極性助溶剤、好ましくは5重量%〜10重量%濃度のエタノールから
なる超臨界流体はポンプ4により加圧され、ヒーター5を通ってカラム1の下端
に流れる。上部に向かって流れる超臨界流体は向流的に降下してくるグリセリド
組成物と接触し、これにより所望のグリセリドを含む低分子量化合物が流体中で
濃縮される。同様に、不要なオリゴマーを含む高分子量種は、膨張容器6を介し
てカラム1の底部を出る液相において濃縮される。
温度勾配のカラム1中の存在は、溶質の高分子量成分、特にオリゴマー、を沈
殿させ、これにより分別の選択性を高める内部還流を提供する。同様の効果は、
ポンプを用いて圧力の外部制御によって抽出物の還流を生じさせることにより得
ることができる。
カラム1の頂部から出る超臨界流体は100バール〜200バール、好ましく
は150バール付近に膨張し、容器2内で60℃〜80℃まで加熱される。これ
らの条件下で、グリセリド留分は、クーラー3、ポンプ4そしてヒーター5を介
してカラム1へと再循環されるCO2の超臨界相+助溶剤から沈殿する。
エタノール助溶剤を20%まで含有する容器2からのグリセリド組成物は、次
に120バール〜150バールおよび50℃〜70℃の温度で操作される第二の
充填カラム6の上部に送られ、そこで、揮発性化合物(臭気)とグリセリド組成
物中に残留している助溶剤を優先的に連行する純粋な超臨界CO2に向流的に接
触する。
揮発性留分負荷CO2は40バール〜60バールの圧力で、ほとんどの揮発性
成分が沈殿する膨張容器7、微量の揮発分を除去するために活性炭を充填した吸
着容器8、クーラー9、ポンプ10、ヒーター11を介して進み、そしてそれか
ら最後にカラム6へ再循環される。
カラム6の底部から出る精製流体は容器12内に40バール〜60バールに、
そして1バールで容器13内に膨張し、第一の減圧容器12からのCO2はクー
ラー9に再循環される。
抽出物+助溶剤の混合沈殿を含む助溶剤を用いる超臨界抽出の典型的な製法と
比較して、提案された方法はいくつかの重要な利点を供する。容器2からのグリ
セリド組成物が助溶剤として20%までのエタノールを含有するため、助溶剤を
カラム6で使用されるCO2に添加する必要はない。カラム6内の純粋なCO2は
グリセリド組成物からの助溶剤を溶解し、そして揮発性化合物(臭気)の溶解
度を増大させる。助溶剤が揮発性成分とともに除去されるため、助溶剤を生成物
から除去するための経費のかかる蒸留装置は必要でなく、よって方法を簡略化し
、必要な生成物を熱処理を減らすことができる。
ここで第2図を参照して、単一超臨界流体回路を用いた本発明によるポリ不飽
和脂肪酸グリセリド組成物の精製するための系が概略的に示される。
第1図に示される系のように、グリセリド組成物は最初超臨界流体の、好まし
くはCO2+エタノールの、逆方向流を持つ分別カラム1で処理され、それから
グリセリド相を沈殿させる膨張容器2へと送られる。
その後、容器2を出たCO2+助溶剤の超臨界相はもう一度100バール〜4
00バール、好ましくは約120バールまで容器5内で膨張し、CO2の超臨界
相からエタノールを沈殿させる。助溶剤を除かれた超臨界CO2は、容器6内の
炭吸着床内で精製され、それからカラム3に入り、そこで第1図のカラム6内の
ように、膨張容器2から回収されたグリセリド留分に対し逆方向に流れ、悪臭の
揮発性化合物の抽出が起こる。カラムは50℃〜70℃、好ましくは約60°C
の一定温度、および100バール〜140バールの圧力、好ましくは約120バ
ールで操作される。カラム3の頂部を出る流れは40バール〜60バールで容器
4内に膨張して悪臭揮発性物質および、CO2からの残留助溶剤を沈殿させる。
容器4内に遊離する気体状CO2はクーラー7内で凝縮され、容器5から再循環
された助溶剤と混合され、ポンプ8によりヒーター9を介してカラム1内へ再循
環される。
精製されたグリセリド組成物は容器10から回収される。
第1図の系と比較して、第2図の配置はたった一つの冷却/ポンプ系しか必要
とせず、それによりかなりの資本および操作費用に効果を与える。それでもなお
、この系は、第1図の系のように、オリゴマーおよび悪臭不純物の両方をグリセ
リド組成物から除去するのに使用することができる。
本発明は以下の実施例によりここで例示される。
実施例1
本実施例は、助溶剤の再生無しでCO2およびアセトン助溶剤から構成される
超臨界流体を用いた、合成ポリ不飽和脂肪酸グリセリドからのオリゴマーの分離
を例示する。単一多段カラムが使用され、抽出物と助溶剤の流体分離が亜臨界状
態で達成される。
使用される装置は第3図に概略的に示される。
長さ4.5m、内径8mmの、ガラスラッシッヒリングを充填したステンレス
鋼カラム1を使用した。カラム1は異なる浴で加熱される4つの部分に構成され
、カラムの底部の40℃から頂部の78℃までの温度勾配が生じた。
PRONOVAより入手可能であり、表1に示されるように特徴づけられる魚
油(EPAX−5500)を使用した。
表1
*1.42mg/gのCoviox T−70(Henkel)および3mg/
gのCovitol F−1000(Henkel)として添加。
油2kgを技術等級のアセトン8kgと混合し、カラムの第一段(温度40℃
)に送った。カラムは以下の負荷を使用して、250バールで連続モードで操作
された。
−供給流速=0.38kg/h
−CO2流速=20.3kg/h
−CO2内アセトン含量=6.5重量%
精製油と超臨界CO2に溶解したアセトンを含有するカラム頂部からの生成物
は、容器2内で亜臨界状態に膨張され(20℃、50バール)、助溶剤および抽出
物を沈殿させた。容器3内でアセトンを蒸発させた後、1.34kgの油(抽出
収率67%)を回収した。頂部および底部両方の留分は、ゲル浸透クロマトグラ
フィー(GPC)によってポリマー/グリセリド含量の分析にかけられた。結果
を表2に示す。
表2(面積%)
表2のデータから、オリゴマー分離の方法が非常に効果的であることを理解す
ることができ、頂部からの油は実際、重く、望ましくないオリゴマー生成物を含
まない。
実施例2
本実施例は、助溶剤の回収と再循環を伴う、CO2とエタノールから構成され
る超臨界流体を用いる多段向流カラムでの、実施例1に用いた魚油EPAX−5
500からのオリゴマーの分離を例示する。
使用される装置は第4図に概略的に示される。第1図に示される装置と類似し
ていることが解るであろう。カラム1には圧力と温度の異なったレベルで操作さ
れる3つのセパレータを備えた。
系はまずCO2で満たされ、その後高圧ポンプで操作された。操作条件は以下
のようであった。
−供給流速=0.57kg/h
−溶媒流速=24.6kg/h
1.5kgのエタノール(発酵等級)を循環するCO2に添加した。2時間後
、CO2内のエタノール含量が7重量%のレベルで安定したとき、3kgの魚油
をカラムの第二段に送った。カラム頂部を出た油負荷流体はセパレータS1に導
入され、そこで油留分が沈殿した。CO2+エタノールは超臨界状態のままであ
り、セパレータS1から出る連行したこのCO2流はガラス充填剤で満たされた
容器S2を通され、油滴を除去し、その後、カラムに再循環された。
S1からの液相はセパレータS3内で膨張され、CO2含量を低下させた。生
成物中のエタノール濃度は以下のようであった。
抽出物(S3) :8.8%
残査(カラム) :8.9%
表3(面積%)
表3から理解できるように、助溶剤としてエタノールで処理する魚油は、実施
例1で説明した方法とちょうど同程度にオリゴマー不純物の除去に効果的であっ
た。さらに、助溶剤の回収および再循環を伴う本方法は、はるかにエタノール汚
染の少ない生成物を生じ、所望であれば、そのエタノールは実施例4に示される
ような油脱臭段階でCO2により容易に除去できる。
実施例3
本実施例は、トリグリセリド濃縮留分およびモノならびにジグリセリド濃縮留
分を回収する、本発明の方法による精製されたトリグリセリド組成物のそれに続
く処理を例示する。
使用の装置は第5図に概略的に例示される。
実施例1に使用されたのと同様の、多段カラムは以下の条件で操作された。
−温度勾配40℃(底部)/50/65/78℃(頂部)
−圧力=150バール
−溶媒/供給速度=88kg/kg
−供給流速=0.275kg/h
−溶媒流速=24.2kg/h
魚油688gをまず実施例2に同様の方法によりオリゴマーを除去し、カラム
の第二段に送った。エタノールおよびCO2は10重量%の助溶剤濃度に対応す
る比率で予備混合した。最初の供給で、66%がカラムの底部から回収され、3
4%はCO2+エタノールの混合物としてカラムの頂部に残り、その後、2つの
セパレータ(20℃/50バール)を通されて、グリセリド留分+エタノールを
沈殿させ、気体状CO2を遊離させる。
初期の油および得られた2つの留分でのグリセリド含量は、屈折率検知器を有
するHPLCにより評価した。結果は表4に示される。
表4(面積%)
これらの分析データは、実験がトリグリセリドのモノおよびジグリセリドから
の良好な分離を達成し、底部留分がトリグリセリドで構成されていることを示す
。
本実施例は、実施例2と同様に、同じ2成分溶媒、CO2+エタノール、を使
用し、そしてカラムの操作パラメータのみを変化させたときの、魚油由来脂肪酸
グリセリドを処理する超臨界流体の融通性、つまりグリセリドの留分だけでなく
オリゴマーの分離が達成できることを例示する。
実施例4
本実施例は、悪臭不純物の除去に有利な条件下の多段カラムでの魚油の精製を
例示する。
使用の装置は第6図に概略的に示される。
多段カラムは、実施例1のように、以下の条件下で操作された。
−温度勾配=50℃(底部)/55/60/70℃(頂部)
−圧力=120バール
−CO2/供給速度=38
供給流速=0.645kg/h
−CO2流速=24.5kg/h
魚油(EPAX5500)1.2kgをカラムの上部に送り、底部から流れる
超臨界CO2と向流的に接触させた。優先的に随伴した揮発性化合物はCO2に溶
解し、カラムの上部に残った。この臭気留分負荷CO2は、最初3つのサイクロ
ンセパレータ(80/70/50バール/20℃)内に膨張されて液体抽出物が
沈殿し、その後、活性炭を充填した2リットル容器を通されて微量の揮発性物質
がCO2から除去された。炭床を出たCO2は液化の後、カラムに再循環された。
油1.16kgが底部で回収された(〜97%回収)。GC分析の結果は精製生
成物中の揮発性化合物は検知不可能な濃度を示し、魚臭は完全に消失した。
実施例5
本実施例はグリセリド組成物からの金属化合物の分離を例示する。使用の装置
は実施例2に使用したものと同一であった。
抽出の前に、グリセリドを亜鉛酸化物粉末(エステル化の触媒)に接触させた
。エステル化反応が終了した後、溶液に亜鉛がいくらか残留する。溶解した亜鉛
の正確な化学組成は不明だったが、亜鉛はおそらく石鹸またはおそらく脂肪酸二
重結合との錯体として存在していた可能性があった。抽出開始前に、溶解してい
ない粉末はろ過により除去された。
カラムは250バール、40℃〜60℃の温度勾配で操作された。供給流速は
0.5kg/h、溶媒流速は25kg/hであった。溶媒中のエタノール含量
は6.5%であった。
実施例2のように、オリゴマーは残査中に濃縮された(残査中に18%で、抽
出物中では検出限度未満)。同時に、亜鉛は残査中に濃縮された。
Zn(mg/g)
抽出物(87%) 0.034
残査(13%) 5.6
これらの結果は、本発明がグリセリドからの金属汚染物質の除去用の優秀な方
法を表すことを示す。
実施例6
本実施例は外部還流の使用を例示する。
方法および装置は、カラムジャケット内の温度を40℃で一定と設定したこと
を除いて、実施例2および第4図のものと大体類似している。高圧ポンプはカラ
ムの頂部で再循環される、容器S1(150バール、78℃)で回収された液体
部分を再圧縮し、流速は0.1kg/hである。
外部還流は、生産性、収率および純度に関して、内部還流で得られるものと非
常に類似する結果を達成した。
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Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.ポリ不飽和脂肪酸グリセリドを含有する組成物の精製方法であって、前記組 成物を、カラムに沿った温度勾配によって達成される内部還流または圧力の外部 制御により達成される外部還流のいずれかで操作される一つ以上の向流カラム内 で超臨界流体分別にかけ、このとき前記抽出用の溶媒は超臨界CO2および極性 助溶剤の混合物であることと、前記ポリ不飽和脂肪酸グリセリドを含有する精製 された組成物を回収することとを含む、ポリ不飽和脂肪酸グリセリドを含有する 組成物の精製方法。 2.前記極性助溶剤はエタノールまたはアセトンである、請求の範囲第1項に記 載の方法。 3.前記超臨界CO2と前記極性助溶剤の重量比は99:1〜80:20である 、請求の範囲第1項または第2項に記載の方法。 4.前記グリセリド組成物からオリゴマー/ポリマー不純物を優先的に除去する ために操作される、請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか1項に記載の方法。 5.前記グリセリド組成物から金属不純物を優先的に除去するために操作される 、請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか1項に記載の方法。 6.前記グリセリド組成物から悪臭成分を優先的に除去するために操作される、 請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか1項に記載の方法。 7.回収された前記精製組成物を、カラムに沿った温度勾配によって達成される 内部還流または圧力の外部制御により達成される外部還流のいずれかで操作され る一つ以上の向流カラム内で超臨界流体分別にかけ、このとき前記抽出用の溶媒 は超臨界CO2および極性助溶剤の混合物であり、分別条件はグリセリド成分の 分別に有利なように制御され、それによりトリグリセリドの濃縮した留分および モノならびにジグリセリドの濃縮した留分が回収される、請求の範囲第1項乃至 第6項のいずれか1項に記載の方法。 8.前記グリセリド組成物は魚油由来であり、少なくとも2つの向流カラム内で 前記超臨界流体分別をなされ、一方の前記カラム内の操作条件はオリゴマー/ポ リマー不純物を優先的に除去するように選択され、もう一方の前記カラム内の操 作条件は悪臭成分を優先的に除去するように選択される、請求の範囲第1項乃至 第7項のいずれか1項に記載の方法。 9.前記もう一方のカラム内の溶媒は本質的に超臨界CO2からなる、請求の範 囲第8項に記載の方法。
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